JP2000513422A - 自動車速度制限装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 自動車速度制限装置は複数の燃料噴射器（１２）を含むエンジンを有し、該燃料噴射器はインライン低容積の噴射ポンプ（１０）に連結され、該ポンプ（１０）は個々の燃料噴射器（１２）に直接的な燃料の流れを次々と引き起こすように作動する。自動車の速度は速度信号に変換され、この信号は速度が予め設定された限度に達したときにシステム制御装置によって利用され、これを通して噴射ポンプ（１０）に燃料が通常流れる燃料制御装置（１６）を閉じ、さらに、同時に圧力調整器（２４）を開く。燃料制御装置（１６）はポンプキャビレーションを防止するのに十分な燃料を流すための小さいオリフィス（６０）を含む。装置は、燃料制御装置（１６）による遮断に基く低い燃料残留に特徴を有し、その結果、エンジン速度は燃料の欠乏のために急速に遅くされる。

Description

【発明の詳細な説明】 自動車速度制限装置 ルール（Ｒｕｈｌ）に付与された米国特許第４２４５６９８は、燃料レールと 燃料タンクの間に接続された常閉ソレノイドバルブによってエンジンへの燃料の 流れを止めることによって、トラックの最大速度を制限するための装置を開示す る。バルブが開いているとき、バルブにより燃料の流れをエンジンを迂回させ、 それによって、エンジンへの燃料の流れを減らす。常閉バルブは、トラックの速 度が許容限度を超えるときにのみ開く。 ルールと同様の装置が、ウィルソンに付与された米国特許第４８６２８４９号 に開示されている。それもまた、エンジンを遅くするべく燃料を迂回させるよう に作動する。 また、燃料制限装置が、本発明の発明者に付与された米国特許第４，４２２， ２０号に開示されている。それは、燃料ポンプと燃料レールとの間に接続された ソレノイドバルブによって燃料制限を達成した。このバルブは通常開いていて、 速度が所望限度を超えたときにのみ閉じられる。 バイパス装置はエンジンから燃料を奪うことに依存する。しかしながら、遮断 の際には、燃料レール及びカンミン(Cummins)タイプの噴射ポンプに残留燃料が あり、エンジンが低速になる前にその全てを迂回させなければならない。そのよ うな燃料を迂回させることは、容認できない時間を必要とし、それゆえエンジン の燃料を徐々に欠乏させることによってエンジンを急速に遅くすることは、実行 可能ではない。 対照的に、ボッシュタイプの噴射ポンプは低容積のポンプであり、その中の燃 料の容積はオンス又は立方センチメートルで計量される。 発明の開示 本発明によれば、自動車の速度制限装置はインライン低容積の噴射ポンプに使 用され、個々の燃料噴射器に直接燃料の流れを連続的に生じさせるように作動す る。ポンプへの燃料供給管に配置された燃料制御バルブを有する燃料制御手段を 開示する。 燃料制御手段が、噴射ポンプへの正常な燃料の流れを許すために、燃料制御バ ルブの開放を維持するのに使用される。 エンジン速度感知手段が、エンジン速度を表わす速度信号を生じさせる。エン ジンが予め設定された限度以上の速度に達したことを信号が指示するとき、燃料 制御手段は燃料制御バルブを閉じ、かつ又、圧力調整器を作動して燃料制御バル ブから、燃料供給源に注ぐ戻り燃料導管まで延びる導管内の圧力調整バルブを開 く。 低容積の噴射ポンプ内の少量の残留燃料かつ又燃料制御手段によって噴射ポン プに送り込まれる少量の燃料を除いて、燃料の遮断は完全である。通った燃料の 量は、ポンプキャビテーションを防ぐのにちょうどよい。この構成によって、エ ンジンは直ちに、比較的僅かに遅くなり始める。例えば毎時１乃至２マイル（１ ．５乃至２．２５キロメートル）だけ速度が落ちるとき、逆作動が起る。燃料制 御バルブが開き、圧力調整バルブが閉じ、正常な燃料の流れが起る。 低容積のポンプは、燃料レール等にではなく個々の噴射器に直接接続されるボ ッシュタイプのポンプ又はロータリーポンプであるのが好ましい。 図面の簡単な説明 図１は本発明の種々の構成要素の概略図である。 図２は圧力調整手段の長手方向横断面拡大図で、圧力調整バルブを常閉状態で示 す。 図３は図２と同様の図であるが、圧力調整バルブを開状態で示す。 図４は燃料制御手段の長手方向横断面拡大図で、燃料制御バルブを常開状態で示 す。 発明の最良の実施形態 図面、特に図１を参照すると、本自動車速度制限装置は、低容積のインライン 燃料噴射ポンプ１０を含み、ポンプのサンプルはボッシュタイプの噴射ポンプで ある。ポンプ１０は大型トラック等に通常に使用されるタイプのディーゼルエン ジン（図示せず）と関連している。 ポンプ１０は複数の燃料噴射器１２を含み、カムシャフト等（図示せず）の制 御により燃料を個々の噴射器に次々に供給するように作動する。 燃料は吸上げポンプ又は供給ポンプ１３によって供給され、該ポンプは燃料を 燃料供給源又は燃料タンクから汲み上げ、燃料を接続導管によって常開燃料制御 装置１６に連結された在来のフィルタ及び手動ポンプ組立体１５を通して送る。 燃料制御装置１６は、図４と関連してさらに詳細に説明される。 燃料制御装置１６は、当業者にとって明らかであるように、燃料を、個々の燃 料噴射器１２に次々に分配するために噴射ポンプ１０に供給する。 噴射ポンプ１０はＴ−継手を含む戻り管１８に連結される。継手２０から下流 で、戻り管は燃料タンク１４に注ぐ。 燃料制御装置１６は、また、導管２２によって常閉圧力調整器２４に連結され 、該調整器は、導管２６によってＴ−継手２０に連結される。 燃料制御装置１６は、導線２８によって、全体的に符号３０で示される電子シ ステム制御装置に電気的に接続される。同様のやり方で、圧力調整器は、導線３ ２でシステム制御装置３０に電気的に接続される。 システム制御装置３０は、自動車の点火スイッチ（図示せず）に接続された導 線３４に電力を導く。自動車の電圧は逆極性保護のために８ボルトに調整される 。システム制御装置は導線３６を介して接地される。 システム制御装置３０は、在来の比較回路（図示せず）によって速度信号に応 答する。速度信号が比較器の予め設定されたレベルと等しいとき、信号が、制御 装置３０の一部を形成する１０アンペア容量の単極２接点リレー（single pole double throw relay)（図示せず）に伝達される。リレーが消勢し、導線２８及 び３０を通して信号をそれぞれ送り、燃料制御装置１６のバルブを閉じ、圧力調 整器２４のバルブを開き、それによって自動車の速度制限装置を速度制限モード にする。 自動車の速度が比較された設定点以下のほぼ毎時１乃至２マイル（１．５乃至 ２．２５キロメートル）だけ減ずるとき、リレーは再び賦勢され、燃料制御装置 １６に信号を送って開き、圧力調整器２４に信号を送って閉じ、燃料噴射ポンプ １０に正常な燃料供給に戻す。 速度信号は、略図的に指示した商業的に入手可能なタコグラフ３８、エンジン 回転数（ＲＰＭ）を感知するために自動車のフライホイールハウジング（図示せ ず）又は変速装置（図示せず）のファイナル・ドライブに取り付けられた磁気ピ ックアップ４０又は自動車の速度計ケーブル（図示せず）に直列に取り付けられ た在来の信号発生装置４２のようないくつかの速度感知手段のうちの任意の一つ から得られる。速度信号は、選択された速度感知手段に接続された導線３６によ って、システム制御装置３０に流れる。 今、図４を参照すると、燃料制御装置１６は開位置で図示され、その位置では 、導管１７からの燃料が燃料制御装置１６の入口４４を通り、そして比較的大き い通路４６を通る。通路４６は、バルブ又はプランジャ４８の下側を横切って延 び、該プランジャはこれを取り囲むソレノイド５２の賦勢時にばね５０の付勢力 に抗して図示した位置まで持ち上げられる。 通路４６は中央穴５４と連通し、該穴５４は、燃料噴射ポンプ１０の補足し合 うねじ付開口部（図示せず）にねじ込まれるようになったポート継手５６に連結 する。また、燃料制御装置１６は圧力調整器２４に接続される導管２２に通じる 出口５８を含む。 燃料制御装置１６の重要な特徴は、直径０．０２０インチ（０．０５センチメ ートル）程度のかなり小さい、小さな通路又はオリフィス６０の設備である。ソ レノイド５２が消勢され、そしてバルブ又はプランジャ４８が解放されて穴５４ の上端を覆ってこれを塞ぐとき、燃料制御装置１６は閉じられ、燃料はもはや穴 ５４を通って燃料噴射ポンプに流れることはできない。しかしながら、非常に少 量の燃料がオリフィス６０を通ってポンプに流れ続けるので、燃料噴射ポンプへ の燃料は完全には遮断されない。オリフィスの大きさは、オリフィスを通る燃料 の少量が、キャビテーションが起らない程であるように計算される。 燃料制御装置１６が閉じているとき、先に示したように、圧力調整器２４は開 いていて、一定の供給圧力が、オリフィス６０を通して供給される燃料の容積を 制御するように維持される。 今、図２及び図３を参照すると、圧力調整器２４は燃料制御装置１６に接続さ れた導管２２を受け入れる流入口６２を含む。圧力調整器は、取り囲むソレノイ ド６８の賦勢時にばね６６の付勢に抗して持ち上げられるバルブ又はプランジャ ６４を含む。持ち上げられた位置では、図３に示すように、燃料はプランジャ６ ４の下側を横切って流れ、そして、戻り管１８に接続された導管２６を受け入れ る流出口７２と連通した中央穴７０に流入する。 ソレノイド６８の消勢のときに、プランジャ６４が落下して穴７０を閉鎖し、 それによって燃料制御装置１６から戻り管１８への燃料の流れを遮断する。 上記をまとめると、システム制御装置３０が予め設定された限度に等しい速度 信号を感知したとき、システム制御装置は、燃料制御装置１６に信号を送って閉 じ、かつ、圧力調整器２４に信号を送って開く。バルブ１６の閉鎖位置では、計 量オリフィス６０により予定量の燃料を噴射ポンプに供給させて、ポンプキャビ テーションを防ぐが、自動車の速度を制限するに十分な燃料の遮断が行われる。 圧力調整器２４は、速度制限モード中燃料の流れのバランスに必要とされるよ うに、計量オリフィス６０に不変の燃料流れを維持するのに要求される供給圧力 を調整するように正確に計量される。 自動車の速度が毎時約１乃至２マイル（１．５乃至２．２５キロメートル）だ け落ちると、システム制御装置３０は、燃料制御装置１６に信号を送って開き、 圧力調整器２４に信号を送って閉じ、正常な燃料の流れを回復する。 自動車の速度が再び予め設定された限度まで増加するならば、そのサイクルが 繰り返され、下りの勾配を除いて、スロットルの押し下げ量がどのようであって も、自動車の速度が制限速度設定点を超えることはない。制限速度点に達すると 、出力の減少はなだらかになり、リターンサイクルは通常の加速装置の前進と同 じになる。 本発明の好ましい実施形態をここに説明したが、発明の精神又は添付の請求の 範囲の領域から逸脱することなく、変形例をこの発明になすことができることは 、当業者にとって明らかであろう。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．複数の燃料噴射器（１２）と、燃料供給手段と、個々の燃料噴射器（１２） に直接燃料の流れを連続的に引き起こすように作動する噴射ポンプ（１０）と を含むエンジンを有する自動車用の自動車速度制限装置であって、 エンジン速度に関連した速度信号を生じさせるための速度感知手段（３８， ４０，４２）と、燃料供給手段に接続された圧力調整器（２４）と、エンジン への燃料の流れを計量する燃料制御手段（１６）とを有し、燃料制御手段（１ ６）は、圧力調整器（２４），燃料供給手段及び噴射ポンプ（１０）に接続さ れ、燃料制御手段（１６）は、燃料供給手段と噴射ポンプ（１０）との間に比 較的大きい通路（４６）及び燃料供給手段と噴射ポンプ（１０）との間に比較 的小さい通路（６０）も含み、燃料制御手段（１６）は、通常、大きい通路（ ４６）を通る燃料の流れを可能にする開いた状態にあり、燃料制御手段（１６ ）は、大きい通路（４６）を通る燃料の流れを阻止し、かつ、小さい通路（６ ０）のみを通る燃料の流れを許す閉鎖状態に作動でき、圧力調整手段（２４） は、通常、燃料制御手段（１６）から燃料供給手段に戻る燃料の流れを阻止す る閉鎖状態にあり、圧力調整手段（２４）は、燃料制御手段（１６）の閉鎖状 態への動作と同時にそのような戻り流れを許す開状態に作動でき、燃料制御手 段（１６）を開状態に、かつ、圧力調整手段（２４）を閉鎖状態に置くように 作動し、さらに予め設定された限度を超えた速度信号に応答して圧力調整手段 （２４）を開状態に、燃料制御手段（１６）を閉鎖状態に置くように作動する システム制御手段（３０）を有し、噴射ポンプ（１０）への燃料の流れが燃料 制御手段（１６）の小さい通路（６０）に制限される自動車速度制限装置。 ２．噴射ポンプ（１０）は、閉じた状態の燃料制御手段（１６）の配置により、 噴射ポンプ（１０）と噴射ノズル（１２）の間の低残留量の燃料に特徴を有す るインライン低容積タイプである、請求項１に記載の自動車速度制限装置。 ３．エンジンはディーゼルエンジンである請求項１に記載の自動車速度制限装置 。 ４．速度信号はタコグラフ（３８）によって与えら与えられる請求項１ないし請 求項３のいずれかに記載の自動車速度制限装置。 ５．速度信号は信号発生装置（４２）によって供給される請求項１ないし請求項 ３ のいずれかに記載の自動車速度制限装置。 ６．速度信号は磁気センサー（４０）によって与えられる請求項１ないし請求項 ３のいずれかに記載の自動車速度制限装置。 ７．燃料制御手段（１６）は、燃料制御手段（１６）を開状態に置くためのシス テム制御手段によって賦勢可能なソレノイドを有する燃料制御バルブ（４８） を含む先行する請求項のいずれかに記載の自動車速度制限装置。 ８．圧力調整手段（２４）は、圧力調整手段（２４）を閉鎖状態に置くためのシ ステム制御手段によって賦勢可能なソレノイドを有する調整バルブ（６４）を 含む先行する請求項のいずれかに記載の自動車速度制限装置。 ９．燃料制御手段（１６）は、圧力調整手段（２４）が閉鎖状態にあるときは常 に開状態で、圧力調整手段（２４）が開状態にあるときは、小さな通路（６０ ）を通る限られた燃料の流れを除いて、常に閉鎖状態にある先行する請求項の いずれかに記載の自動車速度制限装置。 １０．小さな通路（６０）は直径がほぼ０．０５センチメートルのオリフィスで ある先行する請求項のいずれかに記載の自動車速度制限装置。