JP2001001336A - プリプレグの製造方法 - Google Patents

プリプレグの製造方法

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JP2001001336A
JP2001001336A JP11176034A JP17603499A JP2001001336A JP 2001001336 A JP2001001336 A JP 2001001336A JP 11176034 A JP11176034 A JP 11176034A JP 17603499 A JP17603499 A JP 17603499A JP 2001001336 A JP2001001336 A JP 2001001336A
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prepreg
resin
roll
drying
cooling
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JP11176034A
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English (en)
Inventor
Masahiro Kawajiri
正博 川尻
Mitsuo Furukawa
満夫 古川
Toshiyuki Higashida
利之 東田
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Takuma Co Ltd
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Takuma Co Ltd
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリプレグ製造に於いて、樹脂塗布基材の切
断の防止を図ると共に、外表面が平滑で光沢性に優れた
高品質のプリプレグを高能率で経済的に製造できるよう
にする。 【解決手段】 樹脂塗布装置2と乾燥・硬化炉Cと引出
装置11とを備えたプリプレグ製造装置によるプリプレ
グの製造に於いて、樹脂塗布装置2の下流側に設けたメ
タリングロール装置12のメタリングロール12a・1
2bを樹脂塗布基材1aの繰り出し方向に回転させると
共に、乾燥・硬化炉Cの乾燥ゾーン5の下流側に設けた
冷却均し装置13の冷却ロール13a・13bにより、
乾燥ゾーン5を通過した樹脂塗布基材1aの外表面を平
滑に均したあと、当該樹脂塗布基材1aを乾燥・硬化炉
Cの硬化ゾーン8へ送り込み、引出装置11により前記
硬化ゾーン8からプリプレグ1bを連続的に引き出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリプレグの製造方
法の改良に関するものであり、樹脂塗布基材の切断等の
トラブルを生ずることなしに、平滑で光沢性に優れた外
表面を有する高品質のプリプレグを高能率で製造できる
ようにしたプリプレグの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】繊維シート等の基材に樹脂を含浸させた
あと、熱風等により樹脂を半ば乾燥・硬化状としたプリ
プレグは、プリント基板やIC用基板等の製作に広く利
用されている。例えば、前記プリント基板の製造に際し
ては、先ず基材であるガラスクロスにエポキシ樹脂を塗
布し、その後、このガラスクロスを乾燥・硬化炉内へ通
して塗布した樹脂を半硬化状態とし、所謂プリプレグを
形成する。次に、乾燥・硬化炉から取り出したプリプレ
グに銅薄板を積層し、ホットプレス等により両者を固着
することによりプリント基板が製作されている。
【0003】図7は、従前のプリプレグ製造装置の一例
を示すものであり、巻取装置(図示省略)から送り出さ
れて来た基材(ガラスクロス)Aに樹脂塗布装置2で樹
脂液(エポキシ樹脂液)Bが塗布され、メタリングロー
ル装置3により基材Aへの樹脂液Bの塗布量を調整した
あと、乾燥・硬化炉C内へ送られる。この乾燥・硬化炉
C内へ送り込まれた樹脂塗布基材1aは、乾燥ゾーン5
内を上方向に走行する間に乾燥され、空冷式の第1冷却
ゾーン6a、トップロール7c・7a・7bを経て下方
向へ折り返えされ、引き続き硬化ゾーン8を通る間に塗
布された樹脂液Bが半ば硬化されることにより、プリプ
レグ1bが形成される。また、形成されたプリプレグ1
bは、第2冷却ゾーン6bで冷却されたあと、蛇行矯正
装置9、速度調整用ダンサロール装置10及び引出装置
11を経て連続的に外部へ導出され、次段の巻取装置又
はカッター装置(図示省略)へ送られる。
【0004】前記メタリングロール3は、図8に示すよ
うに、相互の間隙Gを調整可能に軸支され、樹脂塗布基
材1aの走行方向と逆方向へ回転駆動される2本の同径
のメタリングロール3a・3bから形成されており、両
メタリングロール3a・3bの間隙及びその回転数を適
宜に調整することにより、基材Aへの樹脂塗布量が規制
されると共に、樹脂塗布基材1aの外表面の平滑化が行
なわれる。
【0005】尚、図に於いて4a・4bはドクターブレ
ードであり、当該ドクターブレードにより両メタリング
ロール3a・3bの外表面が常時清掃されるため、樹脂
塗布基材1aの外表面が確実に平滑面に整形される。ま
た、第1冷却ゾーン6aは、トップロール7c・7a・
7bへの樹脂液Bの付着を防止するためのものである。
【0006】ところで、プリント基板やIC基板等の製
造に用いるプリプレグ1bは、内部に含まれるマイクロ
ボイド(微小気泡)が少なく、しかも平滑な外表面を有
するものが望ましい。内部にマイクロボイドが多いとプ
リント基板の電気的特性が悪化し、また外表面の平滑度
が低いと、銅箔との密着性や基板上の回路形成に問題を
生ずるからである。
【0007】即ち、内部に含まれるマイクロボイドが少
ないと、外観的にはプリプレグの透明性が向上し、ま
た、外表面の平滑度が高いと、プリプレグの外表面の光
沢が向上することになる。従って、通常のプリプレグの
製造に於いては、前記樹脂液Bの塗布量を規制するメタ
リングロール装置3の各メタリングロール3a・3b
を、樹脂塗布基材1aの走行方向と逆向きに回転(矢印
イ方向)させ、これによってプリプレグ外表面の光沢を
高めることにより、その品質及び商品価値を高めるよう
にしている。
【0008】メタリングロール装置3の各メタリングロ
ール3a・3bの回転方向を樹脂塗布基材1aの走行方
向と同一方向にすると、樹脂塗布基材1aが両メタリン
グロール3a・3bから離れる瞬間に、塗布された樹脂
液が樹脂塗布基材1aと各ロール3a・3bとの間で分
裂し、樹脂液外表面に点刻又は波模様のまだらが発生
し、これによって乾燥・硬化後のプリプレグ1bの外表
面の光沢が著しく低下することが、経験的に判明してい
るからである。
【0009】そのため、この種のプリプレグ製造装置に
於いては、一般にメタリングロール装置3の各メタリン
グロール3a・3bを樹脂塗布基材1aの走行方向と逆
向きに回転させるようにしており、これによって基材A
への樹脂塗布量をより高精度で規制すると共に、ドクタ
ーブレード4a・4bでもって常に清掃された状態にあ
るメタリングロール3a・3bの外表面で樹脂塗布基材
1aの外表面を擦することにより、プリプレグ外表面を
平滑にしてその光沢を高めるようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従前のプリプレグ製造
方法では、上述の通りメタリングロール3a・3bを所
謂リバース回転としているため、外表面が平滑で優れた
光沢を有するプリプレグを製造することができる。しか
し、メタリングロール3a・3bの回転方向が樹脂塗布
基材1aの走行方向と逆向きであると、定常運転時に於
いても、樹脂塗布基材1aには比較的大きな張力がかか
るうえ、巻取装置(図示省略)から繰り出されて来る基
材Aに付着していた異物や樹脂液B内に含まれていた異
物がメタリングロール3a・3b内へ侵入したり、或い
は下流側の乾燥・硬化炉Cからメタリングロール3a・
3b内へ異物が落下したような場合には、これ等の異物
が逆回転するメタリングロール3a・3bにより樹脂塗
布基材1a内へ容易に巻き込まれ、樹脂塗布基材1aの
円滑な走行が妨害されることになる。その結果、樹脂塗
布基材1aに過大な張力がかかり易くなり、樹脂塗布基
材1aに屡々切断を生ずることになる。
【0011】また、一旦樹脂塗布基材1aが切断される
と、その復旧のためにプリプレグ製造装置全体の運転を
停止しなければならないだけでなく、乾燥・硬化炉Cの
熱源やこれに付属する排ガス処理装置の負荷も大きく変
動するため、これ等の定常運転状態への復帰に数時間を
要することになる。
【0012】本発明は、従前のプリプレグの製造に於け
る上述の如き問題、即ちメタリングロール3a・3bを
樹脂塗布基材1aの進行方向と逆方向へ回転させる方式
としているため、樹脂塗布基材1aに切断を生じ易いと
云う問題を解決せんとするものであり、メタリングロー
ルの回転方向を樹脂塗布基材1aの進行方向と同一にし
て、樹脂塗布基材1aの切断頻度を少なくすると共に、
プリプレグ外表面を平滑にしてその光沢をより高めるこ
とを可能としたプリプレグの製造方法を提供するもので
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願請求項1の発明に於いては、樹脂塗布装置と乾
燥・硬化炉と引出装置とを備えたプリプレグ製造装置に
よるプリプレグの製造に於いて、樹脂塗布装置の下流側
に設けたメタリングロール装置のメタリングロールを樹
脂塗布基材の繰り出し方向に回転させると共に、乾燥・
硬化炉の乾燥ゾーンの下流側に設けた冷却均し装置の冷
却ロールにより、乾燥ゾーンを通過した樹脂塗布基材の
外表面を平滑に均したあと、当該樹脂塗布基材を乾燥・
硬化炉の硬化ゾーンへ送り込み、引出装置により前記硬
化ゾーンからプリプレグを連続的に引き出すことを、発
明の構成としている。
【0014】本願請求項2の発明に於いては、樹脂塗布
装置と乾燥・硬化炉と引出装置とを備えたプリプレグ製
造装置によるプリプレグの製造に於いて、樹脂塗布装置
の下流側に設けたメタリングロール装置のメタリングロ
ールを樹脂塗布基材の繰り出し方向に回転させると共
に、乾燥・硬化炉の乾燥ゾーンの下流側に設けた加熱均
し装置の加熱ロールにより、硬化ゾーンを通過したプリ
プレグの外表面を平滑に均したあと、当該プリプレグを
引出装置により連続的に引き出すことを、発明の基本構
成としている。
【0015】本願請求項3の発明に於いては、樹脂塗布
装置と乾燥・硬化炉と引出装置とを備えたプリプレグ製
造装置によるプリプレグの製造に於いて、樹脂塗布装置
の下流側に設けたメタリングロール装置のメタリングロ
ールを樹脂塗布基材の繰り出し方向に回転させると共
に、乾燥・硬化炉の乾燥ゾーンの下流側に設けた冷却均
し装置の冷却ロールにより、乾燥ゾーンを通過した樹脂
塗布基材の外表面を平滑に均したあと、当該樹脂塗布基
材を乾燥・硬化炉の硬化ゾーンへ送り込み、硬化ゾーン
の下流側に設けた加熱均し装置の加熱ロールにより、硬
化ゾーンを通過したプリプレグの外表面を平滑に均した
あと、当該プリプレグを引出装置により連続的に引き出
すことを、発明の基本構成としている。
【0016】本願請求項4の発明は、請求項1又は請求
項3の発明に於いて、冷却均し装置を乾燥・硬化炉の第
1冷却ゾーンの下流側に設けると共に、冷却ロールの温
度を約20〜60℃とするようにしたものである。
【0017】本願請求項5の発明は、加熱ロールの温度
を、半硬化状態にあるプリプレグの樹脂のガラス転移温
度以上で、かつプリプレグのBステージを確保できる温
度とするようにしたものである。又、本願請求項6の発
明は、請求項2、請求項3又は請求項5の発明に於い
て、加熱均し装置をプリプレグ製造装置の速度調整用ダ
ンサロール装置の下流側に設けると共に、加熱ロールの
温度を140〜170℃とするようにしたものである。
【0018】本願請求項7の発明は請求項1、請求項3
又は請求項4の発明に於いて、少なくとも2本の冷却ロ
ールの間へ樹脂塗布基材を通し、その表裏両面を冷却ロ
ールへ接触又は加圧接触させるようにしたものである。
【0019】本願請求項8の発明は、請求項2、請求項
3又は請求項4の発明に於いて、少なくとも2本の加熱
ロールの間へプリプレグを通し、その表裏両面を加熱ロ
ールへ接触又は加圧接触させるようにしたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の各
実施形態を説明する。図1は、本発明の実施に使用する
プリプレグ製造装置の要部を示す断面概要図であり、図
2はメタリングロール装置の拡大概要図である。図1及
び図2に於いて、Aはガラスクロス製の基材、Bはエポ
キシ製の樹脂液、Cは竪型乾燥・硬化炉、1aは樹脂塗
布基材、1bはプリプレグ、2は樹脂塗布装置、2aは
塗布液槽、4a・4bはドクターブレード、5は乾燥ゾ
ーン、6aは第1冷却ゾーン(空冷式)、6bは第2冷
却ゾーン(水冷式)、7a・7bはトップロール、8は
硬化ゾーン、9は蛇行矯正装置、9a・9bは蛇行矯正
ロール(水冷式)、10は速度調整用ダンサロール装
置、10a・10bはダンサロール(水冷式)、11は
引出装置、11a・11bは引出ロール(水冷式)、1
2はメタリングロール装置、12a・12bはメタリン
グロール、13は冷却均し装置、13a・13bは冷却
ロール、14は加熱均し装置、14a・14bは加熱ロ
ールである。
【0021】尚、プリプレグ製造装置そのものの構成
は、メタリングロール12a・12bの回転方向を樹脂
塗布基材1aの走行方向(繰り出し方向)とした点、冷
却均し装置13を設けた点及び加熱均し装置14を設け
た点を除いて、前記図7に示した従来のプリプレグ製造
装置の場合と同じであり、従って各部材の参照番号も図
7の場合と共通となっている。
【0022】前記メタリングロール装置12は、図2に
示すように間隙Gを調整可能に軸支した2本の水冷式メ
タリングロール12a・12bと、外周面に残留付着し
た樹脂液Bを掻き取るドクターブレード4a・4bとか
ら形成されている。当該メタリングロール装置12の構
成そのものは、従前のメタリングロール装置3とほぼ同
一であるが、各ロールメタリング12a・12bは、前
述の通り、回転駆動装置(図示省略)により樹脂塗布基
材1aの進行方向と同じ方向に所定の周速度で回転駆動
されており、これにより樹脂塗布基材1aには両メタリ
ングロール12a・12bによって矢印イ方向の繰り出
し力が作用する。その結果、従前のメタリングロール装
置3の場合のように、両メタリングロール3a・3bに
よって樹脂塗布基材1aに進行方向と逆向きの引込み力
が加わらないうえ、樹脂塗布基材1a内への異物の巻き
込みも起り難くなる。その結果、樹脂塗布基材1aの切
断がほぼ皆無の状態となる。
【0023】前記冷却均し装置13は、図3及び図4に
示すように対向状に配設した2本の水冷式冷却ロール1
3a・13bから構成されており、冷却ゾーン6aから
引き出されて来た樹脂塗布基材1aの表裏両面へ冷却ロ
ール13a・13bの外周面を接触(図3の場合)させ
るか、又は若干加圧状態で接触(図4の場合)させるこ
とにより、塗布された樹脂の外表面を平滑にするもので
ある。
【0024】尚、当該冷却ロール13a・13bは水冷
構造に形成されており、約20〜60℃程度の温度に保
持されている。また、各ロール13a・13bの外表面
は樹脂の付着を防止するためにフッ素樹脂加工等が施さ
れており、所謂離型性が高められている。更に、図3及
び図4に於いては2本の冷却ロール13a・13bのみ
が示されているが、冷却ロール13a・13bを複数対
設け、各ロール13a・13bの温度を段階的に低下さ
せるようにしてもよい。
【0025】前記加熱均し装置14は、図5及び図6に
示すように対向状に配設した2本の加熱ロール14a・
14bから構成されており、硬化ゾーン8から導出され
て来たプリプレグ1bの表裏両面へ加熱ロール14a・
14bの外周面を接触させるか(図5の場合)、又は加
圧状態下で接触(図6の場合)させることにより、半硬
化状態にあるプリプレグの外表面の樹脂を、そのガラス
転移温度以上で且つプリプレグのBステージを確保でき
る温度下で加熱(又は加圧加熱)することにより、プリ
プレグ1bの外表面を平滑にするものである。
【0026】当該加熱ロール14a・14bは電気ヒー
タや熱媒体油等の加熱源を備えており、本実施形態に於
いては、熱媒体油を流通させることにより、各加熱ロー
ル14a・14bの温度が約140〜170℃に保持さ
れている。また、前記図5及び図6では2本の加熱ロー
ル14a・14bを用いるようにしているが、加熱ロー
ル14a・14bを複数対設け、各加熱ロール14a・
14bの温度を段階的に変えるようにしてもよい。
【0027】次に、本方法発明によるプリプレグの製造
について説明をする。図1を参照して、先ず、巻取装置
(図示省略)から繰り出されて来た基材(ガラスクロ
ス)Aに、樹脂塗布装置2で樹脂液(エポキシ樹脂)B
が塗布される。樹脂液Bが塗布された基材1aはメタリ
ングロール装置12を通過する間に余剰な樹脂液が排除
され、塗布樹脂量が規定の量に規制される。
【0028】メタリングロール装置12は、前述の通り
樹脂塗布基材1aの走行方向と同方向(矢印イ方向)に
回転駆動されているため、所謂樹脂塗布基材1aの切断
は殆んど起らない。しかし、樹脂塗布基材1aが両メタ
リングロール12a・12bの外表面から離れる瞬間
に、塗布された樹脂液の外表面が基材(ガラスクロス)
Aとメタリングロール12a・12bとの間で分裂し
(即ち、塗布された樹脂液の外表面がメタリングロール
12a・12bの外表面によって引きづり上げられるこ
と)、これにより、メタリングロール装置12を通過し
たあとの樹脂塗布基材1aの外表面には、点刻又は波模
様のまだらが生じた状態となる。
【0029】前記メタリングロール装置12を経た樹脂
塗布基材1aは、乾燥・硬化炉C内へ導入され、乾燥ゾ
ーン5を通過する間に塗布された樹脂液Bが所定の温度
下で乾燥され、第1冷却ゾーン6aで冷却されたあと、
冷却均し装置13へ導入される。尚、乾燥された樹脂塗
布基材1aは、前記第1冷却ゾーン6aで冷却される
が、塗布された樹脂液そのものは未硬化の状態下にある
ため、第1冷却ゾーン6aの出口に於ける樹脂塗布基材
1aの樹脂液は、まだ流動性を保持した状態にある。
【0030】前記冷却均し装置13へ導入された樹脂塗
布基材1aは、その外表面へ約20〜60℃の温度に水
冷却された冷却ロール13a・13bを接触(又は加圧
状態下で接触)させることにより、樹脂外表面の前記ま
だらが均らされて、平滑にされる。即ち、冷却ロール1
3a・13bの平滑な外周面が回転し乍ら樹脂塗布基材
1aの外表面へ接触(又は加圧接触)することにより、
未硬化状態にあって流動性を保持した状態の樹脂液外表
面が平滑化され、メタリングロール装置12に於いて起
生した樹脂液外表面の“まだら”等が完全に消されるこ
とになる。尚、前記冷却ロール13a・13bや後述す
るトップロール7a・7bは約20℃〜60℃の温度に
冷却されると共に、必要に応じてフッ素樹脂加工等の離
型処理が施されているので、未硬化の塗布樹脂が付着す
ることは殆んどない。
【0031】外表面が平滑化された樹脂塗布基材1a
は、引き続き約20〜60℃に水冷却されたトップロー
ル7a・7bを経て硬化ゾーン8内へ導入され、硬化ゾ
ーン8内を下降する間に塗布樹脂液が半硬化状態とな
り、第2冷却ゾーン6b、蛇行矯正装置9、速度調整用
ダンサロール装置10を経て加熱均し装置14へ導入さ
れる。尚、蛇行矯正装置9及びダンサロール装置10
は、前述の通り水冷構造となっており、これによってロ
ール外表面への樹脂の付着が防止されている。
【0032】加熱均し装置14へ導入されたプリプレグ
1bは、ここで両加熱ロール14a・14bによってそ
の外表面が加熱されると共に加熱ロール14a・14b
の外表面との接触によって平滑化される。即ち、両加熱
ロール14a・14bは、熱媒体油等によって、エポキ
シ樹脂のガラス転移温度以上で且つエポキシ樹脂を用い
たプリプレグ1bのBステージを確保できる温度である
約140〜170℃の温度に加熱されており、この加熱
された加熱ロール14a・14bの外表面へプリプレグ
1bの外表面を接触又は加圧状態下で接触させることに
より、プリプレグ1bの樹脂外表面が平滑化される。
【0033】加熱均し装置14に於いて外表面が平滑化
されたプリプレグ1bは、再び水冷式引出装置11で冷
却されたあと、連続的に外部へ導出されて行く。
【0034】
【発明の効果】本発明に於いては、基材Aへの樹脂塗布
量を規制するメタリングロール装置12のメタリングロ
ール12a・12bの回転方向を樹脂塗布基材1aを繰
り出す方向とし、基材1aの走行方向と逆向きの引込み
力がメタリングロール12a・12bの回転により樹脂
塗布基材1aに加わらないようにしている。その結果、
プリプレグ1bの製造中に樹脂塗布基材1aが切断され
ると云うトラブルが殆んど皆無となり、製造能率の大幅
な向上が可能となる。
【0035】また、第1冷却ゾーン6aの下流側に、樹
脂外表面の均し用冷却均し装置13を設け、乾燥ゾーン
5を通過した後の樹脂塗布基材1aの樹脂外表面を冷却
ロール13a・13bによって平滑化する構成としてい
る。その結果、未硬化状態下で流動性を備えた樹脂塗布
基材1aの外表面が極めて円滑に平滑化され、結果とし
てプリプレグ1cの外表面の光沢度が大幅に向上するこ
とになる。
【0036】更に、第2冷却ゾーン6bの下流側に加熱
均し装置14を設け、乾燥硬化ゾーン8を通過した後の
プリプレグ1bの外表面を、所定温度に保持した加熱ロ
ール14a・14bの外表面へ加熱接触若しくは加圧状
態下で加熱接触させることにより、プリプレグ外表面を
平滑化する構成としている。その結果、樹脂が半硬化状
態にあるプリプレグ1bの外表面がより一層平滑化され
ることになり、その光沢度が大幅に向上する。
【0037】本発明は上述の通り、樹脂塗布基材の切断
等のトラブルを生ずることなしに平滑で高光沢度の外表
面を有する高品質のプリプレグを、高能率で経済的に製
造できると云う優れた実用的効用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に用いるプリプレグ製造装置の断
面概要図である。
【図2】図1のメタリングロール装置の部分の拡大図で
ある。
【図3】冷却均し装置の冷却ロールの配置例を示すもの
である。
【図4】冷却均し装置の冷却ロールの他の配置例を示す
ものである。
【図5】加熱均し装置の加熱ロールの配置例を示すもの
である。
【図6】加熱均し装置の加熱ロールの他の配置例を示す
ものである。
【図7】従前のプリプレグ製造装置の断面概要図であ
る。
【図8】従前のメタリングロール装置の部分の拡大図で
ある。
【符号の説明】
Aは基材(ガラスクロス)、Bは樹脂液(エポキシ樹
脂)、Cは乾燥・硬化炉、1aは樹脂塗布基材、1bは
プリプレグ、2は樹脂塗布装置、2aは塗布液槽、3は
メタリングロール装置、3a・3bはメタリングロー
ル、4a・4bはドクターブレード、5は乾燥ゾーン、
6aは第1冷却ゾーン、6bは第2冷却ゾーン、7a・
7b・7cはトップロール、8は硬化ゾーン、9は蛇行
矯正装置、9a・9bは蛇行矯正ロール(水冷式)、1
0は速度調整用ダンサロール装置、10a・10bはダ
ンサロール(水冷式)、11は引出装置、11a・11
bは引出ロール(水冷式)、12はメタリングロール装
置、12a・12bはメタリングロール、13は冷却均
し装置、13a・13bは冷却ロール、14は加熱均し
装置、14a・14bは加熱ロール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古川 満夫 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 (72)発明者 東田 利之 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 Fターム(参考) 4F072 AA04 AA07 AB09 AB30 AD23 AG03 AH02 AH31 AH41 AH52 AJ04 AJ19 AJ40 AK05 AL13 4F201 AD16 AR06 BA04 BC01 BC13 BC37 BM07 BM09 BM16 BN01 BN07 BN11 BN21

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂塗布装置と乾燥・硬化炉と引出装置
    とを備えたプリプレグ製造装置によるプリプレグの製造
    に於いて、樹脂塗布装置の下流側に設けたメタリングロ
    ール装置のメタリングロールを樹脂塗布基材の繰り出し
    方向に回転させると共に、乾燥・硬化炉の乾燥ゾーンの
    下流側に設けた冷却均し装置の冷却ロールにより、乾燥
    ゾーンを通過した樹脂塗布基材の外表面を平滑に均した
    あと、当該樹脂塗布基材を乾燥・硬化炉の硬化ゾーンへ
    送り込み、引出装置により前記硬化ゾーンからプリプレ
    グを連続的に引き出す構成としたことを特徴とするプリ
    プレグの製造方法。
  2. 【請求項2】 樹脂塗布装置と乾燥・硬化炉と引出装置
    とを備えたプリプレグ製造装置によるプリプレグの製造
    に於いて、樹脂塗布装置の下流側に設けたメタリングロ
    ール装置のメタリングロールを樹脂塗布基材の繰り出し
    方向に回転させると共に、乾燥・硬化炉の乾燥ゾーンの
    下流側に設けた加熱均し装置の加熱ロールにより、硬化
    ゾーンを通過したプリプレグの外表面を平滑に均したあ
    と、当該プリプレグを引出装置により連続的に引き出す
    構成としたことを特徴とするプリプレグの製造方法。
  3. 【請求項3】 樹脂塗布装置と乾燥・硬化炉と引出装置
    とを備えたプリプレグ製造装置によるプリプレグの製造
    に於いて、樹脂塗布装置の下流側に設けたメタリングロ
    ール装置のメタリングロールを樹脂塗布基材の繰り出し
    方向に回転させると共に、乾燥・硬化炉の乾燥ゾーンの
    下流側に設けた冷却均し装置の冷却ロールにより、乾燥
    ゾーンを通過した樹脂塗布基材の外表面を平滑に均した
    あと、当該樹脂塗布基材を乾燥・硬化炉の硬化ゾーンへ
    送り込み、硬化ゾーンの下流側に設けた加熱均し装置の
    加熱ロールにより、硬化ゾーンを通過したプリプレグの
    外表面を平滑に均したあと、当該プリプレグを引出装置
    により連続的に引き出す構成としたことを特徴とするプ
    リプレグの製造方法。
  4. 【請求項4】 冷却均し装置を乾燥・硬化炉の第1冷却
    ゾーンの下流側に設けると共に、冷却ロールの温度を約
    20〜60℃とするようにした請求項1又は請求項3に
    記載のプリプレグの製造方法。
  5. 【請求項5】 加熱ロールの温度を、半硬化状態にある
    プリプレグの樹脂のガラス転移温度以上で、かつプリプ
    レグのBステージを確保できる温度とするようにした請
    求項2又は請求項3に記載のプリプレグの製造方法。
  6. 【請求項6】 加熱均し装置をプリプレグ製造装置の速
    度調整用ダンサロール装置の下流側に設けると共に、加
    熱ロールの温度を140〜170℃とするようにした請
    求項2、請求項3又は請求項5に記載のプリプレグの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも2本の冷却ロールの間へ樹脂
    塗布基材を通し、その表裏両面を冷却ロールへ接触又は
    加圧接触させるようにした請求項1、請求項3又は請求
    項4に記載のプリプレグの製造方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも2本の加熱ロールの間へプリ
    プレグを通し、その表裏両面を加熱ロールへ接触又は加
    圧接触させるようにした請求項2、請求項3又は請求項
    4に記載のプリプレグの製造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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