JP2000501425A - パクリタクセルの製造方法 - Google Patents

パクリタクセルの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、(a)一般式(2)で示されるオキサゾリジン誘導体またはその塩を、縮合剤の存在下に溶媒中で一般式(3)で示される7-トリハロアセチル-バッカチンIIIとカップリングさせて、一般式(4)で示されるオキサゾリジン置換基-含有タクサンを生成させ;(b)オキサゾリジン環を酸の存在下に溶媒中で開環させ、得られた生成物を塩基の存在下にベンゾイルクロリドと反応させて7-位のヒドロキシ基が一般式(5)で示されるトリハロアセチル基で保護された保護パクリタクセルを生成させ;(c)次いで7-位の保護基を溶媒中でアンモニアまたはアンモニアの弱酸との塩により除去することを特徴とする、一般式(1)で示されるパクリタクセルを製造する方法に関するものである。 [式中、Xはハロゲンを表し、R1はトリハロアセチルを表す]

Description

【発明の詳細な説明】 パクリタクセルの製造方法 技術分野 本発明は下記一般式(1)で示されるパクリタクセル(paclitaxel)を製造す る新規な方法に関するものである。 [上記式中、Phはフェニルを表し、Acはアセチルを表し、Bzはベンゾイルを表し 、以下、これらは同じ意味を有する] 本発明は、さらに一般式(1)のパクリタクセルの製造に用いられる新規な中 間体、及びその製造方法に関するものである。 背景技術 (1)で示されるパクリタクセル、すなわちテルペンタクサン(taxane)系誘導 体は、広範囲な抗白血病及び抗腫瘍活性を有する強力ながん化学療法剤である。 したがって、生物学及び化学両分野でこの化合物に相当関心が高まっている。パ クリタクセルはさらに米国を含むいくつかの国で卵巣がんと乳がんに対する抗が ん剤として市販が許可されている。 今まで、パクリタクセルはセイヨウイチイの一種であるタクサス・ブ レビフォリア(Taxus brevifolia)の樹皮から分離、提供されてきた。しかしな がら、その分離及び精製工程が非常に煩わしいのみならず、これら常緑樹の樹皮 にはパクリタクセルが少量しか含まれていないため、このようにして提供される パクリタクセルの量は、ますます増加する商業的需要を充足させるには力不足で あった。 最近、化学者らはパクリタクセルの製造に適用できる半合成経路(semi-synthe sis)、及び中間体の製造方法を含むこの化合物の新規な合成法について努力を傾 注した。しかしながら、これまでに発表された多数の合成方法は満足できる結果 を表していない。 たとえば、WO93/06094は、下記反応式1に示したように、ベータラクタム化合 物と7-トリエチルシリル-バッカチンIIIを反応させ、次いで脱保護することによ り、パクリタクセルを製造する方法が記載されている。現在、この反応は所望の パクリタクセル化合物を製造するための最も簡略な方法として認められている。 反応式1 [式中、TESはトリエチルシリルを表し、以下、同じ意味を有する] この方法は、カップリング反応が、ベータ-ラクタム化合物を用いて 容易に行われうる長所があるが、ベータ-ラクタム化合物自体の合成が非常に難 しく、カップリング反応が無水条件下で-45℃の低温で行なわれなければならず 、ガラス製品に対する強い腐食作用および取扱い難い性質(すなわち48%HF)を 有する毒性の酸をタクサン誘導体などの保護基として用いられるトリエチルシリ ル(TES)基を除去するのに用いられなければならないという多くの短所をも有 している。 その他、下記反応式2に示されているように、ベータ-ラクタムの代わりにオ キサゾリジン化合物を、ジシクロヘキシルカルボジイミドまたは2-ジピリジルカ ルボネートの存在下で、7-Troc-バッカチンIIIでカップリングさせる方法がコマ ーコンらのTetrahedron Letters,5185-5188頁,1992に記載されている。 反応式2 [式中、Bocはt-ブトキシカルボニルを表し、Trocはトリクロロエトキシカルボ ニルを表し、以下、これらは同じ意味を有する] パクリタクセルを製造する上記方法において、反応式1の以前の方法で用いら れた保護基(-TES)とは異なるタクサン誘導体の新たな保護基(-Troc)が用い られてきた。しかしながら、かかる新たな保護基の使用により、所望の生成物を 得るためにより多くの反応工程が行なわれなければならず、保護及び脱保護反応 に激しい反応条件を必要とし、その結果通算収率が低くなる。したがって、反応 式2の方法は反応式1の方法より劣るものと理解される。 反応式2の方法では、オキサゾリジン誘導体をタクサン誘導体とカップリング させてパクリタクセルを製造する。かかる目的で用いられてきた公知のオキサゾ リジン誘導体として、下記一般式(6)で示される化合物(WO 94/10169参照)及 び下記一般式(7)で示される化合物(韓国特許出願第95-703548号参照)が挙げ られる。 [式中、RaはフェニルまたはRfO、ここで、Rfはアルキル、アルケニル、アルキ ニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、フェニルまたは窒素原子を含む複素 環化合物を表し、 RbおよびRcは相互に独立して水素、アルキル、フェニルアルキル、フェニル、ア ルコキシフェニルまたはジアルコキシフェニルを表すか、または RbおよびRcは4ないし7個の環原子を有する環状の鎖を形成できる] [式中、Rdは水素、ベンゾイルまたはRgOCO-、ここで、Rgはアルキル、アルケニ ル、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはビシクロアルキルを表し、 Reはトリハロメチルまたはトリハロメチルで置換されたフェニルを表す] 上記の一般式(6)のオキサゾリジン誘導体は環の2-位に種々の置換基を有し 、さらに3-位のアミン基は置換されたカルボニル基により必ず保護されている。 3-位のアミン基が保護されていなければ、他のオキサゾリジン分子の5-位のカル ボン酸と反応し易いからである。この種の副反応は、オキサゾリジン誘導体とタ クサン誘導体との間のカップリング反応よりさらに大きい反応性を有し、その結 果カップリング反応を有利に行なうことができない。さらに他の場合は一般式( 7)のオキサゾリジン誘導体からわかる。すなわち、オキサゾリジン環の2-位の 置換基がトリハロメチルまたはトリハロメチルで置換されたフェニルである場合 に、所望のカップリング反応は3-位のアミン基が保護されていなくともオキサゾ リジン分子間の自己カップリングのような副反応なしに行なわれ得る。オキサゾ リジン環の3-位のアミン基の保護が必要でなければ、後の段階で保護基を除去す る必要がないなど種々の利点が期待できる。 一方、下記反応式3に示されているように、パクリタクセルを製造す るもう一つの方法は韓国特許出願第94-702930号に記載されている。 反応式3 上記方法では、オキサゾリン誘導体をC-13に直結したヒドロキシ基を有するタ クサン誘導体とカップリングさせてオキサゾリン置換基を有するタクサン誘導体 を生成させ、オキサゾリン環を開環させた後、脱保護してパクリタクセルが製造 される。しかし、2-位がフェニル基により置換されたオキサゾリン誘導体および トリエチルシリル基で保護されたタクサン誘導体を出発物質として用いる場合、 オキサゾリン環の開環反応と脱保護反応は容易に行なうことができない。すなわ ち、強い酸性および長い反応時間のような厳しい反応条件(すなわち1N-HCl(5.5 当量)、0℃、21時間)が求められるが、それにもかかわらず、生産性及び反応収 率が低い。 前述したように、パクリタクセルを製造するために開発された従来の方法はベ ータ-ラクタム誘導体、オキサゾリジン誘導体あるいはオキサゾリン誘導体のよ うな種々の側鎖置換基を用いている。しかし、これらの置換基はすべて、たとえ ばそれ自体の合成またはタクサン誘導体とのカップリングが難しく、置換体環の 開環が厳しい条件を必要とするなど、 いくつかの問題を有している。 検討されるべき別の重要な点は、タクサン誘導体の保護基の選択である。今ま で知られているタクサン誘導体の保護基としては、トリエチルシリルおよびトリ クロロエトキシカルボニルが挙げられる。かかる保護基を除去するためには、強 い酸性条件あるいは長い反応時間、たとえば48%HF/ピリジンの存在下に14時間の 反応;ギ酸溶媒中で4時間の反応;亜鉛、AcOH/MeOH=1/1および60℃の条件下で の反応;0.5% HCl/EtOH中で30時間の反応などが、通常求められる。しかも、こ れら保護基は次のような問題を有する。トリエチルシリル基の場合には、過剰量 (20当量)の高価な塩化トリエチルシリルが保護反応に用いられなければならず (WO 93/06094参照);またトリクロロエトキシカルボニル基の場合には、この保 護基が選択性を有しないので保護されたタクサン誘導体を製造するために複雑な 合成経路を適用しなければならない(Commerconら、Tetrahedron Letters,pp518 5-5188,1992参照)。 [発明の開示] そこで、本発明者らは、前述した先行技術方法の種々の問題点を解決し、パク リタクセルを製造する一層改良された方法を開発するため、数年間にわたって集 中的に研究してきた。その結果、二つのハロメチル置換基が2-位に存在し、3-位 のアミンが保護されていない新規なオキサゾリジン誘導体と7-位のヒドロキシ基 がトリハロアセチルにより保護された新規なタクサン誘導体との間でカップリン グを行なえば、非常に温和な条件下に側鎖置換基の開環反応および脱保護反応が 容易に行われることを確認できた。特に、本発明者らは、2-位に二つのハロメチ ル置換基を有する新規なオキサゾリジン誘導体を用いると、オキサゾリジン誘導 体とタクサン誘導体とのカップリング反応が3-位のアミンを保護しなく とも、オキサゾリジン分子間の自己カップリングのような副反応なしに首尾よく 行われるという驚くべき事実を見出した。 したがって、本発明の目的は(a)下記一般式(2)で示されるオキサゾリジン 誘導体あるいはその塩を、縮合剤の存在下に溶媒中で下記一般式(3)で示され る7-トリハロアセチル-バッカチンIIIカップリングさせて、下記一般式(4)で 示されるオキサゾリジン置換体-含有タクサンを生成させ;(b)オキサゾリジン環 を酸の存在下に溶媒中で開環させ、得られた生成物を塩基の存在下に塩化ベンゾ イルと反応させて、7-位のヒドロキシ基が下記一般式(5)で示されるトリハロ アセチル基で保護された保護パクリタクセルを生成させ、(c)次いで7-位の保護 基を溶媒中でアンモニアまたはアンモニアと弱酸の塩により除去することを特徴 とする、下記一般式(1)で示されるパクリタクセルを製造する新規な方法を提 供することである。[式中、Xはハロゲンを表し、R1はトリハロアセチルを表す] 本発明のもう一つの目的は新規な出発物質、一般式(2)のオキサゾリジン誘 導体および一般式(3)のタクサン誘導体、ならびにそれらの製造方法を提供す ることである。 [発明を実施するための最善の態様] 本発明によるパクリタクセルの製造方法は、次の反応式4のように要約するこ とができる。 反応式4 [式中、XおよびR1はそれぞれ前述した通りである] 以下、上記反応式4に記載の方法をさらに具体的に説明する。 一般式(3)の7-トリハロアセチル-バッカチンIIIと一般式(2)のオキサゾリ ジン誘導体とをカップリングさせて一般式(4)のオキサゾリ ジン置換体-含有タクサンを製造する工程(a)の反応は、好ましくは20ないし60℃ の温度で行なわれる。この反応に適した溶媒は、テトラヒドロフラン、ジイソプ ロピルエーテル、メチルt-ブチルエーテルあるいはジオキサンのようなエーテル 類;メチルイソブチルケトンのようなケトン類;アセトニトリルのようなニトリ ル類;エチルアセテート、イソプロピルアセテートまたはn-ブチルアセテートの ようなエステル類;ペンタン、ヘキサンまたはヘプタンのような脂肪族炭化水素 類;ジクロロメタン、クロロホルムまたは1,2-ジクロロエタンのような塩素化炭 化水素類;ベンゼン、トルエンまたはキシレンのような芳香族炭化水素類;ジメ チルアセトアミドまたはジメチルホルムアミドのようなアミド類を含む。カップ リング反応で、一般式(2)のオキサゾリジン誘導体は、一般式(3)の化合物に 対して、過剰量で、たとえば等モルないし3倍モル量、好ましくは1.5ないし3 倍モル量で用いられる。このカップリング反応は、縮合剤の存在下に、そして任 意に活性化剤の存在下に行なわれる。縮合剤としては、ジシクロヘキシルカルボ ジイミドのようなカルボジイミド類;および2-ジピリジルカルボネートのような 反応性カルボネート類が挙げられる。また、活性化剤としては、4-ジメチルアミ ノピリジン、4-ピロリジノピリジンのようなアルキルアミノピリジン類などが挙 げられる。一般に、縮合剤は一般式(2)のオキサゾリジン化合物に対して化学 量論的な量で用いられ、また活性化剤は一般式(3)の7-トリハロアセチル-バッ カチンIIIに対して化学量論的な量またはそれより少ない量で用いられる。 一般式(5)の化合物を製造する工程(b)の反応は、オキサゾリジン環を開環 させ、開環された生成物を塩基の存在下で塩化ベンゾイルと反応させることから なる。この反応は、一般式(4)の化合物に対して1ないし1.5当量の酸を用いる 弱酸性の条件を必要とするだけであり、こ れは出発物質として一般式(2)の新規なオキサゾリジン誘導体を使用すること による効果である。反応溶液の酸度を調節するために用いられる酸類は、塩酸、 硫酸、ギ酸、硝酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、p-トルエンスルホン酸、メタンス ルホン酸および安息香酸を含む。酸は一般式(4)の化合物に対して化学量論的 な量で用いられるが、最短時間で反応を完結させて副反応を最小化するために、 好ましくは1.5当量の酸が用いられる。溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジ エチルエーテルあるいはジオキサンのようなエーテル類;アセトニトリルのよう なニトリル類;アセトンあるいはメチルイソブチルケトンのようなケトン類;エ チルアセテート、イソプロピルアセテートあるいはn-ブチルアセテートのような エステル類;ジクロロメタン、クロロホルムあるいは1,2-ジクロロエタンのよう な塩素化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類 ;およびジメチルアセトアミドあるいはジメチルホルムアミドのようなアミド類 からなる群から選ばれた1種以上を用いることができる。この反応は、-20ない し60℃の範囲の温度で、10ないし30分間行なうのが好ましい。 得られた反応溶液は適切な塩基で中和した後、塩化ベンゾイルと反応させて一 般式(5)の7-位がトリハロアセチルで保護されたパクリタクセルを製造する。 反応試剤の塩化ベンゾイルは、一般式(4)のオキサゾリジン置換基-含有タクサ ンに対して化学量論的な量で、より具体的には1ないし1.2当量用いられる。塩 基としては、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化リチウムからなる群から選 ばれた1種以上の水溶性塩基を、一般式(4)の化合物に対して過剰量、好まし くは3ないし20当量用いることができる。 最後に、工程(c)でアンモニアあるいはアンモニアの弱酸との塩を 用いて、化合物(5)の7-位のトリハロアセチル基を除去して、一般式(1)の所 望の化合物パクリタクセルを製造する。この反応で、5ないし40%の濃度を有す る水性アンモニアあるいはアンモニア-有機溶媒溶液が一般式(5)の化合物に対 して化学量論的な量以上、好ましくは1ないし5当量用いられる。アンモニアの 弱酸との塩がアンモニアに代わる場合には、一般式(5)の化合物に対して1な いし5当量用いられる。弱酸はギ酸、酢酸あるいはプロピオン酸でもよい。溶媒 としては、メタノール、エタノールあるいはイソプロピルアルコールのようなア ルコール類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルあるいはジオキサンのよう なエーテル類;アセトニトリルのようなニトリル類;エチルアセテート、イソプ ロピルアセテートあるいはn-ブチルアセテートのようなエステル類;ジクロロメ タン、クロロホルムあるいは1,2-ジクロロエタンのような塩素化炭化水素類;ベ ンゼン、トルエンあるいはキシレンのような芳香族炭化水素類;およびジメチル アセトアミドあるいはジメチルホルムアミドのようなアミド類からなる群から選 ばれた1種以上を用いることができる。この反応は、好ましくは0ないし60℃の 範囲の温度で行なわれる。従来は、タクサンの7-位の保護基を除去するために非 常に強い酸性条件が一般に求められてきた。しかしながら、本発明は、アンモニ アまたはアンモニアの弱酸との塩を用いる弱アルカリ性あるいは殆ど中性の条件 下で保護基を容易に除去することを可能にした。 パクリタクセルを製造する方法において出発物質として用いられる一般式(3 )の7-トリハロアセチル-バッカチンIIIはそれ自体新規な化合物である。したが って、本発明のもう一つの目的は一般式(3)の新規なタクサン誘導体を提供す ることである。 一般式(3)の7-トリハロアセチル-バッカチンIIIは、(d)下記一般式(8)で 示される10-デアセチル-バッカチンIIIを塩基の存在下に溶媒中 でハロゲン化トリハロアセチルと反応させて、下記一般式(9)で示される10-デ アセチル-7-トリハロアセチル-バッカチンIIIを得た後、(e)得られた一般式(9 )の化合物を塩基の存在下に溶媒中でハロゲン化アセチルと反応させることによ り製造することができる。 [式中、R1はトリハロアセチルを表す] 一般式(3)の化合物を製造する方法は、次の反応式5のように要約すること ができる。 反応式5 [式中、R1は前述した通りである] 反応式5の工程(d)では、一般式(8)の10-デアセチル-バッカチンIIIの7 位のヒロドキシ基をトリハロアセチルで保護して、一般式(9)の10-デアセチル -7-トリハロアセチル-バッカチンIIIを製造する。保護基としてトリエチルシリ ルあるいはトリクロロエトキシカルボニルを用いる従来の方法では、約20倍モル 量以上のトリエチルシリルを用いなければならないか、または数工程からなるや や複雑な方法を行なわなければならなかった。反面、本発明によるこの工程では 、単に化学量論的な量のトリハロアセチルを用いるだけで、タクサン誘導体の7- 位のヒドロキシ基を選択的に保護することができる。トリクロロアセチルクロリ ド、臭化トリクロロアセチル、トリブロモアセチルクロリド、臭化トリブロモア セチル、トリフルオロアセチルクロリド、臭化トリフルオロアセチル、トリヨー ドアセチルクロリドおよび臭化トリヨードアセチルからなる群から選ばれた1種 がハロゲン化トリハロアセチルとして用いられ、それは通常一般式(8)の化合 物に対して化学量論的な量以上、好ましくは1ないし1.5当量用いられる。この 反応で適切に用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエ ーテル、メチルt-ブチルエーテルあるいはジオキサンのようなエーテル類;メチ ルイソブチルケトンなどのケトン類;アセトニトリルのようなニトリル類;エチ ルアセテート、イソプロピルアセテートあるいはn-ブチルアセテートの ようなエステル類;ペンタン、ヘキサンあるいはヘプタンのような脂肪族炭化水 素類;ジクロロメタン、クロロホルムあるいは1,2-ジクロロエタンのような塩素 化炭化水素類;ベンゼン、トルエンあるいはキシレンのような芳香族炭化水素類 ;ジメチルアセトアミドあるいはジメチルホルムアミドのようなアミド類;およ びピリジンのような塩基性溶媒を含む。溶媒としてピリジンを用いる場合には、 塩基を用いないで反応を行うことができる。適切な塩基としては、ピリジン、ト リエチルアミン、イミダゾール、DBU、ジイソプロピルエチルアミン、カリウムt -ブトキシド、ナトリウムエトキシド、n-ブチルリチウム、フェニルリチウム、 リチウムジイソプロピルアミド、水素化ナトリウムあるいはリチウムビストリメ チルシリルアミドなどが挙げられる。この反応は好ましくは-20ないし60℃の温 度範囲で行なわれる。 工程(e)では、一般式(9)の1-デアセチル-7-トリハロアセチル-バッカチン IIIを溶媒中で塩基の存在下にハロゲン化アセチルと反応させて、一般式(3)の 新規な7-トリハロアセチル-バッカチンIIIを製造する。ハロゲン化アセチルは、 一般式(9)の10-デアセチル-7-トリハロアセチル-バッカチンIIIに対して化学 量論的な量以上、好ましくは1ないし8当量用いられる。適切に用いられる溶媒 および塩基、ならびに反応温度の範囲は、工程(d)で述べたのと同じである。 次の一般式(2a)で示されるオキサゾリジン誘導体は、それ自体新規な化合物 であり、したがってそれは本発明のさらにもう一つの目的である。 [式中、Xは前述した通りであり、 Rは水素またはC1-C3アルキルを表す] この化合物の最も重要な特徴は、二つのハロメチル置換基がオキサゾリジン環 の2-位に存在し、かつ3-位のアミンが保護されていないことである。加えて、こ の化合物は本発明によるパクリタクセルを製造する方法の出発物質である一般式 (2)の化合物を含む。 上述した一般式(2a)のオキサゾリジン誘導体は、次の一般式(10)で示され る(2R,3S)-フェニルイソセリン誘導体を、溶媒中で酸触媒の存在下に次の一般 式(11)で示される化合物と反応させて製造することができる。 [式中、RおよびXはそれぞれ前述した通りである] 上記の方法を行なって製造される一般式(2a)の化合物は、二つの形態の化合 物を含む。一つは遊離酸の形態(R=水素)であり、もう一つはエステルの形態( R=アルキル)である。したがって、遊離酸の形態が好ましければ、一般式(2a) のエステル形態の化合物に対して加水分解をさらに行なえばよい。 オキサゾリジン誘導体を製造する従来のあらゆる方法は、出発物質としてフェ ニルイソセリンアルキルエステル(エステル形態)のみを用いていた。しかしな がら、本発明では、オキサゾリジン誘導体をフェニルイソセリンおよびフェニル イソセリンアルキルエステルから製造することができる。すなわち、本発明者ら は、一般式(2)の新規なオキサゾリジン誘導体(R=水素)がフェニルイソセリ ンから直接製造できるという驚くべき事実を見出した。エステル形態ではないフ ェニルイソセリンを出発物質として用いる場合には、二工程(一工程はフェニル イソセリンからフェニルイソセリンメチルエステルを製造することであり、もう 一工程はオキサゾリジン誘導体からメチルエステル基を除去することである)が 省かれ、したがってこれは本発明によりもたらされるもう一つの利点である。 一般式(2a)のオキサゾリジン誘導体を製造する方法は、次の反応式6で示す ことができる。 反応式6 [式中、X及びRはそれぞれ前記の通りである] Rが水素またはアルキルである一般式(2a)のオキサゾリジン誘導体は、(2R,3 S)-フェニルイソセリン誘導体を溶媒中で酸触媒の存在下に一般式(11)のハロ ゲン化アセトンと反応させて製造される。酸触媒としては、p-トルエンスルホン 酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメチルスルホン酸、ピリジニウムp-トルエ ンスルホネート、アンバーライトIR-120などが用いられる。そして、溶媒として は、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、メチルt-ブチルエーテルあ るいはジオキサンのようなエーテル類;アセトニトリルのようなニトリル類;エ チルアセテート、イソプロピルアセテートあるいはn-ブチルアセテートのような エステル類;ジクロロメタン、クロロホルムあるいは1,2-ジクロロエタンのよう な塩素化炭化水素類;ベンゼン、トルエンあるいはキシレンのような芳香族炭化 水素類;およびジメチルアセトアミドあるいはジメチルホルムアミドのようなア ミド類から選ばれた1種以上を用いることができる。用いられる溶媒に溶解し難 い(2R,3S)-フェニルイソセリン(R=水素)を出発物質として用いる場合には、 少量のアミド類を反応溶液に加えることにより、良い収率が達成され、さらに溶 媒の総容積に対して1/20倍以上の量のアミド類を加えることによって、反応時間 を短縮することができる。この反応は好ましくは30ないし100℃の範囲の温度で 行なわれる。 Rがアルキルである一般式(2a)の化合物が得られる場合には、それをさらに 加水分解してRが水素である一般式(2a)の化合物とすることができる。水酸化 物のような水溶性の塩基は、加水分解用試剤として用いられる。この目的のため に用いられる水酸化物は、たとえば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化 カリウムなどのアルカリ金属水酸化物を含む。加水分解用試剤は、Rがアルキル である一般式(2a)のオキサゾリジン化合物に対して好ましくは1ないし2当量 用いられる。反応溶媒としては容積比10:1ないし100:1の水-混和性有機溶媒と水 との混合溶媒が用いられる。ここで適切に用いられる水-混和性有機溶媒は、メ タノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチ ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトンおよびアセトニトリルを含む 。この反応は-20ないし60℃の範囲の温度で行なうのが好ましい。加水分解が完 了した後、有機溶媒を減圧蒸留により除去して、Rが水素である一般式(2a)の オキサゾリジン化合物を無機塩の形態(RCO2M)で得る。塩の形態を遊離酸の形 態(RCO2H)に転換させるためには、酸またはpH5ないし7を有する緩衝液を用い る。この目的のために用いられる酸としては、塩酸、ギ酸、酢酸およびトリフル オロ酢酸を含む。この酸は、加水分解反応で用いられるアルカリ金属水酸化物と 同当量用いられる。 カップリング後の開環反応は、一般式(2a)の化合物を用いると温和な条件下 で容易に行なうことができるので、本発明によるこの化合物は、開環及び脱保護 反応の過程で非常に強い酸性条件及び長い反応時間(すなわち、1H-HCl(5.5当量 )、0℃、21時間)を必要とする既存の2-フェニル-2-オキサゾリン誘導体よりさ らに有利である。 反応式6の反応で出発物質として用いられる(2R,3S)-フェニルイソセリン誘 導体またはその塩は、公知の方法によって得られる。(米国特 許5,420,337号;Commerconら.,Tetrahedron Letters,33,5185-5188頁,1992 年;およびKimら.,韓国特許出願第96-7304号参照)。 このようにして得られる一般式(2)のオキサゾリジン化合物(R=水素)は、 酸の存在下で不安定のため、次の一般式(2b)で示される3級アミン塩基との塩 の形態での化合物を貯蔵するのが好ましい。 [式中、Xは前述した通りであり、 R5、R6およびR7は相互に独立してC1-C4アルキルもしくはフェニルアルキルを表 すか、または R5およびR6は一緒になって4ないし7個の環原子を有する環状の鎖を形成するこ とができる] 本発明を以下の実施例によりさらに具体的に説明する。しかしながら、これら の実施例は本発明の実例を挙げて説明するためのものであって、いかなる意味に おいても本発明の範囲を限定するものではない。 実施例1 10- デアセチル-7-トリクロロアセチル-バッカチンIIIの合成 10-デアセチル-バッカチンIII30g(0.055mol)をクロロホルム1.35Lに溶解し 、これにピリジン134mL(30当量)を滴下した後、反応混合物を10分間攪拌した 。トリクロロアセチルクロリド12g(0.066mol)を徐々に加えた後、得られた混合 物を室温で30分間攪拌した。次いで、トリ クロロアセチルクロリド3g(0.017mol)をさらに加えて、全ての混合物を20分間 攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、水100mLを残留物に加えた後、得られた溶液 をエチルアセテート700mLで抽出した。得られた有機層を塩化ナトリウム水溶液 で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧蒸留した。残留物をトルエ ン200mLに溶解させた後、0℃に冷却した。得られた微細な固体を濾取した後、ヘ キサン200mLで洗浄して、純粋な標題化合物36g(収率:95%)を得た。 融点:216℃ [α]D 25=-45.3°(c=1,CHCl3)1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ8.12(d,J=7.3Hz,2H),7.67-7.49(m,3H),5.67(d,J=6. 9Hz,1H),5.61-5.55(m,1H),5.35(s,1H),5.00(d,J=8.6Hz,1H),4.90(m,1H),4. 38(d,J=8.5Hz,1H),4.22(d,J=8.4Hz,1H),3.99(m,1H),2.77-2.71(m,1H),2.32- 1.09(m,18H)実施例2 7- トリクロロアセチル-バッカチンIIIの合成 実施例1で得られた10-デアセチル-7-トリクロロアセチル-バッカチンIII36g (0.052mol)をクロロホルム1.25Lに溶解した。これにピリジン125mL(30当量) を滴下した後、混合物を10分間攪拌した。この混合物に臭化アセチル38g(0.309 mol)を徐々に加え、得られた混合物を室温で3時間攪拌した。溶媒を減圧下で 除去し、水100mLを残留物に加えた後、得られた溶液をエチルアセテート700mLで 抽出した。得られた有機層を塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシ ウムで乾燥した後、減圧蒸留した。残留物をトルエン200mLに溶解した後、0℃に 冷却した。得られた微細な固体を濾取した後、ヘキサン200mLで洗浄して、純粋 な標題化合物35.9g(収率:94%)を得た。 融点:180℃ [α]D 25=-62.3°(c=1,CHCl3)1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ8.13(d,J=7.3Hz,2H),7.67-7.49(m,3H),6.50(s,1H) ,5.76-5.67(m,2H),5.00(d,J=8.8Hz,1H),4.89(m,1H),4.37(d,J=9.0Hz,1H),4 .19(d,J=9.4Hz,1H),4.06(m,2H),2.73-2.69(m,1H),2.34-1.11(m,21H)実施例3 (4S,5R)-2,2'- ジ(クロロメチル)-4-フェニル-1,3-オキサゾリジン-5-カルボン 酸メチルエステルの合成 (2R,3S)-フェニルイソセリンメチルエステル10.0g(0.051mol)、1,3-ジクロロ アセトン6.51g(0.051mol)およびピリジニウムp-トルエンスルホネート0.1gを アセトニトリル100mLに溶解した。混合物を80℃で40分間攪拌した後、反応溶媒 を減圧蒸留により除去した。水100mLを残留物に加えた後、エチルアセテート200 mLで抽出した。有機層に含まれている水分を無水硫酸マグネシウムで除去した後 、溶媒を減圧留去して標題化合物14.1g(収率:90%)を得た。1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ7.47-7.28(m,5H),4.64-4.53(m,2H),3.95(s,2H),3.84 (d,J=6.0Hz,2H),3.78(s,3H),3.10(d,J=10.2Hz,1H)実施例4 (4S,5R)-2,2' −ジ(クロロメチル)-4-フェニル-1,3-オキサゾリジン-5-カルボ ン酸トリエチルアミン塩の合成(方法I) 実施例3で製造された(4S,5R)-2,2'-ジ(クロロメチル)-4-フェニル-1,3-オ キサゾリジン-5-カルボン酸メチルエステル13.0(0.043mol)をメタノール50mL に溶解した後、これに3.0N水酸化リチウム水溶液15.7mL (0.047mol)を滴下した。反応混合物を常温で30分間攪拌した後、反応溶媒を減 圧蒸留により除去した。水30mLおよび3.0N塩酸水溶液15.7mL(0.047mol)を残留 物に加えた後、エチルアセテート200mLで抽出した。有機層に含まれている水分 を無水硫酸マグネシウムで除去した後、これにトリエチルアミン9.0mL(0.065mo l)を滴下した。溶媒を減圧留去して、標題化合物15.7g(収率:94%)を得た。1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ7.52-7.28(m,5H),4.57(d,J=7.6Hz,1H),4.46(d,J=7.6 Hz,1H),3.94-3.81(m,4H),3.07(q,J=7.1Hz,6H),1.28(t,J=7.1Hz,9H)実施例5 (4S,5R)-2,2'- ジ(クロロメチル)-4-フェニル-1,3-オキサゾリジン-5-カルボン 酸トリエチルアミン塩の合成(方法II) (2R,3S)-フェニルイソセリン10.0g(0.055mol)、1,3-ジクロロアセトン7.0g(0. 055mol)、ジメチルホルムアミド5mLおよびピリジニウムp-トルエンスルホネート 0.1gをアセトニトリル100mLに溶解した。混合物を80℃で1時間攪拌した後、反 応溶媒を減圧蒸留により除去した。水100mLを残留物に加えた後、エチルアセテ ート200mLで抽出した。有機層に含まれている水分を無水硫酸マグネシウムで除 去した後、これにトリエチルアミン11.5mL(0.083mol)を滴下した。溶媒を減圧 留去して、標題化合物19g(収率:88%)を得た。実施例6 13-[4S.5R)-2,2'- ジ(クロロメチル)-4-フェニル-1,3-オキサゾリジニルカルボ ニル]-バッカチンIIIの合成 実施例4または5で製造された(4S,5R)-2,2'-ジ(クロロメチル)-4- フェニル-1,3-オキサゾリジン-5-カルボン酸トリエチルアミン塩、および実施例 2で製造された7-トリクロロアセチル-バッカチンIII9.8g(0.013mol)を、ジシ クロヘキシルカルボジイミド8.2g(0.040mol)および4-ジメチルアミノピリジン 0.1gと共に、トルエン120mLに溶解した。得られた混合物を常温で1時間攪拌し 、セライトパッド(cellite pad)を介して濾過し、減圧蒸留して反応溶媒を除 去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶出液:エチルアセテート/ヘキ サン=1/2,v/v)に付して淡黄色固体の標題化合物12.6g(収率:94.5%)を得た 。 融点:187℃ [α]D 25=-24.8°(c=0.14,CHCl3)1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ8.03(d,J=7.2Hz,2H),7.68-7.45(m,8H),6.39(s,1H), 6.26(t,J=8.5Hz,1H),5.76-5.69(m,2H),5.67-5.62(m,2H),4.89(d,J=8.4Hz,1H) ,4.65(m,1H),4.43(d,J=8.2Hz,1H),4.27(d,J=8.4Hz,1H),4.11(d,J=7.3Hz,1H) ,4.04(s,2H),3.90(m,1H),3.82(d,J=9.8Hz,2H),3.20(d,J=10.5Hz),2.65(m,1 H),2.15-1.14(m,21H)実施例7 パクリタクセルの合成 実施例6で製造したカップリング生成物12g(0.012mol)をエチルアセテート5 0mLに溶解した。これに濃塩酸1.5mL(0.018mol)を滴下し、混合物を常温で20分 間攪拌した。反応溶液を重炭酸ナトリウム12g(0.14mol)で中和した。水100mL を混合物に加えた後、これに塩化ベンゾイル1.7mL(0.014mol)を滴下した。反 応溶液を常温で10分間攪拌し、エチルアセテート300mLで抽出した後、無水硫酸 マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧蒸留により除去し、得られた残留物をメタ ノールとテトラヒドロフランの混合溶媒(3/1,v/v)50mLに溶解した。これに、 メタノールに溶解した2.0Mアンモニア(6.0mL,0.012mol)を滴下し、得られた 混合物を常温で1時間攪拌した後、反応溶媒を減圧留去した。残留物をカラムク ロマトグラフィー(溶出液:エチルアセテート/ヘキサン=2/1,v/v)に付して、 白色固体の標題化合物9.39g(収率:92%)を得た。1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ8.15(d,J=7.2Hz,2H),7.76(d,J=7.2Hz,2H),7.64-7.37 (m,1H),7.04(d,J=8.8Hz,1H),6.29(s,1H),6.25(dd,J=8.9Hz,J=8.9Hz,1H),5.8 0(dd,J1=2.5Hz,J2=8.7Hz,1H),5.69(d,J=7.1Hz,1H),4.95(dd,J1=2.3Hz,J2=10Hz ,1H),4.81(dd,J1=2.5Hz,J2=5.0Hz,1H),4.41(m,1H),4.32(d,J=8.5Hz,1H),4.2 2(d,J=8.5Hz,1H),3.83(d,J=6.9Hz,1H),3.66(d,J=5.3Hz,1H),2.54-1.16(m,22H ) 本発明による利点は、次のように要約することができる。 パクリタクセルを製造する既存の方法は、一般にバッカチンIIIの7-位のヒド ロキシ基の保護のためにトリエチルシリルまたはトリクロロエトキシカルボニル 基が用いられている。これらの保護基の除去は強酸を用いる非常に激しい条件を 必要としている。しかしながら、本発明では同じ位置のヒドロキシ基がトリハロ アセチル基で保護されており、弱アルカリ性または殆ど中性の温和な条件下で容 易に除去することができる(たとえば、1当量のアンモニア/有機溶媒、20℃、1 時間;あるいは1.2当量のアンモニウムアセテート/有機溶媒、20℃、3時間)。 したがって、本発明によれば、パクリタクセルを容易に、しかもより経済的に製 造することができる。特に、反応条件の温和なことは、この方法を工業的な規模 で適用する場合に著しく有利であると予想される。 本発明のさらにもう一つの利点は、二つのハロメチル置換基が2-位に 存在し、3-位のアミンがバッカチンIIIの置換基のように保護されていない新規 なオキサゾリジン誘導体の使用にある。かかる新規なオキサゾリジン誘導体は、 自己カップリングのような副反応を引き起こさず、カップリングした後の開環反 応を容易にして、生産性を向上させる。さらに、この新規なオキサゾリジン誘導 体はフェニルイソセリンから直接製造できるため、反応工程を短縮することがで きる。 したがって、除去し易い適切な保護基を用いることにより、本方法は温和な条 件下で高い通算収率で簡便に行なうことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),AT,AU,BG,B R,CA,CH,CN,CZ,DK,FI,GB,HU ,IS,JP,LT,LU,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SE,SI,US,VN (72)発明者 ムン ヨン ホー 大韓民国,キョンギ―ド 463―070、ソン ナム―シティ、ブンダン―グ、ヤタプ―ド ン #319―1 (72)発明者 リー クァン オク 大韓民国,ソウル 120―113、ソデムン― ク、ヨンヒ 3―ドン ドンジンアパート メント #7―209 (72)発明者 キム ナム ドゥ 大韓民国,キョンギ―ド 449―840、ヨン イン―シティ スジ―ウプ ピョントクチ ョン―リ サムソン4スアパートメント #1101―1403 (72)発明者 ハー テー ヒー 大韓民国,キョンギ―ド 463―500、ソン ナム―シティ、ブンダン―グ、クミ―ドン #220、アパートメント 405―1206 (72)発明者 シン ジョン エー 大韓民国,ソウル 121―100、マポ―グ、 ノゴサン―ドン 31―100 (72)発明者 リー クァン スン 大韓民国,ソウル 138―160、ソンパ― グ、カラク―ドン、クットンアパートメン ト #2―806 (72)発明者 キム ウァン ジュー 大韓民国,ソウル 138―050、ソンパ― グ、パンイ―ドン、オリンピックアパート メント #311―1002

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)下記一般式(2)で示されるオキサゾリジン誘導体またはその塩を、縮 合剤の存在下に溶媒中で下記一般式(3)で示される7-トリハロアセチル-バッカ チンIIIとカップリングさせて、下記一般式(4)で示されるオキサゾリジン置換 基-含有タクサンを生成させ;(b)オキサゾリジン環を酸の存在下に溶媒中で開 環させ、得られた生成物を塩基の存在下にベンゾイルクロリドと反応させて、7- 位のヒドロキシ基が下記一般式(5)で示されるトリハロアセチル基で保護され た保護パクリタクセルを生成させ;(c)次いで7-位の保護基を溶媒中でアンモニ アあるいはアンモニアの弱酸との塩により除去することを特徴とする、下記一般 式(1)で示されるパクリタクセルを製造する方法。[式中、 Xはハロゲンを表し、 R1はトリハロアセチルを表す] 2.Xがクロロであり、R1がトリクロロアセチルである請求項1に記載の方法。 3.工程(a)の溶媒が、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、メチ ルt-ブチルエーテル、ジオキサン、メチルイソブチルケトン、アセトニトリル、 エチルアセテート、イソプロピルアセテート、n-ブチルアセテート、ペンタン、 ヘキサン、ヘプタン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、ベ ンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルアセトアミドおよびジメチルホルムアミ ドから選ばれた1種以上である請求項1に記載の方法。 4.工程(a)の縮合剤が、カルボジイミド類あるいは反応性カルボネート類で ある請求項1に記載の方法。 5.工程(a)の反応が、活性化剤としての4-ジメチルアミノピリジンあるいは4 -ピロリジノピリジンの存在下で行なわれる請求項1に記載の方法。 6.工程(b)の溶媒が、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン 、アセトニトリル、アセトン、メチルイソブチルケトン、エチルアセテート、イ ソプロピルアセテート、n-ブチルアセテート、ジクロロメタン、クロロホルム、 1,2-ジクロロエタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルアセトアミドお よびジメチルホルムアミドからなる 群から選ばれた1種以上である請求項1に記載の方法。 7.工程(b)で、塩酸、硫酸、ギ酸、硝酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、p-トル エンスルホン酸、メタンスルホン酸、および安息香酸からなる群から選ばれた酸 を、一般式(4)のオキサゾリジン置換基-含有タクサンに対して1.5当量用いる 請求項1に記載の方法。 8.工程(b)でベンゾイルクロリドを一般式(4)のオキサゾリジン置換基-含 有タクサンに対して1ないし1.2当量用いる請求項1に記載の方法。 9.工程(b)の塩基が、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム 、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化リチウムから なる群から選ばれた1種以上である請求項1に記載の方法。 10.工程(c)で、5ないし40%の濃度を有する水性アンモニアあるいはアンモニ ア−有機溶媒溶液を、一般式(5)の化合物に対して1ないし5当量用いる請求 項1に記載の方法。 11.工程(c)で、ギ酸、酢酸およびプロピオン酸からなる群から選ばれた弱酸 とのアンモニアの塩を、一般式(5)の化合物に対して1ないし5当量用いる請 求項1に記載の方法。 12.次の一般式(3)で示されるタクサン誘導体: [式中、R1はトリハロアセチルを表す] 13.R1がトリクロロアセチルである請求項12に記載の化合物。 14.(d)下記一般式(8)で示される10-デアセチル-バッカチンIIIを、塩基の 存在下に溶媒中でハロゲン化トリハロアセチルと反応させて、下記一般式(9) で示される10-デアセチル-7-トリハロアセチル-バッカチンIIIを生成させた後、 (e)得られた一般式(9)の化合物を塩基の存在下に溶媒中でハロゲン化アセチル と反応させることを特徴とする、請求項12に定義された一般式(3)のタクサン 誘導体を製造する方法。 [式中、R1はトリハロアセチルを表す] 15.工程(d)でトリクロロアセチルクロリド、臭化トリクロロアセチル、トリブ ロモアセチルクロリド、臭化トリブロモアセチル、トリフルオロアセチルクロリ ド、臭化トリフルオロアセチル、トリヨードアセチルクロリドおよび臭化トリヨ ードアセチルからなる群から選ばれたハロゲン化トリハロアセチルを、一般式( 8)の化合物に対して1ないし1.5当量用いる請求項14に記載の方法。 16.ハロゲン化トリハロアセチルがトリクロロアセチルクロリドである請求項14 または15に記載の方法。 17.工程(e)でハロゲン化アセチルを一般式(9)の化合物に対して1ないし8 当量用いる請求項14に記載の方法。 18.ハロゲン化アセチルが臭化アセチルである請求項14または17に記載の方法。 19.工程(d)または工程(e)で、溶媒がテトラヒドロフラン、ジイソプロピル エーテル、メチルt-ブチルエーテル、ジオキサン、メチルイソブチルケトン、ア セトニトリル、エチルアセテート、イソプロピルアセテート、n-ブチルアセテー ト、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジク ロロエタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルアセトアミド、ジメチル ホルムアミドおよびピリジンからなる群から選ばれた1種以上である請求項14に 記載の方法。 20.工程(d)または(e)で、塩基がピリジン、トリエチルアミン、イミダゾー ル、DBU、ジイソプロピルエチルアミン、カリウムt-ブトキシド、ナトリウムエ トキシド、n-ブチルリチウム、フェニルリチウム、リチウムジイソプロピルアミ ド、水素化ナトリウムおよびリチウムビストリメチルシリルアミドからなる群か ら選ばれた1種以上である請求項14に記載の方法。 21.次の一般式(2a)で示されるオキサゾリジン誘導体またはその塩。 [式中、Xは請求項1で定義した通りであり、Rは水素またはC1-C3アルキルを表 す] 22.次の一般式(2b)で示される塩の形態である請求項21に記載の化合物。[式中、Xは請求項1で定義した通りであり、 R5、R6およびR7は相互に独立してC1-C4アルキルもしくはフェニルアル キルを表すか、または R5とR6は一緒になって4ないし7個の環原子を有する環状の鎖を形成することが できる] 23.Xがクロロである請求項21または22に記載の化合物。 24.次の一般式(10)で示される(2R,3S)-フェニルイソセリン誘導体を、溶媒 中で酸触媒の存在下に次の一般式(11)で示される化合物と反応させることを特 徴とする、請求項21で定義した通りのオキサゾリジン誘導体またはその塩の製造 方法。 [式中、 Rは請求項21で定義した通りであり、また Xは請求項1で定義した通りである] 25.溶媒がテトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、メチルt-ブチルエー テル、ジオキサン、アセトニトリル、エチルアセテート、イソプロピルアセテー ト、n-ブチルアセテート、ジクロロメタン、クロロ ホルム、1,2-ジクロロエタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルアセト アミドおよびジメチルホルムアミドからなる群から選ばれた1種以上である請求 項24に記載の方法。 26.酸触媒がp-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメチルス ルホン酸、ピリジニウムp-トルエンスルホネートおよびアンバーライトIR-120か らなる群から選ばれた1種以上である請求項24に記載の方法。 27.Rがアルキルである一般式(2a)の化合物が、水溶性の塩基の存在下に溶媒 中でさらに加水分解されて、Rが水素である一般式(2a)の化合物を得る、請求 項24に記載の方法。 28.溶媒が容積比10:1ないし100:1である水-混和性有機溶媒と水との混合物であ る請求項27に記載の方法。 29.水-混和性有機溶媒がメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、 テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトン およびアセトニトリルからなる群から選ばれた1種以上である請求項28に記載の 方法。 30.水酸化リチウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムからなる群から選 ばれた水溶性の塩基が、RがC1-C3アルキルである一般式(2a)の化合物に対して 1ないし2当量用いられる請求項27に記載の方法。
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