JP2001013075A - 携帯用ガス測定装置、及びこれに適した検出ユニット - Google Patents

携帯用ガス測定装置、及びこれに適した検出ユニット

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JP2001013075A
JP2001013075A JP11181970A JP18197099A JP2001013075A JP 2001013075 A JP2001013075 A JP 2001013075A JP 11181970 A JP11181970 A JP 11181970A JP 18197099 A JP18197099 A JP 18197099A JP 2001013075 A JP2001013075 A JP 2001013075A
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昭二 木崎
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純一 小谷野
Tetsuya Kawabe
哲也 川辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積分効果を積極的に利用し、かつ外光等によ
る変色を受けることなく環境に存在する低い濃度のガス
を高い精度で測定すること。 【解決手段】 測定ヘッド9の一部をケースの窓3から
露出させるように収容し、吸引ポンプ12により吸引し
た被検ガスと呈色反応を生じる検出ユニット20を測定
ヘッド9に脱着可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、環境に存在する
低い濃度のガスを呈色反応を利用して測定する携帯用ガ
ス測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】濃度が極めて低くても長時間の吸引によ
り人体に影響を与えるガス、例えばホルムアルデヒドの
検出にはサンプリング時間の延長により高い精度で測定
できる呈色反応を利用したガス測定装置が利用されてい
る。しかしながら、検出媒体がテープ状に成形されてい
てテープの送り機構等が組み込まれているため、装置が
大型化し、携帯には向かないという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解消
するため、呈色反応媒体を小片に裁断して環境中に晒す
方法も提案されている。これによれが積分効果を利用す
ることができて、濃度の低いガスをも検出することが可
能であるものの、外光に長時間晒される関係上、呈色反
応媒体に高い耐光性が必要となるばかりでなく、測定に
長時間を要するという問題がある。本発明は、このよう
な問題に鑑みてなされたものであって、その目的とする
ところは積分効果を積極的に利用し、かつ外光等による
変色を受けることなく環境に存在する低い濃度のガスを
高い精度で測定することができる携帯用ガス検出装置を
提供することである。
【0004】また本発明の他の目的は、同上測定装置に
適した検出ユニットを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような問題を解消す
るために本発明においては、ガス吸引手段と、測定ヘッ
ドと、駆動用電源と、前記測定ヘッドの光学濃度の変化
を検出する信号処理手段とを、前記測定ヘッドの一部を
窓から露出させるようにケースに収容して構成され、前
記ガス吸引手段により吸引された被検ガスと反応して呈
色反応を生じる検出シートを前記測定ヘッドに脱着可能
とした。
【0006】
【作用】測定期間中においては、検出シートは蓋体によ
り外光から遮蔽され、かつ気密性を保持された状態で、
ガス吸引手段からの強制流に接触して短時間の間に被検
ガスの濃度に応じた呈色反応を生じる。
【0007】
【実施例】そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例
に基づいて説明する。図1は、本発明のガス検出装置の
一実施例を示すものであって、携帯可能なサイズのケー
ス1の上面1aに、一端を軸2aにより枢支された蓋体
2により開閉可能な窓3を形成して、ここに後述する検
出ユニット20が脱着される装填部4を設け、また比較
的見やすい位置には測定結果や操作状況を表示する表示
パネル5、及びスイッチパネル6を配置し、さらに側面
1bに装填部4に連通するガス取入口7を設けて構成さ
れている。
【0008】図2(イ)は、装填部4を拡大して示すも
のであって、バネ16に付勢された蓋体2に常時閉鎖さ
れ窓3には、測定ヘッド9が配置されている。測定ヘッ
ド9は、窓3からの露出面にテーパ部8を備え、これの
中心部に大気に開放された断面円形の測定室10が形成
されたブロックとして構成されている。測定室10には
ガス取入口7に連通するガス流入口11と、吸引ポンプ
12に連通する排出口13が形成され、また測定室10
の開口10aに光を照射する発光手段14と、後述する
検出ユニット20からの反射光を受ける受光手段15と
が収容されている。
【0009】図3は、前述の検出ユニット20の一実施
例を示すものであって、基体21に測定ヘッド9のテー
パ部8の高さHよりも若干浅い深さDのテーパ状の凹部
21aを形成し、その底面に検出シート22を固定して
構成されている。検出シート22は、被検ガスとの化学
反応により呈色する発色剤をセルロースに含浸させた
り、また合成紙の表面に塗布して構成されている。
【0010】基体21は、図4に示したように中央部に
テーパ状の開口23aが形成され、開口23aの周囲に
複数の爪23bを形成した枠体23と、爪23bに係合
する凹部24aが形成された支持板24とにより構成さ
れ、検出シート22を挟むように積層して爪23bを凹
部24aにはめ込んで一体化されている。
【0011】この検出ユニット20は、図5(イ)に示
したように凹部21aのテーパ部に一致するテーパ状の
凸部25aを備えた封止材25を用意し、先端面に好ま
しくは検出シート22と同様の成分を含むダミーのシー
ト26を固定し、図5(ロ)に示したように検出シート
22に対向させて重ね合わせ、遮気性を備えた袋や容器
に収容して商品に仕上げられている。
【0012】このように構成された装置において、被検
ガスと反応して光学濃度を変化する検出ユニット20を
用意し、蓋体2をバネ16に抗して開放し(図2
(イ))、凹部21aをヘッド9の側に向けて挿入する
と、検出ユニット20が、そのテーパ状の凹部21aを
測定ヘッド9のテーパ部8にガイドされた規定の位置に
セットされる。この状態で蓋体2を離すと、バネ16に
より蓋体2が元の状態に戻って検出シート22を測定室
10の開口10aに密着させるように弾圧する(図2
(ロ))。
【0013】この状態でスイッチパネル6の電源スイッ
チ6eを押圧すると、メインスイッチ30がONとな
り、電池31の電力が電源回路32等に供給される。こ
の状態で測定開始スイッチ6aを押圧すると、電源回路
32からポンプ12に駆動電力が供給され、ガス取入口
7から環境中のエアがガス流入口11から測定室10に
流れ込む。流れ込んだガスはその一部が検出シート22
に接触してから排出口13から外部に流出する。
【0014】この過程で、検出シート22に担持されて
いる発色剤が被検ガスの濃度に比例して反応してシート
22に反応痕が形成されていく。
【0015】この測定工程においては、検出シート22
は強制流に接触するため、短時間で大量の環境のエアに
接触することになり、拡散にエアと接触する場合に比較
して短時間で被検ガスと反応し、また外光から遮蔽され
ているから、光との反応により変色することがなく、測
定誤差の発生が防止される。
【0016】このようにして規定のサンプリング時間
T、例えば60秒が経過した段階で、マイクロコンピュ
ータ33がポンプ12への電力の供給を断ち、発光素子
14を発光させて検出シート22からの反射光を受光素
子15により検出してより検出シート22の光学的濃度
を検出して予め不揮発性のRAMに格納されている検量
線データに基づいてガスを算出し、デスプレイ駆動回路
34によりデイスプレイ5にガス濃度を表示する。ま
た、記憶スイッチ6dが押圧された場合には、今、測定
したガス濃度のデータを不揮発性のRAMに格納する。
【0017】なお、測定された結果が、当該検出ユニッ
トの測定レンジ外の場合にはアップスイッチ6b、また
はダウンスイッチ6cを操作して、規定のサンプリング
時間T、例えば120秒、または30秒に変更し、また
検出ユニット20を新しいものに交換してから再測定す
る。
【0018】これにより、サンプリング時間の延長によ
り検出シート22の反応痕の光学濃度を高めたり、また
低下させて発光素子14と受光素子15とで検出するの
適した光学濃度に調整して高い信頼性で被検ガスを測定
することができる。
【0019】測定が終了した段階で、電源をオフし、ま
た蓋体2をバネ16に抗して開放し、検出ユニット20
を取り出す。検出ユニット20を取り出してから蓋体2
を離すとバネ16により蓋体2が閉鎖される。これによ
り外部からの塵埃等の浸入を防止して測定誤差の発生を
防止することができる。
【0020】なお、上述の実施例においては検出ユニッ
ト20を単体として構成しているが、図7(イ)、
(ロ)に示したように円板状の支持基板40や帯状の支
持基板41を支持体とするようにして枠体23により検
出シート22を複数、配置して構成すると、装着後は測
定位置を順次移動させることにより複数回の測定が可能
となる。
【0021】また図7(ハ)に示したように下部にバネ
42が収容され、上部に取り出し口43aが形成された
ケース43に複数の検知ユニット20を積層状態で収容
してもよい。
【0022】なお、上述の実施例においては、測定室の
ガス排出口側から吸引してエアを検出シートに接触させ
るようにしているが、流入口側にポンプを接続してポン
プから吐出されたエアを検出シートに吹き付けても同様
の作用を奏することは明らかである。
【0023】また、上述の実施例においては、検出シー
トを枠体や支持板により挟持したユニットを使用する場
合について説明したが、蓋体の裏面が常時開口10aに
密着するようにその形状を若干変更すると、検出シート
を単体で載置しても、測定期間中は蓋体により外光を遮
蔽しつつ、蓋体の弾圧力により気密性を維持できるか
ら、使用の不便を厭わなければ、測定が可能である。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
ガス吸引手段と、測定ヘッドと、駆動用電源と、測定ヘ
ッドの光学濃度の変化を検出する信号処理手段とを、測
定ヘッドの一部を窓から露出させるようにケースに収容
して構成され、ガス吸引手段により吸引された被検ガス
と反応して呈色反応を生じる検出シートを測定ヘッドに
脱着可能としたので、測定期間中においては、蓋体によ
り外光を遮蔽しつつ気密性を保持した状態で、ガス吸引
手段からの強制流に検出シートを接触させることがで
き、短い時間で誤差を生じることなく被検ガスの濃度を
測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の測定装置の一実施例を示す図である。
【図2】同上装置の検出ユニット装填部を拡大して示す
断面図であって、図(イ)は蓋体を開放した状態を、ま
た図(ロ)は検出ユニットを装填して蓋体を閉鎖した状
態を示す図である。
【図3】図(イ)、(ロ)は、それぞれ同上装置に使用
する検出ユニットの一実施例を示す斜視図と断面図であ
る。
【図4】同上検出ユニットの一実施例を示す組立斜視図
である。
【図5】図(イ)、(ロ)は、それぞれ検出ユニットを
保管するのに適した蓋体の一実施例、及びこの蓋体によ
り封止された検出ユニットを示す図である。
【図6】本発明の測定装置の一実施例を示すブロック図
である。
【図7】図(イ)乃至(ハ)は、それぞれ検出ユニット
の他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 ケース 2 蓋体 4 検出ユニット装填部 5 表示パネル 6 操作スイッチ 7 ガス取入口 9 測定ヘッド 10 測定室 11 ガス流入口 12 吸引ポンプ 13 排出口 14 発光手段 15 受光手段 20 検出ユニット 21 基体 22 ガス検出シート 33 マイクロコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小谷野 純一 東京都板橋区小豆沢2丁目7番6号 理研 計器株式会社内 (72)発明者 川辺 哲也 東京都板橋区小豆沢2丁目7番6号 理研 計器株式会社内 Fターム(参考) 2G042 AA01 BD08 CB01 DA08 FA11 FB07 HA03 HA07 2G054 AA01 CA30 CE02 EA05 EB05 FA32 FA33 FA42 FA44 FA50 FB02 FB03 JA04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス吸引手段と、測定ヘッドと、駆動用
    電源と、前記測定ヘッドの光学濃度の変化を検出する信
    号処理手段とを、前記測定ヘッドの一部を窓から露出さ
    せるようにケースに収容して構成され、前記ガス吸引手
    段により吸引された被検ガスと反応して呈色反応を生じ
    る検出シートを前記測定ヘッドに脱着可能とした携帯用
    ガス測定装置。
  2. 【請求項2】 前記窓が、バネにより付勢された蓋体に
    より常時閉鎖されている請求項1に記載の携帯用ガス測
    定装置。
  3. 【請求項3】 前記測定ヘッドの露出面にテーパ状の凸
    部が形成され、前記凸部の中央域に前記被検ガスの流れ
    が生じる開口を有する測定室が形成されている請求項1
    に記載の携帯用ガス測定装置。
  4. 【請求項4】 一方の面に開口を備えた凹部を備えた基
    体の前記底部に被検ガスと呈色反応する発色剤を有する
    シートを固定してなる検出ユニット。
  5. 【請求項5】 前記基体が、通孔を穿設した枠体と、前
    記枠体に固定される支持板とにより構成され、前記シー
    トが前記枠体と支持板に挟持されている請求項4に記載
    の検出ユニット。
  6. 【請求項6】 前記凹部がテーパ状に形成されている請
    求項4に記載の検出ユニット。
  7. 【請求項7】 前記シートの発色剤と同一の発色剤を有
    するダミーのシートを重ね合せて包装されている請求項
    4に記載の検出ユニット。
  8. 【請求項8】 前記凹部に嵌まり込む凸部を備えた封止
    材を前記凹部に挿入して包装されている請求項4に記載
    の検出ユニット。
  9. 【請求項9】 前記凸部に前記シートの発色剤と同一の
    発色剤を有するダミーが設けられている請求項8に記載
    の検出ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006112992A (ja) * 2004-10-18 2006-04-27 Riken Keiki Co Ltd ガス検知シート
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