JP2000502182A - ドナー臓器由来分析物に基づく異種移植後のドナー臓器損傷の確認または検出方法 - Google Patents

ドナー臓器由来分析物に基づく異種移植後のドナー臓器損傷の確認または検出方法

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Abstract

(57)【要約】 異種移植後のドナー臓器損傷を示す生体液中のドナー臓器由来分析物の存在を確認しまたは検出し、それによってレシピエントにおける異種移植臓器損傷の識別を可能にする方法であって、(a)ドナー臓器由来分析物に特異的である;または(b)該ドナー臓器由来分析物と交差反応できる抗体によって該分析物を捕捉し、そして該ドナー臓器由来分析物を直接的にまたは間接的に決定することを含む上記方法。この方法は、宿主由来とドナー由来の分析物とを区別し、それによって、このようなドナー由来分析物が同定されるやいなや適宜に矯正療法を行うことができるように、異種移植状態およびおそらくは拒絶反応の指標を得ることを可能にする。該方法は、in vivo および ex vivo 異種移植にあてはまる。

Description

【発明の詳細な説明】 ドナー臓器由来分析物に基づく 異種移植後のドナー臓器損傷の確認または検出方法技術分野 本発明は、異種移植後のドナー臓器損傷を示す生体液中のドナー臓器由来分析 物の存在を確認するまたは検出する方法に関する。背景技術 現在、同種移植のためのドナー臓器(例えば、肝、腎および心臓)が世界的に 不足しているが、この問題は、正常位移植手術の前に動物臓器を用いることによ って一時的ではあるが克服できることが述べられ且つ実証されてきた。Chari,R. S.ら(The New England Journal of Medicine(1994);33巻,4号,234-237頁)は、 ex vivo ブタ肝灌流後の正常位肝移植で肝不全を治療した。一人の患者は10日 間安定にされた後、好結果の正常位肝移植を受けた。しかしながら、臓器の種間 移植(異種移植)での従来の試みは、新たに移植された臓器がレシピエントに植 込まれて何時間かの内に宿主免疫系によって圧倒され且つ拒絶される超急性拒絶 反応として知られる現象のために成功していなかった。分子遺伝学の分野におけ る最近の進歩は、トランスジェニック動物(主としてブタ)の開発を可能にして おり、これらの臓器は、異なった種(すなわち、ヒト/非ヒト霊長類)に移入さ れた場合に免疫原性がより少ないように遺伝子操作されている(Transplant New s(1995);5巻,9号)。この報告では、補体成分(例えば、Cb3複合体)の宿主 活性化を妨げ、したがって、超急性拒絶反応を最小限にするように作用するトラ ンスジェニック臓器中でのヒト「崩壊促進因子」遺伝子の発現によって免疫寛容 が得られることが仮定されている。しかしながら、種内臓器移植(同種移植)の 場合と同様、異種移植片拒絶は、なお移植医が取り組むべき問題であり、そして 更に、異なった種からの組織が移植片レシピエント内に存在するという明らかな 事実によって複雑になる。 慣用的な肝機能試験は、ドナーとレシピエント(例えば、ブタとヒト)との臓 器由来分析物を区別することができない。例えば、血清アラニンアミノトランス フェラーゼ(ALT)/アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)測 定は、ブタとヒトとの酵素を区別しないので、移植後の酵素源を決定するいずれ の試みも役立たせない。同様の状況は、腎臓異種移植分析の場合にあてはまると 考えられる。実際に、現在のところ、腎臓の完全さについて一般的に許容される タンパク質マーカーは存在していない。 グルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)は、主として、等電点によっ て規定されるアルファ(αGST)、ミュー(μGST)、パイ(πGST)お よびシータクラス(θGST)イソ型から成るタンパク質の多重遺伝子族を含み 、そして主としてグルタチオンに対する結合によるある範囲の生体内異物の解毒 化に関与している(Beckett,G.J.およびHayes,J.D.,Advances in Clinical Che mistry(1993);30,281-380)。ヒトの場合、αGSTの比較的高い肝中レベルお よび短い血漿半減期(約1時間)と共に、均一な肝中分布は、この酵素が、移植 後の肝状態および薬物誘導肝損傷を示すものとしてアミノトランスフェラーゼよ りも感受性であることを意味する。 EP−A0640145号は、肝移植レシピエントにおける拒絶反応の初期診断の助 けとなる且つ血漿または血清トランスアミナーゼが不存在であるかまたはそれが 何等かの変化をする前の患者からの血漿または血清αGSTの増加を測定するこ とを含む方法を開示している。 パイグルタチオンS−トランスフェラーゼは、肝内の胆管上皮細胞の細胞質中 にあり、そしてホモ二量体の形でのみ存在すると考えられる。この不均一な肝臓 内GST分布は、いろいろなイソ酵素がいろいろの肝部分で独特の in vivo 機 能を有することを示唆し、したがって、血漿または胆汁GSTレベルの測定は、 個々の肝状態の監視を容易にするであろうと結論することができる。同様の独特 の分布は腎臓組織に関しても存在し、その場合、αGSTはネフロンの近位細管 部分にあり且つπGSTは遠位細管部分に限られている(Champbell,J.A.H.ら, Cancer(フィラデルフィア)(1991);67,1608-1613)。最近の報告では、ヒト尿 中のα/πGSTの同時検出を用いて、シクロスポリンA腎毒性と移植片拒絶反 応とを、それぞれの組織傷害の部位特異的性状によってそれぞれ区別しうること が述べられた(Sundberg,A.G.M.ら,Nephron,(1994):67,308-316)。 したがって、移植臓器損傷を検出する手段として、または実際に、宿主および /または移植臓器の損傷を区別するために、宿主と移植片とに由来する分析物を 識別する方法が必要とされている。発明の開示 本発明は、異種移植後のドナー臓器損傷を示す生体液中のドナー臓器由来分析 物の存在を確認しまたは検出し、それによって前記レシピエントにおける異種移 植臓器損傷の識別を可能にする方法であって、 (a)ドナー臓器由来分析物に特異的である;または (b)該ドナー臓器由来分析物と交差反応できる抗体によって該分析物を捕捉 し、そして そのドナー臓器由来分析物を直接的にまたは間接的に決定することを含む上記 方法を提供する。 したがって、本発明による方法は、宿主由来とドナー由来の分析物とを区別し 、それによって、以下で更に詳細に示されるように、このようなドナー由来分析 物がレシピエントの生体液中で同定されるやいなや適宜に矯正療法を行うことが できるように、異種移植状態およびおそらくは拒絶反応の指標を得ることを可能 にする。 本明細書中の生体液とは、例えば、胆汁、血漿、血清および尿などの体液、更 には、組織支持培地および灌流液を意味する。本明細書中の生体液は、一般的に 基質とも称される。 本明細書中のドナー臓器由来とは、臓器自体および組織並びにそれらの構成部 分であるまたはそれらに由来する細胞を意味する。 同様に、本明細書中のドナー材料とは、臓器自体および組織並びにそれらの構 成部分であるまたはそれらに由来する細胞を意味する。 したがって、例として、ドナー材料は、肝臓、葉などの肝臓の一部分または肝 細胞でありうる。典型的に、肝細胞の場合、肝細胞カートリッジが用いられるで あろう。 概して、レシピエントは、ヒトまたは非ヒト霊長類であろう。 したがって、ドナー材料は、好ましくは、生理学的におよび生化学的にヒトと 類似している非ヒト霊長類またはブタ(lobe)などの動物に由来するであろう。 ドナー動物は、トランスジェニック動物でありうる。 異種移植は、in vivo または ex vivo でありうる。 異種移植される臓器は、適当に、心臓、腎臓または肝臓である。 好ましくは、ドナー臓器由来分析物は、タンパク質、更に具体的には、酵素で ある。 好ましくは、ドナー臓器由来分析物は、ドナー特異的であろう。対応するレシ ピエント分析物が存在する場合、好ましくは、そのレシピエント分析物は、該ド ナー臓器由来分析物との僅かな相同性を有する。しかしながら、そのドナー臓器 由来分析物は、対応するレシピエント分析物と高度の相同性(例えば、80%よ り大の相同性)を有することがありうるし、そしてなお以下で記載のように本発 明によって検出可能である。 好ましい酵素は、グルタチオンS−トランスフェラーゼ、更に具体的には、α GSTである。 更に、好ましくは、捕捉されたドナー臓器由来分析物の決定は、免疫検定形式 によって行われる。適当な免疫検定形式には、酵素免疫検定が含まれる。 したがって、ヒト生体液中のブタαGSTの場合、ブタαGSTを、固相に対 して直接的にまたは間接的に結合したIgG[抗ブタαGST]によって、また 或いは、交差反応性を示すIgG[抗ヒトαGST]によって捕捉することがで きる。 本発明者は、ブタαGSTに極めて特異的であるウサギ多クローン性IgG[ 抗ブタαGST]を生じさせた。高濃度のヒトαGSTの存在下のような、抗体 がヒトαGSTとの僅かな(約5〜10%)交差反応性をも示す場合、そのヒト αGSTは別個に測定されうるし、そして以下で記載のように、ブタαGSTの 量を正しく計算することができる。 本発明者は、以下の実施例3で記載のように、ブタαGSTとほぼ100%の 交差反応性を有する単クローン性抗ヒトαGSTを同定した。 酵素免疫検定は、以下の実施例1および2でそれぞれ記載のように、サンドイ ッチ形式または半競合的酵素免疫検定でありうる。 本発明のもう一つの態様において、ドナー材料の異種移植前の生存能力につい て試験する。 したがって、本発明はまた、上述の定義の方法を用いることにより、ドナー材 料を灌流する生体液中のドナー臓器由来分析物を測定することによってドナー材 料の生存能力を試験することを可能にする。 本発明のこの態様において、本発明による方法に加えて、既知のいずれの方法 によっても分析物を検出することができる。例えば、臓器由来分析物が酵素であ る場合、その酵素の基質の使用に基づく酵素検定を用いて、該臓器由来分析物を 検出することができる。 本発明はまた、本明細書中上記の本発明による方法を実施するための1種類ま たはそれ以上の成分を含有する試験キットまたはパックを提供する。図面の簡単な説明 添付図面において、 図1は、実施例1のサンドイッチ酵素免疫検定の略図である; 図2は、実施例1のブタαGSTについてのサンドイッチ免疫測定酵素免疫検 定によるαGST濃度(μg/L)に対する450/630nmでの吸光度のプ ロットである; 図3は、実施例2の半競合的酵素免疫検定の略図である; 図4は、実施例2のブタαGSTについての競合的免疫測定酵素免疫検定によ るαGST濃度(μg/L)に対する450/630nmでの吸光度のプロット である; 図5は、ヒトおよびブタαGSTのSDS−PAGE分析である; 図6は、IgG[抗ヒトαGST]およびヤギIgG[抗ウサギIgG]−H RP結合体を用いるヒトおよびブタαGSTのイムノブロット分析である; 図7は、IgG[抗ブタαGST]およびヤギIgG[抗ウサギIgG]−H RP結合体を用いるヒトおよびブタαGSTのイムノブロット分析である;そし て 図8は、IgG[抗ヒトαGST]およびヤギIgG[抗マウスIgG]−H RP結合体を用いるヒトおよびブタαGSTのイムノブロット分析である。発明の実施態様 本発明を次の実施例によって更に詳しく説明する。 製造例A ブタαGSTの精製 アルファGSTを、アフィニティークロマトグラフィーおよびクロマトフォー カシング(pH9.5〜6.0)によってブタ肝臓から精製した。精製手順の正 確な詳細は次の通りである。 a. ブタ肝臓30gを、均一化緩衝液中において肝臓1部対緩衝液3部の比 率で、Waring(Waring は商標である)ブレンダーを用いて2分間均一化した。 均一化緩衝液は、次の組成を有した。 10mMトリス−HCl 250mMスクロース 5mM EDTA pH7.8 2μg/mlロイペプチン 2μg/mlペプスタチン b. 肝ホモジネートを10000gで60分間遠心分離した。 c. 次に、その上澄みを、10mMトリスpH9.1中で予め平衡されたグ ルタチオン(GSH)−セファロースアフィニティーカラム上に充填した。平衡 緩衝液を再度加えて、非結合タンパク質を溶離した。最後に、5mM GSH含 有50mMトリスpH9.1を用いて、結合GSTをアフィニティーカラムから 溶離した。 d. 次に、溶離した材料を25mMエタノールアミンpH9.5に対して透 析し、そしてクロマトフォーカシングカラム(Pharmacia によって供給されたP BE94)に入れた。溶離緩衝液は、製造者の支持にしたがって調製された Polyb uffer 96(Po1ybuffer 96 は商標である)であった。 製造例B 抗体生産および精製: 精製ブタαGSTを、下記に与えられた日程にしたがってニュージーランドホ ワイトウサギに皮下(s.c.)注射し、そして血清の抗αGST反応性について評 価した。IgG[抗ブタαGST]力価が、半定量的ドットブロット分析によっ て測定したところ充分になったら、その被験動物から全採血し、そして血清を集 めた。全IgGをウサギ血清からプロテインAアフィニティークロマトグラフィ ーによって精製し、そして微量滴定プレートコーティング(半競合的EIA−実 施例2)およびビオチニル化(サンドイッチEIA−実施例1)両方に用いた。 腹水としての単クローン性IgG[抗ヒトαGST]は、ナイメーヘン、オラン ダの大学病院から入手され且つ使用前に更に精製されなかった。免疫感作計画(概略): 1日目:ウサギの耳からプレ血清5mlの試験採血を行った後、ブタαGST 抗原0.5ml(100μg)を等容量のフロイント完全アジュバントと混合し た。その抗原およびアジュバントを均一化して、確実に充分なエマルジョンとし た。次に、この混合物を、予め毛を剃り落とされたウサギの背面上の多数の部位 に皮下注射した。 28日目:ウサギの耳から血清5mlの試験採血を行った後、抗原0.5ml (100μg)を等容量のフロイント完全アジュバントと混合した。その抗原お よびアジュバントを均一化して、確実に充分なエマルジョンとした。次に、この 混合物を、ウサギの背面上の多数の部位に皮下注射した。 42日目:血液10mlの試験採血をウサギの耳から行った。 56日目:2回目のブースター投与をウサギに対して28日目について記載の ように与えた。 70日目:血液10mlの試験採血をウサギの耳から行った。力価が充分に高 くなった時点でウサギを屠殺し、そして可能な限り多量の血液を集めた。 製造例C イムノブロット法 下記の実施例で用いるための多クローン性および単クローン性IgG全部を、 ヒトおよびブタαGST両方に対する反応性および交差反応性についてそれぞれ 次のイムノブロット組合わせによって検査した。 (a)ウサギIgG[抗ヒトαGST]を用いて、固定されたヒトおよびブタ αGSTを含有するニトロセルロース膜をプローブした。 (b)ウサギIgG[抗ブタαGST]を用いて、固定されたヒトおよびブタ αGSTを含有するニトロセルロース膜をプローブした。 (c)ネズミIgG[抗ヒトαGST]を用いて、固定されたヒトおよびブタ αGSTを含有するニトロセルロース膜をプローブした。 イムノブロット検出に用いられた方法は、次の通りであった。 1. ヒトおよびブタαGST両方(0.5μg/トラック)を、15%SD S−PAGE上で電気泳動させ且つ分子量マーカーを包含させた。 2. 電気泳動後、そのポリアクリルアミドゲルを切取り、そして半分をタン パク質について染色し、その残りをニトロセルロース上への電気泳動転移に用い た。 3. 電気泳動転移後、そのニトロセルロース膜を、0.05%(w/v)ト ゥイーン20含有リン酸緩衝溶液(PBST)すなわち遮断用緩衝液中5%(w /v)Marvel(Marvel は商標である)で1時間遮断した。 4. 次に、次の溶液を調製した。 (i) PBST中1%(w/v)Marvel 中のウサギIgG[抗ヒトαG ST] (ii) PBST中1%(w/v)Marvel 中のウサギIgG[抗ブタαG ST] (iii) PBST中1%(w/v)Marvel 中のネズミIgG[抗ヒトαG ST] そしてこれらを膜に対して加え、いったん遮断緩衝液をデカントした。抗体溶液 とのインキュベートを1時間続けた。 5. 次に、ニトロセルロース膜をPBST中で洗浄した(各5分間2回)。 6. 次に、抗ウサギIgG−HRP結合体を製造し(PBST中1%(w/ v)Marvel 中で1/1000)、そして上の4(i)および(ii)に対して加 えた。抗ネズミIgG−HRP結合体も製造し(1/1000)、そして上の4 (iii)に対して加えた。免疫検出に用いられた抗種(ウサギ/マウス)結合体 は、Bio-Rad Laboratories Limited から入手された。 7. 抗種結合体との1時間のインキュベーション後、試薬を捨て、そして上 の5の場合と同様に膜を洗浄した。 8. 次に、ジアミノベンジジン基質を製造し、そして膜に対して加えた。正 の反応は、ニトロセルロース膜上の褐色沈降によって示された。 製造例D ブタαGST−ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)結合体合成: αGST−HRP結合体を、チオエーテル結合法を用いて合成した。反応性マ レイミド基を、SMCC(スクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シク ロヘキサン1−カルボキシレート)を用いてαGST分子上に導入し、そしてマ スキングされたスルフィドリル基をHRPに対して結合した(Duncan,R.J.S.ら (1983);Anal.Biochem.132,68-73)。反応性スルフィドリル基を生じるデマス キング工程後、マレイミドで活性化されたαGSTおよびHRP−SHを一緒に 混合し且つ4.5時間反応させた。共有チオエーテル結合によって形成されて得 られたαGST−HRP結合体を50%(v/v)グリセロールに対して加え、 そして実施例2の半競合的EIAで用いるために−20℃で貯蔵した。 製造例E IgG[抗ブタαGST]のビオチニル化 ビオチニル化されたIgG[抗ブタαGST]は、精製αGSTでのウサギの 免疫感作(製造例Bで記載のように)によって予め生成された精製多クローン性 IgG[抗ブタαGST]をアルカリ性条件下でN−ヒドロキシスクシンイミド −ビオチン(NHS−ビオチン)に対してカップリングさせることによって製造 された。次に、未反応NHS−ビオチンを広範囲にわたる透析によって除去し、 そしてビオチニル化IgGを分別し且つ必要とされるまで−20℃で凍結貯蔵し た。 実施例1 サンドイッチ酵素免疫検定 用いられた手順は、図1で図示されている。 a. Nunc Maxisorp(Nunc Maxisorp は商標である)微量滴定プレートを、 ヤギF(ab)2フラグメント[抗マウスIgG]によって固定されたネズミ単 クローン性IgG[抗ヒトαGST] (製造例Bで論及された)で被覆した。 この抗体コーティング法は、Mab結合部位を位置付けるのに役立ち、そして更 に、付着、すなわち、捕捉抗体の誘導変性を最小限にすることによって検定感度 を向上させる。微量滴定プレートを、タンパク質/スクロース溶液で遮断した。 b. 死亡直後に得られた、製造例Aで記載のように肝臓から精製され且つ2 〜8℃または−20℃で貯蔵されたブタαGSTを検定標準物質として用いた。 c. ビオチニル化IgG[抗ブタαGST]結合体を用いて、捕捉された/ 固定されたαGSTの検出を促進した。 d. 次に、ストレプトアビジン−ホースラディッシュペルオキシダーゼ(H RP)結合体を用い、テトラメチルベンジジン基質(TMB)の使用を伴って、 完全な抗原サンドイッチ複合体を検出した。 e. 酵素反応をIN H2SO4の添加によって停止させ、そして吸光度を4 50nmにおいて基準波長として630nmを用いて測定した。色の純度はαG ST濃度に比例するので、濃度(μg/L)に対するA450/630nmのプロットを 作成した後、未知試料の濃度を決定することができる(図2を参照されたい)。 全検定時間は3.5時間未満であった。 実施例2 半競合的酵素免疫検定 用いられた手順は、図3で図示されている。 a. 多クローン性IgGの直接コーティングは、おそらくは微量滴定プレー トに対する結合時のIgG変性のためにαGST捕捉を促進しないことが判った ので、この場合、Nunc Maxisorp プレートを、プロテインAによって固定された 多クローン性IgG[抗ブタαGST]で被覆した。 b. この場合、HRPで標識されたαGSTを結合体として用い、そしてマ イクロウェルに対して、続いて未標識の標準物質/試料に対して加えた。この方 法で、HRP標識および未標識αGST間に競合型反応を生じさせた。 c. 通常は60分間の適当なインキュベーション時間後、微量滴定プレート を洗浄し、そしてTMB基質を加えた。 d. 酵素反応を1N H2SO4の添加によって停止させ、そして吸光度を4 50nmにおいて基準波長として630nmを用いて測定した。色の強度はブタ αGST濃度に反比例するので、濃度(μg/L)に対してA450/630nmをプロ ットした後、未知試料の定量を行う(図4を参照されたい)。 実施例3 免疫検定試薬の純度の評価 イムノブロット法は、製造例Cで記載の手順にしたがって行われた。結果を図 5〜8で示す。 図5〜8のトラックの略語一覧: トラック1:分子量マーカー。 トラック2:ヒトαGST(0.5μg)。 トラック3:ブタαGST(0.5μg)。 図5は、ウサギへの免疫感作前のヒトおよびブタαGST両方の純度(それぞ れに単一バンドで示される)を示し、低下した検定特異性の原因となりうる何等 かの他のヒトまたはブタ由来タンパク質が存在しないことを確証する。抗体反応 性についてのイムノブロット分析は、IgG[抗ヒトαGST]がヒトαGST に極めて特異的であり、しかも、弱いブタαGSTシグナル強度に相対して強い ヒトαGSTシグナル強度によって示されるように、ブタαGSTとの交差反応 性をほとんど示さない(図6)ことを示している。Biotrin International Limi ted,マウント・メリオン,ダブリン州,アイルランドによって HEPKIT という 名称で市販されたヒトαGST(αGST)h特異的酵素免疫検定においてブタ αGST(αGST)p反応性の欠如によって支持された知見。結果を表1で示 すが、これは、Biotrin HEPKIT でのαGSTp反応性の評価を示す。aGST pを HEPKIT で検定する場合、交差反応性が存在しないことは明らかである。 PC=正対照。 この事実の意味は、それが、ヒトαGST定量に関する酵素免疫検定はヒトα GSTの検出に特異的であるということを意味しているので極めて重要である。 したがって、ブタαGSTもまた測定され得る試料中にヒトαGSTが存在する 場合、交差混入することなくブタ抗原から特異的に検出することができる。ヒト αGST酵素免疫検定でのこの交差反応性の欠如、および強いブタαGSTシグ ナル強度に相対して弱いヒトαGSTシグナル強度によって示されるように、I gG[抗ブタαGST]とヒトαGSTとの間に約5〜10%の交差反応性が示 されるという知見(図7)は、HEPKIT 酵素免疫検定でのヒトαGSTおよびブ タαGSTに関する酵素免疫検定でのブタαGSTの同時定量を用いて、ブタα GST免疫検定における任意のヒトαGST寄与分を補正できることを意味する 。 例えば、試料が、次の読み、 検定 αGST(μg/L) ブタEIA(ブタαGST) 10000 Hepkit EIA(ヒトαGST) 1000 を与える場合、ブタEIAでのヒトαGSTの交差反応性を約7%と仮定すると 、ヒトαGSTは、ブタαGST読みに対して1000/100X7=70μg /Lを与えることを意味する。したがって、10000−70=9930μg/ LのブタαGSTが存在する。 更に、上述のように、ネズミIgG[抗ヒトαGST]とブタαGSTとの間 の広範囲にわたる交差反応性は、それぞれのバンド/シグナルの比較しうる強度 によって示されるように、図8で明らかに示される。この現象は、ブタαGST に関する実施例1のサンドイッチ免疫検定においてこの抗体を「捕捉」またはプ レートコーティング抗体として用いることによって利用される。 実施例4 検定特異性 実施例1および2の検定は、主として、非ブタ生体液中のブタαGSTを検出 するのに用いられるので、その検定感度および特異性は、次のマトリックス中(m atrices)に存在するブタαGSTを用いて評価されることが不可欠である。 − ヒト尿 − ヒト血清 − ヒト血漿 − ヒト胆汁 − 組織支持培地 この分析を行うために、ブタαGSTを上の全部のマトリックス中に「スパイ クさせ(spiked)」た後、実施例1および2の免疫検定で検定した。定量的αG ST検出に加えて、検定直線性(平行度)もまた検定感度と同様に評価された。 更に、検定特異性がブタαGSTの検出だけを促進すること、および免疫検定に おいていずれのヒトαGSTもほとんど妨害を引き起こさないということもまた 必要である。この目的のために、ヒトαGSTの潜在的交差反応性は、ブタαG ST含有試料を種々の量のヒトαGSTと混合して潜在的交差反応性を評価する ことによって調べられた。両方のイソ酵素の間にこのような有意の配列相同性が 存在するとすれば、これは取るに足らない問題ではなく、ヒトαGSTとの潜在 的交差反応性に関する抗血清[抗ブタαGST]の広範囲にわたる分析によって しか克服できない。 サンドイッチおよび半競合的酵素免疫検定によって測定される種々の試料マト リックス中のブタαGSTの定量の結果を表2で示す。 略語一覧: 1. Sand:サンドイッチ酵素免疫検定。 2. comp:半競合的酵素免疫検定。 3. 競合的検定範囲(0〜1000μg/L)のために1/5に希釈された 後、サンドイッチ検定(範囲0〜40μg/L)のために1/100まで希釈さ れた試料。 4. MEMおよびTC-100:組織支持培地。 表2から、ブタαGSTの定量的回収は、試験された全部のマトリックス中で 達成できることが明らかである。明らかに、αGSTは、異種移植肝および腎臓 状態を助長するように、それぞれヒト血漿および尿の両方で検出可能であること が不可欠であり、これがまさにその場合である。しかしながら、血漿マトリック スが、おそらくは異常な読みを引き起こす固定されたプロテインAとのIgG相 互作用のために、半競合的免疫検定形式と不適合であるらしいことは注目に値す る。これは別として、他の液は全て、両方の検定形式と適合しうる考えられる。 これらの系は、概して、慣用的な支持培地中で維持されるので、特に興味深いの は、移植前異種移植片評価または単離ブタ肝細胞生存能力分析の可能性を助長す べき組織支持培地(カートリッジ中に存在する)中のブタαGSTを検出する能 力である。更に、この基質/試料適合性は、ex vivo ドナー臓器の維持に用いら れた培地中のαGSTの検出を大いに促進するはずであり、それによってドナー 臓器(例えば、肝)は体外で培地と接触して維持される。 実施例5 ブタαGSTサンドイッチ酵素免疫検定におけるヒトαGST妨害の評価 実施例1のブタαGSTサンドイッチ酵素免疫検定におけるヒトαGST妨害 の評価を行った。増加した吸光度値によって測定したところ、25μg/L未満 のマイクロウェル濃度(希釈試料中1/5希釈での125μg/L試料濃度に等 しい)では、明らかな検定妨害はなかった。結果を表3で示す。 略語一覧: αGSTp − ブタαGST αGSTh − ヒトαGST 表3で示された結果は、ブタαGSTの検出に対する免疫検定の特異性を示し ている。このデータから、ヒトαGSTは、ヒト血清および尿αGSTそれぞれ の標準の上限の15倍および6倍の値である125μg/L(25μg/Lx5 )と同程度に高い試料濃度でも酵素免疫検定を妨げないことが明らかである。ヒ トαGSTのより高いレベル(>250μg/L;50μg/Lx5)では、若 干の妨害が起こることが明らかであり、ヒトαGSTとIgG[抗ブタαGST ]との間には約5〜10%の交差反応性が存在することが計算された。しかしな がら、ヒトおよびブタ両方のαGSTに関する定量的免疫検定でのαGSTレベ ルの同時測定は、存在するヒトαGSTの正確な量を計算することを可能にし、 したがって、ヒト生体液中のブタαGST定量の際に考慮される。 本発明による免疫検定が、ブタまたはブタ臓器に関係した in vitro または i n vivo 毒物学研究に関する場合と同様、ブタ由来生体液中のブタGSTの検出 に用いることもできるということは更に注目されるべきである。ブタおよびヒト 生理学/生化学は極めて類似しているので、したがって、ブタはしばしば、ヒト における薬物毒性を予測する動物モデルとして用いられることが知られているこ とから、この知見は有意義である。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1998年1月28日(1998.1.28) 【補正内容】 同様の独特の分布は腎臓組織に関しても存在し、その場合、αGSTはネフロン の近位細管部分にあり且つπGSTは遠位細管部分に限られている(Champbell, J.A.H.ら,Cancer(フィラデルフィア)(1991);67,1608-1613)。最近の報告で は、ヒト尿中のα/πGSTの同時検出を用いて、シクロスポリンA腎毒性と移 植片拒絶反応とを、それぞれの組織傷害の部位特異的性状によってそれぞれ区別 しうることが述べられた(Sundberg,A.G.M.ら,Nephron,(1994):67,308-316)。 したがって、移植臓器損傷を検出する手段として、または実際に、宿主および /または移植臓器の損傷を区別するために、宿主と移植片とに由来する分析物を 識別する方法が必要とされている。発明の開示 本発明は、異種移植後のドナー臓器損傷を示す実質的に非ドナーの生体液中の ドナー臓器由来分析物の存在を、対応するレシピエント分析物の存在下または不 存在下において確認しまたは検出し、それによって前記レシピエントにおける異 種移植臓器損傷の識別を可能にする方法であって、 (a)ドナー臓器由来分析物に特異的である;または (b)該ドナー臓器由来分析物と交差反応できる抗体によって該ドナー分析物 を捕捉しまたは検出し、そして そのドナー臓器由来分析物を直接的にまたは間接的に決定することを含む上記 方法を提供する。 したがって、本発明による方法は、宿主由来とドナー由来の分析物とを区別し 、それによって、以下で更に詳細に示されるように、このようなドナー由来分析 物がレシピエントの生体液中で同定されるやいなや適宜に矯正療法を行うことが できるように、異種移植状態およびおそらくは拒絶反応の指標を得ることを可能 にする。 本明細書中の生体液により、例えば、胆汁、血漿、血清および尿などの体液、 更には、組織支持培地および灌流液を意味する。本明細書中の生体液は、一般的 に基質とも称される。 本明細書中のドナー臓器由来により、臓器自体および組織並びにそれらの構成 部分であるまたはそれらに由来する細胞を意味する。 同様に、本明細書中のドナー材料により、臓器自体および組織並びにそれらの 構成部分であるまたはそれらに由来する細胞を意味する。 したがって、例として、ドナー材料は、肝臓、葉などの肝臓の一部分または肝 細胞でありうる。典型的に、肝細胞の場合、肝細胞カートリッジが用いられるで あろう。 概して、レシピエントは、ヒトまたは非ヒト霊長類であろう。 したがって、ドナー材料は、好ましくは、生理学的におよび生化学的にヒトと 類似している非ヒト霊長類またはブタなどの動物に由来するであろう。 ドナー動物は、トランスジェニック動物でありうる。 異種移植は、in vivo または ex vivo でありうる。 異種移植される臓器は、適当に、心臓、腎臓または肝臓である。 好ましくは、ドナー臓器由来分析物は、タンパク質、更に具体的には、酵素で ある。 本発明のもう一つの態様において、ドナー材料の異種移植前の生存能力につい て試験する。 したがって、本発明はまた、以下に定義の方法を用いることにより、ドナー材 料を灌流する生体液中のドナー臓器由来分析物を測定することによってドナー材 料の生存能力を試験することを可能にする。 本発明のこの態様において、本発明による方法に加えて、既知のいずれの方法 によっても分析物を検出することができる。例えば、臓器由来分析物が酵素であ る場合、その酵素の基質の使用に基づく酵素検定を用いて、該臓器由来分析物を 検出することができる。 本発明はまた、本明細書中上記の本発明による方法を実施する場合に用いるた めの試験キットまたはパックを提供する。図面の簡単な説明 添付図面において、 図1は、実施例1のサンドイッチ酵素免疫検定の略図である; 図2は、実施例1のブタαGSTについてのサンドイッチ免疫測定酵素免疫検 定によるαGST濃度(μg/L)に対する450/630nmでの吸光度のプ ロットである; 図3は、実施例2の半競合的酵素免疫検定の略図である; 図4は、実施例2のブタαGSTについての半競合的免疫測定酵素免疫検定に よるαGST濃度(μg/L)に対する450/630nmでの吸光度のプロッ トである; 請求の範囲 1. 異種移植後のドナー臓器損傷を示す実質的に非ドナーの生体液中のドナ ー臓器由来分析物の存在を、対応するレシピエント分析物の存在下または不存在 下において確認しまたは検出し、それによってレシピエントにおける異種移植臓 器損傷の識別を可能にする方法であって、 (a)ドナー臓器由来分析物に特異的である;または (b)該ドナー臓器由来分析物と交差反応できる抗体によって該ドナー分析物 を捕捉しまたは検出し、そして 該ドナー臓器由来分析物を直接的にまたは間接的に決定することを含む上記方 法。 2. レシピエントがヒトである請求項1に記載の方法。 3. レシピエントが非ヒト霊長類である請求項1に記載の方法。 4. ドナー臓器がブタに由来する請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法 。 5. 臓器が腎臓である請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。 6. 臓器が肝臓である請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。 7. ドナー臓器由来分析物がタンパク質である請求項1〜6のいずれか1項 に記載の方法。 8. ドナー臓器由来分析物が酵素である請求項7に記載の方法。 9. 酵素がグルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)である請求項8 に記載の方法。 10.酵素がαGSTである請求項9に記載の方法。 11.請求項4に依る場合、抗体が多クローン性抗ブタαGSTである請求項 1〜10のいずれかに記載の方法。 12.請求項2に依る場合、抗体が、ブタαGSTとほぼ100%交差反応性 を示す抗ヒトαGSTである請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。 13.存在する任意のヒトαGSTを、別の検定システムにおいて特異的抗ヒ トαGSTを用いて検出する請求項11に記載の方法。 14.ドナー材料の異種移植前の生存能力について試験する請求項1〜13の いずれかに記載の方法。 15.請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法を実施する場合に用いるた めの試験キットまたはパック。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 異種移植後のドナー臓器損傷を示す生体液中のドナー臓器由来分析物の 存在を確認しまたは検出し、それによってレシピエントにおける異種移植臓器損 傷の識別を可能にする方法であって、 (a)ドナー臓器由来分析物に特異的である;または (b)該ドナー臓器由来分析物と交差反応できる抗体によって該分析物を捕捉 し、そして 該ドナー臓器由来分析物を直接的にまたは間接的に決定することを含む上記方 法。 2. レシピエントがヒトである請求項1に記載の方法。 3. レシピエントが非ヒト霊長類である請求項1に記載の方法。 4. ドナー臓器がブタに由来する請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法 。 5. 臓器が腎臓である請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。 6. 臓器が肝臓である請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。 7. ドナー臓器由来分析物がタンパク質である請求項1〜6のいずれか1項 に記載の方法。 8. ドナー臓器由来分析物が酵素である請求項7に記載の方法。 9. 酵素がグルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)である請求項8 に記載の方法。 10.酵素がαGSTである請求項9に記載の方法。 11.請求項4に依る場合、抗体が抗ブタαGSTである請求項1〜10のい ずれかに記載の方法。 12.請求項2に依る場合、抗体が、ブタαGSTとほぼ100%交差反応性 を示す抗ヒトαGSTである請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。 13.ドナー材料の異種移植前の生存能力について試験する請求項1〜12の いずれかに記載の方法。 14.請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法を実施するための1種類ま たはそれ以上のに成分を含有する試験キットまたはパック。
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