JP4080512B2 - パッシブ型放散フラックスサンプラ - Google Patents

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本発明は、家具、建材などの検査対象物から空気中に放散するホルムアルデヒド等の有害化学物質の放散フラックス(単位面積、単位時間当たりの放散量)を測定するに際し一切の動力、電源を必要とせずに、簡易に測定できるパッシブ型放散フラックスサンプラに関する。
近年、新築住宅に住む居住者に、頭痛、喉の痛み、眼の痛み、鼻炎、嘔吐、呼吸器障害、めまい、皮膚炎など様々な体調不良が生じている症例が数多く報告され、「シックハウス症候群」と呼ばれて社会的問題となっている。
このシックハウス症候群の発症メカニズムは未解明なところもあるが、主として、住宅内で使用される建材、家具、調度品、カーペット、カーテンなどに含まれるホルムアルデヒドや揮発性有機化合物(VOC)やなどの有害化学物質が放散されることによる室内空気汚染であると考えられている。
ところで、新築の家などの居住者がこのようなシックハウス症候群に罹ったとき、あるいは新築に限らず高濃度の室内汚染が発見されたとき、どの建材或いは家具から原因物質が放散されているかがわかれば、その建材や家具を交換することによってシックハウス症候群の原因を取り去ることができる。
しかしながら、現在、JISに規定される揮発性有機化学物質の放散量の測定方法は、建材の試験片を小型デシケータに入れて測定するデシケータ法であり、また将来的に、建材を入れて測定可能な20〜1000リットルの小型チャンバを使用する小型チャンバ法や、家具・建具を入れて測定可能な大型チャンバを用いる大型チャンバ法の原案作成が急がれているが、何れも、家屋に建て付けられた建材からの放散フラックスを測定することはできない。
また、室内空気に含まれる有害化学物質の濃度測定装置は存在するが、この測定装置では有害化学物質の放散フラックスを測定できないため発生源を特定することができない。
このため、最近では、このような濃度測定装置にアタッチメントを取り付けて、壁、天井、床など任意の場所から放散される化学物質放散量測定装置が提案されている。
特開2002−162322号
図4はこのような従来の測定装置41を示し、ボックス状に形成されたアタッチメント42の底面が開口部43に形成され、側面44にフィルタなどを設けた清浄空気導入口45が形成されると共に、上面に空気導出口46が形成され、空気を自動吸引してその空気中に含まれる化学物質の濃度を測定する濃度測定装置47が空気導出口46に接続されている。
そして、アタッチメント42の開口部43を壁面、天井面、床面等の検査対象部位に当接させた状態で、濃度測定装置47により空気を吸引させれば、壁面などから放散された有害化学物質が前記濃度測定装置47により計測される。
しかしながら、濃度測定装置47の空気吸引量との関係で、ボックス41の縦×横×高さ=20cm×20cm×30cmと大型であるため、持ち運びに不便で、且つ、高価であることから、通常は一台の測定装置41で測定することとしている。
したがって、屋内において多数点での測定が必須となる発生源の特定には長時間の調査を要する。
例えば、一つの部屋の中で化学物質の発生源を特定しようとすると、少なくとも、壁、天井、床、室内ドア、クローゼット内など複数箇所について測定しなければならない。この場合に、一台の測定装置41で測定するには、順次測定していかなければならず、1箇所の測定に最低30分程度を要するため、一軒の新築家屋についてその全部屋を隈なく測定しようとすると、時間と手間がかかるという問題があった。
また、アタッチメント42の開口部43が20cm×20cmと大きいため、少なくともその大きさの平面がある場所でなければ測定できず、高さが30cmもあるため、建物の構造上、狭くなっている部分は測定することができないという問題があった。
しかも、アタッチメント42は内側がステンレス貼りで重いので、天井や壁面に固定することが極めて困難で、実際には、床面しか測定することができないだけでなく、側面44に形成された清浄空気導入口45から外気(室内空気)を取り入れる構造となっているため、室内空気が化学物質で既に汚染されている場合に、その化学物質がフィルタで除去できずにアタッチメント内に侵入する可能性があるため、測定結果の信頼性が低いという問題もある。
さらにこの方法では導出口46から空気を自動吸引して濃度を測定するいわゆるアクティブ法によるものであるから、開口部43が当接されている壁面、天井面、床面等の検査対象部位表面の空気流動状態が通常の状態とは異なる。
すなわち通常の使用状態に比べて、検査対象部位表面の空気の流速が早くなるので、有害化学物質の拡散機構は検査対象物表面近傍のガス拡散支配から検査対象部位内部の拡散支配に変化する。
したがって、このようなアクティブ法で測定した場合、その測定結果は、通常使用状態での放散フラックスと異なることがあるので、最近では、検査対象部位表面の空気流動状態を通常の状態に維持したまま測定できるパッシブ法が推奨されている。
そこで本発明は、床面はもちろん天井でも、壁面でも、狭い場所でも、測定しようとする部位から放散された化学物質の放散流量(放散フラックス)を外気(室内空気)の影響を受けたり、測定部位表面の流動状態を乱すことなく、簡単且つ正確に測定できるパッシブ型放散フラックスサンプラを提供することを技術的課題としている。
この課題を解決するために、検査対象物から空気中に放散する特定の化学物質の放散フラックスを測定するパッシブ型放散フラックスサンプラであって、底面略中央に形成された化学物質を取り込む開口部を除き気密に形成された中空ケース内に、前記開口部に対向して前記化学物質と湿潤環境下で変色反応を呈する試験片が設けられると共に、前記試験片を湿潤環境に維持する保水材が配されたことを特徴としている。
本発明に係るパッシブ型放散フラックスサンプラによれば、ケース内に水を滴下して試験片を湿らせた後、ケースの底面を、壁面、天井面、床面など任意の検査対象物の検査部位に密着させて固定しておけば、検査対象物にホルムアルデヒドや揮発性有機化合物(VOC)などの有害物質が含まれている場合、その有害物質が開口部から測定チャンバ内に侵入して試験片に達するので、有害物質の放散フラックス(放散流量)に応じて試験片が変色する。
したがって、所定時間経過したときの試験片の色を、予め放散フラックスに応じて作成したカラーチャートと比較することにより、その検査部位からの有害物質の放散フラックスを測定することができ、開口部の開口面積と建材全体の面積の比に基づいて、その建材全体から排出される総放散量を算出することもできる。
この場合において、試験片の変色反応を利用して、その色変化を観察することにより放散フラックスを測定しているので、測定に際し一切の動力、電源を必要としない。
また、中空ケース内には保水材が配されているので、測定時間中、試験片が湿潤環境に維持されるので、一定の環境で測定することができ、測定精度のバラツキを抑えることができる。
このとき、中空ケースはガスバリア性を有し、開口部が形成された底面は検査対象物に貼り付けられてケース内は外気から遮断されているので、室内空気が有害物質により汚染されていても、その影響を受けることなく検査対象物から放散された有害物質の放散フラックスのみを正確に検出することができる。
さらに、動力を用いた空気の吸引によって対象有害物質を試験片に輸送するアクティブ法ではなく、自然状態で生じる対象有害物質の分子拡散によって試験片まで有害物質を輸送するパッシブ法を利用しているので、表面の流動状態を測定によって乱すことがなく、通常の使用状態での放散フラックスを正確に測定することができる。
なお、中空ケースをガスバリア性の低いプラスチック等で形成する場合は、ケースの内面又は外面のいずれか一方にDLC膜などのガスバリア膜を形成しておくことにより、有害物質の透過率をより低く抑えることができる。
また、サンプラの大きさは任意であるが、縦横5mm〜1cm程度の方形試験片を使用する場合、中空ケース外形の大きさは、せいぜい縦×横×厚さ=2cm×2cm×3mm程度で足り、どんな狭いところでも簡単に貼付固定することができる。
さらに、個々のサンプラの構造は極めて簡単で、その製造コストも安価であるので、複数のサンプラを夫々の測定箇所に貼付固定することにより、同時に放散フラックスを測定することができる。
なお、放散フラックスは、所定時間経過したときの試験片の色をカラーチャートと比較して測定する場合に限らず、試験片の色を光学的に測定し、これに基づいて算出すれば、より正確に測定することができる。
この場合、所定時間反応させたフラックスサンプラを測定装置の遮光室に形成されたセッティングステージにセットすれば、光源から照射された測定光が観察部に照射され、その反射光強度が光センサで検出される。
反射光強度は試験片の色に対応し、試験片の色は放散フラックスに対応する。
したがって、予め放散フラックスと反射光強度の関係を求めておけば、検出された反射光強度から放散フラックスを正確に算出できる。
本発明は、測定しようとする部位から放散された化学物質の流量を外気(室内空気)の影響を受けることなく、簡単且つ正確に測定できるようにするという課題を、電気的な測定装置を使用することなく、極めて簡単な構成のサンプラを用いることにより実現した。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、本発明に係るパッシブ型放散フラックスサンプラの一例を示す断面図、図2はその分解組立図である。
本例のパッシブ型放散フラックスサンプラ1は、建材等の検査対象物3に含まれるホルムアルデヒド(化学物質)が空気中に放散されるときの放散フラックス(放散流量)を測定するものであって、ガスバリア性を有する円板型の偏平中空ケース2の底面2aの略中央に検査対象物3から放散されるホルムアルデヒドをケース2内に取り込む開口部4が形成されると共に、該ケース2は開口部4を除き気密に形成されている。
また、ケース2の内面には、湿潤環境下でホルムアルデヒドと変色反応を呈する試験片5が前記開口部4に対向して設けられると共に、試験片5を湿潤環境に維持する保水材6が配されている。
試験片5は、例えば1cm×1cm程度の大きさの紙製基材シートに発色剤となるINT(p−ヨードニトロテトラゾリュウムバイオレット)と、反応触媒となるデヒドロゲナーゼ及びジアフォラーゼの二種類の酵素が担持されている。
これにより、水に濡らした試験片5にホルムアルデヒドが接すると、デヒドロゲナーゼによりホルムアルデヒドの水素が脱離されて、蟻酸とNADH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)に分解され、そのNADHとINTがジアフォラーゼにより反応してINTが減ることにより発色する。
また、ケース底面2aには両面テープ等の接着層7が形成されており、底面2aを検査対象物3の表面に押し当てたときに、開口部4の周囲と検査対象物3の間に隙間を生じないように開口部4が密着されるようになっている。
なお本例では、中空ケース2は、検査対象物3に貼り付けたままの状態で試験片5の色変化を外部から観察できるように全体が透明に形成されており、底面2aの反対面側が試験片5を裏面から観察する観察部2bとなっており、その外周縁には貼付け・取外しを容易に行い得るようにフランジ2cが形成されている。
そして、試験片5は、前記観察部2bの内面側に貼り付けられているので開口部4からの距離が一定に維持され、したがって、フラックスサンプラ1の底面2aを検査対象物3に貼り付けるだけで試験片5を検査対象物3の表面から一定の距離に配することができ、常に同一の条件で測定することができる。
また、ケース2内には、環状の保水紙(保水材)6が、開口部4から試験片5に至る流路を囲むように配されており、測定時に開口部4からケース2内に水滴を滴下することによりその水滴を吸引し、試験片5を湿潤環境に維持する。
また、開口部4には、その端縁からケース2の内側に延びる環状リブ10が形成されており、開口部4から滴下された水滴が表面張力で滞ることなく保水紙6に案内されると共に、検査対象物3から放散される化学物質を開口部4に対向して設けられた試験片5に真っ直ぐに導いてその放散量に応じた変色反応をより正確に生じさせるようになっている。
本例の中空ケース2は、厚さ0.5mm程度のプラスチックで、直径×厚さ=2cm×3mm程度、開口部4の直径が5mm程度に形成されている。
この程度の厚さのプラスチック製ケース2を用いた場合、ホルムアルデヒドはそのプラスチックを透過してしまうので、対ホルムアルデヒドのガスバリア性を高めるために、ケース2の外面又は内面の少なくとも一方に透明のDLC膜(ダイヤモンドライクカーボン膜)、シリカ蒸着膜などのガスバリア膜8が蒸着され、本例ではDLC膜が形成されている。
DLC膜はホルムアルデヒドに対するガスバリア性が極めて高いので、室内空気に含まれるホルムアルデヒドがケース2を透過して試験片5を変色させることがなく、検査対象物3から放散されたホルムアルデヒドの放散フラックスのみを正確に測定できる。
なお、中空ケース2はプラスチック製に限らずガラスその他任意の材料を使用することができ、ガラスを使用した場合はもともとガスバリア性が高いので、ガスバリア膜を形成する必要はない。
そして、中空ケース2の底面2aには、開口部4の周囲に環状の接着層7が形成され、保存状態でケース2内に湿気が入らないように、その接着層7に円形アルミシート11が貼り付けられて開口部4が気密に封止されている。
以上が本発明の一構成例であって、次にその作用について説明する。
このフラックスサンプラ1を用いて測定する場合、アルミシート11を剥がして開口部4からケース2内に水滴を滴下し、試験片5を湿潤させると共に、測定中に試験片5を湿潤環境に維持するように保水紙16を湿らしておく。
このとき、開口部4には環状リブ10が形成されているので、水滴がその表面張力により開口部4の端縁に滞ることがなく、スムースにケース2内に流入する。
次いで、開口部4を検査対象物3に向けて、ケース底面2aの接着層7を壁面、床面、天井面、家具など任意の検査対象物3に貼り付ける。
この場合において、開口部4が下向きになるように貼り付けても、ケース2内の水滴が開口部4に形成された環状リブ10に堰き止められるので、開口部4から流れ出すことがない。
この状態で、検査対象物3から放散される化学物質が開口部4を通り、ケース2内に取り込まれ、環状リブ10で形成された流路に案内されて、その正面に配された試験片5に達する。
そして、予め設定された所定時間(30分〜2時間)経過すると、検査対象物3から放散されたホルムアルデヒドが開口部4を透過してケース2内に分子拡散し、試験片5に到達する。
これにより、放散フラックスが多いところは試験片5が濃赤色に変化し、少ないところは淡赤色に変化し、0に近いところはほとんど変化しない。
したがって、試験片5の色に応じて放散フラックスを測定することができる。
このように試験片5の色が変化するので、所定時間経過したときの色を予め放散フラックスに応じて作成しておいたカラーチャートと比較することにより、その検査対象物3の検査部位からの有害物質の放散フラックスを測定することができる。
また、検査対象物3が同一材料であれば、その他の部位の放散フラックスも同量と予想できるので、開口部4の面積と検査対象物3の表面積との比に基づいて総放散量を算出することもできる。
さらに、開口部4からケース2内に分子拡散される放散フラックスを測定しているので、測定に際し空気を吸い込んだりする必要もなく、一切の動力、電源を必要としない。
さらにまた、対象有害物質を分子拡散によって試験片5まで輸送しているので、測定部位の表面の流動状態を測定によって乱すことがなく、通常の使用状態での放散フラックスを正確に測定することができる。
ケース2は、その外面又は内面の片方又は双方にDLC膜8が形成されてホルムアルデヒドに対するガスバリア性が高いので、室内空気に含まれるホルムアルデヒドがケース2を透過して試験片5を変色させることがなく、検査対象物3から放散されたホルムアルデヒドの放散フラックスを正確に測定できる。
さらに、サンプラ1は上述したように極めて小型に形成できるので、どんな狭いところでも簡単に貼付固定することができる。
また、個々のサンプラ1の構造は極めて簡単で、その製造コストも安価であるので、複数のサンプラ1を夫々の測定箇所に貼付固定することにより、多数の測定点における放散フラックスを同時に測定することもできる。
図3は、本発明に係る放散フラックスを算出する放散フラックス測定装置を示す。
本例の測定装置21は、上述したフラックスサンプラ1を用いて放散フラックスを測定するもので、遮光蓋22の内側に試験片5の色変化を光学的に測定する遮光室23が形成されると共に、検出された色変化に基づき放散フラックスを算出する演算処理装置24と、その値を表示する液晶ディスプレ25を備えている。
遮光室23内には、フラックスサンプラ1を位置決めするセッティングステージ26と、そのフラックスサンプラ1の観察部12bに測定光を照射する光源27と、前記フラックスサンプラ1の観察部12bからの反射光強度を検出する光センサ28が配されている。
セッティングステージ26にフラックスサンプラ1をその観察部12bを下向きにしてセットすると、セッティングステージ26下方に配された光源27から試験片5の位置に測定光が照射される。
試験片5はホルムアルデヒドと反応して赤〜赤紫系に変色するので、光源27はその補色関係にある緑系の光を測定光として出力するLEDが用いられ、本例では測定光の中心波長が555nmに選定されている。
また、光センサ28としては、波長500〜600nmにピーク感度を有するホトダイオードが使用されており、ホルムアルデヒドの放散フラックスが多いときは試験片5が濃色に変化して測定光が吸収されるので、光センサ28で検出される反射光強度が低下し、放散フラックスが少ないときは試験片5の変色が少なく測定光の吸収が少ないので反射光強度が相対的に高くなる。
演算処理装置24では、反射光強度に基づき変色に伴う吸光度を算出し、吸光度に基づき放散量を算出する。
まず、吸光度Pは次式により算出する。
P=[1−V/V]×100(%)
:反応前の試験片5若しくは基準白色の反射光強度
:反応後の試験片5についての反射光強度
そして、吸光度−放散量変換テーブル29に、既知の基準放散量Fnで測定されたサンプラ1の吸光度Pnに基づき放散量Fnと吸光度Pnの関係を記憶させておき、反応後のフラックスサンプラ1ついて算出された吸光度Pに基づいて、吸光度−放散量変換テーブル29を参照し放散量Fが求められる。
ここで、吸光度−放散量変換テーブル29は、Fn=f(Pn)の関数で表わされる場合であっても、その変換値を数表化して記憶している場合であっても良い。
このようにすれば、放散量Pは数値として出力することができるので、試験片5の微妙な色変化について、カラーチャートとの比較が困難な場合であっても、正確に放散量を算出することができる。
なお、ケース2に透明の観察部12bが形成されている場合について説明したが、本発明はこれに限らず、不透明であってもよく、この場合に測定装置21を用いて光学的に測定する場合は、開口部4側から試験片5に測定光を照射すればよい。
以上述べたように、本発明は、ホルムアルデヒドの放散フラックスを測定することはもちろんのこと、本発明はこれに限らず、試験片に含浸させる試薬を任意に選択することにより、その他の揮発性有機化合物(VOC)などの化学物質の放散フラックスを測定する用途に適用できる。
本発明に係るパッシブ型放散フラックスサンプラの説明図。 その分解構成図。 放散フラックス測定装置を示す説明図。 従来装置を示す説明図。
符号の説明
1 パッシブ型放散フラックスサンプラ
2 中空ケース
2a 底面
2b 観察部
2c フランジ
3 検査対象物
4 開口部
5 試験片
6 保水紙(保水材)
7 接着層
8 ガスバリア膜


Claims (7)

  1. 検査対象物から空気中に放散する特定の化学物質の放散フラックスを測定するパッシブ型放散フラックスサンプラであって、
    底面略中央に形成された化学物質を取り込む開口部を除き気密に形成された中空ケース内に、前記開口部に対向して前記化学物質と湿潤環境下で変色反応を呈する試験片が設けられると共に、前記試験片を湿潤環境に維持する保水材が配されたことを特徴とするパッシブ型放散フラックスサンプラ。
  2. 前記中空ケースには、前記試験片の色変化を外部から観察する透明の観察部が形成されている請求項1記載のパッシブ型放散フラックスサンプラ。
  3. 前記中空ケースがガスバリア性を有する請求項1又は2記載のパッシブ型放散フラックスサンプラ。
  4. 前記中空ケースの外面又は内面の少なくとも一方にガスバリア膜が形成されて中空ケースがガスバリア性を有する請求項1乃至3記載のパッシブ型放散フラックスサンプラ。
  5. 前記開口部の端縁からケース内側に延びる環状リブが形成された請求項1乃至4記載のパッシブ型放散フラックスサンプラ。
  6. 前記中空ケースの上面部の外周縁にフランジが形成されてなる請求項1記載のパッシブ型放散フラックスサンプラ。
  7. 使用前の状態で前記開口部を気密に封止するアルミシートが、前記接着層に貼り付けられてなる請求項1記載のパッシブ型放散フラックスサンプラ。
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