JP2001012749A - 電子レンジ - Google Patents

電子レンジ

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JP2001012749A
JP2001012749A JP11185015A JP18501599A JP2001012749A JP 2001012749 A JP2001012749 A JP 2001012749A JP 11185015 A JP11185015 A JP 11185015A JP 18501599 A JP18501599 A JP 18501599A JP 2001012749 A JP2001012749 A JP 2001012749A
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current
rotating plate
microwave oven
ratio
stop
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JP11185015A
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English (en)
Inventor
Nobuaki Ota
宣章 太田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)
  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
  • Electric Ovens (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品の載置位置のばらつき、食品容器の形状
や大きさなどの流動的な要素に極力影響されず、食品を
効率良く加熱できると共に、加熱むらの発生を効果的に
抑制すること。 【解決手段】 回転板駆動用のモータ14及びインバー
タ回路22などの制御を行う制御装置35は、電源電圧
検出回路41が検出した電源電圧及びカレントトランス
42が検出したインバータ回路22の入力電流の積とサ
ンプリング抵抗33により検出したマグネトロン27の
陽極電流との比を演算し、その比に基づいて回転板の停
止位置を設定し、回転板が停止位置に到達したときにモ
ータ14を断電して回転板を停止させる。この場合、制
御装置35は、回転板が1回転する期間を、6等分した
複数区間に分割した状態で認識すると共に、各分割区間
内に回転板の停止位置をそれぞれ設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品支持用の回転
板を備えた電子レンジに関する。
【0002】
【従来の技術】電子レンジの場合、マイクロ波の定在波
に起因して調理室内に電界分布の強弱(加熱エネルギの
大小)が発生する。このため、占有面積が比較的小さな
食品(御飯1杯、少量のおかずなど)を加熱する際には
加熱効率が低下し、平面方向に広がった大きな食品(冷
凍ピザなど)を加熱する際には加熱むらが生じる。そこ
で、回転板上に調理皿を介して食品を載置し、回転板を
回転させながら食品を加熱することが行われている。
【0003】このような加熱を行う場合、円周方向の加
熱むらを抑えることはできるが、特に調理室の側壁にマ
イクロ波の照射口があるときには調理皿の中央部で加熱
が弱く、外周部で加熱が強くなるなど、半径方向の加熱
むらを効果的に抑えることができない。これに加え、
「酒かん」などにおける上下方向の加熱むらが改善され
ないばかりか、占有面積が小さな食品を調理皿の中央部
に載置したときに加熱効率が悪化する。
【0004】このため、下記(1)ないし(3)の対策
が考えられているが、いずれも何等かの欠点を有してお
り、有効な対策になっていなかった。 (1)導波管側のインピーダンス調整用の可動素子を導
波管内に設け、調理室内の状態に合せてマグネトロンの
最大効率条件にインピーダンスを調整する。この構成の
場合、導波管内に設けられたインピーダンス調整用の導
体がスパークの原因になり、スパークの発生を抑えよう
とすると、逆にインピーダンスの調整効果が小さくな
る。
【0005】(2)調理室の底部に可動照射口を設け、
可動照射口を食品の真下に移動させる。この構成の場
合、可動照射口の駆動機構が複雑になるので、可動照射
口の設置が困難で実用性に乏しい。
【0006】(3)調理皿を回転させながら上下方向に
移動させる。この構成の場合、調理皿を上下動させる駆
動機構が必要になるので、構成が複雑になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本件発明の出願人は、
回転板を食品に応じた角度で停止させ、回転板の停止状
態で食品にスポット的にマイクロ波を照射する手段を
「特願平9−298437号」で提案した。この発明は
回転板の停止角度に応じて調理室内に特徴的な電界分布
が発生することに着目したものであり、これにより前述
した問題点に対処することができる。しかしながら、こ
のような手段を採用した場合でも、回転板の停止位置
が、当該回転板が1回転する範囲において1箇所に限定
された状態となるため、食品の加熱むらが発生する場合
が出てくる。また、上記手段では、食品の載置位置のば
らつき、食品容器の形状や大きさなどの流動的な要素に
応じた電界分布の違いに対応できず、食品をむらなく効
率的に加熱する点でさらなる改良の余地が残されてい
る。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、食品の載置位置のばらつき、食品容
器の形状や大きさなどの流動的な要素に極力影響され
ず、食品を効率良く加熱できると共に、加熱むらの発生
を効果的に抑制できる電子レンジを提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の電子レン
ジは、交流出力を供給するための電源装置と、この電源
装置の出力を昇圧する昇圧トランスと、この昇圧トラン
スから電源が与えられることに基づいて調理室内にマイ
クロ波を照射する加熱手段と、前記調理室内に設けられ
た食品支持用の回転板と、この回転板を回転駆動するモ
ータと、前記昇圧トランスの入力側の電流を検出する第
1の電流検出手段と、前記加熱手段の入力電流を検出す
る第2の電流検出手段と、前記モータの動作を制御する
ことにより前記回転板の停止位置を制御可能に設けら
れ、その停止位置を前記回転板を回転させた状態での前
記第1の電流検出手段による検出電流と前記第2の電流
検出手段による検出電流との比に基づいて設定する制御
手段とを備えた上で、前記制御手段を、前記回転板が1
回転する期間を複数区間に分割した状態で認識すると共
に、各分割区間内に前記回転板の停止位置をそれぞれ設
定する制御を行う構成としたものである。
【0010】この構成によれば、回転板が回転される
と、調理室内でのマイクロ波の定在波に乱れが生じ、調
理室内のインピーダンスが変化する。これにより、加熱
手段の動作状態に変化が起き、第1の電流検出手段が検
出する昇圧トランスの入力側の電流と第2の電流検出手
段が検出する加熱手段の入力電流との比が変動する。こ
のような比に基づいて回転板の停止位置を制御可能に設
けられた制御手段は、回転板が1回転する期間を複数区
間に分割した状態で認識すると共に、各分割区間内に回
転板の停止位置をそれぞれ設定する制御を行うようにな
る。この結果、回転板の停止位置が電流値の比に基づい
て設定されるようになって、食品の載置位置のばらつ
き、食品容器の形状や大きさなどが加味された停止位置
において、食品が効率的に加熱されるようになる。ま
た、上記停止位置は、回転板が1回転する期間において
複数箇所設定されるから、食品に加熱むらが発生する事
態を効果的に防止できる。
【0011】請求項2記載の電子レンジは、制御手段
が、回転板の停止位置を第1の電流検出手段による検出
電流と第2の電流検出手段による検出電流との比が最大
となる位置または最小となる位置に設定する構成となっ
ている。この構成によれば、回転板を上記比が最大とな
る位置で停止させた場合には加熱効率が向上するように
なり、この逆に当該比が最小となる位置で停止させた場
合には加熱むらの防止効果を高め得るようになる。
【0012】請求項3記載の電子レンジは、調理情報を
表示する表示手段を備えた上で、この表示手段に対し
て、第1の電流検出手段による検出電流と第2の電流検
出手段による検出電流との比を定量的に把握可能な状態
で表示する構成としたものである。この構成によれば、
加熱効率の変化状態を使用者に報知できてその付加的な
価値を高め得るようになる。
【0013】請求項4記載の電子レンジは、昇圧トラン
スの一次側電圧を検出する電圧検出手段を備えた上で、
制御手段が、回転板の停止位置を、記電圧検出手段によ
る検出電圧及び第1の電流検出手段による検出電流の積
と第2の電流検出手段による検出電流との比に基づいて
設定する構成としたものである。この構成によれば、制
御手段において回転板の停止位置を設定する際に、昇圧
トランスの一次側電圧の変動も加味されることになるか
ら、電源電圧が変動するような状況下でも回転板の停止
制御を安定した状態で行い得るようになり、結果的に加
熱効率の向上並びに加熱むらの抑止機能を的確に発揮で
きる。
【0014】このような構成とする場合、請求項5記載
の電子レンジのように、前記制御手段を、回転板の停止
位置を電圧検出手段による検出電圧及び第1の電流検出
手段による検出電流の積と第2の電流検出手段による検
出電流との比が最大となる位置または最小となる位置に
設定する構成としても良い。この構成によれば、回転板
を上記比が最大となる位置で停止させた場合には加熱効
率が向上するようになり、この逆に当該比が最小となる
位置で停止させた場合には加熱むらの防止効果を高め得
るようになる。
【0015】請求項6記載の電子レンジは、調理情報を
表示する表示手段を備えた上で、この表示手段に対し
て、電圧検出手段による検出電圧及び第1の電流検出手
段による検出電流の積と第2の電流検出手段による検出
電流との比を定量的に把握可能な状態で表示する構成と
したものである。この構成によれば、加熱効率の変化状
態を使用者に報知できてその付加的な価値を高め得るよ
うになる。
【0016】請求項7記載の電子レンジは、制御手段
を、加熱手段の駆動開始後において第1の電流検出手段
による検出電流が所定値以上になった時点以降に回転板
の停止位置の設定制御を開始する構成としたものであ
る。この構成によれば、加熱調理の開始直後の所定期
間、つまり加熱手段の動作がまだ安定していない期間に
は、回転板の停止位置を設定する制御が抑止されるか
ら、その停止位置が目標とする停止位置からずれてしま
う事態を未然に防止できる。
【0017】請求項8記載の電子レンジは、制御手段
が、回転板が1回転する期間を4以上の偶数区間に分割
した状態で認識すると共に、一つおきの分割区間に回転
板の停止位置を設定する構成としたものである。この構
成によれば、回転板が停止される位置が偏った状態にな
る事態が防止されるため、加熱むらの発生を抑止する上
で有益となる。
【0018】この場合、請求項9記載の電子レンジは、
回転板が導電材料により形成されると共に、その回転板
の形状が回転対称性に設定されていた場合に、制御手段
が、前記回転板が1/n回転の対称性であった場合に当
該回転板が1回転する期間を2n区間に分割した状態で
認識する構成としたものである。この構成によれば、回
転板の回転時において食品が効率的に加熱される位置が
各分割区間に周期的に出現することになるから、前述し
たような回転板の停止位置の制御が行われた場合に、加
熱効率を確実に向上させ得るようになる。
【0019】請求項10記載の電子レンジは、制御手段
が、回転板が最初に1回転する期間に複数の停止位置を
設定して記憶し、これ以降は記憶した各停止位置で回転
板を所定時間ずつ停止させる制御を行う構成としたもの
である。この構成によれば、回転板が最初に1回転され
た後には、毎回の回転周期毎に回転板を設定位置に停止
させる制御が行われるから、加熱効率の向上を図りなが
ら加熱むらを抑止できるようになる。
【0020】請求項11記載の電子レンジは、制御手段
が、回転板が1回転する毎に当該回転板の複数の停止位
置を設定する停止位置設定サイクルと、このように設定
された各停止位置で前記回転板を所定時間ずつ停止させ
る停止制御サイクルとを交互に行う構成としたものであ
る。この構成によれば、回転板の停止位置の制御動作が
常に最新の情報に基づいて行われることになるから、そ
の停止制御の信頼性を高め得るようになり、誤った停止
制御が行われることに起因して加熱効率が悪化したり加
熱むらが発生する事態を未然に防止できるようになる。
【0021】請求項12記載の電子レンジは、制御手段
が、回転板を設定位置に停止させる際に、モータの停止
制御タイミングをずらすことにより回転板の実際の停止
位置と設定位置との間の位置ずれを吸収する制御を行う
構成としたものである。この構成によれば、回転板の駆
動系の慣性により当該回転板の停止位置が設定位置から
ずれる事態を未然に防止できるようになって、加熱効率
の向上並びに加熱むらの防止効果を常に発揮できること
になる。
【0022】請求項13記載の電子レンジは、複数種類
の調理メニューに対応した自動調理を実行する機能を備
えた上で、制御手段が、回転板を設定位置に停止させる
際にモータの停止制御タイミングを選択された調理メニ
ューに応じた時間だけずらす制御を行う構成としたもの
である。この構成によれば、食品に適した加熱状態を容
易に得ることができるようになる。
【0023】請求項12或いは13の構成を採用する場
合、請求項14記載の電子レンジのように、モータの停
止制御タイミングのずれ時間を記憶した不揮発性メモリ
を備えた構成としても良く、この構成によれば、電子レ
ンジの出荷前の段階(例えば製造ライン上)において、
上記ずれ時間の設定を容易に行い得るようになる。
【0024】請求項15記載の電子レンジは、電源装置
を、商用交流電源出力を整流する整流回路及びその整流
出力を所定周波数の交流出力に変換して昇圧トランスの
一次側に与えるインバータ回路とを含んだ構成とした上
で、そのインバータ回路を、回転板の停止期間の出力が
当該回転板の回転期間の出力より大きくなるように制御
する構成としたものである。この構成によれば、回転板
の停止期間、つまりモータの消費電力が零になる期間に
は、インバータ回路の出力ひいては加熱手段の出力を、
家庭用配線のコンセント定格容量やブレーカ容量の範囲
内で、最大限高め得るようになる。
【0025】この場合、請求項16記載の電子レンジの
ように、第1の電流検出手段による検出電流と第2の電
流検出手段による検出電流との比、若しくは電圧検出手
段による検出電圧及び第1の電流検出手段による検出電
流の積と第2の電流検出手段による検出電流との比が限
度値を越えて変化したときにはインバータ回路の動作を
停止させる構成としても良い。この構成によれば、イン
バータ回路の動作が異常になって過大な負荷電流が流れ
る事態を未然に防止できるようになる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて説明する。まず、電子レンジの概略的な外観を
示す図2において、キャビネット1は前面が開口した矩
形箱状をなすものであり、その内部に前面が開口した矩
形容器状の調理室2が形成されていると共に、前面部に
調理室2の開口部を開閉するためのドア3が回動可能に
装着されている。
【0027】キャビネット1内には、調理室2の側方に
隣接して機械室(図示せず)が形成されており、機械室
内には、後述する電源装置及びマグネトロンなどが収納
されている。キャビネット1における機械室の前面側位
置には操作パネル4が設けられており、この操作パネル
4には、調理開始用のスタートスイッチ5、複数種類の
調理メニューに対応した自動調理スイッチ6、調理時間
を設定するための時間設定ダイヤル7、調理情報や時間
情報などを表示するためのLEDパネル8(表示手段に
相当)が配設されている。
【0028】調理室2内の天井部には、オーブン調理及
びグリル調理用のヒータ9が設けられている。調理室2
内の底部には、食品支持用の円形状の回転板10が設け
られている。この回転板10は、例えば鋼板のような導
電材料の表面にほうろう処理を施したもので、特にレン
ジ調理時には、回転板10上に円形状の調理皿(図示せ
ず)が載置される構成となっている。尚、この調理皿
は、ガラスやセラミックなどのようなマイクロ波透過材
料により形成される。
【0029】図3には上記回転板10の平面形状が示さ
れている。即ち、図3において、回転板10は円環状の
周囲枠部11と中心部に位置する円形状のハブ部12と
の間を、3本のアーム部13により一体的に繋いだ形状
となっている。この場合、ハブ部12の中心部下面には
筒状のボス部12aが設けられており、このボス部12
aが、回転板10を回転駆動するための減速ギア機構を
内蔵したモータ(図4に符号14を付して示す)の出力
軸に連結される構成となっている。また、回転板10の
各アーム部13は周方向に120°ずつ離間した等間隔
ピッチで設けられたものであり、ハブ部12を中心に放
射状に延びている。ハブ部12には、各アーム部13の
基部と対応した位置に、3個の円弧状開口部12bが周
方向に120°ずつ離間した等間隔ピッチで形成されて
いる。要するに、回転板10の形状は、モータ14(図
4参照)により1/3回転される毎に投影形状が同一に
なる回転対称性に設定されている。
【0030】図4には、電子レンジの電気的構成が概略
的に示されており、以下これについて説明する。但し、
この図4では、周知のドアスイッチ、ショートスイッ
チ、マグネトロンサーマルスイッチ、庫内灯などの図示
を省略している。図4において、電源装置15は、商用
交流電源16に接続された一対の電源線17、18から
給電されるようになっている。この電源装置15は、商
用交流電源16の出力を全波整流する整流回路19と、
その整流出力を平滑するための平滑用リアクトル20及
び平滑用コンデンサ21と、その平滑直流出力を所定周
波数の交流出力に変換するためのインバータ回路22と
を備えた構成となっている。尚、電源線17、18間に
は雑音防止コンデンサ23が接続されている。
【0031】インバータ回路22は、昇圧トランス24
の一次巻線24aを共振要素として利用する構成のもの
であり、前記平滑用コンデンサ21と並列に、共振コン
デンサ25及びIGBT26のコレクタ・エミッタ間の
直列回路を接続すると共に、共振コンデンサ25の両端
に昇圧トランス24の一次巻線24aを接続した構成と
なっている。
【0032】昇圧トランス24が有する2個の二次巻線
24b、24cのうち、一方の二次巻線24bの両端に
はマグネトロン27(加熱手段に相当)の陰極が接続さ
れており、このマグネトロン27の陽極はグランド端子
に接続されている。昇圧トランス24の二次側には倍電
圧整流回路28が接続されている。この倍電圧整流回路
28は、2個の高圧コンデンサ29、30の直列回路と
2個の高圧ダイオード31、32の直列回路とを並列接
続して成るものであり、高電位側の高圧ダイオード31
のアノードがマグネトロン27の陰極(二次巻線24b
の一方の端子)に接続され、低電位側の高圧ダイオード
32のカソードがサンプリング抵抗33(第2の電流検
出手段に相当)を介してグランド端子に接続されてい
る。また、高圧コンデンサ29、30の共通接続点が二
次巻線24cの一方の端子に接続され、高圧ダイオード
31、32の共通接続点が二次巻線24cの他方の端子
に接続されている。尚、倍電圧整流回路28には、抵抗
34が並列に接続されている。
【0033】この場合、倍電圧整流回路28からマグネ
トロン27に電源が供給されると、そのマグネトロン2
7が発振してマイクロ波を発生するようになり、そのマ
イクロ波は、導波管及び調理室2の側壁に形成された照
射口(何れも図示せず)を介して調理室2内に照射され
る構成となっている。そして、サンプリング抵抗33の
両端には、マグネトロン27の陽極電流(入力電流)に
応じたレベルの電圧信号が発生するものであり、この電
圧信号は、マグネトロン27の陽極電流レベルを示す電
流検出信号Ibとして後述する制御装置35(制御手段
に装置)に入力される構成となっている。
【0034】商用交流電源16の両電源線17、18間
には、降圧トランス36の一次巻線36aが接続されて
いる。この降圧トランス36の二次巻線36bには、セ
ンタタップ形式の全波整流回路37が接続されており、
その全波整流回路37の出力端子とグランド端子との間
には、充電用の抵抗38及び放電用の抵抗39の直列回
路が接続され、その抵抗39と並列にコンデンサ40が
接続されている。上記した降圧トランス36、全波整流
回路37、抵抗38、39、コンデンサ40は、電源電
圧検出回路41(電圧検出手段に相当)を構成するもの
であり、コンデンサ40の端子間電圧が電源電圧レベル
を示す電圧検出信号Vinとして前記制御装置35に入力
される構成となっている。
【0035】尚、図示しないが、上記降圧トランス36
は、制御装置35などのための制御用電源回路にも利用
されるものであり、二次巻線36bに安定化電源回路な
どが接続される構成となっている。
【0036】また、前記電源線18には、カレントトラ
ンス42(第1の電流検出手段に相当)が設けられてお
り、このカレントトランス42の二次側出力は、インバ
ータ回路22に対する入力電流(昇圧トランス24の入
力側の電流)のレベルを示す電流検出信号Iinとして制
御装置35に入力される構成となっている。
【0037】商用交流電源16の両電源線17及び18
間には、リレースイッチ43と前記ヒータ9との直列回
路、リレースイッチ44と前記回転板10駆動用のモー
タ14との直列回路、リレースイッチ45とファンモー
タ46との直列回路が接続されている。尚、上記ファン
モータ46は、前記図示しない機械室内に配設されたも
のであり、その駆動状態で機械室内部の電気部品を冷却
するための送風ファン(図示せず)が運転されるように
なっている。
【0038】制御装置35には、上述した電流検出信号
Ib及びIin、電圧検出信号Vinの他に、スタートスイ
ッチ5及び自動調理スイッチ6からの操作信号や時間設
定ダイヤル7の操作量を検出するためのエンコーダ7a
からの検出信号が入力されるようになっている。そし
て、制御装置35は、それらの入力信号並びに予め設定
されたプログラムなどに基づいて、リレースイッチ43
〜44のオンオフ制御、LEDパネル8の表示制御、ド
ライバIC47を通じたインバータ回路22の動作制御
などを行う構成となっている。尚、制御装置35内に
は、各種の制御用データを記憶するための不揮発性メモ
リ(図示せず)が設けられている。
【0039】しかして、上記のように構成された電子レ
ンジでは、回転板10を回転させながら行うレンジ調理
時の開始時において、電流検出信号Iinにより示される
インバータ回路22の入力電流は、図5に示すように過
渡的に上昇した後にほぼ安定した状態を呈するようにな
る。この場合、回転板10の回転に伴い調理室2内のイ
ンピーダンスが周期的に変動するものであり、これに応
じて加熱効率が図6に示すように周期的に変動すること
になる。ここで、電圧検出信号Vin及び電流検出信号I
inの積と電流検出信号Ibとの比ΔR=Vin×Iin/I
b(つまり、インバータ回路22の入力電圧及び入力電
流の積とマグネトロン27の陽極電流との比は、回転板
10の回転に応じて図7に示すように変化するものであ
り、その比ΔR(=Vin×Iin/Ib)と加熱効率との
間に密接な比例関係があることが実験的に判明した。
【0040】この場合、調理室2内のインピーダンスに
大きな影響を及ぼす導電材料製の回転板10は、1/3
回転される毎に投影形状が同一になる回転対称性の形状
になっているため、図7に示すように、回転板10が1
回転される期間(0〜360°)において比ΔR(加熱
効率に対応)が相対的に大きくなるピークが3回出現す
ることになる。但し、この図7の例は、食品を回転板1
0上の調理皿の中央に載置した場合の例であり、食品を
調理皿の縁部寄り位置に載置した場合には、比ΔR(=
Vin×Iin/Ib)は、例えば図8のような状態で変化
することになる。
【0041】制御装置35にあっては、このような関係
に基づいて加熱効率が大きくなる回転板10の位置を、
比ΔR(=Vin×Iin/Ib)を利用した演算により検
出し、その検出結果に基づいて回転板10の停止位置を
決定する制御を行うようになっている。図1には、制御
装置35による制御内容のうち本発明の要旨に関係した
部分の内容が示されており、以下これについて関連した
作用と共に説明する。尚、この図1は、レンジ調理のた
めの制御内容を示すものである。
【0042】制御装置35は、自動調理スイッチ6及び
時間設定ダイヤル7による調理メニュー及び調理時間の
設定が操作が行われた後に、スタートスイッチ5が操作
されたことを検出すると、調理開始制御ルーチンS1を
実行するものであり、このルーチンS1では、リレース
イッチ44及び45をオンさせてモータ14及びファン
モータ46に通電することにより回転板10及び図示し
ない送風ファンの運転を開始すると共に、ドライバIC
47を通じてインバータ回路22ひいてはマグネトロン
27の駆動を開始する制御が行われる。
【0043】次いで、カレントトランス42からの電流
検出信号Iinにより示されるインバータ回路22の入力
電流が所定値以上になるまで待機し(ステップS2)、
所定値以上になったときには、回転板10の停止位置を
設定するための制御を開始する。まず、ステップS3に
おいて、インバータ回路22の入力電圧及び入力電流の
積とマグネトロン27の陽極電流との比ΔR(=Vin×
Iin/Ib)の検知を開始し、次のステップS4では、
回転板10が1/6回転される期間毎の比ΔRの最大値
を記憶する動作を行う。具体的には、制御装置35は、
回転板10が1回転する期間を6等分した複数区間に分
割した状態で認識するものであり、各分割区間内におけ
る比ΔRの最大値を検出して記憶する。食品を回転板1
0上の調理皿の中央に載置した場合の比ΔRの変化例を
示す図7、並びに食品を当該調理皿の縁部寄り位置に載
置した場合の比ΔRの変化例を示す図8中には、上記の
ような分割区間を破線で区切った状態で示すと共に、各
分割区間において検出した比ΔRの最大値がMAX1〜
MAX6として示されている。
【0044】次いで、ステップS5では、検出した比Δ
Rの最大値(つまり加熱効率と比例関係にある値)を、
定量的に把握可能な状態(例えばグラフ表示)にてLE
Dパネル8に表示する。この後には、比ΔRが所定の限
度値より小さくなったか否かを判断し(ステップS
6)、「YES」と判断したときには、異常停止制御ル
ーチンS7を実行した後に、エラー終了する。尚、比Δ
R<限度値になる状態は、マグネトロン27の陽極電流
が異常に増大した状態に対応するものである。そして、
上記異常停止制御ルーチンS7では、リレースイッチ4
4を強制的にオフさせて回転板10の回転を停止させる
制御、並びにドライバIC47を通じたインバータ回路
22の駆動を停止してマグネトロン27を駆動停止させ
る制御を行うと共に、LEDパネル8にエラー表示を行
うものであり、この後には、一連の制御動作を終了す
る。このとき、ファンモータ46は運転状態がそのまま
保持されるものであり、その後の適宜時期(例えばマグ
ネトロン27或いはその周辺部の温度が十分に低下した
とき)に運転終了される構成となっている。
【0045】前記ステップS6で「NO」と判断したと
きには、回転板10の停止位置を設定するための制御を
開始してから回転板10が1回転したか否かを判断し
(ステップS8)、「NO」の場合にはステップS4へ
戻って、ステップS4〜S8を反復して実行するが、
「YES」の場合、つまり回転板10が1回転する期間
を6等分した複数の分割区間での比ΔRの最大値の記憶
が終了した場合にはステップS9を実行する。
【0046】このステップS9では、記憶した比ΔRの
6つの最大値のうち、最も大きいものを抽出し、その比
ΔRの最大値に対応した位置を回転板10の停止位置と
して設定する。次いで、ステップS10では、上記のよ
うに設定した停止位置を含む分割区間に対して一つおき
の配置となる分割区間における比ΔRの最大値に対応し
た位置を回転板10の停止位置として設定する。つま
り、図7、図8の例では、まず、比ΔRの最大値MAX
1〜MAX6のうち、最も大きい最大値MAX5に対応
した位置が回転板10の停止位置として設定され、次い
で、これと一つおきの分割区間における最大値MAX
1、MAX3に対応した位置が回転板10の停止位置と
して設定されることになる。
【0047】ここで、回転板10を目標とする位置に正
確に停止させようとする場合には、その回転板10の駆
動系の慣性により当該回転板10の停止位置が設定位置
からずれる事態を防止する手段を講じることが望まし
い。このため、制御装置35内に設けられた図示しない
不揮発性メモリには、モータ14を断電してから実際に
回転板10が停止するまでのずれ量を示すデータが記憶
されており、このずれ量データを使用して回転板10の
停止位置の制御を行うようにしている。
【0048】つまり、ステップS11では、ステップS
10で設定された停止位置に回転板10を停止させるの
に必要なずれ量データを不揮発性メモリから読み込んで
おくものであり、この後には、設定された調理時間が経
過するまで、若しくは回転板10が前述のように設定さ
れた停止位置に前記ずれ量データを加味した位置に到達
するまで待機する(ステップS12、S13)。
【0049】そして、ステップS13で「YES」と判
断したとき(回転板10が設定された停止位置にずれ量
データを加味した位置に到達したとき)には、リレース
イッチ44をオフさせてモータ14を断電することによ
り回転板10を停止させると共に、ドライバIC47を
通じてインバータ回路22の出力を増大させる制御を行
う(ステップS14)。
【0050】次いで、設定された調理時間が経過するま
で、若しくは所定時間例えば10秒が経過するまで待機
し(ステップS15、S16)、設定調理時間が経過す
ることなく10秒が経過したときには、リレースイッチ
44を再度オンさせてモータ14に再通電することによ
り回転板10の回転を再開させると共に、ドライバIC
47を通じてインバータ回路22の出力を元の状態に減
少させる制御を行い(ステップS17)、この後に前記
ステップS12へ移行して、ステップS12以降の制御
を実行する。
【0051】そして、ステップS12若しくはS15で
「YES」と判断したとき、つまり設定された調理時間
が経過したときには、調理停止制御ルーチンS18を実
行して調理終了するものであり、このルーチンS18で
は、リレースイッチ44、45をオフさせて回転板10
の回転及び図示しない送風ファンの運転を停止させる制
御、並びにドライバIC47を通じたインバータ回路2
2の駆動を停止してマグネトロン27を駆動停止させる
制御を行うことになる。
【0052】以上要するに、本実施例は、電源電圧レベ
ルを示す電圧検出信号Vin及びインバータ回路22の入
力電流のレベルを示す電流検出信号Iinとの積とマグネ
トロン27の陽極電流(入力電流)のレベルを示す電流
検出信号Ibとの比ΔR(=Vin×Iin/Ib)がマグ
ネトロン27による加熱効率と相関関係にあることに着
目し、その比ΔRに基づいて回転板10の停止位置を制
御するようにした点に大きな特徴を有するものである。
この場合、回転板10が回転されると、調理室2内での
マイクロ波の定在波に乱れが生じ、調理室2内のインピ
ーダンスが変化する。これにより、マグネトロン27の
動作状態(共振状態)に変化が起き、加熱効率つまり比
ΔRが変動することになる。
【0053】本実施例において、制御装置35は、レン
ジ調理の実行時において、回転板10が1回転する期間
を6つの区間に分割した状態で認識すると共に、各分割
区間のうち、比ΔRの最大値が存在する分割区間及びこ
の区間を含む一つおきの分割区間内に回転板10の停止
位置をそれぞれ設定する制御を行うと共に、各分割区間
において比ΔRが最大となる位置(つまり加熱効率が最
大となる位置)に回転板10を所定時間(10秒)ずつ
停止させる制御を行うようになる。この結果、回転板1
0の停止位置が、マグネトロン27による加熱効率の大
きくなる位置に設定されるものであり、これにより、食
品の載置位置のばらつきや食品容器の形状や大きさなど
が加味された停止位置において、その加熱が効率的に行
われるようになる。
【0054】また、上記停止位置は、回転板10が1回
転する期間において複数箇所(3箇所)設定されるか
ら、食品に加熱むらが発生する事態を効果的に防止でき
る。特に、制御装置35は、上記のように3箇所の停止
位置を設定するに当たって、回転板10が1回転する期
間を6等分した区間に分割した状態で認識すると共に、
一つおきの分割区間に回転板10の停止位置を設定する
構成となっているから、回転板10が停止される位置が
偏った状態になる事態が防止されて、加熱むらの発生を
抑止する上で極めて有益になるものである。因みに、食
品を回転板10上の調理皿の中央に載置した場合には、
その場合の比ΔRの変化例を示す図7のように、比ΔR
の最大値MAX1、MAX3、MAX5はほぼ同じレベ
ルなるが、食品を調理皿の縁部寄り位置に載置した場合
には、その場合の比ΔRの変化例を示す図8のように、
比ΔRの最大値MAX5が突出して大きくなる。このた
め、回転板10を上記最大値MAX5が出現する位置の
みに停止させた場合には、加熱むらが大きくなる可能性
があるが、回転板10の停止位置を上述した一つおきの
分割区間に停止させる構成によれば、このような場合の
加熱むらの発生も抑制できるようになる。
【0055】この場合、導電材料より成る回転板10の
形状が、1/3回転される毎に投影形状が同一になる回
転対称性に設定されているから、回転板10の回転時に
おいて食品が効率的に加熱される位置が各分割区間に周
期的に出現することになる。従って、上述のような回転
板10の停止位置の制御が行われた場合に、加熱効率を
確実に向上させ得るものである。
【0056】制御装置35は、回転板10が最初に1回
転する期間に3箇所の停止位置を設定して記憶し、これ
以降は記憶した各停止位置で回転板10を所定時間(1
0秒)ずつ停止させる制御を行う構成となっている。こ
の構成によれば、回転板10が最初に1回転された後に
は、その後における毎回の回転周期毎に回転板10を設
定位置に所定時間ずつ停止させる制御が行われるから、
加熱効率の向上を図りながら加熱むらを抑止できるよう
になる。
【0057】尚、本実施例では、回転板10の停止位置
を、電源電圧レベルを示す電圧検出信号Vin及びインバ
ータ回路22に対する入力電流レベルを示す電流検出信
号Iinの積とマグネトロン27の陽極電流レベルを示す
電流検出信号Ibとの比ΔRに基づいて設定する構成と
したが、上記電流検出信号Iin及びIbの比に基づいて
設定する構成としても同様の効果が得られるものであ
る。但し、本実施例のように、回転板10の停止位置の
設定に電圧検出信号Vinを含む比ΔRを使用する構成と
した場合には、その回転板10の停止位置を設定する際
に、昇圧トランス24の一次側電圧の変動も加味される
ことになるから、商用交流電源16の電圧が変動するよ
うな状況下でも回転板10の停止制御を安定した状態で
行い得るようになり、結果的に加熱効率の向上並びに加
熱むらの抑止機能を的確に発揮できる。
【0058】制御装置35は、上記のように検出した比
ΔRの最大値、つまり加熱効率と比例関係にある値を、
LEDパネル8に対し定量的に把握可能な状態で表示す
る構成となっているから、レンジ調理時において、加熱
効率の変化状態を使用者に視覚的な情報によって報知で
きるようになって、付加的な価値を高め得るようにな
る。
【0059】制御装置35は、上述した回転板10の停
止位置の設定制御を、マグネトロン27の駆動開始後に
おいてカレントトランス42からの電流検出信号Iinに
より示される入力電流値が所定値以上になった時点以降
に開始する構成となっている。この構成によれば、加熱
調理の開始直後の所定期間、つまりマグネトロン27の
動作がまだ安定していない期間には、回転板10の停止
位置を設定する制御が抑止されるから、その停止位置が
誤って設定される事態、つまり加熱むら発生の原因とな
る事態に陥ることを未然に防止できるようになる。
【0060】また、不揮発性メモリ(図示せず)に対
し、モータ14を断電してから実際に回転板10が停止
するまでのずれ量を示すデータを記憶しておき、制御装
置35は、回転板10を設定位置に停止させる際に、上
記ずれ量データに基づいてモータの停止制御タイミング
をずらすことにより回転板10の実際の停止位置と設定
位置との間の位置ずれを吸収する制御を行うようになっ
ている。これにより、回転板10の駆動系の慣性により
当該回転板10の停止位置が設定位置からずれる事態を
未然に防止できるようになって、前述したような加熱効
率の向上並びに加熱むらの防止効果を常に発揮できるこ
とになる。
【0061】電源装置15は、商用交流電源16の出力
を整流する整流回路19及びその整流出力を所定周波数
の交流出力に変換して昇圧トランス24の一次側に与え
るインバータ回路22とを含んだ構成とされ、制御装置
35は、回転板10の停止期間にはインバータ回路22
の出力を増大させ、当該回転板10の回転期間にはイン
バータ回路22の出力を減少させる制御を行う構成とな
っている。この構成によれば、回転板10の停止期間、
つまりモータ14の消費電力が零になる期間には、イン
バータ回路22の出力ひいてはマグネトロン27の出力
を、家庭用配線のコンセント定格容量やブレーカ容量
(一般的には15A)の範囲内で、最大限高め得るよう
になる。
【0062】制御装置35は、前記比ΔRが限度値を越
えて変化したときにはインバータ回路22の動作を停止
させる構成となっている。この構成によれば、インバー
タ回路22の動作が異常になって過大な負荷電流が流れ
る事態を未然に防止できるようになる。尚、回転板10
の停止位置を電流検出信号Iin及びIbの比に基づいて
設定する構成を採用する場合には、その比が予め設定さ
れた限度値を越えて変化したときにはインバータ回路2
2の動作を停止させることになる。
【0063】その他、本発明は上記した実施例に限定さ
れるものではなく、以下のような変形或いは拡大が可能
である。上記した実施例では、制御装置35は、回転板
10が最初に1回転する期間に3箇所の停止位置を設定
して記憶し、これ以降は記憶した各停止位置で回転板1
0を停止させる制御を行う構成としたが、これに代え
て、回転板10が1回転する毎に当該回転板10の複数
の停止位置を設定する停止位置設定サイクルと、このよ
うに設定された各停止位置で回転板10を所定時間ずつ
停止させる停止制御サイクルとを交互に行う構成を採用
して良いものである。特に、この構成によれば、回転板
10の停止位置の制御動作が常に最新の情報に基づいて
行われることになるから、その停止制御の信頼性を高め
得るようになり、誤った停止制御が行われることに起因
して加熱効率が悪化したり加熱むらが発生する事態を未
然に防止できるようになる。
【0064】制御装置35は、回転板10の停止位置を
比ΔRが最大となる位置に設定する構成としたが、その
比ΔRが最小となる位置に設定する構成としても良く、
このように構成した場合には、加熱むらの防止効果を高
めたいときに有効となる(加熱効率はある程度犠牲とな
る)。
【0065】回転板10の形状を1/3回転の対称性に
構成し、これに応じて当該回転板10が1回転する期間
を6等分した複数区間に分割した状態で認識する例で説
明した、回転板の形状が1/n回転の対称性であった場
合には、当該回転板が1回転する期間を2n区間に分割
した状態で認識すれば良いものである。
【0066】制御装置35は、回転板10を設定位置に
停止させる際にモータ14の停止制御タイミングを選択
された調理メニューに応じた時間だけずらす制御を行う
構成であっても良く、この構成によれば、食品に適した
加熱状態を容易に得ることができるようになる。この場
合、不揮発性メモリに対し、上記モータ14の停止制御
タイミングのずれ時間を各調理メニューと対応付けた状
態で記憶しておく構成としても良く、この構成によれ
ば、電子レンジの出荷前の段階(例えば製造ライン上)
において、上記ずれ時間の設定を容易に行い得るように
なる。
【0067】上記実施例においては、ヒータ調理機能を
有する電子レンジに適用したが、これに限定されるもの
ではなく、例えばレンジ調理専用機に適用しても良い。
上記実施例においては、加熱手段としてマグネトロン2
7を例示したが、マイクロ波を発生して食品を加熱でき
る加熱手段であれば良い。また、インバータ回路22は
必要に応じて設ければ良い。
【0068】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の電子レンジにおいては、昇圧トランスの入力側の電流
と加熱手段の入力電流との比、或いは昇圧トランスの一
次側電圧及び入力側の電流の積と加熱手段の入力電流の
比に基づいて回転板の停止位置を設定するように構成す
ると共に、その停止位置が、回転板が1回転する期間を
複数区間に分割した各区間にそれぞれ設定される構成と
したから、食品の載置位置のばらつき、食品容器の形状
や大きさなどの流動的な要素に極力影響されず、食品を
効率良く加熱できると共に、加熱むらの発生を効果的に
抑制できるという有益な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における制御内容を示すフロ
ーチャート
【図2】全体構成を示す斜視図
【図3】回転板の平面図
【図4】電気的構成を示す図
【図5】作用説明用の特性図その1
【図6】作用説明用の特性図その2
【図7】作用説明用の特性図その3
【図8】作用説明用の特性図その4
【符号の説明】
2は調理室、8はLEDパネル(表示手段)、10は回
転板、14はモータ、15は電源装置、16は商用交流
電源、19は整流回路、22はインバータ回路、24は
昇圧トランス、27はマグネトロン(加熱手段)、33
はサンプリング抵抗(第2の電流検出手段)、35は制
御装置(制御手段)、41は電源電圧検出回路(電圧検
出手段)、42はカレントトランス(第1の電流検出手
段)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 6/64 H05B 6/64 K 6/68 310 6/68 310A 310Z 320 320D 330 330A 6/78 6/78 A Fターム(参考) 3K086 AA01 AA08 BA08 BB08 CA20 CB01 CC01 CC06 CD11 DA02 DB11 DB15 DB16 EA12 3K090 AA01 AA02 AB02 BA01 EA01 3L086 AA01 CA04 CA14 CB01 CC03 CC08 CC12 CC23 DA06 DA12 DA29

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流出力を供給するための電源装置と、 この電源装置の出力を昇圧する昇圧トランスと、 この昇圧トランスから電源が与えられることに基づいて
    調理室内にマイクロ波を照射する加熱手段と、 前記調理室内に設けられた食品支持用の回転板と、 この回転板を回転駆動するモータと、 前記昇圧トランスの入力側の電流を検出する第1の電流
    検出手段と、 前記加熱手段の入力電流を検出する第2の電流検出手段
    と、 前記モータの動作を制御することにより前記回転板の停
    止位置を制御可能に設けられ、その停止位置を前記回転
    板を回転させた状態での前記第1の電流検出手段による
    検出電流と前記第2の電流検出手段による検出電流との
    比に基づいて設定する制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記回転板が1回転する期間を複数区
    間に分割した状態で認識すると共に、各分割区間内に前
    記回転板の停止位置をそれぞれ設定する制御を行うこと
    を特徴とする電子レンジ。
  2. 【請求項2】 制御手段は、回転板の停止位置を、第1
    の電流検出手段による検出電流と第2の電流検出手段に
    よる検出電流との比が最大となる位置または最小となる
    位置に設定することを特徴とする請求項1記載の電子レ
    ンジ。
  3. 【請求項3】 調理情報を表示する表示手段を備え、 この表示手段に対して、第1の電流検出手段による検出
    電流と第2の電流検出手段による検出電流との比を定量
    的に把握可能な状態で表示することを特徴とする請求項
    1または2記載の電子レンジ。
  4. 【請求項4】 昇圧トランスの一次側電圧を検出する電
    圧検出手段を備え、 制御手段は、回転板の停止位置を、前記電圧検出手段に
    よる検出電圧及び第1の電流検出手段による検出電流の
    積と第2の電流検出手段による検出電流との比に基づい
    て設定することを特徴とする請求項1記載の電子レン
    ジ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の電子レンジにおいて、 制御手段は、回転板の停止位置を、電圧検出手段による
    検出電圧及び第1の電流検出手段による検出電流の積と
    第2の電流検出手段による検出電流との比が最大となる
    位置または最小となる位置に設定することを特徴とする
    電子レンジ。
  6. 【請求項6】 調理情報を表示する表示手段を備え、 この表示手段に対して、電圧検出手段による検出電圧及
    び第1の電流検出手段による検出電流の積と第2の電流
    検出手段による検出電流との比を定量的に把握可能な状
    態で表示することを特徴とする請求項4または5記載の
    電子レンジ。
  7. 【請求項7】 制御手段は、加熱手段の駆動開始後にお
    いて第1の電流検出手段による検出電流が所定値以上に
    なった時点以降に回転板の停止位置の設定制御を開始す
    ることを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の
    電子レンジ。
  8. 【請求項8】 制御手段は、回転板が1回転する期間を
    4以上の偶数区間に分割した状態で認識すると共に、一
    つおきの分割区間に回転板の停止位置を設定することを
    特徴とする請求項1ないし7の何れかに記載の電子レン
    ジ。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の電子レンジにおいて、 回転板は導電材料により形成されると共に、その回転板
    の形状は回転対称性に設定され、 制御手段は、前記回転板が1/n回転の対称性であった
    場合に当該回転板が1回転する期間を2n区間に分割し
    た状態で認識することを特徴とする電子レンジ。
  10. 【請求項10】 制御手段は、回転板が最初に1回転す
    る期間に複数の停止位置を設定して記憶し、これ以降は
    記憶した各停止位置で回転板を所定時間ずつ停止させる
    制御を行うことを特徴とする請求項1ないし9の何れか
    に記載の電子レンジ。
  11. 【請求項11】 制御手段は、回転板が1回転する毎に
    当該回転板の複数の停止位置を設定する停止位置設定サ
    イクルと、このように設定された各停止位置で前記回転
    板を所定時間ずつ停止させる停止制御サイクルとを交互
    に行うことを特徴とする請求項1ないし9の何れかに記
    載の電子レンジ。
  12. 【請求項12】 制御手段は、回転板を設定位置に停止
    させる際に、モータの停止制御タイミングをずらすこと
    により回転板の実際の停止位置と設定位置との間の位置
    ずれを吸収する制御を行うことを特徴とする請求項1な
    いし11の何れかに記載の電子レンジ。
  13. 【請求項13】 複数種類の調理メニューに対応した自
    動調理を実行する機能を備え、 制御手段は、回転板を設定位置に停止させる際に、モー
    タの停止制御タイミングを選択された調理メニューに応
    じた時間だけずらす制御を行うことを特徴とする請求項
    1ないし11の何れかに記載の電子レンジ。
  14. 【請求項14】 請求項12または13記載の電子レン
    ジにおいて、 モータの停止制御タイミングのずれ時間を記憶した不揮
    発性メモリを備えていることを特徴とする電子レンジ。
  15. 【請求項15】 電源装置は、商用交流電源出力を整流
    する整流回路及びその整流出力を所定周波数の交流出力
    に変換して昇圧トランスの一次側に与えるインバータ回
    路とを含んで構成され、 前記インバータ回路は、回転板の停止期間の出力が当該
    回転板の回転期間の出力より大きくなるように制御され
    ることを特徴とする請求項1ないし14の何れかに記載
    の電子レンジ。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の電子レンジにおい
    て、 第1の電流検出手段による検出電流と第2の電流検出手
    段による検出電流との比、若しくは電圧検出手段による
    検出電圧及び第1の電流検出手段による検出電流の積と
    第2の電流検出手段による検出電流との比が限度値を越
    えて変化したときにはインバータ回路の動作を停止させ
    ることを特徴する電子レンジ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006128212A1 (en) * 2005-06-03 2006-12-07 Ipv Pty Limited Improvements in an apparatus for heating a food product

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WO2006128212A1 (en) * 2005-06-03 2006-12-07 Ipv Pty Limited Improvements in an apparatus for heating a food product

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