JP2002172667A - 射出成形機シリンダの温度制御装置及び方法 - Google Patents

射出成形機シリンダの温度制御装置及び方法

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JP2002172667A
JP2002172667A JP2000372288A JP2000372288A JP2002172667A JP 2002172667 A JP2002172667 A JP 2002172667A JP 2000372288 A JP2000372288 A JP 2000372288A JP 2000372288 A JP2000372288 A JP 2000372288A JP 2002172667 A JP2002172667 A JP 2002172667A
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cylinder
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injection molding
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Nobuyuki Akakuma
信行 赤熊
Hideichi Tsuchiya
日出一 土屋
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】射出成形機の運転開始直後や成形条件の変更直
後であっても、シリンダの温度を速やかに上昇させるこ
とができ、かつ、前記シリンダの後部の温度の制御性を
向上させることができるようにする。 【解決手段】シリンダ11の周囲に形成された冷媒流路
と、冷媒と工業用水とを熱交換させ、所定範囲内の温度
にした前記冷媒を前記冷媒流路内に循環させる温度調節
器31と、前記シリンダ11の温度が設定温度となるよ
うに前記温度調節器31を制御する制御装置32とを有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形機シリン
ダの温度制御装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形機は射出装置及び金型装
置を備え、ホッパーから射出装置のシリンダ内に投入さ
れた樹脂ペレットを前記シリンダ内に配設されたスクリ
ューを回転させることによって、可塑化して溶融させ、
溶融させられた樹脂を射出ノズルから射出するようにし
ている。そして、射出された樹脂は、金型装置内におい
てランナーを介してキャビティ空間に充填(てん)さ
れ、冷却固化させられて成形品になる。
【0003】この場合、前記シリンダ内に投入されてか
ら前記射出ノズルから射出されて金型装置内で固化する
までの樹脂の温度条件は、成形性等その他に重大な影響
を与える。例えば、温度が低すぎると樹脂が十分に可塑
化されなかったり、逆に温度が高すぎると樹脂が熱分解
を起こしたり、有毒ガスを発生したりしてしまう。ま
た、適切な温度条件は成形品の形状や樹脂の種類によっ
ても左右される。
【0004】そこで、種々の成形品や樹脂の種類に対応
して、前記樹脂の温度を適切に制御することができるよ
うに、ノズルやシリンダの周囲にバンドヒータを巻き付
けたり、金型やシリンダに冷媒の通路を形成した射出成
形機が提供されている。
【0005】この場合、射出成形機の各部分において要
求される温度条件が相違する。例えば、ノズルやシリン
ダの前部(ノズル側の部分)においては、比較的高温で
あることが要求されるので、ノズルやシリンダの周囲に
バンドヒータを巻き付け、該バンドヒータによって加熱
する。一方、シリンダの後部(ホッパー側の部分)にお
いては、比較的低温であることが要求されるので、シリ
ンダに冷媒の通路を形成し、流通する冷媒によって温調
する。また、金型も低温であることが要求されるので、
金型に冷媒の通路を形成し、流通する冷媒によって温調
する。
【0006】これにより、シリンダ内に投入された樹脂
は、適切な温度条件下で、可塑化され、溶融して射出ノ
ズルから金型内に射出されるので、品質の高い成形品を
得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の射出成形機においては、シリンダの後部の温度が適
切に制御することができないことがあった。この場合、
樹脂の温度が不適切となり、品質の高い成形品を成形す
ることができなくなってしまう。
【0008】すなわち、前記従来の射出成形機において
は、シリンダの後部を冷媒の流通通路を有する水冷のシ
リンダとし、前記シリンダを冷却する冷媒として、工業
用水が使用されていた。そして、該工業用水を流通させ
る時間を制御することによって、奪い取る熱量を制御し
て、前記シリンダの後部が所望の設定温度となるように
していた。
【0009】このため、前記シリンダの後部の設定温度
が比較的高温である場合、前記射出成形機の運転開始直
後や成形条件の変更直後には、前記シリンダの後部の温
度が上昇して設定温度に到達するまでに時間がかかって
しまう。
【0010】一方、前記シリンダの後部の温度が上昇し
て設定温度を超えた場合、前記工業用水を流通させて前
記シリンダの温度を制御するのであるが、前記シリンダ
の後部の温度と工業用水の温度との差が大きすぎるため
に、前記シリンダの後部の温度の変化速度が大きくなり
すぎて、前記シリンダの後部の温度がオーバーシュート
したり、また、アンダシュートしてしまう。
【0011】したがって、前記シリンダの後部の温度
は、振動してしまい、前記設定温度に収束するのに時間
がかかってしまう。さらに、最悪の場合は、前記シリン
ダの後部の温度が前記設定温度に収束せずに発振してし
まうこともある。
【0012】また、前記工業用水の温度は、常に一定で
あるとは限らず、季節の変化や前記射出成形機が据え付
けられた地域周辺での工業用水の使用量の変化によっ
て、変動してしまう。したがって、前記シリンダの後部
の温度が前記設定温度になるように制御することが困難
となる。
【0013】本発明は、前記従来の射出成形機シリンダ
の後部の温度制御の問題点を解決して、前記射出成形機
の運転開始直後や成形条件の変更直後であっても、前記
シリンダの温度を速やかに上昇させることができ、か
つ、前記シリンダの後部の温度の制御性を向上させるこ
とができる射出成形機シリンダの温度制御装置及び方法
を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の射
出成形機シリンダの温度制御装置においては、シリンダ
の周囲に形成された冷媒流路と、冷媒と工業用水とを熱
交換させ、所定範囲内の温度にした前記冷媒を前記冷媒
流路内に循環させる温度調節器と、前記シリンダの温度
が設定温度となるように前記温度調節器を制御する制御
装置とを有する。
【0015】また、本発明の射出成形機シリンダの温度
制御方法においては、冷媒と工業用水とを熱交換させ、
所定範囲内の温度にした前記冷媒をシリンダの周囲に形
成された冷媒流路内に循環させて、前記シリンダの温度
が設定温度となるように制御する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】図1は本発明の実施の形態における射出成
形機の概略図である。
【0018】図において、10は射出成形機、11は該
射出成形機10のシリンダであり、該シリンダ11の前
端(図における左端)にシリンダヘッド13が取り付け
られ、さらに該シリンダヘッド13の先端に射出ノズル
14が取り付けられている。該射出ノズル14の先端部
の形状は、後述される金型装置20の固定側金型21に
適合するようになっている。
【0019】また、前記シリンダ11及びシリンダヘッ
ド13の外周には、内部を通過する樹脂の温度を適切に
維持するように、前記シリンダ11及びシリンダヘッド
13を加熱するためのバンドヒータ17が巻き付けられ
る。
【0020】ここで、前記シリンダ11及びシリンダヘ
ッド13の加熱温度は、樹脂の種類や成形条件等によっ
て相違するものであるが、一般的に、樹脂が、PS(ポ
リスチレン)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロ
ピレン)等の汎用プラスチックの場合170〜280
[℃]程度、PA(ポリアミド)、PC(ポリカーボネ
イト)、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の汎
用エンプラの場合230〜320[℃]程度、PPS
(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエー
テルエーテルケトン)、PEI(ポリエーテルイミド)
等のスーパーエンプラの場合310〜425[℃]程度
である。
【0021】そして、前記シリンダ11には複数、例え
ば、3個の熱電対等から成るシリンダ温度検出器18が
取り付けられる。該シリンダ温度検出器18の先端部
は、前記シリンダ11の壁部材内部に位置して、前記シ
リンダ11の各部の温度を検出する。
【0022】また、前記シリンダ11内には、投入され
る樹脂ペレットを剪(せん)断力によって可塑化して溶
融させ、搬送するためのスクリュー12が回転自在に、
かつ、進退自在に配設される。
【0023】そして、該スクリュー12は、前端(図に
おける左端)にスクリューヘッドを備え、前記シリンダ
11内を後方(図における右方)に延び、後端(図にお
ける右端)において、図示されない射出成形機シリンダ
(油圧成形機の場合)のピストンと連結させられる。ま
た、前記スクリュー12の表面に螺(ら)旋状の溝が形
成される。
【0024】また、前記シリンダ11の後端近傍には、
周囲を取り囲むようにシリンダフランジ15が取り付け
られる。さらに、該シリンダフランジ15には樹脂ペレ
ットを投入するためのホッパー16が取り付けられる。
そして、前記シリンダ11及びシリンダフランジ15に
は、前記ホッパー16の底部からシリンダ11内へ連通
する樹脂ペレット供給口が形成される。
【0025】これにより、前記ホッパー16に収容され
た樹脂ペレットは、前記ホッパー16の底部から、前記
樹脂ペレット供給口を通って前記シリンダ11内に供給
される。なお、前記樹脂ペレット供給口の内部には、樹
脂ペレットの供給量を制御するためのフィードロール、
制御弁等が配設されるようにしてもよい。
【0026】さらに、前記シリンダ11とシリンダフラ
ンジ15の境界部分にはシリンダ後部冷却用の冷媒流路
35が形成される。該冷媒流路35は後述される冷媒配
管L2に接続され、前記シリンダ11の後部、すなわ
ち、前記樹脂ペレット供給口の近傍部分を冷却するため
の冷媒が流通するようになっている。また、前記シリン
ダ11の後部には、熱電対等から成る後部温度検出器3
6が配設される。
【0027】また、20は金型装置、21は該金型装置
20の固定側金型、22は移動側金型である。そして、
前記射出成形機10の射出ノズル14から射出された溶
融樹脂は、前記金型装置20の固定側金型21と移動側
金型22との間に形成されるキャビティに充填され、冷
却固化されて、成形品が形成される。なお、成形品が形
成されると、前記移動側金型22が図において左方へ移
動させられ、型開きされて、前記成形品が金型装置20
の外へ取り出されるようになっている。
【0028】さらに、前記固定側金型21及び移動側金
型22には、金型冷却用の冷媒流路25及び26がそれ
ぞれ形成される。そして、該冷媒流路25及び26は後
述される冷媒配管L3に接続され、前記固定側金型21
及び移動側金型22を冷却するための冷媒が流通するよ
うになっている。また、前記固定側金型21及び移動側
金型22には、熱電対等から成る金型温度検出器23及
び24がそれぞれ配設される。
【0029】なお、31は温度調節器であって、図示さ
れない熱交換機、冷媒加熱機、冷媒冷却機、温度検出
器、冷媒循環用ポンプ、工業用水循環用ポンプ等を有
し、後述される制御装置32の指令に基づいて、シリン
ダ後部冷却用の冷媒及び金型冷却用の冷媒の温度を調節
する。
【0030】ここで、前記温度調節器31には、シリン
ダ後部冷却用の冷媒流路35に接続され冷媒を循環させ
る冷媒配管L2及び金型冷却用の冷媒流路25及び26
に接続され冷媒を循環させる冷媒配管L3が接続され
る。また、冷却源としての工業用水を循環させる工業用
水配管L1も接続される。
【0031】そして、前記温度調節器31においては、
前記冷媒流路25、26及び35を循環する冷媒と工業
用水とを、熱交換機によって熱交換させて、前記冷媒を
冷却して所定の温度にまで低下させる。ここで、熱交換
後の冷媒の温度が所定の温度よりも高温である場合は、
冷媒冷却機によって冷媒の温度を低下させ、所定の温度
より低温である場合は、冷媒加熱機によって冷媒の温度
を上昇させるようにして該冷媒の温度を所定範囲内にす
ることが望ましい。
【0032】この場合、前記冷媒冷却機は、冷凍サイク
ルを利用したものであってもよく、ペルチェ効果を利用
する電子式冷却機であってもよい。また、前記冷媒加熱
機は電気ヒータを利用したものであってもよく、燃料を
燃焼させて加熱するものであってもよく、ヒートポンプ
サイクルを利用したものであってもよい。なお、前記冷
媒冷却機及び冷媒加熱機は、冷媒を直接に冷却又は加熱
せずに、冷媒と熱交換する工業用水を冷却又は加熱する
ことによって、冷媒を間接に冷却又は加熱するようにす
ることもできる。
【0033】そして、制御装置32は、CPU、MPU
等の演算素子、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手
段、入出力インターフェイス等を有し、前記シリンダ温
度検出器18、後部温度検出器36、金型温度検出器2
3及び24等が検出した各部の温度に基づいて、前記温
度調節器31、バンドヒータ17等の動作を統括的に制
御して、前記射出成形機10のシリンダ11、シリンダ
ヘッド13及び射出ノズル14、並びに、前記金型装置
20の固定側金型21及び移動側金型22の温度を制御
する。なお、前記制御装置32は、独立して存在するも
のであってもよく、前記射出成形機10や金型装置20
の動作を制御する制御装置等、他の制御装置の一部分で
あってもよい。
【0034】また、前記制御装置32には、キーボー
ド、マウス、ジョイスティック等の入力手段33、及
び、CRT、液晶ディスプレー等の表示手段34が通信
可能に接続されており、オペレーターが前記表示手段3
4の表示内容を見ながら、制御装置32に対する指令を
入力手段33より入力できるようになっている。
【0035】次に、前記構成の射出成形機の動作を説明
する。
【0036】まず、前記射出成形機10を起動すると、
制御装置32によって、射出成形機10のバンドヒータ
17に通電されてシリンダ11の昇温が行われる。
【0037】また、必要ならば、金型冷却用の冷媒流路
25及び26に室温以上の温度の冷媒を循環させて、固
定側金型21及び移動側金型22を加熱して昇温させる
ことができる。さらに、シリンダ後部冷却用の冷媒流路
35に室温以上の温度の冷媒を循環させて、シリンダ後
部を加熱して昇温させることができる。この場合、温度
調節器31においては、冷媒加熱機によって冷媒の温度
を上昇させる。
【0038】したがって、固定側金型21、移動側金型
22及びシリンダ後部の設定温度が比較的高い場合であ
っても、射出成形機10の起動後、速やかに前記射出成
形機10の各部の温度を設定温度に上昇させることがで
きる。
【0039】一方、図示されない駆動機構によって固定
側金型21と移動側金型22とが接近させられ型閉じ及
び型締めが行われる。そして、固定側金型21と移動側
金型22との間にキャビティ空間が形成される。
【0040】そして、計量工程において、図示されない
計量用の油圧モータを駆動することによって、前記スク
リュー12を回転させながら後退(図における右方に移
動)させると、ホッパー16内の樹脂ペレットは、落下
してシリンダ11内に進入し、前記スクリュー12の回
転によって、可塑化され、溶融されて、前記シリンダ1
1内を前進(図における左方に移動)させられる。
【0041】したがって、スクリュー12を回転させな
がら所定量だけ後退させると、スクリューヘッドの前方
に1ショット分の溶融させられた樹脂が蓄えられる。
【0042】次に、射出工程において、図示されない射
出成形機シリンダを作動させることによってスクリュー
12を回転させることなく前進させると、前記スクリュ
ーヘッドの前方に蓄えられた樹脂は、射出ノズル14か
ら射出される。そして、射出された樹脂は、前記固定側
金型21と移動側金型22との間のキャビティ空間に充
填される。
【0043】すると、キャビティ空間に充填された樹脂
は冷却固化されて、成形品が形成される。なお、成形品
が形成されると、前記駆動機構によって前記移動側金型
22が図において左方へ移動させられ、型開きされて、
前記成形品が金型装置20の外へ取り出されるようにな
っている。
【0044】そして、前述の動作を繰り返して行うこと
により、多数の成形品を成形することができる。ここ
で、前記シリンダ11内に進入してから前記射出ノズル
14から射出されて前記固定側金型21と移動側金型2
2との間のキャビティ空間内で固化するまでの樹脂の温
度条件は、成形性その他に重大な影響を与える。例え
ば、温度が低すぎると樹脂が十分に可塑化されなかった
り、逆に温度が高すぎると樹脂が熱分解を起こしたり、
有毒ガスを発生したりしてしまう。また、適切な温度条
件は成形品の形状や樹脂の種類によっても左右される。
【0045】この場合、射出成形機10の各部分におい
て要求される温度条件が相違する。例えば、射出ノズル
14、シリンダヘッド13及びシリンダ11の前方部分
(図において左方)においては、比較的高温であること
が要求されるので、シリンダヘッド13やシリンダ11
の周囲に巻き付けられたバンドヒータ17に通電して加
熱する。一方、シリンダの後部(ホッパー16側の部
分)においては、比較的低温であることが要求されるの
で、冷媒流路35に冷媒を流通させて冷却する。また、
金型装置20も低温であることが要求されるので、冷媒
流路25及び26に冷媒を流通させて冷却する。
【0046】これにより、シリンダ11内に投入された
樹脂は、適切な温度条件の下で、可塑化され、溶融して
射出ノズル14から固定側金型21と移動側金型22と
の間のキャビティ空間内に射出され、冷却固化されるの
で、品質の高い成形品を成形することができる。
【0047】ここで、射出成形機10の各部分における
温度は、シリンダ温度検出器18、後部温度検出器3
6、金型温度検出器23及び24等によって検出され、
制御装置32に送信されている。したがって、前記射出
成形機10の各部分における温度が変動して設定温度か
らはずれた場合、前記制御装置32は、前記各部の温度
が設定温度になるように、温度調節器31、バンドヒー
タ17等の動作を制御して、各部を加熱又は冷却する。
【0048】例えば、シリンダ後部の温度が設定温度よ
り上昇した場合、前記制御装置32は前記温度調節器3
1に指令して、冷媒流路35に冷媒を流通させる。この
場合、前記冷媒は、工業用水配管L1を経由して循環す
る工業用水と熱交換して冷却されるが、熱交換後の温度
が前記シリンダ後部の温度が設定温度よりも相当程度低
い時には、冷媒加熱装置によって加熱されて、昇温さ
れ、前記冷媒の温度と前記シリンダ後部の設定温度との
差が一定範囲内に収まるように制御される。
【0049】これにより、前記冷媒の温度が所定範囲内
に維持されるので、前記シリンダ後部の温度と冷媒の温
度との差が大きすぎるために、前記シリンダ後部の温度
の変化速度が大きくなりすぎて、前記シリンダ後部の温
度がオーバーシュートしてしまうことがない。したがっ
て、前記シリンダ後部の温度が、振動して前記設定温度
に収束するのに時間がかかってしまうこともなく、前記
シリンダ後部の温度が前記設定温度に収束せずに発振し
てしまうようなこともない。
【0050】さらに、前記工業用水の温度が、季節の変
化や前記射出成形機の据え付けられた地域周辺での工業
用水の使用量の変化によって変動しても、前記冷媒の温
度は一定に制御されるので、前記シリンダ後部の温度が
前記設定温度になるように制御することが容易となる。
【0051】また、前記固定側金型21又は移動側金型
22の温度が設定温度より上昇した場合も、前述したシ
リンダ後部の場合と同様に、前記制御装置32は前記温
度調節器31に指令して、冷媒流路25又は26に冷媒
を流通させる。そして、必要に応じて、冷媒の温度と前
記固定側金型21又は移動側金型22の温度との差が一
定範囲内に収まるように制御される。
【0052】したがって、前記冷媒の温度が所定範囲内
に維持されるので、前記固定側金型21又は移動側金型
22の温度は、設定温度に速やかに収束する。また、前
記工業用水の温度が変動しても、前記固定側金型21又
は移動側金型22の温度が前記設定温度になるように制
御することが容易となる。
【0053】なお、射出ノズル14、シリンダヘッド1
3及びシリンダ11の前部の温度が設定温度よって上昇
した場合、前記制御装置32は、バンドヒータ17への
通電を遮断して、前記各部の温度を設定温度にまで低下
させる。
【0054】このように、本実施の形態においては、温
度調節器31において、冷媒流路25、26及び35を
循環する冷媒と工業用水とを、熱交換機によって熱交換
させるとともに、熱交換後の冷媒の温度が所定の温度よ
りも高温である場合は、冷媒冷却機によって冷媒の温度
を低下させ、所定の温度より低温である場合は、冷媒加
熱機によって冷媒の温度を上昇させる。そして、シリン
ダ後部、固定側金型21又は移動側金型22の温度が設
定温度よって上昇した場合、制御装置32は前記温度調
節器31に指令して、冷媒流路25、26又は35に冷
媒を流通させる。ここで、工業用水と熱交換した後の前
記冷媒の温度が前記シリンダ後部、固定側金型21又は
移動側金型22の設定温度よりも相当程度低い時、前記
冷媒は、冷媒加熱装置によって加熱されて、昇温され、
前記冷媒の温度と前記設定温度との差が一定範囲内に収
まるように制御される。
【0055】したがって、前記シリンダ後部、固定側金
型21又は移動側金型22の温度は、設定温度に速やか
に収束する。また、前記工業用水の温度が変動しても、
前記シリンダ後部、固定側金型21又は移動側金型22
の温度が前記設定温度になるように制御することが容易
となる。
【0056】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0057】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、本発明の射出成形機シリンダの温度制御装置にお
いては、シリンダの周囲に形成された冷媒流路と、冷媒
と工業用水とを熱交換させ、所定範囲内の温度にした前
記冷媒を前記冷媒流路内に循環させる温度調節器と、前
記シリンダの温度が設定温度となるように前記温度調節
器を制御する制御装置とを有する。
【0058】また、本発明の射出成形機シリンダの温度
制御方法においては、冷媒と工業用水とを熱交換させ、
所定範囲内の温度にした前記冷媒をシリンダの周囲に形
成された冷媒流路内に循環させて、前記シリンダの温度
が設定温度となるように制御する。
【0059】この場合、冷媒の温度が所定範囲内に維持
されるので、シリンダの温度と冷媒の温度との差が一定
の範囲内に保たれ、前記シリンダの温度がオーバーシュ
ートしたり、振動したりすることなく、設定温度に速や
かに収束する。
【0060】さらに、工業用水の温度が、季節の変化や
前記射出成形機の据え付けられた地域周辺での工業用水
の使用量の変化によって変動しても、前記冷媒の温度は
一定に制御されるので、前記シリンダの温度が前記設定
温度になるように制御することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における射出成形機の概略
図である。
【符号の説明】
10 射出成形機 11 シリンダ 25、26、35 冷媒流路 31 温度調節器 32 制御装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)シリンダの周囲に形成された冷媒流
    路と、(b)冷媒と工業用水とを熱交換させ、所定範囲
    内の温度にした前記冷媒を前記冷媒流路内に循環させる
    温度調節器と、(c)前記シリンダの温度が設定温度と
    なるように前記温度調節器を制御する制御装置とを有す
    ることを特徴とする射出成形機シリンダの温度制御装
    置。
  2. 【請求項2】(a)冷媒と工業用水とを熱交換させ、
    (b)所定範囲内の温度にした前記冷媒をシリンダの周
    囲に形成された冷媒流路内に循環させて、(c)前記シ
    リンダの温度が設定温度となるように制御することを特
    徴とする射出成形機シリンダの温度制御方法。
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