JP2000508413A - シート弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、磁気アーマチュア（４）に連結された弁閉鎖部材（５）と、弁ケーシング（６）内で弁座（７）に対して弁閉鎖部材（５）を基本位置に位置決めするためのばねと、磁気アーマチュアと、この磁気アーマチュア（４）を並進運動させるための弁コイルとを備えた、少なくとも２つの圧力媒体通路（８，８’）の間で空気圧または液圧を制御するシート弁に関する。圧力媒体流量を可変制御するために、磁気アーマチュア（４）の回転運動を発生し、この回転運動を弁閉鎖部材（５）に伝達するための手段（１，２，２’，３，３’）が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】 シート弁 本発明は、請求項１の上位概念に記載した、少なくとも２つの圧力媒体通路の 間で空気圧または液圧を制御するシート弁に関する。 ドイツ連邦共和国特許出願公開第４０３０５７１号公報により、液圧を制御す るための、通電しないときに閉じる電磁式シート弁が既に知られている。このシ ート弁は弁閉鎖部材を取付けた磁気アーマチュアと、弁ケーシング内で固定され た弁座に対して弁閉鎖部材を所定の初期応力で押し付けるばねと、薄壁状の弁ス リーブ内に保持された磁心と、弁スリーブに固定された弁コイルとからなってい る。弁コイルの巻線は、磁気アーマチュアが専ら並進運動を行い、それによって 弁閉鎖部材が弁コイルの電磁的な励磁に依存してストロークに従って開閉される ように設計されている。それによって、比較的に迅速なストローク運動によって ２進切り換え状態が生じる。しかし、これによって流量を可変に調節することは できない。 本発明の課題は、弁閉鎖部材の固有の並進運動にわたって、できるだけ小さな 必要電気エネルギーで流量を可変調節することができる、冒頭に述べた種類のシ ート弁を、簡単かつ信頼性のある手段によって改良することである。 この課題は本発明に従い、冒頭に述べた種類のシート弁において、請求項１記 載の特徴によって解決される。 次に、２つの実施の形態の説明から、本発明の他の特徴、効果および用途が明 らかになる。 図１は本発明対象物の重要な要素の合目的な構造を示す図、 図２は本発明対象物のために使用される回転磁界巻線と磁気アーマチュアの平 面図である。 図１は電流を通じていないときに閉じる、空気圧または液圧を制御するための シート弁の一部を拡大して示している。シート弁はほぼ球状の弁閉鎖部材５を備 えている。この弁閉鎖部材は図示した基本位置で、ほぼ板状の弁座７に接触し、 密閉している。突棒２に対する先細の移行範囲が弁閉鎖部材５に接続している。 この場合、突捧２はスリーブ２’内でできるだけ漏れを生じないようにシールさ れている。スリーブ２’の壁には穴３’が設けられている。この穴は図示では突 棒２のシャフトによって圧力媒体を漏らさぬように覆われている。穴３’と反対 の突棒２のシャフト部分には、制御溝として作用する制御通路１が設けられてい る。この制御通路は突棒２を回転させることにより穴３’と重なることができる 。穴３’は弁ケーシング６内の環状室を介して圧力媒体通路８’に連通している 。一方、図示において弁閉鎖部材５の下方に接続された圧力媒体通路８は、弁閉 鎖部材５の閉鎖位置と、穴３’を閉鎖する突棒２のシャフト範囲によって、圧力 媒体通路８’から分離されている。図１は弁閉鎖部材５の範囲の構造要素を示し ており、実施の形態を詳細に示していない。従って、図１は本発明の原理図であ ると見なされる。突棒２につながる弁部分は図示されていないが、原理的にはド イツ連邦共和国特許出願公開第４０３０５７１号公報記載のシート弁の設計から 出発する。この設計によれば、閉じた弁ケーシング６内で磁気アーマチュア４が 突棒２に付設され、磁気アーマチュアは磁気アーマチュアストロークを生じる弁 コイルによって取り囲まれている。 磁気アーマチュア４とコイル巻線の本発明による構造の詳細は、次の図２に基 づく説明から明らかになる。図２は横断面形状がほぼ星形（放射状）に形成され た磁気アーマチュア４の平面図である。この磁気アーマチュアは弁ケーシング６ 内で並進および回転運動可能である。磁気アーマチュア４の範囲においてハッチ ングを付けたスリーブ状の弁ケーシング６は、その外壁に、回転磁界巻線３を備 えている。この回転磁界巻線は給電に応じて、ひいては回転磁界の変化に応じて 、磁気アーマチュア４を所定の角度だけ回転させる。それによって、突棒２の制 御溝（制御通路１）は穴３’と多少重なる。それによって、弁閉鎖部材５の開放 時に、両圧力媒体通路８，８’の間で圧力媒体が流通することができる。機能は リラクタンスモータの作動原理に一致している。この作動原理では、回転磁界巻 線３内に回転磁界が発生する際に、磁気アーマチュア４ひいては突棒２が任意に 調節可能な回転速度で回転する。それによって、圧力媒体流量ひいては穴３’が 通路１と重なる時間インターバルが任意に変更可能である。制御プロセスの際同 様に、磁気アーマチュア４の回転方向の逆転が可能であるので、この磁気アーマ チュアは、穴３’と交互に重ねるために、突棒２を一時的に往復回転させること が可能である。磁気アーマチュア４の往復運動のために必要な弁コイルは構造的 に回転磁界巻線３に一体化することが可能である。その際、弁コイルは互いに独 立制御可能な２つの巻線部分を備えている。一方の部分は弁を開閉するためのも のであり、他方の部分は磁気アーマチュア４の回転角度の方向づけのためのもの である。 本発明の対象は、回転磁界作用と磁気アーマチュアの並進運動が互いに別々に かつ重ね合せて可能であるという利点を有する。これは、突棒２が閉鎖位置にお いても開放位置においても回転可能であり、それによって必要に応じて穴３’と 通路１の間の制御横断面を多かれ少なかれ予備調節するかあるいはその代わりに 磁気アーマチュアのストローク運動の間この制御横断面を変更することができる ことを意味する。従って、流量が同様に制御または調節可能である。この場合、 流体の圧力変化は磁気アーマチュアの必要な調節力に悪影響を与えない。本発明 の対象は磁気アーマチュアの小さな空隙によってエネルギー的に望ましい弁の開 閉を保証する。 参照符号リスト １ 制御通路 ２ 突棒 ２’ スリーブ ３ 回転磁界巻線 ３’ 穴 ４ 磁気アーマチュア ５ 弁閉鎖部材 ６ 弁ケーシング ７ 弁座 ８，８’ 圧力媒体通路

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．磁気アーマチュアに連結された弁閉鎖部材と、弁ケーシング内で弁座に対し て弁閉鎖部材を基本位置に位置決めするためのばねと、磁気アーマチュアと、こ の磁気アーマチュアを並進運動させるための弁コイルとを備えた、特に自動車ブ レーキ装置に使用するための、少なくとも２つの圧力媒体通路の間で空気圧また は液圧を制御するシート弁において、圧力媒体流量を可変制御するために、磁気 アーマチュア（４）の回転運動を発生し、この回転運動を弁閉鎖部材（５）に伝 達するための手段（１，２，２’，３，３’）が設けられていることを特徴とす るシート弁。 ２．圧力媒体流量を可変制御するための手段として、制御通路（１）を備えた突 棒（２）が磁気アーマチュア（４）を弁閉鎖部材（５）に連結していることを特 徴とする請求項１記載のシート弁。 ３．圧力媒体流量を可変制御するための手段として、弁閉鎖部材（５）が弁座（ ７）と弁ケーシング（６）の間を封止するスリーブ（２’）内を案内され、この スリーブがその壁を貫通する穴（３’）を備えていることを特徴とする請求項１ または２記載のシート弁。 ４．磁気アーマチュア（４）の回転運動を発生するための手段として、回転磁界 巻線（３）が磁気アーマチュアストロークを生じる弁コイルの近くにおいて磁気 アーマチュア（４）を取り囲んでいることを特徴とする請求項１記載のシート弁 。 ５．突棒（２）が穴３’の上方においてスリーブ（２’）内で圧力媒体を漏らさ ぬように案内されていることを特徴とする請求項３記載のシート弁。 ６．制御通路（１）が長溝として形成され、この長溝が突棒（２）の回転角度位 置に依存して、スリーブ（２’）内の穴（３’）の少なくとも一部に重なること を特徴とする請求項２記載のシート弁。 ７．弁操作中の回転運動によって、個々の弁部品の間の静止摩擦が減少すること を特徴とする請求項１記載のシート弁。