JP2001012421A - 薄板の結合構造及びシートのフレーム構造 - Google Patents
薄板の結合構造及びシートのフレーム構造Info
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Abstract
レールのアッパレールとアジャスタのロアアームを高い
強度と剛性をもって結合できるシートのフレーム構造、
及びより一般的に薄板の結合構造を提供する。 【解決手段】 シートレール1のアッパレール3とアジ
ャスタのロアアーム10の結合部において、アッパレー
ル3の結合穴7に連続してその周囲に円筒鍔8を突設
し、アッパレール3の円筒鍔8及び結合穴7を通してロ
アアーム10の結合穴11に結合ピン12を貫通させ、
この結合ピン12に円筒鍔8の外周に嵌合する袋状頭部
13を設けた。
Description
及びシートレールとアジャスタの結合部の構造に係るシ
ートのフレーム構造に関するものである。
平9−188168号公報や特開平10−42991号
公報等に開示されているように、車体に固定されるロア
レールに対して前後方向に移動可能にアッパレールを支
持してなるシートレールが設けられ、そのアッパレール
にシートを固定し、シートの前後位置を調整可能に構成
されている。また、アッパレールにアジャスタ(リクラ
イニング装置)を介してシートバックが前後に回動可能
に装着され、シートバックのリクライニング角を調整可
能に構成されている。
て、シートレールのアッパレールとアジャスタのロアア
ームとは、図3に示すように、複数の結合ピン又はボル
トにて締結固定されている。図3(a)において、21
はシートレールで、ロアレール22に対してアッパレー
ル23が前後に移動可能に支持されている。これらロア
レール22及びアッパレール23は、高張力鋼から成る
鋼板を用いることによって肉厚を薄くし、軽量化が図ら
れている。
3(b)、(c)に示すように、レールに比して小型の
板状の部品でかつ高い強度と剛性が要求されることから
比較的厚肉の鋼板が用いられており、アッパレール23
に形成された結合穴23aとロアアーム24に形成され
た結合穴24aを貫通させたボルト25または結合ピン
27によって両者が結合されている。図3(b)はボル
ト25とナット26にて締結固定した例を示し、図3
(c)は結合ピン27をかしめて結合した例を示してい
る。
ような構成では、アッパレール23の肉厚が薄く、その
薄板に単純に形成した結合穴23aに、ボルト25又は
結合ピン26が貫通しているだけであるため、大きな負
荷がシートバックに作用したときに、このアッパレール
23側の結合穴23aの周囲の一部に応力が集中して破
断し、結合穴23aが広がってしまい、シートバットの
支持機能が損なわれる恐れがあるという問題があった。
合物にボルトや結合ピンで結合した場合、大きな負荷が
作用した時に薄板の結合穴の周囲が破断するのを防止
し、高い強度と剛性をもって結合するのは困難であっ
た。
から成る部材を高い強度と剛性をもって結合できる薄板
の結合構造、及びシートレールの軽量化を図りながらシ
ートレールのアッパレールとアジャスタのロアアームを
高い強度と剛性をもって結合できるシートのフレーム構
造を提供することを目的とする。
は、薄板及びその被結合物に形成した結合穴に結合軸体
を挿通し、結合軸体とそれと一体又は別体の固定部にて
薄板と被結合物を緊締して薄板を被結合物に結合する薄
板の結合構造であって、薄板に形成した結合穴の周囲に
円筒鍔を連続して突設し、結合軸体又は固定部に円筒鍔
の外周に嵌合する袋状部を設けたものであり、その結合
穴に連続して円筒鍔が突設されているので、負荷の作用
面積が増加して応力集中が緩和され、さらにその円筒鍔
の外周には袋状部が嵌合しているためその強度及び剛性
が大きく、結合穴が広がることなく、負荷が全体に円滑
に伝達されて高い強度と剛性をもって結合できる。
シートレールのアッパレールとアジャスタのロアアーム
との結合部において、アッパレールの結合穴に連続して
その周囲に円筒鍔を突設し、ロアアームの結合穴とアッ
パレールの結合穴及び円筒鍔に結合ピンを貫通させると
ともに、結合ピンに円筒鍔の外周に嵌合する袋状頭部ま
たは袋状かしめ部を設けたものであり、アッパレールを
薄肉鋼板にて構成して軽量化を図っても、その結合穴に
連続して円筒鍔が突設されているので、負荷の作用面積
が増加して応力集中が緩和され、さらにその円筒鍔の外
周には袋状頭部または袋状かしめ部が嵌合しているため
その強度及び剛性が大きく、結合穴が広がることなく、
負荷がアッパレールの全体に円滑に伝達され、シートレ
ールのアッパレールとアジャスタのロアアームを高い強
度と剛性をもって結合できる。
トのフレーム構造について、図1を参照して説明する。
で、ロアレール2に対してアッパレール3が前後に移動
可能に支持されている。そして、アッパレール3にアジ
ャスタ(リクライニング装置)(図示せず)を介してシ
ートバック(図示せず)が前後に回動可能に装着され、
シートバックのリクライニング角が調整可能に構成され
ている。
2及びアッパレール3は、高張力鋼から成る鋼板を用い
ることによって肉厚を薄くし、軽量化が図られている。
アッパレール3の後端部の斜め上部には、剛性を高める
ように屈曲部4を介して上記アジャスタ(リクライニン
グ装置)のロアアーム10(図1(b)、(c)参照)
の下端結合部を重ね合わせて配置する配置凹部5が形成
されている。また、この配置凹部5の上縁部にもその面
剛性を高めるように補強鍔6が配置凹部5の外側に向け
て折曲げ形成されている。
ーム10を結合するための結合穴7が形成されている。
この結合穴7には、図1(b)、(c)に示すように、
その内周に連続して配置凹部5とは反対側に突出する円
筒鍔8がバーリング加工にて形成されている。なお、9
はアッパレール3の適所にリベットにて固着されたシー
トの取付金具である。
と剛性が要求されることから比較的厚肉の鋼板にて構成
され、その下端結合部にはアッパレール3の配置凹部5
に配置した時に結合穴7に合致する位置に、同径の結合
穴11が形成されている。
ッパレール3の配置凹部5にロアアーム10の下端結合
部を重ね合わせて配置し、図1(b)に示すように、円
筒鍔8が丁度嵌入する環状溝13aを有する袋状頭部1
3を形成した結合ピン12を、アッパーレール3側から
その円筒鍔8及び結合穴7を通してロアアーム10の結
合穴11を貫通させ、図1(c)に示すように、突出し
た結合ピン12の先端部をかしめてかしめ部12aを形
成することによって結合されている。
ッパレール3をロアレール2とともに薄肉鋼板にて構成
して軽量化を図っても、このアッパレール3にアジャス
タのロアアーム10を結合するための結合穴7には、円
筒鍔8が連続して突設されているので、負荷作用時に応
力の作用面積が増加し、応力集中が緩和される。さら
に、その円筒鍔8の外周には結合ピン12の袋状頭部1
3が嵌合しているため、結合穴7及び円筒鍔8の強度及
び剛性が飛躍的に大きくなる。
レール1との間に大きな負荷が作用し、アジャスタのロ
アアーム10とアッパレール3との間に大きな荷重が作
用した場合でも、薄肉の鋼板からなるアッパレール3の
結合穴7が広がることはなく、荷重がアッパレール3の
全体に円滑に伝達される。
りながら、シートレール1のアッパレール3とアジャス
タのロアアーム10を高い強度と剛性をもって結合する
ことができる。
袋状頭部13として円筒鍔8に嵌合するように構成した
例を示したが、図2に示すように、通常の頭部を有する
結合ピン12をロアアーム10側からその結合穴11を
通してアッパレール3の結合穴7及び円筒鍔8を貫通さ
せ、この結合ピン12の先端部に円筒鍔8の外周に嵌合
する袋状かしめ部14を形成して結合してもよい。
先端部をかしめる時に、先端部に袋部15aを形成した
かしめ治具15を用いることによって容易に形成するこ
とができる。
によって上記実施形態と同様の作用効果を奏することが
できる。
して、中実のピンを用いた例を示したが、中空の結合ピ
ンを用いることもできる。
の薄板から成るアッパレール3とアジャスタのロアアー
ム10の結合部の例を示したが、本発明は一般的な薄板
からなる部材と被結合物との結合構造にも適用すること
ができ、同様の作用効果を奏する。また、その場合に、
上記実施形態の説明ではかしめによって緊締して結合す
る例を示したが、ボルトにて結合する場合にも薄板の結
合穴の周囲に連続して円筒鍔を形成し、ボルト頭部又は
ナットにこの円筒鍔に嵌合する嵌合溝を形成しても同様
の作用効果を得ることができる。
のように薄板及び被結合物に形成した結合穴に結合軸体
を挿通し、結合軸体とそれと一体又は別体の固定部にて
薄板と被結合物を緊締して薄板を被結合物に結合する薄
板の結合構造において、薄板に形成した結合穴の周囲に
円筒鍔を連続して突設し、結合軸体又は固定部に円筒鍔
の外周に嵌合する袋状部を設けたので、円筒鍔にて負荷
の作用面積が増加して応力集中が緩和され、さらにその
円筒鍔の外周には袋状部が嵌合しているためその強度及
び剛性が大きく、高い強度と剛性をもって結合できる。
れば、アッパレールの結合穴に連続してその周囲に円筒
鍔を突設し、ロアアームの結合穴を通してアッパレール
の結合穴及び円筒鍔を貫通させた結合ピンの先端部に円
筒鍔の外周に嵌合する袋状かしめ部を設けたので、アッ
パレールを薄肉鋼板にて構成して軽量化を図っても、そ
の結合穴に円筒鍔が連続しているので、負荷の作用面積
が増加して応力集中が緩和され、さらにその円筒鍔の外
周には結合ピン先端部の袋状かしめ部が嵌合しているた
めその強度及び剛性が大きく、したがって軽量化を図り
ながらシートレールのアッパレールとアジャスタのロア
アームを高い強度と剛性をもって結合できる。
示し、(a)はシートレールの斜視図、(b)はアッパ
レールとアジャスタのロアアームの結合穴に結合ピンを
挿通した状態の(a)におけるA−A矢視断面図、
(c)はアッパレールにアジャスタのロアアームを結合
した状態の(b)と同様の断面図である。
を示し、(a)はシートレールの斜視図、(b)はアッ
パレールにアジャスタのロアアームを結合した状態の
(a)におけるB−B矢視断面図である。
はシートレールの斜視図、(b)はアッパレールにアジ
ャスタのロアアームを結合した状態の(a)におけるC
−C矢視断面図、(c)は他の従来例の(b)と同様の
断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 薄板及びその被結合物に形成した結合穴
に結合軸体を挿通し、結合軸体とそれと一体又は別体の
固定部にて薄板と被結合物を緊締して薄板を被結合物に
結合する薄板の結合構造であって、薄板に形成した結合
穴の周囲に円筒鍔を連続して突設し、結合軸体又は固定
部に円筒鍔の外周に嵌合する袋状部を設けたことを特徴
とする薄板の結合構造。 - 【請求項2】 シートレールのアッパレールとアジャス
タのロアアームとの結合部において、アッパレールの結
合穴に連続してその周囲に円筒鍔を突設し、ロアアーム
の結合穴とアッパレールの結合穴及び円筒鍔に結合ピン
を貫通させるとともに、結合ピンに円筒鍔の外周に嵌合
する袋状頭部または袋状かしめ部を設けたことを特徴と
するシートのフレーム構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18831099A JP3811317B2 (ja) | 1999-07-02 | 1999-07-02 | シートのフレーム構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18831099A JP3811317B2 (ja) | 1999-07-02 | 1999-07-02 | シートのフレーム構造 |
Publications (2)
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JP3811317B2 JP3811317B2 (ja) | 2006-08-16 |
Family
ID=16221377
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18831099A Expired - Fee Related JP3811317B2 (ja) | 1999-07-02 | 1999-07-02 | シートのフレーム構造 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101261673B1 (ko) | 2006-06-02 | 2013-05-09 | 존슨 컨트롤스 테크놀러지 컴퍼니 | 차량 시트 프레임 및 방법 |
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WO2023277061A1 (ja) | 2021-06-29 | 2023-01-05 | 日本製鉄株式会社 | 接合構造 |
-
1999
- 1999-07-02 JP JP18831099A patent/JP3811317B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US9862291B2 (en) | 2012-08-14 | 2018-01-09 | Delta Tooling Co., Ltd. | Seat slide device |
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CN106573556A (zh) * | 2014-07-31 | 2017-04-19 | 株式会社塔捷斯 | 车辆用座椅的连杆构造 |
JPWO2016017295A1 (ja) * | 2014-07-31 | 2017-04-27 | 株式会社タチエス | 車両用シートのリンク構造 |
WO2023277061A1 (ja) | 2021-06-29 | 2023-01-05 | 日本製鉄株式会社 | 接合構造 |
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