JP2000502859A - 可変数の生き残りパスを用いる符号復号の方法および装置 - Google Patents

可変数の生き残りパスを用いる符号復号の方法および装置

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Abstract

(57)【要約】 複雑性が低く高い性能のトレリスデコーダは通信システムの現在の状態に基づいてトレリス復号プロセスの複雑性の適応する。通信チャンネルを介して受けた符号列を復号するために、ノードおよびブランチのトレリス構造が作成される。トレリスの各組のノードは1つの時間瞬間での受信記号の可能な値を表す。各ブランチは異なった時間瞬間でのノード間の特定の遷移を定め、各ブランチは関連したブランチメトリックすなわち重みを有している。ノード間のブランチおよびトレリスの結合はトレリスを通るパスを定め、それは1つの可能な符号列を表し、トレリスを通る各可能なパスに対して蓄積メトリック/重みが作られる。トレリスを通る可変数Mの生き残りパスがそれらの蓄積パスメトリック/重みに基づいて決定される。変数Mの値は通信システムの現在の状態に依存する。一旦Mの値が現在の状態に適応されると、受信符号列がトレリスを通るM個の生き残りパスを用いて復号される。

Description

【発明の詳細な説明】 可変数の生き残りパスを用いる符号復号の方法および装置 本発明は通信システムにおいて受信符号(symbols)を復号することに 関し、より詳細には、復号プロセスの間に保持されたトレリス状態すなわちパス の数が可変であるようなトレリス構造を用いる復号技術を表すものである。 発明の背景および概要 コード化データ通信においては、共チャンネル(co−channel)およ び近接チャンネル干渉、雑音、分散、フェージング、弱信号強度等のような種々 の形式の歪を受ける通信チャンネル(例えば、無線周波数通信チャンネル)を介 して符号化符号(encoded symbols)が送信される。トレリスコ ード化は送信されるべき符号列(sequences of symbols) を符号化するために使用される1つの技術であり、そのプロセスにおいて、送信 信号に対する記憶性が導入される。導入される記憶性のため、送信信号は、何時 でも、前に送信された信号に依存する。従って、受信信号を復調して送信符号を 回復するために、復号化プロセスは符号列全体を考慮に入れて行なわれなければ ならない。 符号列復号の好ましい方法は、誤りの確率を最少にする態様で送信信号を最適 に復号化するメカニズムを与える最尤復号(MLSE)である。このMLSE法 においては、受信符号の列は送信され得た可能性のあるあらゆる符号列と比較さ れる。全ての可能な列の中から、受信信号列と最っとも一致する特定の列が復号 される列として選択される。送信符号列の長さがN符号長でありかつ各符号が取 ることができる可能な値がQであるとすれば、MLSEパターン一致手法はQN の可能な列の中から最良の一致を決定しようと試みる。しかしながら、Qおよび Nの値がそれ程大きくないにせよ、可能なMLSE探索列の数は実施するには余 りにも複雑にする。 MLSE探索を行なう1つの単純な解決法は周知のビタービ(Viterbi )アルゴリズムによって与えられる。このビタービアルゴリズムを理解するため に、 探索の問題はトレリスを探索する方法として表される。図1は各送信符号が4つ の値のうちの1つを取ることができるような簡単なトレリスを示す。各トレリス ノードは送信符号の1つの値に対応し、しばしば状態と呼ばれる。トレリスの各 時間瞬間/段階において、4状態トレリスを定める4つのノードが存在する。こ の1組のノードは各送信符号期間の間で繰り返す。ノード間の遷移はブランチと 呼ばれており、各ブランチは送信され得た可能性のある符号と関連づけられる。 ノード(状態)のこの構造はトレリスを定める。 ブランチに対応するシンボルが真の受信符号列の一部である尤度を表すメトリ ック(metric)すなわち重みが各ブランチに対し形成される。メトリック の例は、受信信号サンプルとそのブランチに関連した符号を用いて形成されたサ ンプルの対応する推定値との間の2乗絶対差である。このメトリックは2乗ユー クリッド距離メトリックと呼ばれる。ノードを通るブランチの結合はパスを形成 する。最良の蓄積メトリック(すなわち、ブランチメトリックの最小の和)を有 するパスが選択され、この選択されたパスのブランチに対応する符号が復号され た符号として出力される。 探索処理手順を効率化するために、ビタービアルゴリズムは最良/最適(すな わち、最も低い)メトリックを有する各ノード/状態にあるブランチのみを保持 し、そのノード/状態にある残りのブランチを捨てる。この最良ブランチ選択処 理手順はトレリスを通る可能なパスの数を大きく減少させる。次いで、これらの 可能性のあるパスから、ビタービアルゴリズムは最小の全体距離を与えるトレリ スを通るパスを選択する。ノードが存在する数と同数のパスを保持することを必 要とするに過ぎないため、すなわち1状態当り1つのパスだけが存在するために 、各状態/ノードに留まっているパスは「生き残り」と呼ばれる。ビタービアル ゴリズムはトレリスを通る生き残りの最適パスを追跡する帰納的 (recursive)技術である。 ビタービアルゴリズムに関連する主たる問題は、その複雑性が送信されるトレ リスコード化信号の状態(記憶)の数に伴って指数関数的に増大することである 。 状態の数がQN として表されかつQを符号が取ることができる可能な値の数とし て、Nは記憶、すなわち1つの記号の他の記号についての依存性を表す。「Nの 記憶」とは各符号がN個の他の符号、例えば前の符号に依存することを意味する 。この複雑さはMアルゴリズムあるいはTアルゴリズム(これら両者は復号のた めに保持された状態の数を更に制限する)として知られているものを用いれば減 少させることができる。基本的なMアルゴリズムにおいて、トレリスの各時間瞬 間に対して、生き残りの数は一定の整数の数Mに制限される。このMアルゴリズ ムは蓄積パスメトリックに基づいてM個の最も可能性がある状態を選択する。よ り大きな蓄積パスメトリックを有する生き残り状態は捨てられる。Mアルゴリズ ムの他の変形例は、M個の状態ではなく、トレリスを通る最良の(蓄積パスメト リックによって定められるような)M路を保持することである。このため、Mア ルゴリズムはトレリスの任意の時間瞬間で一定数の状態Mにトレリスにわたる探 索を制限する。好ましくないことに、Mに対する選択値が余りにも小さければ、 復号のため誤ったM個の状態を保持する可能性は高くなり、これは誤差の可能性 が高くなる結果となってしまう。他方、Mの選択値が余りにも大きすぎれば、復 号処理手順は過度に複雑となる。 Tアルゴリズムは所定のスレッショルド(T)以下の関連メトリックを有する 状態のみを保持する。Mアルゴリズムと同様に、一定のスレッショルドTの選択 は過度の複雑さ無しに満足する性能を達成するために重要である。特定の通信の 応用で遭遇する全てあるいは殆の条件にとって好ましいその応用に対するスレッ ショルドTの選択は極めて困難である。 一定のMあるいは一定のTに関連した問題は、通信チャンネル(それを介して 符号化符号(encoded symbols)が送信され、受信されその後復 号化される)が変化することである。実際上、無線周波数通信においては、無線 チャンネルはフェージング、マルチパス分散、近接チャンネル干渉、共チャンネ ル干渉、雑音等のため定変化パラメータを呈する。通信チャンネルで最悪の場合 の予測を補償するために、MアルゴリズムのためのMの値あるいはTアルゴリズ ムのためのTの値は、このような最悪の場合のチャンネル条件の下で符号を満足 に復号するために利用可能な充分な数の状態を持たせる比較的に大きな数に設定 されなければならない。しかしながら、これは非能率な復号化手法であり(殆の 時間チャンネル条件が極めて良好となる場合があるためである)、ずっと小さな 数の状態が受信信号を満足に復号する上で必要とされる全てとなる。 従って、必要とされるものは、通信システムの1つあるいはそれ以上の条件に 基づいてトレリスの生き残りパスすなわち状態の数を適応させることができる、 複雑さを減少させたトレリス復号処理手順である。無線通信への応用、特に電池 動作のポータブル無線機において、送信電力は重んじられている。しかしながら 、より低い送信電力は受信機での復号化性能を劣化させてしまうことがある。ま た、近接チャンネル干渉を最小にするために基地局/レピータと同様に固定のト ランシーバの送信電力を減少する必要性も存在する。しかし、この減少は、受信 機がより低い電力で送信された信号を正確にかつ効果的に復号することができる 場合に実行できるに過ぎない。 発明の概要 本発明の1つの目的は複雑さを減少させかつ高度の性能を有するトレリス復号 方法および装置を提供することにある。 本発明の1つの目的は複雑さを減少させ、ビット誤り率が低くかつ電力必要条 件を低減させたトレリス復号方法および装置を提供することである。 一層の目的は複雑さを減少したトレリスデコーダ並びに通信システムの現在の 状態に適合する復号処理手順を提供することである。 なお他の目的はアンテナダイバーシチ、周波数ホッピングおよび/または記号 インターリーブ処理を用いてトレリス復号処理手順の効率および有効性を向上す ることである。 本発明は通信システムの現在の状態に基づいてトレリス復号の複雑性に適応す る複雑さが低くかつ高性能のトレリス復号を与える。通信チャンネルを介して受 信された記号のシーケンスを復号するためにノードおよびブランチのトレリス構 造が作られる。トレリスの各組のノードは1つの時間瞬間での受信記号の全ての 可能な値を表す。各ブランチは異なった時間瞬間でのノード間の特定の遷移を定 め、各ブランチは関連ブランチ重みを有する。ノードおよびトレリス間のブラン チの結合は1つの可能な記号シーケンスを表すトレリスを通るパスを定め、蓄積 された重みはトレリスを通る各可能なパスに対して発生される。トレリスを通る 可変数Mの生き残りパス(あるいは状態)はこれらそれぞれの蓄積されたパスの 重みに基づいて決定される。可変のMの値は通信システムの現在の状態に依存す る。一旦Mの値が現在の状態に適応されると、受信符号列はM個の生き残りパス /状態を用いてトレリス復号される。 通信システム状態の現在の状態があるスレッショルドよりも小さいかあるいは それに等しい場合に、Mの第1の値が選択される。そうでなく、通信システム状 態の現在の状態がそのスレッショルドより大きい場合に、Mの第1の値よりも小 さいMの第2の値が選択される。一実施例において、Mの第1の値は最大値に対 応し、第2の値は最小値に対応する。Mの最小値を選択した後に、現在の通信シ ステムがスレッショルドよりも劣ったものに悪化した場合に、Mの値は制御され た態様で最大値に向って増大される。特に、受信信号はMの増大した値を用いて 再度トレリス復号される。他方、Mの値が最大でありかつ現在の通信システムの 状態が向上されてここでスレッショルドを越えると、Mの値は、それが最大値に 達するまで(現在の通信システムの状態が連続してスレッショルドを越えている ものと想定して)、トレリスの各連続した段階で「切り取られ」すなわち減少さ れる。 通信システム状態の1つは通信チャンネルの品位であってもよい。チャンネル の現在の品位がスレッショルドよりも大きい場合にMの最小値が選択され、そう でなければMの最大値が選択される。別態様として、通信システム状態は送信さ れるべき符号(symbols)を符号化するために使用される符号化手法の複 雑性に関連してもよい。例えば、より多くの符号化記憶を有するより強力なコー ド化の手法がコード化信号を発生するために使用され得る。これは典型的にMの 大きな値で復号することに関連するが、状態すなわちパスの数を減少しそれによ り復号の複雑性を最小になるようにする本発明に従ってこのような復号が行なわ れてもよい。 往々、トレリス復号処理手順はデータ処理回路を用いて行なわれ、そのデータ 処理回路は、通常、時分割関係で多数の他のタスクを行なわなければならず、他 の通信システム状態はデータ処理回路によって行なわれるべき現在のデータ処理 タスクに関連する。行なわれるべき追加のタスクの現在の数が比較的に大きけれ ば、Mの値は減少される。この態様で、データ処理回路は複雑な復号プロセスの 負担を取り除かれ、そのためそれは他の未解決のタスクを行なうようにより多く の処理リソースに専念することができるようになる。他方、追加の未解決のタス クの現在の数が比較的少なければ、Mの値を増大して、それによりデコーダの性 能を向上させることができる。 デコーダの性能が主たる関心事である時には、通信チャンネルの品位の変化に 応じてデコーダ性能を所定レベルに維持するようにMの値を変化することができ る。Mが比較的に低い時には、全データ処理能力はトレリスデコーダの動作によ って使い切られることはない。この結果、余分なデータ処理能力が低い優先度を 有する他のタスクに向けられることができる。ポータブルの電池動作の無線機に 関しては、トレリス復号動作に関連したデータ処理タスクの数を減少するために デコーダの性能の目的と反しない時には何時でもMの値を減少して、電池の負担 を減少することができる。 また、本発明は、複数の送信機により送信された複数の符号化符号列が1つの 信号通信チャンネルで受信されるようなスペクトル拡散型受信機に適用されても よい。Mの値は妨害信号の数の変化に応じて変えられてもよい。復号の満足する 性能が付加的な妨害信号のために劣化する時には、デコーダの性能を維持すなわ ち向上するためにMの値を増加することができる。他方、妨害信号の数が減少す る時には、プロセッサあるいは電池のリソースを節約するために満足なデコーダ の性能に依然として反しないようなMのより小さな値までMの値を減少すること ができる。 1つの特定の例示的な実施例において、本発明は、複数のダイバーシチアンテ ナからの最良の受信信号を用いて通信システムの現在のチャンネル状態に基づい たトレリス復号の複雑性に適応させる。受信機の複数のダイバーシチアンテナの それぞれはコード化符号列で成っている送信信号を受ける。最も高い信号品位を 有する複数のアンテナの1つからの受信信号が受信機により選択され、次いで可 変数M(ここで、Mは受信信号の品位に依存する)のトレリス生き残りパスすな わち状態を用いるトレリス復号処理手順を使用して復号される。最も高い信号品 位を有する受信信号が得られるアンテナを選択することによって、他のアンテナ で受信したより弱く、より低い品位の信号が使用された場合よりもより大きな程 度まで可変数Mは減少される。受信信号を複数のダイバーシチアンテナの1つだ けから選択するとは別態様のものとして、本発明の他の実施例は選択的に重み付 けを行ない、次いで複数のアンテナからの重み付けされた信号を結合して結合信 号を発生する。最も高い信号品位を有するアンテナの1つからの受信信号は結合 信号において最も重く重み付けされる。 一般的に、可変数Mは通信チャンネルの現在の品位の関数として変えられる。 ダイバーシチアンテナを用いる受信機で、複数のダイバーシチアンテナのそれぞ れから受信された信号が検出され、記憶され、チャンネル品位インジケータが各 記憶された信号に対して決定される。最も高いチャンネル品位のインジケータを 有する記憶信号が選択され、変数Mの値がその最も高い信号品位のインジケータ に基づいて決定される。次いで、記憶された受信信号はその前に決定した数のト レリス生き残りパスすなわち状態を用いて復号される。より詳細には、最も高い チャンネル品位のインジケータがあるスレッショルドよりも大きければ、Mの値 は減少される。他方、最も高いチャンネル品位のインジケータがそのスレッショ ルドよりも小さければ、Mの値は増加される。各受信信号の信号品位は受信信号 強度に基づいて決定され、一例の好適実施例においては、受信信号の平均フェー ジング信号振幅に基づく。 本質的に、Mの値は受信チャンネル品位インジケータに反映したチャンネル状 態に適合している。チャンネル状態が悪い時にはMの値は増大され、チャンネル 状態が良好である時にはMの値は減少される。変数Mの復号処理手順の複雑さは 、チャンネル状態が悪い時に関してのチャンネル状態が良好である時間の比に比 例する。本発明はアンテナダイバーシチを用いてこの比を向上し、この結果、ア ンテナダイバーシチ無しでの同一の変数M復号処理手順の使用に関して、受信機 デコーダによる所定のビット誤り率を達成するために要求される送信電力を減少 させる。送信電力を減少させることはポータブル無線トランシーバで送信を行な うための電池の負担を軽減し、固定の基地局型のトランシーバの送信機により生 じる近接チャンネル干渉を減少させる。所定の送信電力に対して、本発明は復号 の複雑性を減少し、従って受信機による電池の負担を減少させ、すなわち受信機 による電池の負担を増加させずにビット誤り数についての復号性能を向上する。 上に記載したダイバーシチアンテナ選択の例と同様に、本発明は、また、符号 インターリーブおよび/または周波数ホッピング通信システムに有利に適用可能 である。符号インターリーブおよび周波数ホッピングの両者は受信信号の品位を 向上し、これは本発明に従ってより小さいMの使用を可能とする。これらおよび 他の特徴および長所は図面の以下の説明および請求の範囲から明白となるであろ う。 図面の簡単な説明 図1はトレリスの図式的表示である。 図2は本発明を使用し得る一つの例示的な通信システムの機能的ブロック図で ある。 図3は本発明に従って可変段階トレリス復号アルゴリズムを実現するための基 本的処理手順を示すフローチャート図である。 図4は通信システムパラメータが現在の通信チャンネル品位であるような可変 段階トレリス復号アルゴリズムの特定の例の実施例を実現するための特定の処理 手順を示すフローチャート図である。 図5は伝統的なより高い複雑性のビタービトレリス復号処理手順と比較して、 本発明による減少した複雑性のトレリス復号処理手順の性能を示すグラフである 。 図6は本発明の例示的実施例に従った図2に示された受信機分岐のより詳細な 機能ブロック図である。 図7は本発明の例示的実施例に従って可変数のMトレリス状態およびアンテナ ダイバーシチを用いるトレリス復号処理手順を示すフローチャート図である。 図8はアンテナダイバーシチ無しの変数Mトレリス復号処理手順に比較して、 本発明の例示的実施例に従ってアンテナダイバーシチを組み込んだ減少した複雑 性の変数Mトレリス復号処理手順の性能を示すグラフである。 図面の詳細な説明 以下の記載において、限定的ではなく説明の目的のため、特定の回路構成、技 術等の特定の詳細が本発明の完全な理解を与えるために述べられる。しかしなが ら、本発明がこれら特定の詳細から逸脱する他の実施例において実施されてもよ いことが当業者にとって明白となろう。他の例で、既知の方法、装置および回路 の詳細な説明は本発明の説明を不必要な詳細で不明瞭にしないように省略される 。 図2を参照すると、本発明を使用しうる例示的な通信システム10の全体的な機 能ブロック図が示されている。特に本発明は固定およびポータブルの両無線機を 含む無線通信分野によく適合するが、他の通信環境にも同様適用可能である。 送信側で、送信されるべき情報信号、すなわち符号列はトレリスコード変調( TCM)および差分エンコーダ12によって符号化される。この符号化符号が例 えば周知の時分割多重化(TDM)技術を用いてスロット化通信チャンネルで送 信されている場合には、符号列セグメントを異なった時間スロットにするすなわ ち「シャフリング」するためにインターリーバ14が望ましい(必須ではないが )。悪い通信状態の下で受信した符号セグメントは良好なチャンネル状態の下で 受信した符号セグメントでちりばめられるため、インターリーブ処理はフェージ ングを受ける通信チャンネルにおいて特に効果的である。記号は複素数形式のも のであってよく、2つの成分、すなわち実数値I(同相)および虚数値Q(直交 )で表される。同相および直交成分は並列処理分岐を通るようにされる。各成分 は送信フィルタ18a、18bを通るようにされ、デジタル対アナログ(D/A )変換器20a、20bで変換され、直交変調器22a、22bで周波数シフト される。ついで、直交変調された信号は加算器24で混合され、信号のゲインを 増大するRF増幅器26に送られる。RF増幅器26は増幅された信号を送信の ため1つあるいはそれ以上のアンテナ28a...28nに与える。各周波数が 記号の一部だけを担う多数のキャリア周波数間で「ホッピング」処理を行うよう に、従来の周波数ホッピング技術が使用されてもよい。 通信システム10の受信機側での1つあるいはそれ以上のアンテナ30A.. .30Nはその信号を受ける。受信アンテナダイバーシチの適用にあっては、基 地局トランシーバ/レピータのような固定の無線トランシーバおよびポータブル /移動無線機にダイバーシチアンテナ30A...30Nが組み込まれてもよい 。複数のダイバーシチアンテナ30A...30Nのそれぞれからの受信信号は それぞれの無線増幅およびダウン変換路を用いて処理される。しかしながら、簡 略化のため、ただ1つのダウン変換路が図2に示され、説明される。 1つのアンテナ信号(あるいはダイバーシチアンテナからの信号の組合せ)は 濾波およびRF前置増幅器段32を介して第1のダウン変換器34まで通るよう にされ、このダウン変換器34は受信信号の周波数(周波数ホッピングシステム では複数の周波数)を中間周波数に減少させる。この中間周波数信号は中間周波 数受信フィルタ36,次いで第2のダウン変換器38を通るようにされ、(低域 )濾波されたベースバンド信号が発生される。IFダウン変換は好ましいが、勿 論本発明を実現するために必須ではない。次いで、この濾波されたベースバンド 信号は信号プロセッサ39により同相(I)および直交(Q)成分を有する複素 数信号に変換される。同相および直交信号はアナログ対デジタル(A/D)変換 器40a、40bによってデジタル化され、複素数信号発生器42を通るように され、これは差分位相情報を符号列に変換する。逆インターリーバ44は情報の インターリーブされたスロットを再構成する(すなわち、それはインターリーバ 14で行われたシャフリング動作を解いて元に戻すために逆シャフリング動作を 行う)。TCMデコーダ46は送信信号情報を回復するために以下に一層詳細に 説明されるトレリス復号技術を用いてこの記号ストリームを処理する。信号トラ ッカ48はIF段38からあるいは逆インターリーバ44からの受信信号のサン プルからのアナログ信号出力の平均フェージング信号強度を推定する。好適実施 例において、インターリーバ44、TCMデコーダ46および信号トラッカ48 は好ましくプログラムされたマイクロプロセッサおよび/またはデジタル信号処 理回路を用いて実現される。 TCMデコーダ46は通信チャンネルで受けた符号列を復号するためにノード およびブランチ(図1に示されかつ発明の背景に記載されたものに類似するよう な)を発生する最尤復号(MLSE)トレリスデコーダである。トレリスのノー ドの各組は1つの時間瞬間での受信符号のすべての可能な値を表す。1つの時間 瞬間でのノードすなわち状態から他の時間瞬間でのノードすなわち状態への間の 遷移はトレリスの1つの段階として呼ばれる。典型的に、各段階はブランチを含 んでおり、その際に各ブランチは逐次的時間瞬間でのノード間の特定の遷移を定 め、各ブランチは関連したブランチ重みすなわちメトリックを有している。最良 (最小)メトリックを有する各ノードへの「生き残り」ブランチだけが保持され る。トレリスの複数段階にわたるノード間のブランチの結合は可能な受信符号列 を表すトレリスを通るパスを定める。各可能なトレリスパスに対して、そのパス に関連したブランチメトリックはパスメトリックを与えるように蓄積され、すな わち加算される。最も小さい蓄積メトリックを持つパスが最良のパスとして選択 される。 本発明は、トレリスを通るどの生き残りパスが通信システムの現在の状態に基 づいた復号の目的のために維持されるかを決定する。他の残余の生き残りパスは 復号動作を簡略化するために放棄される。換言すれば、受信符号列のトレリス復 号が基礎とする可変数のMの生き残りパスは通信システムの現在の状態に依存す る。 図3はトレリス復号において使用されるべきM個の生き残りパスの数を変える ための一般的な処理手順をフローチャートの形で表す。現在の通信システム状態 はステップ50で決定される。異なった通信システム状態の種々の例を以下に一 層詳細に説明する。決定ブロック53で、現在の通信システム状態が所定のスレ ッショルドよりも大きいかあるいはそれに等しいかどうかについての決定が行な われる。その通りであれば、Mのより低いあるいは小さな値が選択され、あるい は別態様として現在のMの値が減少される(ブロック54)。そうでなければ、 より大きな(あるいは大きな)Mの値が選択されるが、あるいは別態様としてM の現在の値が増大される(ブロック56)。一旦Mの現在の値が決定されたら、 例えば周知のビタービアルゴリズムを用いるトレリス復号が行なわれて、受信符 号列の最良の推定値が決定される。本質的に、現在の通信システム状態が充分に 最適であるとして決定される場合(これは、本例ではスレッショルドとの比較に よって決定される)、受信符号列を満足に(低ビット誤り率の点から)復号する ために必要な状態すなわちパスの数は比較的に小さい。他方、現在の通信システ ム状態がスレッショルドよりも小さい場合には、満足する復号性能を得るために 大きな数のMが使用される。 有用な通信システムパラメータの1つの例は通信チャンネルの品位である。上 で既に説明したように、任意の通信チャンネルの品位はある程度時間で変化する 。特に無線通信において、通信チャンネルの品位は、通信チャンネルがフェージ ング、マルチパス分散、他のユーザからの近接チャンネル干渉および共チャンネ ル 干渉、雑音並びに他のチャンネル損傷を受けている状態では急速に(特に、無線 機のユーザが車で移動している時に)変化する。この状況にあって、通信チャン ネルの現在の品位は信号トラッカ48で検出され、あるいは決定される。チャン ネルの現在の品位がスレッショルドよりも大きければ(チャンネル品位が良好で あることを意味する)、Mの第1の比較的に小さな値が選択される。そうではな く、チャンネルの現在の品位がスレッショルド値よりも小さければ(劣悪なチャ ンネル品位を表す)、チャンネル品位が良好である場合に選択されたMの値より も大きなMの他の比較的に大きな値が選択される。実際上、選択されるMの値に ついて、特定の応用に応じて最小(Mmin )および最大(Mmax )制限値が存在 する。 チャンネル品位は、受信信号強度、信号対雑音比(SNR)、信号対干渉雑音 比(SIR)、ビット誤り率(BER)等のような多数の従来のチャンネル品位 インジケータを用いて計測され得る。1つの好ましい例のインジケータは、チャ ンネルトラッキングアルゴリズムを用いて得ることができる受信信号のチャンネ ル振幅の滑らかな推定値である平均フェージング信号強度(AFSS)である。 好ましくは、チャンネルトラッキングアルゴリズムは受信信号サンプルを低域濾 波し、受信信号の振幅のエンベロープの推定値を与える。より詳細には、差分符 号化位相シフトキーイング(PSK)システムにおいて、s(n)、cn および η(n)は時間nでの(複素数ベースバンド)送信符号、複素数チャンネルゲイ ンおよび付加ガウス雑音をそれぞれ表す。y(n)が受信信号であり、r(n) は複素数記号発生器42の出力での信号とした場合に、y(n)およびr(n) を次のように表すことができる。 ここで、Δφnは時間nでの差分位相角(関係s(n)=s(n−1)ej φΔn である。フェージングチャンネルにおいて、チャンネルゲインcn は時間に伴っ 平均値)を得て、次式を実行することにより時間にわたるその変動をトラッキン グする。 ここで、γは範囲(0,1)内の1つの実数である。γの値は(雑音の影響を最 小にするために)平滑化の程度を制御する。典型的な値はγ=0.8である。 図4は、通信システムパラメータが品位であるような本発明を実現するための 1つの好適な例示的実施例をフローチャート図フォーマットで示す。Mmin 、 Mmax 、チャンネル品位スレッショルド値T、劣悪チャンネル保持窓Δおよび遡 り段階深さ(retrace stage depth)δr を選択する初期化 処理手順がブロック100で行なわれる。初期化パラメータMmin 、Mmax 、T 、Δおよびδr は特定の通信の応用に応じて選択され、往々シミュレーション試 験を用いて決定されることができる。現在のチャンネル品位は例えば上述したよ うなAFSS処理手順を用いてブロック102において決定される。M状態トレ リス復号処理手順の1つの段階がMをMmin に等しくした状態で、既知のビター ビ復号処理手順に続いて行なわれる(ブロック104)。現在のチャンネル品位 がチャンネル品位スレッショルドTよりも大きいかあるいはそれに等しいかどう かについての決定がブロック106において行なわれる。その通りであれば、復 号処理手順はMをその最小値Mmin に設定するものを繰り返し、それによりトレ リス復号動作の複雑性を減少する。しかしながら、現在のチャンネル品位がチャ ンネル品位スレッショルドTよりも小さければ、Mの値はその最大値Mmax に設 定される(ブロック108)。 トレリスの直前の復号化段階を正確に復号したことを想定するトレリス復号動 作で継続を行なわずに、本発明は、トレリスのこれら直前の復号段階が新たに検 出された劣悪チャンネル品位により悪影響された可能性があったことを考慮に入 れる。従って、復号動作は数δr の最終段階を反復される(トレリスのその数δr の段階を遡りトレリス復号アルゴリズムを再開始することによって)(ブロッ ク110)。この遡り処理手順により復号の正確さにおいて高度の信頼性が確保 される。 制御はブロック112に進み、そこでMのサイズのトレリス復号アルゴリズム のΔ段階がMをMmax に設定した状態で行なわれる。現在のチャンネル品位がΔ 段階内でスレッショルドTよりも小さいかどうかを決定するために他の決定がブ ロック114でなされる。その通りであれば、M状態復号処理手順はMをMmax に設定する状態でのブロック112に続く。しかしながら、現在のチャンネル品 位がスレッショルドTよりも大きいかあるいはそれに等しい場合には、前に向上 されたチャンネル品位に関して復号の減少した複雑性が適切である公算が大きい 現在の傾向を反映する新しいより小さな値のMがブロック116において発生さ れる。Mの新しい値をMmin に直ちに設定するのではなく、本発明はより保存的 な「切取り」処理手順を用いる。すなわち、Mの値はそれがMmin に達するまで トレリスの各継続した段階で半分にされる。このようにして、チャンネルが向上 する時に、本発明はMがMmin に設定される前にチャンネル状態が向上したレベ ルに留まるようにするために劣悪チャンネル保持窓Δ並びに制御されたM減少す なわち切取り処理手順を用いる。M状態処理手順はMがMmin になるまで(ブロ ック120)ブロック118でのMの新たなより小さな値がブロック116で可 能ならば再度減少されるような状態で行なわれる。制御はブロック102に戻り 、満足する復号性能を可能にするように復号の複雑性の最も低い最適なレベルで 受信記号を帰納的に復号する上述した動作を反復する。 図5は従来の完全複雑性のビタービアルゴリズムに比較して、複雑性を減少さ せた本発明の性能を示す。ビット誤り率(BER)は垂直軸に与えられ、信号対 雑音比(Eb/No〔ビット当りのエネルギー対雑音電力スペクトル密度〕)は 水平軸にdBでプロットされる。この現実的な実例で、無線受信機は車両内で1 50KMPHの速度で移動している。完全ビタービ探索は64状態(M=64) 復調手法(星印で表される)に対応し、これに対して本発明による復調手法のグ ラフは可変M(プラス記号で表される)を用いる。究極的に、両処理手段で同一 の復号性能が達成された。しかしながら、本発明は完全64状態ビタービアルゴ リズムに比較して、平均10および11状態(M=10−11)を用いてこの復 号を達成した。このようにして、本発明により使用される変数Mアルゴリズムの 複雑性はデータを復号するために行なわれる動作数に関して比較される時に6倍 複雑さが減少した。 別の通信システム状態を用いる他の例示的な実施例をここで説明する。例えば 、通信システム状態は送信機TCMエンコーダ12によって使用される符号化手 法の複雑性に関連してもよい。より多くの記憶ポテンシャル(往々、文献の「制 約長」と呼ばれる)を備えたコードはより良好な性能を呈する。しかしながら、 復号の複雑性はコードの記憶性に伴って指数関数的に増大するために、これらの コードはデータ処理の制約のため容易には使用され得ない。特定の組のコードに 最も適切に与えられるレベルに復号処理手順を適応させるようにより小さな値の Mがこの例において変えられてもよい。 データ処理回路を用いて復号処理手順が行なわれ、往々データ処理回路は時分 割関係で多数の他のタスクを行なわなければならない。従って、他の通信システ ム状態はデータ処理回路によって行なわれるべき現在のデータ処理タスクに関連 する。行なわれるべき追加のタスクの現在の数が比較的に大きい場合、Mの値は 減少される。この態様で、データ処理回路は複雑な復号プロセスの負担から開放 されて他の多数の未解決タスクを行なうようにより多くの処理リソースに専念す ることができるようになる。他方、Mの値を増大することができ、これにより追 加未解決タスクの現在の数が比較的に小さい場合にはデコーダの性能を向上する ことができる。 デコーダの性能が主たる関心事である時には、通信チャンネルの品位の変化に 応じてデコーダ性能を所定のレベルに維持するようにMの値を変えることができ る。Mが比較的に小さい時には、データ処理回路の全能力をトレリスデコーダの 動作に費やすことができない。この結果、データ処理回路の余った能力をより低 い優先度を有する他のタスクに専念させることができる。ポータブルの電池動作 の受信機に関しては、トレリス復号動作に関連するデータ処理タスクの数を減少 するためにデコーダ性能の目的に反しない時は何時でもMの値を減少し、それに より電池負担を軽減することができる。 また、本発明は複数の送信機によって送信される複数の符号化符号列が単一の 通信チャンネルで受信されるようなスペクトル拡散型受信機に適用されることが できる。干渉信号の数の変化に応じてMの値を変えてもよい。付加的な干渉信号 のためにデコーダの満足する性能が悪化する時には、デコーダの性能を維持すな わち向上するためにMの値を増大することができる。他方、干渉信号の数が減少 する時には、プロセッサあるいは電池リソースを節約するために満足するデコー ダ性能に反しないMの最小値にMの値を減少することができる。 ダイバーシチを用いる本発明の他の例示的な実施例をここで詳細に説明する。 図2に示されるように、受信機は複数アンテナを有し、各アンテナから受信信号 の比較的に未相関のコピーを得るようにしてもよい。アンテナはそれらを空間的 に隔てかつ直交偏波関係を用いることによって未相関にされる。受信機は信号品 位を向上する態様で受信信号のこれら未相関コピーを結合し、すなわち平均フェ ージング信号強度に基づいて最も強力な信号を選択し、最大比結合あるいは等ゲ イン結合を行なうように信号を共通位相決めし、多数アンテナのそれぞれに対し て計算されたブランチメトリックを加算しそして干渉を抑制するように受信信号 を加算する等を行なう。N個のアンテナとK個の干渉器が存在し、K<Nである ならば、干渉を減少することができる。これら方法の全ては信号品位を向上し、 小さな値のMの使用を可能とし、そして信号品位の変動を減少してより小さな範 囲のMmax 、Mmin を使用することができるようにする。 図6は本発明の1つの例示的な実施例に従ったダイバーシチアンテナ構成並び にアンテナのそれぞれによって受信された信号を処理する1つの態様をより詳細 に示す機能ブロック図である。各ダイバーシチアンテナ30A...30Nによ って受信された信号は個別のチャンネルすなわちチャンネル1...チャンネル Nとして取り扱われる。各チャンネルはRF前置増幅および周波数ダウン変換の ような通常のタスクを行なうそれ自体の専用フロントエンド処理回路48A〜4 8Nを用いて処理される。一旦信号がベースバンドに変換されたら、それらはメ モリ50に記憶され、これは各ベースバンド信号をそれぞれのバッファ50A. ..50Nに個別に記憶する。図2の信号プロセッサ39は各バッファリングさ れた信号に対する信号品位インジケータを決定する選択ロジック52を含んでい る。この際に、選択ロジック52はTCMデコーダ46で一層の処理を行ないか つ復号を行なうために最も高い信号品位インジケータを有するバッファリングさ れた受信信号を選択する。別態様として、選択ロジック52はバッファリングさ れた信号をそれらの信号品位インジケータに基づいて選択的に重み付けを行ない 、次いで重み付けされた信号を結合信号になるように結合してもよい。最も高い 信号品位を有するダイバーシチアンテナに対応するバッファリングされた信号は 最も大きく重み付けされた信号であり、これは結合信号がその特定の時間瞬間に 対して最良の信号品位を反映することができるようにする。 図7は複数ダイバーシチアンテナによる複数の受信信号に基づくトレリス復号 において使用されるべきMの生き残りパスの数を変える一般的な処理手順をフロ ーチャートの態様で示す。各ダイバーシチアンテナからのベースバンド信号はス テップ60でサンプリングされ、次いでバッファリングされる。次いで、ステッ プ62において、複数のダイバーシチアンテナのそれぞれに対応する各復調サン プルのチャンネル品位が決定される。上述したように、ステップ64で、最良の チャンネル品位測定値を有するバッファリングされたサンプルが選択され、ある いは別態様としてより大きく重み付けされる。次いで、変数Mトレリス復号処理 手順が図3および図4に示されたフローチャートで表されかつ上で説明した処理 手順に従ってステップ66において行なわれる。 従って、Mの更に一層の減少値に対応する複雑性における更に一層の減少が上 述したように本発明に従ってダイバーシチアンテナ受信を用いて達成される。同 様に、ビット誤り率がグラフの垂直軸にプロットされ、信号対雑音比(Eb/ No)が水平軸にdBでプロットされている。また同様に、無線受信機は150 KMPHの速度の車両で移動している。ダイバーシチ受信機能がない変数M復号 手法がプラス記号を用いてプロットされている。ダイバーシチ受信を用いる変数 M復号処理手順のプロット(星印で表される)は、平均5から7の状態(M=5 −7)を用いて復号の複雑性におけるほぼ50%の追加の減少が達成されること を示す。更にまた、完全64状態ビタービアルゴリズムに関して、ダイバーシチ 機能を備えた変数M復号処理手順は11のファクタだけ復号の複雑性を減少させ る。 このようにして、変数M復号処理手順に関連してダイバーシチ受信機能を用い て、本発明は現在のチャンネル状態に従ってトレリス復号処理手順の複雑性に適 応する。この手法は復号の複雑性を減少する上でより効果的であるばかりでなく 、それはまた一定のビット誤り率の性能を達成するために必要な送信電力を低減 させる。本質的に、Mの値は受信チャンネル品位インジケータに反映されるよう なチャンネル状態に適応するようにされる。チャンネル状態が悪い時にはMの値 は増大され、チャンネル状態が良好である時にはMの値は減少される。変数M復 号処理手順の複雑性はチャンネル状態が悪い時に対するチャンネル状態が良好で ある時間の比に比例する。本発明はアンテナダイバーシチを用いてこの比を向上 し、この結果、アンテナダイバーシチ機能を持たない同一の可変M復号処理手順 の使用に関して、受信機のデコーダにより所定のビット誤り率を達成するために 要求される送信電力を低減する。送信電力を低減することはポータブル無線トラ ンシーバで送信を行なうための電池の負担を減少させ、固定の基地局型トランシ ーバで送信機により生じる近接チャンネル干渉を減少させる。所定の送信電力に 対して、本発明は復号の複雑性を減少させ、従って受信機による電池の負担を軽 減し、あるいは受信機による電池の負担を増大せずにビット誤りの数を減少する ことに関して復号の性能を向上する。 本発明の2つの一層の例示的な応用を簡単に説明する。第1に、多数ダイバー シチ送信アンテナ(アンテナ28a...28n参照)が信号品位を向上するた め同じ情報を受信機に送信するように使用されてもよい。例えば、受信機へのよ り良好なパスを有するアンテナが各アンテナでの受信信号に基づいて送信機によ って選択されることができる。より良好なパスによる送信は良好な信号品位を与 え、従ってMのより低い値を使用することができる。 本発明の第2の一層の例示的な応用は記号インターリーブおよび/または周波 数ホッピングに関する。インターリーブはチャンネル記憶性を「分解する」ため に使用される。記号のシーケンスが送られかつ記号がチャンネル記憶性のため時 間的に大きく相関される場合、復号性能は、チャンネル状態が悪い時は何時でも 全ての符号が影響を受けるため悪くなる。しかしながら、記号が「シャフリング 」 されて、それらが他の無関係な符号により分断される場合、それらがチャンネル 記憶性により等しく影響される可能性は小さくなる。符号インターリーブは、周 波数ホッピングと共に使用される時には、信号品位を向上する上で特に効果的で あり、これは符号を時間的に分離することに加えて、それらの記号が周波数的に 同様分断されるからである。時間分離された符号の群は異なった搬送周波数で送 信される。受信機で、符号は好ましく逆インターリーブされ、復号のための可変 Mアルゴリズム構成に送られる。インターリーブ(時間的および周波数的な)の ために向上した信号品位は低い値のMの使用を可能にする。 何が現在最も実際的であるように考えられるか並びに好適実施例に関連して本 発明を記載したが、本発明は開示した実施例には限定されないことを理解すべき で、反対に添付の請求の範囲の精神および有効範囲内に含まれる種々の変更およ び等価な構成を包含することを意図するものである。例えば、本発明はダイバー シチアンテナからの信号がベースバンドに復調された後にバッファリングされサ ンプルがされるような検波後ダイバーシチに関連して記載されているが、この信 号選択は検波前/復調ダイバーシチを用いて、すなわちRFあるいはIF周波数 で行なわれ得る。本発明はトレリスコード化変調のために記載されているが、そ れはブロックコード化変調、コンボリューショナルコード、ブロックコード、連 続位相変調のような部分応答変調およびトレリスによって表されることができる 任意の組の信号を復調する上で使用され得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD, MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 コイルピライ,ラビンダー,デビッド アメリカ合衆国27511 ノース カロライ ナ州ケイリイ,ハミルトン コート 1238 ―エイ (72)発明者 アンダーソン,ジョン,ビー. アメリカ合衆国12110 ニューヨーク州ラ サム,グリーンリーフ ドライブ 120

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.通信システムで、通信チャンネルを介して送信された符号化符号を復号す る方法において、 (a)上記通信チャンネルで受けた符号列を復号するためのノードおよびブラ ンチのトレリス構造を作成し、トレリスの各組のノードが1つの時間瞬間での受 信符号の可能な値を表すようにし、各ブランチが異なった時間瞬間でのノード間 の特定の遷移を定めかつ関連したブランチ重みを有するようにし、トレリスのノ ード間のブランチの結合が可能な記号シーケンスを表すトレリスを通るパスを定 めるようにするステップと、 (b)各トレリスパスに対して蓄積重みを蓄積するステップと、 (c)上記通信システムの現在の状態を決定するステップと、 (d)各トレリスパスに対してそれぞれの蓄積されたパスの重みに基づいてト レリスを通るM個の生き残りパスを決定し、Mの値がステップ(c)で決定され た上記通信システムの状態に依存するようにするステップと、 (e)上記M個の生き残りパスを用いて受信符号列を復号するステップと、 を具備する方法。 2.請求項1記載の方法において、ステップ(d)は、 現在の通信システム状態があるスレッショルドよりも大きいかあるいはそれに 等しい場合にMの第1の値を選択すること、 上記通信システム状態の現在の状態が上記スレッショルドよりも小さい場合に Mの上記第1の値よりも大きなMの第2の値を選択すること、を含んだ方法。 3.請求項1記載の方法において、ステップ(d)は、 現在の上記状態があるスレッショルドよりも小さい場合にMの値を増大するこ と、 現在の上記状態が上記スレッショルドよりも大きいかあるいはそれに等しい場 合にMの値を減少すること、を含んだ方法。 4.請求項1記載の方法において、上記状態は上記通信チャンネルの品位であ り、上記決定ステップ(c)は、 上記通信チャンネルの現在の品位を検出すること、 上記通信チャンネルの現在の品位があるスレッショルドよりも大きいかあるい はそれに等しい場合にMの第1の値を選択すること、 上記通信チャンネルの現在の品位が上記スレッショルドよりも小さい場合にM の上記第1の値よりも大きなMの第2の値を選択すること、を含んだ方法。 5.請求項4記載の方法において、上記通信チャンネルの現在の品位は受信信 号の信号強度に基づいて決定されるようにした方法。 6.請求項5記載の方法において、上記通信チャンネルはフェージングするチ ャンネルであり、信号強度が受信信号の平均フェージング信号振幅に対応するよ うにした方法。 7.請求項4記載の方法において、Mの上記第1の値はMの最小値に対応し、 Mの上記第2の値はMの最大値に対応し、Mの上記最小値を選択して上記チャン ネルの現在の品位が上記スレッショルドよりも小さく低下した後に、Mの値を制 御される態様で増大するようにした方法。 8.請求項3記載の方法において、Mの値を減少して上記チャンネルの現在の 品位が上記スレッショルドよりも小さく低下した後に、Mの増大した値を用いて 受信符号列に対してステップ(d)および(e)を反復するようにした方法。 9.請求項7記載の方法において、Mの値を増大して上記チャンネルの現在の 品位が上記スレッショルドよりも大きく向上した後に、Mの値を減少すべきかど うかを決定する前の1あるいはそれ以上の符号期間の間Mの値を維持するように した方法。 10.請求項9記載の方法において、上記1つあるいはそれ以上の符号期間の 後に、上記通信チャンネルの現在の状態を上記スレッショルドに等しいかあるい はそれを越えるようにし続けて、トレリスの継続した段階でMの値を最小値まで 半分にするようにした方法。 11.請求項1記載の方法において、上記状態は送信されるべき符号を符号化 するために使用される符号化手法のコード化記憶のサイズであり、ステップ(d )が上記コード化記憶サイズに基づいた符号化手法を用いて符号化された符号を 復号するようにMの値を調節することを含んだ方法。 12.請求項1記載の方法において、ステップ(a)〜(e)がデータ処理回 路を用いて行なわれ、このデータ処理回路は時分割の態様で追加の他のタスクを 行ない、上記状態は上記データ処理回路によって行なわれるべき現在のデータ処 理タスクであり、ステップ(d)は、 行なわれるべき追加の他のタスクの現在の数が比較的に大きい場合にMの値を 減少すること、 行なわれるべき追加の他のタスクの現在の数が比較的に小さい場合にMの値を 増大すること、を含んだ方法。 13.請求項1記載の方法において、上記通信システムはポータブル電池動作 の受信機を含んでおり、ステップ(a)〜(e)はデータ処理回路を用いて行な われ、上記状態は上記通信チャンネルの品位であり、ステップ(d)は、 上記通信チャンネルの品位があるスレッショルドに等しいかあるいはそれを越 える場合に電池の負担を軽減するようにMの値を減少し、上記通信チャンネルの 品位が上記スレッショルドよりも小さい場合に復号性能を向上するためにMの値 を増大することを含んだ方法。 14.請求項1記載の方法において、 上記通信チャンネルで複数のユーザから送信された符号化符号列を含んだ多数 の信号を単一の受信機で受信し、上記状態が信号の数となるようにすること、 比較的に大きな数の受信信号に対してはMの値を増大すること、 比較的に小さな数の受信信号に対してはMの値を減少すること、を更に含んだ 方法。 15.通信システムにおいて、 符号列をトレリス符号化するエンコーダを有しかつ通信チャンネルを介してト レリス符号化符号を送信する送信機と、 上記通信チャンネルを介して送信された上記トレリス符号化符号を受信しかつ 次のステップを行なう電子回路を含んだトレリスデコーダを有する受信機と、を 具備しており、これらのステップが、 (a)上記通信チャンネルで受けた符号列を復号するためのノードおよびブラ ンチのトレリス構造を作成し、トレリスの各組のノードが1つの時間瞬間での受 信符号の可能な値を表すようにし、各ブランチが異なった時間瞬間でのノード間 の特定の遷移を定めかつ関連したブランチ重みを有するようにし、トレリスのノ ード間のブランチの結合が可能な符号列を表すトレリスを通るパスを定めるよう にするステップと、 (b)各トレリスパスに対して蓄積重みを蓄積するステップと、 (c)上記通信システムの現在の状態を決定するステップと、 (d)各トレリスパスに対してそれぞれの蓄積されたパスの重みに基づいてト レリスを通るM個の生き残りパスを決定し、Mの値がステップ(c)で決定され た上記通信システムの状態に依存するようにするステップと、 (e)上記M個の生き残りパスを用いて受信符号列を復号するステップと、 であるシステム。 16.請求項15記載のシステムにおいて、上記状態は上記通信チャンネルの 品位であり、上記電子回路は上記通信チャンネルの現在の品位を検出し、上記通 信チャンネルの現在の品位があるスレッショルドよりも大きいかあるいはそれに 等しい場合にMの第1の値を選択し、上記通信チャンネルの現在の品位が上記ス レッショルドよりも小さい場合にMの上記第1の値よりも大きなMの第2の値を 選択するようにしたシステム。 17.請求項15記載のシステムにおいて、上記電子回路は、現在の上記状態 があるスレッショルドより小さい場合にMの値を増大し、現在の上記状態が上記 スレッショルドよりも大きいかあるいはそれに等しい場合にMの値を減少するよ うにしたシステム。 18.請求項17記載のシステムにおいて、Mの値を減少して上記チャンネル の現在の品位が上記スレッショルドよりも小さく低下した後に、上記電子回路は Mの増大した値を用いて受信記号シーケンスに対してステップ(d)および(e )を反復するようにしたシステム。 19.請求項18記載の方法において、Mの値を増大して上記チャンネルの現 在の品位が上記スレッショルドよりも大きく向上した後に、上記電子回路はMの 値を減少すべきかどうかを決定する前の1あるいはそれ以上の記号周期の間Mの 値をその現在の値に維持するようにしたシステム。 20.請求項19記載のシステムにおいて、上記1つあるいはそれ以上の符号 期間の後に、上記電子回路は、上記通信チャンネルの現在の状態を上記スレッシ ョルドに等しいかあるいはそれを越えるようにし続けて、トレリスの継続した段 階でMの値を最小値まで半分にするようにしたシステム。 21.請求項15記載のシステムにおいて、上記状態は送信されるべき符号を 符号化するために使用される符号化手法のコード化記憶のサイズであり、ステッ プ(d)が上記コード化記憶のサイズに基づいた符号化手法を用いて符号化され た記号を復号するようにMの値を調節することを含んだシステム。 22.請求項15記載のシステムにおいて、上記電子回路がステップ(a)〜 (e)行なうために関連したタスクではなく追加の他のタスクを時分割の態様で 行ない、上記状態は上記電子回路によって行なわれるべき現在のデータ処理タス クであり、上記電子回路は、行なわれるべき追加の他のタスクの現在の数が比較 的に大きい場合にMの値を減少し、かつ行なわれるべき追加の他のタスクの現在 の数が比較的に小さい場合にMの値を増大するようにしたシステム。 23.請求項15記載のシステムにおいて、上記受信機はポータブル電池動作 のための電池を含んでおり、上記電子回路はステップ(a)〜(e)ために関連 したタスクではなく追加のタスクを行ない、上記状態は上記電子回路によって行 なわれるべき現在のデータ処理タスクであり、上記電子回路は、行なわれるべき 全体のタスクの現在の数が比較的に大きい場合に上記電子回路によって必要とさ れる電力を減少するようにMの値を減少し、行なわれるべき全体のタスクの現在 の数が比較的に小さい場合にMの値を増大するようにしたシステム。 24.請求項15記載の方法において、更に複数の送信機を具備し、上記受信 機は上記通信チャンネルで上記複数の送信機から送信された符号化符号列を含ん だ多数の信号を受信し、上記状態が信号の数となるようし、 第1の数の受信信号に対してはMの値を増大すること、 第2の数の受信信号に対してはMの値を上記第一の数よりも小さく減少するこ と、を行なうようにしたシステム。 25.通信システムで、通信チャンネルを介して送信される符号化符号を復号 する方法において、 (a)上記通信チャンネルで受けた符号列を復号するためのノードおよびブラ ンチのトレリス構造を作成し、トレリスの各組のノードが1つの時間瞬間での受 信記号の可能な値を表すようにし、各ブランチが異なった時間瞬間でのノードの 組のノード間の特定の遷移を定めかつ関連したブランチ重みを有するようにし、 トレリスのノード間のブランチの結合が可能な記号シーケンスを表すトレリスを 通るパスを定めるようにするステップと、 (b)各トレリスパスに対して蓄積重みを蓄積するステップと、 (c)各パスに対するそれぞれの蓄積されたパスの重みに基づいてトレリスを 通るM個の生き残りパスを決定するステップと、 (d)上記通信チャンネルの現在の品位を決定し、このチャンネル品位をある スレッショルドと比較するステップと、 (e)この比較されたチャンネル品位が上記スレッショルドに等しいかあるい はそれを越える場合に、Mの値を比較的に小さな値に設定し、受信符号列の1つ のトレリス復号段階を行ない、そしてステップ(d)に戻るようにするステップ と、 (f)この比較されたチャンネル品位が上記スレッショルドよりも小さい場合 に、Mの値を比較的に大きな値に設定し、ステップ(d)に戻る前にトレリス復 号の1つあるいはそれ以上の段階を行なうようにするステップと、 を具備した方法。 26.請求項25記載の方法において、ステップ(f)は、 トレリス復号を行なう前にトレリスの予め設定された数の段階を遡るようにす ること、を更に具備した方法。 27.請求項26記載の方法において、 遡りの後に、トレリス復号の所定数の段階を行なうこと、 現在のチャンネル品位が上記スレッショルドよりも小さいかどうかを検査する こと、 トレリス復号の上記所定数の段階を行なった後に現在のチャンネル品位が上記 スレッショルドよりも小さい場合に、トレリス復号の次の所定数の段階を行なう こと、を具備した方法。 28.請求項25記載の方法において、Mの値を上記比較的に大きな値に設定 した後に、現在のチャンネル品位が所定数のトレリス復号段階のため上記スレッ ショルドよりも大きいかあるいはそれに等しいと決定される場合、上記比較的に 大きな値よりも小さなMの新たな値を設定するようにした方法。 29.請求項28記載の方法において、Mの上記新たな値はMの上記比較的に 大きな値を2で割ったものおよびMの最小値のうちの大きい方に設定されるよう にした方法。 30.請求項25記載の方法において、上記通信チャンネルの現在の品位が受 信信号の信号強度に基づいて決定されるようにした方法。 31.請求項25記載の方法において、上記通信チャンネルはフェージングす るチャンネルであり、受信信号の平均フェージング信号強度に信号強度が対応す るようにした方法。 32.請求項25記載の方法において、上記通信チャンネルはスロットにされ 、符号化符号列が部分に分割されて、その際に種々の部分が送信前に上記通信チ ャンネルの種々のスロットにインターリーブされ、かつステップ(a)の前に、 受信符号列を逆インターリーブすることを含んだ方法。 33.通信システムで、コード化符号列を含む送信信号を受信する複数アンテ ナを有する無線受信機で通信チャンネルを介して送信された符号化符号を復号す る方法において、可変数Mのトレリス生き残りパスすなわち状態を用いて受信信 号をトレリス復号し、ここで上記可変数Mが最も高い信号品位を有する上記複数 アンテナの1つからの受信信号を選択することによって減少され、それによりト レリス復号処理手順の複雑性を減少するようにしたことを具備した方法。 34.請求項33記載の方法において、 上記複数アンテナのそれぞれから受けた信号を検波して記憶すること、 各記憶信号に対してチャンネル品位インジケータを決定すること、 最も高いチャンネル品位インジケータを備えた記憶信号を選択すること、を更 に具備した方法。 35.請求項34記載の方法において、 上記最も高い信号品位があるスレッショルドよりも大きいかあるいはそれに等 しい場合にMの値を減少すること、 上記最も高い信号品位が上記スレッショルドよりも小さい場合にMの値を増大 すること、を更に具備した方法。 36.請求項34記載の方法において、 現在の最も高い信号品位があるスレッショルドよりも大きいかあるいはそれ に等しい場合にMの第1の値を選択すること、 上記現在の最も高い信号品位が上記スレッショルドよりも小さい場合にMの上 記第1の値よりも大きなMの第2の値を選択すること、を更に具備した方法。 37.請求項36記載の方法において、受信信号の信号強度に基づいて信号品 位が決定されるようにした方法。 38.請求項33記載の方法において、 (a)上記通信チャンネルで受けた符号列を復号するためのノードおよびブラ ンチのトレリス構造を作成し、トレリスの各組のノードが1つの時間瞬間での受 信記号の可能な値を表すようにし、各ブランチが異なった時間瞬間でのノードの 組のノード間の特定の遷移を定めかつ関連したブランチ重みを有するようにし、 トレリスのノード間のブランチの結合が可能な符号列を表すトレリスを通るパス を定めるようにすること、 (b)各トレリスパスに対して蓄積重みを蓄積すること、 (c)各トレリスパスに対するそれぞれの蓄積されたパスの重みに基づいてト レリスを通るM個の生き残りパスを決定し、そこでMが上記通信チャンネルの状 態従って変えられるようにしたこと、を更に含んだ方法。 39.通信システムにおいて、 符号列をトレリス符号化するエンコーダを有しかつ通信チャンネルを介してト レリス符号化した符号を送信する送信機と、 上記通信チャンネルを介して送信されたトレリス符号化符号列を含んだ送信信 号を受信する複数アンテナ、並びに可変数Mのトレリス生き残りパスすなわち状 態を用いて受信信号をトレリス復号しかつ最も高い信号品位を有する上記複数ア ンテナの1つからの信号を選択して上記可変数Mを最適に変えてトレリス復号処 理手順の複雑さを減少する電子回路を含んだトレリスデコーダを有する受信機と 、 を具備した通信システム。 40.請求項39記載の通信システムにおいて、受信信号の信号強度に基づい て信号強度が決定されるようにした通信システム。 41.請求項39記載の通信システムにおいて、上記受信機は上記アンテナの それぞれによって受信された信号に対する上記通信チャンネルの現在の信号品位 状態を決定し、上記トレリスデコーダは選択された信号に対する決定された現在 の状態に基づいてMを変えるようにした通信システム。 42.請求項41記載の通信システムにおいて、上記トレリスデコーダは最も 高い信号品位があるスレッショルドよりも大きいかあるいはそれに等しい場合に Mを減少し、最も高い信号品位が上記スレッショルドよりも小さい場合はMを増 大するようにされた通信システム。 43.通信システムで、コード化符号列を含む送信信号を受信する複数アンテ ナを有する無線受信機で通信チャンネルを介して送信された符号化符号を復号す る方法において、可変数Mのトレリス生き残りパスすなわち状態を用いて受信信 号をトレリス復号し、ここで上記可変数Mが選択的に重み付けし次いで結合信号 を発生するように上記複数アンテナからの受信信号を結合することによって最適 に変えられて、最も高い信号品位を有するアンテナ信号が組合せのうちで最も大 きく重み付けされたものとなりそれによりトレリス復号処理手順の複雑さを減少 するようにしたことを具備した方法。 44.請求項43記載の方法において、 上記結合信号の全体の信号品位があるスレッショルドよりも大きいかあるいは それに等しい場合にMの値を減少すること、 最も高い信号品位が上記スレッショルドよりも小さい場合にMの値を増大する こと、を更に具備した方法。 45.請求項43記載の方法において、 上記結合信号の全体の信号品位があるスレッショルドよりも大きいかあるいは それに等しい場合にMの第1の値を選択すること、 上記結合信号の全体の信号品位が上記スレッショルドよりも小さい場合にMの 上記第1の値よりも大きなMの第2の値を選択すること、を更に具備した方法。 46.通信システムで、 符号列を符号化すること、 符号化符号の部分を時間的あるいは周波数的に分断すること、 分断された部分を送信すること、 これら分断された部分を受信し、これら分断された部分を符号列になるように 結合すること、 可変数Mのトレリス生き残りパスすなわち状態を用いて受信信号をトレリス復 号し、ここで可変数Mが上記分断ステップの結果として減少されるようにするこ と、を具備した方法。 47.請求項46記載の方法において、上記分断ステップは上記部分を時間的 および周波数的の両方で分離することを含んだ方法。
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