JP2001013459A - 光アイソレータ - Google Patents

光アイソレータ

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JP2001013459A
JP2001013459A JP18619499A JP18619499A JP2001013459A JP 2001013459 A JP2001013459 A JP 2001013459A JP 18619499 A JP18619499 A JP 18619499A JP 18619499 A JP18619499 A JP 18619499A JP 2001013459 A JP2001013459 A JP 2001013459A
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JP
Japan
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optical
optical isolator
polarizer
plate
faraday rotator
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Toshiaki Watanabe
聡明 渡邊
Toshihiko Ryuo
俊彦 流王
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】光学面の位置によって光学特性にばらつきがな
く、安定な性能の光アイソレータを提供する。 【解決手段】ファラデー回転子2の光学面と偏光子1ま
たは/および3の光学面とがシリコーン接着剤で接着さ
れ、ファラデー回転子2の側面と偏光子1または/およ
び3の側面とに跨って覆う線膨張係数7〜15×10
−6の板材5・6・7・8で固着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば光通信シス
テムや光計測器に使用される光学部品であり、光源から
発した光が光学系の端面で反射し光源に戻るのを防止す
るための光アイソレータ、およびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】光源からの光を光学系を介して伝達しよ
うとすると、光学系の端面で反射した光が光源に戻って
くる。例えば光ファイバによる信号伝送で、レーザー光
源から発した光はレンズを介してファイバ端面に投影さ
れ、その多くは伝送光としてファイバ内部に入ってゆく
が、レンズやファイバの端面で表面反射をしてレーザー
光源まで戻ってその端面で再度表面反射し、ノイズとな
ってしまう。このようなノイズを消去するために光アイ
ソレータが使用されている。光アイソレータは、円筒磁
石内に、偏光子、ファラデー回転子、および検光子がこ
の順に配置され、偏光子と検光子の偏光面は45°回転
しており、ファラデー回転子の偏光面回転角度は45°
となっている。
【0003】例えば特開平10−333096号公報に
は、かかる光アイソレータであって、偏光子とファラデ
ー回転子との間、およびファラデー回転子と検光子との
間に空間があり、両側端を板材で固着した光アイソレー
タが開示されている。その製造過程は、偏光子とファラ
デー回転子と検光子との間を水溶性接着剤で接着してお
き、両側端を板材で固着してから、水溶性接着剤を水で
溶解して流し去るというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、同公報
の光アイソレータは、製造の際に水溶性接着剤を流し去
る工程が難しく、僅かながら残留することがある。空隙
の光学面が接着剤で汚染されたままになり、十分な光透
過が得られない。また残留する水溶性接着剤がアウトガ
スとなり、系内の雰囲気を汚損する。さらには偏光子、
ファラデー回転子、検光子(偏光子と同質)の間が接着
剤のある状態で固定されていたものが、流し去られて空
間になることにより歪みが残り、その歪みが原因となっ
て光学面内の位置によって偏光特性が異なるという面内
分布の劣化という問題がある。
【0005】本発明はこれらの問題点を解消するために
なされたもので、光学面の位置によって光学特性にばら
つきがなく、安定な性能の光アイソレータと、そのよう
な光アイソレータを効率的に製造する方法を提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
になされた本発明を適用する光アイソレータは、図1に
示すとおり、ファラデー回転子2の光学面と偏光子1ま
たは/および3の光学面とがシリコーン接着剤で接着さ
れ、ファラデー回転子2の側面と偏光子1または/およ
び3の側面とに跨って覆う線膨張係数7〜15×10
−6の板材5・6・7・8で固着されている。
【0007】本発明の光アイソレータでは、光学面がシ
リコーン接着剤で接着されており、ファラデー回転子2
と偏光子1または3の間に空隙がないから、光学面が汚
損することがないし、アウトガスが発生する恐れもな
い。ファラデー回転子2と偏光子1または3の間は、接
着剤が充填された状態を維持しており、さらに線膨張係
数7〜15×10−6の板材5・6(または5・6・7
・8)で固着されているので、空間による残存歪みや、
熱膨張差による歪みがないため、光学面内の位置によっ
て光学特性にばらつきが生じない。
【0008】ファラデー回転子2と偏光子1または/お
よび3の側面が4面とも板材5・6・7・8に覆われて
いることが好ましい。板材5・6・7・8のうち少なく
とも一つは磁石板であることが好ましい。ファラデー回
転子2、および偏光子1または/および3の側面と板材
5・6・7・8とを固着するには、エポキシ系接合剤、
または低融点ガラスが好ましい。
【0009】前記目的を達成するための本発明を適用す
る光アイソレータの製造方法は、図2の(A)〜(D)
に示すように、光アイソレータとして縦横とも複数個分
の大きさの光学面を有するファラデー回転子IIの光学面
と偏光子Iまたは/およびIIIの光学面とを接着した2
次元ブランク材10を(図2(A))、光アイソレータ
の1個分の横幅の短冊状に切断して1次元ブランク材1
1を得、1次元ブランク材11の切断面を覆って板材5
・6で固着し(図2(B))、その板材付き1次元ブラ
ンク材12の縦長を光アイソレータ1個分に切断して
(図2(C))、光アイソレータ13を製造するもので
ある。
【0010】同じく本発明を適用する光アイソレータの
別な態様の製造方法は、図2の(A)〜(B)および図
3の(A)〜(B)に示すように、光アイソレータとし
て縦横とも複数個分の大きさの光学面を有するファラデ
ー回転子IIの光学面と偏光子Iまたは/およびIIの光学
面とを接着した2次元ブランク材10を(図2
(A))、光アイソレータの1個分の横幅の短冊状に切
断して1次元ブランク材11を得、1次元ブランク材1
1の切断面を覆って第1の板材5・6で固着し(図2
(B))、板材付き1次元ブランク材12の縦長を光ア
イソレータの1個分に切断した複数を、第1の板材が相
互に接触する方向に並べ(図3(A))、その複数の切
断面を覆って第2の板材7・8で固着し、第2の板材7
・8を前記により第1の板材5・6が相互に接触してい
る面にそって切断して、図1に示す光アイソレータ13
を製造するものである。
【0011】この光アイソレータの製造方法では、光ア
イソレータとして縦横とも(2次元的に)複数個分の大
きさ材料で接着等の組上げを終了してから、1個分に切
断するため、均質な光アイソレータが能率的に製造でき
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を詳細に説明する。図1には本発明の好ましい形態の
光アイソレータが、分解斜視図で示してある。この光ア
イソレータは、偏光ガラス板からなる偏光子1、ビスマ
ス置換希土類鉄ガーネット板からなるファラデー回転子
2、偏光ガラス板からなる(偏光子1と同一材質)検光
子3が順にシリコーン接着剤で接着されている。図では
分解して描かれているが、偏光子1の側面とファラデー
回転子2の側面と検光子3の側面とに跨って、線膨張係
数7〜15×10−6のFe-Ni合金の板5、6、7、お
よび8により4側面とも覆われてエポキシ接着剤で固着
されている。そして、これらは円筒磁石(不図示)内に
配置される。
【0013】この光アイソレータで、レーザー光Cは偏
光子1の光入射面から入射して直線偏光となり、ファラ
デー回転子2で偏光面が45°回転して検光子3を通っ
て出射してゆく。反射戻り光は、検光子3に入射してフ
ァラデー回転子2で偏光面が45°前記と同一方向に回
転(各々光進行方向からみると右ねじ回転に対する左ね
じ回転)して偏光子1に入射するが、偏光子1の偏光面
とは90°回転しているので阻止される。
【0014】図1に示す光アイソレータの好ましい形態
の製造方法は、図2に示されている。すなわち、図2
(A)→(B)→(C)→(D)→(E)に示す手順で
加工されて、(F)に示す光アイソレータ、すなわち図
1の光アイソレータが完成する。
【0015】図2(A)では、光アイソレータとして縦
横とも複数個分の大きさの光学面を有する偏光ガラス板
IとIIIの2枚の間に、それと同一大きさの光学面を有
するビスマス置換希土類鉄ガーネット板IIからなるファ
ラデー回転子をはさみ、シリコーン接着剤で接着し、縦
横とも複数個分の大きさのある2次元ブランク材10と
する。この2次元ブランク材10を、光アイソレータの
1個分の横幅の短冊状に切断して(切断線を鎖線で表
示)、(B)に示す1個分の横幅で複数個分の縦長の1
次元ブランク材11が得られる。この1次元ブランク材
11の縦長切断面の両面を第1の板材5・6で覆ってエ
ポキシ樹脂で固着すると、(C)に示す板材付き1次元
ブランク材12が得られる。この板材付き1次元ブラン
ク材12を鎖線の切断線で切断すると、(D)に示す1
個分の光アイソレータ13が得られる。さらに(E)に
示すようにこの切断面を覆って、第1の板材5・6の板
材と同一材質の第2の板材7・8で固着すると(F)に
示す光アイソレータが完成する。
【0016】上記の製造方法にしたがって試作した光ア
イソレータについての例を以下に詳細に記載する。偏光
子、検光子の材料として偏光ガラス板、ファラデー回転
子としてビスマス置換希土類鉄ガーネット板で縦横とも
仕上がり20枚分および切り代分の大きさのものを使用
した。偏光ガラス板とビスマス置換希土類鉄ガーネット
板との接着にはシリコーン接着剤を使用した。
【0017】この2次元ブランク材を幅0.4mmの短冊
状に切断し、その両切断面に表1に示す各材質の厚さ
0.2mmの板材を固着した。固着剤は表1に示すとおり
である。この板材付き2次元ブランク材を幅0.4mmに
切断し、その両切断面に同一材質の板材を固着した。完
成した光アイソレータの寸法は0.8×0.8mmで、有効
光学面は0.4×0.4mmである。この光アイソレータの
試作品1、2、3、5、7、8を円筒磁石内に入れてフ
ァラデー回転子の回転角が飽和する磁場を供給し、また
試作品4、6は板材が磁石であるからそのままで、中心
部に、波長1310nmでφ0.3mmのレーザビームを逆
方向から入射させ、逆方向挿入損失を測定し、その結果
を表1に示した。また同一光アイソレータの周辺部の逆
方向挿入損失を測定し、前記により測定してある中心部
逆方向挿入損失と差(面内分布)を算出してその結果を
表1に示してある。
【0018】
【表1】
【0019】表1から分かるように、光アイソレータと
して好ましい逆方向挿入損失が35dB以上、面内分布が
±2dB未満を得られたのは、試作品3〜7(板材の熱膨
張係数が7.0〜15.0×10-6)であり、試作品1、2、8
(板材の熱膨張係数が7.0〜15.0×10-6を外れている)
は、逆方向挿入損失が小さく、面内分布が大きかった。
【0020】また別な例として偏波依存型の光アイソレ
ータ(ファラデー回転子と偏光子のみからなる)を試作
し、入射光に波長1310nmでφ0.25mmの直線偏光
レーザビームで光学特性を測定した結果、順方向挿入損
失0.18dB、逆方向挿入損失42dBと良好な結果を得
た。
【0021】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明を適
用する光アイソレータは、空間による残存歪みや、熱膨
張差による歪みがないため、光学面内の位置によって光
学特性にばらつきがなく、アウトガスの発生もなく安定
な性能になる。また本発明の光アイソレータの製造方法
によれば、上記の優れた特性を持つ光アイソレータを少
ない工数で安定的に量産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する光アイソレータの実施例の分
解斜視図である。
【図2】本発明を適用する光アイソレータの製造方法の
製造工程を説明する図である。
【図3】同じく本発明を適用する光アイソレータの別な
態様の製造方法の製造工程を説明する図である。
【符号の説明】
1・3は偏光子、2はファラデー回転子、5・6・7・
8は板材、Cはレーザー光、10は2次元ブランク材、
I・IIIは光学面と偏光子、IIはファラデー回転子、1
1は1次元ブランク材、12は板材付き1次元ブランク
材、13・14は光アイソレータである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファラデー回転子の光学面と偏光子の
    光学面とがシリコーン接着剤で接着され、該ファラデー
    回転子の側面と該偏光子の側面とに跨って覆う線膨張係
    数7〜15×10−6の板材で固着されていることを特
    徴とする光アイソレータ。
  2. 【請求項2】 該側面の4面とも該板材に覆われてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の光アイソレータ。
  3. 【請求項3】 該板材のうち少なくとも一つが磁石板
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の光ア
    イソレータ。
  4. 【請求項4】 前記固着がエポキシ系接合剤または低
    融点ガラスによってなされていることを特徴とする請求
    項1に記載の光アイソレータ。
  5. 【請求項5】 光アイソレータとして縦横とも複数個
    分の大きさの光学面を有するファラデー回転子の光学面
    と偏光子の光学面とを接着した2次元ブランク材を、光
    アイソレータの1個分の横幅の短冊状に切断して1次元
    ブランク材を得、1次元ブランク材の切断面を覆って板
    材で固着し、その板材付き1次元ブランク材の縦長を光
    アイソレータの1個分に切断する光アイソレータの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 光アイソレータとして縦横とも複数個
    分の大きさの光学面を有するファラデー回転子の光学面
    と偏光子の光学面とを接着した2次元ブランク材を、光
    アイソレータの1個分の横幅の短冊状に切断して1次元
    ブランク材を得、1次元ブランク材の切断面を覆って第
    1の板材で固着し、板材付き1次元ブランク材の縦長を
    光アイソレータの1個分に切断した複数を、第1の板材
    が相互に接触する方向に並べ、該複数の切断面を覆って
    第2の板材で固着し、第2の板材を前記により第1の板
    材が相互に接触している面にそって切断する光アイソレ
    ータの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6563639B1 (en) * 2002-01-24 2003-05-13 Corning Incorporated Polarizing glasses
JP2005283996A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Namiki Precision Jewel Co Ltd 光アイソレータ
JP2020194149A (ja) * 2019-05-30 2020-12-03 株式会社Smmプレシジョン 光学素子及びその製造方法並びに光アイソレータ、光伝送装置

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