JP2001015046A - 偏向ヨーク - Google Patents

偏向ヨーク

Info

Publication number
JP2001015046A
JP2001015046A JP11181410A JP18141099A JP2001015046A JP 2001015046 A JP2001015046 A JP 2001015046A JP 11181410 A JP11181410 A JP 11181410A JP 18141099 A JP18141099 A JP 18141099A JP 2001015046 A JP2001015046 A JP 2001015046A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
correction
magnet
magnets
correction magnet
deflection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11181410A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Yasui
哲也 安井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP11181410A priority Critical patent/JP2001015046A/ja
Publication of JP2001015046A publication Critical patent/JP2001015046A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画面の最外周部のピン歪みを効果的に補正し
つつ、画面の上側縁部および下側縁部の左右のシガール
パターン歪みを容易に補正することができる偏向ヨーク
を提供する。 【解決手段】 大開口部12の第1補正磁石21の両側
に第2補正磁石31、32を設け、第1補正磁石22の
両側に第2補正磁石33、34を設ける。第2補正磁石
31〜34は、水平軸とのなす角度が50°以上70°
以下に配置され、インライン電子銃から出射された電子
ビームeの偏向方向を管軸から離れる方向に補正する。
第2補正磁石31〜34は、それぞれの極軸を、その中
心を通る管軸と平行な直線に対し傾斜させ、それぞれの
磁石の偏向力を微調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インライン型のカ
ラー受像管に使用される偏向ヨークに関し、特に、カラ
ー受像管のスクリーン側に形成された大開口部に、偏向
歪みを補正する複数の補正磁石を設けた偏向ヨークに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】昨今、コンバーゼンスヨークを設ける代
わりに、偏向コイルの巻線の分布や形状を工夫してコン
バーセンス補正を行うセルフコンバーゼンス型の偏向ヨ
ークが主流となっている。このセルフコンバーゼンス型
の偏向ヨークは、カラー受像管のファンネルの外形に沿
うように朝顔状に形成されたフェライトコアと、ピンク
ッション形の磁界を生成し、電子ビームを水平方向に偏
向する水平偏向コイルと、バレル形の磁界を生成し、電
子ビームを垂直方向に偏向する垂直偏向コイルと、これ
らのコイルを分離して位置決めするセパレータとを備え
る。インライン電子銃から出射された電子ビームは、水
平偏向コイルおよび垂直偏向コイルによりコンバーセン
ス補正が行われつつ偏向され、画面上に到達する。
【0003】しかしながら、従来のカラー受像管では、
画面の最外周部にピン歪みが生じてしまうといった問題
を残していた。そこで、このピン歪みを補正するため、
偏向コイルのスクリーン側に形成された大開口部に複数
の補正磁石を設けた偏向ヨークが、例えば特公平7−4
0473号公報に開示されている。
【0004】図6に示すように、この偏向ヨークは、フ
ァンネル側のボビン4の拡大径部の上下に一対の第1の
補正磁石7a、7bを設け、さらに、第1の補正磁石7
aの両側に第2の補正磁石8a、8bを、第1の補正磁
石7bの両側に第2の補正磁石8c、8dを設けたもの
である。第2の補正磁石8a、8b並びに8c、8d
は、画面の4隅を結ぶ対角線に対応する対角軸線2a、
2bよりもV軸(垂直軸)寄りに配置されている。
【0005】そして、第1の補正磁石7aにより上側の
ピン歪みの中央部を上側に引き寄せるとともに、第2の
補正磁石8a、8bにより上側のピン歪みの左右の周辺
部を下側に引き寄せる。同様に、第1の補正磁石7bに
より下側のピン歪みの中央部を下側に引き寄せるととも
に、第2の補正磁石8c、8dにより下側のピン歪みの
左右の周辺部を上側に引き寄せる。これにより、上側お
よび下側のピン歪みをほぼ直線状に補正していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
公平7−40473号公報の偏向ヨークでは、画面の上
下方向の中間部に悪影響を及ぼすことなく、画面の上下
のピン歪みを補正することができるものの、図4の実線
で示されるように、画面の上側縁部および下側縁部の左
右に、湾曲したシーガルパターン歪みA1〜A4を誘発
する場合があった。
【0007】このシーガルパターン歪みは、第1の補正
磁石7aの両側に設けられた第2の補正磁石8a、8b
並びに第1の補正磁石7bの両側に設けられた第2の補
正磁石8c、8dにより引き起こされる。これら第2の
補正磁石8a、8b、8c、8dにより画面の中間部の
ピン歪みを最良な状態に補正すると、画面の上側縁部お
よび下側縁部の左右では、ピン歪みが過剰に補正されて
しまい、湾曲したシーガルパターン歪みA1〜A4が誘
発されてしまう。
【0008】また、上記特公平7−40473号公報の
偏向ヨークでは、画面の最外周部および中間部の歪みを
バランス良く補正するには、サイズが異なる多数の補正
磁石を作成したり、補正磁石の配置位置を変えたりし、
何度も試行を繰り返す必要があった。特に、最適なサイ
ズの補正磁石を設定するのは困難であった。
【0009】本発明は、かかる問題点を解決するために
なされたものであり、補正磁石の極軸をその中心を通る
管軸と平行な直線に対し傾斜させ、補正磁石の偏向力を
微調整することで、画面の最外周部のピン歪みを効果的
に補正しつつ、画面の上側縁部および下側縁部の左右の
シーガルパターン歪みを容易に補正することができる偏
向ヨークを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る偏向ヨー
クは、カラー受像管のスクリーン側に形成された大開口
部と、前記大開口部に設けられ、前記カラー受像管に設
けられたインライン電子銃から出射された電子ビームの
偏向方向を補正する複数の補正磁石とを備え、前記複数
の補正磁石は、それぞれの補正磁石の中心を通る管軸と
平行な直線に対し、そのぞれの補正磁石の極軸が傾斜す
るように配置されていることを特徴とするものである。
【0011】また、この発明に係る偏向ヨークは、前記
複数の補正磁石は、それぞれの補正磁石の中心と管軸と
を結ぶ直線と水平軸とのなす角度が30°以上70°以
下となる位置に配置されていることを特徴とするもので
ある。
【0012】さらに、この発明に係る偏向ヨークは、前
記複数の補正磁石は、それぞれの補正磁石の中心と管軸
とを結ぶ直線と水平軸とのなす角度が50°以上70°
以下となる位置に配置され、前記インライン電子銃から
出射された電子ビームの偏向方向を管軸に近づく方向に
補正することを特徴とするものである。
【0013】また、この発明に係る偏向ヨークは、前記
複数の補正磁石は、前記大開口部の上側の中央部の両側
に設けられた2つの上側補正磁石と、前記大開口部の下
側の中央部の両側に設けられた2つの下側補正磁石とか
らなることを特徴とするものである。
【0014】さらに、この発明に係る偏向ヨークは、前
記複数の補正磁石は、それぞれの補正磁石の中心と管軸
とを結ぶ直線と水平軸とのなす角度が30°以上50°
以下となる位置に配置され、前記インライン電子銃から
出射された電子ビームの偏向方向を管軸から離れる方向
に補正することを特徴とするものである。
【0015】また、この発明に係る偏向ヨークは、前記
複数の補正磁石は、前記大開口部の上側の中央部の両側
に設けられた2つの上側補正磁石と、前記大開口部の下
側の中央部の両側に設けられた2つの下側補正磁石とか
らなることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る偏向ヨークの
好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1の偏向
ヨークの概略構成図であり、図1(a)はその上面図、
図1(b)はそのスクリーン側から見た図である。図1
(a)に示すように、この偏向ヨークは、カラー受像管
のファンネルの外形に沿うように朝顔状に広がる長手部
10と、長手部10の電子銃側に形成された小開口部1
1と、長手部10のスクリーン側に形成された大開口部
12とを備える。この偏向ヨークは、カラー受像管のフ
ァンネルのネック部分5に取り付けられている。
【0017】大開口部12には、図示しないインライン
電子銃から出射された電子ビームeの偏向方向を補正す
る複数の補正磁石が設けられている。図1(b)示すよ
うに、大開口部12の上側の中央部12aには、第1補
正磁石21が設けられ、大開口部12の下側の中央部1
2bには、第1補正磁石22が設けられている。また、
大開口部12の第1補正磁石21の両側には、第2補正
磁石31および第2補正磁石32が設けられ、大開口部
12の第1補正磁石22の両側には、第2補正磁石33
および第2補正磁石34が設けられている。第2補正磁
石31、第2補正磁石32、第2補正磁石33および第
2補正磁石34は、それぞれの磁石の中心と管軸とを結
ぶ直線とH軸(水平軸)とのなす角度が50°以上70
°以下となる位置に配置されている。
【0018】第1補正磁石21は、スクリーン側から見
て、右側がN極に着磁され、左側がS極に着磁され、そ
の極軸(N極とS極を結ぶ中心軸)が、磁石の中心を通
るカラー受像管の管軸と平行な直線と直交するように設
けられている。第1補正磁石21は、インライン電子銃
から出射された電子ビームeの偏向方向を管軸から離れ
る方向(図中、上方向)に補正する。
【0019】第1補正磁石22は、第1補正磁石21と
は反対に、右側がS極に着磁され、左側がN極に着磁さ
れ、その極軸が、磁石の中心を通る管軸と平行な直線と
直交するように設けられている。第1補正磁石22は、
インライン電子銃から出射された電子ビームeの偏向方
向を管軸から離れる方向(図中、下方向)に補正する。
【0020】これに対し、第2補正磁石31および第2
補正磁石32は、スクリーン側から見て、右側がS極に
着磁され、左側がN極に着磁され、さらに、その極軸が
それぞれの磁石の中心を通る管軸と平行な直線に対し傾
斜して設けられている。第2補正磁石31および第2補
正磁石32は、インライン電子銃から出射された電子ビ
ームeの偏向方向を管軸に近づく方向に補正する。
【0021】第2補正磁石33および第2補正磁石34
は、第2補正磁石31および第2補正磁石32とは反対
に、右側がN極に着磁され、左側がS極に着磁され、さ
らに、その極軸がそれぞれの磁石の中心を通る管軸と平
行な直線に対し傾斜して設けられている。第2補正磁石
33および第2補正磁石34は、インライン電子銃から
出射された電子ビームeの偏向方向を管軸に近づく方向
に補正する。
【0022】図2は、補正磁石を傾斜させてその偏向力
を調整する原理を示す図である。図2(a)および図2
(b)に示すように、大開口部12に、スクリーン側か
ら見て、右側がS極に着磁され、左側がN極に着磁さ
れ、その極軸が管軸と直交する補正磁石を設けると、図
中、矢印B1で示される方向の磁界が生成される。この
磁界は、この補正磁石の真下(正確には、この補正磁石
の中心と管軸との間)のある点を通る電子ビームeに、
この電子ビームeを管軸に近づける偏向力F1を及ぼ
す。これにより、電子ビームeの偏向方向は、管軸に近
づく方向に補正される。
【0023】この補正磁石を、図2(c)および図2
(d)に示すように、磁石の中心を通る管軸と平行な直
線に対し、角度θだけ傾斜させると、管軸と直交する方
向の磁界の強さB2は、極軸方向の磁界の強さB1の水
平分力 B2=B1cos(|90°−θ|) となり、電子ビームeを管軸に近づける偏向力F2は、 F2=F1cos(|90°−θ|) となる。すなわち、電子ビームeの偏向力F2は、角度
θを大きくするほど小さくなる。
【0024】なお、角度θを90°にすると、偏向力F
2は「0」になるので、補正磁石を設ける意味がない。
また、図2(c)および図2(d)では、補正磁石のS
極が電子銃側に近づく方向に傾斜させているが、上記式
から理解されるように、補正磁石のS極がスクリーン側
に近づく方向に傾斜させてもよい。
【0025】図3の実線の格子状に示されるように、画
面の最外周部の上下の中央部のピン歪みは、図3の破線
の格子状に示されるように、これらの補正磁石によりほ
ぼ直線状に補正される。図3において、矢印F21、F
22、F23およびF24は、図1に示された第1補正
磁石21の偏向力を示す。矢印の向きは電子ビームeの
偏向方向(補正方向)を、矢印の大きさは、偏向力の大
きさを示す。これら、矢印F21、F22、F23およ
びF24で囲まれた部分が、第1補正磁石21の影響が
及ぶ範囲である。第1補正磁石21の偏向力は、画面の
上側の中央部に近づくほど強くなる。矢印F31および
F32は、図1に示された第2補正磁石32の偏向力を
示す。
【0026】画面の上側の最外周部では、第1補正磁石
21の磁界により中央部のピン歪みが上側に引き寄せら
れ、第2補正磁石31の磁界により左側の周辺部のピン
歪みが下側に引き寄せられ、第2補正磁石32の磁界に
より右側の周辺部のピン歪みが下側に引き寄せられる。
同様に、画面の下側の最外周部では、第1補正磁石22
の磁界により中央部のピン歪みが下側に引き寄せられ、
第2補正磁石33の磁界により左側の周辺部のピン歪み
が上側に引き寄せられ、第2補正磁石34の磁界により
右側の周辺部のピン歪みが上側に引き寄せられる。
【0027】これらの補正磁石の磁界の引き寄せ作用に
より、画面の中間部(上下の最外周部と画面中央部との
中間部および左右の最外周部と画面中央部との中間部)
に悪影響を及ぼすことなく、図3の実線で示される最外
周部のピン歪みを、図3の破線で示されるように、ほぼ
直線状の画面に補正することが可能となる。
【0028】なお、第2補正磁石31、第2補正磁石3
2、第2補正磁石33および第2補正磁石34のそれぞ
れの磁石の中心と管軸とを結ぶ直線とH軸(水平軸)と
のなす角度が50°未満である、あるいは70°を超え
ると、電子ビームeの偏向方向(補正方向)が変わるの
で、好ましくない。
【0029】画面の歪み補正は、実際に画面を見ながら
補正磁石の傾斜角度θを変えることで行われる。最初、
各補正磁石は、それぞれの極軸がそれぞれの磁石の中心
を通る管軸と平行な直線と直交するよう固定される。各
補正磁石は、テープ等により大開口部12に仮固定され
る。この段階で、できるだけピン歪みを小さくする補正
磁石が選定される。
【0030】ところが、少ない試行回数で上記のように
画面の最外周部のピン歪みをほぼ直線状に補正する補正
磁石を選定するのは難しく、図4の実線で示されるよう
に、画面の上側縁部および下側縁部の左右では、ピン歪
みが過剰に補正されてしまい、湾曲したシーガルパター
ン歪みA1〜A4が誘発されてしまう場合が多い。
【0031】そこで、第2補正磁石31、第2補正磁石
32、第2補正磁石33および第2補正磁石34をそれ
ぞれ傾斜させ、それぞれの偏向力を小さくするように微
調整する。これにより、画面の最外周部のピン歪みを効
果的に補正しつつ、画面の上側縁部および下側縁部の左
右のシーガルパターン歪みを容易に補正することができ
る。そして、各補正磁石の傾斜角が決定すると、各補正
磁石は、接着その他の方法により大開口部12に固定さ
れる。
【0032】なお、実施の形態1では、第1補正磁石2
1の両側に第2補正磁石31および第2補正磁石32を
設け、第1補正磁石22の両側に第2補正磁石33およ
び第2補正磁石34を設けるように構成しているが、第
2補正磁石の数は4つに限るものではない。磁石の中心
と管軸とを結ぶ直線とH軸(水平軸)とのなす角度が5
0°以上70°以下であれば、より多くの第2補正磁石
を設けてもよい。
【0033】実施の形態2.図5は、この発明の実施の
形態2の偏向ヨークの概略構成図であり、図5(a)は
その上面図、図5(b)はそのスクリーン側から見た図
である。図5に示すように、この偏向ヨークは、図1に
示された実施の形態1の偏向ヨークの第2補正磁石31
〜34を、第3補正磁石41〜44に置き換えたもので
ある。
【0034】大開口部12の第1補正磁石21の両側に
は、第3補正磁石41および第3補正磁石42が設けら
れ、大開口部12の第1補正磁石22の両側には、第3
補正磁石43および第3補正磁石44が設けられてい
る。第3補正磁石41、第3補正磁石42、第3補正磁
石43および第3補正磁石44は、それぞれの磁石の中
心と管軸とを結ぶ直線とH軸(水平軸)とのなす角度が
30°以上50°以下となる位置に配置される。
【0035】第3補正磁石41および第3補正磁石42
は、スクリーン側から見て、右側がN極に着磁され、左
側がS極に着磁され、その極軸がそれぞれの磁石の中心
を通る管軸と平行な直線に対し傾斜して設けられてい
る。第3補正磁石41および第3補正磁石42は、イン
ライン電子銃から出射された電子ビームeの偏向方向を
管軸から離れる方向に補正する。
【0036】第3補正磁石43および第3補正磁石44
は、第3補正磁石41および第3補正磁石42とは反対
に、右側がS極に着磁され、左側がN極に着磁され、さ
らに、その極軸がそれぞれの磁石の中心を通る管軸と平
行な直線に対し傾斜して設けられている。第2補正磁石
33および第2補正磁石34は、インライン電子銃から
出射された電子ビームeの偏向方向を管軸から離れる方
向に補正する。
【0037】このように、H軸とのなす角度が50°以
上70°以下に配置された第2補正磁石31〜34の代
わりに、H軸とのなす角度が30°以上50°以下に配
置された第3補正磁石41〜44を配置しても、画面の
最外周部および中間部のピン歪みを効果的に補正しつ
つ、画面の上側縁部および下側縁部の左右のシーガルパ
ターン歪みを容易に補正することができる。
【0038】図3に示される破線の矢印F41およびF
42は、第3補正磁石42の偏向力を示す。画面の上側
の最外周部では、第1補正磁石21の磁界により中央部
のピン歪みが上側に引き寄せられ、第3補正磁石41の
磁界により左側の周辺部のピン歪みが左側に引き寄せら
れ、第3補正磁石42の磁界により右側の周辺部のピン
歪みが右側に引き寄せられる。同様に、画面の下側の最
外周部では、第1補正磁石22の磁界により中央部のピ
ン歪みが下側に引き寄せられ、第3補正磁石43の磁界
により左側の周辺部のピン歪みが左側に引き寄せられ、
第3補正磁石44の磁界により右側の周辺部のピン歪み
が右側に引き寄せられる。
【0039】これらの補正磁石の磁界の引き寄せ作用に
より、画面の中間部に悪影響を及ぼすことなく、図3の
実線で示される最外周部のピン歪みを、図3の破線で示
されるように、ほぼ直線状の画面に補正することが可能
となる。
【0040】なお、第3補正磁石41、第3補正磁石4
2、第3補正磁石43および第3補正磁石44のそれぞ
れの磁石の中心と管軸とを結ぶ直線とH軸とのなす角度
が30°未満である、あるいは50°を超えると、電子
ビームeの偏向方向(補正方向)が変わるので、好まし
くない。
【0041】画面の歪み補正は、実際に画面を見ながら
補正磁石の傾斜角度θを変えることで行われる。最初、
各補正磁石は、それぞれの極軸がそれぞれの磁石の中心
を通る管軸と平行な直線と直交するよう仮固定される。
この段階で、できるだけピン歪みを小さくする補正磁石
が選定される。
【0042】ところが、少ない試行回数で上記のように
画面の最外周部のピン歪みをほぼ直線状に補正する補正
磁石を選定するのは難しく、図4の破線で示されるよう
に、画面の上側縁部および下側縁部の左右では、ピン歪
みが過剰に補正されてしまい、湾曲したシーガルパター
ン歪みB1〜B4が誘発されてしまう場合が多い。
【0043】そこで、第3補正磁石41、第3補正磁石
42、第3補正磁石43および第3補正磁石44をそれ
ぞれ傾斜させ、それぞれの偏向力を小さくするように微
調整する。これにより、画面の最外周部のピン歪みを効
果的に補正しつつ、画面の上側縁部および下側縁部の左
右のシーガルパターン歪みを容易に補正することができ
る。
【0044】なお、実施の形態2では、第1補正磁石2
1の両側に第3補正磁石41および第3補正磁石42を
設け、第1補正磁石22の両側に第3補正磁石43およ
び第3補正磁石44を設けるように構成しているが、第
3補正磁石の数は4つに限るものではない。磁石の中心
と管軸とを結ぶ直線とH軸(水平軸)とのなす角度が3
0°以上50°以下であれば、より多くの第3補正磁石
を設けてもよい。さらに、実施の形態1の第2補正磁石
と、実施の形態2の第3補正磁石とを組み合わせて使用
することも可能である。
【0045】また、実施の形態1および2では、大開口
部12の上下の中央部12a、12bのそれぞれに第1
補正磁石21および第1補正磁石22を設けているが、
そもそも画面の上下の最外周部のピン歪みが小さいとき
には、これら2つの第1補正磁石を設けずに、4つの第
2補正磁石、あるいは4つの第3補正磁石だけで、電子
ビームeの偏向方向を補正するように構成することもで
きる。
【0046】
【発明の効果】この発明の偏向ヨークによれば、スクリ
ーン側に形成された大開口部にインライン電子銃から出
射された電子ビームの偏向方向を補正する複数の補正磁
石を設け、これらの補正磁石を、それぞれの補正磁石の
中心を通る管軸と平行な直線に対し、そのぞれの補正磁
石の極軸が傾斜するように配置する。したがって、各補
正磁石のそれぞれの偏向力を容易に微調整することがで
きるので、従来のように、サイズが異なる多数の補正磁
石を作成したり、補正磁石の配置位置を変えたりして何
度も試行を繰り返さなくても、画面の歪みを容易に補正
することができる。
【0047】また、この発明の偏向ヨークによれば、複
数の補正磁石を、それぞれの補正磁石の中心と管軸とを
結ぶ直線と水平軸とのなす角度が30°以上70°以下
となる位置に配置する。これにより、画面の最外周部の
ピン歪みを管軸に近づく方向に、あるいは管軸から離れ
る方向にバランス良く引き寄せて補正しつつ、画面の上
側縁部および下側縁部の左右のシーガルパターン歪みを
容易に補正することができる。
【0048】さらに、この発明の偏向ヨークによれば、
複数の補正磁石を、それぞれの補正磁石の中心と管軸と
を結ぶ直線と水平軸とのなす角度が50°以上70°以
下となる位置に配置し、インライン電子銃から出射され
た電子ビームの偏向方向を管軸に近づく方向に補正す
る。これにより、画面の最外周部のピン歪みを管軸に近
づく方向にバランス良く引き寄せて補正しつつ、画面の
上側縁部および下側縁部の左右のシーガルパターン歪み
を容易に補正することができる。
【0049】また、この発明の偏向ヨークによれば、前
記大開口部の上側の中央部の両側に設けられた2つの上
側補正磁石と、前記大開口部の下側の中央部の両側に設
けられた2つの下側補正磁石とによりインライン電子銃
から出射された電子ビームの偏向方向を管軸に近づく方
向に補正する。これにより、4つの補正磁石により、画
面の最外周部のピン歪み、並びに画面の4隅のシーガル
パターン歪みを容易に補正することができる。
【0050】さらに、この発明の偏向ヨークによれば、
複数の補正磁石を、それぞれの補正磁石の中心と管軸と
を結ぶ直線と水平軸とのなす角度が30°以上50°以
下となる位置に配置し、インライン電子銃から出射され
た電子ビームの偏向方向を管軸から離れる方向に補正す
る。これにより、画面の最外周部のピン歪みを管軸から
離れる方向にバランス良く引き寄せて補正しつつ、画面
の上側縁部および下側縁部の左右のシーガルパターン歪
みを容易に補正することができる。
【0051】また、この発明の偏向ヨークによれば、前
記大開口部の上側の中央部の両側に設けられた2つの上
側補正磁石と、前記大開口部の下側の中央部の両側に設
けられた2つの下側補正磁石とによりインライン電子銃
から出射された電子ビームの偏向方向を管軸から離れる
方向に補正する。これにより、4つの補正磁石により、
画面の最外周部のピン歪み、並びに画面の4隅のシーガ
ルパターン歪みを容易に補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の偏向ヨークの概略
構成図であり、図1(a)はその上面図、図1(b)は
そのスクリーン側から見た図である。
【図2】 補正磁石を傾斜させてその偏向力を調整する
原理を示す図である。
【図3】 ピン歪みの補正方法を説明する図である。
【図4】 シーガルパターン歪みを示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態2の偏向ヨークの概略
構成図であり、図5(a)はその上面図、図5(b)は
そのスクリーン側から見た図である。
【図6】 従来の偏向ヨークの一例を示す図である。
【符号の説明】
5 ファンネルのネック部分、 10 長手部、 11
小開口部、 12大開口部、 21 第1補正磁石、
22 第1補正磁石、 31 第2補正磁石、 32
第2補正磁石、 33 第2補正磁石、 34 第2
補正磁石、41 第3補正磁石、 42 第3補正磁
石、 43 第3補正磁石、 44第3補正磁石。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー受像管のスクリーン側に形成され
    た大開口部と、 前記大開口部に設けられ、前記カラー受像管に設けられ
    たインライン電子銃から出射された電子ビームの偏向方
    向を補正する複数の補正磁石とを備え、 前記複数の補正磁石は、それぞれの補正磁石の中心を通
    る管軸と平行な直線に対し、そのぞれの補正磁石の極軸
    が傾斜するように配置されていることを特徴とする偏向
    ヨーク。
  2. 【請求項2】 前記複数の補正磁石は、それぞれの補正
    磁石の中心と管軸とを結ぶ直線と水平軸とのなす角度が
    30°以上70°以下となる位置に配置されていること
    を特徴とする請求項1に記載の偏向ヨーク。
  3. 【請求項3】 前記複数の補正磁石は、それぞれの補正
    磁石の中心と管軸とを結ぶ直線と水平軸とのなす角度が
    50°以上70°以下となる位置に配置され、前記イン
    ライン電子銃から出射された電子ビームの偏向方向を管
    軸に近づく方向に補正することを特徴とする請求項1に
    記載の偏向ヨーク。
  4. 【請求項4】 前記複数の補正磁石は、前記大開口部の
    上側の中央部の両側に設けられた2つの上側補正磁石
    と、前記大開口部の下側の中央部の両側に設けられた2
    つの下側補正磁石とからなることを特徴とする請求項3
    に記載の偏向ヨーク。
  5. 【請求項5】 前記複数の補正磁石は、それぞれの補正
    磁石の中心と管軸とを結ぶ直線と水平軸とのなす角度が
    30°以上50°以下となる位置に配置され、前記イン
    ライン電子銃から出射された電子ビームの偏向方向を管
    軸から離れる方向に補正することを特徴とする請求項1
    に記載の偏向ヨーク。
  6. 【請求項6】 前記複数の補正磁石は、前記大開口部の
    上側の中央部の両側に設けられた2つの上側補正磁石
    と、前記大開口部の下側の中央部の両側に設けられた2
    つの下側補正磁石とからなることを特徴とする請求項5
    に記載の偏向ヨーク。
JP11181410A 1999-06-28 1999-06-28 偏向ヨーク Withdrawn JP2001015046A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11181410A JP2001015046A (ja) 1999-06-28 1999-06-28 偏向ヨーク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11181410A JP2001015046A (ja) 1999-06-28 1999-06-28 偏向ヨーク

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001015046A true JP2001015046A (ja) 2001-01-19

Family

ID=16100286

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11181410A Withdrawn JP2001015046A (ja) 1999-06-28 1999-06-28 偏向ヨーク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001015046A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030094646A (ko) * 2002-06-07 2003-12-18 삼성전기주식회사 중간부 핀왜 보정 기능을 갖는 편향 요크
KR100422036B1 (ko) * 2001-08-08 2004-03-12 삼성전기주식회사 편향 요크
KR100439637B1 (ko) * 2001-08-24 2004-07-14 가부시끼가이샤 도시바 편향 요크 장치
KR20040072900A (ko) * 2003-02-11 2004-08-19 엘지.필립스디스플레이(주) 편향요크를 갖는 음극선관

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100422036B1 (ko) * 2001-08-08 2004-03-12 삼성전기주식회사 편향 요크
KR100439637B1 (ko) * 2001-08-24 2004-07-14 가부시끼가이샤 도시바 편향 요크 장치
KR20030094646A (ko) * 2002-06-07 2003-12-18 삼성전기주식회사 중간부 핀왜 보정 기능을 갖는 편향 요크
KR20040072900A (ko) * 2003-02-11 2004-08-19 엘지.필립스디스플레이(주) 편향요크를 갖는 음극선관

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS5832892B2 (ja) インライン・ビ−ム・カラ−陰極線管用偏向ヨ−ク構体
KR100481259B1 (ko) 권선 공간을 구비한 새들형 편향 권선
CN1027844C (zh) 偏转线圈装置
JP2001015046A (ja) 偏向ヨーク
US6326742B1 (en) Color CRT with cross-misconvergence correction device
JP3390761B2 (ja) 偏向装置
KR100703506B1 (ko) 컨버전스 보정 장치를 가진 컬러 음극선관
US4369418A (en) Deflection yoke incorporating a permeable corrector
JPH02204947A (ja) インライン型カラー偏向ヨーク装置
JP4147136B2 (ja) 陰極線管用の画像の幾何学的欠陥を補正する磁気装置
JPH05252525A (ja) 偏向ヨーク装置
JP3861595B2 (ja) カラー受像管装置
JPH0739163Y2 (ja) 偏向ヨーク
JPS6223422B2 (ja)
KR100410950B1 (ko) 편향 요크
JPH1064449A (ja) 偏向ヨーク
JPH0636709A (ja) 陰極線管用偏向ヨーク
JP2001035415A (ja) 偏向ヨークおよびこれを用いた陰極線管受像機
JPH04249044A (ja) インライン型カラ−受像管用偏向装置
GB2089116A (en) Self-converging deflection yoke used with a magnetically permeable corrector ring
JP2001160364A (ja) 偏向ヨ−ク及びディスプレイ装置
JP2000260350A (ja) 偏向ヨークとそれを備えたカラー陰極線管およびディスプレイ装置
JPH08115686A (ja) 偏向ヨーク
JPH01235133A (ja) カラー受像管装置
JPH08111187A (ja) 偏向ヨーク

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060905