【発明の詳細な説明】
自動車の単ペダルシステムおよびその単ペダルシステム
形成方法
発明の分野
本発明は、全体として、自動車のエンジン速度及び制動効果を制御するための
単ペダルシステムに関する。更に詳細には、本発明は、請求項1の従来技術部分
に記載の単ペダルシステムに関する。このような単ペダルシステムは、スウェー
デン特許第7604223−3号に開示されている。本発明は、更に、別々のブ
レーキペダル及びガスペダルを備えた現在の多ペダルシステムを変更することに
よって、このような単ペダルシステムを形成するための方法に関する。
背景技術
自動車は、通常は、クラッチペダル、ブレーキペダル、及びアクセルの三つの
足踏みペダルを有する。ドライバーは左足でクラッチペダルを操作し、右足をブ
レーキペダルとアクセルとの間で移動する。エンジンの速度制御は、ドライバー
が右足の踵を車輛の床に置き、右足を踝関節を中心として前方及び下方に廻すこ
とによって行われる。車輛の制動を行うためには、ドライバーは、彼の右足を脚
部の下部分の方向で床に押し付ける。
自動ギヤチェンジ装置を持つ車輛にはクラッチペダルがないが、エンジンの速
度制御及び制動を、いずれの場合でも、現在の規格に従って上文中に説明したよ
うに、即ち、右足をブレーキペダルとアクセルとの間で移動することによって、
行わなければならない。
とりわけ、緊急制動を行う場合には、この多ペダルシステムにはかなりの危険
要素がある。緊急時には、右足の移動に必要な時間のために制動距離が長くなる
他に、足を移動する上でドライバーが誤ったペダルを踏んだりブレーキペダル上
で滑ったりする危険がある。
こうした危険要素を予め排除するため、様々な組み合わせガス−ブレーキペダ
ル(単ペダルシステム)が提案されてきた。これらのシステムのうちの一つでは
、緊急時に必要な右足の移動を最小にしようという試みがなされた。
スウェーデン特許第7604223−3号には、ペダルホルダが枢着された単
ペダルシステムが開示されている。ペダルホルダはペダルを支持し、このペダル
は、ペダルホルダ上に配置されており且つペダルホルダの枢動平面に対して垂直
方向に延びるシャフトに枢着されている。エンジンの速度及び通常の制動は、前
記シャフトを中心としたペダルの相互に反対方向への移動によって制御される。
エンジンの速度は、右足を踝の関節を中心として前方に廻すことによって上昇さ
れ、通常の制動は、右足を反対方向に後方に廻すことによって行われる。足をこ
のように移動しているとき、ペダルホルダは、ばね手段によって休止位置に向か
って付勢される。ペダルホルダは、ペダルを脚部の下部分の方向に比較的強力に
押し下げることによって、ペダルホルダが脚部の下部分の方向に休止位置から遠
ざかるように移動することによって、車輛の緊急制動を行うことができるように
構成されている。緊急制動後、ペダルホルダは、ばね手段によってその休止位置
に戻される。
しかしながら、スウェーデン特許第7604223−3号による単ペダルシス
テムには多くの欠点がある。特に、
ドライバーはペダルを従来の方法で操作することができない。通常の制動が、
ドライバーにとって全く新しい方法で−即ち、踝の関節を中心として足を上方に
廻すことによって−行われる。緊急制動がこれと異なる方法で行われるというこ
とが事態を更に悪くする。使用者が最終的にこの新しい通常の制動方法に慣れた
とき、緊急時にブレーキペダルを脚部の下部分の方向に押すという習慣反射(pr
acticed reflex)が低下する。実のところ、このシステムは、理論的には、従来
の多ペダルシステムと比較して反応時間が短くなるが、実際には、反応時間は、
恐らくは、かなり長い。これは、緊急制動を行うための移動がシステムの通常の
制動の移動と一致せず、従って、本能的に行われないためである。
可能であったとして、ドライバーが確実に機能するのに比較的長い学習時間が
必要とされる。更に、従来の多ペダルシステムを持つ自動車に乗り換えたとき、
おそらくは困難や危険に遭遇する。
ペダルを脚部の下部分の方向に押し下げるに従って、ばね手段の抵抗が増大す
るため、この単ペダルシステムは、緊急制動を行う場合にペダル圧力がかなり妨
げられる。緊急にペダル圧力が必要になった場合、緊急制動移動に対して反作用
をなすばね手段によって、ペダル圧力が減少する。
更に、使用者がペダルに合わせなければならないため、この従来技術の単ペダ
ルシステムを市場に導入することはおそらく困難である。
単ペダルシステムは、更に、現存の車輛に設置する場合に比較的大幅な変更を
必要とする。かくして、現存の従来の多ペダルシステムをこの単ペダルシステム
と交換することは、費用がかかり且つ複雑である。
欧州特許第EP-A- 0 522 556号には、別々のガスペダル及びブレーキ
ペダルを持つペダルシステムが開示されている。これらのペダルは、ドライバー
が片足で操作できるように配置されている。別々のブレーキペダルは、ドライバ
ーの足で負荷が加えられていない場合には、協働する二つの永久磁石によって休
止位置に保持される。別に回転できるアクセルは、ブレーキペダルの上方に配置
されている。エンジンの速度は、踵を床に当てた状態に保持しながらアクセルを
側方に廻すことによって制御される。通常の制動及び緊急制動は、両方とも、ド
ライバーが彼の足を踝の関節を中心として前方及び下方に廻すことによって行わ
れる。更に、この周知のペダルシステムは、従来の多ペダルシステムとは全く異
なる移動パターンを必要とし、及びかくして上述の欠点がある。
発明の概要
従って、本発明の目的は、上述の従来技術の欠点が全くないか或いは少なくと
も本質的な程度までなくしてある、自動車のエンジン速度及び制動効果を制御す
るための改良単ペダルシステムを提供することである。かくして、単ペダルシス
テムは、緊急制動時の反応時間を短くし、緊急制動時にドライバーが誤ったペダ
ルを踏み込んだり足を滑らす危険をなくすか或いは少なくとも本質的な程度まで
減少しなければならない。
本発明の特別の目的は、別々のガスペダル及びブレーキペダルを持つ、今日の
実際上全ての自動車に容易に且つ大幅な改造を伴わずに設置できる単ペダルシス
テムを提供することである。本発明によるこの単ペダルシステムは、従来技術の
ブレーキシステムとともに機能できなければならない。
本発明による単ペダルシステムの特別の目的は、操作時に、ドライバーが、慣
例の移動パターン、即ち、エンジン速度を制御するための踝の関節を中心とした
回転移動、及び制動を行うための大腿部の筋肉による脚部の下部分の方向への押
し下げ移動を使用できなければならないということである。好ましくは、通常の
制動及び緊急制動は、ドライバーの同じ又は同様の移動パターンに従って行われ
なければならない。
本発明の別の目的は、電子式スロットルレバーと組み合わせて使用できる単ペ
ダルシステムを提供することである。
本発明によれば、これらの目的及び他の目的は、添付の請求の範囲に定義され
た種類の単ペダルシステムによって達成される。
かくして、本発明は、自動車のエンジン速度及び制動効果を制御するための単
ペダルシステムを提供する。このシステムは、車輛の制動を行うために休止位置
から移動するように取り付けられたペダルホルダと、車輛のエンジン速度を制御
するためにペダルホルダに移動自在に支持されたペダルとを有する。この単ペダ
ルシステムは、システムの非制動機能状態において、ペダルホルダをその休止位
置に保持し、所定値以上の力がペダルホルダに加わった場合にシステムの制動機
能状態に移行するため、ペダルホルダがその休止位置から移動できるようにする
係止手段を有することを特徴とする。本発明によれば、別々のブレーキペダル及
びガスペダルを持つ現存の多ペダルシステムを、現存のブレーキペダルホルダを
本発明による組み合わせガス−ブレーキペダル用のホルダとして使用するように
変更することによって、このような単ペダルシステムを形成するための方法が更
に提供される。
上述の「休止位置」という用語は、本明細書中では、戻り位置が正確には定め
られていない位置を含むと考えられるべきであるが、むしろ、ペダルホルダが本
質的には固定されており、システムの制動機能状態に移行するときに比較的大き
な初期慣性を持つ位置範囲であると考えられる。
通常の場合には、システムには、従来のブレーキペダルでそれ自体周知である
ように、戻しばね等の引っ込め手段が設けられているか或いは、ペダルホルダを
非制動機能状態の方向に押圧するように構成されたブレーキシステムが発生する
戻し力が作用する。
通常の場合には、上述の力は、ドライバーの片方の足を支持する前記ペダルを
通してペダルホルダに加えられる。
本発明の単ペダルシステムの重要な利点は、別々のガスペダル及びブレーキペ
ダルを備えた従来のペダルシステムと同じ移動パターンを使用者が使用できるよ
うに設計できるということである。かくして、本発明によるこのシステムは、足
を従来の方法で踝の関節を中心として前方に廻すことによってエンジンの速度が
加速され、ペダルを脚部の下部分の方向に押すことによって緊急制動が行われる
ように設計できる。緊急時には、ドライバーは、係止手段の保持係止力に迅速に
且つ容易に打ち勝つため、反射作用でペダルを強く押す。この場合には、ペダル
を変える必要がないため、ドライバーが緊急時に誤ったペダルを押す危険がない
。
別の利点は、本発明の単ペダルシステムは、従来の自動車に難なく取り付ける
ことができるように設計できるということである。現存のアクセルを取り外し、
現存のブレーキペダルを本発明による単ペダルシステムを持つ挿入体と交換する
。元のブレーキシステムは、ペダルホルダに従来の方法で連結できる。更に、ペ
ダルは、例えばスロットルケーブルによってエンジンに従来技術の方法で連結で
きる。更に、本発明は、電子式スロットルレバーと組み合わせて使用できる。
好ましい実施例によれば、係止手段は、ペダルホルダと協働する電磁石からな
る。適当な作動電圧を電磁石に加えることによって、係止力をドライバーにとっ
て便利なレベルに極めて簡単に調節できる。これは、例えば車輛のダッシュボー
ドに設けられた制御装置によって行われる。電力が失われた場合、車輛に容易に
制動を加えることができる。これは、この場合には係止力が失われるためである
。安全の見地から見た別の利点は、ペダルホルダを固定する上で、機械的連結装
置が存在しないということである。かくして、ペダルホルダが構成要素の故障等
によって所定位置に永久的に係止される危険がない。特に、電磁石を用いた係止
を使用するこの実施例では、係止力を無視でき、使用者が十分に大きな圧縮力を
ペダルに加えることによって係止力に打ち勝つことができるということに着目す
べきである。
本発明の別の好ましい実施例によれば、単ペダルシステムには、ペダルが特定
の位置にあるとき、好ましくはエンジン速度の上昇が全く又は本質的に全く起こ
らない位置にあるとき、ペダルホルダの係合を解除するように構成された係合解
除手段、好ましいマイクロスイッチが設けられている。その結果、柔らかな制動
効果の有利な可能性が得られる。その他に、通常の制動は、所望の通りに制御さ
れる。これは、ドライバーがペダルをゆっくりと特定の位置に置いたときにこの
ような制動が行われるためである。これに対し、緊急制動は、ペダルを脚部の下
部分の方向に押すことによって本能的に行われる。
別の実施例では、ペダルの下部分にはドライバーの踵部分を受け入れるための
下支持体が設けられている。これにより、更に快適な運転姿勢が得られ、安全制
御が大幅に改善される。これは、ドライバーの足がペダルに更に十分に固定され
るためである。
一実施例では、ペダルは、休止位置から制動位置までのペダルホルダの移動に
より、エンジンの速度が低下するように車輛のエンジンに連結されている。これ
は、車輛の制動中にエンジンの急転が起こる危険をなくすため、有利である。
上述の実施例は、互いに組み合わせることができる。
図面の簡単な説明
本発明及びその利点を添付図面を参照して以下に詳細に説明する。添付図面に
は、本発明の好ましい実施例が、例示の目的で非限定的に示してある。
第1図及び第2図は、電磁式係止装置を備えた本発明による単ペダルシステム
を制動状態及び非制動状態で示す概略側面図である。
第3図は、機械式係止装置を備えた本発明による単ペダルシステムを非制動状
態で示す概略側面図である。
第4図は、第3図の支持体の一部の拡大図である。
第5図は、摩擦発生ケーブル変向装置の側面図である。
第6図は、第5図のVI−VI線に沿った平面図である。
第7図は、電子式係止装置を備えた本発明による単ペダルシステムの概略側面
図である。
第8図は、第7図の単ペダルシステムの側面図である。
第9図は、第7図及び第8図に示す単ペダルシステムのアクセルをシステムの
取り付け時に下から見た斜視図である。
第10A図及び第10B図、及び第11A図及び第11B図は、第7図及び第
8図のシステムのスロットルトランスジューサの二種類の第1及び第2の半部を
示す図である。
第12図は、本発明の変形例の概略図である。
本発明の好ましい実施例の説明
第1図及び第2図に示す単ペダルシステムは、ペダルホルダ即ちブレーキレバ
ー1を有する。このペダルホルダは、従来の3ペダルシステムの従来のブレーキ
ペダル用ペダルホルダに相当する。かくして、ペダルホルダ1は、その上端が上
枢軸2を中心として枢着されている。複合ブレーキ−ガスペダル3がペダルホル
ダ1の下端部分に以下に説明するように配置されている。
ペダルホルダ1は、リンクアーム8及び継手9を介してブレーキシステム(図
示せず)に連結されている。本発明は、特別のブレーキシステムに限定されず、
第1図及び第2図に概略に示す連結は、単なる非限定的例であると考えられるべ
きである。図示の実施例のペダルホルダ1は、ブレーキシステムの選択及びこの
システムへの連結とは別に、休止位置(第1図参照)−システムの非制動機能状
態を表す−から、前方に枢動させた位置(第2図参照)−システムの制動機能状
態を表す−まで、軸線2を中心として枢動自在である。この枢動移動は、ドライ
バーが、従来の方法で、彼の足をペダル3に押し付けることによって行われる。
単ペダルシステムは、ペダルホルダ1を第1図の休止位置に戻すように構成さ
れた戻し手段(図示せず)を更に有する。戻し手段は、例えば、ペダルホルダ1
と車輛のボディとの間に取り付けられたばねからなるのがよい。更に、このよう
な戻し効果は、現存のブレーキシステムに既に設けられていると考えることがで
き、その場合には、追加の戻し手段を設ける必要はない。
上述の複合ブレーキ−ガスペダル3は、ペダルホルダ1の下側にある、好まし
くは水平な、参照番号4を附した枢軸を中心として、ペダルホルダ1に対して廻
すことができる。ペダル3は、ペダルホルダ1の右側に配置されており、ペダル
ホルダ1の右側に突出した支持シャフト4に枢着されている。ペダル3は、支持
シャフト4に対して横方向に、好ましくは垂直方向に延びる細長い部材であり、
ドライバーが片方の足で、好ましくは右足で操作できるように構成されている。
ペダル3は、支持シャフト4に対し、ペダル3の比較的短い下部分が支持シャフ
ト4の下に配置され、ペダル3の比較的大きな上部分が支持シャフト4の上に配
置されるように位置決めされている。ペダルがこのように支持されているため、
ペダルの操作が容易であり、特に、踵を所定方向(第1図で見て時計廻り方向)
に押すことによって、ペダルを廻し、エンジンの速度を下げることができる。
ペダル3の下端部分には、足の踵部分を支持するように構成された突出肩部5
が設けられている。この支持体は、従来のペダルシステムで着座している客室の
床が構成する踵支持体に相当する。
ペダル3の上端部分は、スロットルケーブル6の一端に連結されている。スロ
ットルケーブルは、ペダルホルダ1に取り付けられたローラー7上を通って延び
ており、その他端が車輛のエンジンのスロットル等(図示せず)に連結されてい
る。スロットルケーブル6のエンジンへの連結は従来の設計であり、これ以上詳
細に説明しない。しかしながら、エンジンの速度は、スロットルケーブルを引っ
張る、即ちスロットルケーブルをそのケーシング6aから引き出すことによって
上昇される。ローラー7は、ケーブル6が引っ張られていないときには本質的に
空動き型ローラーであるが、引っ張られたスロットルケーブル6が、従来のアク
セルを押したときの摩擦に相当する回転抵抗をローラー7上で発生するように取
り付けられている。ローラー7の好ましい取り付け態様を第5図及び第6図を参
照して以下に詳細に説明する。
非制動機能状態において、ペダルホルダ1をその休止位置(第1図参照)に固
定するように構成された係止手段が設けられている。第1図及び第2図に示す実
施例では、係止手段は定置の電磁石10からなる。この電磁石10は、ホルダ1
1によってボディに固定的に取り付けられており且つペダルホルダ1に設けられ
た磁気プレート即ち金属プレート10a又はその等価物と磁力で協働する。ホル
ダ11は、電磁石10とともに、ペダルホルダ1がその休止位置に向かって移動
するとき、ペダルホルダ用の衝合体として役立つ。機械的構造が逆の変形例では
、電磁石10は、定置の金属プレートと電磁的に協働するように、ペダルホルダ
1によって支持できる。
電磁石10の作動電圧を変化させることによって、電磁係止力を適当な強さに
設定できる。このような設定は、例えば、回転式電位差計(図示せず)によって
行うことができ、特に工場で設定できる。電磁力は、他の方法で変化させること
ができる。
第1図及び第2図の単ペダルシステムは、係合解除手段を更に有する。第1図
及び第2図の実施例では、係合解除手段は、ペダルホルダ1に対するペダル3の
所定の回転位置で係止手段10の係止効果の係合解除を行うため、ペダル3の下
端部分に配置されている。第1図及び第2図の実施例では、係合解除手段は、電
磁石10の作動電圧の断続を行うためのマイクロスイッチ12の形態のスイッチ
からなる。マイクロスイッチを付勢するための構成要素13がペダルホルダ1の
下端部分に固定的に連結されており且つここから下方に延びている。図示の実施
例では、マイクロスイッチ12は、ペダル3の上部分をドライバーに向かって最
大に廻したとき、構成要素13によって付勢される。構成要素13は、アイドリ
ング位置に向かうペダル3の回転移動に対する衝合体としても役立つ。
ペダル3が端位置にあるとき、車輛の通常の制動を行うためにペダルホルダ1
をその休止位置から更に容易に押し下げることができるように電磁石10の作動
電圧を切る。
係合解除手段は、同じ機能を果たすための何等かの他の方法で構成できる。例
えば、マイクロスイッチ12と構成要素13の場所を交換できる。更に、作動電
圧の単なる断続切り換えを行う代わりに作動電圧を二つの電位差の間で制御する
ことによって、アイドリング位置で特定の所定限度の保持効果を得ることも考え
られる。
更に、第1図及び第2図に示す実施例は、本明細書の終わりに説明してあるよ
うに、ペダル3の移動範囲の二つの異なる部分範囲を有する。
次に、第1図及び第2図の単ペダルシステムの機能を以下に詳細に説明する。
第1図では、システムはその非制動機能状態にあり、この状態では、ペダルホル
ダ1は、電磁石10によってその休止位置に係止された状態に保持される。休止
位置では、車輛のブレーキシステムは付勢されていない。ドライバーの足(図示
せず)がペダル3上に配置されており、通常の運転中、支持シャフト4を中心と
してペダル3を矢印Aが示すように前後に廻すことによってエンジンの速度を制
御できる。ペダル3を反時計廻り方向に廻すと、エンジンの速度が上昇し、ペダ
ル3を時計廻り方向に廻すと、エンジンの速度が低下する。システムが非制動機
能状態にあるとき、ドライバーは、このペダルシステムと従来のシステムとの間
の相違を感じることなく、エンジンの速度を全く従来の方法で制御できる。この
システムでのドライバーの経験について、特に踵支持体5の支持機能に言及しな
ければならない。これは、従来の多ペダルシステムでは、着座している客室の床
が提供する支持に相当する。
車輛の通常の制動では、ドライバーは先ず最初にアクセルを離す。これは、本
実施例では、ペダル3を端位置に向かって時計廻り方向に廻すことを意味する。
ペダル3がその端位置(この場合、ペダルホルダ1と平行な位置)に達すると、
マイクロスイッチ12が付勢され、電磁石10の作動電圧が切られる。更に、ア
イドリングを含む範囲(準備位置)及び非制動保持力がある。ペダルホルダ1に
作用する保持力が減少し、ペダルホルダ1をその休止位置から下方に更に容易に
移動できる。車輛の制動の次の工程では、ドライバーは、ペダルホルダ1をペダ
ル3によって押し下げる。この制動操作では、ペダルホルダ1及びペダル3の組
み合わせが、従来のブレーキペダルとして作用し、ペダルホルダ1に作用する従
来の戻し力以外の抵抗なしに従来のブレーキペダルとして操作される。単ペダル
システムは、その制動機能状態では、第2図の位置と対応する位置をとる。
しかしながら、運転中、即ちエンジンの速度がゼロ以上である場合に、ドライ
バーが車輛を迅速に制動しなければならない(緊急制動)場合には、ドライバー
は、電磁石10の設定係止力(実際には、電磁係止力にペダルホルダ1にも作用
する上述の戻し力を加えた力)以上の圧縮力をペダルホルダ1に加える。このよ
うな緊急制動は、ドライバーがペダル3を脚部の下部分の方向に比較的強く押す
ことによって行われる。このとき、ペダルホルダ1が先ず最初に電磁石10と係
合した状態から離れ、次いで車輛の制動を行うために下方に枢動する。
簡単な変形例では、係合解除手段(マイクロスイッチ12)を省略できる。こ
のような変形例では、通常の制動並びに緊急制動で係止手段の係止力に打ち勝た
なければならない。
スロットルケーブル6が、ペダルホルダ1に取り付けられたローラー7の周り
で方向を変えるため、ペダルホルダ1を電磁石10から遠ざかる方向に枢動させ
ると、スロットルケーブル6は自動的に緩む。これにより、緊急制動時にペダル
3が全速位置にある場合でもエンジンの高速空転が回避される。
他方、スロットルケーブル6が引っ張られている場合、即ちエンジンの速度を
調節している場合には、速度調節は、ペダルの小さな望ましからぬ動きがエンジ
ンに直ちに伝わることがないようにする所定の慣性(摩擦)を備えていなければ
ならない。そうでない場合には、例えば道路の凹凸上を走行する際に、スロット
ルケーブル6を介して伝達されたこのような望ましからぬ動きがエンジンに作用
を及ぼす危険がある。これは、制御されていない揺動をエンジンの調節に作用す
る結果となる。
第1図は、ケーブルケーシング6aを制御するための装置を鎖線で示す。この
随意の装置の目的は、スロットルの開放及び制動が同時に行われないようにする
ことである。この装置はL字形状ブラケット45a、45bを含み、これらのブ
ラケットは、矢印Cの方向に枢動するように角部分がシャフト46に枢着されて
いる。ブラケットの一方の脚部45aは、ペダルホルダ1の細長い開口部47内
を摺動自在に案内されるピン48等によって、その端部がペダルホルダ1に移動
自在に連結されている。ブラケットの他方の脚部45bは、端部がケーブルケー
シング6aに連結されている。この装置は、以下のように機能する。即ち、制動
時にペダルホルダ1を押し下げると、ピン47が開口部48内で上方に移動し、
L字形状ブラケット45a、45bを反時計廻り方向に回転する。その結果、ケ
ーブルケーシング6aの端部が、図面で見てスロットルケーブル6に対して右方
に引っ張られ、これによって、ケーブルの張力を小さくする。これにより、制動
及びスロットルの開放が同時に起こらないようにする。変形例では、スロットル
ケーブルケーシングを別のケーブルシステムで制御できる。
ブレーキシステムのストロークが短い場合には、即ちペダルホルダ1がその休
止位置と制動位置との間で短い枢動移動を行う場合には、車輛の制動は急である
。これは、電磁石10の係止力に打ち勝つためにドライバーが比較的大きな力を
ペダル3に加えなければならないためである。電磁石10がその保持状態を解放
したとき、このような構造のペダルホルダ1はその制動端まで迅速に枢動し、そ
の結果、車輛に急ブレーキがかけられる。このようにストロークが短いことは、
例えば、電子制御式スロットルレバーに関して望ましい。
従って、短いストローク長について、上文中に言及した係合解除手段12を単
ペダルシステムに組み込むのがよい。ペダル3を所定位置まで枢動させたとき、
係合解除手段12が付勢される。このことは、本実施例では、ペダルホルダ1に
固定的に取り付けられた衝合体13とマイクロスイッチが接触したことを意味す
る。このとき、電磁石10が係合解除され、ペダルホルダ1は、電磁石10から
抵抗を受けることなくその制動位置に向かって枢動できる。このようにして、通
常の運転中に柔らかな制動を行うことができる。ペダル3がそのアイドリング位
置の近くまで移動する度毎に、例えば通常のエンジン速度低下中にペダルホルダ
1が解放されることを阻止するため、係合解除手段12は、例えばアクセルがア
イドリング位置にある場合でも電磁石に低い作動電圧を加えることによって、係
合解除手段12を付勢するためにドライバーが小さな抵抗に打ち勝たなければな
らないように構成されている。
要するに、通常の制動及び緊急制動の両方を使用者に周知の方法で、即ちペダ
ル3を脚部の下部分の方向に押すことによって行うことができるのである。単ペ
ダルシステムが係合解除手段12を含む場合には、ドライバーは、通常の制動を
行う前に、踝の関節を中心として足を上方に廻すことだけが必要とされる。これ
は、エンジンの速度がかくして低下するため、この関係で当然の動きでもある。
しかしながら、緊急制動では、ペダルを予め上方に廻すことなく、直ちに制動を
行うことができ、これにより全制動距離が短くなる。
第3図及び第4図は、機械式係止手段10を持つ本発明による単ペダルシステ
ムの一実施例を示す。第1図及び第2図における構成要素と等価の構成要素には
同じ参照番号が附してあり、これらの構成要素の機能についての説明は繰り返さ
ない。機械式係止手段10は、第1継手15を介してペダルホルダ1に枢着され
た第1アーム14及び第2継手17を介して第1アーム14に枢着された第2ア
ーム16を有する。第2アーム16は、プレート19が回転自在に取り付けられ
た車輛のボディに連結された枢軸18に枢着されている。プレート19には突出
部20が形成されている。この突出部は、プレートから、アーム14及び16の
枢動平面に対して垂直な平面内を延びている。突出部20は、係止手段10の係
止位置において、第2アーム16用の上衝合体を構成するように設計されている
。第1アームを時計廻り方向に付勢し、及びかくしてペダルホルダ1をその係止
された休止位置まで廻すのを容易にするため、ばねエレメント21が第1継手1
5と隣接して配置されている。
係止手段10の係止力は、第1アーム14と第2アーム16との間の角度によ
って決まる。機械式係止手段10は、ペダルホルダ1をその休止位置に固定し、
ペダルホルダ1に十分な押圧力が加えられた場合にアーム14、16を第2継手
17を中心として互いに向かって枢動させることによって、ペダルホルダ1をそ
の係止された休止位置から解放するということは理解されよう。解放後、係止力
は本質的に無視でき、従って、ペダルホルダ1は制動位置まで枢動する。
第4図に概略に示すように、回転自在のプレート19は、係止手段10の係止
力を設定するためのケーブル22に連結されている。ケーブル22に張力が加え
られると、プレート19及びかくして突出部20が時計廻り方向に回転し、これ
によってアーム14と16との間の角度を小さくする。これにより、係止手段1
0の係止力が減少する。
次に、第5図及び第6図を参照すると、これらの図には、上述の実施例におい
てスロットルケーブル6に張力を加えたときに摩擦を発生するのに使用できる摩
擦発生ケーブル変向装置50が示してある。装置50はローラー7を含み、この
ローラーは、移動自在の内ホルダ51にシャフト53によって回転自在に取り付
けられている。移動自在の内ホルダは、固定外ホルダ54に移動自在(矢印Bの
方向)に取り付けられている。固定外ホルダは、継手55によってペダルホルダ
に取り付けることができる。前記移動中、シャフト53は細長い開口部52内で
案内される。ゴム製のエレメント57等の摩擦エレメントが外ホルダ54を通っ
て延びており、クランプ部材58によって保持される。二つの圧縮ばね56は、
ローラー7と摩擦エレメント57との間に空間ができるように内ホルダ51を外
ホルダ54から遠ざかる方向に押圧する。スロットルケーブル6(図示せず)に
張力が加わると、ばね56が圧縮され、ローラー7が移動して摩擦エレメントと
接触し、これによって所望の摩擦が得られる。
第7図乃至第11図は、上述の実施例のケーブル制御式スロットルレバーの代
わりに電子式/電気式スロットルレバーを持つ車輛用の、電磁式係止手段を備え
た本発明による単ペダルシステムの一実施例を示す。第7図乃至第11図の実施
例は、第1図及び第2図の実施例による電磁式係止手段を使用する。上述の実施
例におけるのと同様の構成要素には同じ参照番号が附してあり、これらの構成要
素の機能についての説明は繰り返さない。参照番号8'は、従来のブレーキシス
テムの構成要素に関する。
ペダル3をペダルホルダ1の右側で支持するための方法が、上方から見たシス
テムを示す第7図から明らかである。第7図は、「通常の」ブレーキペダル25
を組み合わせペダル3の左側に取り付ける方法を更に示す。このブレーキペダル
25は、ドライバーが制動時に習慣で右足を左方に移動した場合に備えて安全の
ために設けられている。ブレーキペダル25は、関係当局が提起した必要条件を
満たす上でも必要である。このような安全即ち副ブレーキペダル25は、本発明
の全ての実施例に設けることができる。好ましい実施例では、ペダル25を下に
押すと直ちに、係止手段が、ペダルホルダ1に加えられた係止力を減少するか或
いはなくすスイッチ(図示せず)等によって、このような安全ペダル25を補足
できる。
第7図は、戻しばね41を更に示す。このばねは支持シャフト4上に配置され
ており、ペダル3をそのアイドリング位置に向かって付勢する。このばねの機能
は、通常の機械式スロットルレバーで通常存在する戻し力と対応する。
支持シャフト4上にペダルの右側に配置された組み合わせユニット26は、1
.電子式スロットルレバー用トランスジューサ、
2.ペダル3の端部分を構成するための衝合体、
3.電磁石10用のスイッチ、及び
4.ペダル3用の摩擦エレメントとして機能する。
組み合わせユニット26は、本質的に半円形形状を有し、第10A図及び第1
0Bによる定置の第1半部27及び第11A図及び第11Bによる移動自在の第
2半部28を含む。
第1半部27(第10A図及び第10B参照)は、支持シャフト4(第9図参
照)に固定されており、円弧形態の外壁29及び内壁30を有する。これらの壁
は角度α(この実施例では180゜)に亘って延びており、半径方向空間31を
構成する。円弧形態の二つの壁29、30は、カーボン導路33等の形態の抵抗
が内側に設けられた半円形プレート23によって支持されている。カーボン導路
33は、この場合、U字形状である。壁29、30及びプレート32は、支持シ
ャフト4に固定的に連結された直径底壁34に連結されている。
組み合わせユニット26の第2半部28(第11A図及び第11B参照)は、
円弧形態の中間壁35を有する。この中間壁は、円弧形態の固定壁29と30と
の間の空間31に嵌着するような曲率半径を有し、αよりも小さい角度β(β<
α)に亘って延びている。中間壁35は、三本のスポーク36−38によって中
央スリーブ39に連結されている。この中央スリーブを支持シャフト4が貫通す
る。中央スリーブは、ペダル3にしっかりと取り付けられている。二つのトレー
リング接点40(第11B図参照)が、カーボン導路33に当たって摺動し且つ
協働するようにスポーク38に配置されている。
エンジンの速度を制御するためにペダル3が支持シャフト4を中心として前後
に枢動するのに応じて中間壁35が空間31内で前後に移動する。角度差α−β
(例えば15゜乃至20゜)は、アイドリング位置と全速位置とめ間のペダル3
の可能な枢動角度を構成する。移動自在の中間壁35が定置の底壁34に当接し
たとき、端位置に達する。
更に、組み合わせユニット26は、詳細には説明していない方法によって車輛
の電子式スロットルレバー(図示せず)に電気的に接続された可変抵抗器を互い
に構成するカーボン導路33及びトレーリング接点40によって、電子式スロッ
トルレバー用トランスジューサとしても役立つ。カーボン導路33がU字形状で
あるため、「ギヤ比」が得られ、これによって、ペダル3の限られた枢動移動(
この場合には15゜乃至20゜)の割に十分な抵抗差が得られる。
更に、組み合わせユニット26は、本願に含まれる実施例において、係止手段
の制御にも使用でき、例えばアイドリング位置で電磁石10の作動電圧、及びか
くしてペダルホルダ1に加えられた保持力を切るためのスイッチとして使用でき
る。これは、二つの半部27及び28に配置されたスイッチ(図示せず)によっ
て得ることができる。このスイッチは、例えば、定置の半部27に設けられた追
加のカーボン導路の形態で配置できる。
組み合わせユニットは、ペダル3の枢動時に摩擦発生ユニットとしても機能で
きる。これは、定置スリーブ39の内径が支持シャフト4の外径よりも幾分大き
くつくられている場合に得ることができる。ドライバーの足がペダル3に圧縮力
を加えているとき、スリーブ39の中央が支持シャフト4に対して下方に移動し
、及びかくして移動自在の中間壁35が移動して定置の内壁29に衝合する。ペ
ダル3が枢動すると、二つの表面間に反対方向に作用する摩擦モーメントが発生
する。これにより、スロットルレバーの従来のケーブル制御と関連して上昇する
摩擦力に相当する摩擦力が発生する。摩擦力の大きさは、組み合わせユニットの
幅及び半径に応じて変化するということは理解されよう。
本発明を幾つかの非限定的例を参照して説明したが、これらは、請求の範囲の
範疇で様々に変形できる。
車輛のボディに連結されたばねでペダルホルダの枢動平面に対して垂直方向に
押圧されるボール等の他の係止手段を使用できる。ペダルホルダの休止位置では
、ボールは、ペダルホルダに形成された凹所に受け入れられている。ドライバー
がペダルホルダに所定値を越える圧縮力を加えると、ボールとペダルホルダとの
間の係合が外れ、このとき、ペダルホルダを制動位置まで枢動できる。
上述の機械式係止手段は、特定のペダル位置でのペダルホルダの係合解除を容
易にするように係合解除手段に機械的に又は電気的に連結できるということは理
解されよう。
更に、本発明による単ペダルシステムは、ペダルホルダの全ての枢動位置で速
度調節を行うことができるように設計できる。これは、例えばラリーで望ましく
、スロットルケーブルを異なる方向に延ばすことによって行うことができる。こ
れは、当業者に明らかである。
更に、ペダルホルダ及びペダルの移動を例に示す移動と異なるようにする、例
えば直線状移動又は枢動移動と直線状移動の組み合わせにすることができる。
図示し且つ説明した実施例において、ペダルのシャフト4はペダルの下に位置
決めされている。しかしながら、ペダルシャフト4を踝の関節の近くに又は踝の
関節と一致するように上方に移動するのが好ましい(これは人間工学的理由によ
る)。更に、シャフト4は、例示の実施例と比較して、ペダルに対して上方又は
下方に移動できる。
ペダルホルダ1をその休止位置に戻すのに電磁力が寄与できるように電磁石1
0をプレート10aの近くに配置することも考えられる。
本発明の全ての実施例において、ペダル3の枢動範囲は、第12図に概略に示
すように、二つの副範囲「I」、「II」に細分できる。全角度範囲が例えば1
5゜である場合、副範囲「I」は、例えば僅か1゜乃至5゜である。範囲「I」
では、アイドリングだけが行われ、ペダル3には、戻し力が本質的に作用しない
。副範囲「II」では、エンジンの速度が連続的に上昇する。係止手段(磁石1
0)
は、範囲「I」の端位置でペダル3を上方に最大に枢動させたとき、その保持を
解除する。このような変形例の利点は、2ペダルシステムで通常設けられている
のと同様の「準備位置」を持ち、足をアクセルから持ち上げるとアクセルがブレ
ーキペダルよりも上方の準備条件に保持されるということである。特に、本発明
のこの変形例は、組み合わせユニット26によって達成できる。このユニットは
、この場合、追加の機能を備えている。
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