JP2001002616A - ビシクロヘキサジオン類の製造法 - Google Patents

ビシクロヘキサジオン類の製造法

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JP2001002616A
JP2001002616A JP11355232A JP35523299A JP2001002616A JP 2001002616 A JP2001002616 A JP 2001002616A JP 11355232 A JP11355232 A JP 11355232A JP 35523299 A JP35523299 A JP 35523299A JP 2001002616 A JP2001002616 A JP 2001002616A
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Yasushi Itoi
泰 糸井
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Arakawa Chemical Industries Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡潔な反応系かつ温和な反応条件下におい
て、ビシクロヘキサジオン類を製造する方法を提供する
こと。 【解決手段】 ビフェノール類を、パラジウム塩基性担
体担持触媒および/または活性を変化させる処理を施し
たパラジウム担体担持触媒の存在下に、溶媒中、水素化
還元することを特徴とするビシクロヘキサジオン類の製
造法;該製造法に用いる、パラジウム塩基性担体担持触
媒および/または活性を変化させる処理を施したパラジ
ウム担体担持触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビフェノール類を
還元してビシクロヘキサジオン類を製造する方法に関す
る。ビシクロヘキサジオン類は各種医薬、工業薬品など
の原料として有用な物質である。
【0002】
【従来の技術】従来より、ビシクロヘキサジオン類の製
造法としては、たとえば、1,4−ビシクロヘキサンジ
オールをジョーンズ・サンドマイヤー法もしくは次亜塩
素酸類などで酸化により製造する方法が古くから知られ
ている。しかしながら、こうした酸化反応においては爆
発の危険性が大きくまた、高価な酸化試薬を量論的に用
いなければならない不利がある。
【0003】一方、フェノール類をシクロヘキサノン類
へ還元する方法も古くから知られている。たとえば、フ
ェノール類を、パラジウム触媒の存在下、アルカリ金属
塩(原料に対して300〜7000ppm)を添加した
反応系において水素化還元することによりシクロヘキサ
ノン類を製造する方法が報告されている。かかる方法に
よれば、ビフェノールから、ビシクロヘキサノンを製造
しうる。具体的には、ビフェノールを、パラジウム触媒
の存在下、メシチレンを溶媒とし、炭酸ナトリウム(原
料に対して570ppm)を添加した反応系において水
素化還元してビシクロヘキサノンを50%の収率で製造
している。(特開平8−134009号公報)。しかし
ながら、かかる方法では、均一な反応系にアルカリ金属
塩を添加しているため反応構成成分が多くなる不利があ
る。また、収率も50%と低い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡潔な反応
系かつ温和な反応条件下において、ビシクロヘキサジオ
ンを製造する方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記従来技
術の課題を解決すべく、ビフェノール類をビシクロヘキ
サジオンに水素化還元しうる触媒について鋭意研究を重
ねた。その結果、当該水素化還元触媒として、パラジウ
ム塩基性担体担持触媒および/またはパラジウム担体担
持触媒にその活性を変化させる処理を施した触媒を用い
ることを用いることにより、前記目的を達成できること
を見出し本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、ビフェノール類を、パ
ラジウム塩基性担体担持触媒および/または活性を変化
させる処理を施したパラジウム担体担持触媒の存在下
に、溶媒中、水素化還元することを特徴とするビシクロ
ヘキサジオン類の製造法;さらには前記製造法に用い
る、パラジウム塩基性担体担持触媒および/または活性
を変化させる処理を施したパラジウム担体担持触媒、に
関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の製造法の原料であるビフ
ェノール類としては、一般式(1)
【0008】
【化1】
【0009】(式中、R〜Rはそれぞれ同一または
異なって水素原子、アルキル基、水酸基、アミノ基また
はカルボキシル基を示す)で表される化合物があげられ
る。具体的には、ビフェノール、3,3´,4,4´−
テトラヒドロキシビフェニル、2−カルボキシビフェノ
ール、7−アミノビフェノール、2,6−ジメチルビフ
ェノール等があげられる。
【0010】本発明に使用される触媒としては、パラジ
ウム塩基性担体担持触媒および/または活性を変化させ
る処理を施したパラジウム担体担持触媒があげられる。
【0011】本発明に使用されるパラジウム塩基性担体
担持触媒としては、パラジウムを塩基性担体に担持した
触媒であれば、特に制限されず、各種市販のものを用い
ても良く、公知の方法で調製されるものを用いても良
い。
【0012】ここで、塩基性担体とは、層状金属化合
物、金属塩、金属酸化物などの物質で、塩基性を示す物
質をいう。例えば、ハイドロタルサイト類、炭酸カルシ
ウム、炭酸マウネシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バ
リウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸セシウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウ
ム、酸化ストロンチウム、酸化バリウムなどが挙げられ
る。
【0013】上記ハイドロタルサイト類はハイドロタル
サイト、ハイドロタルサイト類似化合物および厳密には
ハイドロタルサイトに分類されないハイドロタルサイト
類からなる。
【0014】上記ハイドロタルサイトは、一般式
(2): 〔M1−x 2+ 3+(OH) 〔Ax/n
n−・mHO〕 (式中、M2+は2価金属、M3+は3価金属、An−
はn価アニオン、xは0〜0.33を示す。)で表され
る。2価金属としては例えばMg2+、Zn2+、Ni
2+等、3価金属としては例えばAl3+、Fe3+、Cr
3+等、n価アニオンとしては例えばCl 、NO 、C
O 2− 、サリチル酸、しゅう酸、クエン酸等をそれぞ
れ例示できる。また、ハイドロタルサイト類似化合物と
しては、上記式中のxの範囲を満足しないもの、例えば
〔MgAl(OH)〔(CO)・mHO〕が該当す
る。これらハイドロタルサイト、ハイドロタルサイト類
似化合物のなかでは、Mg−Al−CO系、Mg−Al−Cl系の
ものが最も代表的であり、入手が容易である。
【0015】また、上記厳密にはハイドロタルサイトに
分類されないハイドロタルサイト類とは、一般式
(3): [Mg2+ 1−X−y Al3+ M(II)(OH
x+[An−x/n] (式中、M(II)はMg2+以外の2価金属、An−はn
価アニオン、xは0<x<1、yは0<y<1を示
す。)または一般式(4): [Mg2+ 1−X Al3+ x−z M(III)(O
x+[An− x/ ] (式中、M(III) はAl3+以外の3価金属、An−
n価アニオン、xは0<x<1、zは0<z<1を示
す。)で表される化合物である。前記一般式(3)中の
M(II)で表される2価金属または一般式(4)中のM(I
II) で表される3価金属の金属種としては、例えばN
i、Zn、Fe、Cr、Cu、Sn、Cd、Pd、P
t、Rh、Ru、OsまたはIrなどを例示でき、n価
アニオンとしては例えばCl 、NO 、CO
2− 、サリチル酸、しゅう酸、クエン酸などをそれぞ
れ例示できる。
【0016】パラジウム塩基性担体担持触媒のパラジウ
ム金属担持率は特に制限はないが、反応速度や経済的効
果を勘案すると0.01重量%から25重量%程度が好
ましい。パラジウム金属担持率が少なくなると反応速度
が低下し反応時間が長くなる傾向があることからパラジ
ウム金属担持率は0.1重量%以上とするのが好まし
い。なお、経済的なことを考慮すればパラジウム金属担
持率は10重量%以下とするのが好ましい。
【0017】かかるパラジウム塩基性担体担持触媒の使
用量は、特に制限されないが、反応速度や経済効果を勘
案すると原料のビフェノール類に対し、0.01重量%
から40重量%程度が好ましい。触媒の使用量が少なく
なると反応速度が低下し反応時間が長くなる傾向がある
ことから触媒の使用量は0.1重量%以上とするのが好
ましい。なお、経済的なことを考慮すれば触媒の使用量
は10重量%以下とするのが好ましい。
【0018】活性を変化させる処理を施されるパラジウ
ム担体担持触媒としては、特に制限されないが、固体酸
点による官能基の分解性が少ないこと、また汎用性があ
ることからパラジウム活性炭担持触媒が好ましい。
【0019】また、パラジウム担体担持触媒のパラジウ
ム金属担持率は特に制限はないが、反応速度や経済的効
果を勘案すると0.01重量%から25重量%程度が好
ましい。パラジウム金属担持率が少なくなると反応速度
が低下し反応時間が長くなる傾向があることからパラジ
ウム金属担持率は0.1重量%以上とするのが好まし
い。なお、経済的なことを考慮すればパラジウム金属担
持率は10重量%以下とするのが好ましい。
【0020】パラジウム担体担持触媒に施す活性を変化
させる処理とは、パラジウム担体担持触媒に、各種化合
物を、物理吸着、化学吸着または固定化させることによ
り、パラジウム担体担持触媒の活性を変化させる処理で
あり、多くの工業触媒で一般的に行われている方法を用
いることができる。このような、活性を変化させる処理
としてはアルカリ金属塩処理、アルカリ土類金属塩処
理、硫黄被毒処理、リン被毒処理、アミン被毒処理等が
あげられる。これらの処理のなかでも、アルカリ金属塩
処理または硫黄被毒処理を施したパラジウム担体担持触
媒が、ビシクロヘキサノン類の収率が高く好ましい。な
お、アルカリ金属塩処理に用いるアルカリ金属塩として
は、炭酸素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素カリウム、炭酸セシウム、硝酸ナトリウ
ム、硝酸カリウム、硝酸セシウム等があげられ、アルカ
リ土類金属塩処理に用いるアルカリ土類金属塩として
は、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、硝酸バリウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム
等があげられ、硫黄被毒処理に用いる硫黄化合物として
は、硫化水素、チオフェン等があげられ、リン被毒処理
に用いるリン化合物としては、フォスフィン、トリフェ
ニルフォスフィン、黄燐等があげられ、アミン被毒処理
に用いるアミン類としては、トリメチルアミン、ジメチ
ルアミン等があげられる。
【0021】パラジウム担体担持触媒に、物理吸着、化
学吸着または固定化され、パラジウム担体担持触媒の活
性を変化させた化合物のパラジウム金属に対する割合は
特に制限されないが、たとえば、当該化合物がアルカリ
金属塩の場合には、通常、アルカリ金属の重量が、パラ
ジウム金属に対して、5〜100重量%程度とするのが
好ましい。パラジウム金属に対するアルカリ金属の重量
は10重量%以上とするのがより好ましく、また65重
量%以下とするのがより好ましい。また当該化合物がア
ルカリ土類金属塩の場合には、通常、アルカリ土類金属
の重量が、パラジウム金属に対して、0.1〜80重量
%程度とするのが好ましい。パラジウム金属に対するア
ルカリ土類金属の重量は1重量%以上とするのがより好
ましく、また25重量%以下とするのがより好ましい。
また当該化合物が硫黄化合物の場合には、通常、硫黄原
子の重量が、パラジウム金属に対して、0.1〜30重
量%程度とするのが好ましい。パラジウム金属に対する
硫黄原子の重量は0.2重量%以上とするのがより好ま
しく、また20重量%以下とするのがより好ましい。
【0022】なお、パラジウム担体担持触媒に、活性を
変化させる処理を施す時期は特に制限されず、パラジウ
ム担体担持触媒を調製する前の担体、パラジウム担体担
持触媒を調製中、パラジウム担体担持触媒を調製した後
のいずれのときに行ってもよい。
【0023】反応に用いる溶媒としてはテトラヒドロフ
ラン、1,4−ジオキサン、エチルイソプロピルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテルジシクロヘキシルエーテル
などで例示される各種エーテル類、メタノール、エタノ
ール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタ
ノール、2−ブタノール、3−ブタノール、シクロペン
タノール、シクロヘキサノール、エチレングリコールな
どで例示される各種アルコール類、デカリン、n−ヘプ
タン、2−メチルヘキサン、2−エチルペンタン、2,
4−ジメチルペンタンなどで例示される各種鎖状炭化水
素類などを使用することができる。これらのなかでもビ
フェノール、ビシクロヘキサノンの溶解性の良さからエ
ーテル類および/またはアルコール類を使用するのが好
ましい。なお、反応系中の原料の濃度は1〜75%程度
とするのが好ましい。
【0024】本発明のビシクロヘキサジオン類の製造法
は、前記ビフェノール類を、前記触媒の存在下に、溶媒
中、水素化還元するものである。
【0025】水素化還元は、水素雰囲気下、水素流通下
もしくは水素圧力下で行う。反応時の水素圧力、反応器
中の水素の状態に特に制限はないが、反応効率と反応設
備の面より考えて圧力は0.1MPa〜10MPa程度
が望ましい。さらに望ましくは0.1MPa〜8MPa
である。なお、本記述は減圧条件を排除するものではな
いが0.1MPa未満であると減圧水素を作り出す装置
が必要となるため不経済であり、10MPaを超えると
それだけより高い加圧水素が必要であるため不経済であ
る。
【0026】水素化還元の反応温度は、反応速度、溶媒
の蒸気圧と反応圧力の関係より考えて、10℃〜300
℃程度が望ましい。反応温度が低くなると反応速度が低
下し、反応完結にかかる時間が長くなるため、反応温度
は80℃以上とするのがより好ましい。また、反応温度
が高くなると加熱に要する経費ならびに冷却に要する経
費が多くなり不経済であることから反応温度は180℃
以下とするのがより好ましい。
【0027】水素化還元に用いる装置は、反応水素圧力
ならびに反応温度によって適宜に選択すれば良い。例え
ば、加圧条件では、オートクレーブなどの耐圧容器を用
い、常圧条件では、水素の流通が可能な装置を用いる。
形状は特に限定されない。
【0028】かかる本発明の水素化還元によりビフェノ
ール類は、ビシクロヘキサジオン類に還元される。前記
一般式(1)で表されるビフェノール類からは、一般式
(5):
【0029】
【化2】
【0030】(式中、R〜Rは化1のそれと同じ)
で表されるビシクロヘキサジオン類が生成する。なお、
ビフェノールからは、ビシクロヘキサジオンが得られ
る。
【0031】かかる水素化還元によりビフェノール類か
らビシクロヘキサジオン類が得られるが、生成したビシ
クロヘキサジオン類は、さらにゆるやかにビシクロヘキ
サンジオール類に水素化還元される傾向がある。これを
避けるために、水素化還元は、水素吸収量を確認しなが
ら行い、ビフェノール類が、ビシクロヘキサジオン類に
還元される理論水素吸収量(原料のビフェノール類の3
倍モル水素量)の80〜100モル%程度で攪拌を停止
させたり、反応系の温度を低下させるなどの手段によ
り、水素化還元反応を停止させる処置を行い、ビシクロ
ヘキサジオン類がビシクロヘキサンジオール類にさらに
水素化還元される前に反応を終了させるのが好ましい。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、簡潔な反応系かつ温和
な反応条件下において、ビシクロヘキサジオンを製造す
ることができる。しかも、活性を変化させる処理を施し
たパラジウム担体担持触媒として、アルカリ金属塩処理
または硫黄被毒処理を施したパラジウム担体担持触媒を
用いた場合には、収率も非常に高い。
【0033】
【実施例】以下に実施例および比較例をあげて本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限
定されるものではない。
【0034】実施例1 200mlのステンレス製オートクレーブ装置にビフェ
ノール20g、市販のパラジウムハイドロタルサイト担
持触媒(エヌ・イー ケムキャット社製)0.4gおよ
びテトラヒドロフラン20mlを加え、容器内を水素ガ
スで十分置換した後、反応初期圧力を0.6MPaと
し、135℃まで反応系内の温度を上げた。この温度に
達した時、水素圧力を0.8MPaとし、適宜圧力減少
分を補給、水素吸収量が理論水素吸収量(原料の3倍モ
ル水素量)の85モル%なるまで2時間反応させた。冷
却後、ろ過した。このろ液をガスクロマトグラフ法にて
分析した。目的のビシクロヘキサジオンの生成率は原料
であるビフェノールに対して81モル%であった。
【0035】実施例2〜8 触媒の種類、活性を変化させる処理、反応温度を表1に
示すように変化させた以外は実施例1と同様に行った。
結果を表1に示す。
【0036】実施例9 200mlのステンレス製オートクレーブ装置にビフェ
ノール20g、市販のナトリウム処理を行ったパラジウ
ムハイドロタルサイト担持触媒(エヌ・イーケムキャッ
ト社製)0.4gおよびテトラヒドロフラン20mlを
加え、容器内を水素ガスで十分置換した後反応初期圧力
を6MPaとし、180℃まで反応系内の温度を上げ
た。この温度に達した時、水素圧力を8MPaとし、適
宜圧力減少分を補給、水素吸収量が理論水素吸収量の8
5モル%なるまで15分反応させた。冷却後、ろ過し
た。このろ液をガスクロマトグラフ法にて分析した。目
的のビシクロヘキサジオンの生成率は原料であるビフェ
ノールに対して80モル%であった。
【0037】実施例10〜17 触媒の種類、活性を変化させる処理、反応温度、反応圧
力を表1に示すように変化させた以外は実施例9と同様
に行った。結果を表1に示す。
【0038】実施例18 100mlのガラス製三つ口フラスコにビフェノール4
g、市販のナトリウム処理を行ったパラジウム活性炭担
持触媒(エヌ・イー ケムキャット社製)0.2gおよ
び1,4−ジオキサン 40mlを加え、還流管を立
て、容器内を窒素ガスで十分置換した後加熱し、1,4
−ジオキサンの還流温度(101℃)まで反応系内の温
度を上げた。1,4−ジオキサンが還流を始めたところ
で水素ガスを50ml/分で導入し、適宜圧力減少分を
補給、水素吸収量が理論水素吸収量の50モル%なるま
で5時間反応させた。冷却後、2−プロパノール40m
lを加え、ろ過した。このろ液をガスクロマトグラフ法
にて分析した。目的のビシクロヘキサジオンの生成率は
原料であるビフェノールに対して41モル%であった。
【0039】
【表1】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビフェノール類を、パラジウム塩基性担
    体担持触媒および/または活性を変化させる処理を施し
    たパラジウム担体担持触媒の存在下に、溶媒中、水素化
    還元することを特徴とするビシクロヘキサジオン類の製
    造法。
  2. 【請求項2】 活性を変化させる処理を施したパラジウ
    ム担体担持触媒が、パラジウム活性炭担持触媒に、活性
    を変化させる処理を施したものである請求項1記載の製
    造法。
  3. 【請求項3】 活性を変化させる処理を施したパラジウ
    ム担体担持触媒が、アルカリ金属塩処理または硫黄被毒
    処理を施したパラジウム担体担持触媒である請求項1ま
    たは2記載の製造法。
  4. 【請求項4】 塩基性担体が、ハイドロタルサイト類で
    ある請求項1〜3のいずれかに記載の製造法。
  5. 【請求項5】 溶媒がエーテル類および/またはアルコ
    ール類である請求項1〜4のいずれかに記載の製造法。
  6. 【請求項6】 水素化還元の終了を、水素吸収量を確認
    しながら行う請求項1〜5のいずれかに記載の製造法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の製造法
    に用いる、活性を変化させる処理を施したパラジウム担
    体担持触媒。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載の製造法
    に用いる、塩基性担体にパラジウムを担持したパラジウ
    ム担体担持触媒。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015012262A1 (ja) * 2013-07-26 2015-01-29 株式会社ダイセル 水素化フェノール類の製造方法
JP2021066707A (ja) * 2019-10-25 2021-04-30 学校法人上智学院 環状化合物の製造方法

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WO2015012262A1 (ja) * 2013-07-26 2015-01-29 株式会社ダイセル 水素化フェノール類の製造方法
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