JP2001005410A - 表示装置の製造方法 - Google Patents

表示装置の製造方法

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JP2001005410A
JP2001005410A JP11175182A JP17518299A JP2001005410A JP 2001005410 A JP2001005410 A JP 2001005410A JP 11175182 A JP11175182 A JP 11175182A JP 17518299 A JP17518299 A JP 17518299A JP 2001005410 A JP2001005410 A JP 2001005410A
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electrode
guide
plating
electrodes
forming
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JP11175182A
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Inventor
Shigeo Fujimori
茂雄 藤森
Tetsuo Oka
哲雄 岡
Takeshi Ikeda
武史 池田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低抵抗を有する膜厚の大きなガイド電極を形成
し、そのガイド電極を活用して第二電極のパターニング
形成を可能にする。 【解決手段】第一電極または第二電極の少なくとも一方
に電気的に接続されるガイド電極をめっき法により形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】基板上に形成された第一電極
とそれに対向して設けられた第二電極とを含む表示装置
の製造方法に関する。さらに具体的には、第一電極また
は第二電極の少なくとも一方と電気的に接続したガイド
電極をめっき法により形成する工程を含む表示装置の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発光型フラットパネルディスプレイとし
てプラズマディスプレイパネルや電界発光ディスプレイ
が注目されている。これらのフラットパネルディスプレ
イは画像情報電気信号を画像光に変換する表示装置であ
り、その駆動方式として時分割駆動方式を採用している
ものが多い。時分割駆動方式は、画面を複数の要素電極
に分割し、これらの要素電極に時分割して駆動電圧を印
加する方式である。電極構成は、一般に、対向する平行
なストライプ状の電極が交差するマトリクス構造であ
る。このように対向配置された電極を第一電極および第
二電極と表示する。
【0003】表示装置では、一方の基板側に表示光を取
り出すために、透明基板と透明電極を用いる。ディスプ
レイが大型化すると透明電極の導電性を向上させるため
に、ガイド電極を付設して使用することがある。また、
非透明電極の側にもガイド電極を設けて導電性を向上さ
せることも行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】第一電極および第二電
極の少なくとも一方にガイド電極を設ける場合、真空蒸
着などの手段を用いて導電性の金属成分をパターン化す
ることが必要である。ディスプレイが大型化した場合、
真空条件下で行う作業は設備的にも、手順的にも負担が
大きく、材料のロスも大きくなるという問題がある。ま
た、真空蒸着法などの手法では、成膜を厚く形成するた
めには作業時間が長くなり、非効率的になるので、高い
導電性を有するガイド電極を得るのには限界がある。さ
らに、ガイド電極をある程度まで厚く形成して、これを
後工程の機能要素として用いることが考えられるが、真
空蒸着法などの従来の手段でこれを達成することは非常
に困難である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、第一電極、第
二電極の少なくとも一方に電気的に接続されるガイド電
極をめっき法で形成することにより、前記の課題を解決
する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、基板上に形成された第
一電極と前記第一電極に対向して設けられた第二電極と
を含む表示装置の製造方法であって、前記第一電極およ
び前記第二電極の少なくとも一方に電気的に接続された
ガイド電極をめっき法により形成する工程を含むことを
特徴とする表示装置の製造方法である。
【0007】さらに本発明は、第一電極上に少なくとも
有機化合物からなる発光層を含む薄膜層を形成する工程
と、前記薄膜層上に第二電極を形成する工程とを含むこ
とを特徴とする表示装置の製造方法である。
【0008】本発明が目的とする表示装置の製造方法
は、有機電界発光素子からなる表示装置に限定されるも
のではなく、その駆動方式に時分割方式が用いられてお
り、対向し、交差する第一電極と第二電極が設置されて
いる表示装置に好適に用いられる。表示装置の大型化に
伴って、これらの電極の導電性を改善し、高速駆動を可
能にするためガイド電極が併設される。ガイド電極は、
金属材料を用いて減圧条件下で行われる各種の蒸着法で
形成されるのが一般的である。このような形成方法では
金属を厚膜化して抵抗値をより小さくするなどの試みに
は限界があるなどの問題がある。本発明では、この課題
を常圧条件下で実施でき、金属を比較的厚膜に堆積させ
ることが簡便にできるめっき法を用いて解決する。
【0009】めっき法によって形成されるガイド電極の
材料としてはAl、Zn、Ag、Au、Cu、Cr、S
n、In、Ni、Taなどの金属を例示することができ
る。これらの金属元素を含んだめっき液中に基板を浸
し、その表面に金属元素を析出させることでガイド電極
を形成する。電気めっき法では、一般的に析出面を陰
極、析出金属を含む金属板を陽極として両極間に電流を
流し、めっき液中の金属イオンを陰極上で電気的に還元
することで金属を析出させる。無電解めっき法では、め
っき液中の金属イオンを化学的な還元反応や置換反応に
より還元することで金属を析出させるので、絶縁体上に
もめっきを施すことが可能である。
【0010】Niもしくはその合金はめっき手法やめっ
き浴が多様であり、好ましい材料の1つである。Niめ
っき液としてはワット浴、スルファミン酸浴、黒ニッケ
ル浴、ニッケルセリサイト浴などの公知のものを使用す
ることができる。Cuはさらに導電性が低く、特に好ま
しい材料である。Cuめっき液としては硫酸銅浴、ホウ
フッ化銅浴、ピロリン酸銅浴、シアン化銅浴などの公知
のものを使用することができる。
【0011】めっき法を用いて第一電極および第二電極
のいずれか一方に電気的に接続されたガイド電極を形成
するには、めっき用レジストをパターニングした開口部
にめっき材料を堆積させる方法が用いられる。
【0012】以下に、本発明を具体的に示すため、例と
してめっき法による第二電極に電気的に接続されたガイ
ド電極の製造方法を図示し、説明する。
【0013】表示装置においては、表示光を取り出すた
めにいずれか一方の基板を透明基板とし、その上に透明
電極を形成して用いることが多い。本発明の表示装置お
よび有機電界発光素子からなる表示装置においては、基
板上に形成される第一電極を透明電極とする。基板は透
明プラスチック類およびガラス材料から選択して用いる
ことができるが、無アルカリガラスなどのガラス材料を
用いることが好ましい。透明電極材料としては、酸化
錫、酸化亜鉛、酸化バナジウム、酸化インジウム、酸化
錫インジウム(ITO)などがあるが、パターニングを
行う表示装置用途においては、加工性に優れたITOを
第一電極に用いることが好ましい。図1は、パターニン
グされたITOからなる第一電極2が基板1上に形成さ
れている状態を示す。導電性向上のためにITOには少
量の銀や金などの金属が含有されてもよく、ガイド電極
を併設することがある。このガイド電極は、種々の真空
蒸着法で形成することが多いが、めっき法で形成するこ
ともできる。
【0014】本発明の表示装置の製造方法は、第一電極
の一部に絶縁層を形成する工程と、前記絶縁層上にガイ
ド電極をめっき法により形成する工程とを含むことが好
ましい。
【0015】絶縁層は、第一電極と第二電極との短絡を
防止することを目的とするものであり、種々の無機系お
よび有機系材料が用いられる。無機系材料としては、酸
化ケイ素をはじめとして酸化マンガン、酸化バナジウ
ム、酸化チタン、酸化クロムなどの酸化物材料、ケイ
素、ガリウム砒素などの半導体材料、ガラス材料、セラ
ミックス材料などを、有機系材料としては、ポリビニル
系、ポリイミド系、ポリスチレン系、アクリル系、ノボ
ラック系、シリコーン系などのポリマー材料などが好ま
しい。
【0016】図2は、パターニングされたITO第一電
極上の発光領域および電極引き出し部との接触部分を除
いて、その他の部分に絶縁層3を形成した状態を示す平
面図である。この絶縁層形成の形状は図示したものに限
定されるものではない。ガイド電極は、この絶縁層上に
めっき法で形成される。
【0017】めっきは、電気めっきおよび無電解めっき
のいずれの方法を用いてもよい。本発明では、基板上に
導電層を形成する工程と、前記導電層上にガイド電極を
めっき法により形成する工程と、前記導電層の露出部分
をエッチング法により除去する工程とを含む表示装置の
製造方法が好ましい。すなわち、電気めっきの方法を可
能にする導電層を形成しておき、その上にめっき法でガ
イド電極を形成する。次いで、ガイド電極をエッチング
レジストとして活用し、露出している導電層をエッチン
グで除去することが可能である。
【0018】導電層は、図2に示した絶縁層が形成され
た後に基板の全面に形成することができる。この導電層
として、フォトマスクなどに汎用されているクロムを用
いると成膜やエッチングの条件が確立されているので好
ましいが、これに限定されるものではなく、その他の導
電性材料を用いることができる。電気めっきを実施する
場合には、電流密度の違いによる析出金属の膜厚のばら
つきを小さくする観点から、導電層の電気抵抗値が低い
ことが好ましい。
【0019】導電層上の必要な部分にパターン化したガ
イド電極をめっきで形成するには、基板上にめっきレジ
ストを塗布し、パターニングする工程と、前記レジスト
を利用してガイド電極をめっき法で形成する工程が含ま
れる。図3は、導電層を全面に形成した基板の上に、め
っき用レジスト4を塗布し、ガイド電極を形成する部分
を開口部としたパターンを形成した状態を示す平面図で
ある。図3の開口部5はガイド電極となる開口部であ
り、開口部6はITO第一電極の引き出し電極となる開
口部で、開口部7は後で形成される第二電極の引き出し
電極となる開口部である。この状態で導電性金属、例え
ばCuを電気めっきすることにより、それぞれの開口部
にCuめっきが進行する。
【0020】すなわち、本発明の製造方法は、ガイド電
極形成と同時に、引き出し電極をめっき法により形成で
きるという特徴を有している。さらに、電気めっき法で
は、めっき用レジストの開口部の大きさの違いを利用し
て電流密度を積極的に変化させることで、例えばガイド
電極の膜厚を厚く、引き出し電極の膜厚を薄く形成する
ことも可能である。
【0021】めっきを行った後で、めっきレジストを剥
離した状態を示す平面図が図4である。図4には、第二
電極用のガイド電極8、ITO第一電極の引き出し電極
9、および第二電極用の引き出し電極10が示されてい
る。ここで形成された第二電極用ガイド電極はITO第
一電極/絶縁層/導電層の上に存在し、引き出し電極は
導電層の上に存在する。そこで同一の導電性金属、例え
ばCuからなるガイド電極および引き出し電極をエッチ
ングレジストとして、導電層、例えばクロム膜をエッチ
ングし除去することができる。このように導電層をエッ
チング除去した状態を表す平面図が図5である。図5に
は、ITO第一電極2、絶縁層3、第二電極用ガイド電
極8、第一電極用の引き出し電極9、第二電極用引き出
し電極10が示されている。
【0022】図6は図3の状態に対してめっきを行った
状態を示す平面図であり、図7は断面図である。すなわ
ち、基板1上にITO第一電極2が形成され、それに交
差する方向に絶縁層3が存在し、その上に全面に導電層
11が形成されている。めっきレジスト4は、絶縁層上
の所定の位置にめっき用の開口部が来るようにパターニ
ングされる。この状態で導電性金属のめっきが行われ
る。
【0023】めっき用レジストは特に限定されず、コー
ティング型のレジストを用いてもよく、ドライフィルム
型のレジストを使用してもよい。また、使用するめっき
液の種類や温度、pHに応じて、水溶性タイプや溶剤可
溶性タイプを選択することができる。レジスト膜厚は5
μm程度のものが利用可能であり、典型的なガイド電極
の幅は20〜30μm程度なので解像性には問題がな
い。めっき膜の厚みをレジスト膜厚以内に設定する場合
には12に示す形態のガイド電極が得られ、もしレジス
ト膜厚以上にめっきを進行させた場合には、13に示す
きのこ状の形態を有するガイド電極が形成可能である。
また、ピンホールなどの問題のない範囲で極薄膜のガイ
ド電極を形成することもできる。第一電極用のガイド電
極には薄膜形状のガイド電極が好ましい。
【0024】めっき法によるガイド電極の形成方法とし
て、レジストパターンを形成後にめっきする方法のみで
なく、めっきで全面にガイド電極用の導電膜を形成した
後で、従来のフォトリソグラフィ法でパターニングして
ガイド電極を形成することもできる。
【0025】めっき法により膜厚が数μmにおよぶガイ
ド電極が形成できることから、本発明は、ガイド電極形
成工程の後に、蒸発源から飛来させた第二電極材料を基
板上に付着せしめることで第二電極を形成する工程を行
うことができるという特徴を発揮する。
【0026】すなわち、第二電極のパターニング形成法
として隔壁法が知られているが、本発明で得られる膜厚
の大きなガイド電極自体をその隔壁として用いることで
第二電極のパターン化形成が可能になる。図8はその状
態を示す断面図である。基板1の上にITO第一電極2
があり、その上に交差する絶縁層3を形成し、ガイド電
極8はその絶縁層の上に存在する。これは、図6および
図7に示したレジスト膜厚より低い状態でめっきの進行
を停止したガイド電極を用いたものであり、薄膜層15
を形成した後に、ガイド電極を隔壁として斜め蒸着で第
二電極材料を蒸着すると、ガイド電極の一方の側は第二
電極14と電気的に接続した状態となり、もう一方の側
は第二電極と分離した形態を有するので短絡は生じず、
ガイド電極は表示装置製造方法における機能要素として
の役割を果たすと同時に、ガイド電極としての本来の機
能も発揮することができる。
【0027】さらに図6および図7に示した13のよう
にレジスト膜厚を越えてめっきを行った場合に得られる
きのこ状の形状を有するガイド電極を形成した場合に
は、蒸発源に対してガイド電極が基板上につくるデッド
スペースを利用して第二電極を電気的に分離せしめるこ
とでパターニングすることができる。この場合には斜め
蒸着ではなく垂直方法から第二電極材料を蒸着すること
もできる。図9は、きのこ状の形状を有するガイド電極
13と電気的に分離された第二電極14の関係を示す断
面図である。
【0028】図9の状態では、形成されたガイド電極が
隔壁としての役割を果たすだけであり、第二電極用のガ
イド電極として有効にならない。従って、本発明の表示
装置の製造方法においては、第二電極パターニング工程
と同時に、ガイド電極に第二電極材料を付着せしめるこ
とで第二電極と前記ガイド電極とを電気的に接続させる
ようにすることが好ましい。すなわち、第二電極材料を
垂直方向から蒸着して所定の膜厚に堆積した後、引き続
いて斜め蒸着を行って、ガイド電極と第二電極の片方の
端を電気的に接続することができる。
【0029】さらに、図9に示すガイド電極と第二電極
との電気的な接続には、第二電極パターニング工程の後
に、第二電極とガイド電極とを導電性物質を介して電気
的に接続させる工程を含む方法を用いてもよい。すなわ
ち、この場合、改めて第二電極材料の斜め蒸着を行って
もよいし、第二電極材料と異なる導電性材料を斜め蒸着
してもよく、ガイド電極と第二電極の片方の端を導電性
物質で電気的に接続する方法ならこれらに限定されな
い。
【0030】本発明の製造方法を有機電界発光素子から
なる表示装置に適用する場合、基板上に形成された第一
電極上に少なくとも有機化合物からなる発光層を含む薄
膜層を形成する工程が必要である。薄膜層を形成する工
程は、図5に示した状態に対して実施される。シャドー
マスクを用いたマスク蒸着法が用いられる場合には、ガ
イド電極がマスクを密着保持するためのスペーサーとし
て有効に作用し、薄膜層がマスクと接触して傷つきなど
の欠陥を生じることから保護するスペーサーとしての役
割を果たすことができる。
【0031】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を説明するが、
本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0032】実施例1 厚さ1.1mmの無アルカリガラス基板表面にスパッタ
リング法によって厚さ130nmのITO透明膜を形成
したITO基板を120×100mmの大きさに切断し
た。フォトリソグラフィ法によりITO基板をパターニ
ングし、長さ90mm、幅80μmのストライプ状の第
一電極を100μmピッチで816本形成した。
【0033】つぎにネガティブ型のリフトオフ用フォト
レジスト(日本ゼオン社製:ZPN1100)を全面に
厚さ3μmに塗布した。このレジストのパターニングに
用いたフォトマスクは、65μm幅で235μmの長さ
の開口部が幅方向は100μmピッチで、長さ方向は3
00μmピッチで配置されたものを用いた。ストライプ
状の第一電極上にフォトマスクの幅65μmがその中心
に配置されるように位置合わせしてパターニングした。
【0034】このリフトオフレジストのパターン形状は
逆テーパー型になるのが特徴である。引き続きガラス基
板の全面に電子ビーム蒸着法で厚さ150nmの酸化ケ
イ素膜を形成した。この基板をアセトン中で超音波洗浄
するとリフトオフレジストが溶解し、レジストの開口部
に蒸着された酸化ケイ素膜が第一電極上に残留する。す
なわち、絶縁膜はリフトオフレジストのパターニングに
用いたフォトマスクのパターン配置と一致した幅65μ
mで長さ235μmの開口部が、幅方向には100μm
ピッチで、長さ方向には300μmピッチで配置された
ものとなる。
【0035】次の工程は、導電層形成であり、Crをス
パッタリング法で基板全面に150nmの厚さに堆積さ
せた。
【0036】この導電層上にめっき用のレジストを基板
全面に塗布した。このレジストのパターニングに用いる
フォトマスクは、先に形成した絶縁層に対応してピッチ
300μmで幅30μm、長さ100mmの開口部を2
01本有し、同時に基板周辺部に第一電極および第二電
極のそれぞれのピッチと本数に対応する引き出し電極用
の開口部を有するものを用いる。レジストをパターニン
グした後、めっき液として酸性硫酸銅浴、陰極として前
記Crからなる導電層、陽極として銅板を用い、温度約
40℃にて電流密度1A/dm2未満の比較的低い電流
密度でCuの電気めっきを実施した。これによりガイド
電極および引き出し電極を形成した。その後、このCu
をレジストとして用い、硝酸セリウムアンモニウムと硝
酸と水からなる溶液でCrをエッチングすることで導電
層の不要部分を除去した。
【0037】実施した電気めっきの厚みはレジスト膜厚
よりも薄い4μmに設定したのでレジスト剥離の後に得
られたガイド電極の断面形状はほぼ矩形であった。ま
た、このガイド電極の長手方向の電気抵抗値は約500
Ω/mであった。
【0038】少なくとも有機化合物からなる発光層を含
む薄膜層は、抵抗線加熱方式による真空蒸着法で形成す
る。この時の真空度は2×10-4Pa以下で、蒸着中は
蒸着源に対して基板を回転させた。まず、正孔輸送層と
して、銅フタロシアニンを15nm、ビス(N−エチル
カルバゾール)を60nm発光領域の全面に蒸着した。
【0039】次に発光層の形成を行うが、用いるシャド
ーマスクは次のようにして形成したものである。すなわ
ち、電鋳法によって電鋳母型上にNi−Co合金を析出
させることで、図10に示すようにストライプ状の開口
部32を有し、それを横切るように形成された補強線3
3が存在し、マスク部分31と補強線とが同一平面内に
形成された構造を有する。このシャドーマスクの外形は
120×84mm、マスク部分の厚さは25μmであ
る。長さ90mm、幅100μmのストライプ状開口部
がピッチ300μmで272本配置されている。各スト
ライプ形状開口部には、開口部を横切り直交する幅20
μmの補強線がピッチ1.8mmで形成されている。シ
ャドーマスクは外形が等しい幅4mmのステンレス鋼製
フレーム34に固定されている。
【0040】前記発光層形成用シャドーマスクを基板前
方に配置して形成されているガイド電極に密着させ、基
板後方にはフェライト系磁石(日立金属社製、YBM−
1B)を配置した。この際、ストライプ状第一電極がシ
ャドーマスクのストライプ状開口部の中心に位置し、補
強線がガイド電極のある位置と一致するように、両者は
位置合わせされている。
【0041】このように配置した基板に対して、先ず青
色(B)発光層の形成を行う。B発光層としては、4,
4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ジフェニル
(DPVBi)を用いた。この場合にはゲスト材料を使
用せず、DPVBiのみを20nm蒸着した。次いで、
発光層形成用シャドーマスクの配置を第一電極の1ピッ
チ分だけずらした状態で、赤色(R)発光層を形成し
た。R発光層のホスト材料は8−ヒドロキシキノリンア
ルミニウム錯体(Alq3)であり、これにゲスト材料と
して1重量%の4−(ジシアノメチレン)−2−t−ブ
チル−6−(ジュロリジルスチリル)ピラン(DCJT
B)を共蒸着しながら、15nmの厚さに蒸着した。さ
らに、シャドーマスクを第一電極の1ピッチ分ずらし、
Alq3と1,3,5,7,8−ペンタメチル−4,4
−ジフロロ−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−イン
ダセン(PM546)を共蒸着して厚さ21nmの緑色
(G)発光層を形成した。この後、発光領域の全面にD
PVBiを35nm、Alq 3を10nm蒸着し、最後
に薄膜層をリチウム蒸気に曝して電子輸送層を形成し
た。
【0042】次にガイド電極を隔壁として活用して、基
板を蒸着源に対して傾けて設置し、斜め蒸着を行って2
00nmのアルミニウムを蒸着して第二電極を形成し
た。第二電極間の短絡のないことが確認され、それぞれ
の第二電極はガイド電極と電気的に接続していることが
確認された。これによりガイド電極が併設された200
本のストライプ状第二電極が形成された。
【0043】本実施例のめっき法で形成された膜厚の大
きなガイド電極は、マスク蒸着の際にはスペーサーの役
割を果たして薄膜層の傷付きを防止し、第二電極の形成
の際には隔壁として作用して第二電極のパターニング形
成を可能にし、さらに本来の目的である第二電極用のガ
イド電極として機能させることができた。
【0044】実施例2 めっき用レジストの膜厚を約5μm越えてめっきを進行
させて、ガイド電極として頭部に出っ張りの生じたきの
こ状の形態を有するものとして、実施例1に示した薄膜
層の形成までを実施した。
【0045】第二電極の形成を行うアルミニウムの蒸着
は、蒸着源に対して基板を平行に配置して回転させて実
施した。ガイド電極が基板上に作るデッドスペースのた
めに第二電極は電気的に分離されてパターニングされ
る。所定の厚みに第二電極を蒸着した後、蒸着源に対し
て基板を傾け、斜め蒸着を実施して第二電極の一端をガ
イド電極と電気的に接続させた。
【0046】本実施例においても、ガイド電極は表示装
置の製造工程の機能要素として活用されると共に、本来
の目的のガイド電極として作用することが確認された。
さらに、ガイド電極の断面積が実施例1に比べて増大し
たため、その長手方向の電気抵抗値は約200Ω/mと
なり、第二電極の低抵抗化がより促進された。
【0047】
【発明の効果】第一電極および第二電極の少なくとも一
方に電気的に接続されるガイド電極をめっき法で形成す
る工程を含む表示装置の製造方法により、ガイド電極の
厚膜化が可能であり、低抵抗化に寄与できる。さらに表
示装置の製造工程において隔壁法の第二電極パターニン
グの隔壁としての役割を果たすことができると共に、シ
ャドーマスクを用いた発光層を含む薄膜層の形成におい
てはスペーサーとしての役割をし、薄膜層の傷つきが防
止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パターニングされたITOからなる第一電極が
基板上に形成されている状態を示す平面図。
【図2】絶縁層を形成した状態を示す平面図。
【図3】めっきレジストをパターニングした状態を示す
平面図。
【図4】めっきを行った後、めっきレジストを剥離した
状態を示す平面図。
【図5】導電層をエッチング除去した状態を示す平面
図。
【図6】図3の状態に対してめっきを行った状態を示す
平面図。
【図7】図6のXX′断面図。
【図8】ガイド電極を隔壁として第二電極を形成した状
態を示す断面図。
【図9】ガイド電極と第二電極が電気的に分離されてい
る状態を示す断面図。
【図10】発光層形成に用いたシャドーマスクの形状を
示す平面図。
【符号の説明】
1 基板 2 第一電極 3 絶縁層 4 めっきレジスト 5 ガイド電極となるレジスト開口部 6 第一電極の引き出し電極となるレジスト開口部 7 第二電極の引き出し電極となるレジスト開口部 8 ガイド電極 9 第一電極の引き出し電極 10 第二電極の引き出し電極 11 導電層 12 ガイド電極の形状1 13 ガイド電極の形状2 14 第二電極 15 薄膜層 31 マスク部分 32 開口部 33 補強線 34 フレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K007 AB06 AB18 BA06 CC04 DA02 FA01 5C094 AA24 AA43 BA21 BA29 BA31 CA19 DA13 EA03 EA07 EA10 GB01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に形成された第一電極と、第一電極
    に対向して設けられた第二電極とを含む表示装置の製造
    方法であって、第一電極または第二電極の少なくとも一
    方に電気的に接続されるガイド電極をめっき法により形
    成する工程を含むことを特徴とする表示装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】第一電極上に少なくとも有機化合物からな
    る発光層を含む薄膜層を形成する工程と、前記薄膜層上
    に第二電極を形成する工程とを含むことを特徴とする請
    求項1記載の表示装置の製造方法。
  3. 【請求項3】第一電極上の一部に絶縁層を形成する工程
    と、前記絶縁層上にガイド電極をめっき法により形成す
    る工程とを含むことを特徴とする請求項1記載の表示装
    置の製造方法。
  4. 【請求項4】基板上に導電層を形成する工程と、前記導
    電層上にガイド電極をめっき法により形成する工程とを
    含むことを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方
    法。
  5. 【請求項5】導電層上にレジストをパターニングする工
    程と、前記レジストを利用してガイド電極をめっき法に
    よりパターニングする工程とを含むことを特徴とする請
    求項4記載の表示装置の製造方法。
  6. 【請求項6】ガイド電極形成と同時に、引き出し電極を
    めっき法により形成することを特徴とする請求項1記載
    の表示装置の製造方法。
  7. 【請求項7】ガイド電極形成工程の後に、蒸発源から飛
    来させた第二電極材料を基板上に付着せしめることで第
    二電極を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1
    記載の表示装置の製造方法。
  8. 【請求項8】蒸発源に対してガイド電極が基板上につく
    るデッドスペースを利用して第二電極を電気的に分離せ
    しめることでパターニングすることを特徴とする請求項
    7記載の表示装置の製造方法。
  9. 【請求項9】第二電極パターニング工程と同時に、ガイ
    ド電極に第二電極材料を付着せしめることで第二電極と
    前記ガイド電極とを電気的に接続させることを特徴とす
    る請求項8記載の表示装置の製造方法。
  10. 【請求項10】第二電極パターニング工程の後に、第二
    電極とガイド電極とを導電性物質を介して電気的に接続
    させる工程を含むことを特徴とする請求項8記載の表示
    装置の製造方法。
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