JP2001011593A - 液相焼結を利用した金属系複合材料の製造方法 - Google Patents

液相焼結を利用した金属系複合材料の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強化用短繊維とマトリックス材との界面強度
を向上でき、かつ強度的に問題がある反応相の生成を抑
えることが可能な液晶焼結を利用した金属系複合材料の
製造方法を提供する。 【解決手段】 金属材料13をマトリックス材とし、セ
ラミック繊維10又は金属繊維を強化用短繊維とする液
相焼結を利用した金属系複合材料を製造する方法であっ
て、強化用短繊維に銅又はコバルト11のコーティング
層を形成し、該コーティング層と前記マトリックス材が
共晶合金相21を生成可能な液相焼結を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック繊維又
は金属繊維を強化用短繊維とし、金属材料をマトリック
ス材として使用する液晶焼結を利用した金属系複合材料
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶焼結を利用した金属系複合材
料の製造方法に関するものとして、特開昭58−136
735号公報に記載の方法や、また特開昭60−671
41号公報に記載の方法が知られている。これらの方法
においては、図4に示すように、混合工程において強化
用繊維71に混合されるマトリックス金属粒子72自体
又はその一部に共晶合金73を用いて、HIP(熱間等
方加圧)装置74による液晶焼結によって、マトリック
ス金属75が強化用繊維71を包んだ状態の金属系複合
材料76を製造している。例えば、特開昭58−136
735号公報に記載のものでは、マトリックス材として
アルミニウム共晶系合金、アルミニウムとアルミニウム
共晶系合金、又はアルミニウムとアルミニウム共晶系合
金をつくる金属のいずれかを用い、カーボン繊維と混合
してアルミニウムの融点以下の温度で加圧成形してカー
ボン繊維強化アルミニウム複合材を製造している。ここ
で、マトリックス金属粒子72自体又はその一部に共晶
合金73を用いているのは、主に焼結処理温度を低く抑
えるため、また強化用繊維71とマトリックス金属75
との密着性を改善することを目的とするからである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
金属系複合材料の製造方法においては、未だ解決すべき
以下のような問題があった。強化用繊維71として炭化
ケイ素を、マトリックス金属粒子72としてチタン又は
チタン合金(Ti−6Al−4V)粉末を使用して金属系
複合材料76を製造する場合には、炭化ケイ素とチタン
は界面の濡れ性(密着性)が悪く、条件によっては強度
的に問題があるTiC(チタンカーバイト)からなる反
応相を生成するため、複合材料として両者を複合した場
合、十分な界面強度を得ることが出来ず、複合材料とし
て相応しい強度を得ることは極めて困難であった。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、強化用短繊維とマトリックス材との界面強度を
向上でき、かつ強度的に問題がある反応相の生成を抑え
ることが可能な液晶焼結を利用した金属系複合材料の製
造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係る液晶焼結を利用した金属系複合材料の製造方法は、
金属材料をマトリックス材とし、セラミック繊維又は金
属繊維を強化用短繊維とする液相焼結を利用した金属系
複合材料を製造する方法であって、強化用短繊維に銅又
はコバルトのコーティング層を形成し、コーティング層
とマトリックス材が共晶合金相を生成可能な液相焼結を
行う。従って、金属結合により結合した良好な、強化用
短繊維とマトリックス材との界面を得ることができる。
【0006】本発明に到った考え方について詳細に説明
する。一般に、マトリックス材をなす金属材料よりも強
化用短繊維に用いる、例えば、セラミックスの方が、強
度も融点も高いが、セラミックス短繊維とマトリックス
金属粉とを均一に混合した混合体を焼結する際、マトリ
ックス金属粉の融点以上に加熱すると、マトリックス金
属粉は液化し、その結果、密度の低いセラミックス短繊
維は浮力により上方へ移動するので、均一な混合焼結体
を得ることができない。また、場合によっては液体金属
とセラミックス短繊維の反応(金属間化合物の生成等)
により、セラミックス短繊維や得られる混合焼結体の強
度は低下することになる。
【0007】そこで、予め、セラミックス短繊維とマト
リックス金属粉とを均一に混合した混合体を、HIP
(等方加圧加熱)処理等により、マトリックス金属粉の
融点未満の温度域まで加熱し、同時に加圧すると、高品
質の固相焼結体を得ることができると考えられる。とこ
ろが、この固相焼結では、焼結温度にある一定時間保持
される時、マトリックス金属粉が一部塑性流動すると共
に、マトリックス金属粉同士の界面で、金属原子が相互
拡散することによって、マトリックスの焼結は達成され
る。一方、強化用短繊維がセラミックスの場合、一般に
電子構造による結合形態で分類すると、セラミックスは
共有結合体であり、金属は自由電子による金属結合体で
あるため、セラミックス短繊維とマトリックス金属粉の
界面では、それらの組合せにより、(1)無反応でマト
リックスの塑性流動のみによるアンカー効果が生じる、
(2)反応により金属間化合物(炭化物、窒化物、酸化
物等)が生成し、脆化すると共に強度も低下する、
(3)一部の原子が置換反応をする、等のケースが考え
られ、一般に界面強度は低下する。また、強化用短繊維
が金属である場合においても、その金属の融点が高く、
焼結時間が短く、拡散係数が小さい場合には、充分な界
面強度が得られないことがある。
【0008】以上の問題を解決するために、本発明にお
いては、先ず予め、強化用短繊維として用いるセラミッ
クス短繊維の表面に、マトリックス金属粉(マトリック
ス材)と低融点の共晶合金を作ることができる第3の金
属(本実施の形態では銅又はコバルト)をコーティング
している。なお、図2にはCu−Ti系状態図を、図3
にはCo−Ti系状態図を示す。図2において、銅−チ
タンの共晶点A(875℃)における密度ρA は7.4
19(gf/cm3 )、銅−チタンの共晶点B(960
℃)における密度ρB は6.075(gf/cm3 )、
また図3において、コバルト−チタンの共晶点C(11
70℃)における密度ρC は7.579(gf/cm
3 )、コバルト−チタンの共晶点D(1020℃)にお
ける密度ρDは5.287(gf/cm3 )である。
【0009】次に、本発明の液相焼結法について、従来
の液相焼結法と比較して説明する。先ず、従来の液相焼
結法においては、マトリックス金属粉に、マトリックス
金属と共晶合金を生成する第3の金属粉を共晶組成比に
なるように予め計量、混合し、それに強化用短繊維とし
てセラミックス短繊維を加えて混合し、焼結を行ってい
る。この場合、マトリックス金属粉は、完全に共晶合金
となり液化するため、焼結時間を短くしないと、密度の
低いセラミックス短繊維は浮力により上方へ移動してし
まい、均一な混合焼結体は得られない。また、ホットプ
レスやHIP処理により、液相焼結する場合には、耐熱
用のカプセルが必要となり、このカプセル材は、液化し
た共晶合金と反応しないものを選定する必要がある。
【0010】本発明の液相焼結法が従来の液相焼結法と
異なる点は、マトリックス金属粉は、その一部が共晶合
金となり、液化するのであって、全てが共晶合金化する
のではない点である。つまり、 (1)強化用短繊維の表面に、マトリックス金属と共晶
合金を生成する第3の金属をコーティングすることによ
って、焼結時には、強化用短繊維の周囲のみしか共晶合
金は生成せず、マトリックス粒子同士の界面には、マト
リックスの金属原子が相互拡散することによる固相焼結
部が存在する。 (2)強化用短繊維の表面及びマトリックス金属粉の表
面を共に、マトリックス金属と共晶合金を生成する第3
の金属をコーティングすることにより、強化用短繊維の
周囲のみならず、マトリックス粒子同士の界面にも、共
晶合金を生成させて、焼結を行うことができる。この
時、マトリックス粒子の中心部は共晶化せず、従って液
化しない。
【0011】ここで、コーティング層は機械合金化法に
より形成することもでき、これによって容易にかつ、安
価にコーティングができる。また、強化用短繊維の径を
0.5〜1μm、長さを10〜200μmとすることも
でき、高強度の金属系複合材料を製造できる。強化用短
繊維の径を0.5〜1μmとしたのは、0.5μm未満
であれば、混合処理中に繊維が破損するという問題があ
り、一方、1μmを超えればマトリックス粒子より大き
くなる場合があり、均一な混合ができないという問題が
ある。また、強化用短繊維の長さを10〜200μmと
したのは、10μm未満であれば、繊維強化材としての
機能がなくなるという問題があり、一方、200μmを
超えれば、混合処理時に繊維が絡み合ってクラスターを
形成するという問題がある。また、強化用短繊維の金属
系複合材料に対する混合割合を2〜30wt%とするこ
ともできる。さらに、マトリックス材としてチタン又は
チタン合金を、強化用短繊維として炭化ケイ素繊維を使
用することもでき、これによって、軽くて、強度の高い
金属系複合材料を製造することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係る液相焼結を利用した金属系複合材料の製造方法
のフロー図である。
【0013】図1に示すように、本発明の一実施の形態
に係る液相焼結を利用した金属系複合材料の製造方法に
おいては、強化用短繊維の一例である炭化ケイ素繊維1
0の表面にメカニカルアロイング(MA、即ち、機械合
金化法)により、銅(又はコバルト)11を圧着させて
コーティングする。銅(又はコバルト)11がコーティ
ングされたコーティング炭化ケイ素繊維12とマトリッ
クス材(金属材料)の一例であるチタン合金(Ti−6
Al−4V)粉末13とを混合処理した後、混合物を成
形して混合加圧成形材14とした後、図示しない加熱脱
気封入し、HIP処理(液晶焼結)装置15によって液
晶焼結を行って、マトリックス材であるチタン合金16
と炭化ケイ素繊維10との界面状態の良好なセラミック
強化金属系複合材料17を製造している。以下、図1を
参照しながら詳細に説明する。
【0014】マトリックス材より軽量で、高い強度を有
するセラミック材の炭化ケイ素(SiC)繊維10の径
は0.5〜1μm、長さは10〜200μmのものを使
用している。強化用短繊維としては、炭化ケイ素(Si
C)以外のその他のセラミック短繊維を用いることもで
き、さらに、必要に応じて、金属短繊維を用いることも
できる。またセラミック短繊維又金属短繊維の他に、セ
ラミックウィスカ又金属ウィスカも使用できる。架橋構
造による強化を考慮して、強化用短繊維のアスペクト比
(直径と長さの比)は、20以上となるように調整し、
強化用短繊維の長さは、マトリックス金属粉の粒径より
大きく、好ましくは粒径の2倍以上となるように調整し
ている。
【0015】メカニカルアロイングに用いる銅(又はコ
バルト)11の粒度又はサイズは45μmとし、例え
ば、アトライターや遊星ミルを使用して炭化ケイ素繊維
10の表面に圧着させてコーティングしてコーティング
炭化ケイ素繊維12を形成する。コーティング層の厚さ
は0.1〜1μmとし、従って、銅(又はコバルト)1
1のコーティング炭化ケイ素繊維12に対する体積率
は、18〜77%となる。銅(又はコバルト)11のコ
ーティングの量は、アトライター等によるMA法の場合
には、予め所要量を計量した炭化ケイ素(SiC)繊維
10、マトリックス材、及びマトリックス材と共晶合金
を生成可能な量とする。コーティングの方法として、メ
カニカルアロイング以外にも、PVD(Physica
l Vapor Deposite)法、CVD(Ch
emical Vapor Deposite)法、又
はその他の方法を用いてもよい。
【0016】軽量高強度金属であるチタン合金16の元
となるチタン合金粉末13の粒度は、30〜150μm
程度としている。チタン合金粉末13の他に、チタンの
元となるチタン粉末も使用でき、さらにその他の金属材
料、例えば、マグネシウム、アルミニウム及びそれらの
合金を用いることもできる。炭化ケイ素繊維10の金属
系複合材料17に対する混合重量割合は、2〜30wt
%とし、V型混合機を使用して混合処理する。この混合
物を、万能試験機機(プレス機)を使用して、圧力80
0〜1400kgf/cm2 、温度20℃で成形して混
合加圧成形材14を形成する。混合加圧成形材14中の
コーティング炭化ケイ素繊維12とチタン合金粉末13
は、図に示すように、コーティング炭化ケイ素繊維12
の周囲をチタン合金粉末13の粒子がカバーした状態と
なっている。
【0017】カプセル化された混合加圧成形材14を加
熱脱気封入(キャニング)工程で処理後、HIP(熱間
等方加圧)処理装置15の耐圧容器18内に収納し、耐
圧容器18内に装備されたヒーター(図示せず)及び耐
圧容器18内に導入されたガス19によって、高温、高
圧のガス19(950℃、1000気圧)中、等方圧下
で混合加圧成形材14をHIP処理してセラミック強化
金属系複合材料17を製造する。このHIP処理によっ
て、図1の下に示すように、先ず銅(又はコバルト)1
1とチタン合金粉末13との反応により、銅(又はコバ
ルト)とチタンの反応相(液相)20が形成され、次い
で、銅(又はコバルト)とチタンの反応相(液相)20
とチタン合金粉末13との反応により、銅(又はコバル
ト)とチタンの共晶合金相21が生成される。符号22
はチタンを表している。
【0018】炭化ケイ素繊維10の表面に、チタン合金
と共晶合金を生成可能な銅(又はコバルト)11をコー
ティングすることによって、液相焼結時には、炭化ケイ
素繊維10の周囲のみしか共晶合金相21は生成せず、
チタン合金粉末13同士の界面には、マトリックスの金
属原子が相互拡散することによって固相焼結部が存在す
ることになる。同時に、出発原料のチタン合金粉末13
の持つ性能は、比較的よく保持されることになる。
【0019】従って、セラミック強化金属系複合材料1
7は、図1の上側に示すように、マトリックスであるチ
タン合金16内に炭化ケイ素繊維10が分散した、界面
状態の良好なものとなっている。また、液相の生成量
は、予め計算により算出できるので、液相の厚さ(共晶
合金相21の厚さ)を制御することができる。これによ
って、共晶合金による液相は炭化ケイ素繊維10との濡
れ性が良好なので、炭化ケイ素繊維10の表面粗さの窪
みの中まで浸透し、凝固後は、良好なアンカー効果を奏
する。さらに、必要があれば、炭化ケイ素繊維10の表
面及びチタン合金粉末13の表面を共に、チタン合金と
共晶合金を生成可能な銅(又はコバルト)11をコーテ
ィングすることによって、炭化ケイ素繊維10の周囲の
みならず、チタン合金粉末13同士の界面にも、共晶合
金相を生成させて、焼結を行うことができ、この時、チ
タン合金粉末13粒子の中心部は共晶化することはな
く、従って液化することはない。
【0020】
【実施例】本発明の一実施の形態に係る液相焼結を利用
した金属系複合材料の製造方法を適用してセラミック強
化金属系複合材料を製造する方法について説明する。炭
化ケイ素繊維10の径は0.5〜1.0μm、長さは1
0〜200μmのものを使用し、銅(又はコバルト)1
1の粒度は45μm以下とし、アトライターを使用して
炭化ケイ素繊維10の表面に圧着させてコーティング
し、コーティング層の厚さ0.1〜1.0μmを有する
コーティング炭化ケイ素繊維12を形成した。銅(又は
コバルト)11のコーティング炭化ケイ素繊維12に対
する体積率は、18〜77%であった。
【0021】チタン合金粉末13の成分構成は、Tiが
89.5%、Alが6.14%、Vが3.93%のもの
を用い、粒度は150μm未満とし、炭化ケイ素繊維1
0の金属系複合材料17に対する混合重量割合は、2〜
30wt%とした。この混合物を、プレス機を使用し
て、圧力800〜1400kgf/cm2 、温度20℃
で成形処理した混合加圧成形材14を、HIP(熱間等
方加圧)処理装置15で、共晶温度+50℃、1000
気圧で、30分間液相焼結させてセラミック強化金属系
複合材料17を製造した。
【0022】本発明の一実施の形態に係る液相焼結を利
用した金属系複合材料の製造方法においては、以下のこ
とが考察できる。 (1)炭化ケイ素繊維(強化用短繊維)に銅又はコバル
トをメカニカルアロイングにより機械的に圧着させたコ
ーティング炭化ケイ素繊維を用いて、マトリックス材と
なるチタン合金と焼結することにより炭化ケイ素とチタ
ンとの界面の濡れ性(密着性)が改善されたセラミック
強化金属系複合材料を製造することができる。 (2)炭化ケイ素繊維とコーティング層の銅又はコバル
トとの界面状態は、アンカー効果等により、炭化ケイ素
−チタン合金界面と比較して良いと考えられ、また、強
度的に問題があるチタンと炭化ケイ素との反応相の生成
をコーティング層によって抑えることができる。 (3)コーティング層とマトリックスとの間は、銅又は
コバルトがマトリックスのチタンと液相焼結により共晶
合金相を形成するため、金属結合によって結合した良好
な界面を得ることができる。
【0023】
【発明の効果】請求項1〜5記載の液相焼結を利用した
金属系複合材料の製造方法においては、金属結合により
結合した良好な、強化用短繊維とマトリックス材との界
面を得ることができるので、界面強度が向上した金属系
複合材料を製造できる。特に、請求項2記載の液相焼結
を利用した金属系複合材料の製造方法においては、コー
ティング層は機械合金化法により形成しているので、容
易にかつ、安価にコーティングができ、この結果製造コ
ストをダウンできる。請求項3記載の液相焼結を利用し
た金属系複合材料の製造方法においては、強化用短繊維
の径及び長さを規定しているので、機械強度の優れた金
属系複合材料を製造できる。請求項4記載の液相焼結を
利用した金属系複合材料の製造方法においては、強化用
短繊維のマトリックス材に対する混合割合を所定に範囲
に制御しているので、機械強度の制御が容易となる。請
求項5記載の液相焼結を利用した金属系複合材料の製造
方法においては、マトリックス材としてチタン又はチタ
ン合金を、強化用短繊維として炭化ケイ素繊維を使用し
ているので、軽くて、強度の高いセラミックス強化金属
系複合材料を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る液晶焼結を利用し
た金属系複合材料の製造方法のフロー図である。
【図2】Cu−Ti系状態図である。
【図3】Co−Ti系状態図である。
【図4】従来例に係る液晶焼結を利用した金属系複合材
料の製造方法のフロー図である。
【符号の説明】
10:炭化ケイ素繊維、11:銅(又はコバルト)、1
2:コーティング炭化ケイ素繊維、13:チタン合金粉
末、14:混合加圧成形材、15:HIP処理(液晶焼
結)装置、16:チタン合金、17:金属系複合材料、
18:耐圧容器、19:ガス、20:反応相(液相)、
21:共晶合金相、22:チタン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 49/11 C22C 49/14 49/14 14/00 Z // C22C 14/00 B22F 3/10 101 (71)出願人 599090121 黒木コンポジット株式会社 福岡県鞍手郡鞍手町大字古門字兵丹3109番 地の9 (71)出願人 593232480 日鐵ボルテン株式會社 行橋市西泉4丁目3番2号 (72)発明者 西田 新一 佐賀県佐賀市本庄町1番地 佐賀大学 理 工学部 機械システム工学科内 (72)発明者 中垣 通彦 福岡県飯塚市川津680−4 九州工業大学 情報工学部 機械システム工学科内 (72)発明者 中野 光一 福岡県北九州市八幡西区築地町1番1号 株式会社高田工業所内 (72)発明者 柳田 裕二 福岡県鞍手郡鞍手町大字古門字兵丹3109番 地の9 黒木コンポジット株式会社内 (72)発明者 玉崎 英俊 福岡県行橋市西泉4丁目3番2号 日鐵ボ ルテン株式會社内 (72)発明者 小金丸 正明 福岡県北九州市八幡西区則松3丁目6−1 福岡県工業技術センター 機械電子研究 所内 Fターム(参考) 4K018 AA06 AB02 AB04 AB08 AC01 BA03 BB01 BB04 BC16 BC26 DA18 4K020 AA08 AC03 BA01 BB08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属材料をマトリックス材とし、セラミ
    ック繊維又は金属繊維を強化用短繊維とする液相焼結を
    利用した金属系複合材料を製造する方法であって、前記
    強化用短繊維に銅又はコバルトのコーティング層を形成
    し、該コーティング層と前記マトリックス材が共晶合金
    相を生成可能な液相焼結を行うことを特徴とする液相焼
    結を利用した金属系複合材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液相焼結を利用した金属
    系複合材料の製造方法において、前記コーティング層は
    機械合金化法により形成されることを特徴とする液相焼
    結を利用した金属系複合材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の液相焼結を利用し
    た金属系複合材料の製造方法において、前記強化用短繊
    維の径を0.5〜1μm、長さを10〜200μmとす
    ることを特徴とする液相焼結を利用した金属系複合材料
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の液
    相焼結を利用した金属系複合材料の製造方法において、
    前記強化用短繊維の前記金属系複合材料に対する混合割
    合を2〜30wt%とすることを特徴とする液相焼結を
    利用した金属系複合材料の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の液
    相焼結を利用した金属系複合材料の製造方法において、
    前記マトリックス材としてチタン又はチタン合金を、前
    記強化用短繊維として炭化ケイ素繊維を使用することを
    特徴とする液相焼結を利用した金属系複合材料の製造方
    法。
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