JP2000502086A - 核レセプターのリガンドおよびリガンド結合ドメイン - Google Patents

核レセプターのリガンドおよびリガンド結合ドメイン

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JP2000502086A JP09522303A JP52230397A JP2000502086A JP 2000502086 A JP2000502086 A JP 2000502086A JP 09522303 A JP09522303 A JP 09522303A JP 52230397 A JP52230397 A JP 52230397A JP 2000502086 A JP2000502086 A JP 2000502086A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、核レセプター、特に甲状腺レセプター(本明細書において「TR」と呼ぶ)の三次元構造をベースとする核レセプターの合成リガンドを発生させる新規な方法、特に計算的方法、および組成物を提供する。また、結晶、核レセプター合成リガンド、および関係する方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 核レセプターのリガンドおよびリガンド結合ドメイン 承認 本発明は、アメリカ保険協会(National Institutes o f Health)から認可番号1R01DK43787、および5R01DK 41842の認可により、一部分支持された。アメリカ政府は本発明において権 利を有することができる。 関係する出願に対する相互参照 本出願は下記の暫定的出願の利益を請求する:米国特許出願第60/008, 540号および第60/008,543号、1995年12月13日提出および 米国特許出願第60/008,606号、1995年12月14日提出。 序論 技術分野 本発明は、核レセプターに結合するリガンドを設計する計算的方法、核レセプ ターの結晶、核レセプターの合成リガンドおよび合成リガンドを使用する方法に 関する。背景 核レセプター(nucleur receptor)は、生理学的に意味のある小さい分子、た とえば、ホルモンまたはビタミンに特異的に結合するタンパク質のスーパーファ ミリーを表す。ある分子が核レセプターに結合する結果、核レセプターはDNA を転写する細胞の能力を変化させる、すなわち、核レセプターはDNAの転写を 調節するが、 それらは転写独立の作用(transcription independent action)を有することが できる。一体的膜レセプター(integral membrane receptor)および膜関連レセ プター(membrane associated receptor)と異なり、核レセプターは真核細胞の 細胞質または核の中に存在する。したがって、核レセプターは細胞内の、可溶性 リガンドにより調節される転写因子の1つのクラスを構成する。 核レセプターは、グルココルチコイド(GR)、アンドロゲン(AR)、ミネ ラルコルチコイド(MR)、プロゲスチン(PR)、エストロゲン(ER)、甲 状腺ホルモン(TR)、ビタミンD(VDR)、レチノイド(RARおよびRX R)を包含する。いわゆる「オーファンレセプター」は古典的核レセプター、た とえば、ステロイドおよび甲状腺のレセプターに構造的に相同であるので、それ らも核レセプターのスーパーファミリーの一部分である。今日まで、リガンドは オーファンレセプターで同定されてきていないが、小さい分子のリガンドはこの クラスの転写因子について近い将来において発見されるであろう。一般に、核レ セプターは高いアフィニティーで生理学的に意味のある小さい分子に特異的に結 合し、そして見掛けのKdは、核レセプター/リガンドの対に依存して、通常0 .01〜20nMの範囲である。 核レセプターに特異的に結合する合成リガンドの開発は、無数の生理学的プロ セスおよび医学的症状、たとえば、高血圧症、炎症、ホルモン依存性癌(たとえ ば、乳癌および前立腺癌)、生殖器官の変調、胸腺機能亢進症、高コレステロー ル血症および肥満症における核レセプターの重要性にかかわらず、薬剤設計の手 探り法により大部分誘導されてきている。従来、核レセプターに対して特異的な 新しいリガンドは、結合したリガンドをもつ核レセプターの三次元構造について の情報の不存在下において発見された。本発明以前に おいて、研究者らは、核レセプターのアミノ酸がその握りの中にリガンドをどの ように保持するかを可視化することができなかったが、暗闇の中で探ることによ って、核レセプターのリガンドを本質的に発見した。 従って、核レセプターに対するリガンドを発見し、このような化合物を合成し 、そしてこのような化合物を生物に投与して核レセプターにより調節される生理 的プロセスを変調するために必要な時間を短縮する方法および組成物を案出する ことは有利であろう。 発明の要約 本発明は、リガンド結合ドメイン(LBD)に結合したリガンドをもつ核レセ プターのリガンド結合ドメインの結晶を提供する。本発明の結晶は、核レセプタ ーのリガンド、特に甲状腺レセプターのリガンドと相互作用するアミノ酸のきわ めてすぐれた原子の分解能を提供する。結合したリガンドをもつ核レセプターL BDの三次元モデルは核レセプターの従来未知の構造を明らかにし、そして核レ セプターのリガンド結合ドメインの水がアクセス不可能な空洞の中にリガンドが 結合することを示す。 本発明は、また、核レセプターLBDの結晶をベースとする核レセプターの三 次元モデルを使用する計算的方法を提供する。一般に、核レセプターを設計する 計算的方法は、結合したリガンドをもつ核レセプターLBDを含んでなる結晶化 タンパク質の三次元モデルを使用して、核レセプターのどの1またはそれ以上の アミノ酸分析がリガンドの化学的部分(少なくとも1つ)と相互作用するかを決 定し、化学的部分の化学的修飾(少なくとも1つ)を選択して第2化学的部分を 生成し、第2化学的部分は、相互作用するアミノ酸と天然のホルモン上の対応す る化学的部分との間の相互作用に比較し て、相互作用するアミノ酸と第2化学的部分との間の相互作用を減少または増加 する構造を有する。 図面の簡単な説明 第1図は、核レセプターのスーパーファミリーの核レセプターと相互作用する リガンドを設計する計算的方法を示す流れ図である。 第2図は、ファミリーのメンバー内の相同性および種々のドメインの機能を示 す、核レセプターの構造の概略的表示である。 第3図は、核レセプターのスーパーファミリーのいくつかのメンバーのリガン ド結合ドメインの整列されたアミノ酸配列を示す。 第4図は、標識化された二次構造因子をもつラットTR−αLBDのリボンの 図面である。リガンド(マゼンタ)は空間充填モデルとして描写されている。ア ルファらせんおよびコイルのコンフォメーションはイエローであり、ベータ鎖は ブルーである。 第5図は、レセプター内に緊密に充填されたリガンド(マゼンタ)を暴露する ラットTR−αの空間充填モデルの2つの断面図である。 第6図は、リガンド結合空洞の略図である。リガンドと相互作用する残基は、 ほぼ相互作用部位に出現する。水素結合は結合相手の間において破線で示されて いる;各結合の距離が記載されている。 非結合の接触は、相互作用する原子に向かって面する放射状スポークとして示さ れている。 第7図は、精製されたラットTR−αLBDにおける結晶学的温度の因子の分 布である。この分布は15(ダークブルー)より小から35(イエロー−グリー ン)より大の領域のカラーのグラデーションとして表されている。 第8図は、リガンドに対するc−末端の活性化ドメインを示すラ ットTR−αLBDのリボンの図面である。c−末端の活性化ドメイン(Pro 393−Phe405)を含んでなる残基は、スティックの表示として描写され ている。疎水性残基、特にPhe401およびPhe405(ブルー)はリガン ドに向かって内側に面する。Glu403(レッド)は溶媒の中に外方に突出す る。 第9図は、GRAPHを使用して計算された、ラットTR−αLBDの静電位 表面である。負の静電位はレッドである;正の静電位はブルーである。c−末端 の活性化ドメインは主として疎水性部分を形成する(ホワイト)。Glu403 は負の電荷の単一のパッチとして表されている(レッド)。 第10図は、いくつかの核レセプターについてのアゴニストおよびアンタゴニ ストを比較するダイヤグラムである。 第11図は、TS1、TS2、TS3、TS4およびTS5の製造の合成スキ ームである。 第12図は、TS6およびTS7の製造の合成スキームである。 第13図は、TS8の製造の合成スキームである。 第14図は、TS10の製造の合成スキームである。 第15図は、いくつかのTRリガンドの化学的構造を描写する。 第16図は、T3およびtriacが標識化T3とヒトTR−αまたはヒトTR −βへの結合について競合する競合アッセイを示すグラフである。 第17図は、TR−αおよびTR−βへの標識化T3の結合のスキャッチャー ド分析を描写する。 第18図は、TRAα1リポーター細胞においてアッセイしたT3の存在また は非存在におけるDR4−ALPリポーター遺伝子の転写の調節に対するTS− 10の作用を示すチャートである。 第19図は、TRAβ1リポーター細胞においてアッセイしたT 3の存在または非存在におけるDR4−ALPリポーター遺伝子の転写の調節に 対するTS−10の作用を示すチャートである。 第20図は、HepG2、肝臓のリポーター細胞系統においてアッセイしたT 3の存在または非存在におけるDR4−ALPリポーター遺伝子の転写の調節に 対するTS−10の作用を示すチャートである。 第21図は、リガンド結合空洞中のT3をもつTR−αLBDの部分的リボン の図面である。選択された相互作用するアミノ酸は標識化されており、Ile2 21、Ile222およびSer260、Ala263、Ile299およびL eu276を含む。 第22図は、リガンド結合空洞の中で重なったT3およびDimitをもつT R−αLBDの部分的リボンの図面である。Ile221、Ile222、Al a260、Ile299およびLeu276との相互作用は標識化されている。 第23図は、T3をもつTR−αLBDの部分的リボンの図面であり、極性ポ ケットの3つのアルギニン残基(Arg228、Arg262およびArg26 6(暗色スティックの図面))、3つの水分子HOH502、HOH503およ びHOH504を示し、水素結合は点線で示されている。 第24図は、triacをもつTR−αLBDの部分的リボンの図面であり、 極性ポケットの3つのアルギニン残基(暗色スティックの図面)、水分子(HO H503、HOH504およびHOH600)を示し、水素結合は点線で示され ている。 第25図は、リガンド結合空洞の中で重なったT3およびtriacをもつT R−αLBDの部分的リボンの図面である。この図面は、T3またはtriac がリガンド結合空洞を占有するかどうかにかかわらず、未変化に止まる極性ポケ ット中のいくつかの相互作 用するアミノ酸残基を示す:Arg262、Asn179、HOH503および HOH504、およびSer277。Arg228およびArg266の双方は 、T3またはtriacが結合するかどうかに依存して、2つの異なる位置を占 有する。 第26図は、結合したDimitをもつTR−αLBDの立体化学的表示であ る。 付録1は参考文献の付録である。 付録2は、Dimit、Triac、IpBr2、およびT3と複合化したT Rリガンドと相互作用するアミノ酸のチャートである。 発明の詳細な説明 序論 本発明は、核レセプター、特に甲状腺レセプター(本明細書において「TR」 と呼ぶ)の三次元構造をベースとする核レセプター合成リガンドを発生させる新 規な方法、特に計算的方法、および組成物を提供する。従来、核レセプターのリ ガンド結合ドメインについての三次元構造の情報の欠如、特に結合したリガンド をもつ核レセプターに関係する三次元構造の情報の非存在は、核レセプター薬剤 の発見を妨害した。 結合したリガンドをもつ核レセプターのリガンド結合ドメイン(LBD)から の結晶および三次元構造の情報を、本明細書において最初に記載する。このよう な結晶は原子レベルにおいてよりすぐれた分解能、およびLBDを含んでなるア ミノ酸による核レセプターのリガンドの配位結合を可視化する能力を提供する。 本発明は、また、このような結晶および三次元構造の情報を使用して核レセプタ ーの合成リガンドを設計して、核レセプターのLBDのコンフォメーションの変 化を調節する合成リガンドを発生させる計算的方法を 提供する。このような合成リガンドは、本明細書において記載しかつ、一部分、 第1図に示す計算的方法を使用して設計することができる。これらの計算的方法 は核レセプターに対するアンタゴニストまたは部分的アゴニストの設計において 特に有用であり、ここでアンタゴニストまたは部分的アゴニストは拡張部分を有 し、この部分は遺伝子の発現の調節に対するレセプターの影響を変更する多数の リガンド誘発された分子の事象のいずれか1つを妨害する、たとえば、天然に存 在するリガンドまたは天然に存在するリガンドをまねる他のリガンド、たとえば 、アゴニストについて観察される活性化ドメインの正常の配位結合を妨害する。 本明細書において記載するように、核レセプターのリガンドは種々の医学的症状 における核レセプターの活性を調節するとき有用であろう。核レセプターに対する適用の可能性 本発明、特に計算的方法を、種々の核レセプター、たとえば、グルココルチコ イド(GR)、アンドロゲン(AR)、ミネラルコルチコイド(MR)、プロゲ スチン(PR)、エストロゲン(ER)、甲状腺ホルモン(TR)、ビタミンD (VDR)、レチノイド(RARおよびRXR)およびペルオキシソーム増殖因 子(PPAP)についての薬剤を設計するために使用できる。本発明は、また、 「オーファンレセプター」に適用することができる。なぜなら、オーファンレセ プターはモジュールのドメインおよび一次構造において古典的核レセプター、た とえば、ステロイドおよび甲状腺のレセプターに構造的に相同であるからである 。他の核レセプターとのオーファンレセプターのアミノ酸相同性は非常に低い( <15%)から、たとえば、ラットRARαおよびヒトTR−βレセプターに比 較したときの35%の範囲である。さらに、本明細書において開示するTRのX 線結晶学の構造および構造解析により明らかなように 、リガンデッド(liganded)スーパーファミリーのメンバーの全体のフ ォルディングは同様であるように思われる。リガンドはオーファンレセプターで 同定されてきていないが、いったんこのようなリガンドが同定されると、当業者 はこのようなリガンドの設計および使用に本発明を適用することができる。なぜ なら、それらの全体の構造的モジュールのモチーフは本明細書において記載する 他の核レセプターに類似するであろうからである。核レセプターのモジュールの機能的ドメイン 本発明は、通常、本明細書において議論するように、すべての核レセプターに 適用可能であり、一部分、異なる結合したリガンドをもつ核レセプターの三次元 構造、顕著にはTR−αおよびTR−βについてのリガンド結合ドメインの三次 元構造または結晶化タンパク質の構造を決定した結果として出現した核レセプタ ーの活性化、構造および調節のパターンに適用可能である。核レセプターのスー パーファミリーのタンパク質は、本明細書において記載しかつこの分野において 知られているように、アミノ酸の相同性の実質的な領域を表示する、第2図を参 照のこと。このファミリーメンバーは、3モジュールのドメインの全体の構造的 モチーフを表示する(これはTRの3モジュールのドメインのモチーフに類似す る): 1)可変アミノ末端ドメイン; 2)高度に保存されたDNA結合ドメイン(DBD);および 3)低度に保存されたカルボキシル末端のリガンド結合ドメイン(LBD)。 このスーパーファミリーのモジュール性は各ドメインの異なるドメインが別々に 異なる機能を達成できるようにするが、ドメインは互いに影響を及ぼすことがで きる。特定のドメインがタンパク質の残りのドメインから単離されるとき、ドメ インの別々の機能が通常保存される。慣用のタンパク質化学の技術を使用して、 モジュールのドメインを時には親タンパク質から分離することができる。慣用の 分子生物学の技術を使用して、各ドメインのもとの機能を完全なままにして各ド メインを別々に発現させることができるか、あるいは2つの異なる核レセプター のキメラを構築することができ、ここでキメラを発生させたそれぞれの核レセプ ターの個々の機能的ドメインの性質をキメラは保持する。 第2図は、ファミリーのメンバー内の相同性の領域および種々のドメインの機 能を示す、ファミリーのメンバーの構造の概略的表示を提供する。アミノ末端のドメイン アミノ末端のドメインは3つのドメインのうちで保存性が最も低いドメインで あり、そして核レセプターのスーパーファミリーのメンバーの中で大きさが著し く変化する。たとえば、このドメインはVDR中に24アミノ酸およびMR中に 603アミノ酸を含有する。このドメインは転写活性化に関係し、ある場合にお いて、そのユニーク性は特定のレセプターのイソ型による選択的レセプター−D NAの結合および標的遺伝子の活性化を支配することができる。このドメインは LBDのドメインとの相乗的かつアンタゴニストの相互作用を表示することがで きる。たとえば、突然変異したおよび/または欠失したレセプターを使用する研 究は、アミノおよびカルボキシ末端の陽性の共同性を示す。ある場合において、 これらのドメインのいずれかの欠失はレセプターの転写活性化機能を壊滅させる であろう。DNA結合ドメイン DBDは核レセプターのスーパーファミリーにおいて最も保存される構造であ る。それは通常約70アミノ酸を含有し、これらのアミノ酸は2つの亜鉛フィン ガーモチーフにフォルドし、ここで亜鉛 イオンは4つのシステインを配位結合する。DBDは2つの垂直に向いたα−ら せんを含有し、これらのらせんは第1および第2の亜鉛フィンガーの基部から延 びる。2つの亜鉛フィンガーは非亜鉛フィンガーと一緒に共同して機能して、核 レセプターをDNA上の特定の標的部位に向け、そしてレセプターのホモダイマ ーまたはヘテロダイマーの界面を整列させる。DBDにおける種々のアミノ酸は 、レセプター二量体の結合のための2つのハーフサイト(通常6ヌクレオチドか ら構成されている)の間の間隔に影響を及ぼす。たとえば、GRサブファミリー およびERホモダイマーは、3ヌクレオチドの間隔を置いて位置しかつパリンド ロームとして方向づけられたハーフサイトに結合する。最適な間隔はDBDの間 の共同的相互作用を促進し、そしてDボックス残基は二量化界面の一部分である 。DBDの他の領域は、直接的反復因子上のRXRホモダイマー化およびヘテロ ダイマー化に要求されるDNA−タンパク質およびタンパク質−タンパク質の相 互作用を促進する。 LBDはDBDのDNA結合に影響を及ぼすことがあり、そしてこの影響はリ ガンドの結合により調節することもできる。たとえば、TRリガンドの結合は、 TRがモノマーまたは二量体としてDNAに結合する程度に影響を及ぼす。また 、このような二量化はDNAハーフサイトの間隔および向きに依存する。 核レセプターのスーパーファミリーは、DBDの構造、熱ショックタンパク質 (hsp)との相互作用、およびヘテロダイマーを形成する能力に基づいて、2 つのサブファミリーに再分割されてきている:1)GR(GR、AR、MRおよ びPR)および2)TR(TR、VDR、RAR、RXR、および大部分のオー ファンレセプター)。GRサブグループのメンバーは、リガンドの非存在におい てhspにより緊密に結合され、hspのリガンド結合および解離 後に二量化し、そしてそれらが結合するDNAハーフサイトにおける相同性を示 す。これらのハーフサイトはパリンドロームとして配置される傾向がある。TR サブグループのメンバーはDNAまたは他のクロマチン分子に結合する傾向があ り、アンリガンド(unligand)するとき、モノマーおよび二量体として DNAに結合することができるが、ヘテロダイマーを形成する傾向があり、そし てハーフサイトの種々の向きおよび間隔でDNA因子と結合し、また、ハーフサ イトのヌクレオチド配列に関して相同性を示す。ERはhsp相互作用において GRサブファミリーに類似し、そして核局在化およびDNA結合の特性において TRサブファミリーに類似するので、ERはいずれのサブファミリーにも属さな い。リガンド結合ドメイン LBDはこれらのレセプターにおいて最も高度に保存されたドメインである。 いくつかの異なるLBDサブドメインの完全性はリガンドの結合について重要で あるが、LBDのみを含有するトランケート分子は正常のリガンド結合活性を保 持する。また、このドメインは、本明細書において記載するように、二量化、核 転位および転写活性化を包含する他の機能に参加する。重要なことには、このド メインは、本明細書において詳述するように、リガンドに結合し、リガンド誘発 コンフォメーション変化を行う。 オーファンレセプターを包含するスーパーファミリーの大部分のメンバーは少 なくとも2つの転写活性化サブドメインを有し、それらの1つは構成的であり、 アミノ末端のドメインに存在し(AF−1)、そしてそれらの他方(AF−2( また、TAU4と呼ぶ))はアゴニストのリガンドの結合によりその活性が調節 されるリガンド結合ドメインの中に存在する。AF−2の機能は、レセプターの スーパーファミリー(ほぼアミノ酸1005−1022)の中に高 度に保存される活性化ドメイン(また、トランスアクチベーションドメインと呼 ぶ)を必要とする。大部分のLBDは活性化ドメインを含有する。このドメイン における多少の突然変異はAF−2の機能を壊滅させるが、リガンドの結合およ び他の機能を影響を受けない状態に残す。リガンドの結合は、転写を剌激する( またはある場合において、阻害する)機能をする必須のコアクチベータ−タンパ ク質のための相互作用部位として活性化ドメインを働かせる。 活性化サブドメインにおいて1またはそれ以上のアミノ酸と配位結合(または 相互作用)するようにリガンドがLBDに結合できるようにするために、カルボ キシ末端の活性化サブドメインは、本明細書において記載するように、リガンド に対してLBDにおいて密接な三次元の近接性にある。本明細書において記載す るように、核レセプターのLBDを発現させ、結晶化し、結合したリガンドを使 用して(同一レセプターまたは異なるレセプターまたはそれらの組み合わせから の結晶のデータを使用して)その三次元構造を決定し、そして計算的方法を使用 してそのLBDに対するリガンド、特に核レセプターの活性化ドメインと配位結 合するエクステンション部分を含有するリガンドを設計することができる。 本明細書において記載するようにかつこの分野において知られているように、 いったん計算的に設計されたリガンド(CDL)が合成されると、本明細書にお いて記載するように、アッセイを使用してそれを試験して、アゴニスト、部分的 アゴニストまたはアンタゴニストとしてその活性、およびアフィニティーを確立 することができる。このような試験後、LBDに結合したCDLを有するLBD 結晶を発生させることによって、CDLをさらに精製することができる。次いで 、三次元モデルについて本明細書において記載する化学的修飾法を使用して、C DLの構造物をさらに精製して、CDL の活性またはアフィニティーを改良し、そして改良された特性、たとえば、本明 細書において記載する超アゴニストまたはアンタゴニストの特性、を有する第2 世代のCDLを作ることができる。核レセプターのイソ型 本発明は、また、核レセプターのイソ型を区別する新規な合成リガンドを発生 させるために適用可能である。本明細書において記載するように、イソ型を区別 するCDLを発生させ、これにより組織特異的または機能特異的合成リガンドを 発生させることができる。 たとえば、GRサブファミリーのメンバーは通常単一遺伝子によりコードされる 1つのレセプターを有するが、ただし異なるAUGコドンからの別の開始により 同一mRNAから翻訳された2つのPRイソ型、AおよびB、が存在する。この 方法は、2つの(TR)または3つの(RAR、RXR、およびPPAR)遺伝 子によりコードされるか、あるいは別のRNAスプライシングを有するいくつか のレセプターを通常有するTRサブファミリーに特に適用可能であり、そしてT Rについてのこのような例を本明細書において記載する。核レセプターの結晶 本発明は、リガンドがレセプターに結合した核レセプターのリガンド結合ドメ インから作られた結晶を提供する。実施例において例示するように、TRにリガ ンドを結合させてTRを結晶化させる。 通常細胞培養物、好ましくは大腸菌(E.coli)により発現される核レセプ ターLBDの精製物から結晶は作られる。好ましくは、異なるリガンド、たとえ ば、天然に存在するリガンドと、天然に存在するリガンドの類似体およびアンタ ゴニストとして作用する少なくとも1つのブロモ置換またはヨード置換の合成リ ガンドとを使用して、同一の核レセプターについて異なる結晶(共結晶(co− crystals))を別々に作る。このようなブロモ置換基またはヨード置換 基は、核レセプターのリガンドおよび核レセプタータンパク質の結晶において、 重い原子の置換体として作用する。この方法は、伝統的重金属誘導体を得ること を必要としないということにおいて、結晶のフェージングにおいて利点を有する 。結合したリガンドをもつ核レセプターLBDについて三次元構造が決定された 後、この三次元構造を計算的方法において使用して核レセプターのための合成リ ガンドを設計することができ、そしてさらに本明細書において記載しかつこの分 野において知られているアッセイを使用する日常的試験により、活性構造の関係 を決定することができる。他の核レセプターLBD構造物の発現および精製 本明細書において記載する技術および文献に記載されている他の技術により、 核レセプターLBDの高いレベルの発現を得ることができる。TRおよびステロ イド/甲状腺レセプターのスーパーファミリーのメンバー、たとえば、エストロ ゲン(ES)、アンドロゲン(AR)、ミネラルコルチコイド(MR)、プロゲ ステロン(PR)、RAR、RXRおよびビタミンD(VDR)を包含する他の 核レセプターのリガンド結合ドメインの大腸菌(E.coli)中の高いレベル の発現を達成することもできる。酵母および他の真核生物の発現系を熱ショック タンパク質に結合する核レセプターとともに使用することができる。なぜなら、 細菌中で発現させることができるERを除外して、これらの核レセプターは一般 に細菌中の発現がいっそう困難であるからである。代表的な核レセプターまたは それらのリガンド結合ドメインはクローニングおよび配列決定された:ヒトRA R−α、ヒトRAR−γ、ヒトRXR−α、ヒトRXR−β、ヒトPPAR−α 、ヒトPPAR−β、ヒトPPAR−γ、ヒトVDR、ヒトER(Seiels tad、et al.、M olecular Endocrinology、vol.9:647−658 (1995)に記載されているように)(引用することによって本明細書の一部 とされる)、ヒトGR、ヒトPR、ヒトMR、およびヒトAR。これらの核レセ プターの各々のリガンド結合ドメインは同定され、そして第3図に示されている 。第3図における情報を本明細書において記載されかつこの分野において知られ ている方法と組み合わせて使用すると、当業者は第3図に示されているものを包 含する核レセプターの任意のもののLBDを発現させ、精製し、それを適当なリ ガンドに結合させ、結合したリガンドをもつ核レセプターLBDを結晶化させる ことができる。 第3図は、適当な発現ベクターの中に含めるべきアミノ酸を示す、ステロイド /甲状腺ホルモンのレセプターのいくつかのメンバーの整列である。 発現する細胞の抽出物は、選択したレセプターの結晶の精製および調製のため の適当なレセプター源である。このような発現を得るために、ラットTRアルフ ァの発現に使用される方法に類似する方法において、ベクターを構築する(Ap riletti、et al.、Protein Expression an d Purification、6:368−370(1995)、引用するこ とによって本明細書の一部とされる)。発現すべきレセプターのリガンド結合ド メイン、たとえば、エストロゲンレセプターのリガンド結合ドメイン(hER− LBD)(第3図に示すように標準的に整列された位置725におけるR−位置 1025におけるLに対応する)を包含するアミノ酸をコードするヌクレオチド を、発現ベクター、たとえば、Apriletti、et al.(1995) において使用されている発現ベクターの中に挿入する。すぐれた結晶を生ずる材 料を得る目的で、少なくともヒトTR−βの位置72 5−1025に対応するアミノ酸を含めることが好ましい。より多い構造的情報 を望む場合、隣接するアミノ酸配列のストレッチを含めることができる。したが って、位置700から位置1071のc−末端までのアミノ酸配列をコードする ヌクレオチドを挿入することによって、ヒトのエストロゲンレセプターの発現ベ クターを作ることができる。このようなベクターはホルモンに結合できるレセプ ターを大腸菌(E.coli)中で高い収率で与える(Seielstad、e t al.、Molecular Endocrinology、Vol.9: 647−658(1995))。しかしながら、位置1025を越えるc−末端 の領域は可変タンパク質分解に暴露され、構築物から排除することが有利である ことがある。 可変タンパク質分解を回避するこの技術を他の核レセプターに適用することもで きる。核レセプタ−LBDの構造および機能のの例としてTR−αおよびTR−β T Rの発現、精製および結晶 リガンド結合ドメインの核レセプターの構造の例として、TRのα−およびβ −イソ型を発現構築物、好ましくは大腸菌(E.coli)中で発現させること ができる構築物から発現したタンパク質から結晶化させる。他の発現系、たとえ ば、酵母または他の真核生物の発現系を使用することができる。TRについて、 DBDまたはアミノ末端のドメインのいずれの部分をももたないLBDを発現さ せることができる。LBDに隣接するアミノ酸を含むそれ以上の構造的情報を望 む場合、DBDまたはアミノ末端のドメインの部分を含めることができる。一般 に、TRについて、結晶に使用するLBDは300アミノ酸より短いであろう。 好ましくは、TR LBDは少なくとも150アミノ酸、より好ましくは少なく とも200アミノ酸、最も好ましくは少なくとも250アミノ酸の長さであろう 。たとえば、結晶化に使用するLBDはラットTR−αのMet122−Val 410、ヒトTR−βのGlu202−Asp461の範囲のアミノ酸を含んで なることができる。 典型的には、TR LBDを結晶化のために均質に精製する。TR LBDの 純度をSDS−PAGE、質量分析および疎水性HPLCで測定する。結晶化の ために精製したTRは少なくとも97.5%の純度または97.5%の純度、好 ましくは少なくとも99.0%の純度または99.0%の純度、より好ましくは 少なくとも99.5%の純度または99.5%の純度であるべきである。 最初に、慣用技術、たとえば、疎水性相互作用のクロマトグラフィー(HPL C)、イオン交換クロマトグラフィー(HPLC)、およびヘパリンアフィニテ ィークロマトグラフィーにより、アンリガンデッド(unliganded)レ セプターを得ることができる。 核レセプター、特にTRサブファミリーおよびTRの結晶を改良するためによ り高い精製を達成するために、電荷に従いレセプターを分離するカラム、たとえ ば、イオン交換または疎水性相互作用のカラムを使用して核レセプターをリガン ドシフト精製し、次いで溶離されたレセプターをリガンド、特にアゴニストと結 合させることが望ましいであろう。リガンドはレセプター表面の電荷の変化を誘 発し、こうして同一カラムで再クロマトグラフィーにかけたとき、リガンデッド レセプター(liganded receptor)の位置においてレセプターは溶離し、アンリガ ンデッドレセプター(unliganded receptor)で展開されたもとのカラムにより除 去される。通常、リガンドの飽和濃度を使用し、タンパク質をリガンドとともに 前もってインキュベートした後、それをカラムに通過させる。本明細書において 詳述する構造の研究において、結晶化に使用する超純粋な核レセプ ターLBDを得る際のこの技術の一般的適用を示す。 より最近に開発された方法は、タンパク質の末端、たとえば、アミノ末端に配 置されたヒスチジンで「標識」を操作し、次いで精製にニッケルキレート化カラ ムを使用することを含む、Janknecht、R.、Proc.Natl.A cad.Sci.USA、Vol.88:8972−8976(1991)、引 用することによって本明細書の一部とされる。 TR LBDまたは核レセプターのスーパーファミリーの他のメンバーからの LBDの三次元構造を決定するために、対応するLBDリガンドとLBDを共結 晶化(co−crystalize)することが望ましい。TR LBDの場合 において、それをリガンド、たとえば、それらが含有する重い原子が異なるT3 、IpBrおよびDimitと別々に共結晶化させることが好ましい。他のTR リガンド、たとえば、本明細書において記載する式1に含まれかつこの分野にお いて知られているリガンドを、TR LBDおよびTRリガンドの共結晶の発生 に使用することもできる。式1に含まれる化合物のうちで、一般にR3、R5、R3 ’またはR5’位に少なくとも1つのブロモまたはヨードの置換を有する少なく とも1つのリガンドを使用することが望ましく、好ましくはこのような化合物は 少なくとも2つのこのような置換、より好ましくは少なくとも3つのこのような 置換を有する。本明細書において記載するように、このような置換はTR LB Dの三次元構造についての相の問題の解決を促進する重い原子として好都合に使 用され、そして、特に核レセプターのために、ハロゲン(たとえば、IまたはB r)置換リガンドを使用するフェージングの一般化された方法として使用するこ とができる。 典型的には、精製されたLBD、たとえば、TR LBDをリガ ンドの飽和濃度でタンパク質の完全性を保存する温度において平衡化される。リ ガンドの平衡化は2〜37℃において確立することができるが、レセプターは2 〜20℃の範囲においていっそう安定である傾向がある。 好ましくは、本明細書において詳述するハンギングドロップ法を使用して結晶 を作る。結晶の安定性および品質を改良するために、調節された温度制御が望ま しい。4〜25℃の温度を一般に使用し、ある温度範囲にわたって結晶化を試験 することが好ましい。TRの場合において、好ましくは18〜25℃、より好ま しくは20〜23℃、最も好ましくは22℃の結晶化温度を使用する。 TR−αLBDと種々のアゴニスト、例えば、3,5,3’−トリヨードサイ ロニン(T3)、3’−イソプロピル−3,5−ジブロモサイロニン(IpBr2 )、3’−イソプロピル−3,5−ジメチルサイロニン(Dimit)、および 3,5,3’−トリヨードサイロ酢酸(triac)との複合体を本明細書にお いて記載する方法により製造する。周囲温度において15%の2−メチル−2, 4−ペンタンジオール(MPD)から蒸気拡散により、前もって結合したリガン ドをもつrTR−αLBDの結晶を製造する。結晶は放射線感受性であり、完全 な回折データを測定するために凍結を必要とする。回転するアノードX線源上で 、結晶は約3オングストロームに回折する;シンクロトロン放射光は分解能の限 界を、T3共結晶について2.0Å程度に高く、有意に拡張する。甲状腺ホルモ ンの組成物は、種々の類似体と複合化したレセプターを製造し、共結晶化させる 能力を有すると同時に、異常なフェージング戦略を可能とした。その中に記載さ れる核レセプターのリガンドのIおよびBrの置換を発生させることによって、 このフェージング戦略をこのようなリガンドに適用することができる。この戦略 において、 3、5および3’位が異なる4つのホルモン類似体(T3、IpBr2、Dimi t、およびtriac)を含有するTR LBDの結晶は同形誘導体を提供した 。類似体のこの組について、ハロゲン置換(2つBrおよび3つのI原子)は重 い原子として機能するが、Dimit結晶(3つのアルキル基)は親として作用 する。初期の2.5Åの多重同形置換/異常散乱/密度修飾電子密度地図は、分 子グラフィックスプログラムO5においてつくられた骨格からLBDのトレース を可能とした(Jones、T.A.、et al.、ACTA Cryst、 47:110−119(1991)、引用することによって本明細書の一部とさ れる)。LBDのモデルは4つのフラグメントで製作され、Arg157−G1 y184、Trp186−Gly197、Ser199−Pro205、および Va1210−Phe405、そしてXPLOR中で位置精製およびシミュレー トされたアニーリングプロトコールを使用して精製された。欠けている残基は差 密度の助けにより作られた。最終モデルは5.0〜2.2ÅのデータについてRcryst =21.8%およびRfree=24.4%に精製された、表3を参照のこと 。 このフェージング戦略は、本明細書において記載する核レセプターのリガンド に、このようなリガンドのIおよびBrの置換を発生させることによって適用可 能である。TR LBDの三次元構造 TR LBDの構成 核レセプターの三次元構造の1例として、TR−α1LBDのフォルディング を第4図に示す。TR−αLBDは、12のα−らせん、H1−12、および4 つの短いβ−鎖、S1−4から構成され、混合β−シートを形成する、3層で詰 められた単一の構造的ドメインから成る。埋没ホルモンおよび3つの逆平行α− らせん、H5 −6、H9およびH10は、第4図に示すように、ドメインの中央層を形成する 。H1、H2、H3およびS1はLBDの1つの面を形成し、反対の面はH7、 H8、H11およびH12により形成されている。N−末端の最初の35アミノ 酸(Met122−Gln156)は電子密度地図において可視ではない。DN Aに結合したヘテロダイマーRXR:TR DNA結合ドメイン、TR DBD のアミノ酸Met122−Gln151、の三次元構造は、DNA8の小さい溝 と広範な接触を作る。5つの無秩序のアミノ酸(Arg152−Gln156) は、TR DBDの最後の可視残基とLBDの最初の可視残基との間に存在し、 完全なレセプター中のLBDおよびDBDに結合する有効な「ヒンジ」を表すで あろう。 二次構造の主としてらせんの組成および層状配置はアンリガンデッドhRXR αのそれと同一であり、2つの核レセプターの間の共通の核レセプターのフォル ドの存在を確証する。 TR LBDは可視であり、Arg157において開始し、拡張したコイルコ ンフォメーションでH1の開始まで連続する。α−らせんH2の回転はホルモン の結合空洞をカバーし、直ちに短いβ−鎖、S1、が続き、これはS4、すなわ ち、3つの逆平行の鎖の最も外部に対して平行である、混合β−シートのへりを 形成する。この鎖はH3が開始するまで大部分不規則であり、H1に対して逆平 行である。H3はリガンドに接触するIle221およびIle222において 曲がる。この鎖はH3の終わりにおいてほとんど90°で回転して、不完全なα −らせん、H4を形成する。最初の埋没コアらせん、H5−6は、Gly253 におけるリガンドに近いキンクにより変更された、その軸をたどる。このらせん は2つの顕著な例外により中断された主として疎水性の側鎖から構成されている :Arg262は溶媒アクセス不可能であり、リガンドのカルボキ シレート(1−置換基)と相互作用し、そしてGlu256はH9からのArg 329およびH11からのArg375と極性折りたたみで出会う。H5−6は 4本の鎖の混合シートの短いβ−鎖、S2において終止する。S3およびS4は 左向き回転により結合し、さらにLys284とAsp272との間の塩架橋に より結合されている。S4に引き続いて、H7およびH8はLys268とAs p277との間の塩架橋により安定化されたLを形成する。H7およびH8の間 の回転は、リガンドおよびそのグリシンに富んだ配列との相互作用の結果である 、異常なコンフォメーションを取る。H9は第2コアらせんであり、付近のH5 −6に対して逆平行である。再び、2つの埋没極性側鎖が見出される、Glu3 15およびGln320。Glu315はHis358およびArg356と埋 没塩架橋を形成する。Gln320の酸素はHis175の架橋側鎖と水素結合 を形成する。次いでこの鎖は再び反転して、またH9に対して逆平行であるH1 0を形成する。H11はこの分子の全長を対角線的に横切って延びる。H11の 直後において、この鎖はH11に対してほぼ90°でII型の回転を形成する。 次いでこの鎖は再び回転してH12を形成し、これはホルモンまたはリガンド結 合空洞の一部分としてH3およびH11に対してゆるく詰まる。C−末端におけ る最終の5アミノ酸、Glu406−Va1410は無秩序である。核レセプターの埋没リガンド空洞の1例としてのLBDのリガンド結合空洞 TR LBDの三次元構造は、T3またはそのアイソスターがLBDに結合す るとき、LBDのリガンド結合空洞が溶媒アクセス不可能であるという最初の発 見に導く。この驚くべき結果は核レセプターの三次元構造および機能の新規なモ デルに導く。これについて は、リガンドの設計の計算的方法および、活性化ドメインの活性化を妨害する拡 張位置を含有する核レセプターの合成リガンドを設計するために、このような方 法を適用することを解明する節において、本明細書においてさらに説明する。 Dimit、すなわち、レセプターに結合したリガンドはT3のアイソスター および甲状腺ホルモンのアゴニストである。したがって、Dimitの結合はT3 の結合を反映し、そしてDimit結合レセプターはTRの活性コンフォメー ションであることが期待される。第5a図および第5b図に示すように、このリ ガンドはレセプター内に埋没されており、タンパク質のサブドメインに疎水性コ アを提供する。H5−6およびH9はレセプターの残部のためのコアを含んでな る。 広範な結合空洞はいくつかの構造的因子から構築される。この空洞は上からH 5−6(Met256−Arg266)により、下からH7およびH8および介 在するループ(Leu287−Ile299)により、側面に沿ってH2(18 5−187)により、S3およびS4の間の回転(Leu276−Ser277 )により、H3(Phe215−Arg228)により、H11 (His38 1−Met388)により、そしてH12(Phe401−Phe405)によ り取り囲まれている。これらの因子により規定され、GRASP(Columb ia University、USA)計算された空洞の体積(600Å3)は 、本質的にホルモンの体積(530Å)である。残りの体積はアミノ−プロピオ ン酸の置換基を取り囲む水分子により占有されている。第6図はTRのLBDと リガンドとの間の種々の接触(または相互作用)を描写する。 リガンドの内側および外側(プライムリング)のリングの平面は互いに関係し て約60°で平面から回転しており、3’−遠位コン フォメーションを取っている(ここで外側リングの3’置換基は下方に内側リン グから離れる方向に突起する)。アミノ−プロピオン酸および外側フェノールリ ングはトランソイド(transoid)コンフォメーションを取り、各々は内 側リングの反対側に存在する。アミノ−プロピオン酸についての捩れ角x1は3 00°である。 アミノ−プロピオン酸置換基は、H2、H4およびS3からの側鎖により形成 された極性ポケット内に収容されている。カルボキシレート基はArg228の グアジニウム基およびSer277のアミノNと直接水素結合を形成する。さら に、Arg262、Arg266およびAsn179は水仲介水素結合を通して カルボキシレートと相互作用する。3つのアルギニン残基は有意に正の局所的静 電位を発生させ、これはカルボキシレートの負電荷を安定化することができる。 水素結合はアミノ窒素により形成されない。アミノ−プロピオン酸置換基の相互 作用は、アミノ窒素を欠如するtriacがT3のそれに等しい結合アフィニテ ィーを有するという事実と一致し、アミノ窒素およびT3のより長い脂肪族鎖が 結合アフィニティーに大きく寄与しないことを示す。 ジフェニルエーテルは、対照的に、疎水性コア内に埋没して見出される。内側 リングはH3、H5−6およびS3により形成された疎水性ポケットの中にパッ クされる。3−および5−メチル置換基のためのポケットは、期待されるように 、完全に充填されない。なぜなら、Dimitについてのメチル置換基のファン デルワールス半径は甲状腺ホルモンT3により提供されるヨウ素置換基よりも小 さいからである。このようなポケットは典型的には25〜100立方オングスト ロームであり(置換基のためのより小さい40〜80立方オングストロームの範 囲のポケットが考えられるが)本明細書 において記載するように、よりすぐれた適合の化学的置換でいっそう緊密に充填 されることができる。 外側リングは、H3、H5−6、H7、H8、H11およびH12、およびH 7とH8との間のループにより形成されたポケットの中に緊密に充填されている 。エーテル酸素はPhe218、Leu287、Leu276およびLeu29 2により定められる疎水性環境の中に見出される。エーテル酸素に対する水素結 合の非存在は、減少したまたは無視可能な水素結合能力を有する構造的に類似す るリンケージをもつホルモン類似体の強い結合により示唆されるように、フェニ ルリングの正しい立体化学の確立におけるその役割と一致する。3’−イソプロ ピル置換基はGly290および291と接触する。ポケット中のこの位置にお けるグリシンの存在は、活性と3’−置換基の大きさとの間の観察された関係を 説明することができる。活性は3’−イソプロピルについて最高であり、そして 嵩が大きくなるほど減少する。疎水性空洞中において水素結合のみがフェノール のヒドロキシルとHis381Nε2との間で形成される。His381のコン フォメーションは、Phe405およびMet256により提供されるパッケー ジング接触により安定化される。 水素より大きい5’置換基の存在はホルモンの結合アフィニティーに影響を与 える。より豊富な甲状腺ホルモン、3,5,3’,5’−テトラヨード−L−サ イロニン(T4)はこの位置にヨウ素を含有し、そしてT3のアフィニティーの2 %でレセプターに結合する。この構造が示唆するように、Met256による立 体的コンフリクトと、多分フェノールのヒドロキシルへのHis381からの水 素結合の形状寸法により付与される拘束との組み合わせを通して、T4に対する 区別が達成される。本明細書において記載するよう に、プライムリングからのエクステンションを生成しかつアンタゴニストまたは 部分的アゴニストの発生を生ずるT3および/またはTRアゴニストの5’にお けるC−Hの化学的修飾を導入するために、5’位は好ましい。 欠失および抗体の競合の研究において、リガンドの結合における残基Pro1 62−Val202の掛かり合いが示唆される。この領域は結合した構造におい てホルモンと直接的に接触しないが、H2は残基に対してパックしてアミノ−プ ロピオン酸基と相互作用する極性ポケットを形成する。それゆえ、H2のための 1つの役割はこれらの残基を結合した状態で安定化することであり、また、H2 はβ−鎖S3およびS4とともにリガンドのための優勢な入口点を表すことがで きる。なぜなら、リガンドのアミノ−プロピオン酸はこの領域に向いているから である。T3アフィニティーマトリックスへのレセプターの結合の研究において 、アミノ−プロピオン酸に対するリンケージのみが許容されることが証明され、 他のリンケージの中に存在する立体障害が結合を妨害することを示唆する。さら に、結晶学の温度因子は、コイルおよびβ−鎖の領域がドメインの最も柔軟な部 分であることを示唆する、第7図。この領域、すなわち、結合ホルモン中のDB D(5LBDとの間のヒンジドメインの部分の参加は、ヒンジドメインの部分は DNAと接触するので、DNAの結合に影響を及ぼすリガンドの結合の構造的手 段を提供することができる。核レセプターの活性化ドメインの1例としてTR LBDの転写活性化らせん リガンドを負荷したとき、リガンド結合空洞が溶媒アクセス不可能であるとい う最初の発見に加えて、TR LBDの活性化らせんは少なくとも1つのアミノ 酸と結合したリガンドとの間の相互作用 のための表面をリガンドの空洞に提供する。TRのC−末端の17アミノ酸(活 性化らせんまたはAF−2と呼ぶ)(LBD活性化ドメインの1例)は、ホルモ ン依存性転写活性化の仲介に関係づけられる。このドメイン内の主要な残基の突 然変異はリガンド依存性活性化を減少させるが、このような突然変異がリガンド の配位結合に直接的に影響を与えるかどうかは本発明まで不明瞭であった。この ドメインのいくつかの突然変異はリガンドの結合を減少または壊滅させることが 認められたが、LBDのより遠い部位における他の突然変異は同様な作用を有す る。 核レセプターの中の活性化ドメインは結合空洞に類似する三次元の関係を表示 し、これはリガンドの分子認識ドメインに結合するLBDの領域である、すなわ ち、活性化ドメインは結合空洞(しかし、必然的にリガンドの分子認識ドメイン )にそれ自体の一部分を提供する。多数の核レセプターはこのようなドメインを 有することが期待され、レチノイドレセプター、RARおよびRXR、グルココ ルチコイドレセプターGR、およびエストロゲンレセプターERを包含する。T Rの配列に基づいて、ドメインは両親媒性らせん構造を取ることが提案されてい る。β−シートまたは混合二次構造は、それほど関係しない核レセプターにおい て活性化ドメインとして存在できるであろう。 活性化ドメイン内において、高度に保存されるモチーフффXEфф(ここで фは疎水性残基を表す)は、レセプターと転写コアクチベーターとの間の相互作 用を仲介することが提案されている。ホルモン依存性方式でTRに結合する、い くつかのタンパク質が同定されてきている。これらのうちで、Triplは推定 上の酵母のコアクチベーターSuglに関係し、また、C−末端の活性化ドメイ ンおよび基礎的転写機構のサブセットの双方と相互作用し、TRに よるトランスアクチベーションにおける役割を示唆する。他のタンパク質、たと えば、RIPI40、SRC1(Onate、S.A.、et al.、Sci ence 270:1354−1357(1995))およびTF−1(また、 Ledouarim、B.、et al.、EMBO J.14:2020−2 033(1995)を参照のこと)は、また、リガンド依存的方法においてC− 末端のドメインを通して他の核レセプターと相互作用する。これらのタンパク質 の結合は、本明細書において記載するTRリガンド、たとえば、高度に保存され たモチーフと他のタンパク質との間の相互作用を立体障害するエクステンション をもつTRリガンドを使用して、調節することができる。 TRのC−末端の活性化ドメインは両親媒性らせん、H12を形成し、このら せんはレセプターに対してゆるく横たわり、ホルモン結合空洞の一部分を形成す る。第8図に示すように、ホルモン結合空洞に向かって内方に面する疎水性残基 と、溶媒の中に延びる、高度に保存されたグルタメートを包含する、帯電した残 基と一緒に、らせんは詰め込まれる。TR LBDの活性化らせんはPhe40 1をリガンド結合空洞に提供し、ホルモンとの直接的配位結合を可能とする、す なわち、このようなアミノ酸はリガンドと相互作用して、外側フェニルリングの 平面とファンデルワールス接触を形成する。また、Phe405はHis381 と相互作用して、多分その水素結合のコンフォメーション、すなわち、好適な水 素結合の相互作用を安定化する。結合ホルモン中のPhe401およびPhe4 05の参加は、これらの残基の突然変異がホルモン結合アフィニティーを減少す る方法を説明する。さらに、これらの突然変異の活性化に対する衝撃は、双極相 互作用の水素結合相互作用の増加により、結合した構造物中のドメインの安定化 における役割から誘導され るであろう。Glu403は溶媒の中に延び、トランスアクチベーションにおけ るその重大な役割を強調する。主として疎水性の表面のバックグラウンドに対し て、規則的な残基として表面上に存在する、その観察されたコンフォメーション において、第9図に示すように、Glu403は本明細書において記載するアク チベータータンパク質との相互作用に利用可能である。他の帯電した残基、Gl u405およびAsp406は、らせんがPhe405においてほぐれるので、 無秩序である。 TR中の2つの他の配列、τ2およびτ3は、DNA結合ドメインをもつ融合 タンパク質として発現されるとき、転写を活性化する。TRBにおいて発見され た配列は、TR−α残基H1中のPro158−Ile168(τ2)およびH 8およびH9中のGly290−Leu319(τ3)に相当する。C−末端の 活性化ドメインと異なり、τ2およびτ3はラットTR−αLBD中のモジュー ルの構造単位を提供するように見えず、タンパク質−タンパク質の相互作用のた めの表面を提供しない:τ3の重大なアスパラギン酸塩/グルタミン酸塩残基は 2つの別々のらせん上に位置し、単一の表面を形成しない:τ2の帯電した残基 はLBDの残基とのイオン対の相互作用に携わる。したがって、τ2およびτ3 は全体のレセプターの関係において活性化ドメインとして機能しないことがある 。核レセプターLBDのリガンドを設計する計算的方法 核レセプターのリガンド結合ドメインの三次元構造の解明は、本明細書におい て記載する計算的方法を使用する核レセプターに対するリガンドを設計する重要 かつ有用なアプローチを提供する。図面を検査することによって、核レセプター のリガンドはLBD中の水がアクセス不可能な結合空洞中で結合し、そして化学 的部分をリガ ンド上の選択した位置に付加できることを決定することができる。 このような化学的部分、通常エクステンションは図面中に表されている結合空洞 をより緊密な適合(またはより少ない水)のために充填することができるか、あ るいは化学的部分がLBDの三次元モデルの図形の中に導入または表示される前 に、リガンドと接触しないアミノ酸との接触を崩壊するか、あるいは作るために 使用することができる。核スーパーファミリーのメンバーと相互作用するリガン ドは、どんなリガンド誘発コンフォメーション変化が起こるかに基づいて、アゴ ニスト、アンタゴニストおよび部分的アゴニストとして作用することができる。 アゴニストはレセプターの中に変化を誘発し、これらの変化はレセプターが転 写に正または負に影響を及ぼすことができるようにさせる活性コンフォメーショ ンでレセプターを配置する。レセプターのコンフォメーションにおいて、いくつ かの異なるリガンド誘発変化が存在することができる。 アンタゴニストはレセプターに結合するが、レセプターの転写調節特性または 生理学的に関係するコンフォメーションを変更するコンフォメーションの変化を 誘発することができない。アンタゴニストの結合は、また、アゴニストの結合を ブロックし、したがってアゴニストの作用をブロックすることができる。 部分的アゴニストはレセプターに結合し、アゴニストにより誘発されるレセプ ター中の変化の一部分のみを誘発する。差は定性的または定量的であることがで きる。したがって、部分的アゴニストはアゴニストにより誘発されるコンフォメ ーションの変化のあるものを誘発することができるが、他のものを誘発すること ができないか、あるいは部分的アゴニストはある種の変化を制限された程度にの み誘発することができる。リガンド誘発コンフォメーション変化 本明細書において記載したように、アンリガンデッドレセプターは不活性であ るか、多少の活性を有するか、あるいはリプレッサー活性を有するコンフォメー ションで存在する。アゴニストリガンドの結合は、レセプターがより活性になり 、遺伝子の発現を刺激または抑制するように、レセプターにおいてコンフォメー ションの変化を誘発する。レセプターは非ゲノムの作用を有することもでき、既 知の型の変化のいくつかおよび/またはこれらの結果を本明細書において列挙す る。熱ショックタンパク質の結合 多数の核レセプターについて、リガンドの結合は熱ショックタンパク質の解離 を誘発し、こうしてレセプターはほとんどの場合において二量体を形成すること ができ、その後レセプターはDNAに結合し、転写を調節する。 核レセプターは通常熱ショックタンパク質の結合ドメインを有し、これらの結 合ドメインはLBDに対する結合のドメインを提供し、LBDへのリガンドの結 合により調節されることができる。結局、熱ショックタンパク質の結合ドメイン とLBDとの結合または接触を安定化するリガンドからの拡張した化学的部分( またはそれより多い)は、部分的アゴニストまたはアンタゴニストを生成する本 明細書において記載する計算的方法を使用して設計することができる。典型的に は、このような拡張した化学的部分はリガンド上の分子認識ドメインを過ぎてか つそれから離れる方向に、通常リガンドの埋没結合空洞を過ぎて延びるであろう 。二量化およびヘテロ二量化 リガンドの非存在においてhspとアソシエートするレセプターでは、hsp の解離はレセプターの二量化を生ずる。二量化はDB DおよびLBDの双方の中のレセプターのドメインのためである。 二量化の主な刺激はhspの解離であるが、レセプターにおけるリガンド誘発コ ンフォメーション変化は追加の促進的影響を有することがある。リガンドの非存 在においてhspとアソシエートしないレセプター、特にTRでは、リガンドの 結合は二量化/ヘテロ二量化のパターンに影響を与えることができる。影響はD NA結合部位の関係に依存し、また、レセプターと相互作用することがある他の タンパク質に関するプロモーターの関係に依存することがある。普通のパターン はモノマーの形成を低下させることであり、その結果DNA上の二量体の形成よ りヘテロ二量体が優先される。 核レセプターLBDは通常二量化ドメインを有し、これらの二量化ドメインは 他の核レセプターに結合する領域を提供し、そしてLBDへのリガンドの結合に より調節されることができる。結局、二量化ドメインの結合または接触を崩壊す るリガンドからの拡張した化学的部分(またはそれより多い)は、部分的アゴニ ストまたはアンタゴニストを生成する本明細書において記載する計算的方法を使 用して設計することができる。典型的には、このような拡張した化学的部分はリ ガンド上の分子認識ドメインを過ぎてかつそれから離れる方向に、通常リガンド の埋没結合空洞を過ぎて延びるであろう。DNAの結合 hspに結合する核レセプターにおいて、結果的に二量体を形成させるhsp のリガンド誘発解離は、DNAの結合を可能とし、したがって、それを促進する 。アソシエートしない(リガンドの非存在におけるように)レセプターでは、リ ガンドの結合はヘテロ二量体および二量体のDNAの結合を刺激し、DNAのモ ノマーの結合を低下させる傾向がある。しかしながら、単一のハーフサイトのみ を含有するDNAでは、リガンドはDNAへのレセプターの結合を刺激する傾向 がある。これらの作用は適度であり、DNA部位の特質に依存し、多分レセプタ ーと相互作用することがある他のタンパク質の存在に依存する。核レセプターは 通常DNAへの結合のための領域を提供するDBD(DNA結合ドメイン)を有 し、そしてこの結合はLBDへのリガンドの結合により調節されることができる 。結局、DBDの結合または接触を崩壊するリガンドからの拡張した化学的部分 (またはそれより多い)は、部分的アゴニストまたはアンタゴニストを生成する 本明細書において記載する計算的方法を使用して設計することができる。典型的 には、このような拡張した化学的部分はリガンド上の分子認識ドメインを過ぎて かつそれから離れる方向に、通常リガンドの埋没結合空洞を過ぎて延びるであろ う。リプレッサーの結合 リガンドの非存在においてhspとアソシエートしないレセプターは、リガン ドの非存在において転写リプレッサーとしてしばしば作用する。これは、一部分 、レセプターのLBDに結合する転写リプレッサータンパク質のためであるよう に見える。アゴニストの結合はレセプターからのこれらのタンパク質の解離を誘 発する。これは転写の阻害を緩和し、レセプターの転写トランスアクチベーショ ン機能を発現させるようにする。転写トランスアクチベーション機能 リガンドは2つの基本的方法において転写トランスアクチベーション機能を誘 発する。第1はレセプターからのhspの解離による。この解離は、レセプター の二量体を生じかつ核のクロマチンの中のDNAまたは他のタンパク質にそれら を結合させ、レセプターの転写調節特性を発現させる。これはレセプターのアミ ノ末端上のこ のような機能について特に真実であろう。 第2の方法は転写に関係する他のタンパク質と相互作用するレセプターを変更 することである。これらは近位のプロモーターまたは近位のプロモーターのタン パク質の因子と直接的または間接的に相互作用するタンパク質であることができ る。また、相互作用はそれら自体近位のプロモーターのタンパク質の因子と直接 的または間接的に相互作用する他の転写因子によることができる。リガンド依存 的方法においてレセプターに結合する、いくつかの異なるタンパク質が記載され てきている。さらに、ある場合において、リガンド誘発コンフォメーション変化 はレセプターへの他のタンパク質の結合に影響を与えず、転写を調節するそれら の能力に影響を与えることがある。 核レセプターまたは核レセプターLBDは、通常、DNAへの結合のための領 域を提供しかつLBDへのリガンドの結合により調節されることができる活性化 ドメインを有する。結局、活性化ドメインの結合または接触を崩壊するリガンド からの拡張した化学的部分(またはそれより多い)は、部分的アゴニストまたは アンタゴニストを生成する本明細書において記載する計算的方法を使用して設計 することができる。典型的には、このような拡張した化学的部分はリガンド上の 分子認識ドメインを過ぎてかつそれから離れる方向に、通常リガンドの埋没結合 空洞を過ぎて、活性化ドメインの方向に延びるであろう。これは図面に紙上に、 またはより好都合にコンピュータースクリーン上に二次元で示す三次元モデルに おいて見られるように、しばしばらせんである。リガンド誘発コンフォメーション変化 血漿タンパク質は、コンフォメーション変化を行わないで、モノマーまたはド メインの間で形成された静的結合ポケットを通してホ ルモンに結合する。たとえば、四量体の甲状腺結合血漿タンパク質トランスチレ チンは、オリゴマー界面において溶媒アクセス可能なホルモン結合チャンネルを 形成する。タンパク質の構造は、結合したリガンドをもつ埋没結合空洞の出現に 関して結合ホルモン上で未変化である。 しかしながら、核レセプターLBD、たとえば、ラットTR−αLBDに結合 したリガンドについての構造的役割は、レセプターが結合した状態および非結合 の状態において異なるであろうことを予測させる。ホルモンの非存在において、 レセプターは、球状タンパク質の特色を示さない、そのコアに空洞を有するであ ろう。リガンド(たとえば、ホルモン)は、核レセプターに結合した後、活性レ セプターの疎水性コアを完成する。レセプターによるリガンドの結合は動的プロ セスであり、これは変更されたコンフォメーションを誘発することによってレセ プターの機能を調節する。 ホルモン誘発コンフォメーション変化を正確に説明するために、リガンデッド (liganded)TRおよびアンリガンデッド(unliganded)T Rの構造を比較することが必要である。 アンリガンデッドヒトRXRαの構造は、モデルとして、アンリガンデッドTR と置換することができる。ラットTR−αLBDおよびヒトRXRαLBDは同 様なフォルドを取り、そして構造的類似性はリガンド結合後のコンフォメーショ ン変化まで拡張するようである。 2つの構造の間の3つの主要な差が存在し、これらは事実リガンド結合の結果 であるように見える。第1に、結合したラットTR−αLBDの構造はいっそう コンパクトであり、ホルモンはレセプターの疎水性コア内に緊密に詰まっている 。対照的に、アンリガンデッドヒトRXRαLBDはいくつかの内部の疎水性空 洞を含有する 。このような空洞の存在は折りたたまれたタンパク質において異常であり、そし てレセプターのアンリガンデッド状態の反映であるようである。これらの空洞の うちの2つは9−シスレチノイン酸の可能な結合部位として提案されたが、これ らの多重部位はリガンデッドラットTR−αLBDにおいて観察される単一の埋 没結合空洞と部分的にオーバーラップするだけである。 第2の差はラットTR−αLBDにおけるH11を含み、これはホルモン結合 空洞の一部分に寄与する。H11はラットTR−αLBDにおいて連続的であり 、RXR中のCys432において破壊し、hRXRαにおいてhH10とH1 1との間のループを形成する。この残基はTR中のHis381に相当し、これ はリガンドの外側リングのヒドロキシルへの水素結合を提供する。さらに、ラッ トTR−αLBDにおけるリガンドで占有されたホルモン結合空洞は同一ループ により中断されていて、H6およびH7をもつRXR中で隔離された疎水性ポケ ットを形成する。結合したラットTR−αLBDにおいて、対応するらせんH7 およびH8は結合ポケットと隣接し、ホルモン結合空洞を下から取り囲む。 2つのレセプターの第3の差は、C−末端の活性化ドメインの位置である。C −末端の活性化ドメインは双方のレセプターにおいてα−らせんを形成するが、 ラットTR−αLBDにおけるドメインはプロリンに富んだ回転に従い、レセプ ターに対して横たわって結合空洞の一部分に寄与する。対照的に、アンリガンデ ッドhRXRαにおけるドメインは、溶媒の中に突起する、より長いらせんの一 部分である。 これらの差は、リガンドの非存在において仮定されたTR LBDの別のコン フォメーションのモデルに導く。アンリガンデッドTRにおいて、ホルモン結合 空洞の回りを取り囲むレセプターのサブ ドメインはゆるく詰められており、結合空洞はレセプターの部分的コアを提供す る部分的に組織化されていないH11により占有されている。 ホルモンを結合すると、非結合レセプター中のコイルを形成する残基はリガン ドとかみ合い、H11を続ける。H11のオーダーリング(ordering) は疎水性空洞をアンブロックし、H7およびH8をホルモンと相互作用させるで あろう。次いで、拡張した疎水性空洞はホルモンの回りでつぶれ、コンパクトな 結合した構造を発生させる。 リガンドの結合の際に再充填するアンリガンデッドTR中の拡張した構造に部 分的に頼るC−末端の活性化ドメインにおける、リガンド誘発コンフォメーショ ン変化を予測することができる。リガンド誘発コンフォメーション変化は微妙で あることがある。なぜなら、回転中のラットTR−αのアミノ酸配列(393− PTELFPP−399)はα−らせんを形成するラットTR−αのペプチド鎖 の性向を有意に減少させ、したがって体積の小さい変化で再充填を達成すること ができるからである。 リガンド誘発コンフォメーション変化が起こった後、結合した構造物中のC− 末端の活性化ドメインのコンフォメーションは、レセプターの非結合の形態に比 較して、充填を変化させるようである。 リガンドの結合は活性化ドメインの安定性を改良する。全体のLBDについて充 填相互作用の分布により測定して、活性化ドメインは結合した構造物においてさ えゆるく充填する。活性化ドメインの充填密度(4.5Å内の原子数として定義 した)は、平均より1.5標準偏差だけ低い。比較のため、他の表面らせん、H 1、は平均より0.5標準偏差だけ低く、そして構造物の最も低い程度に充填さ れた部分、残基Ile196−Asp206からの不規則なコイル は、平均より2.0標準偏差だけ低い。そのうえ、結合したレセプター中のC− 末端のドメインの充填接触の大部分は、リガンドと相互作用する残基、たとえば 、His381により提供されるか、あるいはリガンドそれ自体により提供され る。これらの残基のコンフォメーションは、結合したレセプターおよび非結合の レセプターにおいて、およびエクステンションにより、これらの相互作用に頼る C−末端の活性化ドメインのコンフォメーションにおいて異なることが期待され る。結合したリガンドにより安定化されないと、C−末端の活性化ドメインはホ ルモンの結合前に無秩序化される。 リガンド誘発コンフォメーション変化の相関は、本明細書において記載するよ うに明らかである。たとえば、H11からのHis381およびH12からのP he405は結合した構造物において相互作用して、フェノールのヒドロキシル に結合した特異的水素を提供する。H11およびH12に影響を与えるリガンド 誘発変化は強化され、そしてコンパクトな、結合した状態の形成に導く。三次元モデルおよびリガンドのエクステンションを使用する計算的方法 リガンデッドTRレセプターの三次元構造は先例がなく、新しい核レセプター の合成リガンド、たとえば、甲状腺レセプターアンタゴニストの開発を大きく促 進するであろう。さらに、このレセプターのスーパーファミリーは、三次元構造 の解明および組合わせの化学、たとえば、欧州特許(EP)第335,628号 および米国特許第5,463,564号明細書(これらは引用することによって 本明細書の一部とされる)に開示されているものを包含する現代の方法に全体的 によく適合する。レセプターの可溶特性のために、X線結晶学を使用する構造の 決定は可能である。本発明を実施するとき、結晶学的データを使用するコンピュ ータープログラムは、これ らのレセプターに対するリガンドの合理的設計を可能とするであろう。RASM OLのようなプログラムを本発明の実施により発生した結晶からの原子の配位結 合とともに使用するか、あるいは三次元モデルを発生させおよび/またはリガン ドの結合に関係する構造を決定することによって本発明を実施するために使用す ることができる。INSIGHTおよびGRASPのようなコンピュータープロ グラムは他の操作および新しい構造の導入を可能とする。さらに、本明細書にお いて記載しかつこの分野において知られている精製された組換えタンパク質およ び現代のリポーター遺伝子の転写アッセイを使用して、高い処理量および生物活 性のアッセイを案出して、CDLの活性を精製することができる。 一般に、核レセプターの合成リガンドを設計する計算的方法は、下記の2つの 工程からなる: 1)結合したリガンドをもつ核レセプターLBDを含んでなる結晶化タンパク 質の三次元モデルを使用して、リガンドの少なくとも1つの第1化学的部分と、 核レセプターLBDのどのアミノ酸(少なくとも1つ)が相互作用するかを決定 し、そして 2)第1化学的部分の化学的修飾(少なくとも1つ)を選択して第2化学的部 分を生成し、第2化学的部分は、相互作用するアミノ酸と第1化学的部分との間 の相互作用に比較して、相互作用するアミノ酸と第2化学的部分との間の相互作 用を減少または増加する構造を有する。 本明細書において示すように、相互作用するアミノ酸はリガンドとの接触を形 成し、そして相互作用するアミノ酸の原子の中心はリガンドの原子の中心から通 常2〜4オングストロームだけ離れている。一般に、これらの距離は本明細書お よびMcRee 1993において議論されているようにコンピューターにより 決定されるが 、いったん三次元モデルが作られると、距離はマニュアル的に決定することがで きる。相互作用するアミノ酸の例は付録2に記載されている。また、三次元モデ ルの立体化学的図形については、Wagner、et al.、Nature 378(6558):670−697(1995)を参照のこと。より普通には 、リガンドの原子および相互作用するアミノ酸の原子は3〜4オングストローム だけ離れている。工程1および2を反復して、LBDに対するリガンドの適合を 洗練し、よりすぐれたリガンド、たとえば、アゴニストを決定することによって 、本発明を実施することができる。図面に示すように、TRの三次元モデルを二 次元で表示して、どのアミノ酸がリガンドと接触するかを決定し、化学的修飾の ためのリガンド上の位置を選択し、そして化学的修飾前のそれに比較して特定の アミノ酸との相互作用を変化させることができる。コンピューターを使用して、 マニュアル的に三次元モデルの二次元表示を使用するか、あるいはリガンドを化 学的に合成することによって、化学的修飾を行うことができる。付録2および図 面を使用して、三次元モデルを作ることができる。追加の工程として、この分野 において知られているように、結晶化タンパク質からの核レセプターLBDの原 子の配位結合を使用して、三次元モデルを作るすることができる、本明細書にお いて引用したMcRee 1993を参照のこと。 また、リガンドはリガンドの化学的修飾後に遠いアミノ酸と相互作用して新し いリガンドをつくることができる。一般に、遠いアミノ酸は化学的修飾前のリガ ンドと接触しない。化学的修飾はリガンドの構造を変化させて、リガンドから通 常少なくとも4.5オングストロームだけ離れている遠いアミノ酸と相互作用す る新しいリガンドを作ることができる。しばしば遠いアミノ酸はリガンドのため の結合空洞の表面をライニングしないであろう。なぜなら、遠いア ミノ酸は結合空洞のポケットまたは表面の一部分であるためにはリガンドから離 れ過ぎているからである。 LBDアミノ酸の原子とLBDリガンドの原子との間の相互作用は、実際に表 示される力または誘引により作ることができる。通常、アミノ酸およびリガンド の原子の間の相互作用は、水素結合の相互作用、電荷の相互作用、疎水性相互作 用、ファンデルワールスの相互作用または双極子の相互作用の結果であろう。疎 水性相互作用の場合において、これはそれ自体アミノ酸とリガンドとの間の相互 作用ではなく、むしろ、一部分、水または疎水性表面からの他の親水性基の反発 の通常の結果であることが認識されている。LBDとリガンドとの相互作用の減 少または増強は、この分野において知られているように、コンピューター的に、 または熱力学的または反応速度論的方法を使用して、結合エネルギーを計算また は試験することによって測定することができる。 化学的修飾はLBDアミノ酸の原子とLBDリガンドの原子との相互作用をし ばしば増強または減少するであろう。立体障害はLBD結合空洞と活性化ドメイ ンとの相互作用を変化させる普通の手段であろう。化学的修飾はリガンド中の好 ましくはC−H、C−およびC−OH位に導入され、ここで炭素は修飾の完結後 に同一に止まるリガンドの構造の一部分である。C−Hの場合において、Cは1 、2または3個の水素を有することができるが、通常ただ1個の水素のみが置換 されるであろう。HまたはOHは修飾の完結後に除去され、所望の化学的部分で 置換される。 甲状腺レセプターはホルモン結合核レセプターの大きいスーパーファミリーの メンバーであるので、アゴニストおよびアンタゴニストの開発のルールはスーパ ーファミリー全体に対するリガンドの設計において有用であるとして当業者によ り認識されている。エスト ロゲンおよびアンドロゲンのレセプターの既知のアゴニストおよびアンタゴニス トの構造の検査は、第10図に示すように作用のアゴニストのメカニズムの普遍 性を支持する。 アンリガンデッドRXRの報告された構造と、他のスーパーファミリーのメン バーのアミノ酸配列との比較に基づくレセプターの全体のフォルディングは、ス ーパーファミリーのレセプターの全体のフォルディングが類似することを明らか にする。したがって、その構造から、アゴニストまたはアンタゴニストのリガン ドの回りに核レセプターのフォルディングの一般的パターンが存在することが予 測される。 結合したリガンドをもつ核レセプターの三次元構造は、核レセプターがアゴニ ストのリガンドの回りにフォルドするという明らかでない観測に導く。なぜなら 、結合空洞はアゴニスト、特にアゴニストの分子認識ドメインと適合し、そして アンタゴニストは通常リガンド、特にアゴニストを越えて延びる化学的構造を有 し、そしてこれらの化学的構造は埋没結合空洞または同一作用を有する他の基を 形成するリガンドの回りのレセプターのフォルディングを禁止するであろうから である。このエクステンションの位置は、構造により示される種々の方法におい てフォルディングに影響を与えることがある。アンタゴニスト上のこのようなエ クステンションは、種々のレセプターについて、対応するアゴニストと比較して 、第10図に示されている。 たとえば、カルボキシ末端の活性化らせんに向かうエクステンションは、レセ プター本体の中へのこのらせんのパッキング/フォルディングに影響を与える。 これは引き続いてレセプターの他のタンパク質または他の部分と相互作用する核 レセプターのこの部分の能力に影響を与えることができ、この能力は線状レセプ ターの反対の 末端上の、またはカルボキシ末端のトランスアクチベーションドメイン(らせん 12を包含する)と直接的または間接的に相互作用することができるレセプター のアミノ末端上の、転写トランスアクチベーション機能を包含する。この方向に おけるエクステンションは、また、レセプター本体の中へのTRのらせん11( または核レセプター中のその類似のらせん)のパッキングに影響を与え、そして レセプターの二量化またはヘテロ二量化に選択的に影響を与えることができる。 らせん1に向かうエクステンションはレセプターのDNA結合ドメインおよびヒ ンジ領域とリガンド結合ドメインとの関係に影響を与え、そしてDNAへのレセ プターのレセプターおよび/またはレセプターとレセプターのこの領域と相互作 用するタンパク質との相互作用に選択的またはさらに影響を与えることができる 。らせん11に向かう他のエクステンションを作って、このらせんおよびらせん 1および10のパッキングに影響を与え、これにより二量化に影響を与えること ができる。本明細書において記載する計算的方法を使用して、このような化学的 修飾を評価することができる。また、ある場合において、そうでなければリガン ドの回りに完全にまたは不完全にフォルドされるレセプターを通して、エクステ ンションは突起することが可能である。このような突起するエクステンションは 、コアクチベーターまたは他のタンパク質との相互作用を立体的にブロックする ことができる。 結合空洞の中に埋没したリガンドをもつ三次元構造は、ヒンジおよび蓋を含有 し、1またはそれ以上の構造的因子から構成され、リガンドを収容しかつ取り囲 むように動く結合空洞を有する核レセプターの簡単な説明を直ちに提供する。T Rに対するリガンドは特定の部位において特定のクラスの化学的基で修飾するこ とができ、このような化学的基は蓋およびヒンジを開いた、部分的に開いた、ま たは閉じた状態にして、部分的アゴニストまたはアンタゴニストの機能を達成す る働きするであろう。これらの状態において、TRの生物学的応答は異なり、そ れゆえ、所望の作用をもつ特定の化合物を設計するためにその構造を使用するこ とができる。 TR−T3複合体の三次元構造の知識は、アゴニストおよびアンタゴニストの 設計のための一般的モデルに導く。構造のデータの重要かつ新規な特徴は、T3 リガンドが製造の中央のコア内に完全に埋没されているという事実である。核レ セプターのスーパーファミリーに属する他のリガンド−レセプター複合体は同様 に埋没したリガンド結合部位を有し、したがって、このモデルはスーパーファミ リー全体のアゴニスト/アンタゴニストの設計のために有用であろう。 アンタゴニストの設計を望むとき、天然のホルモンのアゴニストの重要な結合 接触を保存すると同時にリガンド−レセプター複合体の正常の操作を妨害する「 エクステンション基」を組込むことが必要であるか、あるいはレセプターのドメ インとのエクステンションの相互作用を通して要求される結合のアフィニティー を発生させることが必要である。 アンタゴニストの設計に適用されかつ本明細書において記載するモデルを「エ クステンションモデル」と呼ぶ。核レセプターのためのアンタゴニスト化合物は 、レセプターへの高いアフィニティーの結合を促進する同一または類似する基を 含有すべきであり、そしてさらに、このような化合物は大きくおよび/または極 性であることができる側鎖を含有すべきである。この側鎖は実際のエクステンシ ョンであり、それに嵩を与えるか、あるいはそれはアゴニストのリガンドと異な る電荷の機能をもつ側基であることができる。たとえば、コリゾル(corri sol)の21位におけるCH3のCH2 OHとの置換、および11位におけるOH基からケト基への変更は、グルココ ルチコイドのアンタゴニスト活性を発生させる(Robsseau、G.G.e t al.、J.Mol.Biol.67:99−115(1972)。しかし ながら、ほとんどの場合において、有効なアンタゴニストはいっそう嵩高のエク ステンションを有する。したがって、アンチグルココルチコイド(およびアンチ プロゲスチン)RU486は、11位に嵩高の側基を含有する(Horwitz 、K. B.Endocrine Rev. 13:146−163(1992 ))。次いでアンタゴニスト化合物は合理的に高いアフィニティー(100nM )でレセプターの埋没リガンド結合部位内に結合するが、エクステンションの機 能は転写因子の機能に要求される必要なコンフォメーションをレセプター−リガ ンド複合体が取るのを妨害するであろう。拮抗作用(これはアゴニストまたはア ンタゴニストにおいてであることができる)は多数の方法において分子レベルで それ自体発現することがあり、このような方法はHREにおけるレセプターのホ モ/ヘテロ二量体の形成の妨害、レセプターのモノマー、ホモ二量体またはホモ /ヘテロ二量体へのコアクチベーターの結合の妨害、またはそうでなければHR Eへのリガンド誘発作用により仲介されるホルモン応答性遺伝子の転写の妨害を 包含する。それらのアンタゴニスト機能をエクステンションの仮説で説明できる 、核レセプターについてのいくつかのアンタゴニスト化合物が先行技術において 存在する(また、Horwitz、K.B.、Endocrine Rev.1 3:146−163(1992)、Raunnaud、J.P.、et al. 、J.Steroid Biochem. 25:811−833(1986) 、Keiel)S.、et al.、Mol.Cell.Biol. 14:2 87−298(1994)を参照のこと)。これ らの化合物はそれらのアゴニストの相手と一緒に第10図に示されている。これ らのアンタゴニストの各々は、アゴニストまたはアゴニスト類似体のコア構造に 結合した、大きいエクステンション基を含有する。重要なことには、これらのア ンタゴニスト化合物は偶然に発見され、そして構造−機能の仮説、たとえば、エ クステンションの原理を使用して設計されなかった。 エクステンションの仮説を使用する甲状腺アンタゴニストを設計する1つの方 法は、教示の例として下記に提供されている。TR−αDimit複合体の三次 元構造を、先行技術、特に本明細書において引用された先行技術において発表さ れた構造−活性データと組み合わせて使用して、高いアフィニティーのリガンド の結合について最も重要である、下記のリガンド−レセプターの相互作用を確立 することができる。これらの相互作用の物理的図形を第6図に示す。この図形は リガンドの結合についての隔離された必須の接触を記載する。リガンドはレセプ ターの中心に埋没されているので、これらの隔離された相互作用の間の構造的間 隔もまた重要である。したがって、この系についての我々の現在の知識は、この 例について、レセプターについて新しく設計されたリガンドがサイロニンの構造 的骨格、または1原子のスペーサーにより結合された2つの置換アリール基を含 有しなくてはならないことを示す。 エクステンションの仮説により設計されたアンタゴニストの一般的構造は、T Rアンタゴニストの置換基の下記の一般的記載において例示される(式1を参照 する):R1はアニオン基、たとえば、カルボキシレート、ホスホネート、ホス フェート、サルフェートまたはサルファイトを有することができ、そして0〜3 原子のリンカーをもち、1または2以上のC、O、N、S原子を含んでなり、好 ましくは2炭素のリンカーをもつ環に接続されている。このような R1は必要に応じてアミン(たとえば、−NH2)で置換されることができる。 R3およびR5は小さい疎水性基、たとえば、−Br、−Iまたは−CH3であ る。R3およびR5は同一置換基であるか、あるいは異なることができる。R3 ’はR3およびR5の基より大きいことができる疎水性基、たとえば、−I、− CH3、−イソプロピル、−フェニル、−ベンジル、5および6環のヘテロサイ クルであることができる、R4’はドナーまたはアクセプターとして水素結合に 参加することができる基である。このような基は−OH、−NH2、および−S H含める。R5’はこの化合物をアンタゴニストとする重要なエクステンション 基である。R5’は長いアルキル(たとえば、1〜9炭素の、直鎖状もしくは分 枝鎖状の)、アリール(ベンジル、フェニルおよび置換ベンジルおよび置換フェ ニル環(たとえば、ハロゲン、アルキル(1および5炭素)および必要に応じて この環に−CH2−により接続されている)、ヘテロサイクル(たとえば、5も しくは6原子の、好ましくは5炭素および1窒素、または5炭素)であることが でき、これは必要に応じて極性(たとえば、−OH、−NH2、および−SH) 、カチオン性(たとえば、−NH3、N(CH)3)、またはアニオン性(カルボ キシレート、ホスホネート、ホスフェートまたはサルフェート)基を包含するこ とができる。R5’は、また、極性(たとえば、−OH、−NH2、および−SH )、カチオン性(たとえば、−NH3、N(CH33)、およびアニオン性(カ ルボキシレート、ホスホネート、ホスフェートまたはサルフェート)基であるこ とができる。Xは2つの芳香族環を適当に位置決めするスペーサー基である。こ の基は通常1原子のスペーサー、たとえば、O、S、SO、SO2、NH、NZ (ここでZはアルキルである)、CH2、CHOH、CO、C(CH3)OH、お よびC(CH3)(CH3)で ある。R2、R6、R2’およびR6’は−F、および−Clであることができ 、好ましくはHである。 TRリガンドは、また、置換R5’およびR3’基をもつ置換フェニル化2, 5ジヨードチロシンとして記載することができる。R5’は長鎖アルキル(たと えば、4〜9炭素の、直鎖状もしくは分枝鎖状の)、アリール(ベンジル、フェ ニルおよび置換ベンジルおよび置換フェニル環(たとえば、ハロゲン、アルキル (1および5炭素)および必要に応じてこの環に−CH2−により接続されてい る)、ヘテロサイクル(たとえば、5もしくは6原子の、好ましくは5炭素およ び1窒素、または5炭素)であることができ、これは必要に応じて極性(たとえ ば、−OH、−NH2、および−SH)、カチオン性(たとえば、−NH3、N( CH)3)、またはアニオン性(カルボキシレート、ホスホネート、ホスフェー トまたはサルフェート)基を包含するすることができる。R5’は、また、極性 (たとえば、−OH、−NH2、および−SH)、カチオン性(たとえば、−N H3、N(CH)3)、およびアニオン性(カルボキシレート、ホスホネート、ホ スフェートまたはサルフェート)基であることができる。R3’は−イソプロピ ル、ハロゲン、−CH3、アルキル(1〜6炭素)またはアリール(ベンジル、 フェニルおよび置換ベンジルおよび置換フェニル環(たとえば、ハロゲン、アル キル(1および5炭素)および必要に応じてこの環に−CH2−により接続され ている)、ヘテロサイクル(たとえば、5もしくは6原子の、好ましくは5炭素 および1窒素、または5炭素)であることができ、これは必要に応じて極性(た とえば、−OH、−NH2、および−SH)、カチオン性(たとえば、−NH3、 N(CH)3)、またはアニオン性(カルボキシレート、ホスホネート、ホスフ ェートまたはサルフェート)基を包含するすることができる 。 TRアンタゴニストは、また、修飾されたT3アゴニスト(ジフェニル構造を 有する)であることができ、ここでR5’はアルキル、アリール、5もしくは6 員のヘテロサイクル芳香族、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、アリールアルキ ル、ヘテロアリールアルキル、ポリ芳香族、ポリヘテロ芳香族、極性または帯電 した基であり、ここで前記R5’は極性または帯電した基で置換されることがで きる。R5’基は本明細書において記載するように定義される。 これらの方法を使用すると、この例のリガンドは好ましくは下記濃特性を有す る: 1.これらの化合物は高いアフィニティー(たとえば、100nM)でTRに 結合すべきである。 2.これらの化合物は天然のホルモンと同一の基本的向きでレセプターに結合 すべきである。 3.エクステンション基R5’はレセプターの活性化らせん(C−末端のらせ ん)に向かって突起すべきである。 4.適当な置換基R5’は転写を仲介するために必要なその最適な局所的構造 から活性化らせんを混乱させるべきである。 アンタゴニストは、また、いずれの時においてもフォルディングの2以上の面 をブロックするために多重エクステンションを使用して設計することができる。 TRリガンド(たとえば、超アゴニスト)は、リガンドの分子認識ドメイン上 の少なくとも1つの化学的部分と少なくとも1つのアミノ酸との相互作用を増強 するように設計(および合成)することができる。1つの方法は、T3のカルボ キシレート(R1位)をホスホネート、ホスフェート、サルフェートまたはサル ファイトで置換することによって、電荷および極性の相互作用を増強することで ある。これはArg262、Arg266およびArg228との相互作用を増 強する。Dimitが結合するとき(R1について言及する)水が占有する空間 をR1基の大きさの増加により充填することによって、リガンドの分子認識ドメ イン上の少なくとも1つの化学的部分と少なくとも1つのアミノ酸との相互作用 を増強することもできる。好ましくは、この基は結合空洞に対して補足的電荷お よび疎水性を有する。 リガンドの分子認識ドメイン上の少なくとも1つの化学的部分と少なくとも1 つのアミノ酸との相互作用を改良する他の方法は、溶液中のサイロニンリガンド の2つのフェニル環の間の二平面から成る角度のコンフォメーションを制限する ことである。溶液中で、二平面から成る角度が90°である場合、2つのフェニ ル環の平面は直交する。TR Dimit構造において、二平面から成る角度は 60°に近い。2つのフェニル環の間の角度を固定するTRリガンドの設計は、 より緊密な結合に導くであろう。このようなリガンドは、サイロニンまたは置換 サイロニン様ジフェニルのR6’またはR5位を接続することによって、作るこ とができる。環状接続の大きさは2つのフェニル環の間の角度を固定することが できる。式1について詳しく言及すると、下記の環の修飾が好ましい:1)R5 をR6’に接続し、2)R3をR2’に接続するか、あるいは3)R5をR6’に接 続しかつR3をR2’に接続する。1〜6個の原子、好ましくは2〜4個の炭素原 子または他の原子を有するアルキルまたはヘテロアルキルにより、接続を作るこ とができる。ヘテロアルキル鎖の任意の位置はN、O、PまたはSであることが できる。前記ヘテロアルキル鎖に沿ったSおよびPヘテロ原子は、それらの可能 な任意の酸化状態である。アルキルまたはヘテロアルキル鎖に沿ったNヘテロ原 子または任意の炭素は、1または2以上のZ置 換基を有することができ、ここでZはアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘ テロアリール、5もしくは6員のヘテロサイクル芳香族である。これらの化合物 は特許請求することができるが、ただし式1はこの出願の提出日における先行技 術の化合物を包含しない。 また、架橋酸素の区域におけるTRリガンドとLBDとの間の未充填空間を充 填する化学的修飾を選択することによって、リガンドの分子認識ドメイン上の少 なくとも1つの化学的部分と少なくとも1つのアミノ酸との相互作用を増強させ ることができる(たとえば、T3、triacまたはDimitにおいて)。し たがって、エーテル酸素を置換する、より軽い、より大きい部分は結合を増強す ることができる。このようなリンカーはモノ−またはgem−二置換炭素基であ ることができる。酸素とほぼ同一の大きさであるが、より大きい疎水性をもつ基 、ならびに小さい、疎水性基は、二置換炭素について好ましい。サイロニンホルモンレセプターについてのTR−αおよびTR−βの選択性 本明細書において記載する方法を使用して、ベータTRよりもアルファに選択 的に結合するリガンドを設計することができる。ラットTR−αLBDのX線結 晶学的構造は、このような設計の洞察を提供する。 三次元構造はリガンド結合空洞におけるTR−αとTR−βとの間の主要な差 がTR−αにおいてアミノ酸Ser277(側基−CH2OHをもつ)にあるこ とを明らかにし、そしてその対応する残基はヒトTR−βにおいて331、アス パラギン(側基−CH2CONH2をもつ)である。ヒトTR−β中の側鎖はより 大きく、帯電しており、異なる水素結合ポテンシャルを有し、これによりこの差 を区別する化合物の合成が可能である。 たとえば、TRαとtriacとの複合体において、Ser277はリガンド の結合に参加しない。Ser277(ベータにおいてAsn331)についての 役割の非存在は、アルファおよびベータイソ型に対するtriacの等しいアフ ィニティーと一致し、アルファ/ベータ選択性がSer277のAsn331へ のアミノ酸の置換およびArg228との相互作用にあるという論点を支持する 。 リガンドの設計により、これらの差はβ−選択的リガンドについて、下記の差 のいくつかまたはすべてを利用すべきであることを意味する: 1.より大きい側鎖アスパラギンの存在。 2.強い水素結合アクセプターを提供する側鎖上のカルボニル基の能力。 3.2つの水素結合ドナーを提供する側鎖上のアミド基の能力。 4.T3ポケットの中に捕捉された水を認識する極性の調節。 薬学的設計により、これらの差はα−選択的リガンドについて、下記の差のい くつかまたはすべてを利用すべきであることを意味する: 1.より小さい側鎖の存在。 2.弱い水素結合ドナーを提供する−CH2OH側基上のヒドロキシル側鎖上 のカルボニル基の能力。 3.T3ポケットの中に捕捉された水を認識する極性の調節。 双方の場合において、これらの差を多数の方法において利用することができる 。たとえば、新規な有機分子、たとえば、Biosym−MSIからのLUDI の構築のためのソフトウェアセットとともに、それらの差を使用することもでき る。治療方法 式Iの化合物は医学的治療において有用であり、下記の試験において証明する ことができる生物学的活性を示す: (i) ミトコンドリアα−グリセロホスフェートデヒドロゲナーゼ(GPD H:ECl.1.99.5)の誘導。このアッセイは特に有用である。なぜなら 、ある種、例えば、ラットにおいて、それは応答性組織、たとえば、肝臓、腎臓 および心臓において密接に関係する方法で甲状腺ホルモンおよび甲状腺類似性物 質により特異的に誘導されるからである(Westerfieldc,.W.W .、Richert、D.A.およびRuegamer、W.R.、Endoc rinology、 1965、77、802)。このアッセイは化合物の甲状 腺ホルモン様作用のラットにおける直接的測定を可能とし、特に心臓に対する直 接的甲状腺ホルモン様作用の測定を可能とする; (ii) 全身体酸素消費の増加により測定した、基礎代謝速度の増加(たと えば、Barker et al.、Ann.N.Y.Acad.Sci.86 :545−562(1960)を参照のこと); (iii) 前もって甲状腺類似性物質を投与された動物から単離した心房の 拍動速度の刺激(たとえば、Stephan etal.、Biochem.P harmacol.(1992)13:1969−1974;Yokoyama et al.、J.Med.Chem.38:695−707(1995)を 参照のこと); (iv) コレステロールオキシダーゼキットを使用して測定した、合計の血 漿コレステロールレベルの変化(たとえば、theMerck CHODヨウ素 比色キット。また、Stephanet al.(1992)を参照のこと)。 (v) 超遠心により分離されたリポタンパク質画分中のLDL(低密度リポ タンパク質)およびHDL(高密度リポタンパク質)コレステロールの測定;お よびp(vi)酵素的色試験、たとえば、Merck System GPO− PAP法を使用して測定した、合計の血漿トリグリセリドのレベルの変化。 式Iの化合物は、これらの試験において選択的甲状腺類似活性を示すことを見 出すことができる。 (a) 心臓GPDHレベルを有意に変更しない投与量において被験動物の代 謝速度を増加させ、そして肝臓GPDHレベルを上昇させることによる。 (b) 心臓GPDHレベルを有意に変更しない投与量において血漿コレステ ロールおよびトリグリセリドのレベル、およびLDL/HDLコレステロールの 比を低下させることによる。 したがって、治療において、ある組織における甲状腺ホルモンの作用を選択的 に模擬すると同時に、心臓に対する直接的甲状腺類似作用をほとんどまたはまっ たくもたない化合物により軽減することができる症状の治療において、式Iの化 合物を使用することができる。たとえば、心臓GPDHレベルを有意に変更しな い投与量において肝臓GPDHレベルおよび代謝速度を上昇させる式Iの化合物 は、肥満症の治療において適用される。 式1のアゴニストは、心臓GPDHレベルを有意に変更しない投与量において 合計の血漿コレステロール、LDL−コレステロール/HDL−コレステロール の比およびトリグリセリドのレベルを低下させ、一般的抗高脂血症(抗高リポタ ンパク質血症)剤として使用するために、すなわち、血漿脂質(コレステロール およびトリグリセリド)レベルが増加した患者の治療において適用される。さら に、血漿コレステロールおよびトリグリセリドに対するこの作用に かんがみて、それらは特異的抗高コレステロール血症剤および抗高トリグリセリ ド血症剤として使用するために適用される。 血漿脂質レベルが高い患者は、血漿コレステロールおよび/またはトリグリセ リドの濃度が高い結果、冠状心臓疾患またはアテローム性動脈硬化症の他の発現 を発生させる危険にあると考えられる。 さらに、LDL−コレステロールはアテローム性動脈硬化症を誘発するリポタン パク質であると考えられ、そしてHDL−コレステロールはコレステロールを血 管壁から肝臓に輸送し、アテローム性動脈硬化症のプラークの蓄積を防止すると 考えられるので、LDL−コレステロール/HDL−コレステロールの比を低下 させる抗高脂血症剤は、抗アテローム性動脈硬化症剤として適用される(米国特 許第4,826,876号および米国特許第5,466,861号明細書は引用 することによって本明細書の一部とされる)。 本発明は、また、治療を必要とする動物に、選択的甲状腺類似活性を生成する ために有効量の式Iの化合物またはその薬学上許容される塩を投与することから なる、心臓を除外するある組織において選択的甲状腺類似活性を生成する方法を 提供する。 本発明は、また、本発明の化合物またはその薬学上許容される塩を適当に投与 することによって、血漿脂質のレベルを低下する方法およびLDL−コレステロ ール/HDL−コレステロールの比を低下する方法に関する。 さらに、式Iの化合物は、心臓機能が弱化した患者において甲状腺ホルモンの 置換する治療において適用することができる。 治療的使用において、本発明の化合物は通常標準的医薬組成物の形態で投与さ れる。 したがって、本発明は、他の面において、式Iの化合物またはその薬学上許容 される塩と、薬学上許容される担体とを含んでなる医 薬組成物を提供する。このような組成物は、経口、非経口または経直腸投与に適 当な組成物を包含する。医薬組成物 経口的に投与したとき活性である式Iの化合物およびそれらの薬学上許容され る塩は、液体、たとえば、シロップ剤、懸濁液または乳濁液、錠剤、カプセル剤 およびロゼンジとして処方することができる。 液状組成物は、一般に、1または2以上の適当な液状担体、たとえば、エタノ ール、グリセリン、ソルビトール、非水性溶媒、たとえば、ポリエチレングリコ ール、油または水中の化合物または薬学上許容される塩の懸濁液または溶液から 成り、懸濁剤、保存剤、界面活性剤、湿潤剤、香味剤または着色剤を含むであろ う。また、液状処方物を再構成粉末から調製することができる。 たとえば、活性化合物、懸濁剤、スクロースおよび甘味剤を含有する粉末を水 で再構成して懸濁液を形成することができ、そしてシロップ剤は活性成分、懸濁 剤、スクロースおよび甘味剤を含有する粉末から調製することができる。 錠剤の形態の組成物は、固体状組成物を調製するために日常的に使用されてい る1または2以上の任意の薬学上許容される担体を使用して調製することができ る。このような担体の例は、ステアリン酸マグネシウム、澱粉、ラクトース、ス クロース、微結晶質セルロースおよび結合剤、たとえば、ポリビニルピロリドン を包含する。 また、錠剤は着色薄膜コーティングを有するか、あるいは1または2以上の担体 の一部分として着色剤を含有することができる。さらに、活性化合物を親水性ま たは疎水性マトリックスを含んでなる錠剤として調節放出性投与形態で処方する ことができる。 カプセルの形態の組成物は、日常的カプセル化法を使用して、た とえば、活性化合物および賦形剤を硬質ゼラチンカプセルの中に入れることによ って製造することができる。また、活性化合物および高分子量ポリエチレングリ コールの半固体状マトリックスを製造し、硬質ゼラチンカプセルの中に充填する ことができるか、あるいはポリエチレングリコール中の活性化合物の溶液または 食用油、たとえば、液状パラフィンまたは精留ヤシ油中の懸濁液を製造し、軟質 ゼラチンカプセルの中に充填することができる。非経口的に投与したとき活性で ある式Iの化合物およびそれらの薬学上許容される塩を、筋肉内または静脈内投 与のために処方することができる。 筋肉内投与のために典型的な組成物は、油、たとえば、落花生油またはゴマ油 中の活性成分の懸濁液または溶液から成るであろう。 静脈内投与のために典型的な組成物は、たとえば、活性成分、デキストロース、 塩化ナトリウム、補助溶媒、たとえば、ポリエチレングリコールおよび、必要に 応じて、キレート剤、たとえば、エチレンジアミン四酢酸および酸化防止剤、た とえば、メタ重亜硫酸ナトリウムを含有する無菌の等張水溶液から成るであろう 。また、この溶液を凍結乾燥し、次いで投与直前に適当な溶媒で再構成すること ができる。 経直腸投与したとき活性である構造(1)の化合物およびそれらの薬学上許容 される塩は、坐剤として処方することができる。典型的な坐剤処方物は、一般に 、活性成分および結合剤および/または滑剤、たとえば、ゼラチンまたはカカオ バターまたは他の低融点の植物油または合成ワックスまたは脂肪から成るであろ う。 局所的に投与したとき活性である式Iの化合物およびそれらの薬学上許容され る塩は、経皮用組成物として処方することができる。 このような組成物は、たとえば、裏装、活性化合物の溜、コントロール膜、ライ ナーおよび接圧接着剤を含む。 式Iの化合物の典型的な1日量は、個々の要求、治療すべき症状および投与の ルートに従い変化する。適当な投与量は、一般に0.001〜10mg/kgの 受容体の体重/日の範囲である。 この一般的投与量範囲内で、式Iの化合物が、心臓にほとんどまたはまったく 直接的に作用しないで、血漿コレステロールのレベルを低下させかつ代謝ラット を上昇させる投与量を選択することができる。一般に、しかち非限定的に、この ような投与量は0.5〜10mg/kgの範囲であろう。 さらに、この一般的投与量範囲内で、式Iの化合物が、代謝ラットを上昇させ ないで、血漿コレステロールのレベルを低下させかつ心臓にほとんどまたはまっ たく直接的に作用しない投与量を選択することができる。一般に、しかち非限定 的に、このような投与量は0.001〜0.5mg/kgの範囲であろう。 前述の2サブ範囲は相互に排除されないこと、および特定の投与量において直 面する特定の活性は使用する式Iの化合物の特質に依存するであろうことを理解 すべきである。 好ましくは、式Iの化合物は単位投与形態、たとえば、錠剤またはカプセル剤 であるので、患者は単一の投与量を自己投与することができる。一般に、単位投 与量は0.05〜100mgの範囲の式Iの化合物を含有する。好ましい単位投 与量は0.05〜10mgの式Iの化合物を含有する。 活性成分は1日1〜6回投与することができる。したがって、1日量は一般に 0.05〜600mg/日の範囲である。 好ましくは、1日量は0.05〜100mg/日の範囲である。 最も好ましくは、0.05〜5mg/日である。 実施例 実施例1−TRリガンドの合成 多数のTRリガンドはこの分野において知られており、T4(サイロキシン) 、T3、T2およびTS−9を包含する。Jorgensen、Thyroid Hormones and Analogs、 in6 Hormonal Proteins andPeptides,Thyroid Hormone s 107−204(Choh Hao Li編、1978) (引用すること によって本明細書の一部とされる)を参照のこと。 いくつかのTRリガンドの合成を後述する。TS1、TS2、TS3、TS4、TS5の合成 TS1、TS2、TS3、TS4およびTS5およびそれらの類似体のすべて は、T3(3,5,3’−トリヨード−L−サイロニン)、T4(サイロキシン )および3,5−ジヨードサイロニンを包含する任意のサイロニン類似体の窒素 原子の簡単なアシル化により製造することができる。TS1およびTS2は、T 3を、それぞれ、Ph2CHCO2NHS(N−ヒドロキシスクシンイミド−2, 2−ジフェニルアセテート)およびC1633CO2NHSと反応させることによ って合成される。TS3はT3をFMOC−Cl(フルオレニルメチルオキシカ ルボニルクロライド)と反応させることによって合成される。TS4はT3をt BOC2O(tBO無水物またはジ−t−ブチルジカーボネート)と反応させる ことによって合成される。TS5は、R1 3位に−Iの代わりに−Hを有すること によってTS1−4と異なり、3,5−ジヨードサイロニンをtBOC2Oと反 応させることによって合成される。TS1、TS2、TS3、TS4およびTS 5についての一般的反応スキームは第11図に描写されている。この反応スキー ムにおいて、TS5およびその前駆体の双方はR1 3位にヨウ素の代わりに水素を 有すること に注意すべきである。TS6およびTS7の合成 TS6はTS5をパラニトロフェニルイソシアネートと反応させることによっ て合成される。TS7はTS6をTFA(トリフルオロ酢酸)(これはtBOC 基を切り放す)と反応させることによって合成される。これらの反応は、当業者 の誰によっても実施できる簡単な有機合成反応である。TS6およびTS7の合 成スキームは第12図に要約されている。TS8の合成 TS8はトリエチルアミンおよび任意のアミド形成縮合試薬、たとえば、TB TU(ヒドロキシベンズトリアゾレウロニウムテトラフルオロボレート)または HBTU(ヒドロキシベンズトリアゾレウロニウムヘキサフルオロホスフェート )の存在において、TS5およびPh2CHNH2(ジフェニルメチルアミン)と 反応させることによって合成される。TS8の合成スキームは第13図に描写さ れている。3,5−ジヨード−3’イソプロピルサイロニン誘導体の合成 アンタゴニストのあるクラスを設計するために、3’位における疎水性基なら びに5’位におけるエクステンションを有することが重要である。3’位におけ る好ましい疎水性基は、メチル、ベンジル、フェニル、ヨード、およびヘテロサ イクルの構造を包含する。 3,5−ジヨード−3’−イソプロピル−5’−置換サイロニンの合成を後述す る。提供される実施例にTS10化合物を合成する特定の工程を記載するが、当 業者はこの一般的反応スキームを使用して、5’位にエクステンションを有する ことによって特性決定される3,5−ジヨード−3’−イソプロピル−5’−置 換サイロニン誘導体を合成することができる。既知の有機合成技術を使用して、 このクラスの追加の化合物を合成することができる。 TS10の合成を後述し、第14図に描写する。TS10の反応スキームにお いて使用する数字は、各工程についての反応生成物を示し、括弧内に記載されて いる。 2−ホルミル−6−イソプロピルアニソール(1): 2−ホルミル−6−イ ソプロピルアニソール(10.0g、61mmol)[Carsiraghi、 et al.JCS Perkin I、1862(1980)(引用すること によって本明細書の一部とされる)により製造された]を、丸底フラスコ内の5 0mlのTHFおよび50mlのDMF中の水素化ナトリウム(3.7g、15 3mmol)の懸濁液に滴下する。この添加は発熱反応を発生させ、灰色固体状 物を形成させる。次いでヨウ化メチル(26.0g、183mmol)を滴下し 、反応混合物を室温において5時間撹拌する。反応混合物を20mlの水で急冷 し、次いで500mlの水中に注ぎ、エーテル(2×300ml)で抽出する。 エーテル層を一緒にし、水(5×1000ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで 乾燥し、真空濃縮すると、10.2g(94%)の標題化合物が得られ、これは 下記の1H NMR(CDCl3)特性を有する:d10.30(s、1H)、7 .63(d、1H、J=3Hz)、7.50(d、1H、J=3Hz)、7.1 3(t、1H、J=3Hz)、3.18(s、3H)、3.31(heptet 、1H、J=7.5Hz)、1.19(d、6H、J=7.5Hz)。 2−(2−ヒドロキシノニル)−6−イソプロピルアニソール(スキームに示 されていない): 塩化オクチルマグネシウム(8.4ml、 16.9mmo l、 2.0M)を、−78℃において10mlのTHF中のI(1.5g、8 .4mmol)の溶液に滴下する。反応混合物を室温に加温しながら2時間撹拌 する。反応混合物 を50mlのエーテルで希釈し、50mlの水中に注ぐ。エーテル層をブライン (1×50ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空濃縮する。フラッシ ュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%エーテル/ヘキサン→15%エーテ ル/ヘキサン)は734mg(30%)の標題化合物が得られ、これは下記の1 H NMR(CDCl3)特性を有する:d7.33−7.10(m、3H)、 5.00(br、s、1H)、3.81(s、3H)、3.33(heptet 、1H、J=7Hz)、1.90−1.19(m、14H)、0.86(t、3 H、J=6.5Hz);HRMS(EI)、実測値:292.2404;計算値 :292.2402。 2−ノニル−6−イソプロピルアニソール(2): 化合物2(663mg、 2.3mmol)を5mlのエタノールおよび5mlの酢酸の溶液中に溶解し、 スパチュラ先端の炭素担持パラジウム触媒を添加する。次いで反応混合物に水素 ガス(簡単なバルーンおよび針を使用する)を供給し、この混合物を室温におい て一夜撹拌する。次の日に、反応混合物をエーテル(100ml)中に注ぎ、エ ーテル層を飽和重亜硫酸ナトリウム溶液(3×100ml)で抽出する。エーテ ル層wo硫酸ナトリウムで乾燥し、真空濃縮すると、581mg(91%)の( 2)が得られ、これは下記の1H NMR(CDCl3)特性を有する:d7.1 4−7.00(m、3H)、3.75(s、3H)、3.36(heptet、 1H、J=6.8Hz)、2.63(t、2H、J=7.5Hz)、1.68− 1.15(m、14H)、0.86(t、3H、J=5.5Hz);HRMS( EI)、質量、実測値:276.2459;計算値:276.2453。 サイロニン付加物(4): 発煙硝酸(0.071ml)を−5℃に冷却した 0.184mlの無水酢酸に添加する。ヨウ素(66 mg)をこの混合物に添加し、次いでトリフルオロ酢酸(0.124ml)を添 加する。この混合物を室温に加温しながら1時間撹拌し、この時点においてヨウ 素のすべては溶解する。次いで反応混合物を真空濃縮すると、油状半固体状物が 得られる。残留物を0.7mlの無水酢酸中に溶解し、−20℃に冷却する。1 .2mlの無水酢酸および0.58mlのTFA中のアニソール(2)(581 mg、2.1mmol)の溶液を滴下する。反応混合物を−20℃において1時 間撹拌し、次いで室温に加温しながら一夜撹拌する。この混合物を水と塩化メチ レンとの間に分配する。塩化メチレン層を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空濃縮す ると、ヨードニウム塩(3)が油状物として得られる。この物質を精製または特 性決定せず、カップリング反応に直接導入する。 N.LewisおよびP.Wallbank、Synthesis 1103 (1987)(引用することによって本明細書の一部とされる)に従い製造され たN−トリフルオロアセチル−3,5−ジヨードチロシンメチルエステル(55 2mg、1.0mmol)および上記からの粗製ヨードニウム塩(3)のすべて を5mlの無水エタノール中に溶解する。ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ カン(DBU)(183mg、1.2mmol)およびスパチュラ先端の銅−青 銅を添加し、生ずる混合物を室温において一夜撹拌する。次の日に、反応混合物 を濾過し、濾液を真空濃縮する。粗残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シ リカゲル、10%酢酸エチル/ヘキサン)により精製すると、30mg(4%) の保護されたサイロニン付加物(4)が得られる。 脱保護されたサイロニン(TS10): 脱保護されたサイロニン4(30m g、0.04mmol)を2.25mlの酢酸と2.25mlの49%臭化水素 酸との混合物中に溶解する。反応混合物 を5時間加熱還流させる。反応混合物を室温に冷却し、溶媒を真空除去する。水 を添加して油状残留物を粉砕して灰色固体状物にする。この固体状物質を濾過し 、水で洗浄し、P25で真空乾燥すると、24mg(81%)の標題化合物、T S10、が得られ、これは下記の1H NMR(CDCl3)特性を有する:d7 .57(s、1H)、6.86(s、1H)、6.45(s、1H)、6.34 (s、1H)、4.81(m、1H)、3.86(s、3H)、3.71(s、 3H)、3.33−3.05(m、3H)、2.58−2.47(m、2H)、 1.62−0.76(m、23H);MS(LSIMS):M+=817.0。 前述したように、当業者はこの反応スキームを変更して、3,5−ジヨード− 3’イソプロピルサイロニン誘導体により特徴づけられる化合物のクラスを合成 することができ、ここで(1)3’イソプロピル基をメチル、ベンジル、フェニ ル、ヨード、およびヘテロサイクルの構造を包含する疎水性基で置換することが でき、そして(2)広範な種類のアルキル基、平らなアリール、ヘテロサイクル 基、または極性および/または帯電した基を包含する化学的構造物を5’位に組 込むことができる。 上記反応スキームにおけるアルデヒド(1)は融通性のある合成中間体であり 、これは最終のサイロニン誘導体の5’位に種々の化学的部分の取り付けを可能 とする。さらに、種々の化学的反応を使用して化学的部分を取り付けることがで きる。これらの反応はこの分野においてよく知られており、アルデヒドへの有機 金属の付加(グリニヤール試薬、オルガノリチウム、およびその他を包含する) 、第一級または第二級アミンとのアルデヒドの還元的アミド化反応、およびリン イリドまたは安定化ホスフェートアニオンとのウィッティッヒオレフィン化反応 を包含する。他の可能性は、5’位にお けるエーテル化反応を可能とするアルデヒドのベンジルアルコールへの還元を包 含する。前述したように、これらの方法により、最終サイロニン誘導体の5’位 に広範な種類のアルキル基、平らなアリール、ヘテロサイクル基、または極性お よび/または帯電した基を包含する化学的構造物を5’位に組込むことができる 。3,5−ジブロモ−4−(3’,5’−ジイソプロピル−4’−ヒドロキシフェ ノキシ)安息香酸(化合物11)の合成 (a)2,6−ジイソプロピルフェノール(20g、0.11mol)、炭酸 カリウム(62g、0.45mol)、アセトン(160ml)およびヨウ化メ チル(28ml、0.45mol)の混合物を3日間還流させる。反応混合物を セライトを通して濾過し、蒸発させ、エーテル中に溶解し、1M水酸化ナトリウ ムで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮すると、15.1g(0.0 8ml、70%)の2,6−ジイソプロピルアニソールがわずかに黄色の油状物 として得られる。 (b)発煙硝酸(12.4ml、265mmol)を、ドライアイス/四塩化 炭素浴中で冷却する31.4mlの無水酢酸に滴下する。ヨウ素(11.3g、 44.4mmol)を一度に添加し、次いでトリフルオロ酢酸(20.5ml、 266mmol)を滴下する。ヨウ素が溶解するまで、反応混合物を室温におい て撹拌する。 容器の中に窒素をフラッシュすることによって、窒素酸化物を除去 する。反応混合物を濃縮し、残留物を126mlの無水酢酸中に溶解し、ドライ アイス/四塩化炭素浴中で冷却する。撹拌した溶液に、150mlの無水酢酸お よび22.6mlのトリフルオロ酢酸中の2,6−ジイソプロピルアニソール( 51g、266mmol)を滴下する。反応混合物を室温において一夜放置し、 次いで濃縮する。残留物を150mlのメタノール中に取り、150mlの10 %水性重亜硫酸ナトリウム溶液および1リットルの2M四フッ化ホウ素ナトリウ ム溶液で処理する。沈澱が凝集した後、石油エーテルを添加し、上清をデカント する。沈澱を石油エーテルで粉砕し、濾過し、石油エーテルで洗浄し、室温にお いて真空乾燥する。これにより、34g(57mmol、65%)のビス(3, 5−ジイソプロピル−4−メトキシフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレ ートが白色固体状物として得られる。 (c)250mlのメタノール中の3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ安息香 酸(12g、40.5mmol)の撹拌した溶液に、塩化チオニル(3ml)を 滴下する。反応混合物を5日間還流させ、水を添加し、沈澱した生成物を濾過す る。残留物を酢酸エチル中に溶解する。水相から、メタノールを濃縮により除去 する。次いで水相を塩化ナトリウムで飽和させ、酢酸エチルで抽出する。一緒に した有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮する。これにより、12 .5g(40.5mmol、100%)の3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシメ チルベンゾエートが白色結晶質固体状物として得られる。 (d)工程bおよびcにおいて得られた生成物を、下記のプロトコールに従い 互いに反応させる。0℃の7mlのジクロロメタン中のビス(3,5−ジイソプ ロピル−4−メトキシフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート(2.8 6g、4.8mmol)お よび銅青銅(0.42g、6.4mmol)に、5mlのジクロロメタン中の3 ,5−ジブロモ−4−ヒドロキシメチルベンゾエート(1.0g、3.2mmo l)およびトリエチルアミン(0.36g、3.5mmol)の溶液を滴下する 。反応混合物を暗所で8日間撹拌し、次いでセライトを通して濾過する。濾液を 濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、97:3石油エーテ ル/酢酸エチル)により精製すると、0.62g(1.2mmol、39%)の 3,5−ジブロモ−4−(3’,5’−ジイソプロピル−4’−メトキシフェノ キシ)メチル安息香酸が固体状物として得られる。 (e)工程dからの生成物(0.2g、0.4mmol)を2mlのジクロロ メタン中に溶解し、窒素雰囲気下に置き、−40℃に冷却する。撹拌した溶液に 、1MのBBr3(1.2ml、1.2mmol)を滴下する。反応混合物を室 温に到達させ、次いで一夜放置する。それを0℃に冷却し、次いで水で加水分解 する。濃縮によりジクロロメタンを除去し、水相を酢酸エチルで抽出する。有機 相を1M塩酸およびブラインで洗浄する。次いでそれを硫酸マグネシウムで乾燥 し、濾過し、濃縮する。残留物をクロマトグラフィー(シリカ、96:3.6: 0.4ジクロロメタン/メタノール/酢酸)にかけると、93mg(0.2mm ol、51%)の3,5−ジブロモ−4−(3’,5’−ジイソプロピル−4’ −ヒドロキシフェノキシ)安息香酸が白色固体状物として得られる。1H nm r(CDCl3)δ1.23(d、12H、メチル)、3.11(m、2H、C H)、6.50(s、2H、2,6−H)、8.33(s、2H、2’,6’− H)。 いくつかのTRリガンドの構造を表1および第15図に示す。 式1 * SKFからの先行技術の化合物 −Φ フェニル −ΦpNO2 パラニトロフェニル実施例2−TRリガンドのレセプターの結合のアッセイ 合成されたTRリガンドが甲状腺レセプター(TR)に結合する能力を試験す るために、下記の文献に記載されているラット肝臓核 および1251およびT3から製造されたTRを使用して、TRに対するTRリガ ンドの結合アフィニティーをアッセイする:J.D.Apriletti、J. B.BaxterおよびT.N.Lavin、J.Biol.Chem.263 :9409−9417(1988)。Apriletti(l995)およびA priletti(1988)により記載されている方法を使用して、見掛けの Kdを計算する。見掛けのKdは表2に表示されている。見掛けのKd(App .Kd)は、0.21mlの体積の緩衝液E(400mMのKCl、200mM のリン酸カリウム、pH8.0、0.5mMのEDTA、1mMのMgCl2、 10%のグリセロール、1mMのDTT)中において、1nMのアッセイすべき 試料、[125I]T3、および50μg/mlのコアヒストンの存在において測定 される。4℃において一夜インキュベートした後、0.2m1のインキュベーシ ョン混合物を緩衝液Eと平衡化したQuick−Sep Sephadex G −25カラム(2.7×0.9cm、1.7mlのべッド体積)上に負荷する。 タンパク質結合[125I]T3の排除されたピークを1mlの緩衝液Eで溶離し、 試験管中に集め、計数する。合計の結合から非特異的結合を減ずることによって 、比T3結合を計算する。+: RIP−140結合 −: RIP−140結合 nd: 測定せず実施例3−TRリガンドによる核タンパク質のコアクチベーションの増加 核活性化タンパク質RIP−140(核レセプターに結合できる核タンパク質 、たとえば、エストロゲンレセプター)へのTRの結合能力を試験するために、 TRリガンドをTRにリガンドさせ、次いでV.Cavailles et a l.、EMBO J.14(15):3741−3751(1995)(これは 引用することによって本明細書の一部とされる)に記載されているようにRIP −140とインキュベートした。このアッセイにおいて、355− RIP−140タンパク質はリガンデッドTRに結合するが、アンリガンデッド TRに結合しない。多数のTR−355リガンドは表2に示すようにRIP−1 40を活性化することができる。実施例4−培養した細胞におけるTRリガンドの結合およびTR活性化 細胞の環境における転写のTR活性化を試験するために、作用可能に連鎖され たTR DNA結合配列を有するレセプター遺伝子、すなわち、クロラムフェニ コールトランスフェラーゼ(「CAT」)を活性化する能力について、TRリガ ンドをアッセイする。それぞれ、CCまたはL937細胞(ATCCから入手可 能である)を使用することができる。このようなアッセイにおいて、TRリガン ドは細胞膜を横切り、TRに結合し、TRを活性化し、引き続いてTRはCAT 遺伝子から上流のTR DNA結合領域に結合することによって、CATの遺伝 子転写を活性化する。本明細書および文献に記載されているように種々の濃度に おけるCAT遺伝子の活性化を評価することによって、半最大遺伝子活性化の有 効濃度(EC50)を決定する。CAT遺伝子活性化実験の結果を表2に示す。CAT遺伝子活性アッセイ ラット下垂体細胞系統、GC細胞(内因性甲状腺ホルモンレセプター(TR) を含有する)またはU937細胞(この分野において知られているように発現さ れた外因性TRを含有する)において、甲状腺ホルモン(3,5,3’−トリヨ ード−L−サイロニン、T3)およびTRリガンドに対する機能的応答を評価す る。10cmの皿において10%の新生児ウシ血清、2mMのグルタミン、50 単位/mlのペニシリンおよび50μg/mlのストレプトマイシンを含有する RPMI 1640中でGC細胞を増殖させる。トランスフェクションのために 、細胞をトリプシン処理し、緩衝液(P BS、0.1%のグルコース)中に再懸濁させ、0.5mlの緩衝液(15±5 ×106細胞)中のTREtkCAT血漿(l0mg)またはファージと混合し 、0.33kVおよび960mFにおいてBio−Rad遺伝子パルサーを使用 してエレクトロポレートする。TREtkCAT血漿は、CAT(tkCAT) コーディング配列に連鎖した最小(−32/+45)チミジンキナーゼプロモー ターから直ぐ上流のpUCl9ポリリンカーのHindIII部位においてクロ ーニングされたT3応答要素(AGGTCAcaggAGGTCA)の2コピー を含有する。エレクトロポレーション後、細胞を成長培地(10%木炭処理し、 ホルモン除去した、新生児ウシ血清を含有するRPMI)の中にプールし、6ウ ェルの皿の中にプレートし、エタノールまたはホルモンで処理する。下記の文献 に記載されているように、CAT活性を24時間後に測定する:D.C.Lei tman、R.C.J.Ribeiro、E.R.Mackow、J.D.Ba xter、B.L.West、J.Biol.Chem.266、9343(1 991)、これは引用することによって本明細書の一部とされる。T3の存在または非存在におけるDR4−ALPリポーター遺伝子の転写調節に 対するTS−10の作用 TRAF細胞の特性: TRAFa1は、ヒト甲状腺ホルモンレセプターα1を コードする発現ベクターおよびDR4−ALPリポーターベクターで安定に形質 転換されたCHOK1細胞である;TRAFb1は、ヒト甲状腺ホルモンレセプ ターβ1をコードする発現ベクターおよびDR4−ALPリポーターベクターで 安定に形質転換されたCHOK1細胞である。T3の存在または非存在におけるDR4−ALPリポーター遺伝子の転写調節に 対する化合物TS−10の作用の解釈 TRAFa1リポーター細胞: TS−10単独(白抜き円)は、T3による最 大作用のほぼ27%のまでの、ALPリポータータンパク質の発現の部分的活性 化を誘発する。T3の存在において(充填した円)、TS−10は弱いアンタゴ ニスト作用を有する。TS−10のアゴニスト作用についてのEC50濃度およ びそのT3アンタゴニスト作用についてのEC50濃度は、それぞれ、第18図 に示されている。第18図において 、点線を有する白抜きおよび充填の円は、光学密度として右の y軸に表示された、毒性マーカー(MTS/PMS)に対するTS−10/T3 の投与量依存性作用、ミトコンドリア中のテトラゾリウム塩の減少を示す。MT S−PMSマーカーに対するTS−10の明らかな毒性作用は存在しないが、そ れぞれ、T3の非存在および存在の双方においてTS−10の最高濃度(32m M)において、光学顕微鏡下に見ることができるように、細胞の形態に対する明 瞭な作用が存在する(図示せず)。TRAFb1リポーター細胞: TS−10単独(白抜き円)は、天然の甲状腺 ホルモンT3による最大作用のほぼ35%までの、ALPリポータータンパク質 の発現の部分的活性化を誘発する。TS−10のアゴニスト作用についてのEC 50濃度は第19図に示されている。T3の存在において(充填した円)、TS −10は、いずれかと言えば、ALPリポータータンパク質の発現に対してT3 のわずかな増強を示す。使用した最高濃度(32mM)におけるTS−10のT 3阻害作用は、T3拮抗作用よりむしろ毒性作用である。第19図において 、点線を有する白抜きおよび充填の円は、光学密度として右の y軸に表示された、毒性マーカー(MTS/PMS)に対するTS−10/T3 の投与量依存性作用、ミトコンドリア中 のテトラゾリウム塩の減少を示す。MTS−PMSマーカーに対するTS−10 の明らかな毒性作用は存在しないが、それぞれ、T3の非存在および存在の双方 においてTS−10の最高濃度(32mM)において、光学顕微鏡下に、細胞の 形態に対する明瞭な作用を観察することができる(図示せず)。HepG2(HAF18)リポーター細胞: TS−10単独(白抜き円)は、 T3による最大作用の50%よりわずかに高い、ALPリポータータンパク質の 発現の部分的活性化を誘発する。TS−10のアゴニスト作用についてのEC5 0濃度は第20図に示されている。T3の存在において(充填した円)、TS− 10は作用を示さない、すなわち、T3拮抗作用およびT3に対する増強/加法 的作用を示さない。点線を有する白抜きおよび充填の円は、光学密度として右の y軸に表示された、毒性マーカー(MTS/PMS)に対するTS−10/T3 の投与量依存的作用、ミトコンドリア中のテトラゾリウム塩の減少を示す。使用 したTS−10/T3のいずれの濃度においても、光学顕微鏡下に観察できるよ うに、MTS/PMSマーカーまたは細胞の形態に対するTS−10の明らかな 毒性作用は存在しない。実施例5−T3およびtriacによるTR LBDへの[125I]T3の結合に ついてのヒトTR−αおよびヒトTR−βの競合の比較 薬剤triacは甲状腺ホルモンのアゴニストである。triacは3,5, 3’−トリヨードサイロ酢酸であり、Jorgensen、Thyroid H ormones and Analogs in 6 Hormonal Pr oteins and Peptides,Thyroid Hormones 、150−151(1978)に記載されている。triacの代わりに使用で きる他の化合物は、3,5−ジヨード−3’−イソプロピルサイロ酢酸である。 競合アッセイを実施して、非標識化T3またはtriacによるヒトTR−αま たはヒトTR−βとの結合からの、[125I]T3の置換を比較する。このような アッセイの結果を第16図に描写する。 1nMの[125I]T3、30fmolのヒトTR−α(白抜きの記号)または TR−β(充実の記号)、および種々の濃度の競合する非標識化T3(円)また はtriac(三角形)を含有する標準的結合反応物を調製する。アッセイは二 重反復実験において実行する。 TRに結合する[125I]T3のスキャッチャード分析 ヒトTR−α(左のパネル)またはヒトTR−β(右のパネル)を、増加する 濃度の[125I]T3の存在においてT3の結合についてアッセイする。見掛けの 平衡の解離定数(αについて20pMおよびβについて67pM)を線形回帰分 析により計算し、第7図に描写する。 3,5−ジブロモ−4−(3’,5’−ジイソプロピル−4’−ヒドロキシフ ェノキシ)安息香酸はTR−α選択的合成リガンドである。 3,5−ジブロモ−4−(3’,5’−ジイソプロピル−4’−ヒドロキシフ ェノキシ)安息香酸(化合物11)(その構造は上に 描写されている)をTRの2つの異なるイソ型、TR−αおよびTR−βへの結 合についてアッセイする。化合物11はTRαに対する結合について1.6μM のIC50およびTRβに対する結合について0.91μMのIC50を示す。 TRαまたはTRβのLBDに対する選択的結合を測定するアッセイは、本明細 書において載するように、リポーターのアッセイを包含することができる。また 、Hollenbrg、et al.、J.Biol.Chem.270(24 )4274−14280(1995)を参照のこと。実施例6−TR−αLBDの製造および精製 ラットTR−αLBD、残基Met122−Val410を大腸菌(E.co li)(″LBD−122/410″)から精製する。ラットTR−αLBDを コードする発現ベクターを新しく大腸菌(E.coli)BL21(DE3)株 の中にトランスフェクトし、50リットルの発酵槽中で2×LB培地を使用して 22℃において増殖させる。2.5〜3のA600において、IPTGを0.5m Mに添加し、増殖を3時間続けた後、収獲する。細菌ペレットを液体窒素中で急 速に凍結させ、プロセスするまで−70℃において貯蔵する。抽出および精製の 工程を4℃において実施する。細菌を抽出緩衝液(20MM Hepes、pH 8.0、1mM EDTA、0.1%MTG、0.1mM PMSF、および1 0%グリセロール)中で10mlの緩衝液/gの細菌の比で融解する。細菌を0 .2mg/mlのリゾチームと15分間インキュベートして溶解し、最大電力で 超音波処理すると同時にBrinkmanホモジナイザー(発電機PTA35/ 2を装備するPT10/35型)で溶液がその粘度を失うまで均質化する。10 ,000gにおいて10分間遠心した後、上清を0.4MのKC1に調節し、0 .6%のPEIで処理してDNAを沈降させ、10,000gにおいて10分間 遠心する。次いで上清中のTR−αLBDを50%の硫酸アンモニウムで沈降さ せ、10,000gにおいて10分間遠心する。沈降物を緩衝液B(20mM Hepes、pH8.0、1mM EDTA、1mM DTT、0.1mM P MSF、0.01%ルブロールおよび10%グリセロール)で9mS/cm(ほ ぼ0.7Mの硫酸アンモニウム)の伝導度に再懸濁させ、100,000gにお いて1時間遠心する。上清を液体窒素中で凍結させ、−70℃において貯蔵する 。 粗製抽出物を融解し、トレーサー量の[125I]T3を結合させ、フェニル−ト ヨパール(Toyopearl)疎水性相互作用カラム(2.6×18cm、9 5mlのベッド体積)上に1.5ml/分で直接負荷する。このカラムを緩衝液 C(20mM Hepes、pH8.0、5mM EDTA、1mM DTT、 0.2mM PMSF)中の0.7硫酸アンモニウム、0%のグリセロールから 0%の塩、20%のグリセロールまでの2時間の勾配で溶離する。トレーサー[125 I]T3に前もって結合したラットTR−αLBD(合計のラットTR−αL BDの0.005%より少ない)を貫流ガンマ放射検出器で検出するが、アンリ ガンデッドラットTR−αLBDをポストカラム[125I]T3結合アッセイ(本 明細書において記載する)によりアッセイする。 フェニル−トヨパールアンリガンデッドラットTR−αLBDのピーク画分を プールし、緩衝液Bで0.5mS/cm(ほぼ20mMの硫酸アンモニウムに等 しい)の伝導度に希釈し、TSK−DEAEアニオン交換カラム(2×l5cm 、47mlベッド体積)上に4ml/分で負荷し、緩衝液B中の50から200 mMのNaClの60分の勾配で溶離する。 TSK−DEAEからのアンリガンデッドラットTR−αLBD ピーク画分をプールし、緩衝液Bで2倍に希釈し、0.75ml/分でTSK− ヘパリンHPLCカラム(0.8×7.5cm)3mlベッド体積)上に負荷し 、緩衝液B中の50から400mMのNaClで溶離する。 TSK−ヘパリンカラムからのアンリガンデッドラットTR−αLBDピーク 画分のプールを0.7Mの硫酸アンモニウムに調節し、0.75ml/分でTS K−ヘパリンHPLCカラム(0.8×7.5cm、3mlベッド体積)上に負 荷し、緩衝液C中の0.7Mの硫酸アンモニウム、0%のグリセロールから0% の塩、20%のグリセロールの60分の勾配で溶離する。アンリガンデッドラッ トTR−αLBDを含有する画分をプールし、5倍過剰のホルモンと1時間イン キュベートし、塩濃度を0.7Mの硫酸アンモニウムに調節し、試料を前述と同 一のカラムに再負荷し、クロマトグラフィーにかける。実施例7−リガンデッドTR−αLBDの結晶化 単一のLBD−122/410の製造からの材料をバッチに分割し、下記のリ ガンドの1つと定量的に結合させる:Dimit、T3、またはtriacIp Br2(3,5ジブロモ−3’イソプロピルサイロニン)最終精製工程について 。 ラットTR−αLBDをリガンドで完全に飽和させて維持し、かつ結晶化のた めの複合体を製造するために、リガンド結合ラットTR−αLBDを濃縮し、ア メリカン・セントリコン(American Centricon)−10マイ クロコンセントレーター(McGrath et al.、Biotechni ques、7:246−247(1989)、引用することによって本明細書の 一部とされる)中で10mMのHepes(pH7.0)、3.0mMのDTT および1.0nM〜10nMのリガンドを使用して脱 塩する。 選択したリガンドに結合したラットTR−αLBDについて17℃においてハ ンギング−ドロップ蒸気拡散を使用して、階乗結晶化スクリーニング試験(Ja ncarikおよびKim、J.App.Crystllogr.24:409 −411(1991)引用することによって本明細書の一部とされる)を実施す る(1μlのタンパク質溶液、1μlの沈澱剤溶液および0.5mlの溜を使用 し、シラン化カバースリップを用いる(McPherson、Preparat ion and Analysis of Protein Crystals (1982)、引用することによって本明細書の一部とされる)。ラットTR− αLBDは4℃において安定ではなく、−80℃において貯蔵し、ここでそれは ホルモンについてその結合活性およびその結晶化能力をほぼ2〜3カ月間維持す る。これらの手順はMcGrath、M.E.、et al.、J.Mol.B iol.237:236−239 (1994)(引用することによって本明細 書の一部とされる)に記載されているように実施される。結晶はスクリーニング 試験の条件21において得られ(JancarikおよびKim 1991)次 いで条件を最適化する。くさび形結晶が22℃においてハンギング−ドロップ蒸 気融合で15%の2−メチル−2,4−ペンタンジオール(MPD)、0.2M の酢酸アンモニウムおよび0.1Mのカコジル酸ナトリウム(pH6.7)、3 mMのDTTを使用し、2μlのタンパク質溶液、1μlの沈澱剤溶液および0 .6mlの溜を使用し、シラン化カバースリップを使用し、そして8.7mg/ ml(Dimit)、5.5mg/ml(IpBr2)、5mg/ml(tri ac)、または(T3)を使用して、3日の期間にわたって、結晶は再現的に得 られる。これらの条件下に、回折品質の結晶(寸法0 .5×0.2×0.0075mm3)を周囲温度(22℃)において成長させる ことができる。最良の結晶はほぼ100μmの制限寸法を有し、3mMのDTT の存在において2.3〜8.7mg/mlのタンパク質濃度において得られる。 結晶は単斜晶系の空間群C2を有し、1つのモノマーは非対称単位にある。実施例8−T3またはTriacと複合化したヒトTR−βLBDの結晶化 ラットTR−αLBDについて前述したのと同一の手順に従い、下記の変更を 加えて、T3と複合化したヒトTR−βLBDおよびtriacと複合化したヒ トTR−βLBDを精製する。 第3図に描写されている種々の核レセプターについてのアミノ酸のナンバリン グスキームに従い、ヒトTR−βLBD残基は位置716のアミノ酸から位置1 022のアミノ酸まで延びることにおいて、ヒトTR−βLBDの表現はラット TR−αLBDと異なる。 列挙する核レセプターのすべて、ならびに任意の追加の相同性核レセプターに適 用可能なナンバリングスキームを、第3図に図解する。第3図上の位置725お よび位置1025における垂直線は、リガンドの適切な結合を得るために必要な 、好ましい最小アミノ酸配列を描写する。第3図のナンバリングスキームに従う 位置716から位置1022までのアミノ酸配列は、公衆に入手可能なヒトTR −βのアミノ酸配列の慣用のナンバリングに従う位置202から位置461まで のアミノ酸配列に対応する。また、ヒトTR−βLBDは、Crowe et al.、Methods in Molecular Biology 31: 371−387(1994)(引用することによって本明細書の一部とされる) に記載されているように、ヒスチジンの標識で表される。 ヒトTR−βLBDの精製は、下記を除外して、ラットTR−α LBDについて記載した精製と同一である。第1に、疎水性相互作用カラムを使 用する精製工程の前に、ニッケルNTAカラム(Qiagen、カリフォルニア 州チャツワース、から商業的に入手可能である)を製造業者のインストラクショ ンに従いを使用して、発現されたヒトTR−βLBDを精製し、200mMのイ ミダゾールで溶離する工程を加える。第2の差は、ヒトTR−βLBDの精製に おいて、ヘパリンカラムを使用する精製工程を省略する。 T3またはT3に結合したヒトTR−βLBDの結晶化は下記の通りである。J ancarikおよびKim(1991)の階乗結晶化スクリーニング試験を使 用し、かつHampton Research(リバーサイド)から商業的に入 手可能な生成物を使用して周囲温度(22℃)において、前述のハンギングドロ ップを使用して、階乗スクリーンの条件7において結晶を得る。下記は最適条件 である:1.0〜1.2Mの酢酸ナトリウム(pH未調節)および0.1Mのカ コジル酸ナトリウム(pH7.4)、3mMのDTTを含有するハンギングドロ ップから、7〜10mg/mlのタンパク質濃度において、1μlのタンパク質 溶液、1μlの沈澱剤溶液または2μlのタンパク質溶液、1μlの沈澱剤溶液 および0.6mlの溜を使用して、シラン化カバースリップを使用して、六方両 錐体の結晶を4℃において2〜3日間成長させる。最良の結晶は200μmの制 限寸法を有する。 T3またはtriacに結合したヒトTR−βLBDについての結晶系は、空 間群p3i21をもつ偏六面体である。単位格子寸法は、結晶格子長さa=結晶 格子長さb=68.448オングストローム、結晶格子長さc=130.599 オングストロームである。 角度はα=90°、β=90°、ガンマ=120°である。実施例9−リガンデッドTR−αLBD結晶構造の決定 スタンフォード・シンクロトロン・タディエイション・ラボラトリー(Sta nford Synchrotron Radiation Laborato ry)ビームライン7−1(λ=1.08オングストローム)において1.2a の振動を使用してMar面積検出器で、3つの共結晶(Dimit、T3および IpBr2をもつラットTR−αLBD)の各々からのデータを測定する。 スピンドルとほぼ平行のb*軸で、T3共結晶からのデータを測定する。MP 共結晶溶媒として働くMPD母液を使用して窒素気体流中で−178℃において 、結晶をフラッシュ凍結させる。REFIXを使用して、各結晶のオリエンテー ションマトリックスを測定する(Kabsch、W.J.Appl.Cryst allogr.26:795−800(1993)、引用することによって本明 細書の一部とされる)。反射をDENZO(MolecularStructu re Corp.、テキサス州ザウッドランズ、から商業的に入手可能である) で積分し、SCALEPACKで目盛り定めする(Otwinowski、Z、 Proceedings of the CCP4 Study Weeken d:″Data Collection and Processing,″5 6−62(SERC Daresbury Laboratory、英国ワリン トン、1993、引用することによって本明細書の一部とされる、に記載されて いるように)。 T3のデータの組について、Bijvoet対を分離して保持し、MADSY S(W.Hendrickson(コロンビア大学)およびW.Weis(スタ ンフォード大学))を使用して局所的に目盛り定めする。 3つの活性中心のリガンドから製造した共結晶は同形である。CCP4組から のプログラムを使用して、MIR分析を実行する(C ollaborative Cmputational Project、N. R.、Acta Crystallogr.D50:760−763(1994 )、引用することによって本明細書の一部とされる)。Dimit共結晶を親と して取って、差パターソン(difference Pattersons)を 計算する。T3の差パターソンにおける3つのヨウ素原子の位置は、密度地図の ハーカー(Harker)区画から、バックグラウンドより11σ上のピークと して明瞭に決定される。IpBr2共結晶中の2つの臭素原子の位置は、雑音レ ベルより8σ上のピークとして、独立に位置する。LBD−122/410につ いての相をIpBr2差パターソンに対する解から計算し、T3共結晶のユニーク な第3ヨウ素の位置を確証するために使用する。ハロゲンの位置をMLPHAR Eで洗練し、これらはヨウ素原子からの例外的な寄与を包含する(Otwino wski、Z、Proceedings of the CCP4 Study Weekend 80−86(SERC Daresbury Labora tory、英国ワリントン、1993))。MIRAS相はDMを使用する溶媒 平坦化/ヒストグラム合致により改良される(Cowtan、K.、Joint CCP4 and ESF−EACBM Newsletter on Pr otein Crystallography 31:34−38(1994) 、引用することによって本明細書の一部とされる)。 溶媒平坦化MIRAS2.5オングストローム電子密度地図からのプログラム Oを使用して、Dimitが結合したLBD−122/410のモデルを構築す る(Jones et al.、Acta Crystallogr.A47: 110−119(1991)、引用することによって本明細書の一部とされる) 。XPLOR を使用する最小二乗プロトコールにより、リガンドをもたない初期のモデル(R cryst=40.1%)を洗練する。下記のラウンドの間に、Dimitリガ ンドを明瞭なFo−Fc差密度地図の中に組入れる。引き続く洗練において、X PLORを使用する最小二乗プロトコールおよびシミュレートしたアニーリング プロトコールの双方を使用する(Brunger et al.、Scienc e 235:458−460(1987)、引用することによって本明細書の一 部とされる)。個々の原子のB因子を等方的に洗練する。PROCHECKにお いて規定されているように、すべての残基はLaskowski et al. 、J.Appl.Crystallogr.26:283−291(1993) (引用することによって本明細書の一部とされる)に記載されているように許容 された主鎖捩れ角度範囲の中に存在する。現在のモデルはN−末端において34 残基(Met122−Gln156)を欠如し、そしてC−末端において5残基(Gl u406−Val410)を欠如する。 さらに、下記の残基は密度が低いためにCβを越えてモデル化されない:18 4、186、190、198、206、209、240、301、330、33 7、340、343、359、および395。タンパク質原子についての平均B 値は34.5Åである。最終モデルは下記のものから成る:LBD−122/4 10、Arg157−Ser183、Trp185−Gly197、Ser199−Asp106お よびAsp208−Phe405;3つのカコディレート修飾システイン:Cys334 、Cys370およびCys392;および水としてモデル化された73の溶媒分子( 2003原子)。*Rrym =100ΣhklΣi |Ii−I|/ΣhklΣii 2つの臭素部位の占有は35個の電子に設定される。ヨウ素部位 の占有はこの値に関係する。 §フェージング力=〈FH〉/〈e〉、ここで〈FH〉は平均の計算された重 い原子の構造因子の振幅であり、そして〈e〉は平均の推定された閉鎖の欠如で ある。 IIRcullis=〈ε〉/〈iso〉、ここで〈ε〉は平均の推定された閉 鎖の欠如であり、そして〈iso〉は同形の差である。 |、ここでFoおよびFcは観測されかつ計算された構造因子の振幅である(デー タF/σ>2について)。Rfreeをデータの3%を使用して計算し、ランダ ムに選択し、そして洗練から省略する。 §相関係数=Σhkl(|Fo|−|Fc|)×(|Fc|−|Fc|)/Σhkl (|Fo|−|Fo|)2×Σhkl(|Fc|−|Fc|)2 実施例10.rTR−αLBDとTriacとの複合体のフェージング rTR−αLBDとTriacとの複合体の非同形の可能性のために、出発モ デルからAMORE(Navaza、J.、Acta Crystallogr aphica Section A−Fundamentals of Cry stallography 50:157−63(1994))を使用して、分 子の置換を決定し、ここで出発モデルはrTR−αLBDとT3との複合体から 成るが、リガンド、すべての分子、および下記の残基が省略されている:Asn 179、Arg228、Arg262、Arg266、およびSer277。強 いピークが回転および並進の双方の探索において得られ、有意な(>0.5×上 部のピーク)誤った解は観測されなかった(表3)。異常および普通の双方の差 フーリエ地図 の中に存在する強い正の密度はこの解を確証する。15サイクルの最大確度洗練 後、REFMAC(Murshudoc et al.、″Applicati on of Maximum Likelihood Refinements ,″in the Refinement of Protein Struc tures,Proceedings of Daresbury Study Weekend(1996))によるシグマ−A加重係数出力を使用して地図 を計算する。O(Jones et al.)を使用して生ずる差密度の中に、 Triac、省略された残基、および水分子503、504、534(T3との TR複合体についてのナンバリングコンベンションに従う)を組入れる;これら の残基のコンフォメーションはシミュレートアニーリング省略地図においてさら に確証される(Brunger et al.)。次いでXPLORにおいて位 置の最小二乗、シミュレートアニーリング、および拘束、グループ化B因子の洗 練を使用して、完全なモデルを23.6%のRcrystおよび24.1%のR freeに洗練する。実施例11.甲状腺ホルモンレセプターにおけるQSARと構造物との接続 古典的甲状腺ホルモンレセプターの定量的構造−活性の関係の結論は下記の通 りである: 1)R4’のヘキシル基は水素結合ドナーとして機能する; 2)アミノ−プロピオン酸は、カルボキシレートアニオンを通してレセプター からの正に帯電した残基と静電的に相互作用する; 3)R3/R5置換基の優先性はI>Br>Me>>Hである; 4)R3’置換基の優先性はIpr>I>Br>Me>>Hである。 アゴニスト3,5,3’−トリヨードサイロニン(T3)、3,5 −ジブロモ−3’−イソプロピルサイロニン(IpBr2)、3,5−ジメチル −3’−イソプロピルサイロニン(Dimit)、および3,5,3’−トリヨ ードサイロ酢酸(Triac)の構造は、本発明において提供されるように、下 記のことを可能とする: 1)水素結合のレベルにおける結合のレセプターの決定因子の同定; 2)これらの決定因子と古典的甲状腺ホルモンレセプターQSARの予測との 関連;および 3)リガンドおよびレセプターの双方について、結合の決定因子が剛性である かどうか、およびどれが柔軟性であるかに関する予測。 型(R1=アミノ−プロピオン酸、アミノ酸;R3、R5=I、Br、Me;R3’ =Ipr、I)のアゴニストについてのこの分類を下に記載する(代表的なリガ ンドT3について)。 F=基準(常に満足される) A=調節可能 本明細書において記載する方法およびデータに基づいて、下記は本発明の計算 的方法の1態様であり、これはレセプターLBDのアミノ酸残基の構造と、本明 細書において記載する4つの異なるリガンドとの間の相互作用に基づく核レセプ ターの設計を可能とする。リガンドの小さい分子構造はケンブリッジ構造データ ベース(CSD)から得ることができ、そしてこの明細書を通じて記載されてい る方法を使用して、三次元モデルを構築することができる。下記は 合成リガンドの設計において考察すべき因子である。 1)ヒスチジン381はR4’ヒドロキシルの水素結合アクセプターとして作 用し、最適な互変異性体は水分子により維持される。 第23図および第24図を参照のこと。ヒスチジンは、R4’置換基を取り囲む 、この疎水性ポケットにおける唯一の親水性残基である。ヒスチジンは、その互 変異性の状態に依存して、水素結合のアクセプターまたはドナーであることがで きる。それは好ましくは水素結合のドナーであるが、たとえば、リガンドのR4 ’にメトキシが存在するとき、水素結合のアクセプターであることを許容するこ とができる。 2)アルギニン228、262および266は、R1置換基と直接的におよび 水仲介水素結合を通して相互作用し、静電的相互作用はアルギニン266により 提供される(Triac複合体におけるように)。この極性ポケットは第23図 〜第25図に図解されている。TRαリガンドの結合空洞中のT3は第23図に 描写されており、ここでT3のアミノ−プロピオン酸のR1置換基はArg22 8、HOH502、HOH503およびHOH504と水素結合を介して相互作 用する。リガンド結合空洞におけるtriacは第24図に描写されており、そ のR1の−COOH置換基は極性ポケットの中に存在する。第24図において、 Arg228はリガンドと水素結合をもはや共有しないが、R1の−COOH置 換基はArg266と水素結合を形成する。第25図はリガンド結合空洞におい てT3およびtriacを重ね、そしていくつかの位置的に未変化のアミノ酸お よび水分子、および選択した変化した相互作用するアミノ酸および水分子を示す 。3つの図面は、変化することができる極性ポケットの部分、および異なるリガ ンドが結合したとき動かない部分を図解する。たとえば、極性ポケットの上部に おけるArg 262は、R1置換基が−COOHからアミノ−プロピオン酸基に変化したとき でさえ、動かない。しかしながら、他の2つのアルギニン、Arg228および Arg266は、極性ポケットにおいてR1置換基の大きさまたは化学的特質の 変化に応答する柔軟性を示す。 3)R3/R5置換基のための内側および外側ポケットは、それぞれ、Ser2 60、Ala263、Ile299;およびPhe218、Ile22l、Il e222により形成されている。第21図および第22図を参照のこと。内側ポ ケットは、置換基の大きさに無関係に、R3またはR5置換基により充填されてお り、そしてレセプターの中にリガンドを位置決めすることによって結合決定因子 として作用することができる。最適には、内側ピークのアミノ酸は、ヨード基よ り長くないR3またはR5置換基と相互作用する。内側ポケットがR3置換基によ り充填されている場合、外側ポケットはR5置換基と相互作用しそして、また、 その逆である。外側ポケットはらせん3(Lys220−Ile221)におい て破壊の中心となる主鎖の動きを通してその置換基の大きさに調節することがで き、H3の結合、およびH3のN−末端部分の動きはリガンドの結合に対して誘 発されたコンフォメーション変化を表すことができることを示唆する。外側ポケ ットは、より大きい置換基を収容することにより、内側ポケットよりも大きい柔 軟性を有する。 4)R3’置換基のためのポケットは、Phe215、Gly290、Met 388により形成される。このポケットはR3’ヨード置換基により不完全に充 填され、そして柔軟なMet388側鎖およびH7/H8ループの動きにより、 わずかにより大きい3’−イソプロピル置換基を収容する。このポケットは、イ ソプロピルよりもさらに大きいR3’置換基、たとえば、フェニル基を収容する ことができる。 上記の情報は、自動化QSAR法を改良し、かつ製剤学的鉛化合物のマニュア ルモデル化を教えることによって、高いアフィニティーのアゴニストおよびアン タゴニストの設計を促進するであろう。たとえば、離散水分子を中に含めること により、薬作用発生団の開発とともに使用するための極性ポケット中の水素結合 が完全に説明される;また、レセプター内の移動性および非移動性残基の同定は 、分子の力学的/動力学的計算において使用するための物理的に合理的な拘束を 示唆する。実施例12.アフィニティーが増加したリガンドの設計 レセプターとリガンドとの間の直接的相互作用は、R1置換基と相互作用する 極性ポケットにおいて制限される。相補性の欠如は生物学的調節を暗示すること があるが、それは、また、極性ポケットのアミノ酸と合成リガンドのR1置換基 との間の相互作用を最適化することによって、アフィニティーを増加する機会を 提供する。本明細書において記載するレセプター−リガンドの相互作用の構造は 、2つの相補的修飾を有する、アフィニティーが増加した合成リガンドの設計を 可能とする: 1)正に帯電したアミンを除去する。極性ポケットについて予測された強く正 の静電位は、アミノ−プロピオン酸のR1置換基の正に帯電したアミンが結合に 有害であろうことを示唆する。置換に適当な基は近くの水素結合のパターンの特 質により示唆される:たとえば、Thr275OまたはSer277N。たとえ ば、付録2中の表を参照のこと。たとえば、いかなる任意の負に帯電した置換基 も極性ポケットのアミノ酸との相互作用に適合するであろう。これらの置換基は 、0〜4個の炭素を含むカルボキシレート、カルボニル、ホスホネート、および サルフェートを包含する。R1置換基の 他の例は、天然に存在するリガンドのアミンを1またはそれ以上のカルボニル基 で置換するオキサミン酸である。 2)水素結合のアクセプターおよびドナーの基をR1置換基の中に組込んで、 極性ポケットの骨格とのより広い相互作用を提供する。R1置換基の中に組込ま れた、このような水素結合のアクセプターおよびドナーの基は、そうでなければ 極性ポケット中の水分子とで起こる相互作用を可能とするであろう。特定の水分 子は下記のものを包含する:HOH504(Ala225OおよびArg262 NHとの水素結合);およびHOH503(Asn179OD1、Ala180 Nとの水素結合)、それらの双方はすべての4つの複合体において存在する(T 3と複合化したTR LBD、IpBr2と複合化したTR LBD、Dimi tと複合化したTR LBDおよびTriacと複合化したTR LBD)。極 性ポケット中の水素結合のネットワークの分析は、HOH504と水素結合アク セプターとの置換、およびHOH503と水素結合ドナーとの置換を示唆する( アスパラギンの化学的特質はこの部位における柔軟性を多分可能とするが)。し たがって、HOH504を置換できるR1置換基中の水素結合アクセプターの組 込みまたは位置的にHOH503を置換することができるR1置換基中の水素結 合アクセプターの組込み、またはそれらの組み合わせは、新規な合成TRリガン ドを合成する方法である。 これらの2つの設計のアプローチは、表4(下記)中のものを包含する合成リ ガンドを設計するために、別々にまたは組合わせで使用することができる。 このアプローチの必然的な結果は、残基Arg262およびAsn179に対 する特定の相互作用を設計することである。この目標は、極性ポケット中の水分 子または帯電した残基と水素結合を形成 するR1置換基を有するリガンドを設計することによって、これらの残基に相互 作用を組入れることである。 上に示したビフェニルエーテル骨格構造中の上記置換基の任意の組合わせは、 甲状腺ホルモンレセプターに潜在的に薬理学的に有用なリガンドを生ずることが できる。これらの新規なリガンドは甲状腺レセプターのアンタゴニストであるこ とができる。 本明細書において記載する計算的方法を使用する合成リガンドを 設計する戦略を下記に要約する: たとえば、 A=水素結合アクセプター D=水素結合ドナー O=−OH、−CO R10は−OH、−COであることができる。 R20は−COであることができる。 R30は−COOH、−CONH2であることができる。 また、合成TRリガンドの表を参照のこと。 この明細書に記載したすべての刊行物および特許出願は、各個々の刊行物およ び特許出願が特定的にかつ個々に引用することによって本明細書の一部とされる べきであること示すのと同じ程度に、引用することによって本明細書の一部とさ れる。これらの参考文献のレセプターのリガンド、特にTRリガンドは引用する ことによって本明細書の一部とされ、そして必要に応じて条件付きで特許請求し て化合物から必要に応じて排除することができる。 題目および副題は読者の便利さのためにのみ提示され、このような題目および 副題の範囲内で使用される用語の意味を解釈するために使用すべきではない。 本発明は完全に記載されたが、明らかなように、本発明の精神および範囲から 逸脱しないで種々の変化および変更が可能である。 付録1 Andrea、T.A.、et al.、J.Med.Chem.22、22 1−232(1979)。 Andrews、et al.、米国特許第4,741,897号、1989 年5月3日発行。 Aprilett、J.W.、Baxter、J.D.、Lau、K.H.お よびWest、B.I.、Protein Expression and P urification 6、363−370(1995)。 Aptiletti、J.W.、Baxter、J.D.およびLavin、 T.N.、J.Biol.Chem.263、9409−9417(1988) 。 Au−Fliegner、M.、Helmer、E.、Casanova、J .、Raaka、B.M.およびSamuels、H.H.、Mol.Cell .Biol.13、5725−5737(1993)。 Baniahmad、A.、et al.、Mol.Cell.Biol.1 5、76−86(1995)。 Barettion、D.、Vivanco Ruiz、M.M.およびSt unnenberg、H.G.Embo 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───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 バクスター,ジョン ディー. アメリカ合衆国,カリフォルニア 94127, サンフランシスコ,サン パブロ アベニ ュー 131 (72)発明者 フレッテリック,ロバート ジェイ. アメリカ合衆国,カリフォルニア 94131, サンフランシスコ,クリストファー アベ ニュー 15 (72)発明者 ワグナー,リチャード エル. アメリカ合衆国,カリフォルニア 94117, サンフランシスコ,ウォーラー ストリー ト 1704 (72)発明者 クッシュナー,ピーター ジェイ. アメリカ合衆国,カリフォルニア 94122, サンフランシスコ,シックスス アベニュ ー 1362 (72)発明者 アプリレティ,ジェイムス エル. アメリカ合衆国,カリフォルニア 94702, バークレー,バージニア ガーデンズ 11 (72)発明者 ウエスト,ブライアン エル. アメリカ合衆国,カリフォルニア 94110, サンフランシスコ,アンダーソン ストリ ート 142 (72)発明者 シオウ,アンドリュー ケイ. アメリカ合衆国,カリフォルニア 94122, サンフランシスコ,ヒューゴ ストリート 34

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.1)TR LBDおよびTR LBDリガンドまたは 2)TR LBDリガンドを含まないTR LBD、 を含んでなるTR LBDの結晶であって、前記結晶は少なくとも2.0〜3. 0オングストロームの分解能で回折し、そしてその単位セルディメンジョンの5 %以内の結晶安定性を有するTR LBDの結晶。 2.前記TR LBDが少なくとも200アミノ酸を有する、請求項1に記載 の結晶。 3.前記TR LBDがラットTR−αのTRアミノ酸配列120−410、 ラットTR−αのTRアミノ酸配列157−410およびヒトTR−βのTRア ミノ酸配列202−461から成る群より選択されるTRタンパク質からのもの である、請求項2に記載の結晶。 4.TR LBDリガンドが下記式で表される請求項2に記載の結晶: 式中、 R1は−O−CH2CO2H、−NHCH2CO2H、−CO2H、−CH2CO2H 、−CH2CH2CO2H、−CH2CH2CH2CO2H、−CH2CH(NH2、C O2H、−CH2CH[NHCOCHφ2]CO2H、−CH2CH[NHCO(C H215CH3]CO2H、−CH2CH[NH−FMOC]CO2H、−CH2CH [NH−tBOC]CO2H、または0〜3炭素の リンカーで環に接続したカルボキシレート、−PO32、−CH2PO32、− CH2CH2PO32、−CH2CHNH2PO32、−CH2CH[NHCOCH φ2]PO32、−CH2CH[NHCO(CH215CH3]PO32、−CH2 CH[NH−FMOC]PO32、−CH2CH[NH−tBOC]PO32、 または0〜3炭素のリンカーで環に接続したホスフェートまたはホスホネート、 −SO3H、−CH2SO3H、−CH2CH2SO3H、−CH2CHNH2SO3H 、−CH2CH[NHCOCHφ2]SO3H、−CH2CH[NHCO(CH21 5 CH3]SO3H、−CH2CH[NH−FMOC]SO3H、−CH2CH[NH −tBOC]SO3H、または0〜3炭素のリンカーで環に接続したサルフェー トまたはサルファイトであるか、あるいはTRに結合するとき分子認識ドメイン におけるT3のCH2CH(NH2)CO2Hの機能的同等物として作用し、ここ で前記R1はアミンで置換されることができ、 R2は−H、ハロゲン、−CF3、−OH、−NH2、−SH、−CH3または− Etであるか、あるいはTRに結合するとき分子認識ドメインにおけるHの機能 的同等物として作用し、 R3は−H、ハロゲン、−CF3、−OH、−NH2、−N3、−SH、−CH3 または−Etであるか、あるいはTRに結合するとき分子認識ドメインにおける Iの機能的同等物として作用し、 R5は−H、ハロゲン、−CF3、−OH、−NH2、−N3、−SH、−CH3 または−Etであるか、あるいはTRに結合するとき分子認識ドメインにおける Iの機能的同等物として作用し、そしてR3はR5と同一であることができ、 R6は−H、ハロゲン、−CF3、−OH、−NH2、−SHまたは−CH3であ るか、あるいはTRに結合するとき分子認識ドメ インにおけるHの機能的同等物として作用し、そしてR2はR6と同一であること ができ、 R2’は−H、ハロゲン、−CF3、−OH、−NH2、−N3、−SH、−CH3 または−Etであるか、あるいはTRに結合するとき分子認識ドメインにおけ るHの機能的同等物として作用し、 R3’は任意の疎水性基であり、ハロゲン、−CF3、−SH、アルキル、アリ ール、5もしく6員のヘテロサイクルまたはシアノを包含するか、あるいはTR に結合するとき分子認識ドメインにおけるIの機能的同等物として作用し、 R4’は−H、ハロゲン、−CF3、−OH、−NH2、−NH3、−N(CH3 3、カルボキシレート、ホスホネート、ホスフェートまたはサルフェート、− SH、−CH3、−Et、またはアルキル、アリールまたはR4’位においてOも しくはNもしくはSに尿素もしくはカルバメート結合を通して結合した5もしく 6員のヘテロサイクル芳香族であるか、あるいはTRに結合するとき分子認識ド メインにおけるOHの機能的同等物として作用し、 R5’は−H、−OH、−NH2、−N(CH32、−SH、−NH3、−N( CH32、カルボキシレート、ホスホネート、ホスフェート、サルフェート、l 〜9個の炭素原子を有する分枝鎖状もしくは直鎖状のアルキル、置換もしくは非 置換のアリール(ここで前記置換アリールはハロゲンまたは1〜5個の炭素を有 するアルキルで置換されており、そして前記アリールは環に−CH2−により接 続されていてもよい)、5〜6個の炭素原子を有する芳香族ヘテロサイクル(こ こで前記ヘテロサイクルは−OH、−NH2、−SH、−NH3、−N(CH33 、カルボキシレート、ホスホネート、ホスフェート、サルフェート、ヘテロアル キル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ポリ芳香族またはポリヘテ ロ 芳香族から選択される1または2以上の基で置換されることができる)、ヘテロ アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ポリ芳香族、またはポ リヘテロ芳香族(ここで前記R5’は極性基または帯電した基で置換されること ができる)であり、 R6’は−H、ハロゲン、−CF3、−OH、−NH2、−SH、−CH3または −Etであるか、あるいはTRに結合するとき分子認識ドメインにおけるHの機 能的同等物として作用し、 XはO、S、SO2、NH、NR7、CH2、CHR7またはCR77であり、こ こでR7はアルキル、アリールまたは5もしくは6員のヘテロサイクル芳香族で あり、そして 前記TR LBDリガンドは1μMまたはそれより小さいTRLBDへの結合 の見掛けKdを有する。 5.TR LBDリガンドの前記結晶が下記の単位セルディメンジョン(オン グストローム)を有する、請求項2に記載の結晶:120.00±2%度のβ角 および単斜晶系空間群C2において、a=117.00±2%、b=80.00 ±2%、c=63.00±2%。 6.前記結晶が前記TR LBDリガンドを配位結合し、そして前記結晶が下 記の性質の組の1つを有する、請求項5に記載の結晶: 1)単位セルディメンジョン(オングストローム):120.58度のβ角お よび単斜晶系空間群C2、2.2オングストロームの分解能および87.0%の 完全性値において、a=117.16、b=80.52、c=63.21、 2)単位セルディメンジョン(オングストローム):120.60度のβ角お よび単斜晶系空間群C2、2.0オングストロームの分解能および82.4%の 完全性値において、a=117.19、 b=80.20、c=63.23、および 3)単位セルディメンジョン(オングストローム):120.69度のβ角お よび単斜晶系空間群C2、2.2オングストロームの分解能および93.7%の 完全性値において、a=117.18、b=80.12、c=63.13。 7.前記結晶がヒトタンパク質をさらに含んでなる、請求項2に記載の結晶。 8.前記結晶が下記の単位セルディメンジョン(オングストローム):90. 00°のα角、90.00°のβ角および120.00°のγ角において、a= b=68.448±2%およびc=130.559±2%を有し、そして三方空 間群p3(1)21を有する、請求項7に記載の結晶。 9.前記結晶がヒトタンパク質をさらに含んでなる、請求項8に記載の結晶。 10.下記工程: 1)結合したリガンドをもつ核レセプターLBDを含んでなる結晶化タンパク 質の三次元モデルを使用して、前記結合したリガンドの少なくとも1つの第1化 学的部分と相互作用する核レセプターLBDの少なくとも1つの相互作用するア ミノ酸を決定し、そして 2)前記第1化学的部分の少なくとも1つの化学的修飾を選択して第2化学的 部分を生成する、前記第2化学的部分は、前記相互作用するアミノ酸と前記第1 化学的部分との間の前記相互作用に比較して、前記相互作用するアミノ酸と前記 第2化学的部分との間の相互作用を減少または増加する構造を有する、 を含んでなる核レセプター合成リガンドを設計する計算的方法。 11.工程1および2を反復する、請求項10に記載の方法。 12.結合したTRリガンドをもつTR LBDを含んでなる前 記結晶化タンパク質の前記三次元モデルを発生させることをさらに含む、請求項 10に記載の方法。 13.同形(isomorphous)リガンド誘導体を比較して改良されたフェージング を生成することによって、前記三次元モデルを発生させる、請求項12に記載の 方法。 14.サイロニン誘導体のR5、R3、’R5および’R3位の少なくとも1 つのをBrまたはIで置換することによって、前記同形(isomorphous)リガンド 誘導体を形成する、請求項13に記載の方法。 15.前記第1化学的部分の化学的修飾後において、前記相互作用するアミノ 酸と前記リガンドとの間の相互作用の変化を決定することをさらに含む、請求項 14に記載の方法。 16.前記選択において、付録2に列挙する前記相互作用するアミノ酸の少な くとも1つのと相互作用する前記第1化学的部分を使用する、請求項12に記載 の方法。 17.前記化学的修飾が、前記第1化学的部分および前記相互作用するアミノ 酸と比較して前記第2化学的部分と前記相互作用するアミノ酸との間の水素結合 の相互作用、電荷の相互作用、疎水性相互作用、ファンデルワールスの相互作用 または双極子相互作用を増強する、請求項16に記載の方法。 18.前記化学的修飾が、前記第1化学的部分および前記相互作用するアミノ 酸と比較して前記第2化学的部分と前記相互作用するアミノ酸との間の水素結合 の相互作用、電荷の相互作用、疎水性相互作用、ファンデルワールスの相互作用 または双極子相互作用を減少させる、請求項17に記載の方法。 19.前記第1化学的部分が少なくとも1つの遠いアミノ酸から少なくとも4 .5オングストロームだけ離れており、そして前記遠 いアミノ酸が請求項17に列挙する前記相互作用するアミノ酸のいずれでもない 、請求項18に記載の方法。 20.前記第1化学的部分が遠いアミノ酸から6〜12オングストロームだけ 離れている、請求項18に記載の方法。 21.前記化学的修飾が前記遠いアミノ酸に向かって延びており、そして前記 第2化学的部分と前記遠いアミノ酸との間の水素結合の相互作用、電荷の相互作 用、疎水性相互作用、ファンデルワールスの相互作用または双極子相互作用を生 成する、請求項19に記載の方法。 22.前記化学的修飾が前記遠いアミノ酸と他のアミノ酸との結合を立体障害 するが、前記相互作用するアミノ酸を立体障害しない、請求項19に記載の方法 。 23.前記化学的修飾後において前記相互作用するアミノ酸と前記リガンドと の間の相互作用を決定することをさらに含み、ここで前記相互作用するアミノ酸 およびリガンドの化学的構造を表すコンピュータープログラムを使用して、前記 決定および修飾を実行する、請求項17または19に記載の方法。 24.前記化学的修飾はサイロニン誘導体のR5’位に存在する、請求項22 に記載の方法。 25.前記化学的修飾が活性化らせん機能を立体障害する、請求項24に記載 の方法。 26.前記化学的修飾が前記相互作用するアミノ酸と前記リガンドのR1〜6 位の原子との間の相互作用を妨害しない、請求項25に記載の方法。 27.前記活性化らせんがらせんH12である、請求項26に記載の方法。 28.前記化学的修飾が平面構造を含み、前記平面構造は前記サ イロニン誘導体の主要なリングの平面から少なくとも30°で突出する少なくと も3個の炭素原子のアルキルに等しい長さを有する、請求項27に記載の方法。 29.前記核レセプターのLBDアミノ酸配列を使用し、かつ結合したTR LBDリガンドをもつTR LBDを含んでなる前記結晶化タンパク質を使用し て、TR以外の核レセプターの前記三次元モデルを発生させることをさらに含む 、請求項10に記載の方法。 30.前記化学的修飾が、前記第1化学的部分および前記相互作用するアミノ 酸と比較して前記第2化学的部分と前記相互作用するアミノ酸との間の水素結合 の相互作用、電荷の相互作用、疎水性相互作用、ファンデルワールスの相互作用 または双極子相互作用を増強する、請求項29に記載の方法。 31.前記化学的修飾が、前記第1化学的部分および前記相互作用するアミノ 酸と比較して前記第2化学的部分と前記相互作用するアミノ酸との間の水素結合 の相互作用、電荷の相互作用、疎水性相互作用、ファンデルワールスの相互作用 または双極子相互作用を減少させる、請求項30に記載の方法。 32.前記化学的修飾が前記第1化学的部分のみを有し、前記第1化学的部分 が少なくとも1つの遠いアミノ酸から少なくとも3オングストロームだけ離れて おり、そして前記遠いアミノ酸が前記相互作用するアミノ酸と異なる、請求項3 1に記載の方法。 33.前記第1化学的部分が遠いアミノ酸から4〜12オングストロームだけ 離れている、請求項32に記載の方法。 34.前記化学的修飾が前記遠いアミノ酸に向かって延びており、そして前記 第2化学的部分と前記遠いアミノ酸との間の水素結合の相互作用、電荷の相互作 用、疎水性相互作用、ファンデルワール スの相互作用または双極子相互作用を生成する、請求項33に記載の方法。 35.前記化学的修飾が前記遠いアミノ酸と他のアミノ酸との結合を立体障害 するが、前記相互作用するアミノ酸を立体障害しない、請求項34に記載の方法 。 36.前記第1化学的部分がC−HまたはC−OHを含んでなる、請求項35 に記載の方法。 37.前記第2化学的部分が少なくとも4個の二重結合した炭素の長さおよび 少なくとも4個の二重結合した炭素の体積に等しい最長の実在物を含んでなる、 請求項36に記載の方法。 38.下記工程: 1)核レセプターLBDを含んでなる結晶化タンパク質の三次元モデルを使用 して、核レセプターのアゴニストの分子認識ドメインの構造を決定し、そして 2)前記アゴニストの結合部位を越えて延びかつ核レセプター機能において重 要な少なくとも1つのタンパク質の方向に延びるリガンド構造を提供する前記ア ゴニストの少なくとも1つの化学的修飾を選択する、からなる核レセプターのア ゴニストを設計する計算的方法。 39.前記タンパク質ドメインが、 a)前記LBDの転写活性化ドメイン、 b)前記LBDのレセプター結合ドメイン、 c)前記核レセプターのDNA結合ドメイン、 d)前記核レセプターの熱ショックタンパク質結合ドメイン、 e)前記LBDの二量化ドメイン、または f)前記DNA結合ドメインに対するヒンジ領域、 である、請求項38に記載の方法。 40.前記結晶化タンパク質が核レセプターのリガンドに結合した前記核レセ プターLBDを含んでなる、請求項38に記載の方法。 41.結合したTRリガンドをもつTR LBDを含んでなる前記結晶化タン パク質の前記三次元モデルを発生させることをさらに含む、請求項40に記載の 方法。 42.前記三次元モデルがTR LBDについてものである、請求項40に記 載の方法。 43.前記核レセプターのLBDアミノ酸配列を使用して、TR以外の核レセ プターの前記三次元モデルを発生させることをさらに含む、請求項41に記載の 方法。 44.前記三次元モデルがER LBDのモデルである、請求項39に記載の 方法。 45.LBDがグルココルチコイドのレセプター、エストロゲンのレセプター 、レチノイドのレセプターおよびビタミンDのレセプターから成る群より選択さ れる、請求項42に記載の方法。 46.前記化学的修飾が、アゴニストの前記分子認識ドメインとの水素結合の 相互作用、電荷の相互作用、疎水性相互作用、ファンデルワールスの相互作用ま たは双極子相互作用に比較して、前記分子認識ドメインと前記アンタゴニストと の間の水素結合の相互作用、電荷の相互作用、疎水性相互作用、ファンデルワー ルスの相互作用または双極子相互作用の喪失を最小とする、請求項39に記載の 方法。 47.前記化学的修飾が、アゴニストの前記分子認識ドメインとの水素結合の 相互作用、電荷の相互作用、疎水性相互作用、ファンデルワールスの相互作用ま たは双極子相互作用に比較して、前記分子認識ドメインと前記アンタゴニストと の間の水素結合の相互作用 、電荷の相互作用、疎水性相互作用または双極子相互作用を減少させるが、前記 化学的修飾は100nMのKdまたはそれより小さいアフィニティーで前記アン タゴニストが前記核レセプターと結合するのをなお可能とする、請求項39に記 載の方法。 48.前記分子認識ドメインが少なくとも1つの遠いアミノ酸から少なくとも 3オングストロームだけ離れており、そして前記遠いアミノ酸が前記分子認識ド メインの結合に対して有意に寄与しない、請求項39または47に記載の方法。 49.前記第1分子認識ドメインが遠いアミノ酸から4〜12オングストロー ムだけ離れている、請求項48に記載の方法。 50.前記化学的修飾が前記遠いアミノ酸に向かって延びており、そして前記 遠いアミノ酸と前記分子認識ドメインとの間の水素結合の相互作用、電荷の相互 作用、疎水性相互作用、ファンデルワールスの相互作用または双極子相互作用を 生成する、請求項49に記載の方法。 51.前記化学的修飾が前記遠いアミノ酸と他のアミノ酸との結合を立体障害 するが、前記分子認識ドメインに結合するアミノ酸を立体障害しない、請求項5 0に記載の方法。 52.前記リガンドの前記化学的修飾がC−HまたはC−OHに存在する、請 求項51に記載の方法。 53.前記第2化学的部分が少なくとも4個の二重結合した炭素の長さに等し い実在物から成り、そして少なくとも4個の二重結合した炭素の長さの体積を有 する、請求項52に記載の方法。 54.前記三次元モデルが二次元で表される、請求項44に記載の方法。 55.下記工程: 1)結合したリガンドをもつ核レセプターLBDを含んでなる結 晶化タンパク質の三次元モデルを使用して、前記リガンドの少なくとも1つの第 1化学的部分と相互作用する核レセプターLBDの少なくとも1つの相互作用す るアミノ酸を決定し、そして 2)前記第1化学的部分の少なくとも1つの化学的修飾を選択して第2化学的 部分を生成する、前記第2化学的部分は、前記相互作用するアミノ酸と前記第1 化学的部分との間の前記相互作用に比較して、前記相互作用するアミノ酸と前記 第2化学的部分との間の相互作用を減少または増強する構造を有する、からなる 核レセプター超アゴニストまたはアンタゴニストを設計する計算的方法。 56.前記化学的修飾が、前記第1化学的部分および前記相互作用するアミノ 酸と比較して前記第2化学的部分と前記相互作用するアミノ酸との間の水素結合 の相互作用、静電相互作用、電荷の相互作用、疎水性相互作用、ファンデルワー ルスの相互作用または双極子相互作用を増強する、請求項55に記載の方法。 57.前記化学的修飾が前記第1化学的部分のカルボキシレート部分をホスホ ネートまたはホスフェートに変化させて前記第2化学的部分を作る、請求項55 に記載の方法。 58.前記核レセプターがTRであり、そして前記化学的修飾が前記第2化学 的部分と下記のアルギニンの少なくとも1つのとの間の前記相互作用を増強する 、請求項55に記載の方法:ラットα−TRのArg262、Arg266また はArg228、または前記三次元モデル中の三次元の位置において前記アルギ ニン:Arg262、Arg266またはArg228のいずれかに相当するヒ トα−TRまたはβ−TRのアルギニン。 59.アゴニストまたは天然に存在するリガンドが前記LBDに結合するとき 、前記化学的修飾が側基を変化させて、通常水で占有されている空間を充填する 、請求項58に記載の方法。 60.前記化学的修飾が前記LBDの結合空洞のポケットまたは表面によく適 合し、前記ポケットまたは表面の電荷または疎水性または双方を補足する、請求 項59に記載の方法。 61.前記化学的修飾が、前記第1化学的部分の1)T3のR1における第1 フェニルまたは2)T3カルボキシレート基をもつT3アゴニストのR1におけ る第1フェニルに結合した第1炭素を、第2化学的部分の2炭素の空間基に変化 させる、請求項60に記載の方法。 62.前記化学的修飾が、前記第1化学的部分の1)T3のR4における第1 フェニルをT3の第2フェニルに結合する炭素または2)T3アゴニストのR4 における第1フェニルを前記T3アゴニストの第2フェニル環と結合させる炭素 を、第2化学的部分のモノ−またはgem−置換炭素基に変化させる、請求項5 5に記載の方法。 63.前記化学的修飾が、前記第1化学的部分の1)T3のR4における第1 フェニルをT3の第2フェニルに結合する炭素または2)T3アゴニストのR4 における第1フェニルを前記T3アゴニストの第2フェニル環と結合させる炭素 を変化させる、請求項55に記載の方法。 64.下記式の化合物: 式中、 R1は−O−CH2CO2H、−NHCH2CO2H、−CO2H、−CH2CO2H 、−CH2CH2CO2H、−CH2CH2CH2CO2H、−CH2CH(NH2)C O2H、−CH2CH [NHCOCHφ2]CO2H、−CH2CH[NHCO(CH215CH3]CO2 H、−CH2CH[NH−FMOC]CO2H、−CH2CH[NH−tBOC] CO2H、または0〜3炭素のリンカーで環に接続したカルボキシレート、−P O32、−CH2PO32、−CH2CH2PO32、−CH2CHNH2PO32 、−CH2CH[NHCOCHφ2]PO32、−CH2CH[NHCO(CH215 CH3]PO32、−CH2CH[NH−FMOC]PO32、−CH2CH[ NH−tBOC]PO32、または0〜3炭素のリンカーで環に接続したホスフ ェートまたはホスホネート、−SO3H、−CH2SO3H、−CH2CH2SO3H 、−CH2CHNH2SO3H、−CH2CH[NHCOCHφ2]SO3H、−CH2 CH[NHCO(CH215CH3]SO3H、−CH2CH[NH−FMOC] SO3H、−CH2CH[NH−tBOC]SO3Hまたは0〜3炭素のリンカー で環に接続したサルフェートまたはサルファイトであるか、あるいはTRに結合 するとき分子認識ドメインにおけるT3のCH2CH(NH2)CO2Hの機能的 同等物として作用し、ここで前記R1はアミンで置換されることができ、 R2は−H、ハロゲン、−CF3、−OH、−NH2、−SH、−CH3または− Etであるか、あるいはTRに結合するとき分子認識ドメインにおけるHの機能 的同等物として作用し、 R3は−H、ハロゲン、−CF3、−OH、−NH2、−N3、−SH、−CH3 または−Etであるか、あるいはTRに結合するとき分子認識ドメインにおける Iの機能的同等物として作用し、 R5は−H、ハロゲン、−CF3、−OH、−NH2、−N3、−SH、−CH3 または−Etであるか、あるいはTRに結合するとき分子認識ドメインにおける Iの機能的同等物として作用し、そ してR3はR5と同一であることができ、 R6は−H、ハロゲン、−CF3、−OH、−NH2、−SHまたは−CH3であ るか、あるいはTRに結合するとき分子認識ドメインにおけるHの機能的同等物 として作用し、そしてR2はR6と同一であることができ、 R2’は−H、ハロゲン、−CF3、−OH、−NH2、−N3、−SH、−CH3 または−Etであるか、あるいはTRに結合するとき分子認識ドメインにおけ るHの機能的同等物として作用し、 R3’は任意の疎水性基であり、ハロゲン、−CF3、−SH、アルキル、アリ ール、5もしく6員のヘテロサイクルまたはシアノを包含するか、あるいはTR に結合するとき分子認識ドメインにおけるIの機能的同等物として作用し、 R4’は−H、ハロゲン、−CF3、−OH、−NH2、−NH3、−N(CH3 3、カルボキシレート、ホスホネート、ホスフェートまたはサルフェート、− SH、−CH3、−Et、またはアルキル、アリールまたはR4’位においてOも しくはNもしくはSに尿素またはカルバメート結合を通して結合した5もしく6 員のヘテロサイクル芳香族であるか、あるいはTRに結合するとき分子認識ドメ インにおけるOHの機能的同等物として作用し、 R5’は−H、−OH、−NH2、−N(CH32、−SH、−NH3、−N( CH33、カルボキシレート、ホスホネート、ホスフェート、サルフェート、1 〜9個の炭素原子を有する分枝鎖状もしくは直鎖状のアルキル、置換もしくは非 置換のアリール(ここで前記置換アリールはハロゲンまたは1〜5個の炭素原子 を有するアルキルで置換されており、そして前記アリールは環に−CH2 −により接続されていてもよい)、5〜6個の炭素原子を有する芳香族ヘテロサ イクル(ここで前記ヘテロサイクルは−OH、−NH2 、−SH、−NH3、−N(CH33、カルボキシレート、ホスホネート、ホス フェート、サルフェート、ヘテロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリール アルキル、ポリ芳香族またはポリヘテロ芳香族から選択される1または2以上の 基で置換されることができる)、ヘテロアルキル、アリールアルキル、ヘテロア リールアルキル、ポリ芳香族、またはポリヘテロ芳香族(ここで前記R5’は極 性基または帯電した基で置換されることができる)であり、 R6’は−H、ハロゲン、−CF3、−OH、−NH2、−SH、−CH3または −Etであるか、あるいはTRに結合するとき分子認識ドメインにおけるHの機 能的同等物として作用し、 XはO、S、SO2、NH、NR7、CH2、CHR7またはCR77であり、こ こでR7はアルキル、アリールまたは5もしくは6員のヘテロサイクル芳香族で あり、そして 前記TR LBDリガンドは1μMまたはそれより小さいTR LBDへの結合 の見掛けKdを有する。 65.式中、 R1がカルボキシレート、ホスホネート、ホスフェートまたはサルフェートで あり、そして0〜3炭素のリンカーで環に接続しており、 R2が−Hであり、 R3が−I、−Br、または−CH3であり、 R5が−I、−Br、または−CH3であり、 R6が−Hであり、 R2’が−Hであり、 R3’が−I、−Br、−CH3、−iPr、−フェニル、ベンジルまたは5も しくは6員のヘテロサイクルであり、 R4’が−OH、−NH2、および−SHであり、 R5’が−H、−OH、−NH2、−N(CH32、−SH、−NH3、−N( CH33、カルボキシレート、ホスホネート、ホスフェート、サルフェート、1 〜9を有する分枝鎖状もしくは直鎖状のアルキル、置換もしくは非置換のアリー ル(ここで前記置換アリールはハロゲンまたは1〜5炭素のアルキルで置換され ており、そして前記アリールは環に−CH2−により接続されていてもよい)、 5〜6個の炭素原子を有する芳香族ヘテロサイクル(ここで前記ヘテロサイクル は−OH、−NH2、−SH、−NH3、−N(CH33、カルボキシレート、ホ スホネート、ホスフェートまたはサルフェートから選択される1または2以上の 基で置換されることができる)、ヘテロアルキル、アリールアルキル、ヘテロア リールアルキル、ポリ芳香族、またはポリヘテロ芳香族(ここで前記R5’は極 性基または帯電した基で置換されることができる)であり、そして R6’が−Hである、 請求項64に記載の組成物。 66.前記化合物が請求項13に記載の方法により製造された、請求項65に 記載の組成物。 67.前記化合物が請求項39に記載の方法により製造された、請求項65に 記載の組成物。 68.前記化合物がTRアンタゴニストである、請求項65に記載の化合物。 69.前記化合物がTRアゴニストである、請求項65に記載の化合物。 70.前記化合物がTRα選択的リガンドである、請求項65に記載の化合物 。 71.前記化合物がTRβ選択的リガンドである、請求項65に 記載の化合物。 72.請求項65に記載の化合物と、医薬として有効な担体とを含んでなる、 選択的甲状腺類似活性を有する医薬組成物。 73.R5’が1〜9個の炭素原子を有するアルキルであり、そして直鎖状ま たは分枝鎖状である、請求項72に記載の組成物。 74.有効量の請求項65に記載の化合物を投与することからなる、LDL− コレステロール/HDL−コレステロールのレベル比を低下させる方法。 75.血漿脂質のレベルの低下を必要とする哺乳動物に有効量の請求項65に 記載の化合物を投与することからなる、血漿脂質のレベルを低下させる方法。 76.有効量の請求項65に記載の化合物を投与することからなる、心臓機能 が弱化した患者における甲状腺ホルモンの欠乏を治療する方法。
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