JP2001001626A - 画像表示体 - Google Patents
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Abstract
からなる配列パターンにおいて、おのおのの配列要素の
表面の直接反射光を配列要素毎に変化させることで、衣
装効果が極めて高い、人物の顔画像のような連続階調画
像の潜像化が可能な画像表示体を提供する。 【解決手段】 凹版版面を彫刻するためのカッターパス
に基づいて、法線方向制御によるNC工作機械を使用し
て、画像表示体を構成する配列要素である任意の円ドッ
トを、側面部を除く部位の表面形状がジグザグ形状とな
るように彫刻形成し、印刷用紙Aに印刷し、実質的に凹
版画線の側面部に相当する部位である輪郭画像部Bと、
実質的に凹版画線の側面部を取り除いた部位に相当する
上底面Cを得る。
Description
た任意の凸状線群或いは凸状点群において、それを構成
する個々の線或いは点の、ある特定の照明にたいする表
面の直接反射光の強度の差異によって潜像情報が発現す
る画像表示体に関するものである。
タルカラーコピー機等による2次元的複写のレベルには
とどまらず、真券製造に用いる凹版印刷機と同一タイプ
の凹版印刷機を使用し、真券と寸分の狂いもない凹版印
刷による精巧な偽造がなされるまでに事態は深刻化して
いる。このような偽造券においては、もはや専門家です
ら真偽判別が困難な状況となっており、通常の凹版画線
では偽造防止効果や真偽判別の能力が低下してきてい
る。その結果、観察する角度によって2色性をしめすよ
うな光学的変化凹版インキを使用したり、ホログラム等
の光学的変化素子を貼付せねばならない状況にあり、こ
れらの機能性材料、機能性素子を新たに採用すること
は、材料コスト及び生産コストの極めて著しい増加を招
く結果となっている。
エンボッシングにより基材上に作製された凸状の画線ま
たは点は、凹版転写の原理上3次元形状の転写が不可能
な側面部を除いた部位の3次元形状の設計が可能である
にもかかわらず、凸状の画線または点の高低差程度の設
計概念しかもたれていない。従って、凸状の画線または
点の側面部を除く部位の形状設計の試みや、その実現に
必要な具体的な凹版版面の製造方法、そして得られた凸
状の画線または点の光学的特性や偽造防止技術への応用
はなされていなかった。
???において、従来法による万線の配列方向の差異
や、画線の高さの差異を利用したもの、或いは機能性イ
ンキを利用したものとは根本的に異なり、法線方向制御
による4軸NC工作機の加工特徴を利用し、基材上に作
製された、凹版転写の原理上3次元形状の転写の不可能
な側面部を除いた部位の3次元形状の設計、彫刻形成に
ついて試み、単一の凹版画線及び/又は点において、部
分的に直接反射光に強度差を生じるような画線形状を転
写可能な、凹版版面を彫刻形成する方法を提案した。こ
の発明では、単一の凹版画線及び/又は点の側面部を除
いた部位の具体例としてはジグザグ平面を用い、直接反
射光の強度を異ならせる手法としてはそのジグザグ平面
の配列方向を多段階に異ならせ、多段階の反射レベルを
用いた有意味情報の潜像化を実現する技術を提供してい
るが、この発明においても潜像化が可能な有意味情報
は、文字、記号、イラストのような、連続的な階調性を
持たない、2値画像、あるいは数段階の濃度値の画像に
限られていた。
的な課題を解決するためになされたものであって、凹版
転写により得られた任意形状の配列要素からなる配列パ
ターンにおいて、おのおのの配列要素の表面の直接反射
光を配列要素毎に変化させることで、意匠効果が極めて
高く、連続階調画像の潜像化が可能な画像表示体を提供
することを課題とするものである。
決するために、凹版転写法によって得られた、潜像情報
が観察者または読み取り機械にとって伝達、計測するに
十分な領域と線密度が確保されている線群及び/または
点群において、前記線群及び/または点群を構成する線
及び/または点の側面部を除く部位が複数の領域に分割
され、おのおのの領域の表面において、入射光に対する
直接反射光の強度に連続的な差異を生じる形状としたこ
とを特徴とする画像表示体である。
のの領域の表面形状はジグザグ形状であり、前記ジグザ
グ形状の配列方向は、おのおのの領域毎で連続的に異な
ることを特徴とする画像表示体である。
画像部を彫刻形成するためのカッターパスと、前記輪郭
画像部を除く画線内部を式(1)によって、 (m,n)(m=1,2,3…Xm、n=1,2,3…Yn)・・・(1) Xm、Yn:任意サイズ 前記分割された複数の領域内のX方向、Y方向の相対的
な位置情報(m,n)が特定、あるいは近似され、前記
各領域を彫刻形成する直万線状カッターパスの配列方向
の角度が、式(1)の位置情報に対する式(2)の濃度
参照用画像の濃度 濃度値T=濃度参照[x][y] ・・・(2) 参照によって得られた濃度値Tの任意の関数によって決
定された、上底面を彫刻形成するためのカッターパスと
からなり、前記カッターパスに基づいて、輪郭画像部と
上底面との彫刻深度を等しくし、切削面が二等辺三角形
の彫刻バイトを用いて、法線方向制御によるNC工作機
械で彫刻形成された凹版版面から得られ、前記濃度参照
用画像が潜像として表現されることを特徴とする画像表
示体である。
255の256段階で表現されるものとし、また、直万
線状カッターパスの配列方向の角度は、前記濃度値Tに
よって、0〜90度の間の値で変化する画像表示体であ
る。
に、通常の凹版インキに比較してより大きな直接反射光
を発する金属粉体が分散された凹版インキや、ワニス配
合比率が高く、より光沢性のある凹版インキで印刷する
ことを特徴とする画像表示体である。
ら得られたエンボス形状を、認証マークとして用いるこ
とを特徴とする画像表示体である。
形態を実施例に基づいて図面を参照して説明する。
平11−????及び特願平11−????において、
用紙上に描かれた任意の線画から、輪郭追跡等の処理を
経て、法線方向制御によるNC工作機械用の切削データ
を作製する凹版版面の直刻方法を提供した。ここで、法
線方向制御とは、X、Y、Z軸のバイトの位置データの
ほかに、バイトの進行方向を4軸目として制御するもの
であり、切削バイトは高速回転せずに、バイトの切削面
が常に画線の法線方向と平行になるように制御され、彫
刻用の基材を引っ掻くような要領で細かい溝が彫刻され
る。バイトが高速回転しないために、彫刻された画線の
輪郭は非常になめらかである。また、彫刻された細かい
溝の断面形状は、彫刻バイトの切削面の形状がそのまま
反映されることが特徴である。また、前記発明によれ
ば、任意の線画、点画において輪郭データさえ共通のも
のを使用すれば、その2次元形状を変えることなく、線
画、点画の内部の切削データは任意の形態をとることが
でき、従って、凸状の画線または点の側面部を除く部位
の3次元的な設計、彫刻形成が可能であり、本発明はそ
の特徴を有効に利用している。
トパターンを用いた実施例により説明する。図1は、本
発明の画像表示体を構成する凹版ドットパターンの配列
要素である任意の1個の円ドットのモデル図を示したも
のであり、印刷用紙A、輪郭画像部B及び上底面Cから
なる。
面を彫刻するためのカッターパス(工具経路)を示した
ものであり、輪郭部を彫刻するためのカッターパスDと
画線内部を彫刻するためのカッターパスEからなる。
2の円ドットの輪郭を切削するカッターパスDに基づい
て、NC工作機械により彫刻形成された凹版版面から得
られた、いわば実質的には印刷基材上に印刷された凹版
画線の側面部に相当する部位であり、上底面Cとは、図
2の円ドットの内部を彫刻形成する直万線状カッターパ
スEに基づき、彫刻深度をカッターパスDと等しくして
彫刻形成された凹版版面から得られた、いわば実質的に
は印刷基材上に印刷された凹版画線の側面部を取り除い
た部位に相当する。また、直万線状カッターパスEによ
り得られる上底面Cのジグザグ形状は、彫刻バイトの先
端形状が二等辺三角形のものを使用し、法線方向制御に
よるNC工作機械を使用する版面製作方法により得られ
る。
パスの具体的な設計値は、図2に示すように、円ドット
の直径400ミクロン、ジグザグ形状のピッチを40ミ
クロンとしている。次に、図2に示す円ドットを彫刻形
成するカッターパスを、横右側方向に500ミクロンの
間隔で60個、縦上側方向に500ミクロンの間隔で8
0個配置する。なお、上底面Cを彫刻形成する直万線状
カッターパスEの配列方向は、おのおのの円ドットにお
いて同じ方向でなければならない。本実施例では、直万
線状カッターパスEの配列方向は全て水平方向とした。
(1)により、x方向、y方向の相対的な位置情報が特
定されるものとする。 (m,n)(m=1,2,3…60、n=1,2,3…80)・・・(1) mは、円ドットがx軸方向に並ぶ位置を表す整数値で、
1から横方向の円ドット総数60まで変化する。nは、
円ドットがy軸方向に並ぶ位置を表す整数値で、1から
縦方向の円ドット総数80まで変化する。従って、例え
ば、左から25番目で下から4段目の円ドットの位置情
報(m,n)は、(m,n)=(25,4)と定義され
る。
方向にn個配置し、8bit、256階調のグレースケ
ールのビットマップ画像を濃度参照用画像Fとしてコン
ピュータメモリ上に入力したものである。ここで、濃度
参照用画像の任意位置の画素の濃度値Tは、円ドットの
位置情報(m,n)から、次の式(2)のコンピュータ
処理(濃度参照[x][y])によって取得するものとす
る。 濃度値T=濃度参照[x][y] (0<濃度値T<255)・・・(2) ここで(濃度参照[x][y])は、xとyの値に、前記式
(1)の位置情報(m,n)が代入されることによって
濃度値Tを参照することができる、一般に公知なコンピ
ュータ処理を表す。一例として、図3のGで示される白
い四角形で囲まれた、下から4段目、左から25番目の
画素の濃度値Tは、178=濃度参照[25][4]、と表
記される。
(m,n)を、順次、式2のコンピュータ処理に代入
し、その結果、円ドットの位置情報に対応したそれぞれ
の濃度値Tを得る。次に得られた濃度値に比例した角度
量で、おのおのの円ドットに対して回転操作を行う。本
実施例においては、円ドットに与える回転操作の値(An
g)は、グレースケールのビットマップ画像の濃度をT
とすると、次の式(3)によって与えられる。 Ang=90×(255−D)/255・・・(3)
ば、濃度値Tが最小値0の時、0度(不変)となり、濃
度値Tが124の時、右回りに45度、そして濃度値T
が最大値255の時、右回りに90度といったように回
転操作の値が得られる。
図2に示す円ドットを、横方向に500ミクロン間隔で
60個、縦方向に500ミクロン間隔で80個配置し、
おのおのの円ドットを彫刻形成するカッターパスに対し
て回転操作を行い、その結果の一部を示したものであ
る。
れず、濃度値Tの関数であれば任意である。また、後述
する観察環境のもとでは右回り、左回り、又はその両者
が混在した場合のいずれの回転操作を施した場合でも、
潜像の発現性、視認性には影響を与えない。なお、配列
パターンの配列要素が本実施例のように真円ではなく、
楕円または多角形である場合、または配列要素の形状が
おのおので異なる場合において、配列要素の回転操作に
よって、デザイン上支障があるようならば、輪郭画像部
Bを彫刻形成するカッターパスDは不変のままとし、上
底面Cの彫刻形成を行うカッターパスEだけに対し回転
操作を行えばよい。
を切削面の形状としてもつ彫刻バイトを使用し、深度を
−40ミクロンに設定し、前記図4で得られたカッター
パスにしたがい彫刻を行い、凹版版面を得た。
値は−20ミクロンまで小さく設定することができる。
それ以上に小さく設定した場合、削り残しが発生し、画
線に白抜けの領域が発生するので注意が必要である。ま
た、法線方向制御による切削法によって彫刻された溝の
断面形状は、彫刻バイトの切削面の形状がそのまま反映
されるので、本実施例においては、図5に示すような2
等辺直角3角形の形状のものを使用したので、上底面C
における円の中心を通る垂直方向の断面形状は、図6の
Hで示されるようなジクザク形状が彫刻形成される。
線の高さを例えば10ミクロンといったように極めて低
い設計値が要求される場合には、上底面Cのカッターパ
スの画線ピッチを20ミクロンと設定すればよい。この
場合、上底面Cを彫刻形成する部位のカッターパスの本
数は、図2に示される本数と比較して2倍程度を必要と
するが、画線内部の削り残しを回避することができる。
また、深度を−10ミクロンと設定した場合、図2にお
けるカッターパスDの削り幅が減少し、円ドットの直径
が小さくなってしまうので、求められる設計精度に応じ
て外側にオフセットしてもよい。
紺色の凹版インキを用いて、一般に公知な方法により印
刷を行い印刷物を得た。この印刷物は、通常の照明下に
おいて、正面(真上)から観察すると円ドットを配列要
素とする単なる配列パターンにしか見えず、そこに潜像
を見出すことはできない。また、カッターパスD、Eの
彫刻深度は全て等しく、また配列パターン全体に対して
も彫刻深度は全て等しいため、ただ傾けたりして観察し
ても潜像情報は顕在化しない。また、上底面Cのジグザ
グ形状は、数十ミクロンオーダーで設計された非常に微
細な構造であるため、肉眼でそれを観察することは不可
能である。また、ルーペ等を使用して上底面Cのジグザ
グ形状の配列方向の連続的な差異を検出できたとして
も、それは局所的な情報にすぎず、そこから全体的な連
続階調の潜像情報を復元するのは困難である。
には上の方)にかざして直接反射光を積極的に取り入れ
た観察環境(図7)において、観察者(L)には、図3
の濃度参照用画像(人物画)において、画素の濃度値が
255に相当する90度の回転操作が施された円ドット
が、本配列パターンの観察環境において最も際立って
(明るく白色に)観察される。施した回転操作の量が小
さくなるにつれて反射状態の差異は減少し、前記濃度参
照用画像の背景部(ハイライト部)に代表される画素値
0の部位は暗く観察される。こうして、連続階調をもっ
た人物画像が容易に顕在化して、ネガイメージとして認
識可能となる。
おいて正面から印刷物(M)を観察した場合にも、懐中
電灯等(N)を使用して、周囲光を飽和するような強い
強度の光を、印刷物の天地方向から印刷用紙面とほぼ平
行になるように印刷物に照射して、印刷物に対して正面
から観察した場合、観察者(L)には、図3の濃度参照
用画像(人物画)において、画素の濃度値が0に相当す
る回転操作が施されない円ドットの部分が、本配列パタ
ーンの観察環境において最も際立って(明るく白色に)
観察される。また、施した回転操作の量が大きくなるに
つれて反射状態の差異は減少し、濃度参照用画像(人物
画)の毛髪部(シャドウ部)に代表される画素値255
の部位は暗く観察される。こうして、連続階調をもった
人物画像が容易に顕在化して、ポジイメージとして認識
可能となる。
ージで顕在化するのかは、前記2種類の結果に限定はさ
れず、照明方向にかざすときの印刷物の向き、或いは照
明の照射方向に依存する。
状は非常に微細な形状であるため、肉眼でそれを注意深
く観察したとしても、確認することは不可能である。そ
のため観察者(L)は、本印刷物を、直径400ミクロ
ンの円ドットを配列要素とし、それらから構成される単
なる配列パターンとしか実質上認知されないが、30倍
程度のルーペでおのおのの画線の、側面部を除いた部位
を観察すると、画線間隔40ミクロンの稜線からなる上
底面のジグザグ形状をはっきりと観察することができ、
真偽判別の根拠として機能する。
配列要素からなる配列パターンの場合を例に挙げて説明
したが、波状に曲がりくねった万線パターン、同心円パ
ターン等、潜像情報が観察者または読み取り機械にとっ
て伝達、計測するに十分な領域と線密度が確保されてい
るそ線群及び/または点群ならば、任意の画像中に連続
階調画像の情報の潜像化が可能である。上記線群及び/
または点群から得られたいずれの画像を用いる場合に
も、図1に示される輪郭画像部Bに実質的に相当する前
記画像の輪郭線データから、その輪郭(側面部)を彫刻
形成するためのカッターパスを作製する。
ける、おのおのの画線の輪郭画像部を除く部位(上底
面)を、式(1)で特定、あるいは近似できるようなm
×n個の、例えば正方形領域に分割する。その後、おの
おのの正方形領域の画像内部を彫刻形成するための直万
線パターン状のカッターパスの配列方向の角度(Ang)
を、式1で得られた位置情報(m,n)から、式3に基
づいて、濃度参照用画像の濃度の参照を行い得られた濃
度値Tから、式4を用いて算出する。得られた角度(An
g)に基づき、画像内部の彫刻形成を行なう直万線パタ
ーンを領域毎に配列し上底面を彫刻形成する。
域と線密度が確保されている任意の線群パターン中にお
ける一本の画線を取り出し、前記手順に基づき正方形領
域に分割した図を示すものであり、図10は、濃度参照
用画像の各画素値に対応して直万線パターンの配列方向
が連続的に変化している様子を示すモデル図を示すもの
である。
グザグ形状を採用しているが、彫刻バイトの切削面の形
状に台形形状のものを使用したときに彫刻される、図1
1に示すような矩形波形状のものでも同様の効果が発揮
される。
きな直接反射光を発する、例えば金属紛体が分散された
凹版インキや、ワニス配合比率が高く、より光沢性のあ
る凹版インキを使用すれば、上底面の配列方向の差異に
起因する直接反射光の強度差が大きくなるので潜像の発
現が効果的である。
によって本発明の万線パターンを作製したとしても同様
の効果が発揮され、さらには、写真印画紙やコート紙の
ような、表面の光沢性が高い用紙上においては潜像の発
現がより効果的である。
れた凸版面による、凹形状のエンボスによって万線パタ
ーンを作製したとしても同様の効果が発揮され、さらに
は写真印画紙やコート紙のような、表面の光沢性が高い
用紙上においては潜像の発現がより効果的である
いて説明したが、本発明はこの実施例に限定されるもの
ではなく、特許請求の範囲記載の技術的思想の範囲内で
あれば、その他のいろいろな実施の形態が考えられるこ
とはいうまでもない。
は、該印刷物を照明方向にかざすなどして直接反射光を
積極的に取り入れて観察したり、UVランプ等の特殊光
源ではない通常の懐中電灯やペンライトの光を印刷物の
天地方向から印刷用紙面とほぼ平行になるように印刷物
に照射して、印刷物に対して正面から観察するだけで、
意匠性に富む連続階調の潜像が発現するので、印刷物の
真偽判定を簡単に行うことができる。潜像化を行う連続
階調画像の一例としては、本実施例でもあげたように、
人物の顔画像などが考えられる。たとえば身分証明書な
どにおいて、本人の顔写真を潜像とした任意のエンボス
パターンを身分証明書の一部に入れておくことで、顔写
真の違法な張り替えに対するけん制効果を期待できる。
の方法は、従来方法による万線の配列方向の差異や、画
線の高さの差異を利用したものと比較して、その潜像化
の方法を見破ることが非常に難しい。またその方法が見
破られたとしても、広く普及している腐食法による凹版
版面の作製方法では、マスキング技術による段階的な腐
食方法に基づいた、段階的な腐食深度を達成する程度の
設計能力しかないので、本実施例で提案したような微細
なジグザグ形状の偽造は極めて困難である。
曲がりくねった万線パターン、同心円パターン、ドット
パターン等の潜像としての有意性を伝達するに十分な領
域と線密度、点密度が確保されている線群及び/または
点群ならば、任意の画像中に、情報の潜像化が可能であ
るので、本発明を実製品に適用する際にデザイン上の制
約も極めて少ない。また、すでに完成された凹版デザイ
ンに対して潜像化を施すことも容易である。上記、潜像
としての有意性を伝達するに十分な領域と線密度、点密
度が確保されている線群、あるいは点群に対し、その内
部(側面部を除く部位)のカッターパスを、本実施例の
ようにピッチ40ミクロンの万線パターン状にしてその
配列方向を潜像イメージに基づき異ならせればよい。
の印刷条件で印刷を行うことができるので、材料コスト
及び生産コストの面からみても非常に有利である。
する根拠は、画線、或いは点の表面において、側面(高
さ)を除く部位が微細形状であるので、画線、或いは点
の高さの設計値が潜像の発現適性に主要な要因として影
響を与えることはない。従って、印刷機の特性、印刷適
性、後工程の作業性、そして市販に普及している自動販
売機などにおける紙幣の読み取り適性が考慮された、画
線高さの設計値を阻害することなく適用することができ
るので実製品への導入も容易である。
線はその上底部が微細なジグザグ形状を有しているの
で、デジタルカラーコピー等による複製はもちろんのこ
と、実際に凹版版面を偽造し、有価証券印刷の現場と同
型の凹版印刷機を使用した大掛かりな偽造に対しても、
その凹版版面の作製法自体が、法線方向制御によるNC
彫刻機の精密加工能力を有効に利用したものであるの
で、腐食法などの従来方法では作製し得ないものであ
る。従って、凹版画線の上底部のジグザグ形状は有効な
真偽判別の根拠ともなり得る。
ボス用版面(凹凸含む)を、身分証明書類における個人
認証用顔写真や、その他貴重文書などの割り印として使
用することにより、大掛かりな装置や特殊な器具を必要
とせずに、身分証明書類や貴重文書の発行や認証の現場
においても、偽造防止効果に優れた機密文書の発行や認
証が手軽にできるようになる。
モデル図の一例を示す。
パスを示す。
果を示す。
彫刻バイトを示す図。
断面形状を示す。
を示す。
ーパスが配列された図を示す。
合の形状を示す。
パス
Claims (6)
- 【請求項1】 凹版転写法によって得られた、潜像情報
が観察者または読み取り機械にとって伝達、計測するに
十分な領域と線密度が確保されている線群及び/または
点群において、前記線群及び/または点群を構成する線
及び/または点の側面部を除く部位が複数の領域に分割
され、おのおのの領域の表面において、入射光に対する
直接反射光の強度に連続的な差異を生じる形状としたこ
とを特徴とする画像表示体。 - 【請求項2】 前記複数の領域に分割された、おのおの
の領域の表面形状はジグザグ形状であり、前記ジグザグ
形状の配列方向は、おのおのの領域毎で連続的に異なる
ことを特徴とする請求項1記載の画像表示体。 - 【請求項3】 前記線群及び/または点群は、輪郭画像
部を彫刻形成するためのカッターパスと、前記輪郭画像
部を除く画線内部を式(1)によって、 (m,n)(m=1,2,3…Xm、n=1,2,3…Yn)・・・(1) Xm、Yn:任意サイズ 前記分割された複数の領域内のX方向、Y方向の相対的
な位置情報(m,n)が特定、あるいは近似され、前記
各領域を彫刻形成する直万線状カッターパスの配列方向
の角度が、式(1)の位置情報に対する式(2)の濃度
参照用画像の濃度 濃度値T=濃度参照[x][y] ・・・(2) 参照によって得られた濃度値Tの任意の関数によって決
定された、上底面を彫刻形成するためのカッターパスと
からなり、前記カッターパスに基づいて、輪郭画像部と
上底面との彫刻深度を等しくし、切削面が二等辺三角形
の彫刻バイトを用いて、法線方向制御によるNC工作機
械で彫刻形成された凹版版面から得られ、前記濃度参照
用画像が潜像として表現されることを特徴とする請求項
1または2記載の画像表示体。 - 【請求項4】 前記式(2)の濃度値Tは、0<T<2
55の256段階で表現されるものとし、また、直万線
状カッターパスの配列方向の角度は、前記濃度値Tによ
って、0〜90度の間の値で変化する請求項3記載の画
像表示体。 - 【請求項5】 前記画像表示体を基材上に印刷する際
に、通常の凹版インキに比較してより大きな直接反射光
を発する金属粉体が分散された凹版インキや、ワニス配
合比率が高く、より光沢性のある凹版インキで印刷する
ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の画像
表示体。 - 【請求項6】 前記画像表示体を得るための凹版版面か
ら得られたエンボス形状を、認証マークとして用いるこ
とを特徴とする画像表示体。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP17052799A JP3600842B2 (ja) | 1999-06-17 | 1999-06-17 | 画像表示体 |
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---|---|---|---|
JP17052799A JP3600842B2 (ja) | 1999-06-17 | 1999-06-17 | 画像表示体 |
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Cited By (5)
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