JP2000509671A - プラスチック部品の結合方法および取付具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 電気溶融取付具（１０）はスリーブの内側表面に形成されたケージ（１４）の形態の加熱要素を有するプラスチックスリーブ（１２）からなる。穴（２４）がスリーブにケージ領域の全体に亘り均一に配分されて形成され、ケージが一旦プラスチック取付具の溶融温度より高く加熱されると、溶けたプラスチックが該穴に流れる。かかる流れは取付具と取付具が融合されるパイプとの表面の酸化層を破壊し、二つの部品の混合および融合を促進する。酸化層のかかる破壊および二つの部品のプラスチックの混合が、それらの表面が溶けたときの二つの部品間の相対的動き（接続表面に平行な方向の動き）によりもたらされる方法もまた提供されている。

Description

【発明の詳細な説明】 プラスチック部品の結合方法および取付具 本発明は、プラスチック部品、特にポリエチレン部品、特にパイプを一緒に結 合する方法および取付具に関する。 プラスチック部品を融合によって結合することは知られている。ここで、二つ の部品は突き合わされ、それらの接続面が部品を構成しているプラスチック材料 の溶融温度に到達するまで加熱される。接続面間で溶融が生じると、部品は、材 料が凝固し二つの部品間での強固な結合が成されるように冷却するのが許される 。 しかしながら、時がたつにつれプラスチック表面に酸化層が一般に備わり、す なわち形成され、これは結合の前に表面から酸化層がこすって取り去られない限 り二つの表面間の効果的な融合を妨げる。かかるこすり作業は時間のかかる準備 工程であり、完全な融合を保証するためには充分に行われねばならない。 本発明の目的は、融合前にこすり作業を必要としない、もしくは少なくともそ の要求を低減する融合方法および取付具を提供することにある。 本発明の第一の形態では、二つのプラスチック部品を溶融により結合する方法 であって、二つの部品を接続、部品が構成されているプラスチック材料の溶融温 度に到達するまで接続表面を加熱し、該表面が溶けたとき部品を互いに関し前記 接続表面に平行に動かし、前記移動工程の後、部品を静止して保持し表面が冷え 凝固するのを許容する工程を備える方法が提供される。 部品を互いに関し動かすことにより、酸化層が破壊され、各部品のプラスチッ ク材料が充分に混合され、両者間の良好かつ適切な融合が生じる。 かくて、この方法は、部品が前記接続工程の直前にこすられないときに好まし く、結果として、この不便さが避けられる。 好ましくは、前記部品はパイプおよび前記パイプの一端を受け入れるソケット を有する取付具であり、ここで前記方向はパイプの軸線回りの回転方向である。 替わりに、前記方向は軸方向であってもよい。かくて、取付具がパイプの端部に 組み付けられ、接続表面が溶けるまで加熱されたとき、取付具は、酸化層のかか る破壊と溶融プラスチックの混合を有効とすべく、パイプに関しパイプの軸線回 りに単に回される。 好ましくは、前記取付具の前記接続表面はその全体に亘り均一に配分された穴 を有している。プラスチックが溶けたとき、穴への流動が生じ、酸化層の破壊お よび溶融プラスチックの混合を増大させる。好ましくは、穴は盲穴である。 また、本発明のさらなる形態によれば、プラスチック部品に溶融により結合す るプラスチック取付具であって、部品の対応する表面に接続するよう適合された 接続表面、取付具のプラスチック材料の溶融温度より高く取付具の接続表面の温 度を上昇させるよう適合された加熱手段、および、取付具の接続表面に形成され 、前記表面全体に亘り均一に配分された複数の穴を備えた取付具が提供される。 好ましくは、穴は盲穴、前記部品はパイプ、そして前記取付具はパイプの一端 を受け入れるソケットを含んでいる。 好ましくは、前記加熱手段は電流の通過によって加熱されるべく適合された電 気溶融ケージを備えている。前記電流は誘導的に発生されてもよい。 好ましくは、前記穴は前記ケージの開口に対応し、そして前記ケージは好まし くは取付具の表面内または表面上に配置されている。 本発明は以下添付の図面を参照して、例示のためにさらに説明され、ここで、 図１は本発明による電気溶融取付具の（図２の線I-Iに沿う）長手方向部分断 面図であり、および 図２は図１の線II-II上の断面図である。 図において、電気溶融取付具１０は、表面にケージ１４を形成したプラスチッ クスリーブ１２を備えている。ケージ１４は周方向のリング１６と軸方向に配置 されたインターリンク１８を備え、インターリンク１８はリング１６と共に窓す なわち開口２０を形成している。取付具１０の表面２２のケージ１４の領域には 、複数の穴２４が配置されている。典型的には、これらは、中心から中心まで軸 方向および周方向の両方向に約２．５ｍｍだけ離され、各々が約１．２５ｍｍの 直径を有している。それらの深さは同じく約１．２５ｍｍである。穴が開口２０ に対応することは必須ではないが、対応することが最も便利な配列である。 取付具１０はスリーブであり、取付具に結合されるパイプ（不図示）の端部に 亘り摺動するよう適合されている。取付具は、例えば、二つのパイプの端部と端 部とが結合されるように、他の位置に同様のケージと穴の配列を有してもよい。 ケージ１４は、表面１２内に存するように取付具１２に成形される。穴２４は 、ケージの窓２０を通り成形コア（不図示）から延出する突起により形成される 。替わりに、スリーブ１２が二つの部分に成形されてもよい。第１の内側部分１ ２aは、二枚貝式型（不図示）の内側で内方に向けられた突起により、ケージ１ ４が前記突起を支える状態で、形成される貫通穴２４を備えて成形され、そして 、外 側のスリーブ部分１２ｂは穴２４を閉じるべく内側部分１２aを覆って成形され る。もちろん、穴２４が盲穴であることが望ましく、結果として、プラスチック 材料が加熱時に溶けるときにケージ１４によって現出する圧力が維持される。こ れらの圧力は混合および融合プロセスを確実とする助けとなる。 好ましくは、ケージ１４は、ケージ１４内に交流を誘導する外部発生の磁界と の誘導結合によって加熱される。 スリーブ１２がパイプ（不図示）の端部に亘り挿入され、ケージ１４がパイプ および取付具のプラスチック材料の溶融点より高い温度まで加熱されたとき、溶 けたプラスチックが穴２４内に流れ、かかる流れがパイプまたは表面２２上の全 ての酸化層の破壊を生じさせると云うことが本発明の一つの特徴である。スリー ブおよびパイプの部品の密な混合を妨げるものは何もなく、かくて、後続の加熱 要素１４の冷却およびプラスチック材料の凝固の際に、パイプおよび取付具間の 健全な溶融連結がなされる。 たとえ穴２４が省略されたとしても、パイプおよび取付具のプラスチック材料 の溶融点を越えてケージ１４が加熱された後、スリーブがパイプの回りに回され るなら、かかる運動はまた酸化層の破壊と二つの溶けたプラスチック材料の効果 的な混合を生じさせると云うことが、本発明の第２の形態である。 それ故に、いずれにしても、酸化層を破壊するためにパイプを予めこする作業 は最早必要ではない。 本発明は誘導ヒーター１４を備える特異な適用例を提供している。というのも 、発明が通常の電気抵抗ヒーターコイルに適用されるとすると問題となるであろ う、パイプに関しての取付具の動きが電気コイルの短絡を生じさせるかもしれな いという危険がないからである。もしも通常の抵抗加熱コイルにおいて短絡が生 じる と、第１に短絡したコイルの残りの巻線に過剰の電流が流れ、第２に短絡により 隔絶されているコイルの一部には電流が流れない。結果として、短絡が生ずると それぞれの部品の極めて不均一な加熱となる。 穴２４は上述の理由により盲穴であることが好ましいが、盲穴であることは必 ずしも必須ではない。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，Ｍ Ｗ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，Ｅ Ｓ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ，ＩＤ ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，Ｍ Ｇ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ， ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，Ｖ Ｎ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．二つのプラスチック部品を溶融により結合する方法であって、 二つの部品を接続し、 部品が構成されているプラスチック材料の溶融温度に到達するまで接続表面を 加熱し、 該表面が溶けたとき部品を互いに関し前記接続表面に平行に動かし、 前記移動工程の後、部品を静止して保持し表面が冷え凝固するのを許容する工 程を備えることを特徴とする方法。 ２．部品が前記接続工程の直前にこすられないことを特徴とする請求項１に記載 の方法。 ３．前記部品はパイプおよび前記パイプの一端を受け入れるソケットを有する取 付具であり、ここで前記方向はパイプの軸線回りの回転方向であることを特徴と する請求項１または２に記載の方法。 ４．部品の少なくとも一つの接続表面はその全体に亘り均一に配分された穴を有 していることを特徴とする請求項１ないし３のいずれかに記載の方法。 ５．前記穴は盲穴であることを特徴とする請求項４に記載の方法。 ６．取付具が前記穴を有することを特徴とする請求項３、４または５に記載の方 法。 ７．プラスチック部品に溶融により結合するプラスチック取付具であって、部品 の対応する表面に接続するよう適合された接続表面、 取付具のプラスチック材料の溶融温度より高く取付具の接続表面の温度を上昇 させるよう適合された加熱手段、および、 取付具の接続表面に形成され、前記表面全体に亘り均一に配分された複数の穴 を備えることを特徴とするプラスチック取付具。 ８.前記穴は盲穴であることを特徴とする請求項７に記載のプラスチック取付具 。 ９．前記部品はパイプ、そして前記取付具はパイプの一端を受け入れるソケット を含んでいることを特徴とする請求項７または８に記載のプラスチック取付具。 １０．前記加熱手段は電流の通過によって加熱されるべく適合された電気溶融ケ ージを備えていることを特徴とする請求項７、８または９に記載のプラスチック 取付具。