JP2001011617A - スパッタリングターゲット - Google Patents

スパッタリングターゲット

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JP2001011617A
JP2001011617A JP18759499A JP18759499A JP2001011617A JP 2001011617 A JP2001011617 A JP 2001011617A JP 18759499 A JP18759499 A JP 18759499A JP 18759499 A JP18759499 A JP 18759499A JP 2001011617 A JP2001011617 A JP 2001011617A
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erosion
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groove
sputtering
nodules
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Yoshikazu Kumahara
吉一 熊原
Keiichi Ishizuka
慶一 石塚
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Nippon Mining Holdings Inc
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Nikko Materials Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ターゲットのノジュール被覆率を改善しかつ
異常放電を抑制し、さらにパ−ティクルのトータル量を
減少させるとともに、スパッタリング期間中の長期に亘
って安定した成膜を可能とする。 【解決手段】 スパッタリングターゲットの非エロージ
ョン部に、エロージョン部を囲むように溝が形成されて
おり、かつ該溝および非エロージョン部の表面の中心線
平均粗さRaが1.0μm以上であることを特徴とする
スパッタリングターゲット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ターゲット表面
に発生するノジュールを抑制し、基板上にパ−ティクル
の発生が少ない膜を形成できるスパッタリングターゲッ
トに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路の電極や拡散バリヤ用薄
膜、磁気記録媒体用磁性薄膜、液晶表示装置のITO透
明導電膜などの多くに気相成長による薄膜形成技術が使
用されている。特に、気相成長法の一つであるスパッタ
リング法は上記のような広範囲な材料に適用でき、また
薄膜形成の制御が比較的容易であることから広く利用さ
れている。このスパッタリング法は周知のように、荷電
粒子によりスパッタリングタ−ゲットを衝撃し、その衝
撃力により該タ−ゲットからそれを構成する物質の粒子
をたたき出し、これをタ−ゲットに対向させて配置し
た、例えばウエハ等の基板に付着させて薄膜を形成する
成膜法である。
【0003】ところで、上記のようなスパッタリングに
よる成膜に際し、ターゲット上に形成されるノジュール
とパ−ティクルの発生という問題が大きく取り上げられ
るようになってきた。このパ−ティクルまたはノジュー
ルは、たとえばタ−ゲットを起因とするものについて説
明すると、スパッタリングした場合ターゲット成分は基
板以外にも、薄膜形成装置の内壁や内部にある部材など
いたるところにパウダーとなって堆積し、一部はターゲ
ットの非エロージョン部にも飛来し堆積する。そして、
スパッタリング成膜中に、ターゲット非エロージョン部
あるいはスパッタ装置内壁や内部機器等からこれらが剥
離し、パウダーや薄片となり基板表面にまで飛散しパ−
ティクル発生の原因となる。また、タ−ゲット表面には
タ−ゲット側面や表面の非エロージョン部さらには薄膜
形成装置内にある部材等から剥離した薄片が核となって
発生すると考えられているノジュールと呼ばれる異物が
成長する。そしてこのようなノジュールはある程度成長
した時点で破砕し、基板表面に飛散して付着することも
パ−ティクル発生の一要因と考えられている。
【0004】例えば、ITO(インジウム−錫の複合酸
化物)膜を例にとって説明すると、該ITO膜は液晶デ
ィスプレーを中心とする表示デバイスの透明電極(膜)
として広く使用されているが、ITO膜を形成する場合
に特に問題となるのは、やはりスパッタリング操作中に
発生するノジュールである。特に、ITOスパッタリン
グ膜の形成に際して、焼結体の密度が低い場合には、I
TOターゲットのエロージョン面にノジュール(突起
物)が多発し、これが不規則なスパッタリングを誘発し
て、場合によっては異常放電やクラスター状(固まりに
なった)の皮膜が形成され、表示デバイスの不良の原因
になる問題がある。同時に、密度が低いターゲットに原
因して、スパッタチャンバ内に粗大化した粒子(パーテ
ィクル)が浮遊するようになり、これが同様にターゲッ
ト表面や基板上に再付着して、ノジュール発生や薄膜の
突起物の原因となるという問題が発生する。このような
問題は、ターゲットそれ自体の密度等を改善することに
よりある程度解決できるが、ノジュールやパーティクル
の発生を皆無にするには至っていない。
【0005】このようなことから、上記に述べたように
パ−ティクル発生の原因の一つとして薄膜形成装置の内
壁や内部に存在する部材の、本来ならば膜の形成が不必
要である部分への薄膜の堆積の問題を解決する方法が取
られた。具体的には基板の周辺部、シールド、バッキン
グプレート、シャッター、ターゲットおよびこれらの支
持具などへの堆積防止である。すなわち、上記のように
不必要な薄膜の堆積があったところから、この膜が剥
離、飛散しパ−ティクルの発生原因となるので、これら
の堆積物が厚くなり、剥離する前に薄膜形成装置の内壁
や基板の周辺部、シールド、バッキングプレート、シャ
ッターおよびこれらの支持具などを定期的にクリーニン
グするかまたは交換する手法により防止する方法であ
る。また、多量に堆積する部材(機器)の部位には一旦
付着した薄膜が再び剥離、飛散しないように、金属溶射
皮膜を形成したり(特開昭61−56277号、特開平
8−176816号参照)、ブラスト処理などの物理的
な表面粗化処理を施して堆積物を捕獲しておくという手
段がある(特開昭62−142758号参照)。
【0006】さらにまた、上記のような作業は薄膜形成
の作業能率を低下させる原因と考えられたので、堆積物
が剥離、飛散しないように捕獲する防着板という取り外
し可能な板が考案され、さらにこの板の熱膨張係数を変
えたり、板の表面にサンドブラスト処理やヘヤライン処
理をするなどの工夫がなされた(特開昭63−1628
61号、特開平2−285067号、特開平3−138
354号参照)。これらの中では、特別な表面処理を施
した、いわゆるパーティクルゲッター(商標名)が当時
の技術の中ではパ−ティクルの発生を効果的に防止する
画期的なもの(特開平1−316456号、特開平3−
87357号参照)であった。
【0007】しかしながら、ターゲットに形成されるノ
ジュールが必ずしも十分に抑制できているとは言えず、
長時間スパッタリングを継続した場合に、このノジュー
ルの形成に起因すると思われる異常放電やパ−ティクル
の増大があり、ターゲットへのノジュール発生量もスパ
ッタリング時間の経過とともに急速に増加し、結果とし
て安定した品質の膜が得られないという問題を生じた。
したがって、スパッタリング期間中の長期に亘る成膜の
品質をより安定化させるために、さらに改善が必要であ
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
本発明はターゲットのノジュール発生量を低減し、また
異常放電およびパ−ティクルの発生を抑制し、スパッタ
リング期間中の長期に亘って安定した成膜を可能とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)スパッ
タリングターゲットの非エロージョン部に、エロージョ
ン部を囲むように溝が形成されており、かつ該溝および
非エロージョン部の表面の中心線平均粗さRaが1.0
μm以上であることを特徴とするスパッタリングターゲ
ット、(2)上記エロージョン部の中心線平均粗さRa
が0.5μm以下であることを特徴とする上記(1)記
載のスパッタリングターゲット、(3)上記溝が、エロ
ージョン部と非エロージョン部との境界から非エロージ
ョン部側へ少なくとも1個形成されていることを特徴と
する上記(1)または(2)記載のスパッタリングター
ゲット、(4)上記スパッタリングターゲットが非磁性
体であることを特徴とする上記(1)〜(3)のそれぞ
れに記載するスパッタリングターゲット、(5)上記ス
パッタリングターゲットがセラミックス焼結体であるこ
とを特徴とする上記(1)〜(4)のそれぞれに記載す
るスパッタリングターゲット、を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明者らは、上記目的を達成す
べく鋭意研究を行った結果、次のような知見が得られ
た。すなわち、ターゲットの非エロージョン部に不必要
な薄膜あるいはパウダー(以下「パウダー等」と言
う。)の堆積が発生するが、この非エロージョン部に堆
積したパウダー等を再飛散させないように固着すること
が、ノジュールおよびこれを起源とするパーティクルの
発生を最大限抑制することができること、そしてまたパ
ウダー等の堆積は非エロージョン部の全体に起るのでは
なく、エロージョン部に近接した部分での堆積量が最も
多く、またその部分からの再飛散がノジュールおよびパ
ーティクルの主原因となっており、この部分でのパウダ
ー等の堆積を抑制することが効果的であることが分かっ
た。
【0011】本発明は、スパッタリングターゲットの非
エロージョン部にエロージョン部を囲むように溝(凹
部)を形成するものである。本発明の1例を、図1〜図
3に示す。図1はスパッタリングターゲットの平面図、
図2は図1のA−A´断面図、図3は図1のB−B´断
面図である。この例では、長方形ターゲット1に平面的
に見て長円形の2個の溝(内溝2と外溝3)が形成され
ている。内溝2のさらに内側は非エロージョン領域4で
あり、内溝2と外溝3との間はエロージョン領域5であ
る。また、外溝3のさらに外側は非エロージョン領域6
に形成されている。これらの溝2、3は、エロージョン
部5と非エロージョン部4、6との境界から非エロージ
ョン部側へそれぞれ1個形成されているが、複数個設け
てもよい。しかし、上述のように、ノジュールの発生
は、エロージョン部と非エロージョン部との境界領域に
集中しているので、それほど多くの溝を形成する必要は
ない。溝の数が多いとそれだけ加工費用が嵩むので、状
況に応じて形成するのが良い。また、図の例では連続し
た長円形の溝となっているが、非連続の溝でもよい。こ
の溝の平面形状と配列はターゲットの形や大きさ(寸
法)によって、適宜変えることができる。
【0012】溝2および3の断面は、図2および図3に
示す例では矩形になっているが、これを円形、楕円形、
その他の形状にすることができる。溝の形成は、サンド
ブラスト法、研削法、化学的エッチング法など適宜の方
法を採用できる。例えばエッチングまたはサンドブラス
ト法による場合には、溝形成個所以外をシールまたはマ
スキングしながら加工する。研削やサンドブラスト法は
比較的簡便に溝形成ができるという特徴をもつ。特に加
工方法に制限はないが、溝の深さをコントロールするこ
とができ、均一かつ比較的精密な加工ができること、そ
して溝加工後のターゲットの表面清浄度が十分に保つこ
とができる方法が望ましい。溝および非エロージョン部
の表面の中心線平均粗さRaは1.0μm以上とする。
このような表面粗さをもつことにより十分なパウダー等
堆積物の密着強度が達成可能であることが判明した。R
aは1.0μm未満では、必要とするパウダー等堆積物
の密着強度が得られない、すなわち溝および粗面による
アンカー効果が有効に働かず、剥離が生じやすいためで
ある。
【0013】以上の通り、スパッタリングターゲットの
非エロージョン部にエロージョン部を囲むように溝(凹
部)を形成し、かつ溝および非エロージョン部の表面の
中心線平均粗さRaを1.0μm以上とすることによ
り、堆積物の剥離を低減させることができる。
【0014】上記の通り、溝および非エロージョン部の
表面の中心線平均粗さRaが1.0μm以上であるのに
対して、エロージョン部の中心線平均粗さRaは0.5
μm以下であることが望ましい。同一のターゲットにお
いて、一方ではエロージョン部の表面粗さを小さくして
ターゲット自体からのパーティクル発生を抑制し、他方
では溝および非エロージョン部の表面の粗さを大きくし
て、パウダー等の飛散物質の密着強度を高めノジュール
の発生を抑制することが望ましい。これによって、トー
タル量としてのパーティクル発生を効果的に減少させる
ことができる。上記スパッタリングターゲットが非磁性
体であり、特にセラミックス焼結体である場合に効果的
である。
【0015】
【実施例および比較例】続いて、本発明を実施例によ
り、比較例と対比しながら説明する。なお、本実施例は
あくまでも一例であり、本発明の技術思想の範囲におい
て種々変更し得るものである。そして、本発明はそれら
を全て包含するものである。 (実施例)図1に示すターゲットと同形の127mm×
508mmの矩形ITOスパッタリングターゲットを使
用した。ITOターゲットの製造に際しては、まず平均
粒径が1μm以下の酸化インジウム粉と同粒度の酸化錫
粉を重量比90:10となるように秤量し、これに成形
用バインダーを加えて均一に混合した。次に、この原料
混合粉を金型へ均一に充填し、油圧プレスにて800K
gf/cmの圧力で加圧成形した。このようにして得
た成形体を加圧焼結炉により、1気圧(絶対圧)の純酸
素ガス雰囲気中にて1640°Cで7時間焼結した。こ
のようにして得た焼結体のスパッタ表面を平面研削盤で
研削し、さらに側辺をダイヤモンドカッターで切断し
て、ITOターゲット素材とした。このITOターゲッ
ト素材の密度は7.12g/cmであった。
【0016】次に、このITOターゲット素材をバッキ
ングプレートにボンディングする。ボンディング後の表
面仕上げ工程で、固定砥粒ポリッシャー(ポリッシュ
液:水)で#2000以上にポリッシング(表面研磨)
して平均表面粗さRa0.05μmとした。さらに、こ
のITOターゲット素材に図1〜図3に示すような長円
の溝、すなわち幅5mm、深さ1mmの内溝と外溝をサ
ンドブラストにより、エロージョン部と非エロージョン
部との境界から非エロージョン部側へ該エロージョン部
を囲むようにそれぞれ1個ずつ形成した。内溝の内側お
よび外溝の外側ならびに溝それ自体が非エロージョン部
であり、内溝と外溝の間がエロージョン部である。溝と
非エロージョン部の平均表面粗さRaは2.5μmとし
た。なお、ターゲットの表面仕上げ及び溝の形成につい
ては、ボンディング前に行っても良い。次に、スパッタ
面をエアーブローし、さらに超音波の周波数を25〜3
00KHzの間で多重発振させて3分間超音波洗浄を行
った。この後、乾燥して実施例のITOスパッタリング
ターゲットを得た。
【0017】(比較例)実施例と同一寸法のITOター
ゲット素材を使用した。このITOターゲット素材をバ
ッキングプレートにボンディングした後、同様にボンデ
ィング後の表面仕上げ工程で、固定砥粒ポリッシャー
(ポリッシュ液:水)で#2000以上にポリッシング
(表面研磨)して、ターゲットの全面について中心線平
均粗さRaを0.05μmとした。次に、スパッタ面を
エアーブローし、さらに超音波の周波数を25〜300
KHzの間で多重発振させて3分間超音波洗浄を行っ
た。この後、乾燥して比較例のITOスパッタリングタ
ーゲットを得た。(実施例と比較例は溝の形成と溝と非
エロージョン部の平均表面粗さに差異があるのみで、他
は全て同一とした。)
【0018】(実施例と比較例の比較テストおよび対
比)上記の実施例および比較例のITOスパッタリング
ターゲットを次の条件で、スパッタリング試験を行っ
た。なお、スパッタ装置の内壁や内部機器上面の不要な
薄膜の堆積が生じる部分には、堆積した薄膜の剥離、飛
散を防止する処理を施し、他からの影響が極力ないよう
にした。 スパッタガス :Ar+O スパッタガス圧 :0.5Pa スパッタガス流量 :300SCCM スパッタガス中の酸素濃度 :1% 漏洩磁束密度 :1000Gauss 投入スパッタパワー密度 :1W/cm 上記条件でのスパッタリング後、積算電力量(WHr/
cm)ごとにノジュール被覆率、異常放電発生回数お
よびパーティクル発生数の推移を見た。
【0019】ノジュール被覆率の結果を表1に示す。こ
こで、「ノジュール被覆率」とはスパッタリングターゲ
ット表面における「ノジュール面積/エロージョン部面
積」の比率を%表示したものである。積算電力量20W
Hr/cmでは、実施例0.1%であるのに対して比
較例では0.2%であり、40WHr/cmでは、実
施例0.5%であるのに対して比較例では1.1%とな
り、さらに120WHr/cmでは、実施例23.6
%であるのに対して比較例では34.2%となり、比較
例に比べ実施例の効果が顕著である。これにより本実施
例のターゲットでは、ノジュールの発生量が抑制されて
いるのが分かる。
【0020】
【表1】
【0021】次に、異常放電発生回数の結果を表2に示
す。ここで、異常放電発生回数とは、各積算電力量(W
Hr/cm)における積算回数を示す。積算電力量2
0WHr/cm程度から実施例に比べ比較例は発生数
が多くなり、40WHr/cmでは実施例が5回に対
して比較例では11回となり、さらに120WHr/c
では実施例が403回に対して比較例では551回
となっている。これは、上記ノジュールの発生量に比例
した形で増加しており、比較例に比べ本実施例のターゲ
ットでは、明らかに異常放電発生回数が抑制されている
のが分かる。
【0022】
【表2】
【0023】次に、パーティクル発生数の結果を表3に
示す。ここで、パーティクル発生数とは各積算電力量
(WHr/cm)において、厚さ1μmの膜を成膜し
た時に、膜表面で観察された0.1μm以上の大きさの
パーティクル数を示している。実施例と比較例とはスパ
ッタリング初期の段階から、差が生じており、積算電力
量20WHr/cmでは実施例が0.07×10
/mmであるのに対し、比較例では0.12×10
ケ/mmであり、40WHr/cmでは実施例が
0.15×10ケ/mmであるのに対し、比較例で
は0.24×10 ケ/mmであり、さらに120W
Hr/cmでは実施例が13.08×10ケ/mm
であるのに対し、比較例では18.84×10ケ/
mmとなった。以上から本発明の実施例では比較例に
比べて、パーティクル発生数が大きく抑制されているこ
とが分かる。
【0024】
【表3】
【0025】以上の実施例については、溝と非エロージ
ョン部表面の中心線平均粗さRaを2.5μmとしたタ
ーゲットを使用したが、溝と非エロージョン部表面の中
心線平均粗さRaを2.0μm以上とする範囲におい
て、いずれもノジュール被覆率、異常放電発生回数およ
びパーティクル発生数の著しい改善が確認できた。さら
に、非エロージョン部表面の中心線平均粗さRa0.5
μm以下とすることにより、上記の効果が増し、特に、
セラミックス焼結体ターゲットのスパッタリングに有効
であることが分かった。上記実施例においては、エロー
ジョン部と非エロージョン部との境界から非エロージョ
ン部側へ該エロージョン部を囲むように、それぞれ1個
ずつ(合計2個)形成したが、この溝は2個以上の複数
個としても同様の効果があった。また、必ずしも連続溝
あるいは長円とする必要はなく、エロージョン部が効果
的に包囲されていれば、同様の溝効果があった。また、
溝の断面形状や寸法(幅や深さ)もターゲットの形状や
サイズに応じて、適宜選択できた。さらに、溝加工手段
もターゲットの汚染にならない手段であれば、特に制限
なく使用できた。
【0026】
【発明の効果】本発明はスパッタリングターゲットの非
エロージョン部に、エロージョン部を囲むように溝を形
成し、かつ該溝および非エロージョン部の表面の中心線
平均粗さRaが1.0μm以上とし、好ましくはエロー
ジョン部の中心線平均粗さRaを0.5μm以下とする
ことにより、ターゲットのノジュール被覆率を改善しか
つ異常放電を抑制することができ、さらにパ−ティクル
のトータル量を減少させるとともに、スパッタリング期
間中の長期に亘って安定した成膜を可能とする優れた効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】溝を形成した本発明ターゲットの概略を示す平
面図である。
【図2】図1のA−A´断面図である。
【図3】図1のB−B´断面図である。
【符号の説明】
1 ターゲット 2 内溝 3 外溝 4、6 非エロージョン部 5 エロージョン部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スパッタリングターゲットの非エロージ
    ョン部に、エロージョン部を囲むように溝が形成されて
    おり、かつ該溝および非エロージョン部の表面の中心線
    平均粗さRaが1.0μm以上であることを特徴とする
    スパッタリングターゲット。
  2. 【請求項2】 上記エロージョン部の中心線平均粗さR
    aが0.5μm以下であることを特徴とする請求項1記
    載のスパッタリングターゲット。
  3. 【請求項3】 上記溝が、エロージョン部と非エロージ
    ョン部との境界から非エロージョン部側へ少なくとも1
    個形成されていることを特徴とする請求項1または2記
    載のスパッタリングターゲット。
  4. 【請求項4】 上記スパッタリングターゲットが非磁性
    体であることを特徴とする請求項1〜3のそれぞれに記
    載するスパッタリングターゲット。
  5. 【請求項5】 上記スパッタリングターゲットがセラミ
    ックス焼結体であることを特徴とする請求項1〜4のそ
    れぞれに記載するスパッタリングターゲット。
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