JP2001015354A - インダクタンス素子 - Google Patents

インダクタンス素子

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JP2001015354A JP11182871A JP18287199A JP2001015354A JP 2001015354 A JP2001015354 A JP 2001015354A JP 11182871 A JP11182871 A JP 11182871A JP 18287199 A JP18287199 A JP 18287199A JP 2001015354 A JP2001015354 A JP 2001015354A
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政信 黒木
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Kenzo Isozaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、端子電極の判定が容易に行え、生
産性を向上させることができる巻線型のインダクタンス
素子を提供することを目的とする。 【解決手段】 基体7の両端に端子部14,15を設
け、この基体7の中央部に巻部8を設け、巻部8に巻線
13を巻回するとともに、巻線13の両端部を端子部1
4,15に接合したインダクタンス素子であって、端子
電極最表層の色と基体7、保護材16の色を異ならせ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信器,電
源および他の電子機器に用いられるインダクタンス素子
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は従来のインダクタンス素子を示す
斜視図である(実開昭61−144616号公報)。図
9において、1は基体で、基体1は両端部に鍔部2,3
がそれぞれ設けられており、鍔部2と鍔部3の間には巻
部4が形成されている。また、鍔部2,3にはそれぞれ
溝部5が設けられている。6は基体1に巻回された巻線
で、巻線6の端部はそれぞれ溝部5に保持されている。
この様な構成によって、回路基盤等にインダクタンス素
子を実装する場合に方向性が存在せず、実装性が向上
し、回路基盤の生産性が向上する。また、巻線が接合部
分となる鍔部よりはみ出さないので、実装性を向上させ
ることができる。
【0003】他の従来の技術としては、例えば特開平8
−124748号公報,特開平8−124749号公
報,特開平8−213248号公報および実開平3−1
510号公報,特開平9−306744号公報等があ
る。
【0004】更に、特開平10−172832号公報の
様に、巻線を巻回する巻部と、両端の端子部となる鍔部
との間に、テーパー部を設ける構成は知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら以上のよ
うな構成では、基体の両端に設けられた端子電極は銀色
で基体の色は白色であるので、画像認識における良品不
良品の判定の際にミスが多く、生産性が悪いという問題
点があった。これは、基体の色と端子電極の色が類似し
ているので、端子電極が規定より大きく形成されている
と判断してしまうことに起因していると思われる。
【0006】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、端子電極の判定が容易に行え、生産性を向上させる
ことができるインダクタンス素子を提供することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、基体と、前記
基体に巻回された巻線と、前記基体に設けられ前記巻線
と接合される端子電極と、前記巻線を覆う保護材とを備
えたインダクタンス素子であって、端子電極最表層の色
と基体,保護材の色を異ならせた。
【0008】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は基体と、前
記基体に巻回された巻線と、前記基体に設けられ前記巻
線と接合される端子電極と、前記巻線を覆う保護材とを
備えたインダクタンス素子であって、端子電極最表層の
色と基体,保護材の双方の色とを異ならせたことによっ
て、素子の外部に表出する端子電極の最表層,基体,保
護材の内で端子電極を確実に画像認識によって、認識で
きるので、不良品良品の判定がより確実になり、生産性
を向上させることができる。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1におい
て、基体と保護材の色を同色にしたことによって、実質
的に素子の表面に現れる色は端子電極最表層の色と、基
体,保護材の色と2色になり判定がより確実に行えるよ
うになる。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項2におい
て、基体と保護材の色を黒色としたことによって、端子
電極最表層は白色あるいは銀色であるので、端子電極と
基体,保護材との区別を容易にでき、さらに画像認識の
精度を向上させることができる。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1〜3にお
いて、素子の高さP1,幅P2,長さP3を、 0.4mm<P1<1.2mm 0.4mm<P2<1.2mm 0.9mm<P3<2.0mm とした事によって、小型で、しかも機械的強度を向上さ
せ、巻線の巻回を容易に、断線等の発生できる。
【0012】以下、本発明におけるの実施の形態につい
て説明する。
【0013】図1は本発明の一実施の形態におけるイン
ダクタンス素子を示す斜視図である。
【0014】図1において、7は基体で、基体7はアル
ミナ等の非磁性材料やフェライト(具体的にはNi−M
n系フェライト,Ni−Zn系フェライト等)等の磁性
材料などが用いられる。基体7の構成材料としてアルミ
ナ等の非磁性材料を用いる場合には、対応周波数が10
0MHz以上が好ましく、特に非磁性材料として前述の
アルミナ若しくはアルミナを含む材料を用いると、特性
面およびコスト面等で非常に有利になる。また、基体7
の構成材料としてフェライト等の磁性材料を用いる場合
には、特性面,加工性の面およびコスト面で有利にな
る。
【0015】図2は本発明の一実施の形態におけるイン
ダクタンス素子の基体7のみを示した斜視図である。図
2に示す様に、基体7は後述する巻線を巻回する巻部8
と巻部8の両端にそれぞれ設けられた鍔部9,10より
構成されている。巻部8および鍔部9,10の断面形状
は略正方形状の直方体である。また、巻部8は鍔部9,
10より段落ちしており、巻部8の径は鍔部9,10の
径よりも小さくなっている。巻部8は後述する巻線が巻
回されるので、巻線の被膜等に傷が入り、ショート等を
防止する等の目的で角部8aに面取りやテーパー加工な
どを施した方が好ましい。
【0016】また、例えば鍔部10と巻部8の境界には
テーパー部11を設けることによって、巻線を巻きやす
くしたり、巻線の被覆に傷が入ったりすることを防止す
ることができる。同様に鍔部9と巻部8の境界部にもテ
ーパー部12を設けた。
【0017】13は基体7に巻回された巻線で、巻線1
3は巻部8上に巻かれており、巻線13は、隙間を設け
て巻かれるか、密着して巻かれている。巻線13を隙間
を設けて巻部8上に巻回する事で、Q値の劣化などを防
止し、巻線13を密着して巻くことで、巻数を増やしイ
ンダクタンスを高くすることができる。巻線13として
は、銀,銀合金,銅,銅合金,金,金合金,アルミニウ
ム,アルミニウム合金等の導電材料の少なくとも一つで
構成することが好ましく、それらの中でも特に、コスト
面、強度面、扱い易さなどを考慮すると、銅或いは銅合
金で構成することが好ましい。
【0018】14,15は鍔部9,10にそれぞれ設け
られた端子部で、端子部14,15は端子電極と接合層
から構成されている。
【0019】図3,図4に示す様に、端子電極は、基体
7の上に導電材料で構成された下地膜100と、下地膜
100の上に形成され導電材料にて構成された導電膜1
01aと、導電膜101aの上に積層された導電膜10
1bとを含む構成となっている。この場合、特に下地膜
100を基体7上に無電解メッキにて形成するかもしく
は導電ペーストを基体7の上に塗布し、焼き付けで形成
する事によって、電解メッキを行いにくいセラミック
(アルミナやフェライト等)で構成された基体7上に容
易に下地膜100を形成することができ、その下地膜1
00の上に電解メッキによって、導電膜101aを形成
することによって、短時間でしかも厚い膜厚の端子電極
を形成することができる。
【0020】更に、導電膜101aと導電膜101bの
間には、巻線13のつぶされた端部が挟み込まれてい
る。この時、少なくとも導電膜101bは260℃(好
ましくは300℃)で溶融しない材料(融点が260℃
以上)で構成されている。すなわち、導電膜101bは
融点が260℃以上好ましくは300℃以上である金属
材料で構成することが好ましい。この様な構成によっ
て、巻線13の端部は導電膜101aと導電膜101b
に挟み込まれる構成とすることによって、接合強度が大
幅に増すことになり、巻線13の端子部14,15から
の脱落等の発生する確率が極めて少なくなる。なお、本
実施の形態では、導電膜101a,101bの双方を2
60℃で溶融しない材料で構成した。
【0021】また、導電膜101bを260℃(好まし
くは300℃)で溶融しない材料で構成することによっ
て、通常電子部品等を回路基板等に接合するときの接合
材が溶融する温度で導電膜101bが溶融しにくいよう
に構成されているので、リフロー等で熱処理されても、
巻線13の外れ等は生じることはない。
【0022】なお、本実施の形態では、端子電極を3層
(下地膜100,導電膜101a,導電膜101b)で
構成したが、2層でも4層以上でもよい。端子電極を2
層で構成する場合には、例えば、下地膜100と導電膜
101aを兼用する一つの導電膜で構成し、その導電膜
の上に導電膜101bを設けた構成としたり、下地膜1
00が不要な場合には、基体7上に直接導電膜101a
と導電膜101bを順に積層する構成である。また、端
子電極自体に耐候性を持たせたい場合や、基体7の保護
を行う場合、或いは端子電極と基体7との密着強度を向
上させる場合には、3層以上の多層膜にすることが好ま
しい。
【0023】下地膜100,導電膜101a,導電膜1
01bの構成材料としては、銅,銀,金等の導電性金属
材料や銅合金、銀合金,金合金などの導電性合金材料及
びそれら導電性材料に他の元素を添加したものなどが用
いられる。特に、下地膜100に銀或いは銀合金を焼き
付けで形成し、下地膜100の上に銅或いは銅合金を電
解メッキ等にて導電膜101aを形成することが、生産
性やコストの面で非常に有利であり、しかも基体7と端
子電極との接合強度を大きくすることができる。
【0024】また、導電膜101aは銀,銅,銀合金,
銅合金,半田,錫,ニッケル,ニッケル合金,金,金合
金の少なくとも一つで構成される事が好ましく、導電膜
101bは銀,銅,銀合金,銅合金,ニッケル,ニッケ
ル合金,金,金合金,錫−銀合金,錫−ビスマス合金,
錫−銀−ビスマスの少なくとも一つで構成する事が好ま
しい。なお、導電膜101bを特に錫−銀合金,錫−ビ
スマス合金,錫−銀−ビスマスの少なくとも一つで構成
する事によって、鉛を不要とするいわゆる鉛フリーの合
金で構成することによって、環境に非常に優しい電子部
品を供給できる。
【0025】また、特に好ましい実施の形態としては、
下地膜100として銀或いは銀合金を焼き付けなどによ
って形成し、その上に電解メッキ等のメッキ法にて、銀
或いは銀合金で構成される導電膜101aを形成する。
次に、導電膜101a上に熱圧着や超音波溶接などによ
って、巻線13を接合し、その後に、融点が260℃以
上である銅或いは銅合金によって、導電膜101bを形
成する構成がある。
【0026】なお、本実施の形態では、下地膜100の
厚さとして2μm〜30μm(更に好ましくは2μm〜
10μm)とする事が好ましく、導電膜101aとして
は、10μm〜30μm(更に好ましくは18μm〜2
2μm)とする事が好ましく、導電膜101bとして
は、3μm〜100μm(更に好ましくは20μm〜3
0μm)とする事が好ましい。
【0027】端子電極の上に接合層を形成するが、この
接合層は、配線パターン等に素子と電気的な接合を行う
ための半田等が付着している等の場合には、不要となる
が、一般的には、回路基板との接合強度を増すために、
接合層を設けることが好ましい。
【0028】接合層は耐食層102と接合表層103か
ら構成されており、少なくとも接合層としては接合表層
103は必要になり、耐食層102は時と場合によって
必要に応じて設ける。耐食層102としてはNi,T
i,パラジウム等の耐食性のある金属か、もしくはそれ
らの合金をメッキ法等によって形成する。この耐食層1
02を設けることによって、端子電極の耐食性を飛躍的
に向上させることができる。耐食層102上には、半田
等の導電性接合材で構成され、メッキ法等などで形成さ
れた接合表層103が設けられている。
【0029】16は巻線13の端部を除いてほぼ全てを
覆うように設けられた保護材で、保護材16はエポキシ
樹脂等の耐候性を有する材料で構成されている。保護材
16の構成材料としては他にレジストが用いることがで
き、レジストを用いる事によって容易に保護材16の形
成が可能になり生産性が向上する。また、保護材16と
してカチオン系またはアニオン系樹脂によって構成され
た電着膜で作製することもでき、電着膜を用いる事によ
って、一度に大量の素子に保護材16を形成することが
出きるので、非常に生産性を向上させることができる。
この様に巻線13を覆うように保護材16を設ける事に
よって、実装機のノズルで素子を吸着し易くなり、しか
もノズル等によって巻線13が変形したり、時には切れ
たりすることは、発生しない。なお、保護材16として
絶縁材料を用いることによって巻線13間の確実な絶縁
を行うことができる。また、保護材16として表面が滑
らかな樹脂材料を用いることによって、更にノズルでの
吸着特性を向上させることができ、実装ミスなどを抑制
できる。この様に、従来では実装部品として不向きであ
った巻線タイプのインダクタンス素子において、保護材
16を設ける構成とすることによって、飛躍的に実装性
を向上させることができる。
【0030】また、保護材16としては、熱収縮性を有
する樹脂材料で構成されたチューブ状体を基体7を挿入
する構成でも良い。この様な構成によって、寸法精度を
非常に向上させることができ、確実な巻線保護を行うこ
とができるとともに、工程を簡略化でき、不良品の発生
を抑制できる。具体的な方法としては、まず、基体7よ
りも径の大きなチューブ状体(断面が円形状,方形状,
楕円形状等)を熱収縮性材料で構成し、そのチューブ状
体を基体7に挿入し、熱処理することで、チューブ状体
を収縮させ、確実にチューブ状体を基体7に設ける。
【0031】次に、巻線13と端子部14,15の関係
について、説明する。
【0032】巻線13は、図5に示すように巻部8に巻
回される巻回部13aと引出部13bを有しており、巻
回部13aと引出部13bは屈曲点Gによって、分けら
れる。この屈曲点Gは巻部8に通常巻かれる状態である
巻回部13aと、巻線13を端子部14,15上に設け
られた端子電極に接合する様に引き出された引出部13
bとの境目に位置し、この屈曲点Gでの屈曲角θ2は2
0度〜90度(特に好ましくは35度〜55度)とする
事によって、巻回部13aに緩みが生じなくしかも、引
出部13bと端子部14,15との接合を効率よく実現
できる。
【0033】図6に示すように、上述の巻回部13aの
外端部と端子部14,15上に設けられた端子電極との
間隔LVを80μm以上好ましくは100μm以上とす
ることである。この様に間隔LVを80μm以上とする
ことによって、端子電極で発生する渦電流によって、Q
値が低下しそして素子としての効率低下を防止できる。
時に間隔LVを100μm以上設けることで、著しいQ
値の低下を防止できる。先に挙げた従来の技術では、隙
間を設ける事の記載しかなく、どの程度隙間を空けるか
については、全く記載されていない。本実施の形態で
は、様々な検討を行った結果、昨今の素子の小型化等を
考慮すると、間隔LVが80μm以上必要であることが
判った。
【0034】図7は周波数とQ値の関係を示すグラフで
ある。図7において、A線は間隔LVが34.2μmの
場合で、B線は間隔LVが102.9μmの場合を示し
ている。このグラフから判るように、間隔LVが100
μmを超えると高周波域でのQ値が非常に高くなってい
ることが判る。検討の結果、上述の様に、間隔LVが8
0μm以上であれば、十分な特性を得ることを確認して
いる。
【0035】なお、間隔LVは巻回部13aの外端部と
端子電極間における素子の長手方向の距離であり、素子
の高さ方向の距離は考慮しない。
【0036】また、巻線13は、ほとんどの場合、導線
部13cの周りに絶縁性の被膜13dが設けられてい
る。上述の間隔LVは巻回部13aにおける外端部の導
線部13cの端子電極部側の端部との間隔を示してい
る。
【0037】次に、テーパー部11,12について説明
する。
【0038】上述の様に、間隔LVを80μm以上設け
る手段としては、巻線機等の設定を最適化する事によっ
ても行えるが、時には、巻線13に緩みなどが生じて、
巻回部13aが端子電極に異常に接近していまい、間隔
LVが80μm以下となってしまうことがある。
【0039】本実施の形態では、テーパー部11,12
を設けることによって、巻回部13aの端子電極への異
常接近を防止できる。すなわち、テーパー部11,12
を設けることによって、例え、巻線13の巻回部13a
に緩みが生じても、このテーパー部11,12がストッ
パー等の役割も果たすので、巻回部13aが端子電極に
異常接近することはほとんど生じないので、間隔LVは
80μm以上設けられる様になる。この時、テーパー部
11,12それぞれの長さLXとしては90μm以上好
ましくは100μm以上形成する。この様に構成するこ
とで、巻線13の径を使用可能な範囲で変化させても、
十分に間隔LVを80μm以上とすることができる。
【0040】又、図8に示されるように、テーパー部1
1,12の形成角度θ1は100度〜170度とする事
が好ましく、更に好ましくは110度〜130度とする
ことである。この様に形成角度θ1を特定することによ
って、テーパー部11,12と巻部8及び端子部14,
15との境界部に鋭利な角部が形成されることなく、し
かもストッパーの役割として十分な機能を有する。
【0041】更に、端子部14,15と巻部8との段差
LWと巻線13の直径dの関係は0.5×段差LW<直
径d<0.98×段差LWとなることが好ましい。この
様な関係にすることで、十分に間隔LVを80μm以上
とする事ができる。
【0042】次にインダクタンス素子の製造方法につい
て説明する。
【0043】まず、乾式プレスや押し出し成形などによ
って、基体7を作製する。このとき押し出し法等で基体
7を作製する場合には切削加工等を用いて巻部8及び鍔
部9,10を作製する。次に鍔部9の全面(本実施の形
態では4つの側面9a及び一つの端面9b)に下地膜1
00を形成し、その後に下地膜100の上に電解メッキ
などによって導電膜101aを形成する。この時、下地
膜100及び導電膜101aは鍔部9の全面に形成した
が、側面9aにのみに形成する構成や、端面9bのみに
形成する構成や、側面9aの一部にしかも環状に形成す
る構成等Q値や実装性を考慮して様々な形態をとること
ができる、鍔部10についても同様に鍔部10の全面
(本実施の形態では4つの側面10a及び一つの端面1
0b)に下地膜100を形成し、その後に下地膜100
の上に電解メッキなどによって導電膜101aを形成す
る。
【0044】次に、巻線13を巻部8に巻回する。この
時、巻回数は、素子のインダクタンス等を考慮して決定
される。また、Q値を向上させるために、巻線13と巻
線13の間に隙間を設けて、Q値を向上させることも可
能となる。更に、この時下地膜100,導電膜101a
と巻線13は、巻線13の端部を除いて所定の間隔を設
ける事が好ましい。
【0045】次に、巻線13の端部と導電膜101aを
熱圧着等で接合する。なお、巻線13と導電膜101a
の接合には他にレーザ溶接やスポット溶接,導電性接着
剤(半田,導電性の樹脂)による接合などを用いること
ができる。
【0046】次に、巻線13上に保護材16を設ける。
この時、少なくとも端子部14,15を露出させるよう
に保護材16は設けられる。この時、保護材16とし
て、熱収縮性のある材料で構成されたチューブ状体を用
いる場合には、チューブ状体を基体7に挿入した後に熱
処理して、チューブ状体を収縮させる。
【0047】次に、電解メッキ等のメッキ法にて、26
0℃で溶融しない材料によって、導電膜101bを形成
し、巻線13と導電膜101aの接合部を覆う。この様
な構成によって、巻線13の導電膜101aとの接合部
は高融点の材料で覆われることになるので、熱が加わっ
ても、容易に外れることはなく、しかも接合強度を非常
に大きくすることができる。また、巻線13と導電膜1
01aの接合部を導電膜101bで覆うことによって、
その接合部によって、生じる段差を緩和できるので、素
子を回路基板などに実装した際に、素子の座りが良くな
り、実装性が向上する。
【0048】接合層を要しない場合には、ここまでの工
程でよいが、接合層を必要とする場合には以下の工程が
必要になる。
【0049】まず、NiやTi等の耐食性のある材料で
耐食層102をメッキ法やスパッタリング法で形成し、
その耐食層102の上に半田,鉛レス半田等の導電性接
合材で構成された接合表層103がメッキ法等で形成さ
れる。本実施の形態の場合この耐食層102と接合表層
103で接合層が形成されている。なお、接合層として
は、耐食層102は使用環境等によって省略することが
できるので、少なくとも接合表層103が必要になる。
【0050】この接合層を端子電極の上に設けること
で、巻線13は確実に端子電極との接合強度を増すこと
ができる。この様に端子電極と接合電極で端子部14,
15が形成され、素子が完成する。
【0051】なお、本実施の形態では、鍔部9,10及
び巻部8の断面形状を略正方形となるように構成した
が、正五角形,正六角形などの略正多角形状になるよう
に構成しても良いし、略円形状となるようにしても良
い。すなわち、素子を回路基板上に実装したときに方向
性のない断面形状であればよい。
【0052】なお、今まで説明してきた素子のサイズ
(図1に示す高さP1,幅P2,長さP3)は、以下の
範囲にすることが好ましい。
【0053】0.4mm<P1<1.2mm(好ましく
は0.7mm<P1<1.2mm) 0.4mm<P2<1.2mm(好ましくは0.7mm
<P2<1.2mm) 0.9mm<P3<2.0mm(好ましくは1.5mm
<P3<2.0mm) P1及びP2が0.4mm以下であれば、基体7の機械
的強度が弱くなり、巻線する際に素子折れなどが発生す
ることがあるとともに、巻線13の巻径が小さくなって
しまい所定の特性が得られなく、更には、巻線13が急
激に曲げられることになるので、巻線13の破損が発生
しやすく、しかも皮膜13dの剥がれ等の起こりやすく
なる。なお、P1,P2が0.7mm以上であれば、上
記不具合は更に発生する確率が低くなる。また、P1,
P2が1.2mm以上であると、素子自体が大きくなり
過ぎて、実装面積が広くなってしまい、回路基盤等の小
型化が行えず、ひいては装置の小型化を行うことは出来
ない。また、P3が0.9mm以下であると、巻線13
の巻数が制限されることになり、所定のインダクタンス
を得ることは出来ず、しかも巻線13の巻数を多くしよ
うとすると、巻線13の径を細くしなければならず、自
動巻線機等で巻線13を基体7際に巻線13の切れなど
が発生する。なお、P3が1.5mm以上であれば、更
に上記不具合が発生する確率が低くなる。また、P3が
2.0mm以上であると、素子自体が大きくなり過ぎ
て、実装面積が広くなってしまい、回路基盤等の小型化
が行えず、ひいては装置の小型化を行うことは出来な
い。
【0054】以下、本実施の形態の特徴点について、説
明する。
【0055】本実施の形態の場合、端子電極の最表層は
接合表層103であり、ほぼ銀色か白色である。図示し
ていないが、本実施の形態では、巻回部13を覆う保護
材16と端子電極との間には基体7が表出しているが、
保護材16と基体7双方の色と、端子電極の最表層の色
を異ならせている。具体的には、保護材16の色を黒、
基体7の少なくとも表面の色を黒とすることで、端子電
極最表層は銀あるいは白色で、他の部分は黒なので、画
像認識による端子電極の形成幅等を検査する場合に良好
に判定ができ、生産性が向上する。なお、本実施の形態
では、保護材16と基体7を同色としたが、端子電極最
表層の色と異なる色で異ならせてもよい。また、本実施
の形態では、基体7と保護材16の黒としたけれども、
端子電極最表層の色と異なる色であれば赤、青、緑など
の色を用いてもよい。
【0056】更に、基体7に色をつける場合には、基体
7に所定の添加物や着色料を混ぜてもよいが、基体7は
添加物などを加えることによって、特性の劣化が著しく
発生する場合には、基体7表面に所定の色の塗料などを
設けることが好ましい。
【0057】
【発明の効果】本発明は、基体と、前記基体に巻回され
た巻線と、前記基体に設けられ前記巻線と接合される端
子電極と、前記巻線を覆う保護材とを備えたインダクタ
ンス素子であって、端子電極最表層の色と基体,保護材
の色を異ならせた事によって、端子電極の判定が容易に
行え、生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子を示す斜視図
【図2】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子の基体のみを示した斜視図
【図3】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子を示す部分断面図
【図4】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子を示す部分断面図
【図5】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子を示す部分平面図
【図6】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子を示す部分断面図
【図7】周波数とQ値の関係を示すグラフ
【図8】本発明の一実施の形態におけるインダクタンス
素子を示す部分断面図
【図9】従来のインダクタンス素子を示す斜視図
【符号の説明】
7 基体 8 巻部 9,10 鍔部 13 巻線 14,15 端子部 16 保護材 100 下地膜 101a 導電膜 101b 導電膜 102 耐食層 103 接合表層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上米良 光男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 磯崎 賢蔵 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E070 AA01 AB10 BA01 BA03 CA20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体と、前記基体に巻回された巻線と、前
    記基体に設けられ前記巻線と接合される端子電極と、前
    記巻線を覆う保護材とを備えたインダクタンス素子であ
    って、端子電極最表層の色と基体,保護材の双方の色と
    を異ならせたことを特徴とするインダクタンス素子。
  2. 【請求項2】基体と保護材の色を同色にしたことを特徴
    とする請求項1記載のインダクタンス素子。
  3. 【請求項3】基体と保護材の色を黒色としたことを特徴
    とする請求項2記載のインダクタンス素子。
  4. 【請求項4】素子の高さP1,幅P2,長さP3を、 0.4mm<P1<1.2mm 0.4mm<P2<1.2mm 0.9mm<P3<2.0mm とした事を特徴とする請求項1〜3いずれか1記載のイ
    ンダクタンス素子。
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