JP2001011605A - 複合金属の化合物薄膜形成方法及びその薄膜形成装置 - Google Patents

複合金属の化合物薄膜形成方法及びその薄膜形成装置

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JP2001011605A JP11185618A JP18561899A JP2001011605A JP 2001011605 A JP2001011605 A JP 2001011605A JP 11185618 A JP11185618 A JP 11185618A JP 18561899 A JP18561899 A JP 18561899A JP 2001011605 A JP2001011605 A JP 2001011605A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、金属化合物薄膜を得るスパ
ッタリング技術において、酸素等の反応性ガスがターゲ
ットのスパッタゾーンに入り込むことに起因する異常放
電を防止し、緻密で膜性能の高い薄膜を得ることができ
る装置及び方法を提供することにある。 【解決手段】 それぞれに独立した異種金属からなる各
ターゲット29,49をスパッタリングして、基板上
へ、複合金属等からなる超薄膜を形成する工程と、この
超薄膜に化学的に不活性な性質を有する不活性ガスを混
入した反応性ガスの活性種を照射し、上記超薄膜と反応
性ガスの活性種とを反応させて複合金属の化合物に変換
する工程と、これら超薄膜を形成する工程と複合金属の
化合物に変換する工程を順次繰返し、所望の膜厚の複合
金属の化合物薄膜を基板に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合金属の化合物
薄膜形成方法及びその薄膜形成装置に係り、特に基板上
での異常放電が起こりにくいスパッタリングによる複合
金属の化合物薄膜形成方法及びそれに使用される複合金
属化合物の薄膜形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ある製品群に対して要求され
た光学分光特性を設計するために、自然界の中の限られ
た物質で光学薄膜を設計することが試みられている。例
えば、ワイドバンド反射防止膜を構成するためには、自
然界の中にほとんど存在しない中間屈折率(1.46〜
2.20の間)を有する材料が必要である。ガラスを例
にすると、ガラスの反射率を可視光領域全般で低い反射
率にするためには、一般的に、1.46〜2.20の範
囲の中間屈折率と称される屈折率を有する蒸着材料が必
要とされる。上記中間屈折率を得るために、以下の技術
が知られている。
【0003】すなわち、低屈折材料{例えばSiO
(屈折率:1.46)}と高屈折材料{例えばTiO
(屈折率2.35)}を、それぞれ別の蒸発源から同時
に蒸発させ、その混合比によって中間屈折率(1.46
〜2.40)を得る技術、低屈折材料と高屈折材料を
混合し1つの蒸発源から同時に蒸発させ、その混合比に
よって中間屈折率を得る技術、低屈折材料と高屈折材
料の組み合わせにより等価的に中間屈折率を得る等価膜
技術、スパッタリングにおいて複合ターゲット材料を
用いる技術、等である。
【0004】これらの技術は屈折率の制御が困難で安定
した品質の製品を得ることが難しい。そこで、本発明者
は屈折率を任意に制御可能で、光学特性や力学特性等が
安定した金属化合物薄膜を得ることができる技術とし
て、低屈折材料{例えばSiO (屈折率:1.4
6)}と高屈折材料{例えばTiO(屈折率2.3
5)}からなる各ターゲットを基板上へスパッタリング
して、複合金属からなる超薄膜を形成した後、この超薄
膜に酸素等の反応性ガスの活性種を照射し、上記超薄膜
と反応性ガスの活性種とを反応させて複合金属の化合物
に変換する工程を繰返し、所望の膜厚の複合金属の化合
物薄膜を基板に形成する技術を開発した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この技術によ
ると、酸素等の反応性ガスが各ターゲットのスパッタゾ
ーンに入り込むことによって異常放電が起き、その異常
放電のために薄膜の緻密性が低下し膜性能が低下すると
いう不都合がある。かかる異常放電を防止するため、従
来は成膜プロセス室20,40と反応プロセス室60と
の間に遮蔽板31,51,75を設けると共に基板を電
気的に絶縁された基板ホルダ13で保持する構成として
いるが、なお異常放電はしばしば起こっている状態であ
った。
【0006】本発明は、上記従来技術の不都合を解決す
るためになされたもので、本発明の目的は、屈折率を任
意に制御可能で、光学特性や力学特性等が安定した金属
化合物薄膜を得ることができるスパッタリング技術にお
いて、酸素等の反応性ガスが各ターゲットのスパッタゾ
ーンに入り込むことによって起きる異常放電を防止し、
緻密で膜性能の高い薄膜を得ることができる装置および
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は特許請求の範
囲に記載された技術的手段において解決される。なお、
本明細書において、「超薄膜」とは、超薄膜が複数回堆
積されて最終的な薄膜となることから、この最終的な薄
膜との混同を防止するために用いた用語であり、最終的
な薄膜よりも十分に薄いという意味である。また「活性
種」とはラジカル、励起状態のラジカル、原子、分子な
どをいい、「ラジカル」とは、遊離基(ratica
l)であり、一個以上の不対電子を有する原子又は分子
であり、「励起状態(excite state)」と
は、エネルギーの最も低い安定な基底状態に対して、そ
れよりもエネルギーの高い状態をいうものである。
【0008】上記課題は、請求項1の発明である複合金
属化合物の薄膜形成方法によれば、それぞれに独立した
少なくとも二種以上の異種金属からなる各ターゲットを
スパッタリングして、基板上へ、複合金属ないし複合金
属の不完全反応物からなる超薄膜を形成する工程と、該
形成された超薄膜に化学的に不活性な性質を有する不活
性ガスを混入した電気的に中性な反応性ガスの活性種を
照射し、上記超薄膜と反応性ガスの活性種とを反応させ
て複合金属の化合物に変換する工程と、これら超薄膜を
形成する工程と複合金属の化合物に変換する工程を順次
繰返し、所望の膜厚の複合金属の化合物薄膜を基板に形
成すること、によって解決される。
【0009】また上記課題は、請求項5の発明である複
合金属化合物の薄膜形成装置によれば、動作ガスを導入
し、それぞれに独立した少なくとも二種以上の異種金属
からなる各ターゲットをスパッタリングして、基板上
に、金属ないし金属の不完全反応物からなる超薄膜を形
成する工程を行う成膜プロセス室と、該成膜プロセス室
で形成された超薄膜に化学的に不活性な性質を有する不
活性ガスを混入した反応性ガスの活性種を照射し、前記
超薄膜と反応性ガスの活性種とを反応せしめ金属化合物
に変換する工程を行う反応プロセス室と、該反応プロセ
ス室と前記成膜プロセス室とを遮蔽板によって空間的、
圧力的に分離する分離手段と、を備え、前記分離手段に
より前記成膜プロセス室の動作ガスに前記反応性ガスが
混合されることを防止して、安定なスパッタリング成膜
プロセスと反応プロセスを逐次的に繰返し、所望膜厚の
複合金属の化合物薄膜を基板に形成すること、によって
解決される。
【0010】さらに上記課題は、請求項12の発明であ
る複合金属化合物の薄膜形成方法によれば、それぞれに
独立した少なくとも二種以上の異種金属からなる各ター
ゲットをスパッタリングして、基板上へ、複合金属ない
し複合金属の不完全反応物からなる超薄膜を形成する工
程と、該形成された超薄膜に化学的に不活性な性質を有
する不活性ガスを混入した反応性ガスの活性種を照射
し、上記超薄膜と反応性ガスの活性種とを反応させて複
合金属の化合物に変換する工程と、これら超薄膜を形成
する工程と複合金属の化合物に変換する工程を順次繰返
し、所望の膜厚の複合金属の化合物薄膜を基板に形成
し、前記複合金属の化合物薄膜を構成するそれぞれの金
属の単独の化合物が本来有する光学的な屈折率の範囲内
で、任意の屈折率を得ること、により解決される。
【0011】また上記課題は、請求項16の複合金属化
合物の薄膜形成装置によれば、それぞれが独立に遮蔽板
により囲まれた少なくとも2個のスパッタリングによる
成膜プロセス室と、化学的に不活性な性質を有する不活
性ガスを混入した反応性ガスの活性種を発生させるラジ
カル源を備えた反応プロセス室と、前記成膜プロセス室
を遮蔽する遮蔽手段と、前記反応プロセス室を遮蔽する
遮蔽手段と、薄膜が形成される基板と、前記成膜プロセ
ス室に対応したスパッタリング薄膜を形成する薄膜形成
部及び前記反応プロセス室に対応したラジカル源による
反応性ガスのラジカル曝露部との間に、前記基板を順次
繰返して搬送する搬送手段と、を備え、前記基板に所望
膜厚の複合金属の化合物薄膜を形成し、前記複合金属の
化合物薄膜を構成するそれぞれの金属の単独の化合物が
本来有する光学的な屈折率の範囲内で、任意の屈折率を
得ること、により解決される。
【0012】このとき、前記基板は電気的に絶縁された
基板ホルダーで保持されて、基板上での異常放電を防止
するように構成すると好適である。
【0013】上記課題は、請求項24の発明である複合
金属化合物の薄膜形成方法によれば、それぞれに独立し
た少なくとも二種以上の異種金属をスパッタリングし
て、基板上へ、複合金属ないし複合金属の不完全反応物
からなる超薄膜を形成する工程と、該形成された超薄膜
に化学的に不活性な性質を有する不活性ガスを混入した
反応性ガスの活性種を照射し、上記超薄膜と反応性ガス
の活性種とを反応させて複合金属の化合物に変換する工
程と、これら超薄膜を形成する工程と複合金属の化合物
に変換する工程を順次繰返し、所望の膜厚の複合金属の
化合物薄膜を基板に形成し、前記複合金属の化合物薄膜
を構成するそれぞれの金属の単独の化合物が本来有する
光学的な屈折率の範囲内で、薄膜の厚み方向に連続的に
屈折率を変化させることにより、任意の光学特性を得る
こと、により解決される。
【0014】このとき、前記した各発明の構成におい
て、前記活性種は、高周波コイルを巻回した石英管から
なる高周波放電室と、マッチングボックスを介して前記
高周波コイルに印加される高周波電源と、前記高周波放
電室にマスフローを介して化学的に不活性な性質を有す
る不活性ガスを混入した反応性ガスを導入させる反応ガ
ス供給手段と、前記高周波放電室内に20〜300ガウ
ス(Gauss)の磁場を形成するために配置される外部コ
イル或いは内部コイルと、前記高周波放電室と前記反応
プロセス室の間に配設されたマルチ・アパーチャ・グリ
ッド或いはマルチ・スリット・グリッドにより、生成さ
れるように構成することができる。
【0015】前記した各発明の構成において、前記反応
性ガスの活性種は、ラジカル(遊離基:一個以上の不対
電子を有する原子または分子、あるいは励起状態にある
原子あるいは分子)であることが好ましい。スパッタリ
ングはマグネトロンスパッタリングであると、好適であ
る。
【0016】また同様に、前記各発明の構成において、
前記各ターゲットの負電位をそれぞれ1〜200kHz
の間隔で、+50〜+200Vの範囲で正電位に反転さ
せ、前記各ターゲットの表面部分に形成された化合物に
蓄積するプラスに帯電した電荷をプラズマ中の電子で中
和するように構成すると好適である。
【0017】前記したマルチ・アパーチャ・グリッド
は、金属あるいは絶縁物に約Φ0.1〜3mmの穴が多
数明けてあり、冷却がなされていると好適である。
【0018】前記したマルチ・スリット・グリッドは、
金属あるいは絶縁物に幅0.1〜1mmのスリットが多
数明けてあり、冷却がなされていると好適である。
【0019】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本形態の複合金
属化合物の薄膜形成方法は、化合物薄膜を基板上に形成
するときに、先ず、それぞれに独立した少なくとも二種
以上の異種金属からなる各ターゲット29,49をスパ
ッタリングして、基板上へ、複合金属ないし複合金属の
不完全反応物からなる超薄膜を形成する。本例では2つ
の金属(SiとTa)を用いて、別個のターゲット2
9,49としている。
【0020】次に、上記のようにスパッタリングして基
板上に形成された超薄膜に化学的に不活性な性質を有す
る不活性ガス、例えばアルゴンガスを混入した反応性ガ
スの活性種、例えば酸素ガスの活性種を照射し、超薄膜
(本例ではSi+Ta)と反応性ガスの活性種(酸素)
とを反応させて複合金属の化合物(SiOとTa2O
)に変換する。そして、上記超薄膜の形成と、この超
薄膜を複合金属の化合物に変換することを順次繰返し、
基板上に所望膜厚の複合金属の化合物薄膜を形成するも
のである。
【0021】上記のように活性種を用いるのは、複合金
属あるいは複合金属の不完全化合物から複合金属の化合
物を得る反応性の成膜工程において、イオン、電子等の
荷電粒子よりも、活性種たとえばラジカル、励起種等の
化学的に活性であり、かつ電気的に中性な粒子が、化学
反応において、決定的に重要であるためである。
【0022】また、基板上に形成された超薄膜に照射す
る反応性ガスの活性種に不活性ガスを混入させるのは、
不活性ガスの活性種を混入させることにより、反応性ガ
スの活性種を増加させ、酸化能力を高めることが可能で
あるからである。その結果、反応プロセス室60に導入
する反応性ガスの活性種の量を減らすことができるた
め、成膜プロセス室20,40に入り込む反応性ガスの
量を減らすことができ、異常放電の回数を減少させるこ
とができる。
【0023】活性種の発生源としては、高密度のプラズ
マを高周波電源69に接続された外部あるいは内部コイ
ルを具えた誘導結合型、あるいは容量結合型プラズマ
源、あるいはヘリコン波プラズマ源を用いることにより
発生させる。この時高密度プラズマを得るために、プラ
ズマ発生部に20〜300ガウスの磁場を形成する。
【0024】このとき、各ターゲット29,49の電位
(通常負電位)をそれぞれ1〜200kHzの間隔で、
+50〜+200Vの範囲で正電位に反転させ、前記各
ターゲット29,49の表面部分、特に非エロージョン
部分に形成された化合物に蓄積するプラスに帯電した電
荷をプラズマ中の電子で中和する。これにより、ターゲ
ット29,49の表面にある負電位にプラスに帯電して
いる状態を、一時的に正電位にすることで中和させて、
ターゲット29,49の電位を正常に保つことが可能と
なる。
【0025】図3について説明する。図3は基板上に複
合金属の化合物の薄膜を形成するときの説明図である。
成膜のプロセスは、基板を第1の金属ターゲットの位置
におく。そして第1の金属ターゲットで、非常に薄い金
属膜(超薄膜)を形成する。次に、基板を第2の金属タ
ーゲットの位置におく。この位置で第2の金属ターゲッ
トにより薄い膜(超薄膜)が形成される。このとき図3
で示すように、第1の金属と第2の金属は基板上に均質
に成膜される。つまり基板上に、複合金属ないし複合金
属の不完全反応物からなる超薄膜を形成する。
【0026】そして基板上に形成された超薄膜は、最後
に、反応性ガスの活性種を照射し、上記超薄膜と反応性
ガスの活性種とを反応させて複合金属の化合物に変換す
る。具体的にはラジカル源のところで酸化される。上記
のような、超薄膜を形成する工程と複合金属の化合物に
変換する工程を順次繰返し、所望の膜厚の複合金属の化
合物薄膜を基板に形成する。なお本実施の形態では、超
薄膜を形成する工程と複合金属の化合物に変換する工程
を順次繰返し、所望膜厚の複合金属の化合物薄膜を基板
に形成すればよく、基板を搬送してもよいし、基板を固
定してもよい。
【0027】(実施の形態2)本形態の複合金属化合物
の薄膜形成装置Sは、真空槽11と、成膜プロセス室2
0,40と、反応プロセス室60と、分離手段(遮蔽板
31,51,75)と、を特徴的要件としている。つま
り、成膜プロセス室20,40では、動作ガス(例えば
アルゴンガス)を導入し、それぞれに独立した少なくと
も二種以上の異種金属(例えば二種であればSiとT
a)からなる各ターゲット29,49をスパッタリング
して、基板上に、金属ないし金属の不完全反応物からな
る超薄膜を形成する工程を行う。
【0028】また反応プロセス室60では、成膜プロセ
ス室20,40で形成された超薄膜(SiとTa)に化
学的に不活性な性質を有する不活性ガス(例えばアルゴ
ン)を混入した電気的に中性な反応性ガスの活性種(例
えば酸素の活性種)を照射し、前記超薄膜と反応性ガス
の活性種とを反応せしめ金属化合物(例えばSiO
Ta)に変換する工程を行う。そして分離手段で
は、反応プロセス室60と成膜プロセス室20,40と
を、それぞれ遮蔽板31,51,75によって空間的、
圧力的に分離するものである。
【0029】分離手段としての遮蔽板31,51,75
により、真空槽11内の反応プロセス室60と各成膜プ
ロセス室20,40は、真空雰囲気の中で、別個の空間
を形成する。つまり、真空槽11内は完全に分離されて
いないものの、ほぼ独立状態となり、独立して制御可能
な反応プロセス室60と、成膜プロセス室20,40を
形成する。したがって、これらの反応プロセス室60と
各成膜プロセス室20,40は、互いに影響を極力抑え
た状態となり、各室に最適な条件設定が可能となる。
【0030】このように、分離手段により前記成膜プロ
セス室20,40の動作ガス(例えばアルゴンガス)に
前記反応性ガス(酸素の活性種)が混合されることを防
止して、安定な成膜プロセスと反応プロセスを逐次的に
繰返し、所望膜厚の複合金属の化合物薄膜を基板に形成
することが可能となる。
【0031】本実施の形態においても、前記実施の形態
と同様に、反応プロセス室60で用いられる反応性ガス
の活性種は、ラジカル(遊離基:一個以上の不対電子を
有する原子または分子、あるいは励起状態にある原子あ
るいは分子)である。そして、この場合も薄膜形成装置
としては、マグネトロンスパッタリング装置を用いるこ
とが可能である。
【0032】活性種は、高周波コイル65を巻回した石
英管からなる高周波放電室63と、マッチングボックス
67を介して高周波コイル65に印加される高周波電源
69と、高周波放電室63に、ガスボンベ73からマス
フローを介して反応性ガスを、またガスボンベ74から
マスフローを介して不活性ガスを導入させる反応ガス供
給手段(本例では71,73,74)と、高周波放電室
63内に20〜300ガウス(Gauss)の磁場を形成す
るために配置される外部コイル80或いは内部コイル8
1と、高周波放電室63と反応プロセス室60の間に配
設されたマルチ・アパーチャ・グリッド或いはマルチ・
スリット・グリッド等のグリッド62により、生成す
る。
【0033】そして、グリッド62として、マルチ・ア
パーチャ・グリッドの場合は、金属あるいは絶縁物に約
Φ0.1〜3mmの穴が多数明けてあり、冷却がなされ
ている。またマルチ・スリット・グリッドの場合は、金
属あるいは絶縁物に幅0.1〜1mmのスリットが多数
明けてあり、冷却がなされている。
【0034】つまり、マルチ・アパーチャ・グリッド或
いはマルチ・スリット・グリッドには、望ましくは水冷
等による冷却措置が施されている。この冷却措置は公知
の技術を使用することが可能である。これらのグリッド
はプラズマ中のイオンと電子を、グリッドの表面で電荷
交換して、電荷を持たない電気的に中性な反応性に富む
活性種のみを反応プロセス室60に導くものである。
【0035】なお各ターゲット29,49の電位(通常
負電位)をそれぞれ1〜200kHzの間隔で、+50
〜+200Vの範囲で正電位に反転させ、前記各ターゲ
ット29,49の表面部分、特に非エロージョン部分に
形成された化合物に蓄積するプラスに帯電した電荷をプ
ラズマ中の電子で中和する構成は、前記実施の形態と同
様である。
【0036】(実施の形態3)本形態の複合金属化合物
の薄膜形成方法は、前記した実施の形態1と同様に、所
望の膜厚の複合金属の化合物薄膜を基板に形成し、前記
複合金属の化合物薄膜を構成するそれぞれの金属の単独
の化合物が本来有する光学的な屈折率の範囲内で、任意
の屈折率を得ること、により構成したものである。
【0037】つまり、本実施の形態は、「複合金属の化
合物薄膜を構成するそれぞれの金属の単独の化合物が本
来有する光学的な屈折率の範囲内で、任意の屈折率を得
る」点が、特徴である。
【0038】そして、前記実施の形態で図3を参照して
説明したように、例えば第1の金属としてのSiと、第
2の金属としてのTaと、をスパッタリングして、さら
に上記のような成膜プロセスを繰り返して、複合酸化膜
を形成する。
【0039】そして第1の金属ターゲット29と第2の
金属ターゲット49に印加する電力の大きさによって異
なった屈折率の膜を形成することが可能となる。つま
り、例えば第1の金属としてSiを、第2の金属として
Taを用いた場合、それぞれに印加する電力にしたがっ
て、図4で示すような屈折率となる。このため、両ター
ゲット29,49を印加する電力を、所定の規則で連続
的に変化させることにより、傾斜屈折率膜を形成するこ
とが可能となる。
【0040】なお、この実施の形態においても、前記で
説明したように、前記電気的に中性な反応性ガスの活性
種は、ラジカル(遊離基:一個以上の不対電子を有する
原子または分子、あるいは励起状態にある原子あるいは
分子)である。また前記スパッタリングはマグネトロン
スパッタリングとすることができる。さらに通常負電位
である各ターゲット29,49の負電位をそれぞれ1〜
200kHzの間隔で、+50〜+200Vの範囲で正
電位に反転させ、前記各ターゲット29,49の表面部
分、特に非エロージョン部分に形成された化合物に蓄積
するプラスに帯電した電荷をプラズマ中の電子で中和す
る構成は、前記実施の形態と同様である。
【0041】(実施の形態4)本形態の複合金属化合物
の薄膜形成装置では、前記実施の形態2に付加して、成
膜プロセス室20,40に対応したスパッタリング薄膜
を形成する薄膜形成部及び前記反応プロセス室60に対
応したラジカル源による反応性ガスのラジカル曝露部と
の間に、基板を順次繰返して搬送する搬送手段、を、備
え、基板に所望膜厚の複合金属の化合物薄膜を形成し、
複合金属の化合物薄膜を構成するそれぞれの金属の単独
の化合物が本来有する光学的な屈折率の範囲内で、任意
の屈折率を得る構成としたものである。
【0042】本実施の形態では、基板は電気的に絶縁さ
れた基板ホルダ13で保持されて、基板上での異常放電
を防止するように構成されている。また反応プロセス室
60で用いられる反応性ガスの活性種は、電気的に中性
なラジカル(遊離基:一個以上の不対電子を有する原子
または分子、あるいは励起状態にある原子あるいは分
子)である点、成膜装置がマグネトロンスパッタリング
装置とする点、各ターゲット29,49の負電位をそれ
ぞれ1〜200kHzの間隔で、+50〜+200Vの
範囲で正電位に反転させ、前記各ターゲット29,49
の表面部分、特に非エロージョン部分に形成された化合
物に蓄積するプラスに帯電した電荷をプラズマ中の電子
で中和する点、等については、前述した実施の形態と同
様である。また、活性種の発生、グリッド、遮蔽手段等
についても、前記した実施の形態と同様である。
【0043】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説
明する。なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を
限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変
することができるものである。
【0044】[実施例]図1および図2は、本発明の薄
膜形成方法および装置について示す説明図であり、図1
が上面図(わかりやすいように一部断面としてある)、
図2が図1の線A−B−Cに沿った側面図である。
【0045】本例の薄膜形成装置Sは、真空槽11と、
成膜プロセス室20,40と、反応プロセス室60と、
遮蔽手段(本例では遮蔽板)と、搬送手段(本例では基
板ホルダ13とその駆動手段)と、活性種の発生手段
と、を主要構成要素としている。
【0046】本例の真空槽11は、密閉された中空容器
から構成されており、その形状は問わない。また真空槽
11の中央には、搬送手段として、概略円筒状の基板ホ
ルダ13が所定速度で回動可能に配設されている。そし
て真空槽11内で、基板ホルダ13の外周囲には、成膜
プロセス室20,40と反応プロセス室60が配設され
ている。
【0047】成膜プロセス室20,40は、それぞれが
独立に遮蔽板31,51により囲まれており、少なくと
も2個のスパッタリングを備えて構成されている。
【0048】本例の成膜プロセス室20,40は、2つ
形成されており、上記基板ホルダ13を挟んで対向した
位置に配設されている。この成膜プロセス室20,40
は遮蔽手段(分離手段)により所定範囲で遮蔽されてい
る。遮蔽手段としては遮蔽板31,51により、それぞ
れ囲繞されている。
【0049】上記分離手段としての遮蔽板31,51に
より、真空槽11内の後述する反応プロセス室60と各
成膜プロセス室20,40は、真空雰囲気の中で、別個
の空間を形成する。つまり、真空槽11内は完全に分離
されていないものの、ほぼ独立状態となり、独立して制
御可能な反応プロセス室60と、成膜プロセス室20,
40を形成している。
【0050】したがって、これらの反応プロセス室60
と各成膜プロセス室20,40は、互いに影響を極力抑
えた状態となり、各室20,40,60に最適な条件設
定が可能となる。なお各成膜プロセス室20,40の圧
力は、反応プロセス室60の圧力より高く設定すると好
適である。
【0051】このようにすることによって、反応プロセ
ス室60内の反応性ガス(例えば酸素ガス)が成膜プロ
セス室20,40へ流入するのを抑えることが可能とな
り、ターゲット29,49の表面で金属化合物が形成さ
れることによる異常放電を防止することができる。例え
ば、各成膜プロセス室20,40の圧力(真空度)は、
0.8〜10×10−3Torrが好適であり、後述す
る反応プロセス室60の圧力(真空度)は0.5〜8×
10−3Torrが好適であり、これらの条件の中で、
各成膜プロセス室20,40の圧力>反応プロセス室6
0の圧力という条件とするものである。
【0052】また成膜プロセス室20,40はそれぞれ
スパッタリング電極21,41が設けられており、この
スパッタリング電極21,41の前面がそれぞれスパッ
タリング薄膜形成部を構成している。
【0053】そして、成膜プロセス室20,40には、
スパッタリング・ガス・ボンベ27,47からそれぞれ
マスフロー25,45を経て、アルゴンなどのスパッタ
リング用ガスが導入されてスパッタリング雰囲気が調節
され、スパッタリング電源23,43により電力を印加
することによりスパッタリングされる。本例ではターゲ
ット29として、低屈折率材料を用いており、その例と
してSiが挙げられる。またターゲット49として、高
屈折率材料を用いており、その例として、Ti,Zr,
Ta,Nb等が挙げられる。
【0054】本例の反応プロセス室60は、反応性ガス
の活性種を発生させるラジカル源と、グリッド62を備
えている。ラジカル源は、本例では活性種発生装置61
であり、グリッド62としては、マルチ・アパーチャ・
グリッド、或いはマルチ・スリット・グリッドが使用さ
れる。
【0055】本例のラジカル源としては、ラジカル発生
室(活性種発生装置61)の外部又は内部に電極を設け
た誘導結合型、容量結合型、誘導結合・容量結合混在型
等を用いることができる。
【0056】本例の活性種発生装置61は、石英管から
なるRF(高周波)放電室63にRF(高周波)コイル
65が巻回されて形成され、マッチングボックス67を
介して高周波電源69から電力(100KHz〜40M
Hzの高周波電力)がRFコイル65に投入される。こ
のとき、マスフロー71を介して反応ガスボンベ73か
ら酸素などの反応性ガスが、不活性ガスボンベ74から
アルゴンなどの不活性ガスが導入され、反応性ガスのプ
ラズマが形成される。反応性ガスとしては、酸素、オゾ
ン等の酸化性ガス、窒素等の窒化性ガス、メタン等の炭
化性ガス、CF4等のフッ化性ガスなどが挙げられる。
本例における不活性ガスとして、アルゴンガス、ヘリウ
ムガス、ネオンガス等が挙げられる。
【0057】この時、高密度のプラズマを得るために外
部コイル80あるいは内部コイル81により20〜30
0Gaussの磁場を石英管内に作る。そして真空槽11と
の接合部に多数の小径の穴を具えるマルチ・アパーチャ
・グリッド、マルチ・スリット・グリッドを設置し活性
種のみを反応プロセス室60に照射できるようにする。
【0058】上記マルチ・アパーチャ・グリッドの場合
には、金属あるいは絶縁物に約Φ0.1〜3mmの穴が
多数明けてあり、冷却がなされている。またマルチ・ス
リット・グリッドの場合には、金属あるいは絶縁物に幅
0.1〜1mmのスリットが多数明けてあり、冷却がな
されている。
【0059】上記グリッド62により、反応ガス中の活
性種であるラジカル、励起状態のラジカル、原子、分子
などを選択的に反応プロセス室60へ導入できると共
に、荷電粒子である電子、イオンは、上記各グリッド6
2を通過することができず、反応プロセス室60へ進入
することができない。これにより、反応プロセス室60
では、金属の超薄膜は、上述のような荷電粒子に曝され
ることがなく、電気的に中性な反応性ガスの活性種のみ
に曝され、反応し、基板上のSi+Ta等の金属から複
合化合物(SiOとTa)に変換される。
【0060】また、グリッド62を通って反応プロセス
室60へは上記の反応性ガスとともに、マスフロー71
を介して不活性ガスボンベ74からアルゴンガス等の不
活性ガスが導入される。このように反応プロセス室60
に酸素等の反応性ガスとともに不活性ガスを混入させる
ことによって、反応プロセス室60に導入する反応性ガ
スの量を従来の半分以下の量とした場合であっても、従
来とほぼ同程度の酸化能力を得ることができる。従っ
て、反応プロセス室60の反応性ガスの量を半分以下に
することができるので、成膜プロセス室20,40に入
り込む反応性ガスの量を減少させることができ異常放電
の回数を少なくすることができる。
【0061】また、アルゴンガス等の不活性ガスを反応
プロセス室60に導入することにより、基板上に最終的
に形成される薄膜が緻密なものとなり、膜性能も向上す
るからである。この成膜プロセス室20,40は遮蔽手
段(分離手段)により所定範囲で遮蔽されている。
【0062】本例の搬送手段は、成膜プロセス室20,
40に対応したスパッタリング薄膜を形成する薄膜形成
部と、反応プロセス室60に対応したラジカル源による
反応性ガスのラジカル曝露部との間に、基板(図示せ
ず)を順次繰返して搬送するものである。
【0063】本例の搬送手段を具体的に説明すると、図
1及び図2で示すように、真空槽11の中央に概略円筒
状の基板ホルダ13が所定速度で回動可能に配設される
ものである。つまり基板ホルダ13は、不図示の軸受部
により軸支されて、真空槽11内で回動可能に保持され
ている。軸支部は真空槽11に形成してもよいが、真空
槽11の外部に形成してもよい。そして基板ホルダ13
には、回転駆動装置17(モータ)の出力軸と連結され
ており、この出力軸の回転により回動する。
【0064】この回転駆動装置17は、その回転速度を
制御できるように構成されている。そして、この基板ホ
ルダ13に基板(図示せず)を搭載して、基板ホルダ1
3を回転することにより、成膜プロセス室20,40に
対応したスパッタリング薄膜を形成する薄膜形成部と、
反応プロセス室60に対応したラジカル源による反応性
ガスのラジカル曝露部との間に、基板を順次繰返して搬
送するものである。
【0065】(具体例)スパッタリング条件および反応
ガスと不活性ガスの活性種の発生条件を挙げれば以下の
通りである。 (1)スパッタリング条件(Si) 投入電力:0〜2.8kW 基板温度:室温 Ar 導入量:300sccm 基板ホルダ回転数:100rpm 超薄膜の厚さ:2〜6オングストローム (2)スパッタリング条件(Ta) 投入電力:0〜1.5kW 基板温度:室温 Ar導入量:200sccm 基板ホルダ回転数:100rpm 超薄膜の厚さ:1〜4オングストローム (3)反応ガスのラジカル条件(O) 投入電力:2.0kW O2導入量:30sccm Ar導入量:20sccm
【0066】以下、上記スパッタリング条件および反応
ガスの活性種の発生条件に基づいて、SiOとTa
の複合金属の化合物薄膜を形成する場合を例に挙げ
て本発明をさらに詳細に説明する。
【0067】ターゲット29としてシリコン(Si)を
固定し、スパッタリング・ガス・ボンベ27からアルゴ
ンガスを導入し、スパッタリング電源23から電力を投
入し、Siをスパッタリングさせる。同時にターゲット
49としてタンタル(Ta)を固定し、スパッタリング
・ガス・ボンベ47からアルゴンガスを導入し、スパッ
タリング電源43から電力を投入し、Taをスパッタリ
ングさせる。
【0068】この時、要求する屈折率は図3の2個のマ
グネトロン・スパッタリング・ターゲットに供給する電
力比によって決められる。一方、反応ガスボンベ73か
ら酸素ガスを導入し、活性種発生装置61を駆動するこ
とにより、酸素ガスの活性種(酸素原子)を発生させ
る。このとき、酸素ガスには不活性ガスボンベ74から
のアルゴンガスを混入させる。
【0069】基板を搭載した基板ホルダ13を回転駆動
装置17(モータ)により回転すると、成膜プロセス室
20,40においてスパッタリング電極21の前面(ス
パッタリング薄膜形成部)で基板上にSi超薄膜が形成
される。次の成膜プロセス室20,40において、スパ
ッタリング電極41の前面(スパッタリング薄膜形成
部)で基板上にTa超薄膜が形成される。この複合金極
の超薄膜は反応プロセス室60の前面(ラジカル曝露
部)で酸素ガスの活性種により酸化されてSiOとT
の複合金属の化合物薄膜に変換される。
【0070】このように、基板を搭載した基板ホルダ1
3を回転させ、Si+Ta超薄膜と、SiO+Ta
の変換を繰り返すことにより、所望膜厚のSiO
+Ta薄膜を形成できる。
【0071】また、スパッタリング電極21,41の前
面は、遮蔽板31,51で囲われ、一方、反応プロセス
室60の前面は遮蔽板75で囲われており、この囲いの
中でスパッタリング・ガスが27,47から、あるいは
反応性ガスが反応ガスボンベ73から、不活性ガスが不
活性ガスボンベ74から導入され、真空ポンプ15によ
り排気系に導かれる。よって、スパッタリング・ガスが
遮蔽板75内に進入したり、反応性ガスが遮蔽板31,
51内に進入することがない。
【0072】また、マグネトロン・スパッタリングによ
る放電と、反応性ガスの活性種発生の放電とは個別に制
御でき互いに影響を与えることがないので、安定して放
電することができ、不慮の事故を招くことがなく信頼性
が高い。さらに、活性種発生装置61では、プラズマに
基板が曝露されないので、荷電粒子によるさまざまなダ
メージをなくすることができる。また上記例の場合には
基板の温度は100℃以下に制御することができ、上記
に起因する温度上昇の問題も解決できる。このように基
板温度を100℃以下とすることで、基板としてプラス
チックを用いて、スパッタリングをするときに、ガラス
転移点を越えることがなく行うことが可能となる。この
ためプラスチックの変形等の心配がなくなる。
【0073】以上の状態を図4乃至図7に基づいて説明
する。例えば、TaSi膜の屈折率、減衰係
数、不均質性の光学特性と電力の関係については、図4
乃至図6で示される。なお光学定数の計算は単局膜の分
光特性のデーターによって計算したものである。両ガイ
ドに印加する電力比例によってTaSi膜の屈
折率が変化するが、これを図4に示す。この図から、S
iカソードとTaカソードの印加電力比例の上昇に伴
い、屈折率が減少することが判明する。
【0074】蒸着のレートは40nm/minで固定さ
れたため、屈折率と印加電力比例の関係が成立する。こ
の結果から550nm波長上の最小及び最大屈折率は
1.463と2.182である。印加電力の比例を増加
すると膜の550nm波長上の屈折率は1.463から
2.182に変化できる。この屈折率は2.182から
1.463にも変化可能である。
【0075】図5は減衰係数と屈折率と関係を示すグラ
フ図で、図6は複数の薄膜層の均一性と屈折率との関係
を示すグラフ図である。図5で示すように、屈折率1.
463から2.00まで550nm波長上の膜の減衰係
数は5×10−4より小さい。屈折率2.00から2.
182膜の減衰係数は1×10−3より小さい。図6で
は、非常に小さい不均質性を示している。屈折率2.0
0以下の膜は負の不均質である。膜の屈折率は2.00
より高い場合に、正の不均質である。
【0076】以上の結果から、中間屈折率を包む3層反
射防止膜と傾斜屈折率膜を包む2層反射防止膜を設計
し、作製することが可能である。作製した膜構成は、
(1)基板/M(λ/4)/2H(λ/2)/L(λ/
4)/Airと、(2)基板/G/L(λ/4)/Ai
r(Gは傾斜膜である)である。
【0077】中間屈折率層Mの屈折率は
【0078】
【数1】
【0079】が決められており、式の中に,nは中間
屈折率層の屈折率、nは低屈折率層の屈折率,n
基板の屈折率である。2層の反射防止膜の設計はwコー
トいわゆる基板/2H(λ/2)/L(λ/4)/Ai
r,とよばれる一般的な2層反射防止設計から作製し
た。それらの計算と測定した分光曲線を図7に示した。
図7から明らかなように、計算値と測定値とはよく一致
している。2層反射防止膜の場合に、一般的なwコート
の高屈折率層は傾斜屈折率層にすることによって、反射
防止の範囲を広げることが可能となった。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、屈折率を任意に制御可
能で、光学特性や力学特性等が安定した金属化合物薄膜
を得ることができるスパッタリング技術において、反応
プロセス室に導入する反応性ガスに不活性ガスを混入さ
せることによって、反応性ガスの酸化能力を低下させる
ことなく反応プロセス室内の反応性ガスの分圧を低下さ
せることができ、成膜プロセス室に入り込む反応性ガス
の量を減少させてその結果異常放電の回数を減少させる
ことができる。また、反応プロセス室に導入する反応性
ガスに不活性ガスを混入させることによって、緻密で膜
性能の高い薄膜を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】薄膜形成装置の説明図である。
【図2】図1の線A−B−Cに沿った側面図である。
【図3】基板上に複合金属の化合物の薄膜を形成すると
きの説明図である。
【図4】電力比と屈折率とを示すグラフ図である。
【図5】減衰係数と屈折率と関係を示すグラフ図であ
る。
【図6】複数の薄膜層の均一性と屈折率との関係を示す
グラフ図である。
【図7】反射率と波長との計算値と実験値との比較を示
すグラフ図である。
【符号の説明】
11 真空槽 13 基板ホルダ 20,40 成膜プロセス室 21,41 スパッタリング電極 23,43 スパッタリング電源 25,45 マスフロー 27,47 スパッタリング・ガス・ボンベ 29,49 ターゲット 31,51 遮蔽板 60 反応プロセス室 61 ラジカル源(ラジカル発生室、活性種発生装置) 62 グリッド(マルチ・アパーチャ・グリッド、マル
チ・スリット・グリッド) 63 高周波放電室 65 高周波コイル 67 マッチングボックス 69 高周波電源 71 マスフロー 73 反応ガスボンベ 74 不活性ガスボンベ 80 外部コイル 81 内部コイル S 薄膜形成装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊池 和夫 東京都品川区南大井3丁目2番6号 株式 会社シンクロン内 Fターム(参考) 2K009 AA06 BB02 CC14 DD04 4K029 AA11 AA27 BA50 BC07 CA06 DA04 DC03 DC16 DC39 JA02

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれに独立した少なくとも二種以上
    の異種金属からなる各ターゲットをスパッタリングし
    て、基板上へ、複合金属ないし複合金属の不完全反応物
    からなる超薄膜を形成する工程と、該形成された超薄膜
    に化学的に不活性な性質を有する不活性ガスを混入した
    反応性ガスの活性種を照射し、上記超薄膜と反応性ガス
    の活性種とを反応させて複合金属の化合物に変換する工
    程と、これら超薄膜を形成する工程と複合金属の化合物
    に変換する工程を順次繰返し、所望の膜厚の複合金属の
    化合物薄膜を基板に形成することを特徴とする複合金属
    化合物の薄膜形成方法。
  2. 【請求項2】 前記反応性ガスの活性種は、ラジカル
    (遊離基:一個以上の不対電子を有する原子または分
    子、あるいは励起状態にある原子あるいは分子)を含む
    ことを特徴とする請求項1記載の複合金属化合物の薄膜
    形成方法。
  3. 【請求項3】 前記スパッタリングはマグネトロンスパ
    ッタリングであることを特徴とする請求項1記載の複合
    金属化合物の薄膜形成方法。
  4. 【請求項4】 前記各ターゲットの負電位をそれぞれ1
    〜200kHzの間隔で、+50〜+200Vの範囲で
    正電位に反転させ、前記各ターゲットの表面部分に形成
    された化合物に蓄積するプラスに帯電した電荷をプラズ
    マ中の電子で中和することを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれか記載の複合金属化合物の薄膜形成方法。
  5. 【請求項5】 動作ガスを導入し、それぞれに独立した
    少なくとも二種以上の異種金属からなる各ターゲットを
    スパッタリングして、基板上に、金属ないし金属の不完
    全反応物からなる超薄膜を形成する工程を行う成膜プロ
    セス室と、該成膜プロセス室で形成された超薄膜に化学
    的に不活性な性質を有する不活性ガスを混入した反応性
    ガスの活性種を照射し、前記超薄膜と反応性ガスの活性
    種とを反応せしめ金属化合物に変換する工程を行う反応
    プロセス室と、該反応プロセス室と前記成膜プロセス室
    とを遮蔽板によって空間的、圧力的に分離する分離手段
    と、を備え、前記分離手段により前記成膜プロセス室の
    動作ガスに前記反応性ガスが混合されることを防止し
    て、安定なスパッタリング成膜プロセスと反応プロセス
    を逐次的に繰返し、所望膜厚の複合金属の化合物薄膜を
    基板に形成することを特徴とする複合金属化合物の薄膜
    形成装置。
  6. 【請求項6】 前記反応プロセス室で用いられる反応性
    ガスの活性種は、電気的に中性なラジカル(遊離基:一
    個以上の不対電子を有する原子または分子、あるいは励
    起状態にある原子あるいは分子)を含むことを特徴とす
    る請求項5記載の複合金属化合物の薄膜形成装置。
  7. 【請求項7】 前記薄膜形成装置はマグネトロンスパッ
    タリング装置であることを特徴とする請求項5記載の複
    合金属化合物の薄膜形成装置。
  8. 【請求項8】 前記各ターゲットの負電位をそれぞれ1
    〜200kHzの間隔で、+50〜+200Vの範囲で
    正電位に反転させ、前記各ターゲットの非エロージョン
    部分に形成された化合物に蓄積するプラスに帯電した電
    荷をプラズマ中の電子で中和することを特徴とする請求
    項5乃至7のいずれか記載の複合金属化合物の薄膜形成
    装置。
  9. 【請求項9】 前記活性種は、高周波コイルを巻回した
    石英管からなる高周波放電室と、マッチングボックスを
    介して前記高周波コイルに印加される高周波電源と、前
    記高周波放電室にマスフローを介して化学的に不活性な
    性質を有する不活性ガスを混入した反応性ガスを導入さ
    せる反応ガス供給手段と、前記高周波放電室内に20〜
    300ガウス(Gauss)の磁場を形成するために配置さ
    れる外部コイル或いは内部コイルと、前記高周波放電室
    と前記反応プロセス室の間に配設されたマルチ・アパー
    チャ・グリッド或いはマルチ・スリット・グリッドによ
    り、生成されることを特徴とする請求項5又は6記載の
    複合金属化合物の薄膜形成装置。
  10. 【請求項10】 前記マルチ・アパーチャ・グリッド
    は、金属あるいは絶縁物に約Φ0.1〜3mmの穴が多
    数明けてあり、冷却がなされていることを特徴とする請
    求項9記載の複合金属化合物の薄膜形成装置。
  11. 【請求項11】 前記マルチ・スリット・グリッドは、
    金属あるいは絶縁物に幅0.1〜1mmのスリットが多
    数明けてあり、冷却がなされていることを特徴とする請
    求項9記載の複合金属化合物の薄膜形成装置。
  12. 【請求項12】 それぞれに独立した少なくとも二種以
    上の異種金属からなる各ターゲットをスパッタリングし
    て、基板上へ、複合金属ないし複合金属の不完全反応物
    からなる超薄膜を形成する工程と、該形成された超薄膜
    に化学的に不活性な性質を有する不活性ガスを混入した
    反応性ガスの活性種を照射し、上記超薄膜と反応性ガス
    の活性種とを反応させて複合金属の化合物に変換する工
    程と、これら超薄膜を形成する工程と複合金属の化合物
    に変換する工程を順次繰返し、所望の膜厚の複合金属の
    化合物薄膜を基板に形成し、前記複合金属の化合物薄膜
    を構成するそれぞれの金属の単独の化合物が本来有する
    光学的な屈折率の範囲内で、任意の屈折率を得ることを
    特徴とする複合金属化合物の薄膜形成方法。
  13. 【請求項13】 前記電気的に中性な反応性ガスの活性
    種は、ラジカル(遊離基:一個以上の不対電子を有する
    原子または分子、あるいは励起状態にある原子あるいは
    分子)であることを特徴とする請求項12記載の複合金
    属化合物の薄膜形成方法。
  14. 【請求項14】 前記スパッタリングはマグネトロンス
    パッタリングであることを特徴とする請求項12記載の
    複合金属化合物の薄膜形成方法。
  15. 【請求項15】 前記各ターゲットの負電位をそれぞれ
    1〜200kHzの間隔で、+50〜+200Vの範囲
    で正電位に反転させ、前記各ターゲットの表面部分に形
    成された化合物に蓄積するプラスに帯電した電荷をプラ
    ズマ中の電子で中和することを特徴とする請求項12乃
    至14のいずれか記載の複合金属化合物の薄膜形成方
    法。
  16. 【請求項16】 それぞれが独立に遮蔽板により囲まれ
    た少なくとも2個のスパッタリングによる成膜プロセス
    室と、化学的に不活性な性質を有する不活性ガスを混入
    した反応性ガスの活性種を発生させるラジカル源を備え
    た反応プロセス室と、前記成膜プロセス室を遮蔽する遮
    蔽手段と、前記反応プロセス室を遮蔽する遮蔽手段と、
    薄膜が形成される基板と、前記成膜プロセス室に対応し
    たスパッタリング薄膜を形成する薄膜形成部及び前記反
    応プロセス室に対応したラジカル源による反応性ガスの
    ラジカル曝露部との間に、前記基板を順次繰返して搬送
    する搬送手段と、を備え、前記基板に所望膜厚の複合金
    属の化合物薄膜を形成し、前記複合金属の化合物薄膜を
    構成するそれぞれの金属の単独の化合物が本来有する光
    学的な屈折率の範囲内で、任意の屈折率を得ることを特
    徴とする複合金属化合物の薄膜形成装置。
  17. 【請求項17】 前記基板は電気的に絶縁された基板ホ
    ルダーで保持されて、基板上での異常放電を防止したこ
    とを特徴とする請求項16記載の複合金属化合物の薄膜
    形成装置。
  18. 【請求項18】 前記反応プロセス室で用いられる反応
    性ガスの活性種は、電気的に中性なラジカル(遊離基:
    一個以上の不対電子を有する原子または分子、あるいは
    励起状態にある原子あるいは分子)であることを特徴と
    する請求項16又は17記載の複合金属化合物の薄膜形
    成装置。
  19. 【請求項19】 前記薄膜形成装置はマグネトロンスパ
    ッタリング装置であることを特徴とする請求項16又は
    17記載の複合金属化合物の薄膜形成装置。
  20. 【請求項20】 前記各ターゲットの負電位をそれぞれ
    1〜200kHzの間隔で、+50〜+200Vの範囲
    で正電位に反転させ、前記各ターゲットの表面部分に形
    成された化合物に蓄積するプラスに帯電した電荷をプラ
    ズマ中の電子で中和することを特徴とする請求項16乃
    至19のいずれか記載の複合金属化合物の薄膜形成装
    置。
  21. 【請求項21】 前記活性種は、高周波コイルを巻回し
    た石英管からなる高周波放電室と、マッチングボックス
    を介して前記高周波コイルに印加される高周波電源と、
    前記高周波放電室にリークバルブ或いはマスフローを介
    して化学的に不活性な性質を有する不活性ガスを混入し
    た反応性ガスを導入させる反応ガス供給手段と、前記高
    周波放電室内に20〜300ガウス(Gauss)の磁場を
    形成するために配置される外部コイル或いは内部コイル
    と、前記高周波放電室と前記反応プロセス室の間に配設
    されたマルチ・アパーチャ・グリッド或いはマルチ・ス
    リット・グリッドにより、生成されることを特徴とする
    請求項16又は18記載の複合金属化合物の薄膜形成装
    置。
  22. 【請求項22】 前記マルチ・アパーチャ・グリッド
    は、金属あるいは絶縁物に約Φ0.1〜3mmの穴が多
    数明けてあり、冷却がなされていることを特徴とする請
    求項21記載の複合金属化合物の薄膜形成装置。
  23. 【請求項23】 マルチ・スリット・グリッドは、金属
    あるいは絶縁物に幅0.1〜1mmのスリットが多数明
    けてあり、冷却がなされていることを特徴とする請求項
    21記載の複合金属化合物の薄膜形成装置。
  24. 【請求項24】 それぞれに独立した少なくとも二種以
    上の異種金属をスパッタリングして、基板上へ、複合金
    属ないし複合金属の不完全反応物からなる超薄膜を形成
    する工程と、該形成された超薄膜に化学的に不活性な性
    質を有する不活性ガスを混入した反応性ガスの活性種を
    照射し、上記超薄膜と反応性ガスの活性種とを反応させ
    て複合金属の化合物に変換する工程と、これら超薄膜を
    形成する工程と複合金属の化合物に変換する工程を順次
    繰返し、所望の膜厚の複合金属の化合物薄膜を基板に形
    成し、前記複合金属の化合物薄膜を構成するそれぞれの
    金属の単独の化合物が本来有する光学的な屈折率の範囲
    内で、薄膜の厚み方向に連続的に屈折率を変化させるこ
    とにより、任意の光学特性を得ることを特徴とする複合
    金属化合物の薄膜形成方法。
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