JP2001007418A - 磁歪アクチュエーター及びその製造方法 - Google Patents

磁歪アクチュエーター及びその製造方法

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JP2001007418A
JP2001007418A JP11174859A JP17485999A JP2001007418A JP 2001007418 A JP2001007418 A JP 2001007418A JP 11174859 A JP11174859 A JP 11174859A JP 17485999 A JP17485999 A JP 17485999A JP 2001007418 A JP2001007418 A JP 2001007418A
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displacement
magnetic field
magnetostrictive material
magnetostrictive
actuator
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Kazuhiro Kimura
和浩 木村
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発生力、変位量の大きい磁歪材料を用い、且
つ微細加工が可能で、電気機械変換効率のよい磁歪アク
チュエーター及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 磁気エネルギーを機械的な変位や応力に
変換する磁歪材料2を用いた磁歪アクチュエーター9に
おいて、前記磁歪材料2と磁場に対して変位しない弾性
部材4とを接合して形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気エネルギーを機
械的な変位や応力に変換する素子である磁歪アクチュエ
ーター及びその製造方法に関する。より詳しくは、小型
でエネルギー効率のよい磁歪材料を用いた磁歪アクチュ
エーターおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば微小変位素子等の分野にお
いては、幅広い産業や研究の分野でミクロンオーダー以
下の計測、分析、加工等の精度と素早い応答性が求めら
れている。これに伴い、正確で動作速度が速くミクロン
オーダー以下の制御が可能な微小位置決め機構や微量流
体定量とその移送等に対応できる素子が必要となってい
る。そのために、変位量と発生力が大きく、幅広い応用
面に対応できる微細加工に適した素子が望まれている。
【0003】このような状況から従来は主に電圧を機械
的変位または応力に変換するいわゆる圧電材料が微小変
位素子として用いらっれていた。このような微小変位素
子においては、変位量と発生力が大きく、幅広い応用面
に対応できる微細加工に適した素子が要求される。
【0004】また、一定の変位を得るための入力エネル
ギーができるだけ小さい、いわゆる電気機械変換効率の
よい素子が求められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電圧を
機械的エネルギーに変換する圧電材料を用いたアクチェ
ータでは、その変位量に応じた高電圧を要し、更に微小
な素子に直接電極を配して電界を与える必要があるため
に製造工程が複雑になっていた。
【0006】これに対し、磁歪材料を使ったアクチュエ
ーターは低電圧駆動が可能で、また電極も不要であり、
更に入力エネルギーに対する発生力も圧電材料よりも大
きいという利点がある。しかしながら、特に電気機械結
合係数が大きく同じ入力エネルギーで大きな変位量と発
生力が得られる金属間化合物からなる磁歪材料において
は、材料が脆いために微細な加工ができず、小型で多様
な形態のアクチュエーターへの応用が極めて困難であっ
た。
【0007】本発明は、上記従来技術を考慮したもので
あって、特にその発生力、変位量の大きい磁歪材料を用
い、且つ微細加工が可能で、電気機械変換効率のよい磁
歪アクチュエーター及びその製造方法の提供を目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、磁気エネルギーを機械的な変位や応力
に変換する磁歪材料を用いた磁歪アクチュエーターにお
いて、前記磁歪材料と磁場に対して変位しない弾性部材
とを接合して形成したことを特徴とする磁歪アクチュエ
ーターを提供する。
【0009】この構成によれば、磁歪アクチュエーター
を磁歪材料と磁場に対して変位しない弾性材料とを接合
して形成するため、発生力、変位量の大きい磁歪材料を
用い、且つ微細加工を改善することができる。
【0010】好ましい構成例においては、前記弾性部材
としてポリイミドを用いたことを特徴としている。
【0011】この構成によれば、化学的に安定し磁場に
反応せず、薄膜として形成しやすく加工も容易で入手も
容易なポリイミドを弾性部材として用いて磁歪アクチュ
エーターを形成することができる。
【0012】本発明ではさらに、印加磁場の方向に伸張
する磁歪材料と、印加磁場の方向に収縮する磁歪材料
を、印加磁場に対して変位しない弾性部材を挟んで対面
に配したことを特徴とする磁歪アクチュエータを提供す
る。
【0013】この構成によれば、磁場に対して変位しな
い弾性部材を挟んで、一方に印加磁場の方向に膨張する
磁歪材料を、他方に印加磁場の方向に収縮する磁歪材料
を接合することにより、少ない入力電流でより大きな変
位を得ることができる。
【0014】本発明ではさらに、磁気エネルギーを機械
的な変位や応力に変換する磁歪部材を用いた磁歪アクチ
ュエーターの製造方法において、前記磁歪材料と磁場の
印加により変位しない弾性部材を接合した後、前記磁歪
材料を加工することを特徴としている。
【0015】この構成によれば、磁歪材料と弾性部材と
を接合した状態で磁歪材料を加工するため、脆性材料か
らなる磁歪材料の加工を高精度で行うことができ微細な
アクチュエーターが実現可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。図1および図2は本発明
の第1の実施の形態に係る変位素子およびこれを用いた
磁歪アクチュエーターの断面構成図である。この第1実
施形態は図1に示すように、磁歪材料2と弾性部材4を
接着層3を介して接合することにより変位素子1を形成
する。図2に示すようにこの変位素子1に磁場を印加す
るためのコイル6を配した軟磁性材料5上に変位素子1
を装着して磁歪アクチュエーター9を構成している。
【0017】この第1実施形態について更に詳細な実施
例を、実施例1として以下の表1に示すとともに変位素
子1の製作手順と合わせて説明する。先ず、表1に示し
たこの実施例1の場合、磁歪材料2として印加磁場の方
向に膨張する、いわゆる正磁歪特性を有するTb0.2
7Dy0.73Fe2粉を磁場中でプレスした後燒結し
たものを、約1×1×0.1cmに切断し、微細加工の
前段階の部材として使用した。切断加工は焼結後のブロ
ックを定盤にワックスで固定して行った。この時点で磁
歪材料2に欠けや割れの発生はなかった。
【0018】次に弾性部材4と厚み0.1cmとした前
記磁歪材料2を、接着層3として熱硬化性樹脂を用い
て、加圧状態で150℃2時間の熱処理条件で接続し
た。更に微小な変位素子とするために、磁歪材料2と弾
性部材4の接合状態の変位素子1の磁歪材料2のみを厚
み方向に100μmまで切削した後、磁歪材料の磁化容
易軸方向が素子1の長手方向となるように、長さ4m
m、幅0.5mmに切断した。
【0019】
【表1】
【0020】比較例として弾性部材を接合していない磁
歪材料2のみを実施例1と同様の工程により加工した
が、磁歪材料2にひびや割れが多数発生するため、微小
変位素子としての所望の形態をなすことができなかっ
た。
【0021】変位素子1への印加磁場発生素子は、「コ」
の字型の軟磁性部材5としてMn−Znフェライトを使
用し、この軟磁性部材5の中央部に被覆導線を10ター
ン巻回したコイル6を配して構成した。変位素子1と印
加磁場発生素子部は、変位素子1の弾性部材面と、印加
磁場発生素子部の軟磁性部材5の磁極面が対向するよう
に、接着固定した。
【0022】図4は、前記構成の変位素子1に、1アン
ペアの電流で磁場を発生させたときの変位特性を示した
図である。変位量の測定にはレーザー変位計を用い、変
位素子1の上面(磁歪材料2の面)にレーザー光照射側
に変位した場合をプラスとして表記している。
【0023】変位素子1は、磁場の印加により中央部ほ
ど大きく変位する、いわゆる屈曲変位を示している。本
実施例により、磁歪材料単体では脆くて微細加工ができ
ず、微小変位素子として形態をなさない場合でも、磁歪
材料を薄い弾性部材に接合することにより、微細加工が
可能となり、磁場の印加により微小変位を発生すること
ができることが明らかとなった。
【0024】また、磁場の印加により変位を発生する磁
歪材料層と、磁場の印加によっても変位を発生しない弾
性材層を接合することにより、磁場の印加によって屈曲
変位をなす変位素子が実現できる。本実施例において
は、磁場を印加しても変位しない弾性部材としてポリイ
ミドを使用した。
【0025】このポリイミドは、磁場への無頓着性(無
反応)、および化学的安定性を有し、薄物を形成しやす
く変位素子の構成材料として充分な強度を有し、又熱安
定性に優れるなど磁歪材料と接合して微小変位素子とし
て用いる部材としては極めて有用である。
【0026】しかし、このようなポリイミドに限らず、
磁歪材料と接合して屈曲変位を得るためには、接合すべ
き弾性素材は、磁歪材料との磁場に対する変位量の差が
あればよく、又変位に耐えうる弾性強度を有していれば
充分であるから、本実施例で示したポリイミドに限らな
いことは明らかである。表1中の実施例2は、磁歪材料
として、印加磁場の方向に収縮する、いわゆる逆磁歪材
料を用いた場合である。
【0027】図3は本発明の第2の実施の形態に係る変
位素子の断面図である。この第2実施形態の変位素子8
は、図3に示すように、弾性部材4を挟んで、一方に正
磁歪材料2、他方に逆磁歪材料7をそれぞれ接着層3を
介して接合して形成した例である。このような変位素子
8は図2に示した磁歪アクチュエーター9において変位
素子1に代えてこの変位素子8を用いることにより磁歪
アクチュエーターを形成することができる。
【0028】この第2実施形態の具体的な例を実施例3
として上記第1実施形態の実施例1及び実施例2ととも
に表1に示す。実施例2および実施例3の各素子の製作
手順および変位量測定方法は実施例1に準ずる。図5は
それぞれ素子中央部の変位特性を、実施例1と併せて示
した図である。
【0029】図5により、正磁歪材料と逆磁歪材料を、
磁場の印加により変位しない弾性部材を挟んで接合した
場合(実施例3)、同じ磁場状態においては、正または
逆磁歪材料単体と弾性部材との接合素子の場合(実施例
1および2)よりも、その絶対値において、大きな変位
量が得られることが分かる。
【0030】実施例3においては磁場に対して変位しな
い弾性部材を挟んで、一方は磁場の印加方向に膨張する
正磁歪材料に、他方に磁場の印加に対して収縮する逆磁
歪材料を用いたが、これに限らず磁場に対して変位しな
い弾性部材を挟んで、磁場に対して反対または異なる方
向に変位する材料を配すればよく、例えば、一方に磁場
印加方向と正磁歪材料の磁化容易軸を平行になるように
配し、他方に磁場印加方向と正磁歪材料の磁化容易軸方
向と垂直方向が揃うように配した場合も効果は同じであ
る。
【0031】また、実施例2および3の場合も、実施例
1の場合と同様に、前記の微細加工工程において、ひ
び、割れ、欠けの発生はなく、弾性部材を接合した後に
加工することによって、微細加工を可能としており、弾
性部材を接合していない比較例に対する有効性は明らか
である。
【0032】更に各実施例においては、特に実施例3で
例示する図3の第2実施形態において磁場印加素子であ
る軟磁性部材5とそれに巻回されたコイル6に印加する
電流を制御することにより、微小な変位量を制御でき
る。
【0033】従って、素子そのものが微小変位素子とし
ての応用が可能であり、或いは、微小流体室面の一部に
素子面を用いることにより、素子の変位に伴って、流体
室に微小な体積変化を与えることが可能となり、流体の
微小定量や移送手段として応用が可能である
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、磁歪材料と磁場に対して変位しない弾性材料とを接
合して磁歪変位素子を形成するため、発生力、変位量の
大きい脆性材料の磁歪材料を用いて微細加工を高精度で
可能とし、微小な屈曲変位を呈する素子を得ることがで
きる。
【0035】また、磁場に対して変位しない弾性材料を
挟んで、磁場印加方向に膨張する磁歪材料と、磁場印加
方向に収縮する磁歪材料を接合する構成とすれば、同じ
印加電流でより大きな変位を得ることが可能となる。
【0036】従って、このような磁歪アクチュエーター
及びその製造方法においては、微小変位素子として発生
力、変位量の大きい磁歪材料を用いて電気機械変換効率
のよい微小変位素子を構成し、且つ微細加工を改善する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態(実施例1,2)
に係る変位素子の断面図。
【図2】 図1の変位素子を用いた磁歪アクチュエータ
ーの断面図。
【図3】 本発明の第2の実施の形態(実施例3)に係
る変位素子の断面図。
【図4】 実施例1の変位特性図。
【図5】 実施例1,2および3の変位特性図。
【符号の説明】
1:変位素子、2:磁歪材料(正磁歪材料)、3:接着
層、4:弾性部材、5:軟磁性部材、6:コイル、7:
磁歪材料(逆磁歪材料)、8:変位素子、9:磁歪アク
チュエーター。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気エネルギーを機械的な変位や応力に変
    換する磁歪材料を用いた磁歪アクチュエーターにおい
    て、前記磁歪材料と磁場に対して変位しない弾性部材と
    を接合して形成したことを特徴とする磁歪アクチュエー
    ター。
  2. 【請求項2】前記弾性部材としてポリイミドを用いたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の磁歪アクチュエータ
    ー。
  3. 【請求項3】印加磁場の方向に伸張する磁歪材料と、印
    加磁場の方向に収縮する磁歪材料を、印加磁場に対して
    変位しない弾性部材を挟んで対面に配したことを特徴と
    する磁歪アクチュエーター。
  4. 【請求項4】磁気エネルギーを機械的な変位や応力に変
    換する磁歪部材を用いた磁歪アクチュエーターの製造方
    法において、前記磁歪材料と磁場の印加により変位しな
    い弾性部材を接合した後、前記磁歪材料を加工すること
    を特徴とする磁歪アクチュエーターの製造方法。
JP11174859A 1999-06-22 1999-06-22 磁歪アクチュエーター及びその製造方法 Pending JP2001007418A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111094745A (zh) * 2017-07-07 2020-05-01 缇科玛特有限公司 微流体装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111094745A (zh) * 2017-07-07 2020-05-01 缇科玛特有限公司 微流体装置

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