JP2001014817A - 位置決め制御装置 - Google Patents

位置決め制御装置

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JP2001014817A
JP2001014817A JP11186960A JP18696099A JP2001014817A JP 2001014817 A JP2001014817 A JP 2001014817A JP 11186960 A JP11186960 A JP 11186960A JP 18696099 A JP18696099 A JP 18696099A JP 2001014817 A JP2001014817 A JP 2001014817A
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JP11186960A
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Jun Ishikawa
潤 石川
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  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 暴走することなく、微動部を微動アクチュエ
ータの可動範囲よりも長い距離を高速で移動させる。 【解決手段】 開示される位置決め制御装置は、ヘッド
移動機構1の微動部の参照軌道を規定する参照位置軌道
データp(i)及び参照加速度軌道データa(i)を生
成する軌道生成手段26と、参照位置軌道データp
(i)と、微動部から供給される位置誤差信号Dとの
差に基づいて、微動部を位置決めするための出力データ
C1を出力する微動コントローラ24と、出力データ
C1に基づいて、粗動部を位置決めするための出力デ
ータDC2を生成する粗動コントローラ25と、参照加
速度軌道データa(i)を出力データDC2に加算して
粗動アクチュエータに供給する加算器27とを備えてな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、粗動アクチュエ
ータと、この粗動アクチュエータにより駆動される粗動
部の一端に固定された微動アクチュエータとを協調制御
することにより、微動アクチュエータの一端に取り付け
られた微動部の位置決めを行う位置決め制御装置に関
し、特に、光ディスク装置や磁気ディスク装置等のヘッ
ドの位置決め制御を行う位置決め制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置や磁気ディスク装置等の
ディスク装置の中には、最近、近年の記憶容量の大容量
化に伴う高記録密度化に対処するため、例えば、特開平
6−96545号公報や特開平9−251739号公報
に開示されているように、2ステージ協調位置決め機
構、あるいは2段アクチュエータと呼ばれるヘッド移動
機構により、光ディスクや磁気ディスクの所定の位置に
ヘッドが位置決めされるものがある。この種のヘッド移
動機構は、可動範囲はセンチメートル・オーダと大きい
が位置決め精度の低い粗動アクチュエータと、この粗動
アクチュエータにより駆動されるアームの一端に固定さ
れ、可動範囲はミリメートル・オーダ又はナノメートル
・オーダと小さいが位置決め精度の高い微動アクチュエ
ータとからなり、これらを協調制御することにより、セ
ンチメートル・オーダの大きな可動範囲とナノメートル
・オーダの高い位置決め精度とを両立させている。
【0003】このうち、光ディスク装置においては、粗
動アクチュエータ及び微動アクチュエータのいずれにも
ボイスコイル・モータを使用しているため、微動アクチ
ュエータを構成するボイスコイル・モータの可動範囲は
数mmであり、30nm程度の位置決め精度を実現して
いる。これに対し、磁気ディスク装置においては、粗動
アクチュエータにはボイスコイル・モータを使用してい
るが、微動アクチュエータにはピエゾ素子等の電歪素子
を使用しているため、微動アクチュエータを構成する電
歪素子の可動範囲は500nm前後と非常に狭く、50
nm以下の位置決め精度を実現している。
【0004】ところで、上記したディスク装置のヘッド
の位置決め制御においては、通常、ヘッドの目標位置と
実際の位置との誤差がなくなるように、フィードバック
制御を行うと共に、外部からの影響を抑圧するために、
そのフィードバック・ループに積分器を挿入している。
この積分器が挿入された制御系は、応答が遅い傾向があ
る。したがって、ヘッドを現在の位置から目標位置近傍
まで高速で移動させるシーク動作において、微動アクチ
ュエータに供給される制御信号の振幅が微動アクチュエ
ータの可動範囲を越えた場合には、応答の遅い上記積分
器がいわゆるワインドアップを起こして制御系が発振
し、ヘッドが暴走してしまう場合がある。この制御系が
発振するという不都合は、ディスク装置のヘッドの位置
決め制御だけでなく、微動アクチュエータの可動範囲が
実用上制限される機構の位置決め制御において、一般的
に起こり得ることがよく知られている。
【0005】そこで、上記した不都合を解決するため
に、光ディスク装置のヘッドの位置決め制御において
は、従来から、以下に示す方法が提案されていた。 (1) ヘッドの現在の位置と目標の位置との距離が大
きい間は、2ステージ協調位置決め制御から一旦粗動ア
クチュエータだけを制御する位置決め精度の低い1ステ
ージ位置決め制御に切り替えてヘッドを移動させ、ヘッ
ドが目標の位置近傍に移動した後は、再び2ステージ協
調位置決め制御に切り替える。以下、これを第1の従来
例と呼ぶ。 (2) ヘッドの現在の位置と目標の位置との距離が微
動アクチュエータの可動範囲内である場合には、粗動ア
クチュエータを実質上固定し、微動アクチュエータだけ
を制御してヘッドを移動させる(トラックジャンプ)。
以下、これを第2の従来例と呼ぶ。
【0006】一方、磁気ディスク装置のヘッドの位置決
め制御においては、従来から、以下に示す方法が提案さ
れていた。 (3) 特許第2725547号公報には、一般的な1
ステージ位置決め制御において、制御対象のモデルを駆
動して加速度次元のフィードフォワード制御則を生成し
て高精度な軌道追従制御を実現する方法が開示されてい
る。以下、これを第3の従来例と呼ぶ。 (4) 特開平10−78811号公報には、微動部の
参照位置軌道データ、参照速度軌道データ及び参照加速
度軌道データにより規定される参照軌道をテーブルに記
憶して、これを任意の移動距離及び移動時間にあわせて
変換して生成し、軌道に関するメモリの記憶容量を節約
する方法が開示されている。以下、これを第4の従来例
と呼ぶ。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した第
1〜第4の従来例による位置決め制御においては、以下
に示すような欠点があった。すなわち、第1の従来例に
おいては、一旦1ステージ位置決め制御に切り替えた
後、再び2ステージ協調位置決め制御に切り替える時間
的なオーバーヘッドが大きいので、位置決め速度が非常
に遅いという欠点がある。また、第2の従来例において
は、微動アクチュエータの可動範囲内(実際にはさらに
20%程度の余裕を見込む必要がある)でしかヘッドを
移動させることができないので、微動アクチュエータの
可動範囲が狭い磁気ディスク装置の位置決め制御では、
ヘッドを目標の位置まで移動させることができず、適用
できないという欠点がある。
【0008】さらに、第3の従来例においては、軌道の
生成に際して、ディジタル制御特有の制御則の計算に要
する演算時間の遅れを考慮していないので、この方式に
より生成される加速度次元のフィードフォワード制御を
現在ディジタル制御が一般的になった位置決め制御装置
に適用しても、十分な軌道追従精度が得られないという
欠点がある。また、第4の従来例においては、演算時間
の遅れの影響を正しく考慮して、移動時間に対する参照
軌道を1個のテーブルから変換して生成することができ
ないという欠点がある。
【0009】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、粗動アクチュエータと、この粗動アクチュエー
タにより駆動される粗動部の一端に固定された微動アク
チュエータとを協調制御して、微動アクチュエータの一
端に取り付けられた微動部を位置決めする場合、暴走す
ることなく、微動部を微動アクチュエータの可動範囲よ
りも長い距離を高速で移動させることができる位置決め
制御装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、粗動アクチュエータと、こ
の粗動アクチュエータにより駆動される粗動部の一端に
固定された微動アクチュエータとを協調制御することに
より、微動アクチュエータの一端に取り付けられた微動
部の位置決めを行う位置決め制御装置に係り、上記微動
部の参照軌道を規定する少なくとも参照位置軌道及び参
照加速度軌道を生成する軌道生成手段と、上記参照位置
軌道と、上記微動部から供給される位置誤差信号との差
に基づいて、上記微動部を位置決めするための微動制御
信号を生成する微動制御手段と、上記微動制御信号に基
づいて、上記粗動部を位置決めするための粗動制御信号
を生成する粗動制御手段と、上記参照加速度軌道を上記
粗動制御信号に加算して上記粗動アクチュエータに供給
する加算手段とを備えてなることを特徴としている。
【0011】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の位置決め制御装置に係り、上記軌道生成手段は、信
号生成上の時間遅延を考慮して、上記参照位置軌道を生
成することを特徴としている。
【0012】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載の位置決め制御装置に係り、信号生成上の時間
遅延を考慮して離散化された制御対象の数値モデルを所
定の状態方程式を用いて求めて少なくとも上記参照位置
軌道を生成する演算手段と、上記微動部を現在位置から
目標位置まで移動させるのに要する移動時間と上記微動
部が移動する移動距離とを反映させた数値列である基準
位置軌道列を生成する基準位置軌道列生成手段と、上記
演算手段の演算結果と上記基準位置軌道列とに基づい
て、上記参照加速度軌道を生成する参照加速度軌道生成
手段とを備えてなることを特徴としている。
【0013】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の位置決め制御装置に係り、上記基準位置軌道列生成
手段は、上記微動部が初期位置から基準移動量までにサ
ンプリング時間N(Nは整数)で移動した後、サンプリ
ング時間M(Mは整数)だけ上記基準移動量の位置に維
持されるのに対応した位置のデータが記憶された位置軌
道テーブルを有し、式(2)を満たす整数である取り出
し間隔X及び基準移動時間Yを用いて、連続して取り出
される位置のデータ同士のサンプリング時間の差がいず
れも基準移動時間Yとなるように、上記位置軌道テーブ
ルよりX個毎に位置のデータを取り出し、各位置のデー
タに所定の移動距離をそれぞれ乗算することにより、テ
ーブル参照値の変換を行った後、上記微動部の現在の目
標位置に得られた各変換後のテーブル参照値を加算する
ことにより、上記基準位置軌道列を生成することを特徴
としている。
【0014】
【数2】N≦X×Y≦(N+M)…(2)
【0015】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の位置決め制御装置に係り、上記基準移動量は、上記
微動部の移動距離又は制御部の内部状態スケーリングに
対応した値であることを特徴としている。
【0016】また、請求項6記載の発明は、請求項1乃
至5のいずれか1に記載の位置決め制御装置に係り、上
記軌道生成手段は、上記微動部の参照軌道を規定する参
照速度軌道を生成し、上記微動制御手段は、上記参照速
度軌道と、上記微動部から供給される速度検出信号との
差にも基づいて、上記微動制御信号を生成することを特
徴としている。
【0017】また、請求項7記載の発明は、請求項1乃
至6のいずれか1に記載の位置決め制御装置に係り、上
記粗動アクチュエータはボイスコイル・モータからな
り、上記微動アクチュエータは電歪素子からなり、上記
粗動部はキャリッジアームからなり、上記微動部は磁気
ヘッドからなることを特徴としている。
【0018】
【作用】この発明の構成によれば、暴走することなく、
微動部を微動アクチュエータの可動範囲よりも長い距離
を高速で移動させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用い
て具体的に行う。図1は、この発明の一実施例である磁
気ディスク装置のヘッド移動機構1の位置決め制御装置
2の電気的構成を示すブロック図である。ヘッド移動機
構1は、図2に示すように、キャリッジアームからなる
粗動部11と、ボイスコイル・モータからなる粗動アク
チュエータ12と、ピエゾ素子等の電歪素子からなる微
動アクチュエータ13と、サスペンション付きの磁気ヘ
ッドからなる微動部14とから概略構成されている。粗
動部11は、その一端に粗動アクチュエータ12が固定
されていると共に、その他端に微動アクチュエータ13
を介して微動部14が取り付けられている。粗動アクチ
ュエータ12は、位置決め制御装置2から供給される制
御信号SC1に基づいて、粗動部11を駆動することに
より、微動アクチュエータ13及び微動部14をピボッ
ト11aを中心に図中X方向(図示せぬ磁気ディスクの
半径方向)に移動させる。また、微動アクチュエータ1
3は、位置決め制御装置2から供給される制御信号S
C2に基づいて図中Y方向に伸縮して、微動部14を図
中X方向に微動させる。微動部14は、位置決めの対象
である磁気ヘッドの位置と目標のトラックの位置との誤
差を示す位置誤差信号Sを出力し、位置決め制御装置
2に供給する。
【0020】ここで、図3及び図4にヘッド移動機構1
の周波数特性の一例を示す。図3は、粗動アクチュエー
タ12の入力端から微動部14の出力端(トラックラン
ナウトを零とした場合は磁気ヘッドの位置に相当)まで
の周波数特性の一例であり、(a)はゲイン特性の一
例、(b)は位相特性の一例である。図3(a)及び
(b)から分かるように、低周波数域のゲイン特性が−
40dB/decの傾きを有し、位相特性が略−180
度であるので、制御信号SC1は、磁気ヘッドの位置の
加速度の次元に相当している。したがって、制御信号S
C1の振幅に制限があった場合でも、それは加速度に対
する制限であり、物理的にストッパーなどにぶつかるま
でが粗動アクチュエータ12の可動範囲となるだけであ
り、事実上、磁気ヘッドの位置の変位には制限が加わら
ない。図4は、微動アクチュエータ13の入力端から微
動部14の出力端(トラックランナウトを零とした場合
は磁気ヘッドの位置に相当)までの周波数特性の一例で
あり、(a)はゲイン特性の一例、(b)は位相特性の
一例である。図4(a)及び(b)から分かるように、
低周波数域のゲイン特性が略水平であり、位相特性が略
0度であるので、制御信号SC2は、直接、磁気ヘッド
の位置の次元に対応していることがわかる。したがっ
て、制御信号SC2の振幅に電源電圧等により制限があ
った場合には、それがそのまま微動アクチュエータ13
の可動範囲の制限となる。以上説明したように、典型的
な磁気ディスク装置の場合では、電源電圧(例えば、±
30Vなど)等による制御信号SC2の振幅の制限は、
微動アクチュエータ13の可動範囲の制限(例えば、±
500nm)となり、非常に狭い。
【0021】また、位置決め制御装置2は、図1に示す
ように、サンプラ21と、A/D変換器22と、減算器
23と、微動コントローラ24と、粗動コントローラ2
5と、軌道生成手段26と、加算器27と、D/A変換
器28及び29と、フィルタ30及び31とから概略構
成されている。これらのうち、減算器23、微動コント
ローラ24、粗動コントローラ25、軌道生成手段2
6、加算器27は、いずれもデジタル回路で構成されて
いる。サンプラ21は、ヘッド移動機構1の微動部14
から供給される位置誤差信号Sを所定のサンプリング
時間でサンプリングしてA/D変換器22に供給する。
A/D変換器22は、サンプラ21の出力信号を離散的
な位置誤差データDにデジタル変換して減算器23に
供給する。減算器23は、軌道生成手段26から供給さ
れる参照位置軌道データp(i)から位置誤差データD
を減算して微動コントローラ24に供給する。
【0022】微動コントローラ24は、減算器23の出
力データ(p(i)−D)に基づいて、磁気ヘッドを
磁気ディスクの目標位置に位置決めするための出力デー
タD C1を生成するものであり、図5に示すように、積
分補償器41と、位相補償器42と、加算器43とから
概略構成されている。積分補償器41は、加算器44
と、ユニット・ディレイ45と、乗算器46とから概略
構成されている。加算器44は、減算器23の出力デー
タ(p(i)−D)と、ユニット・ディレイ45の出
力データとを加算して加算結果をユニット・ディレイ4
5に供給する。ユニット・ディレイ45は、加算器44
の出力データを所定時間(1/z)遅延した後、加算器
44及び乗算器46に供給する。乗算器46は、ユニッ
ト・ディレイ45の出力データに所定係数(KiF)を
乗算して乗算結果を加算器43に供給する。
【0023】位相補償器42は、乗算器47〜50と、
加算器51及び52と、ユニット・ディレイ53とから
概略構成されている。乗算器47及び48は、それぞれ
減算器23の出力データ(p(i)−D)に所定係数
(BF)及び(DF)を乗算して乗算結果を加算器51
及び52に供給する。加算器51は、乗算器47の出力
データと、乗算器49の出力データとを加算して加算結
果をユニット・ディレイ53に供給する。ユニット・デ
ィレイ53は、加算器51の出力データを所定時間(1
/z)遅延した後、乗算器49及び50に供給する。乗
算器49及び50は、それぞれユニット・ディレイ53
の出力データに所定係数(AF)及び(CF)を乗算し
て乗算結果を加算器51及び52に供給する。乗算器4
9の所定係数(AF)は、位相補償器42の極を決定す
るフィードバック・ゲインである。加算器52は、乗算
器48の出力データと、乗算器50の出力データとを加
算して加算結果を加算器43に供給する。加算器43
は、積分補償器41の出力データと、位相補償器42の
出力データとを加算して加算結果を出力データDC1
して粗動コントローラ25及びD/A変換器29に供給
する。図6は、微動コントローラ24の周波数特性の一
例であり、(a)はゲイン特性の一例、(b)は位相特
性の一例である。図6から分かるように、微動コントロ
ーラ24は、積分補償を基本的な役割としている。
【0024】粗動コントローラ25は、微動コントロー
ラ24の出力データDC1を微動アクチュエータ13の
変位とみなしてこれを零とするように粗動アクチュエー
タ12を駆動するための出力データDC2を生成するも
のであり、図7に示すように、積分補償器61と、位相
補償器62と、加算器63とから概略構成されている。
積分補償器61は、加算器64と、ユニット・ディレイ
65と、乗算器66とから概略構成されている。加算器
64は、微動コントローラ24の出力データD C1と、
ユニット・ディレイ65の出力データとを加算して加算
結果をユニット・ディレイ65に供給する。ユニット・
ディレイ65は、加算器64の出力データを所定時間
(1/z)遅延した後、加算器64及び乗算器66に供
給する。乗算器66は、ユニット・ディレイ65の出力
データに所定係数(KiC)を乗算して乗算結果を加算
器63に供給する。
【0025】位相補償器62は、乗算器67〜70と、
加算器71及び72と、ユニット・ディレイ73とから
概略構成されている。乗算器67及び68は、それぞれ
微動コントローラ24の出力データDC1に所定係数
(BC)及び(DC)を乗算して乗算結果を加算器71
及び72に供給する。加算器71は、乗算器67の出力
データと、乗算器69の出力データとを加算して加算結
果をユニット・ディレイ73に供給する。ユニット・デ
ィレイ73は、加算器71の出力データを所定時間(1
/z)遅延した後、乗算器69及び70に供給する。乗
算器69及び70は、それぞれユニット・ディレイ73
の出力データに所定係数(AC)及び(CC)を乗算し
て乗算結果を加算器71及び72に供給する。加算器7
2は、乗算器68の出力データと、乗算器70の出力デ
ータとを加算して加算結果を加算器63に供給する。加
算器63は、積分補償器61の出力データと、位相補償
器62の出力データとを加算して加算結果を出力データ
C2としてD/A変換器29に供給する。図8は、粗
動コントローラ25の周波数特性の一例であり、(a)
はゲイン特性の一例、(b)は位相特性の一例である。
図8から分かるように、粗動コントローラ25は、周波
数500Hz付近で位相を60度程度回復させる位相補
償を基本的な役割としている。
【0026】また、図1に示す軌道生成手段26は、図
9に示すように、演算手段81と、基準位置軌道列生成
手段82と、減算器83と、乗算器84〜86と、加減
算器87とから概略構成されている。この実施例では、
ヘッド移動機構1を構成する粗動アクチュエータ12の
入力端から微動部14の出力端まで(以下、制御対象と
呼ぶ)は、図3にその一例を示すような周波数特性を有
している。この周波数特性は、2重積分器として近似す
ることができる。そこで、この実施例では、デジタル回
路における演算時間の遅れ(信号生成上の時間遅延)を
考慮して離散化された上記制御対象の数値モデルを、式
(3)で表される状態方程式を用いて、演算手段81に
おいて求めることにする。
【0027】
【数3】
【0028】式(3)において、p(i)はi番目(i
は整数)のサンプリング時刻における参照位置軌道デー
タ、v(i)はi番目のサンプリング時刻における参照
速度軌道データ、a(i)はi番目のサンプリング時刻
における参照加速度軌道データ、u(i)は前回のサン
プリング時刻における参照加速度軌道データa(i−
1)、Tsはデジタル回路におけるサンプリング時間、
Tdはデジタル回路における演算時間の遅れである。な
お、前回のサンプリング時刻における参照加速度軌道デ
ータu(i)は演算手段81の内部に設けられたメモリ
に記憶されている。
【0029】基準位置軌道列生成手段82は、磁気ヘッ
ドを現在の目標位置から次の目標位置まで滑らかに移動
させるのに要する移動時間(サンプリング時間の整数
倍)と磁気ヘッドが移動する移動距離とを反映させた数
値列である基準位置軌道列データpr(i)を生成す
る。図10は、基準位置軌道列生成手段82の内部に設
けられ、基準位置軌道列データpr(i)を生成するの
に用いられる位置軌道テーブルに記憶されるデータの一
例である。この位置軌道テーブルには、磁気ヘッドが現
在位置から目標位置まで滑らかな軌道を描いて移動する
場合に対応して、サンプリング時間0の時の位置のデー
タ0からサンプリング時間240の時の位置のデータ
(以下、基準移動量という)1までが図10に示す滑ら
かな曲線に対応して記憶されていると共に、サンプリン
グ時間241からサンプリング時間256までは基準移
動量1が記憶されている。
【0030】また、図9に示す減算器83は、基準位置
軌道列データpr(i)から参照位置軌道データp
(i)を減算して減算結果を乗算器84に供給する。乗
算器84は、減算器83の出力データに所定係数kpを
乗算して乗算結果を加減算器87に供給する。乗算器8
5は、演算手段81から供給される参照速度軌道データ
v(i)に所定係数kvを乗算して乗算結果を加減算器
87に供給する。乗算器86は、演算手段81から供給
される前回のサンプリング時刻における参照加速度軌道
データv(i)に所定係数kuを乗算して乗算結果を加
減算器87に供給する。係数kp、kv及びkuは、演
算手段81により求められる数値モデルを安定化するた
めに、極配置法や最適レギュレータ法などを用いて求め
られた状態フィードバック係数である。加減算器87
は、乗算器84の出力データから乗算器85及び86そ
れぞれの出力データを減算して減算結果を参照加速度軌
道データa(i)として演算手段81及び加算器27に
供給する。すなわち、減算器83、乗算器84〜86及
び加減算器87は、式(4)に基づいて、参照加速度軌
道データa(i)を求める。
【0031】
【数4】
【0032】さらに、図1に示す加算器27は、粗動コ
ントローラ25の出力データDC2と、軌道生成手段2
6から供給される参照加速度軌道データa(i)とを加
算して加算結果をD/A変換器28に供給する。D/A
変換器28は、加算器27の出力データを連続的な信号
にアナログ変換してフィルタ30に供給する。D/A変
換器29は、微動コントローラ24の出力データDC1
を連続的な信号にアナログ変換してフィルタ31に供給
する。フィルタ30は、D/A変換器28の出力信号の
周波数帯域を500Hz程度に制限して機械共振を減衰
させた後、制御信号SC1としてヘッド移動機構1の粗
動アクチュエータ12に供給する。フィルタ31は、D
/A変換器29の出力信号の周波数帯域を2kHz前後
に制限して機械共振を減衰させた後、制御信号SC2
してヘッド移動機構1の微動アクチュエータ13に供給
する。
【0033】次に、上記構成の位置決め制御装置2の動
作について説明する。まず、磁気ヘッドをあるトラック
位置から別のトラック位置へ移動させるシーク動作を開
始する前の定常状態時の動作について説明する。ヘッド
移動機構1を構成する微動部14から位置決め制御装置
2に供給された位置誤差信号Sは、サンプラ21にお
いてサンプリングされた後、A/D変換器22において
位置誤差データDに変換され、さらに、減算器23に
おいて、軌道生成手段26から供給された参照位置軌道
データp(i)から位置誤差データDが減算されて減
算結果(p(i)−D)(追従誤差)が微動コントロ
ーラ24に供給される。今の場合、定常状態時の動作で
あるので、参照位置軌道データp(i)は、現在の目標
位置に対応したデータに固定されている。
【0034】これにより、微動コントローラ24におい
て、減算器23の出力データ(p(i)−D)に基づ
いて、磁気ヘッドを磁気ディスクの現在の目標位置に位
置決めするための出力データDC1が生成され、出力デ
ータDC1は、粗動コントローラ25及びD/A変換器
29に供給される。微動コントローラ24の出力データ
C1は、D/A変換器29において、アナログ変換さ
れた後、フィルタ31において、その周波数帯域が2k
Hz前後に制限され、制御信号SC2としてヘッド移動
機構1の微動アクチュエータ13に供給される。これに
より、微動部14を構成するサスペンション付きの磁気
ヘッドは、2kHz前後の帯域で高精度に位置決め制御
される。
【0035】一方、粗動コントローラ25において、微
動コントローラ24の出力データD C1に基づいて、微
動アクチュエータ13の変位を零とするように粗動アク
チュエータ12を駆動するための出力データDC2が生
成される。粗動コントローラ25の出力データD
C2は、加算器27において、軌道生成手段26から供
給された、フィードフォワード入力としての参照加速度
軌道データa(i)と加算された後、加算結果がD/A
変換器28に供給される。今の場合、定常状態時の動作
であるので、参照加速度軌道データa(i)は、0であ
る。さらに、加算器27の出力データは、D/A変換器
28において、アナログ変換された後、フィルタ30に
おいて、その周波数帯域が500Hz程度に制限され、
制御信号SC1としてヘッド移動機構1の粗動アクチュ
エータ12に供給される。これにより、粗動部11を構
成するキャリッジアームは、微動部14を構成するサス
ペンション付きの磁気ヘッドを追いかけるように制御さ
れる。
【0036】このように、シーク動作を開始する前の定
常状態時においては、サスペンション付きの磁気ヘッド
を磁気ディスクの目標のトラックに精密に位置決めする
ために移動したピエゾ素子を追いかけてボイスコイル・
モータによりキャリッジアームが移動する協調制御が実
現される。したがって、本来のピエゾ素子の可動範囲
(キャリッジアームが固定されている場合に相当)では
位置決めできないような大きなトラックの揺れに対して
も、大まかな動きはボイスコイル・モータによりカバー
されるので、ピエゾ素子の高精度な位置決め状態が維持
できる。
【0037】次に、図11のフローチャートを参照し
て、シーク動作について説明する。なお、最初の計算時
は、参照位置軌道データp(0)は現在の目標位置、参
照速度軌道データv(0)は0とする。まず、軌道生成
手段26は、パーソナルコンピュータ等の上位システム
などから磁気ヘッドの移動距離が供給されると、それを
受け取った(ステップSP1)後、その移動距離に基づ
いて、基準位置軌道列データpr(i)が一定値になる
までのサンプリング時間数を示す基準移動時間Yと、位
置軌道テーブルから連続して取り出された位置のデータ
同士のサンプリング時間の差がいずれも基準移動時間Y
となるようにするために、先に取り出された位置のデー
タと次に取り出すべき位置のデータとの間の間隔を示す
取り出し間隔Xとを決定する(ステップSP2)。な
お、基準移動時間Yは、参照軌道の生成終了時間(実質
上の所望の位置決め時間)に等しい訳ではないことに注
意されたい。また、この移動距離の供給と、取り出し間
隔X及び基準移動時間Yの決定とは、磁気ディスク装置
の使用状況や性能によって上位システムが行う動作であ
り、この発明の動作の本質には直接関係しない。今の場
合、基準移動時間Yは、図10から分かるように、サン
プリング時間240である。
【0038】次に、軌道生成手段26は、取り出し間隔
Xを用いて位置軌道テーブルを参照して複数個の位置の
データを取り出し、各位置のデータに上記移動距離をそ
れぞれ乗算することにより、基準位置軌道列データpr
(i)の基となるテーブル参照値の変換を行った(ステ
ップSP3)後、磁気ヘッドの現在の目標位置に得られ
た各変換後のテーブル参照値を加算することにより、1
個の基準位置軌道列データpr(i)を生成する(ステ
ップSP4)。以下、サンプリング時間Tsを82.3
μsとし、基準移動時間Yをサンプリング時間12Ts
(すなわち、12×82.3=987.6μs)とし、
磁気ヘッドを3.7μmの移動距離を移動させる際に、
1個の基準位置軌道列データpr(i)を生成する場合
について説明する。20×12=240であるから、取
り出し間隔Xは20個となる。したがって、基準位置軌
道列データpr(0)を20番目の位置のデータとして
位置軌道テーブルを参照して取り出し、それに3.7μ
mを乗算することによりテーブル参照値の変換を行い、
以後、位置軌道テーブルを参照して20個毎に位置のデ
ータを取り出し、それぞれに3.7μmを乗算すること
により、240番目まで12個の変換後のテーブル参照
値を得る。次に、磁気ヘッドの現在の目標位置に得られ
た各変換後のテーブル参照値を加算することにより、1
個の基準位置軌道列データpr(i)を生成する。
【0039】次に、軌道生成手段26は、基準位置軌道
列生成手段82から順次供給される基準位置軌道列デー
タpr(0)〜pr(Y)を用いて、上記式(3)及び
式(4)により、参照加速度軌道データa(i)、参照
位置軌道データp(i)、参照速度軌道データv(i)
及び前回のサンプリング時刻における参照加速度軌道デ
ータu(i)を生成すると共に、参照加速度軌道データ
a(i)を加算器27へ供給し、参照位置軌道データp
(i)を減算器23に供給する(ステップSP5)。
【0040】これにより、参照位置軌道データp(i)
は、減算器23において、A/D変換器22から供給さ
れた位置誤差データDが減算され、減算結果(p
(i)−D)が微動コントローラ24に供給される。
したがって、微動コントローラ24において、データ
(p(i)−D)に基づいて出力データDC1が生成
された後、出力データDC1は、D/A変換器29にお
いてアナログ変換され、フィルタ31においてその周波
数帯域が2kHz前後に制限されて制御信号SC2とし
てヘッド移動機構1の微動アクチュエータ13に供給さ
れる。一方、粗動コントローラ25において、微動コン
トローラ24の出力データD C1に基づいて出力データ
C2が生成される。したがって、出力データD
C2は、加算器27において軌道生成手段26から供給
された参照加速度軌道データa(i)と加算された後、
D/A変換器28においてアナログ変換され、フィルタ
30において、その周波数帯域が500Hz程度に制限
され、制御信号SC1としてヘッド移動機構1の粗動ア
クチュエータ12に供給される。
【0041】次に、軌道生成手段26は、現在の時間が
基準移動時間Y、今の場合、サンプリング時間240に
なったか否かを判断する(ステップSP6)。この判断
結果が「NO」の場合には、軌道生成手段26は、上記
したデータa(i)、p(i)、v(i)及びu(i)
の生成と、データa(i)及びp(i)の供給(ステッ
プSP5の処理)を続行する。なお、データa(i)及
びp(i)の供給に基づいた微動コントローラ24その
他の動作については、上記ステップSP5の場合と略同
様であるので、その説明を省略する。一方、現在の時間
が基準移動時間Yになった場合には、軌道生成手段26
は、基準位置軌道列データpr(i)を目標位置に固定
した(ステップSP7)後、上記したデータa(i)、
p(i)、v(i)及びu(i)の生成と、データa
(i)及びp(i)の供給を続行する(ステップSP
8)。なお、データa(i)及びp(i)の供給に基づ
いた微動コントローラ24その他の動作については、上
記ステップSP5の場合と略同様であるので、その説明
を省略する。
【0042】次に、軌道生成手段26は、状態フードバ
ック係数kp、kv及びkuによって決定される収束時
間が経過することにより、参照位置軌道データp(i)
が実質上目標位置、すなわち、基準位置軌道列データの
最終値pr(Y)に収束したか否かを判断する(ステッ
プSP9)。この判断結果が「NO」の場合には、軌道
生成手段26は、上記したステップSP8の処理を続行
する。なお、データa(i)及びp(i)の供給に基づ
いた微動コントローラ24その他の動作については、上
記ステップSP5の場合と略同様であるので、その説明
を省略する。一方、参照位置軌道データp(i)が実質
上目標位置に収束した場合には、軌道生成手段26は、
その時点で、参照位置軌道データp(i)の値を目標位
置に固定すると共に、参照加速度軌道データa(i)及
び参照速度軌道データv(i)の値を共に値0に固定し
た(ステップSP10)後、固定した参照加速度軌道デ
ータa(i)を加算器27へ供給し、参照位置軌道デー
タp(i)を減算器23に供給する(ステップSP1
1)。なお、データa(i)及びp(i)の供給に基づ
いた微動コントローラ24その他の動作については、上
記ステップSP5の場合と略同様であるので、その説明
を省略する。
【0043】次に、軌道生成手段26は、微動コントロ
ーラ24その他の動作により実際の磁気ヘッドの軌道が
目標位置に収束したか否かを判断する(ステップSP1
2)。この判断結果が「NO」の場合には、軌道生成手
段26は、上記したステップSP11の処理を続行す
る。なお、データa(i)及びp(i)の供給に基づい
た微動コントローラ24その他の動作については、上記
ステップSP5の場合と略同様であるので、その説明を
省略する。一方、実際の磁気ヘッドの軌道が目標位置に
収束した場合には、軌道生成手段26は、シーク動作を
終了し、定常状態時の動作に復帰する。
【0044】ここで、図12に上記ステップSP4の処
理において生成された基準位置軌道列データpr(i)
に基づいて生成されたデータの一例を示す。図12
(a)は参照加速度軌道データa(i)のサンプリング
時間に対する変化の一例、図12(b)は参照速度軌道
データv(i)のサンプリング時間に対する変化の一
例、図12(c)は参照位置軌道データp(i)のサン
プリング時間に対する変化の一例である。
【0045】上記ステップSP4の処理は、基準移動時
間Yをサンプリング時間12Tsとし、磁気ヘッドを
3.7μmの移動距離を移動させる際に、1個の基準位
置軌道列データpr(i)を生成する場合についてであ
る。以下、基準移動時間Yをサンプリング時間42Ts
(すなわち、42×82.3=3.4566ms)と
し、磁気ヘッドを60μmの移動距離を移動させる際
に、1個の基準位置軌道列データpr(i)を生成する
場合について説明する。6×42=252であるから、
取り出し間隔Xは6個となる。したがって、基準位置軌
道列データpr(0)を6番目の位置のデータとして位
置軌道テーブルを参照して取り出し、それに60μmを
乗算することによりテーブル参照値の変換を行い、以
後、位置軌道テーブルを参照して6個毎に位置のデータ
を取り出し、それぞれに60μmを乗算することによ
り、252番目まで42個の変換後のテーブル参照値を
得る。次に、磁気ヘッドの現在の目標位置に得られた各
変換後のテーブル参照値を加算することにより、1個の
基準位置軌道列データpr(i)を生成する。ここで、
図13に、上記基準位置軌道列データpr(i)に基づ
いて生成されるデータの一例を示す。図13(a)は参
照加速度軌道データa(i)のサンプリング時間に対す
る変化の一例、図13(b)は参照速度軌道データv
(i)のサンプリング時間に対する変化の一例、図13
(c)は参照位置軌道データp(i)のサンプリング時
間に対する変化の一例である。このように、この例の構
成によれば、1個の位置軌道テーブルから、様々な移動
距離及び移動時間に対応する参照軌道を、演算時間の遅
れTdの影響を考慮した上で生成することができる。
【0046】次に、図14〜図16に、上記構成の磁気
ディスク装置のヘッド移動機構1の位置決め制御装置2
における実験結果の一例を示す。この実験においては、
サンプリング時間Tsは82.3μsであり、デジタル
回路における演算時間の遅れTdは30μsであり、微
動アクチュエータ13の可動範囲は0.8μmであり、
上記ステップSP4の処理において生成された基準位置
軌道列データpr(i)に基づいて生成されたデータを
用いて、基準移動時間Yをサンプリング時間12Tsと
し、磁気ヘッドを3.7μmの移動距離を移動させたも
のである。図14はシーク動作時の磁気ヘッドの位置の
軌道の一例であり、線aは実際の磁気ヘッドの位置の軌
道の一例、線bは演算により得られた参照位置軌道の一
例である。また、図15は微動アクチュエータ13であ
るピエゾ素子の変位の一例、図16は図15のaの部分
の拡大図であり、bの部分はシーク動作によるピエゾ素
子の変位の一例である。
【0047】図14において、実際の磁気ヘッドの位置
の軌道aと参照位置軌道bとを比較すると、この実施例
によって高い追従精度で、微動アクチュエータ13の可
動範囲0.8μmの4倍以上の移動距離(3.7μm)
を高速に(1ms以下)移動できていることが分かる。
また、図15において、微動アクチュエータ13の変位
のうち、正弦波状のうねりの部分は磁気ディスクの偏芯
に磁気ヘッドが追従するための定常値と見なすべきもの
であり、シーク動作に起因するものは図16のbの部分
であるが、それは最大でも0.3μm程度であるので、
協調制御が実現されていることが分かる。
【0048】これに対し、従来のトラックジャンプを用
いた位置決め制御方法(第2の従来例)では、磁気ディ
スクの偏芯に磁気ヘッドが追従するための正弦波状のう
ねりがあるので、微動アクチュエータの可動範囲のマー
ジンは0.3μm程度しかなく、したがって、高々0.
3μmまでの移動距離しか確保できない。この移動距離
は、上記実施例(3.7μm)の十分の一以下である。
また、図示しないが、演算時間の遅れTdを0として、
すなわち、演算時間遅れを考慮しないで上記式(3)を
用いて参照位置軌道データp(i+1)及び参照速度軌
道データv(i+1)を求めると、同じ移動時間の場
合、移動距離が1μmでも、微動アクチュエータに供給
される制御信号の振幅が微動アクチュエータの可動範囲
を越えてしまう。このことより、この実施例において演
算時間の遅れTdの影響を考慮したことの効果も確認で
きる。
【0049】このように、この例の構成によれば、動き
の遅い粗動アクチュエータ12はフィードフォワード制
御で駆動され、その結果として生じた追従誤差のみをフ
ィードバック制御により高速に駆動される微動アクチュ
エータ13で圧縮する協調動作が実現されるので、磁気
ヘッドの移動距離に比べて微動アクチュエータ13の変
位は十分小さくなる。また、参照加速度軌道データa
(i)のフィードフォワードによって粗動部11が移動
する距離を、デジタル回路における演算時間の遅れTd
を考慮して厳密に参照位置軌道データp(i)に反映さ
せることができるので、微動アクチュエータ13が圧縮
するべき追従誤差がさらに減少する。したがって、微動
部14を駆動する微動アクチュエータ13の可動範囲が
狭い場合でも、その可動範囲以上の移動距離を2ステー
ジ協調位置決め制御のままで高速に磁気ヘッドを移動さ
せて高精度に位置決めすることができる。
【0050】また、この例の構成によれば、軌道生成手
段26は、磁気ヘッドが現在位置から目標位置まで滑ら
かな軌道を描いて移動する場合に対応して、サンプリン
グ時間0の時の位置のデータ0からサンプリング時間2
40の時の基準移動量1までが記憶されていると共に、
サンプリング時間241からサンプリング時間256ま
では基準移動量1が記憶されている位置軌道テーブルを
有し、取り出し間隔Xを用いて位置軌道テーブルを参照
して複数個の位置のデータを取り出し、各位置のデータ
に上位システムから受け取った移動距離をそれぞれ乗算
することにより、基準位置軌道列データpr(i)の基
となるテーブル参照値の変換を行った後、磁気ヘッドの
現在の目標位置に得られた各変換後のテーブル参照値を
加算することにより、1個の基準位置軌道列データpr
(i)を生成している。したがって、1個の位置軌道テ
ーブルから、複数個の基準位置軌道列データpr(i)
を生成することができ、メモリの記憶容量を節約するこ
とができる。また、240の因数の組合せにより、より
多く細かい間隔で位置決め時間の調整を行うことができ
る。また、この例の構成によれば、デジタル回路におけ
る演算時間の遅れTdを考慮しているので、サンプリン
グ時間0における参照加速度軌道データa(0)が積分
された結果として生成されるサンプリング時間1におけ
る参照位置軌道データp(1)の値は、演算時間の遅れ
Tdが考慮されていない場合より小さい。
【0051】以上、この発明の実施例を図面を参照して
詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られる
ものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計
の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、上述
の実施例においては、位置軌道テーブルの最終値(基準
移動量)が1である例を示したが、これに限定されず、
磁気ヘッドの移動距離や、磁気ディスク装置や位置決め
制御装置2全体を制御するCPU(中央処理装置)の内
部状態スケーリングに対応した値に選んでも良い。後者
の場合、例えば、1トラック幅がCPU内部で1024
ビットにスケーリングされているのであれば、最終値を
1024と選んでも良い。また、上述の実施例において
は、位置軌道テーブルには、磁気ヘッドが現在位置から
目標位置まで滑らかな軌道を描いて移動する場合に対応
して、サンプリング時間0の時の位置のデータ0からサ
ンプリング時間240の時の1までを図10に示す滑ら
かな曲線に対応して記憶すると共に、サンプリング時間
241からサンプリング時間256までは基準移動量1
を記憶した例を示したが、これに限定されない。位置軌
道テーブルは、要するに、磁気ヘッドが位置のデータ0
から基準移動量1までにサンプリング時間N(Nは整
数)で移動した後、サンプリング時間M(Mは整数)だ
け基準移動量1の位置に維持されるのに対応した位置の
データが記憶されるように構成すれば良い。また、上述
の実施例においては、取り出し間隔Xを用いて位置軌道
テーブルを参照して複数個の位置のデータを取り出し、
各位置のデータに上位システムから受け取った移動距離
をそれぞれ乗算することにより、テーブル参照値の変換
を行った後、磁気ヘッドの現在の目標位置に得られた各
変換後のテーブル参照値を加算することにより、1個の
基準位置軌道列データpr(i)を生成する例を示した
が、これに限定されない。要するに、式(5)を満たす
整数である取り出し間隔X及び基準移動時間Yを用い
て、連続して取り出される位置のデータ同士のサンプリ
ング時間の差がいずれも基準移動時間Yとなるように、
位置軌道テーブルよりX個毎に位置のデータを取り出
し、各位置のデータに上位システムから受け取った移動
距離をそれぞれ乗算することにより、テーブル参照値の
変換を行った後、磁気ヘッドの現在の目標位置に得られ
た各変換後のテーブル参照値を加算することにより、1
個の基準位置軌道列データpr(i)を生成するように
構成すれば良い。
【0052】
【数5】N≦X×Y≦(N+M)…(5)
【0053】このように構成すれば、1個の位置軌道テ
ーブルから、複数個の基準位置軌道列データpr(i)
(移動距離に関しては実質無限通り、移動時間に関して
は式(5)を満たすXとYの組合せだけ)を生成するこ
とができ、メモリの記憶容量を節約することができる。
【0054】また、上述の実施例においては、微動コン
トローラ24に参照位置軌道データp(i)と位置誤差
データDとの差のデータ(p(i)−D)を供給す
る場合について示したが、これに限定されず、微動コン
トローラ24が速度データのフィードバックを含むPI
D(比例・積分・微分)制御コントローラで構成されて
いる場合には、参照速度軌道データv(i)と磁気ヘッ
ドの速度に関する速度検出データ(含:速度推定値)と
の差のデータもフィードバックするように構成しても良
い。
【0055】また、上述の実施例では、軌道生成手段2
6は、ステップSP9の処理において、状態フードバッ
ク係数kp、kv及びkuによって決定される収束時間
が経過することにより、参照位置軌道データp(i)が
実質上目標位置に収束したか否かを判断すると共に、ス
テップSP12の処理において、微動コントローラ24
その他の動作により実際の磁気ヘッドの軌道が目標位置
に収束したか否かを判断する例を示したが、これに限定
されない。例えば、実際に目標位置との誤差がある値以
下になったこと、あるいは予め設定された時間が経過し
たことにより、参照位置軌道データp(i)や実際の磁
気ヘッドの軌道が収束したと判断するように構成しても
良い。
【0056】また、上述の実施例においては、基準位置
軌道列データpr(i)は、基準位置軌道列生成手段8
2が生成する例を示したが、これに限定されず、磁気デ
ィスク装置や位置決め制御装置2全体を制御するCPU
が生成して、軌道生成手段26に供給するように構成し
ても良い。また、上述の実施例においては、この発明を
磁気ディスク装置のヘッド移動機構の位置決め制御装置
に適用する例を示したが、これに限定されない。この発
明は、粗動アクチュエータと、この粗動アクチュエータ
により駆動される粗動部の一端に固定された微動アクチ
ュエータとを協調制御することにより、微動アクチュエ
ータの一端に取り付けられた微動部の位置決めを行う位
置決め制御装置であればどのようなものにも適用するこ
とができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の構成に
よれば、粗動アクチュエータと、この粗動アクチュエー
タにより駆動される粗動部の一端に固定された微動アク
チュエータとを協調制御して、微動アクチュエータの一
端に取り付けられた微動部を位置決めする場合、動きの
遅い粗動アクチュエータはフィードフォワード制御で駆
動され、その結果として生じた追従誤差のみをフィード
バック制御により高速に駆動される微動アクチュエータ
で圧縮する協調制御が実現されるので、移動距離に比べ
て微動アクチュエータの変位は十分小さくなり、2ステ
ージ協調位置決め制御のままで、暴走することなく、微
動部を微動アクチュエータの可動範囲よりも長い距離を
高速で移動させることができる。
【0058】また、この発明の別の構成によれば、軌道
生成手段は、信号生成上の時間遅延を考慮して、前記参
照位置軌道を生成するので、信号生成上の時間遅延を考
慮しなかった場合と比べて、より厳密に粗動部の移動距
離を参照位置軌道に反映させることができる。これによ
り、微動アクチュエータが圧縮すべき追従誤差がさらに
減少し、微動部を従来より長い距離を微動アクチュエー
タの可動範囲を越えることなく、移動させることができ
る。また、この発明の別の構成によれば、軌道生成手段
は、演算手段と、基準位置軌道列生成手段と、参照加速
度軌道生成手段とを備えているので、予め求められた参
照加速度軌道を積分する場合と比べて、実際の要求仕様
である移動時間と移動距離とを容易に規定でき、参照軌
道の生成に反映できる。というのは、信号生成上の時間
遅延を考慮する場合、ある移動距離を移動させる参照加
速度軌道を予め求めておくことは難しいからである。
【0059】また、この発明の別の構成によれば、基準
位置軌道列生成手段は、位置軌道テーブルよりX個毎に
位置のデータを取り出し、各位置のデータに所定の移動
距離をそれぞれ乗算することにより、テーブル参照値の
変換を行った後、微動部の現在の目標位置に得られた各
変換後のテーブル参照値を加算することにより、基準位
置軌道列を生成しているので、1個の位置軌道テーブル
から、複数(移動距離に関しては実質無限通り、移動時
間に関しては式(5)を満たすXとYの組合せだけ)の
基準位置軌道列を生成することができ、メモリの記憶容
量の節約ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である磁気ディスク装置の
ヘッド移動機構の位置決め制御装置の電気的構成を示す
ブロック図である。
【図2】ヘッド移動機構の機械的構成を示す平面図であ
る。
【図3】粗動アクチュエータの入力端から微動部の出力
端までの周波数特性の一例であり、(a)はゲイン特性
の一例、(b)は位相特性の一例である。
【図4】微動アクチュエータの入力端から微動部の出力
端までの周波数特性の一例であり、(a)はゲイン特性
の一例、(b)は位相特性の一例である。
【図5】微動コントローラの電気的構成を示すブロック
図である。
【図6】微動コントローラの周波数特性の一例であり、
(a)はゲイン特性の一例、(b)は位相特性の一例で
ある。
【図7】粗動コントローラの電気的構成を示すブロック
図である。
【図8】粗動コントローラの周波数特性の一例であり、
(a)はゲイン特性の一例、(b)は位相特性の一例で
ある。
【図9】軌道生成手段の電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図10】位置軌道テーブルに記憶されるデータの一例
を示す図である。
【図11】同装置のシーク動作を表すフローチャートで
ある。
【図12】基準位置軌道列データpr(i)に基づいて
生成されたデータの一例を示す図であり、(a)は参照
加速度軌道データa(i)のサンプリング時間に対する
変化の一例、(b)は参照速度軌道データv(i)のサ
ンプリング時間に対する変化の一例、(c)は参照位置
軌道データp(i)のサンプリング時間に対する変化の
一例である。
【図13】基準位置軌道列データpr(i)に基づいて
生成されたデータの他の一例を示す図であり、(a)は
参照加速度軌道データa(i)のサンプリング時間に対
する変化の一例、(b)は参照速度軌道データv(i)
のサンプリング時間に対する変化の一例、(c)は参照
位置軌道データp(i)のサンプリング時間に対する変
化の一例である。
【図14】シーク動作時の磁気ヘッドの位置の軌道に関
する実験結果の一例を示す図である。
【図15】微動アクチュエータの変位に関する実験結果
の一例を示す図である。
【図16】図15のaの部分の拡大図である。
【符号の説明】
1 ヘッド移動機構 2 位置決め制御装置 11 粗動部 12 粗動アクチュエータ 13 微動アクチュエータ 14 微動部 24 微動コントローラ(微動制御手段) 25 粗動コントローラ(粗動制御手段) 26 軌道生成手段 27 加算器(加算手段) 81 演算手段 82 基準位置軌道列生成手段 83 減算器(参照加速度軌道生成手段) 84〜86 乗算器(参照加速度軌道生成手段) 87 加減算器(参照加速度軌道生成手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗動アクチュエータと、この粗動アクチ
    ュエータにより駆動される粗動部の一端に固定された微
    動アクチュエータとを協調制御することにより、微動ア
    クチュエータの一端に取り付けられた微動部の位置決め
    を行う位置決め制御装置において、 前記微動部の参照軌道を規定する少なくとも参照位置軌
    道及び参照加速度軌道を生成する軌道生成手段と、 前記参照位置軌道と、前記微動部から供給される位置誤
    差信号との差に基づいて、前記微動部を位置決めするた
    めの微動制御信号を生成する微動制御手段と、 前記微動制御信号に基づいて、前記粗動部を位置決めす
    るための粗動制御信号を生成する粗動制御手段と、 前記参照加速度軌道を前記粗動制御信号に加算して前記
    粗動アクチュエータに供給する加算手段とを備えてなる
    ことを特徴とする位置決め制御装置。
  2. 【請求項2】 前記軌道生成手段は、信号生成上の時間
    遅延を考慮して、前記参照位置軌道を生成することを特
    徴とする請求項1記載の位置決め制御装置。
  3. 【請求項3】 前記軌道生成手段は、 信号生成上の時間遅延を考慮して離散化された制御対象
    の数値モデルを所定の状態方程式を用いて求めて少なく
    とも前記参照位置軌道を生成するための演算手段と、 前記微動部を現在位置から目標位置まで移動させるのに
    要する移動時間と前記微動部が移動する移動距離とを反
    映させた数値列である基準位置軌道列を生成する基準位
    置軌道列生成手段と、 前記演算手段の演算結果と前記基準位置軌道列とに基づ
    いて、前記参照加速度軌道を生成する参照加速度軌道生
    成手段とを備えてなることを特徴とする請求項1又は2
    記載の位置決め制御装置。
  4. 【請求項4】 前記基準位置軌道列生成手段は、 前記微動部が初期位置から基準移動量までにサンプリン
    グ時間N(Nは整数)で移動した後、サンプリング時間
    M(Mは整数)だけ前記基準移動量の位置に維持される
    のに対応した位置のデータが記憶された位置軌道テーブ
    ルを有し、 式(1)を満たす整数である取り出し間隔X及び基準移
    動時間Yを用いて、連続して取り出される位置のデータ
    同士のサンプリング時間の差がいずれも基準移動時間Y
    となるように、前記位置軌道テーブルよりX個毎に位置
    のデータを取り出し、各位置のデータに所定の移動距離
    をそれぞれ乗算することにより、テーブル参照値の変換
    を行った後、前記微動部の現在の目標位置に得られた各
    変換後のテーブル参照値を加算することにより、前記基
    準位置軌道列を生成することを特徴とする請求項3記載
    の位置決め制御装置。 【数1】N≦X×Y≦(N+M)…(1)
  5. 【請求項5】 前記基準移動量は、前記微動部の移動距
    離又は制御部の内部状態スケーリングに対応した値であ
    ることを特徴とする請求項4記載の位置決め制御装置。
  6. 【請求項6】 前記軌道生成手段は、前記微動部の参照
    軌道を規定する参照速度軌道を生成し、前記微動制御手
    段は、前記参照速度軌道と、前記微動部から供給される
    速度検出信号との差にも基づいて、前記微動制御信号を
    生成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1
    に記載の位置決め制御装置。
  7. 【請求項7】 前記粗動アクチュエータはボイスコイル
    ・モータからなり、前記微動アクチュエータは電歪素子
    からなり、前記粗動部はキャリッジアームからなり、前
    記微動部は磁気ヘッドからなることを特徴とする請求項
    1乃至6のいずれか1に記載の位置決め制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009102126A2 (ko) * 2008-02-11 2009-08-20 Snu Precision Co., Ltd 초정밀 위치결정장치 및 그 방법

Cited By (2)

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