JP2000500763A - 合成の金属置換されたバクテリオクロロフィル誘導体およびその使用 - Google Patents

合成の金属置換されたバクテリオクロロフィル誘導体およびその使用

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Abstract

(57)【要約】 式〔M〕−BChl(式中、Mは二価のPd、Co、Ni、Cu、ZnおよびMn、三価のFe、MnおよびCr、そして四価のSnおよびPtから選ばれる金属原子でありそしてBChlは脱金属化された天然のまたは合成のバクテリオクロロフィル誘導体の残基を表す)の金属化されたバクテリオクロロフィルが、位置173で基COOR1(但し、R1はC1〜C25ヒドロカルビル残基である)を担持する対応する〔Cd〕−BChl誘導体を金属交換反応させそしてさらに場合により、得られた〔M〕−BChlの173−COOR1をエステル交換反応させることにより造られる。本化合物は光力学的(光化学)療法および診断において使用するためのものでありそして細胞および感染因子、例えば生物学的製剤および生体組織の両方におけるバクテリアおよびウィルスを殺滅するためのものである。好ましい化合物はR’1が(i)場合により置換されたヒドロカルビル;(ii)ヒドロキシ含有アミノ酸またはペプチドまたはそれらの誘導体および(iii)ヒドロキシ含有ペプチドまたは細胞特異性配位子、例えば(i)において規定されたとおりのスペーサーを介してCOO−基に結合された、ペプチドまたはたんぱく質から選ばれる残基である、式(I’)の化合物である。

Description

【発明の詳細な説明】 合成の金属置換されたバクテリオクロロフィル誘導体およびその使用発明の分野 本発明はインビボ光力学的療法(光化学療法:photodynamic t herapy)(PDT)および診断そしてウィルスおよび微生物のインビトロ 光力学的死滅化(光化学的死滅化:photodynamic killing )の方法において使用するための金属化バクテリオクロロフィル誘導体(met alated bacteriochlorophyll derivativ es)の新しい製造方法に関しそして或る種の新規な金属置換されたバクテリオ クロロフィル誘導体に関する。定義および略語 BChl=バクテリオクロロフィルa(MがMgであり、R1がフィチルまたは ゲラニルゲラニルであり、R2がCOOCH3であり、R3がHであり、位置3で のR4がアセチルでありそして位置8でのR4がエチルである後記式IのMg含有 7,8,17,18−テトラヒドロポルフィリン)。 BChl誘導体=後記式I、II、III、およびI’、II’、III’の誘導体を含む 、大員環、中心金属原子においてそして(または)周囲において変異(modi fications)を有するBChlの誘導体。 BPhe=バクテリオフェオフィチン(BChlにおいて中心のMgが2つのH 原子に置き換えられているもの)。 Chl=クロロフィル(お互いに共役であり且つMgの原子に結合されている4 つのピロールと1つの同素環とからなる大員環(macrocycle)から形 成されたMg含有17,18−ジヒドロポルフィリン誘導体)。クロロフィルa は、R1がフィチルであり、R2がCOOH3であり、R3がHであり、位置3での R4がビニルであり、そして位置8でのR4がエチルである後記式Iを有する。 〔M〕−BChl=中心Mg原子がこの後で定義されるとおりの金属Mで置き換 えられたBChl誘導体。 PDT=光力学的療法(光化学療法:photodynamic therap y)。 Phe=フェオフィチンa(Chlにおいて中心Mgが2つのH原子で置き換え られているもの)発明の背景 Mg含有(バクテリオ)クロロフィル類((B)Chl)およびそれらの遊離 塩基、(バクテリオ)フェオフィチン類((B)Phe)は光合成にとって必須 である。それらは反応中心内の光誘導電荷分離を可能にするアンテナまたは酸化 還元色素として働く。それらの色素はまた、例えば光力学的(光化学)腫瘍治療 において潜在的に有用な光増感剤である。 ポルフィリン類は、腫瘍組織に蓄積しそして腫瘍組織を照射した際に、その場 で光を吸収して蛍光の位置により腫瘍を検出する手段を与えることが示されて来 た。ヘマトポルフィリン誘導体またはHPDとして知られているヘマトポルフィ リンの粗製誘導体は、腫瘍の検出と光力学的(光化学)療法治療との両方のため に提案されて来た。一層有効であると言われるHPDの1つの形は10Kda以 上の凝集体重量を有するHPDの一部分を含みそして米国特許第4,649,1 51号の主題である。HPDまたはその活性成分は皮膚疾患の局所的治療につい て米国特許第4,753,958号においてそしてバクテリアおよびウィルスの ような感染性生物を含有する生物学的サンプルの滅菌化についてMatthew s等,1988において記載されて来た。 治療および診断におけるポルフィリン医薬類の性能を最適化するために、例え ば4つのピロール環に錯体化された中心金属原子がありそして(または)ピロー ル環の周囲の置換基が変異されておりそして(または)大員環(mcrocyc le)がChl誘導体に二水素化されている(クロリン類)かまたはBChl誘 導体に四水素化されている(バクテリオクロリン類)、幾種かのポルフィリン誘 導体が提案された。、Mg以外の金属を有する環式テトラピロールの錯体は、そ れらの分光的および酸化還元的性質を理解するためにポルフィリンおよび17, 18−ジヒドロポルフィリン系列において研究された (Hynninen,1991)。クロロフィル類に比較して有力な利点のある ものの中にはバクテリオクロロフィル類があり、その理由は、それらが即ちクロ ロフィル誘導体よりかなり長い波長で強い近赤外バンドを示すからである。しか しながら、Mg以外の中心金属を有するバクテリオクロロフィル類については現 在、殆ど情報がない。 DoughertyへのPCT国際出願公開第WO90/12573号は、望 ましくない標的生物学的基質を下記誘導体の有効量で光増感し、次に該基質を損 傷するかまたは破壊するために有効な時間、下記誘導体により吸収される波長バ ンドにおける照射線で該標的基質を照射することからなる、該基質の破壊または 損傷を行う方法において使用するための組成物の製造のために、バクテリオクロ ロフィル−aまたは−bの誘導体あるいは、中心金属原子が欠けているかまたは 中心金属原子がMg2+、Sn2+およびZn2+から選ばれた非常磁性金属であって よくそしてC−1713−カルボキシル基が8〜25Cの飽和または不飽和ヒドロ カルビル残基でエステル化されている対応するバクテリオクロリンの誘導体を記 載している。また、それらの化合物は光力学的(光化学)療法および診断におい て有用であると述べられている。バクテリオクロロフィル−a及び−bのSn2+ およびZn2+錯体が特許請求されているけれども、前記特許出願WO90/12 573号の明細書中にはこれらの金属誘導体が例示されていないし、それらの製 造方法がまったく記載されていないことに注目されるべきである。 Losev等,1990は、それぞれ、窒素の流れにおいてベンゼン中のPd ベンゾニトリルを用いて、あるいはメタノール中のCuCl2の濃溶液を用いて 、のBPheの直接金属化反応により造られると述べられている〔Pd〕−BC hl及び〔Cu〕−BChl錯体を記載している。しかしながらこの刊行物はそ れらの金属錯体の製造方法の詳細および特徴付けを記載していない。さらにLo sevに従う〔Pd〕−BChl錯体の製造は本発明者により繰り返すことが出 来なかった。 普通に提供される条件下、即ち室温で酸素の存在下そして通常の光条件下では BChl部分は変化しやすくそして例えばヘマトポルフィリン誘導体(PHD) と比較した場合に、トリプレット状態形成について若干低い量子収率を有する。 しかしながら、生物学的酸化還元反応の可能な開始、好ましいスペクトル特性お よびそれらの容易なインビボ分解性はPDT療法および診断のためにそしてサン プル中および生体組織中の細胞、ウィルスおよびバクテリアの殺滅のために、他 の化合物、例えばポルフィリン類およびクロロフィル類よりも潜在的に優秀なバ クテリオクロロフィルを生ずる。バクテリオクロロフィル類の化学的変性はそれ らの性質をさらに改良することが予想されるがしかしこれは、そのような変性バ クテリオクロロフィル類の適当な製造方法が存在しないことに起因して、非常に 限られていた(Hynninen,1991)。 本願と同じ出願人の第0584552号で公開されたヨーロッパ特許出願は、 PDT療法および診断において使用するためのアミノ酸、ペプチドおよびたんぱ く質とのChlおよびBChlの新しい共役体を記載している。アミノ酸、ペプ チドまたはたんぱく質残基はChlまたはBChl分子のC−173−カルボキ シル基に直接にまたはスペーサーを介して結合される。これらの共役体は、酸に 不安定な中心Mg原子を保持するのに十分に穏やかな方法により造られる。クロ ロフィルa−173−セリンメチルエステルのZnおよびCu錯体が、それにま た記載されているがしかし金属化バクテリオクロロフィルおよびそれらの製造方 法はそれには記載されていなかった。 ドイツ特許出願第DE4121876号は、中心Mgを保持する一方で、同素 環での追加の変化を可能にして、それにより色素吸光が800nmを超えてシフ トされる、迅速なアルカリ性エステル交換反応により穏やかな条件下に、位置C −132およびC−173での変性されたエステルが得られるバクテリオクロロフ ィル誘導体を記載している。その出願はまた、ZnまたはNiを有する前記BC hl誘導体の金属錯体を述べているがしかし前記錯体は例示されてなくそしてそ れにはそれらの製造方法が記載されていなかった。 BChl類の好ましい光学的および生理学的性質を維持するかまたは改良さえ する一方で、それらの光増感化能力を最適にし、ならびにそれらの化学的安定性 を改良し、そして生理学的寿命を最適化するために、PDTにおいて使用するた めのBChlの新しい金属化錯体を造ることが望ましいだろう。金属交換反応は 、大員環(macrocycle)および周囲の置換基の新しい変性のためにそ し て特にそれらの輸送、標的化および生物学的寿命を最適化しそして毒性副作用を 最小にするために重要である、BChl類の化学的反応性および安定性における 顕著な変化を生ずる。金属交換反応はまた、トリプレット収率および寿命を含む 励起した状態の性質における顕著な変化およびより高い励起状態の得易さおよび 細胞毒性酸素種(species)の生成を生ずる。 ポルフィリン類における中心金属原子の変更のために幾つかの方法が知られて いる(Buchler,1975参照)。ポルフィリン類は容易に手に入れるこ とが出来そして化学的に安定であるが、なおスペクトル的にそして生理学的に望 ましくない。 クロロフィル類の直接または間接の金属化反応のための2、3の方法が知られ ている。StrellおよびUrumow,1977はN2雰囲気下メタノール 中で、(メタノールまたはピリジン中で脱金属化Chl誘導体を酢酸カドミウム と反応させることにより得られた)〔Cd〕−Chl錯体をCr++またはMn++ のアセテートと金属交換反応させることにより造られた〔Cr〕−Chlおよび 〔Mn〕−Chl錯体を記載している。この金属交換反応方法はクロロフィル誘 導体のCu、Zn、CoおよびPb錯体のためにまた適当であるがしかしFe3+ 、NiおよびMgのためには適当ではないと述べられている。しかしながらCu 、Zn、CoおよびPb錯体はPhe中への直接金属化反応により造られること が出来るので、その方法はCrおよびMnのためにのみ有利であろう。その著者 はまた、アセトン中のPheをジメチルスルホキシド中のMg酢酸塩で直接金属 化反応を行うことによる〔Mg〕−Chl錯体の製造を記載している。 現在、Mg以外の中心金属を有するバクテリオクロロフィル類についての情報 が殆ど手に入らない。金属化反応に対するバクテリオクロロフィル類の減少した 反応性および副反応に対する増大した反応性に起因してバクテリオクロロフィル 類の金属化反応はクロロフィル類の金属化反応より一層困難であることが知られ ている。バクテリオフェオフィチン中へのMgの挿入のための特定の方法が記載 された(Wasielewsky,1977)。本発明者等は、バクテリオクロ ロフィル誘導体の金属錯体の製造のために、StrellおよびUrumowに より記載されたクロロフィル誘導体のための直接金属化反応および金属交換反応 を試みたが、しかしすべての試みは不成功であった。バクテリオフェオフィチン 誘導体の直接金属化反応はCuおよびZn以外の試みられたすべての金属に関し て有効に働かなかったそしてさもなくば、未反応バクテリオフェオフィチンと3 −アセチル−クロロフィルaタイプの金属化酸化生成物との混合物を生じた。発明の概要 適当な金属塩および溶媒を用いることにより、StrellおよびUrumo wにより刊行されたクロロフィル類の金属化のための金属交換反応の変更により 、バクテリオクロロフィル誘導体の金属錯体を得ること出来ることが、今や本発 明に従って見い出された。 したがって、本発明は式 〔M〕−BChl (式中、BChlは位置173で基−COOR1(但しR1はC1〜C25ヒドロカル ビル残基である)を担持する脱金属化天然または合成のバクテリオクロロフィル 誘導体の残基を表しそして 表し、前記金属MはPd、Co、Ni、Cu、ZnおよびMnからなる群から選 ばれる二価の金属、Fe、MnおよびCrからなる群から選ばれる三価の金属そ してSnおよびPtを含む群から選ばれる四価の金属からなる群から選ばれる) の合成金属化バクテリオクロロフィル誘導体の新しい製造方法に関し、その方法 は: (i)Ar雰囲気中で、ジメチルホルムアミドに溶解された、上に定義された とおりの基−COOR1を位置173で担持する適当なバクテリオフェオフィチン 誘導体を脱水化Cdアセテートと反応させそして還元性条件下にクロマトグラフ ィにより反応混合物から〔Cd〕−BChl錯体を回収し; (ii)Ar雰囲気中で、乾燥アセトン中に溶解されたかくして製造された〔 Cd〕−BChl錯体を、金属Mの塩化物、アセテートおよびアセチルアセトネ ートから選ばれた適当な脱水金属M塩と共に溶解し;そして (iii)反応混合物から所望の金属化〔M〕−BChl誘導体を回収するこ とからなる。 1つの態様において、本発明の方法は式I、IIまたはIIIの金属化BChl誘 導体の製造に適用される: (式中、R1はC1〜C25ヒドロカルビル残基であり; R2はH、OHまたはCOOR5(但し、R5はC1〜C12アルキルまたはC3 〜C12シクロアルキルである)であり; R3はH、OHまたはC1〜C12アルキルまたはアルコキシであり; R4は各々独立して、ビニル、エチル、アセチル、1−ヒドロキシエチルそ してそのエーテルおよびエステルからなる群から選ばれ;そして を表して、前記金属MはPd、Co、Ni、Cu、ZnおよびMnからなる群か ら選ばれる二価の金属、Fe、MnおよびCrからなる群から選ばれる三価の金 属そしてSnおよびPtを含む群から選ばれる四価の金属からなる群から選ばれ る)。 式I、IIおよびIIIの上記〔M〕−BChlから、追加の誘導体が位置173で のエステル交換反応により得られることが出来そしてしたがって他の面おいて、 本発明は式I’、II’およびIII’の化合物の製造方法に関し: (式中、R’1は、 (i)ハロゲン、オキソ(=O)、OH、CHO、COOHまたはNH2によ り場合により置換されたC1〜C25ヒドロカルビル残基であるかあるいはO、S およびNHから選ばれた1つまたはそれ以上のヘテロ原子によりまたはフェニル 環により中断されたそのような残基; (ii)ヒドロキシルを含有するアミノ酸の残基またはヒドロキシル基を含有 するペプチドの残基あるいはエステルおよびN−保持された誘導体から選ばれる その誘導体(但し、前記ヒドロキシル化アミノ酸またはその誘導体はヒドロキシ ル基を介してCOO−残基に結合されている); (iii)ハロゲン、オキソ、OH、CHO、COOHまたはNH2により場 合により置換された前記C1〜C25飽和または不飽和ヒドロカルビル残基あるい はO、SおよびNHから選ばれた1つまたはそれ以上のヘテロ原子によりまたは フェニル環により中断されたそのような残基が、OH、COOHまたはNH2か ら選ばれた末端官能基によりさらに置換されている、(i)において規定された とおりのスペーサーを介してCOO−残基に結合されている(ii)おいて規定 されたとおりのペプチドの残基;および (iv)COO−残基に直接結合されている、あるいはハロゲン、オキソ、O H、CHO、COOH又はNH2により場合により置換されたあるいはO、Sお よびNHから選ばれた1つ又はそれ以上のヘテロ原子によりまたはフェニル環に より中断されたC1〜C25飽和又は不飽和ヒドロカルビル残基がOH、 COOHまたはNH2から選ばれた末端官能基によりさらに置換されている、( i)において規定されたとおりのスペーサーを介してCOO−残基に結合されて いる、ペプチドおよびたんぱく質から選ばれた細胞特異性配位子の残基; からなる群から選ばれ; R2はH、OHまたはCOOR5(但し、R5はC1〜C12アルキル又はC3〜C1 2 シクロアルキルである)であり; R3はH、OHまたはC1〜C12アルキルまたはアルコキシであり; R4は各々独立して、ビニル、エチル、アセチル、1−ヒドロキシエチルそし てそのエーテルおよびエステルからなる群から選ばれ;そして を表して、前記金属MはPd、Co、Ni、Cu、ZnおよびMnからなる群か ら選ばれる二価の金属、Fe、MnおよびCrからなる群から選ばれる三価の金 属そしてSnおよびPtを含む群から選ばれる四価の金属からなる群から選ばれ る):その方法が (i)Ar雰囲気において、ジメチルホルムアミドに溶解された、位置173 で基−COOR1(但し、R1はC1〜C25ヒドロカルビル残基である)を担持す る式I、IIまたはIIIのバクテリオクロロフィル誘導体から由来する適当なバク テリオフェオフィチンを、脱水化Cdアセテートと反応させそして還元性条件下 にクロマトグラフィにより反応混合物から対応する〔Cd〕−BChl錯体を回 収し; (ii)Ar雰囲気中で、乾燥アセトンに溶解された、かくして生成された〔 Cd〕−BChl錯体を、金属Mの塩化物、アセテートおよびアセチルアセトネ ートから選ばれた適当な脱水された金属M塩と反応させ;そして (iii)反応混合物から回収された生成された金属化〔M〕−BChl誘導 体を、エステル交換反応条件下に式R’1−OHの化合物と反応させて、R’1が 上に定義されたとおりである式I’、II’又はIII’の化合物を得ることからな る。 好ましい態様において、〔M〕−BChl誘導体は、R1がフィチル又はゲラ ニルゲラニルであり、R2がCOOCH3であり、R3がHであり、位置3での R4がアセチルであり、位置8でのR4がエチルでありそしてMがPd、Cu、N i、Co、ZnおよびMnである〔M〕−BChlである。他の好ましい態様に おいて、工程(ii)において使用される金属M塩は金属塩化物である。 他の別の態様において、工程(i)と(ii)とは単一の工程に組み合わされ ることが出来、即ちバクテリオフェオフィチン誘導体は、ジメチルホルムアミド またはアセトン中で、脱水されたCd塩、例えばCdアセテートの触媒量の存在 下に過剰の適当な脱水化金属M塩、例えば金属塩化物と反応させる。 他の面において、本発明は、上に定義されたとおりであるがしかしR2がCO OCH3であり、R3がHであり、位置3でのR4がアセチルであり、位置8での R4がエチルであり、R1がフィチルまたはエチルであって且つMがPdであるか あるいはR1がフィチルであって且つMがCuである式Iの化合物を除いての、 式I’、II’およびIII’の新しい金属化バクテリオクロロフィル誘導体に関す る。 上に定義されたとおりの式I’、II’およびIII’の本発明の新しい金属バク テリオクロロフィル誘導体は、HPDおよび他の光増感剤について当業界に周知 であるように治療剤および診断剤としての光増感剤として使用するために、そし てサンプルおよび生体組織における細胞、ウィルスおよびバクテリアを殺滅する ために使用される。図面の簡単な説明 図1は、S.aureusのバクテリアの懸濁液上への〔Pd〕−BChl− 173−セリルメチルエステル(〔Pd〕−BChl−Ser)およびBChl −173−セリルメチルエステル(BChl−Ser)の光毒性を示す。 図2は、〔3H〕チミジン導入による培養におけるM2R黒色腫細胞上への〔 Pd〕−BChl−Serの光毒性を示す。発明の詳細な記載 ポルフィリン類およびクロロフィル類とは対照的に、バクテリオクロロフィル 類の直接金属化は困難である。本発明の方法は、対応する〔Cd〕−BChl誘 導体の金属交換反応により、光増感剤として使用するために改良された性質を有 する金属化バクテリオクロロフィル誘導体を得ることを可能にする。 本発明に従えば、アセテート/ジメチルホルムアミド法により容易に手に入れ ることが出来る〔Cd〕−BChl錯体は、おだやかな条件下に、優れた収率で 他の金属錯体に金属交換されることが出来る。前駆体として〔Cd〕−BChl を用いる容易な金属交換反応は驚くべきであり、そして恐らくはMg2+(rM= 72pm)に比較してCd2+のより大きなイオン半径(rM)(95pm)に一 部分起因しているように思われる。第2の要因は反応のために用いられる金属の 対イオン(クロライド類)と組み合わせての溶媒(アセトン)である。金属交換 反応中、CdCl2および〔Mg〕−BChlが遊離体(educts)と平衡 で形成されそしてアセトン中のCdCl2の非常に低い溶解度は平衡を生成物の 側に移行させる。 本発明の1つの態様において、R1は芳香族を包含する、好ましくは1〜25 個の炭素原子の任意の直鎖または分枝鎖の飽和または不飽和ヒドロカルビル基、 例えばアルキル、アルケニル、フェニル、好ましくはC1〜C4原子の低級アルキ ル基、最も好ましくはエチルあるいは天然BChl化合物から由来する基、例え ばゲラニルゲラニル(2,6−ジメチル−2,6−オクタジェニル)またはフィ チル(2,6,10,14−テトラメチルヘキサデセ−14−エン−16−イル )であり;そしてR’1はR1について定義したとおりであるかあるいはF、Br 、ClおよびIから選ばれたハロゲン原子によりあるいはOH、オキソ、CHO 、COOH又はNH2により置換されたそのような炭化水素鎖あるいはO、Sま たはNHにより、好ましくはOにより中断された場合により置換されたそのよう なヒドロカルビル鎖であり、例えばR’1は4〜10個の炭素原子のオリゴオキ シエチレングリコール残基、好ましくはペンタオキシエチレングリコールである 。R’1が本明細書において定義されたとおりのペプチドまたはたんぱく質のた めのスペーサーとして供される場合、それはOH、COOHおよびNH2から選 ばれた末端官能基を有し、その末端官能基を介して、ペプチドまたはたんぱく質 はエステルまたはアミド結合により結合されている。 他の態様において、R’1はヒドロキシ基を含有するアミノ酸残基あるいはヒ ドロキシ基を含有するペプチドの残基、例えばセリン、スレオニンおよびチロシ ン、またはこれらを含有するペプチド類、あるいはエステル類、例えばアルキル エステル類およびN−保護された誘導体(但し、N−保護基は、例えばtert −ブトキシ、カルボベンゾキシまたはトリチルである)から選ばれた前記アミノ 酸またはペプチドの誘導体でありそして前記ヒドロキシル化アミノ酸またはペプ チドまたはその誘導体はヒドロキシ基を介してCOO−基に結合されている。そ のようなアミノ酸誘導体の例はセリンメチルエステル、N−トリチル−セリンメ チルエステル、チロシンメチルエステルおよびN−tert−ブトキシ−チロシ ンメチルエステルであり、そのようなペプチドの例はN−カルボベンゾキシ−セ リンメチルエステルであり、これらのすべてはEP0584552において記載 されているとおりにして造られる。最も好ましい態様において〔M〕−BChl 誘導体は、L−セリンメチルエステルでエステル化された〔Pd〕−BChlで ある。 他の態様において、R’1はホルモンペプチド、例えばメラニン形成細胞刺激 ホルモン(メラノトロピン)および抗体、例えば免疫グロブリン類および腫瘍特 異性抗体により例示されるがしかしそれらに限定されない、ペプチド類およびた んぱく質類から選ばれる細胞特異性配位子の残基である。 MがZnまたはCuである式I’の本発明の〔M〕−BChl誘導体は、例1 〜例4においてこの後から記載されるとおりにして脱金属化BChl誘導体の直 接金属化反応により、また造られることが出来る。 バクテリオクロロフィルの金属錯体類の或るものは非常に安定でありそしてし たがって酢酸の使用あるいは塩酸または硫酸のような強鉱酸の使用のような強い 条件を包含する、テトラピロール環システムの周囲における追加の変異のために 使用されることが出来る。したがって、エステル類、例えば場合により置換され たアルキルまたはアリールのエステル類は例えば位置31または132でのヒドロ キシル基を対応する脂肪族酸または芳香族酸、酸塩化物またはアミノ酸と反応さ せることにより形成されることが出来そして同じ位置でのエーテル類は対応する 脂肪族アルコール又は芳香族アルコールとの反応により得られる。位置31でヒ ドロキシル基を有する化合物、例えば3−ヒドロキシエチル−BChl誘導体あ るいは位置132でヒドロキシル基を有する化合物、例えば132−OH−BCh l誘導体は標準の方法により手に入れることが出来る(Struck等, 1992およびHinninen,1991参照)。また、位置173での天然 に存在するフィチルおよびゲラニルゲラニルのエステルは、対応するアルコール との反応により、他のエステルへ、例えばエチルエステルへ、酸触媒作用により エステル交換されることが出来る。他の置換基はBChl aにおける3−アセ チルのような天然のCO基、あるいはC−173でエステル化されたケトアルコ ールのような化学的に導入されたCO基のウィッティッヒ反応により大員環中に 導入されることが出来並びにC−132でのエーテル結合を形成するためにOH 基の酸化性カップリングによりあるいは例えばC−31、C−131、C−132 でのOH基をカルボン酸と酸触媒作用エステル化反応させることにより大員環に 導入されることが出来る。 別法において、テトラピロール環システムの周囲における変異は脱金属化の前 に、天然のMg−含有BChl誘導体において行われる。 本明細書における式IIおよびIIIのBChl誘導体は、前に記載されたとおり にして式Iの対応する天然に存在するBChl誘導体から得られることが出来る (Struck,1990)。 R’1がアミノ酸、ペプチドまたはたんぱく質、例えば抗体の残基である本発 明の化合物は、本発明の金属交換反応処理の後に、酵素クロロフィラーゼを用い ての酵素エステル交換反応により、あるいはEP0584552に記載されたと おりにジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)およびN−ヒドロキシスクシ ンイミド(NHS)または4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)を用いて適 当なバクテリオクロロフィリド(bacteriochlorophyllid e)(遊離酸BCh−173−COOH)をヒドロキシル化アミノ酸、ペプチド またはたんぱく質と、触媒作用縮合反応させることにより、あるいは天然のBC hlのようなMg錯体により耐えられない酸触媒作用反応により造られる。 本発明の新しい金属バクテリオクロロフィル誘導体は、HPDおよび他の光増 感剤のために当業界に周知であるように、治療剤および診断剤としての光増感剤 として使用するためのそしてサンプルおよび生体組織における細胞類、ウィルス 類およびバクテリアを殺滅するためのものである。これらの化合物は、例えば、 適当な波長の光を用いての、インビボまたはエクスビボのどちらかにおいての照 射による破壊のために、新生物性細胞または他の異常な組織を増感させることに おいて有用である。光活性化のエネルギーは内因性の(endogenous) 酸素に移行されて、それを一重項酸素(singlet oxygen)に転換 すると信じられ、一重項酸素は細胞毒性作用に応答性であると考えられる。また 、バクテリオクロロフィルの光活性化形態は蛍光を発し、その蛍光は金属化バク テリオクロロフィルが投与される腫瘍または他の部位を局所化するのに助けとな ることが出来る。 本発明の新しい金属バクテリオクロロフィル誘導体を用いて治療されることが 出来る当業界に知られている指示の例は充実性腫瘍における腫瘍組織の破壊、血 管における血小板の溶解(例えば米国特許第4,512,762号参照)、座瘡 、足部みずむし、いぼ、乳頭腫および乾癬のような局所疾患の治療および感染因 子についての(輸血のための血液のような)生物学的製剤の処理を包含する。 本発明の金属バクテリオクロロフィル誘導体は、例えばペンシルバニア州イー ストンのMack Publishing Co.発行のRemington’ s Pharmaceutical Sciences最新版において概要され ているような、当業界に周知の技術を用いて、患者に投与するためのあるいはイ ンビドロ標的に適用される最終製薬組成物中に配合される。その組成物は、特に 注射により全身的に投与されることが出来、あるいは局所的に用いられることが 出来る。 診断のために、本金属バクテリオクロロフィル誘導体は単独に用いられてもよ くあるいは放射性同位元素または当業界に知られているような他の検出用手段を 用いて標識化されてよい。 投与されるべき金属バクテリオクロロフィル誘導体の量は、例えばPDTにお いて使用される他のポルフィリン類に関して蓄積された経験に従いそして活性成 分として使用される誘導体の選択、治療される疾患、投与の様式、患者の年齢お よび症状、および医者の判断に依存して変わるだろう。 照射用光の波長は、好ましくは本金属バクテリオクロロフィル光増感剤の最大 吸光度に合うように選ばれる。任意の本化合物のための適当な波長はその吸収ス ペクトルから容易に決定されることが出来る。 インビボ使用に加えて、本発明の金属バクテリオクロロフィル誘導体は有害な ウィルスまたは有害なバクテリアのような感染因子を殺滅させるためにインビト ロの材料の処理において使用されることが出来る。例えば、将来の輸血のために 用いられるべき血液および血漿は本発明の化合物で処理されそして滅菌を行うた めに照射される。 したがって、さらに本発明は悪性腫瘍の光力学的(光化学)療法および診断た めのそして細胞、バクテリアおよびウィルスの光力学的(光化学)殺滅のための 、本明細書における式I’、II’およびIII’の金属化バクテリオクロロフィル 誘導体を含む製薬組成物に関する。 これらの目的のために、本組成物は、例えば米国特許第4,649,151号 、同第4,753,958号、同第5,256,840号および同第5,238 ,940号、ヨーロッパ特許出願第0584552号およびPCT出願第WO 90/12573号(これらのすべては、参照することにより本明細書に組み入 れる)において記載されているような従来の方法により造られ且つ投与されるだ ろう。 さて、本発明は以下の非限定的例により例示される。 例および表1において、出発化合物および得られた金属錯体は以下の番号(次 の表および表1での肉太字での番号)により同定される。 1a-BPhe 1b-BPhe-132-OH 2a-[Pd]-BChl 2b-[Pd]-BChl-132-OH 3a-[Co]-BChl 3b-[Co]-BChl-132-OH 4a-[Ni]-BChl 4b-[Ni]-BChl-132-OH 5a-[Cu]-BChl 5b-[Cu]-BChl-132-OH 6a-[Zn]-BChl 6b-[Zn]-BChl-132-OH 7a-BChl 7b-BChl-132-OH 8a-[Cd]-BChl 8b-[Cd]-BChl-132-OH 9a-[Mn]-BChl 9b-[Mn]-BChl-132-OH材料および方法 (i)BChlの単離: SherzおよびParson,1984、Str uck等,1992またはSvec,1991にしたがってRhodobact er(Rb) sphaeroides又はRhodospirillum r ubrumのような光合成バクテリアからBChl〔化合物7a〕を単離した。 OmataおよびMurata,1983に従って、精製をDEAE−セファロ ース上で行った。 (ii)132−ヒドロキシバクテリオクロロフィルa〔BChl−132−O H〕の製造:1がフィチルであり、R2がCOOCH3であり、R3がOHであ り、位置3でのR4がアセチルでありそして位置8でのR4がエチルである式Iの 化合物のBChl−132−OH〔化合物7b〕は4℃で暗所において5〜7日 間7aの貯蔵(StruckおよびScheer,1990)により位置C−1 32でのBChl〔7a〕のヒドロキシル化により造られた。別法として、 S chaber等,1984に従うLiBr−法を用いて副生成物が少ない生成物 を生じた。各々の場合において、溶離剤としてトルエン/アセトン(9:1(v :v))を用いてプレパレーチブ(20x20cm2)シリカゲルプレート(シ リカゲル60H、Merck製)またはカラム上で精製を行った。表題の生成物 を含有する緑がかった青色のバンド(Rf〜0.4)が機械的に分離されそして 未反応BChlが、アセトンを用いて抽出された。 (iii)BChl及びBChl−132−OHの脱金属化: 少量の酢酸を 用いて、Rosenbach−Belkin,1988に従って、BChl〔7 a〕の脱金属化反応によりBPhe〔化合物1a〕を得そしてBChl−132 −OH〔7b〕の脱金属化によりBPhe−132−OH〔化合物1b〕を得た (色素がちょっと溶解する)。直ちに起こる、脱金属化の後に、N2の流れによ り酢酸を除去しそして固体生成物としてBPheおよびBPhe−132−OH を回収した。 (iv)クロロフィラーゼ(クラーゼ(chlase)): EP05845 52において記載されているとおりにしてタイワンセンダンであるMeliaa zedarach L.の葉からクラーゼアセトン粉末を造った。 (v)細胞培養: 以前に記載された(Gerst等,1986)とおりにし て、8%CO2の湿潤雰囲気中で37℃で、25mMのHEPES(pH7.4 )、10%ウシ胎児血清、グルタミンの2mM、ペニシリンの0.06mg/m lおよびストレプトマイシンの0.1mg/mlを含有するダルベッコの変性イ ーグル培地/F12における単層としてM2Rマウス黒色腫細胞を培養する。 (vi)細胞光毒性研究: M2Rマウス黒色腫細胞(1x105細胞/ウェ ル)を、24個のウェル(well)を有するミクロプレート中で培養しそして 約2x105細胞/ウェル(約70〜80%集密度)に24時間増殖させる。〔 M〕−BChl誘導体を培養培地に溶解しそして音波をかけることにより分散さ せる。ホトサン−3(Photosan−3)を希釈して培養培地におけるその 最終濃度にする。その培地を血清の存在しない培地と置き換えそして所望の濃度 の光増感剤を用いて細胞を暗所でインキュベートする。インキュベーションの2 時間後、細胞を5分間室温でプレートの底から照射する。培地を血清含有培地と 置き換えそして培養プレートを24時間インキュベーター中に戻して置く。その 細胞培養物中の細胞毒性効率は、(i)細胞形態の顕微鏡検査、(ii)損傷さ れた細胞の核に選択的に蓄積する生体染色(プロピジニウム沃化物〔PID〕〔 2,7−ジアミノ−9−フェニル−10−(ジエチルアミノプロピル)フェナト リジニウムイォーダイドメチオダイド〕)での処理後の細胞の蛍光顕微鏡検査お よび(iii)後でさらに記載されるとおりにして〔3H〕チミジンの導入、に より調べられる。対照の実験は(1)暗所に維持された未処理細胞、(2)光に 照らされた未処理細胞および(3)薬剤で処理されたがしかし暗所に維持された 細胞、を包含する。 (vii)光源: 照射用光源は10cm水フィルターを介してガラス支持体 上に焦点が合わされたそして液体フィルター(クロロフィルa 0.D.=66 0nmで10.00)を備えた自家製250Wハロゲンランプである。光線量は すべての場合において45mW/cm2に調節される。 (viii)3H〕チミジン導入: PDTの24時間後に、37℃で2時 間1μCi/mlの〔3H〕チミジンを細胞培養物に律動的に送り込む。次に培 養物を燐酸塩緩衝化食塩水で2回洗浄し、4℃で30分間7.5%冷トリクロロ 酢酸で処理しそしてエタノールで2回洗浄する。水酸化ナトリウム(1N、30 0μl/ウェル)を加えそしてプレートを37℃で10分間維持した。100μ lのサンプルをシンチレーション小瓶に移し、100μlの1NのHClで中和 しそしてChen等,1988に従って4ml(20:8(v/v))キシレン シンチレーター ルマックス(lumax)混合物中で液体シンチレーション計 数により放射能を計数した。例 1: 直接金属化による〔Zn〕−BChlおよび〔Zn〕−BChl−132−OH の製造 アセテート/酢酸法またはアセテート/ジメチルホルムアミド法により、BP he〔1a〕の直接金属化により〔Zn〕−BChl〔化合物6a〕をつくりそ してBPhe−132−OH〔1b〕の直接金属化により〔Zn〕−BChl− 132−OH〔化合物6b〕を造った。1a:アセテート/ジメチルホルムアミド(DMF)法 110℃で60(75)分間1000倍過剰の無水Zn(OAc)2とともに DMF中でBPheおよびBPhe−132−OH(1a、1b)それぞれ(〜 70μM)を還流させることにより〔Zn〕−BChlおよび〔Zn〕−BCh l−132−OH(6a、6b)それぞれを造った(163℃での還流は反応時 間を5分に減少させる)。反応は分光的に従いそして完了するまで行われた。生 成物の単離およず精製はこの後でのCd錯体8a、8bについてと同様に行われ た(収率〜80%)。1b:アセテート/酢酸法 100℃で120(30)分間250倍過剰の無水Zn(OAc)2及び50 mMのアスコルビン酸ナトリウムと共に氷酢酸中で1a、1bまたは7a、7b (〜70μM)を還流することにより〔Zn〕−BChlおよび〔Zn〕−BC hl−132−OH(6a、6b)を造った。次にN2の流れ中において酢酸を蒸 発させ、ジエチルエーテルでZn錯体を抽出しそしてBakerbondシリカ NP(粒子寸法10μm;細胞直径150)を詰めたプレパレーチブModCo l HPLCカラム(250x25.4mm)上で精製した。約17 分の維持時間で2−プロパノール(5%)、メタノール(5%)及びn−ヘキサ ン(90%(v/v)(10ml/分)でアイソクラチック的に(isocra tically)、化合物6aを溶離した。〜75%収率の精製された化合物を 有した。HPLCについてと同じ溶媒混合物を用いて、シリカゲル上でカラムク ロマトグラフィにより、化合物6bを精製して、90〜95%の収率を得た。例 2: 直接金属化による〔Zn〕−BChl−3−ビニルおよび〔Zn〕−BChl− 3−ビニル−132−OHの製造 上記例1aにおけるとおりのアセテート/DMF法による金属化は、反応条件 を少し変化させる場合にBPheの他の誘導体にまで拡大させることが出来る。 例えば、120℃で〜40分以内で同一の条件下、Zn(OAc)2を用いての 3−ビニル−BPheまたは3−ビニル−132−ヒドロキシ−BPheの金属 化が進行する。例 3: 直接金属化による〔Zn〕−BChl−132−デカルボメトキシの製造 132−デカルボメトキシ−BPhe(または132−デカルボメトキシ−BC hl)のZn錯体は例1bにおいて上に記載されたと同じ条件下に得られる。反 応時間は100℃で30分であり;単離および精製は6bと同一である。例 4: 直接金属化による〔Cu〕−BChl、〔Cu〕−BChl−132−OHおよ び〔Cu〕−BChl−132−デカルボメトキシの製造 100℃で15分間250倍過剰の無水Cu2Oおよびアスコルビン酸ナトリ ウム(50mM)と共に、氷酢酸中で1aまたは7a(〜70μM)を還流する ことにより〔Cu〕−BChl(5a)を造った。氷酢酸中の1bまたは7b( 〜70μM)を250倍過剰の無水Cu2Oおよびアスコルビン酸ナトリウムの 50mMと混合することにより〔Cu〕−BChl−132−OH(5b)を周 囲の温度で形成した。5bについて記載されたと同一の条件で132−デカルボ メトキシ−BPheの(または132−デカルボメトキシ−BChlの)Cu 誘導体を得た。Cu2Oを用いているにもかかわらず、残留酸素の存在または不 均等化に起因して全ての場合においてCu錯体が形成された。単離および精製は 、氷酢酸法により造られたZn錯体について上記例1bについて記載されたとお りにして行われ、それぞれ〜75%(5a)、〜90%(5b)および〜90% (132−デカルボメトキシ−BChlのCu誘導体)の収支率で得られた。例 5: BPheの直接金属化による〔Cd〕−BChlの製造 130℃で40分間300倍過剰の無水Cd(OAc)2と共にジメチルホル ムアミド中の約70μMのBPheを還流することにより〔Cd〕−BChlを 造った。反応は分光的に従いそして完了するまで行われた。ジエチルエーテル( DE)とNaHCO3−飽和水との間に分配することにより単離された粗製生成 物は溶離剤としてトルエン/アセトン/トリエチルアミン(88/10/2(v /v/v))を用いて(それらと混合された1.5%のアスコルビン酸ナトリウ ムの)還元性条件下シリカゲル上で精製されることが出来る。反応および仕上げ (work−up)は厳格なAr保護下に行われる。青色バンド(Rf〜0.7 )の純粋な〔Cd〕−BChlが機械的に分離されそして粗製生成物について上 に記載されたとおりにしてジエチルエーテル/水で抽出される。その純粋な生成 物が、後で記載される全ての金属交換反応方法において用いられた。そのスペク トル的性質(化合物8a)が表1に提供される。例 6: 〔Cd〕−BChlおよび〔Cd〕−BChl−132−OHの金属交換反応に よるPd、Co、Ni、Cu、Zn、CdおよびMnの〔M〕−BChlおよび 〔M〕−BChl−132−OH錯体の製造 〔Pd〕−BChl誘導体(2a)の製造のために、位置C−7及びC−8で の制御されない酸化を防止するための厳格なAr保護下に、例5からの〔Cd〕 −BChl(8a)を乾燥アセトン中に溶解した(A770=5cm-1、〜50 μM)。約15分後にPdCl2(Merck,p.a.)を加え(〜30mg /100ml溶液)そして反応混合物を40分間還流させた。反応は分光的に従 うことが出来る(Qxバンドは生成物形成の際に〜590nmから〜530nm にシフトする)。〔Cd〕−BChlについて例5において記載されるとおりに してジエチルエーテル/水を用いての抽出により本質的に純粋な生成物を単離し た。必要に応じて、追加の精製は〔Cd〕−BChlについて記載されたとおり にしてシリカゲルプレート上で行われる。CPd〕−BChl(2a)のスペク トル的性質を表1において特徴づける。 同様な方法で〔Cd〕−BChl−132−OHの金属交換反応により〔Pd 〕−BChl−132−OH(2b)を造ったそして〔Cd〕−BChlおよび 〔Cd〕−BChl−132−OHそれぞれを対応する金属塩化物と反応させる ことにより、BChlのCo、Ni、Cu、ZnおよびMnの金属錯体(化合物 3a、4a、5a、6a、9a)およびBChl−132−OHのCo、Ni、 Cu、ZnおよびMnの金属錯体(化合物3b、4b、5b、6b、9b)を造 った。無水金属塩化物は、10倍モル過剰(Cu:5a、5b;Zn:6a、6 b)で、100倍モル過剰(Co:3a、3b)であるいはPdのように飽和( Ni:4a、4b;Mn:9a、9b)まで加えられた。Pd及びNi(約30 〜40分還流)以外は反応は25℃で実際的に即時に起こりそして分光的に従っ た。残留酸素の存在に起因して少量のC7−C8酸化生成物(λmax〜680n m)が形成されそして(飽和)アスコルビン酸ナトリウムの添加により抑えられ ることが出来る。生成物の単離および精製は上記例5における〔Cd〕−BCh lについてのとおりにして行われた。生成物は表1に示されるとおりに、吸収、 蛍光、1H−NMRおよびFAB−MSにより特徴づけられた。UV/可視光線 吸収スペクトルをPerkin Elmer Lamda 2分光光度計上で記 録し、蛍光発光強度を、450Wキセノンランプを備えたSpex Fluor olog 221上で記録しそして光電子増倍管の感度および励起エネルギーに 正規化した。蛍光測定について最大光学濃度は<0.1cm-1でありそして励起 は1a、1b〜9a、9bのQx−吸収バンド内であった。円偏光二色スペクト ル(CD)をDicrograph CD6(Jobin Yvon)上に記録 した。FAB−MSはCH7a/SS質量分光器(Varian MAT)上に 記録されるかあるいは、液体表面イオン化がm−ヒドロキシ−ベンジルアルコー ルのマトリックスで行われるCs−ガンを有するFinigan MAT9000上に記録された。1H−NMRスペクトルは360MHz−Br ukerモデルAM360上で記録された。標準溶媒はピリジン−d5であり、 化学シフトは内部標準としてのテトラメチルシランに対してppmでのものであ る。吸光係数は中心金属のICP/ICPMS−原子吸収スペクトル(AAS) により決定された;燃焼の前に、定量化された光学濃度を有する1a、1b〜9 a、9bのサンプル中の溶媒を最初に石英ガラス管中で蒸発させそして次にサン プルを濃硝酸で処理して金属の完全な放出を可能にした。a: 132−OH色素(1b〜9b)の吸収スペクトルおよび蛍光スペクトル は〜5nmだけのQx吸収(530〜600nmの範囲)の体系的青色シフト以 外はそれぞれ132−H親化合物の吸収スペクトルおよび蛍光スペクトルに対し て重ね合わせることが出来た。質量スペクトルは16質量単位だけ、より高い値 に常にシフトした。全ての波長は〔nm〕でのものである。 b: DE(上方ライン)およびピリジン(下方ライン:イタリック)における 298Kでの(AASによる)吸収および吸光係数。 c: 298K(77K)でのDE/石油エーテル/イソプロパノール(5:5 :2(v/v/v))中の蛍光。 d: Buchler,1975からの6折(sixfold)配位についての 電気陰性度(χM)および有効イオン半径(10-14mにおけるrM)(角カッコ 中のデータは4折配位についての半径を使用する)。 e: ピリジン−d5中の1H−NMR;(+):シャープシグナル;(−):常 磁性中心金属に起因する伸長ライン広がり。 f: 蛍光剤でない(Spex fluorolog 221)。 h: C23CNにおけるシャープな1H−NMRシグナル。例 7: 173−エチルエステルへの〔Pd〕−BChlおよび周囲変異されたBChl 類のエステル交換 Pd−バクテリオフェオフォルビドaエチルエステルの製造のために、〔Pd 〕−BChlをクロロホルム中に溶解し(1mg/ml)そして5%H2SO4( v/v)を含有する同一容量のエタノールを加えた。混合物を90分間Ar雰囲 気中で還流させた。次に、2.5時間Ar下に還流させることによりエタノール /クロロホルム(1:1/v:v)中硫酸の50ml中で〔Pd〕−BPhe( 100mg)をエステル交換した。次に反応混合物をエーテルで希釈し、10% 重炭酸ナトリウム水溶液で数回洗浄した。次に、有機相を乾燥させそして蒸発さ せた。トルエン中の8%アセトンで溶離させる、シリカゲル上の窒素下のプレパ レーチブTLCにより、得られたゆっくり移動する2つのバンドが表題化合物で ある(Rf=0.75)。 いずれかにおける可視光線:λmax〔相対強度)329(0.45);385 (0.39);527(0.13);755(0.1).1H-NMR[ppm]:9.25,8.80,8.70(each s,1H,5-.10-,20 -H);4.55(q,1H,18-H);4.45(d,1H,17-H);4.10(q,2H,8-CH2CH3);3.85(s.3H,132-CO2 CH3);3.7(d,1H,7-H);3.6(q,3H,173-CH2CH3);3.50,3.32(each s.3H,2-,12-CH3); 3.30(m,1H,8-H);3.06(s,3H,3-COCH3);3.04(d,3H,7-CH3);2.65(2H,171-H2);2.45( 2H,172-H2);1.75(d,3H,18-CH3);1.65(t,3H,8CH2CH3);1.38(t,3H,173-CH2CH3);0. 10and-1,90(s,2H,2NH). Pd−C374046についてのFAB−MS: 計算値:742.38(M+1);実測値:742.2(M+1)。 BChl誘導体のNi、Cu、Znのような他の酸安定な金属錯体のエチルエ ステルおよび他のエステルは同様な方法で造られることが出来る。例 8: 〔Pd〕−BChl−173−セリルメチルエステル、〔Pd〕−BChl−1 3−L−Ser−OMe(〔Pd〕−BChl−Ser)の製造 L−セリンメチルエステル塩酸塩(Sigma製)を用いての、上記例6にお いて造られた〔Pd〕−BChlの酵素エステル交換反応はEP0584552 おいて記載とおりにしてクロロフィラーゼアセトン粉末を用いて行われ、R’1 がセリンヒドロキシ基を介してCOO−基に結合されているセリルメチルエステ ル残基である本明細書の式I’の化合物であって本明細書において〔Pd〕−B Chl−Serとして示される表題の化合物を生成した。 同じ酵素エステル交換反応方法により、本発明に従う他の金属錯体〔M〕−B Chlの173−セリルメチルエステル、ならびに他のセリン誘導体、例えばN −トリチル−L−セリンメチルエステルおよびN−カルボベンゾキシセリンメチ ルエステルとの、またはEP0584552に記載されているようなチロシン誘 導体、例えばN−tert−ブトキシカルボニルチロシンメチルエステルとの、 〔M〕−BChl−172−エステルが造られることが出来る。例 9: 〔Pd〕−BChl−Serのインビトロ光毒性 9a.バクテリアおよびウィルス 光毒性アッセイは3つの別々の工程、即ち増感剤を用いてのバクテリア溶液の インキュベーション、光照射そして光毒性の評価からなる。 燐酸塩緩衝化食塩水(PBS)中の新しいS.aureusの懸濁液(〜1x 107バクテリア/200μl)を、暗所で1時間、増感剤〔Pd〕−BChl −SerまたはBChl−Serの一定の濃度を用いてインキュベートしそして 次に、遠心分離により色素が存在しなくなるまで洗浄しそしてPBS中に再懸濁 させた。洗浄されたバクテリア懸濁液は液体フィルター(クロロフィルa O. D.=660nmで10.00)を用いて標的水準で1000ルックス/cm2 の垂直発光を有する自家製キセノンランプを光源として用いて5分間、光照射さ れた。光力学的損傷(光化学損傷)はバクテリア生存の測定により評価された: 照射されたバクテリア懸濁液(30μl)のサンプルは振り混ぜながら、37℃ で2時間、(子牛の)脳心臓浸出物(BHI)液体バクテリア培養培地の3ml 中で培養された。バクテリア濃度は、λ=660nmでの濁り度により測定され た。 各々の実験は、(a)1つの実験グループ(完全な処理に付されたバクテリア )および3つの対照グループ:即ち(b)増感剤なしで照射されたバクテリア、 (c)増感剤で処理された非照射バクテリア、および(d)非処理バクテリア( 100%の生存)。 図1に示されるように、〔Pd〕−BChl−Serの光毒性効果は増感剤濃 度に関して投与量依存性であり(LD50〜0.6μM)そして暗所においては毒 性は与えられなかった。同じ条件下に比較として試験されたBChsl−Ser で同様な結果が得られ、僅かなしかし無意味に低いLD50を有した。 そのアッセイは懸濁液においてのそして感染細胞においての両方においてB. Subtilis及びPropionibacterium acnesを用い てそしてHerpes Simplex Virus 1(HSV−1)を用い て繰り返されそして光毒性の同様な結果が得られた(図示せず)。 9b.黒色腫細胞 この前の方の材料および方法の第(iv)項〜第(viii)項に記載された とおりにしてアッセイを行った。M2R細胞の単層を1時間、〔Pd〕−BCh l−Serの示された濃度でインキュベートしそして上に記載されたとおりにし て光力学的処理(光化学処理)に付した。光細胞毒性は〔3H〕チミジン導入に より評価されそして処理された細胞および適当な対照のパーセント生存率は図2 に記載される。非処理細胞の生存率は100%としてみなされた。 光毒性効果は、〔Pd〕−BChl−Ser濃度に関して投与量依存性であり 、0.05μMのおおよそのLD50を有することを図2において見ることが出来 る。暗所対照においては光毒性効果は見られなかった。文献 1.Buchler,J.W.,1975,“Static coordination chemistry of metalloporphyrins ",in Porphyrins and Metalloporphyrins,Smith,K.M.,ed.,pp 157-232.Elsevier ,New York. 2.Chen,L.,Y.Mory,A.Zilberstein and M.Revel,1988,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,v ol.85,pp.8037-41. 3.DeJordy,J.O.,P.Bendel,A.Horowitz,Y.Salomon and H.Degani,1992,J.Magn.re son.Imag.,vol.2,pp.695-700. 4.Gerst,J.E.,J.Sole,J.P.Mather and Y.Salomon,1986,Mol.Cell.Endocrinol.,v ol.46.pp.137-47. 5.Hynninen P.H.,in: Scheer,1991,pp 145-209. 6.Losev et al.,1990,Opt.Spektrosk.,vol.69,pp.97-101. 7.Matthews.J.L.et al.,1988.Transfusion,pp.81-83. 8.Omata,T.and N.Murata,1983,“Preparation of Chlorophyll a,Chlorophyll b and Bacteriochlorophyll a by column chromatography with DEAE-Sepharose Cl-6B and Sepharose Cl-6B",Plant Cell Physiol.,vol.24,pp.1093-1100. 9.Rosenbach-Belkin,V.,1988,“The primary reactants in bacterial photosyn thesis modelling by in vitro preparation”,Ph.D.Thesis,Weizmann Institut e of Science,Israel. 10.Schaber,P.M.,J.E.Hunt,R.Fries and J.J.Katz,1984,.J.Chromatogr.316.25- 41. 11.SCheer,H.,ed.,1991,Chlorophylls,CRC Press,Boca Raton,Florida. 12.Scherz,A.and W.W.Parson.1984,Biochim.Biophys.Acta,vol.766,pp.653-55. 13.Strell,M.and Urumow,T.,1977,Liebigs Ann.Chem.,pp.970-974. 14.Struck,A.,1990,“Chemisch modifizierte Bakteriochlorophylle und-phaeo phytine inden Bindungsstellen BA.Bund HA.Bvon photosynthetischen Reakti onszentren aus Rhodobacter sphaeroides R26: Pigmentsynthese,Pigmentausta usch und Spektroskopie".Ph.D.Thesis.University of Munich,Germany. 15.Struck,A.et al.,1992,Bacteriochlorophylls modified at position C-3: L ong-range intramolecular interaction with position C-13.2,Biochim.Biophy s.Acta,1101:321-328. 16.Struck,A.and Scheer,H.,1990,“Modified reaction centers from Rhodobac tersphaeroides R26.1.Exchange of monomeric bacteriochlorophyll with 13-- hydroxy-bacteriochlorophyll",FEBS Lett.261,pp.385-388 17.Svec,W.A.,1991,“The distribution and extraction of the Chlorophylls ”.in:Scheer.1991,pp.89-102. 18.Wasielewsky,M.R.,1977,“A mild method for the introduction of Magnesi um into bacteriopheophytin-a”,Tetrahedron Letters,pp.1373-76.
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年10月20日(1997.10.20) 【補正内容】 (i)Ar雰囲気において、ジメチルホルムアミドに溶解された、位置173 で基−COOR1(但し、R1はC1〜C25ヒドロカルビル残基である)を担持す る式I、IIまたはIIIのバクテリオクロロフィル誘導体から由来する適当なバク テリオフェオフィチンを、脱水化Cdアセテートと反応させそして還元性条件下 にクロマトグラフィにより反応混合物から対応する〔Cd〕−BChl錯体を回 収し; (ii)Ar雰囲気において、乾燥アセトンに溶解された、かくして生成され た〔Cd〕−BChl錯体を、金属の塩化物、アセテートおよびアセチルアセト ネートから選ばれた適当な脱水された金属M塩と反応させ;そして (iii)反応混合物から回収された生成された金属化〔M〕−BChl誘導 体を、エステル交換反応条件下に式R’1−OHの化合物と反応させてR’1が上 に定義されたとおりである式I’、II’またはIII’の化合物を得る; ことからなる、上記方法。 4.〔M〕−BChl誘導体は、MがPd、Cu、Ni、Co、Zn又はMn でありそしてBChlが請求項2における式Iのバクテリオクロロフィルa誘導 体(但し、R1がフィチルまたはゲラニルゲラニルであり、R2がCOOCH3で あり、R3がHまたはOHであり、位置3でのR4がアセチルでありそして位置8 でのR4がエチルである)の残基である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の 方法。 5.工程(ii)おいて使用された金属M塩が金属塩化物である、請求項1〜 4のいずれか1項に記載の方法。 6.工程(i)と(ii)とが1つの単一工程に組み合わされそしてジメチル ホルムアミドまたはアセトン中で脱水されたCdアセテートの触媒量の存在下に バクテリオフェオフィチン誘導体が過剰の適当な脱水された金属M塩と反応され る、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。 7.請求項3において定義されたとおりであるが、しかしR2がCOOCH3で あり、R3がHであり、位置3でのR4がアセチルであり、位置8でのR4がエチ ルであり、R’1がフィチルまたはエチルであってそしてMがPdであるかある いはR’1がメチルまたはフィチルであってそしてMがCuである式I’の 化合物を除いての、式I’、II’またはIII’の金属化バクテリオクロロフィル 誘導体。 8.R’1がフィチルまたはゲラニルゲラニルであり、R2がCOOCH3であ り、R3がHであり、位置3でのR4がアセチルであり、位置8でのR4がエチル でありそしてMがCo、Ni、Zn、CdまたはMnである式I’の請求項7に 記載の金属化バクテリオクロロフィル誘導体。 9.R’1がフィチルまたはゲラニルゲラニルであり、R2がCOOCH3であ り、R3がOHであり、位置3でのR4がアセチルであり、位置8でのR4がエチ ルでありそしてMがPd、Co、Ni、Cu、Zn、CdまたはMnである式I ’の請求項7に記載の金属化バクテリオクロロフィル誘導体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 31/04 A61K 31/00 631C 31/12 631H 35/00 635 A61K 31/409 31/40 610 C07D 491/22 C07D 491/22 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),AM,AT,AU,BB,BG,BR,B Y,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES ,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LK,LR,LT,LU,LV,M D,MG,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ, TM,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 シェール,ウーゴ ドイツ連邦共和国 デイ―87662 ブロン ホファー,オルトスシュトラーセ 17 (72)発明者 ハルトヴィッヒ,ゲルハルト ドイツ連邦共和国 デイ―81667 ミュン ヘン,ヴォルフガンクシュトラーセ 23 (72)発明者 ブランディス,アレグザンダー イスラエル国 76352 レホボト,ベーリ イ ストリート 11/3

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式 〔M〕−BChl (式中、BChlは位置173で基−COOR1(但し、R1はC1〜C25ヒドロカ ルビル残基である)を担持する脱金属化天然または合成のバクテリオクロロフィ ル誘導体の残基を表し、そして 表して、前記金属MはPd、Co、Ni、Cu、ZnおよびMnからなる群から 選ばれる二価の金属、Fe、MnおよびCrからなる群から選ばれる三価の金属 そしてSnおよびPtを含む群から選ばれる四価の金属からなる群から選ばれる )の合成金属化バクテリオクロロフィル誘導体の製造方法において、 (i)Ar雰囲気において、ジメチルホルムアミドに溶解された、上に定義さ れたとおりの基−COOR1を位置173で担持する適当なバクテリオフェオフィ チン誘導体を、脱水化Cdアセテートと反応させそして還元性条件下クロマトグ ラフィにより反応混合物から〔Cd〕−BChl錯体を回収し; (ii)Ar雰囲気において、乾燥アセトンに溶解されたかくして製造された 〔Cd〕−BChl錯体を、金属Mの塩化物、アセテートおよびアセチルアセト ネートから選ばれた適当な脱水金属M塩と反応させ;そして (iii)反応混合物から所望の金属化〔M〕−BChl誘導体を回収する; ことからなる上記合成金属化バクテリオクロロフィル誘導体の製造方法。 2.該〔M〕−BChl誘導体が下記式I、IIまたはIIIの化合物から選ばれ る、請求項1に記載の方法:(式中、R1はC1〜C25ヒドロカルビル残基であり; R2はH、OHまたはCOOR5(但し、R5はC1〜C12アルキルまたはC3 〜C12シクロアルキルである)であり; R3はH、OHまたはC1〜C12アルキルまたはアルコキシであり; R4は各々独立して、ビニル、エチル、アセチル、1−ヒドロキシエチルそ してそのエーテルおよびエステルからなる群から選ばれ;そしてを表して、前記金属MはPd、Co、Ni、Cu、ZnおよびMnからなる群か ら選ばれる二価の金属、Fe、MnおよびCrからなる群から選ばれる三価の金 属そしてSnおよびPtを含む群から選ばれる四価の金属からなる群から選ばれ る)。 3.式I、II又はIIIの得られた〔M〕−BChl誘導体がさらに、位置173 でのエステル交換反応に付されて式I’、II’またはIII’ (式中、R’1は、 (i)ハロゲン、OH、オキソ、CHO、COOHまたはNH2により場合に より置換されたC1〜C25ヒドロカルビル残基であるかあるいはO、SおよびN Hから選ばれた1つまたはそれ以上のヘテロ原子によりまたはフェニル環により 中断されたそのような残基; (ii)ヒドロキシ基を含有するアミノ酸の残基またはヒドロキシ基を含有す るペプチドの残基あるいはエステル誘導体またはN−保護された誘導体から選ば れるその誘導体(但し、前記ヒドロキシル化アミノ酸またはその誘導体はヒドロ キシ基を介してCOO−残基に結合されている); (iii)ハロゲン、OH、オキソ、CHO、COOHまたはNH2により場 合により置換された前記C1〜C25ヒドロカルビル残基あるいはO、SおよびN Hから選ばれた1つまたはそれ以上のヘテロ原子によりまたはフェニル環により 中断されたそのような残基がOH、COOHまたはNH2から選ばれた末端官能 基によりさらに置換されている、(i)において規定されたとおりのスペーサー を介してCOO−残基に結合されている(ii)において規定されたとおりのペ プチドの残基;および (iv)COO−残基に直接結合されているか、あるいはハロゲン、OH、オ キソ、CHO、COOHまたはNH2により場合により置換されたあるいはO、 SおよびNHから選ばれた1つまたはそれ以上のヘテロ原子によりまたはフェニ ル環により中断された前記C1〜C25ヒドロカルビル残基がOH、COOHまた はNH2から選ばれた末端官能基によりさらに置換されている(i)おいて規定 されたとおりのスペーサーを介してCOO−残基に結合されている、ペプチドお よびたんぱく質から選ばれた細胞特異性配位子の残基; からなる群から選ばれ; R2はH、OHまたはCOOR5(但し、R5はC1〜C12アルキル又はC3〜C1 2 シクロアルキルである)であり; R3はH、OHまたはC1〜C12アルキルまたはアルコキシであり; R4は各々独立して、ビニル、エチル、アセチル、1−ヒドロキシエチルそし てそのエーテルおよびエステルからなる群から選ばれ;そしてを表して、前記金属MはPd、Co、Ni、Cu、ZnおよびMnからなる群か ら選ばれる二価の金属、Fe、MnおよびCrからなる群から選ばれる三価の金 属そしてSnおよびPtを含む群から選ばれる四価の金属からなる群から選ばれ る)の〔M〕−BChl誘導体をかくして製造する、請求項2に記載の方法にお いて、その方法が (i)Ar雰囲気において、ジメチルホルムアミドに溶解された、位置173 で基−COOR1(但し、R1はC1〜C25ヒドロカルビル残基である)を担持す る式I、IIまたはIIIのバクテリオクロロフィル誘導体から由来する適当なバク テリオフェオフィチンを、脱水化Cdアセテートと反応させそして還元性条件下 にクロマトグラフィにより反応混合物から対応する〔Cd〕−BChl錯体を回 収し; (ii)Ar雰囲気において、乾燥アセトンに溶解された、かくして生成され た〔Cd〕−BChl錯体を、金属の塩化物、アセテートおよびアセチルアセト ネートから選ばれた適当な脱水された金属M塩と反応させ;そして (iii)反応混合物から回収された生成された金属化〔M〕−BChl誘導 体を、エステル交換反応条件下に式R’1−OHの化合物と反応させてR’1が上 に定義されたとおりである式I’、II’またはIII’の化合物を得る; ことからなる、上記方法。 4.〔M〕−BChl誘導体は、MがPd、Cu、Ni、Co、Zn又はMn でありそしてBChlが請求項2における式Iのバクテリオクロロフィルa誘導 体(但し、R1がフィチルまたはゲラニルゲラニルであり、R2がCOOCH3で あり、R3がHまたはOHであり、位置3でのR4がアセチルでありそして位置8 でのR4がエチルである)の残基である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の 方法。 5.工程(ii)おいて使用された金属M塩が金属塩化物である、請求項1〜 4のいずれか1項に記載の方法。 6.工程(i)と(ii)とが1つの単一工程に組み合わされそしてジメチル ホルムアミドまたはアセトン中で脱水されたCdアセテートの触媒量の存在下に バクテリオフェオフィチン誘導体が過剰の適当な脱水された金属M塩と反応され る、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。 7.請求項3において定義されたとおりであるが、しかしR2がCOOCH3で あり、R3がHであり、位置3でのR4がアセチルであり、位置8でのR4がエチ ルであり、R’1がフィチルまたはエチルであってそしてMがPdであるかある いはR’1がフィチルであってそしてMがCuである式I’の化合物を除いての 、式I’、II’またはIII’の金属化バクテリオクロロフィル誘導体。 8.R’1がフィチルまたはゲラニルゲラニルであり、R2がCOOCH3であ り、R3がHであり、位置3でのR4がアセチルであり、位置8でのR4がエチル でありそしてMがCo、Ni、Zn、CdまたはMnである式I’の請求項7に 記載の金属化バクテリオクロロフィル誘導体。 9.R’1がフィチルまたはゲラニルゲラニルであり、R2がCOOCH3であ り、R3がOHであり、位置3でのR4がアセチルであり、位置8でのR4がエチ ルでありそしてMがPd、Co、Ni、Cu、Zn、CdまたはMnである式I ’の請求項7に記載の金属化バクテリオクロロフィル誘導体。 10.R’1がフィチルまたはゲラニルゲラニルであり、R2がCOOCH3であ り、R3がHまたはOHであり、位置3でのR4がビニルであり、位置8でのR4 がエチルでありそしてMがZnまたはCuである、式I’の請求項7に記載の金 属化バクテリオクロロフィル誘導体。 11.R’1がフィチル又はゲラニルゲラニルであり、R2がHであり、R3がH であり、位置3でのR4がアセチルであり、位置8でのR4がエチルでありそして MがZnまたはCuである、式I’の請求項7に記載の金属化バクテリオクロロ フィル誘導体。 12.R’1がエチルであり、R2がCOOCH3であり、R3がHであり、位置3 でのR4がアセチルであり、位置8でのR4がエチルでありそしてMが、Ni、Z nまたはCuである、式I’の請求項7に記載の金属化バクテリオクロロフィル 誘導体。 13.R’1がセリルメチルエステルであり、R2がCOOCH3であり、R3がH であり、位置3でのR4がアセチルであり、位置8でのR4がエチルであり そしてMがPdである、式I’の請求項7に記載の金属化バクテリオクロロフィ ル誘導体。 14.請求項7において定義されたとおりの式I’、II’またはIII’の金属化 バクテリオクロロフィルおよび製薬的に許容出来る担体を含む製薬組成物。 15.金属化バクテリオクロロフィルが請求項13に記載された化合物である、 請求項14に記載の製薬組成物。 16.光力学的療法(光化学療法)において使用するための製薬組成物の製造の ための、請求項7において定義されたとおりの式I’、II’またはIII’の金属 化バクテリオクロロフィルの使用。 17.腫瘍の診断のための製薬組成物の製造のための、請求項7に定義されたと おりの式I’、II’またはIII’の金属化バクテリオクロロフィルの使用。 18.細胞またはバクテリアおよびウィルスを含む感染因子を殺滅するための製 薬組成物を製造するための、請求項7に定義されたとおりの式I’、II’または III’の金属化バクテリオクロロフィルの使用。 19.製薬組成物が生物学的製剤中の感染因子を殺滅するためのものである、請 求項17に記載の使用。
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