JP2001008925A - X線撮像装置 - Google Patents

X線撮像装置

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JP2001008925A
JP2001008925A JP11186069A JP18606999A JP2001008925A JP 2001008925 A JP2001008925 A JP 2001008925A JP 11186069 A JP11186069 A JP 11186069A JP 18606999 A JP18606999 A JP 18606999A JP 2001008925 A JP2001008925 A JP 2001008925A
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JP
Japan
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ray
filter
rays
collimator
imaging apparatus
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JP11186069A
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Katsuhiko Suzuki
克彦 鈴木
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Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検査対象に照射されるX線量を低減したX線
撮像装置を提供する。 【解決手段】前記X線出力手段から出力されたX線のう
ち、前記検査対象に含まれる元素の少なくとも一つの元
素のK吸収端付近の波長成分のみを透過させるフィルタ
を、X線出力手段と検査対象との間に配置することによ
り、検査対象に照射されるX線量の低減を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療診断等に用い
られるX線撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、医療診断等に用いられるX線
撮像装置が知られている。X線撮像装置は、検査対象を
破壊しないでその内部構造を見ることができ、特に医療
分野で広く利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、X線撮像装置
では、検査対象に放射エネルギーの大きいX線を照射す
るため、検査対象への影響は少なくない。例えば、検査
対象が人体である場合、X線によって細胞組織の分子の
状態や配列が変化し、DNA分子の損傷や染色体の破壊
が引き起こされる。そして、最悪の場合には、癌や白血
病といった重大な障害をもたらすこともあり得る。
【0004】従って、検査対象に照射するX線量を低減
させることはX線撮像装置を構成する上での普遍的な課
題である。
【0005】そこで、本発明は、照射X線量を低減した
X線撮像装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のX線撮像装置
は、検査対象に照射されるX線を出力するX線出力手段
と、X線出力手段と検査対象との間に配置され、X線出
力手段から出力されたX線のうち、検査対象に含まれる
元素の少なくとも一つの元素のK吸収端付近の波長成分
のみを透過させるフィルタと、フィルタと検査対象との
間に配置され、フィルタを透過したX線を略平行にする
X線平行化手段と、検査対象を透過したX線を検出する
検出手段とを備えることを特徴とする。このように、検
査対象に照射するX線を、検査対象を検査する上で着目
すべき元素に吸収されやすい特定波長のX線に限定する
ことによって、検査対象に照射するX線量を低減するこ
とができる。
【0007】本発明のX線撮像装置において、検査対象
はフィルタを透過したX線が進行する領域とは異なる領
域に配置され、フィルタを透過したX線を検査対象に導
くX線誘導手段を更に備えることを特徴としても良い。
このように、検査対象を出力X線の進行方向と異なる領
域に配置することにより、X線発生手段から出力された
X線が直接に検査対象に照射されることを防止できる。
【0008】本発明のX線撮像装置は、フィルタを透過
したX線の検査対象におけるX線量とX線照射領域を補
正する補正手段を更に備えることを特徴としても良い。
このように、補正手段を備えることにより、X線像の均
一化を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施形態を図を用
いて説明する。各図において同一の要素には同一の符号
を付し重複する説明は省略する。
【0010】図1は、第1実施形態のX線撮像装置の構
成を示す構成図である。X線撮像装置は、X線出力手段
であるX線管1と、X線管1のX線出力側に配置された
フィルタ2と、フィルタ2を透過したX線を平行化する
コリメータ3と、コリメータ3からの平行X線を、検査
対象4を介して検出するX線テレビカメラ5と、検出し
たX線を画像処理する画像処理器6と、処理された画像
を出力するモニタ7とから構成されている。X線管1の
出力部には、図示しないX線の低エネルギー成分を除去
するAlやCuといった濾過液が付加されるのが一般的
である。また、X線テレビカメラ5と検査対象4との間
に、散乱線除去用コリメータ8が配置されている。
【0011】フィルタ2について図2を用いて説明す
る。なお、以下の説明において、検査対象4に含まれる
元素のうち、検査対象4を検査する上で着目する元素を
検査元素という。検査元素は、検査対象に多く含まれる
元素でも良いし、検査対象にバリウムなどを摂取させ
て、これを検査元素としても良い。図2は、フィルタ2
と検査元素のそれぞれにX線が照射されたときのX線減
弱係数を示す図、図3は、検査元素のX線減弱係数とフ
ィルタ2を透過した擬似単色X線のエネルギー分布を示
す図、図4は、検査元素のX線減弱係数とコリメータ3
を透過した擬似単色X線のエネルギー分布を示す図であ
る。なお、図2中の(a)は検査元素、(b)はフィル
タ2の減弱係数を示す。減弱係数とは、あるエネルギー
のX線が物質に照射されたときに、X線がその物質によ
ってどの程度吸収されるかを示すものである。図2に示
される通り、X線のエネルギーが大きくなるに従い減弱
係数は小さくなるが、あるエネルギーで突然減弱係数が
大きくなる。このX線エネルギーは物質に固有の値であ
り、その物質のK殻電子を励起させるエネルギーと同等
のエネルギーで、K吸収端と呼ばれる。
【0012】第1実施形態で用いられるフィルタ2は、
図2に示されるように検査元素のK吸収端より、少し大
きいK吸収端を有する元素、すなわち検査元素より少し
大きい原子番号の元素から構成される。
【0013】次に、第1実施形態のX線撮像装置の動作
について説明する。X線管1から出力されたX線は、フ
ィルタ2によって特定の波長成分を残して吸収され、擬
似的な単色X線(以下、これを「擬似単色X線」とい
う)となる。X線管1から出力されるX線は連続X線で
あり、様々な波長成分、すなわち様々なエネルギーを有
するX線が含まれている。この連続X線のうち、K吸収
端より若干小さいエネルギーを有するX線と、K吸収端
より相当量大きいエネルギーを有するX線がフィルタ2
を透過し、透過したX線は図3の実線で示すようなエネ
ルギー分布を有する。
【0014】この擬似単色X線はコリメータ3に入射さ
れ、コリメータ3によって平行化されて検査対象4に照
射される。この過程において、フィルタ2を透過したX
線のうち、エネルギーの大きい成分は、斜入射反射が可
能となる臨界角が小さいので、コリメータ3を形成する
毛細管内で透過・吸収されることとなり、コリメータ3
内を伝達しない。従って、検査対象4に照射されるX線
は、図4の実線で示すようなエネルギー分布を有する。
【0015】検査対象4を透過した透過X線は、散乱線
除去用コリメータ8で散乱線が除去され、X線テレビカ
メラ5で検出される。検出された透過X線は画像処理器
6によって画像処理され、モニタ7に検査対象4のX線
像が白黒のコントラストとして表示される。
【0016】このように、本実施形態のX線撮像装置で
は、照射されるX線はフィルタ2のK吸収端付近にピー
クを有する波長成分のX線のみとなり、検査対象4に照
射されるX線の低減を図ることができる。
【0017】また、本実施形態のX線撮像装置では、検
査元素のK吸収端より少し大きいK吸収端を有するフィ
ルタ2を用いている。これにより、X線減弱率の高いK
吸収端付近の波長成分を有するX線が検査対象4に照射
され(図4参照)、撮像されるX線像のコントラストの
向上を図れる。すなわち、検査元素の存在する場所で
は、K吸収端付近の波長を有する照射X線の大部分が吸
収されるので、検査元素の有無によるコントラストが出
やすくなり、より微細な検査対象の観察が可能となる。
【0018】さらに、本実施形態のX線撮像装置におい
ては、X線がコリメータ3により平行にされて、検査対
象に照射されるため、撮像されるX線像の解像度が向上
される。
【0019】次に、本発明の第2実施形態について説明
する。図5は、第2実施形態のX線撮像装置を示す図で
ある。第2実施形態のX線撮像装置は、第1実施形態の
X線撮像装置において、検査対象4とX線テレビカメラ
5をX線管1からの出力X線の進行する領域とは異なる
領域に配置し、フィルタ2を透過した擬似単色X線を平
行化すると共に、検出対象4に擬似単色X線を誘導する
コリメータ10を用いている点が特徴である。コリメー
タ10は、擬似単色X線がコリメータ10を形成する毛
細管内で全反射できる程度の曲率を有しており、擬似単
色X線を検査対象へと誘導している。
【0020】このように検査対象4を出力X線が進行す
る領域と異なる領域に配置することにより、コリメータ
10の毛細管を透過、直進する高エネルギー成分のX線
(図5参照)や、コリメータ10に入射されないX線
が、直接に検査対象4に照射されることを防止すること
ができ、単色の均一性が向上すると共にX線の照射量を
さらに低減できる。
【0021】次に、本発明の第3実施形態について説明
する。第3実施形態のX線撮像装置は、第1実施形態の
X線撮像装置において、フィルタ2の後方(コリメータ
3のある側)にフィルタ9を更に配置した点が特徴であ
る。図6は、フィルタ2とフィルタ9を示す部分図であ
る。フィルタ9は、円を4分割した扇形をしたフィルタ
が対角に2つ配置されて構成され、図示しない回転機構
により回転可能に支持されている。フィルタ9は、検査
元素と同一、又は小さい原子番号の元素で構成される。
具体的な例を挙げれば、検査元素がIである場合には、
フィルタ2にはCsやBa、フィルタ9には、IやTe
の金属やその化合物の箔膜、板、あるいはそれらを含む
水溶液等を用いることが考えられる。
【0022】第3実施形態のX線撮像装置の動作につい
て説明する。X線管1から出力されたX線にフィルタを
して特定の波長成分を持つ擬似単色X線による像をX線
テレビカメラ5で検出する動作については、第1、第2
実施形態のX線撮像装置と同様である。
【0023】第3実施形態のX線撮像装置では、X線テ
レビカメラ5に同期させて、フィルタ9を回転させ、フ
ィルタ2を透過した擬似単色X線によるX線像と、フィ
ルタ2及びフィルタ9を透過した擬似単色X線によるX
線像の両方をX線テレビカメラ5で検出し、取得した2
つのX線像を画像処理器6で演算処理をすることによ
り、図7に示すようなエネルギーを有する擬似単色X線
によるX線像と同等の像を算出することができる。図7
に示す擬似単色X線は検査元素のK吸収端にほぼ沿っ
た、上記実施形態より狭い波長成分を有するものであ
り、非常にコントラストの明確なX線像を得ることがで
きる。
【0024】なお、フィルタ9は、第3実施形態のよう
に扇形に限定されるものではなく、X線テレビカメラ5
との同期をとることができれば、半円や3分の1円等で
も良い。さらに、フィルタ9を新たに設けなくとも、図
8に示すように、フィルタ2の一部を検査元素と同一、
又は小さい原子番号の元素で構成するような変形も考え
られ、これをテレビカメラ5と同期して回転させても良
い。
【0025】次に、本発明の第4実施形態のX線撮像装
置について説明する。図9は、第4実施形態のX線撮像
装置を示す部分図である。第4実施形態のX線撮像装置
は、第1実施形態のX線撮像装置において、コリメータ
3を囲むウォルターミラー11を更に備えている点が特
徴である。このウォルターミラー11は、X線の進行方
向に対して平行に移動可能とされている。また、ウォル
ターミラー11は、回転楕円面と回転双曲面とからな
り、その焦点が充分遠方となるように構成されている。
【0026】このため、フィルタ2を透過したX線のう
ち、コリメータ3の外側に放射状に広がったX線は、ウ
ォルターミラー11によってコリメータ3とほぼ平行に
される(充分遠方の焦点に収束され)ので、ウォルター
ミラー11を移動させることで周辺のX線量を補正する
ことができ、撮像されるX線像の均一化を図れる。
【0027】次に、本発明の第5実施形態のX線撮像装
置について説明する。図10は、第5実施形態のX線撮
像装置を示す部分図である。第5実施形態のX線撮像装
置は、第4実施形態のX線撮像装置のウォルターミラー
11に代えて金属板12を備え、更に、コリメータ3の
周りをとり囲む新たなコリメータ13を備えている点が
特徴である。図11は、この金属板12によって発生す
る蛍光X線のエネルギーを示す図であるが、図11に示
すように、この金属板12は、検査元素のK吸収端より
少し大きいエネルギーを有する蛍光X線を発生させる元
素で構成される。
【0028】このため、フィルタ2を透過したX線のう
ち、コリメータ3の外側に放射状に広がったX線が金属
板12に入射することにより発生する蛍光X線の波長成
分は、フィルタ2を透過した擬似単色X線の波長成分と
ほぼ同様である。この蛍光X線がコリメータ13で平行
化されることにより、周辺のX線量を補正すると共に、
撮像されるX線像の均一化を図ることができる。
【0029】以上、本発明の実施形態について詳細に説
明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるもの
ではない。
【0030】例えば、第4実施形態において、X線補正
手段は回転放物面と回転双曲面で構成して平行光を得て
も良く、また必ずしもウォルターミラーでなくても、図
12に示すような断続的に角度を変えて構成されるミラ
ーであっても良い。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、検査対象を検査するの
に好適な特定波長成分を有する擬似単色X線のみを照射
することにより、検査対象へ照射されるX線量の低減を
図ることができる。
【0032】また、特定波長成分を、検査元素のK吸収
端付近に設定することによって、コントラストの高いX
線像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のX線撮像装置の構成を示す構成
図である。
【図2】フィルタ2と検査元素のX線減弱係数を示す図
である。
【図3】検査元素のX線減弱係数とフィルタ2を透過し
た擬似単色X線のエネルギー分布を示す図である。
【図4】検査元素のX線減弱係数とコリメータ3を透過
した擬似単色X線のエネルギー分布を示す図である。
【図5】第2実施形態のX線撮像装置を示す図である。
【図6】フィルタ2とフィルタ9を示す部分図である。
【図7】検査元素のX線減弱係数を示す図である。
【図8】フィルタ2の変形例を示す図である。
【図9】第4実施形態のX線撮像装置を示す部分図であ
る。
【図10】第5実施形態のX線撮像装置を示す部分図で
ある。
【図11】金属板によって発生する蛍光X線のエネルギ
ーを示す図である。
【図12】断続的に角度を変えたミラーを示す図であ
る。
【符号の説明】
1・・・X線管、2・・・フィルタ、3・・・コリメー
タ、4・・・検査対象、5・・・X線テレビカメラ、6
・・・画像処理器、7・・・モニタ、8・・・散乱線除
去用コリメータ、9・・・フィルタ、10・・・コリメ
ータ、11・・・ウォルターミラー、12・・・金属
板、13・・・コリメータ、14・・・断続的に角度を
変えたミラー。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象に照射されるX線を出力するX
    線出力手段と、 前記X線出力手段と前記検査対象との間に配置され、前
    記X線出力手段から出力されたX線のうち、前記検査対
    象に含まれる元素の少なくとも一つの元素のK吸収端付
    近の波長成分のみを透過させるフィルタと、 前記フィルタと前記検査対象との間に配置され、前記フ
    ィルタを透過した前記X線を略平行にするX線平行化手
    段と、 前記検査対象を透過した前記X線を検出する検出手段
    と、 を備えることを特徴とするX線撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記検査対象は前記フィルタを透過した
    前記X線が進行する領域とは異なる領域に配置され、 前記フィルタを透過した前記X線を前記検査対象に導く
    X線誘導手段を更に備えることを特徴とする請求項1記
    載のX線撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルタを透過した前記X線の前記
    検査対象におけるX線量とX線照射領域を補正する補正
    手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載のX線
    撮像装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005528948A (ja) * 2002-06-07 2005-09-29 エックスカウンター アーベー 電離放射線の検出のための方法及び装置
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JP2007207539A (ja) * 2006-02-01 2007-08-16 Toshiba Corp X線源および蛍光x線分析装置

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