JP2000501294A - アスペルギラス・オリザイ(Aspergillus oryzae)の5―アミノレブリン酸シンターゼおよびそれをコードする核酸 - Google Patents

アスペルギラス・オリザイ(Aspergillus oryzae)の5―アミノレブリン酸シンターゼおよびそれをコードする核酸

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    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
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    • C12N9/1025Acyltransferases (2.3)
    • C12N9/1029Acyltransferases (2.3) transferring groups other than amino-acyl groups (2.3.1)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、アスペルギラス・オリザイ(Aspergillus oryzae)の5-アミノレブリン酸シンターゼ、およびこの5-アミノレブリン酸シンターゼをコードする核酸配列を含んでいる単離された核酸断片、並びに、この核酸配列を含んでいる核酸構成体、べクターおよび組み換え宿主細胞に関する。本発明はまた、この5-アミノレブリン酸シンターゼを生産する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 アスペルギラス・オリザイ(Aspergillus oryzae)の5-アミノレブリン酸シンタ ーゼおよびそれをコードする核酸 発明の背景 発明の分野 本発明は、アスペルギラス・オリザイ(Aspergillus oryzae)の5-アミノレブリ ン酸シンターゼ(5-aminolevulinic acid synthase)および、この5-アミノレ ブリン酸シンターゼをコードする核酸配列を含んでいる単離された核酸断片に関 する。本発明はまた、この核酸配列を含んでいる核酸構成体、ベクターおよび宿 主細胞に関する。同様に、5-アミノレブリン酸シンターゼを生産する方法にも 関する。 関連技術 ヘムは、プロトポルフィリンIXと鉄とのキレート複合体であり、へムタンパク 質の補欠分子族として働く。プロトポルフィリンIXは、4つのメチル基、2つの ビニル基、および2つのプロピオン酸基によって置換されたポルフィリン環から なり、鉄原子を獲得してヘムを形成する。グリシンとサクシニルCoAからのヘム の生合成には、8つの酵素反応ステップが関係している。この生合成経路の最初 の酵素が5-アミノレブリン酸シンターゼで、グリシンとサクシニルCoAとの縮合 を触媒し、5-アミノレブリン酸を形成する。肝細胞と分化中の赤血球における ヘムの生合成にとって、5-アミノレブリン酸シンターゼは、カギとなる調節酵 素である。 アポタンパク質からヘムタンパク質への変換は、ヘム生合成経路 から供給されるヘムの利用度に依存している。ヘムタンパク質のアポタンパク質 型は、ヘムと結合して活性型ヘムタンパク質となる。活性型ヘムタンパク質は、 アポタンパク質に比べると、タンパク質分解に対してより安定な構造を獲得する 。微生物が生産するヘムの量が、生産されるアポタンパク質の量に比較して少な い場合は、そのアポタンパク質が集積し、タンパク質分解を受け、活性ヘムタン パク質の収量が下がる。 この問題を克服するために、Jensenは、ヘムまたはヘム含有物質を発酵培地に 加えることによって、アスペルギラス・オリザイが生産するぺルオキシダーゼの 収量が有意に増加することを示した(WO93/19195)。発酵培地へのへムの補給は 、ヘムタンパク質の収量を有意に改善するが、大規模に実施するのは適切ではな く、費用がかさみ、そして困難である。 アスペルギラス・ニデュランス(A.nidulans)の5-アミノレブリン酸シンター ゼのクローニングと配列決定が開示されている(Bradshaw et al.,1993,Curre nt Genetics 2233:501-507)。 本発明の目的は、新しい5-アミノレブリン酸シンターゼおよびそれをコード する遺伝子を提供することである。 発明の概要 本発明は、アスペルギラス・オリザイから得られる実質上純粋な5-アミノレブ リン酸シンターゼ、および、このアスペルギラス・オリザイの5-アミノレブリン 酸シンターゼをコードする核酸配列を含んでいる単離された核酸断片に関する。 さらに本発明は、本発明のこの核酸断片を含んでいる核酸構成体、ベクターおよ び組換え宿主細胞、ならびに5-アミノレブリン酸シンターゼを生産する方法を 提供する。 図の簡単な説明 図1は、プラスミドpSE04の制限酵素地図を示す。 図2は、アスペルギラス・オリザイの5−アミノレブリン酸シンターゼ遺伝子 を含む4.2kbゲノム断片の制限酵素地図を示す。キロ塩基目盛(kb)は地図の 下に示す。矢印は、遺伝子のオープンリーディングフレームの位置を示す。 図3は、アスペルギラス・オリザイの5−アミノレブリン酸シンターゼ遺伝子 の塩基配列および推定されるアミノ酸配列を示す(各、配列番号1および2)。 潜在的に重要な転写部位であるCCAATボックスおよびTATAボックスを下線で示す 。2つの保存された推定のヘム調節モチーフ(HRM)を四角で囲む。ピリドキサー ルリン酸補因子の結合に関与するグリシンループを丸で囲み、そして重要なリシ ンを星印で示す。 図4は、種々の5-アミノレブリン酸シンターゼ遺伝子における、保存された ヘム調節モチーフ(HRM)を示す。このぺンタペプチドモチーフを四角で囲む。 図5は、アスペルギラス・オリザイ、アスペルギラス・ニデュランス、サッカ ロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)およびヒト赤血球(各、配列 番号2、16、17および18)の5-アミノレブリン酸シンターゼの推定アミノ酸配 列のアライメントを示す。 保存されているアミノ酸を四角で示す。 図6は、プラスミドpBANe6の制限酵素地図を示す。 図7は、プラスミドpSE31の制限酵素地図を示す。 図8は、プラスミドpJVi9の作成を示す。 図9は、プラスミドpJeRS6の制限酵素地図を示す。 図10は、プラスミドpJRoC50の制限酵素地図を示す。 発明の詳細な説明 前述したように、本発明は、アスペルギラス・オリザイ株から得られる5-ア ミノレブリン酸シンターゼに関する。この種の菌株は、いくつかの培養コレクシ ョン、例えば、the American Type Culture Collection(ATCC),Deutsche Sam mlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(DSM),Centraalbureau V oor Schimmelcultures(CBS),International Mycological Institute(IMI) ,Agricultural Research Service Patent Culture Collection,Northern Regi onal Research Center(NRRL),およびInstitute for Fermentation in 0saka ,Japan(IF0)から容易に入手できる。 好ましい例では、本発明は、アスペルギラス・オリザイまたはその変異株から 得られる5-アミノレブリン酸シンターゼに関する。より好ましい例では、本発 明は、アスペルギラス・オリザイIFO 4177またはその変異株から得られる5-ア ミノレブリン酸シンターゼ、例えば配列番号2に示したアミノ酸配列を有する5 -アミノレブリン酸シンターゼ、に関する。 本発明はまた、高ストリンジェントな条件(すなわち、5 X SSPE、0.3% SDS 、200μg/ml分断変性サケ精子DNA、および50%ホルムアミド中、45℃でプレハイ ブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションする)で配列番号1に示した 核酸配列にハイブリダイズするプローブを用いて、同条件でハイブリダイズする ことができる核酸配列によってコードされる5-アミノレブリン酸シンターゼに 関する。この遺伝子、またはこれに基づくオリゴヌクレオチドは、アスペルギラ ス属のいずれかの種の相同遺伝子を単離するために、サザンハイブリダイゼーシ ョンのプローブとして用いることができる。特にこれらのプローブを用いて、注 目する種の相当する5−アミノレブリン酸シンターゼ遺伝子を同定および単離す るために、その種 のゲノムまたはcDNAのハイブリダイゼーション、続いて標準的なサザンブロット を行うことができる。PCR用の縮重したプライマー(オリゴヌクレオチド)を用 いて、ゲノムDNAまたはcDNA部分から、5-アミノレブリン酸シンターゼ特異的な 遺伝子部分を増幅することができる。 公に入手可能なアスペルギラス属の菌株を用いて、本例に記載された方法を利 用して、本明細書に明記した例以外の起源から5-アミノレブリン酸シンターゼ 遺伝子を同定および単離することができる。 本発明の目的において、「から得られる」という用語は、特定の起源、例えば アスペルギラス属の菌株か、または、その起源の5-アミノレブリン酸シンター ゼをコードする遺伝子が挿入された細胞によって、5-アミノレブリン酸シンタ ーゼが生産されることを意味する。 本発明はまた、配列番号2に示すアミノ酸配列に対して、少なくとも約80%、 好ましくは約85%、より好ましくは約90%、そして最も好ましくは約95%の相同性 を有し、且つ本明細書に記載されている5-アミノレブリン酸シンターゼと質的 に同じ活性を保持する5-アミノレブリン酸シンターゼの変異体を含む。本発明 はまた、配列番号2に示したアミノ酸配列に比べて、3アミノ酸、好ましくは2 アミノ酸、そしてより好ましくは1アミノ酸相違するアミノ酸配列を有する5- アミノレブリン酸シンターゼの変異体にも向けられている。各相違は、アミノ酸 の挿入もしくは除去であるか、または異なるアミノ酸によるアミノ酸残基置換で あってよい。上に定義したカテゴリーに含まれる有用な変異体には、例えば、タ ンパク質活性に有意な影響を与えない保存的なアミノ酸置換が成された変異体が 含まれる。保存的置換とは、あるクラスのアミノ酸が、それと同じクラ スの他のいかなるアミノ酸によっても置換され得ることを意味する。例えば、非 極性脂肪性残基、Ala、Val、LeuおよびIleは交換可能で、塩基性残基LysおよびA rg、または酸性残基AspおよびGluも交換して良い。同様に、SerおよびThrは互い に保存的置換でき、AsnおよびGlnも同様である。 本発明の5-アミノレブリン酸シンターゼの物理化学的性質は、当業界に周知 な種々な技法、限定しないが、例えばSDS-PAGE、等電点電気泳動、および免疫交 差同定テスト(cross-reaction immunoidentity test)を用いて決定してよい。本 発明の5-アミノレブリン酸シンターゼは、当業界に既知の方法によって測定し てよい。 本発明の5-アミノレブリン酸シンターゼは、当業界に既知な種々な方法、限 定しないが、例えば、クロマトグラフィー(例えば、イオン交換、アフィニティ ー、疎水性、クロマトフォーカシング、およびサイズ排除)、電気泳動法(例え ば、調製的等電点電気泳動)、分画的溶解(differential solubility)(例えば 、硫酸アンモニウム沈殿)、または抽出を用いて精製してよい(例えば、Protei n Purification,eds.J.-C.Janson and Lars Ryden,VCH Publishers,New Yo rk,1989を参照する)。ここで定義するように、「実質上純粋な」5-アミノレ ブリン酸シンターゼとは、5-アミノレブリン酸シンターゼでない他のタンパク 質が本質的に含まれていない5-アミノレブリン酸シンターゼのことで、例えば 、SDS-PAGEで決定した場合、少なくとも純度約20%、好ましくは純度約40%、より 好ましくは純度約60%、さらに好ましくは純度約80%、最も好ましくは純度約90% 、そしてさらに最も好ましくは、少なくとも純度約95%の場合である。 本発明はまた、本発明の5-アミノレブリン酸シンターゼをコードする核酸配 列を含んでいる核酸断片、および本発明の核酸断片を含 んでいる核酸構成体に関する。 好ましい実施例では、核酸配列は、アスペルギラス・オリザイから得られる5 -アミノレブリン酸シンターゼをコードする。より好ましい実施例では、核酸配 列は、アスペルギラス・オリザイIFO 4177から得られる5-アミノレブリン酸シ ンターゼをコードするもので、例えば配列番号1に示した核酸配列である。本発 明はまた、配列番号2に示したアミノ酸配列を有する5-アミノレブリン酸シン ターゼをコードする核酸配列で、遺伝子コードの縮重によって配列番号1とは相 違している核酸配列を含む。本発明の核酸配列は、本明細書に記載されたゲノム 配列、並びにそれに対応するcDNAおよびRNA配列を含み、本明細書で使われてい る「核酸配列」という語句は、合成DNAを含む全てのこの様な種類の配列を意味 している。 本発明はまた、本発明の核酸断片を含んでいる核酸構成体に関する。一般に「 核酸構成体」とは、一本鎖または二本鎖のいずれかで、天然の遺伝子から単離さ れた核酸分子を意味するか、または、自然には存在しない様に結合および並置さ れた核酸部分を含む様に修飾された核酸分子を意味する。好ましい例では、核酸 構成体は、適当な発現宿主において、5-アミノレブリン酸シンターゼの発現を 指令することができる調節領域に作用可能に連結されている。 本発明はまた、本発明の核酸構成体を含む組換えベクターを提供する。好まし い実施例では、核酸配列はプロモーター配列に作用可能に連結されている。別の 好ましい実施例では、本発明のベクターはさらに、転写停止シグナルおよび/ま たは選択マーカーを含む。 本発明の組換えベクターは、アスペルギラス・オリザイの活性型5-アミノレブ リン酸シンターゼを遺伝子発現させるために有用である。有用なベクターは、ベ クターが宿主細胞ゲノムヘ安定に組込まれる様にする要素か、またはべクターが 宿主細胞のゲノムとは独立 に宿主細胞中で自律複製できる様にする要素、および好ましくは、形質転換され た宿主細胞を簡単に選択できる様にする一つまたは複数の表現型マーカーを含む 。べクターはまた、プロモーター、リボソーム結合部位、翻訳開始シグナルなど の調節配列および、任意には選択マーカーまたは種々のアクチベーター配列もし くはリプレッサー配列を含んでもよい。発現したタンパク質が分泌される様にす るために、シグナル配列をコードする核酸を、本遺伝子のコード配列の前に挿入 してよい。調節配列の指令下に発現させるためには、本発明で用いられる5-ア ミノレブリン酸シンターゼ遺伝子を作用可能に調節配列に連結し、この様にして 調節配列に合致する条件下にコード配列を発現させる。 本発明の核酸構成体を保持するべクターは、組換えDNA技法で便利に操作でき るいかなるべクターであってもよい。べクターの選択は、典型的には、べクター を導入する宿主細胞に依存する。ベクターは、自律的に複製するべクター、すな わち、染色体外に存在し、染色体複製から独立して複製するべクター、例えば、 プラスミド、染色体外エレメント、ミニ染色体、または人工染色体であってよい 。あるいは、ベクターは、宿主細胞に導入した場合、宿主細胞ゲノムに組み込ま れ、そして組み込まれた染色体とともに複製するべクターであってもよい。べク ター系は、単一のべクターもしくはプラスミドであるか、または、合計するとゲ ノムに組み込まれるべきDNAをすべて含む、2つ以上のベクターもしくはプラス ミドであってもよい。 ベクターにおいては、DNA配列は、適当なプロモータ配列に作用可能に連結さ れるべきである。そのプロモーターは、選択した宿主細胞で転写活性を示すいか なるDNA配列でもよく、そして宿主細胞に固有であるかまたは異種性であるタン パク質をコードする遺伝子 から得ることができる。本発明の核酸構成体の転写を指令する適当なプロモータ ーは、特に細菌宿主においては、例えば、大腸菌のlac オペロンのプロモーター 、ストレプトミセス・コエリコロ(Streptomyces coelicolor)のアガラーゼ遺伝 子dagAのプロモーター、バチラス・リシェニフォルミス(B.licheniformis)のα −アミラーゼ遺伝子(amyL)のプロモーター、バチラス・ステアロサーモフィラス (B.stearothermophilus)のマルトジェニックアミラーゼ遺伝子(amyM)のプロモ ーター、バチルス・アミロリクエフェイシェンス(B.amyloliquefaciens)のα アミラーゼ遺伝子(amyQ)のプロモーター、バチルス・サブチリス(B.subtilis) のxylAおよびxylB遺伝子のプロモーター、原核生物のβラクタマーゼのプロモー ター(Villa-Kamaroff et al.,1978,Proceedings of the National Academy of Sciences USA 75:3727-3731)またはtacプロモーター(DeBoer et al.,1983,Pro ceedings of the National Academy of Sciences USA 80:21-25)である。さら にプロモーターは、“Useful proteins from recombinant bacteria”Scientifi c American,1980,242: 74-94;およびSambrook et al.,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,2d ed.,Cold Spring Harbor,New York,1989に記載され ている。酵母宿主では、有用なプロモーターは、eno-1 プロモーターである。 真菌宿主では、転写のために有用なプロモーターは、例えば、アスペルギラス・ オリザイのTAKAアミラーゼ、リゾムコール・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)のア スパラギン酸プロテイナーゼ、アスペルギラス・ニガー(A.niger)の中性αアミ ラーゼ、アスペルギラス・ニガーの酸に安定なαアミラーゼ、アスペルギラス・ ニガーもしくはアスペルギラス・アワモリ(A.awamori)のグルコアミラーゼ(gla A)、リゾムコール・ミーヘイのリパーゼ、アスペルギラス・オリザイのアルカリ 性プロテアーゼ、アスペルギラ ス・オリザイのトリオースリン酸イソメラーゼ、またはアスペルギラス・ニデュ ランスのアセトアミダーゼ、をコードする遺伝子から得られたプロモーターであ る。特に好ましいプロモーターは、TAKAアミラーゼ、NA2-tpi(アスペルギラス ・ニガーの中性αアミラーゼおよびアスペルギラス・オリザイのトリオースリン 酸イソメラーゼをコードする遺伝子のプロモーターのハイブリッド)、およびgl aAのプロモーターである。 本発明のベクターはまた、適当な転写ターミネーター、および真核生物ではポ リアデニル化配列を含んでよく、これらは、本発明の5-アミノレブリン酸シンタ ーゼをコードするDNA配列に作用可能に連結される。停止配列およびポリアデニ ル化配列は、プロモーターの場合と同じ起源から得ることかできる。べクターは さらに、そのベクターが該当の宿主細胞中で複製できる様にするDNA配列を含ん でよい。その様な配列の例は、プラスミドpUC19、pACYC177、pUB110、pE194、pA MB1、およびpIJ702の複製起点である。 本発明のベクターは、好ましくは、形質転換細胞を容易に選択できる様にする 、1つまたは複数の選択マーカーを含む。選択マーカーは、殺生物剤耐性、ウイ ルス耐性、重金属耐性、および原栄養体から栄養要求体への変換などを付与する 産物の遺伝子である。選択マーカーは、限定しないが、amdS,pyrG,argB,niaD ,sC,trpC,bar,およびhygBからなる群から選択してよい。アスペルギラス属の 細胞で用いるには、アスペルギラス・ニデュランスまたはアスぺルギラス・オリ ザイのamdSおよびpyrGマーカー、ならびにストレプトミセス・ハイグロスコピカ ス(Streptomyces hygroscopicus)のbarマーカーが好ましい。さらに、W091/1724 3に記載のように、選択マーカーが別のべクター中にあり、同時形質転換するこ とによって選択してもよい。 好ましくは、本発明のべクターはまた、シグナルペプチドのコード領域を含み 、コードされているアミノ酸配列は本ヘム生合成酵素のアミノ末端に連結されて 、この5-アミノレブリン酸シンターゼを特定の細胞内部位に局在化できる様に する。シグナルペプチドのコード領域は、5-アミノレブリン酸シンターゼをコ ードする第一の核酸配列に固有であってもよいし、または外来の起源から得ても よい。第一の核酸配列のコード配列の5'末端は、局在化している5-アミノレブ リン酸シンターゼをコードするコード領域部分に翻訳枠内で天然に連結されてい るシグナルペプチドのコード領域を、元々含んでいてもよい。あるいは、このコ ード配列の5'末端は、この局在化しているヘム生合成酵素をコードするコード 配列部分に対して外来的であるシグナルペプチドのコード領域をコードする核酸 配列を含んでもよい。シグナルペプチドのコード領域は、ニューロスポラ・クラ サ(Neurospora crassa)のATPase遺伝子(Viebrock et al.,1982,EMBO Journal 1:565-571)またはサッカロミセス・セレビシエのチトクロームcぺルオキシダ ーゼ遺伝子(Kaput et al.,1982,Journal of Biological Chemistry 257:1505 4-15058)から得ることができる。しかし本発明においては、選択した糸状真菌 宿主において、5-アミノレブリン酸シンターゼを局在化できる様にするいかな るシグナルペプチドのコード領域を用いてもよい。 発現させた5-アミノレブリン酸シンターゼを、細胞破壊しないで得るために 、そして発現させた5-アミノレブリン酸シンターゼの細胞内での潜在的な分解 量を最小限にするために、5-アミノレブリン酸シンターゼ遺伝子が発現すると 、生産物が細胞外に分泌されることが好ましい。この目的で、本発明の5-アミ ノレブリン酸シンターゼは、発現されるタンパク質が培地中へ分泌される様にす るプレ領域を含んでよい。このプレ領域は、本発明の5-アミノレブリン酸シ ンターゼに固有であってもよいし、または、異なるプレ領域もしくはシグナル配 列を用いて置換されてもよく、都合がよいことに各プレ領域をコードするDNA配 列によって置換することができる。プレ領域は、例えば、アスペルギラス属の種 のグルコアミラーゼもしくはアミラーゼ遺伝子、バチルス属の種のアミラーゼ遺 伝子、リゾムコール・ミーヘイのリパーゼもしくはプロテイナーゼ遺伝子、サッ カロミセス・セレビシエのα因子遺伝子、または子ウシのプレプロキモシン遺伝 子から得ることができる。特に、アスペルギラス・オリザイのTAKAアミラーゼ、 アスペルギラス・ニガーの中性アミラーゼ、バチルス属NCIB11837のマルトジェ ニックアミラーゼ、バチルス・ステアロサーモフィラスのαアミラーゼ、または バチルス・リシェニフォルミスのサブチリシンのプレ領域が好ましい。真菌宿主 に有効なシグナル配列は、アスペルギラス・オリザイのTAKAアミラーゼのシグナ ル、リゾムコール・ミーヘイのアスパラギン酸プロテイナーゼのシグナル、また はリゾムコール・ミーヘイのリパーゼのシグナルである。 本発明の核酸構成体、プロモーター、ターミネーターおよびその他の要素を連 結する方法、ならびに、それらを複製に必要な情報を含んでいる適切なべクター に挿入する方法は、同業者に周知である(例えば、前記Sambrook et al.,を参照 する)。 本発明はまた、本発明の核酸構成体または発現ベクターを含んでいる宿主細胞 に関し、これは、本発明の5-アミノレブリン酸シンターゼの組換え体の生産に おいて有利に用いられる。都合がよいことには、本発明の核酸構成体を宿主細胞 の染色体に組込むことによって、その細胞を形質転換できる。この配列は細胞内 で安定に保持される可能性が高いので、一般的には、この組込みは有益であると 考えられる。この構成体の宿主染色体への組込みは、通常の方法、例 えば相同または非相同組換えによって達成される。あるいは、種々のタイプの宿 主細胞に関して、以下に記述する発現べクターによって細胞を形質転換できる。 宿主細胞およびべクターの選択は、5-アミノレブリン酸シンターゼとその起 源に大きく依存するだろう。宿主細胞は、原核生物、例えば細菌から選択してよ い。適当な細菌の例には、バチルス・サブチリス(B.subtilis)、バチルス・リ シェニフォルミス(B.licheniformis)、バチルス・レンタス(B.lentus)、バ チルス・ブレビス(B.brevis)、バチルス・ステアロサーモフィラス、バチルス ・アルカロフィラス(B.alkalophilus)、バチルス・アミロリクエフェイシェン ス(B.amyloliquefaciens)、バチルス・コアグランス(B.coagulans)、バチル ス・シルクランス(B.circulans)、バチルス・ラウタス(B.lautus)、バチルス ・メガテリウム(B.megaterium)、バチルス・チューリンゲネシス(B.thuring iensis)、または、ストレプトミセス・リビダンス(S.lividans)もしくはストレ プトミセス・ムリヌス(S.murinus)などのグラム陽性細菌か、あるいは大腸菌な どのグラム陰性細菌がある。細菌の形質転換は、例えば、周知のプロトプラスト 形質転換によるか、またはコンピテント細胞を利用して行うことができる。 宿主細胞は、好ましくは真核生物、例えば、哺乳類細胞、昆虫細胞、植物細胞 であるか、または、好ましくは、酵母および糸状真菌を含む真菌細胞である。例 えば、有用な哺乳類細胞にはCHO細胞またはCOS細胞がある。酵母宿主細胞は、サ ッカロミセスまたはシゾサッカロミセス属の種、例えばサッカロミセス・セレビ シエから選択してよい。有用な糸状真菌は、アスペルギラス属の種、例えばアス ペルギラス・オリザイまたはアスペルギラス・ニガーから選択してよい。あるい は、フサリウム(Fusarium)属の種の菌株、例えば 、フサリウム・オキシスポラム(F.oxysporum)またはフサリウム・グラミネラム (F.graminearum)を宿主細胞として用いてもよい。真菌細胞は、プロトプラスト 形成、プロトプラストの形質転換、および細胞壁の再生からなる周知の工程によ って形質転換することができる。アスペルギラス属の宿主細胞の形質転換に適し た方法は、EP 238 023に記載されている。フサリウム属の種を形質転換するのに 適した方法は、Malardier et al.,1989,Gene 78:147-156または米国特許出願0 8/269449に記載されている。 特に好ましい実施例では、5-アミノレブリン酸シンターゼは、アスペルギラ ス属などの真菌宿主細胞において遺伝子発現させる。5-アミノレブリン酸シンタ ーゼ遺伝子を、好ましくはアスペルギラス・オリザイのTAKAアミラーゼのプロモ ーターまたはアスペルギラス・ニガーの中性アミラーゼNA2のプロモーター、お よび、選択マーカーとしてamdSまたはpyrGを有するプラスミドに連結する。ある いは、選択マーカーは別のプラスミド上にあり、同時形質転換において用いても よい。Yelton et al.,1984,Proceedings of the National Academy Sciences USA 81:1470-1474に記載された方法に従って、これらのプラスミドを用いて、ア スペルギラス・オリザイまたはアスペルギラス・ニガーなどアスペルギラス属の 種の宿主細胞を形質転換する。 本発明はまた、本発明の5-アミノレブリン酸シンターゼを生産する方法で、 (a)5-アミノレブリン酸シンターゼを生産させるために栄養培地中でアスペ ルギラス・オリザイ株を培養すること、および(b)5-アミノレブリン酸シン ターゼを回収することを含んでいる方法に関する。 本発明はまた、本発明の5-アミノレブリン酸シンターゼを組換えによって生 産する方法で、(a)酵素の生産を誘導する条件下で、 5-アミノレブリン酸シンターゼをコードする核酸配列を含んでいる核酸構成体 を含んでいる宿主細胞を培養すること、および(b)5-アミノレブリン酸シン ターゼを回収することを含んでいる方法に関する。発現系が、5-アミノレブリ ン酸シンターゼを発酵培地に分泌する場合には、この酵素を培地から直接回収す ることができる。組換え5-アミノレブリン酸シンターゼが分泌されない場合に は、これを細胞溶解物から回収する。 本発明の5-アミノレブリン酸シンターゼを発現または単離するために、当業 界に既知のいかなる細胞培養法を用いてもよい。例えば、培養とは、適切な培地 中で、5-アミノレブリン酸シンターゼを発現または単離することができる条件 下で実施するもので、振とうフラスコ培養、実験室用または工業用発酵槽中での 小規模または大規模発酵(例えば連続式、バッチ式、給送バッチ(fed-batch)式 、または固相式による発酵)を含んでいる。当業界に既知の方法を用いて、炭素 源および窒素源、並びに無機塩を含んでいる適切な栄養培地中で発酵を行う(例 えばBennet,J.W.and LaSure,L.(eds),More Gene Manipulations in Fungi,Ac ademic Press,CA,1991を参照すること)。適切な培地は、企業から入手するか、 または公表されている組成に従い調製してもよい(例えば、American Type Cult ure Collectionのカタログを参照する)。 前記の方法で生産した5-アミノレブリン酸シンターゼを、限定しないが、遠 心、濾過、噴霧乾燥、蒸発、または沈殿などの通常の方法によって発酵培地から 回収することができる。さらに、回収したタンパク質を、様々なクロマトグラフ ィー法、例えば、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー 、親和性クロマトグラフィーまたはその類似法によって精製することができる。 本発明はまた5-アミノレブリン酸シンターゼを用いる方法にも向 けられる。 本発明の5-アミノレブリン酸シンターゼを、グリシンおよびサクシニル-CoA を、除草剤として有用な5−アミノレブリン酸に変換するために用いてよい。 本発明の5-アミノレブリン酸シンターゼを、5-アミノレブリン酸シンターゼ をコードする核酸配列を宿主細胞で過剰発現させることによって、宿主細胞が生 産するヘムタンパク質の収量を増加させるために用いてよい。5-アミノレブリ ン酸シンターゼは、宿主細胞においてヘム生産の律速段階である。この方法は、 (a)ヘムタンパク質を生産することができる宿主細胞に、5-アミノレブリン 酸シンターゼをコードする核酸配列のコピーをーつ以上導入すること、ここでこ の核酸配列は、5-アミノレブリン酸シンターゼの発現を指令することができる 調節領域に作用可能に連結されていること;(b)ヘムタンパク質および5-ア ミノレブリン酸シンターゼの生産に適した栄養培地中で細胞を培養すること;お よび(c)その細胞の栄養培地からヘムタンパク質を回収することを含んで成る 。 本発明を、次の実施例によってさらに記述するが、これを本発明の範囲を限定 するように解釈するべきではない。 実施例 例1:アスペルギラス・オリザイ株A1560のゲノムDNAの抽出 アスペルギラス・オリザイ株A1560 (IFO4177)を0.5%酵母エキス-2%グルコー ス(YEG)培地25ml中、24時間、32℃、250回転で増殖させた。次に菌糸体をMiracl oth (Calbiochem,La Jolla,CA)を通して濾過することで集菌し、10mMトリ ス-1mMEDTA(TE)バッファ25mlを用いて1回洗った。過剰のバッファを菌糸体から 流し去り、続いて液体窒素で凍結した。凍結した菌糸体を電気コヒーひき 器でひいて細粉末にし、そしてこの粉末を、20mlのTEバッファおよび5mlの20 % w/vドデシル硫酸ナトリウム(SDS)が入った使い捨てプラスティック遠心チューブ に加えた。混合物を穏やかに数回反転して完全に混合させ、そして等量のフェノ ール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:1 v/v/v)によって2回抽出 した。酢酸ナトリウム(3M液)を終濃度0.3Mになる様に加え、続いて2.5倍量の 氷冷エタノールを加えて核酸を沈殿させた。それから15000gで30分間チューブを 遠心することで核酸をぺレットにした。ぺレットは30分間風乾させ、0.5mlのTE バッファに再縣濁した。デオキシリボヌクレアーゼ非混在のリボヌクレアーゼA を濃度100μg/mlになる様に加え、その混合液を30分間、37℃で放置した。それ からプロテアーゼKを濃度200μg/mlになる様に加え、さらにその混合液を1時 間37℃で放置した。最後に、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール (25:24:1 v/v/v)によって、その混合液を2回抽出し、前述のように酢酸ナトリ ウムおよびエタノールによってDNAを沈殿させた。DNAぺレットを真空乾燥した後 、TEバッファに再縣濁して、次の使用まで4℃で保存した。 例2:プラスミドpSE04の作成 例1の記載と同じ方法を用いてアスペルギラス・ニドュランス株A26(Fungal Genetics Stock Center,Kansas City,KS)からゲノムDNAを得た。アスペルギラ ス・ニドュランスA26のゲノムDNAを用いた増幅反応から得られたPCR断片を連結 することによって、プラスミドpSE04を作成した。増幅反応は次の成分を含む: アスペルギラス・ニドュランスA26のゲノムDNA 50ng、dATP,dCTP,dGTPおよび dTTP各100μM(Boehringer Mannheim,Indianapolis,IN)、各50pmolの5-アミノ レブリン酸シンターゼ用のプライマーALAS3d 5′-TTTATGATGGAGGCCCTTCTCCAGCAG TCTC-3′(配列番号3)およびAL AS4e 5′-CTATGCATTTAAGCAGCAGCCGCGACTGG-3(配列番号4)、Taq DNA ポリメラ ーゼ2単位(Perkin-Elmer Corp.,Branchburg,NJ)、1×Taq DNAポリメラーゼ 用バッファ(Perkin-Elmer Corp.,Branch burg,NJ)。パーキンエルマー サー マルサイクラー(Perkin-Elmer Corp.,Branchburg,NJ)を用いて95℃1分間、55 ℃1分間、および72℃90秒間を1サイクルとして30サイクル反応させた。1.1% の低融点アガロースゲル(FMC,Rockland,ME)上で、40mMトリス酢酸−1mM EDTA 2ナトリウム塩(TAE)バッファによって電気泳動した後、切りだして、2kbのPCR 産物を単離した。取扱い説明書に従って、これをpCRIIべクター(Invitrogen,Sa n Diego,CA)にサブクローン化してpSE04を作成した(図1)。 例3:アスペルギラス・オリザイ株A1560 DNAライブラリーの作成および5-アミ ノレブリン酸シンターゼ遺伝子(hemA)クローンの同定 アスペルギラス・オリザイ株Al56OのゲノムDNAライブラリーを、取扱い説明書 に従って、バクテリオファージクローニングベクターλZipLox(Life Technologi es,Gaithersburg,MD)を用いて作成した。プレーティングおよび組換えバクテ リオファージの精製用の宿主として、大腸菌Y1090ZL細胞を使用し、各pZL1-hemA クローンの取り出し用の宿主として、大腸菌DH10Bzipを使用した。例1に記載し た様に調製した細胞の総DNAをTsp509Iによって部分切断し、1%アガロースゲル 上で、50mMトリス−50mMホウ酸塩−1mM EDTA2ナトリウム塩(TBE)バッファを用 いて、サイズ分画した。4−7kbのサイズ範囲に移動したDNA断片を切りだし、P rep-a-Gene試薬(BioRad Laboratories,Hercules,CA)を使ってゲルから抽出し た。EcoRIで切断した後に脱リン酸化したλZipLoxベクターアームを、抽出したD NA断片に連結した。その連結混合液を、市販のパッケージング抽出液を用いて、 パッケージングした(Stratagene,La Joll a,CA)。パッケージングされたDNAライブラリーを、プレーティングし、大腸菌Y 1090 ZL中で増幅した。増幅前のゲノムライブラリーは、1×106 pfu/mlであっ た。 7×104プラークのバクテリオファージDNAを、円形のNytran Plus膜(Schleich er & Schuell,Keene,NH)2枚に転写し、そして、例2のプラスミドpSE04からP CRで増幅したアスペルギラス・ニドュランスのhemAのゲノムDNAを、ジゴキシゲ ニン(DIG)で標識したプローブを用いてスクリーニングした。 増幅反応は次の成分を含む:1×DIGプローブ合成混合液(Boehringer Mannhei m, Indianapolis,IN)、dATP,dCTP,dGTPおよびdTTP各100μM、例2に記載 したプライマーALAS3dおよびALAS4e各50pmol、Taq DNAポリメラーゼ2単位、お よび1×Taq DNAポリメラーゼ用バッファー。反応は、パーキンエルマーサーマ ルサイクラーによって、95℃1分間、55℃1分間、および72℃2分間のサイクル を30サイクル行った。変性プローブを濃度2ng/mlになる様にハイブリダイゼー ションバッファに加え、プレハイブリダイズした膜とともに一晩放置した。プレ ハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションは、5×SSC,0.1%サル コシル、0.02%SDS,1%Geniusブロッキング試薬(Boehringer Mannheim,Indian apolis,IN)、および30%ホルムアミド中で、42℃で行った。その膜を、5×SSC -0.1%SDSで2回洗い、続けて2×SSC-0.1%SDSで2回洗った。各洗浄は、室温 で15分間行った。洗浄した膜を、室温で約2時間コダックX-OMAT ARフィルムに 露出した後、取扱い説明書に従い、コニカQX-70自動フィルムプロセッサーを用 いて現像した。1次プラークを分離し、2度目のスクリーニングを行った。5つ のクローンを同定し、取り扱い説明書に従って切り出してpZL誘導体を作成した( Bethesda Research Laboratories,Inc.,Gaithersburg,MD) 。各pZL誘導体を、大腸菌DH5αのpSE11,pSE13,pSE15,pSE17、およびpSE20と した。これらのクローンは重複していて、全長4.2kb領域にわたることが判明し た。図2に制限酵素地図を示す。 例4:5-アミノレブリン酸シンターゼ遺伝子(hemA)プローブによるアスペルギ ラス・オリザイ株A1560のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼーション 例1の記載どおり調製したアスペルギラス・オリザイ株A1560のゲノムDNA(10 μg)をBamHIまたはEcoRIで制限切断した。断片を1%アガロース−TBEゲルを用 いた電気泳動によって分離した。取扱い説明書に従い、TurboBlot装置(Schleich er & Schuell,Keene,NH)を用いて、0.4N NaOH中で、DNAをNytran Plus膜へ転 写した。Hybaidオーブン(Labnet,Woodbridge,NJ)で、42℃、2時間、5×SSC, 0.1%サルコシル、0.02%SDS,1%Geniusブロッキング試薬(Boehringer Mannhei m,Indianapolis,IN),および50%ホルムアミド中で、膜をプレハイブリダイズ した。 プライマーhemA5′5′-TCATTTAAATGATGGAGTCTCTTCTCC-3'(配列番号5)お よびプライマーhemA3′5′-TCTTAATTAATCAGCTCACATGCGGG-3′ (配列番号6 )を用い、テンプレートとしてhemAクローンpSE17を用いること以外は、例3の 記載どおりにPCR増幅してDIG標識hemAプローブを作成して、ハイブリダイゼーシ ョンを行った。DIG標識hemAプローブ(1ngプローブ/ml溶液)を、新鮮なハイブ リダイゼーション用バッファに加え、膜とともに42℃で一晩放置した。続いて、 5×SSC-0.1%SDSを用いて、室温で15分間、膜を2回洗浄し、続けて2×SSC-0. 1%SDSを用いて、同条件で膜を2回洗浄した。洗浄した膜を、室温で約2時間、 コダックX-OMATARフィルムに露出した後、取扱い説明書に従い、コニカQX-70自 動フィルムプロセッサーで現像した。 アスペルギラス・オリザイのhemAプローブを用いてアスペルギラス・オリザイ のゲノムDNAのサザンブロットハイブリダイゼーションをしたところ、遺伝子の 1コピー数に相当するハイブリダイゼーションのシグナルの存在が示された。制 限酵素地図(図2)からは、BamHIレーンにおいて1.7kbバンドが観察されると予 測された。例5:アスペルギラス・オリザイA1560の5-アミノレブリン酸シンタ ーゼ遺伝子(hemA)の特性 次の手法に従って、例3記載の大腸菌DH5α pSE17のDNA配列を決定した。アプ ライドバイオシステム モデル373A自動DNAシークエンサー(Applied Biosystems ,Inc.,Foster City,CA)を使って、ダイターミネーター法(Giesecke et al., 1992,Journal of Virol.Methods 38:47-60)を行った。両ストランドについて 、M13 reverse(−48)およびM13 forward(−20)プライマー(New England Biolabs ,Beverly,MA)、ならびに決定されたDNA配列に特異なプライマーを用いて、プ ライマー歩行してDNAの配列を決定した。 クローン化した遺伝子のヌクレオチド配列は、図3(配列番号1)に示すとお り、1911ヌクレオチドからなるオープンリーディングフレームを有することが判 明した。cDNAクローニングおよび配列解析によって確認されたコーディング配列 には、いかなるイントロンも含まれていない。これとは対照的に、アスペルギラ ス・ニドュランスのhemA遺伝子は、5′末端に1つイントロンを含む(Bradshaw et al.,1993,Current Genetics 23:501-507)。5′側の非翻訳配列には、他 の真菌遺伝子に見られる様ないくつかのピリミジンに富む領域およびATに富む領 域(Gurr et al.,1987,In Kinghorn,J.R.(ed.),Gene Structure in Eukary otic Microbes,pp.93-139,IRL Press,Oxford)があり、位置-249にはCCAAT配 列、位置-35には推定のTATAボックスがある。CCAAT配列は、酸素に反応して転 写を調節する転写調節因子、例えば酵母およびヒトのHap2/3/4転写調節複合体が 結合する共通部位である(Olesen and Guarente,1990,Molecular and Cellula r Biology 12:2302-2314)。この調節複合体は、哺乳類においても保存されてい て、そしてCCAAT結合活性はアスペルギラス・ニドュランスで同定されている(Da vis et al.,1993,Genetica 90:133-145)。この配列の重要性は、アスペルギラ ス・オリザイのhemA遺伝子においては知られておらず、そして配列情報が限られ ているので、アスペルギラス・ニドュランスのhemA5′領域においては確認され ていない(Bradshaw et al.,1993,前述)。酸素に反応するアスペルギラス・オ リザイのhemA遺伝子の転写調節は現在知られていないが、アスペルギラス・ニド ュランスのhemA遺伝子は、酸素を制限した条件下でさえ転写調節されないと思わ れる(Bradshaw et al.,1993,前述)。おもしろいことに、酵母HEM1遺伝子は構 成的に発現されているが、その発現は正と負の調節部位間のバランスによって調 節されている(Keng and Guarente,1987,Proceedings of the National Academ y of Sciences USA 84:9113-9117)。3′側の非翻訳領域には、(AC)35反復モチ ーフがある。同様な反復構造は、哺乳類および酵母遺伝子のサブテロメア、イン トロン、およびプロモーター領域にも見つかっており、そしてこれは遺伝子の増 幅現象に関係しているが、その機能は知られていない(Passananti et al.,1987 ,EMBO Journal 6:1697-1703)。 アスペルギラス・オリザイ株A1560遺伝子産物の推定アミノ酸配列を図3(配 列番号2)に示す。この核酸配列は、636アミノ酸からなる分子量68KDaのタンパ ク質をコードしていると予測される。この酵素はミトコンドリアに局在している ので、N末端には、ミトコンドリアのリーダー配列が含まれると予測される。事 実、ミトコンドリアのリーダーとしての機能に一致して、最初の35アミノ酸は 、セリン、スレオニン、リシン、およびアルギニン残基に富む。潜在的なヘム調 節モチーフ(HRM)は、アスペルギラス・ニドュランスおよびアスペルギラス・オ リザイの両方のhemA配列上の推定されたミトコンドリアのリーダー配列上に存在 している(図4)。リーダー配列上に局在しているHRMは、マウスにおいては、 へムとの直接相互作用を介して、5-アミノレブリン酸シンターゼタンパク質が ミトコンドリア内へ転入するのを抑制していると考えられている(Lathrop and Timko,1993,Science 259:522-525;Zhang and Guarente,1995,EMB0 Journal 14:313-320)。別の潜在的なHRMは、推定された成熟タンパク質配列の最初の部分 に存在する。HRMは、5-アミノレブリン酸シンターゼ活性の調節において機能し ているらしい。おもしろいことに、サッカロミセス・セレビシエの5-アミノレ ブリン酸シンターゼタンパク質配列は、いかなる推定HRMも含んでおらず、酵母 のヘム生合成においては、主要な調節ステップであるとは思われない(Labbe-Boi s and Labbe,In Daley,Harry A.,ed.,Biosynthesis of Heme and Chlorophy lls,1990,McGraw Hill Publishers,New York,pp235-285)。 全体として、図5に示す様に、推定アミノ酸配列は、アスペルギラス・ニドュ ランスのhemA遺伝子(配列番号16)に対して81%の同一性、サッカロミセス・セ レビシエのHEM1遺伝子(配列番号17;Urban-Grimal,1986,European Journal of Biochemistry 156:511-519)に対して57%の同一性、そしてヒト赤血球のhem1(AL AS2)遺伝子(配列番号18;Bishop,1990,Nucleic Acids Research 18:7187-7188 )に対して51%の同一性を有する。これらの同一性はアプライドバイオシステム のGeneAssistプログラム(blosum62.mat matrix)を用いて決定した。しかし、最 も高い保存性は、触媒ドメインを含んでいる、タンパク質C末端の3分の2にお いて見られる。さらに、 他の5-アミノレブリン酸シンターゼ酵素において触媒活性およびピリドキサー ルリン酸補因子結合に重要である、リシンおよびグリシンループもまた高く保存 されている(Ferreira et al.,1995,Journal of Bioenergetics and Biomembra nes 27:151-159;Ferreira,1995,Protein Science 4:1001-1006)。 例6:プラスミドpSE31の作成 PCRで増幅したアスペルギラス・オリザイのhemAのDNAを、pBANe6に直接クロー ニングして、プラスミドpSE31を作成した(図6)。PCR増幅反応は、例3に記載 したhemAクローンE.coli DH5α pSE17のDNAを用いて行った。反応は次の成分を 含む:pSE17 50ng,Vent DNAポリメラーゼ2単位(New England Biolabs,Beverly ,MA),1×Vent DNAポリメラーゼ用バッファ(New England Biolabs,Beverly,M A),dATP,dCTP,dGTP,およびdTTP各400μM(Boehringer Mannheim,Indianapol is,IN)、および各50pmoleのプライマーhemA5′5′-TCATTTAAATGATGGAGTCTCTT CTCC-3′(配列番号5)およびプライマーhemA3′5′-TCTTAATTAATCAGCTCACA TGCGGG-3′(配列番号6)。パーキンエルマーサーマルサイクラーを用いて、9 5℃1分間、55℃1分間、72℃90秒間を1サイクルとして30サイクル行い反応さ せた。プライマーhemA5′はSwaI部位(下線)を、そしてhemA3′プライマーは PacI部位(下線)を含んでおり、これらの部位を利用して、SwaIおよびPacIで切 断したpBANe6にクローニングして、pSE31を作成した(図7)。 例7:アスペルギラス・オリザイ株JRoC50.3.18Aの作成 プラスミドpJRoC50を含んでいるアスペルギラス・オリザイ株JRoC50.3.18Aを 、次の様にして作成した。 コプリヌス・シネレウス(Coprinus cinereus)IFO8371のぺルオキシダーゼのcD NA断片をPCRによって調製した。コプリヌス・マクロ ルヒザス(Coprinus macrorhizus)のぺルオキシダーゼのアミノ酸配列(Baunsgaar d et al.,1993,European Journal of Biochemistry 213:605-611)に基づいて 作成した、下記に示す特異的オリゴヌクレオチドプライマー(Saiki et al.,198 8,Science 239:487-491)を用いた: 1. 5′-GCGCGAATTCGTNGGNATNGGNATNAA(CT)CA(CT)GG-3′(配列番号7) 2. 3′-TACAGNTT(GA)AC(GA)GGNGGCCTAGGCG-5′(配列番号8) 3. 5′-GCGAATTCACNCCNCA(GA)GTNTT(CT)GA(CT)AC-3′(配列番号9) 4. 3′-GGNAA(GA)GGNCCNCT(CT)AA(GA)CCTAGGCG-5′(配列番号10) 5. 5′-GCGCGAATTCTGGCA(GA)TCNAC-3′(配列番号11) 6. 5′-GCGCGAATTCTGGCA(GA)AGNATG-3′(配列番号12) 7. 3′-CGNTACCGNTT(CT)TACAGCCTAGG-5′(配列番号13) Gene Amp Kitおよび装置(Perkin Elmer Centus,Norwalk,CT)を用いて、取り 扱い説明書に従い、PCRを行った。ただし、(コプリヌス・シネレウス株IFO8371 から得たmRNAから調製した)cDNAの第一ストランドへのハイブリダイゼーション をより良くするために、最初の3サイクルは28℃で行い、続いて65℃で30サイク ル反応させた。 プライマーを次の組み合わせで用いた:1および2;3および4;5および7 ;6および7;1および4;そして3および7。PCR断片の5′末端にEcoRI部位 、そして3′末端にBamHI部位を付加して伸長した。1%アガロース−TBEゲルを 用いて分析したところ、すべての反応において、期待どおりのサイズのバンドが 見つかった。それらのバンドがぺルオキシダーゼ特異的配列に相当すること を確認するために、このゲルについて、プライマー3とプライマー4との間に位 置する、次の配列を有するオリゴヌクレオチドをプローブにして、サザンブロッ トを行った: 5′-GT(CT)TC(GA)AT(GA)TAGAA(CT)TG-3′(配列番号14) このプローブが、約130bp,420bp,540bpおよび240bpのバンドにハイブリダイ ズすることがわかり、観察されたDNAバンドがぺルオキシダーゼの配列に相当す ることが確認された。 種々のPCR反応で得たDNAをEcoRIおよびBamHIで切断し、そしてプラスミドpUC1 9(New England Biolabs,Beverly,MA)にクローン化した。適格なPCR断片を含む コロニーを、前記オリゴヌクレオチドプローブ(配列番号14)を用いたハイブリ ダイゼーションによって同定した。陽性コロニーから得たDNAについて、制限酵 素地図を作成して、DNAの部分配列をSanger et al.(1977,Proceedings of Nati onal Academy of Sciences USA 74:5463-5467)の方法で決定して解析した。プ ライマー1および4を使って得られたクローンのひとつから得た430bp断片を用 いて、コプリヌス・シネレウスcDNAライブラリーを、下記のとおりスクリーニン グした。 Boel et al.(1984,EMBO Journal 3:1097-1102)およびChirgwin et al.(1979 ,Biochemistry 18:5294-5299)の方法に従い、ぺルオキシダーゼ活性の最大時に 集菌し、ホモジナイズしたコプリヌス・シネレウスIFO8371株から、総RNAを抽出 した。Aviv and Leder(1972,Proceedings of National Academy of Sciences U SA 69:1408-1412)の記載どおりに、オリゴ(dT)セルロースの親和性クロマトグラ フィーを2回行い、ポリ(A)含有RNAを得た。取り扱い説明書に従い、cDNA合成キ ット(Invitrogen,San Diego,CA)を用いてcDNAを合成した。コプリヌス・シネ レウスのcDNAライブラリーから約50000個の大腸菌組換え体をワットマン540ペー パーフィルターに転 写した。Gerger et al.(1979,Nucleic Acids Research 7:2115-2135)の記載ど おりに、コロニーを溶解し、固定化した。32P標識した430bpのぺルオキシダー ゼ特異的プローブを用いて、0.2×SSC-0.1%SDS中で、そのフィルターをハイブ リダイズした。フィルターのハイブリダイゼーションおよび洗浄は65℃で行い、 その後増感スクリーンを使って24時間オートラジオグラフィーした。この様にし て、50個以上の陽性クローンを同定した。標準の方法(Birnboimand Doly,1979 ,Nucleic Acids Research 7:1513-1523)によって、ハイブリダイズしたコロニ ーから、プラスミドDNAを少量調製し、そしてサンガーのダイデオキシ法によっ て、挿入されているcDNAのDNA配列を決定した(Sanger et al.,1977,Proceedin gs of the National Academy of Sciences USA 74:5463-5467)。この中からひと つのコロニーを選択し、このべクターをpCiPとした。このべクターをBamHI/XhoI で切断して、ぺルオキシダーゼcDNA断片を切りだした。アガロースゲル電気泳動 によって分離した後、電気抽出し、連結反応に備えた。このcDNA断片を、BamHI/ XhoIで切断したpHD414に連結して、pJVi9を作成した。このべクターのcDNAは、 図8に示す様に、アスペルギラス・オリザイのTAKAプロモーターおよびアスark)ターミネーターの転写調節下にある。 コプリヌス・シネレウスのぺルオキシダーゼをコードするcDNAを、BamHI-XhoI 断片としてプラスミドpJVi9から切りだし、プラスミドpJeRS6(図9)にクロー ン化して、プラスミドpJRoC50(図10)を作成した。このプラスミドは、選択マー カーとしてpyrG,TAKAプロモーター、およびamgターミネーターを含む。 5μgの精製プラスミドpJRoC50を用いて、アスペルギラス・オリザイ株HowB4 25の形質転換体を、次の点を変更して下記のとおり に作成した。アガーの重層を省略し、最小培地プレート上に直接、プロトプラス トをまいた。形質転換は、濃度2×107プロトプラスト/mlのプロトプラストを 用いて行った。プロトプラスト100μlを5μgのDNAと混ぜ、氷上で30分間放置し た。1ml SPTC(40%PEG4000,0.8Mソルビトール、0.05M トリスpH8.0,0.05M Ca Cl2)を加え、そのプロトプラストを34℃で20分間放置した。その形質転換体を、 最小培地のプレート上に直接プレーティングした。最小培地 微量金属1ml、1gグルコース、500mg MgSO4-7H2O,342.3gスクロース、および 20g Nobleアガーから作成した。微量金属液(1000×) g FeSO4-7H2O,1.6g CoCl2-5H2O,1.6g(NH4)6 Mo7O24、および50g Na4EDTA から作成した。プレートを34℃で5−7日間放置した。形質転換体を、同じ培地 のプレートに転写し、37℃で3−5日間放置した。 次の酵素測定法で、66個の形質転換体のぺルオキシダーゼ活性を測定した:基 質バッファ180μl{20mlの0.1Mリン酸カリウム−0.01%Tween 80 pH7.0,2,2′ -azinobis(3-ethylbenzothiazoline-6-sulfonate)(ABTS)液(22mg/ml)250μl、お よび30%過酸化水素2μl}を、1:900に希釈した培養上清20μlに加え、すば やく、Molecular Devices Thermomaxマイクロプレートリーダー(Molecular Devi ces,Sunnyvale,CA)を用いて、25℃で405nmの吸光を測定した。測定結果を、2 分間かく拌しながら10秒毎に記録し、SOFTmaxプログラム(Molecular Devices,S unnyvale,CA)を用いて、Vmax値を計算した。1mlあたりのぺルオキシダーゼ活 性単位(POXU)は、即知量のシネレウス・コプリヌスのぺルオキシダーゼを基準に して作成した標準曲線から推定した。1POXUは、0.88mM H2O2,1.67m M ABTS,0.1Mリン酸塩pH7.0において、30℃で1分間に1.0μmolの変換を触媒す る酵素量として定義した。前記と同じ条件下で、同じプレート上で胞子を画線培 養し、独立したコロニーをひろって、発現レベルが最も高い4つの形質転換体を 単離した。 各形質転換体の胞子約5×106を、1%酵母エキス、2.5%マルトース、0.2% 尿素、および1×MY塩pH6.5を含んだMY25培地25mlに接種し、振とうフラスコで 培養して最終評価した。1×MY塩は ン酸、微量金属液0.5ml、および10%CaCl2-2H2O 1mlから作成した ,14.28g ZnSO4-7H2O,1.63g CuSO4,0.24g NiCl2-6H2O、および3.0gクエン酸 から作成した。50mM NaOHで調製した新鮮な10mg/ml保存液からヘミンを終濃度0. 01mg/mlになる様に加えた。この振とうフラスコを、34℃で7から8日間、200回 転で培養した。ぺルオキシダーゼを最も多く生産する菌体をJRoC50.3.18Aとした 。 例8:pSE31によるアスペルギラス・オリザイJRoC50.3.18Aの形質転換 hemA遺伝子の過剰発現によってぺルオキシダーゼの生産が増加するかどうか決 定するために、アスペルギラス・オリザイ株JRoC50.3.18AをpSE31によって形質 転換した。 形質転換は、濃度2×107プロトプラスト/mlのプロトプラストを用いて行っ た。プロトプラスト100μlを10μgのDNAおよび200μlの60% PEG4000-10mM HE PES-10mM CaCl2液と混ぜて、34℃で30分間放置した。3mlのSPTC(40%PEG4000, 0.8Mソルビトール、0.05MトリスpH8.0,0.05M CaCl2)を加え、amdSによる形質 転換体 あたり、0.52g KCl,0.52g MgSO,-7H2O4,1.52g KH2PO4、例7記載 の微量金属液1ml、342.3gスクロース、25g Nobleアガー、1Mアセトアミド10m l、および3M CsCl 10ml)上に直接プレーティングした。プレートを34℃で5− 7日間放置した。形質転換体を、同じ培地のプレートに転写し、34℃で3−5日 間放置した。形質転換体は、同条件下で、同じプレート上で胞子を画線培養し、 独立したコロニーをひろい単離した。 例9:hemA形質転換体によるぺルオキシダーゼ生産 例8で得られた形質転換体を、24ウエルマイクロタイタープレート上で培養し た。0.25%酵母エキス、0.63%マルトース、0.05%尿素pH6.5、および1×MY塩 (例7参照)から作成した1/4強度のMY25培地1mlを含むウエルに約1×105の胞 子を各々接種した。マイクロタイタープレートを、34℃で5日間、100回転で保 湿チャンバー内に放置した。 ぺルオキシダーゼの生産レベルを、例7に記載した酵素測定法を用いて決定し た。マイクロタイタープレートを用いた試験の結果、hemA形質転換体の平均活性 POXU/mlは、べクターのみによる形質転換体の平均より1.4倍高く、最も優れたhe mA形質転換体では、ぺルオキシダーゼの生産が1.6倍増加した。 少数のhemA形質転換体(39%)は、べクターのみによる多数のコントロール形質 転換体と同程度のぺルオキシダーゼのレベルを示した。例1の記載どおりに各形 質転換体から単離したゲノムDNA 50ngを用いて、hemA3′プライマー(例4参照 )およびプライマー5′-TCTCTTCCTTCCTGAATCCTC-3′(配列番号15)を使う こと以外は例2の記載どおりにPCR増幅を行った。この分析から、これらのhemA 形質転換体は発現カセット(expression cassette)を含でいることが示された。 ぺルオキシダーゼ生産への効果をさらに評価するため、上で得ら れた最高のhemA形質転換体11体を、振とうフラスコで培養した。振とうフラスコ で評価するために、1%酵母エキス、2.5%マルトース、0.2%尿素、および1× MY塩pH6.5(例7参照)を含んでいるMY25培地25mlに、各形質転換体の胞子約5 ×106を接種した。振とうフラスコを34℃で7から8日間、200回転で培養した。 ぺルオキシダーゼ測定は前記どおり行った。 その結果から、5つの形質転換体SE01-15,SE01-20,SE01-26,SE01-28および SE01-32が、ベクターのみによるコントロール株より高いレベルのぺルオキシダ ーゼを生産すること、そのうち3つの形質転換体は、コントロール株のぺルオキ シダーゼの平均レベルより、1.9倍高くぺルオキシダーゼを発現することが証明 された。残りの6つのhemA形質転換体では、ぺルオキシダーゼレベルはコントロ ール株のレベルに相当することが示された。 形質転換体SE01-28およびコントロール株SE05-18(pBANe6ベクターのみによる 形質転換体)を、炭素源として高マルトースシロップを使った標準的な給送バッ チ(fed-batch)法によって、2リットル発酵増殖させた。約0.4mM FeCl3をバッチ および供給元に補充した。両培養では3日目から8日目まで、1時間1リットル あたり約2gの割合で糖類を添加する様に給送を行い、溶存酸素圧を正に維持し た。2日目および3日目では、逐次的に、このレベルを維持した。両培養におけ る生物量は、発酵期間中ほとんど等しかった。 コントロール株SE05-18に対してSE01-28では、ぺルオキシダーゼ活性は2倍増 加することが観察された。ポリペプチドレベルにおいてもまた、コントロール株 SE05-18に対してSE01-28では、2倍の増加があった。 結果を総合すると、hemA遺伝子の過剰発現によって、ぺルオキシダーゼ収量は 2倍増加することが証明された。さらにデータから、 糸状真菌においては、hemAは、ヘム生合成系路の主要な調節ポイントであり、こ れの遺伝的操作によって、ヘミンの補充なしに、ヘムタンパク質の生産を改善で きる可能性が示めされた。 微生物の寄託 ブタペスト条約に従い、次の株を、Agricultural Research Service Patent C ulture Collection(NRRL),Norther Regional Research Laboratory,1815 Univ ersity Street,Peoria,Illinois 61604,USAに寄託した。 アクセス番号 寄託日付 E.coli DH5α (pSE17) NRRL B-21563 1996年4月22日 本明細書に記載して請求した発明は、ここに開示した具体例によって、その範 囲を限定されない。なぜなら、これらの例は、本発明のいくつかの観点を説明す ることを意図しているからである。すベての相当な具体例は、本発明の範囲に含 まれると考える。実際、ここに記載された例の他に、本発明の様々な改修は、前 述の記載から当業者にとっては明かであろう。この様な改修も請求の範囲に含ま れると考える。 本明細書にて様々な参考を引用しているが、その内容を引用することによって 本明細書に組み入れる。
【手続補正書】 【提出日】1999年2月17日(1999.2.17) 【補正内容】 (1) 明細書第3頁、9行目から10行目の文章「潜在的に重要な転写部位であ るCCAATボックスおよびTATAボックスを下線で示す。」を削除する。 (2) 明細書第11頁、5行目「第一の」を削除する。 (3) 明細書第11頁、7行目「第一の核酸配列のコード配列」を『5−アミノ レブリン酸シンターゼをコードする核酸配列』に変更する。 (4) 明細書第27頁、25行目「amg」を『AMG』に変更する。 (5) 請求の範囲を別紙の通り補正する。 請求の範囲 1.(a)アスペルギラス・オリザイ(Aspergillus oryzae)株から得られるか ; (b)配列番号2に示したアミノ酸配列に対して、少なくとも80%相同で あるアミノ酸配列を有するか;または (c)高いストリンジェント条件で配列番号1に示した核酸配列にハイブ リダイズするプローブを用いて、同じ条件でハイブリダイズすることができる核 酸配列によってコードされる、実質上純粋な5-アミノレブリン酸シンターゼ。 2.アスペルギラス・オリザイIFO4177またはその変異株から得られる、請求 項1に記載されている5-アミノレブリン酸シンターゼ。 3.配列番号2に示したアミノ酸配列に対して少なくとも80%相同であるアミ ノ酸配列を有する、請求項1に記載されている5-アミノレブリン酸シンターゼ 。 4.配列番号2に示したアミノ酸配列に対して少なくとも85%相同であるアミ ノ酸配列を有する、請求項1に記載されている5-アミノレブリン酸シンターゼ 。 5.配列番号2に示したアミノ酸配列に対して少なくとも90%相同であるアミ ノ酸配列を有する、請求項1に記載されている5-アミノレブリン酸シンターゼ 。 6.配列番号2に示したアミノ酸配列に対して少なくとも95%相同であるアミ ノ酸配列を有する、請求項1に記載されている5-アミノレブリン酸シンターゼ 。 7.配列番号2に示したアミノ酸配列を有する、請求項1に記載されている5 -アミノレブリン酸シンターゼ。 8.配列番号2に示したアミノ酸配列に対して多くて3アミノ酸が相違するア ミノ酸配列を有する、請求項1に記載されている5-アミノレブリン酸シンター ゼ。 9.配列番号2に示したアミノ酸配列に対して多くて2アミノ酸が相違するア ミノ酸配列を有する、請求項1に記載されている5-アミノレブリン酸シンター ゼ。 10.配列番号2に示したアミノ酸配列に対して1アミノ酸が相違するアミノ酸 配列を有する、請求項1に記載されている5-アミノレブリン酸シンターゼ。 11.高いストリンジェント条件で配列番号1に示した核酸配列にハイブリダイ ズするプローブを用いて、同じ条件でハイブリダイズすることができる核酸配列 によってコードされる、請求項1に記載されている5-アミノレブリン酸シンタ ーゼ。 12.請求項1の5-アミノレブリン酸シンターゼをコードする核酸配列を含ん でいる、単離された核酸断片。 13.核酸配列が、アスペルギラス・オリザイIFO 4177から得られる5-アミノ レブリン酸シンターゼをコードする、請求項12に記載されている核酸断片。 14.核酸配列が、配列番号1に示されている、請求項13に記載されている核酸 断片。 15.5-アミノレブリン酸シンターゼが、配列番号2に示したアミノ酸配列に 対して少なくとも80%相同であるアミノ酸配列を有する、請求項12に記載されて いる核酸断片。 16.5-アミノレブリン酸シンターゼが、配列番号2に示したアミノ酸配列に 対して少なくとも85%相同であるアミノ酸配列を有する、請求項12に記載されて いる核酸断片。 17.5-アミノレブリン酸シンターゼが、配列番号2に示したアミノ酸配列に 対して少なくとも90%相同であるアミノ酸配列を有する、請求項12に記載されて いる核酸断片。 18.5-アミノレブリン酸シンターゼが、配列番号2に示したアミノ酸配列に 対して少なくとも95%相同であるアミノ酸配列を有する、請求項12に記載されて いる核酸断片。 19.高いストリンジェント条件で配列番号1に示した核酸配列にハイブリダイ ズするプローブを用いて、同じ条件でハイブリダイズすることができる、請求項 12に記載されている核酸断片。 20.適切な発現宿主において5-アミノレブリン酸シンターゼの発現を指令す ることができる調節領域に作用可能に連結された請求項12の核酸断片を含んでい る、核酸構成体。 21.請求項20の核酸構成体を含んでいる組換えべクター。 22.核酸配列が、プロモーター配列に作用可能に連結されている、請求項21に 記載されているべクター。 23.さらに転写停止シグナルを含んでいる、請求項22に記載されているべクタ ー。 24.さらに選択マーカーを含んでいる、請求項22に記載されているべクター。 25.請求項20の核酸構成体を含んでいる、組換え宿主細胞。 26.核酸構成体がべクター上に含まれる、請求項25に記載されている宿主細胞 。 27.宿主細胞が細菌細胞である、請求項25に記載されている宿主細胞。 28.宿主細胞が真菌細胞である、請求項25に記載されている宿主細胞。 29.真菌細胞が糸状真菌細胞である、請求項28に記載されている宿主細胞。 30.糸状真菌細胞が、アクレモニウム(Acremonium)属、アスペルギラス(Asper gillus)属、フサリウム(Fusarium)属、ヒュミコラ(Humicola)属、マイセリオフ トラ(Myceliophthora)属、ムコーラ(Mucor)属、ニューロスポラ(Neurospora)属 、ぺニシリウム(Penicillium)属、シーラビア(Thielavia)属、トリポクラジウム (Tolypocladium)属、またはトリコデルマ(Trichoderma)属の種の細胞である、請 求項29に記載されている宿主細胞。 31.真菌細胞が酵母細胞である、請求項28に記載されている宿主細胞。 32.酵母細胞がサッカロミセス(Saccharomyces)属またはシゾサッカロミセス( Schizosaccharomyces)属の菌株である、請求項31に記載されている宿主細胞。 33.核酸構成体が宿主細胞ゲノムに組込まれている、請求項25に記載されてい る宿主細胞。 34.(a)5-アミノレブリン酸シンターゼを生産させるためにアスペルギラ ス・オリザイ株を培養すること;および(b)5-アミノレブリン酸シンターゼ を回収することを含んで成る、請求項1の5-アミノレブリン酸シンターゼを製 造する方法。 35.(a)5-アミノレブリン酸シンターゼの発現を誘導する条件で、5-アミ ノレブリン酸シンターゼをコードする核酸配列を含む核酸構成体を含んでいる宿 主細胞を培養すること;および(b)5-アミノレブリン酸シンターゼを回収す ることを含んで成る、請求項1の5-アミノレブリン酸シンターゼを製造する方 法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:69) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AU,BB,BG ,BR,CA,CN,CU,CZ,EE,GE,HU, IL,IS,JP,KP,KR,LC,LK,LR,L T,LV,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL ,RO,SG,SI,SK,TR,TT,UA,UZ, VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)アスペルギラス・オリザイ(Aspergillus oryzae)株から得られ; (b)配列番号2に示したアミノ酸配列に対して、少なくとも80%相同で あるアミノ酸配列を有するか;または (c)高いストリンジェント条件で配列番号1に示した核酸配列にハイブ リダイズするプローブを用いて、同じ条件でハイブリダイズすることができる核 酸配列によってコードされる、実質上純粋な5−アミノレブリン酸シンターゼ。 2.アスペルギラス・オリザイIFO 4177またはその変異株から得られる、請求 項1に記載されている5−アミノレブリン酸シンターゼ。 3.配列番号2に示したアミノ酸配列に対して少なくとも80%相同である、好 ましくは、配列番号2に示したアミノ酸配列に対して少なくとも85%相同である 、より好ましくは、配列番号2に示したアミノ酸配列に対して少なくとも90%相 同である、そして、最も好ましくは、配列番号2に示したアミノ酸配列に対して 少なくとも95%相同であるアミノ酸配列を有する、請求項1に記載されている5- アミノレブリン酸シンターゼ。 4.配列番号2に示したアミノ酸配列を有する、請求項1に記載されている5 −アミノレブリン酸シンターゼ。 5.配列番号2に示したアミノ酸配列に対して多くて3アミノ酸が相違する、 好ましくは、配列番号2に示したアミノ酸配列に対して多くて2アミノ酸が相違 する、そして最も好ましくは、配列番号2に示したアミノ酸配列に対して1アミ ノ酸が相違するアミノ酸配列を有する、請求項1に記載されている5-アミノレ ブリン酸シンタ ーゼ。 6.高いストリンジェント条件で配列番号1に示した核酸配列にハイブリダイ ズするプローブを用いて、同じ条件でハイブリダイズすることができる核酸配列 によってコードされる、請求項1に記載されている5-アミノレブリン酸シンタ ーゼ。 7.請求項1の5-アミノレブリン酸シンターゼをコードする核酸配列を含ん でいる、単離された核酸断片。 8.核酸配列が、アスペルギラス・オリザイIFO 4177から得られる5-アミノ レブリン酸シンターゼをコードする、請求項7に記載されている核酸断片。 9.核酸配列が、配列番号1に示されている、請求項8に記載されている核酸 断片。 10.5-アミノレブリン酸シンターゼが、配列番号2に示したアミノ酸配列に 対して少なくとも80%相同である、好ましくは、配列番号2に示したアミノ酸配 列に対して少なくとも85%相同である、より好ましくは、配列番号2に示したア ミノ酸配列に対して少なくとも90%相同である、そして、最も好ましくは、配列 番号2に示したアミノ酸配列に対して少なくとも95%相同であるアミノ酸配列を 有する、請求項7に記載されている核酸断片。 11.高いストリンジェント条件で配列番号1に示した核酸配列にハイブリダイ ズするプローブを用いて、同じ条件でハイブリダイズすることができる、請求項 7に記載されている核酸断片。 12.適切な発現宿主において5-アミノレブリン酸シンターゼの発現を指令す ることができる調節領域に作用可能に連結された請求項7の核酸断片を含んでい る、核酸構成体。 13.請求項12の核酸構成体を含んでいる組換えベクター。 14.核酸配列が、プロモーター配列に作用可能に連結されている 、請求項13に記載されているべクター。 15.さらに転写停止シグナルを含んでいる、請求項14に記載されているべクタ ー。 16.さらに選択マーカーを含んでいる、請求項14に記載されているべクター。 17.請求項12の核酸構成体を含んでいる、組換え宿主細胞。 18.核酸構成体がべクター上に含まれている、請求項17に記載されている宿主 細胞。 19.宿主細胞が細菌細胞である、請求項17に記載されている宿主細胞。 20.宿主細胞が真菌細胞である、請求項17に記載されている宿主細胞。 21.真菌細胞が糸状真菌細胞である、請求項20に記載されている宿主細胞。 22.糸状真菌細胞が、アクレモニウム(Acremonium)属、アスペルギラス(Asper gillus)属、フサリウム(Fusarium)属、ヒュミコラ(Humicola)属、マイセリオフ トラ(Myceliophthora)属、ムコール(Mucor)属、ニューロスポラ(Neurospora)属 、ぺニシリウム(Penicillium)属、シーラビア(Thielavia)属、トリポクラジウム (Tolypocladium)属、またはトリコデルマ(Trichoderma)属の種の細胞である、請 求項21に記載されている宿主細胞。 23.真菌細胞が酵母細胞である、請求項20に記載されている宿主細胞。 24.酵母細胞がサッカロミセス(Saccharomyces)属またはシゾサッカロミセス( Schizosaccharomyces)属の菌株である、請求項23に記載されている宿主細胞。 25.核酸構成体が宿主細胞ゲノムに組込まれている、請求項17に 記載されている宿主細胞。 26.(a)5-アミノレブリン酸シンターゼを生産させるためにアスペルギラス ・オリザイ株を培養すること;および(b)5-アミノレブリン酸シンターゼを 回収することを含んでいる、請求項1の5-アミノレブリン酸シンターゼを生産 する方法。 27.(a)5-アミノレブリン酸シンターゼの発現を誘導する条件で、5-アミ ノレブリン酸シンターゼをコードする核酸配列を含んでいる核酸構成体を含んで いる宿主細胞を培養すること;および(b)5-アミノレブリン酸シンターゼを 回収することを含んでいる、請求項1の5-アミノレブリン酸シンターゼを生産 する方法。
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