JP2001003873A - エアポンプ装置 - Google Patents

エアポンプ装置

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JP2001003873A JP11174040A JP17404099A JP2001003873A JP 2001003873 A JP2001003873 A JP 2001003873A JP 11174040 A JP11174040 A JP 11174040A JP 17404099 A JP17404099 A JP 17404099A JP 2001003873 A JP2001003873 A JP 2001003873A
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のポンプ本体をケーシングを介して相互
に連結させ、ポンプ能力を容易に増減できる小型で比較
的安価なエアポンプ装置を提供する。 【解決手段】 ポンプ機構4(4A,4B)には、ダイ
アフラム室の膨張時に、ポンプ室62(62A,62
B)外の空気を一方のダイアフラム室に流入させる第1
吸気口IN−1及びポンプ室の空気を他方のダイアフラ
ム室に流入させる第2吸気口と、ダイアフラム室の圧縮
時に、一方のダイアフラム室の空気をポンプ室に流出さ
せる第1排気口及び他方のダイアフラム室の空気をポン
プ室62(62A,62B)外に流出させる第2排気口
OUT−2とを備え、一方のポンプ機構4Aの出力側
(第2排気口OUT−2)が他方のポンプ機構4Bの入
力側(第1吸気口IN−1)に整合して連通されるよう
に、各ポンプ機構の前記第1吸気口と前記第2排気口を
同一軸線上に配置させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気の吸引及び吐
出を行うエアポンプ装置に係り、例えば物を吸着したり
飛散させたりする場合や、観賞魚その他の水棲動物飼育
用の水槽に対するエアレーションその他、各種の分野で
の使用が可能であるが、特にクリーンルーム内における
半導体ウエハの真空吸着などには好適なエアポンプ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のエアポンプ装置としては、例え
ば実公昭56−9103号公報、実公昭63−4670
4号公報、実用新案登録第2565626号公報に開示
されたものなどがあり、これらではポンプ室内に設けた
ダイアフラムを電磁石と永久磁石を併用した電磁式駆動
手段で駆動させて吸気(空気の吸引)又は排気(空気の
吐出)を行っている。
【0003】上記公報によるものを含む従来のダイアフ
ラム式エアポンプ装置は、オイルレスなので使用される
周囲の環境を汚染しないこと、低振動で騒音の発生が少
ないこと、構成部材の劣化が少なくて長寿命であること
からメンテナンスの点で有利であること、など他の方式
によるエアポンプ装置と比較して利点があり、例えば水
槽のエアレーションを行う吐出ポンプや半導体ウエハの
真空吸着を行う吸引ポンプなどのように、特に環境を損
なうことを嫌い且つ長期間に亘って安定した性能を維持
する用途には好適である。
【0004】しかし、必要なポンプ能力が可変調整では
不可能な大幅な増加を伴う変更が必要になった場合に、
例えばエアレーションを目的としたエアポンプにおいて
容積の大きな水槽に変更する際や、ウエハの吸着を目的
としたエアポンプにおいて口径及び重量の大きなウエハ
吸着用に転用する際には、必要なポンプ能力が充足でき
る能力の高い別のエアポンプに取り替えて使用したり、
今までのものと同程度の能力のエアポンプをもう1台追
加し、2台の流路を外部配管で直列に連結した状態で同
時に使用することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このために、前者の場
合には需用者は能力の高い高価なエアポンプを新たな購
入したり、今まで使用していたエアポンプが不要になる
などの経済的負担と損失を負うことになり、後者の場合
にはポンプ本体だけではなく電源ユニットや外部配管も
含めて2台分が必要であって、経済的負担と装置全体が
大型化すること及び個別のものを同時に運転させる操作
上の煩わしさなどがあり、これらのエアポンプを供給す
るメーカー側でも、ポンプ能力の異なる各種のエアポン
プを個別に生産する必要があり、コストの低減や在庫管
理の簡素化を図る上での支障になるなど、改善を必要と
する課題があった。
【0006】そこで本発明では、上記したような従来技
術の課題を改善し得るエアポンプ装置を提供するもので
あり、その主な目的は、複数のポンプ本体をケーシング
を介して相互に連結させ、ポンプ能力を容易に増減させ
ることができると共に、小型で比較的安価なエアポンプ
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ケーシング内
に設けた密閉されたポンプ室へポンプ機構を収容させ、
左右一対のダイアフラム室を形成する各ダイアフラムを
支持して対向する各振動板を、電磁石と永久磁石を併用
した電磁式駆動手段で可動させ、各ダイアフラム室を膨
張又は圧縮作動して吸気又は排気を行うエアポンプ装置
を実施対象とするものである。
【0008】本発明によるエアポンプ装置では、前記ポ
ンプ機構には、ダイアフラム室の膨張時にポンプ室外の
空気を一方のダイアフラム室に流入させる第1吸気口
と、ダイアフラム室の膨張時にポンプ室の空気を他方の
ダイアフラム室に流入させる第2吸気口と、ダイアフラ
ム室の圧縮時に一方のダイアフラム室の空気をポンプ室
に流出させる第1排気口と、ダイアフラム室の圧縮時に
他方のダイアフラム室の空気をポンプ室外に流出させる
第2排気口とを備え、同様の構成による複数の各ポンプ
機構をケーシングを介して連設した際に、一方のポンプ
機構の出力側が他方のポンプ機構の入力側に整合して連
通されるように、各ポンプ機構の前記第1吸気口と前記
第2排気口を同一軸線上に配置させた。(請求項1)
【0009】請求項1のエアポンプ装置によると、空気
圧の増減を目的として複数のポンプ機構を接続する際に
外部配管を用いないで直接的に連結できるので、接続が
容易で且つ装置を小型化することが可能であると共に、
既存のエアポンプ装置を活用してポンプ能力の増大を計
ることが可能であり、ユーザーにとってもメーカーにと
っても経済的である。
【0010】請求項1のエアポンプ装置において、上下
に連通させる連通筒を設けた第1のポンプ取付け基板を
備えたポンプケースの上部側に、空洞部を備えた上部端
末ケースが着脱可能に装着され、前記空洞部によって形
成される第1ポンプ室に収容する態様で第1のポンプ機
構を取り付け、第1のポンプ機構の第1吸気口を上部端
末ケースに設けた連通筒を介して第1のポンプ室外に連
通させると共に、第1のポンプ機構の第2排気口を第1
のポンプ取付け基板に設けた連通筒を介して第1のポン
プ室外に連通させて基本形となる一連形ポンプを構成し
ている。
【0011】この一連形ポンプに対し、前記ポンプケー
スの下部側には空洞部を備えた下部端末ケースが着脱可
能に装着され、当該空洞部によって形成される第2ポン
プ室に収容する態様で第2のポンプ機構を第1のポンプ
取付け基板の下部側に取り付け、第1のポンプ機構の第
2排気口と第2のポンプ機構の第1吸気口を、前記第1
のポンプ取付け基板の連通筒を介して連通させ、第2の
ポンプ機構の第2排気口を下部端末ケースに設けた連通
筒を介して第2のポンプ室外に連通させて二連形ポンプ
を構成することができる。(請求項2)
【0012】請求項2のエアポンプ装置によると、請求
項1の効果に加え、基本形となる一連形ポンプの第1の
ポンプ取付け基板の下部側に対し、下部端末ケースの空
洞部に収容される態様で第2のポンプ機構を取り付ける
と、小型化された二連形ポンプに容易で且つ経済的に変
更することができる。
【0013】請求項2のエアポンプ装置に対し、前記下
部端末ケースに代え、上部側及び下部側の双方に空洞部
を備えた中間ケースを設けると共に、中間ケースの下部
側に第2のポンプ取付け基板を備えたポンプケースを取
付け、前記中間ケースの上部側の空洞部によって形成さ
れる第2のポンプ室には、第1のポンプ取付け基板の下
部側に取り付けた第2のポンプ機構を収容させ、下部側
の空洞部によって形成される第3のポンプ室には、第2
のポンプ取付け基板の上部側に装着した第3のポンプ機
構を収容させ、第2のポンプ機構の第2排気口と第3の
ポンプ機構の第1吸気口が、前記中間ケースに設けた連
通筒を介して連通された三連形ポンプを構成することが
できる。(請求項3)
【0014】請求項3のエアポンプ装置によると、二連
形ポンプの下部端末ケースを取り外して中間ケースを取
り付けると共に、中間ケースの下部側に一連形ポンプと
同様の構成による第3のポンプ機構を取り付けた第2の
ポンプケースを追加することで、小型化された三連形ポ
ンプに容易で且つ経済的に変更することができる。
【0015】請求項2のエアポンプ装置に対し、前記第
1のポンプ取付け基板と下部端末ケースとの間に、上部
側及び下部側の双方に空洞部を備えた中間ケースを設け
ると共に、中間ケースの下部側に第2のポンプ取付け基
板を備えたポンプケースを取付け、前記中間ケースの上
部側の空洞部によって形成される第2のポンプ室には、
第1のポンプ取付け基板の下部側に取り付けた第2のポ
ンプ機構を収容させ、下部側の空洞部によって形成され
る第3のポンプ室には、第2のポンプ取付け基板の上部
側に装着した第3のポンプ機構を収容させ、前記下部端
末ケースの空洞部によって形成される第4のポンプ室に
は、第2のポンプ取付け基板の下部側に装着した第4の
ポンプ機構を収容させ、第2のポンプ機構の第2排気口
と第3のポンプ機構の第1吸気口が、前記中間ケースに
設けた連通筒を介して連通され、第3のポンプ機構の第
2排気口と第4のポンプ機構の第1吸気口が、前記下部
端末ケースに設けた連通筒を介して連通された四連形ポ
ンプを構成することことができる。(請求項4)
【0016】請求項4のエアポンプ装置によると、二連
形ポンプの第1のポンプ取付け基板と下部端末ケースと
の間に、三連形ポンプと同様の中間ケースと、第3及び
第4のポンプ機構を上下に取り付けたポンプケースを追
加することで、小型化された四連形ポンプに容易で且つ
経済的に変更することができる。
【0017】請求項2〜4のエアポンプ装置において、
前記上部端末ケースの上部側には上蓋を取付け、この上
蓋には一端側を吸気用の外部配管と接続される吸引口と
して他端側を吸気室に連通させた吸引管路を設け、この
吸気室は前記上部端末ケースに収容された上部側のポン
プ機構の第1吸気口と連通させると共に、当該吸気室内
に吸気側フィルターを装着させた形態を採ることができ
る。(請求項5)
【0018】請求項5のエアポンプ装置によると、吸気
側フィルターが内蔵されるので、外部配管の途中に別途
にフィルターを装着させる必要が無く、取り扱い操作が
容易になる。
【0019】請求項2〜5のエアポンプ装置において、
前記下部端末ケース又は最下端に設けたポンプケースの
下部側には下蓋を取付け、この下蓋には一端側を排気口
として他端側を排気室に連通させた排気管路を設け、こ
の排気室は前記下部端末ケースに収容された下部側のポ
ンプ機構の第2排気口と連通させると共に、当該排気室
内に排気側フィルターを装着させた形態を採ることがで
きる。(請求項6)
【0020】請求項6のエアポンプ装置によると、排気
側フィルターが内蔵されるので、外部配管の途中に別途
にフィルターを装着させる必要が無く、取り扱い操作が
容易になる。
【0021】請求項6のエアポンプ装置において、前記
排気管路は前記下蓋に沿って水平状態に設けると共に、
当該排気管路の排気口を下蓋の側面に開口させた形態を
採ることができる。(請求項7)
【0022】請求項7のエアポンプ装置によると、下蓋
の側面から水平方向に排気されるので、鉛直方向に排気
させた場合のように設置面に堆積した塵埃を飛散させた
り衝突音を発生することが無く、しかも排気管路を長く
することで消音効果も得られることから、作業環境を損
ねることがない。
【0023】請求項2〜6のエアポンプ装置において、
前記各ポンプ機構の電磁石への電源供給手段は、ポンプ
取付け基板に対して上下連通状に設けた導電性部材を介
して各ポンプ機構の電磁石にそれぞれ通電する配線が行
われると共に、各ポンプ機構を収容するケーシングには
当該導電性部材が圧接されて隣接するポンプ室又はポン
プ室外に配線を引き出し可能な電極板を設け、上部端末
ケースの上部側から電源回路に接続されている。(請求
項8)
【0024】請求項8のエアポンプ装置によると、二連
形又は三連以上の多連形ポンプの各ポンプ機構の電磁石
に対する通電は、各ポンプ機構を装着したポンプ取付け
基板にポンプ室を形成するケーシング(上下の端末ケー
ス或いは中間ケース)を取り付けると、格別に中継用の
配線をしなくても導電性部材及び電極板を介して相互に
電気接続されるので、配線が容易で且つ小型化にも寄与
することができ、この導電性部材は各ポンプ機構をポン
プ取付け基板に取り付けるねじ連結手段で兼用させるこ
とも可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のエアポンプ装置
に付いて好適な実施形態を示す添付図面を参照して詳細
に説明するが、図1は基本形となる一連形ポンプA1の
分解斜視図を示し、図2は二連形ポンプA2の分解斜視
図を示し、図3は一連形ポンプA1の組立状態での縦断
面図を示し、図4は図3のポンプA1からポンプ機構4
(4A)を取り外して上半部と下半部を分離状態にした
縦断面図を示し、図5は二連形ポンプA2の組立状態で
の縦断面図を示し、図6は電気結線図を示す。
【0026】一連形ポンプA1は、図1で示すように上
蓋部1と、端末ケース部2と、上部側にポンプ機構4
(4A)を装着したポンプユニット部3(3A)と、下
蓋部5で主要部分が構成され、二連形ポンプA2は、図
2で示すようにポンプユニット部3(3B)の上部側と
下部側にそれぞれポンプ機構4(4A,4B)を装着す
ると共に、ポンプユニット部3(3B)と下蓋部5の間
に端末ケース部6を装着し、その他の構成は一連形ポン
プA1の場合と同様である。
【0027】上蓋部1は、一端側を吸気用の外部配管と
接続(吐出ポンプの場合は大気側に開口)される吸引口
13とした吸引管路12と、押すと電源が投入されるノ
ンロックタイプの起動スイッチ16と、上蓋取付用のね
じ取付け孔17とを上蓋板11に設け、吸引管路12の
他端側は後述する吸気側フィルター20を装着した吸気
室21に連通され、上蓋板11の上面側に吸気側フィル
ター20の汚染状態を目視する透明な監視用窓蓋14が
吸気室21の上面を密封する状態で被着され、上蓋板1
1の下面側には監視用窓蓋14と同心状に環状突起15
が設けられている。
【0028】端末ケース部2は、内部が仕切り板18に
よって区分された上部端末ケース19を備え、一連形の
場合は端末ケース部2とポンプユニット部3の間を、二
連形の場合は端末ケース部2とポンプユニット部3及び
端末ケース部6の間を、連結する取付けねじ用のねじ取
付け孔22及び、ねじ取付け孔17を介して上蓋部1を
取り付けるねじ穴23と、導入口(図示を省略)から引
き込んだ電源ケーブルを起動スイッチ16を介してポン
プ機構4側に電気接続する電極端子板用の取付け孔2
4,25を設け、仕切り板18の内方にはポンプ機構4
(4A)を収容する空洞部26が形成されている。
【0029】また端末ケース部2には、仕切り板18か
ら上方へ突出する環状突起27を設け、吸気側フィルタ
ー20を収容させたゴム製の接続リング28に設けた上
下の接合溝面に対して、環状突起27と上蓋部1側の環
状突起15を圧接して密封状態で装着させ、接続リング
28の内部に吸気側フィルター20を収容した吸気室2
1を形成し、この吸気側フィルター20は仕切り板18
から上方へ突出する多数の間隔保持用小突起29に支持
されると共に、環状突起27の中央には仕切り板18か
ら下方に突出する連通筒30を設け、吸気室21をポン
プユニット部3側へ連通させている。
【0030】ポンプユニット部3には、ポンプケース3
1内を上下に区分する態様でポンプ取付け基板32を設
け、このポンプ取付け基板32に対して、一連形の場合
は端末ケース部2の空洞部26側に収容される態様で上
部側のみにポンプ機構4(4A)を取付け、二連形の場
合はこれに加えて端末ケース部6の空洞部33側に収容
される態様でポンプ機構4(4B)を下部側にも取付け
るが、このポンプユニット部3は一連形及び二連形に
(三連形以上にも)共用できる構成を採ることが望まし
い。
【0031】そのために、一連形の場合は取付け基板3
2の下部側へ直接に下蓋部5が装着され、二連形の場合
は取付け基板32の下部側に取り付けた端末ケース6を
介して下蓋部5が装着される構成とし、取付け基板32
には、一連形の場合にはポンプ機構4(4A)からの空
気を下蓋部5側へ吐出させる管路を、二連形の場合には
ポンプ機構4(4A)からの空気を端末ケース6側へ吐
出させてポンプ機構4(4B)へ吸気する管路を設ける
必要があり、二連形の場合には更にポンプ機構4(4
B)からの空気を下蓋部5側へ吐出させる管路も必要で
ある。
【0032】従って、ポンプユニット部3の取付け基板
32には、上部側に突出して開口する上筒部と下部側に
突出して開口する下筒部とを軸心で連通させた連通筒3
4を設け、端末ケース6を構成する下部端末ケース35
内を区分して空洞部33を形成するために設けた仕切り
板36には、内底部から上部側に突出して開口する連通
筒37を設けて空洞部33を下蓋部5側へ連通させ、こ
れらの各連通筒30,34,37は同一軸線上に配置さ
せている。
【0033】下蓋部5は、一端側を大気側に開口(吐出
ポンプの場合は排気用の外部配管と接続)される排気口
38とした排気管路39と、下蓋取付用のねじ取付け孔
40及びゴム脚41を下蓋板42に設け、排気管路39
の他端側は後述する排気側フィルター43を装着した排
気室44に連通され、下蓋板42の下面側には排気側フ
ィルター43の汚染状態を目視する透明な監視用窓蓋4
5が排気室44の下面を密封する状態で被着され、下蓋
板42の上面側には監視用窓蓋45と同心状に環状突起
46が設けられている。
【0034】下蓋部5をポンプユニット部3の下側に直
接取り付ける一連形の場合には、取付け基板32から下
方へ突出する環状突起51を連通筒34の外周へ同心状
に設け、排気側フィルター43を収容させたゴム製の接
続リング52を連通筒34の外周へ嵌合させると共に、
当該接続リング52に設けた上下の接合溝面に対して環
状突起51と下蓋部5側の環状突起46を圧接して密封
状態で装着させ、接続リング52の内部に排気側フィル
ター43を収容した排気室44を形成し、この排気側フ
ィルター43は接続リング52の内周と下方へ突出する
多数の間隔保持用環状突起53に支持される。
【0035】また、二連形の場合に追加される端末ケー
ス部6は端末ケース部2と対称構造であり、仕切り板3
6から下方へ突出する環状突起47を設け、排気側フィ
ルター43を収容させたゴム製の接続リング49に設け
た上下の接合面に対して、環状突起47と下蓋部5側の
環状突起46を圧接して密封状態で装着させ、接続リン
グ49の内部に排気側フィルター43を収容した排気室
44を形成し、この排気側フィルター43は、仕切り板
36から下方へ突出する多数の間隔保持用小突起50に
支持される。
【0036】ポンプ機構4は、交流電源で励磁して交互
に磁極を切り換える電磁石54による制御部分と、基端
側を基台55側に枢着した対向する振動板58,59の
先端側に、電磁石54の磁極変化で吸引方向又は反発方
向に駆動制御される一対の永久磁石56,57を装着し
た駆動部分と、振動板58,59の中間に支持された状
態で基台55側に被着されて後述するダイアフラム室を
形成し、電磁石54の駆動制御で振動板58,59と連
動して圧縮又は膨張させて給排気を行う一対のダイアフ
ラム60,61を備えたポンプ本体とで構成される。
【0037】ポンプ機構4は、ポンプ機構4Aが端末ケ
ース部2の空洞部26とポンプユニット部3とで形成す
る密閉されたポンプ室62(62A)内に収容され、ポ
ンプ機構4Bが端末ケース部6の空洞部33とポンプユ
ニット部3とで形成する密閉されたポンプ室62(62
B)内に収容されるが、ポンプ室62(62A,62
B)内を気密にするために、ポンプケース31に対して
上部端末ケース19又は及び下部端末ケース35を、溝
穴63,64内に挿入したねじ手段によって連結する際
にその接合端部の全周にシールパッキン65,66を介
在させる。
【0038】ポンプ本体は、基台55の両端に設けた中
空の支持ロッド67,68に挿通させた長尺の連結ねじ
とナットなどの組合せによる連結手段69,70でポン
プケース31に取り付けられ、特に二連形の場合はポン
プケース31を挟んで各ポンプ機構4A,4Bを同時に
連結させるが、図示の実施形態ではこのポンプ本体に対
する連結手段69,70を導電部材として各ポンプ機構
4A,4Bの電磁石54に対する通電を行っている。
【0039】図6で示すように、導入口から上部端末ケ
ース19の上部側に引き込んだ電源コード71の端末
は、一方は直接に接続端子72に配線されると共に、他
方は中継端子73から上蓋板11に取り付けた起動スイ
ッチ16を経由して接続端子74に接続されるように配
線され、上部端末ケース19の下部側には各接続端子7
2,74とねじで共締めされたりん青銅などによる電極
板75,76を設け、この電極板75,76を介して連
結手段69,70に導通させて給電している。
【0040】即ち、ポンプユニット部3に端末ケース部
2を取り付けると、電極板75,76が前記連結手段6
9,70の上端部に圧接して導通され、この連結手段6
9,70に共締めした各接続端子77,78と電磁石5
4の励磁コイル端末79,80との間を予め電線で接続
しておけば、起動スイッチ16を押した際に電磁石54
に通電され、二連形の場合には連結手段69,70の下
端側で電磁石54の励磁コイル端末との間を予め電線で
接続しておけば同時に通電される。
【0041】この電源供給手段によると、格別に中継用
のコネクタを使用いないでポンプユニット部3に端末ケ
ース部2,6を取り付けるだけで簡便に接続される利点
があり、この電源供給手段の変形として、ポンプ本体の
基台55に対する連結手段69,70とは別に導電性部
材を上下連通状態でポンプケース31に取り付ける形態
を採ることもできる。
【0042】ポンプ機構4の詳細に付いて図7〜12で
説明するが、図7はポンプ機構4を左前方から見た分解
斜視図で示し、図8は同じく右前方から見た分解斜視図
で示し、図9はダイアフラム内の給排気構造を断面図で
示し、図10はダイアフラムの吸気作動を断面図で示
し、図11はダイアフラムの排気作動を断面図で示し、
図12はダイアフラムの過負荷に対する制動手段を模式
図で示す。
【0043】ポンプ機構4(4A,4B)は、基台55
の両側面にそれぞれ四つの弁室を形成する隔壁部材8
0,81を設け、選択された各二つの弁室内には内底側
に形成した弁口を開閉するシート状弁体82,83を収
容させ、隔壁部材80,81の開口側には連通孔84,
85と弁体押さえ86,87を設けたパッキン88,8
9を被着させ、このパッキン88,89は隔壁部材8
0,81にねじ止めするポンプ基板90,91によって
支持されている。
【0044】ポンプ基板90,91は、ダイアフラム6
0,61が被着される筒状のダイアフラム受け92,9
3と、連通孔84,85に連通する連通孔94,95と
を備え、当該ダイアフラム受け92,93にダイアフラ
ム60,61が被着された際には、その内部で後述する
ダイアフラム室が形成され、このダイアフラム60,6
1を中間部で支持した振動板58,59は、基端側に設
けた弾性支軸94,95を基台55側に取り付けた支持
ブロック96,97の円弧状溝に収容させると共に、支
持板98,99のねじ止めによって回動可能に枢着され
る。
【0045】基台55の構造は、表裏両面に背中合わせ
に設けた隔壁部材80,81内を十文字状の仕切り板1
00,101で区分して、隔壁部材80側には弁室L
1,L2,L3,L4を隔壁部材81側には弁室R1,
R2,R3,R4を形成させ、隔壁部材80側の弁室L
と隔壁部材81側の弁室Rは4個所へ花弁状に配置して
当該弁室の内底部に穿設した弁口102(102a,1
02b,102c,102d)を介して相互に連通させ
ている。
【0046】また基台55には、第1吸気口IN−1を
形成する第1吸気管103と、第2吸気口IN−2を形
成する第2吸気管104と上部側に並設されると共に、
第1排気口OUT−1を形成する第1排気管105と、
第2排気口OUT−2を形成する第2排気管106が下
部側に並設され、吸気管103と排気管106とが同一
軸線上に配置され、吸気管104と排気管105とが同
一軸線上に配置され、吸気側は吸気管103が弁室10
2aに吸気管104が弁室102bにそれぞれ連通さ
れ、排気側は排気管105が弁室102cと排気管10
6が弁室102dにそれぞれ連通されている。
【0047】シート状弁体は、弁体82が隔壁部材80
側の弁室L2,L3に弁口102b又は弁口102cを
開閉し得る態様で、弁体83が隔壁部材81側の弁室R
1,R4に弁口102a又は弁口102dを開閉し得る
態様で、当該弁室の内底面を弁座面として中央に突設さ
れた支持ピン107,108に軸心孔を挿通させて装着
されるが、この支持ピン107,108に対してパッキ
ン88,89から突設した小径筒状の弁体押さえ86,
87を嵌合させると、当該弁体押さえ86,87がシー
ト状弁体82,83の軸心穴の外周囲を圧接状態で支持
する。
【0048】さらに、パッキン88,89を被着させて
閉塞した隔壁部材80,81の開口側にポンプ基板9
0,91を取付け、このポンプ基板90,91のダイア
フラム受け92,93にダイアフラム60,61を被着
すると、ポンプ基板90とダイアフラム60との間で第
1のダイアフラム室D1が形成され、ポンプ基板91と
ダイアフラム61との間で第2のダイアフラム室D2が
形成される。
【0049】これによって、隔壁部材80側の弁室L2
と弁室L4は、パッキン88に設けた連通孔84,84
とポンプ基板90に設けた連通孔94,94及びダイア
フラム室D1を介して連通され、隔壁部材81側の弁室
R1と弁室R3は、パッキン89に設けた連通孔85,
85とポンプ基板91に設けた連通孔95,95及びダ
イアフラム室D2を介して連通されることになる。
【0050】また、第1吸気口IN−1から弁室L1に
空気が流入されると、この空気は弁口102aを開閉す
る弁体83による第1チェック弁V1を開いて弁室R1
に流出され、その後にダイアフラム室D2を介して弁室
R3に戻り、弁口102cを開閉する弁体82による第
3チェック弁V3を開いて弁室L3に流出され、この空
気は弁室L3から第1排気口OUT−1を介して外部へ
流出する第一給排気流路が形成される。
【0051】また、第2吸気口IN−2から弁室R2に
空気が流入されると、この空気は弁口102bを開閉す
る弁体82による第2チェック弁V2を開いて弁室L2
に流出され、その後にダイアフラム室D1を介して弁室
L4に戻り、弁口102dを開閉する弁体83による第
4チェック弁V4を開いて弁室R4に流出され、この弁
室R4から第2排気口OUT−2を介して外部へ流出す
る第二給排気流路が形成される。
【0052】そこで、一連形ポンプA1の場合には、第
1吸気口IN−1を形成する第1の吸気管103を連通
筒30に嵌合させて吸気室21に連通させ、第1排気口
OUT−1を形成する第1排気管105と、第2吸気口
IN−2を形成する第2吸気管104を、ポンプ室62
Aにそれぞれ連通させると共に、第2排気口OUT−2
を形成する第2排気管106を、連通筒34に嵌合させ
て排気室44に連通させた状態で、ポンプ機構4Aをポ
ンプユニット部3の上部側に組付けする。
【0053】また、二連形ポンプA2の場合には、ポン
プ機構4Aにおける第2排気管106とポンプ機構4B
における第1吸気管103を、連通筒34に対して上下
にそれぞれ嵌合させて連通させ、ポンプ機構4Bにおけ
る第1排気管105と第2吸気管104を、ポンプ室6
2Bにそれぞれ連通させると共に、第2排気管106を
連通筒37に嵌合させて排気室44に連通させた状態
で、ポンプ機構4A,4Bをポンプユニット部3の上部
側と下部側にそれぞれ組付けする。
【0054】特に、ポンプ機構4における第一給排気流
路と第二給排気流路とを交差状に形成して、吸気管10
3と排気管106を同一軸線上に配置させると共に、吸
気管104と排気管105を同一軸線上に配置させるこ
とにより、ポンプユニット部3に組付けたポンプ機構4
Aの出力側とポンプ機構4Bの入力側とが整合した状態
で連通可能となり、先に述べた電磁石54,54に対す
る電源供給構造と相俟って組立が容易で小型化を可能と
し、これらの構成は三連形以上の多連形ポンプの場合に
も有効である。
【0055】ポンプ機構4の作動は、50Hz又は60
Hzの交流を通電して電磁石54を励磁すると、例えば
E形積層鉄心による磁極がS−N−Sに磁化され場合に
は対向するN極の永久磁石56,57が外向きに移動さ
れ、振動板58,59に支持されたダイアフラム60,
61はダイアフラム室D1,D2の容積を拡大する膨張
方向に付勢して吸気作用が行われ、磁極がN−S−Nに
磁化され場合には対向するN極の永久磁石56,57が
内向きに移動され、振動板58,59に支持されたダイ
アフラム60,61はダイアフラム室D1,D2の容積
を縮小する圧縮方向に付勢して排気作用が行われる。
【0056】吸気作用は、膨張で減圧したダイアフラム
室D2に対して、第1吸気口IN−1側から第1チェッ
ク弁V1を通過した空気が連通孔85,95を介して流
入されると共に、同時に膨張で減圧したダイアフラム室
D1に対して、第2吸気口IN−2側から第2チェック
弁V2を通過した空気が連通孔84,94を介して流入
されるので、膨張したダイアフラム室D1,D2は再び
増圧状態になるが、吸気作用中は第3チェック弁V3及
び第4チェック弁V4は閉じた状態で、第1排気口OU
T−1側及び第2排気口OUT−2側への排気は停止さ
れる。
【0057】排気作用は、圧縮で更に増圧されたダイア
フラム室D2の空気は、連通孔85,95から第4チェ
ック弁V4を通過して第1排気口OUT−1側へ流出さ
れると共に、同時に圧縮で更に増圧されたダイアフラム
室D1の空気は、連通孔84,94から第3チェック弁
V3を通過して第2排気口OUT−2側へ流出されるの
で、次に膨張した際にダイアフラム室D1,D2は再び
減圧状態になるが、排気作用中は第1チェック弁V1及
び第2チェック弁V2は閉じた状態で、第1吸気口IN
−1側及び第2吸気口IN−2側からの吸気は停止され
る。
【0058】この吸気作用と排気作用が交互に繰り返さ
れ、第1排気口OUT−1が開口されているポンプ室6
2内は次第に増圧され、この増圧された空気が同じくポ
ンプ室62内に開口している第2吸気口IN−2から吸
気されて増圧されるので、やがてポンプ室62内は一定
の高圧状態に維持されると共に、これに伴って第1吸気
口IN−1側からの吸引力及び第2排気口OUT−2側
への吐出力も増大される。
【0059】そして、このポンプ機構4を二段重ねにし
た二連形ポンプA2の場合には4倍に増強され、三連形
以上の多段形ポンプにするとポンプ能力は更に増強され
るので、最上段のポンプ機構4の第1吸気口IN−1側
を吸気室21に連通させると共に、上蓋部1の吸引口1
3に接続した吸引ノズルを介して真空吸着を行う吸引ポ
ンプ装置を構成すると、きわめて吸着能力の高い装置が
比較的安価で容易且つ小型化した状態で達成することが
できる。
【0060】また、最下段のポンプ機構4の第2排気口
OUT−2側を排気室44に連通させると共に、下蓋部
5の排気口38に接続した吐出ノズルを介して高圧吐出
を行う吐出ポンプ装置を構成すると、きわめて吐能力の
高い装置が比較的安価で容易且つ小型化した状態で達成
することができる。
【0061】なお、ポンプ機構4の作動において、吐出
側に対して徐々に負荷を掛けていくと、ダイアフラム室
D1,D2内の圧力が高まって振動板58,59の可動
する範囲が、正常な状態では図12(a)で示すように
外側P1と内側P2へ均等に移動することが望ましいと
ころを、図12(b)で示すように外側P1に大きく内
側P2に小さい偏った円弧運動になる恐れがある。
【0062】これにより、ダイアフラム60,61を効
率良く膨張又は圧縮作動させるのに必要な、電磁石54
に対する永久磁石56,57の相対位置が適正位置から
外れてポンプの吸引能力を低下させると共に、この状態
で長時間使用した際にはダイアフラム60,61が加熱
によって軟化したり劣化することにも成りかねない。
【0063】そこで、振動板58,59が適正位置から
外れるような過大な可動を規制するために、図12
(c)で示すように一端を振動板58,59の外側に繋
着させて他側は取付け基板32に設けた係止板107に
繋着させる態様で制動用のコイルバネ108を装着さ
せ、このダイアフラムに対する過負荷制動手段によって
安定した吸引能力が長期間維持できる吸引ポンプが得ら
れる。
【0064】また吐出ポンプの場合には、外側P1に小
さく内側P2に大きく偏った円弧運動になる恐れがあ
り、この場合には図12(d)で示すように、一端を振
動板58,59の内側に繋着させて他側は取付け基板3
2に設けた係止板107に繋着させる態様で制動用のコ
イルバネ108を装着させる構成にする。
【0065】次に、二連形以上の多連形ポンプについて
説明すると、図13で示す三連形ポンプA3は、上蓋部
1と、下部側にポンプ機構4(4A)が収容される端末
ケース部2と、上部側と下部側にそれぞれポンプ機構4
(4A,4B)を装着したポンプユニット部3(3B)
と、上部側にポンプ機構4(4B)が下部側にポンプ機
構4(4A)がそれぞれ収容される端末ケース部7と、
上部側にポンプ機構4(4A)を装着したポンプユニッ
ト部3(3A)と、下蓋部5で主要部分が構成されてい
る。
【0066】この三連形ポンプA3では、ポンプ機構4
が装着されるポンプユニット部3として、一連形ポンプ
A1で用いた上部側にのみポンプ機構4(4A)が装着
されるポンプユニット部3(3A)と、二連形ポンプA
2で用いた上部側と下部側にそれぞれポンプ機構4(4
A,4B)を装着したポンプユニット部3(3B)の双
方を用いると共に、二連形ポンプA2における端末ケー
ス部6に代え、上部側と下部側とにポンプ機構4が収容
できる中間ケース部7を用いたものである。
【0067】中間ケース部7は、端末ケース部6の上部
側と同様の空洞部を下部側にも設けた上下対称形状で構
成され、この下部側の空洞部に対してポンプ機構4(4
A)を装着したポンプユニット部3(3A)を収容させ
る構成を追加させたものであり、その他の構成は二連形
ポンプA2の場合と同様である。
【0068】また図14で示す四連形ポンプA4は、上
蓋部1と、下部側にポンプ機構4(4A)が収容される
端末ケース部2と、上部側と下部側にそれぞれポンプ機
構4(4A,4B)を装着したポンプユニット部3(3
B)と、上部側にポンプ機構4(4B)が下部側にポン
プ機構4(4A)がそれぞれ収容される中間ケース部7
と、上部側と下部側にそれぞれポンプ機構4(4A,4
B)を装着したポンプユニット部3(3B)と、上部側
にポンプ機構4(4B)が収容される端末ケース部6
と、下蓋部5で主要部分が構成されている。
【0069】この四連形ポンプA4では、ポンプ機構4
が装着されるポンプユニット部3として、二連形ポンプ
A2で用いた上部側と下部側にそれぞれポンプ機構4
(4A,4B)を装着したポンプユニット部3(3B)
を2組用いると共に、二連形ポンプA2における端末ケ
ース部6に代え、上部側と下部側とにポンプ機構4が収
容できる三連形ポンプA3でも使用する中間ケース部7
を用いたものである。
【0070】このように、三連形以上の多連形ポンプの
場合にも、中間ケース部7を除いては一連形又は二連形
ポンプに用いている共通のユニットを使用して構成する
ことができるので、容易且つ安価にポンプ能力を増強さ
せることが可能であり、以上の実施形態では主として吸
引ポンプを中心に説明したが、吐出ポンプの場合には入
出力が逆になる程度で吸引ポンプの場合と同様に実施さ
れて効果を発揮するものである。
【0071】なお、以上の実施形態では吸気側及び排気
側のフィルターを内蔵させたり、吸気口及び排気口を側
部に設けるようにするために、ケーシングの上下に上蓋
部1及び下蓋部5を装着させたが、主たる発明の要旨と
してはこれらを省略した形態を採ることができる。
【0072】例えば二連形ポンプA2の場合、吸気側に
は第1吸気口103が嵌合する連通筒30に整合させて
上部端末ケース19の上面側に吸気筒を設け、この吸気
筒に対して途中に吸気側フィルターを装着した外部配管
を接続して真空吸着する吸気ノズルに連結させ、排気側
には第2排気口106が嵌合する連通筒37に整合させ
て下部端末ケース35の下面側に排気筒を設け、この排
気筒に排気側フィルターを装着した構成も可能である。
【0073】また、各ポンプ機構4の第1吸気管103
の外周に環状のシールパッキン109を、第2排気管1
06の外周に環状のシールパッキン110をそれぞれ嵌
合させ、当該第1吸気管103又は第2排気管106が
挿通される連通管との間を密封にして各ポンプ室62の
気密性を保持させると共に、各ポンプ室62の気密性を
損なう恐れのあるその他の個所にも、同様な気密保持手
段を設ける。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエアポンプ装置の実施形態であっ
て、基本形となる一連形ポンプA1を分解斜視図で示
す。
【図2】同じく、二連形ポンプA2を分解斜視図で示
す。
【図3】図1の一連形ポンプA1の組立状態を縦断面図
で示す。
【図4】図3の一連形ポンプA1からポンプ機構4(4
A)を取り外して上半部と下半部を分離状態にした縦断
面図を示す。
【図5】図2の二連形ポンプA2の組立状態を縦断面図
で示す。
【図6】ポンプ機構4に対して電源供給する電気結線図
を示す。
【図7】ポンプ機構4を左前方から見た分解斜視図を示
す。
【図8】ポンプ機構4を右前方から見た分解斜視図を示
す。
【図9】ポンプ機構4におけるダイアフラム内の給排気
構造を断面図で示す。
【図10】ポンプ機構4におけるダイアフラムの吸気作
動を断面図で示す。
【図11】ポンプ機構4におけるダイアフラムの排気作
動を断面図で示す。
【図12】ポンプ機構4におけるダイアフラムの過負荷
制動手段を模式図で示す。
【図13】本発明によるエアポンプ装置の実施形態であ
って、三連形ポンプの構成を分解斜視図で示す。
【図14】本発明によるエアポンプ装置の実施形態であ
って、四連形ポンプの構成を分解斜視図で示す。
【符号の説明】
A1 一連形ポンプ A2 二連形ポンプ A3 三連形ポンプ A4 四連形ポンプ D1,D2 ダイアフラム室 IN−1 第1吸気口 IN−2 第2吸気口 OUT−1 第1排気口 OUT−2 第2排気口 L1,L2,L3,L4 弁室 R1,R2,R3,R4 弁室 V1,V2,V3,V4 チェック弁 1 上蓋部 2,6 端末ケース部 3 ポンプユニット部 4 ポンプ機構 5 下蓋部 7 中間ケース部 11 上蓋板 13 吸引口 14,45 監視用窓蓋 16 起動スイッチ 18,36 仕切板 19 上部端末ケース 20 吸気側フィルター 21 吸気室 26,33 空洞部 28,49,52 接続リング 30,34,37 連通筒 31 ポンプケース 32 ポンプ取付け基板 35 下部端末ケース 38 排気口 42 下蓋板 43 排気側フィルター 44 排気室 54 電磁石 55 基台 56,57 永久磁石 58,59 振動板 60,61 ダイアフラム 62 ポンプ室 80,81 隔壁部材 82,83 シート状弁体 88,89 パッキン 90,91 ポンプ基板 84,85,94,95 連通孔 102 弁口 103 第1吸気管 104 第2吸気管 105 第1排気管 106 第2排気管 108 (制動用の)コイルバネ 109,110 シールパッキン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽瀬 昌廣 東京都八王子市堀の内3−22−9 有限会 社アデックス内 (72)発明者 高橋 清 東京都江戸川区平井7丁目17番25号 (72)発明者 高橋 和夫 東京都江戸川区東葛西2丁目17番3号 Fターム(参考) 3H077 AA12 BB05 BB10 CC02 CC09 CC17 CC18 DD05 DD17 EE35 EE36 EE37 FF02 FF06 FF12 FF14 FF32

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング内に設けた密閉されたポンプ
    室へポンプ機構を収容させ、左右一対のダイアフラム室
    を形成する各ダイアフラムを支持して対向する各振動板
    を、電磁石と永久磁石を併用した電磁式駆動手段で可動
    させ、各ダイアフラム室を膨張又は圧縮作動して吸気又
    は排気を行うエアポンプ装置であり、 前記ポンプ機構には、ダイアフラム室の膨張時にポンプ
    室外の空気を一方のダイアフラム室に流入させる第1吸
    気口と、ダイアフラム室の膨張時にポンプ室の空気を他
    方のダイアフラム室に流入させる第2吸気口と、ダイア
    フラム室の圧縮時に一方のダイアフラム室の空気をポン
    プ室に流出させる第1排気口と、ダイアフラム室の圧縮
    時に他方のダイアフラム室の空気をポンプ室外に流出さ
    せる第2排気口とを備え、同様の構成による複数の各ポ
    ンプ機構をケーシングを介して連設した際に、一方のポ
    ンプ機構の出力側が他方のポンプ機構の入力側に整合し
    て連通されるように、各ポンプ機構の前記第1吸気口と
    前記第2排気口を同一軸線上に配置させたことを特徴と
    するエアポンプ装置。
  2. 【請求項2】 上下に連通させる連通筒を設けた第1の
    ポンプ取付け基板を備えたポンプケースの上部側に、空
    洞部を備えた上部端末ケースが着脱可能に装着され、前
    記空洞部によって形成される第1ポンプ室に収容する態
    様で第1のポンプ機構を取り付け、第1のポンプ機構の
    第1吸気口を上部端末ケースに設けた連通筒を介して第
    1のポンプ室外に連通させると共に、第1のポンプ機構
    の第2排気口を第1のポンプ取付け基板に設けた連通筒
    を介して第1のポンプ室外に連通させて基本形となる一
    連形ポンプを構成し、前記ポンプケースの下部側には空
    洞部を備えた下部端末ケースが着脱可能に装着され、当
    該空洞部によって形成される第2ポンプ室に収容する態
    様で第2のポンプ機構を第1のポンプ取付け基板の下部
    側に取り付け、第1のポンプ機構の第2排気口と第2の
    ポンプ機構の第1吸気口を、前記第1のポンプ取付け基
    板の連通筒を介して連通させ、第2のポンプ機構の第2
    排気口を下部端末ケースに設けた連通筒を介して第2の
    ポンプ室外に連通させて二連形ポンプを構成する請求項
    1に記載したエアポンプ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2のエアポンプ装置に対し、前記
    下部端末ケースに代え、上部側及び下部側の双方に空洞
    部を備えた中間ケースを設けると共に、中間ケースの下
    部側に第2のポンプ取付け基板を備えたポンプケースを
    取付け、前記中間ケースの上部側の空洞部によって形成
    される第2のポンプ室には、第1のポンプ取付け基板の
    下部側に取り付けた第2のポンプ機構を収容させ、下部
    側の空洞部によって形成される第3のポンプ室には、第
    2のポンプ取付け基板の上部側に装着した第3のポンプ
    機構を収容させ、第2のポンプ機構の第2排気口と第3
    のポンプ機構の第1吸気口が、前記中間ケースに設けた
    連通筒を介して連通された三連形ポンプを構成すること
    を特徴としたエアポンプ装置。
  4. 【請求項4】 請求項2のエアポンプ装置に対し、前記
    第1のポンプ取付け基板と下部端末ケースとの間に、上
    部側及び下部側の双方に空洞部を備えた中間ケースを設
    けると共に、中間ケースの下部側に第2のポンプ取付け
    基板を備えたポンプケースを取付け、前記中間ケースの
    上部側の空洞部によって形成される第2のポンプ室に
    は、第1のポンプ取付け基板の下部側に取り付けた第2
    のポンプ機構を収容させ、下部側の空洞部によって形成
    される第3のポンプ室には、第2のポンプ取付け基板の
    上部側に装着した第3のポンプ機構を収容させ、前記下
    部端末ケースの空洞部によって形成される第4のポンプ
    室には、第2のポンプ取付け基板の下部側に装着した第
    4のポンプ機構を収容させ、第2のポンプ機構の第2排
    気口と第3のポンプ機構の第1吸気口が、前記中間ケー
    スに設けた連通筒を介して連通され、第3のポンプ機構
    の第2排気口と第4のポンプ機構の第1吸気口が、前記
    下部端末ケースに設けた連通筒を介して連通された四連
    形ポンプを構成することを特徴としたエアポンプ装置。
  5. 【請求項5】 前記上部端末ケースの上部側には上蓋を
    取付け、この上蓋には一端側を吸気用の外部配管と接続
    される吸引口として他端側を吸気室に連通させた吸引管
    路を設け、この吸気室は前記上部端末ケースに収容され
    た上部側のポンプ機構の第1吸気口と連通させると共
    に、当該吸気室内に吸気側フィルターを装着させた請求
    項2〜4の何れかに記載したエアポンプ装置。
  6. 【請求項6】 前記下部端末ケース又は最下端に設けた
    ポンプケースの下部側には下蓋を取付け、この下蓋には
    一端側を排気口として他端側を排気室に連通させた排気
    管路を設け、この排気室は前記下部端末ケースに収容さ
    れた下部側のポンプ機構の第2排気口と連通させると共
    に、当該排気室内に排気側フィルターを装着させた請求
    項2〜5の何れかに記載したエアの排気口はポンプ装
    置。
  7. 【請求項7】 前記排気管路は前記下蓋に沿って水平状
    態に設けると共に、当該排気管路の排気口を下蓋の側面
    に開口させた請求項6に記載したエアポンプ装置。
  8. 【請求項8】 前記各ポンプ機構の電磁石への電源供給
    手段は、ポンプ取付け基板に対して上下連通状に設けた
    導電性部材を介して各ポンプ機構の電磁石にそれぞれ通
    電する配線が行われると共に、各ポンプ機構を収容する
    ケーシングには当該導電性部材が圧接されて隣接するポ
    ンプ室又はポンプ室外に配線を引き出し可能な電極板を
    設け、上部端末ケースの上部側から電源回路に接続され
    ている請求項1〜7の何れかに記載したエアポンプ装
    置。
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