JP2001007000A - 露光装置 - Google Patents

露光装置

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JP2001007000A
JP2001007000A JP11175966A JP17596699A JP2001007000A JP 2001007000 A JP2001007000 A JP 2001007000A JP 11175966 A JP11175966 A JP 11175966A JP 17596699 A JP17596699 A JP 17596699A JP 2001007000 A JP2001007000 A JP 2001007000A
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projection
exposure apparatus
detecting means
optical system
alignment
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Shinichi Shima
伸一 島
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 常に安定した精度で感光基板の位置検出を行
なえる投影型露光装置を提供する。 【解決手段】 マスクに形成されたパターンの像を投影
光学系を介して感光基板上に転写する投影型露光装置に
おいて、前記感光基板あるいはその支持ステージの位置
を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段の少なく
とも一部の光路を包囲する包囲部と、前記包囲部の外側
に空調用の気体を吹き付ける空調手段とを備えたことを
特徴とする投影型露光装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、マスクに形成され
たパターンの像を投影光学系を介して感光基板上に転写
する投影露光装置に関し、特に、感光基板の位置を検出
する位置検出手段の計測精度向上に関する。
【0002】
【従来の技術】露光装置は、マスク又はレチクルに描か
れた回路パターンを、半導体ウエハに塗布されたフォト
レジスト層に焼き付け、それを現像することで当該ウエ
ハ上に所望のレジストパターンを形成している。一般
に、半導体素子の製造では、数層から十数層の回路パタ
ーンを重ね合わせて露光するため、ウエハ上にすでに形
成された回路パターンと、これから露光すべき回路パタ
ーンの像とを正確に重ね合わせる必要がある。この重ね
合わせに必要な各種装置を、アライメント装置と呼んで
いる。このアライメント装置は、上述の重ね合わせ露光
を行なう露光装置には必須のものであり、近年より高精
度且つ高速処理ができるように改良されてきている。
【0003】アライメント光学系を構成面より大別する
と、3つの方式がある。第1の方式は、レチクルに形成
されたアライメントマークとウエハ上のアライメントマ
ークとを投影レンズを介して同時に観察(又は検出)す
るTTR(ThroughThe Reticle)方
式であり、第2の方式は、レチクルのアライメントマー
クは全く検出しないで投影レンズを介してウエハ上のア
ライメントマークだけを検出するTTL(Throug
h The Lens)方式であり、第3の方式は投影
レンズから一定距離だけ離して別設した顕微鏡対物レン
ズを介してウエハ上のアライメントマークだけを検出す
るオフ・アクシス(Off−Axis)方式である。
【0004】また、ウエハ上のアライメントマークの位
置を検出するための方式より大別すると、レーザ光また
は、ハロゲンランプを光源とする波長帯域幅の広い光で
アライメントを照明し、撮像したアライメントマークの
画像データを画像処理して計測する方式、あるいはウエ
ハ上の回折格子状のアライメントマークに、同一周波数
又は周波数を僅かに変えたレーザ光を1方向または、2
方向から照射し、発生した2つの回折光を干渉させ、そ
の位相からアライメントマークの位置を計測する干渉式
アライメント方式等がある。
【0005】図6は従来の露光装置の概略構成を示す。
この露光装置において、光源100から射出した露光用
の光は、照明光学系101,103、ミラー102を介
してレチクルRのパターン形成領域を照明する。レチク
ルRはレチクルステージRS上に保持され、レチクルR
の裏面にはウエハW上に投影されるべきパターンが形成
されている。レチクルRを透過した光は、投影レンズP
Lを介してウエハホルダWH上に載置されたウエハWの
表面に達し、レチクルRのパターンの像を所定の投影倍
率でウエハW上に転写するようになっている。ウエハス
テージWS上には、移動鏡104が設置され、干渉計1
05によってウエハステージWSの位置を常時計測する
ようになっている。
【0006】投影レンズPLのレチクルR側に、ウエハ
Wの位置計測用のアライメント検出部110が配置され
ている。アライメント検出部には、照明光源(He−N
eレーザー)111より照明光が導光されている。この
アライメント検出部は、上述したTTL方式でウエハW
上に形成された回折格子状のアライメントマーク(図示
せず)を検出することによって、ウエハWの位置を求め
るものである。He−Neレーザ111から射出したレ
ーザビームは、アライメント検出部内光学系、ミラー1
13を介して投影レンズPLに入射する。そして、投影
レンズPLを透過してウエハWに達したレーザビーム
は、ウエハW上のアライメントマークを照射し、アライ
メントマークより回折光が発生する。アライメントマー
クより発生した回折光は、投影レンズPL,ミラー11
3を介してアライメント検出部に導かれる。回折光はア
ライメント検出部内のセンサ上で干渉させて計測処理す
ることにより、回折格子状アライメントマークの周期方
向の位置あるいは、位置ずれを検出し、ウエハWの位置
(座標)を求めるようになっている。光源、レチクルス
テージ、アライメント検出部、干渉計、ウエハステージ
は制御部120により制御される。
【0007】図2にアライメントマーク部について模式
的に示す。レーザービーム10が回折格子状のウエハア
ライメントマーク11に照射されると、レーザービーム
10の両側にはn次回折光(n=±1,±2・・・)が
発生する。図2には+1次回折光12a、−1次回折光
12b)、+2次回折光13a、−2次回折光13bの
み示す。
【0008】開口角をθとし、アライメントマークのピ
ッチをP、レーザービームの波長をλとすると、それら
の関係は Psinθ=nλ(n=±1,±2・・・) で表される。
【0009】図2は、1方向より照明光を入射している
が、2方向より入射させる構成を用いてもかまわない。
図2に示す如く、±1次回折光は開口角θにより、+1
次回折光と、−1次回折光が空間的にある距離を隔てて
投影レンズPL、ミラー113を介して光学系110お
よび検出部まで導かれる。図3は、瞳面上での検出光で
ある±1次回折光を模式的に示した図である。+1次回
折光31および−1次回折光32は、距離dだけ離れた
状態にある。光束30は、画像計測時の光束を示す。
【0010】上記構成においてアライメント精度に影響
を及ぼす原因の一つに、検出光あるいは照明光光路上の
空気のゆらぎがある。上記構成の場合について説明する
と、検出光である±1次回折光は、+1次回折光と、−
1次回折光がたとえば瞳面上において図3に示す如く距
離dだけ離れて構成されている。このため、+1次回折
光光路上での空気のゆらぎと、−1次回折光光路上での
空気のゆらぎが、両光束を干渉させた場合に計測誤差と
なる。図3において、+1次回折光31の部分でゆらぎ
が発生したとすると、ゆらぎの発生していない−1次回
折光32とゆらぎの影響を受けた+1次回折光31を干
渉させることにより、ゆらぎ成分が計測値の誤差とな
る。
【0011】画像計測の場合にも、光路上での空気のゆ
らぎは計測誤差となる。しかしながら、上述と同様に光
束30内の+1次回折光31の部分でゆらぎが発生した
とすると、ゆらぎ成分がそのまま計測値に影響するので
はなく、光束30内部を平均化した情報が計測値に影響
することになる。
【0012】すなわち、画像計測の場合は、光束30の
内部全体の情報を使用しているため、一部でゆらぎが生
じたとしても光束30内部を平均化した上での影響と言
える。一方、干渉式アライメント方式の場合は、図3で
示す如く瞳面上のすべての情報ではなく、+1次回折光
31および−1次回折光32の部分のみの情報、いわば
ローカル的な情報を使用しているため、画像計測方式に
比較してよりゆらぎに対して敏感であると言える。
【0013】上記干渉式アライメント方式の構成は、1
方向より照明光を照射したが、2方向より照明光を照射
させる構成においても同様である。この場合、2方向よ
り入射される照明光が空間的に離れて構成されるため、
それぞれの光路上での空気のゆらぎが計測値の誤差とな
る。
【0014】以上の如く、ウエハをアライメントする場
合に、アライメント系の光路上で、空気のゆらぎが発生
すると計測誤差が発生し、さらにアライメント方式が干
渉方式の場合には、画像方式に比較してより誤差が発生
しやすく、ウエハの位置計測精度を低下させると言う問
題がある。
【0015】投影レンズ、アライメントセンサ周辺の温
度変化がアライメント精度に影響することに着目した例
として、特開平10−135117号がある。特開平1
0−135117号では、一般にアライメントセンサの
温度制御が行なわれていないため、アライメントセンサ
周辺の部材或いはアライメントセンサ自体の発熱によ
り、当該アライメントセンサの計測精度が低下する、す
なわち、露光光の照射によりレチクル及びレチクルステ
ージの温度が上昇する。また、露光光の吸収によって投
影レンズの温度が上昇し、更には、露光光の吸収によっ
てウエハ及びウエハステージの温度が上昇する。そし
て、これらの熱がアライメントセンサに達し、当該セン
サの光軸のずれ等の不都合をもたらし、その結果、ウエ
ハの位置計測精度を低下させていることを指摘してい
る。また、温度変化によるアライメント精度の低下は、
TTL方式のアライメントセンサに限らず、投影レンズ
を介さずにウエハの位置を計測する所謂オフ・アクシス
方式のアライメントセンサについても同様に深刻な問題
であり、アライメントセンサの温度変化によりアライメ
ントセンサ自体の光軸がずれ、投影レンズの光軸と当該
アライメントセンサとの光軸の距離である所謂ベースラ
インが変化してしまうことが問題であるとも指摘してい
る。
【0016】上記問題を解決するために、特開平10−
135117号は、ウエハの位置を検出する位置検出手
段と、位置検出手段の少なくとも一部を所定の気密性を
もって包囲する包囲手段と、包囲手段内に存在する気体
の一部を温度制御することによって、位置検出手段の周
辺の温度を制御する温度制御手段とを備え、包囲手段と
マスクとの間に、マスクから包囲手段への熱の伝達を遮
断する遮蔽部材を配置することを提案している。また、
包囲手段と投影光学系との間に、投影光学系から包囲手
段への熱の伝達を遮断する遮蔽部材を配置するととも
に、包囲手段と感光基板との間に、感光基板から包囲手
段への熱の伝達を遮断する遮蔽部材を配置し、これらの
遮蔽部材は、熱伝導率の低い断熱性材料で成形すること
を提案している。この結果として、露光作業中において
投影光学系や、感光基板や、マスクから伝播される熱を
包囲手段自体によってある程度遮断できるとともに、温
度制御手段による温度制御により、検出手段の周囲の温
度を一定に保つことができ、その結果、検出手段の検出
用の光の光軸のずれ等の不都合を防止でき、安定した位
置検出を行なうことが可能となり、感光基板上に露光さ
れるパターンの重ね合わせ精度が向上するとしている。
【0017】特開平10−135117号を実施するこ
とにより、アライメント系(位置検出手段)に対して、
レチクルあるいは投影レンズ等よりの熱の影響が防止で
きる。これらの熱の影響を防止することにより、アライ
メント系の光路の空気のゆらぎはある程度軽減出来ると
思われる。しかしながら、温度上昇を0にすることは困
難であるため、熱の影響を全て廃絶することは出来な
い。
【0018】また、特開平10−135117号では、
アライメント系の温調を目的として、アライメント系と
気密性をもった包囲手段の間に温度制御された空気を流
している。すなわち、アライメント系の光路に温度制御
された空気を流している。このことにより、アライメン
ト系の光路上に空気の流れが生じ、これにより少なから
ずゆらぎが発生する。ゆらぎが発生することにより前述
した問題が発生する。
【0019】また、特開平10−135117号では、
レチクルステージ下部は包囲手段で覆われていないた
め、レチクルステージ駆動部の発熱により、レチクルス
テージ下部の光路にゆらぎが発生し、前述した問題が発
生する。特にTTL方式によりウエハマークを計測する
場合、投影レンズとマスクの間に照明および検出光の光
路を構成するため、レチクルステージ部の発熱による空
気のゆらぎが、計測精度悪化の大きな要因となり問題で
あった。
【0020】アライメント系の検出精度を向上させるた
めには、露光装置内部の熱の影響を対策することは有効
な手段である。その意味において、特開平10−135
117号は有効な手段であると言える。しかしながら、
さらなる検出精度の向上を図るには、前述した如く、ア
ライメント系の光路上の空気のゆらぎに起因する計測誤
差を低減させることが重要である。特開平10−135
117号は、検出精度向上のために露光装置内の熱の分
布を極力均一にするための提案であり、本提案では、露
光装置内での温度分布がほぼ均一になった状態で、熱に
よるアライメント系およびその保持部の変形に起因する
計測誤差を対策した上で、なお発生する空気のゆらぎに
起因する計測誤差の解決を課題とするものである。
【0021】また、他の従来例として、特開昭62−2
1222号がある。特開昭62−21222号は、アラ
イメント系の光路内のゆらぎが精度劣化要因であること
に着目し、ゆらぎを防止するために、全ての光路を真空
室内に構成するものである。
【0022】しかしながら、全ての光路を真空室に構成
するためには、実質的には装置全体を真空室に構成しな
ければならず、装置の構造が複雑化するという問題が有
る。また、ウエハ、レチクルの交換後に排気を行ない、
真空化するため、スループットが大幅に低下するという
問題もあった。
【0023】
【発明が解決しようとしている課題】本発明は上記のよ
うな状況に鑑みて成されたものであり、常に安定した精
度で感光基板の位置検出を行なえる投影型露光装置を提
供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者は、
露光装置において、感光基板の位置を検出する位置検出
手段と、前記位置検出手段の少なくとも一部の光路を包
囲する包囲部と、前記包囲部の外側に空調用の気体を吹
き付ける空調手段を備えていること、あるいは投影光学
系から前記検出手段に至る光路の5割以上が光学部品で
構成されていること、あるいはマスク近傍に照明光また
は検出光を透過させる光学部品を備えていることによっ
て上記課題が解決されることを見出し本発明に至った。
【0025】すなわち、本発明の投影型露光装置は、マ
スクに形成されたパターンの像を投影光学系を介して感
光基板上に転写する投影型露光装置において、前記感光
基板あるいはその支持ステージの位置を検出する位置検
出手段と、前記位置検出手段の少なくとも一部の光路を
包囲する包囲部と、前記包囲部の外側に空調用の気体を
吹き付ける空調手段とを備えたことを特徴とする。
【0026】ここで、前記感光基板の位置を検出する位
置検出手段は、前記感光基板上に構成された回折格子状
のマークに、同一周波数又は、僅かに周波数の異なるコ
ヒーレントビームを1方向あるいは2方向から投射し、
発生した2つの回折光を干渉させて、回折格子状マーク
の周期方向の位置あるいは、位置ずれを検出する干渉式
アライメント法であることが出来る。また、前記位置検
出手段は、TTL方式の検出手段であることが出来る。
また、前記空調手段は、流体による温調手段であること
が出来る。更に、前記包囲部は、前記投影光学系と前記
マスクの間に配置していることが出来る。
【0027】別の本発明の態様として、前記包囲部の外
側に所定の気密性をもって包囲する第2の包囲部を構成
し、前記第1の包囲部と前記第2の包囲部の間に温度制
御されたあるいは、温度変動の少ない所定の温度の気体
を流す空調手段とを備えたことを特徴とする。
【0028】別の本発明の投影型露光装置は、マスクに
形成されたパターンの像を投影光学系を介して感光基板
上に転写する投影型露光装置において、前記感光基板あ
るいはその支持ステージの位置を検出する位置検出手段
の照明光または検出光の光路の一部が前記マスクと前記
投影光学系の間に構成され、前記投影光学系から前記検
出手段に至る光路の5割以上が光学部品で構成されてい
ることを特徴とする。
【0029】ここで、前記位置検出手段は、TTL方式
の検出手段であることが出来る。また、前記検出手段が
干渉式アライメント法であることが出来る。別の本発明
の投影露光装置は、マスクに形成されたパターンの像を
投影光学系を介して感光基板上に転写する投影型露光装
置において、前記感光基板あるいはその支持ステージの
位置を検出する位置検出手段の照明光または検出光の光
路の一部が前記マスクと前記投影光学系の間に構成さ
れ、前記マスク近傍に前記照明光または前記検出光を透
過させる光学部品を備えていることを特徴とする。ここ
で、前記位置検出手段は、TTL方式の検出手段である
ことが出来る。また、前記検出手段が干渉式アライメン
ト法であることが出来る。
【0030】これらの構成を採ることにより、干渉式ア
ライメント方式にてウエハをアライメントする場合に、
アライメント系の光路上での空気のゆらぎの発生が防止
あるいは低減でき、その結果、ウエハの位置計測精度を
向上もしくは安定させることが出来る。特に、TTL方
式で干渉式アライメント方式の場合、投影光学系とマス
ク(レチクル)の間で、レチクルステージ駆動部の発熱
により発生していた、アライメント系光路の空気のゆら
ぎを防止または低減でき、位置計測精度を向上もしくは
安定させることが出来る。
【0031】また、アライメント検出部から投影レンズ
に至る光路を光学部品で構成させることにより、光路の
ゆらぎを防止または低減出来る。
【0032】さらに、干渉式アライメント方式に適用し
た場合、より有効であるが、画像計測アライメント方式
に適用しても有効であることは言うまでもない。
【0033】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。 [実施例1]本発明の実施例1を図1を用いて説明す
る。図1は、本発明の実施例1が適用可能な投影露光装
置と、それに組み込まれる位置合わせ装置(アライメン
ト装置)との構成を示す。
【0034】図1において、露光用の照明光(水銀ラン
プからのg線、i線、あるいはエキシマレーザ光源から
の紫外線パルス光)は、光源100より、照明光学系1
01,103、ミラー102を介してレチクルRのパタ
ーン領域を均一な照度分布で照明する。レチクルRは、
2次元方向(XY方向)に微動可能なレチクルステージ
RSに真空吸着等の手法により保持されている。レチク
ルRのパターン領域を通過した照明光は、両側テレセン
トリック(又は片側テレセントリック)な投影レンズP
Lに入射し、ウエハWの表面(フォトレジスト層)に達
する。ここで、投影レンズPLは照明光の波長に関して
最良に収差補正されており、その波長のもとでレチクル
RとウエハWとは互いに共役な位置関係を保っている。
また、照明光はケーラ照明であり、投影レンズPLの瞳
内の中心に光源像として結像される。
【0035】レチクルRの周辺には不図示のレチクルア
ライメントマークが形成されており、当該マークを不図
示のレチクルアライメント系によって検出する。そし
て、レチクルアライメント系によって検出された位置情
報に基づいて、レチクルステージRSを駆動し、レチク
ルRを投影レンズPLの光軸に対して位置決めするよう
になっている。
【0036】一方、ウエハWはウエハホルダWHを介し
て、ウエハステージWS上に載置されている。ウエハス
テージWSは、2次元(XY方向)に移動可能に構成さ
れると同時に、干渉計104によってその座標値を逐次
計測するようになっている。すなわち、干渉計104か
らの座標計測値等に基づいて制御部120によりウエハ
ステージWSの移動や位置決めを行なう。ウエハステー
ジWS上にはベースライン計測等で使用する不図示基準
マークが設けられている。
【0037】本実施例では、ウエハWの位置を検出する
手段は、TTL方式のアライメント光学系である。この
アライメント系において、He−Neレーザ等のレーザ
光源111から射出されるレーザビームは、ウエハW上
のレジスト層に対して非感光性のものを使用する。この
ビームは、アライメント検出部110を介し、ミラー2
に入射する。ミラー2は、空気光路を極力少なくするた
めに、プリズム型の形状としている。出射側は投影レン
ズPL近傍になるように構成している。
【0038】ミラー2で投影レンズ側に反射したビーム
は、投影レンズPLの視野の周辺に光軸AXと平行に入
射する。そして、ビームは投影レンズPLの瞳の中心を
通ってウエハWを垂直に照射し、ウエハW上のアライメ
ントマークを照射する。図2にアライメントマーク部を
模式的に示す。アライメントマーク11は、一定のピッ
チと一定の段差を持った回折格子状のマークで形成され
ている。
【0039】ビームが照射されることにより、レーザー
ビーム10の両側にはn次回折光(n=±1,±2・・
・)が発生する。図2には+1次回折光12a、−1次
回折光12b、+2次回折光13a、−2次回折光13
bのみ示す。アライメントマーク部で発生した回折光
は、投影レンズPL、ミラー2を介して、アライメント
検出部110に入射し、干渉状態がセンサで計測され、
アライメントマーク位置が計測される。
【0040】アライメント検出部110から出射したビ
ームは、ミラー2に至るまでの光路をカバー1により覆
われている。カバー1は所定の密閉度を有している。こ
のため空気の流れが光路上に入り込むことはない。ま
た、カバー1の外部には、温度制御部3により温調され
た空気が送風管4により供給されている。送風管4は、
断熱構造であり、さらに振動伝達を低減する手段が構成
されていることが望ましい。送風管4により、カバー1
の外側に温調された空気が吹き付けられているため、カ
バー1およびカバー1で覆われた部分は温度勾配の発生
が押さえられ、その内部すなわち、光路部に空気のゆら
ぎが発生しない、あるいは低減される。このことによ
り、空気のゆらぎに起因する計測誤差が低減される。
【0041】なお、前記包囲部カバー1に吹き付ける気
体は、装置の温度分布を均一にするため、投影光学系、
レチクル部、ウエハ部等の空調温度と同一もしくはほぼ
等しい温度に制御されていることが望ましい。更に、前
記包囲部カバー1またはその周辺に温度センサを設け、
所定の温度に制御する目的で積極的に温度制御した気体
を吹き付けてもかまわない。また、前記包囲部カバー1
で覆われた部分の温度安定性を目的に気体を吹き付ける
ため、温度安定性が達成されれば気体ではなく、液体に
よる温調であってもかまわない。
【0042】[実施例2]図4を用いて、実施例2につ
いて説明する。図1と同様の部分は説明を省略する。図
1との違いは、レチクルステージRS下部のアライメン
ト検出部110から投影レンズPLに至るまでの光路中
に、光学部品5(例えばオプチカルロッド)を構成した
ことである。
【0043】従来、レチクルステージRSの駆動部が発
熱し、ゆらぎが発生していた部分が光学部品5にて構成
されるため、ゆらぎによる影響が大幅に低減されるもの
である。
【0044】さらに、レチクルステージRSの駆動部の
発熱によりゆらぎが発生する部分全てが、前記光学部品
5にて構成されることが望ましい。
【0045】計測誤差に占めるゆらぎの影響を半減する
ためには、少なくとも、アライメント検出部から投影レ
ンズに至る光路の5割以上を光学部品5で構成すること
が有効である。
【0046】[実施例3]図5を用いて、実施例3につ
いて説明する。図1と同様の部分は説明を省略する。図
1との違いは、前記包囲部カバー1の外側に第2の包囲
カバー1aを設け、前記送風管4よりの温調された空気
を前記包囲部カバー1と前記第2の包囲カバー1aとの
間に供給するものである。このことにより、前記包囲部
カバー1の周辺に温調された空気の層が構成される。す
なわち外部に対しより熱的に絶縁されることになり、空
気のゆらぎの発生を防止出来るものである。
【0047】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく
特許請求の範囲に示された本発明の技術的思想としての
要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例え
ば、干渉式アライメント方式で構成されたオフアクシス
アライメントセンサを用いた露光装置にも本発明を適用
できることは言うまでもない。
【0048】
【デバイス生産方法の実施例】次に上記説明した露光装
置を利用したデバイスの生産方法の実施例を説明する。
図7は微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、
液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン
等)の製造のフローを示す。ステップ1(回路設計)で
はデバイスのパターン設計を行なう。ステップ2(マス
ク製作)では設計したパターンを形成したマスクを製作
する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコンや
ガラス等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4
(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマ
スクとウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエ
ハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立
て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製された
ウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセ
ンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージ
ング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6
(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの
動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こう
した工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷
(ステップ7)される。
【0049】図8は上記ウエハプロセスの詳細なフロー
を示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化
させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁
膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上
に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン
打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では上記説明した露光装置によってマ
スクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ
17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ
18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分
を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチ
ングが済んで不要となったレジストを取り除く。これら
のステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に
多重に回路パターンが形成される。
【0050】本実施例の生産方法を用いれば、従来は製
造が難しかった高集積度のデバイスを低コストに製造す
ることができる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、ウエハをアライメント
する場合に、アライメント系の光路上での空気のゆらぎ
の発生が防止あるいは低減できるため、ウエハの位置計
測精度を向上もしくは安定させることが出来るという効
果がある。特に、TTL方式で干渉式アライメント方式
の場合、投影光学系とマスク(レチクル)の間で、レチ
クルステージ駆動部の発熱により発生していた、アライ
メント系光路の空気のゆらぎを防止または低減でき、位
置計測精度を向上もしくは安定させることが出来るとい
う効果がある。
【0052】また、アライメント検出部から投影レンズ
に至る光路を光学部品(ゆらぎが発生しない部分)で構
成させることにより、光路のゆらぎを防止または低減出
来るという効果がある。
【0053】また、アライメント系の光路上のマスク近
傍に照明光または検出光を透過させる光学部品を配置す
ることにより、光路のゆらぎを防止または低減できると
いう効果もある。
【0054】さらに、干渉式アライメント方式に適用し
た場合、より有効であるが、画像計測アライメント方式
に適用しても有効であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の投影露光装置と、それに組み込ま
れる位置合わせ装置(アライメント装置)との構成を示
す。
【図2】 アライメントマーク部における入射ビームと
回折光の模式図。
【図3】 アライメント検出光の瞳面の概略図。
【図4】 実施例2の投影露光装置と、それに組み込ま
れる位置合わせ装置(アライメント装置)との構成を示
す。
【図5】 実施例3の投影露光装置と、それに組み込ま
れる位置合わせ装置(アライメント装置)との構成を示
す。
【図6】 従来例の投影露光装置と、それに組み込まれ
る位置合わせ装置(アライメント装置)との構成を示
す。
【図7】 微小デバイスの製造のフローを示す。
【図8】 ウエハプロセスの詳細なフローを示す。
【符号の説明】
1:カバー、2:ミラー、3:温度制御部、4:送風
管、5:光学部品A(空気のゆらぎが発生しない部
分)、10:ビーム、11:アライメントマーク、12
a:+1次回折光、12b:−1次回折光、13a:+
2次回折光、13b:−2次回折光、30:画像計測時
の光束、31:+1次回折光、32:−1次回折光、1
00:光源、101,103:照明光学系、102:ミ
ラー、104:干渉計用移動鏡、105干渉計、110
アライメント検出部、111:アライメント用光源、1
20:制御部、R:レチクル、RS:レチクルステー
ジ、PL:投影レンズ、W:ウエハ、WH:ウエハホル
ダ、WS:ウエハステージ、AX:投影光学系光軸。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクに形成されたパターンの像を投影
    光学系を介して感光基板上に転写する投影型露光装置に
    おいて、前記感光基板あるいはその支持ステージの位置
    を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段の少なく
    とも一部の光路を包囲する包囲部と、前記包囲部の外側
    に空調用の気体を吹き付ける空調手段とを備えたことを
    特徴とする投影型露光装置。
  2. 【請求項2】 前記感光基板の位置を検出する位置検出
    手段は、前記感光基板上に構成された回折格子状のマー
    クに、同一周波数又は、僅かに周波数の異なるコヒーレ
    ントビームを1方向あるいは2方向から投射し、発生し
    た2つの回折光を干渉させて、回折格子状マークの周期
    方向の位置あるいは、位置ずれを検出する干渉式アライ
    メント法であることを特徴とする請求項1に記載の投影
    型露光装置。
  3. 【請求項3】 前記位置検出手段は、TTL方式の検出
    手段であることを特徴とする請求項2に記載の投影型露
    光装置。
  4. 【請求項4】 前記空調手段は、流体による温調手段で
    あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
    の投影型露光装置。
  5. 【請求項5】 前記包囲部は、前記投影光学系と前記マ
    スクの間に配置していることを特徴とする請求項3また
    は4に記載の投影型露光装置。
  6. 【請求項6】 前記包囲部の外側に所定の気密性をもっ
    て包囲する第2の包囲部を構成し、前記第1の包囲部と
    前記第2の包囲部の間に温度制御されたあるいは、温度
    変動の少ない所定の温度の気体を流す空調手段とを備え
    たことを特徴とする請求項1に記載の投影型露光装置。
  7. 【請求項7】 前記感光基板の位置を検出する位置検出
    手段は、TTL方式であり、前記検出手段の照明光また
    は検出光の光路の一部が前記マスクと前記投影光学系の
    間に構成されていることを特徴とする請求項6に記載の
    投影型露光装置。
  8. 【請求項8】 マスクに形成されたパターンの像を投影
    光学系を介して感光基板上に転写する投影型露光装置に
    おいて、前記感光基板あるいはその支持ステージの位置
    を検出する位置検出手段の照明光または検出光の光路の
    一部が前記マスクと前記投影光学系の間に構成され、前
    記投影光学系から前記検出手段に至る光路の5割以上が
    光学部品で構成されていることを特徴とする投影型露光
    装置。
  9. 【請求項9】 前記位置検出手段は、TTL方式の検出
    手段であることを特徴とする請求項8に記載の投影型露
    光装置。
  10. 【請求項10】 前記検出手段が干渉式アライメント法
    であることを特徴とする請求項9に記載の投影型露光装
    置。
  11. 【請求項11】 マスクに形成されたパターンの像を投
    影光学系を介して感光基板上に転写する投影型露光装置
    において、前記感光基板あるいはその支持ステージの位
    置を検出する位置検出手段の照明光または検出光の光路
    の一部が前記マスクと前記投影光学系の間に構成され、
    前記マスク近傍に前記照明光または前記検出光を透過さ
    せる光学部品を備えていることを特徴とする投影型露光
    装置。
  12. 【請求項12】 前記位置検出手段は、TTL方式の検
    出手段であることを特徴とする請求項11に記載の投影
    型露光装置。
  13. 【請求項13】 前記検出手段が干渉式アライメント法
    であることを特徴とする請求項12に記載の投影型露光
    装置。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至13のいずれかに記載の
    露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴とする
    デバイス製造方法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012238673A (ja) * 2011-05-10 2012-12-06 Canon Inc 露光装置及びデバイスの製造方法

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JP2012238673A (ja) * 2011-05-10 2012-12-06 Canon Inc 露光装置及びデバイスの製造方法

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