JP2000509437A - 多用途ランス - Google Patents

多用途ランス

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JP2000509437A JP9539124A JP53912497A JP2000509437A JP 2000509437 A JP2000509437 A JP 2000509437A JP 9539124 A JP9539124 A JP 9539124A JP 53912497 A JP53912497 A JP 53912497A JP 2000509437 A JP2000509437 A JP 2000509437A
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アール. ワトキンス,リチャード
エム. グッドソン,ケネス
エム.ジュニア ライマーカイク,ニコラス
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エルティーブイ スティール カンパニー
ベリー メタル カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 製鋼炉(22)の浄化および保守に用いるランス(28’)であって、細細長いランス本体(30’)が、炉(22)内に入れる端部(34’)の近くにある少なくとも1つの第1ノズル開口(78’)と、第1ノズル開口(78’)から上方へ間隔をおいて別個に設けた少なくとも1つの第2ノズル開口(74’)を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】 多用途ランス 発明の分野 本発明は製鋼炉の浄化および保守に関し、詳しくは、塩基性酸素炉の浄化およ び保守のための多用途ランスアセンブリおよびガス流制御装置に関する。 発明の背景 製鋼用の塩基性酸素炉(以下「BOF」)は鋼外皮とその内側にある耐火物ラ イニングとを備えている。ほとんどの塩基性酸素炉には2基のランスがあり、そ のうちの1基だけを所定のときに炉上方の作動位置に配置することができる。2 基のうちの1基は待機用補助ランスであり、炉の外周より外側で待機させておく 。もう1基は主酸素吹錬ランスであり、製鋼作業中には炉内の浴上方に配置され る。従来のBOF設備では、モーター駆動式のランス移動・昇降装置を用いて主 および補助のランスを操作している。 溶融金属を鋼に精錬する際には溶湯を激しく攪拌するため、溶融金属と酸化物 が混合した、いわゆるスカルが、炉の使用表面およびランスに堆積する。BOF のコーン部にスカルが形成されると、炉のコーン部へランスを降ろしたりスクラ ップを装入したりする妨げになるので、望ましくない。 炉のコーン部でのスカル形成に対する一つの対策は、スカル除去専用のランス を用いることである。スカル除去ランスから酸素ガスを吹きながらスカル近傍を 昇降させて炉のコーン部のスカルを溶融させる。 耐火壁は、摩耗、高温、および炉内での高速酸素ガスの燃焼等によって劣化す るので、修理あるいは張り替えする必要がある。耐火壁を保守する一つの方法は 、スラグ飛散法として知られており、これはランスを用いて不活性ガスをスラグ 層に吹き付けるものである。これによりスラグを上方へ飛散させて耐火壁に付着 させ、耐火壁の損耗箇所を被覆する。耐火壁表面のスラグが冷えて、損耗箇所が 効果的に修理される。しかしスラグ飛散法には、炉のコーン部のスカル堆積が増 えるという問題がある。 コーン部のスカル形成と耐火壁の劣化の問題を考慮して、待機用のスカル除去 ランスと精錬ランスとを採用するBOF設備もある。スカル除去ランスは炉のコ ーン部のスカルを溶融させるために用い、精錬ランスは溶融金属の精錬とスラグ 飛散作業とのために用いる。このようにランスを使い分けることは望ましくない 。スラグ飛散を行うと精錬ランスにスカルが被着する結果、精錬ランスを炉外へ 取り出さなけらばならない。すなわち、スカルが被着して精錬ランスを交換する ために炉を頻繁に停止させなければならない。 BOF設備によっては、溶融金属の精錬用のランス1基とスラグ飛散作業用の ランス1基を用いるものもある。炉のコーン部のスカル除去が必要なときには、 一方のランスをスカル除去用のランスと交換しなくてはならず、ランス交換に時 間がかかるため望ましくない。 発明の概要 本発明は、製鋼炉を保守するためのスラグ飛散作業および炉を浄化するための スカル除去作業に関し、また、これらのどちらの作業も実行できる単一ランス装 置に関する。本発明は、従来の2ランス操業のBOF設備の問題を回避する。本 発明の方法を行う装置には 、2ランス操業のBOF設備で用いる補助の待機側ランスを備えることが望まし い。BOF設備は典型的な酸素吹錬ランスをも備えている。 本発明の第1の態様は「二重流路式」ランスアセンブリであり、これは別個の ガス流路を2つ持っていて、流路同士は相互間に流体の行き来がないように分離 されており、それぞれ別個のノズルに通じている。この態様のランスは、一方の 流路が主ノズルに通じ、他方の流路が補助ノズルに通じており、どちらも先端部 材内に設けてある。ランス装置には制御バルブ列があって、各制御バルブはBO F設備の既存の酸素供給ラインおよび窒素供給ラインと接続できるものであり、 かつ上記の各流路に通じている。制御バルブの調整により、酸素ガスと窒素ガス を種々に組み合わせて主ノズルと補助ノズルに選択的に供給することで、スラグ 飛散処理とスカル除去処理を行うことができ、また緊急時の後燃焼能力を持たせ て精錬を行うことができる。 本発明の二重流路ランスの態様においては、選択排出手段を用いることにより 、少なくとも一つの主ノズルと補助ノズルから酸素含有ガスと不活性ガスを選択 的に排出することができる。選択排出手段は、第1のガス供給源に接続可能な第 1の流入口と、第2のガス供給源に接続可能な第2の流入口と、主ガス流路に実 効的に接続された第1の流出口と、補助ガス流路に実効的に接続された第2の流 出口とを備えている。第1、第2の流入口はバルブ手段によって第1、第2の流 出口に選択的に接続される。 すなわち、バルブ手段は、2位置バルブの列を備えていて、その内の第1のバ ルブは第1流入口と第1流出口に接続している。第2のバルブは第1流入口と第 2流出口に接続している。第3のバルブは第2流入口と第1流出口に接続してい る。第4のバルブは第2の 流入口と第2の流出口に接続している。第1、第2、第3および第4のバルブの 個々を選択的に開閉するための装置も備えることができる。 本発明の第2の望ましい態様は、BOF設備の酸素供給ラインおよび窒素供給 ラインに接続可能な「単一流路式」ランスアセンブリである。本明細書において 「単一流路式」ランスとは、単一の共通ガス流路がランスの全てのノズルに通じ ているランスである。共通ガス流路の端部は、ランス下端に設けた1つ以上の主 ノズルと、ランス下端から上方へ間隔をおいて配置された1つ以上の補助ノズル とに接続している。ガス供給手段によって、種々のガスを選択的に上記流路に導 入する。このランス装置を作動させて、第1および第2のノズル開口から酸素含 有ガスと不活性ガスを同時に放出させることができる。 また、本発明の第2および第3の態様においては、ランス本体が長手軸方向に 延びており、個々の第2ノズルが上記長手軸に対して約60°〜約75°の範囲 内でガス流進路に沿って延びている。ここに開示したランスアセンブリのいずれ かの態様によれば、第1主ノズルの角度はノズル延長具を用いて望みの調節がで きる。個々のノズル延長具はその対応するノズルから1種以上の角度で突き出す ように独立に調節できることが望ましい。個々の第1ノズルは長手軸に対して約 5°〜約20°の範囲内の角度でガス流進路に沿って延びている。ノズル延長具 によって、第1ノズルからのガスの吹き出し角度を、a)約10°〜約20°、 b)約8°〜約15°およびc)約10°〜約14°から成る群から選択した角 度範囲にすることができる。 望ましい単一流路式ランスの態様においては、1つ以上のプラグ部材を設けて 第1ノズル開口からのガス流を止める。個々の第1ノ ズル開口は内表面にネジが形成された部分がある。個々のプラグ部材には外表面 にネジが形成されていて、上記内表面ネジと係合する。同様に、単一流路式ラン スでも二重流路式ランスでも、個々のノズル延長具には外表面にネジが形成され ていて、上記の内表面ネジと係合する。プラグおよびノズル延長具はラッチ機構 でランスに取り付けてもよい。 本発明の第3の望ましい態様による二重流路式ランスアセンブリは、ランスの 下端部分に主ノズルがあり、この下端部分から上方へ間隔をおいた部分に補助ノ ズルがある。一方のガス流路が主ノズルに通じ、他方のガス流路が補助ノズルに 通じている。これらガス流路は互いに流体が通じ合わないないように隔離されて いる。これにより、このランスは酸素含有ガスおよび不活性ガスを主ノズルおよ び補助ノズルの両方から吹き出してスラグ飛散処理およびスカル除去を行うこと ができる。 第3の二重流路式ランスの態様の一つの特徴として、細長いランス本体の、炉 内に入る側の端部近くに少なくとも1個の第1ノズル開口があり、この第1ノズ ル開口から上方へ間隔をおいて別個に少なくとも1個の第2ノズル開口がある。 また、第1主ガス流路および第2補助ガス流路が本体内を通ってそれぞれ第1ノ ズル開口および第2ノズル開口に達する構造になっている。これらの流路は互い に流体が通じ合わないように隔離されている。ガス供給手段が、種々のガスを各 流路に選択的に導入する。このランス装置は、異種または同種のガスを第1ノズ ル開口および第2ノズル開口から同時に放出するように作動させることができる 。ガスとしては不活性ガスおよび酸素含有ガスが用いられる。 ガス供給手段は、酸素含有ガス供給源と第1流路および第2流路とに接続した 第1バルブ手段を備えている。第1バルブ手段は、1 つの位置に設定すると酸素ガス供給源を両方の流路に接続し、他の位置に設定す ると酸素ガス供給源を一方の流路に接続するように作動できる。第2バルブ手段 が、不活性ガスを含むガス供給源に接続されている。第2バルブ手段は、1つの 位置に設定すると不活性ガス供給源を両方の流路に接続し、他の位置に設定する と不活性ガス供給源を一方の流路に接続するように作動できる。 本発明の第2および第3の態様による一つの望ましい形態のランスは、細長い ランス本体が、円筒体と、この円筒体の、炉内に入る側の下端にある先端部材と を備えて成る。少なくとも1個の第1ノズル開口が先端部材にあり、これとは別 に少なくとも1個の第2ノズル開口が、円筒体の第1ノズル開口から上方へ間隔 をおいた位置にある。少なくとも1個の流路が本体内を通って第1ノズル開口お よび第2ノズル開口に達する構造になっている。ガス供給手段が種々のガスを各 流路に導入する。このランス装置は、異種または同種のガスを第1ノズル開口お よび第2ノズル開口から同時に放出するように作動できる。ガスとしては不活性 ガスおよび酸素含有ガスが用いられる。 本発明のランスアセンブリの利点の一つは、スカル付着による問題が生じない ことである。本発明によりランスへのスカル付着が回避されるのは、従来のラン スは精錬に用いたのに対して、本発明のランスは炉の浄化および保守に用いるか らである。従来は、例えば精錬とスラグ飛散処理に同じランスを用いると、ラン スが頻繁に使用され、冷えるることがないため、スカル付着が生じる。本発明の ランスは通常は精錬に用いないので、ランスが冷えるときに「自浄作用」が起き る。 更に、本発明を適用したBOF設備では精錬ランスをスラグ飛散処理に用いる 必要がないので、精錬ランスに顕著なスカル付着が生 じない。したがって、スカル付着したランスの交換や、待機側のスカル除去専用 ランスと待機側のスラグ飛散処理専用ランスとの交換が必要ないため、炉の休止 期間が短縮する。 もう一つの利点は、単一流路式ランスを用いてスカル除去処理をする場合、主 ノズルにはプラグをした状態で、補助ノズルのみから酸素ガスを吹くことである 。二重流路式ランスを用いたスカル除去処理の場合は、補助ノズルから酸素ガス を吹き、主ノズルから不活性ガスを吹く。このように、単一流路式でも二重流路 式でも、不活性ガスを吹くか主ノズルにプラグをするので、主ノズルが閉塞する ことがなく、炉壁の損傷も起きない。 耐火物の保守作業をする場合、不活性ガスを主ノズルおよび補助ノズルの両方 から吹く。補助ノズルから吹く不活性ガスでスカル付着による閉塞を防止しなが ら、主ノズルから吹く不活性ガスでスラグ飛散処理をする。主ノズルおよび補助 ノズルの角度はスラグ飛散処理とスカル除去処理の組み合わせに応じて適宜設定 することができる。 以下に、本発明の第2および第3の態様に特に適した、塩基性酸素炉の浄化お よび保守の方法を説明する。塩基性酸素炉でランスを作動させる方法の一つの形 態では、ランスを移動の軸に沿って炉内へ移動させる。このランスから不活性ガ ス等のガスを上記移動の軸に対して約5°〜約20°の角度を成す方向に吹く。 このガスはランスの下端部から吹くことが望ましい。ランスから酸素含有ガス等 のガスを上記移動の軸に対して約60°〜約75°の角度を成す方向に吹く。こ のガスはランスの下端部から上方へ間隔をおいた位置から吹くことが望ましい。 この方法のも一つの形態では、ランスを移動の軸に沿って炉内へ移動させて、 ランスの端部を塩基性酸素炉の底から所望距離の位 置にする。スラグ飛散処理をする場合、不活性ガスを含むガスをスラグ上へ吹き 付けてスラグを塩基性酸素炉の壁に堆積させるようにする。この吹き付け工程は 、望ましくはランスの下端部から上記移動の軸に対して約5°〜約20°の角度 を成すガス流進路に沿って不活性ガスを排出することにより行う。このスラグ飛 散処理の際には、単一流路式でも二重流路式でも、第2ノズルからも不活性ガス を吹くことが望ましい。 塩基性酸素炉のスカル除去は、酸素含有ガスを望ましくはランスの下端部から 塩基性酸素炉の壁のスカル堆積部に吹き付けることにより行う。スカル除去工程 は、ランスから上記移動の軸に対して約60°〜約75°の角度を成すガス流進 路に沿って酸素含有ガスを排出することにより行う。 二重流路式ランスの場合には、スカル除去の際に個々の第1ノズルから不活性 ガスを吹くことが望ましい。単一流路式ランスの場合には、スカル除去の際に個 々の第1ノズルにプラグをして、個々の第1ノズルからの酸素ガス吹きを防止す る。 本発明の上記以外の態様が、基本構成の範囲内での特定の形および変更として 考えられる。以下に、既に説明した本発明の特定の態様について、また本発明の 範囲内での可能な変更あるいは種々の利点について、添付図面を参照して更に詳 細に説明する。 図面の簡単な説明 図1Aは従来のBOF設備の一部を示す模式的な正面図である。 図1Bは図1AのBOF設備のランス移動・昇降装置の一部を示す模式的な平 面図である。 図2は本発明による二重流路式ランスの形で作製した第1態様のランスを示す 側面図である。 図3は図2に示したランスの拡大鉛直断面図である。 図4は本発明により作製したランス先端部材の端面を拡大して示す図である。 図5は図4の先端部材の線V−Vに沿った縦断面図である。 図6は本発明のランス制御バルブ列の模式図である。 図7は酸素吹き(精錬)中の第1態様のランスを示す側面図である。 図8はスラグ飛散処理中の第1態様のランスを示す図である。 図9はスカル除去処理中の第1態様のランスを示す図である。 図10は本発明による単一流路式ランスの形で作製した第2態様のランスを示 す側面図である。 図11は図10に示したランスアセンブリの拡大鉛直段目図である。 図12Aは第2態様のランスの先端部材の一例の拡大縦断面図であり、先端部 の主ノズルを閉塞するネジ付きプラグを示す。 図12Bは第2態様のランスの先端部材の別の例の拡大縦断面図である。 図12Cは図12Bの先端部材の主ノズルを選択的に閉塞する取り外し可能プ ラグの拡大縦断面図である。 図12Dは先端部材の主ノズルを閉塞する取り外し可能プラグの拡大鉛直部分 断面図である。 図13はスラグ飛散処理中の第2態様のランスを示す図である。 図14はスカル除去処理中の第2態様のランスを示す図である。 図15は先端部材の主ノズルに挿入したノズル延長具の縦断面図である。 図16は図16の先端部材の底面を示す図である。 図17は二重流路式ランスの形の本発明のランスの第3態様の鉛 直断面図である。 望ましい態様の詳細な説明 上記図面の図2および図3において、本発明の第1態様の二重流路式ランスの 全体を28で示す。このランスは、細長い円筒体30の上端部がハウジング32 に接続し、下端部に先端部材34が設けてある。このランスには主ノズル36と 補助ノズル38があり、この例ではいずれも先端部材34内に設けてある。主ノ ズルおよび補助ノズルはいずれも不活性ガスまたは酸素含有ガスのいずれかを吹 き出すことができる。 図1Aにおいて、BOF製鋼設備の全体を参照番号10で示す。この設備は、 第1ランス支持部材14および第2ランス支持部材18を持つランス移動・昇降 装置12を備えている。第1ランス支持部材14は精錬に用いる第1ランス16 を支持する。第2ランス支持部材18は本発明の第2の補助ランスを支持し、こ れは例えばランス28であり、スカル除去およびスラグ飛散の両方に用いる。各 ランス支持部材は、BOF容器22の頂部に対して「作動」位置と「待機」位置 との間を従来のように軸旋回する。ランス移動・昇降装置12はウィンチとケー ブル手段(図1Aに仮想線で示す)を持っており、これらがランス支持部材14 および18を個々に動かしてランスを昇降させBOFから出し入れする。 作動位置にあるときは、これらランスのいずれか適当な方のランスガス流入口 23を、分流バルブ25等のガス流制御手段を介して、ガス供給ライン24、2 6に接続することができる。ガス供給ライン24、26は更にそれぞれ加圧酸素 含有ガスおよび加圧不活性ガス(窒素ガス等)の供給源24a、26aに接続し ている。作動中のランスはまた、図示しない従来の循環冷媒系の取り入れライン および戻しラインにも接続されている。 図3の態様で示したように、ハウジング32には構成単位であるハウジングセ クション39、40および41がある。ハウジングセクション32には、両端に 一対の環状プレート44および46が溶接された金属円筒パイプ42がある。プ レート44および46にある複数のボルト孔44a、46aはパイプ42を取り 巻いて配置されていて、ハウジングセクション39をハウジングセクション40 に接続している。パイプ42の壁に側方から補助ガス流入パイプ48が取り付け られている。 同様に、ハウジングセクション40は金属パイプ52の両端に一対の環状プレ ート54および56を溶接して作られている。パイプ52に冷却水流入パイプ5 8が側方から取り付けられている。ハウジングセクション41は金属パイプ62 の両端に一対の環状プレート64および66を溶接したものである。 ハウジングセクション40の環状プレート54および56にある複数のボルト 孔54aおよび56aは、パイプ52を取り巻いて配置されている。ハウジング セクション41の環状プレート64および66にある複数のボルト孔64a、6 6aは、パイプ62の周囲に沿って配置されている。パイプ62には側方から冷 却水流出パイプ68が取り付けられている。 ハウジングセクション39のプレート46に取り付けられている一対の環状プ レート72および74の各ボルト孔72aおよび74aはボルト孔46aと整列 するように配置されている。環状プレート46、72および74はボルトアセン ブリを用いて互いに接続されている。環状プレート76はプレート44と54の 間に挟まれており、プレート76の複数のボルト孔76aはボルト孔44aおよ び54aと整列している。環状プレート78は環状プレート56と 64の間にあり、プレート78のボルト孔78aはボルト孔56aおよび64a と整列している。これら3枚のプレートはボルトアセンブリを用いて互いに接続 されている。環状プレート66は、円筒体30に溶接されている環状プレート8 2に取り付けられている。プレート82にある、同心円状に配置されたボルト孔 82aはボルト孔66aと整列していて、環状プレート66をプレート82に取 り付けるボルトアセンブリを受け入れるようになっている。 先端部材34には少なくとも1つの主ノズルと少なくとも1つの補助ノズルが ある。本明細書中において、用語「ノズル」は、ランスの外部へ通じた開口、こ の開口に挿入された筒状部材、およびこの開口を形成するようにランスに一体形 成された筒状部材を意味する。 図4および図5はランス28の先端部材を示したもので、複数個(最も望まし くは4個)の主ノズル36がランスの中心軸「A」の周りに円周方向に間隔をお いて配置されている。これらの主ノズルは中心軸Aから約5°〜20°の範囲の 角度αで外向き偏向していることが望ましい。これより小径の複数個(最も望ま しくは8個)の補助ノズル38が中心軸Aの周りに円周方向に間隔をおいて配置 されている。補助ノズル38は中心軸Aから約30°以上の角度βで外向きに偏 向している。 図3において、一番中心のパイプ96はランスのほぼ全長に延びている。パイ プ96の上端はハウジングセクション39に隣接し、下端は先端部材に溶接され て主ガス流路98を構成し、この流路98は主ノズル36にのみ通じている。パ イプ96の上端は、外側スリーブ102の中で相対移動できる内側スリーブ10 0に溶接されている。外側スリーブ102は環状プレート72に溶接されている 。内側スリーブ100の中に第3のスリーブ104が同心円状に配 置されている。スリーブ104は環状プレート74に溶接され且つそこから上方 へ延びて主ランスガス流入パイプ106を構成している。スリーブ104の拡大 した端部104aには少なくとも1つのOリングが嵌められていてスリーブ10 4と同心円状スリーブ100との間を滑りシールしている。スリーブ100の拡 大した端部100aには少なくとも1つのOリングがあってスリーブ100と外 側スリーブ102との間を滑りシールしている。 円筒状導管112がパイプ96を同心円状に取り巻いて両者間に補助ガス流路 を形成し且つ第1の端部116から長手方向に延びて先端部材に達し、そこで溶 接されている。補助ガス流路114は補助ノズル38にのみ通じている。導管1 12の上端116は補助ガスの流れを補助ガス流路114へ導くためのテーパ付 き絞り部116aを形成している。導管112の上端116が溶接されているリ ング118は外周に少なくとも1つのOリング120が装着されていて外側スリ ーブ122と滑りジョイントを形成している。スリーブ122は環状プレート7 6の内縁に溶接されている。リング118を装着したことで補助ガスの流れを冷 媒と分離している。主ガス流路98は補助ガス流路114から隔離されている。 冷却水導管124が隣接の内部導管112の一部を同心円状に取り囲んで配置 されていて、冷媒流入チャンバ126およびその外側に同心円状にある冷媒流出 チャンバ128を含む冷媒循環系を構成している。冷媒導管124の上端は環状 プレート78の内縁に装着されている。冷媒導管124の下端は、先端部材に溶 接されたスリーブ130と滑りジョイントを形成している。本明細書のここまで の説明から明らかなように、補助ガス流入パイプ、冷媒流入パイプ、冷媒流出パ イプはどのランスについてもランス外周部のどの位置に設けてもよい。 先端部材は、ランス冷媒流入チャンバ126に流体が通じる冷媒流入口132 も備えており、またノズルから隔離された貫通流路134を備えている。冷媒流 路134は先端部材の冷媒流出口136に達していて、冷媒流出チャンバ128 を介して冷媒を戻す。 二重流路式ランス28は、酸素ガス供給源24aからの酸素と窒素ガス供給源 26aからの窒素とを選択的に排出できる手段を備えていることが望ましい。二 重流路式ランス28の主ノズルおよび補助ノズルから選択的にガスを排出するた めの望ましい手段は制御バルブ列138(図6)を備えている。 図6において、補助ランスガス流入パイプ48は制御バルブ列138の1つの 流出口に接続している。この制御バルブ列138は本発明の二重流路式ランスに も単一流路式ランスにも用いることができる。同様に、主ランスガス流入パイプ 106は制御バルブ列の別の流入口に接続している。制御バルブ列は更に、図1 Aおよび1Bに示した酸素ガスと窒素ガスの各供給ライン24、26に別個の流 入口で接続できる。制御バルブ列内の複数の制御バルブを選択的に作動させるこ とにより、加圧された酸素ガスおよび/または窒素ガスを補助ガス流入パイプ4 8および/または主ガス流入パイプ106に配送することができる。これにより 、二重流路式ランスアセンブリ28は、制御バルブ列の調節によって、スラグ飛 散処理とスカル除去処理の両方を行うことができる。 ランスの作動中には、水等の冷媒を冷媒流入パイプ58から導入し、冷媒流入 チャンバ126内を下方に通し、先端部材を通し、冷媒流出チャンバ128を通 して、冷媒流出パイプ68から排出することが望ましい。 通常のBOFの状態であれば、内側の導管96および112に対して外側のパ イプ86の熱膨張が起きる。導管124とスリーブ1 30との間の滑りジョイントにより、またOリング120、108および110 で構成される滑りジョイントにより、導管同士の滑りが可能になり熱膨張が内部 で吸収されるので、ランス構造に損傷を与えない。 ランスアセンブリ28はまた、弾力性のある環状遮断バルブ140を導管11 2の外側に設けて、先端部材の破損や焼失に対応できるようにしておくことも望 ましい。弾力性のある遮断バルブ140は、図3に示したように、円筒体30か ら先端部材が離脱した際に冷却水導管124の上端に乗るように截頭円錐形のテ ーパ付前縁部142を備えていることが望ましい。これにより、冷却水流入パイ プ58から導入される冷却水を隔離して、冷媒流入チャンバ126への冷却水の 供給を自動的に停止し、溶湯浴内への冷媒の流入を最小限にする。一番内側のパ イプ96の上端部の周囲に複数のピン144が溶接してあることが望ましい。ピ ン144は先端部材34が離脱した際にパイプ96と共に移動し、導管112の 絞り部116の表面に当たって楔として作用し、部材間の移動がそれ以上起きな いように設計してある。 図6において、制御バルブ列138は、4つの独立作動可能な2ピストンバル ブCV1、CV2、CV3およびCV4を備えている。幾つかの制御バルブの開 閉の独立作動を、手動、自動(コンピュータ制御等)あるいは制御パネルから通 信ライン(図示せず)経由で半自動のいずれで行ってもよい。制御バルブ列の取 り入れ部には第1の流入口146があり、これがY形、T形等の結合部材を備え ていてもよく、これらが制御バルブCV1およびCV2を酸素供給ライン24に 接続する。同様に、制御バルブ列には更に第2の流入口148があり、これもや はりY形、T形等の適当な結合部材を備えていてもよく、これらが制御バルブC V3およびCV4を窒素供 給ライン26に接続する。 第1の流出口150にはY形、T形等の結合部材があって、これらが制御バル ブCV1およびCV3を主ランス流入パイプ106に接続する。第2の流出口1 52にはY形、T形等の結合部材があって、これらが制御バルブCV2およびC V4を補助ガス流入パイプ48に接続する。 制御バルブCV1、CV2、CV3およびCV4の設定により、ランスアセン ブリ28は表1に示したように様々な方式をとる。図6において、主ノズルから 排出されたガスを矢印154で示し、補助ノズルから排出されたガスを矢印15 6で示す。 注: + 制御バルブ開 − 制御バルブ閉 ± 制御バルブ開または閉 図7、8、9に、炉の浄化、炉の保守、および緊急時の製鋼作業の種々の場合 について、制御バルブ列138により調節した二重流 路式ランス28を用いる状態を示す。 図7に、他のランスが使えない場合のような緊急時の吹錬作業を行う際の二重 流路式ランス28の使用状態を示す。通常、主ノズル角および補助ノズル角は、 スカル除去作業およびスラグ飛散作業を行うように設定してある。したがって、 精錬用には主ノズル角および補助ノズル角を調整する必要があるかもしれない。 図7に示したように、BOFは耐火材料で内張りしてある。BOF内では装入 物が溶融金属浴160およびスラグ層168を形成している。1回の精錬処理が 終了した時点で、この容器の側壁にある出湯孔162から金属浴を出湯して次の 工程へ送る。容器の頂部を覆うフード164にはランス孔166が開いており、 容器22からランス28を出し入れできるようになっている。 図7に示した酸素精錬に先立ち、先ず主ランスガス流入パイプ106と補助ガ ス流入パイプ48を第1と第2の制御バルブ列流出口150と152(図6)に 接続する。次いで、制御バルブ流入口146と148を酸素供給ライン24と窒 素供給ライン26に接続する。同様に、ランス冷却水流入口58とランス冷却水 流出口68を、図示していない従来の冷却水循環系の供給ラインと排出ラインに 接続する。 BOFに、精錬材料と、スラグ形成や精錬後の所望化学成分に必要な添加物と を装入する。その後、図示していないランス移動・昇降装置によりランスを下げ てフード164のランス孔166から挿入し、ランスの先端部材が装入物から所 定間隔になるようにする。この時点で、制御バルブ列138(図6)を操作して 、制御バルブCV1とCV4を開き、制御バルブCV2とCV3は閉じたままに しておく(表1のランス機能「酸素精錬」を参照)。制御バルブ列をこの状態に 設定すると、主ノズルから高圧酸素ガスが吹き出して 容器22内で燃焼が開始し、窒素のパージガス流によって補助ノズルの閉塞や汚 染が防止される。次に、溶融金属浴を周知の方法により精錬する。 緊急時精錬作業中に後燃焼のために追加の酸素が必要な場合には、制御バルブ CV4を閉じ、CV2を開いて、補助ノズルと主ノズルの両方から酸素を注入す るようにもできる(表1のランス機能「後燃焼」を参照)。後燃焼用には、主ノ ズル角および補助ノズル角を、通常のスカル除去用の角度より小さくする必要が あるかもしれない。 精錬が終了したら、制御バルブCV1〜CV4を全て閉じ、ランス28を容器 から引き上げ、出湯孔162から溶融金属浴160を出湯して次工程へ送る。 図8において、溶融金属浴を出湯した後に、ランス28を再び容器内に挿入す る。この場合は、制御バルブCV3とCV4を開き、制御バルブCV1とCV2 を閉じたままにしておく(表1のランス機能「スラグ飛散」を参照)。主ノズル 角は精錬用の角度からスラグ飛散処理用の角度に調節することもある。制御バル ブCV3とCV4のみを開いてあるので、主ノズルと補助ノズルの両方から高圧 の窒素ガスが吹き出す。スラグ飛散作業が完了したら、また制御ノズルCV1〜 CV4を全て閉じ、ランス28を容器から引き上げる。 容器口のスラグ堆積が過剰になっていたら、BOF設備の操作員は図9に示し たスカル除去作業を行うことがある。ランス28を容器に挿入して、容器口のス ラグ堆積部168に補助ノズルを向ける。制御バルブCV2を開き、制御バルブ CV4を閉じたままにしておく。同時に、制御バルブCV1とCV3の一方また は両方を開くと、窒素のパージガス流(主ノズルの閉塞および汚染を防止するた め)が主ノズルから吹き出す(表1のランス機能「スカル除去」を参照)。 補助ノズルから吹き出した酸素が堆積スカル168に衝突してこれを溶融させ る。コーン部からスカルが十分に除去されたら、制御バルブCV1〜CV4を全 て閉じ、ランスを容器から引き上げる。 図10および11において、本発明の第2の望ましい態様による単一流路式ラ ンスの全体を28’で示す。この態様に関する参照番号には全てダッシュ(’) を付す。ランス28’の円筒体30’は上端部がハウジング32’に接続してお り、下端部には先端部材34’が配置されている。このランスには主ノズル36 ’と補助ノズル38’がある。補助ノズル38’は先端部材から上方に間隔をお いて配置されている。主ノズルと補助ノズルは両方とも不活性ガスも吹けるし酸 素ガスも吹ける。 ハウジング32’には構成単位であるハウジングセクション39’と40’が ある。ハウジングセクション39’には、両端に一対の環状プレート42’と4 4’を溶接した金属円筒パイプがある。プレート42’と44’はパイプ41’ を同心円状に取り囲んでいる。パイプ41’には側方から冷却水流入パイプ46 ’が取り付けられている。 ハウジングセクション40’は金属パイプ50’の両端に一対の環状プレート 52’と54’を溶接して作製してある。環状プレート52’と54’の複数の ボルト孔52a’と54a’はパイプ50’を取り巻いて配置されている。パイ プ50’には横向きの冷媒流出パイプ56’が取り付けられている。 ハウジングセクション39’の上部ベースプレート44’が取り付けられてい る一対の環状プレート60’と62’の各ボルト孔60a’と62a’はボルト 孔44a’と整列するように配置されて いる。環状プレート44’、60’、62’はボルトアセンブリにより互いに接 続されている。プレート42’と52’は複数のボルト孔42a’と52a’を 備えており、ボルトアセンブリにより互いに接続されている。 環状プレート66’は円筒体30’に溶接されている。プレート66’に同心 円状に配置されているボルト孔66a’はボルト孔54’と整列している。ボル トアセンブリが環状プレート54’とプレート66’に接続している。 円筒体30’は、その上部外側金属パイプ68’が下部ハウジングセクション 40’の環状プレート66’の内縁に溶接されていることが望ましい。パイプ6 8’の下端は環状配送部材72’に溶接されている。配送部材72’には、少な くとも1個、望ましくは8個から10個の補助ノズル38’(その内の1個のみ を図示)がランスの中心軸「A」を取り巻いて円周方向に間隔をおいて配置され ている。補助ノズル38’は、角度βで(望ましくは約60°〜約75°)中心 軸Aから外向きに放射状に偏向している。 先端部材には、少なくとも1個、望ましくは4個の主ノズル36’(その内の 1個のみを図示)がランスの中心軸Aを取り巻いて円周方向に間隔をおいて配置 されている。主ノズルは中心軸Aに対して約5°〜約20°の範囲の角度αで外 向き放射状に偏向していることが望ましい。 下部外側金属パイプ68’は上端が配送部材に溶接されている。パイプ68’ の下端は先端部材に溶接されている。パイプ68’に対して内側へ間隔をおいて 同心円状に上部パイプ80’がある。パイプ80’は上端が内縁82’に溶接さ れており、下端は、配送部材72’に溶接されたスリーブ84’と滑りジョイン トを形成している。同様に、パイプ68’に対して内側へ間隔をおいて同心円状 に細長いパイプ80a’がある。パイプ80a’の上端は配送部材72’に溶接 されており、下端は、先端部材に溶接サレタスリーブ86と滑りジョイントを形 成している。 細長いパイプ88’が上部パイプ80’に対して内側へ間隔をおいて同心円状 にある。パイプ88’は上端が内側スリーブ90’に溶接されており、スリーブ 90’の上端には1個のOリング92’が嵌められていることが望ましい。スリ ーブ90’は外側スリーブ94’の中で相対移動できる。外側スリーブ94’は 環状プレート60’に溶接されている。第3のスリーブ96’は内側スリーブ9 0’の中に同心円状に配置されている。スリーブ96’は環状プレート62’に 溶接されていて、そこから上方へ延びてランスガス流入パイプ98’を構成して いる。ランスガス流入パイプ98’は、必要に応じて酸素ガスおよび/または窒 素ガスの供給源に接続できる。スリーブ96’の拡大した端部96’にOリング 100’が嵌まっていて、スリーブ96’と半径方向外側のスリーブ90’との 間を滑りシールしている。更に、スリーブ90’のOリング92’はスリーブ9 0’と外側のスリーブ94’との間を滑りシールしている。 パイプ88’の下端は外側に広がっており、配送部材72’に溶接されている 。上方へ延びたスリーブ102’が配送部材72’溶接されている。下部パイプ 80a’に対して内側に同心円状に下部パイプ88a’があり、その下端が先端 部材に溶接されている。パイプ88a’の上端に少なくとも1個のOリングが嵌 まっていてパイプ88a’とスリーブ102’との間を滑りシールしている。共 通ガス流路106’はガス流入パイプ98’と流体が通じる関係にあって、ガス 流入パイプ98’に供給された窒素ガスおよび酸素ガスの流れを主ノズルおよび 補助ノズルの両方に付与する。 各パイプ間の間隙が冷媒流入チャンバ112’および冷媒流出チャンバ114 ’を構成している。先端部材には冷媒流入口116’もあり、これは冷媒流入チ ャンバ112’と流体が通じ合う関係にあり、また先端部材の流路118’は各 ノズルから隔離されている。流出路120’は流路118’と流体が通じ合うよ うに形成されていて、冷媒流出チャンバ114’を介して冷媒を戻す。 ランスの全ての作動段階の間中、水等の冷媒を冷媒流入パイプ46’から導入 し、冷媒流入チャンバ112’内を降下させ、先端部材を通し、冷媒流出チャン バ114’を通して、冷媒流出パイプ56’から排出することが望ましい。 BOFの通常の状態では、外側のパイプ68’および68a’はそれよりも内 側にある幾つかの導管に対して熱膨張する。上記のように多数の滑りジョイント およびOリングシールを設けたことにより、導管同士の滑りが可能になり、熱膨 張が内部で吸収され、ランス構造に損傷が生じない。 切換バルブを用いると、酸素ガス源24a(図1A)からの酸素ガスと窒素ガ ス源26aからの窒素ガスを主ガス流入パイプ98’へ振り向けることができる 。 図12Aにおいて、先端部材34’の取り外し可能プラグ部材122’のうち の1つを示してあり、これは主ノズルを通るガス流を選択的に止めるように主ノ ズル36’の中に配置されている。取り外し可能プラグを主ノズルについてのみ 示したが、もちろん補助ノズルにも同様に、そこを通るガス流を選択的に止める ように配置することができる。プラグ122’の個数および寸法はどちらのノズ ルについても同等である。 望ましい態様においては、主ノズル、補助ノズル、および各プラグに締結手段 を設けてプラグを取り外し可能な形で固定できるよう にする。このような締結手段として、例えばプラグの外周に外側ネジ124’を 設け、これと嵌め合い係合する内側ネジ126’を主ノズルの全長の一部に設け る。主ノズルへ挿入し易くするために、プラグ122’に窪みまたは突起、例え ばソケットを形成して、レンチのような単純な回転工具で回せるようにすること が望ましい。主ノズルとプラグ122’にガス流方向に沿って外向きのテーパを 付け、プラグを取り外し易くすることができる。 図12Bに、更に望ましい態様のプラグを取り外し可能な形で挿入できる別の 形の先端部材34”を示す。先端部材34”の主ノズルは、ノズルの内部へ突き 出た少なくとも1個のピンの形のラッチ手段170’を有することが望ましい。 ラッチピン170’は図12Cに示したプラグ172’と取り外し可能な状態で 係合できる。詳しくは、このプラグには本体部174’と頭部176’がある。 本体部174’は少なくとも1個の窪みを持つことが望ましく、この窪みは全体 がL形キー溝あるいはスロット178’であることが望ましく、その個数および 半径方向の間隔がラッチピンと対応している。個々のスロット178’に、更に リップあるいはリッジ180’を設け、ランスアセンブリ28’の作動中にプラ グ172’をラッチピンに係合した状態に確実に保持できるようにすることが望 ましい。 主ノズル内でプラグ172’の1個を接続するために、プラグの本体部174 ’はラッチピン170’と整列していて、ラッチピンがスロット178’の最初 の脚部で受け止められるようになっている。この状態でプラグを主ノズルに、そ れ以上押し込めないところまで押し込む。その後、プラグを概ね90°程度ある いはそれ未満の角度だけ回して、ラッチピンをスロット178’の2番目の横向 きに延びた脚に入れ込ませ、リッジ180’が完全にラッチピンを 通り越した位置にする。この状態でプラグ172’を放す。プラグ172’は、 自重と、ランスの作動中にプラグにかかるガス圧と、ラッチピンとリッジ180 ’との機械的な作用とによって、主ノズルの所定位置に留まっている。プラグ1 72’を取り外すには、単純に挿入の手順の逆を行う。 ランスの作動中の主ノズルからのガス漏れをできるだけ少なくするために、プ ラグの本体部に(図示はしていないが)Oリング等のシール手段182’が入る 環状のスロットを設けることが望ましい。プラグの挿入をし易くするために、プ ラグの頭部に窪みまたは突起を設けて、レンチにような単純な回転工具で回せる ようにすることが望ましい。 もちろん、ラッチピンと、これに係合するスロットとの相対位置を入れ換えて もよい。すなわち、プラグ172’にラッチピン170’と同様な1個以上の外 向きの突起を設け、主ノズル78’の内壁にこれと係合するように対応して配置 した、スロット178’と同様なスロットを設けることができる。この場合も、 図示はしていないが、共働する取り外し可能な停止構造物を補助ノズルに設ける ことができる。 図15および図16に示したように、本発明では、主ノズルおよび/または補 助ノズルから注入されたガスの流れ特性を選択的に調節するためにノズル延長具 190を備えることが望ましい。ノズル延長具190についての以下の説明は、 主ノズルにも補助ノズルにも適用できる。 ノズル延長具190は筒状であり、長さが数インチから1フィートより大きい 範囲でよい。その場合、主ノズルとノズル延長具はノズル延長具を取り外し可能 に固定するための締結手段を備えていることが望ましい。このような締結手段と しては、例えば個々のノズ ル延長具の外周に沿って外側ネジ194を設け、これと嵌め合い係合する内側ネ ジ196を主ノズルの長さに沿って設ける。この締結手段は前述のようなラッチ ピンとスロットの組み合わせで適当に構成することもできる。 ノズル延長具によって選択的に調節できるガスの流れ特性として速度と方向が ある。個々のノズル延長具192の望ましい形態として、その円筒部分198を 締結部分例えばネジ194に対して傾ける。この傾き部分は図示のようにほぼ直 線状であり、ノズルのガス流軸Bに対する角度θが5°〜30°である。あるい は、ノズル延長具の取り付け部に対して円筒部分を湾曲させることによって円筒 部分198に傾きをつけることもできる。ノズル延長具の着脱をし易くするため に、ノズル延長具192の円筒部分198の外表面にレンチ用平面部等を設ける ことが望ましい。 スラグ飛散作業用のランスアセンブリは、容器の耐火物ライニングのどの部分 が劣化してスラグ付着処理が必要なのかに応じて、主ノズルおよび/または補助 ノズルから種々の角度で延びた1個以上のノズル延長具192を備える。同様の ノズル延長具を、スカル除去および酸素精錬(後燃焼を含む)の緊急時専用に最 適化することができる。もちろん、主ノズル用、補助ノズル用として種々の形態 のノズル延長具セットを用いることができる。同様に、特定のノズル延長具セッ トの中で、ノズル延長具毎に形態および傾きを変えておくこともできる。 更に、ノズル延長具192の断面形状を種々に変えて、主ノズルまたは補助ノ ズルから排出されるガスの速度を変えるようにもできる。例えば、ノズル延長具 の流出口を取り付け相手のノズルの流出口よりも絞ればガス排出速度が大きくな る。 図17に、本発明のランスの第3の望ましい態様として、二重流 路式ランスアセンブリの全体を242で示す。ランス242は下端部244と上 端部246を有する。先端部材248が下端部244に配置されており、配送部 材250が下端部244から長手方向Lにそって上方へ間隔をおいた位置に配置 されている。主ノズル252が先端部材248に配置されている。補助ノズル2 54は下端部244から上方へ間隔をおいて配送部材250内にある。主ノズル および補助ノズルはそれぞれランスの長手軸Lに対して個別の軸Cに沿って延び ている。 ハウジング256はランスの上端部にあり、従来公知の構造でよい。ハウジン グ256には上端部266と下端部276がある。補助ガス流入パイプ274が ハウジング256の上端にある開口に接続している。冷媒供給パイプ284と冷 媒戻しパイプ292がそれぞれハウジング下端にある対応の開口に接続している 。 上部の半径方向一番外側のパイプ294はハウジング256の下端に溶接され ている。外側パイプ294の下端は配送部250に溶接されている。 補助ノズル254(そのうちの1個のみを図示)はランス242の長手軸Lの 周りに円周方向に沿って等間隔に配置、されることが望ましい。補助ノズル25 4は軸Lから半径方向外向きになっている。 下部の半径方向一番外側のパイプ300は上端が配送部材250に溶接されて いる。パイプ300の下端は先端部材248に溶接されている。 上部の半径方向一番外側のパイプ294に対して内側へ間隔をおいて同心円状 に配置された上部パイプ302は上端がハウジング256に溶接されており、下 端は、配送部材250に溶接されたスリーブ306に係合する。下部パイプ30 8は下部パイプ300に対 して内側へ間隔をおいて同心円状に配置されている。パイプ308の下端は、先 端部材248に溶接されたスリーブ310に係合する。 上部パイプ324はパイプ302に対して内側へ間隔をおいて同心円状に配置 されている。パイプ324は上端がハウジング256に溶接されている。パイプ 324の下端は配送部材250に溶接されている。上方へ延びたスリーブ326 は配送部材250に溶接されている。パイプ308の内側に同心円状に下部パイ プ328がある。パイプ328の上端はスリーブ326に係合する。パイプ32 8の下端は先端部材に溶接されている。 主ガス流入パイプ336はハウジング256の上端部分に溶接されている。主 ガス流入パイプ336はライン24および26を介してガス供給源に接続してい る。半径方向一番内側のパイプ346はランスの上端から配送部材まで延びてい る。パイプ346は上端がハウジング256の上端に溶接されていて、主ガス流 入パイプ336と流体が通じている。パイプ346はスリーブ326に接続して いる。 主ガス流路348、補助ガス流路350、ランス冷媒取り込み流路352およ びランス冷媒流出路358は、本明細書中の開示から明らかなようにランスの各 パイプで画定される。ガスは、ガス供給源からライン24、26を介してランス を通り切換バルブあるいは制御バルブ列138に達し、このバルブにより酸素含 有ガスおよび不活性ガスが主ガス流入パイプ336および補助ガス流入パイプ2 74へ配送される。次にガスは、主ガス流入パイプ336から流路348を通っ てノズル255に、補助ガス流入パイプ374から流路350をとおって補助ノ ズルに達する。 水等の冷媒が冷媒供給源から冷媒供給ラインヘ供給され、ランス 冷媒取り込み流路352を通り、先端部材248に入り、ランス冷媒流出路35 8を通り、冷媒戻しラインに達して、冷媒供給源へ戻る。 以下に、本発明のランスの設計情報の一例を説明する。精錬ランスおよび補助 ランスは適当な長さでよい。例えば、各ランスの長さは78フィート程度である 。各ランスは鋼製である。補助ノズルはランスの底から上向きに特定の間隔をお いて配置される。間隔は、望ましくは約2〜10フィート、更に望ましくは約6 〜8フィートの範囲である。ランスの各パイプは直径が例えば6〜14インチの 範囲でよい。主ノズルおよび補助ノズルはどのような直径でもよい。例えば、補 助ノズルは直径約1/2インチ、主ノズルは直径約2インチでよい。 主ノズル角は長手軸から約5°〜約20°の範囲内であることが望ましい。以 下に、本発明のいずれの態様においてもノズル延長具を用いて調節できる、主ノ ズルを通るガス流の角度αの範囲を説明する。 炉の下端部分の耐火物壁を補修するスラグ飛散処理には、主ノズル角αはラン スの長手軸に対して約10°〜約20°の範囲内に調節することが望ましい。こ のような広角で吹き付けることにより、スラグが外方へ投げ出され、炉の下端部 分の耐火物壁に堆積する。 炉のコーン部の耐火物壁を補修するスラグ飛散処理には、主ノズル角αはラン スの長手軸に対して約8°〜約15°の範囲内に調節することが望ましい。ノズ ルがこの角度で延びていると、スラグが高速で空中へ放り出されて炉のコーン部 に到達でき、そこの耐火物壁の補修ができる。 炉のトラニオン部の耐火物壁を補修するスラグ飛散処理には、主ノズル角αは ランスの長手軸に対して約100〜約14°の範囲内 に調節することが望ましい。 スカル除去処理には、個々の補助ノズルはランス長手軸に対して約60°〜約 75°の範囲内の角度βとすることが望ましい。ノズル角が60°より大きいこ とが望ましく、約75°であることが更に望ましい。 単一流路式、二重流路式のいずれの場合にも、主ノズルの個数はいくつでもよ いが、4個〜5個が望ましい。配送部材の補助ノズルの個数はいくつでもよいが 、8〜14個が望ましい。 望ましい第2、第3の態様のランスの作動の一般的な概要としては、基本的な 精錬ランス16を作動位置に旋回させ、炉内の吹錬位置に降下させる。この状態 で、鋼スクラップおよび溶融鉄を含む材料の浴を炉内に装入する。次いで、精錬 ランスから溶湯に高圧・高純度酸素を吹き付けて溶融金属の精錬を開始する。炉 内にフラックスを装入してスラグ層を形成する。精錬ランス16を用いて溶融金 属を鋼へ精錬したら、ランスを炉から引き上げ、待機位置へ旋回させる。次いで 、鋼のサンプリングを行って、炉から出湯する。 次いで、本発明の補助ランスを待機位置から炉上方の作動位置へ旋回させる。 次いで、ランスを炉内のスラグ飛散処理用吹き付け位置まで降下させる。スラグ 飛散処理は各ヒート終了毎に行うことが望ましく、詳しくは後に説明する。スラ グ飛散処理の後、補助ランスを炉から引き上げ、待機位置へ旋回させ、炉底の残 留スラグを出湯孔から除去する。スラグ飛散処理は炉内に溶湯が有っても無くて も行える。次いで、また炉への装入を行い、ランス16を作動位置へ旋回させて 次のヒートに備える。 スカル除去処理は毎日1回程度、出湯前または出湯後に行うことが望ましい。 出湯前にスカル除去を行うことが望ましい。スカル除去処理の場合、単一流路式 補助ランスは引き上げて主ノズルにプラ グを挿入する。精錬ランス16は待機位置へ旋回させ、補助ランスは待機位置へ 旋回させる。次いで、プラグを挿入した単一流路式補助ランスを炉内の吹き付け 位置にまで降下させる。酸素ガスを補助ノズルからだけ吹き出させ、スカルに衝 突させてこれを溶融させる。本発明の二重流路式ランスの場合には、不活性ガス を主ノズルから吹き出させてその閉塞を防止する。スカル除去処理については後 に詳細に説明する。スカル除去処理が終了したら、補助ランスを引き上げて待機 位置へ旋回させ、従来の精錬ランスを旋回させて作動位置へ戻す。次に、プラグ を外して、本発明のランスをスラグ飛散処理用に準備する。 スラグ飛散処理の詳細について図13を参照して説明する。スラグ飛散処理を する準備として、従来の精錬ランスを待機位置へ移動させた後の通常の状態で、 望ましくは鋼を炉から出湯した後に、炉底の残留スラグを塩基度比すなわちV比 (SiO2濃度に対するCaO濃度の比)が2より大になるように調整すること が望ましい。V比約3.4を用いることが望ましい。追加のMgOも、望ましく はドロマイト石灰として、飽和MgOより過剰の量、典型的にはスラグ体積の7 .0%をスラグ中に装入する。これによりスラグが適当な堅さ(粘度)と厚さに なり、スラグ中の耐火物MgO粒子の塊が耐火物壁へ飛散して付着し補修できる 。 容器22から溶融金属浴を出湯した後に、図示のようにランス28’を再び容 器に挿入する(主ノズルにはプラグをせずに)。この例では、切換バルブの調整 により窒素ガスのみがガス流入パイプ98’に配送されるようにした。これによ り、窒素ガスのみが主ノズルおよび補助ノズルの両方から排出される。スラグ飛 散処理が完了したら、切換バルブを操作してランス28’を通るガス流を全て止 め、ランスを容器から引き上げる。 第3の望ましい態様による二重流路式ランスアセンブリ242を用いたスラグ 飛散処理の場合、切換バルブを操作して窒素ガスを主ガス流入パイプに導き、主 ガス流路を降下させ、主ノズルを通す。また、切換バルブを操作して窒素ガスを 補助ガス流入パイプに導き、補助ガス流路を降下させ、補助ノズルを通す。 単一流路式でも二重流路式でも、ノズルから出た窒素ガスが炉内(望ましくは 出鋼後)の残留スラグと接触する。しかし、スラグ飛散処理は炉内に溶湯が有っ ても無くても行うことができる。主ノズルから出る窒素ガスがスラグの飛散を行 う主体である。単一流路式および二重流路式のいずれの場合もスラグ飛散処理中 に、補助ノズルを通る窒素ガスがスカルによる補助ノズルの閉塞を防止する。ス ラグ飛散処理により、スラグが耐火物壁の劣化部分に投げ上げられてその凝固点 近くまで冷やされる。冷えたスラグが壁に付着する。コーン部近くの耐火物壁が 劣化している場合、炉内にある溶湯と一緒にスラグが飛散して耐火物壁の上部に スラグが投げ上げられ易くなることが望ましい。スラグ飛散処理の継続時間は典 型的には2〜4分である。 以下に、単一流路式および二重流路式の場合のスラグ飛散処理のためのガスの 速度、体積および圧力に関する代表的なパラメータについて説明する。窒素ガス の吹き出し速度はマッハ1〜マッハ2程度の超音速である。主ノズルおよび補助 ノズルから吹く窒素ガスの圧力はゲージ圧で約140〜220ポンド/平方イン チ(psig)の範囲である。スラグ飛散処理中に主ノズルおよび補助ノズルか ら吹く不活性ガスの流速は約17,000〜35,000標準立方フィート/分 (SCFM)の範囲である。 スラグ飛散処理は炉の休止期間削減に極めて有効であることが分かった。従来 、スラグ飛散処理を行わなかった場合、耐火物壁を交 換する必要なく操業できるヒート数は約3,000〜8,000ヒートであった 。本発明の第2および第3の態様による構造のランスを用いてスラグ飛散処理を 行うと、1基の塩基性酸素炉で耐火物壁を交換せずに約18,000〜22,0 00ヒートの操業ができるという実績が得られている。 以下に、図14を参照して、単一流路式ランス28’を用いたスカル除去処理 の詳細を説明する。ランスアセンブリ28’をスカル除去用に準備するために、 ランスへのガスを全て止める。ランスの先端部材を容器フード164の上方へ引 き上げてから、作業者が主ノズルを操作できる位置まで旋回等により移動させ、 取り外し可能プラグを主ノズルに挿入する。 全ての主ノズルにプラグをしたら、再びランスを容器に対する作動位置にまで 移動させてから容器の中に挿入し、補助ノズルが容器口のスラグ堆積部168に 向く位置にする。切換バルブを開いて酸素をガス流入パイプ98’に配送すると よい。主ノズルにはプラグをしてあるので、共通ガス流路106’を流れる酸素 は補助ノズルからのみ排出される。したがって、炉は主ノズルからの酸素ガスに 接触することも損耗させられることもない。プラグはまた、主ノズルがスカルで 閉塞することも防止する。もし主ノズルにプラグをせずにガスを流さないと閉塞 が起きる。 第3の態様による二重流路式ランスアセンブリ242を用いてスカル除去を行 う場合、切換バルブを操作して酸素ガスを補助ガス流入口に導き、補助ガス流路 を降下させ、ランスの補助ノズルから吹き出させる。また、切換バルブによって 窒素ガスを主ガス流入パイプに導き、主流路を降下させ、ランスの主ノズルから 吹き出させる。窒素ガスを主ノズルに流すことによりスカルによる主ノズルの閉 塞が防止される。したがって、二重流路式ランスアセンブリの場合 には、スカル除去処理中に主ノズルにプラグをする必要がない。 次に、単一流路式でも二重流路式でも、補助ランスを昇降させて高圧酸素をコ ーン部のスカルに衝突させてスカルを溶融させる。スカル除去の継続時間は典型 的には3〜6分である。 以下に、単一流路式および二重流路式のランスを用いたスカル除去処理のガス の速度、体積および圧力の典型的なパラメータについて説明する。酸素ガスの望 ましい吹き付け速度はマッハ1.9〜マッハ2.5の範囲である。より望ましい 酸素ガスの吹き出し速度は約マッハ2.2である。スカル除去処理において主ノ ズルと補助ノズルから吹く酸素ガスの総流量は5,000〜13,000SCF Mの範囲である。酸素ガスの吹き出し圧力は約200psigである。窒素ガス の吹き出し圧力は165〜200psigである。 以上、本発明をある程度具体的な例で説明したが、もちろん、ここに記載した 望ましい態様は単なる例であって、請求の範囲に記載した本発明の趣旨および範 囲を逸脱せずに種々の変更ができることは言うまでもない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),AU,BR,CA,C N,JP,KR,MX (72)発明者 グッドソン,ケネス エム. アメリカ合衆国,インディアナ 46323, ハモンド,オハイオ ストリート 6727 (72)発明者 ライマーカイク,ニコラス エム.ジュニ ア アメリカ合衆国,ペンシルバニア 15005, バーデン,グリーン フォレスト ドライ ブ 126

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.製鋼炉の浄化および保守に用いるランス装置であって、 細長いランス本体であって、該炉内に入る端部の近くにある少なくとも1個の 第1ノズル開口と、該第1ノズル開口から上方へ間隔をおいて配置された少なく とも1個の第2ノズル開口と、該本体内を通ってそれぞれ該第1ノズル開口およ び該第2ノズル開口に達する第1および第2の流路を画定する構造体とを有し、 該流路同士が相互に流体が通じ合わないように隔離されている細長いランス本体 、および 上記各流路に種々のガスを選択的に導入するガス供給手段であって、異種また は同種のガスを上記第1ノズル開口および第2ノズル開口から同時に放出するよ うに上記ランス装置が作動でき、上記ガスとして不活性ガスおよび酸素含有ガス を含むガス供給手段、 を備えたランス装置。 2.請求項1記載のランス装置において、該ガス供給手段が、酸素含有ガス供 給源と該第1および第2の流路とに接続した第1のバルブ手段を備え、該第1の バルブ手段は該酸素ガス供給源を上記流路の両方に接続する第1の位置と該酸素 ガス供給源を上記流路のうち選択した一方に接続する第2の位置とに操作可能で あり、該ガス供給手段は更に、不活性ガスを含むガス供給源に接続した第2のバ ルブ手段を備え、該第2のバルブ手段は該不活性ガス供給源を上記流路の両方に 接続する第1の位置と該不活性ガス供給源を上記流路のうち選択した一方に接続 する第2の位置とに操作可能であるランス装置。 3.請求項1記載のランス装置において、該ランス本体が長手軸に沿って延び ており、該第1ノズル開口の各々が該長手軸に対して 約5°〜約20°の範囲の角度でガス流進路に沿って延びているランス装置。 4.請求項1記載のランス装置において、該ランス本体が長手軸に沿って延び ており、該第2ノズル開口の各々が該長手軸に対して約60°〜約75°の範囲 の角度でガス流進路に沿って延びているランス装置。 5.請求項1記載のランス装置において、該ランス本体が長手軸に沿って延び ており、該第1ノズル開口の各々が該長手軸に対して約8°〜約20°の範囲の 角度でガス流進路に沿って延びており、該第2ノズル開口の各々が該長手軸に対 して約60°〜約75°の範囲の角度でガス流進路に沿って延びているランス装 置。 6.請求項1記載のランス装置において、該第1ノズル開口から種々の角度で ガスの流れを導くために該第1ノズル開口に挿入可能な少なくとも1個のノズル 延長具を備えたランス装置。 7.製鋼炉の浄化および保守に用いるランス装置であって、 細長いランス本体であって、該炉内に入る端部の近くにある少なくとも1個の 第1ノズル開口と、該第1ノズル開口から上方へ間隔をおいて配置された少なく とも1個の第2ノズル開口と、該本体内を通って該第1ノズル開口および該第2 ノズル開口に達する単一の流路を画定する構造体とを有する細長いランス本体、 および 上記流路に種々のガスを選択的に導入するガス供給手段であって、異種または 同種のガスを上記第1ノズル開口および第2ノズル開口から同時に放出するよう に上記ランス装置が作動できるガス供給手段、 を備えたランス装置。 8.請求項7記載のランス装置において、該ランス本体が長手軸に沿って延び ており、該第1ノズル開口の各々が該長手軸に対して 約5°〜約20°の範囲の角度でガス流進路に沿って延びているランス装置。 9.請求項7記載のランス装置において、該ランス本体が長手軸に沿って延び ており、該第2ノズル開口の各々が該長手軸に対して約60°〜約75°の範囲 の角度でガス流進路に沿って延びているランス装置。 10.請求項7記載のランス装置において、該ランス本体が長手軸に沿って延 びており、該第1ノズル開口の各々が該長手軸に対して約8°〜約20°の範囲 の角度でガス流進路に沿って延びており、該第2ノズル開口の各々が該長手軸に 対して約60°〜約75°の範囲の角度でガス流進路に沿って延びているランス 装置。 11.請求項7記載のランス装置において、該第1ノズル開口から種々の角度 でガスの流れを導くために該第1ノズル開口に挿入可能な少なくとも1個のノズ ル延長具を備えたランス装置。 12.製鋼炉の浄化および保守に用いるランス装置であって、 細長いランス本体であって、円筒体と、該円筒体の下端にあって該炉内に入る 先端部材と、該先端部材内に配置された少なくとも1個の第1ノズル開口と、該 第1ノズル開口から上方へ間隔をおいて該円筒体内に配置された少なくとも1個 の第2ノズル開口と、該本体内を通って該第1ノズル開口および該第2ノズル開 口に達する少なくとも1個の流路を画定する構造体とを有する細長いランス本体 、および 上記流路に種々のガスを選択的に導入するガス供給手段であって、異種または 同種のガスを上記第1ノズル開口および第2ノズル開口から同時に放出するよう に上記ランス装置が作動でき、上記ガスとして不活性ガスおよび酸素含有ガスを 含むガス供給手段、 を備えたランス装置。 13.請求項12記載のランス装置において、該第1ノズル開口を通るガスの 流れを止めるための少なくとも1個のプラグ部材を更に備えたランス装置。 14.請求項13記載のランス装置において、該第1ノズル開口の各々の一部 がネジ付内表面で画定されており、該プラグ部材の各々が該ネジ付内表面に係合 するネジ付外表面を有しているランス装置。 15.請求項12記載のランス装置において、該第1ノズル開口から種々の角 度でガスの流れを導くために該第1ノズル開口に挿入可能な少なくとも1個のノ ズル延長具を備えたランス装置。 16.請求項15記載のランス装置において、該第1ノズル開口の各々の一部 がネジ付内表面で画定されており、該ノズル延長具の各々が該ネジ付内表面に係 合するネジ付外表面を有しているランス装置。 17.塩基性酸素炉内でランスを作動させる方法であって、下記の工程: a)該ランスを移動の軸に沿って該塩基性酸素炉内へ移動させる工程、 b)不活性ガスを含むガスを該ランスから該移動の軸に対して約5°〜約20 °の角度を成す方向に吹き出させる工程、および c)酸素含有ガスを該ランスから該移動の軸に対して約60°〜約75°の角 度を成す方向に吹き出させる工程、 を含む方法。 18.請求項17記載の方法において、該工程b)は該ランスの下端部から吹 き出させる工程であり、該工程c)は該ランスの該下端部から間隔をおいた部分 から吹き出させる工程である方法。 19.塩基性酸素炉内でランスを作動させる方法であって、下記 の工程: a)該ランスを移動の軸に沿って該塩基性酸素炉内へ移動させる工程、 b)該ランスの下端部から不活性ガスを吹き出させる工程、 c)該ランスの該下端部から間隔をおいた部分から酸素含有ガスを吹き出させ る工程、 を含む方法。 20.塩基性酸素炉の浄化および保守を同じランスで行う方法であって、下記 の工程: a)ランスを移動の軸に沿って該塩基性酸素炉内に移動させて、該ランスの端 部を該塩基性酸素炉の底から所定距離の位置にする工程、 b)不活性ガスをスラグに吹き付けて該スラグを該塩基性酸素炉の壁に堆積さ せる工程であって、該不活性ガスを該ランスから該移動の軸に対して約5°〜約 20°の角度を成す流路に沿って排出することにより上記吹き付けを行う工程、 および c)該塩基性酸素炉の壁のスカル堆積物に酸素含有ガスを吹き付ることにより 該塩基性酸素炉のスカル除去を行う工程であって、該酸素含有ガスを該ランスか ら該移動の軸に対して約60°〜約75°の角度を成すガス流進路に沿って排出 することにより上記スカル除去を行う工程、 を含む方法。 21.請求項20記載の方法において、該不活性ガスを該ランスの下端部から 排出し、該酸素含有ガスを該下端部から上方へ間隔をおいた部分から排出する方 法。 22.塩基性酸素炉を浄化する方法であって、下記の工程: a)ランスを移動の軸に沿って該塩基性酸素炉内に移動させて、 該ランスの端部を該塩基性酸素炉の底から所定距離の位置にする工程、 b)該ランスの下端部から不活性ガスを吹き出させる工程、および c)該塩基性酸素炉の壁のスカル堆積物に酸素含有ガスを吹き付けることによ り該塩基性酸素炉のスカル除去を行う工程であって、該酸素含有ガスを該ランス から該移動の軸に対して約60°〜約75°の角度を成すガス流進路に沿って排 出することにより上記スカル除去を行う工程、 を含む方法。 23.塩基性酸素炉の浄化を行う方法であって、下記の工程: a)ランスを移動の軸に沿って該塩基性酸素炉内に移動させて、該ランスの端 部を該塩基性酸素炉の底から所定距離の位置にする工程、 b)該ランスの下端部にあるノズル開口にプラグ部材を挿入する工程、および c)該塩基性酸素炉の壁のスカル堆積物に酸素含有ガスを吹き付けることによ り該塩基性酸素炉のスカル除去を行う工程であって、該酸素含有ガスを該ランス から該移動の軸に対して約60°〜約75°の角度を成す流路に沿って排出する ことにより上記スカル除去を行う工程、 を含む方法。 24.塩基性酸素炉の保守を行う方法であって、下記の工程: a)ランスを移動の軸に沿って該塩基性酸素炉内に移動させて、該ランスの端 部を該塩基性酸素炉の底から所定距離の位置にする工程、 b)不活性ガスをスラグに吹き付けて該スラグを該塩基性酸素炉 の壁に堆積させる工程であって、該不活性ガスを該ランスの下端部から該移動の 軸に対して約5°〜約20°の角度を成す流路に沿って排出することにより上記 吹き付けを行う工程、および c)該ランスの該下端部から間隔をおいた部分から不活性ガスを吹き出させる 工程、 を含む方法。 25.請求項24記載の方法において、該不活性ガスを該ランスの下端部から 調節可能な流路に沿って吹き出させる方法。 26.請求項25記載の方法において、該ランスの該下端部からの該不活性ガ スの吹き出しを、a)約10°〜約20°、b)約8°〜約15°およびc)約 10°〜約14°から成る群から選択した角度範囲で行う方法。 27.少なくとも1個のガス供給源に通じ得るランスアセンブリであって、 ハウジング、 中心軸、該ハウジングに取り付けられた第1端、および先端部材を備えた第2 端を有する円筒部材であって、少なくとも1個の主ノズル、少なくとも1個の補 助ノズル、および該主ノズルおよび該補助ノズルに通じる少なくとも1個のガス 流路を備えた円筒部材、および 該主ノズルおよび該補助ノズルのうちの少なくとも一方から酸素含有ガスおよ び不活性ガスを選択的に排出できる選択排出手段、を備えたランスアセンブリ。 28.請求項27記載のランスアセンブリにおいて、該ガス流路が、該主ノズ ルに通じる主ガス流路と該補助ノズルに通じる補助ガス流路とを含み、該主ガス 流路が該補助ガス流路とは隔離されており通じ合っていないランスアセンブリ。 29.請求項28記載のランスアセンブリにおいて、該選択排出手段が、第1 ガス供給源に通じ得る第1流入口と、第2ガス供給源に通じ得る第2ガス流入口 と、該主ガス流路に実効的に接続した第1流出口と、該補助ガス流路に実効的に 接続した第2流出口と、該第1流入口および該第2流入口を該第1流出口および 該流出口に選択的に通じさせるためのバルブ手段とを備えているランスアセンブ リ。 30.請求項29記載のランスアセンブリにおいて、該バルブ手段が、該第1 流入口および該第1流出口に接続した第1バルブと、該第1流入口および該第2 流出口に接続した第2バルブと、該第2流入口および該第1流出口に接続した第 3バルブと、該第2流入口および該第2流出口に接続した第4バルブとを含む2 位置バルブの列を含むランスアセンブリ。 31.請求項30記載のランスアセンブリにおいて、該第1バルブ、該第2バ ルブ、該第3バルブおよび該第4バルブを開閉する手段を更に含むランスアセン ブリ。 32.請求項27記載のランスアセンブリにおいて、該主ノズルおよび該補助 ノズルが該先端部材内にあるランスアセンブリ。 33.請求項27記載のランスアセンブリにおいて、該主ノズルが該先端部材 内にあり、該補助ノズルが該円筒部材内の、該先端部材から上方へ間隔をおいた 位置にあるランスアセンブリ。 34.請求項27記載のランスアセンブリにおいて、単一のガス流路が該主ノ ズルおよび該補助ノズルに通じているランスアセンブリ。 35.請求項27記載のランスアセンブリにおいて、該主ノズルの各々が該中 心軸から約5°〜約20°の範囲内の角度で外方へ偏向しているランスアセンブ リ。 36.請求項27記載のランスアセンブリにおいて、該補助ノズルの各々が該 中心軸から約30°以上の角度で外方へ偏向しているランスアセンブリ。 37.請求項27記載のランスアセンブリにおいて、該主ノズルを通るガス流 の角度を調節するために該主ノズルに挿入可能な少なくとも1個の筒状のノズル 延長具を更に含むランスアセンブリ。 38.請求項37記載のランスアセンブリにおいて、ガスが該主ノズル内をガ ス流軸の方向に流れ、該ノズル延長具の各々が該ガス流軸に対して傾いているラ ンスアセンブリ。 39.請求項37記載のランスアセンブリにおいて、該ノズル延長具を該主ノ ズルに取り外し可能な状態で固定するための少なくとも1個の締結手段を更に含 むランスアセンブリ。 40.請求項39記載のランスアセンブリにおいて、該締結手段の各々が、該 ノズル延長具および該主ノズルに設けた対応するネジ部を含むランスアセンブリ 。 41.請求項39記載のランスアセンブリにおいて、該締結手段の各々が、 該ノズル延長具および該主ノズルに設けた少なくとも1個のラッチ部材、およ び 該ラッチ部材と係合できる少なくとも1個の窪み状スロットであって、該ノズ ル延長具および該主ノズルの他方に設けたスロット、を含むランスアセンブリ。 42.請求項27記載のランスアセンブリにおいて、該主ノズルを通るガス流 を止めるために該主ノズルに挿入できる少なくとも1個のプラグ部材を更に含む ランスアセンブリ。 43.請求項42記載のランスアセンブリにおいて、該プラグ部材を該主ノズ ル内に取り外し可能な状態で固定するための少なくと も1個の締結手段を更に含むランスアセンブリ。 44.請求項43記載のランスアセンブリにおいて、該締結手段が、該プラグ 部材および該主ノズルに設けた対応するネジ部を含むランスアセンブリ。 45.請求項43記載のランスアセンブリにおいて、該締結手段が、 該プラグ部材および該主ノズルに設けた少なくとも1個のラッチ部材、および 該ラッチ部材と係合できる少なくとも1個の窪み状スロットであって、該プラ グ部材および該主ノズルの他方に設けたスロット、を含むランスアセンブリ。
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