JP2001017850A - 薬液混合装置 - Google Patents

薬液混合装置

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JP2001017850A
JP2001017850A JP11190950A JP19095099A JP2001017850A JP 2001017850 A JP2001017850 A JP 2001017850A JP 11190950 A JP11190950 A JP 11190950A JP 19095099 A JP19095099 A JP 19095099A JP 2001017850 A JP2001017850 A JP 2001017850A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクト化、軽量化、構成の簡素化・合理
化、組み込みの容易化等を図ることができるとともに、
装置コストの低減化、メンテンナスの容易化等も図るこ
とのできる薬液混合装置を提供する。 【解決手段】 薬液(M)を貯留する薬液容器(15)
と、前記薬液(M)と清水等の希釈用流体(W)とが供
給される混合タンク(90)と、前記希釈用流体(W)
を前記混合タンク(90)に導く希釈用流路(11、1
2)に介装されて前記希釈用流体(W)の流過により往
復駆動される流体駆動モータ(10)と、前記薬液
(M)を前記薬液容器(15)から前記混合タンク(9
0)に供給すべく前記流体駆動モータ(10)によって
駆動せしめられる往復動式の薬液ポンプ(120)と、
を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、畑等に農
薬を噴霧するための防除機等に組み込まれて使用される
のに好適な薬液混合装置に係り、より詳細には、薬液と
清水等の希釈用流体とを一定の比率に混合する薬液混合
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、畑等に農薬等の薬液を噴霧する
ための防除機であるブームスプレーヤ等においては、前
記薬液(原液)を清水等の希釈用流体で所定の濃度に予
め希釈して噴霧することが要求されるので、前記薬液と
清水等の希釈用流体とを一定の比率で混合するための薬
液混合装置が組み込まれることがある。しかしながら、
前記のようなブームスプレーヤ等に組み込まれている従
来の薬液混合装置には、次のような問題があった。
【0003】すなわち、従来の薬液混合装置において
は、薬液と希釈用流体とを一定の比率に混合すべく、薬
液と希釈用流体とをそれぞれ個別に比較的大吐出量で高
圧の噴霧用ポンプで加圧して混合器(T形チーズやエゼ
クタ等)に送り出し、その混合器内で混ぜ合わせて噴霧
するようにしているが、少量の薬液と多量の希釈用流体
(その比は通常では1対100以上である)とを、高圧
下で一定の比率をもって混合器内に送り込むことは難し
く、また、混合器内において、相互に量及び加圧度の異
なる薬液と希釈用流体とを均一に混合することは、きわ
めて難しい。
【0004】言い換えれば、薬液と希釈用流体とを一定
の比率に混合するためには、それらの流量を流量計等の
センサ類で常時精密に計測して制御することが必要とな
り、また、薬液と希釈用流体とを高圧に加圧することか
ら、その流路を形成する配管系等に高圧に耐え得る高い
シール性が要求されることもあって、装置構成が複雑と
なるとともに、装置コストが高くなる嫌いがあった。特
に、二種以上の薬液をそれぞれ所定の比率で希釈用流体
に混合することは、確実性、信頼性の点から事実上不可
能であった。
【0005】前記に加え、噴霧作業後に薬液混合装置を
含む機内に残った農薬等の残液の処分が問題となる。す
なわち、前記農薬等の薬液(希釈された薬液も含む)
は、粘着性、腐食性等があるものが多く、中には粒状物
等が混ざっている場合もあり、さらに、変質、劣化する
可能性もあって、そのまま配管系を含む機内に残してお
くと、配管類が詰まったり、ポンプ類や噴霧ノズル等が
作動不良を引き起こすおそれがある。また、残った薬液
をそのまま河川等に投棄すると環境汚染を招くので、畑
等に所要量の薬液を噴霧し終えた後であっても、機内に
薬液が残っている場合は、再度、薬液を畑等に噴霧して
使い切ることが要求され、薬液が無駄に消費されるとと
もに、作業時間が長くなり、不経済である等の問題もあ
った。
【0006】そこで、本件発明者は、前記の問題を解消
すべく、先に、特願平10−129023号等に所載の
ような薬液混合装置を提案した。この提案に係る薬液混
合装置は、薬液を貯留する薬液タンクと、前記薬液と清
水等の希釈用流体とが供給される混合タンクと、前記希
釈用流体を前記混合タンクに導く希釈用流路に介装され
て前記希釈用流体の流過により回転駆動される流体駆動
モータと、前記薬液を前記薬液タンクから前記混合タン
クに供給すべく、前記流体駆動モータによって駆動せし
められる往復動式の薬液ポンプと、を具備するものであ
り、かかる装置によれば、薬液と清水とを、それらの流
量を別途に計測制御することを要しないで、前記混合タ
ンクに一定の比率をもって供給することができるととも
に、その比率で均一に混合することができ、前記混合タ
ンク内で均一に混合された希釈薬液を、当該装置外に備
えられた高圧の噴霧用ポンプにより噴霧ノズルを介して
外部に噴霧するようにされるので、当該装置内では薬液
や希釈用流体を低圧で流せばよく、そのため、当該装置
内の配管系等についてはシール性を容易に確保できて、
装置構成を簡素となし得るとともに、装置コストを低く
抑えることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記提
案の薬液混合装置においても、ブームスプレーヤ等に組
み込むことを考慮すると、一層のコンパクト化、軽量
化、構成の簡素化・合理化、組み込みの容易化等を図る
ことが要望されるとともに、装置コストの低減化、メン
テンナスの容易化等を図ることも望まれる。
【0008】本発明は、前記した如くの要望に応えるべ
くなされたもので、その目的とするところは、薬液と清
水等の希釈用流体とを、それらの流量を計測制御するこ
とを要しないないで、一定の比率に確実に混合すること
ができるとともに、配管系等のシール性を容易に確保で
き、装置構成を簡素となし得るとともに、噴霧作業後に
残っている薬液による配管系の詰まり、ポンプや噴霧ノ
ズル等の作動不良等を生じ難くできて、薬液を無駄に消
費してしまうこと等も回避できるようにされ、さらに、
一層のコンパクト化、軽量化、構成の簡素化・合理化、
組み込みの容易化等を図ることができるとともに、装置
コストの低減化、メンテンナスの容易化等も図ることの
できる薬液混合装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成すべ
く、本発明に係る薬液混合装置は、前記薬液と前記希釈
用流体とを一定の比率に混合するべく、基本的には、薬
液を貯留する薬液容器と、前記薬液と清水等の希釈用流
体とが供給される混合タンクと、前記希釈用流体を前記
混合タンクに導く希釈用流路に介装されて前記希釈用流
体の流過により往復駆動される流体駆動モータと、前記
薬液を前記薬液容器から前記混合タンクに供給すべく前
記流体駆動モータによって駆動せしめられる往復動式の
薬液ポンプと、を具備している。
【0010】本発明に係る薬液混合装置の好ましい態様
では、往復動式の前記流体駆動モータは、ピストンの両
側に第一給排室と第二給排室とが形成されている複動型
のシリンダと、前記第一給排室及び第二給排室に対する
流体の供給排出を選択的に行う切換弁と、前記ピストン
がその往復動一方端位置及び他方端位置に移動せしめら
れたとき、前記切換弁の動作状態を瞬間的に切り換える
瞬時切換機構と、を具備しており、より好ましくは、前
記瞬時切換機構が前記シリンダと前記切換弁の間に配設
される。
【0011】このような構成とされた本発明に係る薬液
混合装置の好ましい態様においては、例えば、別途に備
えられる清水タンクからの清水が比較的低圧に加圧され
た状態で、希釈用(清水)流路に介装された流体駆動モ
ータを介して混合タンクに供給される。この際、前記流
体駆動モータが前記流路を流れる清水により往復駆動さ
れ、その往復駆動力が薬液ポンプに直接伝達され、該薬
液ポンプは前記流体駆動モータに機械的に連動して往復
駆動される。
【0012】これにより、前記流路を通じて前記混合タ
ンクに供給される清水の流量に対する、前記薬液ポンプ
から前記混合タンクに供給される薬液の流量の比率が、
常時正確に一定となる。したがって、前記混合タンクに
は、前記清水と前記薬液とが常時一定の比率で貯留さ
れ、それら清水と薬液とは、前記混合タンク内におい
て、例えば、希釈薬液戻し流路を通じて噴霧用ポンプの
吐出側から戻された希釈薬液により均一に攪拌混合され
た後、前記噴霧用ポンプを介して噴霧ノズルから外部に
噴霧される。
【0013】このように、本発明の薬液混合装置では、
薬液と清水等の希釈用流体とを、それらの流量を計測制
御することを要しないで、常に一定の比率で確実に混合
することができ、また、往復動式の流体駆動モータと薬
液ポンプを用いているので、装置構成を簡素となし得る
とともに、配管系等のシール性を容易に確保でき、噴霧
作業後に残っている薬液による配管系の詰まり、ポンプ
や噴霧ノズル等の作動不良等を生じ難くできて、薬液を
無駄に消費してしまうこと等も回避できるようにされ、
さらに、コンパクト化、軽量化、構成の簡素化・合理
化、組み込みの容易化等を図ることができるとともに、
装置コストの低減化、メンテンナスの容易化等も図るこ
とができる。
【0014】前記に加え、本発明の薬液混合装置に備え
られる流体駆動モータは、シリンダと切換弁とが別体と
され、それらの間に瞬時切換機構が配設されているの
で、保守点検、潤滑等を容易に行え、さらに、出力取出
部材であるピストン及びピストンロッドの往復運動、切
換弁の作動状態、瞬時切換機構の動作等を外部から目視
でき、このため、不具合、故障等に対する対策、修復処
置を迅速にかつ適正にとり行うことができ、さらに、部
品点数の削減、構造の簡素化、組み立ての容易化、装置
コストの低減、小型化等を図ることができる。
【0015】一方、本発明の薬液混合装置に備えられる
往復動式の前記薬液ポンプは、好ましくは、逆止弁付き
の吸入口及び吐出口が内方端部に設けられたシリンダ
と、前記流体駆動モータの往復駆動部により押動される
ピストンロッドと、該ピストンロッドの先端部に取り付
けられて前記シリンダに摺動自在に嵌挿されたピストン
と、前記ピストンロッドを前記シリンダの外方へ向けて
付勢する付勢手段と、前記ピストンのストロークを調節
すべく前記ピストンロッドの前記付勢手段による付勢移
動位置を制限する制限部材と、を備えている。
【0016】好ましい態様では、前記制限部材は、前記
シリンダの側面に前記ピストンロッドの往復動方向に沿
って位置調節可能に固定されて前記シリンダの外方に突
出する縦辺部と、該縦辺部から側方に突出して前記ピス
トンロッドを所定の位置にて係止する横辺部と、からな
っており、さらに好ましくは、前記制限部材の前記縦辺
部に、固定用ボルト類が挿通せしめられる位置調節用長
穴が形成され、また、前記制限部材の前記縦辺部に、前
記ピストンロッドの係止位置の調節に供される目盛りが
付され、さらに、その縦辺部の下部が前記シリンダの下
方に突出せしめられていて、この下方突出部に位置調節
用操作部が形成される。
【0017】本発明の薬液混合装置のさらに好ましい態
様では、複数台の前記薬液ポンプの前記シリンダと前記
制限部材とが横並びに配列されて、それらを貫くように
挿入されたボルト類等によって一対の保持板部間に保持
固定されてなるポンプユニットを備える。
【0018】前記の如くの構成とされた薬液ポンプにお
いては、前記ピストンのストロークを調節すべく前記ピ
ストンロッドの移動位置を制限する制限部材を備えてい
るので、該制限部材の位置を調節することにより、前記
往復動式の流体駆動モータの往復駆動部により押動され
るピストンのストロークが調節され、そのため、前記薬
液ポンプのシリンダやピストンロッドの寸法形状等を変
更することなく、また、複数台のポンプの相対位置を変
更することを要しないで、各ポンプの吐出量を個々に独
立して調節することができる。
【0019】この場合、ポンプ全体の高さ位置を変更す
ることで前記ピストンのストローク、すなわち、吐出量
を調節することができるものの、前記ピストンの位置が
シリンダの内端部に達しないと、特に薬液を極少量だけ
吸入するようにした場合、自吸性能が悪くなるのに対
し、前記のように制限部材により前記ピストンの一方端
位置を制限(他方端位置をシリンダの内端部に設定)す
るようにしたことで、自吸性能の悪化が避けられる。ま
た、ピストンロッド及び制限部材がシリンダの外に配在
されるので、当該薬液ポンプが所定のストロークで駆動
されているか否かを容易に目視確認できる等の利点も得
られる。
【0020】本発明に係る薬液混合装置の他の好ましい
態様では、前記薬液容器内の薬液を吸入して再び前記薬
液容器内に吐出することによって薬液を攪拌する、前記
流体駆動モータにより往復駆動される往復動式の薬液攪
拌用ポンプが備えられる。これにより、沈殿凝固等が生
じやすい水和剤等の薬液の攪拌を、薬液容器内に別途に
攪拌装置を設置することなく、また、別途に電動モータ
等の動力源を付設することを要しないで、合理的にかつ
確実に行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1、図2は、本発明に係る
薬液混合装置の一実施形態の正面図、右側面図である。
図示実施形態の薬液混合装置1は、例えば、最大で四種
類の薬液M〔Ma、Mb、Mc、及びMd(水和剤)〕
と希釈用流体とされる清水Wとを一定の比率に混合する
ためのもので、前記各薬液M(Ma、Mb、Mc、M
d)を貯留する四個の薬液容器15(例えば、市販薬剤
ボトルをそのまま使用)と、前記薬液Mと清水Wとが供
給される混合タンク90と、前記清水Wを前記混合タン
ク90に導く希釈用流路を形成する清水導入通路11と
清水導出通路12との間に介装されて、前記清水Wの流
過により往復駆動される流体駆動モータ10と、前記薬
液Mを前記薬液容器15から前記混合タンク90に供給
すべく、前記流体駆動モータ10によって駆動せしめら
れる、同一構成の四台の往復動式の薬液ポンプ120と
薬液攪拌用ポンプ150とからなるポンプユニット10
0と、を備えている。
【0022】ここでは、前記混合タンク90の背面側上
下に横設された横架部材7、7により、前記混合タンク
90の横隣りに保持固定された保持部材5に、上から順
に、前記流体駆動モータ10、前記ポンプユニット10
0、及び、前記四個の薬液容器15を並列保持するケー
ス状部材8が、マウントされている。前記混合タンク9
0は、当該薬液混合装置1が搭載されるブームスプレー
ヤ等の機台2上に支持台4を介して支持されている。こ
の混合タンク90には、前記流体駆動モータ10が介装
されている清水流路を形成する導入通路11及び導出通
路12、及びボールタップ92を介して清水Wが供給さ
れるとともに、前記ポンプユニット100の前記各薬液
ポンプ120、120、…から送液パイプ18、18、
…及び供給口91、91、…を介して、前記各薬液M
a、Mb、Mc、及びMdが供給される。
【0023】前記混合タンク90内で前記清水Wにより
希釈混合された希釈薬液DMは、吸出口97から外部の
噴霧用ポンプ(図示せず)により吸い出されるととも
に、吸い出された希釈薬液の一部が、前記噴霧用ポンプ
の吐出側と薬液噴霧手段(図示せず)との間から調圧弁
(図示せず)及び戻し口95を介して、攪拌流生成部材
94から前記混合タンク90内に戻されて、該混合タン
ク90に供給された前記薬液Ma、Mb、Mc、及びM
dと清水Wとの希釈薬液DMが、効果的に攪拌混合され
るようになっている。前記流体駆動モータ10は、図3
〜図9に示される如くに、切換弁20と、シリンダ50
と、それらの間に配設された瞬時切換機構40と、を備
えている。前記切換弁20は、その背面側が前記保持部
材5に上下左右の四隅でねじ止め具6により固定保持さ
れている。
【0024】前記シリンダ50は、図3〜図6に加えて
図7〜図9を参照すればよくわかるように、合成樹脂製
であり、円筒状のシリンダ本体部51と、その上下に四
組のねじ止め具54で締結された一対の蓋部材52、5
3と、それら蓋部材52、53の中央部間を貫通するよ
うにOリング59、59を介して往復摺動自在に配置さ
れた、出力取出部材となるピストンロッド57と、該ピ
ストンロッド57の上下方向中央部に一対のCリング5
6により固定されて前記シリンダ本体部51に摺動自在
に嵌挿されたピストン55と、を有し、前記ピストン5
5の上下に第一給排室61及び第二給排室62が形成さ
れている。
【0025】また、前記一対の蓋部材52、53には、
図9に示される如くに、それぞれ第一給排通路63及び
第二給排通路64が設けられ、それらの前端に設けられ
ているフランジ部65、65が、ボルト類66、66に
より前記切換弁20に直接締結されており、これによっ
て、前記シリンダ50が前記切換弁20にマウントさ
れ、前記第一給排通路63及び前記第二給排通路64
は、それぞれ後述する前記切換弁20の第一ポート33
及び第二ポート34に連通せしめられている。また、前
記ピストンロッド57の上下端には、概略コ字状の支持
部材35の上下両端部がビス36、37により固定され
ており、該支持部材35の下辺部が、後述する往復動式
の四台の薬液ポンプ120及び薬液攪拌用ポンプ150
を駆動するための往復駆動部35Bとなっている。
【0026】一方、前記切換弁20は四方切換弁であ
り、前記往復動型のシリンダ50の前記第一給排室61
及び前記第二給排室62に対する清水Wの供給排出を選
択的に行うもので、弁室30を形成する横蓋部材21A
が前記保持部材5との間で挟まれるようにして嵌着され
た角筒状の弁本体部21と、その上下に四組のねじ止め
具24で締結された上下一対の蓋部材22、23と、か
らなっている。前記弁本体部21には、前記弁室30の
他、前記清水導入通路11から清水が導入される導入ポ
ート31、前記清水を、前記混合タンク90に導く前記
清水導出通路12に導出する導出ポート32、前記シリ
ンダ50の前記第一給排室61に前記第一給排通路63
を介して連通せしめられる第一ポート33、及び前記第
二給排室62に前記第二給排通路64を介して連通せし
められる第二ポート34が形成されている。さらに、前
記弁室30に回動自在に配置され、前記導入ポート31
と前記第一ポート33とを連通させるとともに、前記第
二ポート34と前記導出ポート32とを連通させる第一
作動位置(図11、図12(B)において実線で示され
ている位置)と、前記導入ポート31と前記第二ポート
34とを連通させるとともに、前記第一ポート33と前
記導出ポート32とを連通させる第二作動位置(図11
において仮想線で、また、図12(E)に示されている
位置)と、を選択的にとり得るようにされた回動弁体2
5が配設されている。
【0027】該回動弁体25は、その中央部に支軸27
が貫装され、この支軸27の両端が前記弁本体部21に
固着された軸受部材26、26に軸支されている。前記
回動弁体25が前記第一作動位置Bをとるときには、前
記シリンダ50の第一給排室61に清水が供給されると
ともに前記第二給排室62内の清水が排出され、前記ピ
ストン55が下降せしめられ、それとは逆に、前記回動
弁体25が前記第二作動位置Eをとるときには、前記シ
リンダ50の前記第二給排室62に清水が供給されると
ともに前記第一給排室61内の清水が排出され、前記ピ
ストン55が上昇せしめられ、これを繰り返すことによ
り、清水の一方向への流過を利用して往復駆動力が得ら
れる。また、前記瞬時切換機構40は、前記弁体25を
回動させるべく、前記支軸27にビス28(図10)等
で一体に固定された切換レバー41と、弾性付勢部材と
してのコイルばね42と、ストッパ70と、を備えてい
る。
【0028】前記コイルばね42は、その一端42aが
前記シリンダ50側に配設されている前記支持部材35
の上下方向中央部に横向き(前記切換弁20側)に突設
された突出片部35Aに螺着固定された係止部38に連
結されるとともに、他端42bが前記切換レバー41の
先端部付近に螺着固定された係止部44に連結されてお
り、前記コイルばね42の前記一端42a(係止部3
8)は、前記ピストン55及び前記ピストンロッド57
と共に、そのストロークSの1/2ずつ、前記切換レバ
ー41の回動中心Oから上下方向に真っ直ぐ移動せしめ
られ、これによって、図8、図9、図10を参照すれば
よくわかるように、前記ピストン55がその往復動一方
端位置である最上昇位置H(図8において実線で示され
る位置)まで上昇せしめられたとき(前記コイルばね4
2の中心線が前記回動中心Oを通過したとき)には、そ
れまで前記第二作動位置Eをとっていた前記弁体25を
前記第一作動位置Bに瞬間的に切り換えるべく、前記コ
イルばね42の引張力により、前記切換レバー41を、
図10(E)に示される前記第二位置から図10(C)
→(A)→(B)に示される如くに反転(約90°回
転)させ、前記ピストン55がその往復動他方端位置で
ある最下降位置L(図8において仮想線で示されている
位置)まで下降せしめられたとき(前記コイルばね42
の中心線が前記回動中心Oを通過したとき)には、それ
まで前記第一作動位置Bをとっていた前記弁体25を前
記第二作動位置Eへと瞬間的に切り換えるべく、前記コ
イルばね42の引張力により、前記切換レバー41を、
図12(B)に示される位置から図12(C)→(D)
→(E)に示される如くに反転(約90°回転)させる
ようにされている。
【0029】また、前記瞬時切換機構40は、前記切換
レバー41が反転せしめられたとき、該切換レバー41
を受け止める一対の緩衝機能付きストッパ70を備えて
いる。前記ストッパ70は、図10を参照すればよくわ
かるように、前記切換弁20の上面右側部の上下に前方
に向けて突設された保持板部73、この保持板部73に
螺着固定された螺子部材71、及び、この螺子部材71
の先端に取着された弾性材料からなる半球状の緩衝部材
72からなっており、該緩衝部材72で、前記切換レバ
ー41の直交状に配設された一対の水平折曲部41a、
41bを受け止めるようになっている。
【0030】さらに、本実施形態の流体駆動モータ10
では、前記瞬時切換機構40の動作を円滑に行わせるべ
く、前記支持部材35の中央部に取り付けられた支軸ね
じ部材82に回転自在に支持された転動子としてのボー
ルベアリング80と、前記シリンダ本体部51の左外側
部に前記ピストン55の移動方向(上下方向)に沿って
一体に形成され、前記ボールベアリング80が摺接しつ
つ転動せしめられるガイドレール58と、からなるガイ
ド手段が付設されている。
【0031】前記の如くの構成とされた本実施形態の流
体駆動モータ10においては、シリンダ50の外部に切
換弁20が別体に設けられ、それらの間に瞬時切換機構
40が配設されているので、保守点検、潤滑等を容易に
行え、さらに、出力取出部材であるピストン55及びピ
ストンロッド57の往復運動、切換弁20の作動状態、
瞬時切換機構40の動作等を外部から目視でき、このた
め、不具合、故障等に対する対策、修復処置を迅速にか
つ適正にとり行うことができる。さらに、部品点数の削
減、構造の簡素化、組み立ての容易化、装置コストの低
減、小型化等も図ることができる。
【0032】前記に加え、前記切換弁20の回動弁体2
5は、図12(C)に示される如くに、前記第一作動位
置Bから前記第二作動位置Eへと切り換えられる切換
時、及び、前記第二作動位置Eから前記第一作動位置B
へと切り換えられる切換時において、前記第一ポート3
3及び前記第二ポート34を完全には閉鎖しない(間隙
Zが形成される)ようにされているので、水撃作用が緩
和される。また、前記切換弁20や前記シリンダ50
は、要求気密性が低いので、射出成形部品等の仕上げ加
工不要部材の集積で成り立ち、また、弁部に隘路が無い
ので、低圧で流量が確保できる等の利点もある。
【0033】一方、前記ポンプユニット100は、図
1、図2に加えて図13、図14を参照すれはよくわか
るように、前記四台の薬液ポンプ120の後述するシリ
ンダ122と制限部材140とが横並びに配列されて、
それらを貫くように挿入されたボルトナット類101、
102、103、104によって、前記保持部材5に取
り付けられた一対の取付板110、110間に締結固定
されてなる。すなわち、該取付板110、110は、取
付部111と保持板部112とから構成され、前記取付
部111がボルト115により前記保持部材5に固定さ
れ、前記保持板部112、112間に前記四台の薬液ポ
ンプ120が固定される。該四台の薬液ポンプ120の
背面側には、後述する薬液攪拌用ポンプ150が、それ
を貫くように挿入されたボルトナット類106、10
7、108、109によって保持固定されている。
【0034】そして、前記各薬液ポンプ120は、図1
3〜図16に示される如くに、逆止弁190、210付
きの吸入口126及び吐出口127が、その内方端部の
底面側と側面側とにそれぞれ設けられた有底角形外形の
シリンダ122と、前記流体駆動モータ10の往復駆動
部35Bにより押動されるピストンロッド130と、該
ピストンロッド130の先端部に取り付けられて前記シ
リンダ122に往復摺動自在に嵌挿されたピストン13
5と、前記ピストンロッド130を前記シリンダ122
の外方へ向けて上方に付勢する付勢手段である圧縮コイ
ルばね137と、前記ピストン135のストロークを調
節すべく前記ピストンロッド130の前記付勢手段によ
る付勢移動位置を制限する制限部材140と、を備えて
いる。
【0035】ここでは、前記ピストンロッド130は、
段付きのロッド本体131と、このロッド本体131の
段付き上部に外嵌固定されたばね受け部材132と、か
らなっており、前記ロッド本体131の下部が前記シリ
ンダ122の上部に螺着された蓋部材124に摺動自在
に嵌挿されている。また、前記制限部材140は、前記
シリンダ122の側面に前記ピストンロッド130の往
復動方向に沿って上下方向に位置調節可能に固定されて
その上方に突出する縦辺部142と、該縦辺部142か
ら側方に折り曲がって、前記ピストンロッド130を所
定の高さ位置にて係止する横辺部141とを有するL形
板材からなっており、前記制限部材140の前記縦辺部
142に、図16に示される如くに、前記固定用ボルト
類101、102が挿通せしめられる位置調節用長穴1
45、146が上下方向に形成されている。
【0036】また、前記制限部材140の前記横辺部1
41には、前記ピストンロッド130の前記ばね受け部
材132が下側から摺動自在に嵌挿される係止穴141
aが形成され、前記ばね受け部材132の下端には、前
記係止穴141aに係止される鍔状掛止部133が設け
られており、前記ピストンロッド130及び前記ピスト
ン135は、前記ばね受け部材132と前記蓋部材12
4との間に介装された前記コイルばね137の付勢力に
よって常時前記シリンダ122の外方へ向けて上方に付
勢されているが、前記係止穴141aに前記鍔状掛止部
133が係止されることによって、その最大上昇(付勢
移動)位置が制限されるようになっている。
【0037】また、前記制限部材140の前記縦辺部1
42には、前記ピストンロッド130及び前記ピストン
135の付勢移動高さ制限位置の調節に供される目盛り
148(図14、図16参照)が付されるとともに、前
記縦辺部142の下部が前記シリンダの下方に突出せし
められていて、この下方突出部に開口144付きの位置
調節用操作部143が形成されている。
【0038】かかる構成の薬液ポンプ120を四台備え
たポンプユニット100においては、前記各薬液ポンプ
120の吐出量を調節するにあたっては、そのシリンダ
122及び前記制限部材140を左右に貫くように挿入
されている前記ボルトナット類101、102、10
3、104を緩めて、前記制限部材140の前記操作部
143を掴んでそれを上下方向に移動させる。このと
き、前記各制限部材140には、前記長穴145、14
6が形成されているので、その長穴145、146の長
さ分は自由に動かせるが、前記シリンダ122には前記
ボルト類101、102が嵌挿される丸穴しか形成され
ていないので、前記シリンダ122は所定位置から動か
ず、したがって、例えば、前記シリンダ122の上端面
を指標にして、前記目盛り148を参照しながら、前記
シリンダ122に対する前記制限部材140の上下方向
の位置を調節し、その状態で、前記ボルトナット類10
1、102、103、104を締結して前記各シリンダ
122及び前記各制限部材140を挟圧固定すれば、前
記各ピストン135すなわち、前記各ピストンロッド1
30ごとの最上昇(付勢移動)位置が設定されることに
なる。
【0039】このような構成とされたポンプユニット1
00においては、前記往復動式の流体駆動モータ10の
前記往復駆動部35Bにより押動される、前記各薬液ポ
ンプ120の前記ピストンロッド130の最上昇位置
(自然状態の位置)が、図13に示される如くに適宜に
調節されているので、各ピストンロッド130及び前記
ピストン135が、前記流体駆動モータ10の前記往復
駆動部35Bの下降動作によって下方に押し動かされる
時期(位置)が異なるが、その最下降位置は、図13の
一点鎖線で示される如くに、全て前記シリンダ122の
内端である最底部となっており、このため、前記各ピス
トン135のストロークが調節され、前記ポンプ120
の前記シリンダ122や前記ピストンロッド130の寸
法形状等を変更することなく、また、複数台のポンプ1
20の相対位置を変更することを要しないで、各ポンプ
120の吐出量を個々に独立して調節することができ
る。
【0040】この場合、ポンプ全体の高さ位置を変更す
ることで前記ピストン135のストローク、すなわち、
吐出量を調節することができるものの、前記ピストン1
35の最下降位置がシリンダの最底部に達しないと、特
に薬液を極少量だけ吸入するようにした場合、自吸性能
が悪くなるのに対し、前記のように制限部材140によ
り前記ピストン135の最上昇位置を制限(最下降位置
をシリンダの最底部に設定)するようにしたことで、自
吸性能の悪化が避けられる。また、前記ピストンロッド
130、前記コイルばね137、及び前記制限部材14
0が、前記シリンダ122の外に配在されるので、当該
薬液ポンプ120が所定のストロークで駆動されている
か否かを容易に目視確認でき、保守・点検も容易である
等の利点も得られる。
【0041】このような構成の各薬液ポンプ120、1
20、…が前記流体駆動モータ10により往復駆動され
ることにより、前記各薬液容器15、15、…の各薬液
Ma、Mb、Mc、及びMdは、前記ピストン135の
上昇時には、図14及び図15に示す如く、ストレーナ
191、吸入パイプ16、継手201、前記逆止弁19
0、及び、前記吸入口126を介して前記シリンダ12
2内に吸い込まれ、前記ピストン135の下降時には、
前記吐出口127、前記逆止弁210、継手202、及
び前記送液パイプ18を介して前記混合タンク90に供
給され、該混合タンク90内で前記のように清水Wと混
合攪拌される。
【0042】一方、前記薬液ポンプ120の背面側に配
設された前記薬液攪拌用ポンプ150は、図14、図1
5に示される如くに、前記薬液容器15内の薬液(水和
剤)Mdを吸入して、再び前記薬液容器15内に吐出す
ることによって薬液Mdを攪拌するもので、逆止弁26
0付きの吸入口156及び逆止弁250付きの吐出口1
57が下端部に設けられたシリンダ152と、前記流体
駆動モータ10の前記往復駆動部35Bにより往復駆動
されるピストンロッド160と、該ピストンロッド16
0の先端部に取り付けられて前記シリンダ152に往復
摺動自在に嵌挿されたピストン165と、を備えてい
る。
【0043】ここでは、前記薬液攪拌用ポンプ150の
前記ピストンロッド160の上端部に、長さ方向に所定
の間隔をあけて一対の鍔状掛止部161、162が設け
られるとともに、該掛止部161、162が、前記流体
駆動モータ10の前記往復駆動部35Bに設けられた係
止穴35cの上下両側に位置するように、前記ピストン
ロッド160の位置が設定されており、当該薬液攪拌用
ポンプ150は、前記流体駆動モータ10の全ストロー
クSのうちの任意の部分を使用できるようにされてい
る。
【0044】かかる薬液攪拌用ポンプ150では、前記
往復駆動部35Bの上昇時には、前記係止穴35cに前
記上側掛止部162が係止されて、前記ピストン165
及び前記ピストンロッド160が上方に持ち上げられ、
このピストン165の上昇時には、前記薬液ポンプ12
0の前記吸入パイプ16が途中に連結されている、当該
薬液攪拌用ポンプ150の二股状の吸入パイプ17(下
流部17A)、継手221、前記逆止弁260、及び、
前記吸入口156を介して薬液Mdが前記シリンダ15
2内に吸い込まれる。それに対し、前記往復駆動部35
Bの下降時には、前記係止穴35cに下側の前記鍔状掛
止部161が押動されて、前記ピストン165及び前記
ピストンロッド160が下方に押し下げられ、前記シリ
ンダ152内の薬液Mdが、前記吐出口157、前記逆
止弁250、継手222、前記送液パイプ19、及び攪
拌ノズル195を介して前記薬液容器15の底部付近か
ら上方に向けて吹き出され、これによって、前記薬液容
器15内の薬液Md(水和剤)が効果的に攪拌される。
【0045】このように、前記流体駆動モータ10に往
復駆動される前記薬液攪拌用ポンプ150を付設したこ
とにより、沈殿凝固等が生じやすい水和剤等の薬液の攪
拌を、前記薬液容器15内に別途に攪拌装置を設置する
ことなく、また、別途に電動モータ等の動力源を付設す
ることを要しないで、合理的にかつ確実に行うことがで
きる。
【0046】前記の如くの構成とされた本実施形態の薬
液混合装置1においては、別途に備えられる清水タンク
からの清水が比較的低圧に加圧された状態で、清水流路
を構成する前記清水導入通路11と前記清水導出通路1
2の間に介装された前記流体駆動モータ10を介して前
記混合タンク90に供給される。この際、前記流体駆動
モータ10が前記通路11、12を流過する清水Wによ
り往復駆動され、その往復駆動力が前記各薬液ポンプ1
20、120、…(ポンプユニット100)に直接伝達
され、該薬液ポンプ120、120、…は前記流体駆動
モータ10に機械的に連動して往復駆動される。
【0047】これにより、前記通路11、12を通じて
前記混合タンク90に供給される清水Wの流量に対す
る、前記薬液ポンプ120、120、…から前記混合タ
ンク90に供給される薬液Ma、Mb、Mc、及びMd
の流量の比率が、常時正確に一定となる。したがって、
前記混合タンク90には、前記清水Wと前記薬液とが常
時一定の比率で貯留され、それら清水Wと薬液Ma、M
b、Mc、及びMdとは、前記混合タンク90内におい
て、例えば、希釈薬液戻し口95を通じて噴霧用ポンプ
の吐出側から戻された希釈薬液DMにより均一に攪拌混
合された後、前記噴霧用ポンプを介して噴霧ノズルから
外部に噴霧される。
【0048】このように、本実施形態の薬液混合装置1
では、薬液Ma、Mb、Mc、及びMdと清水Wとを、
それらの流量を計測制御することを要しないで、常に一
定の比率に確実に混合することができ、また、往復動式
の流体駆動モータ10と薬液ポンプ120を用いている
ので、装置構成を簡素となし得るとともに、配管系等の
シール性を容易に確保をでき、、噴霧作業後に残ってい
る薬液による配管系の詰まり、ポンプや噴霧ノズル等の
作動不良等を生じ難くできて、薬液を無駄に消費してし
まうこと等も回避できるようにされ、さらに、コンパク
ト化、軽量化、構成の簡素化・合理化、組み込みの容易
化等を図ることができるとともに、装置コストの低減
化、メンテンナスの容易化等も図ることができる。以
上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明
は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求
の範囲に記載された発明の精神を逸脱しない範囲で、設
計において、種々の変更ができるものである。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明に係る薬液混合装置は、薬液と清水等の希釈用流体と
を、それらの流量を別途に計測手段等を設けて計測制御
することを要しないで、常に一定の比率に確実に混合す
ることができ、また、往復動式の流体駆動モータと薬液
ポンプを用いているので、装置構成を簡素となし得ると
ともに、配管系等のシール性を容易に確保をでき、噴霧
作業後に残っている薬液による配管系の詰まり、ポンプ
や噴霧ノズル等の作動不良等を生じ難くできて、薬液を
無駄に消費してしまうこと等も回避できるようにされ、
さらに、コンパクト化、軽量化、構成の簡素化・合理
化、組み込みの容易化等を図ることができるとともに、
装置コストの低減化、メンテンナスの容易化等も図るこ
とができる。
【0050】前記に加え、本発明の薬液混合装置に備え
られる流体駆動モータは、シリンダと切換弁とが別体と
され、それらの間に瞬時切換機構が配設されているの
で、保守点検、潤滑等を容易に行え、さらに、出力取出
部材であるピストン及びピストンロッドの往復運動、切
換弁の作動状態、瞬時切換機構の動作等を外部から目視
でき、このため、不具合、故障等に対する対策、修復処
置を迅速にかつ適正にとり行うことができ、さらに、部
品点数の削減、構造の簡素化、組み立ての容易化、装置
コストの低減、小型化等を図ることができる。
【0051】さらに、本発明の薬液混合装置に備えられ
る薬液ポンプは、ピストンのストロークを調節すべくピ
ストンロッドの付勢移動位置を制限する制限部材を備え
ているので、該制限部材の位置を調節することにより、
前記往復動式の流体駆動モータの往復駆動部により押動
されるピストンのストロークが調節され、そのため、ポ
ンプのシリンダやピストンロッドの寸法形状等を変更す
ることなく、また、複数台のポンプの相対位置を変更す
ることを要しないで、各ポンプの吐出量を個々に独立し
て所定量に調節することができる。
【0052】また、さらに、本発明の薬液混合装置は、
前記流体駆動モータに往復駆動される薬液攪拌用ポンプ
を付設しているので、沈殿凝固等が生じやすい水和剤等
の薬液の攪拌を、薬液容器内に別途に攪拌装置を設置す
ることなく、また、別途に電動モータ等の動力源を付設
することを要しないで、合理的にかつ確実に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薬液混合装置の一実施形態の全体
構成を示す正面図。
【図2】図1に示される薬液混合装置の右側面図。
【図3】図1に示される薬液混合装置に備えられる流体
駆動モータを示す拡大平面図。
【図4】図3に示される流体駆動モータの正面図。
【図5】図3に示される流体駆動モータの左側面図。
【図6】図3に示される流体駆動モータの右側面図。
【図7】図5のVII−VII矢視断面図。
【図8】図3のVIII −VIII 矢視断面図。
【図9】図3のIX−IX矢視断面図。
【図10】図6のX−X矢視断面図。
【図11】図6のXI−XI矢視断面図。
【図12】切換弁の動作説明に供される概念図。
【図13】図1に示される薬液混合装置に備えられるポ
ンプユニットを示す拡大縦断面図。
【図14】図13に示されるポンプユニットの縦断面
図。
【図15】図1に示される薬液混合装置に備えられるポ
ンプユニット及び薬液タンクを示す拡大右側面図。
【図16】図13に示されるポンプユニットの部分左側
面図。
【符号の説明】
1…薬液混合装置 10…流体駆動モータ 11…清水導入通路(希釈用流路) 12…清水導出通路(希釈用流路) 15…薬液容器 16、17…吸入パイプ 20…切換弁 35B…往復駆動部 35c…係止穴(係止部) 40…瞬時切換機構 50…シリンダ 55…ピストン 61…第一給排室 62…第二給排室 90…混合タンク 100…ポンプユニット 101、102…ボルト類 112…保持板部 120…薬液ポンプ 122…シリンダ 126…吸入口 127…吐出口 130…ピストンロッド 135…ピストン 137…圧縮コイルばね(付勢手段) 140…制限部材 141…横辺部 142…縦辺部 143…位置調節用操作部 145、146…位置調節用長穴 148…目盛り 150…薬液攪拌用ポンプ 152…シリンダ 156…吸入口 157…吐出口 160…ピストンロッド 161、162…鍔状掛止部 165…ピストン 190、210…逆止弁 250、260…逆止弁 M…薬液 W…希釈用流体

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬液(M)を貯留する薬液容器(15)
    と、前記薬液(M)と清水等の希釈用流体(W)とが供
    給される混合タンク(90)と、前記希釈用流体(W)
    を前記混合タンク(90)に導く希釈用流路(11、1
    2)に介装されて前記希釈用流体(W)の流過により往
    復駆動される流体駆動モータ(10)と、前記薬液
    (M)を前記薬液容器(15)から前記混合タンク(9
    0)に供給すべく前記流体駆動モータ(10)によって
    駆動せしめられる往復動式の薬液ポンプ(120)と、
    を具備する、前記薬液(M)と前記希釈用流体(W)と
    を一定の比率に混合するための薬液混合装置。
  2. 【請求項2】 前記流体駆動モータ(10)は、ピスト
    ン(55)の両側に第一給排室(61)と第二給排室
    (62)とが形成されている複動型のシリンダ(50)
    と、前記第一給排室(61)及び第二給排室(62)に
    対する流体の供給排出を選択的に行う切換弁(20)
    と、前記ピストン(55)がその往復動一方端位置及び
    他方端位置に移動せしめられたとき、前記切換弁(2
    0)の動作状態を瞬間的に切り換える瞬時切換機構(4
    0)と、を具備していることを特徴とする請求項1に記
    載の薬液混合装置。
  3. 【請求項3】 前記流体駆動モータ(10)は、前記瞬
    時切換機構(40)が前記シリンダ(50)と前記切換
    弁(20)の間に配設されていることを特徴とする請求
    項2に記載の薬液混合装置。
  4. 【請求項4】 前記薬液ポンプ(120)は、逆止弁
    (190、210)付きの吸入口(126)及び吐出口
    (127)が内方端部に設けられたシリンダ(122)
    と、前記流体駆動モータ(10)の往復駆動部(35
    B)により押動されるピストンロッド(130)と、該
    ピストンロッド(130)の先端部に取り付けられて前
    記シリンダ(122)に摺動自在に嵌挿されたピストン
    (135)と、前記ピストンロッド(130)を前記シ
    リンダ(122)の外方へ向けて付勢する付勢手段(1
    37)と、前記ピストン(135)のストロークを調節
    すべく前記ピストンロッド(130)の前記付勢手段
    (137)による付勢移動位置を制限する制限部材(1
    40)と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれか一項に記載の薬液混合装置。
  5. 【請求項5】 前記制限部材(140)は、前記シリン
    ダ(122)の側面に前記ピストンロッド(130)の
    往復動方向に沿って位置調節可能に固定されて前記シリ
    ンダ(122)の外方に突出する縦辺部(142)と、
    該縦辺部(142)の一端部から側方に突出して前記ピ
    ストンロッド(130)を所定の位置にて係止する横辺
    部(141)と、からなっていることを特徴とする請求
    項4に記載の薬液混合装置。
  6. 【請求項6】 前記制限部材(140)の前記縦辺部
    (142)に、固定用ボルト類(101、102)が挿
    通せしめられる位置調節用長穴(145、146)が形
    成されていることを特徴とする請求項5に記載の薬液混
    合装置。
  7. 【請求項7】 前記制限部材(140)の前記縦辺部
    (142)に、前記ピストンロッド(130)の係止位
    置の調節に供される目盛り(148)が付されているこ
    とを特徴とする請求項5又は6に記載の薬液混合装置。
  8. 【請求項8】 前記制限部材(140)の前記縦辺部
    (142)の他端部が前記シリンダ(122)から突出
    せしめられていて、この突出部に位置調節用操作部(1
    43)が形成されていることを特徴とする請求項4乃至
    7のいずれか一項に記載の薬液混合装置。
  9. 【請求項9】 前記薬液ポンプ(120)の前記付勢手
    段(137)が、前記シリンダ(122)の外部に配設
    されていることを特徴とする請求項4乃至8のいずれか
    一項に記載の薬液混合装置。
  10. 【請求項10】 複数台の前記薬液ポンプ(120)の
    前記シリンダ(122)と前記制限部材(140)とが
    横並びに配列されて、それらを貫くように挿入されたボ
    ルト類(101、102)等によって一対の保持板部
    (112、112)間に保持固定されてなるポンプユニ
    ット(100)を備えていることを特徴とする請求項1
    乃至9のいずれか一項に記載の薬液混合装置。
  11. 【請求項11】 前記薬液容器(15)内の薬液(M)
    を吸入して再び前記薬液容器(15)内に吐出すること
    によって薬液(M)を攪拌する、前記流体駆動モータ
    (10)により往復駆動される往復動式の薬液攪拌用ポ
    ンプ(150)を備えていることを特徴とする請求項1
    乃至10のいずれか一項に記載の薬液混合装置。
  12. 【請求項12】 前記薬液攪拌用ポンプ(150)は、
    逆止弁(260、250)付きの吸入口(156)及び
    吐出口(157)が内端部に設けられたシリンダ(15
    2)と、前記流体駆動モータ(10)の往復駆動部(3
    5B)により往復駆動されるピストンロッド(160)
    と、該ピストンロッド(160)の先端部に取り付けら
    れて前記シリンダ(152)に摺動自在に嵌挿されたピ
    ストン(165)と、を備えていることを特徴とする請
    求項11に記載の薬液混合装置。
  13. 【請求項13】 前記薬液攪拌用ポンプ(150)の吸
    入パイプ(17)の途中に前記薬液ポンプ(120)の
    吸入パイプ(16)が連結されていることを特徴とする
    請求項11又は12に記載の薬液混合装置。
  14. 【請求項14】 前記薬液攪拌用ポンプ(150)は、
    前記流体駆動モータ(10)の全ストロークのうちの任
    意の部分を使用できるようにされていることを特徴とす
    る請求項11乃至13のいずれか一項に記載の薬液混合
    装置。
  15. 【請求項15】 前記薬液攪拌用ポンプ(150)の前
    記ピストンロッド(160)に、長さ方向に所定の間隔
    をあけて一対の掛止部(161、162)が設けられる
    とともに、該掛止部(161、162)が前記流体駆動
    モータ(10)の往復駆動部(35B)に設けられた係
    止部(35c)の両側に位置するように前記ピストンロ
    ッド(160)の位置が設定されていることを特徴とす
    る請求項14に記載の薬液混合装置。
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JP2012231768A (ja) * 2011-05-09 2012-11-29 Yamaho Kogyo Kk 簡易式噴霧機
CN115591472A (zh) * 2022-11-11 2023-01-13 东北农业大学(Cn) 液态农药混合比例无级调节调配器
CN115646298A (zh) * 2022-11-11 2023-01-31 东北农业大学 液态农药混合比例精准调节混配器

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