JP2001012374A - 密閉型回転圧縮機 - Google Patents

密閉型回転圧縮機

Info

Publication number
JP2001012374A
JP2001012374A JP11183645A JP18364599A JP2001012374A JP 2001012374 A JP2001012374 A JP 2001012374A JP 11183645 A JP11183645 A JP 11183645A JP 18364599 A JP18364599 A JP 18364599A JP 2001012374 A JP2001012374 A JP 2001012374A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stator
rotor
rotary compressor
core
hermetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11183645A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3670890B2 (ja
Inventor
Kenzo Matsumoto
兼三 松本
Manabu Takenaka
学 竹中
Takeshi Higuchi
剛 樋口
Kazuaki Fujiwara
一昭 藤原
Masaru Matsuura
大 松浦
Aritomo Satou
有朝 佐藤
Akira Hashimoto
彰 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP18364599A priority Critical patent/JP3670890B2/ja
Priority to TW092112528A priority patent/TW564285B/zh
Priority to TW089111463A priority patent/TW552352B/zh
Priority to MYPI20002808 priority patent/MY125429A/en
Priority to DE60036037T priority patent/DE60036037T2/de
Priority to CNB031006949A priority patent/CN100510412C/zh
Priority to EP04020560A priority patent/EP1496254B1/en
Priority to ES00113691T priority patent/ES2286966T3/es
Priority to ES04020560T priority patent/ES2291785T3/es
Priority to PT00113691T priority patent/PT1065376E/pt
Priority to DE60034995T priority patent/DE60034995T2/de
Priority to CN00119324A priority patent/CN1121557C/zh
Priority to US09/605,960 priority patent/US6533558B1/en
Priority to PT04020560T priority patent/PT1496254E/pt
Priority to EP00113691A priority patent/EP1065376B1/en
Priority to KR1020000035850A priority patent/KR100716705B1/ko
Publication of JP2001012374A publication Critical patent/JP2001012374A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3670890B2 publication Critical patent/JP3670890B2/ja
Priority to KR1020060082618A priority patent/KR100641255B1/ko
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2240/00Components
    • F04C2240/60Shafts
    • F04C2240/603Shafts with internal channels for fluid distribution, e.g. hollow shaft

Landscapes

  • Compressor (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
  • Motor Or Generator Frames (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 密閉型回転圧縮機の小型化を図りつつ、ガス
からのオイルの分離を支障無く実現する。 【解決手段】 電動機2を、密閉容器1の内壁に固定さ
れた固定子4と、この固定子の内側において回転軸6に
回転自在に支持された回転子5と、固定子を構成する固
定子鉄心74と、この固定子鉄心に形成された複数の歯
部およびスロット部と、各歯部にスロット部を利用して
直接巻回された固定子巻線7とから成る磁極集中巻方式
のモータにより構成したので、固定子鉄心からの巻線の
突出寸法が小さくなると共に、オイル分離効果も良好と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば空気調和機
或いは冷凍機などに搭載される密閉型回転圧縮機に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種密閉型回転圧縮機100を
図14〜図16を用いて説明する。各図において、10
1は密閉容器であり、内部の上側に電動要素として電動
機(例えばDCブラシレスモータ)102、下側にこの
電動機102で回転駆動される圧縮要素103が収納さ
れている。密閉容器101は、上端が開口する円筒状の
シェル部101Aと、このシェル部101Aの上端開口
を閉塞するエンドキャップ部101Bとから成る2分割
構成であり、シェル部101A内に電動機102および
圧縮要素103を収納した後、エンドキャップ部101
Bをシェル部101Aに被せ、高周波溶着などによって
密閉することにより構成されている。また、この密閉容
器101のシェル部101A内の底部がオイル溜まりB
となる。
【0003】電動機102は、密閉容器101の内壁に
固定された固定子104と、この固定子104の内側に
回転軸106を中心にして回転自在に支持された回転子
105とから構成されている。そして、固定子104は
略ドーナッツ状の固定子鉄板を複数枚積層して構成され
た固定子鉄心174と、この固定子鉄心174の内周に
形成された複数の歯部175・・・に分布巻方式にて装
着され、回転子105に回転磁界を与えるための固定子
巻線(駆動コイル)107とから構成されている。そし
て、この固定子鉄心174の外周面が密閉容器101の
シェル部101Aの内壁に当接して固定されている。
【0004】この場合、固定子鉄心174の外周面には
複数の切欠176が形成されており、この切欠176は
シェル部101Aの内壁から離間しており、そこに通路
177を構成している。
【0005】圧縮要素103は中間仕切板108で仕切
られた第1のロータリー用シリンダ109及び第2のロ
ータリー用シリンダ110を備えている。各のシリンダ
109、110には回転軸106で回転駆動される偏心
部111、112が取り付けられており、これら偏心部
111、112は偏心位置がお互いに180度位相がず
れている。
【0006】113、114はそれぞれシリンダ10
9、110内を回転する第1のローラ、第2のローラで
あり、それぞれ偏心部111、112の回転でシリンダ
内を回る。115、116はそれぞれ第1の枠体、第2
の枠体であり、第1の枠体115は仕切板108との間
にシリンダ109の閉じた圧縮空間を形成させ、第2の
枠体116は同様に仕切板108との間にシリンダ11
0の閉じた圧縮空間を形成させている。また、第1の枠
体115、第2の枠体116はそれぞれ回転軸106の
下部を回転自在に軸支する軸受部117、118を備え
ている。
【0007】119、120はカップマフラであり、そ
れぞれ第1の枠体115、第2の枠体116を覆うよう
に取け付られている。尚、シリンダ109とカップマフ
ラ119は第1の枠体115に設けられた図示しない連
通孔にて連通されており、シリンダ110とカップマフ
ラ120も第2の枠体116に設けられた図示しない連
通孔にて連通されている。121は密閉容器101の外
部に設けられたバイパス管であり、カップマフラ120
の内部に連通している。
【0008】122は密閉容器101の上に設けられた
吐出管であり、123、124はそれぞれシリンダ10
9、110へつながる吸入管である。また、125は密
閉ターミナルであり、密閉容器101の外部から固定子
104の固定子巻線107へ電力を供給するものである
(密閉ターミナル125と固定子巻線107とをつなぐ
リード線は図示せず)。
【0009】126は回転子105の回転子鉄心であ
り、厚さ0.3mm〜0.7mmの電磁鋼板から図1
5、図16の如き形状に打ち抜いた回転子用鉄板を複数
枚積層し、お互いにかしめて一体に積層されている。
【0010】この場合、回転子鉄心126の回転子用鉄
板は、四極の磁極を構成する突極部128〜131が形
成されるように電磁鋼板から打ち抜かれており、132
〜135はそれぞれの突極部128〜131間に突極部
が形成されるように設けられた凹状部である。
【0011】141〜144は磁性体145(永久磁
石)を挿入するためのスロットであり、各突極部128
〜131に対応し、回転子鉄心126の外周側におい
て、回転軸106の軸方向に沿って同心円上に穿設され
ている。
【0012】また、146は回転子鉄心126の中心に
形成され、回転軸106が焼バメされる孔である。14
7〜150は後述するかしめ用のリベット151・・が
通される大きさと形状の貫通孔であり、各スロット14
1〜144の内側に対応して穿設されている。更に、1
61〜164は各貫通孔147〜150間に穿設された
オイル通路を形成するための風孔である。そして、各回
転子用鉄板は複数枚積層した後、相互にかしめて一体化
することにより回転子鉄心126を形成する。
【0013】一方、磁性体145は、例えばプラセオジ
ウム系磁石、若しくは表面にニッケルメッキを施したネ
オジウム系磁石等の希土類系磁石材にて構成されてお
り、その外形は断面長方形状の全体としては矩形状とさ
れている。そして、各スロット141〜144は、この
磁性体145が挿入される大きさとされている。
【0014】次に、166、167は回転子鉄心126
の上下端に取り付けられる平板状の端面部材であり、ス
テンレスや黄銅等の非磁性材料により、略円盤状に成形
されている。この端面部材166、167にも前記貫通
孔147〜150に対応する位置に貫通孔が穿設されて
いる。
【0015】尚、172は端面部材166の上方に位置
して回転子105に取り付けられた円盤状のオイル分離
用のプレートであり、173はプレート172と端面部
材166間に取り付けられたバランスウエイトである。
【0016】係る構成で、電動機102の固定子104
の固定子巻線107に通電されると、回転磁界が形成さ
れて回転子105が回転する。この回転子105の回転
により回転軸106を介してシリンダ109、110内
のローラ113、114が偏心回転され、吸入管12
3、124から吸入された吸入ガスは圧縮される。
【0017】圧縮された高圧のガスは前記連通孔を介し
てシリンダ109からカップマフラ119内に吐出さ
れ、このカップマフラ119に形成された図示しない吐
出孔から密閉容器101内に吐出される。一方、シリン
ダ110からは前記連通孔を介してカップマフラ120
に吐出され、バイパス管121を経て密閉容器101内
に吐出される。
【0018】吐出された高圧ガスは電動機102内の隙
間を通過して吐出管122に至り、外部に吐出される。
一方、ガス中にはオイルが含まれているが、このオイル
は吐出管122に至るまでにプレート172などにより
分離され、遠心力で外側に向かい、通路177などを経
てオイル溜まりBに流下するものであった。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の密閉
型回転圧縮機100は電動機102の固定子104を構
成する固定子巻線107が分布巻き方式であったため、
図14に示す如くこの固定子巻線107は固定子鉄心1
74から上下に比較的大きく突出するかたちとなる。そ
のため、密閉容器101の上下寸法も拡大され、密閉型
回転圧縮機100全体の寸法が大型化してしまう問題が
あった。
【0020】また、固定子巻線107が分布巻き方式と
された固定子104内部の隙間は図15に示す如く狭く
なるため、ここを上昇するガスの流速が速くなる。更
に、回転子105の凹状部132〜135の上下端は端
面部材166、167やプレート172によって塞がれ
てしまっているので、この凹状部132〜135もガス
流速の緩和に寄与しない。
【0021】このガス流速が速くなるとオイルが分離し
難くなるため、吐出管122からオイルが流出し易くな
る。更に、プレート172の外側で固定子巻線107が
図14に示す如く高く起立することになるので、遠心力
が作用してもオイルが通路177側に行き難くなり、こ
れによってもオイル分離効果が低下する。
【0022】そこで、従来では図14に示す如く固定子
104の固定子巻線107から上方の密閉容器101内
空間を大きく確保しなければならず、これによっても密
閉型回転圧縮機100の大型化が促されてしまってい
た。
【0023】一方、オイル溜まりBへのオイルの流下を
促進するためには、オイル戻り用の通路177を十分な
寸法で形成しなければならないが、切欠176が大きく
なると、固定子鉄心174の外周面と密閉容器101
(シェル部101A)との当接面積が縮小され、固定子
鉄心174が当接していない部分の密閉容器101の強
度が低下する。そのため、切欠176において密閉容器
101が内側に凹む変形が生じる問題もあった。そこ
で、切欠によらず固定子鉄心174の外周部に貫通孔を
形成することも考えられるが、密閉容器101の内壁を
伝わる場合に比して、オイルの流下が円滑に行われなく
なる。
【0024】本発明は、係る従来の技術的課題を解決す
るために成されたものであり、密閉型回転圧縮機の小型
化を図りつつ、ガスからのオイルの分離を支障無く実現
することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の密閉型回転圧縮
機は、密閉容器内に電動要素と、この電動要素に連結さ
れた回転軸にて駆動される回転圧縮要素とを収納して成
るものであって、電動要素を、密閉容器の内壁に固定さ
れた固定子と、この固定子の内側において回転軸に回転
自在に支持された回転子と、固定子を構成する固定子鉄
心と、この固定子鉄心に形成された複数の歯部およびス
ロット部と、各歯部にスロット部を利用して直接巻回さ
れた固定子巻線とから成る磁極集中巻方式のモータによ
り構成したことを特徴とする。
【0026】請求項2の発明の密閉型回転圧縮機は上記
において、密閉容器内底部に回転圧縮要素を収納し、そ
の上方に電動要素を配置すると共に、密閉容器の上壁に
吐出管を取り付け、電動要素の固定子巻線の上端から密
閉容器の上壁下面までの距離をL1、電動要素の固定子
の上下寸法をL2とした場合、 0.3≦L1/(L1+L2)≦0.6 の範囲に設定したことを特徴とする。
【0027】請求項3の発明の密閉型回転圧縮機は、上
記において回転子は、回転子鉄心と、この回転子鉄心の
外周面に上下に渡って形成された凹状部と、回転子鉄心
の上下両端面に取り付けられた端面部材とを備え、この
端面部材には、回転子鉄心の凹状部に対応する位置に、
切欠部を形成したことを特徴とする。
【0028】請求項4の発明の密閉型回転圧縮機は、請
求項2又は請求項3において回転圧縮要素のカップマフ
ラに形成された吐出孔を備え、回転子の吐出孔の上方に
対応する位置には、当該回転子の上下両端に渡る貫通孔
を形成したことを特徴とする。
【0029】請求項5の発明の密閉型回転圧縮機は、請
求項2、請求項3又は請求項4において固定子の外周面
には上下両端に渡る凹状の通路を所定間隔で複数形成す
ると共に、各通路の断面形状を、固定子の外周側が狭
く、内側が広くなるように形成し、且つ、各通路以外の
部分の外周面を密閉容器の内壁に当接させたことを特徴
とする。
【0030】請求項6の発明の密閉型回転圧縮機は、請
求項1において密閉容器は、電動要素と回転圧縮要素を
収納した一端が開口するシェル部と、このシェル部の開
口を閉塞するエンドキャップ部とから成り、電動要素の
固定子の固定子鉄心の積厚をSH、この固定子鉄心から
エンドキャップ部の端縁までの距離をTとした場合、 0.15<T/SH<0.5 の範囲に設定したことを特徴とする。
【0031】請求項7の発明の密閉型回転圧縮機は、請
求項1において固定子における通路面積を密閉容器の内
周断面積の3.8%以上に設定したことを特徴とする。
【0032】請求項8の発明の密閉型回転圧縮機は、上
記において固定子内の隙間の面積を、固定子と密閉容器
間の通路の面積よりも大きく設定したことを特徴とす
る。
【0033】本発明によれば、密閉容器内に電動要素
と、この電動要素に連結された回転軸にて駆動される回
転圧縮要素とを収納して成る密閉型回転圧縮機におい
て、電動要素を、密閉容器の内壁に固定された固定子
と、この固定子の内側において回転軸に回転自在に支持
された回転子と、固定子を構成する固定子鉄心と、この
固定子鉄心に形成された複数の歯部およびスロット部
と、各歯部にスロット部を利用して直接巻回された固定
子巻線とから成る磁極集中巻方式のモータにより構成し
たので、係る磁極集中巻方式のモータの採用により、固
定子鉄心からの固定子巻線の突出寸法が小さくなると共
に、オイル分離効果も良好となる。
【0034】これにより、オイル分離のための空間を密
閉容器内に大きく確保する必要が無くなり、電動要素自
体の小型化と合わせて密閉型回転圧縮機の全体寸法の縮
小を図ることができるようになるものである。
【0035】特に請求項2の発明の如く、密閉容器内底
部に回転圧縮要素を収納し、その上方に電動要素を配置
すると共に、密閉容器の上壁に吐出管を取り付け、電動
要素の固定子巻線の上端から密閉容器の上壁下面までの
距離をL1、電動要素の固定子の上下寸法をL2とした
場合に、 0.3≦L1/(L1+L2)≦0.6 となるように各寸法を設定すれば、密閉容器からのオイ
ル吐出量を従来同等としながら、密閉型回転圧縮機の高
さ寸法を著しく縮小し、或いは、密閉型回転圧縮機の高
さ寸法を従来同等としながら、オイル吐出量を著しく低
減させることができるようになるものである。
【0036】請求項3の発明によれば、更に回転子は、
回転子鉄心と、この回転子鉄心の外周面に上下に渡って
形成された凹状部と、回転子鉄心の上下両端面に取り付
けられた端面部材とを備えており、この端面部材には、
回転子鉄心の凹状部に対応する位置に、切欠部を形成し
たので、端面部材が回転子鉄心の凹状部内を上昇するガ
スの邪魔をすることが無くなり、ガス流速を低下させて
オイル分離性を改善することができるようになるもので
ある。
【0037】請求項4の発明によれば、更に回転圧縮要
素のカップマフラに形成された吐出孔を備え、回転子の
前記吐出孔の上方に対応する位置には、当該回転子の上
下両端に渡る貫通孔を形成したので、吐出孔から吐出さ
れたガスが円滑に回転子の貫通孔に流入し、上昇できる
ようになる。これにより、ガス流速を更に低下させてオ
イル分離性を一層改善することができるようになるもの
である。
【0038】請求項5の発明によれば、更に固定子の外
周面には上下両端に渡る凹状の通路を所定間隔で複数形
成すると共に、各通路の断面形状を、固定子の外周側が
狭く、内側が広くなるように形成し、且つ、各通路以外
の部分の外周面を密閉容器の内壁に当接させたので、オ
イル戻りのための通路を広く確保しながら、固定子と密
閉容器との当接面積を拡大し、更に、一箇所の非当接部
分の面積も縮小させて密閉容器の変形などの不都合を未
然に回避できるようになる。
【0039】請求項6の発明によれば、請求項1に加え
て密閉容器は、電動要素と回転圧縮要素を収納した一端
が開口するシェル部と、このシェル部の開口を閉塞する
エンドキャップ部とから成り、電動要素の固定子の固定
子鉄心の積厚をSH、この固定子鉄心からエンドキャッ
プ部の端縁までの距離をTとした場合、 0.15<T/SH<0.5 となるように各寸法を設定したので、コギングトルクが
大きく、振動が大きくなりがちな磁極集中巻方式モータ
を採用した場合にも密閉容器自体の振動を抑制し、騒音
を低下させることが可能となるものである。
【0040】請求項7の発明によれば、請求項1に加え
て固定子における通路面積を密閉容器の内周断面積の
3.8%以上に設定したので、オイル吐出量の一層の低
減を図ることができるようになるものである。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
形態を詳述する。図1は本発明を適用する圧縮機Cの縦
断側面図である。この図において、1は密閉容器であ
り、内部の上側に電動要素として電動機2、下側にこの
電動機2で回転駆動される圧縮要素3が収納されてい
る。密閉容器1は、上端が開口する円筒状のシェル部1
Aと、このシェル部1Aの上端開口を閉塞するエンドキ
ャップ部1Bとから成る2分割構成であり、シェル部1
A内に電動機2および圧縮要素3を収納した後、エンド
キャップ部1Bをシェル部1Aに被せ、高周波溶着など
によって密閉することにより構成されている。また、こ
の密閉容器1のシェル部1A内の底部がオイル溜まりB
となる。
【0042】電動機2は所謂磁極集中巻方式のDCブラ
シレスモータであり、密閉容器1の内壁に固定された固
定子4と、この固定子4の内側に回転軸6を中心にして
回転自在に支持された回転子5とから構成されている。
そして、固定子4は図3に示す如く、略ドーナッツ状の
固定子鉄板(珪素鋼板)を複数枚積層して構成された固
定子鉄心74と、回転子5に回転磁界を与えるための固
定子巻線(駆動コイル)7とから構成されている。
【0043】この場合、固定子鉄心74の内周には6個
の歯部75・・・が設けられており、これら歯部75の
間に内方および上下に開放したスロット部78が形成さ
れ、歯部75の先端には回転子5の外面に沿うように拡
開された先端部75Aが形成されている。そして、この
歯部75にスロット部78の空間を利用して前記固定子
巻線7を直接巻回することにより、所謂集中直巻方式に
よって固定子4の磁極を形成し、4極6スロットの固定
子4を構成している。
【0044】このような磁極集中巻方式のDCブラシレ
スモータを電動機2として採用したことにより、固定子
巻線7が固定子鉄心74から上下に突出する寸法は従来
(図14)に比して著しく縮小される。また、図3に示
す如く固定子鉄心74のスロット部78の断面積も大き
くなるため、図2に示す如く固定子4内部に構成される
上下に貫通した隙間Gも従来(図15)に比して著しく
拡大されたものとなっている。尚、係る固定子4と密閉
容器1の寸法関係については後に詳述する。
【0045】そして、前記固定子鉄心74の外周面が密
閉容器1のシェル部1Aの内壁に当接して固定されてい
る。この場合、固定子鉄心74の外周面には円周を弦状
に切り欠いた複数の切欠76(実施例では6箇所)が形
成されており、この切欠76はシェル部1Aの内壁から
離間し、そこに後述する如くオイル戻り用の通路77を
構成している。
【0046】一方、回転圧縮要素3は中間仕切板8で仕
切られた第1のロータリー用シリンダ9及び第2のロー
タリー用シリンダ10を備えている。各のシリンダ9、
10には回転軸6で回転駆動される偏心部11、12が
取り付けられており、これら偏心部11、12は偏心位
置がお互いに180度位相がずれている。
【0047】13、14はそれぞれシリンダ9、10内
を回転する第1のローラ、第2のローラであり、それぞ
れ偏心部11、12の回転でシリンダ9、10内を回
る。15、16はそれぞれ第1の枠体、第2の枠体であ
り、第1の枠体15は仕切板8との間にシリンダ9の閉
じた圧縮空間を形成させ、第2の枠体16は同様に仕切
板8との間にシリンダ10の閉じた圧縮空間を形成させ
ている。また、第1の枠体15、第2の枠体16はそれ
ぞれ回転軸6の下部を回転自在に軸支する軸受部17、
18を備えている。
【0048】19、20はカップマフラであり、それぞ
れ第1の枠体15、第2の枠体16を覆うように取付ら
れている。尚、シリンダ9とカップマフラ19は第1の
枠体15に設けられた図示しない連通孔にて連通されて
おり、シリンダ10とカップマフラ20も第2の枠体1
6に設けられた図示しない連通孔にて連通されている。
そして、この実施例では下面のカップマフラ20内はシ
リンダ9、10、仕切板8を貫通する貫通孔79を介し
て上面のカップマフラ19に連通されている。
【0049】22は密閉容器1の上に設けられた吐出管
であり、23、24はそれぞれシリンダ9、10へつな
がる吸入管である。また、25は密閉ターミナルであ
り、密閉容器1の外部から固定子4の固定子巻線7へ電
力を供給するものである(密閉ターミナル25と固定子
巻線7とをつなぐリード線は図示せず)。
【0050】26は回転子5の回転子鉄心であり、厚さ
0.3mm〜0.7mmの電磁鋼板から図2、図3の如
き形状に打ち抜いた回転子用鉄板を複数枚積層し、お互
いにかしめて一体に積層されている。
【0051】この場合、回転子鉄心26の回転子用鉄板
は、四極の磁極を構成する突極部28〜31が形成され
るように電磁鋼板から打ち抜かれており、32〜35は
それぞれの突極部28〜31間に突極部が形成されるよ
うに設けられた凹状部である。
【0052】41〜44は磁性体45(永久磁石)を挿
入するためのスロットであり、各突極部28〜31に対
応し、回転子鉄心26の外周側において、回転軸6の軸
方向に沿って同心円上に穿設されている。
【0053】また、46は回転子鉄心26の中心に形成
され、回転軸6が焼バメされる孔である。47〜50は
後述するかしめ用のリベット51・・・が通される大き
さと形状の貫通孔であり、各スロット41〜44の内側
に対応して穿設されている。更に、61〜64は各貫通
孔47〜50間に穿設されたオイル通路を形成するため
の風孔である。そして、各回転子用鉄板は複数枚積層し
た後、相互にかしめて一体化することにより回転子鉄心
26を形成する。
【0054】一方、磁性体45は、例えばプラセオジウ
ム系磁石、若しくは表面にニッケルメッキを施したネオ
ジウム系磁石等の希土類系磁石材にて構成されており、
その外形は断面長方形状の全体としては矩形状とされて
いる。そして、各スロット41〜44は、この磁性体4
5が挿入される大きさとされている。
【0055】次に、66、67は回転子鉄心26の上下
端に取り付けられる平板状の端面部材であり、ステンレ
スや黄銅等の非磁性材料の板材により構成され、固定子
鉄心26と略同形状となるように、凹状部32〜35に
対応する位置には切欠部81・・・が成形され、風孔6
1〜64に対応する位置にも同様の風孔82・・・が穿
設されている(図5)。
【0056】そして、この端面部材66、67にも前記
貫通孔47〜50に対応する位置に貫通孔が穿設されて
いる。
【0057】尚、72は端面部材66の上方に位置して
回転子5に取り付けられた円盤状のオイル分離用のプレ
ートであり、73はプレート72と端面部材66間に取
り付けられたバランスウエイトである(図4、図6参
照)。
【0058】係る構成で、電動機2の固定子4の固定子
巻線7に通電されると、回転磁界が形成されて回転子5
が回転する。この回転子5の回転により回転軸6を介し
てシリンダ9、10内のローラ13、14が偏心回転さ
れ、吸入管23、24から吸入された吸入ガスは圧縮さ
れる。
【0059】圧縮された高圧のガスは前記連通孔を介し
てシリンダ9からカップマフラ19内に吐出され、この
カップマフラ19に形成された吐出孔83、83(図
7)から上方の密閉容器101内に吐出される。一方、
シリンダ10からは前記連通孔を介してカップマフラ2
0に吐出され、貫通孔79を経てカップマフラ19内に
入り、同様に吐出孔83、83から上方の密閉容器1内
に吐出される。
【0060】吐出された高圧ガスは図7に矢印で示す如
く、電動機2の前記固定子4内の隙間Gや固定子鉄心7
4と回転子5との間の隙間、回転子鉄心26の凹状部3
2〜35、風孔61〜62および端面部材66、67の
切欠部81・・・、風孔82・・・を通過して上昇す
る。そして、プレート72に当たり、遠心力で外側に向
かい、ガスは吐出管22から吐出されると共に、オイル
は通路77内を経て流下し、密閉容器1内底部のオイル
溜まりBに帰還する。
【0061】このように、電動機2内には固定子2内の
比較的大きい隙間Gや回転子鉄心26の凹状部32〜3
5、風孔61〜62および端面部材66、67の切欠部
81・・・、風孔82・・・が形成されているので、上
昇するガスの流速は比較的低くなる。従って、ガスとオ
イルは分離し易い状態となる。
【0062】また、磁極集中巻方式のモータであるた
め、固定子巻線7が固定子鉄心74から上方に突出する
寸法は従来より低くなる。そのため、プレート72から
外方に向かうオイルは固定子巻線7を容易に越え、密閉
容器1の内壁に当たって通路77に向かうようになる。
【0063】これらにより、オイル分離のための空間を
密閉容器1内に大きく確保する必要が無くなり、電動機
2自体の小型化と合わせて密閉型回転圧縮機Cの全体寸
法の縮小を図ることが可能となる。
【0064】ここで、図8は電動機2の固定子巻線7の
上端から密閉容器1のエンドキャップ部1Bの上壁下面
まで距離をL1、電動機2の固定子4の固定子巻線7の
上下寸法をL2としたときに、L1/(L1+L2)を
種々変更した場合における密閉型回転圧縮機1の全高L
と吐出管22からのオイル吐出量を示している。尚、各
値は電動機としてACモータを使用した従来の密閉型回
転圧縮機の全高Lを100、オイル吐出量を100とし
た場合の比率で表されている。また、図中DCブラシレ
スモータとは前記図14に示した従来の密閉型回転圧縮
機100の場合の各値を示している。
【0065】この図から明らかな如く、固定子4よりも
上方の密閉容器1内空間を縮小して行って、L1/(L
1+L2)が0.3となると、全高LはACモータ密閉
型回転圧縮機の77%まで縮小されるが、オイル吐出量
は90%まで増大する(従来のDCモータ密閉型回転圧
縮機100も90%である)。
【0066】そして、逆に固定子4よりも上方の密閉容
器1内空間を拡大して行って、L1/(L1+L2)が
0.6となると、全高LはACモータ密閉型回転圧縮機
のと同等となるが(100%)、オイル吐出量は8%ま
で激減する。
【0067】そこで、実施例では0.3≦L1/(L1
+L2)≦0.6となるように各寸法を設定している。
これにより、密閉容器1からのオイル吐出量を従来同等
としながら、密閉型回転圧縮機Cの高さ寸法を著しく縮
小し、或いは、密閉型回転圧縮機Cの高さ寸法を従来同
等としながら、オイル吐出量を著しく低減させることが
できるようになる。
【0068】また、図8の最下段は、通路77の面積と
隙間Gを加えた固定子4部分の全通路面積(上下に連通
される通路面積)Xの密閉容器1の内周断面積Yに対す
る割合を示している。 即ち、X=通路77の面積+隙間Gの面積 Y=密閉容器1の内周断面積 図8の最下段の割合=X/Y×100(%)
【0069】固定子4よりも上方の密閉容器1内空間を
縮小していって全高Lの比率を77%まで縮小した場
合、上記割合が3.8%以上であればオイル吐出量は従
来と同等若しくは少なくなる(ACモータよりも少な
い)。従って、実施例では上記割合を3.8%以上に設
定している。
【0070】特に、隙間Gの通路面積を通路77の面積
よりも大きく設定しており、図2の例では隙間Gの面積
は266.4平方ミリメートル、通路77の面積は24
6.0平方ミリメートルとしている。
【0071】ここで、図9は回転子5の他の実施例を示
している。この場合、回転子鉄心26にはカップマフラ
19の吐出孔83、83の上方に対応する位置に、回転
子鉄心26および端面部材66、67を上下に貫通する
貫通孔84、84が形成されている。これにより、吐出
孔83、83から吐出されたガスは図9に矢印で示す如
く円滑に貫通孔61〜64に流入し、上昇できるように
なるので、ガス流速を更に低下させてオイル分離性を一
層改善することができるようになる。
【0072】また、図10および図11は固定子4の他
の実施例を示している。この場合、固定子鉄心74の外
周面に6箇所形成された切欠76は各図に示す如く、そ
の断面形状が固定子4の外周側で狭くくびれ、楕円状に
内側が広くなった凹形状とされており、このくびれた部
分以外の固定子鉄心74の外周面が密閉容器1のシェル
部1Bの内壁に当接する構成とされている。
【0073】これにより、切欠76内には断面形状が固
定子4の外周側が狭く、内側が広くなる通路77が構成
されることになるので、オイル戻りのための通路77の
面積を広く確保しながら、固定子4と密閉容器1との当
接面積を拡大できる。特に、一箇所の非当接部分の面積
も縮小させられるので、密閉容器1が内側に凹むなどの
不都合を未然に回避できる。
【0074】尚、この場合、通路77はシェル部1Bの
内壁に連通しているので、この内壁を伝ってオイルは円
滑に流下できる。
【0075】次に、図12は本発明の密閉型回転圧縮機
Cの他の実施例を示している。この場合、密閉容器1に
は外部にバイパス管21が取り付けられており、このバ
イパス管21は貫通孔79と電動機2の下側の密閉容器
1内空間とを連通している。これにより、カップマフラ
20に吐出されたガスはバイパス管21にも流入するよ
うになり、その上端出口から電動機2の下側に水平方向
で吐出されるようになる。尚、図中図1と同一符号は同
一若しくは同様の機能を奏するものであり、前記L1と
L2の寸法関係も図1と同様に設定されているものとす
る。
【0076】但し、この場合には図1に加えて固定子4
の固定子鉄心74の積厚をSH、固定子鉄心74からエ
ンドキャップ部1Bの下端縁(1BBで示す)までの距
離をTとした場合、 0.15<T/SH<0.5 となるように各寸法が設定されている。
【0077】ここで、磁極集中巻方式のモータはスロッ
ト部の数が少ないためコギングトルクが大きく、モータ
振動も大きくなる。このモータ振動は密閉容器1に伝達
され、騒音となって外部に伝わるが、前記固定子鉄心7
4からエンドキャップ部1Bの下端縁1BBまでの距離
Tが大きくなるほど密閉容器1の振動は大きくなる。
【0078】この様子は図13に示されている。即ち、
前記距離Tが大きくなりT/SH=1となると音圧レベ
ルが増大していることが分かる。従って、実施例の如き
寸法範囲に設定することにより、密閉容器1自体の振動
を抑制し、騒音を低下させることが可能となる。尚、騒
音低減にはエンドキャップ部1Bの高さ寸法を拡張する
方法もあるが、それでは密閉型回転圧縮機Cの高さ寸法
が拡大されてしまうので採用できない。
【0079】上記下限の0.15は構造上の実用範囲で
決定したものである。また、係る寸法関係は図1の実施
例においても当然に適用されているものである。
【0080】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、密閉
容器内に電動要素と、この電動要素に連結された回転軸
にて駆動される回転圧縮要素とを収納して成る密閉型回
転圧縮機において、電動要素を、密閉容器の内壁に固定
された固定子と、この固定子の内側において回転軸に回
転自在に支持された回転子と、固定子を構成する固定子
鉄心と、この固定子鉄心に形成された複数の歯部および
スロット部と、各歯部にスロット部を利用して直接巻回
された固定子巻線とから成る磁極集中巻方式のモータに
より構成したので、係る磁極集中巻方式のモータの採用
により、固定子鉄心からの固定子巻線の突出寸法が小さ
くなると共に、オイル分離効果も良好となる。
【0081】これにより、オイル分離のための空間を密
閉容器内に大きく確保する必要が無くなり、電動要素自
体の小型化と合わせて密閉型回転圧縮機の全体寸法の縮
小を図ることができるようになるものである。
【0082】特に請求項2の発明の如く、密閉容器内底
部に回転圧縮要素を収納し、その上方に電動要素を配置
すると共に、密閉容器の上壁に吐出管を取り付け、電動
要素の固定子巻線の上端から密閉容器の上壁下面までの
距離をL1、電動要素の固定子の上下寸法をL2とした
場合に、 0.3≦L1/(L1+L2)≦0.6 となるように各寸法を設定すれば、密閉容器からのオイ
ル吐出量を従来同等としながら、密閉型回転圧縮機の高
さ寸法を著しく縮小し、或いは、密閉型回転圧縮機の高
さ寸法を従来同等としながら、オイル吐出量を著しく低
減させることができるようになるものである。
【0083】請求項3の発明によれば、更に回転子は、
回転子鉄心と、この回転子鉄心の外周面に上下に渡って
形成された凹状部と、回転子鉄心の上下両端面に取り付
けられた端面部材とを備えており、この端面部材には、
回転子鉄心の凹状部に対応する位置に、切欠部を形成し
たので、端面部材が回転子鉄心の凹状部内を上昇するガ
スの邪魔をすることが無くなり、ガス流速を低下させて
オイル分離性を改善することができるようになるもので
ある。
【0084】請求項4の発明によれば、更に回転圧縮要
素のカップマフラに形成された吐出孔を備え、回転子の
前記吐出孔の上方に対応する位置には、当該回転子の上
下両端に渡る貫通孔を形成したので、吐出孔から吐出さ
れたガスが円滑に回転子の貫通孔に流入し、上昇できる
ようになる。これにより、ガス流速を更に低下させてオ
イル分離性を一層改善することができるようになるもの
である。
【0085】請求項5の発明によれば、更に固定子の外
周面には上下両端に渡る凹状の通路を所定間隔で複数形
成すると共に、各通路の断面形状を、固定子の外周側が
狭く、内側が広くなるように形成し、且つ、各通路以外
の部分の外周面を密閉容器の内壁に当接させたので、オ
イル戻りのための通路を広く確保しながら、固定子と密
閉容器との当接面積を拡大し、更に、一箇所の非当接部
分の面積も縮小させて密閉容器の変形などの不都合を未
然に回避できるようになる。
【0086】請求項6の発明によれば、請求項1に加え
て密閉容器は、電動要素と回転圧縮要素を収納した一端
が開口するシェル部と、このシェル部の開口を閉塞する
エンドキャップ部とから成り、電動要素の固定子の固定
子鉄心の積厚をSH、この固定子鉄心からエンドキャッ
プ部の端縁までの距離をTとした場合、0.15<T/
SH<0.5となるように各寸法を設定したので、コギ
ングトルクが大きく、振動が大きくなりがちな磁極集中
巻方式モータを採用した場合にも密閉容器自体の振動を
抑制し、騒音を低下させることが可能となるものであ
る。
【0087】請求項7の発明によれば、請求項1に加え
て固定子における通路面積を密閉容器の内周断面積の
3.8%以上に設定したので、オイル吐出量の一層の低
減を図ることができるようになるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施例の密閉型回転圧縮機
の縦断側面図である。
【図2】図1に示す密閉型回転圧縮機の平断面図であ
る。
【図3】図1に示す密閉型回転圧縮機の固定子鉄心と回
転子鉄心の平面図である。
【図4】図1に示す密閉型回転圧縮機の回転子の縦断側
面図である。
【図5】図1に示す密閉型回転圧縮機の回転子の下面図
である。
【図6】図1に示す密閉型回転圧縮機の回転子の上面図
である。
【図7】図1に示す密閉型回転圧縮機の電動機部分の拡
大縦断側面図である。
【図8】図1中のL1とL2を変化させた場合の密閉型
回転圧縮機の全高とオイル吐出量の関係を示す図であ
る。
【図9】本発明の他の実施例の密閉型回転圧縮機の電動
機部分の拡大断面図である。
【図10】本発明のもう一つの実施例の密閉型回転圧縮
機の平断面図である。
【図11】図10に示す密閉型回転圧縮機の固定子鉄心
と回転子鉄心の平面図である。
【図12】本発明の更にもう一つの実施例の密閉型回転
圧縮機の縦断側面図である。
【図13】図12中のSHとTを変化させた場合の騒音
値を示す図である。
【図14】従来の密閉型回転圧縮機の縦断側面図であ
る。
【図15】図15に示す密閉型回転圧縮機の平断面図で
ある。
【図16】図15の密閉型回転圧縮機の固定子鉄心と回
転子鉄心の平面図である。
【符号の説明】
C 圧縮機 1 密閉容器 1A シェル部 1B エンドキャップ部 2 電動機 4 固定子 5 回転子 6 回転軸 7 固定子巻線 26 回転子鉄心 32〜35 凹状部 66、67 端面部材 74 固定子鉄心 76 切欠部 77 通路 81 切欠部
フロントページの続き (72)発明者 樋口 剛 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 藤原 一昭 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 松浦 大 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 佐藤 有朝 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 橋本 彰 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3H003 AA05 AB04 AC03 BA03 BD13 BE07 BG08 BH02 CD01 CF04 3H029 AA04 AA09 AA13 AA21 AB03 BB05 BB21 BB35 CC07 CC09 CC27 CC30 5H605 AA04 AA05 BB07 BB18 CC01 DD09 GG21 5H607 AA04 BB01 BB07 BB09 BB14 DD08 EE40 FF07 FF08 JJ10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内に電動要素と、この電動要素
    に連結された回転軸にて駆動される回転圧縮要素とを収
    納して成る密閉型回転圧縮機において、 前記電動要素を、前記密閉容器の内壁に固定された固定
    子と、この固定子の内側において前記回転軸に回転自在
    に支持された回転子と、前記固定子を構成する固定子鉄
    心と、この固定子鉄心に形成された複数の歯部およびス
    ロット部と、前記各歯部に前記スロット部を利用して直
    接巻回された固定子巻線とから成る磁極集中巻方式のモ
    ータにより構成したことを特徴とする密閉型回転圧縮
    機。
  2. 【請求項2】 密閉容器内底部に回転圧縮要素を収納
    し、その上方に電動要素を配置すると共に、前記密閉容
    器の上壁に吐出管を取り付け、前記電動要素の固定子巻
    線の上端から前記密閉容器の上壁下面までの距離をL
    1、前記電動要素の固定子巻線の上下寸法をL2とした
    場合、 0.3≦L1/(L1+L2)≦0.6 の範囲に設定したことを特徴とする請求項1の密閉型回
    転圧縮機。
  3. 【請求項3】 回転子は、回転子鉄心と、この回転子鉄
    心の外周面に上下に渡って形成された凹状部と、前記回
    転子鉄心の上下両端面に取り付けられた端面部材とを備
    え、この端面部材には、前記回転子鉄心の凹状部に対応
    する位置に、切欠部を形成したことを特徴とする請求項
    2の密閉型回転圧縮機。
  4. 【請求項4】 回転圧縮要素のカップマフラに形成され
    た吐出孔を備え、回転子の前記吐出孔の上方に対応する
    位置には、当該回転子の上下両端に渡る貫通孔を形成し
    たことを特徴とする請求項2又は請求項3の密閉型回転
    圧縮機。
  5. 【請求項5】 固定子の外周面には上下両端に渡る凹状
    の通路を所定間隔で複数形成すると共に、各通路の断面
    形状を、固定子の外周側が狭く、内側が広くなるように
    形成し、且つ、各通路以外の部分の外周面を密閉容器の
    内壁に当接させたことを特徴とする請求項2、請求項3
    又は請求項4の密閉型回転圧縮機。
  6. 【請求項6】 密閉容器は、電動要素と回転圧縮要素を
    収納した一端が開口するシェル部と、このシェル部の開
    口を閉塞するエンドキャップ部とから成り、前記電動要
    素の固定子の固定子鉄心の積厚をSH、この固定子鉄心
    から前記エンドキャップ部の端縁までの距離をTとした
    場合、 0.15<T/SH<0.5 の範囲に設定したことを特徴とする請求項1の密閉型回
    転圧縮機。
  7. 【請求項7】 固定子における通路面積を密閉容器の内
    周断面積の3.8%以上に設定したことを特徴とする請
    求項1の密閉型回転圧縮機。
  8. 【請求項8】 固定子内の隙間の面積を、固定子と密閉
    容器間の通路の面積よりも大きく設定したことを特徴と
    する請求項7の密閉型回転圧縮機。
JP18364599A 1999-06-29 1999-06-29 密閉型回転圧縮機 Expired - Lifetime JP3670890B2 (ja)

Priority Applications (17)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18364599A JP3670890B2 (ja) 1999-06-29 1999-06-29 密閉型回転圧縮機
TW092112528A TW564285B (en) 1999-06-29 2000-06-13 Sealed rotary compressor
TW089111463A TW552352B (en) 1999-06-29 2000-06-13 Sealed rotary compressor
MYPI20002808 MY125429A (en) 1999-06-29 2000-06-22 Closed rotary compressor
ES04020560T ES2291785T3 (es) 1999-06-29 2000-06-28 Compresor rotatorio cerrado.
CNB031006949A CN100510412C (zh) 1999-06-29 2000-06-28 密闭型旋转压缩机
EP04020560A EP1496254B1 (en) 1999-06-29 2000-06-28 Closed rotary compressor
ES00113691T ES2286966T3 (es) 1999-06-29 2000-06-28 Compresor hermetico.
DE60036037T DE60036037T2 (de) 1999-06-29 2000-06-28 Geschlossener Drehkompressor
PT00113691T PT1065376E (pt) 1999-06-29 2000-06-28 Compressor hermético.
DE60034995T DE60034995T2 (de) 1999-06-29 2000-06-28 Hermetischer Verdichter
CN00119324A CN1121557C (zh) 1999-06-29 2000-06-28 密闭型旋转压缩机
US09/605,960 US6533558B1 (en) 1999-06-29 2000-06-28 Closed rotary compressor
PT04020560T PT1496254E (pt) 1999-06-29 2000-06-28 Compressor estanque
EP00113691A EP1065376B1 (en) 1999-06-29 2000-06-28 Hermetic compressor
KR1020000035850A KR100716705B1 (ko) 1999-06-29 2000-06-28 밀폐형 회전 압축기
KR1020060082618A KR100641255B1 (ko) 1999-06-29 2006-08-30 다기통 회전 압축기

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18364599A JP3670890B2 (ja) 1999-06-29 1999-06-29 密閉型回転圧縮機

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001292679A Division JP2002188569A (ja) 2001-09-26 2001-09-26 密閉型電動圧縮機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001012374A true JP2001012374A (ja) 2001-01-16
JP3670890B2 JP3670890B2 (ja) 2005-07-13

Family

ID=16139428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18364599A Expired - Lifetime JP3670890B2 (ja) 1999-06-29 1999-06-29 密閉型回転圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3670890B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006177225A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Hitachi Home & Life Solutions Inc ロータリ圧縮機
JP2009019635A (ja) * 2008-09-19 2009-01-29 Daikin Ind Ltd 圧縮機
WO2009093699A1 (ja) 2008-01-24 2009-07-30 Daikin Industries, Ltd. 圧縮機
JP2009261058A (ja) * 2008-04-14 2009-11-05 Panasonic Corp 電動機とそれを用いた電子機器
JP2012167584A (ja) * 2011-02-14 2012-09-06 Panasonic Corp 密閉型圧縮機
US8337185B2 (en) * 2008-05-27 2012-12-25 Fujitsu General Limited Rotary compressor having an oil separation plate therein
US8569924B2 (en) 2007-05-01 2013-10-29 Daikin Industries, Ltd. Rotating electric machine and compressor
JP2018040372A (ja) * 2012-03-30 2018-03-15 ダイキン工業株式会社 圧縮機
JPWO2019073659A1 (ja) * 2017-10-10 2020-11-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 密閉型電動圧縮機
WO2023181712A1 (ja) * 2022-03-24 2023-09-28 ダイキン工業株式会社 回転式圧縮機及び空調装置

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006177225A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Hitachi Home & Life Solutions Inc ロータリ圧縮機
US8569924B2 (en) 2007-05-01 2013-10-29 Daikin Industries, Ltd. Rotating electric machine and compressor
US9929607B2 (en) 2008-01-24 2018-03-27 Daikin Industries, Ltd. Compressor
WO2009093699A1 (ja) 2008-01-24 2009-07-30 Daikin Industries, Ltd. 圧縮機
JP2009299676A (ja) * 2008-01-24 2009-12-24 Daikin Ind Ltd 圧縮機
JP2009261058A (ja) * 2008-04-14 2009-11-05 Panasonic Corp 電動機とそれを用いた電子機器
US8337185B2 (en) * 2008-05-27 2012-12-25 Fujitsu General Limited Rotary compressor having an oil separation plate therein
JP2009019635A (ja) * 2008-09-19 2009-01-29 Daikin Ind Ltd 圧縮機
JP2012167584A (ja) * 2011-02-14 2012-09-06 Panasonic Corp 密閉型圧縮機
JP2018040372A (ja) * 2012-03-30 2018-03-15 ダイキン工業株式会社 圧縮機
JPWO2019073659A1 (ja) * 2017-10-10 2020-11-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 密閉型電動圧縮機
JP7113354B2 (ja) 2017-10-10 2022-08-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 密閉型電動圧縮機
WO2023181712A1 (ja) * 2022-03-24 2023-09-28 ダイキン工業株式会社 回転式圧縮機及び空調装置
JP2023141896A (ja) * 2022-03-24 2023-10-05 ダイキン工業株式会社 回転式圧縮機及び空調装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3670890B2 (ja) 2005-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1065376B1 (en) Hermetic compressor
JP2001342954A (ja) 電動圧縮機及びそれを用いた冷却装置
JP3778730B2 (ja) 多気筒回転圧縮機の製造方法
JP3143327B2 (ja) 密閉型回転圧縮機
JP2001012374A (ja) 密閉型回転圧縮機
JP2002188569A (ja) 密閉型電動圧縮機
JP2005229798A (ja) 冷凍装置
JPH07236240A (ja) 圧縮機用電動機の回転子
JPH1127883A (ja) 電動機の回転子
JP3632747B2 (ja) 永久磁石界磁同期電動機およびその製造方法並びにこれを用いた圧縮機
JP2005184873A (ja) 電動圧縮機
JP2005188518A (ja) 電動圧縮機
JP2005210898A (ja) 電動機
JP3392781B2 (ja) 多気筒回転圧縮機
JP3485877B2 (ja) 圧縮機用電動機の回転子
JP3485909B2 (ja) 密閉型圧縮機
JP2005192399A (ja) 電動機
JP2005143300A (ja) 電動機
JP3485881B2 (ja) 圧縮機
JP3485910B2 (ja) 密閉型圧縮機
JP2001027191A (ja) 多気筒回転圧縮機
JP3485880B2 (ja) 圧縮機用電動機の回転子
JP2005204499A (ja) 電動圧縮機
JP2005192400A (ja) 電動機
JP2005168300A (ja) 電動機

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050415

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3670890

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090422

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090422

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100422

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110422

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120422

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130422

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140422

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term