【発明の詳細な説明】
定量スプレー 技術分野
本発明は、定量の流動性物質を噴射されるべきものへと運搬するための定量電
動スプレーまたは同じ様な電動運搬装置に関する。本発明は特に、単純な設計で
あって、便利であり、定量の流動性物質を断続的にスプレーまたは他の運搬する
ために使用者が容易に調節することができる、定量電動スプレーまたは同じ様な
電動運搬装置に関する。このスプレーはまた、スプレーのサイクル毎に噴射され
る流動性物質の量を調節することができるようにも設計されている。
背景技術
作業者のコストを減らし、作物の栽培の生産効率を高めるために、一般に、耕
耘機およびトラクターのような様々な農業機械が使用されている。しかし、これ
らの機械によって栽培された作物は、成長および生殖のために、しばしば栄養分
および/または肥料を必要とする。加えて、害虫からこれらの作物を守るために
、これらに対してたびたび農薬が散布される。これらの植物に栄養分、肥料、成
長調節物質、農薬またはその他の液状の農業用薬品を植物の一部分または土壌表
面の根の部分の近くに与えるために、栽培者は典型的には、作業者の手若しくは
足の力を必要とする手動の電動スプレー若しくは
アプリケータ、または電気モーター若しくはエンジンにより電力を供給されるコ
ンプレッサにより生じる圧力または駆動力を利用する電動スプレー若しくはイン
ジェクタを使用する。
前述の手動スプレーは、典型的には、比較的狭い栽培領域にこのような薬品を
スプレーするのに使用されるのに対し、電動スプレーは、典型的には、手動スプ
レーでは困難であるかもしれない広い領域について使用される。このような電動
スプレーは、薬品がコンプレッサによって生じる圧力によりノズルを通して押し
進められ、ノズルを通して農業用薬品を噴射することにより、栽培領域に対して
、農業用薬品を連続的に噴射することができる。言い換えると、使用者は、ホー
ス、噴射される物質のタンク、およびコンプレッサと順に連結されたノズルのハ
ンドルを抱え、作物の列に沿って動き、散布が必要な場所に、連続的に薬品をス
プレーまたは噴射する。
しかし、このタイプの電動スプレーを使用すると、使用者が、連続的または断
続的な散布の間、それぞれの植物に噴射される液体肥料、栄養分またはその他の
農業用薬品の正確な量または分量を調節することができない。そのため、噴射が
不規則になり、効率が低くなってしまう。また、手で抱えたノズルまたはトラク
ターに積んだアプリケータからの連続的な噴射が、列の間の植物のスペースが原
因で、一定不変に、それぞれの植物に必要な
量よりも多い薬品を与えてしまう。不規則さと結果としての過剰な噴射はしばし
ば、作物植物のターゲットにしていない部分の薬害を引き起こし、土壌表面およ
び作物により有害である農薬の残留分を残し、そして人間並びに家畜に害を与え
ることになり、環境を汚染し、そして作物生産のコストを上げる。
発明の開示
従って、本発明の目的は、サイクル毎の非常に短い時間内(例えば1秒以下)
に、定量の流動性物質を運搬することのできる定量電動スプレーまたは運搬装置
を提供することである。
本発明の他の目的は、運搬される流動性物質の定量または分量を決定するよう
に予め調節することのできる定量電動スプレーまたは運搬装置を提供することで
ある。
本発明のさらにもう一つの目的は、単純な設計で、使用者がそれぞれの用途に
応じて指、手または足で容易に、自由に調節することができる定量電動スプレー
または運搬装置を提供することである。
後述の詳細な説明より明らかになる、スプレーに関連した従来技術を超えた利
点と共に、少なくとも1つまたはそれ以上の先の目的は、ここで説明して権利を
請求する本発明により達成される。
一般的に、本発明は流動性物質を特定の場所に運搬するための電動運搬装置を
提供し、この電動運搬装置は、
予め決められた量の流動性物質を、流動性物質に加えられる流路圧力により、電
動運搬装置の少なくとも1つの流路を通して押し進めるためのポンプ手段、ポン
プ手段に作動的に連結され、少なくとも1つの流路が開いているときには電動ス
プレーから予め決められた量の流動性物質をスプレーすることができ、少なくと
も1つの流路が閉じているときには、予め決められた量の流動性物質が再び電動
スプレーの充填に向かうことができるというように、予め決められた量の流動性
物質が移動する少なくとも1つの流路を選択的に開閉するためのバルブ手段を含
む。
図面の簡単な説明
図1は、本発明に従った定量電動スプレーの一実施例の斜視図である。
図2は、図1のA−A線に沿って切断した、図1の定量電動スプレーの縦断面
図である。
図3は、スプレーモードにあるところを示した、図1の定量電動スプレーの縦
断面図である。
図4は、図1の定量電動スプレーのスプレー量調節機構の斜視図である。
図5は、充填モードにあるところを示した、定量電動スプレーの他の実施例の
縦断面図である。
図6は、スプレーモードにあるところを示した、図5の定量電動スプレーの縦
断面図である。
図7は、充填モードにあるところを示した、定量電動スプレーのさらに他の実
施例の縦断面図である。
図8は、スプレーモードにあるところを示した、図7の定量電動スプレーの縦
断面図である。
図9は、充填モードにあるところを示した、定量電動スプレーのさらに他の実
施例の縦断面図である。
図10は、スプレーモードにあるところを示した、図9の定量電動スプレーの
縦断面図である。
図11は、充填モードにあるところを示した、定量電動スプレーのさらに他の
実施例の縦断面図である。
図12は、スプレーモードにあるところを示した、図11の定量電動スプレー
の縦断面図である。
図13は、充填モードにあるところを示した、部分的に断面図になっている、
定量電動スプレーのさらに他の実施例の平面図である。
図14は、スプレーモードにあるところを示した、部分的に断面図になってい
る、図13の定量電動スプレーの平面図である。
図15は、図13の定量電動スプレーの側面図である。
図16は、図14の定量電動スプレーの側面図である。
発明を実施するための最良の形態
本発明の概念を実施する定量電動スプレーまたは同様
の運搬装置は、一般的に、定量の流動性物質を、コンプレッサなどからの加圧さ
れた空気により生じる流路圧力により、ノズルを通してスプレーまたは運搬する
ことができるようにするポンプ手段、およびポンプ手段に連結され、スプレーを
オンおよびオフにするバルブ手段を含む。
このような定量電動スプレーは、初めにスプレーの流路およびポンプチェンバ
に流動性物質を充填し、次にポンプ手段およびバルブ手段の動作により、ノズル
を通して定量の流動性物質を押し出すことにより働く。ポンプ手段の駆動力は、
コンプレッサにより生じる空気の高圧力であり、この空気が順に、ホースライン
、流路およびポンプチェンバ内の流動性物質を加圧する。ここで、バルブ手段は
、定量の物質がノズルから運搬され得るように、ポンプ手段に連結されている流
路を開閉する。
本発明の定量電動スプレーの好適実施例の一例が、図1において一般的に符号
10により示され、図1から4に関連して、ここで詳細に説明される。流動性物質
を特定の場所に運搬することのできるノズル手段(図示せず)が、典型的には一
方の端部のところで定量電動スプレー10に連結されており、コンプレッサ(図示
せず)に作動的に連結されたホースライン(図示せず)のような連結手段が、典
型的にはもう一方の端部のところでスプレー10に連結されている。一般的に従来
技術において知られ
ているように、ノズル手段は、図2に一般的に符号12により示されているバルブ
手段に連結することができ、バルブ手段12は、ノズル手段への流動性物質の移動
をさせたり妨げたりするために、開閉する。一般的に符号14により示されている
ポンプ手段は、定量の流動性物質をバルブ手段、最終的にはノズル手段に運搬し
、コンプレッサによって加圧される高圧の物質により駆動される。
ポンプ手段14において、ポンプ手段は、一方の端部のところでホースラインま
たは同様の連結手段(図示せず)の連結ステム(図示せず)に連結させることが
できる入口連結取付18を含む。第1の流路22および第2の流路24を含む第1の本
体20が、ホースラインから、連結取付18の向かい合った側部に配置されている。
第2の本体26が、第1の本体20の一方の端部に密着するようにして連結され、ポ
ンプチェンバ28を画成している。ガイドパイプ30が、第1の流路22の一方の端部
に取り付けられ、第2の本体26の内部に備わっている。ピストン32が、当該ピス
トン32の中央の開口部を通って、パイプ30の外表面の周囲に配置されて密着する
ようにして接触し、また第2の本体26内部にあってその内部表面に密着するよう
にして接触している。圧縮バネのような弾性またはバイアス構成要素34が、一方
の端部のところでピストン32によって支えられ、もう一方の端部のところで第3
の本体36によって支えられている。第3の本体36は、第1の本
体20の反対側で、第2の本体26の端部に取り付けられており、ガイドパイプ30に
連結された第3の流路38および第2の本体26のポンプ手段28に連結された第4の
流路40を含む。
特に、ポンプ手段28は、ピストン32によって、それぞれ第1および第2のポン
プチェンバ42および44を形成する2つの区画に分割される。このように、第1の
流路22はガイドパイプ30の内部流路に連結され、第2の流路24は第2のポンプチ
ェンバ44に連結される。第1のポンプチェンバ42は、第4の流路40に連結される
。
この好適実施例において、ポンプ手段はまた、適用量を調節または再調整する
ことのできる、図3において一般的に符号16で示された分量調節手段から成る。
このような分量調節手段16は、ガイドパイプ30の第3の本体側に配置されたネジ
切り区間46、ネジ切り区間46上にねじ込まれたナット48、およびネジ切り区間46
の反対の端部のところでガイドパイプ30に挿入された分量調節スリーブ50を含む
。このように、図2および図3に示されたように、分量調整器は、分量調節手段
が停止するところから、ピストン32の反対側に現れる。ここで議論した目的のた
めに適当なあらゆる分量調節手段を使用することができ、ここで議論した分量調
節手段の特定の特徴は、図示の目的のためだけのものであり、必ずしも限定では
ないことは分かるであろう。例えば、先のピストン32の移
動距離を変化させることによって流体の分量を調節するために、ナット48とピス
トン32との間に、分量調節スリーブ50またはそれと似たものの代わりとして、ス
トッパー52を挿入することができる。
スプレー10内での様々なポイントにおける流体の漏出を防ぐために、従来技術
において知られている、あらゆる適当な密封機構を使用することができる。例え
ば、ピストン32の溝および構成要素が互いに接するそれぞれの連結領域に、普通
のOリングを挿入することができる。
バルブ手段12は、第3の本体36の第3の流路38と第4の流路40との間の連結通
路54、並びに第4の流路40を超えて伸長するスプレーの出口通路56を、断続的に
開閉するように作られている。図3に示されたように、バルブ手段12が連結通路
54を閉じると、第3の流路38と第4の流路40との連結が断たれ、スプレー出口通
路56が開くことにより、電動スプレー10はスプレーモードになる。反対に、バル
ブ手段12が連結通路54を開くと、第3の流路38と第4の流路40とは互いに連結さ
れ、スプレー出口通路56は閉じられ、これによって電動スプレー10は充填モード
に変わる。
バルブ手段12は、第3の本体36内にあり、第3の本体36の上部に上下に形成さ
れて第3および第4の流路38、40に連結された、全体的に円筒形のボア58を含む
。このように、ボア58は第3および第4の流路38と40との間に
連結通路54を含み、この実施例においては、ボア58よりも直径の小さい部分を少
なくとも一部分有する。バルブロッド60のようなバルブが、ボア58を通って、連
結通路54を通って軸方向に配置され、連結通路54の直径よりも小さい部分を少な
くとも1カ所有する。バルブ支持体62が、本体36の後ろの部分でボア58を密封し
、バルブロッド60の軸配列を保つか、さもなければ支持する。使用者は、バルブ
ロッド60がノズルから離れるように押されたときに(ここではスプレーモードの
場合を考える)、バルブロッド60が第3および第4の流路38と40との間の連絡通
路を閉じ、第4の流路40を超えて伸長するスプレー出口通路56を開くように、バ
ルブロッド60をボア58内で軸方向に前後して動かすために、ヒンジ66に枢着され
ているヒンジ式ハンドル64を動かすことができる。
ノズルの延長またはアプリケーター(図示せず)は、典型的に、ボア58へと伸
長するスプレー出口通路56の一方の端部のところに示された、ノズルの延長取付
68に取り付けられる。このように、ボア58は連結通路54によって分割され、一方
の側は第4の流路40に連結され、もう一方の側は第3の流路38に連結されている
ことが分かるであろう。
バルブロッド60は、好適実施例において、後部Oリングシールで連結通路54の
一方の端部を密封することができるOリング部分72を含むヘッド70を含む。この
よう
に、ヘッド70は、狭い連結通路54に近い直径を有する。ヘッドはまた、スプレー
出口通路56を密封することができる前部Oリング部分74を含む。このように、バ
ルブロッド60のヘッド70が狭い連結通路54を密封すると、作動的に第4の流路40
に連結されたスプレー出口通路56は、スプレーからノズルを通して流動性物質の
通路を開き、第3の流路38は連結を断たれる。一方、狭い連結通路54が開かれる
と、つまりバルブロッド60のヘッド70がスプレー出口通路56を密封すると、次に
第4の流路40が作動的にノズルからの連結を断たれ、その代わりに、第3の流路
38が連結され、このことにより第1のポンプチェンバが再充填される。
バルブ支持体62とホルダー76との間に配置される圧縮バネ78のような弾性構成
要素の一方の端部を支持するために、バルブロッド60の中央にホルダー76を配置
することができる。圧縮バネ78は、使用者がスプレー10を使っていないときに、
スプレー出口通路56に対して密封されたバルブロッド60のヘッド70を保つバイア
スまたは張力を生じる。
バルブロッド60の端部は、ヒンジ式ハンドル64が動かされている間、拡張した
ボール80によりバルブロッド60を容易にボア58の中および外に動かすことができ
るようにするというような方法で改変される。拡張したボール80は、ヒンジ式ハ
ンドル64に取り付けられたバルブロッ
ドホルダー82により、部分的に囲まれている。
電動スプレー10の先述の実施例の作動は、コンプレッサ(図示せず)の始動に
より開始させることができる。コンプレッサを始動し、高い圧力をかけると、第
2のポンプチェンバ44内にある流動性スプレー物質は、ホースライン(図示せず
)を通って、電動スプレー10の第1の本体20の第1および第2の流路22、24へと
流れる。
最初に、図2に示されたように、コンプレッサにより電動スプレー10へと汲み
上げられた流動性物質は、第1および第2のポンプチェンバ42、44に流れる。こ
のようにするために、第2のポンプチェンバ4内にある物質は第2の流路24を通
って直接に入ることが分かるであろう。しかし、第1のポンプチェンバ42内にあ
る物質は、第1のポンプチェンバ42に入る前に、最初に第1の流路22に入り、ガ
イドパイプ30を通って次にそれぞれ第3および第4の流路38、40を通る。流動性
物質は、最少抵抗の通路をとるため、充填モードの間、ポンプチェンバの両側の
圧力は同じになることが分かるであろう。一度両方のチェンバ42、44が充填され
ると、両側の圧力が等しいため、例えばバネ34のような弾性構成要素のバイアス
張力により、ピストン32は、分量調節スリーブ50の端部に接触するまで、第1お
よび第2の流路22、24に隣接したポンプチェンバ28の端部に向かって押される。
分量調節スリーブ50により、ピストン32がさらに動くことは妨
げられる。このように、定量の物質が第1および第2のポンプチェンバ42、44に
保たれ、これにより定量の物質の流入が提供される。
一度スプレーに物質が充填されると、ハンドル64がヒンジ66の周りを回転する
ように、使用者はポンプ手段14に対してヒンジ式ハンドル64を押す。ハンドルが
このような方法で使用されると、図3に示し、先述したように、第3の流路38を
閉じ、第4の流路40に作動的に連結されたノズルにへとスプレー出口通路56を開
くように、バルブロッド60は滑るか、またはハンドル64に向かって引っ張られる
。このことが行われると、結果として第1のポンプチェンバ42と第2のポンプチ
ェンバ44との間に圧力の違いが生じることが分かるであろう。この圧力の違いは
、弾性構成要素34の弾性またはバイアス力を超える駆動力を生じさせ、これによ
りピストン32は第3および第4の流路38、40に向かって動く。もとから第1のポ
ンプチェンバ42内にあった流動性物質はチェンバの外に押し出され、第4の流路
40およびスプレー出口通路56を通って移動し、ノズルまたは似たような構成要素
から噴射される。
ピストン32の移動距離は、ガイドパイプ30のねじ切り区間46またはストッパー
52に取り付けられたナット48により制限されているのが分かるであろう。このよ
うに、1サイクル後、つまり、一回の完了したハンドル64の操
作の後に、定量の物質だけがスプレーから押し出される。このように、スプレー
の前に、特定の場所にスプレーまたは運搬される物質の量を予め決めることがで
き、さらに/または調節することができる。
特に、サイクル毎に噴射される流動性物質の量は、図4に示されたようなスト
ッパー52またはナット48のいずれかにピストン32が接触するまでに動く距離(D
)によって決定される。量を増加させるためには、ナット48(使用したのならス
トッパー52も)を単にガイドパイプ30のネジ切り区画46を有する端部に向かって
動かすだけでよい。サイクル毎のスプレーの分量を最大にするためには、ナット
48を第3および第4の流路38、40に隣接したネジ切り区画46の端部から離して配
置し、分量調節スリーブ並びにストッパー52を除去し、ピストン32について最大
の移動距離(D+D1)をつくる。スプレーのサイズおよび意図された用途によ
り、電動スプレーは約0.1mLから数リットルまでの量を有することができる。
一度スプレーが完了すると、つまり流動性物質のすべてがノズルを通して放出
されると、使用者はヒンジ式ハンドル64を離し、弾性構成要素78の戻るバイアス
力によってヒンジ式ハンドル64は元の状態に戻る。この動作は順に、通路スプレ
ー出口通路56を閉じ、連結通路54を通って第4の流路40へと流れる流動性物質に
対して第3の流路38を開くように、バルブロッド60をハンドル64か
ら離れるように滑らせるか、またはさもなければ押す。つまり、流動性物質は再
び第1の流路22を通り、ガイドパイプ30を通り、第3の流路38を通り、ボア58を
通り、そして特に連結通路54を通り、第4の流路40を通り、第1のポンプチェン
バ42へと流れることができる。この時点において、第1および第2のポンプチェ
ンバ42、44の流体圧力は再び等しくなり、バネ34のような弾性構成要素のバイア
ス張力により、ピストン32が分量調節スリーブ50の端部に接触し、そのことによ
り1サイクルが完了するまで、ピストン32は再び第1および第2の流路22、24に
隣接したポンプチェンバ28の端部に向かって動く。
ここで説明して図示された定量電動スプレー10は、中でもスプレーのサイズ、
ポンプチェンバの最大容量、および/またはホースラインおよびスプレーを通る
流動性物質に加えられる圧力の大きさに依存して、サイクル毎に約0.5秒〜数秒
(約2〜3秒)という短い運搬サイクル時間を有することが有利に分かるであろ
う。さらに、スプレーは、内部の磨耗による外部部分への漏出の問題を解決した
ことが明らかである。使用される流動性物質が農薬である場合、この問題は使用
者にとって有害となる場合がある。
図5〜16に示されたタイプの電動スプレーの他の実施例もまた、考えられて
いる。好適実施例のように、ここで説明されたどの他の実施例も、固定された、
または
予め決められた分量の流動性物質を、流動性物質に加えられる流路圧力により電
動運搬装置の少なくとも1つの流路を通して押し進めるためのポンプ手段、およ
びポンプ手段に作動的に連結され、予め決められた分量の流動性物質が、流路が
開かれたときには電動スプレーから噴射され、流路が閉じられたときには電動ス
プレーを充填するように再び向かうことができるようにして、流動性物質が通っ
て移動する流路を選択的に開閉するためのバルブ手段を含む。
一般的に符号110により示された電動スプレーの他の実施例の一例が、図5お
よび図6に示されている。この電動スプレー110は、好適実施例において開示さ
れたものと実質的に同じものである、一般的に符号112により示されたポンプ手
段を含む。すなわち、ポンプ手段112は、順にコンプレッサ(図示せず)または
いくつかの他の圧力生成装置に連結することができる、高圧ホースライン116と
連結した第1の本体114を含む。第1の本体114と密着するように連結された第2
の本体118が、第1の本体114と向かい合って、第2の本体118と密着するように
連結された第3の本体124に通じる第1の流路120および第2の流路122を画成す
る。第3の本体124はポンプチェンバ126を画成し、少なくとも部分的にポンプチ
ェンバ126も、さらに第3の流路130もまた画成する第4の本体128によって、反
対側の端部と密着するように連結されている。ガ
イドパイプ132が、第3および第4の本体124、128のポンプチェンバ126へと軸方
向に伸長し、少なくとも部分的に第1の流路120に連結し、作動的に伸長させる
。ピストン134が、ピストン134の中央の開口部を通してガイドパイプ132の外部
表面の周囲に配置されて密着するように接触しており、また第3の本体124の内
部表面にあって密着するように接触している。
先の実施例のように、ポンプチェンバ126は、ピストン134により、それぞれ第
1および第2のポンプチェンバ136、138を形成する2つの区画に分割される。こ
うして、第1の流路120はガイドパイプ132の内部通路に連結され、第2の流路12
2は第2のポンプチェンバ138に連結される。第1のポンプチェンバ136は第3の
流路130に連結され、ガイドパイプ132からの流動性物質が、第1のポンプチェン
バ136内へと漏れることができるように、ガイドパイプ132が止まる領域を与える
。圧縮バネのような弾性またはバイアス構成要素140が、ピストン134により一方
の端部を支持され、もう一方の端部を第4の本体128により支持されている。
ポンプ手段は、図4に関連して説明されたものと実質的に同様の定量調節手段
により、一体化することができる。定量調節手段の作動は実質的にこの実施例と
同じであることから、ガイドパイプ132に配置されたネジ切り区画46にねじ込ま
れたナット48、ナット48とピストン134と
の間に挿入されたストッパ52、およびネジ切り区画46の反対側の端部のところで
ガイドパイプ132に挿入された分量調節スリーブ50を有するこのような分量調節
手段16の使用により、特定の動作使用について、定量の流動性物質を容易に調節
することができるということを述べる以外、この装置のさらなる説明は行わない
。
この他の実施例の最も重要な変更点は、バルブ手段およびポンプ手段に関連し
たその作動に関する点である。特に、バルブ手段は、レバー144をヒンジ146によ
り枢着することができる、第3の本体124に取り付けられたプロップ142を含む。
ハンドル148(部分的に図示されているのみ)からレバー144が伸長し、電動スプ
レー110を使用する便利な手段を提供する。レバー144の一方の端部は、第1の流
路120とガイドパイプ132との間の流動性物質の流路を作動的に開閉する第1のバ
ルブロッド150に取り付けられている。しかし、先の実施例と違って、レバー144
のもう一方の端部は、第4の本体128の第3の流路130を作動的に開閉するように
された、第2のバルブロッド152に取り付けられている。
このように、ピストン134を動かすために、第1のバルブロッド150は、第1の
流路120を通ってガイドパイプ132へと流動性物質が流れるのを妨げ、同時に第2
のバルブロッド152は、後述のように流動性物質を追い出すために、反対の方向
に動いて、第3の流路130を開く。電動ス
プレー110に入るときに、流動性物質は加圧され、第2の流路122を通ることによ
ってのみ移動することができるため、ピストン134は強制的に第4の本体128に向
かって滑らされる(図6)。第1のバルブロッド150が閉じられるとき、第2の
バルブロッド152は開き、第2のバルブロッド152が閉じるとき、第1のバルブロ
ッド150は開くことが分かるであろう。
レバー144に圧力がかかっていないときに、流動性物質を第1および第2のポ
ンプチェンバ136、138の両方に充填することができるように、レバー144が、第
2のバルブロッド152を閉じて、第1のバルブロッド150を開いたままに保ち、そ
のことにより流動性物質が第1および第2のポンプチェンバの両方を充填するこ
とができるようにすることを提供するために、バネ154のようなバイアス構成要
素が、第2のバルブロッド152の近くに取り付けられる。
ノズルパイプ156が第4の本体128から伸長し、さらに第3の流路130の一部分
を画成しており、回転結合部158をノズルパイプ156に連結させることができ、ノ
ズル160を回転結合部158に連結させることができる。
さらに、この実施例について、第2のバルブロッド152の動きまたは往復運動
は、第1のバルブロッド150の動きよりも長く、このことにより、第1のバルブ
ロッド150は、第2のバルブロッド152が開かれる前に、第1の流路
120を完全に閉じることができ、また反対に第2のバルブロッド152が閉じる前に
、第1の流路120を完全に開くことができることから、ポンプチェンバ126が薬品
で充填されたとき、または薬品が放出されるときの漏出をさらになくすことが分
かるであろう。
次に作動において、コンプレッサ(図示せず)または圧力誘導手段が始動され
ると、高圧の流動性物質が高圧ホース116を通って第1の本体114へと移動する。
このとき、流路は、バネ154の機械式張力により、第1のバルブロッド150につい
て開き、第2のバルブロッド152について閉じている。第1のバルブロッド150に
ついて流路が開くことから、高圧ホースライン116を通して供給される流動性物
質は、第1の流路120およびガイドパイプ132を通って第1のポンプチェンバ136
へと流れ、同様に、第2の流路122を通って第2のポンプチェンバ138へと流れる
。両側の流動性物質からの圧力は等しいが、ピストン134の反対側に対している
か、またはさもなければそれ自身バイアスしている弾性構成要素により、ピスト
ン134は第1および第2の流路120、122に向かうように配置され、またこの例で
は、ピストン134は分量調節スリーブ50によってのみ止められ、このことにより
各サイクル後も、第1のポンプチェンバ136内に一定の分量があることを確実に
し、順に、一定の物質の流出の提供を使用者に確信させる。
使用者がヒンジ146に取り付けられたハンドル148またはレバー144を押すと、
第1のバルブロッド150は第1の流路120を閉じるように動き、第2のバルブロッ
ド152は第3の流路130を開くように動く。まだコンプレッサにより加圧されてい
る第2のポンプチェンバ138内の圧力は直ちに、第1のポンプチェンバ136内の圧
力よりも大きくなる。このため、第1の流路120が第1のバルブロッド150によっ
て閉じられ、第2の流路122のみを通して圧力が加えられるため、バネ140の弾性
力を上回って、ピストン134が第3の流路130に向かって押される。第2のバルブ
ロッド152によって閉じられる前に流路が開いているので、第1のポンプチェン
バ136内の流動性物質が第3の流路130を通り、ノズルパイプ156およびノズル160
を通って押し進められることが分かるであろう。
しかし、好適実施例において、ピストンの移動距離は、ガイドパイプ132に取
り付けられたナット48および/またはストッパ52により制限され、このことが1
サイクルの物質のスプレー量を決める。
一度流動性物質の放出が完了すると、使用者はハンドル148を離し、第2のバ
ルブロッド152の近くのバネ154の弾性バイアス特性により、レバー144は元の位
置に回転して戻り、そのことにより第2のバルブロッドは第3の流路130につい
て閉じる位置に戻り、第1のバルブロッド150は再び第1の流路120を開くように
動く。第1の流路
120が再び開いているとき、高圧流動性物質は、再び第1の流路120およびガイド
パイプ132を通り、第1のポンプチェンバ136へと流れる。ピストン134もまた、
第1および第2の流路により近い最初の位置に戻り、このようにして1サイクル
が完了する。
本発明の第2の他の実施例が、図7および図8に示されている。一般的に符号
210で示された定量電動スプレーが、最初に述べたような好適実施例におけるも
のと実質的に等しく、この実施例では一般的に符号212により示されたポンプ手
段を含む。従って、適当なところでは、(最初に述べたような好適実施例と)等
しいと思われるこれらの要素は、先の好適実施例の説明に示されたものと同じ符
号を使用する。
先の実施例のように、この他の実施例の最も重要な変更点は、バルブ手段およ
びポンプ手段に関連したその作動に関する点である。特に、第3の本体212は、
ガイドパイプ30と連通している第3の流路214、第1のポンプチェンバ42と連通
している第4の流路216、およびノズル取付220と連通している第4の流路218を
画成する。これらの流路のそれぞれは、後述のように、これもまた第3の本体21
2により画成された中央の流路222を通して互いに連通することができる。第3の
本体212はまた、中央流路222内に滑動可能なように収納されるバルブロッド224
をもち、ヒンジ228のところでハンドル226を電動スプレー
に連結している。図7および図8に示されたように、ハンドルはバルブロッド22
4を押し下げるように使うことができ、これにより中央流路222に対して第3の流
路214を閉じ、中央流路222を通じて第5の流路218に対して第4の流路216を開く
。
この実施例において、バルブロッド224は先の流路を開閉するための様々な直
径の部分を含む。使用者がハンドル226を押し下げると、バルブロッド224の上部
部分は、第3の流路214を通る物質の流れを止めるために、下方向に押される。
しかし、バルブロッド224の中央部分230は、ハンドルが押されたときに、第1の
ポンプチェンバ42から第4の流路216を通って中央流路222に向かい、第5の流路
218へと入って、ノズルを通って外へと、流動性物質が移動することができるよ
うにするための中央流路222の開口部を提供する。ハンドルが離されると、バル
ブロッド224は上がって元の位置に戻り、このときバルブロッド224の下方部分23
2は、第4の流路216から第5の流路218へと物質を流す中央通路の部分を閉じる
。一方、バルブロッド224の狭い中央部分230は、第3の流路214と第4の流路216
との間の中央流路222を再び開く。バルブロッド224の下方部分232の下に配置さ
れたバネ234のようなバイアス構成要素が、ハンドル226が離され、バルブロッド
224が元の位置に戻るために必要な持ち上げ力を提供し、このことにより1サイ
クルが完了する。
使用者が特定の場所にその他の定量の物質を適用することを望む場合は、ハン
ドル226が下がって、第3の本体212内へと押されるバルブロッド224のヘッド236
と接触するように、ハンドル226は再び手で押し下げられ、先述のように、バル
ブロッド224が第3の流路214を閉じるように滑り降りることにより、再びサイク
ルが始まる。
本発明の第3の他の実施例が、図9および図10に示されている。この一般的
に符号310により示された定量電動スプレーは、図9および図10に示されたよ
うに、バルブ手段および第3の本体の改良がある点を除いて、先の実施例に開示
されたものと非常に似ている。
第3の本体312は、第3の本体312により画成された第4の流路316の領域内に
軸方向に配置されたガイドパイプ30と連通している第3の流路314および第1の
ポンプチェンバ42と連通している第4の流路316を有する。ノズル取付320と連通
している第5の流路318がまた、第3の本体312内に画成される。第3の本体312
はまた、中央ボア322内に滑動可能なように収納されるバルブロッド324をもち、
またハンドル326をヒンジ328のところで電動スプレーに連結する。
電動スプレー310が使っていないかまたは充填モードにある図9からわかるよ
うに、バルブロッド324は2つのバルブ溝330、332を含む。このバルブ溝330は、
第3の流路314および第4の流路316の開口部に面しているバルブ
ロッド表面に配置されており、第2のバルブ溝332は、第5の流路318の開口部に
面しているバルブロッド表面に配置されている。第5の流路318と第2のバルブ
溝332とを第4の流路316と連通させることができるようにするために、バルブロ
ッド324を通る横断流路334が与えられ、これが第4の流路316の開口部を第2の
バルブ溝332と作動的に連結する。
バルブロッドが図9に示された位置にあるとき、第3および第4の流路314、3
16は連結している。このため、この位置において流動性物質は、第3の流路314
を通り、第1のバルブ溝330を通り、第4の流路316を通っては第1のポンプチェ
ンバ42へと入ることができることが分かるであろう。加えて、横断流路334が第
4の流路316と連通していないことが分かるであろう。
しかし、使用者が特定の場所へ定量の流動性物質をスプレーすることを望む場
合は、ハンドル326を下げて第3の本体312内へと押されるバルブロッド324のヘ
ッド326と接触させ、それにより中央ボア322を通してバルブロッド324を下方向
に滑り降りさせて第4の流路316から第3の流路314を閉じるように、ハンドル32
6を手で押し下げることができる。引き替えに、流動性物質が第4の流路316を通
り、横断流路334を通って第2のバルブ溝332および第5の流路318へと流れ、次
にノズルを通して放出されることができるように、横断流路334を開いて第4の
流路
316と連通させる。このように、第4および第5の流路316、318が連結されると
、スプレーのために、流動性物質を電動スプレー310から噴射することができる
。
バルブロッド324の下で中央ボア322内に配置されたバネ338が、ハンドル326が
離されたときにバルブロッド324を元の位置に戻すのに必要な持ち上げ力を与え
るための手段として働き、それにより1サイクルが完了する。
本発明の第4の他の実施例が図11および図12に示され、この実施例もまた
、一般的に符号410として示された電動スプレーのバルブ手段および第3の本体
部分に関して、実質的に先の実施例と異なる。
定量電動スプレー410の第3の本体412もまた、ガイドパイプ30と連通している
第3の流路414、第1のポンプチェンバ42と連通している第4の流路416、および
ノズル取付420と連通している第5の流路418を含む。第3の本体412はまた、中
央ボア422内に回転可能なように収納されるバルブロッド424を備えている。しか
し今回は、バルブロッド424は、充填モードの間に第3の流路414を作動的に第4
の流路416に連結する、第3および第4の流路414、416に面している表面上のバ
ルブ溝426、およびスプレーモードの間に第4の流路416を第5の流路418に連結
する、横に位置した横断流路428を含む。横断流路428は、バルブ溝426の縦軸を
横切り、縦軸に対して垂直なバルブロッド424の中央を通って渡るが、バルブ溝4
26を通
らない。
加えて、バルブロッド424はさらに、回転可能なレバー430を収納するためのホ
ール432のような手段を含む。好適には、電動スプレーが使用されていないとき
、または充填モードの時は、レバー430は電動スプレーのポンプ手段と軸方向に
一直線になる。この状況において、図11に示されたように、第3および第4の
流路は連結される。このため、この位置において、流動性物質は第3の流路414
を通り、バルブ溝426を通り、第4の流路416を通って第1のポンプチェンバ42へ
と入ることができることが分かるであろう。加えて、横断流路428はよけられて
、第4の流路416と連通しないことが分かるであろう。
しかし、使用者が特定の場所へ定量の流動性物質をスプレーすることを望む場
合、レバー430がバルブロッド424に作用して、バルブ溝426がもはや第3の流路4
14または第4の流路416と連通しないようにこれを回転させるために、レバー430
を手で横に押すことができる。この代わりに、横断流路428が第4の流路416およ
び第5の流路418と連通するように回転され、これにより流動性物質を第4の流
路416を通し、横断流路428を通し、次にノズルを通して流動性物質を放出するこ
とのできる第5の流路428へと流すことができるようになる。このように、第4
および第5の流路416、418が連結されると、スプレーのために流動性物質を電動
スプレーから噴射することができ
る。
しかし、この実施例は、レバー430を自動的に元の位置に戻すためのバイアス
またはねじりバネを含んでいないことが分かるであろう。従って使用者は、バル
ブ溝426を、第3および第4の流路414、416と連通する状態に戻してサイクルを
完了させるために、レバー430を電動スプレー410と軸方向に沿った位置へと押し
戻さなくてはならない。
第5の他の実施例が、図13から図16に図示されており、図に示された電動
スプレー510のバルブ手段および第3の本体部分の改良をさらに提供している。
特に、レバー526を押すことにより、ここでは524であるバルブロッドを回転する
ための新しい方法が示されている。つまり、バルブロッドがレバーに対して垂直
に伸長するようなバルブロッドを回転させる代わりに、この実施例は、レバーに
対して水平または平行な位置にあるバルブロッドを回転させる。
先述の第3の他の実施例のように、第3の本体512は、第3の本体512により画
成された第4の流路516のための領域内に軸方向に配置されたガイドパイプ30と
連通している第3の流路514、および第1のポンプチェンバ42と連通している第
4の流路516を有する。ノズル取付520と連通している第5の流路518もまた、第
3の本体512内に画成される。第3の本体512はまた、先述のように、中央ボ
ア522内に回転可能なように収納されるバルブロッド524を備えている。
電動スプレー510が使用されていないときか、または充填モードにある図13
からわかるように、バルブロッド524は2つのバルブ溝530および532を含む。こ
の点において、第1のバルブ溝530は、第3の流路514および第4の流路516の開
口部に面しているバルブロッド表面に配置されており、従って、第3および第4
の流路514、516を互いに連通させる手段を提供する。第2のバルブ溝532もまた
、第1のバルブ溝530に対して実質的に垂直に、バルブロッド524の表面に配置さ
れている。バルブロッド524が回転すると、第2のバルブ溝532は開かれ、第5の
流路518と連通する。第5の流路518および第2のバルブ溝532を第4の流路516と
連通させることができるようにするために、バルブロッドが回転されたときに第
4の流路516の開口部を第2のバルブ溝532と作動的に連結する、バルブロッド52
4を通る横断流路534が与えられている。
バルブロッド524を回転するために、本発明の範囲を限定する必要なく、あら
ゆる手段を使用することができる。しかし、バルブ回転手段の好適実施例は図1
5および図16に示されており、ポンプ手段14に向かって押し下げることのでき
るレバー526、レバー526の一方の端部に設置された、回転させることのできるバ
ルブ回転角度調節手段538、バルブ回転角度調節手段538を回転するこ
とができるようにするためにポンプ手段14の外部表面およびバルブ回転角度調節
手段538の一方の端部に取り付けられたヒンジ540、一方の端部のところで、バル
ブ回転角度調節手段538のヒンジ540の反対側の端部に取り付けられている少なく
とも1つのケーブル542、およびケーブル542のもう一方の端部に取り付けられ、
第3の本体512に配置され、バルブロツド524が前後に回転することができるよう
にバルブロッド524に取り付けられたねじりバネ544を含む。
バルブ回転角度調節手段538は、ヒンジ540に回転可能なように連結された第1
のピン546、レバー526およびケーブル542の端部に作動的に取り付けられた第2
のピン548、並びに第1および第2のピンの間に配置され、それ自身のポンプ手
段に対する角度を変えることにより、バルブロッド524の回転角度を調節するこ
とができる中央レバー550を含む。
このように、スプレーをするために、図14および図16に示されたように、
使用者はレバー526を押す。この結果、バルブロッド524は、バルブ回転角度調節
手段538の回転により引っ張られるケーブル542によってバネ544の一方の端部の
引っ張りにより回転する。先述のように、バルブロッド524は回転して第3の流
路514からの物質の流れを妨げ、同時に、先述のように第2の流路を通してのみ
流れてくる加圧された流体に押されるピストン
に加えられる力によって、横断流路534が作動的に第4の流路516と連通し、流動
性物質がそこを通って第2のバルブ溝532、第5の流路518、そしてノズルへと流
れるように、横断流路534を回転させる。
次のスプレーができるようにポンプチェンバに再充填するために、バルブロッ
ド524は図13および図15に示されたように元の位置へと回転して戻り、先述
のように、スプレーはここでスプレーモードになる。
このように、本発明の装置は従来技術のスプレーを超える多くの利点を有し、
軽量で作動させやすく、単純な設計である定量電動スプレーを提供するのに非常
に有効である。このスプレーはまた、簡単に使用できるだけでなく、作業者の使
用、時間、労力および使用された物質の効果を減少させることなく実際に使用さ
れるスプレー物質の量を減少させるという点で穀物生産のコストを下げるのに効
果的であり、このことにより、穀物および周囲環境に残り、次に人間、動物およ
びターゲットとしていない植物に有害な影響を及ぼし得る農薬および他の薬品の
残留分を減少させる、すばらしい定量運搬システムを提供する。
本発明は、特に、液体肥料および農薬のような農業薬品の定量運搬および/ま
たはスプレーに適当であるが、必ずしも特定の用途領域に限定されるわけではな
い。本発明の装置は分離して他の機器、方法等に使用すること
ができ、気体、液体、半液体、ペーストおよび/または懸濁液のような、圧縮可
能な、しかし流動性の物質の定量の運搬または適用が求められるような、その他
のあらゆる用途に対して開放される。
先の開示に基づいて、ここで述べた電動スプレー10の使用は、先述した目的を
達成することが明らかである。従って、様々な改変は、明らかに本発明で権利を
請求された範囲内に入り、そのため、ここで開示して説明した本発明の思想から
逸脱することなく、特定の構成要素を選択することができることを理解するべき
である。特に、本発明の概念に従ってバルブ手段は、必ずしもここで説明されて
図示された様々な実施例に開示されたものに限定されず、本質的に、ここで開示
されたような本発明の目的のために適当なあらゆるもの、適当なバルブシステム
を含むことができる。同様に、ここで開示された定量調節装置は、必ずしも限定
ではなく、本発明の範囲から逸脱することなく、このような装置のいくつかの改
変を行うことができることが理解されよう。さらに、本発明に従った弾性構成要
素は、必ずしもバネに限定されず、他の弾性物質および装置も含むことができる
。さらに、圧力を生じさせるための他の手段を、コンプレッサおよびホースライ
ンの使用に代えることができる。実際、説明された図示された本発明は、当業者
の能力の範囲内で多くの改変を行うことができるであろう。このよ
うに、本発明の範囲は、請求の範囲に入れることができるすべての改変および変
更を含む。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1997年10月6日(1997.10.6)
【補正内容】
請求の範囲
1.定量の流動性物質を特定の場所に運搬するための電動運搬装置であって、
ポンプチェンバを画成する本体および前記ポンプチェンバ内に滑動可能なよ
うに収納されるピストンを含み、前記ポンプチェンバは前記ピストンにより流動
性物質の定量を流量調節するための第1の区画および第2の区画に分割されてい
るポンプアセンブリ、
加圧された流動性物質を前記ポンプチェンバの前記第1の区画および前記第
2の区画に運搬するための入口、
前記ポンプアセンブリに作動的に連通するバルブアセンブリ、および
定量の流動性物質を特定の場所に放出するための出口、
を含み、
前記バルブアセンブリは、前記出口が閉じられたときに、前記ポンプチェン
バの前記第1の区画を充填するために、入口から加圧された流動性物質が流れ込
み、前記出口が開かれたときに、前記第1の区画内の定量の流動性物質が前記出
口を通して放出されることができるように、選択的に前記出口を開閉し、
前記ピストンは、加圧された流動性物質により前記ピストンに加えられた圧
力により、前記バルブアセン
ブリを通して定量の流動性物質を押し進める、
ところの電動運搬装置。
2.請求項1に記載の電動運搬装置であって、
第1の流路が前記出口を前記第2の区画に連結し、第2の流路が前記バルブ
アセンブリを前記第1の区画に連結する、
ところの電動運搬装置。
3.請求項2に記載の電動運搬装置であって、
第3の流路が前記出口を前記バルブアセンブリに連結し、これにより前記人
口と前記第1の区画との間に直接の連通を与える、
ところの電動運搬装置。
4.請求項3に記載の電動運搬装置であって、
前記第3の流路は、前記ポンプチェンバを通って軸方向に配置されたピスト
ンガイドパイプを含み、前記ピストンは前記ピストンガイドパイプの周囲を滑動
可能なように収納される、
ところの電動運搬装置。
5.請求項4に記載の電動運搬装置であって、
第4の流路が前記入口を前記ピストンガイドパイプに連結する、
ところの電動運搬装置。
6.請求項3に記載の電動運搬装置であって、
第4の流路が前記バルブアセンブリを前記出口に連
結する、
ところの電動運搬装置。
7.請求項1に記載の電動運搬装置であって、
前記第1の区画は、該第1の区画が加圧された流動性物質で充填されたと
きに、予め決められた位置に前記ピストンを保持するための弾性要素を含む、
ところの電動運搬装置。
8.請求項1に記載の電動運搬装置であって、
前記ポンプアセンブリはさらに、前記ポンプチェンバに作動的に連通して
おり、前記出口が開かれたときに、サイクル毎に電動運搬装置から放出すること
ができる流動性物質の量を制限する定量調節ガイドを含む、
ところの電動運搬装置。
9.請求項8に記載の電動運搬装置であって、
前記定量調節ガイドは、前記第2の区画に作動的に連通する、
ところの電動運搬装置。
10.請求項8に記載の電動運搬装置であって、
前記定量調節ガイドは、前記第1の区画に作動的に連通する、
ところの電動運搬装置。
11.請求項1に記載の電動運搬装置であって、
さらに、前記ポンプチェンバ内に軸方向に配置され
たピストンガイドを含み、該ピストンガイドは前記ピストンガイドの周囲を滑動
可能なように収納される、
ところの電動運搬装置。
12.請求項11に記載の電動運搬装置であって、
前記ピストンガイドは、加圧された流動性物質を通して受けるためのパイ
プであり、該パイプは、加圧された流動性物質が前記入口から前記第1の区画へ
と直接に流れることができるように、一方の端部のところで前記出口に作動的に
連結されており、もう一方の端部のところで前記バルブアセンブリおよび前記第
1の区画と作動的に連通する第1の流路に作動的に連結されている、
ところの電動運搬装置。
13.請求項1に記載の電動運搬装置であって、
さらに、前記バルブアセンブリと前記第1の区画との間に作動的に連通す
る第1の流路、および前記バルブアセンブリと前記入口との間に作動的に連通す
る第2の流路を含み、
前記バルブアセンブリは、前記ロッドの前記第2の直径が前記ボアの前記
直径内に作動的に収納されるときに、加圧された流動性物質が前記第2の流路か
ら前記第1の流路へと流れ、前記ロッドの前記第1の直径が前記ボアの前記直径
と係合するときに、加圧された流動性物質が前記第2の流路から前記第1の流路
へと
流れるのを防ぐように、大きい第1の直径および小さい第2の直径を有し、前記
第1の流路と前記第2の流路との間に、少なくとも1つの直径を有するボア内に
軸方向に配置されたロッドを含み、前記ボアの直径は前記ロッドの前記第2の直
径より大きく、前記ロッドの前記第1の直径より小さいか、またはそれと相補的
な大きさである、
ところの電動運搬装置。
14.請求項13に記載の電動運搬装置であって、
前記ロッドはさらに、
前記第1の流路と前記出口との間に配置された前記ボアの第2の直径より
も大きいか、またはそれと相補的な大きさの第3の直径を含み、
一度前記ロッドの前記第1の直径が前記ボアの前記直径と係合すると、こ
のことにより前記第1の区画への加圧された流動性物質の流れが閉じられ、前記
ポンプアセンブリの前記第1の区画に保持された定量の流動性物質は前記第1の
流路および前記出口を通して放出され、
一度前記ロッドの前記第3の直径が前記ボアの前記第2の直径と係合する
と、このことにより、前記出口への定量の流動性物質の流れが閉じられ、加圧さ
れた流動性物質が再び前記第1の区画へと流れるように、前記ロッドの前記第2
の直径は前記ボアの前記直径内
に作動的に収納される、
ところの電動運搬装置。
15.請求項14に記載の電動運搬装置であって、
前記ロッドは、2つのOリングシールの領域をもつヘッドを含み、
前記Oリングシールは、前記ロッドの前記第1の直径が前記ボアの前記直
径と係合したとき、および前記ロッドの前記第3の直径が前記ボアの前記第2の
直径と係合したときに、前記ヘッドの周囲に加圧された流動性物質が流れるのを
防ぐ、
ところの電動運搬装置。
16.請求項14に記載の電動運搬装置であって、
前記ロッドは、ホルダーおよび前記ロッドの前記第2の直径近くに配置さ
れた支持体により一方の端部を支持され、
前記バルブアセンブリはさらに、前記支持体と前記ホルダーとの間で、前
記ボア内の前記ロッドの周囲に配置された戻し弾性構成要素を含む、
ところの電動運搬装置。
17.請求項2に記載の電動運搬装置であって、
前記バルブアセンブリは、前記ポンプアセンブリに枢着され、第1のバル
ブロッドおよび第2のバルブロッドを含み、
前記入口と前記第1の区画との間の第1の流路を作
動的に開閉するようにした、前記レバーの一方の端部に取り付けられた第1のバ
ルブロッド、および前記第1のバルブロッドの反対側で、前記第1の区画と前記
出口との間の第2の流路を作動的に開閉するようにした、前記レバーの反対側の
端部に取り付けられた第2のバルブロッドを含み、
ここで、前記第1のバルブロッドは、前記第2のバルブロッドが前記第2
の流路を開く前に、前記第1の流路を閉じなくてはならず、前記第2のバルブロ
ッドは、前記第1のバルブロッドが前記第1の流路を開く前に、前記第2の流路
を閉じなくてはならない、
ところの電動運搬装置。
18.請求項17に記載の電動運搬装置であって、
さらに、前記レバーに圧力がかけられていないときに、前記第1のバルブ
ロッドを開いたままにして、前記第2のバルブロッドを閉じたままに保持するた
めの、前記第2のバルブロッドの近くに取り付けられたバイアス構成要素を含む
、
ところの電動運搬装置。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S
Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ
,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,
DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I
S,JP,KE,KG,KP,KZ,LK,LR,LS
,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,
MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,S
E,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA
,UG,US,UZ,VN