JP2001018547A - 平版印刷版 - Google Patents
平版印刷版Info
- Publication number
- JP2001018547A JP2001018547A JP19405599A JP19405599A JP2001018547A JP 2001018547 A JP2001018547 A JP 2001018547A JP 19405599 A JP19405599 A JP 19405599A JP 19405599 A JP19405599 A JP 19405599A JP 2001018547 A JP2001018547 A JP 2001018547A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hydrophilic layer
- printing plate
- lithographic printing
- hydrophilic
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
- Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 基板上に、少なくとも主として有機物か
らなる親水性層を有する平版印刷版において、該親水性
層の表面が多孔質であることを特徴とする平版印刷版。 【効果】 本発明の印刷版は、親水性と耐水性・耐刷性
を備えた親水性層を有するものである。
らなる親水性層を有する平版印刷版において、該親水性
層の表面が多孔質であることを特徴とする平版印刷版。 【効果】 本発明の印刷版は、親水性と耐水性・耐刷性
を備えた親水性層を有するものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として有機物から
なる親水性層を有する平版印刷版に関する。
なる親水性層を有する平版印刷版に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に使われている印刷方法は大きく
分けて4つある。印刷したい図柄部分が盛り上がってい
る凸版印刷、それとは逆に凹んだところにインクを溜め
て圧をかけて転写する凹版印刷、スクリーン印刷に代表
される孔版印刷、そして、平らな版の表面の極性を変え
てインクを部分的に転写する平版印刷がある。現在紙へ
の印刷の殆どは上記4種類の印刷方法のうちの平版印刷
が使われており大きな市場となっている。
分けて4つある。印刷したい図柄部分が盛り上がってい
る凸版印刷、それとは逆に凹んだところにインクを溜め
て圧をかけて転写する凹版印刷、スクリーン印刷に代表
される孔版印刷、そして、平らな版の表面の極性を変え
てインクを部分的に転写する平版印刷がある。現在紙へ
の印刷の殆どは上記4種類の印刷方法のうちの平版印刷
が使われており大きな市場となっている。
【0003】平版印刷版の表面はインクを付着する画線
部と、インクが付着させずに反発する非画線部からなっ
ている。通常は非画線部は水を吸着し保持する表面にな
っており、実際の印刷ではまず非画線部に水を与えるこ
とにより非画線部がインクを反発するようになる。従っ
て、平版印刷版では非画線部は親水材料からなってお
り、この親水材料の特性は平版印刷版の性能を大きく左
右する。
部と、インクが付着させずに反発する非画線部からなっ
ている。通常は非画線部は水を吸着し保持する表面にな
っており、実際の印刷ではまず非画線部に水を与えるこ
とにより非画線部がインクを反発するようになる。従っ
て、平版印刷版では非画線部は親水材料からなってお
り、この親水材料の特性は平版印刷版の性能を大きく左
右する。
【0004】平版印刷版として最も普及している印刷版
は通常PS版と呼ばれており、親水性材料となる表面を
砂目立てしたのち陽極酸化を行ったアルミニウム板の上
に、インク付着性の感光性材料からなる層が製造されて
いる。このPS版に対し画像に従い露光を行い、画線部
以外の感光層材料を除去し、下地の親水性アルミニウム
表面を露出させることにより印刷版上に画線部と非画線
部からなる画像が形成される。
は通常PS版と呼ばれており、親水性材料となる表面を
砂目立てしたのち陽極酸化を行ったアルミニウム板の上
に、インク付着性の感光性材料からなる層が製造されて
いる。このPS版に対し画像に従い露光を行い、画線部
以外の感光層材料を除去し、下地の親水性アルミニウム
表面を露出させることにより印刷版上に画線部と非画線
部からなる画像が形成される。
【0005】露光後に感光層を除去するプロセスは現像
と呼ばれるが、通常アルカリ性の溶液や、有機溶媒が用
いられその廃液の処理が必要であり環境面から大きな問
題になりつつある。
と呼ばれるが、通常アルカリ性の溶液や、有機溶媒が用
いられその廃液の処理が必要であり環境面から大きな問
題になりつつある。
【0006】また、親水性材料である陽極酸化アルミニ
ウムは平版の親水性材料として実用上優れており広く使
用されているが、製造工程が複雑で多くの化学処理を必
要とするためその簡易化と化学処理廃液の低減が望まれ
ている。
ウムは平版の親水性材料として実用上優れており広く使
用されているが、製造工程が複雑で多くの化学処理を必
要とするためその簡易化と化学処理廃液の低減が望まれ
ている。
【0007】このような問題を解決するための一つの手
段として、陽極酸化アルミニウムと同等以上の印刷適性
を有し、安価で簡易に製造できる有機樹脂を用いた印刷
版用親水材料が検討されている。
段として、陽極酸化アルミニウムと同等以上の印刷適性
を有し、安価で簡易に製造できる有機樹脂を用いた印刷
版用親水材料が検討されている。
【0008】さらに、親水材料として樹脂を用いること
により、樹脂そのものに感光性を持たせたり、表面に親
油性の樹脂を付着させたり、樹脂の表面性のみを変更し
て液体による現像工程無しに製版することも可能とな
る。
により、樹脂そのものに感光性を持たせたり、表面に親
油性の樹脂を付着させたり、樹脂の表面性のみを変更し
て液体による現像工程無しに製版することも可能とな
る。
【0009】有機樹脂を用いた親水性材料の具体例とし
ては以下のようなものがある。特公昭56−2938号
公報では、尿素樹脂と二酸化チタン等の顔料を混合し、
硬化したものを親水層とし、その上にジアゾ樹脂からな
る感光層を設けた平版印刷版が提案されている。しか
し、この印刷版では尿素樹脂の親水性が不十分なため、
印刷枚数が多くなると本来インクが付着しないはずの親
水材料表面にインクが付着し、印刷物の非画線部がイン
クで汚れてしまうという問題がある。さらに、尿素樹脂
層とジアゾ樹脂との密着性が低く耐刷性が悪いという欠
点もあった。
ては以下のようなものがある。特公昭56−2938号
公報では、尿素樹脂と二酸化チタン等の顔料を混合し、
硬化したものを親水層とし、その上にジアゾ樹脂からな
る感光層を設けた平版印刷版が提案されている。しか
し、この印刷版では尿素樹脂の親水性が不十分なため、
印刷枚数が多くなると本来インクが付着しないはずの親
水材料表面にインクが付着し、印刷物の非画線部がイン
クで汚れてしまうという問題がある。さらに、尿素樹脂
層とジアゾ樹脂との密着性が低く耐刷性が悪いという欠
点もあった。
【0010】特開昭60−52392号公報、特開昭6
3−249695号公報、特開昭63−262288号
公報、特開昭63−309441号公報等では、疎水性
の(架橋)高分子表面をスルホン化した親水性表面を用
いた印刷版と、その表面にインクジェット方式で画像を
記録する方法が提案されている。また、特開昭57−1
79852号公報ではエポキシ樹脂等の表面にアクリル
アミド等の親水性モノマーを表面光グラフト重合するこ
とにより製造した親水性表面を用いた印刷版が提案され
ている。しかし、これらの印刷版はごく表面のみが親水
化されているため特に高速、長時間の印刷では摩擦によ
り親水性が失われてしまうという問題がある。
3−249695号公報、特開昭63−262288号
公報、特開昭63−309441号公報等では、疎水性
の(架橋)高分子表面をスルホン化した親水性表面を用
いた印刷版と、その表面にインクジェット方式で画像を
記録する方法が提案されている。また、特開昭57−1
79852号公報ではエポキシ樹脂等の表面にアクリル
アミド等の親水性モノマーを表面光グラフト重合するこ
とにより製造した親水性表面を用いた印刷版が提案され
ている。しかし、これらの印刷版はごく表面のみが親水
化されているため特に高速、長時間の印刷では摩擦によ
り親水性が失われてしまうという問題がある。
【0011】また、樹脂を用いた親水層としては特開昭
48−9802号公報、特開昭57−205196号公
報、特開昭63−317388号公報等のように電子写
真技術により製版される印刷版に用いられているものが
知られている。これらの印刷版では親水性ポリマーバイ
ンダー中に酸化亜鉛等の無機顔料を分散したものが親水
層として用いられるが、そのままではインク反発性が不
十分でエッチングと呼ばれる親水化処理が必要である。
48−9802号公報、特開昭57−205196号公
報、特開昭63−317388号公報等のように電子写
真技術により製版される印刷版に用いられているものが
知られている。これらの印刷版では親水性ポリマーバイ
ンダー中に酸化亜鉛等の無機顔料を分散したものが親水
層として用いられるが、そのままではインク反発性が不
十分でエッチングと呼ばれる親水化処理が必要である。
【0012】このように、樹脂を用いた親水材料では、
十分な親水性と、耐水性、耐刷性がトレードオフの関係
にあり、無処理で良好な特性を示す材料は今のところ知
られていない。最近では、特開平10−16176号公
報、特開平10−58636号公報、特開平10−62
970号公報等のようにこのトレードオフを解消するた
めに親水材料として相分離構造を有する親水層材料が提
案されている。しかし、これらの印刷版では親水性ポリ
マー溶液と疎水性ポリマーのラテックスを混合したもの
の塗布により製造されているため、十分な耐水性を得る
ために多量の疎水性ポリマーが必要であり、親水性と耐
水性を両立させることはやはり困難である。
十分な親水性と、耐水性、耐刷性がトレードオフの関係
にあり、無処理で良好な特性を示す材料は今のところ知
られていない。最近では、特開平10−16176号公
報、特開平10−58636号公報、特開平10−62
970号公報等のようにこのトレードオフを解消するた
めに親水材料として相分離構造を有する親水層材料が提
案されている。しかし、これらの印刷版では親水性ポリ
マー溶液と疎水性ポリマーのラテックスを混合したもの
の塗布により製造されているため、十分な耐水性を得る
ために多量の疎水性ポリマーが必要であり、親水性と耐
水性を両立させることはやはり困難である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】主として有機物からな
る親水性層が印刷中に常に親水性を保つためには相当量
の親水基を有していなければならない。そして、吸水ス
ピードを上げようとして親水基を多くしたり親水性ポリ
マー量を増やすと塗膜全体の耐水性、耐刷性が低下して
しまう。逆に耐刷性のある親水性層をつくるため架橋剤
の割合を増やすと吸水しにくくなり印刷に使用できな
い。本発明は、親水性と耐水性・耐刷性を備えた親水性
層を有する平版印刷版を得ることを課題とする。
る親水性層が印刷中に常に親水性を保つためには相当量
の親水基を有していなければならない。そして、吸水ス
ピードを上げようとして親水基を多くしたり親水性ポリ
マー量を増やすと塗膜全体の耐水性、耐刷性が低下して
しまう。逆に耐刷性のある親水性層をつくるため架橋剤
の割合を増やすと吸水しにくくなり印刷に使用できな
い。本発明は、親水性と耐水性・耐刷性を備えた親水性
層を有する平版印刷版を得ることを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するためのものであり、以下の構成からなる。すなわ
ち、本発明は、(1)基材上に、少なくとも主として有
機物からなる親水性層を有する平版印刷版において、該
親水性層の表面が多孔質であることを特徴とする平版印
刷版、(2)該親水性層が主として親水性ポリマーと架
橋剤を架橋して形成されていることを特徴とする(1)
記載の平版印刷版、(3)該親水性層の表面の孔の直径
が0.01〜10μmであることを特徴とする(1)又
は(2)記載の平版印刷版、(4)該親水性層の表面の
孔の開口面積の合計が単位面積あたり1%以上、90%
以下であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか
に記載の平版印刷版、(5)該親水性層を形成する成分
に、沸点が60℃以上、120℃以下の溶剤を添加し、
該親水性層を製膜後加熱して該溶剤を蒸発させることに
より、該親水性層の表面の孔が形成されていることを特
徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の平版印刷
版、(6)該親水性層を形成する成分自身またはその一
部分がとれて低分子物質になる成分を用い、製膜後加熱
してその物質を蒸発させることにより、該親水性層の表
面の孔が形成されていることを特徴とする(1)〜
(4)のいずれかに記載の平版印刷版、(7)該親水性
層を形成する成分に難溶の直径0.01〜10μmの粒
子を混合・分散して該親水性層を製膜後、該粒子を溶解
することにより、該親水性層の表面の孔が形成されてい
ることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の
平版印刷版、(8)該親水性層の表面を研磨剤を用いて
粗面化することにより表面の孔が形成されていることを
特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の平版印刷
版、である。
するためのものであり、以下の構成からなる。すなわ
ち、本発明は、(1)基材上に、少なくとも主として有
機物からなる親水性層を有する平版印刷版において、該
親水性層の表面が多孔質であることを特徴とする平版印
刷版、(2)該親水性層が主として親水性ポリマーと架
橋剤を架橋して形成されていることを特徴とする(1)
記載の平版印刷版、(3)該親水性層の表面の孔の直径
が0.01〜10μmであることを特徴とする(1)又
は(2)記載の平版印刷版、(4)該親水性層の表面の
孔の開口面積の合計が単位面積あたり1%以上、90%
以下であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか
に記載の平版印刷版、(5)該親水性層を形成する成分
に、沸点が60℃以上、120℃以下の溶剤を添加し、
該親水性層を製膜後加熱して該溶剤を蒸発させることに
より、該親水性層の表面の孔が形成されていることを特
徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の平版印刷
版、(6)該親水性層を形成する成分自身またはその一
部分がとれて低分子物質になる成分を用い、製膜後加熱
してその物質を蒸発させることにより、該親水性層の表
面の孔が形成されていることを特徴とする(1)〜
(4)のいずれかに記載の平版印刷版、(7)該親水性
層を形成する成分に難溶の直径0.01〜10μmの粒
子を混合・分散して該親水性層を製膜後、該粒子を溶解
することにより、該親水性層の表面の孔が形成されてい
ることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の
平版印刷版、(8)該親水性層の表面を研磨剤を用いて
粗面化することにより表面の孔が形成されていることを
特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の平版印刷
版、である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の平版印刷版は、基材上
に、表面が多孔質である親水性層を有することを特徴と
するものである。該構成をとることによって印刷版の単
位面積当たりの親水性層表面積を増やし、吸水スピード
を向上させることができる。また、表面の孔に水が溜ま
るためインクローラーからのインクの付着を妨げること
が可能となるのである。
に、表面が多孔質である親水性層を有することを特徴と
するものである。該構成をとることによって印刷版の単
位面積当たりの親水性層表面積を増やし、吸水スピード
を向上させることができる。また、表面の孔に水が溜ま
るためインクローラーからのインクの付着を妨げること
が可能となるのである。
【0016】本発明における平版用印刷版に用いられる
基材は、印刷時に伸びたり変形して寸法が変わらず、大
量に印刷した場合に摩耗しにくく、親水性層が膨潤して
密着性が低下し剥離しなければ特に材質を制限しない。
基材は、印刷時に伸びたり変形して寸法が変わらず、大
量に印刷した場合に摩耗しにくく、親水性層が膨潤して
密着性が低下し剥離しなければ特に材質を制限しない。
【0017】該基材の具体例としては、アルミ板やアル
ミの表面を処理したもの、アルミと他の金属による合
金、銅、鉄等の金属からなる板や箔を使用できる。ま
た、有機ポリマーからなるフィルムも使用可能である。
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン等が挙げられる。あまりたくさん
の枚数を印刷しなければ紙も使用可能である。上質紙、
コート紙、樹脂で表面を加工した紙、合成ポリマーを原
料とした紙、印画紙等が挙げられる。
ミの表面を処理したもの、アルミと他の金属による合
金、銅、鉄等の金属からなる板や箔を使用できる。ま
た、有機ポリマーからなるフィルムも使用可能である。
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン等が挙げられる。あまりたくさん
の枚数を印刷しなければ紙も使用可能である。上質紙、
コート紙、樹脂で表面を加工した紙、合成ポリマーを原
料とした紙、印画紙等が挙げられる。
【0018】該基材はそのまま用いても良いし、表面を
ポリマーや表面改質剤を塗布して親水性層の密着性や塗
布性を改良しても良い。また、基材表面に機械的、化学
的に凹凸を作り親水性層との接触面積を増やしても良
い。また、耐刷性を向上するために基材表面に1層、ま
たは2層以上の層を積層しても良い。該基材の厚みは2
0μm〜2mmであり、特に望ましい厚みは50〜50
0μmである。
ポリマーや表面改質剤を塗布して親水性層の密着性や塗
布性を改良しても良い。また、基材表面に機械的、化学
的に凹凸を作り親水性層との接触面積を増やしても良
い。また、耐刷性を向上するために基材表面に1層、ま
たは2層以上の層を積層しても良い。該基材の厚みは2
0μm〜2mmであり、特に望ましい厚みは50〜50
0μmである。
【0019】本発明において主として有機物からなる親
水性層は、好ましくは主として親水性ポリマーと架橋剤
を架橋して形成されるものである。
水性層は、好ましくは主として親水性ポリマーと架橋剤
を架橋して形成されるものである。
【0020】本発明において使用できる親水性ポリマー
は以下のようなものが挙げられる(「新・水溶性ポリマー
の応用と市場」 長友新治 編、株式会社シーエムシー
参照) 。
は以下のようなものが挙げられる(「新・水溶性ポリマー
の応用と市場」 長友新治 編、株式会社シーエムシー
参照) 。
【0021】天然物では、タンパク質からなるゼラチ
ン、膠、コラーゲンやカゼイン、コンドロイチン酢酸ナ
トリウム、寒天、アルギン酸、カラギーナン、ファーセ
レラン、タマリンドガム、アラビアゴム、グアーガム、
ローカストビーンガム、トランガントガム、キサンタン
ガム、ペクチン、シクロデキストリン、水溶性多糖類と
してデンプン、アミロース、アミロペクチン、グリコー
ゲン、単糖、二糖類を発酵して作ったプルラン、デキス
トラン、セルロース誘導体のカルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、
酢酸フタル酸セルロース等が挙げられる。さらにセルロ
ース誘導体がポリマー内に組み込まれたコポリマーでも
良い。
ン、膠、コラーゲンやカゼイン、コンドロイチン酢酸ナ
トリウム、寒天、アルギン酸、カラギーナン、ファーセ
レラン、タマリンドガム、アラビアゴム、グアーガム、
ローカストビーンガム、トランガントガム、キサンタン
ガム、ペクチン、シクロデキストリン、水溶性多糖類と
してデンプン、アミロース、アミロペクチン、グリコー
ゲン、単糖、二糖類を発酵して作ったプルラン、デキス
トラン、セルロース誘導体のカルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、
酢酸フタル酸セルロース等が挙げられる。さらにセルロ
ース誘導体がポリマー内に組み込まれたコポリマーでも
良い。
【0022】合成ポリマーではポリ(メタ)アクリル
酸、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウムやアンモニウム
のような塩、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリジアル
キル(メタ)アクリルアミド、ポリ−N−ビニルアセト
アミド、ポリアリルアミン、ポリアリルアミンクロライ
ド、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、ポリ
ブチラール、ポリビニルアセタール、ポリエチレンオキ
サイド、ポリビニルピロリドン、ポリエステル、ポリア
セタール等のようなホモポリマー、ポリビニルアルコー
ル−ポリ酢酸ビニル、イソブテン−無水マレイン酸、メ
チルビニルエーテル−無水マレイン酸、酢酸ビニルアク
リル酸メチル等のような共重合体、ポリマーの一部を加
水分解や付加をして変性したもの、鹸化物等が使用可能
である。
酸、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウムやアンモニウム
のような塩、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリジアル
キル(メタ)アクリルアミド、ポリ−N−ビニルアセト
アミド、ポリアリルアミン、ポリアリルアミンクロライ
ド、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、ポリ
ブチラール、ポリビニルアセタール、ポリエチレンオキ
サイド、ポリビニルピロリドン、ポリエステル、ポリア
セタール等のようなホモポリマー、ポリビニルアルコー
ル−ポリ酢酸ビニル、イソブテン−無水マレイン酸、メ
チルビニルエーテル−無水マレイン酸、酢酸ビニルアク
リル酸メチル等のような共重合体、ポリマーの一部を加
水分解や付加をして変性したもの、鹸化物等が使用可能
である。
【0023】またビニルスルホン酸、ビニルスルホン酸
ナトリウム、ポリオキシエチレンアクリルスルホン酸ナ
トリウム、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレ
イン酸、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシエチレンビニルエーテル、ヒドロキシエチレン
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、モノメチ
ロール(メタ)アクリルアミド、(ユリア)−N−エチ
レンアクリレート、(ユリア)−N−エチルビニルエー
テル、メタクロイルジシアンジアミド、ジメチルアミノ
エチルメタクリレート、ジアセトンアクリルアミド、N
−メチレンビスアクリルアミド、エチレンオキシド、プ
ロピレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ビニルエチルエーテル、N−エチレ
ンイミノエチルメタクリレート等を全部または一部に用
いて親水性のポリマーを合成しても良い。
ナトリウム、ポリオキシエチレンアクリルスルホン酸ナ
トリウム、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレ
イン酸、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシエチレンビニルエーテル、ヒドロキシエチレン
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、モノメチ
ロール(メタ)アクリルアミド、(ユリア)−N−エチ
レンアクリレート、(ユリア)−N−エチルビニルエー
テル、メタクロイルジシアンジアミド、ジメチルアミノ
エチルメタクリレート、ジアセトンアクリルアミド、N
−メチレンビスアクリルアミド、エチレンオキシド、プ
ロピレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ビニルエチルエーテル、N−エチレ
ンイミノエチルメタクリレート等を全部または一部に用
いて親水性のポリマーを合成しても良い。
【0024】上記のような親水性ポリマーはホモポリマ
ーだけでなく親水性の低いモノマーを一部加えたコポリ
マー、ブロックポリマーでも良い。また膜の親水性や耐
刷性をコントロールするため他のポリマーと混合して使
用しても良い。さらに疎水性ポリマーでも表面を親水性
のポリマーで覆ったエマルジョンを使用しても良い。
ーだけでなく親水性の低いモノマーを一部加えたコポリ
マー、ブロックポリマーでも良い。また膜の親水性や耐
刷性をコントロールするため他のポリマーと混合して使
用しても良い。さらに疎水性ポリマーでも表面を親水性
のポリマーで覆ったエマルジョンを使用しても良い。
【0025】これらのポリマーの多くは製膜後水に対し
て溶解性があるため耐刷性が期待できないものが多いの
で、架橋剤を使用することが好ましい。また、表面を多
孔質にするためには架橋剤が必要な場合がある。そのた
め以下のような架橋剤で架橋することが望ましい。尿素
ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン樹脂、ジシアンジ
アミドホルマリン樹脂、メチロールメラミン樹脂、アル
コキシメチルメラミン樹脂、アルコキシメチル基イミノ
基含有メラミン樹脂、イソシアナート基含有化合物、ア
ミンおよびアジリジン化合物、四級アミン化合物、アゾ
化合物、キノンおよびキノンジオキシム誘導体、ハロゲ
ン化合物、水酸基含有化合物、ニトリル含有化合物、ア
セテート含有化合物、カルボン酸含有化合物、アルデヒ
ド含有化合物、グリシジルエーテル基含有化合物、グリ
シジルエステル基含有化合物、エポキシ基含有化合物、
不飽和結合含有化合物、ボラン化合物、ホウ酸化合物、
リン化合物、金属酸化物、過酸化物、硫化物、金属ハロ
ゲン化物、有機金属ハロゲン化物、有機酸金属塩、金属
アルコキシド、有機金属化合物等を用いることができ
る。これらは1種類または2種類以上を組み合わせても
良い。これらの架橋剤を架橋するために触媒や反応促進
剤のような添加剤を加えても良い。
て溶解性があるため耐刷性が期待できないものが多いの
で、架橋剤を使用することが好ましい。また、表面を多
孔質にするためには架橋剤が必要な場合がある。そのた
め以下のような架橋剤で架橋することが望ましい。尿素
ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン樹脂、ジシアンジ
アミドホルマリン樹脂、メチロールメラミン樹脂、アル
コキシメチルメラミン樹脂、アルコキシメチル基イミノ
基含有メラミン樹脂、イソシアナート基含有化合物、ア
ミンおよびアジリジン化合物、四級アミン化合物、アゾ
化合物、キノンおよびキノンジオキシム誘導体、ハロゲ
ン化合物、水酸基含有化合物、ニトリル含有化合物、ア
セテート含有化合物、カルボン酸含有化合物、アルデヒ
ド含有化合物、グリシジルエーテル基含有化合物、グリ
シジルエステル基含有化合物、エポキシ基含有化合物、
不飽和結合含有化合物、ボラン化合物、ホウ酸化合物、
リン化合物、金属酸化物、過酸化物、硫化物、金属ハロ
ゲン化物、有機金属ハロゲン化物、有機酸金属塩、金属
アルコキシド、有機金属化合物等を用いることができ
る。これらは1種類または2種類以上を組み合わせても
良い。これらの架橋剤を架橋するために触媒や反応促進
剤のような添加剤を加えても良い。
【0026】これらのポリマー、架橋剤を塗布するため
に適当な溶剤で希釈しても良い。水やメタノール、エタ
ノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブ
タノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、te
rt―ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、
酢酸エチルや酢酸ブチル等のエステル類、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソ
ルブ類、ジメチルエーテル、イソブチルエーテル等のエ
ーテル類、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素系、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、クロロ
ホルム等のハロゲン系溶剤等が使用可能である。
に適当な溶剤で希釈しても良い。水やメタノール、エタ
ノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブ
タノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、te
rt―ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、
酢酸エチルや酢酸ブチル等のエステル類、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソ
ルブ類、ジメチルエーテル、イソブチルエーテル等のエ
ーテル類、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素系、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、クロロ
ホルム等のハロゲン系溶剤等が使用可能である。
【0027】親水性層表面に部分的にインクを受理する
ところを製造するために感光する物質を混合しても良
い。カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属
酸化物、炭化チタン等の金属炭化物、金属ホウ化物、シ
アニン色素、フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色
素、アゾ色素、キノン系色素などの有機染料や顔料が使
用可能である。
ところを製造するために感光する物質を混合しても良
い。カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属
酸化物、炭化チタン等の金属炭化物、金属ホウ化物、シ
アニン色素、フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色
素、アゾ色素、キノン系色素などの有機染料や顔料が使
用可能である。
【0028】また、親水性層の製膜性や耐刷性をコント
ロールするためにフィラーを混合しても良い。シリカや
アルミナ、タルク等の無機フィラー、メラミンやアクリ
ルパウダーからなる有機フィラーが使用可能である。
ロールするためにフィラーを混合しても良い。シリカや
アルミナ、タルク等の無機フィラー、メラミンやアクリ
ルパウダーからなる有機フィラーが使用可能である。
【0029】さらに、親水性層の特性を調整するために
各種添加剤を使用しても良い。レベリング剤、湿潤剤、
はじき防止剤、粘度調整剤、濡れ性向上剤等が使用可能
である。
各種添加剤を使用しても良い。レベリング剤、湿潤剤、
はじき防止剤、粘度調整剤、濡れ性向上剤等が使用可能
である。
【0030】これらの材料を混合し基材に塗布する。そ
の方法としては、ワイヤーバーやドクターブレードを用
いた塗布やロールコート、スプレーコート、スクリーン
印刷、ディップコート、スピンコート等が挙げられる。
親水性層の厚さは0.5〜10μm程度である。
の方法としては、ワイヤーバーやドクターブレードを用
いた塗布やロールコート、スプレーコート、スクリーン
印刷、ディップコート、スピンコート等が挙げられる。
親水性層の厚さは0.5〜10μm程度である。
【0031】基材に塗布した後架橋する必要がある場合
は加熱や加湿、UV照射、EB照射等で架橋しても良
い。
は加熱や加湿、UV照射、EB照射等で架橋しても良
い。
【0032】本発明の平版印刷版は、親水性層の表面に
多孔質を有することが特徴である。本発明でいう「孔」
とは、親水性層の最表面が平坦ではなく、最も厚い部分
の最表面よりも凹んで低くなっている部分を指す。そし
て、その凹みの形状は、円形でも三角形でも多角形でも
良いが、その孔の長径が0.01μm〜10μm、孔の
深さは凹みの縁から0.01μm以上、親水性層の膜厚
以下である。
多孔質を有することが特徴である。本発明でいう「孔」
とは、親水性層の最表面が平坦ではなく、最も厚い部分
の最表面よりも凹んで低くなっている部分を指す。そし
て、その凹みの形状は、円形でも三角形でも多角形でも
良いが、その孔の長径が0.01μm〜10μm、孔の
深さは凹みの縁から0.01μm以上、親水性層の膜厚
以下である。
【0033】この孔の深さ方向の形状は、図1(a)に
示すように皿形でも良いし、図1(b)に示すように半
円形でもよいし、図1(c)に示すように壺形で、孔の
中の方が開口部よりもひろくても良い。
示すように皿形でも良いし、図1(b)に示すように半
円形でもよいし、図1(c)に示すように壺形で、孔の
中の方が開口部よりもひろくても良い。
【0034】本発明の平版印刷版は、親水性層の表面の
孔の開口面積の合計が単位面積あたり1%以上、90%
以下であることが好ましい。
孔の開口面積の合計が単位面積あたり1%以上、90%
以下であることが好ましい。
【0035】表面に孔を開けるためにはいくつかの方法
があり、以下に具体的に示すが、本発明はこれらに限定
されるものではない。 親水性層を形成するときに、親水性層を形成する成分
に、沸点が60℃以上、120℃以下の揮発しやすい溶
剤を添加し、親水性層を製膜後加熱して、その溶剤を蒸
発させて孔を開ける。 親水性層に含まれるポリマーや架橋剤、添加剤等の成
分またはその一部分がとれて低分子物質になり製膜後蒸
発するよう親水性層の成分を調整する。加熱や加湿等の
工程(架橋工程)によって低分子物質が蒸発するよう調
整しても良い。 親水性層に含まれる成分に難溶な直径0.01〜10
μmの細かな粒子を混合・分散させておき、親水性層を
製膜後その粒子を、その粒子を溶解する溶剤で溶かしだ
し、孔を開ける。その粒子だけが溶解する溶剤を用いて
も良いし、親水性層を架橋させて耐溶剤性を向上させた
後溶解しても良い。 機械的な方法を用いて親水性層表面を粗面化して孔を
形成する。例えばサンドブラストや研磨剤で擦っても良
い。
があり、以下に具体的に示すが、本発明はこれらに限定
されるものではない。 親水性層を形成するときに、親水性層を形成する成分
に、沸点が60℃以上、120℃以下の揮発しやすい溶
剤を添加し、親水性層を製膜後加熱して、その溶剤を蒸
発させて孔を開ける。 親水性層に含まれるポリマーや架橋剤、添加剤等の成
分またはその一部分がとれて低分子物質になり製膜後蒸
発するよう親水性層の成分を調整する。加熱や加湿等の
工程(架橋工程)によって低分子物質が蒸発するよう調
整しても良い。 親水性層に含まれる成分に難溶な直径0.01〜10
μmの細かな粒子を混合・分散させておき、親水性層を
製膜後その粒子を、その粒子を溶解する溶剤で溶かしだ
し、孔を開ける。その粒子だけが溶解する溶剤を用いて
も良いし、親水性層を架橋させて耐溶剤性を向上させた
後溶解しても良い。 機械的な方法を用いて親水性層表面を粗面化して孔を
形成する。例えばサンドブラストや研磨剤で擦っても良
い。
【0036】このようにして得られる本発明の平版印刷
版では、親水性層のハンドリング時の傷やゴミの付着を
避けるためその表面に保護層や保護フィルムを設けても
良い。
版では、親水性層のハンドリング時の傷やゴミの付着を
避けるためその表面に保護層や保護フィルムを設けても
良い。
【0037】
ポリアクリルアマイド(分子量10000、溶液濃度20重量%) 300重量部 メラミン樹脂(サイメル350:三井サイテック製) 40重量部 触媒(ドデシルベンゼンスルホン酸)(溶液濃度70重量%) 2重量部 水 400重量部 塗布後120℃3時間で架橋し、層厚2μmの親水性層
を有する平版印刷版を得た。架橋後表面をSEMで観察
すると、親水性層の表面に平均直径1μmの孔が見ら
れ、単位面積当たりの孔の開口面積率は16%だった。
を有する平版印刷版を得た。架橋後表面をSEMで観察
すると、親水性層の表面に平均直径1μmの孔が見ら
れ、単位面積当たりの孔の開口面積率は16%だった。
【0038】(実施例2)アルミ版(厚み200μm)
表面に下引き層としてポリビニルブチラールを1μmの
厚みになるように塗布した。溶媒を乾燥後下引き層の上
に親水性層用組成Bをワイヤーバー#16で塗布した。 〔親水性層用組成B〕 ホープロン3150B(三井化学製、分子量20000) 375重量部 メラミン樹脂(サイメル701:三井サイテック製) 50重量部 塗布後180℃15分で架橋し、層厚3.2μmの親水
性層を有する平版印刷版を得た。表面をSEMで観察す
ると平均直径0.5μmの孔が見られ、単位面積当たり
の孔の開口面積率は7%だった。
表面に下引き層としてポリビニルブチラールを1μmの
厚みになるように塗布した。溶媒を乾燥後下引き層の上
に親水性層用組成Bをワイヤーバー#16で塗布した。 〔親水性層用組成B〕 ホープロン3150B(三井化学製、分子量20000) 375重量部 メラミン樹脂(サイメル701:三井サイテック製) 50重量部 塗布後180℃15分で架橋し、層厚3.2μmの親水
性層を有する平版印刷版を得た。表面をSEMで観察す
ると平均直径0.5μmの孔が見られ、単位面積当たり
の孔の開口面積率は7%だった。
【0039】(実施例3)親水性層用組成Cに細かく粉
砕した塩化ナトリウム粒をよく混ぜて均一に分散させ
た。その後PET表面にワイヤーバー#20で塗布し
た。150℃20分架橋させてから室温に冷却後水につ
けて塩化ナトリウムを溶出し、層厚8μmの親水性層を
有する平版印刷版を得た。表面をSEMで観察すると平
均直径5μmの孔が見られ、単位面積当たりの開口面積
率は50%だった。 〔親水性層用組成C〕 ポリ(アクリル酸−アクリロニトリル)共重合体エタノール溶液 (溶液濃度10重量%) 400重量部 エチレングリコールジグリシジルエーテル 60重量部 塩化ナトリウム 5重量部
砕した塩化ナトリウム粒をよく混ぜて均一に分散させ
た。その後PET表面にワイヤーバー#20で塗布し
た。150℃20分架橋させてから室温に冷却後水につ
けて塩化ナトリウムを溶出し、層厚8μmの親水性層を
有する平版印刷版を得た。表面をSEMで観察すると平
均直径5μmの孔が見られ、単位面積当たりの開口面積
率は50%だった。 〔親水性層用組成C〕 ポリ(アクリル酸−アクリロニトリル)共重合体エタノール溶液 (溶液濃度10重量%) 400重量部 エチレングリコールジグリシジルエーテル 60重量部 塩化ナトリウム 5重量部
【0040】(実施例4)親水性層用組成DをPET表
面にワイヤーバー#30で塗布した。150℃20分架
橋させて層厚9μmの親水性層を得た後、表面をサンド
ブラスト処理した。SEMで観察すると平均直径8μm
の孔が見られ、単位面積当たりの開口面積率は60%だ
った。 〔親水性層用組成D〕 ホープロンA−330H(三井化学製) 300重量部 尿素樹脂(ユーロイドC1:三井化学製) 20重量部 塩化アンモニウム 1重量部
面にワイヤーバー#30で塗布した。150℃20分架
橋させて層厚9μmの親水性層を得た後、表面をサンド
ブラスト処理した。SEMで観察すると平均直径8μm
の孔が見られ、単位面積当たりの開口面積率は60%だ
った。 〔親水性層用組成D〕 ホープロンA−330H(三井化学製) 300重量部 尿素樹脂(ユーロイドC1:三井化学製) 20重量部 塩化アンモニウム 1重量部
【0041】(実施例5)PETフィルム(帝人製、フ
ィルム厚188μm)表面に下記の親水性層用組成Eを
ワイヤーバー#16で塗布した。その後150℃1時間
加熱し、層厚3.5μmの親水性層を有する平版印刷版
を得た。表面をSEMで観察すると平均直径0.1μm
の孔が見られ、単位面積当たりの開口面積率は20%だ
った。 〔親水性層用組成E〕 デンカポバールW24(電気化学工業株式会社製、PVA) (溶液濃度20重量%) 300重量部 グリオキザール(東京化成製、溶液濃度40重量%) 100重量部 メタノール 50重量部
ィルム厚188μm)表面に下記の親水性層用組成Eを
ワイヤーバー#16で塗布した。その後150℃1時間
加熱し、層厚3.5μmの親水性層を有する平版印刷版
を得た。表面をSEMで観察すると平均直径0.1μm
の孔が見られ、単位面積当たりの開口面積率は20%だ
った。 〔親水性層用組成E〕 デンカポバールW24(電気化学工業株式会社製、PVA) (溶液濃度20重量%) 300重量部 グリオキザール(東京化成製、溶液濃度40重量%) 100重量部 メタノール 50重量部
【0042】(比較例1)PETフィルム(帝人製、フ
ィルム厚188μm)表面に下記の親水性層用組成Fを
ワイヤーバー#10で塗布した。その後110℃1時間
加熱し、層厚3μmの親水性層を有する平版印刷版を得
た。SEMで観察すると表面は平らだった。 〔親水性層用組成F〕 デンカポバールW24(電気化学工業株式会社製、PVA) (溶液濃度20重量%) 300重量部 グリオキザール(東京化成製、溶液濃度40重量%) 100重量部
ィルム厚188μm)表面に下記の親水性層用組成Fを
ワイヤーバー#10で塗布した。その後110℃1時間
加熱し、層厚3μmの親水性層を有する平版印刷版を得
た。SEMで観察すると表面は平らだった。 〔親水性層用組成F〕 デンカポバールW24(電気化学工業株式会社製、PVA) (溶液濃度20重量%) 300重量部 グリオキザール(東京化成製、溶液濃度40重量%) 100重量部
【0043】(比較例2)PETフィルム(帝人製、フ
ィルム厚188μm)表面に下記の親水性層用組成Gを
ワイヤーバー#10で塗布した。その後110℃1時間
加熱し、層厚2μmの親水性層を有する平版印刷版を得
た。SEMで観察すると表面は平らだった。 〔親水性層用組成G〕 デンカポバールW24(電気化学工業株式会社製、PVA) (溶液濃度20重量%) 190重量部 グリオキザール(東京化成製、溶液濃度40重量%) 5重量部
ィルム厚188μm)表面に下記の親水性層用組成Gを
ワイヤーバー#10で塗布した。その後110℃1時間
加熱し、層厚2μmの親水性層を有する平版印刷版を得
た。SEMで観察すると表面は平らだった。 〔親水性層用組成G〕 デンカポバールW24(電気化学工業株式会社製、PVA) (溶液濃度20重量%) 190重量部 グリオキザール(東京化成製、溶液濃度40重量%) 5重量部
【0044】(比較例3)親水性層用組成HをPET表
面にワイヤーバー#20で塗布した。150℃20分架
橋させ、層厚8μmの親水性層を有する平版印刷版を得
た。SEMで観察すると表面は平らだった。 〔親水性層用組成H〕 ポリ(アクリル酸−アクリロニトリル)共重合体MEK溶液 (溶液濃度20重量%) 200重量部 エチレングリコールジグリシジルエーテル 60重量部
面にワイヤーバー#20で塗布した。150℃20分架
橋させ、層厚8μmの親水性層を有する平版印刷版を得
た。SEMで観察すると表面は平らだった。 〔親水性層用組成H〕 ポリ(アクリル酸−アクリロニトリル)共重合体MEK溶液 (溶液濃度20重量%) 200重量部 エチレングリコールジグリシジルエーテル 60重量部
【0045】(比較例4)親水性層用組成IをPET表
面にワイヤーバー#30で塗布した。150℃20分架
橋させ、層厚9μmの親水性層を有する平版印刷版を得
た。SEMで観察すると表面は平らだった。 〔親水性層用組成I〕 ホープロンA−330H(三井化学製) 300重量部 尿素樹脂(ユーロイドC1:三井化学製) 20重量部 塩化アンモニウム 1重量部
面にワイヤーバー#30で塗布した。150℃20分架
橋させ、層厚9μmの親水性層を有する平版印刷版を得
た。SEMで観察すると表面は平らだった。 〔親水性層用組成I〕 ホープロンA−330H(三井化学製) 300重量部 尿素樹脂(ユーロイドC1:三井化学製) 20重量部 塩化アンモニウム 1重量部
【0046】(評価方法)実施例および比較例で得られ
た平版印刷版を以下に示す試験法で評価した。 《吸水性試験》綿棒に脱イオン水を染み込ませて膜表面
を一回擦る。 〇:水の濡れ性がよく、瞬時に水を吸い込む。 △:水の吸い込みが遅い。 ×:水をはじいていしまい吸い込まない。 《スクラッチ試験》綿棒に脱イオン水を染み込ませて一
定の力で親水性層の表面を往復50回擦る。 〇:親水性層に変化無し。 △:少し削れる。 ×:完全に剥がれる。 《平版印刷試験》オフセット印刷機にセットし、湿し水
とインクをローラーから供給しながら紙に印刷を行う。 〇:PET表面にはインクが付着するが親水性層用樹脂
部分にはインクが付着しない。 △:親水性層用樹脂部分は地汚れする。 ×:PETフィルムと同様にインクが付着する。
た平版印刷版を以下に示す試験法で評価した。 《吸水性試験》綿棒に脱イオン水を染み込ませて膜表面
を一回擦る。 〇:水の濡れ性がよく、瞬時に水を吸い込む。 △:水の吸い込みが遅い。 ×:水をはじいていしまい吸い込まない。 《スクラッチ試験》綿棒に脱イオン水を染み込ませて一
定の力で親水性層の表面を往復50回擦る。 〇:親水性層に変化無し。 △:少し削れる。 ×:完全に剥がれる。 《平版印刷試験》オフセット印刷機にセットし、湿し水
とインクをローラーから供給しながら紙に印刷を行う。 〇:PET表面にはインクが付着するが親水性層用樹脂
部分にはインクが付着しない。 △:親水性層用樹脂部分は地汚れする。 ×:PETフィルムと同様にインクが付着する。
【0047】
【表1】
【0048】表から明らかなように、本発明の印刷版
は、親水性層の表面に多孔質を有するため吸水スピード
が速く、また水の保持力がある。そのため架橋剤の割合
を増やすことができるので親水性層の強度を高くするこ
とが可能である。
は、親水性層の表面に多孔質を有するため吸水スピード
が速く、また水の保持力がある。そのため架橋剤の割合
を増やすことができるので親水性層の強度を高くするこ
とが可能である。
【0049】
【発明の効果】本発明により、親水性と耐水性・耐刷性
を備えた親水性層を有する平版印刷版を得ることができ
る。
を備えた親水性層を有する平版印刷版を得ることができ
る。
【図1】本発明の平版印刷版の親水性層表面の孔の形状
の一例を示す図 (a)皿形 (b)半円形 (c)壺形
の一例を示す図 (a)皿形 (b)半円形 (c)壺形
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 間瀬 比呂志 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 佐藤 徹 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 三 井化学株式会社内 Fターム(参考) 2H096 AA06 CA03 CA20 2H114 AA04 AA21 DA32 DA34 DA43 DA44 DA46 DA50 DA51 DA53 DA56 DA59 EA03 FA01 FA09 FA15 GA01
Claims (8)
- 【請求項1】 基材上に、少なくとも主として有機物か
らなる親水性層を有する平版印刷版において、該親水性
層の表面が多孔質であることを特徴とする平版印刷版。 - 【請求項2】 該親水性層が主として親水性ポリマーと
架橋剤を架橋して形成されていることを特徴とする請求
項1記載の平版印刷版。 - 【請求項3】 該親水性層の表面の孔の直径が0.01
〜10μmであることを特徴とする請求項1又は2記載
の平版印刷版。 - 【請求項4】 該親水性層の表面の孔の開口面積の合計
が単位面積あたり1%以上、90%以下であることを特
徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の平版印刷版。 - 【請求項5】 該親水性層を形成する成分に、沸点が6
0℃以上、120℃以下の溶剤を添加し、該親水性層を
製膜後加熱して該溶剤を蒸発させることにより、該親水
性層の表面の孔が形成されていることを特徴とする請求
項1〜4のいずれかに記載の平版印刷版。 - 【請求項6】 該親水性層を形成する成分自身またはそ
の一部分がとれて低分子物質になる成分を用い、製膜後
加熱してその物質を蒸発させることにより、該親水性層
の表面の孔が形成されていることを特徴とする請求項1
〜4のいずれかに記載の平版印刷版。 - 【請求項7】 該親水性層を形成する成分に難溶の直径
0.01〜10μmの粒子を混合・分散して該親水性層
を製膜後、該粒子を溶解することにより、該親水性層の
表面の孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜
4のいずれかに記載の平版印刷版。 - 【請求項8】 該親水性層の表面を研磨剤を用いて粗面
化することにより表面の孔が形成されていることを特徴
とする請求項1〜4のいずれかに記載の平版印刷版。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19405599A JP2001018547A (ja) | 1999-07-08 | 1999-07-08 | 平版印刷版 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19405599A JP2001018547A (ja) | 1999-07-08 | 1999-07-08 | 平版印刷版 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001018547A true JP2001018547A (ja) | 2001-01-23 |
Family
ID=16318208
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19405599A Pending JP2001018547A (ja) | 1999-07-08 | 1999-07-08 | 平版印刷版 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001018547A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007125831A (ja) * | 2005-11-07 | 2007-05-24 | Mitsui Chemicals Inc | 平版印刷用原版 |
US7662537B2 (en) | 2003-12-26 | 2010-02-16 | Mitsui Chemicals, Inc. | Lithographic printing original plate and lithographic printing plate |
-
1999
- 1999-07-08 JP JP19405599A patent/JP2001018547A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7662537B2 (en) | 2003-12-26 | 2010-02-16 | Mitsui Chemicals, Inc. | Lithographic printing original plate and lithographic printing plate |
JP2007125831A (ja) * | 2005-11-07 | 2007-05-24 | Mitsui Chemicals Inc | 平版印刷用原版 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2008149721A (ja) | 平版印刷用の版 | |
EP1857294A1 (en) | Material of lithographic printing plate, process for producing material of lithographic printing plate, and method of printing | |
JPH11119413A (ja) | ダイレクト感光性平版印刷版 | |
US6634289B2 (en) | Screen printing stencil production | |
JP2001018547A (ja) | 平版印刷版 | |
JPH1034868A (ja) | 湿し水不要平版印刷版の形成方法 | |
JP2001033950A (ja) | 平版印刷版およびその製造方法 | |
JP2002049147A (ja) | 平版印刷用の版 | |
JPH04249156A (ja) | 改良された電気浸食印刷プレート | |
JP3605184B2 (ja) | 直描型平版印刷用版材 | |
JP2001353976A (ja) | 撥インク層及び印刷版 | |
JP3908289B2 (ja) | 水性インク用被記録材の再利用方法 | |
JP4052954B2 (ja) | ダイレクトオフセット印刷用原版およびダイレクトオフセット印刷版 | |
JPS6260695A (ja) | 直描型平版印刷原版 | |
JP2005219422A (ja) | ダイレクトオフセット印刷用原版、ダイレクトオフセット印刷版及びその使用方法 | |
JP2000206728A (ja) | リサイクル可能な被記録材 | |
JP2004058459A (ja) | ポジ型平版印刷用原版 | |
JP2000214619A (ja) | リサイクル可能な被記録材およびその製法ならびに該被記録材上の印字材料の除去方法 | |
JP2006103086A (ja) | 平版印刷版材料用のプラスチック支持体、それを用いた平版印刷版材料及び印刷方法 | |
JP2001001660A (ja) | 平版印刷用の版 | |
JP2004322575A (ja) | 平版印刷用の版 | |
JPH11291654A (ja) | レーザー感応性平版印刷版原版およびその製造方法 | |
JP2006103107A (ja) | 平版印刷用原版 | |
JPS63309970A (ja) | 電子写真平版印刷版材料 | |
JPH08318671A (ja) | 記録用シートおよびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040528 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050620 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050628 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051025 |