JP2000511549A - 細胞移動阻害剤としての1―(1h―ピロール―2―イルメチル)―2―ピペリドン - Google Patents

細胞移動阻害剤としての1―(1h―ピロール―2―イルメチル)―2―ピペリドン

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、薬剤としての使用、とりわけ過剰の指向性細胞移動(転移におけるような)を抑制するための作用物質としての使用のための化合物1−(1−ピロール−2−イルメチル)−2−ピペリドン;ならびに製薬学的に許容できる担体および有効成分としての表題化合物を含んで成る製薬学的組成物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 細胞移動阻害剤としての1−(1H−ピロール−2−イルメチル)−2−ピペリ ドン 本発明は、薬剤としての使用、とりわけ過剰の指向性細胞移動(転移における ような)を抑制する作用物質としての使用のための化合物1−(1H−ピロール −2−イルメチル)−2−ピペリドン;ならびに製薬学的に許容できる担体およ び有効成分としての表題化合物を含む製薬学的組成物に関する。 本発明は、薬剤としての使用のための式(I) の化合物1−(1−ピロール−2−イルメチル)−2−ピペリドン、およびそ の製薬学的に許容できる酸付加塩に関する。 基本化合物1−(1−ピロール−2−イルメチル)−2−ピペリドンは、抗 精神病薬の製造の中間体としての使用についてJ.Med.Chem.、1992、35(3)から 既知である。従来、当該化合物は薬理学的活性を有することが知られていなかっ た。 製薬学的に許容できる酸付加塩は新規であり、かつ、塩基形態を例えば無機酸、 例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸;もしくは有機酸、例えば酢酸、 プロピオン酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、マレ イン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、 ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクラミン酸、サリチル酸、p −アミノサリチル酸、パモ ン酸のような酸で処理することにより得られる治療上活性の非毒性塩形態を含ん で成る。式(I)の化合物は、好ましくは、薬剤としての使用のために塩基形態 にある。 化合物1−(1−ピロール−2−イルメチル)−2−ピペリドンは、便宜的 には、1−ピロール−2−カルボキシアルデヒドをメチル5−アミノペンタノ エートで対応するイミンに縮合すること、そしてその後、このイミンを、表題化 合物に環化することができる二級アミンに還元することにより製造され得る。第 一の縮合段階は、脱水剤の存在下、場合によっては酸もしくは塩基の存在下に、 いずれかの非プロトン性溶媒中で実施され得る。適する非プロトン性溶媒は、例 えば、ジおよびトリクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素である。適する脱 水剤は、例えば50nmのモレキュラーシーブ、無水硫酸銅のような無水塩である。 使用され得る酸および塩基触媒は、例えばp−トルエンスルホン酸およびトリエ チルアミンである。 還元−環化段階は、適切な溶媒中室温でイミン化合物を触媒的に水素化するこ とにより実施され得る。適する触媒は、酸化白金、炭上白金(platinum-on-charc oal)および炭上パラジウム(palladium-on-charcoal)である。適切な溶媒は、ア ルコール、とりわけエタノール、エステル、例えば酢酸エチル、エーテル、例え ばテトラヒドロフランである。 1995年6月1日に出願された英国特許出願第9510944.3号、および、前記英国 特許出願の優先権を主張しかつ本特許出願の優先権出願に付随して申請されたPC T/EP96/02311(1996年12月12日にWO-96/38555として公開された)において、細 胞移動の指向(direction)を阻害するもしくは高める化合物の同定法、およびこ うした化合物の指向性細胞移動の調 節における使用が記述される。当該特許出願は、指向性細胞移動の制御における UNC−53タンパク質の重要な役割を解明することに言及した。増大されたU NC−53タンパク質活性は、細胞移動の正しい方向での増大された成長円錐体 の伸長(growth cone extension)に比例することが見出された。unc−53遺 伝子もしくはUNC−53タンパク質の阻害剤もしくはエンハンサーは細胞運動 性に影響を及ぼすことが予測され;従って、阻害剤は、他の障害および疾患のな かでも腫瘍学、とりわけ転移において有用性を有する。 予期されないことに、化合物1−(1H−ピロール−2−イルメチル)−2− ピペリドンは、今や、上に言及された特許出願で開示されたようなアッセイで指 向性細胞移動の阻害剤と同定されている。1種のこうしたアッセイは下の実験の 部により詳細に記述され、そして前記アッセイの結果は加えて図1に要約される 。図1において、黒棒は野生型N4マウス神経芽細胞腫細胞系を、また、線をつ けられた棒はUNC−53タンパク質を過剰発現するトランスフェクションされ たN4細胞系(1977年4月28日のブダペスト条約の規定に従って、Laboratorium voor Moleculaire Biologie-Plasmidencollectie-B-9000、ベルギー国ゲント、 のベルギー微生物共同コレクション(Belgian Coordinated Collections of Micr o-organisms)(BCCM)にLMBP受託番号1549CBのもとに寄託された 細胞系)を指す。 下述された実験結果を考慮し、本発明は、とりわけ、転移阻害剤としての使用 のための化合物1−(1−ピロール−2−イルメチル)−2−ピペリドンに関 する。 あるいは、本発明は、指向性細胞移動が過剰である障害もしくは疾患、 より具体的には前記障害もしくは疾患が転移である障害もしくは疾患の治療のた めの薬剤の製造のための化合物1−(1−ピロール−2−イルメチル)−2− ピペリドンの使用に関する。 本発明はまた、指向性細胞移動が過剰である障害もしくは疾患、より具体的に は前記障害もしくは疾患が転移である障害もしくは疾患に罹っている温血動物の 治療方法にも関し、前記方法は前記動物に治療上有効量の化合物1−(1−ピ ロール−2−イルメチル)−2−ピペリドンを投与することを含んで成る。 本発明はまた、製薬学的に許容できる担体および有効成分として有効量の化合 物1−(1−ピロール−2−イルメチル)−2−ピペリドン、もしくはその製 薬学的に許容できる酸付加塩形態を含む製薬学的組成物にも関する。さらに、本 発明は、有効成分が製薬学的に許容できる担体と親密に混合されることを特徴と するこうした製薬学的組成物の製造方法を伴う。 本発明に従って薬剤として適する式(I)の化合物の製薬学的組成物は、1種 もしくはそれ以上の当該技術分野で既知のような賦形剤もしくは担体を含んで成 る。これらの賦形剤もしくは担体の1種もしくはそれ以上を適切に選択すること により、当該製薬学的組成物は、経口、直腸、膣、局所、非経口(筋肉内、皮下 および静脈内を包含する)もしくは埋込投与に、または吸入(inhalation)もしく は注入(insufflation)による投与に適する形態に適合される。適切な場合は、当 該製剤は便宜的には別個の投薬単位で供されてよい。 こうした組成物の製造方法は当該技術分野で公知であり、かつ、有効成分およ び賦形剤が相互と親密に混合されることを特徴とする。全ての 過程は、有効成分を液体担体もしくは微細に分割された固体担体またはその双方 との連合に導くこと、そしてその後、必要な場合は、その生成物を所望の製剤に 造形することの段階を包含する。 経口投与のためには、当該製薬学的組成物は、固形の投与形態、例えば、結合 剤(例えば予め糊化されたデンプン、ポリビニルピロリドンもしくはヒドロキシ プロピルメチルセルロース);増量剤(例えば乳糖、微晶質性セルロースもしく はリン酸カルシウム);滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルクもし くはシリカ);崩壊剤(例えばバレイショデンプンもしくはデンプングリコール 酸ナトリウム);または湿潤剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)のような製薬 学的に許容できる賦形剤とともに慣習的手段により製造される錠剤もしくはカプ セル剤の形態をとってよい。錠剤は当該技術分野で公知の方法により被覆されて よい。 経口投与のための液体製剤は、例えば、液剤、シロップ剤もしくは懸濁剤の形 態をとりうるか、または、それらは、使用前の水もしくは他の適するベヒクルと の構成のための乾燥生成物として与えられうる。こうした液体製剤は、懸濁化剤 (例えばソルビトールシロップ、メチルセルロースもしくは水素化可食脂肪); 乳化剤(例えばレシチンもしくはアカシア);非水性ベヒクル(例えばアーモン ド油、油性エステルもしくはエチルアルコール);および保存剤(例えばメチル もしくはプロピルp−ヒドロキシベンゾエートまたはソルビン酸)のような製薬 学的に許容できる添加物とともに慣習的手段により製造されてよい。 口内の局所投与のためには、当該製薬学的組成物は、慣習的様式で処方された バッカル錠もしくは舌下錠、ドロップ剤もしくはトローチ剤の 形態をとってよい。 表皮への局所投与のためには、本発明の化合物は、クリーム剤、ゲル剤、軟膏 剤もしくはローション剤または経皮貼付物として処方されてよい。こうした組成 物は、例えば、適する濃厚化剤、ゲル化剤、乳化剤、安定化剤、分散助剤、懸濁 化剤および/もしくは着色剤の添加を伴い、水性もしくは油性の基材とともに処 方されてよい。 式(I)の化合物はまたデポ製剤として処方されてもよい。こうした長時間作 用性の製剤は、埋込(例えば皮下もしくは筋肉内)または筋肉内注入により投与 されうる。従って、例えば、当該化合物は、適するポリマー性もしくは疎水性物 質(例えば許容できる油中の乳剤のような)またはイオン交換樹脂とともに、あ るいは低可溶性の誘導体、例えば乏しく可溶性の塩として処方されてよい。 式(I)の化合物は、注入、便宜的には静脈内、筋肉内もしくは皮下注入、例 えばボーラス注入もしくは継続的静脈内点滴による非経口投与のため処方されて よい。注入のための製剤は、単位投与剤形、例えばアンプル、もしくは添加され た保存剤を含む多用量容器で与えられうる。当該組成物は、油性もしくは水性ベ ヒクル中の懸濁剤、液剤もしくは乳剤のような形態をとってよく、また、懸濁化 剤、安定化剤および/もしくは分散助剤のような処方剤を含有してよい。あるい は、有効成分は、適するベヒクル、例えば滅菌の発熱性物質を含まない水での構 成のための粉末形態にあってよい。 式(I)の化合物はまた、例えばカカオバターもしくは他のグリセリドのよう な慣習的な坐剤基材を含有する坐剤もしくは停留浣腸のような直腸組成物に処方 されてもよい。 鼻内投与のためには、式(I)の化合物は、例えば、液体スプレー、粉末とし て、もしくは点滴剤の形態で使用されてよい。 吸入による投与のためには、式(I)の化合物は、便宜的には、適する噴射剤 、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテト ラフルオロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、二酸化炭素もしく は他の適する気体の使用を伴う、加圧パックすなわちネブライザーからのエアゾ ルスプレーの投与の形態で送達される。加圧エアゾルの場合、投薬単位は、計測 された量を送達するバルブを提供することにより決定されうる。本発明の化合物 の粉末混合物および乳糖もしくはデンプンのような適する粉末基材を含有する、 吸入器(inhaler)もしくは注入器(insufflator)での使用のための例えばゼラチン のカプセルおよびカートリッジが処方されうる。上述された製薬学的組成物のい ずれも、制御された放出形態を伴う慣習的様式で与えられうる。 好ましくは、本発明に従った製薬学的組成物は経口投与に適する。 当該組成物は、有利には、別個の投与単位、とりわけ単位投与剤形で与えられ うる。便宜的な単位投与製剤は、0.1から100mgまでの量の有効成分を含有する。 治療の1日用量として必要とされる式(I)の化合物の量は、選択された特定の 化合物のみならず、しかしまた、投与経路、治療されている症状の性質、ならび に患者の年齢、体重および疾患とともにも変動することができ、かつ、最終的に は、主治医の裁量にあることができる。しかしながら、一般には、適する用量は 、1日あたり約0.5から約20mgまでの範囲にあることができる。 所望の用量は、便宜的には、単一用量で、もしくは、例えば1日あたり2、3 、4もしくはそれ以上の下位用量(sub-dose)のような適切な間 隔で投与される分割用量として与えられうる。反復されるすなわち慢性の投与に 際しては、血漿濃度は、定常状態が到達されるまで漸進的に増加することができ る。 式(I)の化合物はまた、指向性細胞移動が過剰である(転移におけるような )障害および疾患の治療で使用される他の作用物質と共同して使用されてもよい 。この組み合わせ剤は、上述された経路のいずれかにより別個に、すなわち同時 に(simultaneously)、付随して(concurrently)もしくは引き続いて投与されてよ いか、または、この組み合わせ剤は、1個の製薬学的製剤の形態で与えられても またよい。かように、指向性細胞移動が過剰である障害もしくは疾患に罹ってい る動物の治療的もしくは予防的治療での同時、別個もしくは連続的使用のための 組み合わせられた製剤としての、(a)式(I)の化合物および(b)上で定義 されたような別の治療的作用物質、を含む製薬学的生成物は、本発明のさらなる 局面を含んで成る。こうした生成物は、式(I)の化合物の製薬学的組成物を含 有する容器、および第二の治療薬の製薬学的組成物を含む別の容器を含むキット を含んでよい。2種の有効成分の別個の組成物を含むこの生成物は、適切な量の 各成分ならびに投与のタイミングおよび順序が患者の状態において選択され得る という利点を有する。 式(I)の化合物が第二の治療薬と共同して使用される場合、各化合物の用量 は、当該化合物が単独で使用される場合のものと異なってよい。従って、式(I )の化合物が第二の治療薬と一緒に使用される場合、各化合物の用量は、その化 合物が単独で使用される場合に使用されるものと同じか、もしくはより普遍的に はより小さくてよい。適切な用量は当業者により容易に認識されることができる 。 実験の部 実施例1 5−[[(1−ピロール−2−イル)メチレン]アミノ]ペンタノ エートの製造 1500gのトリクロロメタン中の150gの1−ピロール−2−カルボキシアルデ ヒドの攪拌された溶液に、690gの50nmモレキュラーシーブを添加した。1500gの トリクロロメタン中の264gのメチル5−アミノペンタノエートヒドロクロリドの 熱溶液を添加した。5分間攪拌した後、465gのトリエチルアミンを10分にわたり 添加した。この反応混合物を周囲温度で20時間攪拌した。反応混合物をケイソウ 土で濾過し、そして濾液を溶媒の蒸発により濃縮した。濃縮物を1,1’−オキ シビスエタン中で摩砕した。沈殿物を濾過分離し、そして濾液を濃縮して、300g (91.1%)の5−[[(1−ピロール−2−イル)メチレン]アミノ]ペンタ ノエートを生じた。 実施例2 1−(1−ピロール−2−イルメチル)−2−ピペリドンの製造 150gの5−[[(1−ピロール−2−イル)メチレン]アミノ]ペンタノエ ートおよび120gのエタノールの混合物を、3.3gの酸化白金で3.105Paかつ周囲温 度で水素化した。計算された量の水素が消費された後、触媒を濾過分離し、そし て濾液を蒸発させた。残渣をジクロロメタンに溶解し、そして有機相を水酸化ナ トリウムの3N溶液で3回洗浄した。生成物を13.30Paで蒸留した(沸点100〜13 0℃)。残渣をシクロヘキサンおよびヘキサンから結晶化した。生成物を濾過分 離し、そして乾燥して、193g(100%)の1−(1−ピロール−2−イルメチル )−2−ピペリドンを生じた;融点105.8℃。 実施例3 1−(1−ピロール−2−イルメチル)−2−ピペリドンの効果 野生型N4マウス神経芽細胞腫細胞(ジョニアウ博士(Dr.Joniau)、KUリュ ーベン(Leuven)、ベルギー)、およびunc−53でトランスフェクションされ たN4マウス神経芽細胞腫細胞(LMBP受託番号1549CBのもとに寄託さ れた細胞系)における形態学的分化に対する1−(1−ピロール−2−イルメ チル)−2−ピペリドンの効果を、以下のように評価した。 双方の細胞型を、慣例で、10%ウシ胎児血清で補充されたDMEM中で37℃で 24時間成長させた。全ての培養物は95/5%空気/二酸化炭素の加湿雰囲気中で 維持した。機械的に移動させた(dislodging)後、細胞を、N2成分(ボッテンシ ュテイン(Bottenstein)とサト(Sato)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 76、514-51 7、1979)を含有する滅菌カバーガラス上で培養した。 双方の細胞型の培養物を、その後、増大する濃度の1−(1−ピロール−2 −イルメチル)−2−ピペリドン(0、0.01、0.05、0.1、0.5ぉょび1μM)に 24時間さらした。ニューロンの形態学的変化を、ゲールツ(Geerts)ら、Res.Neu rology & Neuroscience、4、21-32、1992に記述されるように定量化した。簡潔 には、適切な時点でグルタルアルデヒドを細胞培養物に適用した。洗浄段階は実 施しなかった。これは、その時点での細胞の形態学が凍結されたことを確実にし た。細胞を、インディ(Indy)ワークステーションにより駆動されるマルツハウザ ー(Marzhauser)走査台を装備されたアキシオバート(Axiovert)顕微鏡(シリコン グラフィックス(Silicon Graphics))で透過光モードで観察した。画 像はMC5ビデオカメラ(HCS)を使用して捕捉した。約3000個の細胞を、8 ×8の正方形の画像マトリックスを形成する64個の整然と整列された画像で検出 した。画像の正確な整列は、神経突起が一画像野から次へたどられ(follow)得る ことを確実にした。分析ソフトウェアが自動的に細胞体および神経突起を検出し 、そして細胞体の大きさおよび各個々の神経突起の長さをファイルに保存した。 多様なパラメータをその後に計算した。細胞あたりの神経突起長さを、自由に存 在する細胞(集団内でない)で計算した。画分陽性の細胞は、細胞体直径の2倍 を越える長さをもつ最低1個の神経突起を有する細胞の画分と定義した。実験の 結果が図1に要約される。 図1は、1−(1−ピロール−2−イルメチル)−2−ピペリドンの非存在 下では、陽性細胞の画分が、野生型N4マウス神経芽細胞腫細胞に比較して、ト ランスフェクションされたN4マウス神経芽細胞腫細胞で有意により大きいこと を示す。かように、トランスフェクションされた細胞はUNC−53タンパク質 を過剰発現する。化合物(I)の濃度を増大させても野生型N4マウス神経芽細 胞腫細胞に影響は存在しない(もしくはせいぜい少量の刺激性の影響が存在する )。トランスフェクションされたN4マウス神経芽細胞腫細胞では、しかしなが ら、当該化合物は、増大された形態学的表現型を用量依存性に減衰させる。この 結果は、化合物1−(1−ピロール−2−イルメチル)−2−ピペリドンがU NC−53の過剰発現の効果を打消し、そして、指向性細胞移動が過剰である障 害および疾患、例えば転移において有益な効果を有しうることを示す。1μMを 越える濃度では、当該化合物はこの実験条件下で双方の型の細胞に対し毒性とな る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AU,BA ,BB,BG,BR,CA,CN,CU,CZ,EE, GE,HU,IL,IS,JP,KG,KR,LC,L K,LR,LT,LV,MD,MG,MK,MN,MX ,NO,NZ,PL,RO,SG,SI,SK,TR, TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 ククラ,マイケル・ジヨセフ アメリカ合衆国ペンシルベニア州19477― 0776スプリングハウス・ウエルシユアンド マツキーンローズ・ジヤンセン・リサー チ・フアンデーシヨン (72)発明者 ゲイセン,ヨハン・ヨゼフ・グスタブ・ヘ ンドリク ベルギー・ビー―2340ビールセ・トウルン ホウトセベーク30・ジヤンセン・フアーマ シユーチカ・ナームローゼ・フエンノート シヤツプ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.薬剤としての使用のための式(I) の化合物1−(1−ピロール−2−イルメチル)−2−ピペリドン、およびそ の製薬学的に許容できる酸付加塩。 2.その塩基形態にある請求の範囲1に記載の化合物。 3.転移阻害剤としての使用のための請求の範囲1もしくは2の化合物。 4.(1)1−ピロール−2−カルボキシアルデヒドをメチル5−アミノペン タノエートで対応するイミンに縮合すること、そして(2)その後このイミンを 、前記式(I)の化合物に環化する二級アミンに還元することの段階を含んで成 る、請求の範囲1もしくは2に定義されるような式(I)の化合物の製造方法。 5.指向性細胞移動が過剰である障害もしくは疾患の治療のための薬剤の製造の ための、請求の範囲1もしくは2の化合物の使用。 6.前記障害もしくは疾患が転移である、請求の範囲5に記載の使用。 7.製薬学的に許容できる担体、および有効成分として有功量の請求の範囲1も しくは2で定義されるような式(I)の化合物を含んで成る、製薬学的組成物。 8.有効成分が製薬学的に許容できる担体と親密に混合されることを特徴とする 、請求の範囲7に記載の製薬学的組成物の製造方法。
JP10500202A 1996-05-31 1997-05-26 細胞移動阻害剤としての1―(1h―ピロール―2―イルメチル)―2―ピペリドン Pending JP2000511549A (ja)

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