JP2001010484A - 電動式ポンプ用制御装置 - Google Patents

電動式ポンプ用制御装置

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JP2001010484A
JP2001010484A JP11181913A JP18191399A JP2001010484A JP 2001010484 A JP2001010484 A JP 2001010484A JP 11181913 A JP11181913 A JP 11181913A JP 18191399 A JP18191399 A JP 18191399A JP 2001010484 A JP2001010484 A JP 2001010484A
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port
reservoir
pump
piston
switching valve
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JP11181913A
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Minoru Masuko
実 増子
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Akebono Research and Development Centre Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキ装置の油圧発生源として利用した場
合に、減圧時にも、動作遅れがなく、加圧時と同様に確
実に目標液圧値に制御することができる電動式ポンプ用
制御装置を得る。 【解決手段】 ポンプ部7の第1及び第2ポート12
a,12bをアクチュエータ21及びリザーバ23に接
続切り替えする第1及び第2切替弁49,51と、これ
らの第1及び2切替弁49,51を制御する制御部53
とを有し、制御部53は、第1切替弁49が第1ポート
12aをアクチュエータに接続すると共に第2切替弁5
1が第2ポート12bをリザーバ23に接続する第1モ
ードと、第1切替弁49が第1ポート12aをリザーバ
23に接続すると共に第2切替弁51が第2ポート12
bをアクチュエータに接続する第2モードとを選択的に
切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動式ポンプ用制
御装置に関し、詳しくは、往復動作によって流体を吐出
するピストンの駆動源として、磁界が加えられて伸長す
る超磁歪素子又は圧電素子を使用した電動式ポンプの制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の車両においては、アンチロックブ
レーキシステムの装備や、トラクションコントロールシ
ステムの装備など、ブレーキ機能のインテリジェント化
が活発に行われている。そして、このようなインテリジ
ェント化に伴い、例えば、ブレーキ装置等に組み込まれ
る油圧発生源としてのポンプの電動化や小型化が必要不
可欠になってきている。
【0003】このような背景から、ブレーキ装置におい
ては、ハウジングに収容したピストンの往復動で流体の
吐出を行うポンプ部と、ピストンを往復動させる駆動源
として伸縮動作を電気的に制御可能な固体素子を使用し
たピストン駆動部とを備え、機械的な回転部分を持たな
い電動式ポンプが提案されている。このような電動式ポ
ンプは、ブレーキ装置以外でも小型の油圧発生源として
有用である。そして、このポンプにおいて、伸縮動作を
電気的に制御可能な固体素子としては、圧電セラミック
スや超磁歪素子等が提案されている(特開平7−167
327号公報、特開平8−334082号公報等参
照)。
【0004】図5は、超磁歪素子を利用した従来の電動
式ポンプ1を油圧発生源として使用した車両用のブレー
キ装置40を示したものである。このブレーキ装置40
は、電磁弁25を閉じ、電動式ポンプ1の発生する油圧
が、ブレーキユニット21に形成したシリンダ部21a
の液室21bに供給されると、その液圧によって、シリ
ンダ部21bのピストン21cが変位して、摩擦パッド
21dをロータ21eに押圧して、制動力を発生する構
成である。電動式ポンプ1は、有底円筒状のハウジング
3に収容したピストン5の往復動で流体の吐出を行うポ
ンプ部7と、ピストン5に接続され電気的に制御可能な
固体素子である超磁歪素子9の伸縮動作によってピスト
ン5を往復動させるピストン駆動部11とを備えた構成
である。
【0005】ポンプ部7は、ハウジング3の開口端を塞
ぐ端壁材4によってピストン5との間にポンプ室12を
画成しており、端壁材4に貫通形成された第1ポート1
2a及び第2ポート12bとに、それぞれチェック弁1
4,15を配備したものである。第1ポート12aのチ
ェック弁14は、ピストン5の吐出行程時に流路を開
き、吸入行程時には流路を閉じるもので、第1ポート1
2aを吐出口として機能させる。一方、第2ポート12
bのチェック弁15はピストン5の吸入行程時に流路を
開き、吐出行程時には流路を閉じるもので、第2ポート
12bを吸入口として機能させる。そして、ポンプ室1
2を画成しているピストン5の円筒部の内周には、端壁
材4との間をシールするシールリング16が配されてい
る。また、ピストン5は、戻しスプリング18によっ
て、端壁材4から離間する方向(即ち、固体素子である
超磁歪素子9に当接する方向)に付勢されている。
【0006】そして、この従来例の場合、吐出口として
機能する第1ポート12aは、管路20aを介して、ブ
レーキユニット21の液室21bに接続されている。ま
た、吸入口として機能する第2ポート12bは、管路2
0bを介して作動油の貯留槽であるリザーバ23に接続
されている。そして、管路20aと管路20bとを連通
させる管路20cが装備されると共に、その管路20c
には、電磁弁25が装備されている。この電磁弁25
は、後述する制御装置27からの制御信号によって動作
制御され、管路20cの開閉により、ブレーキユニット
21の液室21bをリザーバ23に連通させた状態、又
は液室21bとリザーバ23との間を遮断した状態にす
る。
【0007】ピストン駆動部11は、磁界が加えられる
と伸長する特性を有する超磁歪素子9と、電流が印加さ
れると超磁歪素子9に磁界を加えるコイル29と、超磁
歪素子9の伸縮がピストン5に伝達されるように超磁歪
素子9とコイル29とを収容保持したハウジング3の有
底筒部3aと、コイル29への印加電流を制御すること
で超磁歪素子9の伸縮動作を制御する制御装置27とか
ら構成されている。
【0008】制御装置27は、ブレーキ操作に応じて、
コイル29への電流印加と、電磁弁25の開閉動作とを
制御する。具体的には、制動時の加圧動作中は、電磁弁
25により管路20cを閉じて、ブレーキユニット21
の液室21bがポンプ部7の第1ポート12aにのみ接
続され、且つ、リザーバ23が第2ポート12bにのみ
接続されて、リザーバ23に貯留されている作動油がポ
ンプ部7によりブレーキユニット21に圧送される状態
にする。そして、ピストン5の往復動によってブレーキ
操作に応じた油圧がブレーキユニット21に供給される
ように、コイル29への電流印加により超磁歪素子9を
所定周期で伸縮動作させる。一方、ブレーキ操作の解除
時、あるいは、制動中の減圧制御時には、ポンプ部7の
動作を停止させると共に、電磁弁25により管路20c
を開いて、ブレーキユニット21に供給されていた油圧
をリザーバ23に解放する。そして、電磁弁25を閉じ
て、減圧が終了する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、一般的に、
電磁弁は弁の質量、ブレーキ液の流速及び圧力が弁の開
閉切替えの応答性に対して大きく影響し、超磁歪素子9
等の伸縮停止応答性と比較すると、動作遅れが大であ
る。そのため、前述したように、ブレーキユニット21
の減圧を電磁弁25による管路20cの開放により行う
構成では、図6の圧力特性線Pで示すように、減圧信号
S2や加圧信号S1に呼応する電磁弁25の閉動作の遅
れによって、目標液圧値P0に対して、常に過減圧ΔP
1,ΔP2,ΔP3が生じた。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、例えばブレーキ装置の油圧発生源として利用した場
合に、減圧時にも、動作遅れがなく、加圧時と同様に速
やかに目標液圧値に制御することができ、制動力の制御
精度を向上させることのできる電動式ポンプの制御装置
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る電動式ポンプ用制御装置は、ハウジング
に収容されたピストンによりポンプ室を画成するポンプ
部と、前記ポンプ室に連通すると共にアクチュエータに
接続される第1ポートと、前記ポンプ室に連通すると共
に前記流体を貯留するリザーバに接続される第2ポート
と、固体素子の電気的な伸縮により前記ピストンを往復
動させることにより前記第1ポート及び前記第2ポート
を介して前記ポンプ部に流体の吐出・吸入を行わせる電
動式ポンプにおいて、前記第1ポートを前記アクチュエ
ータ及び前記リザーバの内の一方にのみ接続する第1切
替弁と、前記第2ポートを前記アクチュエータ及び前記
リザーバの内の一方にのみ接続する第2切替弁と、前記
第1切替弁及び前記第2切替弁を制御する制御部とを有
し、前記制御部は、前記第1切替弁が前記第1ポートを
前記アクチュエータに接続すると共に前記第2切替弁が
前記第2ポートを前記リザーバに接続する第1モード
と、前記第1切替弁が前記第1ポートを前記リザーバに
接続すると共に前記第2切替弁が前記第2ポートを前記
アクチュエータに接続する第2モードとを選択的に切り
替えることを特徴とする。
【0012】そして、上記構成によれば、制御部が動作
モードとして第1モードを選択した時は、ポンプ部の第
1ポートがアクチュエータに接続される一方、ポンプ部
の第2ポートがリザーバに接続されて、ポンプ部は、電
気的に伸縮動作する固体素子によるピストンの往復動に
よって、リザーバに貯留されている流体をアクチュエー
タに圧送するポンプとして働く。一方、制御部が動作モ
ードとして第2モードを選択した時は、ポンプ部の第1
ポートがリザーバに接続される一方、ポンプ部の第2ポ
ートがアクチュエータに接続されて、ポンプ部は、電気
的に伸縮動作する固体素子によるピストンの往復動によ
って、アクチュエータに残留している流体をリザーバに
戻すポンプとして働く。即ち、上記の構成によれば、ポ
ンプ部は、アクチュエータに対する流体の供給・排出
を、いずれもピストンの固体素子による往復駆動によっ
て実現することができる。従って、例えば、ブレーキ装
置の油圧発生源として利用した場合に、アクチュエータ
である油圧ブレーキ装置等に対する油圧の加圧と減圧の
双方を、固体素子としてポンプ部に搭載される超磁歪素
子等の伸縮動作で実現できる。従って、減圧等の際に
は、単純に電磁弁によりアクチュエータ圧をリザーバに
解放するだけであった従来のものと比較すると、減圧時
にも、動作遅れがなく、加圧時と同様に速やかに目標液
圧値に制御することができ、制動力の制御精度を向上さ
せることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電動式ポンプ
用制御装置の好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に
説明する。図1は本発明に係る第1の実施の形態の電動
式ポンプを油圧発生源として組み込んだ車両用のブレー
キ装置を示す縦断面図で、図2は図1に示した電動式ポ
ンプの動作特性図である。ここに示したブレーキ装置4
3は、電動式ポンプ45の発生する油圧が、ブレーキユ
ニット21に形成したシリンダ部21aの液室21bに
供給されると、その液圧によって、シリンダ部21bの
ピストン21cが変位して、摩擦パッド21dをロータ
21eに押圧して、制動力を発生する構成である。
【0014】この電動式ポンプ45は、有底円筒状のハ
ウジング3に収容したピストン5の往復動で流体の吐出
を行うポンプ部7と、ピストン5に接続され電気的に制
御可能な固体素子である超磁歪素子9の伸縮動作によっ
てピストン5を往復動させるピストン駆動部11とを備
えた構成である。
【0015】ポンプ部7は、ハウジング3の開口端を塞
ぐ端壁材4によってピストン5との間にポンプ室12を
画成しており、端壁材4に貫通形成された第1ポート1
2a及び第2ポート12bとに、それぞれチェック弁1
4,15を配備したものである。第1ポート12aのチ
ェック弁14は、ピストン5の吐出行程時に流路を開
き、吸入行程時には流路を閉じるもので、第1ポート1
2aを吐出口として機能させる。一方、第2ポート12
bのチェック弁15はピストン5の吸入行程時に流路を
開き、吐出行程時には流路を閉じるもので、第2ポート
12bを吸入口として機能させる。そして、ポンプ室1
2を画成しているピストン5の円筒部の内周には、端壁
材4との間をシールするシールリング16が配されてい
る。また、ピストン5は、戻しスプリング18によっ
て、端壁材4から離間する方向(即ち、固体素子である
超磁歪素子9に当接する方向)に付勢されている。戻し
スプリング18は、超磁歪素子9の伸長動作を効率化す
る予負荷ばねを兼ねている。
【0016】そして、本実施の形態の場合、吐出口とし
て機能する第1ポート12aには管路47aを介して第
1切替弁49が接続され、吸入口として機能する第2ポ
ート12bには管路47bを介して第2切替弁51が接
続されている。第1切替弁49は、第1ポート12aか
らの管路47aが接続されるポートの他に、ブレーキユ
ニット21の液室21bに接続された管路47cが接続
されるポートと、作動油の貯留槽であるリザーバ23に
接続された管路47dが接続されるポートとを有して、
管路47aに接続される管路を管路47c又は管路47
dのいずれかに切り替える3ポート2位置切替弁であ
る。
【0017】第2切替弁51は、第2ポート12bから
の管路47bが接続されるポートの他に、ブレーキユニ
ット21の液室21bに接続された管路47cが接続さ
れるポートと、作動油の貯留槽であるリザーバ23に接
続された管路47dが接続されるポートとを有して、管
路47bに接続される管路を管路47c又は管路47d
のいずれかに切り替える3ポート2位置切替弁である。
これらの第1切替弁49及び第2切替弁51は、後述す
る制御部53からの制御信号によって接続する管路を切
り替える。即ち、本実施の形態の場合、第1ポート12
a及び第2ポート12bは、いずれも、ブレーキユニッ
ト21の液室21b及びリザーバ23に接続可能にされ
ている。リザーバ23は、貯留した流体を所定圧で加圧
する加圧手段23aを有している。
【0018】ピストン駆動部11は、磁界が加えられる
と伸長する特性を有する超磁歪素子9と、電流が印加さ
れると超磁歪素子9に磁界を加えるコイル29と、超磁
歪素子9の伸縮がピストン5に伝達されるように超磁歪
素子9とコイル29とを収容保持したハウジング3の有
底筒部3aと、コイル29への印加電流を制御すること
で超磁歪素子9の伸縮動作を制御する制御部53とから
構成されている。なお、ハウジング3の有底筒部3a
は、ピストン5を摺動自在に収容保持する筒部3bに連
続しており、超磁歪素子9の伸縮がピストン5に伝達さ
れるように超磁歪素子9とコイル29とを収容保持する
と共に、これらの周囲をを覆う閉磁気回路を構成するヨ
ークとして機能する。
【0019】制御部53は、ブレーキペダル55の踏下
量を検出するストロークセンサ57の出力に基づいてブ
レーキの操作状況を監視し、ブレーキ操作に応じて、コ
イル29への電流印加と、第1切替弁49及び第2切替
弁51における位置切り替え動作とを制御する。具体的
には、制御部53は、制動時の加圧動作中は、第1モー
ドで動作し、ブレーキ操作の解除時、あるいは、制動中
の減圧操作時には第2モードで動作する。
【0020】制動時の加圧動作中の動作モードである第
1モードでは、制御部53は、ポンプ部7の第1ポート
12aがブレーキユニット21の液室21bに接続され
るように、第1切替弁49を図1に示す選択位置で作動
させると共に、ポンプ部7の第2ポート12bがリザー
バ23に接続されるように、第2切替弁51を図1に示
す選択位置で作動させて、リザーバ23に貯留されてい
る作動油がポンプ部7によりブレーキユニット21に圧
送される状態にする。そして、ピストン5の往復動によ
ってブレーキ操作に応じた油圧がブレーキユニット21
に供給されるように、コイル29への電流印加により超
磁歪素子9を所定周期で伸縮動作させる。
【0021】一方、ブレーキ操作の解除時、あるいは、
制動中の減圧操作時の動作モードである第2モードで
は、制御部53は、ポンプ部7の第1ポート12aがリ
ザーバ23に接続されるように、第1切替弁49を図1
に示す選択位置とは逆の位置で作動させると共に、ポン
プ部7の第2ポート12bがブレーキユニット21の液
室21bに接続されるように、第2切替弁51を図1に
示す選択位置とは逆の位置で作動させて、ブレーキユニ
ット21の液室21bに残留している作動油がポンプ部
7によりリザーバ23に圧送される状態にする。そし
て、ピストン5の往復動によってブレーキ操作に応じた
減圧又は圧力解放がなされるように、コイル29への電
流印加により超磁歪素子9を所定周期で伸縮動作させ
る。
【0022】上記の電動式ポンプ45によれば、制御部
53が動作モードとして第1モードを選択した時は、ポ
ンプ部7の第1ポート12aがアクチュエータであるブ
レーキユニット21に接続される一方、ポンプ部7の第
2ポート12bがリザーバ23に接続されて、ポンプ部
7は、超磁歪素子9の伸縮に伴うピストン5の往復動に
よって、リザーバ23に貯留されている流体をブレーキ
ユニット21に圧送するポンプとして働く。一方、制御
部53が動作モードとして第2モードを選択した時は、
ポンプ部7の第1ポート12aがリザーバ23に接続さ
れる一方、ポンプ部7の第2ポート12bがブレーキユ
ニット21に接続されて、ポンプ部7は、超磁歪素子9
の伸縮に伴うピストン5の往復動によって、ブレーキユ
ニット21に残留している流体をリザーバ23に戻すポ
ンプとして働く。
【0023】即ち、上記の電動式ポンプ45によれば、
ポンプ部7は、アクチュエータであるブレーキユニット
21に対する流体の供給・排出を、いずれもピストン5
の固体素子による往復駆動によって実現することができ
る。従って、ブレーキユニット21に対する油圧の加圧
と減圧の双方を、固体素子としてポンプ部7に搭載され
た超磁歪素子9の伸縮動作で実現できる。従って、減圧
等の際には、単純に電磁弁によりアクチュエータ圧をリ
ザーバに解放するだけであった従来のものと比較する
と、減圧時にも、図2に示すように、動作遅れがなく、
加圧時と同様に速やかに目標液圧値に制御することがで
き、制動力の制御精度を向上させることができる。
【0024】図3は本発明に係る第2の実施の形態の電
動式ポンプ60を油圧発生源として組み込んだ車両用の
ブレーキ装置61を示す縦断面図である。ここに示した
ブレーキ装置61は、本発明に係る電動式ポンプ60の
発生する油圧が、ブレーキユニット21に形成したシリ
ンダ部21aの液室21bに供給されると、その液圧に
よって、シリンダ部21bのピストン21cが変位し
て、摩擦パッド21dをロータ21eに押圧して、制動
力を発生する構成である。
【0025】本実施の形態の電動式ポンプ60は、第1
の実施の形態で示した電動式ポンプ45の構成に対し
て、ポンプ部7に装備される第1ポート12a及び第2
ポート12b上のチェック弁14,15を廃止し、代わ
りに、加圧側吐出チェック弁63、加圧側吸入チェック
弁65、減圧側吸入チェック弁67、減圧側吐出チェッ
ク弁69の4つのチェック弁を追加装備したものであ
る。加圧側吐出チェック弁63は、第1切替弁49とブ
レーキユニット21の液室21bと接続する管路71に
装備されて、管路71における液の流れ方向を、第1切
替弁49から液室21bに向かう方向のみに制限する。
加圧側吸入チェック弁65は、第2切替弁51とリザー
バ23との間を接続する管路72に装備されて、管路7
2における液の流れ方向を、リザーバ23から第2切替
弁51に向かう方向のみに制限する。減圧側吸入チェッ
ク弁67は、第2切替弁51と液室21bとの間を接続
する管路73に装備されて、管路73における液の流れ
方向を、ブレーキユニット21から第2切替弁51に向
かう方向のみに制限する。減圧側吐出チェック弁69
は、第1切替弁49とリザーバ23の間を接続する管路
74に装備されて、管路74における液の流れ方向を、
第1切替弁49からリザーバ23に向かう方向のみに制
限する。
【0026】第1切替弁49及び第2切替弁51は、制
御部53によって位置切り替え動作の制御が行われる。
具体的には、制動時の加圧動作中は、図3に示すよう
に、第1切替弁49では、第1ポート12aに接続され
ている管路47aを加圧側吐出チェック弁63のある管
路71に接続し、また、第2切替弁51では、第2ポー
ト12bに接続されている管路47bを加圧側吸入チェ
ック弁65のある管路72に接続する。このような管路
接続により、ポンプ部7のピストン5の吐出行程時に
は、ポンプ部7の第1ポート12aから吐出される液
が、加圧側吐出チェック弁63を経てブレーキユニット
21に供給され、ポンプ部7のピストン5の吸入行程時
には、リザーバ23の液が加圧側吸入チェック弁65を
経てポンプ部7のポンプ室12に供給され、結果的に、
リザーバ23の液がブレーキユニット21に圧送される
形態となる。
【0027】一方、ブレーキ操作の解除時、あるいは、
制動中の減圧操作時には、各第1切替弁49及び第2切
替弁51は、作動位置が図3に示す位置とは逆の位置に
切り替えられる。この場合、ポンプ部7のピストン5の
吸入行程時にはブレーキユニット21に残留している液
がポンプ室12に吸入され、ピストン5の吐出行程時
に、ポンプ室12内の液がリザーバ23に吐出されるこ
とになり、ピストン5の往復動作で、ブレーキユニット
21の液がリザーバ23に戻される状況となる。
【0028】以上の電動式ポンプ60においても、アク
チュエータであるブレーキユニット21に対する加圧及
び減圧の双方を、超磁歪素子9の伸縮に伴うピストン5
の往復動で積極的に行うことができ、電磁弁による管路
の開閉により戻す従来のものと比較すると、減圧時に
も、動作遅れがなく、加圧時と同様に確実に目標液圧値
に制御することができ、制動力の制御精度を向上させる
ことができる。
【0029】また、一般に、超磁歪素子9の伸縮でピス
トン5を駆動するポンプの場合、図4に示すように、吐
出圧が低圧(例えば、図の圧力P1以下)の場合には、
安定して一定の吐出量を確保することができ、ブレーキ
操作等に応じて、直線的に加圧が可能である。しかし、
吐出圧が高圧(例えば、図の圧力P1以上)になると、
超磁歪素子に加わる応力が増大する結果、印加される磁
界Hに対する歪み量が小さくなり、ポンプとしての吐出
量が減少する傾向(即ち、加圧力が弱まる傾向)を示
す。従って、ブレーキユニット21の液圧制御に使う場
合に、制御精度を向上させようとすれば、図4に示す圧
力特性において、直線的な加圧が可能な範囲H(図4参
照)内でを使用することが好ましい。
【0030】しかし、前述した第1の実施の形態におけ
る電動式ポンプ45では、加圧時も減圧時も同じチェッ
ク弁14,15を使用しているため、加圧時の圧力制御
レベルと、減圧時の圧力制御レベルとを別に設定するこ
とができず、いずれのチェック弁14,15も、チェッ
ク圧を最大制御圧以上に設定しなければならないため、
実質的には、図4に示した好適な圧力範囲Hの全域を利
用可能にすることができず、結局、圧力の制御精度を広
範囲に渡って向上させることが難しいという不便が生じ
た。ところが本実施の形態の電動式ポンプ60では、加
圧時と減圧時とで使用するチェック弁が別になるため、
例えば、加圧側のチェック圧はリザーバ23における加
圧力相当にして、減圧側のチェック圧のみ最大制御圧以
上に設定するなど、加圧時と減圧時とのチェック圧を変
更することで、実質的な圧力制御範囲を向上させること
ができ、第1の実施の形態のものと比較すると、圧力の
制御精度を広範囲に渡って向上させることができる。
【0031】なお、本発明の電動式ポンプの制御装置の
用途は、ブレーキ装置における油圧発生源に限らない。
各種の流体圧アクチュエータを駆動する圧力発生源又は
液圧制御装置として、利用可能である。また、本発明の
電動式ポンプ用制御装置において、ピストンを往復動さ
せる固体素子は、上記実施の形態で示した超磁歪素子に
限らない。例えば、圧電セラミックス等を利用すること
も可能である。
【0032】
【発明の効果】本発明の電動式ポンプ用制御装置によれ
ば、制御部が動作モードとして第1モードを選択した時
は、ポンプ部の第1ポートがアクチュエータに接続され
る一方、ポンプ部の第2ポートがリザーバに接続され
て、ポンプ部は、電気的に伸縮動作する固体素子による
ピストンの往復動によって、リザーバに貯留されている
流体をアクチュエータに圧送するポンプとして働く。一
方、制御部が動作モードとして第2モードを選択した時
は、ポンプ部の第1ポートがリザーバに接続される一
方、ポンプ部の第2ポートがアクチュエータに接続され
て、ポンプ部は、電気的に伸縮動作する固体素子による
ピストンの往復動によって、アクチュエータに残留して
いる流体をリザーバに戻すポンプとして働く。即ち、上
記の構成によれば、ポンプ部は、アクチュエータに対す
る流体の供給・排出を、いずれもピストンの固体素子に
よる往復駆動によって実現することができる。従って、
例えば、ブレーキ装置の油圧発生源として利用した場合
に、アクチュエータである油圧ブレーキ装置等に対する
油圧の加圧と減圧の双方を、固体素子としてポンプ部に
搭載される超磁歪素子等の伸縮動作で実現できる。従っ
て、減圧等の際には、単純に電磁弁によりアクチュエー
タ圧をリザーバに解放するだけであった従来のものと比
較すると、減圧時にも、動作遅れがなく、加圧時と同様
に確実に目標液圧値に制御することができ、制動力の制
御精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態の電動式ポンプ
を油圧発生源として組み込んだ車両用のブレーキ装置を
示す縦断面図である。
【図2】図1に示した電動式ポンプの動作特性図であ
る。
【図3】本発明に係る本発明に係る第2の実施の形態の
電動式ポンプを油圧発生源として組み込んだ車両用のブ
レーキ装置を示す縦断面図である。
【図4】超磁歪素子による出力特性図である。
【図5】従来の電動式ポンプを油圧発生源として組み込
んだ車両用のブレーキ装置の構成説明図である。
【図6】図5に示した電動式ポンプによる液圧制御特性
図である。
【符号の説明】
3 ハウジング 5 ピストン 7 ポンプ部 9 超磁歪素子 11 ピストン駆動部 12 ポンプ室 14,15 チェック弁 21 ブレーキユニット(アクチュエータ) 21b 液室 23 リザーバ 23a 加圧手段 43 ブレーキ装置 45 電動式ポンプ 47a,47b,47c,47d 管路 49 第1切替弁 51 第2切替弁 53 制御部 55 ブレーキペダル 57 ストロークセンサ 60 電動式ポンプ 61 ブレーキ装置 63 加圧側吐出チェック弁 65 加圧側吸入チェック弁 67 減圧側吸入チェック弁 69 減圧側吐出チェック弁 71〜74 管路
フロントページの続き Fターム(参考) 3D046 BB00 CC02 CC04 EE01 HH02 JJ14 JJ19 LL15 LL23 LL37 LL43 3D049 BB17 CC02 CC04 HH12 HH20 HH31 HH43 RR13 3H075 AA02 BB03 CC30 DA07 DB08 3H086 AA24 AE03 AF06 BB03

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングに収容されたピストンにより
    ポンプ室を画成するポンプ部と、前記ポンプ室に連通す
    ると共にアクチュエータに接続される第1ポートと、前
    記ポンプ室に連通すると共に前記流体を貯留するリザー
    バに接続される第2ポートと、固体素子の電気的な伸縮
    により前記ピストンを往復動させることにより前記第1
    ポート及び前記第2ポートを介して前記ポンプ部に流体
    の吐出・吸入を行わせる電動式ポンプにおいて、 前記第1ポートを前記アクチュエータ及び前記リザーバ
    の内の一方にのみ接続する第1切替弁と、前記第2ポー
    トを前記アクチュエータ及び前記リザーバの内の一方に
    のみ接続する第2切替弁と、前記第1切替弁及び前記第
    2切替弁を制御する制御部とを有し、 前記制御部は、前記第1切替弁が前記第1ポートを前記
    アクチュエータに接続すると共に前記第2切替弁が前記
    第2ポートを前記リザーバに接続する第1モードと、前
    記第1切替弁が前記第1ポートを前記リザーバに接続す
    ると共に前記第2切替弁が前記第2ポートを前記アクチ
    ュエータに接続する第2モードとを選択的に切り替える
    ことを特徴とする電動式ポンプ用制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10821235B2 (en) 2011-03-16 2020-11-03 Becton, Dickinson And Company Multiple use disposable injection pen
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