JP2001001637A - 記録シート - Google Patents
記録シートInfo
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- JP2001001637A JP2001001637A JP11178008A JP17800899A JP2001001637A JP 2001001637 A JP2001001637 A JP 2001001637A JP 11178008 A JP11178008 A JP 11178008A JP 17800899 A JP17800899 A JP 17800899A JP 2001001637 A JP2001001637 A JP 2001001637A
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- JP
- Japan
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- resin
- recording sheet
- ink
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 記録シートに水性インクを用いて印字を行っ
た場合に、記録シートにブリーディングやフェザリング
と呼ばれるインクの滲みが生じたり、記録シート上に供
給されたインクのドットに広がりが生じたり、インクが
記録シートの裏面まで達するということがなく、良好な
印字が行えるようにすると共に、記録シートに対するイ
ンクの浸透性が低下するということもなく、インクが速
やかに乾燥されるようにする。 【解決手段】 記録シートにアニオン性基とカチオン性
基とを有する樹脂を塗布又は含浸させるようにした。
た場合に、記録シートにブリーディングやフェザリング
と呼ばれるインクの滲みが生じたり、記録シート上に供
給されたインクのドットに広がりが生じたり、インクが
記録シートの裏面まで達するということがなく、良好な
印字が行えるようにすると共に、記録シートに対するイ
ンクの浸透性が低下するということもなく、インクが速
やかに乾燥されるようにする。 【解決手段】 記録シートにアニオン性基とカチオン性
基とを有する樹脂を塗布又は含浸させるようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、記録シートに係
り、特に、水性インクを用いて印字を行った場合に、記
録シートにブリーディングやフェザリングと呼ばれるイ
ンクの滲みが生じたり、記録シート上に供給されたイン
クのドットに広がりが生じたり、インクが記録シートの
裏面にまで達するということがなく、良好な印字が行え
ると共に、インクが記録シートに速やかに浸透してイン
クの乾燥も速やかに行われる記録シートに関するもので
ある。
り、特に、水性インクを用いて印字を行った場合に、記
録シートにブリーディングやフェザリングと呼ばれるイ
ンクの滲みが生じたり、記録シート上に供給されたイン
クのドットに広がりが生じたり、インクが記録シートの
裏面にまで達するということがなく、良好な印字が行え
ると共に、インクが記録シートに速やかに浸透してイン
クの乾燥も速やかに行われる記録シートに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット方式の記録装置が
広く利用されるようになり、このような記録装置におい
ては、そのインクに、油性のインクの他に、取り扱いの
容易性や安全性等の面から、染料を水性媒体中に溶解さ
せ、或いはカーボンブラック等の顔料を水性媒体中に分
散させた水性インクが広く用いられるようになった。
広く利用されるようになり、このような記録装置におい
ては、そのインクに、油性のインクの他に、取り扱いの
容易性や安全性等の面から、染料を水性媒体中に溶解さ
せ、或いはカーボンブラック等の顔料を水性媒体中に分
散させた水性インクが広く用いられるようになった。
【0003】ここで、このような水性インクを用いて複
写機等に使用されている一般の記録紙に対して印字を行
った場合、ブリーディングやフェザリングと呼ばれるイ
ンクの滲みが生じたり、記録紙上に供給されたインクの
ドットに広がりが生じたり、インクが記録紙の裏面にま
で達する等の問題があった。
写機等に使用されている一般の記録紙に対して印字を行
った場合、ブリーディングやフェザリングと呼ばれるイ
ンクの滲みが生じたり、記録紙上に供給されたインクの
ドットに広がりが生じたり、インクが記録紙の裏面にま
で達する等の問題があった。
【0004】このため、従来においては、一般にインク
ジェット専用の記録シートが用いられているが、コスト
が高く付くという問題があった。
ジェット専用の記録シートが用いられているが、コスト
が高く付くという問題があった。
【0005】そこで、近年においては、複写機等に使用
されている一般の記録紙の特性を改質し、ブリーディン
グやフェザリングと呼ばれるインクの滲みが生じたり、
記録紙上に供給されたインクのドットに広がりが生じた
り、インクが記録紙の裏面にまで達するのを防止するこ
とが検討されるようになった。
されている一般の記録紙の特性を改質し、ブリーディン
グやフェザリングと呼ばれるインクの滲みが生じたり、
記録紙上に供給されたインクのドットに広がりが生じた
り、インクが記録紙の裏面にまで達するのを防止するこ
とが検討されるようになった。
【0006】そして、このようなインクの滲みや、記録
紙上に供給されたインクのドットの広がりや、インクが
記録紙の裏面にまで達するのを防止するため、従来より
紙に疎水性の化合物であるサイズ剤を添加させる方法が
行われている。
紙上に供給されたインクのドットの広がりや、インクが
記録紙の裏面にまで達するのを防止するため、従来より
紙に疎水性の化合物であるサイズ剤を添加させる方法が
行われている。
【0007】ここで、紙を製造するにあたり、硫酸バン
ドを用いてpH6以下の酸性下で抄紙を行う場合、抄紙
機が腐食したり、また得られた紙の保存性が悪くなる等
の問題があり、このため、近年においては、填料に安価
な炭酸カルシウムを用いて、中性或いはアルカリ性で抄
紙を行うことが一般に行われている。
ドを用いてpH6以下の酸性下で抄紙を行う場合、抄紙
機が腐食したり、また得られた紙の保存性が悪くなる等
の問題があり、このため、近年においては、填料に安価
な炭酸カルシウムを用いて、中性或いはアルカリ性で抄
紙を行うことが一般に行われている。
【0008】そして、このように中性或いはアルカリ性
で抄紙を行う場合、上記のサイズ剤としては、アルキル
ケテンダイマーやアルケニル無水コハク酸を水等の分散
媒体に分散させたサイズ剤等が一般に使用されている。
で抄紙を行う場合、上記のサイズ剤としては、アルキル
ケテンダイマーやアルケニル無水コハク酸を水等の分散
媒体に分散させたサイズ剤等が一般に使用されている。
【0009】しかし、これらのサイズ剤はいずれも高価
で、生産コストが高く付くと共に、抄紙時において、例
えばプレスロール等に汚れが発生するという問題があ
り、またこれらのサイズ剤におけるサイズ効果は必ずし
も十分ではなく、インクの滲みや、記録紙上に供給され
たインクのドットの広がりや、インクが記録紙の裏面に
まで達するのを十分に防止することができないという問
題があった。
で、生産コストが高く付くと共に、抄紙時において、例
えばプレスロール等に汚れが発生するという問題があ
り、またこれらのサイズ剤におけるサイズ効果は必ずし
も十分ではなく、インクの滲みや、記録紙上に供給され
たインクのドットの広がりや、インクが記録紙の裏面に
まで達するのを十分に防止することができないという問
題があった。
【0010】また、近年においては、特公平3−798
40号公報に示されるように、3価や4価のアルコール
とロジンエステル化物を分散相にする水性分散液からな
るサイズ剤を用いて抄紙するようにしたものが提案され
ているが、この場合、サイズ剤を使用する際の抄紙条
件、特にpHを適正にコントロールする必要があり、ま
たサイズ性能が低いため、サイズ剤の添加率を高める必
要があり、コストが高く付くと共に、抄紙時における発
泡や汚れがひどくなるという問題があった。
40号公報に示されるように、3価や4価のアルコール
とロジンエステル化物を分散相にする水性分散液からな
るサイズ剤を用いて抄紙するようにしたものが提案され
ているが、この場合、サイズ剤を使用する際の抄紙条
件、特にpHを適正にコントロールする必要があり、ま
たサイズ性能が低いため、サイズ剤の添加率を高める必
要があり、コストが高く付くと共に、抄紙時における発
泡や汚れがひどくなるという問題があった。
【0011】さらに、特開平5−239797号公報、
特開平8−3894号公報、特開平8−337997号
公報等に示されるように、スチレン系モノマーと(メ
タ)アクリル酸系モノマーとの共重合体を中和した分散
剤や、(メタ)アクリルアミド系分散剤等を用いてロジ
ン系物質を分散させて得られるサイズ剤を用いることも
提案されているが、いずれも分散安定性やサイズ効果等
が十分ではなく、また抄紙時に発泡する等の問題があっ
た。
特開平8−3894号公報、特開平8−337997号
公報等に示されるように、スチレン系モノマーと(メ
タ)アクリル酸系モノマーとの共重合体を中和した分散
剤や、(メタ)アクリルアミド系分散剤等を用いてロジ
ン系物質を分散させて得られるサイズ剤を用いることも
提案されているが、いずれも分散安定性やサイズ効果等
が十分ではなく、また抄紙時に発泡する等の問題があっ
た。
【0012】また、上記のようにサイズ剤を紙に添加さ
せた場合、このサイズ剤が紙の隙間に入り込んで、紙に
おけるインクの浸透性が悪くなり、インクの乾燥が遅く
なるという問題もあった。
せた場合、このサイズ剤が紙の隙間に入り込んで、紙に
おけるインクの浸透性が悪くなり、インクの乾燥が遅く
なるという問題もあった。
【0013】さらに、従来においては、アニオン性基を
有する樹脂や非イオン性の樹脂を記録シート上に塗布し
たものも用いられていた。
有する樹脂や非イオン性の樹脂を記録シート上に塗布し
たものも用いられていた。
【0014】しかし、上記のようにアニオン性基を有す
る樹脂を塗布した記録シートにおいては、アニオン性基
を有する色材を用いたインクが供給された場合に、また
非イオン性の樹脂を塗布した記録シートにおいては、ア
ニオン性基やカチオン性基を有する色材を用いたインク
が供給された場合に、インクが滲んだり、インクのドッ
トが広がったり、インクが記録紙の裏面にまで達するの
を十分に防止することができなかった。
る樹脂を塗布した記録シートにおいては、アニオン性基
を有する色材を用いたインクが供給された場合に、また
非イオン性の樹脂を塗布した記録シートにおいては、ア
ニオン性基やカチオン性基を有する色材を用いたインク
が供給された場合に、インクが滲んだり、インクのドッ
トが広がったり、インクが記録紙の裏面にまで達するの
を十分に防止することができなかった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】この発明における記録
シートは、上記のような様々な問題を解決することを課
題とするものであり、水性インクを用いて印字を行った
場合に、記録シートにブリーディングやフェザリングと
呼ばれるインクの滲みが生じたり、記録シート上に供給
されたインクのドットに広がりが生じたり、インクが記
録シートの裏面にまで達するということがなく、良好な
印字が行えると共に、記録シートに対するインクの浸透
性が低下するということもなく、インクが速やかに乾燥
されるようにすることを課題とするものである。
シートは、上記のような様々な問題を解決することを課
題とするものであり、水性インクを用いて印字を行った
場合に、記録シートにブリーディングやフェザリングと
呼ばれるインクの滲みが生じたり、記録シート上に供給
されたインクのドットに広がりが生じたり、インクが記
録シートの裏面にまで達するということがなく、良好な
印字が行えると共に、記録シートに対するインクの浸透
性が低下するということもなく、インクが速やかに乾燥
されるようにすることを課題とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1にお
ける記録シートにおいては、上記のような課題を解決す
るため、記録シートにアニオン性基とカチオン性基とを
有する樹脂を塗布又は含浸させるようにしたのである。
ける記録シートにおいては、上記のような課題を解決す
るため、記録シートにアニオン性基とカチオン性基とを
有する樹脂を塗布又は含浸させるようにしたのである。
【0017】そして、この発明における記録シートのよ
うに、アニオン性基とカチオン性基とを有する樹脂を塗
布又は含浸させると、カチオン性基又はアニオン性基を
有する色材を用いたインクをこの記録シート上に供給し
た場合に、色材におけるカチオン性基又はアニオン性基
が、この記録シートに塗布又は含浸させた樹脂における
アニオン性基又はカチオン性基と反応して結合し、これ
により色材が記録シートに固定されて、ブリーディング
やフェザリングと呼ばれるインクの滲みが抑制されると
共に、記録シート上に供給されたインクのドットが広が
ったり、インクが記録シートの裏面にまで達するのが防
止されると考えられる。
うに、アニオン性基とカチオン性基とを有する樹脂を塗
布又は含浸させると、カチオン性基又はアニオン性基を
有する色材を用いたインクをこの記録シート上に供給し
た場合に、色材におけるカチオン性基又はアニオン性基
が、この記録シートに塗布又は含浸させた樹脂における
アニオン性基又はカチオン性基と反応して結合し、これ
により色材が記録シートに固定されて、ブリーディング
やフェザリングと呼ばれるインクの滲みが抑制されると
共に、記録シート上に供給されたインクのドットが広が
ったり、インクが記録シートの裏面にまで達するのが防
止されると考えられる。
【0018】ここで、上記のような色材におけるカチオ
ン性基又はアニオン性基と樹脂におけるアニオン性基又
はカチオン性基との反応は、記録シートの表面において
行われるため、上記の樹脂を記録シートに塗布又は含浸
させる量を少なくすることができる。
ン性基又はアニオン性基と樹脂におけるアニオン性基又
はカチオン性基との反応は、記録シートの表面において
行われるため、上記の樹脂を記録シートに塗布又は含浸
させる量を少なくすることができる。
【0019】また、この発明における記録シートにおい
て使用する上記のアニオン性基とカチオン性基とを有す
る樹脂は、従来のサイズ剤のように疎水性ではなく、ま
たサイズ剤のように紙の隙間に入り込んで、紙における
インクの浸透性が悪くなるということもなく、インクが
速やかに記録シートの内部に浸透して、インクが速やか
に乾燥されるようになると共に、アニオン性基とカチオ
ン性基とを有する樹脂であるためpHによる影響も少な
いと考えられる。
て使用する上記のアニオン性基とカチオン性基とを有す
る樹脂は、従来のサイズ剤のように疎水性ではなく、ま
たサイズ剤のように紙の隙間に入り込んで、紙における
インクの浸透性が悪くなるということもなく、インクが
速やかに記録シートの内部に浸透して、インクが速やか
に乾燥されるようになると共に、アニオン性基とカチオ
ン性基とを有する樹脂であるためpHによる影響も少な
いと考えられる。
【0020】ここで、上記のアニオン性基とカチオン性
基とを有する樹脂は、アニオン性基とカチオン性基とを
分子内に有する樹脂であればよく、アニオン性基やカチ
オン性基が樹脂の主鎖中に存在していても、側鎖中に存
在していてもよい。
基とを有する樹脂は、アニオン性基とカチオン性基とを
分子内に有する樹脂であればよく、アニオン性基やカチ
オン性基が樹脂の主鎖中に存在していても、側鎖中に存
在していてもよい。
【0021】そして、上記のカチオン性基としては、例
えば、アンモニウム基等を用いることができ、またアニ
オン性基としては、例えば、カルボキシル基,スルホン
酸基,リン酸基等を用いることができる。
えば、アンモニウム基等を用いることができ、またアニ
オン性基としては、例えば、カルボキシル基,スルホン
酸基,リン酸基等を用いることができる。
【0022】また、このようなアニオン性基やカチオン
性基が結合される樹脂は特に限定されず、一般に使用さ
れている公知の樹脂を用いることができ、例えば、アク
リル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等
を用いることができ、特に、製造が容易であり、コスト
も安価であるアクリル系樹脂を用いることが好ましい。
性基が結合される樹脂は特に限定されず、一般に使用さ
れている公知の樹脂を用いることができ、例えば、アク
リル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等
を用いることができ、特に、製造が容易であり、コスト
も安価であるアクリル系樹脂を用いることが好ましい。
【0023】さらに、この発明における記録シートにお
いて、記録シートに供給されたインクの耐水性や耐久性
等を高めて保存性を向上させるためには、請求項2に示
すように、上記のアニオン性基とカチオン性基とを有す
る樹脂に、架橋構造を有する樹脂を用いるようにする。
いて、記録シートに供給されたインクの耐水性や耐久性
等を高めて保存性を向上させるためには、請求項2に示
すように、上記のアニオン性基とカチオン性基とを有す
る樹脂に、架橋構造を有する樹脂を用いるようにする。
【0024】ここで、上記のような架橋構造を有する樹
脂を得るためには、樹脂の合成に用いるモノマーに多官
能モノマーを用いるようにし、例えば、架橋構造を有す
るアクリル系樹脂を得る場合には、ジ(メタ)アクリレ
ートやトリ(メタ)アクリレートを、架橋構造を有する
ポリエステル系樹脂を得る場合には、水酸基を3以上有
するポリオールとカルボン酸基を3以上有するポリカル
ボン酸とを、ポリウレタン系樹脂を得る場合には、水酸
基を3以上有するポリオールとアミノ基を3以上有する
ポリアミンとイソシアナート基を3以上有するポリイソ
シアナート化合物とを、ポリカーボネート系樹脂を得る
場合には、水酸基を3以上有するポリオールを用いるよ
うにする。なお、これらの樹脂を合成するにあたって
は、従来より一般に行われている公知の方法を用いるこ
とができ、例えば、溶液法,乳化重合法,懸濁重合法等
を用いることができる。
脂を得るためには、樹脂の合成に用いるモノマーに多官
能モノマーを用いるようにし、例えば、架橋構造を有す
るアクリル系樹脂を得る場合には、ジ(メタ)アクリレ
ートやトリ(メタ)アクリレートを、架橋構造を有する
ポリエステル系樹脂を得る場合には、水酸基を3以上有
するポリオールとカルボン酸基を3以上有するポリカル
ボン酸とを、ポリウレタン系樹脂を得る場合には、水酸
基を3以上有するポリオールとアミノ基を3以上有する
ポリアミンとイソシアナート基を3以上有するポリイソ
シアナート化合物とを、ポリカーボネート系樹脂を得る
場合には、水酸基を3以上有するポリオールを用いるよ
うにする。なお、これらの樹脂を合成するにあたって
は、従来より一般に行われている公知の方法を用いるこ
とができ、例えば、溶液法,乳化重合法,懸濁重合法等
を用いることができる。
【0025】そして、この発明における記録シートにお
いて、上記のアニオン性基とカチオン性基とを有する樹
脂を塗布又は含浸させるにあたっては、上記のような樹
脂の樹脂液を記録シートに塗布又は含浸させるようす
る。
いて、上記のアニオン性基とカチオン性基とを有する樹
脂を塗布又は含浸させるにあたっては、上記のような樹
脂の樹脂液を記録シートに塗布又は含浸させるようす
る。
【0026】ここで、上記のような樹脂液を記録シート
に塗布又は含浸させるにあたって、この樹脂液の粘度を
制御しやすくするため、溶液中において樹脂をエマルジ
ョンにしたり、懸濁させた状態にして用いることが好ま
しい。
に塗布又は含浸させるにあたって、この樹脂液の粘度を
制御しやすくするため、溶液中において樹脂をエマルジ
ョンにしたり、懸濁させた状態にして用いることが好ま
しい。
【0027】また、上記のアニオン性基とカチオン性基
とを有する樹脂を記録シートに塗布又は含浸させる時期
については特に限定されず、例えば、製紙工程の調合段
階、サイズプレス時、製紙後において実施することがで
きる。
とを有する樹脂を記録シートに塗布又は含浸させる時期
については特に限定されず、例えば、製紙工程の調合段
階、サイズプレス時、製紙後において実施することがで
きる。
【0028】また、この発明における記録シートに使用
する紙の種類も特に限定されず、種々の記録紙及びその
コート紙、クラフト紙等を用いることができ、さらにこ
の紙に種々の填料、染料、硫酸アルミニウム等の種々の
添加剤も必要に応じて添加させることができる。
する紙の種類も特に限定されず、種々の記録紙及びその
コート紙、クラフト紙等を用いることができ、さらにこ
の紙に種々の填料、染料、硫酸アルミニウム等の種々の
添加剤も必要に応じて添加させることができる。
【0029】
【実施例】以下、この発明の実施例に係る記録シートに
ついて具体的に説明すると共に、比較例を挙げ、この発
明の実施例に係る記録シートが優れている点を明らかに
する。
ついて具体的に説明すると共に、比較例を挙げ、この発
明の実施例に係る記録シートが優れている点を明らかに
する。
【0030】(実施例1)実施例1においては、アニオ
ン性基とカチオン性基とを有する樹脂を得るにあたり、
撹拌機,温度計及び窒素導入管を備えた四つ口フラスコ
内において、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリル
アミド40重量部と、メチルメタクリレート40重量部
とを、ジオキサン250重量部に溶解させた。
ン性基とカチオン性基とを有する樹脂を得るにあたり、
撹拌機,温度計及び窒素導入管を備えた四つ口フラスコ
内において、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリル
アミド40重量部と、メチルメタクリレート40重量部
とを、ジオキサン250重量部に溶解させた。
【0031】次いで、このフラスコ内に、ラジカル重合
開始剤のアゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBN
と略す。)を0.656重量部の割合で加え、窒素雰囲
気下において70〜90℃に加熱し2時間攪拌して反応
させ、さらにAIBNを0.656重量部の割合で加え
て2時間反応させ、得られた反応生成物をヘキサン18
00mlとアセトン200mlとの混合溶媒を用いて2
回再沈殿させて精製した。
開始剤のアゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBN
と略す。)を0.656重量部の割合で加え、窒素雰囲
気下において70〜90℃に加熱し2時間攪拌して反応
させ、さらにAIBNを0.656重量部の割合で加え
て2時間反応させ、得られた反応生成物をヘキサン18
00mlとアセトン200mlとの混合溶媒を用いて2
回再沈殿させて精製した。
【0032】そして、この反応生成物を真空オーブン内
において80℃で4時間乾燥させ、4級化可能なアミノ
基の含有率が5.9mmol/gになった淡黄色固体6
2.4重量部を得た。
において80℃で4時間乾燥させ、4級化可能なアミノ
基の含有率が5.9mmol/gになった淡黄色固体6
2.4重量部を得た。
【0033】そして、上記のようにして得た淡黄色固体
25重量部をイオン交換水230重量部中に加え、さら
に3−ブロモプロパン酸を23重量部、この3−ブロモ
プロパン酸と当量の水酸化ナトリウムを加え、これを4
0〜50℃に加熱し、4時間攪拌させて、下記の化1に
示すアニオン性基とカチオン性基とを有する樹脂が20
重量%含有された樹脂液を得た。
25重量部をイオン交換水230重量部中に加え、さら
に3−ブロモプロパン酸を23重量部、この3−ブロモ
プロパン酸と当量の水酸化ナトリウムを加え、これを4
0〜50℃に加熱し、4時間攪拌させて、下記の化1に
示すアニオン性基とカチオン性基とを有する樹脂が20
重量%含有された樹脂液を得た。
【0034】
【化1】
【0035】そして、上記のアニオン性基とカチオン性
基とを有する樹脂が5重量%含有された樹脂液を調製
し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が0.15g/
m2 になるように塗布し、これを乾燥させて実施例1の
記録シートを得た。
基とを有する樹脂が5重量%含有された樹脂液を調製
し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が0.15g/
m2 になるように塗布し、これを乾燥させて実施例1の
記録シートを得た。
【0036】(実施例2)実施例2においては、実施例
1と同じアニオン性基とカチオン性基とを有する樹脂が
5重量%含有された樹脂液を用い、この樹脂液を普通紙
に樹脂の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、
これを乾燥させて実施例2の記録シートを得た。
1と同じアニオン性基とカチオン性基とを有する樹脂が
5重量%含有された樹脂液を用い、この樹脂液を普通紙
に樹脂の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、
これを乾燥させて実施例2の記録シートを得た。
【0037】(実施例3)実施例3においては、アニオ
ン性基とカチオン性基とを有する樹脂を得るにあたり、
撹拌機,温度計及び窒素導入管を備えた容量が1リット
ルのガラス容器内にエタノールを270重量部の割合で
加え、70℃の温度にしてこれに30分間窒素を吹き込
んだ後、スチレンを75重量部,ジビニルベンゼンを
0.4重量部,ビニルピリジンを10重量部,メタクリ
ル酸を5重量部,ポリビニルピロリドンを7重量部,A
IBNを2重量部,エタノールを100重量部の割合で
混合した混合溶液を、上記のガラス容器内に攪拌しなが
ら2時間かけて滴下した後、1.5時間反応させた。そ
の後、AIBN2重量部をエタノール20重量部に加え
た重合開始剤溶液を、上記のガラス容器内に30分かけ
て滴下し、さらに2時間反応させて、下記の化2に示さ
れるアニオン性基と、下記の化3に示されるカチオン性
基とを有する樹脂が含有された樹脂液を得た。
ン性基とカチオン性基とを有する樹脂を得るにあたり、
撹拌機,温度計及び窒素導入管を備えた容量が1リット
ルのガラス容器内にエタノールを270重量部の割合で
加え、70℃の温度にしてこれに30分間窒素を吹き込
んだ後、スチレンを75重量部,ジビニルベンゼンを
0.4重量部,ビニルピリジンを10重量部,メタクリ
ル酸を5重量部,ポリビニルピロリドンを7重量部,A
IBNを2重量部,エタノールを100重量部の割合で
混合した混合溶液を、上記のガラス容器内に攪拌しなが
ら2時間かけて滴下した後、1.5時間反応させた。そ
の後、AIBN2重量部をエタノール20重量部に加え
た重合開始剤溶液を、上記のガラス容器内に30分かけ
て滴下し、さらに2時間反応させて、下記の化2に示さ
れるアニオン性基と、下記の化3に示されるカチオン性
基とを有する樹脂が含有された樹脂液を得た。
【0038】
【化2】
【0039】
【化3】
【0040】そして、上記の樹脂が5重量%含有された
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
実施例3の記録シートを得た。
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
実施例3の記録シートを得た。
【0041】(実施例4)実施例4においては、アニオ
ン性基とカチオン性基とを有する樹脂を得るにあたり、
上記の実施例3において使用したメタクリル酸を2−ヒ
ドロキシエチルメタクリルフォスフェートに変更し、そ
れ以外は、上記の実施例3の場合と同様にして、下記の
化4に示されるアニオン性基と、上記の化3に示したカ
チオン性基とを有する樹脂が含有された樹脂液を得た。
ン性基とカチオン性基とを有する樹脂を得るにあたり、
上記の実施例3において使用したメタクリル酸を2−ヒ
ドロキシエチルメタクリルフォスフェートに変更し、そ
れ以外は、上記の実施例3の場合と同様にして、下記の
化4に示されるアニオン性基と、上記の化3に示したカ
チオン性基とを有する樹脂が含有された樹脂液を得た。
【0042】
【化4】
【0043】そして、上記の樹脂が5重量%含有された
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
実施例4の記録シートを得た。
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
実施例4の記録シートを得た。
【0044】(実施例5)実施例5においては、アニオ
ン性基とカチオン性基とを有する樹脂を得るにあたり、
撹拌機,温度計及び窒素導入管を備えた四つ口フラスコ
内に、重量平均分子量Mwが1000のポリ(エチレン
イソフタレート)ジオールを100重量部、ジメチロー
ルプロピオン酸(DMPA)を13.4重量部、イソホ
ロンジイソシアナートを88.8重量部の割合で加え
た。そして、これらを80〜100℃の温度で3時間反
応させた後、これを冷却し、これにイオン交換水を50
4重量部、トリエタノールアミンを14.9重量部の割
合で撹拌しながら加え、さらにメチルイミノビスプロピ
ルアミンを11.6重量部、モノエタノールアミンを
2.4重量部の割合で加え、下記の化5に示されるアニ
オン性基と、下記の化6に示されるカチオン性基とを有
する樹脂が含有された樹脂液を得た。
ン性基とカチオン性基とを有する樹脂を得るにあたり、
撹拌機,温度計及び窒素導入管を備えた四つ口フラスコ
内に、重量平均分子量Mwが1000のポリ(エチレン
イソフタレート)ジオールを100重量部、ジメチロー
ルプロピオン酸(DMPA)を13.4重量部、イソホ
ロンジイソシアナートを88.8重量部の割合で加え
た。そして、これらを80〜100℃の温度で3時間反
応させた後、これを冷却し、これにイオン交換水を50
4重量部、トリエタノールアミンを14.9重量部の割
合で撹拌しながら加え、さらにメチルイミノビスプロピ
ルアミンを11.6重量部、モノエタノールアミンを
2.4重量部の割合で加え、下記の化5に示されるアニ
オン性基と、下記の化6に示されるカチオン性基とを有
する樹脂が含有された樹脂液を得た。
【0045】
【化5】
【0046】
【化6】
【0047】そして、上記の樹脂が5重量%含有された
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
実施例5の記録シートを得た。
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
実施例5の記録シートを得た。
【0048】(実施例6)実施例6においては、アニオ
ン性基とカチオン性基とを有する樹脂を得るにあたり、
撹拌機,温度計及び窒素導入管を備えた四つ口フラスコ
内に、重量平均分子量Mwが1000のポリ(エチレン
イソフタレート)ジオールを100重量部、N,N−ビ
ス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホ
ン酸を21.5重量部、イソホロンジイソシアナートを
88.8重量部の割合で加えた。そして、これを80〜
100℃の温度で3時間反応させた後、これを冷却し、
これにイオン交換水を534重量部、トリエタノールア
ミンを14.9重量部の割合で撹拌しながら加え、さら
にメチルイミノビスプロピルアミンを11.6重量部、
モノエタノールアミンを2.4重量部の割合で加え、下
記の化7に示されるアニオン性基と、上記の化6に示し
たカチオン性基とを有する樹脂が含有された樹脂液を得
た。
ン性基とカチオン性基とを有する樹脂を得るにあたり、
撹拌機,温度計及び窒素導入管を備えた四つ口フラスコ
内に、重量平均分子量Mwが1000のポリ(エチレン
イソフタレート)ジオールを100重量部、N,N−ビ
ス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホ
ン酸を21.5重量部、イソホロンジイソシアナートを
88.8重量部の割合で加えた。そして、これを80〜
100℃の温度で3時間反応させた後、これを冷却し、
これにイオン交換水を534重量部、トリエタノールア
ミンを14.9重量部の割合で撹拌しながら加え、さら
にメチルイミノビスプロピルアミンを11.6重量部、
モノエタノールアミンを2.4重量部の割合で加え、下
記の化7に示されるアニオン性基と、上記の化6に示し
たカチオン性基とを有する樹脂が含有された樹脂液を得
た。
【0049】
【化7】
【0050】そして、上記の樹脂が5重量%含有された
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
実施例6の記録シートを得た。
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
実施例6の記録シートを得た。
【0051】(実施例7)実施例7においては、アニオ
ン性基とカチオン性基とを有する樹脂を得るにあたっ
て、撹拌機,温度計及び窒素導入管を備えた四つ口フラ
スコ内に、重量平均分子量Mwが2000のポリ(エチ
レンイソフタレート)ジオールを100重量部、無水ピ
ロメリット酸を32.7重量部、N−メチルジエタノー
ルアミンを8.5重量部の割合になるように加えた。そ
して、これらを80〜100℃の温度で3時間反応させ
た後、これにイオン交換水を562重量部、トリエタノ
ールアミンを6重量部の割合で撹拌しながら加え、下記
の化8に示されるアニオン性基と、下記の化9に示され
るカチオン性基とを有する樹脂が含有された樹脂液を得
た。
ン性基とカチオン性基とを有する樹脂を得るにあたっ
て、撹拌機,温度計及び窒素導入管を備えた四つ口フラ
スコ内に、重量平均分子量Mwが2000のポリ(エチ
レンイソフタレート)ジオールを100重量部、無水ピ
ロメリット酸を32.7重量部、N−メチルジエタノー
ルアミンを8.5重量部の割合になるように加えた。そ
して、これらを80〜100℃の温度で3時間反応させ
た後、これにイオン交換水を562重量部、トリエタノ
ールアミンを6重量部の割合で撹拌しながら加え、下記
の化8に示されるアニオン性基と、下記の化9に示され
るカチオン性基とを有する樹脂が含有された樹脂液を得
た。
【0052】
【化8】
【0053】
【化9】
【0054】そして、上記の樹脂が5重量%含有された
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
実施例7の記録シートを得た。
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
実施例7の記録シートを得た。
【0055】(実施例8)実施例8においては、アニオ
ン性基とカチオン性基とを有する樹脂を得るにあたり、
撹拌機,温度計及び窒素導入管を備えた四つ口フラスコ
内に、重量平均分子量Mwが2000のポリ(エチレン
イソフタレート)ジオールを100重量部、無水ピロメ
リット酸を32.7重量部、N−メチルジエタノールア
ミンを7.2重量部、トリメチロールプロパンを1.5
重量部の割合になるように加えた。そして、これらを8
0〜100℃の温度で3時間反応させた後、これにイオ
ン交換水を562重量部、トリエタノールアミンを6重
量部の割合で撹拌しながら加え、上記の化8に示したア
ニオン性基と、上記の化9に示したカチオン性基とを有
する樹脂が含有された樹脂液を得た。
ン性基とカチオン性基とを有する樹脂を得るにあたり、
撹拌機,温度計及び窒素導入管を備えた四つ口フラスコ
内に、重量平均分子量Mwが2000のポリ(エチレン
イソフタレート)ジオールを100重量部、無水ピロメ
リット酸を32.7重量部、N−メチルジエタノールア
ミンを7.2重量部、トリメチロールプロパンを1.5
重量部の割合になるように加えた。そして、これらを8
0〜100℃の温度で3時間反応させた後、これにイオ
ン交換水を562重量部、トリエタノールアミンを6重
量部の割合で撹拌しながら加え、上記の化8に示したア
ニオン性基と、上記の化9に示したカチオン性基とを有
する樹脂が含有された樹脂液を得た。
【0056】そして、上記の樹脂が5重量%含有された
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
実施例8の記録シートを得た。
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
実施例8の記録シートを得た。
【0057】(比較例1)比較例1においては、上記の
実施例3に示すようにして樹脂液を得るにあたり、ビニ
ルピリジンを加えないようにし、それ以外については、
上記の実施例3の場合と同様にして、前記の化2に示し
たアニオン性基のみを有する樹脂が含有された樹脂液を
得た。
実施例3に示すようにして樹脂液を得るにあたり、ビニ
ルピリジンを加えないようにし、それ以外については、
上記の実施例3の場合と同様にして、前記の化2に示し
たアニオン性基のみを有する樹脂が含有された樹脂液を
得た。
【0058】そして、上記の樹脂が5重量%含有された
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
比較例1の記録シートを得た。
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
比較例1の記録シートを得た。
【0059】(比較例2)比較例2においては、上記の
実施例3に示すようにして樹脂液を得るにあたり、メタ
クリル酸を加えないようにし、それ以外については、上
記の実施例3の場合と同様にして、前記の化3に示した
カチオン性基のみを有する樹脂が含有された樹脂液を得
た。
実施例3に示すようにして樹脂液を得るにあたり、メタ
クリル酸を加えないようにし、それ以外については、上
記の実施例3の場合と同様にして、前記の化3に示した
カチオン性基のみを有する樹脂が含有された樹脂液を得
た。
【0060】そして、上記の樹脂が5重量%含有された
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
比較例2の記録シートを得た。
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
比較例2の記録シートを得た。
【0061】(比較例3)比較例3においては、上記の
実施例3に示すようにして樹脂液を得るにあたり、メタ
クリル酸とビニルピリジンとを加えないようにし、それ
以外については、上記の実施例3の場合と同様にして、
アニオン性基とカチオン性基とを有しない非イオン性の
樹脂が含有された樹脂液を得た。
実施例3に示すようにして樹脂液を得るにあたり、メタ
クリル酸とビニルピリジンとを加えないようにし、それ
以外については、上記の実施例3の場合と同様にして、
アニオン性基とカチオン性基とを有しない非イオン性の
樹脂が含有された樹脂液を得た。
【0062】そして、上記の樹脂が5重量%含有された
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
比較例3の記録シートを得た。
樹脂液を調製し、この樹脂液を普通紙に樹脂の塗布量が
0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて
比較例3の記録シートを得た。
【0063】(比較例4)比較例4においては、樹脂を
使用せずに、イソプロピルアルコールと水との混合液だ
けを普通紙に塗布し、これを乾燥させて比較例4の記録
シートを得た。
使用せずに、イソプロピルアルコールと水との混合液だ
けを普通紙に塗布し、これを乾燥させて比較例4の記録
シートを得た。
【0064】次に、酸性染料(Acid Blue
9)を5重量部,グリセリンを5重量部,イオン交換水
を90重量部の割合で混合させた酸性染料の濃度が5重
量%の酸性インクと、塩基性染料(Basic Blu
e 9)を5重量部,グリセリンを5重量部,イオン交
換水を90重量部の割合で混合させた塩基性染料の濃度
が5%重量の塩基性インクとを用い、上記のようにして
得た実施例1〜8及び比較例1〜4の各記録シートの上
に上記の酸性インクと塩基性インクとをそれぞれ0.0
1ml滴下し、各記録シートにおけるインクの浸透性、
滴下されたインクの真円性、ドット径及びフェザリング
性の評価を行い、これらの結果を下記の表1に示した。
9)を5重量部,グリセリンを5重量部,イオン交換水
を90重量部の割合で混合させた酸性染料の濃度が5重
量%の酸性インクと、塩基性染料(Basic Blu
e 9)を5重量部,グリセリンを5重量部,イオン交
換水を90重量部の割合で混合させた塩基性染料の濃度
が5%重量の塩基性インクとを用い、上記のようにして
得た実施例1〜8及び比較例1〜4の各記録シートの上
に上記の酸性インクと塩基性インクとをそれぞれ0.0
1ml滴下し、各記録シートにおけるインクの浸透性、
滴下されたインクの真円性、ドット径及びフェザリング
性の評価を行い、これらの結果を下記の表1に示した。
【0065】ここで、浸透性、真円性、ドット径及びフ
ェザリング性の評価については、それぞれ処理を行わな
かった普通紙と比較した。そして、浸透性については、
普通紙と同程度の場合を○、普通紙より遅れる場合を×
で示した。また、真円性については、普通紙より優れる
場合を○、普通紙と同程度の場合を×で示した。また、
ドット径については、普通紙より小さい場合を○、普通
紙と同程度の場合を×で示した。また、フェザリング性
については、普通紙より優れる場合を○、普通紙と同程
度の場合を×で示した。
ェザリング性の評価については、それぞれ処理を行わな
かった普通紙と比較した。そして、浸透性については、
普通紙と同程度の場合を○、普通紙より遅れる場合を×
で示した。また、真円性については、普通紙より優れる
場合を○、普通紙と同程度の場合を×で示した。また、
ドット径については、普通紙より小さい場合を○、普通
紙と同程度の場合を×で示した。また、フェザリング性
については、普通紙より優れる場合を○、普通紙と同程
度の場合を×で示した。
【0066】
【表1】
【0067】この結果から明らかなように、アニオン性
基とカチオン性基とを有する樹脂を塗布した実施例1〜
8の各記録シートは、上記の樹脂を塗布していない普通
紙や比較例4の記録シートに比べて、真円性やフェザリ
ング性が向上すると共に、ドット径の広がりが防止さ
れ、また非イオン性の樹脂を塗布した比較例3の記録シ
ートに比べて、浸透性が向上すると共にドット径の広が
りも防止され、またアニオン性基のみを有する樹脂やカ
チオン性基のみを有する樹脂を塗布した比較例1,2の
記録シートのように、酸性インクと塩基性インクとの何
れか一方のインクに対して効果が得られるのではなく、
酸性インクと塩基性インクとの双方のインクに対して、
真円性やフェザリング性が向上し、ドット径の広がりも
防止されるようになった。
基とカチオン性基とを有する樹脂を塗布した実施例1〜
8の各記録シートは、上記の樹脂を塗布していない普通
紙や比較例4の記録シートに比べて、真円性やフェザリ
ング性が向上すると共に、ドット径の広がりが防止さ
れ、また非イオン性の樹脂を塗布した比較例3の記録シ
ートに比べて、浸透性が向上すると共にドット径の広が
りも防止され、またアニオン性基のみを有する樹脂やカ
チオン性基のみを有する樹脂を塗布した比較例1,2の
記録シートのように、酸性インクと塩基性インクとの何
れか一方のインクに対して効果が得られるのではなく、
酸性インクと塩基性インクとの双方のインクに対して、
真円性やフェザリング性が向上し、ドット径の広がりも
防止されるようになった。
【0068】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明における
記録シートにおいては、アニオン性基とカチオン性基と
を有する樹脂を紙に塗布又は含浸させたため、カチオン
性基又はアニオン性基を有する色材を用いたインクがこ
の記録シート上に供給された場合に、色材におけるカチ
オン性基又はアニオン性基がこの記録シートに塗布又は
含浸させた樹脂におけるアニオン性基又はカチオン性基
と反応して結合し、これにより色材が記録シートに固定
されて、ブリーディングやフェザリングと呼ばれるイン
クの滲みが抑制されると共に、記録シート上に供給され
たインクのドットが広がったり、インクが記録シートの
裏面まで達するのが防止されるようになった。
記録シートにおいては、アニオン性基とカチオン性基と
を有する樹脂を紙に塗布又は含浸させたため、カチオン
性基又はアニオン性基を有する色材を用いたインクがこ
の記録シート上に供給された場合に、色材におけるカチ
オン性基又はアニオン性基がこの記録シートに塗布又は
含浸させた樹脂におけるアニオン性基又はカチオン性基
と反応して結合し、これにより色材が記録シートに固定
されて、ブリーディングやフェザリングと呼ばれるイン
クの滲みが抑制されると共に、記録シート上に供給され
たインクのドットが広がったり、インクが記録シートの
裏面まで達するのが防止されるようになった。
【0069】また、この発明における記録シートにおい
ては、上記の樹脂が従来のサイズ剤のように疎水性では
なく、またサイズ剤のように紙の隙間に入り込んで、紙
におけるインクの浸透性が悪くなるということもないた
め、インクが速やかに記録シートの内部に浸透して、イ
ンクが速やかに乾燥されるようになった。
ては、上記の樹脂が従来のサイズ剤のように疎水性では
なく、またサイズ剤のように紙の隙間に入り込んで、紙
におけるインクの浸透性が悪くなるということもないた
め、インクが速やかに記録シートの内部に浸透して、イ
ンクが速やかに乾燥されるようになった。
Claims (2)
- 【請求項1】 アニオン性基とカチオン性基とを有する
樹脂が塗布又は含浸されてなることを特徴とする記録シ
ート。 - 【請求項2】 請求項1に記載した記録シートにおい
て、上記のアニオン性基とカチオン性基とを有する樹脂
が架橋構造を有するものであることを特徴とする記録シ
ート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11178008A JP2001001637A (ja) | 1999-06-24 | 1999-06-24 | 記録シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11178008A JP2001001637A (ja) | 1999-06-24 | 1999-06-24 | 記録シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001001637A true JP2001001637A (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=16040955
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11178008A Pending JP2001001637A (ja) | 1999-06-24 | 1999-06-24 | 記録シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001001637A (ja) |
-
1999
- 1999-06-24 JP JP11178008A patent/JP2001001637A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20040303 |