JP2000502256A - ポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼの代謝エンジニアリング - Google Patents

ポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼの代謝エンジニアリング

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Abstract

(57)【要約】 ポリヒドロキシアルカノエートの合成のための新規経路を供する。組換えポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼを合成する方法も供する。これらの組換えポリヒドロキシアルカノエートシンターゼは、多官能性脂肪酸シンターゼ又はポリケチドシンターゼ由来であり、ポリヒドロキシアルカノエートインターゼにより重合することができるヒドロキシアシル酸を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 ポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼの代謝エンジニアリング 発明の背景 ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)類は、生分解性ポリマーの1種である 。PHA熱可塑性ポリマーで最初に同定されたものは、D-(-)-3-ヒドロキシブチレ ートの高分子エステルである、ポリヒドロキシブチレート(PHB)であった。 グラム陰性菌アルカリゲネス・ユートロフォス(Alcaligenes eutrophus)に おけるPHBの生合成経路を、図1に示している。PHBに関連したPHAは、ペンダン トアームRの構造が異なる(図2)。例えば、PHBにおいてR=CH3であり、ポリヒ ドロキシバレレートにおいてR=CH2CH3であり、及びポリヒドロキシオクタノエー トにおいてR=(CH2)4CH3である。 A.ユートロフォスにおけるPHB合成の原因となる遺伝子は、クローン化され、 かつ配列決定されている (Peoplesらの論文、J.Biol.Chem. 、264:15293(1989); Peoplesらの論文、J.Biol.Chem. 、264:15298(1989))。3種の酵素:β−ケトチ オラーゼ(phbA)、アセトアセチル-CoAレダクターゼ(phbB)、及びPHBシンターゼ( phbC)が、アセチル-CoAのPHBへの転換に関連している。このPHBシンターゼ遺伝 子は、E.coliに導入された場合に活性化される、Mr=63,900のタンパク質をコー ドしている(Peopleらの論文、J.Biol.Chem. 、264:15298 (1989))。 PHBは生分解性熱可塑性ポリマーの原型となる形を表しているにもかかわらず 、その物理特性は、ホモポリマー型のかなりの使用を 妨げるものである。純粋なPHBは、高度な結晶であり、従って非常に脆い。しか しPHAコポリマーのR基の構造特性の結果生じる独自の物理特性により、より望ま しい特性を有するポリマーを生じることができる。これらの特性は、変更された 結晶度、UV耐候性、ゴムへのガラス転移温度(Tg)、結晶相の融点、剛性及び耐久 性を含む(Holmesらの特許、EPO 00052 459;Andersonらの論文、Microbiol.Rev . 、54:450(1990) )。従ってこれらのポリエステル類は、融点が50〜180℃であり 、通常の延伸及び成形装置において加工することができるような、熱可塑性ポリ マーとしての挙動を見せる。 ランダムPHAコポリマーを製造する従来の方策は、細菌培養物に、短鎖及び長 鎖の脂肪酸モノマーを供給することに関連していた。しかしこの方法は、内生の PHAシンターゼによってポリマーに組込まれるモノマー単位、及び現在の発酵法 によるPHA類の製造が高価であることによって制限される(Haywoodらの論文、FE MS Microbiol.Lett. 、57:1(1989) ;Poiらの論文、Int.J.Biol.Macromol. 、12:10 6(1990) ;Steinbuchelらの論文、Novel Biomaterials from Biological Sources 、D.Byron (編集)、MacMillan,N.Y.(1991);Valentinらの論文、Appl.Microb iol.Biotechnical. 、36:507(1992) )。 ホモー及びコ−ポリマーPHAのための多様なヒドロキシアシルCoAの製造も、い くつかの細菌において脂肪酸の還元及び縮合経路を通じて生じる。この経路は、 マロネート及びアセテートを縮合するような脂肪酸シンターゼ(FAS) を使用する 。生じるβ−ケト基は、3種の処理工程である、β−ケト還元、脱水、及びエノ イル還元を受け、完全に飽和したブチリル単位を生じる。しかしこの経路は、ア ルキル鎖の長さは変動するが、アルキル基の分枝の程度、飽和、又はアシル鎖に 沿った官能基化は変動しないような、PHAモノマー の限定された配列のみを提供する。 エリスロマイシンのようなポリケチドの生合成は、長鎖の脂肪酸の生成に機械 的に関連している。しかし、FASとは対照的にポリケチドは、ケトン、ヒドロキ シル、又はオレフィン基を保持し、かつ通常の脂肪酸と同等の長さのアシル鎖に 沿って点在されたメチル又はエチル側基を含んでいる。この構造の非対称性は、 これらの分子形成に責任を負う酵素システムであるポリケチドシンターゼ(PKS) であるが、機械的にFASに関連しているにもかかわらず、長鎖の脂肪酸のそれと 、構造的に非常に異なる最終生成物を生じることを暗示している。 PHAは、石油化学を基にした熱可塑性ポリマーに置き換わる多様性のある生分 解性ポリマーであるので、新規で、より経済的方法で、限定されたPHAの製造が 提供されることが望ましい。従って、PHA ポリマー生成のための組換えPHAモノ マーシンターゼの製造法が必要とされている。 発明の要約 本発明は、ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼの製造法を提供する。こ の方法は、非植物の真核細胞への発現カセットの導入を含む。この発現カセット は、非植物の真核細胞においてプロモーター機能に作用できるように連結された ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼをコードしているDNA分子を含んでい る。次に、このポリヒドロキシアルカノエートシンターゼをコードしているDNA 分子は、前述の細胞中で発現される。従って、本発明の別の実施態様は、精製さ れ、単離された組換えポリヒドロキシアルカノエートシンターゼを提供する。 本発明の別の実施態様は、ポリヒドロキシアルカノエートポリマ ーの製造法である。この方法は、第1の発現カセット及び第2の発現カセットの 真核細胞への導入を含む。この第1の発現カセットは、該真核細胞においてプロ モーター機能に作用できるように連結されたデヒドラーゼ活性が不活性化されて いるような、脂肪酸シンターゼをコードしているDNAセグメントを含む。第2の 発現カセットは、該真核細胞のプロモーター機能に作用できるように連結された ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼをコードしているDNAセグメントを含 んでいる。この発現カセット中のこれらのDNAセグメントは、前述の細胞中で発 現され、ポリヒドロキシアルカノエートポリマーを生じる。 本発明の別の実施態様は、昆虫細胞においてプロモーター機能に作用できるよ うに連結されたポリヒドロキシアルカノエートシンターゼをコードしている核酸 分子を含む、バキュロウィルス発現カセットである。 同じく本発明は、宿主細胞におけるプロモーター機能に作用できるように連結 されたポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼをコードしている核酸 分子を含む発現カセットを提供する。この核酸分子は、複数のDNAセグメントを 含んでいる。従って、この核酸分子は、少なくとも第1及び第2のDNAセグメン トを含んでいる。わずかに1個のDNAセグメントが、サッカロポリスポラ・エリ スラエア(Saccharopolyspora erythraea)のeryA遺伝子クラスターに由来して いる。この第1のDNAセグメントは、第1モジュールをコードし、及び第2のDNA セグメントは、第2モジュールをコードしていて、ここでこれらのDNAセグメン トは、一緒にポリヒドロキシアルカノエートシンターゼをコードしている。 更に、単離されかつ精製されたDNA分子も提供される。このDNA分子は、複数の DNAセグメントを含んでいる。従って、このDNA分 子は、少なくとも第1及び第2のDNAセグメントを含んでいる。この第1のDNAセ グメントは、第1モジュールをコードし、及び第2のDNAセグメントは、第2モ ジュールをコードしている。わずかに1個のDNAセグメントが、サッカロポリス ポラ・エリスラエアのeryA遺伝子クラスターに由来している。これらのDNAセグ メントは一緒に、組換えポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼをコ ードしている。本発明の好ましい実施態様は、ストレプトミセスのvep遺伝子ク ラスターに由来した第1のDNAセグメントを使用する。別の好ましい本発明の実 施態様は、ストレプトミセスのtyl遺伝子クラスターに由来した第2のDNAセグメ ントを用いる。 本発明の更に別の実施態様は、ポリヒドロキシアルカノエートモノマーを提供 する方法である。この方法は、宿主細胞へのDNA分子の導入を含んでいる。このD NA分子は、該宿主細胞においてプロモーター機能に作用できるように連結された 組換えポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼをコードしているDNA セグメントを含む。シンターゼが少なくとも第1モジュール及び第2モジュール を含んでいるような、組換えポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼ をコードしているDNAは、該宿主細胞において発現され、ポリヒドロキシアルカ ノエートモノマーを生成する。 更にポリヒドロキシアルカノエートポリマーの製造法を提供する。この方法は 、第1DNA分子及び第2DNA分子の宿主細胞への導入を含む。第1のDNA分子は、 組換えポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼをコードしているDNA セグメントを含む。この組換えポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンター ゼは、複数のモジュールを含んでいる。従って、このモノマーシンターゼは、少 なくとも第1のモジュール及び第2のモジュールを含んでいる。この第1のDNA 分子は、宿主細胞においてプロモーター機能に作用 できるように連結されている。この第2のDNA分子は、この宿主細胞においてプ ロモーター機能に作用できるように連結されたポリヒドロキシアルカノエートシ ンターゼをコードしているDNAセグメントを含んでいる。これらの組換えポリヒ ドロキシアルカノエートモノマーシンターゼ及びポリヒドロキシアルカノエート シンターゼをコードしているDNAは、該宿主細胞で発現され、ポリヒドロキシア ルカノエートポリマーを生成する。 更に別の本発明の実施態様は、DNA分子の単離及び精製である。このDNA分子は 、複数のDNAセグメントを含んでいる。すなわち、このDNA分子は、少なくとも第 1及び第2のDNAセグメントを含んでいる。この第1のDNAセグメントは、脂肪酸 シンターゼをコードし、かつ第2のDNAセグメントは、ポリケチドシンターゼの モジュールをコードしている。本発明の好ましい実施態様は、チオエステラーゼ のアミノ末端にアシルキャリヤタンパク質、そのアミノ末端にケトレダクターゼ 、そのアミノ末端にアシルトランスフェラーゼ、そのアミノ末端にβ−ケトアシ ルシンターゼを含むモジュールをコードしている第2のDNAセグメントを使用す る。 本発明は、更に、ポリヒドロキシアルカノエートモノマーの製造法を提供する 。この方法は、複数のDNAセグメントを含むDNA分子の、宿主細胞への導入を含む 。従って、このDNA分子は、少なくとも第1及び第2のDNAセグメントを含んでい る。この第1のDNAセグメントは、宿主細胞においてプロモーター機能に作用で きるように連結した脂肪酸シンターゼをコードしている。第2のDNAセグメント は、ポリケチドシンターゼをコードしている。この第2のDNAセグメントは、第 1のDNAセグメントの3’に位置している。この第1のDNAセグメントは、第2の DNAセグメントに連結され、その結果このコードされたタンパク質が、融合タン パク質として発現され る。その後このDNA分子は、宿主細胞で発現され、その結果ポリヒドロキシアル カノエートモノマーを生成する。 本発明の別の実施態様は、脂肪酸シンターゼ及びポリヒドロキシアルカノエー トシンターゼをコードしているDNAセグメントを含むDNA分子を含む発現カセット である。 更にポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼを供する方法を提供す る。この方法は、宿主細胞への発現カセットの導入を含む。この発現カセットは 、宿主細胞においてプロモーター機能に作用できるように連結されたポリヒドロ キシアルカノエートモノマーシンターゼをコードしているDNA分子を含む。この モノマーシンターゼは、複数のモジュールを含んでいる。従って、このモノマー シンターゼは、少なくとも第1及び第2のモジュールを含んでいて、これらは一 緒に該モノマーシンターゼをコードしている。 本発明の更なる実施態様は、ストレプトミセス・ベネズエラエ(Streptomyces venezuelae )のポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼ、その生物 学的活性のある突然変異株またはサブユニットをコードしているDNAセグメント を含む単離及び精製されたDNA 分子である。好ましくは、このDNAセグメントは 、配列番号:2のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードしている。好まし くは、このDNAセグメントは、配列番号:1を有している。これらの本発明のDNA 分子は、二本鎖又は一本鎖である。本発明の好ましい実施態様は、配列番号1を 有するDNAセグメントとの同等性が、少なくとも約70%、より好ましくは少なく とも約80%、及び更に良く好ましくは少なくとも約90%を有する、DNA分子、例 えば“変異”DNA分子である。本発明の突然変異DNA分子は、オリゴヌクレオチド で媒介された突然変異誘発を含む、当該技術分野で周知の方法で製造することが できる。Adelmanらの論文 (DNA 、2:183(1983))、 及びSambrookらの論文(Molecular Cloning:A Laboratory Manual(1989 )を参 照のこと。 本発明は同じく、単離され、精製されたポリヒドロキシアルカノエートモノマ ーシンターゼ、例えば配列番号:2のアミノ酸配列を有するポリペプチド、その 生物学的活性のあるサブユニット、又は生物学的活性のある変異株も提供する。 従って本発明は、配列番号:2を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドとの 同一性が、少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約90%、及び更に良く 好ましくは少なくとも約95%を有する、変異ポリペプチドを提供する。本発明の 好ましい変異ポリペプチド、又はポリペプチドのサブユニットは、配列番号:2 を有するアミノ酸配列を持つポリペプチドの活性を、少なくとも約10%、より好 ましくは少なくとも約50%、更により好ましくは少なくとも約90%有する変異又 はサブユニットポリペプチドを含んでいる。好ましくは、本発明の変異ポリペプ チドは、配列番号:2を含むアミノ酸配列を有するポリペプチドに対する1個以 上の保存性アミノ酸置換を有している。例えば、保存性置換は、酸性アミノ酸の アスパラギン酸−グルタミン酸;塩基性アミノ酸のリジン/アルギニン/ヒスチ ジン;疎水性アミノ酸のロイシン/イソロイシン、メチオニン/バリン、アラニ ン/バリン;親水性アミノ酸のセリン/グリシン/アラニン/トレオニンである 。本発明のポリペプチドの生物活性は、当該技術分野で周知の方法で測定するこ とができる。 本明細書に使用される“リンカー領域”とは、触媒活性を有するアミノ酸配列 よりも、アミノ酸配列の保存が少ない、多機能タンパク質に存在するアミノ酸配 列である。 本明細書に使用される“延長ユニット”の触媒又は酵素ドメインとは、アシル 鎖への2-4炭素ユニットの追加による鎖延長を触媒し 、かつ別のアシルトランスフェラーゼのカルボキシ末端に位置する、モジュール のアシルトランスフェラーゼである。例えばメチルマロニルCoAとの延長ユニッ トは、特異的にアシル基を、メチルマロニルCoA分子に添加する。 本明細書に使用される“ポリヒドロキシアルカノエート”又は“PHA”ポリマ ーは、3-ヒドロキシブチレート、3-ヒドロキシバレレート、3-ヒドロキシカプロ エート、3-ヒドロキシヘプタノエート、3-ヒドロキシヘキサノエート、3-ヒドロ キシオクタノエート、3-ヒドロキシウンデカノエート、及び3-ヒドロキシドデカ ノエート、並びにそれらの4-ヒドロキシ及び5-ヒドロキシの対応部分などのよう な、好ましくは異種のヒドロキシアルカノエートに関連した、連結ユニットを含 むが、これらに限定されるものではない。 本明細書に使用される“I型ポリケチドシンターゼ”とは、双方向に使用され た活性部位の1セットを伴うシングルポリペプチドである。これは、一連のポリ ペプチドの活性部位を使用するII型ポリケチドシンターゼとは対照的である。 本明細書に使用される“組換え”核酸又はタンパク質分子は、そのタンパク質 をコードしている核酸分子が、in vitroで修飾されているような分子であり、そ の結果その配列は天然に生じるものでないか、もしくは未修飾のゲノム内に位置 するであろう位置にない天然に生じる配列に相当する。 本明細書に使用される“多機能タンパク質”は、2種又はそれ超の酵素活性が 1個のポリペプチドに存在するものである。 本明細書に使用される“モジュール”は、I型ポリケチドシンターゼ又は脂肪 酸シンターゼのような、多機能タンパク質の一連の反復ユニットのひとつである 。 本明細書に使用される“未熟終結生成物”とは、非組換え多機能 タンパク質によって生成された生成物とは異なる、組換え多機能タンパク質によ って生成された生成物である。一般に、組換え多機能タンパク質によって生成さ れた生成物は、アシル基をほとんど有さない。 本明細書に使用される、遺伝子クラスター“由来の”DNAとは、ゲノムDNAから in vitroで単離され、かつ精製されたDNAであるか、もしくはゲノムDNAの配列を 基に合成的に調製されたDNAである。 本明細書に使用される用語“単離及び/又は精製”とは、DNA又はポリペプチ ド分子を、その天然の細胞環境から、及び核酸又はポリペプチドのような細胞の 他の成分との連結から、in vitroで単離し、その結果これが配列決定され、複製 され及び/又は発現されるようにすることを意味する。更にこのDNAは、1種以 上の組換えI型ポリケチドシンターゼ及び/又は脂肪酸シンターゼをコードする ことができる。例えば、“ポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼを コードしている単離されたDNA分子”とは、前掲のSambrookらの論文のような、 当該技術分野において周知の方法によって定義されるように、生物活性のあるポ リペプチド、フラグメント又はその突然変異株をコードしている、7個以上の、 好ましくは15個、より好ましくは20個以上の連続するヌクレオチド塩基を含んで いる、RNA又はDNAであり、これは、ポリヒドロキシアルカノエートモノマーシン ターゼRNAの鎖の非コード鎖と相補的、もしくはコード鎖と相補的であり、もし くはポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼをコードしているRNA又 はDNAとハイブリッド形成し、かつストリンジェントな条件下で安定した結合を 保持している。 図面の簡単な説明 図1は、A.ユートロフォスにおけるPHBの生合成経路である。 図2は、一般的細菌PHAの分子構造である。公知のPHAのほとんどは、示された 一般式を有する3-ヒドロキシ酸である。例えば、PHB においてR=CH3 であり、ポ リヒドロキシバレレート(PHV)においてR=CH2CH3であり、及びポリヒドロキシ オクタノエート(PHO)においてR=(CH2)4CH3である。 図3は、天然及び組換えのPHB合成経路の比較である。3-ケトチオラーゼ、ア セトアセチル-CoAレダクターゼ、及びPHBシンターゼが関わる細菌におけるPHB合 成の酵素的3工程を、左側に示した。不活性化されたデヒドラーゼドメイン(ラ ットFAS206)による、ラット脂肪酸シンターゼを有しているSf21細胞における経 路での、PHB 合成に関連した酵素的2工程を、右側に示している。 図4は、tylポリケチドシンターゼ(PKS)遺伝子クラスターの分子構成の略図 である。白矢印は、個々の読取り枠(ORF)に一致し、かつORF上の数字は多機能 モジュール又はシンターゼユニット(SU)を表している。AT=アシルトランスフ ェラーゼ;ACP=アシルキャリヤタンパク質;KS=β−ケトアシルシンターゼ;K R=ケトレダクターゼ;DH=デヒドラーゼ;ER=エノイルレダクターゼ;TE=チ オエステラーゼ;MN=メチルマロニルCoA;M=マロニルCoA;EM=エチルマロニルC oAである。tyl中のモジュール7は、モジュールF としても公知である。 図5は、met PKS遺伝子クラスターの分子構成の略図である。 図6は、ドメイン置換による、組換えPHAモノマーシンターゼの製造法である 。 図7は、(A)PHAシンターゼの精製の様々な段階から得た試料を示している、10 %SDS-PAGEゲルである;1列は、分子量マーカー;2列は、非感染昆虫細胞の総 タンパク質;3列は、ラットFAS (200k Da;Joshiらの論文、Biochem J. 、296:143(1993))を発現している昆虫細胞の総 タンパク質;4列は、PHAシンターゼを発現している昆虫細胞の総タンパク質; 5列は、4列の試料の可溶性タンパク質;6列は、PHAシンターゼを含有するプ ールされたヒドロキシアパタイト(HA)分画である。(B)プローブとしてウサギ− α−PHAシンターゼ抗体を用いる、同じゲルのウェスタン分析である。矢印で示 された帯は:a、N-末端の残基7にアラニン及び残基10にセリン(A7/S10)を有す る、無傷のPHBシンターゼ;b、N-末端の残基181にアラニン及び残基185にアス パラギン(A181/N185)を有する、PHBシンターゼの44kDaのフラグメント;c、明 らかにエドマン分解に対する抵抗性を基にブロックされた、およそ30kDaのPHBシ ンターゼフラグメント;d、N-末端の残基187がグリシン(G187)である、22kDaの フラグメントである。帯dは、明らかにウサギ−α−PHAシンターゼ抗体と反応 していない(B、6列)。Bの同様の大きさの帯である、4列は、更に同定しな かった。 図8は、昆虫細胞から精製されたPHAシンターゼのN-末端の分析である。(a)A .ユートロフォスPHAシンターゼの予想されるN-末端の25個のアミノ酸配列。(b &c)昆虫細胞において生成されたA.ユートロフォスPHAシンターゼについて決定 された、2種のN-末端配列。太字は、決定された実際のN-末端である。 図9は、基質である3-ヒドロキシブチレートCoA(HBCoA)、及び生成物であるCo Aの分光光度計スキャンニングである。直接の分光光度法アッセイを実施した波 長(232nm)を、矢印で示した;基質HBCoA(●)及び生成物CoA (○)。 図10は、基質濃度の関数としての、HBCoAの加水分解速度である。アッセイは 、アッセイ容量40又は200μlで、酵素濃度を、0.95mg/ml (3.8μg/40μl アッセイ)で一定に保って実施した。速 度は、特徴的な遅滞期に続く、アッセイ曲線の直線部分から算出した。半最適速 度(half-optimal velocity)での基質濃度である、見かけのKm値は、このデータ から、2.5mMであると推定された。 図11は、速度対基質濃度の二重逆数プロットである。このプロットの上向きの 凹型の形は、Fukuiらによって得られた、Z.ラミゲラ由来の顆粒PHAシンターゼに よる結果(Arch.Microbiol 、110:149(1976))に類似している。 図12は、酵素濃度の関数としての、HBCoAの加水分解速度である。アッセイは 、アッセイ容量40μlで、HBCoA濃度を8μMに一定に保って実施した。 図13は、酵素濃度の関数としての、PHAシンターゼの比活性である。 図14は、バキュロウイルスシステムを用いて生成された可溶性PHAシンターゼ のpH活性曲線である。反応は、200mMPiの存在下で実施した。pH<10のバッファ ーは、リン酸カリウムで調製し、pH>10のバッファーは、適当な比率のNa3PO4で 調製した。 図15は、PHAシンターゼの量を変更した場合の、HBCoAの加水分解アッセイであ る。アッセイは、アッセイ容量40μlで、HBCoA濃度を8μMで一定に保って実施 した。最初のA232値は、本来は0.62〜0.77の間であるが、0.70に標準化された。 これらのアッセイに使用された酵素の量は、上側の曲線から、各々、0.38、0.76 、1.14、1.52、1.90、2.28、2.66、3.02、3.42、7.6 及び15.2μgであった。 図16は、Sf21細胞の感染時に、様々な温度で合成されたタンパク質のSDS/PAG E分析である。様々な試料から、およそ0.5mgの総細胞タンパク質を、10%ポリア クリルアミドゲル上で分離した。試料は、以下を含む:非感染細胞、1〜4列、 それぞれ、0、1、2、 3日目;BacPAK6::phbCに単感染、5〜8列、それぞれ、0、1、2、3日目; ラットのFAS206単独を含むバキュロウイルスクローンによる感染、9〜12列、そ れぞれ、0、1、2、3日目;並びに、ラットのFAS206及びBacPAK6に感染した 細胞、13〜16列、それぞれ、0、 1、2、3日目である。A=FASの移動度で、B =PHAシンターゼの移動度。分子量の標準の列は、M で示した。 図17は、Sf21細胞におけるPHBの蓄積に関するガスクロマトグラフィーの証拠 である。様々な試料のガスクロマトグラフィーを、重ねて表示した。PHB標準品 (シグマ社)は、クロマトグラム#7であり、これはプロピルヒドロキシブチレ ートの溶出時間が10.043分(s、矢印)であることを示している。抽出物のガス クロマトグラムである、非感染(#1);ラットFAS206に単感染(#2、3日目) ;及びPHAシンターゼのみに感染(#3、3日目)は、図の下側に示されている。 二重感染した細胞の抽出物のクロマトグラムは、1日目(#4)、2日目(#5) 及び3日目(#6)であり、同じく10.096分の溶出ピークを示している(x、矢印 )。この二重感染した3日目抽出物(#6)のピークは、質量分析(MS)に使用し た。 図18は、PHBのガスクロマトグラフィー−質量スペクトルの分析である。プロ ピルヒドロキシブチレートの特徴的なフラグメンテーションが、m/zの43、60、8 7及び131に示された。A)細菌由来の標準PHB (シグマ社)、及びB)ラットFAS20 6及びBacPAK6::phbCバキュロウイルスに感染3日目(#6、図17)の、ラットFAS デヒドラーゼ不活性化タンパク質及びPHAシンターゼを発現しているSf21細胞由 来のピークX 。 図19は、vep (ポリエンをコードしている、ストレプトミセス・ベズエラエ )遺伝子クラスターの地図である。 図20は、pDHS502のプラスミド地図である。 図21は、pDHS505のプラスミド地図である。 図22は、pDHS505のクローニングの実施計画である。 図23は、vepORF1のヌクレオチド配列(配列番号:1)及び対応するアミノ酸 配列(配列番号:2)である。 発明の詳細な説明 本願明細書において説明された発明は、組換えPHAモノマーシンターゼを提供 するために、FAS又はストレプトマイセスspp.(Streptomyces spp.)I型PKSポリペ プチドをコードしているDNAの遺伝子的再デザインを通じて、多様な範囲の生分 解性DNAポリマーの製造に使用することができる。次に、様々なPHAシンターゼを 、組換えPHAシンターゼによって製造されたモノマーを生分解性ポリマーに重合 する能力に関して、試験することができる。本発明は、更に、様々なPHAシンタ ーゼを、様々なモノマー基質に対するそれらの特異性について試験することがで きる方法を提供する。 PHAモノマーシンターゼ及びPHAシンターゼによって製造されたPHA類の使用及 び適用の可能性は、医療及び産業の両方での用途を含む。PHAの医学的用途は、 手術用ピン、縫合糸、ステープル、綿棒、創傷用包帯、代用血管、代用骨及び骨 板、圧電気式の骨増殖の剌激物、及び医薬品の長期投与のための生分解性キャリ ヤを含む。PHAの産業的用途は、例えば赤ちゃん用オムツ、包装容器、瓶、包装 材料、バッグ、及びフィルムなどの使い捨て商品、並びに除草剤、防カビ剤、防 虫剤、又は化学肥料などの長期投与のための生分解性キャリヤを含む。 動物において、新たなマロニル-CoAからの脂肪酸の生合成は、FAS によって触 媒される。例えばラットのFASは、分子量272,340Daを有し、2505個のアミノ酸か ら成るサブユニット構造のホモダイマ ーである。各サブユニットは、個別の物理的ドメイン中の7個の触媒活性からな る(Amyらの論文、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 、86:3114(1989))。この触媒活性の 6個の物理的位置は、ケトアシルシンターゼ(KS)、マロニル/アセチルトランス フェラーゼ(M/AT)、エノイルレダクターゼ(ER)、ケトレダクターゼ(KR)、アシル キャリヤタパク質(ACP)、及びチオエステラーゼ(TE)であり、これらは、(1)FA S全体の限定されたタンパク質分解消化から得た触媒活性フラグメントを単離し 、全アミノ酸配列内の様々な活性部位残基を同定すること、(2)様々な単機能タ ンパク質と類似の配列を示すFAS内の領域を同定すること、(3)組換えタンパク質 を生成するために触媒活性を有するアミノ酸配列をコードしているDNAを発現す ること、並びに(4)触媒活性をコードしていないDNA、すなわちリンカー領域をコ ードしているDNAを同定することによって確立されている(Smithらの論文、Proc .Natl.Acad.Sci.USA 、73:1184(1976) ;Tsukamotoらの論文、J.Biol.Chem. 、263: 16225(1988) ;Ranganらの論文、J.Biol.Chem. 、266:19180(1991))。 第7の触媒活性であるデヒドラーゼ(DH)は、サッカロポリスポラ・エリスラエ アのeryAポリケチドシンターゼ(PKS)遺伝子クラスターの3個の読取り枠によっ てコードされたアミノ酸配列と、FASアミノ酸との比較により、AT及びERの間の 物理的残留(residing)として同定された。このPKSを含む3種のポリペプチドは 、そのアミノ酸配列及び構成ドメインの順序付けの両方において、動物のFASに 似ている“モジュー”から構築される(Donadioらの論文、Gene 、111:51(1992) ;Benhらの論文、Eur.J.Biochem. 、204:39(1992))。 本発明のひとつの実施態様は、DHが不活性化されたFAS(FAS DH-)を使用してい る。本発明の実施態様において使用されたFAS DH-は 、真核生物のFAS DH-であることが好ましく、より好ましくは哺乳類のFAS DH-で ある。最も好ましい本発明の実施態様は、DHの活性部位が、突然変異によって不 活性化されているFASである。例えば、Joshiらの論文(J.Biol.Chem. 、268:2250 8(1993) )は、ラットFAS) His878残基を、位置指定突然変異によって、アラニン 残基に変更した。In vitroの研究は、この変化を伴うFAS (ラットFAS206)が 、アセチルCoA NマロニルCoA及びNADPHからの未熟終結生成物として、3-ヒドロ キシブチリルCoAを生成したことを示した。 下記に示したように、FAS DH-は、通常の16-炭素の生成物であるパルミチン酸 よりむしろ、未熟終結生成物としてD(-)-3-ヒドロキシブチレートを生成するこ とによって、天然の経路のβ−ケトチオラーゼ及びアセトアセチル-CoAレダクタ ーゼ活性と効果的に交換される。その後この未熟終結生成物は、PHBシンターゼ によって、PHBへと組込まれる(実施例2参照)。 本発明の別の実施態様は、PHAシンターゼのモノマーとして提供される、様々 なβ−ヒドロキシCoAエステルを生成するために、組換えストレプトミセスspp.P KSを使用する。I型PKSをコードしているDNAの一つの例は、eryA遺伝子クラスタ ーであり、これは、エリスロマイシンアグリコンであるデオキシエリスロノリド B(DEB)の合成を左右する。この遺伝子クラスターは、モジュール又はシンターゼ ユニット(SU)と称される、6個の反復ユニットをコードしている。一連の推定の FAS-様活性を含んでいる各モジュール又はSUは、DEB生成に必要な6種の延長サ イクルのうちの1つの原因となっている。従って、複合ポリケチド中に認められ た非対称アシル鎖の漸進型合成は、プログラムされたタンパク質鋳型を使用する ことによって達成され、ここで各時点で生じる化学反応の性質は、各SUの特異性 によって決定される。 2種の別のI型PKSは、tyl (タイロシン(tylosin)) (図4)及びmet ( メチマイシン(methymycin)) (図5)遺伝子クラスターによってコードされる 。tyl及びmetでコードされたこれらのマクロライド多機能シンターゼ類は、eryA 遺伝子クラスターにおいて認められるものよりも多くの代謝多様性を提供する。 このeryA遺伝子クラスターによってコードされたPKS類は、メチルマロニルCoAに よる、鎖延長を触媒するのみであるのに対して、tyl及びmetのPKS は、マロニル CoA、メチルマロニルCoA及びエチルマロニルCoAによる鎖延長を触媒する。特にt ylPKSは、2個のマロニルCoA延長ユニット及び1個のエチルマロニルCoA延長ユ ニットを含み、かつmetPKSは、1個のマロニルCoA延長ユニットを含んでいる。 従って、本発明の好ましい実施態様は、必要とされたケト基処理能力、及び特に 0飽和β−ヒドロキシヘキサノイルCoA又は不飽和β−ヒドロキシヘキサノイルC oAモノマーを提供するのに必要な、短鎖のアシルCoAエステルの開始及び延長ユ ニットを有するタンパク質をコードしているDNAを提供するために、metPKS読み 取り枠1(ORFI)にコードされた触媒活性を置換することを含むが、これらに限定 されるものではない。 各モジュール内の触媒特異性を操作するために、触媒活性をコードしているDN Aは、平穏さが維持されなければならない。触媒活性を伴うアミノ酸配列の間の アミノ酸配列を同定するために、関連したモジュールのアミノ酸配列、好ましく は1種以上の遺伝子クラスターでコードされたそれである“リンカー領域”を比 較した。リンカー領域とは、触媒活性を有するアミノ酸配列よりも、保存される ことが少ないアミノ酸配列である。Witkowskiらの論文、Eur.J.Biochem. 、198:5 71(1991) 。 本発明の別の実施態様においては、TEを伴いかつ機能的DHを欠い ているI型PKSモジュールをコードしているDNAを提供するために、モジュールF をコードし、KS、MT、 KR、ACP及びTE触媒活性を含んでいるDNAが、第1のモジ ュールをコードしているDNAの3’末端導入される(図6)。モジュールFには、 TEドメインが存在するので、最後の(R)-3-ヒドロキシアシル基を、PHAモノマー 合成の最終工程で導入する。モジュールFをコードしているDNAは、eryA PKS遺伝 子クラスターには存在していない(前述のDonadioらの論文(1991))。 組換えモノマーシンターゼをコードしているDNAは、発現ベクターに挿入され る。使用した発現ベクターは、この発現ベクターで形質転換される宿主細胞によ って異なる。すなわちベクターは、ベクターが導入される様々な宿主細胞におけ る遺伝子の効果的な発現に必要な、転写、翻訳及び/又はターゲッティングシグ ナルのような翻訳後シグナルに使用される。このようなベクターは、当該技術分 野において周知の方法によって、構成されかつ宿主細胞に形質転換される。Samb rookらの論文(Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor (1989))を参照。本発明のベクター類にとって好ましい宿主細胞は、昆虫、細菌 及び植物の細胞を含む。好ましい昆虫細胞は、Sf21のようなスポドプテラ・フル ギペルダ(Spodoptera frugiperda)細胞、及びトリコプルシア・ニ(Trichoplu sia ni )細胞を含む。好ましい細菌細胞は、エシェリキア・コリ(大腸菌)、ス トレプトマイセス及びシュードモナスを含む。好ましい植物細胞は、トウモロコ シ、コメ、コムギ、タバコ、マメ、ニンジン、カボチャ、キャノーラ、ダイズ、 ジャガイモなどの、単子葉植物及び双子葉植物の細胞を含む。 更には、真核細胞の発現ベクターを構成する場合には、真核細胞において酵素 が位置する適当な副次細胞画分(subcelluar compartm ent)を考慮しなければならない。2つの因子が重要である:アセチルCoA基質の 産生部位、及びPHAポリマーの貯蔵のために利用可能な空間である。特定の細胞 部位に酵素を移行するために、ターゲッティング配列を、その組換え分子をコー ドしている配列に加えることができる。 バキュロウイルスシステムは、巨大な挿入断片を収容できる多様性の増加した 転移プラスミドが利用可能になり、かつこのウイルスが高いタイターまで増殖さ れ得るので、特に組換えFAS又はPKSモノマーシンターゼをコードしているDNAの 導入に利用しやすい。更に、昆虫細胞は、懸濁培養に容易に適用され、比較的大 規模な組換えタンパク質製造を促進する。更に、組換えタンパク質は、昆虫細胞 中において、専ら可溶性タンパク質として産生される傾向があり、その結果、特 に巨大な多機能タンパク質の場合に躊躇する作業であるリフォールディングが不 要である。このSf21/バキュロウイルスシステムは、通常ミリグラム量の触媒活 性のある組換え脂肪酸シンターゼを発現する。最終的に、このバキュロウイルス /昆虫細胞システムは、モノマーを独自の生分解性ポリマーへと重合する能力の ための、様々なシンターゼタンパク質を構成しかつ分析する能力を提供する。 本発明の更なる実施態様は、PHAシンターゼをコードしている少なくとも1種 のDNA、及びPHAモノマーシンターゼをコードしているDNAの、宿主細胞への導入 である。このようなシンターゼは、A.ユートロフォス(A .eutrophs)3-ヒドロ キシ、4-ヒドロキシ、及び5-ヒドロキシアルカノエートシンターゼ、ロドコッカ ス・ルーバー(Rhodoccus ruber)C3-C5ヒドロキシアルカノエートシンターゼ、シ ュードモナス・オレオロランス(Pseudomonas oleororans) C6-C14ヒドロキシア ルカノエートシンターゼ、P.プチダ(P .putida)C6-C 14 ヒドロキシアルカノエートシンターゼ、P.アエルギノサ(P .aeruginosa)C5- C10ヒドロキシアルカノエートシンターゼ、P.レジノボランス(P .resinovorans) C4-C7ヒドロキシアルカノエートシンターゼ、ロドスプリルム・ルブルム(Rhodos pirillum rubrum )C4-C7ヒドロキシアルカノエートシンターゼ、R.ゲラチノラス(R .gelatinorus )C4-C7、チオカプサ・フェンニギ(Thiocopsa pfennigii) C4-C8 ヒドロキシアルカノエートシンターゼ、及びバチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium ) C4-C5ヒドロキシアルカノエートシンターゼを含むが、これらに限 定されるものではない。 1種以上のPHAシンターゼをコードしているDNA (複数)の導入は、様々なPH Aシンターゼによって示された特異性のために、特定のPHAポリマーを製造するた めに必要である。多機能タンパク質は、普通でないモノマー構造を製造するため に変更されるので、シンターゼ特異性は、特定の基質について問題となり得る。 A.ユートロフォスPHBシンターゼは、基質としてC4及びC5化合物のみを利用する にもかかわらず、3-ヒドロキシブチレート及び4-ヒドロキシブチレートのコポリ マー(Kuniokaらの論文、Macromolecules 、22:694(1989))、更には3-ヒドロキ シバレレート、3-ヒドロキシブチレート及び5-ヒドロキシバレレートのコポリマ ー(Doiらの論文、Macromolecules 、19:2860(1986))の産生が可能であることが 公知であるので、初期研究のための良好な原型シンターゼであるように思われる 。他のシンターゼ類、特にシュードモナス・ネルギノサ(Timmらの論文、Eur.J. Biochem. 、209:15(1992) )及びロドコッカス・ルーバー(Pieperらの論文、FEMS Microbiol.Lett. 、96:73(1992) )のシンターゼも、本発明の実践において使用 することができる。シンターゼの特異性は、分子生物学的方法によって変更可能 である。 更に本発明の別の実施態様において、FAS及びPHAシンターゼを コードしているDNAは、単一の発現ベクターに導入することができ、これらの遺 伝子を宿主細胞に個別に導入する必要がない。 また別の本発明の実施態様は、原核細胞又は真核細胞のいずれかを起源とする FAS、及びPKSモジュールFを含む、組換え多機能タンパク質をコードしているDNA の産生である。モジュールFは、2個の追加の炭素を含むための最後の鎖延長、 及びβ−ケト基の還元を行う、(R)-3-ヒドロキシアシルCoA部分を生じるであろ う。 この組換えタンパク質を生成するために、FAS TEをコードしているDNAが、通 常2個のモジュールのORFであるACP-KSインタードメイン領域において認められ るリンカー領域をコードしているDNAで置きかえられる。モジュールFをコードし ているDNAは、その後、このリンカー領域をコードしているDNAの3’末端に挿入 される。長さ及びアミノ酸組成の異なる、下記に示されたような様々なリンカー 領域が、どのリンカーが、最も効果的に媒介するか、もしくは発生期の飽和脂肪 酸の中間体の必要とされた転移を、最終鎖延長及びケト還元工程のためのモジュ ールFにもたらすかを決定するために試験される。得られたこのタンパク質をコ ードしているDNAは、次にSf21細胞のような昆虫細胞、もしくはストレプトミセ ス又はシュードモナスにおける長鎖β−ヒドロキシ脂肪酸の発現について試験さ れる。予想された3-ヒドロキシC-18脂肪酸は、長鎖のアルキル基を受容すること が可能であるPHAシンターゼの可能性のある基質として供することができる。本 発明の好ましい実施態様は、鎖長の特異性が4〜22個の炭素であるFASである。 本発明のこの実施態様において使用することができるリンカー領域の例は、ty l ORF1によってコードされたACP-KSリンカー領域(ACP1-KS2;ACP2-KS3)、及びO FR3(ACP5-KS6)、並びにeryA ORF1 (ACP1-KS1;ACP2-KS2)、OFR2(ACP3-KS4)及 びOFR3(ACP5-KS6)を 含むが、これらに限定されるものではない。 この方法は、長鎖脂肪酸を生成するFASユニットの能力を限定することにより 、より短鎖の脂肪酸基を生成するためにも、同じく使用することができる。様々 なFAS触媒活性をコードし、KSで始まるDNA の突然変異は、短鎖の(R)-3-ヒドロ キシ脂肪酸の合成を生じることがある。 従ってこれらのPHA ポリマーは、バイオマスから回収することができる。大規 模な溶媒抽出を用いることができるが、これは経費がかかる。熱ショック、それ に続く酵素的及び界面活性剤による消化の工程を含む代用法も、利用可能である (Byron の論文、Trends Biotechnical 、5:246(1987);Holmesの論文、Developm ents in Crystalline Polymers,.D.C.Bassett (編集)、1-65ページ(1988)) 。PHB 及びその他のPHA類は、塩素化された炭化水素により、微生物から容易に 抽出することができる。クロロホルムとの還流が、専ら使用される;得られた溶 液は濾過され、デブリ及び濃縮物が除去され、かつ該ポリマーが、メタノール又 はエタノールにより沈殿され、溶液中に低分子量の脂肪が残される。より長い側 鎖を持ったPHA は、PHB よりもより制限の少ない溶解度を示し、かつ例えばアセ トンに可溶性である。採用される別の方策は、Laffertyらの論文(Chem.Rundsch au 、30:14(1977) )によって公表されたような、炭酸エチレン及び炭酸プロピレ ンを使用し、バイオマスからPHB を回収することを含む。Scandolaらの論文(In t.J.Biol.Microbiol .、10:373(1988) )は、リゾビウム・メリロチ(Rhizobium meliloti )を1M HCl−クロロホルムで抽出し、Mw=6×104のPHB を得、これが アセトンを使用した場合の1.4×106と異なっていたことを報告した。 微生物のPHB 又はPHA の含有量、PHA 組成、及び該ポリマー中の モノマーの分布を決定する方法が、当該技術分野において周知である。PHB の定 量分析のためには、ガスクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーが 、広範に使用されている。このような方法の検証については、Andersonらの論文 (Microbiol.Rev. 、54:450(1990))を参照のこと。NMR法も、ポリマー組成、及 びモノマーユニットの分布を決定するために使用することができる。 本発明は、様々な具体的かつ好ましい実施態様を参照として説明されていて、 下記の詳細な実施例を参照することによって更に説明されるであろう。しかし、 本発明の精神及び範囲内で、実施例及び説明において示されたものを越える、本 発明の基本的テーマについての多くの広範な変形及び変更があることが理解され る。 I.実施例 材料及び方法 材料。(R)-3-ヒドロキシブチレートナトリウム、補酵素A、クロロぎ酸エチル 、ピリジン及びジエチルエーテルは、シグマ化学社から購入した。Amberlite IR -20は、マリンクロッド(Mallinckrods)社から購入した。6-(O)-(N-ヘプチルカル バモイル)メチルα-D-グルコピラノシド(ヘカメッグ(Hecameg))は、ベガテッ ク(Vegatec)社(Villeejuif、フランス)から入手した。層長が0.lcm(#20/0- Q-l)及びO.01cm(#20/o-Q-0.1)の分光光度計用の2個のセルは、スタルナセル社 (アタカデロ、CA)から入手した。ウサギの抗-A.ユートロフォスPHAシンター ゼ抗体は、Dr.F.Sriene及びS.Stoupから、親切にも送られたものである(Biolog ical Process Technology Institute、ミネソタ大学)。Sf21細胞及びT.ニ細胞 は、それぞれ、Greg Franzen氏(R & D Systems、ミネアポリス、MN)及びSteph en Harsch氏(Department of Veterinary Pathobiology 、ミ ネソタ大学)のご厚意により入手した。 プラスミドplAS206 及びFAS206をコードしている組換えバキュロウイルスクロ ーン(Joshiらの論文、J.Biol.Chem. 、268:22508(1993))は、A.Joshi及びS.Smi th氏から送られたものであった。A.ユートロフォスPHB シンターゼの供給源であ るプラスミドpAet41(Peoplesらの論文、J.Biol.Chem. 、264:15298(1989))は、 A.Sinskey から入手した。バキュロウイルス転移ベクターであるpBacPAK9、及び 線状にしたバキュロウイルスDNA は、クローンテック社(パロアルト、CA)から 入手した。制限酵素T4DNA リガーゼ、E.coli DH5αコンピテント細胞、分子量標 準、リポフェクチン試薬、グレース昆虫細胞用培地、ウシ胎仔血清(FBS)、及び 抗生物質/抗真菌剤は、ギブコ-BRL(グランドアイランド、NY)から得た。組織 培養皿は、コーニング社から得た。スピナーフラスコは、ベルコガラス社から入 手した。Seaplaque アガロースGTG は、FMC バイオプロダクツ社から得た。 方法 R-3HB-CoA の調製。R-(-)-3HBCoAは、Haywood らの論文(FEMS Microbiol.Let t. 、57:1(1989) )に記載された、混合された無水物法によって調製した。R-(-)- 3 ヒドロキシブチル酸60mg(0.58mmol)を凍結乾燥し、10mlジエチルエーテルを溶 媒とするピリジン72mgの溶液に、0℃で添加した。クロロぎ酸エチル(100mg)を 添加し、かつこの混合物を4℃で、60分間静置した。不溶性塩酸ピリジンを、遠 心分離により除去した。得られた無水物を、0.2M炭酸水素カリウム(pH8.0、0 ℃)4ml を溶媒とする補酵素A(0.13mmol)100mgの溶液に、混合しながら、滴下し た。この反応を、Stadtmenのニトロプルシド試験(Meth.Enzymol .、3:931(1957 ) )により監視しながら、全ての補酵素Aのエステル化に十分な無水物が添加され たことを確 認した。R-3-HBCoAの濃度は、260nmで吸光度を測定することによって決定した(e =16.8mM-1cm-1;18 )。 pBP-phbCの作製。phbC遺伝子(およそ1.8kb )は、pAet41を、BstBI及びStul で消化して取り出し(Peoplesらの論文、J.Biol.Chem. 、264:15293(1989))、Wi lliamsらの論文(Gene, ,109:445(1991))に記載された方法で精製し、かつBstB I 及びStulで消化されたpBacPAK9に連結した。これは、組換えバキュロウイルス 粒子運搬phbCの生成に使用される、バキュロウイルス転移ベクターであるpBP-ph bCを生じた。 PHA シンターゼの大規模での発現。対数増殖期のT.ニ細胞(1.2×106細胞/ml )の培養物1リットルに、組換えウイルスストック溶液(2.5×108pfu/ml)50m lを添加して、感染し、感染多重度(M01)10 を得た。この感染した培養物を、2 個のベルコスピナー(350ml/500mlスピナー、700ml/11スピナー)間で分配し 、この培養物の酸化を促進した。これらの培養物を、28℃でインキュベーション し、かつ60rpm で60時間攪拌した。感染細胞は、1000×gで10分間、4℃で遠心 分離し、収集した。細胞は、液体窒素中で瞬間凍結し、4個の等量のアリコート で、−80℃で貯蔵した。 昆虫細胞の維持及び組換えバキュロウイルスの生成。Sf21細胞は、10%FBS、1 .0%プルロニックF68、及び1.0%抗生物質/抗真菌剤(ギブコ(GIBCO)-BRL) を添加した、グレースの昆虫細胞培地の中で、26〜28℃で維持した。細胞は、典 型的には、100mlスピナーフラスコ中で、55〜65rpm で回転しながら、総培養容 量が60mlで、0.2〜2.0×106/mlの懸濁液中で維持した。培養時の細胞の生存能 は、典型的には95〜100 %であった。転移ベクター及びバキュロウイルスの使用 法は、実質的に製造業者(クローンテック社)によって示された方法であった。 精製したpBP-phbC及び線状にしたバ キュロウイルスDNAを用いて、リポフェクション(ギブコ-BRL)によるリポソー ムが媒介した方法(Felgner らの論文、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 、84:7413(1987 ) )により、Sf21細胞をコトランスフェクションした。4日後、このコトランス フェクションの上清を、プラーク精製に用いた。組換えウイルスクローンは、28 ℃で5〜7日経た後の、1.5 %Seaplaque GTGを含むプラークアッセイプレートか ら精製した。組換えウイルスクローンのストックは、その後T25-フラスコ培養( 4ml、0日目に3 ×106/ml)中で4日間増幅した;感染細胞は、その形態及び寸 法によって測定し、その後10%ポリアクリルアミドゲルを用いるSDS/PAGE(Laem mli らの論文、Nature、277:680(1970))によりスクリーニングし、PHA シンタ ーゼを生成した。 BTI-TN-5Bl-4 T.ニ細胞からのPHAシンターゼの精製。PHA シンターゼの精製 は、下記の点を変更した、Gerngross らの方法(Biochemistry、 33:9311(1994) )に従って行った。凍結した細胞の1アリコート(110mgタンパク質)を氷上で 解凍し、かつ下記のプロテアーゼ阻害剤を指定された最終濃度で含有する、10mM KPi(pH7.2)、5%グリセロール及び0.05%ヘカメッグ(バッファーA)の中 で再懸濁した:ベンズアミジン(2mM)、フェニルメチルフッ化スルホニル(PMSFN 0.4mM )、ペプスタチン(2mg/ml)、ロイペプチン(2.5mg/ml)及びNa-p- ト シル-1- リシンクロロメチルケトン(TLCKN 2mM )。この段階では、EDTAは、ヒ ドロキシアパタイト(HA)との非相溶性のために除いた。この混合物を、一部氷浴 中に沈めながら、2個のトーマスホモジナイザー中でそれぞれ10ストロークづつ 3回ホモジナイズし、その後ブランソン超音波装置250 で、氷上で、30%サイク ル、30%出力で、2分間超音波処理した。以後の操作は全て4℃で行った。 このライゼートは、すぐにベックマン50.2Tiローターを用い、100000×gで80 分間遠心分離し、得られた上清(10.5ml、47mg)を、ユニフローフィルター0.45mm (シュレイチャー&シュエル社、キーン、N.H.)を通して濾過し、不溶性のあら ゆる残留している物質を除去した。この可溶性分画のアリコート(1.5ml、7mg )を、バッファーA (+プロテアーゼ阻害剤混合物)で平衡にされた、バイオ ラドエコノシステムに装着された5mlのバイオラドエコノ-Pac HTPカラムに載せ 、かつこのカラムをバッファーA 30mlで洗浄した。クロマトグラフィーの工程は 全て、流速0.8ml/分で行った。PHA シンターゼは、10から300mM KPiの32×32ml の直線勾配で、HAカラムから溶出した。 分画収集管には、100mM EDTA 30mlを添加して調製し、HAクロマトグラフィー の直後に1mMの金属プロテアーゼ阻害剤を提供した。PHAシンターゼは、110〜180 m MKPiの間で広幅のピークで溶出した。著しいPHA シンターゼ活性を有する分画 (3ml )を一緒にし、全ての可溶性分画がクロマトグラフィー工程を終えるまで、 0℃で保存した。その後一緒にした分画を、Centriprep-30濃縮器(アミコン社 )を用いて、4℃で3.8mg/mlに濃縮した。アリコート(0.5ml)は、瞬間凍結し かつ液体窒素中で保存するか、もしくはグリセロールを添加し50%の最終濃度と し、かつ試料(1.9ml/ml)を−20℃で保存した。 ウェスタン分析。T.二細胞の試料を、10%ポリアクリルアミドゲル上のSDS-PA GEで分画し、次にこれらのタンパク質を、バイオラド社のTransblot SD半乾燥電 気泳動電解槽を用いて、製造業者の指示に従い、0.2mmのニトロセルロース膜に 転移した。タンパク質は、15Vで1時間かけて移した。この膜を、2回蒸留したH2 Oで洗浄し、乾燥し、かつ0.05%Tween-20を含有する生理的リン酸バッファー (PBS) (PBS-Tween)、及び3%の脱脂乾燥ミルクで処理し、非特異的結合部位を ブロックした。1次抗体(ウサギの抗-PHAシンターゼ)を、新鮮なブロック液に 晒し、かつ25℃で2時間インキュベートした。次に膜を、PBS-Tween で10分間、 4回洗浄し、その後新鮮なブロック液中のホースラディッシュペルオキシダーゼ に結合したヤギの抗ウサギ抗体(ベーリンガー・マンハイム社)を10,000倍希釈 して添加し、25℃で1時間インキュベートした。最後に膜を、PBS を3回交換し て洗浄し(10分間)、かつ固定されたペルオキシダーゼ濃度を、化学発光法Lumi GLO基質キット(キルケガード&ペリー社、ガルセルスバーグ、MD)及びX-線フ ィルムを用いて検出した。 N-末端分析。精製されたPHAシンターゼ約10mgを、10%SDS-ポリアクリルアミ ドゲル上を走らせ、PVDF(Immobilon-PSQ、ミリポア社、ベッドフォード、MA) に転移し、アミドブラックで染色し、かつ494 Procise Protein Sequencer ( パーキンエルマー社、バイオシステム部門、フォスターシティー、カリフォルニ ア)で配列決定した。 二重感染の実施法。4個の100ml スピナーフラスコの各々に入れた、50mlの新 鮮な昆虫培地の中に、8×107細胞を接種した。フラスコ1には、別の新鮮な昆 虫培地20mlを追加した(非感染対照);フラスコ2には、BacPAK6::phbC ウイル スストック10ml(1×108pfu/ml)及び新鮮な昆虫培地10mlを添加した;フラスコ 3には、BacPAK6::FAS206ウイルスストック10ml (1×108pfu/ml)及び新鮮な昆虫 培地10mlを添加した;並びにフラスコ4には、BacPAK6::phbC ウイルスストック 10ml (1×108pfu/ml)及びBacPAK6::FAS206ウイルスストック10ml (1×108pfu/ml )を添加した。これらのウイルス感染は、約10の感染多重度で行った。培養物は 、通常の増殖 条件下で維持し、かつ試料15mlを、24、48及び72時間の時点で取り出した。細胞 は、1000×g で、5分間、穏やかに遠心分離して収集し、培地を廃棄し、かつ これらの細胞を直ちに−70℃で貯蔵した。 PHA シンターゼのアッセイ。重合過程でPHA シンターゼから放出された補酵素 Aは、Gerngross らの論文(前述)に記されたように、5,5’-ジチオビス(2-ニト ロ安息香酸、DTNB)を用いて、正確に追跡した(Ellmanの論文、Arch.Biochem.Bi ophys. 、82:70(1959) )。 HBCoA の存在は、分光光度計により追跡した。アッセイは、水ジャケットのつ いたセルホルダーを装備した、ヒューレット・パッカード社の8452A ダイオード アレイ分光光度計において、25℃で行った。層長が0.1及び0.01cmである2個の スタルナスペクトロシル分光光度計用セルを用いて、高値での吸光度の圧縮によ り生じる誤差を避けた。吸光度は、232nmで測定し、かつ4.5×103M-1cm-1のE232 nmを計算で用いた。酵素の1ユニット(U)とは、1分間に基質1mmolを加水分解す るのに必要な量である。バッファー(0.15M KPi、pH7.2)及び基質は、25℃で平 衡化し、その後同じく25℃でエッペンドルフ管の中で一緒にした。酵素を添加し 、かつ全ての混合物を分光光度計のセルに移すのに使用したピペットチップ中で 一旦混合した。これらの2個のセルを迅速に装着して、この分光光度計の標準の 10mm層長のセルホルダーに適応したセルホルダー(CH型)を用いて、分光光度計 に配置した。混合からモニタリング開始までの試料の操作は、わずかに10〜15秒 で行った。吸光度は、10分まで、連続的に監視した。反応の検量線は、バッファ ー溶液、及び示された基質のみの吸光度まで伸ばされた酵素(基質ではない)に 対して作成した。 PHBのアッセイ。PHB は、Riisらの論文(J.Chromo .、445:285( 1988 )のプロパノライシス(propanolysis)法に従って、Sf21細胞試料からアッ セイした。細胞のペレットを氷上で解凍し、1ml の冷ddH2O に再懸濁し、かつテ フロンシールの付いた5ml の栓付き試験管に移した。この細胞に、ddH2O 2ml を 添加し、洗浄し、遠心分離し、次にアセトン3ml を添加し、かつこの細胞を洗浄 し、遠心分離した。その後、これらの試料を12時間以上94℃でデシケーター内に 放置し、乾燥した。翌日、1,2-ジクロロエタン0.5ml、酸性化したプロパノール0 .5ml (20ml HCl、80ml 1-プロパノール)及び安息香酸標準50mlを添加し、か つこれらの密封した試験管を、沸騰水浴中で100℃で2時間、定期的に攪拌しな がら、加熱した。これらの試験管を室温まで冷却し、その有機相を用いて、ヒュ ーレット・パッカード7673A自動噴射装置及び長さ30m の溶融シリカキャピラリ ーカラムDB-WAX 30Wを装備したヒューレット・パッカード5890A ガスクロマトグ ラフ装置によるガスクロマトグラフィー(GC)分析を行った。陽性試料には、更に Kratos MS25 GC/MS を用いて、GC-質量分析(MS)を施し、プロピルヒドロキシブ チレートの存在を調べた。以下のパラメーターを使用した:原料温度210℃;電 圧70eV;及び加速電圧4KeVo 触媒活性。 ケトアシルシンターゼ(KS)活性は、縮合14CO2交換反応により、放射化学的に 評価した(Smithらの論文、PNAS USA、73:1184(1976))。 トランスフェラーゼ(AT)活性は、供与体としてマロニルCoA を、受容体として パンテテインを用いて、共役したATPクエン酸リアーゼ−リンゴ酸デヒドロゲナ ーゼ反応において放出された遊離のCoAを、分光光度計で測定することによって 、アッセイした(Rangenらの論文、J.Biol.chem. 、266:19180(1991)参照)。 ケトレダクターゼ(KR)は、340nm で分光光度計によりアッセイした:アッセイ システムは、0.1Mリン酸カリウムバッファー(pH7)、0.15mM NADPH、酵素及び1 0mM trans-1- デカロン又は0.1mM アセトアセチル-CoA基質のいずれかである。 デヒドラーゼ(DH)活性は、基質としてS-DL- β− ヒドロキシブチリルN-アセ チルシステアミンを用いて、270nm で分光光度計によりアッセイした(Kumar ら の論文、J.Biol.Chem. 、245:4732(1970))。 エノイルレダクターゼ(ER)活性は、本質的にStrometal によって記されたよう に(J.Biol.Chem. 、254:8159(1979))、340nm で分光光度計によりアッセイした ;このアッセイシステムは、0.1Mリン酸カリウムバッファー(pH7)、0.15mM NADP H,,0.375mM クロトノイル-CoA、20μMCoA及び酵素を含んだ。 チオエステラーゼ(TE)活性は、3分間のインキュベーション期間に、[1-14C ]パルミトイル-CoAから生成された[14C]パルミチン酸を、抽出しかつアッセ イすることによって、放射線化学的にアッセイした(Smithの論文、Meth.Enzymo l .、71C:181(1981) );このアッセイは、最終容量が0.1ml であり、25mMリン酸 カリウムバッファー(pH8)、20μM [1-14C]パルミトイル-CoA(20nCi)及び酵 素であった。 全ての脂肪酸シンターゼ活性のアッセイは、先にSmith らが示した(Meth Enz ymol .、35:65(1975) )ように、分光光度計により行った。20℃でアッセイした トランスフェラーゼを除いて全ての活性は、37℃でアッセイした。活性単位は、 消費された基質nmol/分で示した。全てのアッセイは、最低でも、2種の異なる タンパク質濃度で行い、適当な酵素及び基質のブランクを含んだ。実施例1 バキュロウイルスシステムを使用するA.ユートロフォスPHA シンターゼの発現 最近の研究は、A.ユートロフォス由来のPHA シンターゼが、3-ケトチオラーゼ 及びアセトアセチル-CoAレダクターゼの非存在下で、E.coliにおいて過剰発現(o verexpress)することができること(前述のGerngross らの論文)、並びに植物 で発現することができること(Poirierらの論文、Biotech 、 13:142(1995)を参 照)を示している。可溶性のPHA シンターゼ型の単離は、点火及び開始反応の機 械的な詳細を試験する機会を提供している。このバキュロウイルスシステムは、 細菌の発現システムとは異なり、可溶性タンパク質及び昆虫細胞が翻訳後修飾の 広範な配列(array)を行う際に、多くの原核遺伝子の発現がうまくいっているの で、このバキュロウイルス発現システムは、触媒的に活性であるためにはホスホ パンテテインによって修飾されなければならないタンパク質である、可溶性PHA シンターゼの大量の発現にとって、理想的であるように思われる(前述のGerngr oss らの論文)。 PHA シンターゼの精製。PHA シンターゼの精製に使用した方法は、Gerngross らの方法(前述)の、第2の液体クロマトグラフィー工程を省略し、かつ全ての バッファー中にプロテアーゼ阻害剤カクテルを含むようにする点を変更したもの である。全ての工程は、特に記さない限りは、氷上又は4℃で行った。凍結した 細胞を、氷上で、バッファーA (10mM KPi)pH7.2、0.5%グリセロール、およ び0.05%ヘカメッグ)中で解凍し、次に直ちに均質化し、その後遠心分離し、HA クロマトグラフィーにかけた。 これらの作業の結果を、表1及び図7にまとめた。可視できる64kDa の目立っ た帯は、SDS/PAGEで分離された、総タンパク質、可溶性タンパク質、かつHA溶出 液タンパク質の試料である(各々、図7 の4、5及び6列)。単離されたPHA シンターゼの初期の比活性は、このポリペ プチドの発現及び精製時に、先に試みられたものよりも、20倍高かった。下記に 詳細に説明した直接の分光光度法アッセイからの計算を基に、PHB シンターゼの 約1000ユニットが精製され、活性の70%が回収された。膜分画に存在するシンタ ーゼの割合が大きいこと、及び初期活性の90%以上が可溶性分画に認められたと いう事実は、膜分画中の該シンターゼが、不活性型であるか、もしくは直接アッ セイ法が初期の12U/mgの粗抽出物に適していないかのいずれかであることを示唆 している。 表1:PHA シンターゼの精製 この64kDa タンパク質のN-末端の配列決定により、これがPHA シンターゼであ ることを立証した(図8)。アミノ酸残基が7(アラニン)及び10(セリン)の 2種の目立ったN-末端が、3:2の比で得られた。この不均一なN-末端は、おそら くアミノペプチダーゼ活性の結果であろう。ウサギの抗PHA シンターゼ抗体を使 用するウェスタン分析は、前述の配列決定の結果を裏付け、かつPHA シンターゼ のタンパク質分解の結果生じた少なくとも3個の帯の存在を示していた。この抗 体は、T.ニ及びバキュロウイルスのいずれのタンパク質とも反応性を示さなかっ たので、PHA シンターゼに特異的であった(図7B、2及び3列)。N-末端タンパ ク質配列決定により(図8 )、44kDa (帯b )及び32kDa (帯d )のタンパク質が、PHA シンターゼに由 来することが、直接示された(それぞれ、A181/N185及びG387から始まるフラグ メント)。35-40kDa(帯c )タンパク質は、配列決定が不良であり、かつブロッ クされたN-末端を含んでいるかもしれない。図7Bを査読し、このゲルの総タンパ ク質試料(4列)は、直接SDS 試料バッファー中で無傷の細胞を煮沸することに よって調製したが、HA試料(6列)は前述の精製法を経ているので、ほとんどの 分解が、細胞の崩壊後に生じることが示唆された。 シンターゼ活性のアッセイ。バキュロウイルスシステムを用いて得られた発現 のレベルが著しいために、このシンターゼ活性は、加水分解時に吸光度が最大に 低下する波長である232nmで、チオエステル結合の加水分解を監視することによ り、分光光度法的にアッセイすることができる。この波長での基質(HBCoA )及 び生成物(CoA )の間の差を、図9に示した。232nm でのHBCoA 及びCoA の吸光 度は、2個のよく区別されたピーク間の谷間に相当する。アッセイは、これまで の研究(前述のGerngross らの論文)との比較分析のために、pH7.2 で行った。 これらの研究での基質(R-(-)-3-HBCoA)は、混合された無水物法(前述のHaywo od らの論文)を用いて調製され、かつその濃度は、A260を測定して決定された 。層長が短いセル(0.1cm 及び0.01cm)は、基質及び酵素を保護しながら、比較 的高い反応濃度を使用することを可能にした。アッセイ結果は、A232の直線性の 低下の前に60秒の最初の遅滞期を示し、速度は、これらのアッセイ曲線の直線領 域の勾配から決定した。この遅滞期の長さは、変動し、かつ酵素濃度に負の相関 関係であった。これらのデータは、E.coliから精製されたPHAシンターゼを用い るデータと一致する(前述のGerngross らの論文)。 図10及び11は、それぞれ、V 対S 、及び1/V対1/Sのプロットを 示している。この二重逆数プロットは、上向きの凹型であり、これは、ズーゲレ ア・ラミゲラ由来の顆粒PHAシンターゼの研究から得られた結果(Fukuiらの論文 、Arch.Microbiol .、110:149(1976))に類似していて、かつ複雑な反応機構を 示唆している。酵素濃度の関数としての速度及び比活性の試験を、図12及び13に 示した。これらの結果は、このシンターゼの比活性が、酵素濃度によって決まる ことを立証している。T.二細胞から精製されたA.ユートロフォスPHA シンターゼ に関するpH活性曲線は、図14に示した。この曲線は、pH8.5近傍に最大中心があ る、広幅の活性を示す。この結果は、A.ユートロフォスPHB シンターゼに関する 以前の研究と良く一致しているが、Z.ラミゲラ由来のPHBシンターゼに関して得 られた、最適pHが7.0とされた結果とは著しく異なっている。 一定量の基質の存在下で、酵素濃度を変動する作用は、興味深い傾向を示した (図15)。これらのデータから、重合の程度は、その反応混合物に含まれた酵素 の量によって決まるように思われる。これは、該ポリマーの“末端の長さ”に制 限がある場合には、一旦それに達すると、更に延長することができないことを明 らかにしている。この場合、同じく重合反応の停止、該ポリマーからのシンター ゼの放出、及び/又は新たに放出されたシンターゼによる重合再開について、こ れらの試験の時間経過中にこれらの反応の証拠が認められないので、比較的遅い 事象であることを示唆している。図15で認められた現象は、シンターゼを25℃で 10分間プレインキュベーションした後にも、事実上同じ結果が得られるので、こ のアッセイ経過に伴う酵素の崩壊の結果ではない。 同じくここで使用した直接分光光度アッセイ法、及びより一般的である補酵素 Aのチオレートの生成におけるエルマン試薬であるDTNB(前述のEllmanの論文) を使用するアッセイ法を比較して、直接 法で測定された値が、エルマン試薬を用いて測定された値の約70%であったこと に注意しなければならない。このことは、比較的不溶性のポリマーが生成された 際に、キュベット中で生じる相分離に起因しているであろう。この見解を支持す るものとして、特に比較的高い基質濃度で反応時に、キュベット中にわずかな濁 り又は乳光が発生した。 昆虫細胞から精製されたPHA シンターゼは、比較的安定であるように思われる 。液体窒素中及び50%グリセロール存在下−20℃での貯蔵後の活性の試験は、液 体窒素中で貯蔵した場合に、7週間後にシンターゼ活性の約50%が保持され、か つ50%グリセロール存在下、−20℃で貯蔵した場合は、7週間後にシンターゼ活 性の約75%が保持されていたことを示した。 バキュロウイルス発現システムにおけるA.ユートロフォス由来のPHA シンター ゼの発現は、60時間感染後総タンパク質の約50%を構成する該シンターゼを生じ た;しかしながら、膜結合分画においては、該シンターゼの約50〜75%が認めら れた。この発現レベルが上昇したことによって、HA上での1回のクロマトグラフ ィー工程を用いる、可溶性PHA シンターゼの精製が可能になる。この調製物の純 度は、およそ90%であると推定される(無傷のPHA シンターゼ及び3種のタンパ ク質分解生成物)。 初期の比活性12U/mgは、A.ユートロフォスPHA シンターゼの過剰発現時の最も 成功したこれまでの成果よりも、およそ20倍高かった。ここで報告されたシンタ ーゼは、250ml 培養物から70%の回収率で単離され、これは8リットルのE.coli 培養物からの40%の回収率と比較した場合、500 倍の改善を示している(1000U/ 64U×81/0.251)。この高い発現レベルは、広範囲にわたる構造的、機能的及び 機械的研究のために十分なPHA シンターゼを提供するものでなけれ ばならない。更に、このバキュロウイルス発現システムが、様々な供給源からの 他のPHA シンターゼ類を単離する際の魅力的な選択肢であることは明らかである 。 前述のバキュロウイルスシステムにおいて製造されたPHA シンターゼは、232 nmでの、HBCoA のチオエステル結合の加水分解の直接分光光度分析を可能にする のに十分な強度である。これらのアッセイから、約60秒の遅滞期が明らかになり 、この長さは、可変であり、酵素濃度と負の相関関係であった。このような遅滞 期は、おそらくこの酵素のダイマー化に関連しているであろうこの反応の遅い段 階、PHB シンターゼの生成における点火及び/又は開始工程を推定上反映してい るであろう。天然の分子量のPHB シンターゼのサイズ排除クロマトグラフィー試 験は、2つのシンターゼの形状を示した。一方の形状は、分子量約100〜160kDa を示し、他方は、分子量約50〜80kDa を示す;これら2種の形状は、それぞれお そらくPHA シンターゼのダイマー及びモノマーを表しているであろう。これまで に、約60及びl30kDaの2つの形状が認められたという同様の結果が、報告されて いる。ここで報告された直接アッセイ法及びDTNBを使用する間接アッセイ法の比 較は、前者が、DTNB間接アッセイによって測定された値の約70%の値をもたらす ことを明らかにした。この差の理由は詳細には検討されていないが、おそらく短 い層長のキュベットを用いた場合のPHB 生成時に生じる見かけの相分離、特に高 い[HBCoA ]が、この不一致を生じるのであろう。 PHA シンターゼの酵素分析からは、この酵素が、pH8.5に中心を示す、広い最 適pHを有することがわかった;しかしながら、ここに示した試験は、他の結果と 比較できる値を提供するために、pH7.2で行った。更にこの酵素の比活性は、酵 素濃度によって決まり、このことはもっと以前の結果(前述のGerngross らの論 文)を確認し かつ拡大する。 酵素濃度への活性の依存を試験することが意図された試験において、重合反応 の程度は、その反応混合物に含まれる酵素の量によって決まることが明らかにな り始めた。特に酵素量の減少は、反応速度の低下のみならず、縮合の程度も低下 する(図15)。ひとつの可能な説明は、この酵素が、温度的に不安定であること である;しかし、反応開始前に25℃で10分間プレインキュベートした同じアッセ イは、同様の結果を示した。別の可能性は、特定のシンターゼ分子がこのターミ ナル長さ(terminal-length)のポリマーから放出されるまで、このポリマーのタ ーミナル長さは、更なる縮合を妨げるようになることである。 この成果は、A.ユートロフォスPHA シンターゼの生成のための、及び他のPHA シンターゼ類の研究へ適用する可能性のある、バキュロウイルス発現システムの 価値を、明らかにしている。更にこのバキュロウイルスシステムを用いて得られ た高レベルの発現は、比較的粗の昆虫細胞抽出物に由来するPHA シンターゼの基 質−特異性及び構造−機能試験に関する都合の良い分析を可能にするものである 。実施例2 昆虫細胞におけるラットFAS デヒドラーゼ突然変異株cDNA及びPHBシンターゼ遺 伝子の同時発現(co-expression) Sf9 細胞におけるラットのFAS DH-cDNA の発現が、これまでに報告されている (Rangenらの論文、J.Biol.Chem.、266:19180(1991);Joshi らの論文、Biochem .J.、296:143(1993))。一旦pbhC遺伝子生成物の活性が、昆虫細胞において確立 されると(実施例1参照)、ラットのFAS DH-cDNA 及びBacPAK6::pbhC を含むバ キュロウイルスクローンが、二重感染法に使用され、PHB が昆虫細胞で生成さ れるかどうかが決定される。(R)-3-ヒドロキシブチレートの細胞内プールが、安 定であり、PHB シンターゼの基質として利用できるかどうかはわかっていない。 (R)-3-ヒドロキシブチリル CoAが基質として利用できるために、ラットのFAS DH - タンパク質から放出された(R)-3-ヒドロキシブチリルCoA は、PHB シンターゼ によって捕獲され、かつβ−酸化よりも早い速度でポリマーへ組込まれなければ ならず、これによりアセチルCoA が再生成される。R 型でなければならない、3- ヒドロキシル基の立体化学的配置が、PHB シンターゼによって基質として認識さ れるかどうかもわかっていない。幸運なことに、真核細胞のFAS 類に関するこれ までの生化学試験は、3-ヒドロキシブチリルCoA のR型が生成されることを示し ている(Wakil らの論文、J.Biol.Chem. 、237:687(1962))。 非感染、単感染及び二重感染したSf21細胞のタンパク質試料の時間経過による SDS-PAGEを行った(図16)。これらのデータから、ラットのFAS DH突然変異株及 びPHB シンターゼポリペプチドが、Sf21細胞中で効果的に共発現することが明ら かになった。しかし共発現は、個々のタンパク質を生成するSf21細胞と比較して 、両方のポリペプチドレベルの50%以下への低下をもたらす。抗ラットFAS ( 前述のRangenらの論文)及び抗−PHA シンターゼ抗体を使用するウェスタン分析 は、対応するタンパク質が同時に生成することを立証した。 PHB が昆虫細胞で合成されることの更なる証拠を示すために、ラットのFAS DH0 をコードしているバキュロウイルスベクター及び/又はPHA シンターゼをコー ドしているバキュロウイルスベクターに感染されたT.ニ細胞を、顆粒の存在につ いて分析した。感染した細胞は、パラホルムアルデヒドで固定し、抗-PHAシンタ ーゼ抗体と共にインキュベーションした(Williamsらの論文、Protein Exp.Puri f. 、7:203(1996) )。顆粒は、二重感染した細胞でのみ認められた(Williamsら の論文、App.Environ.Micro. 、62:2540(1996))。 昆虫細胞におけるPHB 生成の特徴。PHB の新規合成が、ラットFAS DH突然変異 株及びPHB シンターゼを共発現するSf21細胞で生じるかどうかを決定するために 、これらの試料の分画を抽出し、この抽出物に、プロパノライシスを施し、かつ プロピルヒドロキシブチレートの存在について、ガスクロマトグラフィーで分析 した(図17)。プロピルヒドロキシチレート標準と一致した保持時間を有する独 自のピークが、48及び72時間の二重感染試料においてのみ検出されたのに対し、 個々の発現された遺伝子生成物及び非感染対照では陰性であった。これらの試料 は、更にGC/MS で分析し、この生成物の識別を立証した。図18は、プロピルヒド ロキシブチレート標準と比較した、ガスクロマトグラフィーの10.1ピークから得 られた物質に相当する質量分析スペクトルデータを示す。この結果は、PHB 合成 が、ラットFAS DH突然変異株cDNA及びA.ユートロフォス由来のphbC遺伝子を共発 現しているSf21細胞でのみ生じることを示している。プロピルヒドロキシブチレ ートに相当するガスクロマトグラフのピークを一緒にして、PHB の約1mgが、Sf2 1細胞の1リットル培養物(Sf21細胞の乾燥細胞重量は約600mg )から単離され たことを明らかにした。従って、ラットのFAS206タンパク質は、β−ケトチオラ ーゼ及びアセトアセチル-CoAレダクターゼ機能に、効果的に置換し、新規経路で のPHB の生成をもたらす。 ここで示した方法は、ポリエステル生成のための一次同化機能に通常関わる代 謝経路を結合するための新たな方策を提供する。PHA合成で使用するための適当 に修飾されたアシルCoA モノマーを提供するための通常の脂肪酸生合成経路の未 熟終結は、このポリマー生成が、特定の供給材料によって左右されることはない ので、原核細 胞及び真核細胞の両方の発現に適用することができる。従って、一旦組換えPHA モノマーシンターゼが、原核又は真核システムに導入され、かつ適当なPHA シン ターゼと共に共発現されると、新規生体高分子の生成が生じる。実施例3 vep ORF1 PKS 遺伝子クラスターのクローニング及び配列決定 ストレプトミセス・ベネズエラエ由来の全PKS クラスターは、異種ハイブリダ イゼーション法を用いて、クローン化した。eryA PKSのβ−ケトアシルシンター ゼドメインをコードしているDNA に強力にハイブリダイズした1.2kb DNA フラグ メントを、クローン化し、かつ遺伝子破壊用のプラスミドの製造に使用した。こ の方法は、抗生物質の合成においてブロックされた突然変異株を生成した。S.ベ ネズエラエのゲノムDNA ライブラリーを作成し、かつ完全なメチマイシンアグリ コンPKS DNA を含むコスミドのクローン化に使用した。多機能PKS に沿った触媒 ドメインの順番及び配列を同定するために、詳細な地図分析を行った(図19)。 vepORF1 (7)DNA配列分析は、触媒ドメインの順番が、KSQ /AT/ACP /KS/AT/ KR/ACP /KS/AT/DH/KR/ACP であることを示した。vepORF1 のこの完全なDN A 配列、対応するアミノ酸配列は、図23に示した(それぞれ、配列番号1及び配 列番号2)。 この配列のデータは、PKS 遺伝子クラスターが、炭素12個のポリエンをコード していることを示している。このvep 遺伝子クラスターは、5個のポリケチドシ ンターゼモジュールを含み、その5’末端にローディングモジュール及びその3 ’末端に終了ドメインを伴っている。配列決定されたモジュールの各々は、ケト -ACP(KS)、アシルトランスフェラーゼ(AT)、デヒドラーゼ(DH)、ケトレダクター ゼ(KR)及びアシルキャリヤタンパク質ドメインを含んでいる。このクラ スター内の6個のアシルトランスフェラーゼドメインは、生成物への6個のアセ チル-CoA部分の組入れに責任を負っている。このローディングモジュールは、KS Q、AT及びACP ドメインを含む。KSQ とは、活性部位システイン(C)のグルタミン (Q)による置換を除いて、KSドメインと均質であるドメインを意味する。これま でに特徴づけられているPKS クラスター中には、KSQ ドメインの対応する部分は ない。 終了ドメイン(ED)は、他の分子の新生ポリケチド鎖の付着に責任を負う酵素で ある。EDのアミノ酸配列は、アナバエナ異質細胞生成に関連している酵素HetMに 似ている。vep 及びHetMの間の均一性は、vep 遺伝子クラスターによってコード されたポリペプチドが、その天然の宿主S.ベネズエラエの胞子殼又は細胞壁に存 在するポリエン−含有組成物を合成することができることを示唆している。実施例4 飽和β−ヒドロキシヘキサノイルCoA 又は不飽和β−ヒドロキシヘキサノイル CoA モノマーを生成する組換えモノマーシンターゼを提供するために、I型マク ロライドPKS の遺伝子構成及び該多機能タンパク質における触媒ドメイン構成の 間の直線の一致について評価された(前述のDonadio らの論文(1991);Katzらの 論文、Ann.Rev.Microbiol. 、47:875(1993))。第1に、最近Cortesらの論文(Sc ience 、268:1487(1995) )に示されたように、エリスロマイシンシステムにおい て、TEをコードしているDNAが、I 型PKSのORFI1、好ましくはmet ORF1(図6) の3’末端に添加される。このTEをコードしているDNA が完全に活性であること を確実にするためには、PKSの通常のACP-TE領域を分離するリンカー領域をコー ドしているDNA、例えばmet PKS ORF5において認められたもの(図5)が、このD NA に組込まれるであろう。こうして得られるベクターは、宿主細胞 に導入することができ、かつTE活性、CoA 生成物の放出速度、及び脂肪酸鎖の識 別を決定した。 放出されることがほとんど確実なアシル鎖は、マクロライド環化の前に、完全 に延長された鎖がおそらくこの形状で放出されるので、CoA エステル、特に3-ヒ ドロキシ-4- メチルヘプタノイルCoA エステルである。このアシル鎖のCoA 型が 認められない場合には、その後CoA リガーゼをコードしている遺伝子を、クロー ン化し、かつ宿主細胞において共発現し、所望の中間体の生成を触媒する。 マクロライド合成の中間体を生成するようなマクロライド生成ストレプトミセ スの突然変異株から、予想される未熟終結生成物が放出されることを明確に示す 前例がある(Huber らの論文、Antimicrob.Agents Chemother. 、34:1535(1990) ;Kinoshita らの論文、J.Chem.Soc.Chem.Comm .、14:943(1988))。これらの中 間体の構造は、マクロライドPKS 類の機能的ドメインの直線組織、特にeryA、ty l 及びmet に関連したものと一致している。他の公知のPKS 遺伝子クラスターは 、6-メチルサリチル酸シンターゼ(Beckらの論文、Eur.J.Biochem. 、192:487(19 90) )、ソラフェンA (Schuppらの論文、J.Bacteriol. 、177:3673(1995))及び ステリグマトシスチン(Yuらの論文、J.Bacteriol. 、177:4792(1995))をコード している遺伝子クラスターを含むが、これらに限定されるものではない。 一旦3-ヒドロキシ-4- メチルヘプタノイルCoA エステルの放出が確立されたな らば、met モジュール1の延長ユニットATをコードしているDNA が置換され、メ チルマロニルCoA からマロニルCoA へと特異性が変化する(図4〜6)。この変 化は、β−ヒドロキシアシル鎖を分枝しているメチル基を除去する。公知のATア ミノ酸配列の比較により、全アミノ酸配列の高い保存が示される一方で、著しい 欠失又は挿入が生じる明確な領域が、容易に明らかになる。例えば 、マロニル及びメチルマロニルのアミノ酸配列を比較すると、マロニルトランス フェラーゼの中央領域に37個のアミノ酸欠失があることが明らかになる。従って 、メチルマロニルトランスフェラーゼの特異性をマロニルトランスフェラーゼヘ 変更するために、MMT の37個のアミノ酸配列をコードしているmetORF1 DNAを欠 失し、かつ得られた遺伝子の、宿主細胞における、デスメチル種である3-ヒドロ キシヘプタノイルCoA の産生について試験した。あるいは、この全MMT をコード しているDNA を、無傷のMTをコードしているDNA と置換し、所望の鎖構成に影響 を及ぼすことができる。 MMT をMTで置換した後、DH/ERをコードしているDNA が、metORF1 モジュー ル1をコードしているDNA に導入される。この修飾は、アシル鎖のC3の位置にメ チレン基を形成する多機能タンパク質を生じる(図6)。前述のDH/ERをコード しているDNA は、利用できるeryA又はty1 のPKS 配列からPCR 増幅されるが、こ れは必要とされるリンカー領域をコードしているDNA を含み、DH/ERをコードし ているDNAの5’及び3’の保存配列に対するプライマー対を使用する。その後 このPCR フラグメントを、metORF1 にクローン化する。この結果、多機能タンパ ク質(MT*DH /ER*TE*)をコードしているDNAが生じる。このタンパク質は、 ケト基処理工程の完全な相補体(complement)を有し、かつヘプテノイルCoA の産 生を生じる。 次に、met モジュール2においてデヒドラーゼをコードしているDNA は、不活 性化されるが、ここでは前述のラットFAS DH- を生成するために使用された方法 (Joshi らの論文、J.Biol.Chem. 、268:22508(1993))に類似の位置指定突然変 異法を用いる。これは、PHA シンターゼの基質として役立つ必要とされる(R)-3- ヒドロキシ基を保存し、(R)-3-ヒドロキシヘプタノイルCoA 種を生じる。 最後のドメイン置換は、met モジュール1における開始ユニット アシルトランスフェラーゼをコードしているDNA に関連し(図5)、その特異性 をプロピオニルCoA からアセチルCoA に変更する。これは、(R)-3-ヒドロキシア シル鎖を、ヘプタノイルからヘキサノイルへと短くする。この触媒ドメインをコ ードしているDNA は、備わっているmet PKS プロピオニルトランスフェラーゼ配 列の特異性を変更するために、FAS 又は6-メチルサリチル酸モデルを基にして生 成されるか(Beckらの論文、Eur.J.Biochem. 、192:487(1990))、もしくは位置 指定突然変異を用いることにより生成される必要があろう。アセチルCoA に対す る開始種の制限は、該モノマーシンターゼによる、この開始ユニットの使用をも たらすことができる。マクロライドシンターゼに関するこれまでの研究は、広範 囲な開始ユニットカルボン酸が許容できるものであることを示している。これは 特にアベルメクチンシンターゼについてよく示されていて、ここでは前駆体を供 給する試験において、開始ユニットの基質を変更することによって、60以上の新 規化合物が生成された(Duttonらの論文、J.Antibiotics 、44:357(1991))。実施例5 ポリヒドロキシヘキサノエートの前駆体である3-ヒドロキシ-4-ヘキサン酸を 合成する組換えモノマーシンターゼを提供するために、vep遺伝子クラスターの ローディング及び第1モジュールをコードしているDNA セグメントを、tyl 遺伝 子クラスターのモジュール7をコードしているDNA セグメントに連結し、親モジ ュールの対応するアミノ酸配列と異ならないアミノ酸を有する融合ポリペプチド をコードしている組換えDNA 分子を得た。この融合ポリペプチドは、3-ヒドロキ シ-4- ヘキサン酸の合成を触媒する。この組換えDNA分子は、act プロモーター (pDHS502、図20)の制御下で、ストレプトミセスベクターであるSCP2に導入し た。その後、シュードモナ ス・オレアボランス由来のポリヒドロキシアルカノエートポリメラーゼ遺伝子で あるphaC1を、組換えPKS クラスター(pDHS505 ;図22及び23)の下流に導入し た。このポリヒドロキシアルカノエートポリメラーゼをコードしているDNA セグ メントを、組換えPKS シンターゼをコードしているDNA セグメントに連結し、ス トレプトミセス中でポリヒドロキシヘキサノエートを合成する融合ポリペプチド を得た。生分解性熱可塑性ポリマーであるポリヒドロキシヘキサノエートシンタ ーゼは、ストレプトミセス中において、もしくはいずれか他の生物の主要生成物 としては、天然には合成されない。更に、ポリヒドロキシヘキサノエートの側鎖 の不飽和の二重結合は、公知のポリヒドロキシアルカノエートを上回る、生分解 性熱可塑性ポリマーとしての優れた物理特性を有するポリマーを生じることがで きる。 ここに引用された特許、特許文書及び出版物の内容は全て、個々に組込まれた ように、参照として本願明細書に組込まれるものである。前述の詳細な説明及び 実施例は、理解を明確にするためにのみ提供されている。これにより、不必要な 制約を理解するものではない。本発明は、示された厳密な詳細を制限するもので はなく、かつクレームによって限定された本発明内に含まれるであろう当業者に は明らかな変更についても記されている。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1998年1月5日(1998.1.5) 【補正内容】 請求の範囲 1.昆虫細胞においてプロモーター機能体に作用可能に連結されたポリヒドロ キシアルカノエートシンターゼをコードしている核酸分子を含む、バキュロウイ ルス発現カセット。 2.前記核酸分子の起源が、細菌である、請求項1記載の発現カセット。 3.前記細菌が、アルカリゲネス・ユートロフォスである、請求項2記載の発 現カセット。 4.宿主細胞においてプロモーター機能に作用可能に連結されたポリヒドロキ シアルカノエートモノマーシンターゼをコードしている核酸分子を含む、発現カ セットであって、ここで該核酸分子が、第1モジュールをコードしている第1DN A セグメント及び第2モジュールをコードしている第2DNA セグメントを含み、 これらのDNAセグメントが、一緒に組換えポリヒドロキシアルカノエートモノマ ーシンターゼをコードし、かつわずか1個のDNA セグメントが、サッカロポリス ポラ・エリスラエアのeryA遺伝子クラスターに由来する、発現カセット。 5.前記少なくとも1種のDNA セグメントの起源が、細菌のDNAである、請求 項4記載の発現カセット。 6.ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼを供する方法であって、 (a)真核細胞においてプロモーター機能体に作用可能に連結されたポリヒド ロキシアルカノエートシンターゼをコードしているDNA分子を含む発現カセット を、前記真核細胞に導入するステップであって、ここで該真核細胞が植物起源の ものではないステップと、 (b)前記ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼをコードして いるDNA 分子を、前記真核細胞において発現するステップと、を含む方法。 7.前記ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼが、ポリヒドロキシブチレ ートシンターゼである、請求項6記載の方法。 8.前記ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼが、細菌に由来している、 請求項6記載の方法。 9.前記細菌が、アルカリゲネス・ユートロフォスである、請求項8記載の方 法。 10.前記真核細胞が、昆虫を起源とする、請求項6記載の方法。 11.前記発現カセットが、バキュロウイルス発現カセットである、請求項10記 載の方法。 12.更に前記真核細胞由来のポリヒドロキシアルカノエートシンターゼを単離 することを含む、請求項6記載の方法。 13.ポリヒドロキシアルカノエートポリマーを供する方法であって、 (a)真核細胞に、(i)該真核細胞においてプロモーター機能体に作用可能 に連結された、デヒドラーゼ活性が不活性化された脂肪酸シンターゼをコードし ているDNA セグメントを含む第1の発現カセット、及び(ii)前記真核細胞におい てプロモーター機能体に作用可能に連結されたポリヒドロキシアルカノエートシ ンターゼをコードしているDNA セグメントを含む第2の発現カセットを導入する ステップと、 (b)前記DNA セグメントを発現して、前記真核細胞において、ポリヒドロキ シアルカノエートポリマーを生成するステップと、 を含む方法。 14.前記真核細胞が、昆虫を起源とする、請求項13記載の方法。 15.前記デヒドラーゼ活性が、その触媒部位の突然変異によって 不活性化される、請求項13記載の方法。 16.前記脂肪酸シンターゼが、ラットの脂肪酸シンターゼである、請求項13記 載の方法。 17.前記ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼが、ポリヒドロキシブチレ ートシンターゼである、請求項13記載の方法。 18.前記脂肪酸シンターゼが、未成熟ターミネーション生成物を生成する、請 求項13記載の方法。 19.前記脂肪酸シンターゼが、該真核細胞におけるD-(-)-3-ヒドロキシブチレ ートの合成を触媒する、請求項13記載の方法。 20.前記ポリヒドロキシアルカノエートポリマーが、ポリヒドロキシブチレー トである、請求項13記載の方法。 21.前記第1及び第2の発現カセットが、異なるDNA 分子上にある、請求項13 記載の方法。 22.第1モジュールをコードしている第1のDNA セグメント及び第2モジュー ルをコードしている第2のDNA セグメントを含む、単離されかつ精製されたDNA 分子であって、ここでこれらのDNA セグメントは、一緒に組換えポリヒドロキシ アルカノエートモノマーシンターゼをコードし、かつわずか1個のDNA セグメン トが、サッカロポリスポラ・エリセラエアのeryA遺伝子クラスターに由来する分 子。 23.前記第1のDNA セグメントが、ストレプトマイセス・ベネズエラエのvep 遺伝子クラスターに由来する、請求項22記載の単離されたDNA 分子。 24.前記第2のDNA セグメントが、ストレプトマイセスのtyl 遺伝子クラスタ ーに由来する、請求項22記載の単離されたDNA 分子。 25.前記第2のDNA セグメントが、該第2のDNA セグメントの3’末端に位置 したチオエステラーゼをコードしているDNA を含む、請 求項22記載の単離されたDNA 分子。 26.前記第2のDNA セグメントが、前記チオエステラーゼをコードしているDN Aの5’に位置したアシルキャリヤタンパク質をコードしているDNA を含む、請 求項25記載の単離されたDNA 分子。 27.前記第2のDNA セグメントが、リンカー領域をコードしているDNA を含み 、ここで該リンカー領域をコードしているDNA が、前記アシルキャリヤタンパク 質をコードしているDNA と前記チオエルテラーゼをコードしているDNA との間に 位置している、請求項26記載の単離されたDNA 分子。 28.前記第1のDNA セグメントが、2個のアシルトランスフェラーゼをコード しているDNAを含み、ここで該第1のアシルトランスフェラーゼをコードしてい るDNA が、第2のアシルトランスフェラーゼをコードしているDNAの5’側であ る、請求項22記載の単離されたDNA 分子。 29.前記第2のアシルトランスフェラーゼが、マロニルCoA にアシル基を加え る、請求項28記載の単離されたDNA 分子。 30.前記第1のDNA セグメントが、デヒドラーゼをコードしているDNA を含む 、請求項22記載の単離されたDNA 分子。 31.前記第1のDNA セグメントが、デヒドラーゼ及びエノイルレダクターゼを コードしているDNA を含む、請求項22記載の単離されたDNA 分子。 32.前記第2のDNA セグメントが、不活性デヒドラーゼをコードしているDNA を含む、請求項22記載の単離されたDNA 分子。 33.前記第1のDNA セグメントが、アシルトランスフェラーゼをコードしてい るDNA を含む、請求項22記載の単離されたDNA 分子。 34.前記アシルトランスフェラーゼドメインが、アシルCoA 基質に結合する、 請求項33記載の単離されたDNA 分子。 35.前記第1のDNA セグメントが、vep 遺伝子クラスターからの第1モジュー ルをコードし、かつ前記第2DNA セグメントが、tyl遺伝子クラスターからのモ ジュール7をコードしている、請求項22記載の単離されたDNA 分子。 36.ポリヒドロキシアルカノエートモノマーを供する方法であって、 (a)宿主細胞に、該宿主細胞においてプロモーター機能体に作用可能に連結 された組換えポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼをコードしてい るDNA セグメントを含むDNA 分子を導入するステップであって、ここで前記組換 えポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼが、第1モジュール及び第 2モジュールを含んでいるステップと、 (b)前記宿主細胞中において前記組換えポリヒドロキシアルカノエートモノ マーシンターゼをコードしているDNA を発現し、ポリヒドロキシアルカノエート モノマーを生成するステップと、 を含む方法。 37.ポリヒドロキシアルカノエートポリマーを供する方法であって、 (a)宿主細胞に、i)該宿主細胞においてプロモーター機能体に作用可能に 連結された組換えポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼをコードし ているDNAセグメントを含む第1のDNA 分子、およびii)前記宿主細胞において プロモーター機能体に作用可能に連結されたポリヒドロキシアルカノエートシン ターゼをコードするDNA セグメントを含む第2のDNA 分子を導入し、ここで該組 換えポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼが、第1モジュール及び 第2モジュールを含んでいるステップと、 (b)これらの組換えポリヒドロキシアルカノエートモノマーシン ターゼ及びポリヒドロキシアルカノエートシンターゼをコードしているDNA 類を 、前記宿主細胞において発現し、ポリヒドロキシアルカノエートポリマーを生成 するステップと、 を含む方法。 38.前記第1のDNA セグメントが、vep 遺伝子クラスター由来の第1のモジュ ールをコードし、かつ前記第2のDNA セグメントが、tylP遺伝子クラスター由来 のモジュール7をコードしている、請求項36又は37記載の方法。 39.脂肪酸シンターゼをコードしている第1のDNA セグメント及びポリケチド シンターゼのモジュールをコードしている第2のDNAセグメントを含む、単離さ れかつ精製されたDNA 分子。 40.前記第2のDNA セグメントが、チオエステラーゼのアミノ末端にアシルキ ャリヤタンパク質、そのアミノ末端にケトレダクターゼ、そのアミノ末端にアシ ルトランスフェラーゼ、そのアミノ末端にβ−ケトアシルシンターゼをコードし ている、請求項39記載の単離されたDNA 分子。 41.前記第2のDNA セグメントが、脂肪酸シンターゼをコードしているDNA に 対し3’側である、請求項39記載の単離されたDNA 分子。 42.前記第2のDNA セグメントが、リンカー領域をコードしているDNA によっ て、前記第1のDNA セグメントから分離されている、請求項39記載の単離された DNA 分子。 43.前記リンカー領域をコードしているDNA が、tyl ORFl ACP1-KS2tyl ORF I ACP2-KS3tyl ORF3 ACP5-KS6eryA ORFl ACP1-KS1eryA ORFl ACP2-KS2e ryA ORF2 ACP3-KS4、及びeryA ORF2ACP5-KS6からなる群から選択される、請求項 40記載の単離されたDNA 分子。 44.ポリヒドロキシアルカノエートモノマーを供する方法であって、 (a)宿主細胞に、脂肪酸シンターゼをコードしている第1のDNAセグメント 及びポリケチドシンターゼをコードしている第2のDNAセグメントを含むDNA 分 子を導入し、ここで該第1のDNA セグメントが、該第2のDNA セグメントの5’ 側であり、該第1のDNA セグメントが前記宿主細胞においてプロモーター機能体 に作用可能に連結され、かつ前記第1のDNA セグメントが、第2のDNA セグメン トに連結され、その結果この連結されたDNA セグメントが融合タンパク質を発現 するステップと、 (b)前記DNA 分子を、前記宿主細胞において発現して、ポリヒドロキシア ルカノエートモノマーを生成するステップと、を含む方法。 45.前記宿主細胞が、昆虫細胞、ストレプトマイセス細胞及びシュードモナス 細胞からなる群から選択される、請求項44記載の方法゜ 46.前記脂肪酸シンターゼをコードしているDNA が、真核細胞を起源とする、 請求項44記載の方法。 47.前記脂肪酸シンターゼをコードしているDNA が、原核細胞を起源とする、 請求項44記載の方法。 48.前記ポリケチドシンターゼモジュールをコードしているDNAが、tyl モジ ュールF をコードしているDNA に由来する、請求項44記載の方法。 49.脂肪酸シンターゼ及びポリヒドロキシアルカノエートシンターゼをコード しているDNAセグメントを含むDNA 分子を含む発現カセット。 50.ポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼを供する 方法であって、 (a)宿主細胞においてプロモーター機能体に作用可能に連結されたポリヒド ロキシアルカノエートシンターゼをコードしているDNA分子を含む発現カセット を導入し、ここで該DNA が、第1モジュールをコードしている第1のDNA セグメ ント及び第2モジュールをコードしている第2のDNA セグメントを含み、これら のDNA セグメントが、一緒に組換えポリヒドロキシアルカノエートモノマーシン ターゼをコードしているステップと、 (b)前記DNA 分子を、前記宿主細胞において発現するステップと、 を含む方法。 51.ストレプトマイセス・ベネズエラエのポリケチドシンターゼをコードして いるDNAセグメントを含む、単離されかつ精製されたDNA 分子。 52.前記DNA セグメントが、配列番号:1を含む、請求項51記載の単離された DNA 分子。 53.前記DNA セグメントが、配列番号:2のアミノ酸配列を有するポリペプチ ドをコードしている、請求項51記載の単離されたDNA分子。 54.前記第1のDNA セグメントが、vep 遺伝子クラスターに由来する第1モジ ュールをコードし、かつ前記第2のDNA セグメントが、tyl P遺伝子クラスター に由来するモジュール7をコードしている、請求項4記載の発現カセット。 55.更にポリヒドロキシアルカノエートシンターゼコードしている第3のDNA セグメントを含む、請求項4記載の発現カセット。 56.前記DNA 分子が、更に、ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼをコー ドしているDNA セグメントを含む、請求項36記載の方 法。 57.更にポリヒドロキシアルカノエートシンターゼをコードしているDNA セグ メントを含む、請求項22又は35記載の単離されたDNA分子。 58.前記発現カセットが、更に、ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼを コードしている第2のDNA 分子を含む、請求項50の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:05) (C12N 9/88 C12R 1:91) (C12P 7/62 C12R 1:91) (72)発明者 エクセ,ヨンカン アメリカ合衆国,ミネソタ 55108,セン トポール,クレブランド アベニュー ノ ース 1403

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.昆虫細胞においてプロモーター機能体に作用可能に連結されたポリヒドロ キシアルカノエートシンターゼをコードしている核酸分子を含む、バキュロウイ ルス発現カセット。 2.前記核酸分子の起源が、細菌である、請求項1記載の発現カセット。 3.前記細菌が、アルカリゲネス・ユートロフォスである、請求項2記載の発 現カセット。 4.宿主細胞においてプロモーター機能に作用可能に連結されたポリヒドロキ シアルカノエートモノマーシンターゼをコードしている核酸分子を含む、発現カ セットであって、ここで該核酸分子が、第1モジュールをコードしている第1DN Aセグメント及び第2モジュールをコードしている第2DNAセグメントを含み、こ れらのDNAセグメントが、一緒にポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンタ ーゼをコードし、かつわずか1個のDNAセグメントが、サッカロポリスポラ・エ リスラエアのeryA遺伝子クラスターに由来する、発現カセット。 5.前記少なくとも1種のDNAセグメントの起源が、細菌のDNAである、請求項 4記載の発現カセット。 6.ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼを供する方法であって、 (a)真核細胞においてプロモーター機能体に作用可能に連結されたポリヒド ロキシアルカノエートシンターゼをコードしているDNA分子を含む発現カセット を、前記真核細胞に導入するステップであって、ここで該真核細胞が植物起源の ものではないステップと、 (b)前記ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼをコードして いるDNA分子を、前記真核細胞において発現するステップと、を含む方法。 7.前記ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼが、ポリヒドロキシブチレ ートシンターゼである、請求項6記載の方法。 8.前記ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼが、細菌に由来している、 請求項6記載の方法。 9.前記細菌が、アルカリゲネス・ユートロフォスである、請求項8記載の方 法。 10.前記真核細胞が、昆虫を起源とする、請求項6記載の方法。 11.前記発現カセットが、バキュロウイルス発現カセットである、請求項10記 載の方法。 12.更に前記真核細胞由来のポリヒドロキシアルカノエートシンターゼを単離 することを含む、請求項6記載の方法。 13.ポリヒドロキシアルカノエートポリマーを供する方法であって、 (a)真核細胞に、(i)該真核細胞においてプロモーター機能体に作用可能 に連結された、デヒドラーゼ活性が不活性化された脂肪酸シンターゼをコードし ているDNAセグメントを含む第1の発現カセット、及び(ii)前記真核細胞におい てプロモーター機能体に作用可能に連結されたポリヒドロキシアルカノエートシ ンターゼをコードしているDNAセグメントを含む第2の発現カセットを導入する ステップと、 (b)前記DNAセグメントを発現して、前記真核細胞において、ポリヒドロキ シアルカノエートポリマーを生成するステップと、を含む方法。 14.前記真核細胞が、昆虫を起源とする、請求項13記載の方法。 15.前記デヒドラーゼ活性が、その触媒部位の突然変異によって 不活性化される、請求項13記載の方法。 16.前記脂肪酸シンターゼが、ラットの脂肪酸シンターゼである、請求項13記 載の方法。 17.前記ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼが、ポリヒドロキシブチレ ートシンターゼである、請求項13記載の方法。 18.前記脂肪酸シンターゼが、未成熟ターミネーション生成物を生成する、請 求項13記載の方法。 19.前記脂肪酸シンターゼが、該真核細胞におけるD-(-)-3-ヒドロキシブチレ ートの合成を触媒する、請求項13記載の方法。 20.前記ポリヒドロキシアルカノエートポリマーが、ポリヒドロキシブチレー トである、請求項13記載の方法。 21.前記第1及び第2の発現カセットが、異なるDNA分子上にある、請求項13 記載の方法。 22.第1モジュールをコードしている第1のDNAセグメント及び第2モジュー ルをコードしている第2のDNAセグメントを含む、単離されかつ精製されたDNA分 子であって、ここでこれらのDNAセグメントは、一緒に組換えポリヒドロキシア ルカノエートモノマーシンターゼをコードし、かつわずか1個のDNAセグメント が、サッカロポリスポラ・エリセラエアのeryA遺伝子クラスターに由来する分子 。 23.前記第1のDNAセグメントが、ストレプトマイセス・ベネズエラエのvep遺 伝子クラスターに由来する、請求項22記載の単離されたDNA分子。 24.前記第2のDNAセグメントが、ストレプトマイセスのtyl遺伝子クラスター に由来する、請求項22記載の単離されたDNA分子。 25.前記第2のDNAセグメントが、該第2のDNAセグメントの3’末端に位置し たチオエステラーゼをコードしているDNAを含む、請 求項22記載の単離されたDNA分子。 26.前記第2のDNAセグメントが、前記チオエステラーゼをコードしているDNA の5’に位置したアシルキャリヤタンパク質をコードしているDNAを含む、請求 項25記載の単離されたDNA分子。 27.前記第2のDNAセグメントが、リンカー領域をコードしているDNAを含み、 ここで該リンカー領域をコードしているDNAが、前記アシルキャリヤタンパク質 をコードしているDNAと前記チオエルテラーゼをコードしているDNAとの間に位置 している、請求項26記載の単離されたDNA分子。 28.前記第1のDNAセグメントが、2個のアシルトランスフェラーゼをコード しているDNAを含み、ここで該第1のアシルトランスフェラーゼをコードしてい るDNAが、第2のアシルトランスフェラーゼをコードしているDNAの5’側である 、請求項22記載の単離されたDNA分子。 29.前記第2のアシルトランスフェラーゼが、マロニルCoAにアシル基を加え る、請求項28記載の単離されたDNA分子。 30.前記第1のDNAセグメントが、デヒドラーゼをコードしているDNAを含む、 請求項22記載の単離されたDNA分子。 31.前記第1のDNAセグメントが、デヒドラーゼ及びエノイルレダクターゼを コードしているDNAを含む、請求項22記載の単離されたDNA分子。 32.前記第2のDNAセグメントが、不活性デヒドラーゼをコードしているDNAを 含む、請求項22記載の単離されたDNA分子。 33.前記第1のDNAセグメントが、アシルトランスフェラーゼをコードしてい るDNAを含む、請求項22記載の単離されたDNA分子。 34.前記アシルトランスフェラーゼドメインが、アシルCoA基質に結合する、 請求項33記載の単離されたDNA分子。 35.第1モジュールをコードしている第1のDNAセグメント及び第2モジュー ルをコードしている第2のDNAセグメントを含む請求項22に記載の単離されたDNA 分子であって、ここでこれらのDNAセグメントが、一緒に組換えポリヒドロキシ アルカノエートモノマーシンターゼをコードし、かつわずか1個のDNAセグメン トが、サッカロポリスポラ・エリスラエアのeryA遺伝子クラスターに由来してい る、単離されたDNA分子。 36.前記第1のDNAセグメントが、vep遺伝子クラスターからの第1モジュール をコードし、かつ前記第2DNAセグメントが、tyl遺伝子クラスターからのモジュ ール7をコードしている、請求項35記載の単離されたDNA分子。 37.ポリヒドロキシアルカノエートモノマーを供する方法であって、 (a)宿主細胞に、該宿主細胞においてプロモーター機能体に作用可能に連結 された組換えポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼをコードしてい るDNAセグメントを含むDNA分子を導入するステップであって、ここで前記組換え ポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼが、第1モジュール及び第2 モジュールを含んでいるステップと、 (b)前記宿主細胞中において前記組換えポリヒドロキシアルカノエートモノ マーシンターゼをコードしているDNAを発現し、ポリヒドロキシアルカノエート モノマーを生成するステップと、 を含む方法。 38.ポリヒドロキシアルカノエートポリマーを供する方法であって、 (a)宿主細胞に、該宿主細胞においてプロモーター機能体に作用可能に連結 された組換えポリヒドロキシアルカノエートモノマーシ ンターゼをコードしているDNAセグメントを含む第1のDNA分子を導入し、ここで 該組換えポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼが、第1モジュール 及び第2モジュールを含んでいるステップと、 (b)該ステップ(a)の宿主細胞に、該宿主細胞においてプロモーター機能 体に作用可能に連結された組換えポリヒドロキシアルカノエートシンターゼをコ ードしているDNAセグメントを含む第2のDNA 分子を導入するステップと、 (c)これらの組換えポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼ及び ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼをコードしているDNA類を、前記宿主 細胞において発現し、ポリヒドロキシアルカノエートポリマーを生成するステッ プと、 を含む方法。 39.前記第1のDNAセグメントが、vep遺伝子クラスター由来の第1のモジュー ルをコードし、かつ前記第2のDNAセグメントが、tylP遺伝子クラスター由来の モジュール7をコードしている、請求項37又は38記載の方法。 40.脂肪酸シンターゼをコードしている第1のDNAセグメント及びポリケチド シンターゼのモジュールをコードしている第2のDNAセグメントを含む、単離さ れかつ精製されたDNA分子。 41.前記第2のDNAセグメントが、チオエステラーゼのアミノ末端にアシルキ ャリヤタンパク質、そのアミノ末端にケトレダクターゼ、そのアミノ末端にアシ ルトランスフェラーゼ、そのアミノ末端にβ−ケトアシルシンターゼをコードし ている、請求項40記載の単離されたDNA分子。 42.前記第2のDNAセグメントが、脂肪酸シンターゼをコードしているDNAに対 し3’側である、請求項40記載の単離されたDNA分子 ゜ 43.前記第2のDNAセグメントが、リンカー領域をコードしているDNAによって 、前記第1のDNAセグメントから分離されている、請求項40記載の単離されたDNA 分子。 44.前記リンカー領域をコードしているDNAが、tyl ORF1 ACP1-KS2tyl ORF1 ACP2-KS3tyl ORF3 ACP5-KS6eryA ORF1 ACP1-KS1eryA ORF1 ACP2-KS2er yA ORF2 ACP3-KS4、及びeryA ORF2ACP5-KS6からなる群から選択される、請求項4 1記載の単離されたDNA 分子。 45.脂肪酸シンターゼをコードしている第1のDNAセグメント及びポリケチド シンターゼのモジュールをコードしている第2のDNAセグメントを含む、請求項4 0記載の単離されたDNA分子。 46.ポリヒドロキシアルカノエートモノマーを供する方法であって、 (a)宿主細胞に、脂肪酸シンターゼをコードしている第1のDNAセグメント 及びポリケチドシンターゼをコードしている第2のDNAセグメントを含むDNA分子 を導入し、ここで該第1のDNAセグメントが、該第2のDNAセグメントの5’側で あり、該第1のDNAセグメントが前記宿主細胞においてプロモーター機能体に作 用可能に連結され、かつ前記第1のDNAセグメントが、第2のDNAセグメントに連 結され、その結果この連結されたDNAセグメントが融合タンパク質を発現するス テップと、 (b)前記DNA分子を、前記宿主細胞において発現して、ポリヒドロキシアル カノエートモノマーを生成するステップと、 を含む方法。 47.前記宿主細胞が、昆虫細胞、ストレプトマイセス細胞及びシュードモナス 細胞からなる群から選択される、請求項46記載の方法 ゜ 48.前記脂肪酸シンターゼをコードしているDNAが、真核細胞を起源とする、 請求項46記載の方法。 49.前記脂肪酸シンターゼをコードしているDNAが、原核細胞を起源とする、 請求項46記載の方法。 50.前記ポリケチドシンターゼモジュールをコードしているDNAが、tylモジュ ールFをコードしているDNAに由来する、請求項46記載の方法。 51.脂肪酸シンターゼ及びポリヒドロキシアルカノエートシンターゼをコード しているDNAセグメントを含むDNA分子を含む発現カセット。 52.ポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼを供する方法であって 、 (a)宿主細胞においてプロモーター機能体に作用可能に連結されたポリヒド ロキシアルカノエートシンターゼをコードしているDNA分子を含む発現カセット を導入し、ここで該DNAが、第1モジュールをコードしている第1のDNAセグメン ト及び第2モジュールをコードしている第2のDNAセグメントを含み、これらのD NAセグメントが、一緒にポリヒドロキシアルカノエートモノマーシンターゼをコ ードしているステップと、 (b)前記DNA分子を、前記宿主細胞において発現するステップと、 を含む方法。 53.ストレプトマイセス・ベネズエラエのポリケチドシンターゼをコードして いるDNAセグメントを含む、単離されかつ精製されたDNA分子。 54.前記DNAセグメントが、配列番号:1を含む、請求項53記載 の単離されたDNA分子。 55.前記DNAセグメントが、配列番号:2のアミノ酸配列を有するポリペプチ ドをコードしている、請求項53記載の単離されたDNA分子。 56.前記第1のDNAセグメントが、vep遺伝子クラスターに由来する第1モジュ ールをコードし、かつ前記第2のDNAセグメントが、tylP遺伝子クラスターに由 来するモジュール7をコードしている、請求項4記載の発現カセット。 57.更にポリヒドロキシアルカノエートシンターゼコードしている第3のDNA セグメントを含む、請求項4記載の発現カセット。 58.前記DNA分子が、更に、ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼをコー ドしているDNAセグメントを含む、請求項37記載の方法。 59.更にポリヒドロキシアルカノエートシンターゼをコードしているDNAセグ メントを含む、請求項22又は36記載の単離されたDNA分子。 60.前記発現カセットが、更に、ポリヒドロキシアルカノエートシンターゼを コードしている第2のDNA分子を含む、請求項53の方法。
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