JP2000514047A - 催吐の処置用医薬の製造のためのタキキニンアンタゴニストの使用 - Google Patents

催吐の処置用医薬の製造のためのタキキニンアンタゴニストの使用

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JP2000514047A JP10503257A JP50325798A JP2000514047A JP 2000514047 A JP2000514047 A JP 2000514047A JP 10503257 A JP10503257 A JP 10503257A JP 50325798 A JP50325798 A JP 50325798A JP 2000514047 A JP2000514047 A JP 2000514047A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、〔R,S〕−〔2−(1H−インドール−3−イル)−1−メチル−1−(1−フェニル−エチルカルバモイル)−エチル〕−カルバミン酸ベンゾフラン−2−イルメチルエステルと命名される化合物を投与することからなる催吐の処置方法である。

Description

【発明の詳細な説明】 催吐の処置用医薬の製造のための タキキニンアンタゴニストの使用 〔発明の背景〕 嘔気および嘔吐は、様々な状態たとえば動揺病、痛みおよび多くの胃腸障害に 伴う苦しい症状である。催吐はまた、多くの臨床的状態たとえば癌の化学療法後 および全身麻酔下の手術後にも起こる。患者のクォリテフィー・オブ・ライフに 対するこれらの症状の衝撃は深刻で、癌の化学療法の場合にはコンプライアンス に重大な影響を与えるほどである。 5−HT3受容体アンタゴニストの出現は抗癌剤化学療法によって誘発される催 嘔吐の処置に変化を生じたものの、それらの主要な作用は急性相の反応に限定さ れる。抗癌剤は胃腸における作用、とくに腸管の求心性迷走神経に対する反応を 活性化する5−HTの放出を介して急性の嘔吐を誘発する。これは5−HT3アンタ ゴニストが比較的限定された制吐プロフィールを有するとの観察と完全に一致す る。すなわち、これらの化合物は、癌の化学療法後、手術後、ムスカリン受容体 アゴニスト、およびエリスロマイシン投与後に観察される遅延型の催吐に対して は効果が劣る。 NK1受容体アンタゴニストは広い制吐スペクトルおよび異なる作用部位を有し 、催吐の原因になる広範囲の化合物および状態に対し有効な制吐療法としてこれ までに最良の成績を提供している(米国特許第5,360,820号)。 催吐の処置とは、予防と確立された症状の緩和を包含することを意図している 。 催吐の処置には、嘔気、吐気および嘔吐の処置を包含する。催吐には急性の催 吐、遅延型催吐、および先行型の催吐が包含される。たとえば催吐 は癌化学療法剤、たとえばアルキル化剤たとえばシクロホスファミド、カルムス チン、ロムスチンおよびクロラムブシル;細胞毒性抗生物質たとえばダクチノマ イシン、ドキソルビシン、マイトマイシン−Cおよびブレオマイシン;代謝拮抗 薬たとえばシタラビン、メトトレキセートおよび5−フルオロウラシル;ビンカ アルカロイドたとえばエトポシド、ビンブラスチンおよびビンクリスチン;なら びに他の抗癌剤たとえばシスプラチン、ダカルバジン、プロカルバジンおよびヒ ドロキシ尿素;およびそれらの組合せからなる薬物;放射線宿酔;放射線療法た とえば癌の処置における胸廓または腹部の照射;毒物;トキシンたとえば代謝性 障害または感染たとえば胃炎、妊娠によって生じるトキシン;前庭障害たとえば 動揺病;術後疾患;胃腸管閉鎖症;胃腸管の運動性低下、内臓痛たとえば心筋梗 塞または腹膜炎;偏頭痛;頭蓋間圧の上昇;頭蓋間圧の低下(たとえば、高山病 );ならびにオピオイド鎮痛剤たとえばモルヒネによって誘発される。 〔発明の概要〕 本発明は、〔R,S〕−〔2−(1H−インドール−3−イル)−1−メチル −1−(1−フェニル−エチルカルバモイル)−エチル〕−カルバミン酸ベンゾ フラン−2−イルメチルエステルと命名される化合物(以下、本化合物)の治療 的有効量を哺乳動物に投与することからなる催吐の処置方法である。 この方法は、急性催吐、遅延型催吐、癌化学療法剤によって誘発される催吐、 ならびに急性相および遅延相時の両者でシスプラチンによって誘発される催吐に 対して使用される。本化合物はまた、動揺病の処置、ならびに術後嘔気および嘔 吐または手術後の臨床的状態に有用である。 〔図面の簡単な説明〕 図1:フェレットにおいてシスプラチンによって誘発される急性催吐に 対する本化合物の作用。シスプラチン(10mg/kg、腹腔内)を本化合物(腹腔内) またはビヒクル(PEG−200)の1時間前に投与した。結果は、1群あたり4匹の 動物で最初の4時間の観察期間における嘔吐および催吐の平均数として示す(縦 線はSEMを示す)。*P<0.05、**P<0.01、***P<0.001、ビヒクル処置対照群 に比較して有意差がある。 図2:フェレットにおけるシスプラチン誘発急性および遅延型催吐に対する本 化合物の作用。シスプラチン(5mg/kg)を腹腔内に投与した。本化合物(10mg /kg、腹腔内、1日3回)、オンダンセトロン(1mg/kg、腹腔内、1日3回) もしくはPEG−200を1日3回腹腔内に投与した(最初の用量はシスプラチンの1 時間前に投与した)。結果は、1群あたり6匹の動物における嘔吐および催吐の 平均数として示す(縦線はSEMを示す)。**P<〔0.005、***P<0.0001、ビヒ クル処置対照群に比較して有意差がある。 図2a:第1日(急性催吐0〜3時間) 図2b:第1日(遅延型催吐の開始3〜24時間) 図2c:第2日(24〜48時間) 図2d:第3日(48〜72時間) 図3:ジャービルにおける〔Sar9、Met(O2)11〕−サブスタンスP−誘発フッ トタッピング(後肢を踏み鳴らす行動)に対する本化合物の作用。上のパネル( 図3a)は、〔Sar9、Met(O211〕−サブスタンスP投与(nM、脳内)後の用量 反応を示す。フットタッピングの持続(秒)を、動物の立直り反射の回復直後か ら5分間記録した。下のパネル(図3b)は、〔Sar9、Met(O2)11〕−サブスタ ンスP(30nmol/動物)投与前30分に皮下投与した場合の本化合物のこの反応に対 する作用を示す。結果は1群8〜10匹の動物の平均で示す(縦線はSEMである) 。*P<0.05、**P<0.01、ビヒクル (Veh)処置対照群に比較して有意差がある。 図4:フェレットにおいてアポモルフィンによって誘発された催吐に対する本 化合物の作用。本化合物はアポモルフィン(0.25mg/kg皮下)投与1時間前に腹 腔内にmg/kgの用量を投与した。動物は以後1時間観察した。結果は1群9〜14 匹の動物の平均で示す(縦線はSEMである)。*P<0.05、ビヒクル処置対照群に比 較して有意差がある(ANOVA、Dunnettのt−試験による) 図4a、4bおよび4cはそれぞれ、嘔吐、吐気およびエピソードである。 図5:フェレットにおける硫酸銅誘発催吐に対する本化合物の作用。本化合物 は硫酸銅(12.5mg/kg経口)投与1時間前に腹腔内にmg/kgの用量を投与した。動 物は以後2時間にわたり観察した。結果は、1群8〜14匹の動物の平均で示す( 縦線はSEMである)。*P<0.05、**P<0.01、ビヒクル処置対照群に比較して有 意差がある(ANOVA、Dunnettのt−試験による)。 図5a、5bおよび5cはそれぞれ、嘔吐、催吐およびエピソードである。 〔詳細な説明〕 〔2−(1H−インドール−3−イル)−1−メチル−1−(1−フェニル− エチルカルバモイル)−エチル〕−カルバミン酸ベンゾフラン−2−イルメチル エステル(以下、本化合物)はヒトNK1受容体における選択的な、高親和性リガン ドである。それは、ヒト細胞系、モルモット、イヌ、フェレットおよびハムスタ ーの脳に存在するNK1認識部位にナノモルの親和性で結合する。それは、化学療 法および他の催吐誘発物質によって誘発される催吐(嘔気および嘔吐)の処置に 有用なことが見出されたアンタゴニス トである。本化合物は優れた薬物動態プロフィールを有し、それは容易に中枢神 経系に浸透する。 本化合物は良好な作用持続を有するので、1日2回の投与が可能である。本化 合物は優れた生物学的利用能を示し、したがって経口的に与えることができる。 これは、在宅で薬物の静脈内投与を受けられない患者に有利である。 本化合物は以下の化学構造を有する。 本化合物、その製造のための合成操作、およびある種の用途は、1997年1月14 日付で付与された米国特許第5、594、022号に教示されている。この特許は引用 により、本明細書中に挿入する。フェレットにおけるシスプラチン誘発催嘔吐に対する本化合物の効果 最近の臨床データによれば、化学療法によって誘発される催吐には2つの異な る相の存在が示唆されている。急性(第1日)の催吐は5−HT3受容体アンタゴニ ストによる拮抗に感受性であり、それに続くまたは遅延型の5−HT3受容体アン タゴニストによる制御にさらに大きな抵抗性を示す反応とは区別される。選択的 NK1受容体アンタゴニストである本化合物の抗催吐活性の可能性をシスプラチン に対する急性および遅延型催吐のフェレットモデルにおいて評価した。急性相 成熟雄性アルビノFitchフェレット(体重>1kg)個別のケージに入れて、 飼料(SDS飼料“C”、Special Diet Services Ltd、Essex、UK)は自由に摂取 させた。試験の開始30分前に、フェレットに市販の缶詰のキャットフッド100g を与えた。 高用量のシスプラスチン(10mg/kg)の投与1時間前に本化合物(PEG−200ビヒ クル中)を用量依存的に(3〜30mg/kg)腹腔内投与し、4時間にわたり嘔吐およ び催吐の頻度の低下を観察し、最小有効量3mg/kgを得た。30mg/kgでは、本化 合物は催吐反応に対して完全な拮抗を生じた(図1)。遅延相 フェレットにシスプラチン5mg/kgを腹腔内に単回用量として投与すると急性 (0〜3時間)および遅延型(3〜72時間)催吐反応が誘発される(図2)。本 化合物(10mg/kg)またはオンダンセトロン(1mg/kg)の腹腔内1日3回投与 (最初の投与はシスプラチン投与の1時間前に与える)は、催吐反応の最初の3 時間の間の吐気および嘔吐を完全に遮断した(図2)。本化合物は3日間に観察 された遅延型の催吐も完全に遮断した(図2)。これに反して、5−HT3受容体 アンタゴニストは、遅延型反応に対しては、はるかに低い活性しか示さなかった (図2)。それは遅延型反応の開始時には全く作用を示さず、第2日および第3 日にも約20%〜50%の拮抗を生じたのみであった(図2)。 これらのデータは、本化合物がオンダンセトロンに比較して改良された制吐プ ロフィールを有することを示している。本化合物はフェレットにおける急性およ び遅延相の両者のシスプラチン誘発催吐を低下させることができる。 本化合物は、ジャービルにおいて中枢性NK1受容体によって仲介されるフット タッピング反応およびラットにおける脳内濃度の測定試験によって明らかなよう に容易にCNSに浸透する。ジャービルにおける〔Sar9、Met(O2)11〕−サブスタンスP−誘発後肢フットタ ッピング(肢を踏み鳴らす行動) 本化合物が中枢性NK1受容体によって仲介されるフットタッピング反応を遮断 する能力をジャービルにおいて調べ、本化合物が全身投与後に脳内に浸透できる ことがわかった。ジャービルはイソフルランで麻酔し、切開して頭蓋を暴露させ た。〔Sar9、Met(O2)11〕−サブスタンスPはカフを施した27−ゲージ針のブレ グマ下方4.5mmの深さへの垂直挿入によって投与した。動物は個々に観察箱に入 れ、動物の立直り反射の回復直後から5分間、後肢のフットタッピング記録した 。NK1受容体アゴニスト、〔Sar9、Met(O2)11〕−サブスタンスPの脳内投与は後 肢フットタッピングを用量依存的に(1〜100nmol/動物)増大させ、MEDは10nm olを示した(図3)。亜最大用量の〔Sar9、Met(O2)11〕−サブスタンスP30nmo lを拮抗試験に選択した。 試験の結果は、〔Sar9、Met(O2)11〕−サブスタンスP投与前30分におけるCP .-99、994の全身投与が用量依存的にフットタッピング反応を阻害することを示 した。このNK1受容体アンタゴニストは容易にCNS内に浸透することが明らかにさ れた。これに反し、ジメチルアミノ−酢酸2−〔2−(ベンゾフラン−2−イル メトキシカルボニルアミノ)−3−(1H−インドール−3−イル)−2−メチル プロピオニルアミノ〕−2−フェニルエチルエステル(化合物2)(1〜100mg /kg)を皮下投与した場合は、この反応は遮断されなかった。これは化合物2が フェレットにおけるシスプラチン誘発催吐を遮断できないことと一致する。しか しながら化合物2は脳内投与後には用量依存的にフットタッピング反応に拮抗し 、MED10μg/動物を示した。これらのデータはジャービルのフットタッピング反 応はNK1受容体アンタゴニストのCNS作用の測定に有用なモデルであることを示唆 している。 本化合物のアポモルフィンおよび硫酸銅誘発催吐に対する効果をフェレットに おいて試験した。本化合物はPEG−200中で腹腔内に投与した。このビヒクル1ml /kg注射容量は催吐反応を生じることが見出された。ビヒクル誘発催吐反応は本 化合物(10mg/kg;1ml/kg)によって完全に拮抗された。さらにこの試験では 、PEG-200の注射容量を0.5ml/kgに低下させるとビヒクルの催吐反応は有意に低 下することが見出された。したがって、本化合物の用量反応試験はこの注射容量 を用いて実施した。 拮抗試験においては、本化合物をアポモルフィン(0.5mg/kg、皮下)または硫 酸銅(12.5mg/kg、経口)の投与前1時間に投与した。動物はそれぞれ1時間ま たは2時間観察した。本化合物(1〜30mg/kg)は中枢性(アポモルフィン)および 末梢性(硫酸銅)刺激によって誘発される催吐をMED 30mg/kgで用量依存的に低 下させた(図4および5)。 これらのデータは、本化合物がオンダンセトロンに比較して、より優れた制吐 プロフィールを有することを示している。中枢性および末梢性刺激によって誘発 される催吐の両者を遮断するその能力により明らかなように、本化合物は広いス ペクトルの制吐活性を有することが期待される。 要約すると、本化合物は制吐活性を有する。それは用量依存的に(3〜30mg/ kg)腹腔内)シスプラチン(10mg/kg、腹腔内)によって誘発されるフェレット における嘔吐および吐気の頻度をブロックし、最小有効量3mg/kgを示す。最高 用量では、それは催吐反応に完全に拮抗する。 フットタッピングのモデルにおける本化合物(PEG−200中、10mg/kg、皮下) の持続試験からは、フットタッピングへの拮抗のピークは0.5時間前処置時に生 じることが明らかにされた。用量反応分析はこの前処置時に実施し、本化合物は その反応に用量依存的に(1〜100mg/kg、皮下)拮抗 し、MED10mg/kgを示した(図3)。これは、本化合物が全身投与後に脳に浸透で きることを示している。 本化合物はラットにおいて優れた薬物動態プロフィールを発揮する。ナノサス ペンジョンおよびPEG/EtOH/水ビヒクルにおける絶対経口生物学的利用性は47 %および49%であった。 本化合物の経口生物学的利用性はラットにおいて、PEG−400/EtOH/水、0.5 %メチルセルロースおよびナノシステムビヒクルを用いて調べた。薬物は摂食に より経口でまたは頸静脈を介して静脈内に投与した。血液サンプルは頸静脈カニ ューレから薬物投与前および投与後24時間まで様々な時点でヘパリン含有シリン ジ中に採取した。遠心分離によって血漿サンプルを得て、分析まで−70℃に保存 した。血漿サンプルは、確立されている液体クロマトグラフィー法を用いて本化 合物について分析した。本化合物を3種のビヒクル中で単回投与したのちの平均 (±SD)本化合物薬物動態パラメーターのまとめを表1に示す。ナノサスペンジ ョン製剤からの本化合物の絶対経口生物学的利用能は47(±13)%で、この結果 は、メチルセルロース中における本化合物の慣用の懸濁液に比べて10倍大きく、 PEG−400/EtOH/水中における本化合物の溶液の場合に等しかった。 HPLC アッセイを用いるラットでの脳浸透性の測定 本化合物の脳浸透性は、ラットにおいてHPLCアッセイを用いて評価した。本化 合物は尾静脈から静脈内(4.5mg/kg)にまたはPEG−400/EtOH/水中溶液として 摂食により経口的に(21.4mg/kg)投与した。各時点でそれぞれ3匹のラットを 使用した。血液および脳のサンプリングの前に、ラットはエーテルで麻酔した。 血液サンプルは心臓穿刺によって収集した。通常生理食塩溶液を心臓から灌流し たのち全脳を収集した。血漿および脳サンプルは液体クロマトグラフィーによる 蛍光検出法を用いて分析した。結果は、静脈内投与後の本化合物の脳への浸透が 迅速であることを示している(表2)。脳については、本化合物の濃度は静脈内 投与後15分の最初のサンプリング時(1400ng/g)において(表2)および経口投与 後2時間に(表3)最高であった。これらの時点における脳内総量はそれぞれ2.5 μgおよび0.04μgであった(表2および3)。静脈内投与後の脳対血漿の濃度比 は15分後に最高で(1.8)、ついで低下して以後の投与後時間では約0.5の定常値 を示した(表2)。広範囲の受容体結合アッセイが、本化合物はタキキニンNK1受容体に対して高度 な選択性を有することを示した。 副作用の傾向試験では、本化合物はきわめて高用量(100mg/kg、皮下)まで ハムスターまたはマウスにおいて、鎮静または運動失調を誘発することはなかっ た。それはまた、麻酔モルモットの血圧および心拍数に影響せず(0.1〜1.0mg/ kg、静脈内)、またラットにおいて膵臓アミラーゼの分泌を刺激しなかった(0. 01〜10mg/kg、静脈内)。 本発明の化合物から医薬組成物を調製するためには、不活性の医薬的に許容さ れる担体は固体または液体のいずれであってもよい。固体の形態の製剤には散剤 、錠剤、分散性顆粒剤、カプセル剤、カシュー剤および坐剤が包含される。 固体担体は、希釈剤、着香剤、可溶化剤、滑沢剤、懸濁剤、結合剤または錠剤 崩壊剤としても作用できる1種または2種以上の物質であってよく、それはまた 被包材料であってもよい。 散剤では、担体は微粉末化した固体であり、これを微粉末化した活性成分と混 合する。錠剤では、活性成分を、必要な結合作用を有する担体と適当な比率で混 合し、これを所望の形状およびサイズに圧縮する。 坐剤の調製のためには、低融点ワックスたとえば脂肪酸グリセリドとココア脂 の混合物をまず融解し、その中に活性成分をたとえば撹拌によって分散させる。 融解した均一な混合物を慣用のサイズの型に注ぎ、放冷して固化させる。 散剤および錠剤は好ましくは5%〜約70%の活性成分を含有する。適当な担体 は炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、乳糖、蔗糖、ペクチ ン、デキストリン、デンプン、トラガントゴム、メチルセルロース、カルボキシ メチルセルロース、低融点ワックス、ココア脂等であ る。 本発明の化合物には、本化合物の溶媒和化合物、水和物、医薬的に許容される 塩および多形化合物(結晶格子の状態が異なる)が包含される。 シクロデキストリンは医薬製剤中の適当な包含物の1つである。 「製剤」の語は担体としての被包材料と活性成分の組成物を包含し、活性成分 (他の担体を含有または含有しない)がその担体に囲まれて、それと合体された カプセル剤を提供する場合を含むことを企画している。同様にカシェー剤も包含 される。 錠剤、散剤、カシェー剤、およびカプセル剤は経口投与に適当な固体剤形とし て使用することができる。 静脈内投与に適当な液体製剤には、溶液、懸濁液および乳化液が包含される。 非経口投与に適した液体製剤の例としては、活性成分の滅菌水溶液または水−プ ロピレングリコール溶液を挙げることができる。液体製剤は含水ポリエチレング リコール溶液の溶液で製剤化することもできる。 経口投与用の水溶液は、活性成分を適当な溶媒に溶解し、適当な着色剤、着香 剤、安定化剤、および増粘剤を所望により添加する。経口投与に使用するための 水性懸濁液は微粉末化した活性成分を、粘稠な物質、たとえば天然または合成ゴ ム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、および医薬製剤技 術として既知の他の懸濁剤とともに水中に分散させることによって製造できる。 医薬製剤は好ましくは単位剤形である。このような形態では、製剤は適当量の 活性成分を含有する単位用量に分割される。単位剤形はパッケージされた製剤で あり、パッケージは別々の量の製剤たとえば小包装された錠剤、カプセル剤およ びバイアルまたはアンプル中の散剤を含有している。単位剤形はまたカプセル剤 、カシュー剤、または錠剤自体であってよいし、 これらのパッケージされた形態の適当な任意の数であってもよい。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.哺乳動物の催吐の処置方法において、〔R,S〕−〔2−(1H−インドー ル−3−イル)−1−メチル−1−(1−フェニル−エチルカルバモイル)−エ チル〕−カルバミン酸ベンゾフラン−2−イルメチルエステルと命名される化合 物の治療的有効量を上記哺乳動物に投与することからなる方法。 2.催吐が急性である請求項1記載の方法。 3.催吐が遅延型である請求項1記載の方法。 4.催吐が癌化学療法剤によって誘発される請求項1記載の方法。 5.催吐が急性相および遅延相時の両者でシスプラチンによって誘発される請求 項1記載の方法。 6.哺乳動物の動揺病の処置方法において、〔R,S〕−〔2−(1H−インド ール−3−イル)−1−メチル−1−(1−フェニル−エチルカルバモイル)− エチル〕−カルバミン酸ベンゾフラン−2−イルメチルエステルと命名される化 合物の治療的有効量を上記哺乳動物に投与することからなる方法。 7.哺乳動物の術後嘔気および嘔吐の処置方法において、〔R,S〕−〔2−( 1H−インドール−3−イル)−1−メチル−1−(1−フェニル−エチルカルバ モイル)−エチル〕−カルバミン酸ベンゾフラン−2−イルメチルエステルと命 名される化合物の治療的有効量を上記哺乳動物に投与することからなる方法。
JP10503257A 1996-06-26 1997-06-18 催吐の処置用医薬の製造のためのタキキニンアンタゴニストの使用 Pending JP2000514047A (ja)

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