JP2001003043A - 有機電界発光体及びそれを用いた電界発光素子 - Google Patents

有機電界発光体及びそれを用いた電界発光素子

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JP2001003043A
JP2001003043A JP11170289A JP17028999A JP2001003043A JP 2001003043 A JP2001003043 A JP 2001003043A JP 11170289 A JP11170289 A JP 11170289A JP 17028999 A JP17028999 A JP 17028999A JP 2001003043 A JP2001003043 A JP 2001003043A
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Norio Hasegawa
典夫 長谷川
Takayoshi Kashiwagi
隆芳 柏木
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Mitsumi Electric Co Ltd
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Mitsumi Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直流電圧で発光する有機電界発光体及びそれ
を用いた電界発光素子に関し、均一で、かつ、輝度で電
界発光可能な有機電界発光体及びそれを用いた電界発光
素子を提供することを目的とする。 【解決手段】 金属電極2と透明電極6とで狭持される
有機電界発光層4を構成する有機電界発光体を化学式 【化1】 で表される構造としてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機電界発光体及び
それを用いた電界発光素子に係り、特に、直流電圧で発
光する有機電界発光体及びそれを用いた電界発光素子に
関する。
【0002】
【従来の技術】電界発光素子は、陰極である金属電極と
陽極である透明電極との間に有機化合物からなる積層さ
れた有機蛍光体薄膜及び有機正孔輸送層が配置した2層
構造のものや、金属電極と陽極である透明電極との間に
有機電子輸送層、有機発光体薄膜及び有機正孔輸送層を
配置した構造の3層構造のものが知られている。
【0003】図4は従来の電界発光体層の一例のブロッ
ク構成図を示す。図4(A)は無機電界発光素子、図4
(B)は有機電界発光素子の構成を示す。無機電界発光
素子100は、図4(A)に示されるように無機電界発
光体101を金属電極102及びガラス基板103上に
形成された透明電極104で狭持し、交流電源105に
より駆動する。無機電界発光体101は、20〜50μ
m程度とし、また、交流電源105から供給される動作
電圧は、数百ボルトとする必要があった。
【0004】無機電界発光素子100は、上記のように
厚くまた、高電圧の交流で駆動する必要があったため、
使い勝手がよくなかった。そこで、比較的低電圧で、高
輝度の光を出力できる有機電界発光体が注目されてい
る。有機電界発光素子110は、図4(B)に示される
ように、金属電極111、有機電子輸送層112、有機
電界発光層113、有機正孔輸送層114、透明電極1
15、ガラス基板116、直流電源117から構成され
る。
【0005】直流電源117は、10ボルト程度の電圧
を発生する。直流電源117の陰極は、陰極となる金属
電極111に印加される。直流電源117の陽極は、陽
極となる透明電極115に印加される。金属電極111
に印加された電圧により電子が有機電子輸送層112か
ら有機電界発光層113に供給される。また、透明電極
115に印加された電圧により正孔が有機正孔輸送層1
14から有機電界発光層113に供給される。
【0006】有機電界発光層113では、印加電圧によ
って、正孔と電子が励起、再結合を繰り返し、発光が行
われる。従来の有機電界発光体は結晶化しやすかったた
め、図5に示すように有機電界発光体が結晶化し、結晶
118の間に隙間119が発生するため、有機電界発光
層113での密度が低くなるため、輝度が低くなる。よ
って、輝度を高くしようとすると、有機電界発光層11
3を厚膜化する必要があった。また、隙間119により
発光にむらが生じていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の有機
電界発光体では、図5に示すように結晶化しやすかった
ため、有機電界発光層113での密度が低くなるため、
輝度が低くなる。よって、輝度を高くしようとすると、
有機電界発光層113を厚膜化する必要があったため、
素子が大きくなる等の問題点があった。
【0008】また、隙間119により発光にむらが生じ
やすい等の問題点があった。本発明は上記の点に鑑みて
なされたもので、均一で、かつ、輝度で電界発光可能な
有機電界発光体及びそれを用いた電界発光素子を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機電界発光
体であり、化学式
【0010】
【化3】
【0011】で表される構造としてなる。本発明の有機
電界発光体は、連結基X、置換基Yで構成する材料が溶
解した溶液「A」と金属Meの溶解した溶液「B」とを
混合して加熱攪拌し、錯体形成反応を進行せしめ、溶媒
を留去することにより析出することができる。本発明の
有機電界発光体によれば、金属Meの周囲に配置された
分子が配位結合することにより、周囲の有機電界発光体
と結合しにくくなる。よって、結晶化しにくくなる。ま
た、形状が略平板状となる。
【0012】よって、このような有機電界発光体で有機
電界発光素子を形成すると、有機電界発光体が隙間なく
積層され、有機電界発光体を高密度に配することがで
き、よって、高輝度化が可能となる。また、隙間がない
ので、均一に発光させることができるようになる。ま
た、このような有機電界発光体は、2重結合が多くな
る。2重結合が多くなると、発光光の波長が長くなる傾
向にある。よって、赤色に近似した発色が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】実施例1 本実施例の有機電界発光体は、化学式
【0014】
【化4】
【0015】に示される。本実施例の有機電界発光体
は、上記化学式において、連結基X1を縮合複素環式炭
化水素であるベンゾフラン環とし、置換基Y1はベンゼ
ン環とした例である。次に本実施例の有機電界発光体の
合成方法について説明する。ここでは、金属Meとして
アルミニウムAl、化学式中のXをベンゾフラン環、Y
をベンゼン環とした場合の有機電界発光体の合成方法に
ついて説明する。
【0016】まず、50〔ml〕のジオキサンに0.2
23〔g〕、すなわち、6.25*10-4〔mol〕の
サリチリデン−ジアミノベンゾフラン(Salicylidene
diaminobenzofuran )」を加えて加熱攪拌する。ジオキ
サンにサリチリデン−ベンゾフラン(Salicylidene−di
aminobenzofuran )を加えて加熱攪拌することにより、
サリチリデン−ジアミノベンゾフラン(Salicylidene−
diaminobenzofuran )がジオキサンに溶解する。サリチ
リデン−ジアミノベンゾフラン(Salicylidene−diamin
obenzofuran )とジオキサンとの溶液を「A」とする。
【0017】また、別に、50〔ml〕のエタノールに
0.083〔g〕、すなわち、6.25* 10-4〔mo
l〕の塩化アルミニウムを加えて加熱攪拌する。エタノ
ールに塩化アルミニウムを加えて加熱攪拌することによ
り、塩化アルミニウムがエタノールに溶解する。塩化ア
ルミニウムとエタノールとの溶液を「B」とする。次
に、溶液「A」と溶液「B」とを混合して60分間加熱
環流攪拌する。溶液「A」と溶液「B」とを加熱環流攪
拌した後、ロータリエバポレータを用いて溶媒を留去す
る。ロータリエバポレータを用いて溶媒を留去すること
により化合物が析出する。
【0018】次に、析出した化合物を濾取する。濾取さ
れた化合物をジオキサン及びエタノールで洗浄する。ジ
オキサン及びエタノールで洗浄された化合物を減圧乾燥
することで、所望の有機電界発光体1が得られる。この
ような有機電界発光体には3価の金属が配置され、周囲
の窒素Nが金属Meに配位結合によって結合されるの
で、周囲の有機電界発光体と結合しにくく、よって、結
晶化しにくい。このため、有機電界発光体の有機電界発
光層に用いた場合、有機電界発光層で粒状になることが
なく、発光むらを減少できる。化学式中に2重結合が多
くなることにより、発光光の波長が長くなる。すなわ
ち、今まで有機電界発光体では実現できなかった赤色に
近似した発光を実現できるようになる。
【0019】また、化学式に示す連結基Xは共有結合で
あり、強固に結合するので、安定した有機体を構成でき
る。なお、化学式中の金属MeはアルミニウムAlに限
定されるものではなく、陽イオン化したときに、3価と
なる金属であればよい。例えば、スカジウムSc、チタ
ンTi、レバナジウムV、クロムCr、マンガンMn、
鉄Fe、コバルトCo、ニッケルNi、ガリウムGa、
砒素As、モリブデンMo、ルテニウムRu、パラジウ
ムPa、インジウムIn、ユウロビウムEu、ガドリニ
ウムGdなどがある。なお、これらのうち、イオン半径
が1オングストローム以下のものが好ましい。
【0020】これらの金属により上記有機発光体1を合
成する場合には、溶液「B」としてこれらの金属が溶解
した溶液を用いる。なお、本実施例では、連結基X1を
ベンゾフラン環から構成したが、連結基は他の縮合複素
環式炭化水素であるチアナフテン環から構成してもよ
い。実施例2 本実施例の有機電界発光体は、化学式
【0021】
【化5】
【0022】で表される。なお、化学式中、実施例1と
同一構成部分には同一符号を付す。本実施例の有機電界
発光体は、連結基X2が縮合複素環式炭化水素であるチ
アナフテン環から構成されている。本実施例の有機電界
発光体を合成するには、実施例1の有機電界発光体を生
成する際に用いたれる溶液「A」にサリチリデン−ジア
ミノベンゾチオフェン(Salcylidene-diaminobenzothio
phene )が溶解した溶液を用いる。
【0023】なお、本実施例では、連結基X2を縮合複
素環式炭化水素であるチアナフテン環から構成したが、
連結基は他の縮合複素環式炭化水素であるインドール環
から構成してもよい。実施例3 本実施例の有機電界発光体は、化学式
【0024】
【化6】
【0025】で表される。なお、化学式中、実施例1と
同一部分には同一符号を付す。本実施例の有機電界発光
体は、上記化学式において、連結基X3が縮合複素環式
炭化水素であるインドール環から構成されている。本実
施例の有機電界発光体を合成するには、実施例1の有機
電界発光体を生成する際に用いたれる溶液「A」にサリ
チリデン−ジアミノインドール(Salcylidene-diaminoi
ndole )が溶解した溶液を用いる。
【0026】なお、本実施例では、連結基X3を縮合複
素環式炭化水素であるインドール環から構成したが、連
結基Xは直鎖アルキレンであるエテンから構成してもよ
い。実施例4 本実施例の有機電界発光体は、化学式
【0027】
【化7】
【0028】で表される。なお、化学式中、実施例1と
同一部分には同一符号を付す。本実施例の有機電界発光
体は、上記化学式において、連結基X4が直鎖アルキレ
ンであるエテン(エチレン)から構成されている。本実
施例の有機電界発光体を合成するには、実施例1の有機
電界発光体を生成する際に用いたれる溶液「A」にサリ
チリデン−ジアミノエチレン(Salicylidene diaminoet
hylene)が溶解した溶液を用いる。
【0029】なお、本実施例では、連結基X4を直鎖ア
ルキレンであるエテン(エチレン)から構成したが、連
結基Xは他の直鎖アルキレンであるブテン(ブチレン)
から構成してもよい。実施例5 本実施例の有機電界発光体は、化学式
【0030】
【化8】
【0031】で表される。なお、化学式中、実施例1と
同一部分には同一符号を付す。本実施例の有機電界発光
体は、上記化学式において、連結基X5が直鎖アルキレ
ンであるブテン(ブチレン)から構成されている。本実
施例の有機電界発光体を合成するには、実施例1の有機
電界発光体を生成する際に用いたれる溶液「A」にサリ
チリデン−ジアミノブチレン(Salicylidene diaminobu
thlene)が溶解した溶液を用いる。
【0032】なお、本実施例では、連結基X5を直鎖ア
ルキレンであるブテン(ブチレン)から構成したが、連
結基Xはベンゼン環から構成してもよい。実施例6 本実施例の有機電界発光体は、化学式
【0033】
【化9】
【0034】で表される。なお、化学式中、実施例1と
同一部分には同一符号を付す。本実施例の有機電界発光
体は、上記化学式において、連結基X6がベンゼン環
(単環式炭化水素)から構成されている。本実施例の有
機電界発光体を合成するには、実施例1の有機電界発光
体を生成する際に用いたれる溶液「A」にサリチリデン
−ジアミノベンゼン(Salicylidene diaminobenzene )
が溶解した溶液を用いる。
【0035】なお、本実施例では、連結基X6をベンゼ
ン環から構成したが、連結基Xはナフタレン環から構成
してもよい。実施例7 本実施例の有機電界発光体は、化学式
【0036】
【化10】
【0037】で表される。なお、化学式中、実施例1と
同一部分には同一符号を付す。本実施例の有機電界発光
体は、上記化学式において、連結基X7がナフタレン環
(縮合多環式炭化水素)から構成されている。本実施例
の有機電界発光体を合成するには、実施例1の有機電界
発光体を生成する際に用いたれる溶液「A」にサリチリ
デン−ジアミノナフタレン(Salicylidene diaminonaph
thalene )が溶解した溶液を用いる。
【0038】なお、本実施例では、連結基X7をナフタ
レン環から構成したが、連結基Xはキノリン環から構成
してもよい。実施例8 本実施例の有機電界発光体は、化学式
【0039】
【化11】
【0040】で表される。なお、化学式中、実施例1と
同一部分には同一符号を付す。本実施例の有機電界発光
体は、上記化学式において、連結基X8がキノリン環か
ら構成されている。本実施例の有機電界発光体を合成す
るには、実施例1の有機電界発光体を生成する際に用い
たれる溶液「A」にサリチリデン−ジアミノキノリン
(Salicylidene diaminoquinoline )が溶解した溶液を
用いる。
【0041】なお、本実施例では、連結基X8をキノリ
ン環から構成したが、連結基Xは置換を有するベンゼン
環(単環式炭化水素)であるトルエンから構成してもよ
い。実施例9 本実施例の有機電界発光体は、化学式
【0042】
【化12】
【0043】で表される。なお、化学式中、実施例1と
同一部分には同一符号を付す。本実施例の有機電界発光
体は、上記化学式において、連結基X9が置換を有する
ベンゼン環であるトルエンから構成されている。本実施
例の有機電界発光体を合成するには、実施例1の有機電
界発光体を生成する際に用いたれる溶液「A」にサリチ
リデン−ジアミノトルエン(Salicylidene diaminotolu
ene )が溶解した溶液を用いる。
【0044】なお、本実施例では、連結基X9を置換を
有するベンゼン環(単環式炭化水素)であるトルエンか
ら構成したが、連結基Xは他の置換を有するベンゼン環
であるエチルベンゼンから構成してもよい。実施例10 本実施例の有機電界発光体は、化学式
【0045】
【化13】
【0046】で表される。なお、化学式中、実施例1と
同一部分には同一符号を付す。本実施例の有機電界発光
体は、上記化学式において、連結基X10が置換を有す
るベンゼン環であるエチルベンゼンから構成されてい
る。本実施例の有機電界発光体を合成するには、実施例
1の有機電界発光体を生成する際に用いたれる溶液
「A」にサリチリデン−ジアミノ−エチルベンゼン(Sa
licylidene diaminoethylbenzene)が溶解した溶液を用
いる。
【0047】なお、上記実施例1〜10では、置換基Y
1をベンゼン環から構成したが、置換基Y1をナフタレ
ン環から構成してもよい。実施例11 本実施例の有機電界発光体は、化学式
【0048】
【化14】
【0049】で表される。なお、化学式中、実施例1と
同一部分には同一符号を付す。本実施例の有機電界発光
体は、上記化学式において、置換基Y2がナフタレン環
から構成されている。本実施例の有機電界発光体を合成
するには、実施例1の有機電界発光体を生成する際に用
いたれる溶液「A」に2−ハイドロキシ−1−ナフトア
ルデヒド−ジアミノベンゾフラン(2-hydroxy-1-naphth
aldehydediaminobenzofuran )が溶解した溶液を用い
る。
【0050】なお、本実施例では、置換基Y2をナフタ
レン環から構成したが、置換基Yを置換を有するベンゼ
ン環であるトルエンから構成してもよい。実施例12 本実施例の有機電界発光体は、化学式
【0051】
【化15】
【0052】で表される。なお、化学式中、実施例1と
同一部分には同一符号を付す。本実施例の有機電界発光
体は、上記化学式において、置換基Y3が置換を有する
ベンゼン環であるトルエンから構成されている。本実施
例の有機電界発光体を合成するには、実施例1の有機電
界発光体を生成する際に用いたれる溶液「A」に1−ハ
イドロキシ−3−メチル−2−ベンズアルデヒド−ジア
ミノベンゾフラン(1-hydroxy-3-methyl-2-benzaldehyd
e diaminobenzofuran )が溶解した溶液を用いる。
【0053】なお、本実施例では、置換基Y3をナフタ
レン環から構成したが、置換基Yを他の置換を有するベ
ンゼン環であるメチルナフタレンから構成してもよい。実施例13 本実施例の有機電界発光体は、化学式
【0054】
【化16】
【0055】で表される。なお、化学式中、実施例1と
同一部分には同一符号を付す。本実施例の有機電界発光
体は、上記化学式において、置換基Y4が他の置換を有
するベンゼン環であるメチルナフタレンから構成されて
いる。本実施例の有機電界発光体を合成するには、実施
例1の有機電界発光体を生成する際に用いたれる溶液
「A」に2−ハイドロキシ−7−メチル−1−ナフトア
ルデヒド−ジアミノベンゾフラン(2-hydroxy-7-methyl
-1-naphthaldehyde diaminobenzofuran )が溶解した溶
液を用いる。
【0056】なお、実施例11〜13では、連結基Xを
ベンゾフラン環としたが、連結基Xは、直鎖アルキレ
ン、縮合多環式炭化水素、複素環式炭化水素、置換を有
する環式炭化水素などであってもよい。次に、上記の実
施例1〜13の有機電界発光体を用いた電界発光素子に
ついて説明する。
【0057】図1は本発明の有機電界発光素子の一実施
例のブロック構成図を示す。本実施例の有機電界発光素
子1は、金属電極2、有機電子輸送層3、有機電界発光
層4、有機正孔輸送層5、透明電極6、ガラス基板7、
直流電源8から構成される。金属電極2には直流電源8
の陰極が接続され、透明電極6には直流電源8の陽極が
接続される。直流電源8は10ボルト程度の直流電圧を
発生する。
【0058】直流電源8で発生された直流電圧は、金属
電極2及び透明電極6を介して有機正孔輸送層3、有機
電界発光層4、及び有機電子輸送層5に印加される。有
機電子輸送層3は、直流電源8から金属電極2を介して
負の電界が印加されると、有機電界発光層4に電子を供
給する。有機正孔輸送層5は、直流電源8から透明電極
6を介して正の電界が印加され、有機電界発光層4に正
孔を供給する。
【0059】有機電界発光層4は、上記実施例1〜13
で示した化学式からなる有機電界発光体から構成され
る。有機電界発光層4を上記実施例1〜13で示した化
学式からなる有機電界発光体で構成することにより、低
電圧で、高輝度な発光を実現できる。また、発光色を発
光色として望まれている赤色に近似させることができ
る。
【0060】図2は本発明の有機電界発光体素子の一実
施例の発光特性図を示す。図2に示すように本実施例の
有機電界発光素子1では、波長600nm程度で光の強
度がピークとなり略赤色の発光色が得られる。また、有
機電界発光層4を実施例1〜13で示した化学式からな
る有機電界発光体から構成することにより、実施例1〜
13で示した化学式からなる有機電界発光体は、安定し
ており、かつ、隣接する有機電界発光体と結合しにく
く、粒状になりにくい。
【0061】図3は本発明の有機電界発光体素子の一実
施例の有機電界発光層の構成図を示す。図3(A)は有
機電界発光体の形状、図3(B)は有機電界発光層4の
断面図を示す。実施例1〜13で示した化学式の有機電
界発光体は、図3(A)に示すような平面形状をなす平
板状の構造をとる。図3(A)に示す形状の有機電界発
光体9により有機電界発光層4を形成すると、図3
(B)に示すように平板状の有機電界発光体9が積層さ
れたように配列される。また、実施例1〜13で示した
化学式の有機電界発光体は、内部の金属Meにより安定
化されており、他の有機電界発光体と結合して結晶化す
ることが少なく、有機電界発光層4で粒状になりにく
い。
【0062】有機電界発光体9が図3(B)に示すよう
に積層配列されることにより有機電界発光体9の密度を
向上させることができ、高密度化が可能となり、これに
より、発光むらの防止できるとともに、高輝度化が可能
となる。さらに、有機電界発光体9が図3(B)に示す
ように配列されることにより有機電界発光層4を同一の
輝度であれば、薄型にすることができる。
【0063】また、本実施例の有機電界発光素子1は、
10ボルト程度の比較的低い直流電圧で駆動でき、ま
た、無機電界発光素子に比べて高輝度化を実現できる。
なお、本実施例では有機電界発光素子として、図1に示
すような有機正孔供給層3、有機電界発光層4、有機電
子供給層5の3層構造の有機電界発光素子について説明
したが、これに限られるものではなく、2、3層以上の
構造の有機電界発光素子についても上記実施例1〜3を
有機電界発光体として適用することにより、同様な効果
が得られる。また、本実施例の有機電界発光体により有
機電界発光体を形成することにより図2に示すような特
性で発光され、今までの有機電界発光素子では得ること
ができなかった赤色に近似した発光色を得ることができ
る。
【0064】
【発明の効果】上述の如く、本発明の有機電界発光体に
よれば、金属Meに周囲に配置された分子が配位結合す
ることにより、周囲の有機電界発光体と結合しにくくな
り、結晶化しにくくなるとともに、形状が略平板状とな
るため、有機電界発光体が隙間なく積層され、有機電界
発光体を高密度に配することができるので、高輝度化が
可能となり、また、隙間がないので、均一に発光させる
ことができるようになる等の特長を有する。
【0065】また、本発明の有機電界発光体によれば、
2重結合が多くなり、2重結合が多くなると、発光光の
波長が長くなる傾向にあるので、赤色に近似した発色が
可能となる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機電界発光素子の一実施例のブロッ
ク構成図である。
【図2】本発明の有機電界発光素子の一実施例の発光特
性図である。
【図3】本発明の有機電界発光素子の一実施例の有機発
光体層の構成図である。
【図4】従来の電界発光素子の一例の構成図である。
【図5】従来の一例の有機電界発光層の構成図である。
【符号の説明】
1 有機電界発光素子 2 金属電極 3 有機電子供給層 4 有機電界発光層 5 有機正孔供給層 6 透明電極 7 ガラス基板

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学式 【化1】 で表される有機電界発光体。
  2. 【請求項2】 前記連結基Xは、化学式〔−(CH2)
    n−O−(CH2)m−(n,mは整数)〕を含む縮合
    複素環式炭化水素であることを特徴とする請求項1記載
    の有機電界発光体。
  3. 【請求項3】 前記連結基Xは、複数の炭素数の直鎖を
    含む縮合複素環式炭化水素であることを特徴とする請求
    項1記載の有機電界発光体。
  4. 【請求項4】 前記連結基Xは、分岐アルキレンを含む
    縮合複素環式炭化水素であることを特徴とする請求項1
    記載の有機電界発光体。
  5. 【請求項5】 前記連結基Xは、縮合多環式炭化水素を
    含む縮合複素環式炭化水素であることを特徴とする請求
    項1記載の有機電界発光体。
  6. 【請求項6】 前記連結基Xは、炭素を含む縮合複素環
    式炭化水素であることを特徴とする請求項1記載の有機
    電界発光体。
  7. 【請求項7】 前記連結基Xは、窒素を含む縮合複素環
    式炭化水素であることを特徴とする請求項1記載の有機
    電界発光体。
  8. 【請求項8】 前記連結基Xは、硫黄を含む縮合複素環
    式炭化水素であることを特徴とする請求項1記載の有機
    電界発光体。
  9. 【請求項9】 前記置換基Yは、ベンゼン環残基である
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項記載の
    有機電界発光体。
  10. 【請求項10】 前記置換基Yは、ナフタレン環残基で
    あることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項記
    載の有機電界発光体。
  11. 【請求項11】 前記置換基Yは、置換を有するベンゼ
    ン環であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか
    一項記載の有機電界発光体。
  12. 【請求項12】 前記置換基Yは、置換を有するナフタ
    レン環であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれ
    か一項記載の有機電界発光体。
  13. 【請求項13】 前記金属Meは、陽イオン化したとき
    に3価となることを特徴とする請求項1乃至12のいず
    れか一項記載の有機電界発光体。
  14. 【請求項14】 有機発光体材料を電極で狭持して、該
    電極に電圧を印加することにより、該有機発光体材料を
    発光させ、光を出力する電界発光素子において、前記有
    機発光体材料は、化学式 【化2】 で表されることを特徴とする電界発光素子。
  15. 【請求項15】 前記連結基Xは、化学式〔−(CH
    2)n−O−(CH2)m−(n,mは整数)〕を含む
    縮合複素環式炭化水素であることを特徴とする請求項1
    4記載の電界発光素子。
  16. 【請求項16】 前記連結基Xは、複数の炭素数の直鎖
    を含む縮合複素環式炭化水素であることを特徴とする請
    求項14記載の電界発光素子。
  17. 【請求項17】 前記連結基Xは、分岐アルキレンを含
    む縮合複素環式炭化水素であることを特徴とする請求項
    14記載の電界発光素子。
  18. 【請求項18】 前記連結基Xは、縮合多環式炭化水素
    を含む縮合複素環式炭化水素であることを特徴とする請
    求項14記載の電界発光素子。
  19. 【請求項19】 前記連結基Xは、炭素を含む縮合複素
    環式炭化水素であることを特徴とする請求項14記載の
    電界発光素子。
  20. 【請求項20】 前記連結基Xは、窒素を含む縮合複素
    環式炭化水素であることを特徴とする請求項14記載の
    電界発光素子。
  21. 【請求項21】 前記連結基Xは、硫黄を含む縮合複素
    環式炭化水素であることを特徴とする請求項14記載の
    電界発光素子。
  22. 【請求項22】 前記置換基Yは、ベンゼン環残基であ
    ることを特徴とする請求項14乃至21のいずれか一項
    記載の電界発光素子。
  23. 【請求項23】 前記置換基Yは、ナフタレン環残基で
    あることを特徴とする請求項14乃至21のいずれか一
    項記載の有機電界発光素子。
  24. 【請求項24】 前記置換基Yは、置換を有するベンゼ
    ン環であることを特徴とする請求項14乃至21のいず
    れか一項記載の電界発光素子。
  25. 【請求項25】 前記置換基Yは、置換を有するナフタ
    レン環であることを特徴とする請求項14乃至21のい
    ずれか一項記載の電界発光素子。
  26. 【請求項26】 前記金属Meは、陽イオン化したとき
    に3価となることを特徴とする請求項14乃至21のい
    ずれか一項記載の電界発光素子。
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