JP3832827B2 - 埋込型光部品及び埋込型光アイソレータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信・光計測等において使用される光部品及び光アイソレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
各種光システムの光源として使用される半導体レーザは、それに結合される光学系からの反射戻り光によって発振が不安定になることが知られており、それを防ぐ目的でアイソレータが使用されている。近年の光通信システムの急激な拡大に伴い、アイソレータに対しても小型化・低価格化の要求が高まっている。
【0003】
従来の基本的なアイソレータの構成を図1に示す。ファラデー回転子11の両側に偏光子10a、10bが、周りにファラデー回転子を磁化するための磁石12が配置された構成であり、光ファイバ8a、8bとの間には2つの集光レンズ9a、9bが必要となる。この構成により、順方向(図中Cの矢印方向)に入射する光は透過し、逆方向(図中Dの矢印方向)に入射する光は遮断されるため、アイソレータとしての機能を実現することができるが、多くの光学要素を必要とし、全体の構成は大きなものとなる。
【0004】
これに対して、このような煩雑な方法でなく簡易な手法による方法が特開平3−63606号や特開平4−307512号に記載されている。
【0005】
この方法は「埋め込み型」と呼ばれ、基板に樹脂などで固定し、埋め込まれた光ファイバをダイシングソー等によって光ファイバ部分を横切る溝部を形成し前記素子を埋め込み接着固定することによって作製される。これによれば光アイソレータの作製に光軸合わせが不要になり作製が大幅に容易になる利点がある。しかし反面、光ファイバから出力される光が素子部分を透過する際に回折が生じ、素子の厚さがネックとなって挿入損失が増大してしまうなどの問題が生じる。これに対して局所加熱によって光ファイバのコアを拡大し回折能を低減させるなどの方法が取られる。
【0006】
【特許文献1】
特開平3−63606号公報
【特許文献2】
特開平4−307512号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
偏光ガラスを用いた埋込型光アイソレータは偏波依存型であるため、LDモジュール用として用いる場合、挿入時に、入射光の偏波方向を調整する必要があった。この調整を行うための設備、工数が必要となると、LDモジュール組立コストアップとなる。また、インク、レーザーマーカ等により、入射面位置表示を行う方法もあるが、部品が小さい為にマーキング精度及び、配置位置出し精度が共に低い為に、正確な入射偏波面合わせが困難であった。
【0008】
また、一般的な光アイソレータの場合、入射光と光学素子界面で反射した戻り光を除去することや原理的な光の入射出射位置ずれを相殺するためなどに光軸に対して素子面を斜めに傾ける方法がとられるが、本埋込型光アイソレータは素子挿入部となる矩形溝加工部を斜めにすることで光接続損失が劣化する問題がある。これは、反射戻り光を低減する為に素子配置溝部を斜めにする必要があるが、斜め角度を大きくすると接続損失も大きくなる。従って、設計において必要なる反射減衰量、接続損失を求めこれに対して精度良く溝加工を行う必要がある。
【0009】
しかし、ダイヤモンドブレードを用いた溝入れ切削加工を実施した場合、加工物(フェルール)に刃が当たる時と、刃が加工物より出る時にブレードにブレが生じ易くなる。これによって、加工物の溝形状が台形型(上広)になる問題が発生する(加工表面は砥石ブレの影響により広く、深さ方向に向かって狭く(砥石幅とほぼ同じ)なる)。
また、光の入出射面となる矩形溝側面が、ダイヤモンドブレードで切断した切断面では面粗さが大きいため、光学素子の埋込接着時に接着剤と切断面間に微少の気泡が入りやすく、損失、反射の原因となる場合があり、矩形溝側面の鏡面化を行う場合がある。
この切断側面の鏡面加工方法として、フロートスライスを呼ばれ方法がある。切断用ホイールと加工物に、研磨液(酸化セリューム、コロイダルシリカなど)をかけながら、切断と研磨を同時に行うものである。但しこの加工を行うと、研磨液の多くかかる溝上部が幅広となり、前記のダイヤモンドブレード切断以上に加工側面ダレが大きくなる。
この状態で出来た溝は所定の設定形状と異なる為に反射減衰量、接続損失が劣化する可能性がある。
【0010】
これは、以下の図2(a)、(b)に示す加工方法1で説明すると、光ファイバ21を支持するフェルール20の光学素子埋込溝23の界面角度を上面で示すように所定の傾斜角度で溝加工を施しても、側面の溝状態から解るように更に加工ブレにより生じた台形角度θ1、θ2(通常θ1=θ2)が付加され、設計傾き角度より大きな角度となるために接続損失が大きくなる。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明は、光学素子と、光ファイバと、前記光学素子を前記光ファイバを横断して埋め込む埋込溝とを有する光部品において、前記埋込溝の前記光ファイバに平行な断面のうち入射光側の側面が出射側の側面よりも溝深さ方向に対して大きく傾いていることを特徴とする光部品を提供する。
前記埋込溝は機械的加工方法または、機械的加工方法および化学研磨加工方法により形成されうる。
前記光学素子が偏光子とファラデー回転子とを備える光アイソレータ素子でありうる。
本発明によると、溝形状が台形型(上広)になり、この状態で出来た溝は所定の設定形状と異なる為に反射減衰量、接続損失が劣化する問題は、埋込型光アイソレータにおいて、フェルールキャピラリーに施す光学素子埋込溝の光入射側の側面が出射側の側面よりも溝深さ方向に対して大きく傾いていることで解決することができる。
【0012】
本発明はまた、偏光子とファラデー回転子を備える光学素子を配置した矩形溝及び前記矩形溝の一面にほぼ平行な基準辺を有する永久磁石との複合体と、
光ファイバを保持し、かつ前記光学素子と前記永久磁石の複合体の少なくとも一部を前記光ファイバを横断して埋め込む埋込溝を有するフェルールと、
前記フェルールを配置し、かつ前記複合体の少なくとも前記基準辺を支持する平面を有する少なくとも一部を埋め込む矩形保持溝を有する基板とを備えていることを特徴とする光アイソレータを提供する。
ここに好ましくは前記光学素子の一面と、前記矩形溝を形成する少なくとも一面がほぼ平行であり、且つ密着している。
又好ましくは前記複合体の少なくとも一面と、前記矩形保持溝を形成する少なくとも一面がほぼ平行であり、且つ密着している。
好ましくは前記光学素子及び複合体はともに直方体形である。
好ましくは、前記埋込溝の光入射側の側面が、溝深さ方向に対して傾いている。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態を述べると、
(1)上に述べた溝形状が台形型(上広)になり、この状態で出来た溝は所定の設定形状と異なる為に反射減衰量、接続損失が劣化する問題に関しては、本発明は、上記埋込型光アイソレータにおいて、フェルールキャピラリーに施す光学素子埋込溝の光入射側の側面が溝深さ方向に対して傾いていることを特徴とする埋込型光アイソレータにより課題を解決する。
(2)他の実施の形態としては、埋込型光アイソレータに用いる偏光ガラス光学素子の入射偏波面が素子形状の基準辺に対して所定の角度をなしており、埋込型光アイソレータを構成するフェルール、磁石、基準面部材(LDなどの)に対して、偏光ガラスを用いた光学素子の基準辺角度を基準面部材に伝える為に、矩形磁石を用いて、磁石基準辺に対してほぼ並行の矩形溝加工を施し、この溝部に光学素子を構成する。
これにより、磁石基準辺を基準部材のホルダー面に位置決めすることにより所定の入射偏波方向の埋込型光アイソレータが得られる。
より具体的には、本発明は偏光ガラス及びファラデー回転子によって構成された光学素子を、光ファイバを保持しかつ前記光学素子を埋め込むための埋込溝を有するフェルールキャピラリーの前記埋込溝に、前記該光ファイバと整列状態に固定し、前記光学素子の周りに前記ファラデー回転子に磁場を印加する永久磁石を配した埋込型光アイソレータにおいて、
前記光学素子を直方体形(立方体を含む)に構成し、前記永久磁石に前記光学素子の基準辺を挿入位置出しが可能となる矩形溝と前記矩形溝の底にほぼ平行な基準辺とを形成し、前記光学素子の基準辺を前記永久磁石の矩形溝に挿入固定したものを、前記フェルールキャピラリーの前記埋込溝に挿入固定し、前記永久磁石の挿入位置出しが可能となる矩形保持溝と前記保持溝の底にほぼ平行な基準ホルダー面とを有するホルダー部材の前記保持溝に、前記光学素子の基準辺を挿入固定した前記永久磁石の基準辺を前記保持溝に挿入固定することにより、偏波依存型埋込型光アイソレータを提供する。
【0014】
(3)他の形態では、基準基板に対して所定の位置に、光学素子挿入用の溝加工を施したフェルールキャピラリーと、そのフェルールキャピラリーの溝底辺と素子基準辺で位置出し接着固定を行う。
より具体的には、本発明は、偏光ガラス及びファラデー回転子によって構成された光学素子を、光ファイバを保持しかつ前記光学素子を埋め込むための埋込溝を有するフェルールキャピラリーの前記埋込溝に、前記該光ファイバと整列状態に固定し、前記光学素子の周りに前記ファラデー回転子に磁場を印加する永久磁石を配した埋込型光アイソレータにおいて、
前記光ファイバを接着固定したフェルールキャピラリを予め基板の所定の位置に接着固定し、その基板面を基準として、前記光学素子を挿入する矩形溝を、前記フェルールキャピラリに所定の位置及び角度で形成し、前記光学素子を直方体形に構成し、この光学素子の基準辺を、前記フェルールキャピラリーの溝の底面に突き当て挿入をして位置出しをすることにより、基板底面に対して所定の入射偏波方向となることを特徴とする偏波依存型埋込型光アイソレータを提供する。この場合に、直方体形に形成した前記光学素子を磁石の矩形溝に固定したものを使用し、これを前記フェルールキャピラリの前記矩形溝に挿入し、前記光学素子の基準辺またはそれと所定の関係に設定した前記磁石の基準面を、前記フェルールキャピラリーの溝の底面に突き当て挿入をして位置出しをすることにより、基板底面に対して所定の入射偏波方向となるようにしても良い。
この形態に依れば、入射偏波方向合わせが精密に行われる以外に、光アイソレータの組立が容易で基準ベースにガラス板等の安価な材料を用いる事が可能であり非常に低価格となる。
【0015】
(4)他の形態では、偏波依存型埋込型光アイソレータは、金属微粒子配行層を表面に有し且つ基準辺に対して所定の角度に入射偏光面が向いている第1の偏光ガラスと、回転角がおよそ45°となっているファラデー回転子と、金属微粒子配行層を表面に有し且つ前記第1の偏光ガラスに対しておおよそ45°に偏光面が向いている第2の偏光ガラスとを、金属微粒子配行層がファラデー回転子に面するようにして積層接着して積層体を形成し、第1及び第2の偏光ガラスを入射側、出射側とも金属微粒子配行層の手前まで研磨し、研磨された積層体をその基準辺に対して所定の直方体形となるようにダイシングし、こうして得られた直方体形の薄型の素子を所定方向に着磁した永久磁石の溝に埋め込むことにより製造される。
(5)他の形態では、偏波依存型埋込型光アイソレータは、金属微粒子配行層を両表面に有し且つ基準辺に対して所定の角度に入射偏光面が向いている第1の偏光ガラスと、回転角がおよそ45°となっているファラデー回転子と、金属微粒子配行層を両表面に有し且つ前記第1の偏光ガラスに対しておおよそ45°に偏光面が向いている第2の偏光ガラスとを、交互に多数回積層接着し、前記積層体を所定間隔で積層方向に裁断し、得られた光学素子アレイを永久磁石の溝に挿入接着し、前記第1及び第2の偏光ガラスの各々の両金属微粒子配行層間の中間部分を前記永久磁石と共に切除することにより製造される。
【0016】
(6)更に他の形態では、偏波依存型埋込型光アイソレータは、金属微粒子配行層を両表面に有し且つ基準辺に対して所定の角度に入射偏光面が向いている第1の偏光ガラスと、回転角がおよそ45°となっているファラデー回転子と、金属微粒子配行層を両表面に有し且つ前記第1の偏光ガラスに対しておおよそ45°に偏光面が向いている第2の偏光ガラスとを、交互に多数回積層接着して積層体を形成し、前記積層体を所定間隔で積層方向に裁断し、得られた光学素子アレイを、定間隔で多数の溝を形成した永久磁石の該溝に挿入接着し、前記第1及び第2の偏光ガラスの各々の両配行層間の中間部分を前記永久磁石と共に切除し、前記第1及び第2の偏光ガラス及びファラデー回転子よりなる光学素子を複数個有する棒状磁石を、光ファイバを埋め込んだ複数個のフェルールに形成した溝に挿入固定し、しかる後に棒状磁石をフェルール間で切断することより製造される。
【0017】
【実施例】
光の反射を低下することができる本発明の構成を図3に例示した。ここでは図2の符号と同じ符号を使用する。この場合、溝加工は(a)で示すように光軸方向に対して反射光を逃がすためにある角度で溝加工して矩形溝23を形成するが、(b)の側面で示したように加工砥石を角度θαだけ傾斜させることにより矩形溝23の垂線に対する入射側の角度を出射側の角度よりも大きくする。但し、光軸に対して所定の傾きを設けることにより防止する端面反射光は端面傾きが小さくなるにつれ戻り光が増える問題があるが、埋込型光アイソレータの入射側(LD側)の角度が大きくなるように溝加工を施した本発明の構成を採用することにより、反射減衰量及び、接合損失とも良好な埋込型光アイソレータとなる(出射側の反射は光アイソレータにより遮断される為)。
【0018】
本発明による上記の実施例は具体的には以下に説明する具体的な光アイソレータの構造において、又その製作工程において実現できるものと理解されたい。
【0019】
光アイソレータを使うLD(レーザデバイス)メーカでの組み立て作業を容易にするために、LDモジュールのステム面、パッケージ面に基準ベース部材付きの光アイソレータを乗せるだけで入射偏波方向合わせを必要としないような光学素子埋込型光アイソレータを提供することを意図する。
ベース部材面と入射偏波面合わせを容易にする為に直方体形の磁石、直方体形の光学素子、辺を合わせるための各矩形の溝加工を行い、全て突き合わせにより角度が正確に出るようにする。
なお、埋込型光アイソレータの溝加工部を部材で覆うことで、構造補強、信頼性向上の効果も得られる。
【0020】
光学素子としては2枚の偏光ガラスとファラデー回転子を使用した光学素子を使用する。この場合、偏光ガラスは両面に金属微粒子配行部(50μm程度)を設けたものであり、好ましくは両面の中間部分で裁断するかまたは片面のみ残してそれ以外はラップ、ポリッシュにより削り込むことで、薄型の光学素子を作る。薄い素子を用いることで低損失の光ファイバ埋込型の光アイソレータが実現出来る。すなわち厚い素子では光の回折、散乱のために透過損失が大きくなるのであるが、素子を薄くすることにより光の回折、散乱を減じ損失を減じることができる。
【0021】
高価な偏光ガラスの片面を削るラップ、ポリッシュ工程と工程数が多い為に、偏光ガラスの未機能部分を切りしろとして、比較的細かい粒度の砥石を用いて切断すると、一枚の偏光ガラスから二枚分取れ、更に、ラップ、ポリッシュ工程を省くことが出来る。但しこれを実現するには切断面荒さを鏡面に近くする方法として、1)比較的荒い粒度のブレードを用い切断後、細かいダイヤ粒度のブレードを通す方法や、T型砥石(側面加工の可能な砥石、カップ砥石のようなもの)を用いて側面送り加工する方法と、2)酸化セリューム、コロイダルシリカなどを加工物にかけながら切断加工を行う方法がある。
【0022】
本発明の埋込型光アイソレータの好ましい構造では、使用する光学素子が、偏光ガラス及びファラデー回転子によって構成されており、光ファイバを保持する支持体がフェルールキャピラリーであり、ファラデー回転子に磁界印可する永久磁石に直方体形(立方体形を含む)の素子を挿入位置出しが可能となる矩形の溝があり、この溝の底面が磁石の基準辺とほぼ平行であり、光ファイバがフェルールキャピラリーに挿入接着固定されて、所定の箇所に光学素子を配置済み磁石を埋込む溝加工で矩形溝が施されたホルダー部材のその矩形溝に、挿入及び接着した光学素子挿入済み磁石の基準辺を配置する。ホルダー部材の矩形溝の底は、磁石基準辺に対する位置出し溝底であり、この溝底の面に対して平行に形成されたホルダー部材の面は、それをLD側の保持面により位置決め保持される基準保持面となっていることを特徴とする偏波依存型埋込型光アイソレータとしたものである。
このようにして、埋込型光アイソレータに用いる偏光ガラス光学素子の入射偏波面が素子形状の基準辺に対して所定の角度をなしており、埋込型光アイソレータを構成するフェルール、磁石、基準面部材に対して、偏光ガラスを用いた光学素子の基準辺角度を基準面部材に伝える為に、矩形磁石を用いて、磁石基準辺に対してほぼ並行の矩形溝加工を施し、この溝部に光学素子を構成する。
これにより、基準部材面に対して所定の入射偏波方向の埋込型光アイソレータが得られる。
【0023】
製作例1
図4を参照して本発明の第1の製作例を説明する。
偏光ガラスを用いた偏波依存型の光アイソレータは、従来LDモジュール用として用いる場合、挿入時に、入射光の偏波方向を調整する必要があった。この新規の埋込型光アイソレータはモジュール組み立て時の面倒な方向合わせが不要である構造であり、更に新規の製造方法を用いることで高精度の偏波方向合わせ及び、量産化、低価格化が可能となる。
図4には標準的な工法が示されており、図4(a)に示すように基準辺に対して垂直又は平行(設計による)に入射偏光面が向いている偏光ガラス1と、回転角がおよそ45°となっているファラデー回転子3、基準面に対しておおよそ45°に偏光面が向いている偏光ガラス2を用いる。これらは光学素子を多数個取りできるような大きさの素板である。
【0024】
図4(b)のようにこれらの素板1、2、3をファラデー回転子を磁気飽和させる磁石34を有するピーク波長測定器に装着して相互の角度関係を決定する。すなわち、LED光源30からの光をコリメータ31から素板2、3、1に逆方向に透過させ、光センサ32に受光させ、次いで光パワーメータ33により光パワーを測定する。偏光ガラス1とファラデー回転子3を固定した状態で偏光ガラス2を回転しながら最大アイソレーションが得られる角度を決定する。こうして素板は所定の波長においてあらかじめ、最大のアイソレーションが得られるように角度調整したものとする。
次いで、それぞれの素板を得られた所定の構成で光学接着剤により接着固定する。
図4(c)のように、偏光ガラス1、2を入射側、出射側とも金属微粒子(Ag)配行層の手前まで(60μm程度)研磨する。こうして薄型の素子(例えば厚さ0.3mm〜0.5mm)の製造が可能となる。
【0025】
図4(d)のように、次いでダイヤモンド砥石を用いてダイシングを行い多数の光学素子の大きさ(例えば0.3mm×0.4mm)に切り出す。
図4(e)は得られた光学素子5を示し、R1はその基準辺であり、偏光ガラス1、2に対して一定の角度関係にある。
図4(f)に示すように、永久磁石6に光学素子5の挿入位置決めを行うための矩形溝加工を行う。磁石の寸法は例えば2.0mm×1.0mm×(厚さ0.3〜0.5)mmである。溝23の長さは光学素子5の厚さtに等しい。
溝23の底と基準辺R2とをほぼ平行に形成することにより両者を一定の関係にする。溝加工後、磁石に所定の着磁を行う。
【0026】
図4(g)のように、次いで磁石の矩形溝23に光学素子5の基準辺R1を所定の方向に挿入し接着固定する。これにより、偏光ガラスの偏光角度に対して所定角度の光学素子5の基準辺R1が磁石の基準辺R2に対して一定の角度関係に規定される。
図4(h)のように、TEC光ファイバ21をフェルールキャピラリー7に接着して、フェルール端面をPC研磨し、そしてファイバーカットする。
TEC光ファイバを接着したフェルールの所定の箇所(光ファイバコア拡大部)に素子及び磁石挿入用の溝加工を行って矩形溝37を形成する。溝加工は光ファイバと素子の反射が少なくなるように所定の角度をつける。
【0027】
溝加工済みTEC光ファイバフェルールキャピラリー7の溝37に光学素子挿入済みの矩形磁石6の基準辺R2を挿入、接着固定を行う。使用する接着剤は光路上の光が反射、吸収が少なくなるように、屈折率調整及び、透過損失の少ないものを使用する。このようにして埋込型光アイソレータが完成する。
図4(i)のように、埋込型光アイソレータを所定の位置に固定する為の基準べース部材40を用いる。このベース部材には矩形磁石を突き当てる溝39が設けてあり、この溝39の底面はベース部材40の底面である基準面R3と平行である。
図4(j)のように、次いで上記の工程で得られた埋込型光アイソレータ38をベース部材40に挿入接着固定を行う。このようにして埋込型光アイソレータが基準面R3(ベース部材底面)に対して所定の入射偏光方向を有することになる。
【0028】
製作例2
図5を参照して本発明の第2の製作例による埋込型光アイソレータの製造方法を説明する。この例は高量産な工法を示す。
まず基準辺に対して垂直又は、平行(設計による)に入射偏光面が向いている偏光ガラス1と、回転角がおよそ45°となっているファラデー回転子、基準面に対しておおよそ45°に偏光面が向いている偏光ガラス2を用いる。
上記の素子は図4(a)〜(c)と同様な工程である図5(a)〜(c)のように所定の波長においてあらかじめ、最大のアイソレーションと成るように角度調整したものであり、図5(c)のように、それぞれの素子を切断線41、42、43に沿って多数の短冊状切断片(切断素子幅:0.3mm、長手方向初期の素子大きさによるが10mm)として切り出す。
【0029】
次いで、図5(c)〜(d)のように、偏光ガラス0°−ファラデー回転子−偏光ガラス45°−ファラデー回転子の順で繰り返し多数枚を重ねて接着固定する。この時各素子の相対接着角度がズレないように、各素子を治具の基準面に突き合わせながら並べて接着する。
図5(d)のように、次に光学素子アレイ接着板を素子配列方向に直行する方向へ短冊切断(素子幅0.4mm)する。得られた短冊アレイ光学素子45は図5(e)に示す。
図5(f)のように細長い直方体の磁石6に幅0.45、深さ0.35mmの溝加工をする。
次いで、図5(g)のように磁石溝23に短冊アレイ光学素子45を挿入し、接着固定を行う。
図5(h)のように磁石接着済み光学素子の偏光ガラス板中心を切りしろとして切断線46により各光学素子に切り分ける。但し、Ag金属微粒子配行部を削らない(切りしろは約0.35mm)。
【0030】
その後、図4(h)、(i)、(j)にそれぞれ対応する工程を図5(i)、(j)、(k)にしたがって実施し完成品とする。工程は次にまとめたとおりである。
・素子構成に対して適切な磁気印可条件となる方向で、磁石着磁し、TEC光ファイバをフェルールに接着し、フェルール端面をPC研磨し、そしてファイバーカットする。
・TEC光ファイバ接着フェルールキャピラリーの所定の箇所(光ファイバコア拡大部)に素子接着済み磁石挿入用の溝加工実施(溝加工は光ファイバと素子の反射が少なく成るように所定の角度をつける)。
・溝加工済みTEC光ファイバフェルールキャピラリーに磁石一体光学素子を挿入接着固定を行う(この時用いる接着剤は光路上の光が反射、吸収が少なくなるように、屈折率調整及び、透過損失の少ないものを使用する)。
・埋込型光アイソレータを所定の位置に固定する為の基準ベース部材を用いる(このベース部材には矩形磁石を突き当てる溝部が設けてあり、この溝はベース部材底面と平行である)。
・埋込型光アイソレータとベース部材に挿入接着固定を行う。
・基準面(ベース部材底面)に対して所定の入射偏光方向となる埋込型光アイソレータとなる。
【0031】
製作例3
図6〜図7に本発明の他の製作例による埋込型光アイソレータアレイ工法による光アイソレータの製造工程を示す。
この例では先ず図6(a)〜(e)の工程が実施される。これらの工程は図5(a)〜(e)と同様である。しかしこの製作例では光学素子アレイは個々の光学素子に切り離されないでアレイとして使用される。ここまでの工程をまとめると次の通りである。
・基準辺に対して垂直又は、平行(設計による)に入射偏光面が向いている偏光ガラス1と、回転角がおよそ45°となっているファラデー回転子3、基準面に対しておおよそ45°に偏光面が向いている偏光ガラス2を用いる(工程(a))。
・上記の素子は所定の波長においてあらかじめ、最大のアイソレーションと成るように角度調整しておく(工程(b))。
・それぞれを短冊状切断する(切断素子幅:0.3mm、長手方向初期の素子大きさによるが10mmとしておく)(工程(c))。
・偏光ガラス0°−ファラデー回転子−偏光ガラス45°−ファラデー回転子の順で繰り返し多数枚を重ねて接着固定する。この時各素子の相対接着角度がズレないように、各素子を基準面に突き合わせながら並べて接着する(工程(c)〜(d))。
・光学素子アレイ接着板を素子配列方向に直行する方向へ短冊切断(素子幅0.4mm)して光学素子アレイ45とする(工程(d)〜(e))。
【0032】
一方、図6(f)に示すように、細長い直方体の磁石6に幅0.45、深さ0.35mmの溝加工を所定のピッチ(2mm)多数本加工する。
図6(g)のように、磁石溝23に短冊アレイ光学素子45の基準面R1に合わせて多数本挿入接着固定を行う。磁石溝23の底面は磁石の基準面R2(この例では光学素子挿入側)に平行にする。
図6(h)のように、磁石接着済み光学素子の偏光ガラス板中心を切りしろとして(但し、Ag配行部を削らない。たとえば切りしろは0.35mm)切断線47に沿って切断加工を実施することにより磁石一体の個々の光学素子アレイ50の形に切り離す。
得られた磁石一体光学素子アレイ50は図6(i)に示す。
このアレイの磁石6に、素子構成に対して適切な磁気印可条件となる方向で、着磁を行う。
【0033】
図7(j)の工程に移り、TEC光ファイバ21を個々のフェルールキャピラリー7に接着して、フェルール端面をPC研磨及び、ファイバーカットする。得られたフェルールキャピラリー7を仮止め治具49のフェルール固定溝48に仮止めし、TEC光ファイバ21を接着済みのフェルールキャピラリー7の所定の箇所(光ファイバコア拡大部)に素子接着済み磁石挿入用の矩形溝23を加工形成する(溝加工は光ファイバと素子の反射が少なく成るように所定の角度をつける)。
この時の溝加工はTEC光ファイバ接着フェルールキャピラリーを所定のピッチ及び箇所に多数個配列して同時に行う。
【0034】
図7(k)の工程において、溝加工済みTEC光ファイバフェルールアレイに磁石一体光学素子アレイ50(図6(i))を挿入し接着して固定する。用いる接着剤は光路上の光が反射、吸収が少なくなるように、屈折率調整及び、透過損失の少ないものを使用する。
図7(l)において、所定のピッチで配列された埋込型光アイソレータアレイの磁石6をフェルール間で切断し、治具から取り外す。これにより光アイソレータ付き磁石が多数個得られる。仮止め用治具より剥離し接着剤等を洗浄除去する(上記の埋込型光アイソレータの仮止め治具への仮止めはホットメルトタイプワックスを用いた)。
これとは別に図7(m)のように、基準ベース部材40を図4(i)〜(j)で説明したのと同様な基準ベース部材40を用いて埋込型光アイソレータを所定の位置に固定する(このベース部材には矩形磁石の基準面R2を突き当てる溝部が設けてあり、この溝の底面はベース部材底面である基準面R3と平行である)。
次いで埋込型光アイソレータとベース部材に挿入接着固定を行う。
図7(n)は基準面R3(ベース部材底面)に対して所定の入射偏光方向となる埋込型光アイソレータを有する、光ファイバ付き光アイソレータユニットとなる。
【0035】
図8は各製作例のLDモジュールに組み込んだ実用例を示す。
LDモジュールは、セラミック基板51、基板の基準面にSi−V溝付きステム52に支持させたLDチップ55とモニターPD54を配置し、また基板51の裏面にリードフレーム57を取付け、これらをエポキシ樹脂製トランスファーモールド53内に収納し、透明モールド樹脂56で固定したものであり、本発明の埋め込み光アイソレータでは、図示のように基板51の基準面にホルダ部材の基準面R3を搭載した状態で固定したものである。このため、光学素子の基準辺(面)R1と、磁石の基準辺(面)R2と、ホルダー部材の基準面R3は平行であり、偏光ガラス1、2の偏光面がLDモジュールと一定の関係となる。
【0036】
製作例4
図9〜図10にさらに他の製作例による埋込型光ファイバアレイ工法による光アイソレータの製造工程を示す。この例では、保持基板として安価なガラス基板を採用し、それにフェルールキャピラリーを永久固定し、このガラス基板の基準面と光学素子(偏光板とファラデー回転子を接着したもの)の基準面(辺)(磁石一体型光学素子では磁石の基準面(辺))とを所定関係で固定することで容易に光アイソレータを組み立てることが可能となる。
この例ではまず図9(a)〜(i)に示した工程により磁石に複数の光学素子を埋め込んだアレイを製作する。この工程は図6〜図7の工程(a)〜(i)と同様であるので、詳細は製作例3を参照されたい。ここまでの工程をまとめると次の通りである。
・ 基準辺に対して垂直又は、平行(設計による)に入射偏光面が向いている偏光ガラス1と、回転角がおよそ45°となっているファラデー回転子3と、基準面に対して大凡45°に偏光面が向いている偏光ガラス2を用いる(工程(a))。
・ 上記の素子は所定の波長に於いてあらかじめ、最大のアイソレーションと成るように角度調整しておく(工程(b))。
・ それぞれを短冊状切断(切断素子幅:0.3mm、長手方向初期の素子大きさによるが10mmとしておく)(工程(c))。
・ 偏光ガラス0°−ファラデー回転子−偏光ガラス45°−ファラデー回転子の順で繰り返し多数枚を重ねて接着固定する(工程(c)〜(d))。この時各素子の相対接着角度がズレないように、各素子を基準面に突き合わせながら並べて接着する。
・ 光学素子アレイ接着板を素子配列方向に直行する方向へ短冊切断(素子幅0.4mm)して光学素子アレイ45にする(工程(d)〜(e))。
・ 立方体の磁石6に幅0.45−深さ0.35mmの溝加工を所定のピッチ(3mm)多数本加工する(工程(f))。
・ 磁石溝部23に短冊アレイ光学素子45を基準面に合わせて多数本挿入接着固定を行う(工程(g))。
・ 磁石接着済み光学素子の偏光ガラス板中心が切りしろとなる(但し、Ag配行部を削らない事:今回の切りしろは0.35mmとした)ように切断加工を実施する(工程(h))。
・ 素子構成に対して適切な磁気印可条件となる方向で磁石6に着磁を行う(工程(i))。
【0037】
磁石一体光学素子アレイ50とは別に、図10の工程(j)〜(l)において、多数の光ファイバフェルールをガラス基板に固定したアレイを用意する。すなわち、まず図10の工程(j)において、砥石53を用いてガラス基板52(他の安定な無機素材も可)にフェルールを所定の位置に並べる為の矩形溝54(又はV溝)加工を施す。次いで、図10の工程(k)で、TEC光ファイバ21を埋め込んで接着したフェルールキャピラリー7の端面をPC研磨し、ファイバをカットする。これらのフェルールを溝54の所定の位置に並べ、接着剤で固定することにより光ファイバアレイを作る。
次に図10(l)に示したように、治具49の上面に光ファイバアレイを接着固定したガラス基板52の基準面R3を載せ、所定の箇所(光ファイバコア拡大部)に、磁石一体光学素子アレイ50を挿入するための溝23を加工する。溝加工は光ファイバと光学素子の反射が少なく成るように所定の角度をつける。溝加工は光ファイバアレイのすべてのフェルールキャピラリー7並びにガラス基板52を切断するように行う。溝23の底面はガラス基板の基準面R3に対して平行に行う。
図10(m)の工程に移り、切削した溝23の底面にガラス基板の基準辺R1又は磁石6に光学素子の基準辺R1に対して所定の関係にある基準辺R2を形成している場合にはR2を付き当てるように挿入し、各光学素子を対応する各光ファイバに整列させて接着固定する。ここで用いる接着剤は光路上の光が反射、吸収が少なくなるように、屈折率調整及び、透過損失の少ないものを使用する。これにより磁石一体光学素子アレイ50はガラス基板52の基準面R3に対してに対して正確な位置及び角度関係に固定される。
図10(n)の工程において、フェルールキャピラリー7の間の切断線55で磁石6とガラス基板40を切断砥石で切断して、所定のピッチで配列された埋込型光アイソレータアレイを切り離し個々の光アイソレータを得る。こうしてガラス基準面に対して所定の入射偏光方向となる埋込型光アイソレータが得られる。この形態は上記の製作例における保持部材の代わりに安価なガラス基板等の基板を使用できるので光学素子アレイ方式により安価かつ容易に光アイソレータを量産できる利益を提供する。
【0038】
製作例5
この例は製作例4の埋込型光アイソレータアレイにより得られるものと同様な光アイソレータであるが、アレイを使用しない方法を例示する。
先ず製作例1の方法(図4)において、同図(a)から(e)までの工程を実施して光アイソレータ素子である光学素子を得る。工程の概略は次の通りである。
・ 基準辺に対して垂直又は、平行(設計による)に入射偏光面が向いている偏光ガラス1と、回転角がおよそ45°となっているファラデー回転子、基準面に対して大凡45°に偏光面が向いている偏光ガラス2を用いる(図4の工程(a))。
・ 上記の素子は所定の波長に於いてあらかじめ、最大のアイソレーションと成るように角度調整しておく(図4の工程(b))。
・ それぞれを所定の構成で接着固定する(図4の工程(c))。
・ 偏光ガラスを入射側、出射側ともAg配行層の手前まで(60μm程度)研磨。
・ ダイシングで0.3×0.4mmにカットとして光学素子5とする(工程(d)〜(e))。
これとは別に、図11の工程(a)のように、TEC光ファイバ21をフェルール7(φ1.25mm)に接着して、フェルール端面をPC研磨及びファイバカットする。
次いで、図11の工程(b)のように、TEC光ファイバ接着済みフェルール7をガラス板60(ここではt1.0のガラス板)に基準面R3を基準としてV溝又は矩形の溝59を加工して(円筒のフェルールキャピラリの座りを良くした)に接着固定する。
図11の工程(c)に移り、基準板底面R3を基準として、TEC光ファイバ接着フェルールの所定の箇所(光ファイバコア拡大部)に素子及び、磁石挿入用の溝61を加工する。溝加工は光ファイバと素子の反射が少なく成るように所定の角度をつける。
これとは別に、図11の工程(d)において円柱磁石62(φ1.25)をフェルール溝加工面とほぼ同じ面積と成るように底面加工(基準面R2となる)を実施し、さらに素子挿入配置用の矩形溝63の加工を実施し、次いで磁石60の着磁を行う。
図11の工程(e)において、磁石62の溝63の底部に光学素子5の基準面R1を所定の方向に挿入する。溝加工済みTEC光ファイバフェルール7に光学素子5と磁石62を挿入し接着固定を行う。磁石の基準面R2はR3と一定に関係になる。なお、ここで用いる接着剤は光路上の光が反射、吸収が少なくなるように、屈折率調整及び、透過損失の少ないものを使用する。
以上のようにして基準面R1、R2を介在して、各部材の位置が正確に規制されるため、基準面R3に対して所定の入射偏光方向となる埋込型光アイソレータが得られる。
【0039】
【発明の効果】
本発明により、溝加工を切削する際に、入射光側の側面が出射光側の側面よりも溝深さ方向に大きく傾くように、加工砥石を傾斜させることにより、溝端面からの入射側への反射光を抑制することができる。
そのほか製作例に示したように、埋込型光アイソレータを用いた場合、LDモジュールの基準面に埋込型光アイソレータ基準部材面を載せるだけで、面倒な入射偏波方向合わせがいらない。
また、偏光ガラスを用いた光ファイバ埋込型光アイソレータの製造方法において、非常に高価な偏光ガラスを効率的に加工することにより、低価格を実現することができる。
偏光ガラス表面にある光の偏光機能を有する、金属微粒子の配行層(Ag配行層)が存在する領域(およそ50μm)を残しその他の部分を削りとることにより、薄く、光ファイバ間に埋込が可能な光学素子を作製する。
但し、金属微粒子層は表・裏の両面に存在するため、両方の層を効率よく使用する為に、偏光ガラス板の厚さ方向中間部分をスライサー、ワイヤーソー、バンドソーなどで加工することで、面倒な研磨加工の工数の低減、1枚の偏光ガラスからの素子取れ数の向上により、安価な埋込型光アイソレータの作製が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光アイソレータの構成図である。
【図2】(a)及び(b)は、従来のフェルールキャピラリーの光アイソレータ素子挿入溝の加工を示す図である。
【図3】(a)及び(b)は、フェルールキャピラリーの光アイソレータ素子挿入溝の加工を示す図である。
【図4】(a)〜(j)は、第1製作例の加工方法の順次工程と光アイソレータの構造を示す図である。
【図5】(a)〜(k)は、第2製作例の加工方法の順次工程と光アイソレータの構造を示す図である。
【図6】(a)〜(i)は、第3製作例の加工方法の始めの部分の順次工程と光アイソレータの構造を示す図である。
【図7】(j)〜(n)は、第3製作例の加工方法の残りの部分の順次工程と光アイソレータの構造を示す図である。
【図8】光アイソレータを組み込んだレーザ装置の断面図である。
【図9】(a)〜(i)は、第4製作例の加工方法の前半部分の順次工程と光アイソレータの構造を示す図である。
【図10】(j)〜(o)は、第4製作例の加工方法の後半部部分の順次工程と光アイソレータの構造を示す図である。
【図11】(a)〜(e)は、第5製作例の加工方法の後半部分の順次工程と光アイソレータの構造を示す図である。
【符号の説明】
1、2 偏光ガラス
3 ファラデー回転子
5 光学素子
6 永久磁石
7 フェルールキャピラリー
21 光ファイバ
23 溝
30 LED光源
31 コリメータ
32 光センサ
33 光パワーメータ
34 磁石
37 溝
38 埋込型光アイソレータ
39 溝
40 基準べース部材
45 短冊アレイ光学素子
47 切断線
48 固定溝
49 仮止め治具
50 磁石一体光学素子アレイ
52 ガラス基板
54 溝
55 切断線
Claims (3)
- 光アイソレータと、光ファイバと、前記光アイソレータを前記光ファイバを横断して埋め込む埋込溝付きフェルールとを有する光部品において、
前記埋込溝は前記光アイソレータの入射光側に傾いて形成されていると共に、前記埋込溝の断面のうち前記入射光側の側面が出射側の側面よりも溝深さ方向に対して大きく傾いていることを特徴とする光部品。 - 前記埋込溝が機械的加工方法または、機械的加工方法および化学研磨加工方法により形成されたことを特徴とする請求項1の光部品。
- 前記光アイソレータが偏光子とファラデー回転子とを備えることを特徴とする請求項1又は2の光部品。
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