JP2001011707A - 上 衣 - Google Patents

上 衣

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JP2001011707A
JP2001011707A JP2000182021A JP2000182021A JP2001011707A JP 2001011707 A JP2001011707 A JP 2001011707A JP 2000182021 A JP2000182021 A JP 2000182021A JP 2000182021 A JP2000182021 A JP 2000182021A JP 2001011707 A JP2001011707 A JP 2001011707A
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JP
Japan
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cloth
sleeve
arm
sewn
back body
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Pending
Application number
JP2000182021A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Tada
憙生 多田
Akio Sugi
昭雄 杉
Satomi Fujita
里美 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Publication of JP2001011707A publication Critical patent/JP2001011707A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A41WEARING APPAREL
    • A41DOUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
    • A41D1/00Garments
    • A41D1/04Vests, jerseys, sweaters or the like

Abstract

(57)【要約】 【課題】 運動の挙動に対する追従性のよい上衣とす
る。 【解決手段】 後身頃布を、後側袖部の少なくとも肘近
傍まで延在するように一枚布で構成して、後身頃部分と
袖部との間の縫着部を無くし、かつ、上記一枚布は縦横
のX,Y方向に伸びを有すると共に、横方向Xの伸びを
縦方向Yの伸びよりも大とし、後身頃部分から連続する
後袖側部では腕の長さ方向に沿った伸びが大となるよう
にしている。長袖タイプでは手首位置の袖口まで上記後
身頃布と一枚布からなる後側袖部を延在させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポロシャツ、ウイ
ンドブレーカー、レインウエア等の上衣に関し、特に、
身体のひねり、腕の振り回しが大きなゴルフ、テニス等
のスポーツ用に適したものである。
【0002】
【従来の技術】ゴルフ場においては上衣として夏季は半
袖ポロシャツ、春、秋には長袖ポロシャツを着用し、冬
にはポロシャツにセータ等を重ね着することが基本とな
っている。また、風の強い日や寒い日にはさらにウイン
ドブレーカーを着用したり、雨天ではレインウエアを着
用する場合もある。基本となる半袖および長袖のポロシ
ャツは図15(A)(B)に示すように、前身頃1と後
身頃2とを両側線L1とL2で縫着して、頭かぶりと
し、肩ぐりで袖3を縫着し、前身頃1の中央部に上端か
ら所要長さの開口1aを設け、ボタン留めとされ、前身
頃1および後身頃2の首回りに襟5が縫着されている。
なお、袖口はオープンタイプとゴム編みを取り付けたク
ローズタイプがある。
【0003】この種のゴルファー用のポロシャツは、ゴ
ルフスィング時にゴルファーの動きに追従しやすいよう
に、綿100%あるいは綿とポリエステルの混紡交編等
の糸条を用い、伸縮性を有する編み方で編成して作製さ
れている。また、単に全体的に均等に伸縮性を持たせて
いるだけであり、特定部分に特定方向に伸びやすくされ
たものはない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようにポロシャツ
の素材は伸縮性を持たせているが、前身頃1と後身頃2
とが脇線L1とL2とで縫着されているため、縫着位置
では伸びにくくなるため、脇線に沿った伸びが少ない問
題がある。同様に、前身頃1および後身頃2の肩ぐりに
袖3が縫着されているため、この肩回りの縫着位置で伸
びが少なくなる問題がある。
【0005】ゴルフのスィング時には身体をひねって腕
を振り回すため、脇線に沿った伸びの挙動が大きく、ま
た、肩を回す挙動が大きくなる。よって、ポロシャツに
は脇線に沿った伸び、特に縦方向の大きな伸びが要求さ
れるが、前記したように前身頃1と後身頃2との縫着ラ
インが位置するために、他の箇所よりも伸びが小さくな
っている。同様に、ゴルフスィング時には腕の振り回し
が大きいため、肩回りの伸び、特に、横方向の伸びが要
求されるが、前記したように、袖3が腕付け根の袖ぐり
で前身頃1と後身頃2とに縫着され、伸びにくい縫着ラ
インが位置するため、他の箇所よりも伸びが小さくなっ
ている。
【0006】このように、従来のポロシャツでは、特に
伸びが要求される部分に縫着ラインが存在して伸びにく
くなっており、その分、ゴルフスィング時におけるスト
レッチ性が悪くなっている問題があった。
【0007】上記した問題はゴルファー用のポロシャツ
に限らず、テニス、バトミントン、野球等の身体をひね
り、腕を振り回すスポーツにおいても問題となり、か
つ、ポロシャツだけでなく、Tシャツ等の上衣で、前身
頃と後身頃とが左右脇線で縫着され、袖が肩くりで前身
頃と後身頃とに縫着される上衣に共通する問題となる。
さらに、ゴルファーは、風の強い日や防寒用としてウイ
ンドブレーカーを着用し、また、雨天にはレインウエア
を着用してゴルフを行うため、これらウインドブレーカ
ーやレインウエアも、通常、脇線で前身頃と後身頃とが
縫着され、かつ、肩ぐりに沿って袖が縫着されているた
め、上記ポロシャツと同様の問題が生じる。
【0008】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
ので、特に伸びが要求される脇線ラインおよび肩回りの
伸びを向上させて、特に、ゴルファーに適したポロシャ
ツ等の上衣を提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、前身頃布と後身頃布とを、所要幅とした
左右脇布の両縁と縫着して、脇線ラインに沿った縫着を
設けず、かつ、上記左右脇布を袖下部まで延在させて袖
下布部として袖布と縫着し、さらに、上記左右脇布の伸
びを、脇布の長さ方向である縦方向に大とする一方、前
身頃布及び後身頃布は横方向への伸びを大としている上
衣を提供するものである。
【0010】上記のように、脇布を設けて前身頃布と後
身頃布とを脇布の両縁で縫着すると、縫着ラインが脇線
ラインに存在せず、しかも、脇布の縦伸びを大としてい
るため、特に、ゴルフ、テニス等のスポーツ用上衣とし
て好適に着用できる。即ち、ゴルフクラブを振り上げる
スィング時、テニスプレーヤがラケットを振り上げる時
など、腕の振りが大きく脇線の縦伸びが大きいスポーツ
用の上衣とすると、脇部で突っ張りが生じることがな
く、プレーヤの挙動に対する追従性を良くなり、運動機
能を高めることができる。なお、スポーツ用に限定され
ず、腕の挙動に対する追従性が良いため、腕の上げ下ろ
しが多い仕事用の上衣としても好適に着用でき、さら
に、一般的な上衣としても着用感の良いものとなる。
【0011】上記後身頃布は後側袖部まで延在するよう
に一枚布で構成していることが好ましい。このように、
後身頃布を後側袖部へ延在させると、ゴルファーあるい
はテニスプレーヤが身体をひねる時に背面から腕にかけ
ての上衣の伸びが、後身頃と袖との縫着位置で阻害され
ず、挙動にスムーズに追従させることができる。なお、
前身頃布はデザイン性が重視されると共に、プレー時に
は腕を前側に振る挙動が主となるため、前身頃布と袖の
縫着線が腕の付け根の袖ぐりに位置して問題はなく、よ
って、前身頃布と袖とは袖ぐりで縫着することが好まし
い。
【0012】上記脇布はドルマン型とすることが好まし
い。このようにドルマン型とすると、脇下がゆったりと
して、腕の大きな動きにも窮屈感じさせず、ゆったりと
プレーができると主に、脇線に美麗なシルエットを形成
することができる。
【0013】上記上衣は、襟をつけると共に、前身頃布
は上部を開閉式としている半袖或いは長袖のゴルファー
用のポロシャツとすることが好ましい。
【0014】また、上記上衣は、非通風性の生地より構
成してウインドブレーカーとしてもよい。このウインド
ブレーカーはVネック、Uネック等の頭かぶりタイプ、
あるいは前開タイプのいずれでもよい。かつ、ウインド
ブレーカーの場合には、首回り、袖口、身頃部の下端開
口部等の開口部の周縁に、伸縮性素材を取り付けてクロ
ーズタイプとし、開口部からの風の侵入を防止してい
る。さらに、防水性の生地より構成してレインウエアと
してもよい。特に、ウインドブレーカーやレインウエア
を着用してプレーする場合、挙動追従性が悪くなるが、
本発明のように、脇線および袖ぐりに縫着線を無くす
と、ウインドブレーカーやレインウエアにおいても挙動
追従性を高めることができる。
【0015】上記袖部を長袖とする場合、肘より上部位
置で、上記脇布、後身頃と一体の後側袖部および前側脇
布とを縫着した上側袖部と、該上側袖部に継ぎ足して縫
着している円筒形状の下側袖部とからなる構成してもよ
い。あるいは、上記脇布を長袖の開口先端位置まで延在
させる一方、前後身頃布は肩ぐりまでとして、上側袖布
を前後身頃布と肩ぐりで縫着すると共に、上記脇布から
連続する下側袖部となる部分と縫着して、円筒形状の長
袖としてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して詳述する。図1乃至図3は第1実施形態を示
し、半袖のゴルファー用ポロシャツ10からなる。図1
は背中側、図2は前側、図3は脇側を示し、図示のよう
に、ポロシャツ10は、前身頃布11、後身頃布12、
左右2枚の脇布13(13A、13B)、左右2枚の前
側袖布14(14A、14B)および、襟15とからな
る。
【0017】上記襟15を除く前身頃布11、後身頃布
12、脇布13、前側袖布14は吸汗性に優れた綿10
0%の糸条を用いて伸縮性を持たせたカノコ編みとして
おり、地の目方向は図中1本矢印Xで示す方向としてい
る。よって、伸びは1本矢印で示す地の目方向Xの伸び
率よりも、該地の目方向Xと直交する2本矢印Yで示す
方向の伸び率が大きくなっている。なお、編み方はカノ
コ編みに限定されず、伸びの大きなプレーン編み(天竺
編み)等を用いてもよいが、伸び方向の大小は上記と同
一方向とする必要がある。また、編成する糸条も綿10
0%に限定されず、綿とポリエステルの混紡、あるいは
ポリエステルのみ等のいずれでもよく、糸条の種類は限
定されない。
【0018】後身頃布12は、左右の脇線ラインより所
要寸法をあけた背中全体に当たる部分12aから後側袖
部12bに当たる部分を一枚布から裁断している。後身
頃布12の2本矢印Yで示す伸び方向は左右方向とし、
縦伸びよりも横伸びを大としている。かつ、脇から袖に
かけるラインはドルマン型として脇下にゆとりを持たせ
ている。
【0019】前身頃布11は、左右の脇線ラインより所
要寸法をあけた胸部、腹部に当たる前側全体を一枚布か
ら裁断している。該前身頃布11の2本矢印Yで示す伸
び方向は左右方向とし、縦伸びよりも横伸びを大として
いる。また、後身頃12と同様に前身頃11において
も、脇から袖にかけるラインはドルマン型として脇下に
ゆとりを持たせている。
【0020】上記前身頃布11と後身頃布12との左右
脇線の間には、下端位置から半袖の袖14の開口側先端
まで、幅Wで1枚裁断した縦長の脇布13(13A、1
3B)を介在させている。これら脇布13の左右両縁を
前身頃布11、後身頃布12の脇側端縁と縫着Sを行っ
て、ドルマン型のシルエットとし、腕のオーバーな動き
にもゆとりをもって追従できるようにしている。
【0021】上記左右の脇布13の幅Wは本実施形態で
は8センチとしているが、4センチから10センチの範
囲であれば良い。
【0022】このように、左右の脇線L1、L2に沿っ
た位置には縫着ラインを設けずに、前身頃布11および
後身頃布12側へと移している。また、この脇布13の
1本矢印Xで示す地の目方向は前後身頃布と逆の横方向
とし、よって、2本矢印Yで示す伸び方向は縦方向とし
ている。したがって、脇布13の脇線L1、L2に沿っ
た部分13aは縦伸びが大きく、袖下に当たる部分13
bが横伸びが大きくなることとなる。
【0023】前側袖布14(14A、14B)は、前身
頃布11の袖ぐり端縁と後身頃布12の後側袖部12b
の端縁と、脇布13の袖下部分13bの前側縁とに縫着
Sをおこなっている。この前側袖布14は、1本矢印X
で示す地の目方向が縦方向で、よって、2本矢印Yで示
す伸び方向は横方向となるようにしている。
【0024】このように、袖部は前側が前側袖布14、
後側が後身頃布12と一体の後側袖部12b、下部が脇
布13の袖下部13bの3枚の布からなるが、いずれも
横方向の伸びを大としてる。また、後身頃布12は後側
袖部12bと一体で縫着部を設けていないため、後側お
よび脇側から連続した伸びが大きくなっている。前身頃
布11と前側袖布14は袖ぐりで縫着しているが、ゴル
フスィング時に腕を振り回す時、前肩部は開かずに閉じ
る方向になるため、縫着ラインを設けて伸びを少なくし
た方が好ましい。
【0025】また、上記前身頃布11と後身頃布12の
上縁の肩に沿った縫着Sの位置は、肩の上端位置よりや
や前身頃布側にずらせて、後身頃布12を横方向により
伸び易くしている。
【0026】前身頃布11の中央上部には開き11aを
設けて、ボタン16で開閉するようにし、かつ、前身頃
布11から後身頃布12の首回りにそって別布からなる
襟15を縫着してポロシャツとしている。さらに、上記
半袖の先端開口にはゴム編み部17を縫着してクローズ
タイプとしている。しかしながら、必ずしもゴム編み部
を取り付けてクローズタイプとする必要はなく、オープ
ンタイプとしてもよい。また、前身頃11の中央に設け
る開きも下端まで延在させて、ボタン、ファスナーなど
で閉じる前全開タイプとしてもよい。
【0027】上記構成としたポロシャツは、脇線ライン
から袖下部にかけて脇布13を配置しているため、脇線
ラインの縫着がなく、且つ、脇布13は脇線位置で縦伸
びが大おく、図3に示すように、ゴルファーがスィング
で腕を振りあげた時は袖下部分13bも縦伸びが大きく
なる。よって、スィングする時につっぱり感がなく、ス
ィング挙動への追従性が良好となる。
【0028】また、後身頃布12は後側袖部12bを一
体化して、背中側から袖にかけて横伸びが大きくしてい
るため、スィング時に身体をひねった際に、背中から袖
にかけてのつっぱり感がなく、スィング挙動への追従性
が良好となる。
【0029】さらに、ゴルフクラブを振り上げてから打
ち降ろす時には、背中側から後袖部は横伸びが要求され
る一方、前側では肩が閉じる方向となるため、前身頃布
11と前側袖部14とは袖ぐりで縫着Sを施して伸びを
少なくしているため、ダブつきが発生せない。また、前
身頃側はデザイン上から袖ぐりに縫着位置がある方が外
観上好ましい。さらに、脇から袖下にかけてドルマン型
として脇下にはゆとりを持たせているため、オーバース
ィング時の場合等のいずれの挙動においても、脇下部分
が窮屈とならず、ゆったりとスムーズにスィングを行う
ことができる。
【0030】図4乃至図6は第2実施形態のポロシャツ
10’を示し、第1実施形態との相違点は、半袖を長袖
としただけである。即ち、第1実施形態の半袖をオープ
ン型として、その開口端に円筒形状とした下側袖部30
を継ぎ足し、該袖部30の上端を上記半袖の開口端に縫
着Sを行っている。この縫着位置は肘より上部としてい
る。また、該袖部30の先端はゴム編み31を取り付け
てクローズダイプとしている。
【0031】継ぎ足す袖部30は、他の部分の前身頃布
11、後身頃布12、脇布13と同一布地から形成し、
その1本矢印Xで示す地の目は周方向とし、直交する2
本矢印Yで示す伸び方向は袖30の長さ方向としてい
る。他の構成および作用は第1実施形態と同様であるた
め、同一の符号を付して説明を省略する。
【0032】図7乃至図9は第3実施形態のポロシャツ
10”を示す。該第3実施形態のポロシャツも第2実施
形態と同様に長袖タイプであるが、左右脇布は前身頃布
11及び後身頃布12の下端位置から長袖35の開口先
端35aまで1枚布で延在させて脇布兼袖下布13’と
している。この脇布兼袖下布13’の幅Wは第1実施形
態と同様に8センチとしている。また、1本矢印Xで示
す方向を地の目方向とし、よって、2本矢印Yで示す伸
び方向は、脇部13a’では縦方向、袖下部13b’で
は長袖の長さ方向とし、腕を横にあげると横方向、腕を
上方に振り上げると脇部13a’と連続した縦方向、腕
を降ろした場合も縦方向としている。
【0033】前身頃11は第1及び第2実施形態と同様
に袖ぐりまでとし、かつ、後身頃12’も前身頃11と
同様に袖ぐりまでとして、一枚布からなる袖布37の袖
ぐり37aを前身頃布11と後身頃布12’の腕の付け
根の袖ぐりで縫着している。また、脇布兼袖下布13’
も第1、2実施形態と同様にドルマン型として、脇から
腕にかけてゆったりとさせている。
【0034】上記長袖タイプのポロシャツ10”におい
ても、左右脇線から長袖35の先端までを1枚布で形成
し、縦方向の伸びを大としているため、腕の振り回しへ
の追従性が良好となり、特に、脇から腕にかけての挙動
が大きなゴルフスィング時のスムーズに追従させること
ができる。
【0035】なお、図10および図11の変形例に示す
ように、後身頃布12’に肘近傍まで延在する後側袖部
12b’を一体に設ける一方、袖布を前側袖布37a’
と後側袖布37b’とから構成し、後身頃側での袖布と
の縫着Sの位置を袖ぐり位置よりも袖側へとずらせて、
後身頃側における挙動追従性を高める一方、前身頃側で
の袖布との縫着Sの位置は袖ぐり位置とし、デザイン性
を高めてもよい。
【0036】第1実施形態から第3実施形態は、襟つき
で前半開きのポロシャツであるが、図12(A)に示す
ように、襟15’をタートルネックタイプとしてファス
ナー40で開閉するタイプとしてもよい。また、図12
(B)に示すようなTシャツタイプとしてもよい。さら
に、図12(C)に示すように前全開タイプとしてもよ
い。これら図12(A)〜(C)タイプの上衣はいずれ
も、脇布13が袖下部分まえ延在させている。
【0037】上記図12(A)〜(C)のタイプのポロ
シャツタイプでないものは、ポロシャツ着用が基本であ
るゴルファー用ではなく、テニス、バトミントン、野球
等の腕を振り上げ、振り回すタイプのスポーツ用の上衣
に好適に用いられる。さらに、バレーボール、バスケッ
トボール、サーカーボールなどのボール競技においても
腕を大きく振り上げて脇線ラインの伸びが大きく、オー
バーな腕の振り回しが多きスポーツ競技用の上衣として
も好適に用いられるものである。また、スポーツ用に限
らず、腕の振りに対する挙動追従性に優れているため、
着用感の良い上衣としても好適に用いられる。
【0038】図13および図14はウインドブレーカー
60からなり、ナイロン等の一方向の伸びを有する非通
風性の生地より前身頃布50、後身頃布51、脇布兼袖
下布52および袖布53から構成している。
【0039】左右脇布は前身頃布50及び後身頃布51
の下端位置から長袖55の開口先端55aまで1枚布で
延在させて脇布兼袖下布52としている。この脇布兼袖
下布52の伸び方向は2本矢印Yで示すように、脇部5
2aでは縦方向、袖下部52bでは長袖の長さ方向と
し、腕を横にあげると横方向、腕を上方に振り上げると
脇部52aと連続した縦方向、腕を降ろした場合も縦方
向としている。
【0040】後身頃布51は肘近傍まで延在する後側袖
部51bを一体に設ける一方、前身頃布50は開閉部を
設けず、Vネックの頭かぶりとし、かつ、袖側まで延在
させず腕の付け根の袖ぐりまでとしている。これら前身
頃布50と後身頃布51との伸び方向は二本矢印Yで示
す横方向としている。なお、首回りはVネック形状に限
定されずUネック等でもよい。また、頭かぶりとせず、
前開きタイプとしてもよい。
【0041】袖布53は前側袖布53aと後側袖布53
bとから構成し、後身頃側での後側袖布53bと後身頃
布の後側袖部51bとを肘近傍で縫着Sを行っている。
また、前身頃側では前側袖布53aと前身頃布50とを
袖ぐりで縫着Sを行っている。上記袖布53の伸び方向
は二本矢印Yで示す横方向(袖の長さ方向)としてい
る。
【0042】Vネックの首回り、身頃部の下端、袖口に
はそれぞれゴム編み部56を取り付けて、開口部からの
風の侵入を防止している。
【0043】上記のように非通風材より構成したウイン
ドブレーカーにおいても、脇線ラインの伸びを大きいし
ていると共に、後身頃側での袖ぐりでの伸びを確保して
いるため、風の強い日や防寒用としてウインドブレーカ
を着用して、ゴルフあるいはテニス等のスポーツをした
場合にも、腕の振り回しにウインドブレーカーをスムー
ズに追従させて、快適にプレーを行うことができる。
【0044】さらに、防水性を有する生地より形成し、
上記各実施形態と同様に、脇線ラインから袖下にかけて
縦方向の伸びを有する脇布兼袖下布を、前身頃布および
後身頃布と別布として互いに縫着し、レインウエアをし
てもよい。該レインウエアを着用すると、雨天でも、腕
の振りをレインウエアで阻害されずにプレーを行うこと
ができる。また、スポーツ用としてでなく、通常のレイ
ンウエアとしても、挙動追従性が良いために、着用感が
良いものとなる。
【0045】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に係わる上衣では、脇布を設けて前身頃布と後身頃布と
を脇布の両縁で縫着しているため、縫着ラインが脇線ラ
インに存在する場合に生じる脇線ラインの伸びにくさが
解消できる。しかも、脇布の縦伸びを大としているた
め、特に、ゴルフウエア、テニスウエア等のスポーツ用
とした場合、ゴルファーがゴルフクラブを振り上げるス
ィング時、テニスプレーヤーがラケットを振り上げる時
など腕の振りが大きい時、脇線の縦伸びが大きく、脇部
で突っ張りが生じることがないため、プレーヤの挙動に
対する追従性を良くなり、運動機能を高めることができ
る。
【0046】また、後身頃布は後側袖部まで延在するよ
うに一枚布で構成すると、ゴルファーあるいはテニスプ
レーヤが身体をひねる時に背面から腕にかけての上衣の
伸びが、後身頃と袖との縫着位置で阻害されず、腕の挙
動に対してスムーズに追従させることができる。
【0047】さらに、脇布をドルマン型とすると、脇下
がゆったりとして、腕の大きな動きにも窮屈感じさせ
ず、ゆったりとプレーができる。また、脇線に美麗なシ
ルエットを形成することができると共にゆったりとした
着用感から、スポーツ用に限らず、一般的な上衣として
も好適に着用される。
【0048】また、非通風性の生地からウインドブレー
カーとして形成した場合、防水性の生地からレインウエ
アとして形成した場合においても、腕の挙動に対する追
従性を持たせているため、ウインドブレーカーやレイン
ウエアを着用した状態でも、これらウエアにより阻害さ
れることなく、スポーツを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の上衣の背面図であ
る。
【図2】 図1の正面図である。
【図3】 腕を振り上げた場合の図1の側面図である。
【図4】 第2実施形態の背面図である。
【図5】 図4の正面図である。
【図6】 腕を振り上げた場合の図4の側面図である。
【図7】 第3実施形態の背面図である。
【図8】 図7の正面図である。
【図9】 腕を振り上げた場合の図7の側面図である。
【図10】 第3実施形態の変形例の上衣の背面図であ
る。
【図11】 図10の正面図である。
【図12】 (A)(B)(C)は変形例を示す一部正
面図である。
【図13】 第4実施形態の上衣の正面図である。
【図14】 図13の背面図である。
【図15】 (A)(B)は従来のポロシャツの正面図
と背面図である。
【符号の説明】
10 上衣 11 前身頃布 12 後身頃布 13 脇布 14 前側袖布 15 襟 60 ウインドブレーカー X 地の目方向 Y 伸び方向
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年7月7日(2000.7.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 上衣
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポロシャツ、ウイ
ンドブレーカー、レインウエア等の上衣に関し、特に、
身体のひねり、腕の振り回しが大きなゴルフ、テニス等
のスポーツ用に適したものである。
【0002】
【従来の技術】ゴルフ場においては上衣として夏季は半
袖ポロシャツ、春、秋には長袖ポロシャツを着用し、冬
にはポロシャツにセータ等を重ね着することが基本とな
っている。また、風の強い日や寒い日にはさらにウイン
ドブレーカーを着用したり、雨天ではレインウエアを着
用する場合もある。基本となる半袖および長袖のポロシ
ャツは図12(A)(B)に示すように、前身頃1と後
身頃2とを両側線L1とL2で縫着して、頭かぶりと
し、肩ぐりで袖3を縫着し、前身頃1の中央部に上端か
ら所要長さの開口1aを設け、ボタン留めとされ、前身
頃1および後身頃2の首回りに襟5が縫着されている。
なお、袖口はオープンタイプとゴム編みを取り付けたク
ローズタイプがある。
【0003】この種のゴルファー用のポロシャツは、ゴ
ルフスィング時にゴルファーの動きに追従しやすいよう
に、綿100%あるいは綿とポリエステルの混紡交編等
の糸条を用い、伸縮性を有する編み方で編成して作製さ
れている。また、単に全体的に均等に伸縮性を持たせて
いるだけであり、特定部分に特定方向に伸びやすくされ
たものはない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようにポロシャツ
の素材は伸縮性を持たせているが、前身頃1と後身頃2
とが脇線L1とL2とで縫着されているため、縫着位置
では伸びにくくなるため、脇線に沿った伸びが少ない問
題がある。同様に、前身頃1および後身頃2の肩ぐりに
袖3が縫着されているため、この肩回りの縫着位置で伸
びが少なくなる問題がある。
【0005】ゴルフのスィング時には身体をひねって腕
を振り回すため、脇線に沿った伸びの挙動が大きく、ま
た、肩を回す挙動が大きくなる。よって、ポロシャツに
は脇線に沿った伸び、特に縦方向の大きな伸びが要求さ
れるが、前記したように前身頃1と後身頃2との縫着ラ
インが位置するために、他の箇所よりも伸びが小さくな
っている。同様に、ゴルフスィング時には腕の振り回し
が大きいため、肩回りの伸び、特に、横方向の伸びが要
求されるが、前記したように、袖3が腕付け根の袖ぐり
で前身頃1と後身頃2とに縫着され、伸びにくい縫着ラ
インが位置するため、他の箇所よりも伸びが小さくなっ
ている。
【0006】このように、従来のポロシャツでは、特に
伸びが要求される部分に縫着ラインが存在して伸びにく
くなっており、その分、ゴルフスィング時におけるスト
レッチ性が悪くなっている問題があった。
【0007】上記した問題はゴルファー用のポロシャツ
に限らず、テニス、バトミントン、野球等の身体をひね
り、腕を振り回すスポーツにおいても問題となり、か
つ、ポロシャツだけでなく、Tシャツ等の上衣で、前身
頃と後身頃とが左右脇線で縫着され、袖が肩くりで前身
頃と後身頃とに縫着される上衣に共通する問題となる。
さらに、ゴルファーは、風の強い日や防寒用としてウイ
ンドブレーカーを着用し、また、雨天にはレインウエア
を着用してゴルフを行うため、これらウインドブレーカ
ーやレインウエアも、通常、脇線で前身頃と後身頃とが
縫着され、かつ、肩ぐりに沿って袖が縫着されているた
め、上記ポロシャツと同様の問題が生じる。
【0008】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
ので、特に伸びが要求される肩回りの伸びを向上させ
て、特に、ゴルファーに適したポロシャツ等の上衣を提
供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、後身頃布を、後側袖部の少なくとも肘近
傍まで延在するように一枚布で構成して、後身頃部分と
袖部との間の縫着部を無くし、かつ、上記一枚布は縦横
のX,Y方向に伸びを有すると共に、横方向Xの伸びを
縦方向Yの伸びよりも大とし、後身頃部分から連続する
後袖側部では腕の長さ方向に沿った伸びが大となるよう
にしている上衣を提供している。
【0010】このように、後身頃布を後側袖部へ延在さ
せると、ゴルファーあるいはテニスプレーヤが身体をひ
ねる時に背面から腕にかけての上衣の伸びが、後身頃と
袖との縫着位置で阻害されず、挙動にスムーズに追従さ
せることができる。なお、前身頃布はデザイン性が重視
されると共に、プレー時には腕を前側に振る挙動が主と
なるため、前身頃布と袖の縫着線が腕の付け根の袖ぐり
に位置して問題はなく、よって、前身頃布と袖とは袖ぐ
りで縫着することが好ましい。
【0011】また、上記上衣では、前身頃布と後身頃布
とを、所要幅とした左右脇布の両縁と縫着して、脇線ラ
インに沿った縫着を設けず、かつ、上記左右脇布を袖下
部まで延在させて袖下布部として袖布と縫着し、さら
に、上記左右脇布の伸びを、脇布の長さ方向である縦方
向に大とする一方、前身頃布及び後身頃布は横方向への
伸びを大としていることが好ましい。上記のように、脇
布を設けて前身頃布と後身頃布とを脇布の両縁で縫着す
ると、縫着ラインが肩回りの腋下を含む脇線ラインに存
在せず、しかも、脇布の縦伸びを大としているため、特
に、ゴルフ、テニス等のスポーツ用上衣として好適に着
用できる。即ち、ゴルフクラブを振り上げるスィング
時、テニスプレーヤがラケットを振り上げる時など、腕
の振りが大きく脇線の縦伸びが大きいスポーツ用の上衣
とすると、脇部で突っ張りが生じることがなく、プレー
ヤの挙動に対する追従性を良くなり、運動機能を高める
ことができる。なお、スポーツ用に限定されず、腕の挙
動に対する追従性が良いため、腕の上げ下ろしが多い仕
事用の上衣としても好適に着用でき、さらに、一般的な
上衣としても着用感の良いものとなる。
【0012】上記後身頃布は背中全体に一枚布が当たる
構成としている。また、上記脇布はドルマン型とするこ
とが好ましい。このようにドルマン型とすると、脇下が
ゆったりとして、腕の大きな動きにも窮屈感じさせず、
ゆったりとプレーができると主に、脇線に美麗なシルエ
ットを形成することができる。
【0013】上記上衣は、襟をつけると共に、前身頃布
は上部を開閉式としている半袖或いは長袖のゴルファー
用のポロシャツとすることが好ましい。
【0014】また、上記上衣は、非通風性の生地より構
成してウインドブレーカーとしてもよい。このウインド
ブレーカーはVネック、Uネック等の頭かぶりタイプ、
あるいは前開タイプのいずれでもよい。かつ、ウインド
ブレーカーの場合には、首回り、袖口、身頃部の下端開
口部等の開口部の周縁に、伸縮性素材を取り付けてクロ
ーズタイプとし、開口部からの風の侵入を防止してい
る。さらに、防水性の生地より構成してレインウエアと
してもよい。特に、ウインドブレーカーやレインウエア
を着用してプレーする場合、挙動追従性が悪くなるが、
本発明のように、脇線および袖ぐりに縫着線を無くす
と、ウインドブレーカーやレインウエアにおいても挙動
追従性を高めることができる。
【0015】上記袖部を長袖とする場合、背中全体に当
たる後身頃布と一枚布からなる後側袖部を手首位置の袖
口まで延在させている。その場合、前身頃布は肩ぐりま
でとして、上側袖布を前身頃布と肩ぐりで縫着すると共
に、上記脇布から連続する下側袖部となる部分と縫着し
て、円筒形状の長袖としている。なお、肘より上部位置
で、上記脇布、後身頃と一体の後側袖部および前側脇布
とを縫着した上側袖部と、該上側袖部に継ぎ足して縫着
している円筒形状の下側袖部とからなる構成してもよ
い。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して詳述する。図1乃至図3は第1実施形態を示
し、半袖のゴルファー用ポロシャツ10からなる。図1
は背中側、図2は前側、図3は脇側を示し、図示のよう
に、ポロシャツ10は、前身頃布11、後身頃布12、
左右2枚の脇布13(13A、13B)、左右2枚の前
側袖布14(14A、14B)および、襟15とからな
る。
【0017】上記襟15を除く前身頃布11、後身頃布
12、脇布13、前側袖布14は吸汗性に優れた綿10
0%の糸条を用いて伸縮性を持たせたカノコ編みとして
おり、地の目方向は図中1本矢印Xで示す方向としてい
る。よって、伸びは1本矢印で示す地の目方向Xの伸び
率よりも、該地の目方向Xと直交する2本矢印Yで示す
方向の伸び率が大きくなっている。なお、編み方はカノ
コ編みに限定されず、伸びの大きなプレーン編み(天竺
編み)等を用いてもよいが、伸び方向の大小は上記と同
一方向とする必要がある。また、編成する糸条も綿10
0%に限定されず、綿とポリエステルの混紡、あるいは
ポリエステルのみ等のいずれでもよく、糸条の種類は限
定されない。
【0018】後身頃布12は、左右の脇線ラインより所
要寸法をあけた背中全体に当たる部分12aから後側袖
部12bに当たる部分を一枚布から裁断している。後身
頃布12の2本矢印Yで示す伸び方向は左右方向とし、
縦伸びよりも横伸びを大としている。かつ、脇から袖に
かけるラインはドルマン型として脇下にゆとりを持たせ
ている。
【0019】前身頃布11は、左右の脇線ラインより所
要寸法をあけた胸部、腹部に当たる前側全体を一枚布か
ら裁断している。該前身頃布11の2本矢印Yで示す伸
び方向は左右方向とし、縦伸びよりも横伸びを大として
いる。また、後身頃12と同様に前身頃11において
も、脇から袖にかけるラインはドルマン型として脇下に
ゆとりを持たせている。
【0020】上記前身頃布11と後身頃布12との左右
脇線の間には、下端位置から半袖の袖14の開口側先端
まで、幅Wで1枚裁断した縦長の脇布13(13A、1
3B)を介在させている。これら脇布13の左右両縁を
前身頃布11、後身頃布12の脇側端縁と縫着Sを行っ
て、ドルマン型のシルエットとし、腕のオーバーな動き
にもゆとりをもって追従できるようにしている。
【0021】上記左右の脇布13の幅Wは本実施形態で
は8センチとしているが、4センチから10センチの範
囲であれば良い。
【0022】このように、左右の脇線L1、L2に沿っ
た位置には縫着ラインを設けずに、前身頃布11および
後身頃布12側へと移している。また、この脇布13の
1本矢印Xで示す地の目方向は前後身頃布と逆の横方向
とし、よって、2本矢印Yで示す伸び方向は縦方向とし
ている。したがって、脇布13の脇線L1、L2に沿っ
た部分13aは縦伸びが大きく、袖下に当たる部分13
bが横伸びが大きくなることとなる。
【0023】前側袖布14(14A、14B)は、前身
頃布11の袖ぐり端縁と後身頃布12の後側袖部12b
の端縁と、脇布13の袖下部分13bの前側縁とに縫着
Sをおこなっている。この前側袖布14は、1本矢印X
で示す地の目方向が縦方向で、よって、2本矢印Yで示
す伸び方向は横方向となるようにしている。
【0024】このように、袖部は前側が前側袖布14、
後側が後身頃布12と一体の後側袖部12b、下部が脇
布13の袖下部13bの3枚の布からなるが、いずれも
横方向の伸びを大としてる。また、後身頃布12は後側
袖部12bと一体で縫着部を設けていないため、後側お
よび脇側から連続した伸びが大きくなっている。前身頃
布11と前側袖布14は袖ぐりで縫着しているが、ゴル
フスィング時に腕を振り回す時、前肩部は開かずに閉じ
る方向になるため、縫着ラインを設けて伸びを少なくし
た方が好ましい。
【0025】また、上記前身頃布11と後身頃布12の
上縁の肩に沿った縫着Sの位置は、肩の上端位置よりや
や前身頃布側にずらせて、後身頃布12を横方向により
伸び易くしている。
【0026】前身頃布11の中央上部には開き11aを
設けて、ボタン16で開閉するようにし、かつ、前身頃
布11から後身頃布12の首回りにそって別布からなる
襟15を縫着してポロシャツとしている。さらに、上記
半袖の先端開口にはゴム編み部17を縫着してクローズ
タイプとしている。しかしながら、必ずしもゴム編み部
を取り付けてクローズタイプとする必要はなく、オープ
ンタイプとしてもよい。また、前身頃11の中央に設け
る開きも下端まで延在させて、ボタン、ファスナーなど
で閉じる前全開タイプとしてもよい。
【0027】上記構成としたポロシャツは、脇線ライン
から袖下部にかけて脇布13を配置しているため、脇線
ラインの縫着がなく、且つ、脇布13は脇線位置で縦伸
びが大おく、図3に示すように、ゴルファーがスィング
で腕を振りあげた時は袖下部分13bも縦伸びが大きく
なる。よって、スィングする時につっぱり感がなく、ス
ィング挙動への追従性が良好となる。
【0028】また、後身頃布12は後側袖部12bを一
体化して、背中側から袖にかけて横伸びが大きくしてい
るため、スィング時に身体をひねった際に、背中から袖
にかけてのつっぱり感がなく、スィング挙動への追従性
が良好となる。
【0029】さらに、ゴルフクラブを振り上げてから打
ち降ろす時には、背中側から後袖部は横伸びが要求され
る一方、前側では肩が閉じる方向となるため、前身頃布
11と前側袖部14とは袖ぐりで縫着Sを施して伸びを
少なくしているため、ダブつきが発生せない。また、前
身頃側はデザイン上から袖ぐりに縫着位置がある方が外
観上好ましい。さらに、脇から袖下にかけてドルマン型
として脇下にはゆとりを持たせているため、オーバース
ィング時の場合等のいずれの挙動においても、脇下部分
が窮屈とならず、ゆったりとスムーズにスィングを行う
ことができる。
【0030】図4乃至図6は第2実施形態のポロシャツ
10’を示し、第1実施形態との相違点は、半袖を長袖
としただけである。即ち、第1実施形態の半袖をオープ
ン型として、その開口端に円筒形状とした下側袖部30
を継ぎ足し、該袖部30の上端を上記半袖の開口端に縫
着Sを行っている。この縫着位置は肘より上部としてい
る。また、該袖部30の先端はゴム編み31を取り付け
てクローズダイプとしている。
【0031】継ぎ足す袖部30は、他の部分の前身頃布
11、後身頃布12、脇布13と同一布地から形成し、
その1本矢印Xで示す地の目は周方向とし、直交する2
本矢印Yで示す伸び方向は袖30の長さ方向としてい
る。他の構成および作用は第1実施形態と同様であるた
め、同一の符号を付して説明を省略する。
【0032】なお、図7および図8の変形例に示すよう
に、後身頃布12’に肘近傍まで延在する後側袖部12
b’を一体に設ける一方、袖布を前側袖布37a’と後
側袖布37b’とから構成し、後身頃側での袖布との縫
着Sの位置を袖ぐり位置よりも袖側へとずらせて、後身
頃側における挙動追従性を高める一方、前身頃側での袖
布との縫着Sの位置は袖ぐり位置とし、デザイン性を高
めてもよい。
【0033】第1実施形態、第2実施形態は、襟つきで
前半開きのポロシャツであるが、図9(A)に示すよう
に、襟15’をタートルネックタイプとしてファスナー
40で開閉するタイプとしてもよい。また、図9(B)
に示すようなTシャツタイプとしてもよい。さらに、図
9(C)に示すように前全開タイプとしてもよい。これ
ら図12(A)〜(C)タイプの上衣はいずれも、脇布
13が袖下部分まえ延在している。
【0034】上記図9(A)〜(C)のタイプのポロシ
ャツタイプでないものは、ポロシャツ着用が基本である
ゴルファー用ではなく、テニス、バトミントン、野球等
の腕を振り上げ、振り回すタイプのスポーツ用の上衣に
好適に用いられる。さらに、バレーボール、バスケット
ボール、サーカーボールなどのボール競技においても腕
を大きく振り上げて脇線ラインの伸びが大きく、オーバ
ーな腕の振り回しが多きスポーツ競技用の上衣としても
好適に用いられるものである。また、スポーツ用に限ら
ず、腕の振りに対する挙動追従性に優れているため、着
用感の良い上衣としても好適に用いられる。
【0035】図10および図11はウインドブレーカー
60からなる第3実施形態を示し、ナイロン等の一方向
の伸びを有する非通風性の生地より前身頃布50、後身
頃布51、脇布兼袖下布52および袖布53から構成し
ている。
【0036】左右脇布は前身頃布50及び後身頃布51
の下端位置から長袖55の開口先端55aまで1枚布で
延在させて脇布兼袖下布52としている。この脇布兼袖
下布52の伸び方向は2本矢印Yで示すように、脇部5
2aでは縦方向、袖下部52bでは長袖の長さ方向と
し、腕を横にあげると横方向、腕を上方に振り上げると
脇部52aと連続した縦方向、腕を降ろした場合も縦方
向としている。
【0037】後身頃布51は肘近傍まで延在する後側袖
部51bを一体に設ける一方、前身頃布50は開閉部を
設けず、Vネックの頭かぶりとし、かつ、袖側まで延在
させず腕の付け根の袖ぐりまでとしている。これら前身
頃布50と後身頃布51との伸び方向は二本矢印Yで示
す横方向としている。なお、首回りはVネック形状に限
定されずUネック等でもよい。また、頭かぶりとせず、
前開きタイプとしてもよい。
【0038】袖布53は前側袖布53aと後側袖布53
bとから構成し、後身頃側での後側袖布53bと後身頃
布の後側袖部51bとを肘近傍で縫着Sを行っている。
また、前身頃側では前側袖布53aと前身頃布50とを
袖ぐりで縫着Sを行っている。上記袖布53の伸び方向
は二本矢印Yで示す横方向(袖の長さ方向)としてい
る。
【0039】Vネックの首回り、身頃部の下端、袖口に
はそれぞれゴム編み部56を取り付けて、開口部からの
風の侵入を防止している。
【0040】上記のように非通風材より構成したウイン
ドブレーカーにおいても、脇線ラインの伸びを大きいし
ていると共に、後身頃側での袖ぐりでの伸びを確保して
いるため、風の強い日や防寒用としてウインドブレーカ
を着用して、ゴルフあるいはテニス等のスポーツをした
場合にも、腕の振り回しにウインドブレーカーをスムー
ズに追従させて、快適にプレーを行うことができる。
【0041】さらに、防水性を有する生地より形成し、
上記各実施形態と同様に、脇線ラインから袖下にかけて
縦方向の伸びを有する脇布兼袖下布を、前身頃布および
後身頃布と別布として互いに縫着し、レインウエアをし
てもよい。該レインウエアを着用すると、雨天でも、腕
の振りをレインウエアで阻害されずにプレーを行うこと
ができる。また、スポーツ用としてでなく、通常のレイ
ンウエアとしても、挙動追従性が良いために、着用感が
良いものとなる。
【0042】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に係わる上衣では、後身頃布は後側袖部まで延在するよ
うに一枚布で構成しているため、ゴルファーあるいはテ
ニスプレーヤが身体をひねる時に背面から腕にかけての
上衣の伸びが、後身頃と袖との縫着位置で阻害されず、
腕の挙動に対してスムーズに追従させることができる。
また、脇布を設けて前身頃布と後身頃布とを脇布の両縁
で縫着しているため、縫着ラインが脇線ラインに存在す
る場合に生じる脇線ラインの伸びにくさが解消できる。
しかも、脇布の縦伸びを大としているため、特に、ゴル
フウエア、テニスウエア等のスポーツ用とした場合、ゴ
ルファーがゴルフクラブを振り上げるスィング時、テニ
スプレーヤーがラケットを振り上げる時など腕の振りが
大きい時、脇線の縦伸びが大きく、脇部で突っ張りが生
じることがないため、プレーヤの挙動に対する追従性を
良くなり、運動機能を高めることができる。
【0043】さらに、脇布をドルマン型とすると、脇下
がゆったりとして、腕の大きな動きにも窮屈感じさせ
ず、ゆったりとプレーができる。また、脇線に美麗なシ
ルエットを形成することができると共にゆったりとした
着用感から、スポーツ用に限らず、一般的な上衣として
も好適に着用される。
【0044】また、非通風性の生地からウインドブレー
カーとして形成した場合、防水性の生地からレインウエ
アとして形成した場合においても、腕の挙動に対する追
従性を持たせているため、ウインドブレーカーやレイン
ウエアを着用した状態でも、これらウエアにより阻害さ
れることなく、スポーツを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の上衣の背面図であ
る。
【図2】 図1の正面図である。
【図3】 腕を振り上げた場合の図1の側面図である。
【図4】 第2実施形態の背面図である。
【図5】 図4の正面図である。
【図6】 腕を振り上げた場合の図4の側面図である。
【図7】 変形例の上衣の背面図である。
【図8】 図7の正面図である。
【図9】 (A)(B)(C)は変形例を示す一部正面
図である。
【図10】 第3実施形態の上衣の正面図である。
【図11】 図10の背面図である。
【図12】 (A)(B)は従来のポロシャツの正面図
と背面図である。
【符号の説明】 10 上衣 11 前身頃布 12 後身頃布 13 脇布 14 前側袖布 15 襟 60 ウインドブレーカー X 地の目方向 Y 伸び方向
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】削除
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】削除
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】削除

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後身頃布を、後側袖部の少なくとも肘近
    傍まで延在するように一枚布で構成して、後身頃部分と
    袖部との間の縫着部を無くし、 かつ、上記一枚布は縦横のX,Y方向に伸びを有すると
    共に、横方向Xの伸びを縦方向Yの伸びよりも大とし、
    後身頃部分から連続する後袖側部では腕の長さ方向に沿
    った伸びが大となるようにしている上衣。
  2. 【請求項2】 上記後身頃布は背中全体に一枚布が当た
    る構成としている請求項1に記載の上衣。
  3. 【請求項3】 長袖タイプとし、上記後身頃布と一枚布
    からなる後側袖部を手首位置の袖口まで延在させている
    請求項1または請求項2に記載の上衣。
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