JP2001010090A

JP2001010090A - インクジェット方式による記録装置、記録方法、染色装置及び染色方法

Info

Publication number: JP2001010090A
Application number: JP11183315A
Authority: JP
Inventors: Yoshitaka Uchino; 義隆内野
Original assignee: Toray Industries Inc
Current assignee: Toray Industries Inc
Priority date: 1999-06-29
Filing date: 1999-06-29
Publication date: 2001-01-16

Abstract

(57)【要約】【課題】手間をかけることなく記録媒体の特性に応じた
画像変換データを生成することでプリント媒体毎で同一
の色再現性を実現するインクジェット方式による記録装
置、記録方法、染色装置および染色方法を提供する。【解決手段】記録媒体の特性を入力する入力手段、複数
の画像変換データを格納する第１の格納メモリ、入力画
像データを格納する第２の格納メモリ、画像変換に用い
る画像変換データを格納する第３の格納メモリ、前記画
像変換に用いる画像変換データの各要素の値と前記入力
画像データの各画素の値及び前記入力手段により入力さ
れる記録媒体の特性から、各色のインクに対応した複数
の出力画像データに変換する変換手段及び前記変換に基
づく複数の出力画像データを格納する第４の格納メモリ
を備え、該第４の格納メモリに格納された複数の出力画
像データに基づいて、記録媒体に記録することを特徴と
する記録装置、記録方法、染色装置及び染色方法。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット染
色装置、詳しくは色相の異なる複数種のインクを用いて
記録を行うインクジェット方式による記録装置、記録方
法、さらには染色装置及び染色方法に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】情報処理機器、通信機器類の普及に伴
い、従来のスクリーン捺染による染色システムに対し
て、インクジェット方式の記録ヘッドを用いディジタル
画像記録を行い染色するインクジェット染色装置が出現
した。

【０００３】このインクジェット染色装置においては、
一般に、複数の記録素子を集積配列してなるヘッドとし
て、染色インクの吐出口及び液路を高密度で複数集積し
たものを用い、カラー化のためそれぞれ色相の異なるシ
アン、マゼンタ、イエロー、ブラック用の複数個の記録
ヘッドを備えている。

【０００４】図１は、インクジェット方式を用いた従来
の染色装置の主要部を示したものである。図１におい
て、染色装置は、イエロー（Ｙ）、シアン（Ｃ）、マゼ
ンタ（Ｍ）、ブラック（Ｋ）の各インクについてインク
滴を吐出する４個のヘッド１が搭載されている。プリン
ト媒体２は、ベルト３上を搬送され、各ヘッド１の下を
通過する際にヘッド１からインク滴の吐出を受け、画像
が形成される。

【０００５】図２は、該染色装置を用いたインクジェッ
ト染色システムの概要を示すものである。入力画像信号
４を基に画像処理部５においてプリントデータの生成を
行い、インクジェット染色部６において、プリント媒体
上に画像形成を行い、乾燥機７、発色工程８を経て染色
が完了する。

【０００６】図３は、画像処理部５における画像信号処
理回路を示す。入力画像信号９として与えられる赤
（Ｒ）、緑（Ｇ）、青（Ｂ）の原画像信号は、画像信号
変換器１０において、画像変換データ１１参照により、
色変換されてインク滴の色であるイエロー（Ｙ）、シア
ン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、ブラック（Ｋ）の各画像濃
度信号に変換された後、２値化処理回路１２において、
２値化の処理を施されて、インク滴のデータであるプリ
ントデータ１３へ展開される。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ところで、イエロー、
シアン、マゼンタ、ブラックの４種類のインクを用いて
染色を行う場合、同じインク量を組み合わせて染色を行
っても、プリント媒体の特性によってインク滴の沈み込
みや広がりが異なるため、染色結果において色の違いが
生じる。このため、同じ入力画像データに対して、同一
の色再現が要求される染色において、プリント媒体の違
いによる入力画像データの修正が必要という問題点が生
じていた。

【０００８】また、上記問題点を回避するため、一般に
染色を行うプリント媒体の種類一つ一つに対して、画像
変換データを作成する手法が用いられている。しかし、
莫大な種類のプリント媒体に対して、一つ一つのプリン
ト媒体それぞれに最適な画像処理データを作成する作業
は、大変手間のかかる作業である。

【０００９】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、手間のかかることなくプリント媒体の特性に応じた
画像変換データの生成を可能にするインクジェット方式
による記録装置、記録方法、染色装置または染色方法を
提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成する本
発明のインクジェット方式による記録装置は、以下の構
成からなる。

【００１１】すなわち、本発明のインクジェット方式に
よる記録装置は、インクジェット方式により色相の異な
る複数種のインクをそれぞれ個々に吐出する吐出部を有
する記録ヘッドを用い、記録媒体に記録を行う記録装置
において、記録媒体の特性を入力する入力手段、複数の
画像変換データを格納する第１の格納メモリ、入力画像
データを格納する第２の格納メモリ、画像変換に用いる
画像変換データを格納する第３の格納メモリ、前記画像
変換に用いる画像変換データの各要素の値と前記入力画
像データの各画素の値及び前記入力手段により入力され
る記録媒体の特性から、各色のインクに対応した複数の
出力画像データに変換する変換手段及び前記変換に基づ
く複数の出力画像データを格納する第４の格納メモリを
備え、該第４の格納メモリに格納された複数の出力画像
データに基づいて、前記色相の異なる複数種類のインク
を前記対応する吐出部からそれぞれ吐出するように構成
されてなることを特徴とする記録装置である。

【００１２】また、本発明のインクジェット方式による
記録方法は、以下の構成からなる。

【００１３】すなわち、本発明のインクジェット方式に
よる記録方法は、インクジェット方式により色相の異な
る複数種のインクをそれぞれ個々に吐出する吐出部を有
する記録ヘッドを用い、記録媒体に記録を行う記録方法
において、記録媒体の特性を入力する入力手段、複数の
画像変換データを格納する第１の格納メモリ、入力画像
データを格納する第２の格納メモリ、画像変換に用いる
画像変換データを格納する第３の格納メモリ、前記画像
変換に用いる画像変換データの各要素の値と前記入力画
像データの各画素の値及び前記入力手段により入力され
る記録媒体の特性から、各色のインクに対応した複数の
出力画像データに変換する変換手段及び前記変換に基づ
く複数の出力画像データを格納する第４の格納メモリを
備え、該第４の格納メモリに格納された複数の出力画像
データに基づいて、前記色相の異なる複数種類のインク
を前記対応する吐出部からそれぞれ吐出させて記録する
ことを特徴とする記録方法である。

【００１４】また、本発明のインクジェット方式による
染色装置は、以下の構成からなる。

【００１５】すなわち、本発明のインクジェット方式に
よる染色装置は、インクジェット方式により色相の異な
る複数種のインクをそれぞれ個々に吐出する吐出部を有
する記録ヘッドを用い、布帛に染色を行う染色装置にお
いて、布帛の特性を入力する入力手段、複数の画像変換
データを格納する第１の格納メモリ、入力画像データを
格納する第２の格納メモリ、画像変換に用いる画像変換
データを格納する第３の格納メモリ、前記画像変換に用
いる画像変換データの各要素の値と前記入力画像データ
の各画素の値及び前記入力手段により入力される記録媒
体の特性から、各色のインクに対応した複数の出力画像
データに変換する変換手段及び前記変換に基づく複数の
出力画像データを格納する第４の格納メモリを備え、該
第４の格納メモリに格納された複数の出力画像データに
基づいて、前記色相の異なる複数種類のインクを前記対
応する吐出部からそれぞれ吐出することを特徴とする染
色装置である。

【００１６】また、本発明のインクジェット方式による
染色方法は、以下の構成からなる。

【００１７】すなわち、本発明のインクジェット方式に
よる染色方法は、インクジェット方式により色相の異な
る複数種のインクをそれぞれ個々に吐出する吐出部を有
する記録ヘッドを用い、布帛に染色を行う染色方法にお
いて、布帛の特性を入力する入力手段、複数の画像変換
データを格納する第１の格納メモリ、入力画像データを
格納する第２の格納メモリ、画像変換に用いる画像変換
データを格納する第３の格納メモリ、前記画像変換に用
いる画像変換データの各要素の値と前記入力画像データ
の各画素の値及び前記入力手段により入力される記録媒
体の特性から、各色のインクに対応した複数の出力画像
データに変換する変換手段及び前記変換に基づく複数の
出力画像データを格納する第４の格納メモリを備え、該
第４の格納メモリに格納された複数の出力画像データに
基づいて、前記色相の異なる複数種類のインクを前記対
応する吐出部からそれぞれ吐出することを特徴とする染
色方法である。

【００１８】上述した本発明のインクジェット方式によ
る記録装置、記録方法、染色装置及び染色方法におい
て、好ましくは、前記第３の格納メモリに格納される画
像変換に用いる画像変換データが、前記第１の格納メモ
リに格納される複数の画像変換データの中から選択され
るものである。

【００１９】また、好ましくは、前記第３の格納メモリ
に格納される画像変換に用いる画像変換データが、前記
第１の格納メモリに格納される複数の画像変換データを
基に作成されるものである。

【００２０】さらに好ましくは、前記画像変換データ
が、ルックアップテーブルによる画像変換データであ
り、さらに好ましくは前記ルックアップテーブルを構成
する要素の値が前記入力手段により入力される記録媒体
の特性に基づいて選択もしくは作成されるものである。

【００２１】さらに好ましくは、前記記録媒体の特性
が、記録媒体の目付量、および記録媒体の白色パラメー
タである。

【００２２】さらに好ましくは、前記記録ヘッドが、コ
ンティニュアス型であるか、オンデマンド型のものであ
る。

【００２３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の記録装置として布
帛に染色を行う染色装置に係る一実施形態を図等に基づ
いて詳細に説明する。

【００２４】本発明に係る染色装置１４は、図８に示す
ように、第１格納メモリ１５、データ設定部１６、変換
器１９、第２格納メモリ１７、第３格納メモリ１８、第
４格納メモリ２０、制御部２１、記録ヘッド１及びコン
ベア３を備えている。

【００２５】第１の格納メモリ１５は、複数の画像変換
データを格納するメモリで、例えば、半導体メモリ（カ
ード）や磁気記録装置（フロッピー（登録商標）ディス
ク、テープなど）、計算機用ハードディスクドライブ装
置や、光ディスクドライブ装置が使用される。

【００２６】第３の格納メモリは、第１の格納メモリに
格納された複数の画像変換データを基にデータ設定部に
おいて、画像変換に用いる画像変換データを選択もしく
は作成された画像変換データを格納するメモリであり、
例えば、半導体メモリ（カード）や磁気記録装置（フロ
ッピーディスク、テープなど）、計算機用ハードディス
クドライブ装置や、光ディスクドライブ装置が使用され
る。

【００２７】第１の格納メモリ１５に格納された複数の
画像変換データを基に、記録媒体（この例では、布帛）
の特性に応じて最適化された第３の格納メモリ１８に格
納された画像変換データの各要素値と、第２格納メモリ
１７に格納された入力多階調数画像データの各画素の値
とから、各インクに対応した複数の出力多階調数画像デ
ータに変換する。変換器１９としては例えば、計算機の
ＣＰＵ等が用いられる。

【００２８】第２格納メモリ１７は、入力された画像変
換対象の多階調数画像データを格納するメモリで、例え
ば、半導体メモリ（カード）や磁気記録装置（フロッピ
ーディスク、テープなど）、計算機用ハードディスクド
ライブ装置などが使用される。

【００２９】第４格納メモリ２０は、変換器１９で変換
された複数の出力多階調数画像データを格納するメモリ
で、例えば、半導体メモリ（カード）や磁気記録装置
（フロッピーディスク、テープなど）、計算機用ハード
ディスクドライブ装置や光ディスクドライブ装置などが
使用される。

【００３０】制御部２１は、第４格納メモリ２０に格納
された複数の出力多階調数画像データを記録ヘッド１に
対応するヘッドへ割り当てるもので、例えば、パーソナ
ルコンピュータなどが使用される。また、制御部２１
は、電子制御装置（ＥＣＵ）を備え、前記機能に加え、
染色装置１４全体の作動を制御する機能を有している。

【００３１】記録ヘッド１は、図１に示すように、色相
の異なる複数種のインクを個別に吐出する複数のヘッド
を有している。記録ヘッド１は、常にインク滴を吐出
し、必要に応じて記録媒体となる布帛２上にインク滴を
飛翔させるコンティニュアス方式、あるいは必要時のみ
インク滴を吐出するオンデマンド方式等を適宜にを用い
ることができる。

【００３２】コンベア３は、記録媒体、即ち、例えば染
色対象の布帛２を搬送するコンベアである。

【００３３】染色装置１４は、以上のように構成され、
第１格納メモリ１５に格納された複数の画像変換データ
より設定された第３格納メモリ１８に格納された画像変
換に用いられる画像変換データの各要素の値と、第２格
納メモリ１７に格納された画像変換データの各画素の値
とから、変換器１９が各インクに対応した複数の出力多
階調数画像データに変換する。

【００３４】そして、変換されて第４格納メモリ２０の
格納された複数の出力多階調数画像データは、制御部２
１で対応する記録ヘッド１へ割り当てられる。記録ヘッ
ド１は、コンベア３上に設置された布帛２に対して複数
の出力多階調数画像データに基づく画像を形成して染色
する。

【００３５】本発明において「インク」とは、布帛を含
めて広くプリント媒体に染色することのできる染料や顔
料を含む染色手段をいう。また、布帛を含めてプリント
媒体の種類とは、織物、編物や不織布を含む布帛、紙、
樹脂フィルム、皮革あるいは金属箔を含む、該染色手段
により染色される媒体の種類をいう。更に、布帛を含め
てプリント媒体の特性とは、単位面積あたりの重さ（目
付）あるいは編み方、織り方、使用している繊維の種類
を含む布帛の組織、あるいはプリント媒体表面の白色度
を含む、該染色方法による染色に影響を及ぼす要因をい
う。

【００３６】以下に、設定部１６における画像変換デー
タの設定方法について、詳細に説明する。プリント媒体
の特性である目付量、白色パラメータを基にそれぞれ最
適化された画像変換データを第１の格納メモリにあらか
じめ複数格納しておき、染色対象である記録媒体の白色
パラメータ、目付量を元に、実際に画像信号変換に用い
る画像変換データは算出もしくは選択される。ここで、
目付量とは、布帛の単位面積当たりの質量であり、白色
パラメータとは、染色を行う前の布帛表面の測色値に基
づくものであり、測色値は、ＣＩＥＬ＊ａ＊ｂ＊空間
が望ましく、ＣＩＥＸＹＺ空間、Ｋ／Ｓ値などという
デバイスに依存しない標準空間の値であればかまわな
い。

【００３７】この白色パラメータと目付量を一定間隔で
割り振った記録媒体を用意し、各記録媒体に対して、最
適な画像変換データを作成する。この画像変換データ
は、色の再現性、インクの付与量など染色における評価
項目を一定の誤差内に収めていることが必要であり、作
成には染色結果を目視または、測色することによる繰り
返し修正による作成であっても、あるいは市販のカラー
マネージメントソフトを利用しての色修正による作成で
あってもかまわない。

【００３８】画像変換データは、図７に示すように、各
インクの値に対応する入力信号の組み合わせ値がテーブ
ルデータとして保持されたものである。

【００３９】このようにして得られた各白色パラメー
タ、目付量に応じた画像変換データを複数格納してお
き、実際に染色を行いたい布帛に対してその目付量と白
色パラメータを基に、格納された画像変換データの中か
ら、最適な画像変換データを選択もしくは算出するもの
である。

【００４０】画像信号変換は、上記選択もしくは算出さ
れた最適な画像変換データを第３の格納メモリ１８に格
納し、第３の格納メモリ１８に格納された最適な画像変
換データおよび、第２の格納メモリ１７に格納された入
力多階調数画像データを基に変換器１９においてプリン
トデータに展開した後第４の格納メモリ２０に格納され
る。この第４の格納メモリ２０に格納されたプリントデ
ータを制御部２１においてヘッド１を用いて記録媒体上
にプリントすることで、染色対象である記録媒体の特性
に応じた色処理が可能となり、プリント媒体間の色の違
いを小さくすることが可能となる。

【００４１】上記最適な画像変換データの選択方法は、
図４に示すように、第１の格納メモリ１５内の各画像変
換データの目付量、白色パラメータそれぞれの値を要素
とするベクトルと、染色対象である記録媒体の目付量、
白色パラメータの各値を要素とするベクトルとの距離を
それぞれ算出し、距離が最短となる第１の格納メモリ１
５内の画像変換データを最適な画像変換データとして選
択し、第３の格納メモリ１８に格納する。

【００４２】上記最適な画像変換データの算出方法は、
図５に示すように、第１の格納メモリ１５内の各画像変
換データを目付量、白色パラメータそれぞれの値を要素
とするベクトルと、染色対象である記録媒体の目付量、
白色パラメータの各値を要素とするベクトルとの距離を
それぞれ算出し、距離が最短となる第１の格納メモリ１
５内の画像変換データを最近傍データ、２番目に距離が
最短となる第１の格納メモリ１５内の画像変換データを
準近傍データとして検出し、これら近傍データである画
像変換データのテーブル値を基に図７に示すように、該
検出した距離を基に線形補間により算出する。このよう
にして算出されたデータを最適な画像変換データとして
第４の格納メモリ１８に格納する。

【００４３】

【実施例】以下、実施例に基づいて本発明について説明
をする。実施例１予め格納されている複数の画像変換データから染色に用
いるプリント媒体に最適な画像変換データを選択するに
あたり、第１の格納メモリ１５に目付量５ｇ／ｃｍ²、
白色パラメータＬ値５、ａ値１、ｂ値１毎に最適化され
た画像変換データを格納しているとして、染色対象の記
録媒体が目付量９５．５ｇ／ｃｍ²、白色パラメータＬ
値８２、ａ値−３．２、ｂ値５．４のとき、第１の格納
メモリ１５内の画像変換データのうち、染色に用いる記
録媒体に最も近いデータは目付量９５ｇ／ｃｍ²、白色
パラメータＬ値８０、ａ値−３、ｂ値５の画像変換デー
タとなり、このデータを最適な画像変換データとして選
択し第３の格納メモリに格納し、第２の格納メモリ１７
に格納された入力多階調数画像データと第３の格納メモ
リ１８に格納された最適な画像変換データを基に変換器
１９においてにプリントデータに展開後、第４の格納メ
モリ２０に格納し、第４の格納メモリ２０に格納された
プリントデータを制御部２１においてヘッド１でプリン
トすることで容易に記録媒体の違いによる色の差を小さ
くすることができた。実施例２第１の格納メモリ１５に目付量５ｇ／ｃｍ²、白色パラ
メータＬ値５、ａ値１、ｂ値１毎に最適化された画像変
換データを格納しているとして、染色対象の記録媒体が
目付量９５．５ｇ／ｃｍ²、白色パラメータＬ値８２、
ａ値−３．２、ｂ値５．４のとき、第１の格納メモリ内
の最近傍データは目付量９５ｇ／ｃｍ²、白色パラメー
タＬ値８０、ａ値−３、ｂ値５の画像変換データとな
り、２番目に近い準近傍データは目付量９５ｇ／ｃ
ｍ²、白色パラメータＬ値８０、ａ値−３、ｂ値６の画
像処理データとなる。このとき、染色対象の記録媒体の
データと最近傍データとの距離が 2.109502311、染色対
象の記録媒体のデータと準近傍データとの距離が 2.156
385865であることから、データ設定部１６において、最
近傍データの値と準近傍データの値を2.109502311：2.1
56385865の割合で線形補間してデータを算出し、このデ
ータを染色対象の記録媒体の最適な画像変換データのと
して第３の格納メモリ２０に格納する。

【００４４】第３の格納メモリ１８に格納された最適な
画像変換データと、第２の格納メモリに格納された入力
多階調数画像データを基に変換器１９においてプリント
データへの展開を行った後第４の格納メモリにプリント
データを格納し、第４の格納メモリに格納されたプリン
トデータを制御部２１でヘッド１を用いて記録媒体上に
プリントすることでプリント媒体の違いによるプリント
結果の色の差をより小さくすることができた。

【００４５】

【発明の効果】請求項１、８、１５、２３記載の本発明
によれば、記録媒体の特性に応じた画像変換データを用
いることで、記録媒体毎に均一な画像を記録することが
できる。

【００４６】請求項２、９、１６、２４記載の本発明に
よれば、記録媒体の特性に応じた画像変換データを選択
することにより、記録媒体ごとに均一な画像を記録する
ことができる。

【００４７】請求項３、１０、１７、２５記載の本発明
によれば、記録媒体の特性に応じた画像変換データを作
成することで、記録媒体ごとに均一な画像を記録するこ
とができる。

【００４８】請求項４、１１、１８、２６記載の本発明
によれば、画像変換データにルックアップテーブルを用
いることで、画像変換データのサイズを小さくすること
ができる。

【００４９】請求項５、１２、１９、２７記載の本発明
によれば、画像変換データであるルックアップテーブル
のテーブル値が記録媒体の特性に応じて選択、算出され
ることで記録媒体ごとに均一な画像を記録することがで
きる。

【００５０】請求項６、７、１３、１４、２１、２２、
２９、３０記載の本発明によれば、既存のインク吐出部
を使用することができるので、インク吐出部を変更する
ことなくデータ生成方法により、記録媒体の特性に応じ
た画像を記録することができる。

【００５１】請求項２０、２８記載の本発明によれば、
目付量、白色パラメータを記録媒体の特性とすることで
記録媒体ごとの色の差を小さくすることができる。

【００５２】請求項３１記載の本発明によれば、布帛ご
とに色の差の小さい染色布を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一般的なインクジェット染色装置の概要を示す
図である。

【図２】本発明の実施例におけるインクジェット染色シ
ステムの処理工程を示す図である。

【図３】一般的なプリントデータ作成におけるデータの
処理の流れを示す図である。

【図４】本発明の実施例におけるデータの選択方法を示
す図である。

【図５】本発明の実施例におけるデータの算出方法を示
す図である。

【図６】本発明の実施例における格納メモリの中から、
最適な画像処理データを算出する工程を示す図である。

【図７】本発明に用いられ得る画像変換データのテーブ
ル値例を示す図である。

【図８】本発明の構成例を示す図である。

【符号の説明】

１：ヘッド２：プリント媒体３：ベルト４：入力画像信号５：画像処理部６：インクジェット染色部７：乾燥機８：発色工程９：入力画像信号１０：画像信号変換器１１：画像変換データ１２：２値化処理回路１３：プリントデータ１４：染色装置１５：第１格納メモリ１６：データ設定部１７：第２格納メモリ１８：第３格納メモリ１９：変換器２０：第４格納メモリ２１：制御部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】インクジェット方式により色相の異なる複
数種のインクをそれぞれ個々に吐出する吐出部を有する
記録ヘッドを用い、記録媒体に記録を行う記録装置にお
いて、記録媒体の特性を入力する入力手段、複数の画像
変換データを格納する第１の格納メモリ、入力画像デー
タを格納する第２の格納メモリ、画像変換に用いる画像
変換データを格納する第３の格納メモリ、前記画像変換
に用いる画像変換データの各要素の値と前記入力画像デ
ータの各画素の値及び前記入力手段により入力される記
録媒体の特性から、各色のインクに対応した複数の出力
画像データに変換する変換手段及び前記変換に基づく複
数の出力画像データを格納する第４の格納メモリを備
え、該第４の格納メモリに格納された複数の出力画像デ
ータに基づいて、前記色相の異なる複数種類のインクを
前記対応する吐出部からそれぞれ吐出するように構成さ
れてなることを特徴とする記録装置。
【請求項２】前記第３の格納メモリに格納される画像変
換に用いる画像変換データが、前記入力手段より入力さ
れる記録媒体の特性に応じて、前記第１の格納メモリに
複数格納された画像変換データの中から選択されるもの
であることを特徴とする請求項１記載の記録装置。
【請求項３】前記第３の格納メモリに格納される画像変
換に用いる画像変換データが、前記入力手段より入力さ
れる記録媒体の特性に応じて、前記第１の格納メモリに
複数格納された画像変換データを基に作成されるもので
あることを特徴とする請求項１記載の記録装置。
【請求項４】前記画像変換データが、ルックアップテー
ブルによる画像変換データであることを特徴とする請求
項１、２または３の記録装置。
【請求項５】前記ルックアップテーブルを構成する要素
の値が、前記入力手段により入力される記録媒体の特性
に基づいて、選択もしくは作成されるものであることを
特徴とする請求項４記載の記録装置。
【請求項６】前記記録ヘッドが、コンティニュアス型で
あることを特徴とする請求項１、２、３、４または５記
載の記録装置。
【請求項７】前記記録ヘッドが、オンデマンド型である
ことを特徴とする請求項１、２、３、４または５記載の
記録装置。
【請求項８】インクジェット方式により色相の異なる複
数種のインクをそれぞれ個々に吐出する吐出部を有する
記録ヘッドを用い、記録媒体に記録を行う記録方法にお
いて、記録媒体の特性を入力する入力手段、複数の画像
変換データを格納する第１の格納メモリ、入力画像デー
タを格納する第２の格納メモリ、画像変換に用いる画像
変換データを格納する第３の格納メモリ、前記画像変換
に用いる画像変換データの各要素の値と前記入力画像デ
ータの各画素の値及び前記入力手段により入力される記
録媒体の特性から、各色のインクに対応した複数の出力
画像データに変換する変換手段及び前記変換に基づく複
数の出力画像データを格納する第４の格納メモリを備
え、該第４の格納メモリに格納された複数の出力画像デ
ータに基づいて、前記色相の異なる複数種類のインクを
前記対応する吐出部からそれぞれ吐出させて記録するこ
とを特徴とする記録方法。
【請求項９】前記第３の格納メモリに格納される画像変
換に用いる画像変換データが、前記入力手段より入力さ
れる記録媒体の特性に応じて、前記第１の格納メモリに
複数格納された画像変換データの中から選択されるもの
であることを特徴とする請求項８の記録方法。
【請求項１０】前記第３の格納メモリに格納される画像
変換に用いる画像変換データが、前記入力手段より入力
される記録媒体の特性に応じて、前記第１の格納メモリ
に複数格納された画像変換データを基に作成されるもの
であることを特徴とする請求項８記載の記録方法。
【請求項１１】前記画像変換データが、ルックアップテ
ーブルによる画像変換データであることを特徴とする請
求項８、９または１０の記録方法。
【請求項１２】前記ルックアップテーブルを構成する要
素の値が、前記入力手段により入力される記録媒体の特
性に基づいて、選択もしくは作成されたものであること
を特徴とする請求項１１記載の記録方法。
【請求項１３】前記記録ヘッドが、コンティニュアス型
であることを特徴とする請求項８、９、１０、１１また
は１２記載の記録方法。
【請求項１４】前記記録ヘッドが、オンデマンド型であ
ることを特徴とする請求項８、９、１０、１１または１
２記載の記録方法。
【請求項１５】インクジェット方式により色相の異なる
複数種のインクをそれぞれ個々に吐出する吐出部を有す
る記録ヘッドを用い、布帛に染色を行う染色装置におい
て、布帛の特性を入力する入力手段、複数の画像変換デ
ータを格納する第１の格納メモリ、入力画像データを格
納する第２の格納メモリ、画像変換に用いる画像変換デ
ータを格納する第３の格納メモリ、前記画像変換に用い
る画像変換データの各要素の値と前記入力画像データの
各画素の値及び前記入力手段により入力される記録媒体
の特性から、各色のインクに対応した複数の出力画像デ
ータに変換する変換手段及び前記変換に基づく複数の出
力画像データを格納する第４の格納メモリを備え、該第
４の格納メモリに格納された複数の出力画像データに基
づいて、前記色相の異なる複数種類のインクを前記対応
する吐出部からそれぞれ吐出することを特徴とする染色
装置。
【請求項１６】前記第３の格納メモリに格納される画像
変換に用いる画像変換データが、前記入力手段より入力
される布帛の特性に応じて、前記第１の格納メモリに複
数格納された画像変換データの中から選択されるもので
あることを特徴とする請求項１５記載の染色装置。
【請求項１７】前記第３の格納メモリに格納される画像
変換に用いる画像変換データは、前記入力手段より入力
される布帛の特性に応じて、前記第１の格納メモリに複
数格納された画像変換データを基に作成されることを特
徴とする請求項１５記載の染色装置。
【請求項１８】前記画像変換データは、ルックアップテ
ーブルによる画像変換データであることを特徴とする請
求項１５、１６または１７記載の染色装置。
【請求項１９】前記ルックアップテーブルを構成する要
素の値が、前記入力手段により入力される布帛の特性に
基づいて、選択もしくは作成されるものであることを特
徴とする請求項１８記載の染色装置。
【請求項２０】前記入力手段により入力される布帛の特
性が、布帛の目付量および白色パラメータであることを
特徴とする請求項１５、１６、１７、１８または１９記
載の染色装置。
【請求項２１】前記記録ヘッドが、コンティニュアス型
であることを特徴とする請求項１５、１６、１７、１
８、１９または２０記載の染色装置。
【請求項２２】前記記録ヘッドが、オンデマンド型であ
ることを特徴とする請求項１５、１６、１７、１８、１
９または２０記載の染色装置。
【請求項２３】インクジェット方式により色相の異なる
複数種のインクをそれぞれ個々に吐出する吐出部を有す
る記録ヘッドを用い、布帛に染色を行う染色方法におい
て、布帛の特性を入力する入力手段、複数の画像変換デ
ータを格納する第１の格納メモリ、入力画像データを格
納する第２の格納メモリ、画像変換に用いる画像変換デ
ータを格納する第３の格納メモリ、前記画像変換に用い
る画像変換データの各要素の値と前記入力画像データの
各画素の値及び前記入力手段により入力される記録媒体
の特性から、各色のインクに対応した複数の出力画像デ
ータに変換する変換手段及び前記変換に基づく複数の出
力画像データを格納する第４の格納メモリを備え、該第
４の格納メモリに格納された複数の出力画像データに基
づいて、前記色相の異なる複数種類のインクを前記対応
する吐出部からそれぞれ吐出することを特徴とする染色
方法。
【請求項２４】前記第３の格納メモリに格納される画像
変換に用いる画像変換データが、前記入力手段より入力
される布帛の特性に応じて、前記第１の格納メモリに複
数格納された画像変換データの中から選択されるもので
あることを特徴とする請求項２３記載の染色方法。
【請求項２５】前記第３の格納メモリに格納される画像
変換に用いる画像変換データが、前記入力手段より入力
される布帛の特性に応じて、前記第１の格納メモリに複
数格納された画像変換データを基に作成されるものであ
ることを特徴とする請求項２３記載の記載の染色方法。
【請求項２６】前記画像変換データが、ルックアップテ
ーブルによる画像変換データであることを特徴とする請
求項２３、２４または２５の染色方法。
【請求項２７】前記ルックアップテーブルを構成する要
素の値が、前記入力手段により入力される布帛の特性に
基づいて、選択もしくは作成されるものであることを特
徴とする請求項２６記載の染色方法。
【請求項２８】前記入力手段により入力される布帛の特
性が、布帛の目付量および白色パラメータであることを
特徴とする請求項２３、２４、２５、２６または２７記
載の染色方法。
【請求項２９】前記記録ヘッドが、コンティニュアス型
であることを特徴とする請求項２３、２４、２５、２
６、２７または２８記載の染色方法。
【請求項３０】前記記録ヘッドが、オンデマンド型であ
ることを特徴とする請求項２３、２４、２５、２６、２
７または２８記載の染色方法。
【請求項３１】請求項２３乃至３０記載のいずれかの染
色方法により染色されたものであることを特徴とする染
色布。