JP2001018275A - 樹脂の成形方法および金型温調装置 - Google Patents

樹脂の成形方法および金型温調装置

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JP2001018275A JP11193615A JP19361599A JP2001018275A JP 2001018275 A JP2001018275 A JP 2001018275A JP 11193615 A JP11193615 A JP 11193615A JP 19361599 A JP19361599 A JP 19361599A JP 2001018275 A JP2001018275 A JP 2001018275A
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mold temperature
molding
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/72Heating or cooling
    • B29C45/73Heating or cooling of the mould
    • B29C45/7306Control circuits therefor

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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイサイクル成形における段取り後の量産成
形開始時の捨てショット(ショートショット)を削減す
る。 【解決手段】 金型内1の複数箇所の温度を計測し、こ
の計測温度を所定の目標温度と比較し、1以上の箇所が
目標温度に達するまでは、金型冷却用の冷却媒体を金型
1に導かないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱可塑性樹脂を
射出成形する射出成形機において、段取り終了後の量産
化開始時のショートショットすなわち捨てショットの削
減に関する樹脂の成形方法および金型温調装置である。
【0002】
【従来の技術】従来は、段取り終了後、良品を量産可能
な金型温度に上昇するまで、捨てショットを繰返すこと
により、樹脂の持っている熱量と、金型温調機から供給
される熱媒体(冷却媒体)の熱量と、金型の持つ熱容量
と、金型の大気中ヘの熱放散と、金形の成形機への熱伝
導とのバランスをとることで、良品成形可能な金型温度
を得るという、現場的な処置が一般的に行われている。
【0003】近来、ハイサイクル成形が一般化してきて
おり、それに関する提案がされてきているが、それらの
提案は、量産中のサイクルをいかに短縮するかというこ
とを中心に言及したものである。
【0004】例えば特開平7−232344号公報、特
開平7−195452号公報等においては、溶融樹脂の
持っている熱量を如何に効率よく熱交換するかという視
点で、成形機周辺機器の冷却能力及び金型の冷却回路を
増強することに関して言及している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、量産中のサイ
クルを短縮する為に、装置の冷却能力を増強すると、段
取り終了時点での金型温度は低くなるので、良品成形可
能な金型温度に達するまでの量産当初は、ショートショ
ットなどが発生しやすい条件になってしまう。
【0006】すなわち、通常、この種の成形機において
は、金形等の温度上昇を抑えるために、金型に冷却媒体
を供給している金型温調機は、成形機が起動されると、
常時冷却媒体を金型に供給するようになっている。これ
は、冷却媒体を連続的に供給したほうが、金型温度の安
定性が高まり、供給モータの寿命も長くできることなど
の理由による。したがって、量産サイクル開始前の、段
取り中にも冷却媒体は、金型に送出され続けている。
【0007】このように、ハイサイクル成形を狙う為
に、周辺設備及び金型の熱交換能力は従来に比較して数
倍にアップしているのが最近の成形の特徴であるが、前
述した理由によって、良品成形可能な温度になるまでの
捨てショット数が増加せざるを得なくなっているのが現
状である。
【0008】これは、段取り時に、所望の最適な冷却能
力を発揮するような量産条件の設定を行ってしまう為で
あるが、これは、量産中に条件を変更する事が事実上か
なりの煩雑さとリスクを負う事を考えればやむを得ない
事である。
【0009】例えば、ABS材料で平均肉厚3.0m
m、成形品重量1kgの成形品の量産までの捨てショッ
ト数が従来の一般成形の場合は8ショットであったもの
が、ハイサイクル成形の為に金型温度を20°Cと低め
に設定すると、段取り終了後の量産までの捨てショット
は15ショットと倍増してしまう。
【0010】また、難燃樹脂材料を使用する場合は、樹
脂中の添加剤が金型表面に付着するため、量産途中に、
金型表面、スライドの摺動面及び金型パーティングライ
ン上に付着した添加剤成分を拭い取るという金型清掃作
業を行わなければならないが、このような作業の後も、
前述と同じ理由で金型温度が降下し、量産再開後の当初
は、ショートショットが発生してしまう。
【0011】このように、上記従来技術では、量産中の
サイクルを短縮することしか言及しておらず、段取り終
了後での量産開始時における不良低減については全く言
及していない。
【0012】この発明はこのような実情を考慮してなさ
れたもので、量産開始時あるいは量産再開時におけるシ
ョートショットを低減して捨てショットを低減させる樹
脂の成形方法および金型温調装置を提供することを解決
課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、熱
可塑性樹脂を射出成形する樹脂の成形方法において、金
型内の複数箇所で金型温度を計測し、1ケ所以上の計測
温度が所定の温度以上に到達するまでは、金型温調機か
らの冷却媒体を金型を通さずに金型温調機に戻しながら
射出成形を実行する第1ステップと、前記1ケ所以上の
計測温度が前記所定の温度以上に到達した時点以降に、
金型温調機からの冷却媒体を金型に導入しながら射出成
形を実行する第2ステップとを備えるようにしている。
【0014】この発明では、射出成形開始後、1ケ所以
上の金型温度が所定の温度以上になるまでは、金型温調
機からの冷却媒体を金型温調機に戻し、金形の冷却制御
は行わない。
【0015】そして、1ケ所以上の金型温度が所定の温
度以上になると、金型温調機からの冷却媒体を金型に導
入して金型の冷却制御を実行する。
【0016】したがって、この発明では、大物プラスチ
ック部品特にハイサイクル成形を目指した成形時などの
冷却能力が増強された場合でも、射出成形開始後、金型
の温度が急速に良品成形可能な目標温度に達する事が可
能になり、量産成形当初または成形が中断された後の成
形再開時などのショートショット不良、捨てショットを
低減することができる。また、量産中に機器の設定条件
を変えるという煩雑さとリスクを負うこと無く、少ない
不良数で、段取りから量産への安定した移行をなし得
る。
【0017】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、前記金型を複数のゾーンに分割し、前記第1およ
び第2ステップでの金型温度計測制御および冷却媒体の
金型への導入制御を前記分割した各ゾーン毎に独立して
実行するようにしたことを特徴とする。
【0018】この発明では、金型を複数のゾーンに分割
し、前記金型温度計測制御および冷却媒体の金型への導
入制御を前記分割した各ゾーン毎に独立して実行するよ
うにしており、これによりより高精度の温度管理が可能
となり、捨てショット数を更に低減することが可能にな
る。
【0019】請求項3の発明では、装置起動後は冷却媒
体を金型に常時供給している金型温調機と、前記金型温
調機からの冷却媒体を前記金型に供給する冷却媒体供給
流路と、前記金型に供給された冷却媒体を前記金型温調
機に復流する冷却媒体復流路とを有し、前記金型温調機
からの冷却媒体を常時循環させながら熱可塑性樹脂を射
出成形する金型温調装置において、前記冷却媒体供給流
路中に配され、前記金型温調機からの冷却媒体を金型に
供給する第1の状態と、前記金型温調機からの冷却媒体
を直接前記冷却媒体復流路へ流す第2の状態との何れか
に流路を切換えるバルブ手段と、金型内の複数箇所での
金型温度を計測する複数の金型温度計測手段と、前記複
数の金型温度計測足手段の計測値のうちの1つ以上の計
測温度が所定の温度以上に到達するまでは、前記バルブ
手段を前記第2の状態に制御して射出成形を実行させる
第1の制御手段と、前記複数の金型温度計測足手段の計
測値のうちの1つ以上の計測温度が前記所定の温度以上
に到達した時点以降は、前記バルブ手段を前記第1の状
態に制御して射出成形を実行させる第2の制御手段とを
備えるようにしたことを特徴とする。
【0020】この請求項3の発明では、射出成形開始後
で、1ケ所以上の金型温度が所定の温度以上になるまで
は、金型温調機からの冷却媒体を金型温調機に戻し、金
形の冷却制御は行わない。また、1ケ所以上の金型温度
が所定の温度以上になると、金型温調機からの冷却媒体
を金型に導入して金型の冷却制御を実行する。
【0021】したがって、この発明では、大物プラスチ
ック部品特にハイサイクル成形を目指した成形時などの
冷却能力が増強された場合でも、射出成形開始後、金型
の温度が急速に良品成形可能な目標温度に達する事が可
能になり、量産成形当初または成形が中断された後の成
形再開時などのショートショット不良、捨てショットを
低減することができる。また、量産中に機器の設定条件
を変えるという煩雑さとリスクを負うこと無く、少ない
不良数で、段取りから量産への安定した移行をなし得
る。
【0022】請求項4の発明では、請求項3の発明にお
いて、前記金型を複数のゾーンに分割し、前記金型温度
計測手段は、前記分割したゾーン毎に複数個備えられ、
前記分割した各ゾーンには、前記金型温調機からの冷却
媒体が別経路で供給されかつ復流される各別の冷却装置
が夫々備えられ、前記バルブ手段は、前記複数の冷却装
置に対応して複数個備えられ、前記第1および第2の制
御手段は、前記金型温度計測手段の温度計測制御および
前記複数のバルブ手段の切換え制御を前記分割した各ゾ
ーン毎に独立して実行するようにしている。
【0023】この発明では、金型を複数のゾーンに分割
し、前記金型温度計測制御および冷却媒体の金型への導
入制御を前記分割した各ゾーン毎に独立して実行するよ
うにしており、これによりより高精度の温度管理が可能
となり、捨てショット数を更に低減することが可能にな
る。
【0024】請求項5の発明では、請求項3の発明にお
いて、前記金型と成形機プラテンの間に断熱板を備える
ようにしている。
【0025】金型の段取り終了時、特に新規に段取した
時は、成形機のプラテンそのものの温度が下がっていて
当該金型の熱量がプラテンを介して奪われる為、金型の
温度が目標温度に達する迄に時間がかかってしまう。そ
こで、この発明では、金型と成形機のプラテンとの間に
断熱板を設置することで、金型をより高速に温度上昇で
きるようにしている。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照してこの発
明の実施形態を説明する。
【0027】(実施形態1)図1にこの発明の実施形態
1の概念図を示す。
【0028】この実施形態では、平板形状をした比較的
単純な成形品を射出成形する金型1を用いる場合を例に
とって説明する。この場合、成形品が平板に近い単純な
形状をしているので、金型温調制御系は1系統しか有し
ていない。
【0029】金型1内には、冷却媒体が通過する熱交換
器によって金型を温度を調節する金型冷却装置2が配設
されている。
【0030】金型温調機3は、装置起動(電源オン)後
は、冷却媒体を金型冷却装置2に常時供給していいる。
金型温調機3から供給される冷却媒体は、冷却媒体供給
流路4を介して金型冷却装置2に供給される。金型1内
で熱交換された冷却媒体は、冷却媒体復流路5を経由し
て金型温調機3に復流される。
【0031】冷却媒体供給路4の途中には、ソレノイド
バルブ8が設けられている。このソレノイドバルブ8は
流路切換えバルブであり、金型温調機3から供給される
冷却媒体を冷却媒体供給路を介して金型冷却装置2に供
給する第1の状態と、金型温調機3から供給される冷却
媒体をバイパス路9を介して冷却媒体復流路5に戻す第
2の状態とのいずれかにバルブを切り替える。バルブ8
が第2の状態をとると、金型温調機3から供給された冷
却媒体はバイパス路9、冷却媒体復流路5を介して金型
温調機3に戻される。
【0032】金型1内の複数箇所(この場合は3箇所)
には、温度センサ6が設けられおり、これら複数の温度
センサ6の検出信号は温度調節コントローラ7に入力さ
れている。
【0033】温度調節コントローラ7は、温度センサ6
の検出信号に基づいて金型温度を表示するとともに、複
数の温度センサ6の検出信号に基づいてソレノイドバル
ブ8の切り替えを制御している。
【0034】以下、図2のフローチャートを参照して温
度調節コントローラ7で行われる制御手順を説明する。
【0035】装置が起動されると(ステップ100)、
温度調節コントローラ7は、ソレノイドバルブ8を冷却
媒体復流側に切り替える(ステップ110)。したがっ
て、装置が起動されると、金型温調機3からは冷却媒体
が送出されるが、ソレノイドバルブ8は冷却媒体復流側
に切り替えられているので、金型温調機3から供給され
た冷却媒体はバイパス路9、冷却媒体復流路5を介して
金型温調機3に戻される。すなわち、この段階では、冷
却媒体は、金型1には供給されない。
【0036】この状態は、成形が開始されるまでは維持
される(ステップ120)。
【0037】このように、装置起動後の段取り時におい
ては、冷却媒体は全て金型温調機3に戻り、金型には供
給されない。
【0038】その後、溶融樹脂が金型1に順次充填され
る量産成形が開始されと(ステップ120)、成形開始
スイッチのオンなどによって温度調節コントローラ7は
これを検出する。そして、温度調節コントローラ7は、
これ以降複数の温度センサ6の検出信号を用いて所定の
温度条件が成立したか否かを判定する(ステップ13
0)。
【0039】上記温度条件においては、複数の温度セン
サの検出信号のうちの少なくとも1つが量産可能な所定
の目標温度Cに到達した場合に、条件が成立したとす
る。この場合は、3個の温度センサ6のうちの2つが目
標温度Cを超えると、上記温度条件が成立するとしてい
る。
【0040】上記温度条件が成立すると、温度調節コン
トローラ7は、ソレノイドバルブ8を冷却媒体供給側に
切り替える(ステップ140)。この結果、金型温調機
3から送出される冷却媒体は、バルブ8、冷却媒体供給
流路4を介して金型冷却装置2、すなわち金型1に導入
されることになる。
【0041】金型温度が上記温度条件を満足した以降
は、金型冷却装置2によって金型温度を上記目標温度C
に維持する温度制御が実行される(ステップ150)。
【0042】金型温度は、図3に示すように、成形開始
後、溶融樹脂の充填によって徐々に上昇するが、この場
合は、複数の温度センサの検出信号のうちの少なくとも
1つが量産可能な所定の目標温度Cに到達するまでは、
冷却媒体は金型1には供給されないので、目標温度Cま
での立ち上がりが急峻になり、この立ち上がり時間を短
縮することができる。したがって、金型温度が低い状態
のままで行われる量産当初の捨てショットが低減され
る。
【0043】(実施形態2)図4にこの発明の実施形態
2の概念図を示す。
【0044】この実施形態では、複雑な形状を有する成
形品を射出成形する金型10を用いる場合を例にとって
説明する。この場合、成形品の形状が複雑なので熱のこ
もる部分がある為にその部分を集中的に冷却しなければ
ならないということと、金型内での温度分布を抑える為
には部分的な温調では不十分であるという理由から、金
型10を5つのゾーンに分割し各々のゾーンに2ケ所温
度センサ6を設置している。また、3台の金型温調機3
によって、5つのゾーンに対しての冷却媒体の供給をカ
バーしている。そして、この場合、金型温調制御系は5
系統を有し、各系統に2つずつ、計10個の温度センサ
6を備えている。
【0045】すなわち、成形品の形状が複雑になってく
ると、当然のことながら金型で蓄熱しやすい場所ができ
やすくなり、金型に温度分布ができないようにするに
は、蓄熱部に冷却装置を配置することで、冷却装置を強
化する必要がある。このためには、冷却装置そのものの
本数を増強することは勿論、それに接続される金型温調
機を増強つまり冷却能力を増強する必要がある。
【0046】そこで、この実施形態では、金型の蓄熱具
合と金型のスペース的な制約を考慮して、金型を複数個
のゾーンに分割し、これら分割した各ゾーンに冷却装置
を設置することによって、金型の成形品に対する熱交換
分布を均一にするようにしている。
【0047】図4において、金型10内には、冷却媒体
が通過する熱交換器によって金型を温度を調節する金型
冷却装置2が、5系統に分割されて配設されている。
【0048】3台の金型温調機3は、装置起動(電源オ
ン)後は、冷却媒体を各金型冷却装置2に常時供給して
いいる。先の実施例と同様、各金型温調機3から供給さ
れる冷却媒体は、冷却媒体供給流路4を介して金型冷却
装置2に供給され、また金型1内で熱交換された冷却媒
体は、冷却媒体復流路5を経由して金型温調機3に復流
される。
【0049】各冷却媒体供給路4の途中には、ソレノイ
ドバルブ8が夫々設けられている。これらのソレノイド
バルブ8は、先の実施形態1と同様に、金型温調機3か
ら供給される冷却媒体を冷却媒体供給路を介して金型冷
却装置2に供給する第1の状態と、金型温調機3から供
給される冷却媒体をバイパス路9を介して冷却媒体復流
路5に戻す第2の状態とのいずれかにバルブを切り替え
る。
【0050】金型1内には、5分割された各ゾーン毎
に、2個ずつ温度センサ6が設けられおり、これら10
個の温度センサ6の検出信号は温度調節コントローラ2
0に入力されている。
【0051】温度調節コントローラ20は、10個の温
度センサ6の検出信号に基づいて金型温度を表示すると
ともに、10個の温度センサ6の検出信号に基づいて複
数のソレノイドバルブ8の切り替え制御を実行する。
【0052】温度調整コントローラ20は、先の図2で
示した制御手順を、各ゾーン単位に独立して実行する。
【0053】すなわち、温度調整コントローラ20は、
装置が起動されてから、成形が開始されて当該ゾーンの
前記温度条件が成立するまでは、当該ゾーンのソレノイ
ドバルブ8を冷却媒体復流側に接続し、上記温度条件が
成立した時点で当該ゾーンのソレノイドバルブ8を冷却
媒体供給側に切り替えるように制御する。
【0054】上記温度条件では、例えば、各ゾーンにお
いて、全ての(この場合2個)温度センサ6の検出信号
が所定に目標温度Cに到達した時点で、当該ゾーンのバ
ルブ8を切り替えて、冷却媒体を金型に導くようにす
る。
【0055】また、バルブ切り替えのための目標温度C
は、各ゾーン毎に最適な別々の温度値を設定している。
【0056】このように、この実施形態においては、金
型を複数のゾーンに分割し、これら分割したゾーン毎に
独立したバルブ切り替え制御を実行するようにしてい
る。
【0057】なお、上記各実施形態では、段取り後の量
産開始時に本発明を適用するようにしたが、量産途中に
射出成形を一旦停止し、所要の作業を行って量産成形を
再開するときなどにおいても本発明は勿論適用可能であ
る。
【0058】なお、上記した冷却媒体の供給制御を行う
と、つぎのような効果が得られることを確認できた。
【0059】基本肉厚:3.0mm、製品重量:1.0
Kg、材料:ABSとした。
【0060】ハイサイクル仕様ではない金型では、量産
開始時の捨てショット数は8ショットで、金型清掃後量
産再開時の捨てショット数は2ショットであった。ま
た、金型をハイサイクル仕様とすると、量産開始時の捨
てショット数は15ショットに増加し、金型清掃後量産
再開時の捨てショット数は5ショットに増加した。
【0061】しかし、ハイサイクル仕様の金型を用いて
上述した冷却媒体の供給制御を行うと、量産開始時の捨
てショット数は3ショットに減少し、金型清掃後量産再
開時の捨てショット数は1ショットに減少した。
【0062】ところで、図5に示すように、金型1と成
形機プラテン(図示せず)の間には断熱板30を備える
ようにしたほうが好ましい。この場合は、金型1の成形
機プラテンと当接する壁面に断熱板30を配設するよう
にしている。
【0063】すなわち、金型1の段取り終了時、特に新
規に段取した時は、成形機のプラテンそのものの温度が
下がっていて当該金型1の熱量がプラテンを介して奪わ
れる為、金型1の温度が目標温度に達する迄に時間がか
かってしまう。そこで、金型1と成形機のプラテンとの
間に断熱板30を設置すれば、金型をより高速に温度上
昇させることができる。
【0064】
【発明の効果】この発明では、射出成形開始後におい
て、1ケ所以上の金型温度が所定の目標温度以上になる
までは、金型温調機からの冷却媒体を金型温調機に戻
し、金形の冷却制御は行わず、1ケ所以上の金型温度が
所定の温度以上になると、金型温調機からの冷却媒体を
金型に導入して金型の冷却制御を実行するようにしたの
で、大物プラスチック部品特にハイサイクル成形を目指
した成形時などにおいて冷却能力が増強された場合で
も、射出成形開始後、金型の温度が急速に良品成形可能
な目標温度に達する事が可能になり、これにより量産成
形開始時または成形が中断された後の成形再開時などに
おけるショートショット不良、捨てショットを低減する
ことができる。また、量産中に機器の設定条件を変える
という煩雑さとリスクを負うこと無く、少ない不良数
で、段取りから量産への安定した移行をなし得る。
【0065】またこの発明では、金型を複数のゾーンに
分割し、前記金型温度計測制御および冷却媒体の金型へ
の導入制御を前記分割した各ゾーン毎に独立して実行す
るようにしており、これによりより高精度の温度管理が
可能となり、捨てショット数を更に低減することが可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態を示す概念図である。
【図2】第1実施形態でのバルブ切り替え制御を示すフ
ローチャートである。
【図3】金型温度の経時変化を示す図である。
【図4】この発明の第2実施形態を示す概念図である。
【図5】金型に配置される断熱板を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 金型 2 金型冷却装置 3 金型温調機 4 冷却媒体供給流路 5 冷却媒体復流路 6 温度センサ 7 温度調節コントローラ 8 ソレノイドバルブ 9 バイパス路 10 金型 20 温度調整コントローラ 30 断熱板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂を射出成形する樹脂の成形
    方法において、 金型内の複数箇所で金型温度を計測し、1ケ所以上の計
    測温度が所定の温度以上に到達するまでは、金型温調機
    からの冷却媒体を金型を通さずに金型温調機に戻しなが
    ら射出成形を実行する第1ステップと、 前記1ケ所以上の計測温度が前記所定の温度以上に到達
    した時点以降に、金型温調機からの冷却媒体を金型に導
    入しながら射出成形を実行する第2ステップと、 を備えるようにしたことを特徴とする樹脂の成形方法。
  2. 【請求項2】 前記金型を複数のゾーンに分割し、前記
    第1および第2ステップでの金型温度計測制御および冷
    却媒体の金型への導入制御を前記分割した各ゾーン毎に
    独立して実行するようにしたことを特徴とする請求項1
    記載の樹脂の成形方法。
  3. 【請求項3】 装置起動後は冷却媒体を金型に常時供給
    している金型温調機と、前記金型温調機からの冷却媒体
    を前記金型に供給する冷却媒体供給流路と、前記金型に
    供給された冷却媒体を前記金型温調機に復流する冷却媒
    体復流路とを有し、前記金型温調機からの冷却媒体を常
    時循環させながら熱可塑性樹脂を射出成形する金型温調
    装置において、 前記冷却媒体供給流路中に配され、前記金型温調機から
    の冷却媒体を金型に供給する第1の状態と、前記金型温
    調機からの冷却媒体を直接前記冷却媒体復流路へ流す第
    2の状態との何れかに流路を切換えるバルブ手段と、 金型内の複数箇所での金型温度を計測する複数の金型温
    度計測手段と、 前記複数の金型温度計測足手段の計測値のうちの1つ以
    上の計測温度が所定の温度以上に到達するまでは、前記
    バルブ手段を前記第2の状態に制御して射出成形を実行
    させる第1の制御手段と、 前記複数の金型温度計測足手段の計測値のうちの1つ以
    上の計測温度が前記所定の温度以上に到達した時点以降
    は、前記バルブ手段を前記第1の状態に制御して射出成
    形を実行させる第2の制御手段と、 を備えるようにしたことを特徴とする金型温調装置。
  4. 【請求項4】 前記金型を複数のゾーンに分割し、 前記金型温度計測手段は、前記分割したゾーン毎に複数
    個備えられ、 前記分割した各ゾーンには、前記金型温調機からの冷却
    媒体が別経路で供給されかつ復流される各別の冷却装置
    が夫々備えられ、 前記バルブ手段は、前記複数の冷却装置に対応して複数
    個備えられ、 前記第1および第2の制御手段は、前記金型温度計測手
    段の温度計測制御および前記複数のバルブ手段の切換え
    制御を前記分割した各ゾーン毎に独立して実行するよう
    にしたことを特徴とする請求項3記載の金型温調装置。
  5. 【請求項5】 前記金型と成形機プラテンの間に断熱板
    を備えることを特徴とする請求項3記載の金型温調装
    置。
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