JP2001006575A - 偏向ヨークおよびその製造方法 - Google Patents

偏向ヨークおよびその製造方法

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JP2001006575A
JP2001006575A JP11178237A JP17823799A JP2001006575A JP 2001006575 A JP2001006575 A JP 2001006575A JP 11178237 A JP11178237 A JP 11178237A JP 17823799 A JP17823799 A JP 17823799A JP 2001006575 A JP2001006575 A JP 2001006575A
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magnetic core
frame
deflection yoke
deflection
difference absorbing
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Hisaaki Ueno
寿明 植野
Kazuhiko Endo
和彦 遠藤
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】偏向ヨークに用いる磁気コアの研磨を行うべき
面を極力低減して、コスト削減を図る。 【解決手段】偏向ヨークの磁気コア5と、その保持枠体
20との間に、両者の寸法差に応じて変形する寸法差吸
収材30が介在している。枠体20は、磁気コア5の縁
部を保持する位置決め部を有し、寸法差吸収材30は、
位置決め部内の、少なくとも磁気コア5の縁端面5bが
接触する面に設けられている。たとえば、寸法差吸収材
30を磁気コア5の縁端面5b側から、偏向コイルが接
触する面と反対の非研磨面(縁部外面5c)側にまで延
在させる。この場合、磁気コア5の縁部は、その内面5
aのみ研磨され、縁端面5b、縁部外面5cおよび外面
5eは研磨されていない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、枠体に保持された
偏向コイルおよび磁気コアを有し、陰極線管に装着され
たときに、上記偏向コイルおよび上記磁気コアからなる
磁気回路を用いて陰極線管の電子銃からのビームを偏向
する偏向ヨークおよびその製造方法に関する。特定的
に、本発明は、磁気コアの研磨面積を減らしても、その
寸法誤差を吸収できる構造の偏向コイルと、その製造方
法とに関する。
【0002】
【従来の技術】陰極線管(CRT)において、電子銃か
らのビームを偏向するための偏向ヨークは、枠体に保持
された偏向コイルと磁気コアからなる磁気回路を有す
る。磁気コアは、通常、ホーン形のフェライトからな
り、枠体とともに偏向コイルが巻かれるコイルボビンと
して機能する。コイルの捲線形状がサドル形の場合、枠
体に保持された磁気コアの後方および前方の径が異なる
両縁部側にワイヤを引っかけながら、磁気コアの湾曲し
た内面に沿ってワイヤがサドル状に巻かれる。枠体は、
磁気コアを保持するとともに、コイルを引っかけて縁部
の周回方向に引き回すためのフックを具備する。また、
コイルの捲線形状がトロイダル形の場合、磁気コアの両
面にコイルが直接巻かれる。なお、磁気コアは、とくに
トロイダル形の場合に、2分割され、コイルを巻いた状
態で分割面を突き合わせて用いる場合がある。
【0003】偏向ヨークは、サドル形またはトロイダル
形に巻いた垂直偏向コイルの内側に、スペーサと称され
る樹脂成形部品を介在させて、水平偏向コイルをサドル
形に巻いた構成となっている。
【0004】ところで、磁気コアがフェライトからなる
場合、その形成工程では、フェライト粉を型に入れてホ
ーン形の成形品を作った後、この成形品を高温で焼き固
めて、最終的な磁気コアを得る。この焼き締める際に最
初の成形品の体積がかなり収縮することから、磁気コア
の最終形状はバラツキが大きくなる。磁気コアは、コイ
ルボビンとして用いられることから、その外形寸法のバ
ラツキを小さく抑える必要がある。したがって、磁気コ
アの成形後、必要な外面部分を研磨して、磁気コアの外
形寸法を規格内に収めるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この従来の偏向ヨーク
では、そのコンバーゼンス特性の要求値を満足するた
め、磁気コアの製造工程において全数を外形寸法を測定
しながら一つ一つ研磨する必要があった。そのため、従
来の偏向ヨークでは、磁気コアの作製の作業性が他の工
程に比べ極端に悪く、これが偏向ヨークの製造コストを
高くしている一つの要因であった。
【0006】とくに、垂直偏向コイルをサドル形とした
偏向ヨークにおける磁気コアは、コイルワイヤが直接接
触する内面のほかに、磁気コアと枠体の組み立て精度を
確保するために、磁気コアの一方の縁部(通常、径が大
きな前方縁部)も研磨する必要があった。
【0007】たとえば、図9に示すホーン形の磁気コア
100においては、垂直偏向コイルのワイヤが直接接触
する内面100aのほかに、枠体の位置決め部が接触す
る前方縁面100bおよび前方縁部外面100cがとも
に研磨されている。なお、磁気コア100の後方縁面1
00dおよび外面100eは、ワイヤが直接接触せず、
かつ正確な位置決めにも使用されないので研磨されてい
ない。このような磁気コア100では、研磨すべき面積
が広いことから、製造コストを大幅に削減できなかっ
た。
【0008】本発明の目的は、磁気コアの研磨を行うべ
き面を極力低減できる構造の偏向ヨークと、その製造方
法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る偏向ヨーク
は、枠体に保持された偏向コイルおよび磁気コアを有
し、陰極線管に装着されたときに、上記偏向コイルおよ
び上記磁気コアからなる磁気回路を用いて発生させた磁
界により陰極線管の電子銃からのビームを偏向する偏向
ヨークであって、上記枠体と上記磁気コアとの間に、両
者の寸法差に応じて変形する寸法差吸収材が介在してい
る。上記磁気コアは、上記偏向コイルと接触する面が研
磨され、上記寸法差吸収材と接触する面が研磨されてい
ない。
【0010】たとえば、上記枠体は、上記磁気コアの縁
部を保持する位置決め部を有し、上記寸法差吸収材は、
上記位置決め部内の、少なくとも磁気コアの縁端面が接
触する面に設けられている。この場合、上記磁気コアの
縁部は、その内面のみ研磨され、外面および縁端面は研
磨されていない。あるいは、上記寸法差吸収材は、上記
磁気コアの縁端面側から、上記偏向コイルが接触する面
と反対の非研磨面側にまで延在する。また、上記磁気コ
アは、その内面に上記偏向コイルが接触し、上記位置決
め部は、上記磁気コアの内面に接触する位置決め基準面
を有する。
【0011】上記寸法差吸収材は、上記枠体および上記
磁気コアの形成材料より柔らかな材料からなる。たとえ
ば、上記枠体はプラスチック樹脂からなり、上記寸法差
吸収材はシリコン樹脂からなる。また、上記磁気コアは
フェライトからなる。
【0012】このような構成の偏向ヨークでは、寸法差
吸収材が枠体に設けられていることから、枠体に磁気コ
アを装着したときに、磁気コアの寸法が設計中心値より
ずれていても、その寸法差を寸法差吸収材が変形するこ
とにより吸収する。したがって、たとえば枠体との取り
付け部分である磁気コア縁部の、仕上がり後の許容誤差
を従来より大きく設定し、この縁部に対する磁気コアの
研磨工程を省略できる。
【0013】本発明に係る偏向ヨークの製造方法は、枠
体に保持された偏向コイルおよび磁気コアを有し、陰極
線管に装着されたときに、上記偏向コイルおよび上記磁
気コアから構成される磁気回路を用いて陰極線管の電子
銃からのビームを偏向する偏向ヨークの製造方法であっ
て、上記枠体の成形の際に、その枠体の上記磁気コアと
の接触部分の一部に、当該枠体と磁気コアの寸法差に応
じて変形する寸法差吸収材を形成する。
【0014】好適に、上記枠体および寸法差吸収材の形
成では、共通金型内に異なる箇所から異なる材料を注入
する。また、上記磁気コアの形成後に研磨工程を有し、
当該研磨工程では、好適に、当該磁気コアの上記偏向コ
イルに接する面を研磨し、上記寸法差吸収材に接する面
を含む他の面は研磨しない。
【0015】この偏向ヨークの製造方法では、製造コス
トを低減するために、磁気コアの少なくとも寸法差吸材
に接する面の研磨が省略される。これにともなって寸法
差吸収材を形成する工程が必要となるが、この工程で
は、共通金型内に異なる箇所から異なる材料を注入す
る、いわゆる2色成形法を用いて寸法差吸収材を作る
と、寸法差吸収材つきの枠体を一回の金型成形により製
造できる。また、枠体を樹脂成形などで製造した後に、
その所定面に寸法差吸収材を後から貼り付ける方法であ
っても、磁気コアの寸法を正確に測定しながら研磨する
場合より手間および時間は短い。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態に係る
偏向ヨークの概略構成を一部断面で示す図である。この
偏向ヨーク1は、幾つかの樹脂成形部品を組み立ててな
る枠体の内部に、垂直偏向コイル、水平偏向コイルなら
びに磁気コアを装着させたものである。
【0017】図2および図3は、この偏向ヨーク1のコ
イルの概略構成を模式的に示す図である。図2では水平
偏向コイル、図3では垂直偏向コイルについて、それぞ
れ正面と側面で示す。本例では何れのコイルもワイヤを
サドル形に巻き取って形成されている。図2に示す水平
偏向コイル2は、偏向ヨークの上下に分離された2つの
サドル形コイル2a,2bからなり、図において符号4
で示しHセパレータと称されるホーン形に樹脂成形され
た枠体の内面に沿って配置されている。つまり、Hセパ
レータ4の内面、径が小さい後端部の外周、再びHセパ
レータ4の内面、径が大きな前端部の外周に沿ってワイ
ヤが巻かれている。水平偏向コイル2によって垂直磁界
EVが発生し、これにより水平方向のビーム走査がなさ
れる。この水平方向のビーム走査の周波数は、たとえ
ば、TV用で15.75kHz、コンピュータ・ディス
プレイ用で48〜120kHzである。
【0018】一方、垂直偏向コイル3は、図3に示すよ
うに、偏向ヨークの左右に分離され、それぞれHセパレ
ータ4の外面、後端部の外周、Hセパレータ4の外面、
前端部の外周に沿って巻かれたワイヤからなる2つのサ
ドル形コイル3a,3bから構成されている。垂直偏向
コイル3によって水平磁界EHが発生し、これにより垂
直方向のビーム走査がなされる。この垂直方向のビーム
走査の周波数は、たとえば、TV用で60Hz、コンピ
ュータ・ディスプレイ用で60〜85Hzである。
【0019】実際に図1の構造では、Hセパレータ4は
最も内側に位置し、その内面側を通って両端面に設けら
れたフックに水平偏向コイル2が巻かれている。Hセパ
レータ4の外側に、フェライトなどからなる磁性コア5
が配置されている。
【0020】磁性コア5は、Vセパレータと称される窓
付きの枠体により保持されている。この枠体は、磁気コ
アの前側端部を受けるリング状の第1枠体20と、磁気
コアの外側を覆って、これを第1枠体20に押し当てな
がら第1枠体20と係合する窓付きの第2枠体6からな
る。Hセパレータ4と磁性コア5の隙間を通ってVセパ
レータ6,20のフックに垂直偏向コイル3が巻かれて
いる。
【0021】図1に示すように、偏向ヨーク本体の両側
に、基板保護カバー7が取り付けられている。基板保護
カバー7内には、コイル特性調整用の基板8が設けられ
ている。Vセパレータの第1枠体20にピンボード8a
が保持され、ピンボード8aから外側に複数の接続ピン
8bが突出して設けられている。接続ピン8bの根元に
各コイルワイヤが巻かれてはんだ付けされ、接続ピン8
bの先端部が基板8の裏から表に突き出し、基板8の表
面側パターンにはんだ付けされている。これにより、コ
イル特性調整用の基板8と各偏向コイル2,3との電気
的な接続が達成されている。
【0022】セパレータの前方端面を覆って前カバー9
が取り付けられている。前カバー9の周縁に、画回転調
整用コイルのワイヤを巻き付けるための溝9aが形成さ
れている。また、セパレータ4,6の後方端面を覆って
後カバー10が取り付けられている。特に図示しない
が、後カバー10内には、電子銃からの赤(R),緑
(G),青(B)の3本のビームの相対位置関係を調整
するためのコンバーゼンスヨークが収納されている。
【0023】図4(A)は磁気コアの上面図、図4
(B)は一部を断面で示す側面図である。また、図5
(A)はVセパレータを構成する第1枠体の上面図、図
5(B)は一部を断面で示す第1枠体の側面図である。
図6(A)および図7(A)は、第1枠体の一部を拡大
して断面とともに示す斜視図、図6(B)および図7
(B)は、磁気コアを装着した際の拡大断面図である。
さらに、図8は、磁気コアを枠体内に装着する際の組み
立て図である。
【0024】磁気コア5は、図4に示すように、上方部
分の周壁は比較的切り立っているが、下方にいくほど次
第に周壁の径が広がるようなホーン形の全体形状を有す
る。そして、CRTに取り付けた後は後方端面となる磁
気コア5の上端面5dは、比較的径が小さく幅が太い円
形リング状に形成されている。また、CRTに取り付け
た後は前方端面となる磁気コア5の下端面5bは、比較
的径が大きく幅が細い円形リング状に形成されている。
本実施形態に係る磁気コア5においては、その内面5a
が垂直偏向コイル3(図1)に直接接触することとなる
ため研磨されているが、その他の面は一切研磨されてい
ない。つまり、本実施形態では、通常研磨されない後方
端面5dや外面5eのほかに、従来では研磨されていた
前方端面5bおよび前方端部外面5cに対しても研磨は
なされていない。
【0025】Vセパレータを構成する第1枠体20は、
図5に示すように、平板リング状の基部21を有し、そ
の基部21の内縁に、磁気コア5の前方端面5b(4)
が当接する位置決め部22が設けられている。位置決め
部22は、基部21と同一平面上に設けられ、磁気コア
5の前方端面5bが突き当てられる水平部22a、水平
部22aの外側に突出する垂直壁22b、水平部22a
の内側端面から斜め上方に延びる位置決め爪22cとか
ら構成されている。位置決め爪22cは、水平部22a
の周回方向に所定間隔をおいて多数設けられている。各
位置決め爪22cの垂直壁22側の面は、磁気コア5の
装着時に、精度よく研磨された磁気コア5の内面5aに
当接し、位置決め時の基準面となる。また、各位置決め
爪22cより下の部分は、斜め下方に延びた先端部分が
基部21の裏面と平行な方向に曲がって、これによりフ
ック23が形成されている。このフック23に、垂直偏
向コイル3が引っ掛けられる。基部21上には鉤形ヒン
ジ24が所定間隔をおいて複数設けられ、基部21の外
側には、ピンボード8a(図1)を取り付けるための2
つの端子保持部25が、互いに対抗して設けられてい
る。これら第1枠体20を構成する基部21、位置決め
部22、フック23、鉤形ヒンジ24および端子保持部
25は、たとえばプラスチック樹脂により一体に成形さ
れている。
【0026】本実施形態においては、図6および図7に
示すように、上記した第1枠体20の、少なくとも位置
決め部22の水平部22a上に、磁気コアの寸法バラツ
キを吸収するための寸法差吸収材が設けられている。す
なわち、図6の例では、位置決め部22の水平部22a
上のみ、第1枠体を一周したリング形状の寸法差吸収材
30が設けられている。また、図7の例では、水平部2
2a上のほかに、垂直壁22bの内面側にも寸法差吸収
材30が延在している。
【0027】この寸法差吸収材30は、第1枠体20お
よび磁気コア5の形成材料より柔らかな材料、たとえば
シリコン樹脂からなる。具体的形成方法としては、既に
形成した第1枠体20にシリコン樹脂テープを後から貼
り付けてもよいが、望ましくは、いわゆる2色成形法に
より第1枠体20と同時に寸法差吸収材30を形成する
とよい。つまり、使用する樹脂成形金型に、第1枠体2
0の主構成材料であるプラスチック樹脂の供給口の他
に、位置決め部に対応した部分にシリコン樹脂の注入口
を予め用意しておき、この注入口から必要量のシリコン
樹脂を入れて、第1枠体20の形成時に寸法差吸収材3
0も同時に形成する。このようにすると、寸法差吸収材
30を形成するために工程が増えることがなく、これに
よるコストの増加は殆どない。
【0028】一方、Vセパレータの第2枠体6は、図8
に示すように、全体では磁気コアの外側をすっぽりと覆
うような形状を有している。第2枠体6の上面には垂直
偏向コイル3が引っ掛けられるフック6aが形成され、
また、第2枠体6の下端部外面には、第1枠体20の鉤
形ヒンジ24が挿入する貫通穴を有する止め部6bが、
鉤形ヒンジ24に対応する位置および個数で形成されて
いる。
【0029】組み立て時には、まず、磁気コア5を第1
枠体20上に載せる。このとき、磁気コア5の前方縁部
が、第1枠体20の位置決め部21内に嵌まるようにす
る。この磁気コア5の装着時には、図6(B)および図
7(B)に示すように、磁気コア5の非研磨面、即ち前
方端面5b(および前方端部外面5c)に、第1枠体2
0に予め設けた寸法差吸収材30が接触する。
【0030】つぎに、止め部6bが第1枠体20の鉤形
ヒンジ24に合うように第2枠体6を位置合わせした
後、第2枠体6を磁気コア5に被せて押し当てる。鉤形
ヒンジ24が弾性変形し、その鉤頭が止め部6bから出
たときに鉤形ヒンジ24の撓みが元に戻ると、第2枠体
6が磁気コア5を挟んだ状態で第1枠体20と係合し、
コア組み立て体が完成する。この組み立てにおいて、磁
気コア5の外形寸法がまちまちだと組み立てができなか
ったり、磁気コア5と枠体とにガタが生じることがある
が、本実施形態では、寸法差吸収材30が必要なだけ変
形して、研磨を省略したことによる磁気コア5の寸法の
バラツキが吸収されている。したがって、組み立てがで
きなかったり、ガタが生じるようなことがない。
【0031】本実施形態に係る偏向ヨーク1は、その磁
気コア5の製造時に研磨面積が少なく、その分、研磨に
要する時間およびコストが低減できる。このコスト削減
効果に比べると、寸法差吸収材30を形成するのに要す
るコスト増加は殆ど無視できるほど小さい。したがっ
て、本実施形態では、偏向ヨーク1の製造コストを全体
として低減できる利点がある。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る偏向ヨークおよびその製造
方法によれば、磁気コアの少なくとも寸法差吸収材に接
する面の研磨が省略でき、その分、研磨面積を減らして
製造コストを低減できる。いわゆる2色成形方法では寸
法差吸収材の付加による製造コストの増加は殆どなく、
また、寸法差吸収材を後から張り付ける場合でも、磁気
コアのコストは研磨面積が大きな従来の場合より低く抑
えられ、全体として偏向ヨークの製造コストを低減でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る偏向ヨークの概略構成
を一部断面で示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る偏向ヨークにおいて、
水平偏向コイルの概略構成を模式的に示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る偏向ヨークにおいて、
垂直偏向コイルの概略構成を模式的に示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る磁気コアの上面図、お
よび、一部を断面で示す側面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る偏向ヨークにおいて、
磁気コアを保持する枠体を構成する第1枠体の上面図、
および、一部を断面で示す側面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る偏向ヨークにおいて寸
法差吸収材の形状例を示すための、第1枠体の一部を拡
大して断面とともに示す斜視図、および、磁気コアを装
着した際の拡大断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る偏向ヨークにおいて寸
法差吸収材の他の形状例を示すための、第1枠体の一部
を拡大して断面とともに示す斜視図、および、磁気コア
を装着した際の拡大断面図である。
【図8】本発明の実施形態に係る偏向ヨークの製造にお
いて、磁気コアを枠体内に装着する際の組み立て図であ
る。
【図9】研磨面を説明するために一部を断面で示した、
従来のホーン形磁気コアの側面図である。
【符号の説明】
1…偏向ヨーク、2,2a,2b…水平偏向コイル、
3,3a,3b…垂直偏向コイル、4…Hセパレータ、
5…磁気コア、5a…内面、5b…前方端面、5c…前
方端部外面、5d…後方端面、5e…外面、6…第2枠
体(枠体)、6a…フック、6b…止め部、7…基板保
護カバー、8…基板、8a…ピンボード、8b…接続ピ
ン、9…前カバー、9a…溝、10…後カバー、20…
第1枠体(枠体)、21…基部、22…位置決め部、2
2a…水平部、22b…垂直壁、22c…位置決め爪、
23…フック、24…鉤形ヒンジ、25…端子保持部、
30…寸法差吸収材。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】枠体に保持された偏向コイルおよび磁気コ
    アを有し、陰極線管に装着されたときに、上記偏向コイ
    ルおよび上記磁気コアからなる磁気回路を用いて発生さ
    せた磁界により陰極線管の電子銃からのビームを偏向す
    る偏向ヨークであって、 上記枠体と上記磁気コアとの間に、両者の寸法差に応じ
    て変形する寸法差吸収材が介在している偏向ヨーク。
  2. 【請求項2】上記磁気コアは、上記偏向コイルと接触す
    る面が研磨され、上記寸法差吸収材と接触する面が研磨
    されていない請求項1に記載の偏向ヨーク。
  3. 【請求項3】上記枠体は、上記磁気コアの縁部を保持す
    る位置決め部を有し、 上記寸法差吸収材は、上記位置決め部内の、少なくとも
    磁気コアの縁端面が接触する面に設けられている請求項
    1に記載の偏向ヨーク。
  4. 【請求項4】上記磁気コアの縁部は、その内面のみ研磨
    され、外面および縁端面は研磨されていない請求項3に
    記載の偏向ヨーク。
  5. 【請求項5】上記寸法差吸収材は、上記磁気コアの縁端
    面側から、上記偏向コイルが接触する面と反対の非研磨
    面側にまで延在する請求項4に記載の偏向ヨーク。
  6. 【請求項6】上記磁気コアは、その内面に上記偏向コイ
    ルが接触し、 上記位置決め部は、上記磁気コアの内面に接触する位置
    決め基準面を有する請求項3に記載の偏向ヨーク。
  7. 【請求項7】上記寸法差吸収材は、上記枠体および上記
    磁気コアの形成材料より柔らかな材料からなる請求項1
    に記載の偏向ヨーク。
  8. 【請求項8】上記枠体はプラスチック樹脂からなり、 上記寸法差吸収材はシリコン樹脂からなる請求項7に記
    載の偏向ヨーク。
  9. 【請求項9】上記磁気コアはフェライトからなる請求項
    1に記載の偏向ヨーク。
  10. 【請求項10】上記枠体は、上記寸法差吸収材が設けら
    れた第1枠体と、 上記第1枠体上に上記磁気コアを載置した状態で、磁気
    コアを挟んだまま上記第1枠体と係合する第2枠体とを
    有する請求項1に記載の偏向ヨーク。
  11. 【請求項11】上記磁気コアと上記第1および第2枠体
    との組み立て体に巻かれる第1コイルと、 上記第1コイルの内側から上記組み立て体に装着される
    第3枠体と、 上記第3枠体を挟んで上記第1コイルと対峙するように
    巻かれる第2コイルとを有する請求項10に記載の偏向
    ヨーク。
  12. 【請求項12】枠体に保持された偏向コイルおよび磁気
    コアを有し、陰極線管に装着されたときに、上記偏向コ
    イルおよび上記磁気コアから構成される磁気回路を用い
    て発生させた磁界により陰極線管の電子銃からのビーム
    を偏向する偏向ヨークの製造方法であって、 上記枠体の成形の際に、その枠体の上記磁気コアとの接
    触部分の一部に、当該枠体と磁気コアの寸法差に応じて
    変形する寸法差吸収材を形成する偏向ヨークの製造方
    法。
  13. 【請求項13】上記枠体および寸法差吸収材の形成で
    は、共通金型内に異なる箇所から異なる材料を注入する
    請求項12に記載の偏向ヨークの製造方法。
  14. 【請求項14】上記磁気コアの形成後に研磨工程を有
    し、 当該研磨工程では、当該磁気コアの上記偏向コイルに接
    する面を研磨し、上記寸法差吸収材に接する面を含む他
    の面は研磨しない請求項12に記載の偏向ヨークの製造
    方法。
  15. 【請求項15】上記寸法差吸収材を、上記枠体および上
    記磁気コアの形成材料より柔らかな材料から形成する請
    求項12に記載の偏向ヨークの製造方法。
  16. 【請求項16】上記枠体本体をプラスチック樹脂から形
    成し、 上記寸法差吸収材をシリコン樹脂から形成する請求項1
    5に記載の偏向ヨークの製造方法。
  17. 【請求項17】上記磁気コアを、フェライト粉による成
    形品を焼き固めて形成する請求項12に記載の偏向ヨー
    クの製造方法。
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