JP2000500644A - Il−6活性を阻害する合成ペプチド - Google Patents

Il−6活性を阻害する合成ペプチド

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Abstract

(57)【要約】 IL−6の活性を阻害するIL−6受容体系のgp80サブユニット由来の新規なペプチドを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 IL−6活性を阻害する合成ペプチド 技術分野 本発明は一般的にインターロイキン−6(以下、IL−6ともいう)活性の阻 害剤の分野に関する。さらに詳しくは、本発明は骨髄腫細胞/形質細胞腫細胞の IL−6に依存する成長を阻害することができる新規な合成ペプチドに関する。 背景技術および従来技術 インターロイキン−6(IL−6)の受容体系は、gp80(IL−6R)お よびgp130と呼称される2つの別個の受容体サブユニットからなる(ヒラノ (Hirano)ら、1994に概説されている)。これらの2つの受容体タン パク質はバザン(Bazan)(1990)のサイトカイン受容体のスーパーフ ァミリーに属する。このファミリーのメンバーであるヒト成長ホルモン受容体( hGHR)の3次元構造が結晶学により解明され(デボス(DeVos)ら、1 992)、前記構造からリガンドと相互作用する残基および2つの受容体サブユ ニット間のそれらの細胞外ドメインの相互作用を仲介する残基が決定されている 。バザンのモデルにもとづくIL−6R配列およびhGHR配列のアラインメン ト(alignment)を図式的に図1に示す。 IL−6は多数の重要な生物学的活性を有する多面発現性サイトカインである (概説については、レベル(R evel)、1992参照)。さらに、IL−6はヒト多発性骨髄腫の成長およ び進行に関与する(クライン(Klein)ら、1990)。 事実、IL−6は多発性骨髄腫のBリンパ球の白血病性細胞の成長因子である 。これらの白血病性細胞は成熟したBリンパ球または形質細胞に由来するので、 形質細胞腫細胞または骨髄腫細胞とも呼ばれる。抗体産生B細胞に融合すると、 これらの骨髄腫細胞または形質細胞腫細胞はハイブリドーマ細胞と呼ばれる。 IL−6が前記形質細胞腫細胞または骨髄腫細胞の成長因子であるという事実 からみて、前記形質細胞腫細胞/骨髄腫細胞のIL−6で仲介される成長または IL−6に依存する成長をブロックするために使いうる特異的なIL−6阻害剤 をえることが長いあいだ必要だと考えられてきた。この阻害剤により非常に多数 の世界中の人々を冒している疾患、多発性骨髄腫の治療方法が提供される。この ために、グルーブ(Grube)およびコクラン(Cochrane)(199 4)はマウス形質細胞腫B9細胞の成長を阻害することができる、ペプチド24 9〜264(すなわち、IL−6Rのアミノ酸配列の249番目から264番目 のアミノ酸残基を有するペプチド)と呼ばれる、IL−6Rに由来のペプチドを 記載している。IL−6は、たとえば骨粗鬆症および自己免疫疾患のようなほか の疾患を抑制する役割を果たすことも知られている。 従来、本発明の特異的なペプチドについても、またそれらの特異的な生物学的 活性や、たとえば特定のモノクローナル抗体に対するそれらの特異性などのその ほかの 特徴についても記載されていない。 したがって、本発明の目的はヒト骨髄腫細胞もしくはマウス形質細胞腫細胞の IL−6に依存する成長、骨粗鬆症および自己免疫疾患を抑制することができる IL−6Rに由来の新規なペプチドを提供することである。 本発明の別の目的はそれら自身がIL−6活性をブロックすることができるモ ノクローナル抗体(Mab)の結合部位であるIL−6R配列中の定義された直 鎖状のエピトープの利点によりさらに特徴付けられる前記の新規なペプチドを提 供することができる。 本発明のもう1つの別の目的は前記の新規なペプチドを製造するための化学的 方法を提供することである。 本発明のさらにもう1つの別の目的は前記の新規なペプチドを含有する医薬組 成物を提供することである。 発明の概括 本発明はIL−6の活性を強く阻害することがすでに知られている2つの異な るモノクローナル抗体(Mab)と結合する能力の利点によりIL−6受容体g p80分子(IL−6R)中の短いペプチドが定義できるという予測できない知 見にもとづいている。 さらに、本発明にしたがい化学的に合成したばあい、これらのペプチドは白血 病性細胞の培養物に添加した際に、驚くべきことにこのような白血病性(形質細 胞腫/骨髄腫)細胞の成長の完全な阻害を生じせしめうることが示される。 したがって、本発明はIL−6の活性を阻害することができるペプチドまたは その生物学的に活性な類似体で あって、該ペプチドがIL−6受容体系のgp80(IL−6R)サブユニット 由来であり、かつIL−6Rに特異的な1つまたはそれより多くのモノクローナ ル抗体(Mab)により認識される直鎖状エピトープ(linear epit ope)であるが、該ペプチドから(i)IL−6R分子の残基249〜264 のアミノ酸配列を有する16アミノ酸ペプチド、(ii)IL−6R分子の残基2 55〜268のアミノ酸配列を有する14アミノ酸ペプチド、(iii)IL−6 R分子の残基249〜254のアミノ酸配列を有する6アミノ酸ペプチド、(iv )IL−6R分子の残基259〜268のアミノ酸配列を有する10アミノ酸ペ プチドおよび(v)IL−6R分子の残基249〜258のアミノ酸配列を有す る10アミノ酸ペプチドからなるペプチドの群は除かれる、ペプチドまたはその 生物学的に活性な類似体を提供する。 本発明の前記ペプチドまたはその類似体の実施態様は、図2に示される残基2 23〜残基272にわたるIL−6R分子の部分に由来の約4〜約25のアミノ 酸残基を有するペプチドの群から選ばれるペプチドであって、該ペプチドの群は (a)少なくともIL−6R分子の位置255から位置264までの10アミノ 酸配列LRYRAERSKTを有するペプチド、 (b)少なくともIL−6R分子の位置257から位置266までの10アミノ 酸配列YRAERSKTFTを有するペプチド、 (c)少なくともIL−6R分子の位置259から位置 268までの10アミノ酸配列AERSKTFTTWを有するペプチド、 (d)少なくともIL−6R分子の位置261から位置270までの10アミノ 酸配列RSKTFTTWMVを有するペプチド、 (e)少なくともIL−6R分子の位置263から位置272までの10アミノ 酸配列KTFTTWMVKDを有するペプチド、 (f)少なくともIL−6R分子の位置247から位置256までの10アミノ 酸配列SFYRLRFELRを有するペプチド、 (g)少なくともIL−6R分子の位置249から位置258までの10アミノ 酸配列YRLRFELRYRを有するペプチド、 (h)少なくともIL−6R分子の位置251から位置260までの10アミノ 酸配列LRFELRYRAEを有するペプチド、および (i)1つまたはそれより多くのアミノ酸残基が別のアミノ酸残基により挿入、 欠失または置換された(a)〜(h)のいずれか1つのペプチドの類似体 からなり、かつ(a)〜(i)の該ペプチドおよび類似体が抗IL−6Rモノク ローナル抗体により認識される直鎖状エピトープの全体または部分を定義するこ ととIL−6活性を阻害することができることにより特徴付けられるペプチドま たはその生物学的に活性な類似体である。 本発明の前記ペプチドまたは類似体の別の実施態様は該ペプチドまたは類似体 がMab34.4およびMab 50.6と本明細書中に示されるMabの一方または両方により認識される直鎖 状エピトープを定義するペプチドまたは類似体である。 本発明の前記ペプチドのさらにもう1つ別の実施態様は、本明細書中に示され るペプチド、すな わち(i)図2に示されるIL−6R分子の位置247から 位置260の配列を有する1062、(ii)図2に示されるIL−6R分子の位 置255から位置270の配列を有する1063、(iii)図2に示されるIL −6R分子の位置226から位置245の配列を有する1086、および(iv )図2に示されるIL−6R分子の位置234から位置245の配列を有する1 085、ならびに(v)図2に示されるIL−6R分子の位置260から位置2 69の配列を有する1122のいずれか1つから選ばれたペプチドである。 本発明はまた別の側面においてIL−6の活性を阻害することができるペプチ ドまたはその生物学的に活性な類似体であって、該ペプチドがIL−6受容体系 のgp80(IL−6R)サブユニット由来であり、かつIL−6との結合に関 与するIL−6Rの領域の部分または全体であることにより特徴付けられるが、 該ペプチドから(i)IL−6R分子の残基249〜264のアミノ酸配列を有 する16アミノ酸ペプチド、(ii)IL−6R分子の残基255〜268のアミ ノ酸配列を有する14アミノ酸配列ペプチド、(iii)IL−6R分子の残基2 49〜254のアミノ酸配列を有する6アミノ酸ペプチド、(iv)IL−6R分 子の残基259〜268のアミノ酸配列を有する10アミノ酸ペプチド、および (v)IL−6R分子の残基249〜258のアミノ酸配列を有する10アミノ 酸ペプチドからなる群は除かれる、ペプチドまたはその生物学的に活性な類似体 を提供する。 本発明のこの側面の実施態様は本明細書中に示されるペプチド、すなわち(a )表1に示されるIL−6R分子の位置277から位置299の配列を有する9 83、(b)表1に示されるIL−6R分子の位置290から位置300の配列 を有する1064、(c)表1に示されるIL−6R分子の位置125から位置 135の配列を有する1067、および(d)1つまたはそれより多くのアミノ 酸残基が別のアミノ酸残基により挿入、欠失または置換された(a)〜(c)の いずれか1つの類似体から選ばれるペプチドである。 本発明はまた有効成分として少なくとも1つの前記ペプチド、その類似体また はそれらのいずれかの混合物と、薬学的に許容しうる担体、希釈剤もしくは賦形 剤からなる医薬組成物も提供する。 本発明の医薬組成物の実施態様は、IL−6の阻害用医薬組成物ならびに多発 性骨髄腫、骨粗鬆症および自己免疫疾患の治療用医薬組成物を包含する。 加えて、本発明はまた前記医薬組成物のいずれかの製造のための、またはIL −6の阻害のための、または多発性骨髄腫、骨粗鬆症および自己免疫疾患の治療 のための、前記ペプチド、その類似体またはそれらのいずれかの混合物の使用の ために提供する。 本発明のそのほかの側面は以下の発明の詳細な記載から説明されるか直接生じ る。 図面の簡単な説明 図1はIL−6R分子の細胞外ドメインのアミノ酸配列の部分とヒト成長ホル モン受容体(hGHR)の部分の比較を図式的に示す。前記配列のアラインメン トはバザン(1990)にしたがう。Mab34.4および50.6に対するエ ピトープの位置は図中旗印により示す。 図2は本明細書中1086、1062および1063と呼称する3種のペプチ ドの範囲をボックス(図の上部)で示しているIL−6Rのアミノ酸配列の断片 を図式的に示す。モノクローナル抗体との種々の重複するデカペプチドの反応を 図の下部に示す。前記デカペプチドは1086、1062および1063ペプチ ド中に含まれる配列を有する。この下側の部分において、全て実施例1〜3に記 載するように、数字は膜グリッド(grid)上(スポット−スキャン試験)の 各ペプチドの位置を表わし、「+」の符号は反応(ポジティブな結果)の相対強 度を示す。 図3はIL−6添加に依存するB9形質細胞腫由来細胞の成長に対するペプチ ド1062、1063およびコントロールのペプチド903(表1参照)の効果 をグラフで示す。組換えCHO産生ヒトIL−6を2.5U/ml(すなわち7 .5IU/ml)で使用し、成長は3日後に測定した。示した濃度でペプチドを IL−6とともに添加した。全ては実施例2および3に記載する。 図4は実施例3に記載するようにB9形質細胞腫由来細胞の成長に対するペプ チド1062、1063、10 67、1086およびコントロールのペプチド903(表1参照)の効果をグラ フで示す。 図5は実施例3に記載するようにB9形質細胞腫由来細胞の成長に対するペプ チド1062、1063、1122、1118およびコントロールのペプチド9 03の配列および効果を示す。 図6はIL−6R、gp130およびIL−6リガンドからなるIL−6受容 体複合体の3次元モデルを図式的に示す。このモデルはhGHRについてのデボ スらの結晶学のデータにもとづきコンピュータで作成した。ペプチド1063の 位置は黒丸で示し、鎖の方向は鎖の先を示す矢印(empty arrow)で 示す。ペプチド1062の部分は白四角で示し、ペプチド1086の部分は白楕 円で示す。全ては実施例3にも記載されている。 発明の詳細な説明 本発明は、1つの側面では、IL−6受容体系のgp80(IL−6R)サブ ユニットに由来し、かつIL−6Rに特異的な1つまたはそれより多くのモノク ローナル抗体(Mab)により認識される直鎖状エピトープであることを特徴と するIL−6の活性を阻害することができる新規なペプチドに関する。 IL−6は多発性骨髄腫のBリンパ球白血病性細胞、すなわち形質細胞腫細胞 または骨髄腫細胞の成長因子である。本発明によれば、前記新規ペプチドはIL −6R分子内の短いペプチドであり、IL−6の活性を強く阻害するMabであ るとして以前に単離され特徴付けられ た2つのMab(ノビック(Novick)ら、1992)と結合する能力によ り定義される。これらの新規なペプチドは化学的に合成され、そのような白血病 性細胞の培養物に加えられると、そのような形質細胞腫細胞/骨髄腫細胞の成長 の完全な阻害を引きおこすことがみとめられた。 このように、本発明の新規なペプチドまたは2つもしくはそれより多くの前記 ペプチドの混合物は、IL−6の阻害およびIL−6に仲介される細胞の活性の 阻害のために一般的な様式で、前記活性を望まないときに用いられうる。たとえ ば、IL−6が異常に大量に細胞内で産生されるときもしくはIL−6が多量に 投与されるとき、そして両方の状態においてIL−6が体内で望ましくない高レ ベルに達して望ましくない副作用を生じるばあいには、本発明によるペプチドま たはその混合物が用いられうる。また、新規なペプチドを個別にまたは2つもし くはそれより多くのその混合物を、たとえば疾患を構成するがん性細胞(Bリン パ球白血病性細胞)の成長がIL−6に依存するヒトの多発性骨髄腫などの疾患 の治療に特異的に用いられうる。本願では、本発明の新規なペプチドはIL−6 受容体とのIL−6の結合に拮抗するか、細胞内で、骨髄腫細胞の成長に至る分 子シグナルを変換(transduce)する受容体系の機能に干渉する。 前記新規ペプチドのうち、好ましいペプチドはIL−6R分子に由来の約4〜 約25のアミノ酸残基を有するものであり、抗IL−6R Mab34.4およ び50.6(両MabはIL−6活性の有力な阻害剤であ る)のいずれかにより認識される直鎖状エピトープの範囲を限定する。これらの うちの好ましいペプチドには、(a)少なくともIL−6R分子の位置255か ら位置264の10アミノ酸配列LRYRAERSKTを有するペプチド、(b )少なくともIL−6R分子の位置257から位置266の10アミノ酸配列Y RAERSKTFTを有するペプチド、(c)少なくともIL−6R分子の位置 259から位置268の10アミノ酸配列AERSKTFTTWを有するペプチ ド、(d)少なくともIL−6R分子の位置261から位置270の10アミノ 酸配列RSKTFTTWMVを有するペプチド、(e)少なくともIL−6R分 子の位置263から位置272の10アミノ酸配列KTFTTWMVKDを有す るペプチド、(f)少なくともIL−6R分子の位置247から位置256の1 0アミノ酸配列SFYRLRFELRを有するペプチド、(g)少なくともIL −6R分子の位置249から位置258の10アミノ酸配列YRLRFELRY Rを有するペプチド、(h)少なくともIL−6R分子の位置251から位置2 60の10アミノ酸配列LRFELRYRAEを有するペプチドが含まれる。 さらに、前記の好ましいペプチドは本明細書中に示されるペプチド、すなわち (i)図2に示されるIL−6R分子の位置247から位置260の配列を有す る1062、(ii)図2に示されるIL−6R分子の位置255から位置270 の配列を有する1063、(iii)図2に示されるIL−6R分子の位置226 から位置245の配列を有する1086、(iv)図2に示されるIL −6R分子の位置234から位置245の配列を有する1085、および(v) 図2に示されるIL−6R分子の位置260から位置269の配列を有する11 22のいずれをも含む。 さらに、本発明にしたがって、IL−6R分子上のMabにより認識される直 鎖状エピトープを表わすペプチドを定義し、単離し、かつ特徴付けるためのMa bを使用することにより、IL−6Rタンパク質の機能に直接関与するペプチド 、たとえばこのタンパク質の機能に干渉することができる、すなわち(IL−6 Rにより仲介される)IL−6の活性を阻害することができる本発明のペプチド のようなペプチドを定義し、単離する新規な方法が提供されるということも注目 されるべきである。Mabのこの使用はMabが最も頻繁にタンパク質内の立体 配置を認識することにより前記タンパク質と結合し、より例外的には、タンパク 質のアミノ酸配列の直鎖状断片により前記タンパク質と結合するというこれまで の知見からみて極めて重要である。 別の側面では、本発明は、IL−6受容体系のgp80(IL−6R)サブユ ニットに由来し、かつIL−6との結合に関与するIL−6Rの領域の部分また は全体であることにより特徴付けられるIL−6の活性を阻害することができる 新規なペプチドにも関する。 したがって、これらのほかの新規なペプチドは既知のMabにより認識される 直鎖状エピトープであるという利点により定義され単離されることはないが、そ れにもかかわらずIL−6受容体とのIL−6の結合に拮抗するか、細胞内でI L−6に依存する細胞、たとえば骨髄 腫細胞の成長に至る分子シグナルを変換する受容体系の機能に干渉するペプチド を意味する。したがって、これらのペプチドは前記と同様の方法、すなわちIL −6活性の阻害を望むときは、一般的にその阻害のために、またはヒトの多発性 骨髄腫におけるようなIL−6に依存するがん性細胞の抑制のために特異的に用 いられうる。 これらのほかの新規なペプチドのうち、好ましいペプチドは、(a)表1に示 されるIL−6R分子の位置277から位置299の配列を有する983、(b )表1に示されるIL−6R分子の位置290から位置300の配列を有する1 064、(c)表1に示されるIL−6R分子の位置125から位置135の配 列を有する1067を含む。 さらに別の側面では、本発明は前記新規ペプチドのいずれかの生物学的に活性 な類似体に関する。適切な類似体はIL−6受容体とのIL−6の結合を拮抗す るか、または細胞内でIL−6に依存する細胞、たとえば骨髄腫細胞の成長に至 る分子シグナルを変換する受容体系の機能に干渉することによりIL−6活性を 阻害する能力を維持するものである。これらの適切な類似体には、Mab34. 4および50.6により認識される直鎖状エピトープの本質的なアミノ酸残基を 維持する類似体も含まれる。本発明のこれらの類似体は、類似体のアミノ酸配列 のもととなるペプチドアミノ酸配列と比較すると、別のアミノ酸により挿入、欠 失または置換された少なくとも1つのアミノ酸残基を有するものである。 本発明の類似体の前記特徴の利点により、これらの類似体は本発明の新規なペ プチドと同様の方法、すなわち 一般にはIL−6活性の阻害剤としてか、またはIL−6に依存するがん性細胞 の成長、たとえば多発性骨髄腫の治療剤として用いられうる。 本発明のペプチドおよび類似体は当該技術のいかなる周知の操作、とくに、自 動ペプチド合成とそれに続くクロマトグラフィーによる精製を利用する充分に確 立された化学的合成操作により製造されうる(実施例2参照)。 さらなる側面では、本発明は有効成分として前記新規ペプチド、類似体または 2つもしくはそれより多くのペプチドもしくは類似体の混合物のいずれかと、周 知の薬学的に許容しうる担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物にも関する 。 これらの医薬組成物は所望する投与、たとえば静脈内、腹腔内または経口投与 のためのいずれかの形態に製剤化されうる。したがって、希釈剤、担体または賦 形剤の選択は所望する投与の様式にしたがって行なわれるであろう。 実際の投与の様式およびそのための最適な製剤は、専門の医師により決定され るであろう。同様に、投与の様式にしたがった投与の用量およびそのための各用 量における有効成分の濃度も専門の医師により決定されるであろう。しかしなが ら、これらに関して、いずれの投与経路であっても、適切に作用する投与量の形 態は、投与ののちペプチド、類似体またはそれらの混合物の体内濃度が約50〜 100μMになるものであると考えられる。 本発明の医薬組成物は、IL−6レベルが異常に高いばあいに前記のように、 前記のような治療が指示される ときIL−6の阻害のために用いられうるし、または疾患組織がIL−6に依存 する、たとえば多発性骨髄腫では骨髄腫細胞がIL−6に依存する悪性の成長を 構成する、そのような疾患を治療するために特異的に用いられうる。 本発明を以下の非限定的な実施例およびそれにともなう図面によりさらに詳細 に説明する。実施例1:Mab34.4および50.6により認識されるエピトープ 本発明者らの1人を含むグループにより以前に製造され、特徴付けられたモノ クローナル抗体34.4および50.6はIL−6受容体(IL−6R)のgp 80サブユニットとのIL−6の結合を阻害すること、それゆえヒトの細胞との IL−6の結合およびその生物学的活性を阻害することが示された(ノビックら 、1992)。 2つの抗体34.4および50.6は本発明にしたがってIL−6Rの細胞外 ドメインに由来の直鎖状ペプチドを認識するその能力に関して研究された。この 目的のために、標準的な化学的合成操作(実施例2も参照)を用いて、IL−6 R配列の残基123〜322にわたる1シリーズの96個のデカペプチドを合成 した。各々の連続するペプチドは先の1つのペプチドから2つのアミノ酸をはず しそれを補うことにより相殺されており、組み合わされ、重複するライブラリー が結果としてえられた(図1のIL−6R配列および図2に示されるいくつかの ペプチド参照)。その96個のペプチドを担持する 膜をMab34.4(18μg/ml)と反応させ、β−ガラクトシダーゼ接合 2次抗体(抗マウスイムノグロブリン抗体)で染色した。膜上に2シリーズのβ −ガラクトシダーゼのポジティブなスポットがみられ、一方は残基223〜24 0に対応するスポットであり、他方は残基241〜272に対応するスポットで あった。類似の実験を西洋ワサビペルオキシダーゼ接合2次抗体を用いて、増強 した化学発光による検出を行なった(イーシーエル・キット(ECL kit) 、アマシャム・ラジオケミカルス(amersham Radiochemic als)、英国)。この検出法は、より定量的に抗体と別個のペプチドとの反応 の強さを比較できる。強い反応がアミノ酸255〜264、257〜266、2 59〜268および261〜270に対応する4つのペプチドスポット(67、 68、69および70)でみられた。これらの結果を図2に示す。図2は、本明 細書中1086、1062および1063と呼ぶ3種のペプチドの範囲をボック スで示したIL−6Rアミノ酸配列の断片を図式的に示し(図の上部)、ペプチ ド1086、1062および1063に含まれる種々の重複するデカペプチドの Mabとの反応の結果も示す(図の下部)。これらの反応結果において、数字は 膜グリッド上(スポット−スキャン試験)の各ペプチドの位置を表わし、「+」 の符号は反応の程度(+++=非常に強い反応、++=強い反応、および+=中 位の強さの反応)を示す。このように、これらの結果から、Mab34.4に由 来のエピトープの中心はRSKT(261〜264)であるが、恐らくはさらに この中心の周辺の残基にも及 ぶであろうことが明かになった。 同様の方法で、IL−6Rの96ペプチドライブラリーを、イーシーエル検出 法でMab50.6を用いて検出した。スポット64および65は最も強く反応 し、この第2の中和抗体(neutralizing antibody)に対 する中心エピトープとして配列251〜258が示された(図2)。実施例2:Mab34.4および50.6により定義されるエピトープに対応す る合成ペプチドはハイブリドーマ細胞の成長についてIL−6の生物学的活性を 阻害する 中和Mab34.4および50.6が結合するIL−6R配列の領域は前記の ようにして決定した(図2)。示したペプチド1062(IL−6Rの残基25 7〜260)、1063(255〜270)および1086(226〜245) はアプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)( フォスター(Foster)市、カナダ)製のペプチド合成装置を用いて、固相 合成によりえた。ペプチドの純度をアクアポア(Aquapore)C8 カラ ム(ブラウンリー(Brownlee))を用いた逆相高性能液体クロマトグラ フィー(RP−HPLC)により確認した。 つぎに、これらの精製したペプチドの細胞に対するIL−6活性に干渉する能 力について試験した。その理論的根拠は、IL−6活性をブロックする抗体はこ れらのペプチド内のエピトープ配列と結合するので、これらの配列が受容体複合 体内のいくつかのタンパク質−タンパ ク質相互作用にとって重要であろうということである。このために、これらのペ プチドは前記のような相互作用をそれら自身で模倣し、受容体系の機能に必要な 正常のタンパク質−タンパク質接触に干渉することができる。 形質細胞腫細胞の成長に対するIL−6活性の阻害剤としてのペプチドの生物 学的活性をアッセイするために、成長がIL−6に依存するハイブリドーマ細胞 系B9(ヘレ(Helle)ら、1988)を用いた。B9細胞を10%熱不活 化ウシ胎仔血清および4U/mlのIL−6を含む増殖培地RPMI1640( バイオラブズ社(Biolabs Ltd.)、イスラエル国)の懸濁液で培養 した。チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞由来の組換えヒトIL−6は T1165形質細胞腫細胞5×106単位(unit)/mg(1.5×107国 際単位/mgに相当する)と力価測定された(ノビックら、1989に)記載さ れているような純粋な調製物であった。本明細書中に用いられる単位はT116 5単位(1単位=3国際単位)である。 アッセイの前に、B9細胞を洗浄し、5時間、IL−6を含まない増殖培地中 でインキュベートした。細胞を遠心分離し、2.5単位/ml(すなわち、7. 5IU/ml)のIL−6を含む増殖培地中に再懸濁し、ウェルあたり0.2m lの最終容量として50,000個の細胞を96ウェルマイクロプレート(ヌン ク(Nunc)、デンマーク王国)に播種した。適切なペプチド濃度の水溶液2 5μlが各ウェルの最終容量に含まれていた。すなわち、62.5μg/mlか ら250μg/mlの範囲の濃度のペプチド(および0μg/mlのコン トロール)をIL−6とともに添加した。37℃で3日間培養したのち、アラマ ー・ブルー(Alamar Blue)(バイオソース(Biosource) 製、カマリロ(Camarillo)、カナダ)の溶液をウェルあたり20pg /mlで添加し、混合したのち、3時間インキュベーションを続行した。各ウェ ルの530nm波長での吸光度を製造者により特定されたようにして測定した。 吸光度は50,000から106個のB9細胞の検定実験(本実験の条件下では 5×105個のB9細胞に対応する0.25のOD530)で確認されたように ウェル中の生細胞の数に直接的に比例した。結果をIL−6を用いた最終細胞密 度とIL−6を用いなかった最終細胞密度との差で表わした。 前記実験の結果を図4に示す。図4はB9形質細胞腫由来の細胞のIL−6に 依存する成長に対するペプチド1062、1063およびコントロールペプチド の効果をグラフで示す(下記および表1参照)。これらの結果から明らかなよう に、添加するペプチド1063(255〜270)の濃度を上げていくとB9細 胞の成長を用量依存的に阻害するという結果がえられた。最も高い用量では、成 長の阻害は99%であった。完全な阻害もペプチド1062(257〜260) を用いてもえられたが、異なる用量曲線であった。反対に、(下記の表1に示し た関係のない配列を有する)コントロールペプチド、903はB9細胞のIL− 6に依存する成長を阻害しなかった。したがって、中和Mab34.4および5 0.6の中心エピトープに相当する2つのペプチド1062および1063は形 質細胞腫由来細胞のIL−6に 依存する成長の有力な特異的阻害剤である。 ペプチド1063(255〜270NMab34.4エピトープ)の活性を5 つの別個の実験で試験した。3種類の用量での阻害は統計学上高度に有意であっ た(下記の表2)。コントロールペプチド903とペプチド1063の直接比較 は、ペプチド1063がコントロールペプチドの半分の濃度で用いられても、B 9細胞由来の形質細胞腫のIL−6に依存する成長の高度に有意な阻害を示した (下記の表2の解説参照)。実施例3:ハイブリドーマB9細胞成長の阻害のためのIL−6R配列のほかの 領域に由来のペプチドとMab34.4および50.6エピトープ由来のペプチ ドとの比較 5つのペプチドを前記のようにして(実施例2)、IL−6R配列の異なる領 域に対応して製造した(前記表1参照)。ペプチド983および1064はリガ ンド結合に関与するhGHR内の領域に相同な領域であり(図1、デボスら、1 992)、IL−6と結合することが示されているRAQEEFモチーフを含む 領域(マーチン(Martin)ら、1994)に対応する。ペプチド1067 もhGHR分子内でリガンド結合に関与する領域に対応する(図1)。ペプチド 1086はgp130と相互作用することが示されており(サビノ(Savin o)ら、1994)、Mab34.4および50.6のエピトープに近い領域に 対応する(図2)。これら のペプチドを実施例2のようにして、形質細胞腫由来B9細胞のIL−6に依存 する成長に対するその効果を試験した。 残りのIL−6に依存する成長を比較すると(下記の表3参照)、重なってい るペプチド983および1064はペプチド1063(255〜270)と比べ て活性ではないことが示される。ペプチド1067はいくらかの活性を示したが 、ペプチド1063より低かった。4回の実験のシリーズにおいて、ペプチド1 067の存在下での残りの成長は62%±43であり、統計上有意ではなかった 。しかしながら、ペプチド1086(226〜245)は活性を示したが、ペプ チド1062および1063の活性よりは低かった。図4はB9形質細胞腫由来 細胞の成長に対するペプチド1062、1063、1067および1086の効 果を互いに比較して、またはコントロールペプチド903と比較してグラフで示 す。示した結果は4回の実験の平均の結果である。 図5は前記ペプチド1062および1063の配列を再度、ならびにB9形質 細胞腫由来細胞の成長に対するそれらの効果、加えてそれぞれ低い効果および強 い効果を有するペプチド1118および1122の効果ならびに不活性であるこ とがわかっている2つの関連するペプチドの効果を示す。 IL−6R分子の3次元モデルをhGHRの結晶学的な相対的位置(crys tallographic coordinate)にもとづいて作成した。I L−6R、gp130およびIL−6リガンドからなるIL−6R複合体の3次 元モデルを図5に図式的に示す。このモデルはhGHRについてのデボス(19 92)の結晶学的データにもとづいてコンピュータで作成した。試験した異なる ペプチドの位置を示す。ペプチド1063(255〜270、黒丸により示す) はIL−6リガンドとは相互作用しないようであった。ペプチド1062(24 7〜260、ペプチド1063との重なりより前の領域において白四角により示 す)はIL−6と相互作用することができる位置247の周辺の残基を含まない 。ペプチド1086(226〜245、白楕円により示す)はgp130と相互 作用するループを含む。gp130はIL−6とIL−6Rの結合の結果、二量 化し(ヒラノら、1994)、IL−6Rも同様に二量化して六量体の複合体を 形成しうることが知られている。図5に示した三量体の複合体の2つの対称な集 合によるこ の六量体の複合体のコンピュータモデルを構築すると、ペプチド1063および 1062の部分がIL−6Rとgp130の第2の相互作用に関係することが明 らかになった。したがって、活性なペプチドに共通な領域、とくにIL−6の最 も活性のある阻害剤であるペプチド1063はIL−6Rとgp130との相互 作用に干渉し、六量体の複合体を形成し、それによりIL−6受容体複合体の機 能を阻害すると考えられる。 実施例4:Mab34.4および50.6エピトープにより定義されるペプチド はヒト骨髄腫細胞のIL−6に依存する成長を阻害する 多発性骨髄腫はIL−6が促進性(promoting)成長因子であると考 えられている形質細胞の白血病である(クラインら、1990)。したがって、 決定すべき興味の対象は、エピトープMab34.4および50.6に由来のペ プチドまたはそのほかのペプチドがそのような腫瘍細胞の成長を阻害するかどう かであった。XG−1細胞系は多発性骨髄腫を有する患者から確立され(クライ ンら、1990)、これらの細胞の成長はIL−6の添加に依存する。XG−1 細胞の培養物は6ウェルのコスター(Costar)プレートで、1mlの最終 容量で確立した。細胞をIL−6(0.2U/ml、すなわち0.6IU/ml )を用いて、または用いずに3日間培養し、つぎにトリチウム標識化チミジンで 2時間パルスラベル(pulse)した。放射性チミジンの取り込みをDNA複 製および成長の測定に用いた。下記の表4に示すように、IL−6に依存する成 長は1 00μg/mlのペプチド1062の添加により大きく減少し(85%まで)、 ペプチド1063を用いると55%を超えて減少した。反対にペプチド1064 では、わずかな阻害効果しかなかった。ペプチド1067もこれらのヒト骨髄腫 細胞の成長を阻害するための活性を有することがわかった(下記の表4参照)。 したがって、IL−6Rペプチドはヒトの腫瘍細胞においてヒトIL−6受容 体複合体の機能を阻害することができる。 前記の結果(実施例1〜4)からみて、これらの結果(「本発明」)とコクラ ンにより記載されたペプチドに関する以前に報告された結果(グルーブおよびコ クラン、1994、「従来技術」)とのあいだで比較した。この比較による分析 を下記の表5に記載する。コクランはペプチド249〜264(Y249〜T2 64)がB9リンパ球腫由来の細胞に対し活性であることのみを示し、一方でコ クランにより記載されたほかのペプチドはフィブリノーゲン分泌に対する効果の ためのHepG2 細胞に対して試験されたことに注目すべきである。反対に、(1062と106 3に関してはいくらか重なるけれども)コクランのペプチドとは全て異なる本発 明のペプチド1062(247〜260)、1063(255〜270)、10 86(226〜245)および1122(260〜269)はB9細胞に対して 活性であることが示された。さらに、ペプチド1062および1063はヒト骨 髄腫XG−1細胞を阻害する。さらにまた、本発明とコクランとの最も類似する (とはいえ、なおも異なる)ペプチド、すなわちそれぞれ1063(255〜2 70)および255〜268は活性が異なる。HepG2細胞に対し試験された コクランのペプチド(255〜268)が不活性であったのに対し、本発明のペ プチド1063(L225〜V270)は本発明にしたがいB9細胞に対し活性 であることが示された。 最後に、本発明にしたがい製造され、特徴付けられたペプチドは以前に製造さ れたMab34.4および50.6を用いてエピトープマッピングという最初の 操作により単離した。反対に、コクランは異なるペプチドのランダム合成により ペプチドを製造した。 参考文献 Bazan J.F.(1990)Structural design and molecular evolution of a cytok ine receptor superfamily.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:6934-6938. DeVos A.M.,Ultsch M.and Kossiakoff A.A.(1992)Human Growth Ho rmone and extracellular domain of its receptor:crystal shucture of the c omplex.Science 255; 306-312. Grube B.J.and Cochrane C.G.(1994),Identification of a regulatory domain of the Interleukin-6 receptor.J.Biol.Chem.269:20791-20797. Helle M.,Boije L.and Aarden L.(1988)Functional discrimination bet ween Interleukin-6 and Interleukin-1.Eur.J.Immunol.18:1535-1540. Hirano T.,Matsuda T.and Nakajima K.(1994)Signal transduction thro ugh gp130 that is shared among the receptors for the Interleukin-6 rela ted cytokine subfamily.Stem Cells 12:262-277. Klein B.,Zhang X.G.,Jourdan M.,Boiron J.M.,Portier M.,Lu Z .Y.,Wijdenes J.,Brochier J.and Bataille R.(1990)Interleukin-6 is the central tumor growth factor in vitro and in vivo in multiple myelom a.Eur.Cyt.Netw.1: 193-201. 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───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 38/00 C07K 14/54 C07K 14/54 16/24 16/24 C12P 21/08 C12P 21/08 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ, VN (72)発明者 アリミ、ユベール フランス共和国、ストラスブール セデ 67084、15 リュー デ カルテ、ラボラ トワール ダムノシミー デ ペプチド エ ビリス、セーエヌアールエス イーベ ーエムセー (72)発明者 レベル、マイクル イスラエル国、レホボト 76100、ワイズ マン インスティチュート オブ サイエ ンス、ベイト ブラジル 5

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.IL−6の活性を阻害することができるペプチドまたはその生物学的に活性 な類似体であって、該ペプチドがIL−6受容体系のgp80(IL−6R)サ ブユニット由来であり、かつIL−6Rに特異的な1つまたはそれより多くのモ ノクローナル抗体(Mab)により認識される直鎖状エピトープであるが、該ペ プチドから(i)IL−6R分子の残基249〜264のアミノ酸配列を有する 16アミノ酸ペプチド、(ii)IL−6R分子の残基255〜268のアミノ酸 配列を有する14アミノ酸ペプチド、(iii)IL−6R分子の残基249〜2 54のアミノ酸配列を有する6アミノ酸ペプチド、(iv)IL−6R分子の残基 259〜268のアミノ酸配列を有する10アミノ酸ペプチドおよび(v)IL −6R分子の残基249〜258のアミノ酸配列を有する10アミノ酸ペプチド からなるペプチドの群は除かれる、ペプチドまたはその生物学的に活性な類似体 。 2.請求の範囲第1項記載のペプチドまたはその生物学的に活性な類似体であっ て、図2に示される残基223〜残基272にわたるIL−6R分子の部分に由 来の約4〜約25のアミノ酸残基を有するペプチドの群から選ばれ、該ペプチド の群は (a)少なくともIL−6R分子の位置255から位置264までの10アミ ノ酸配列LRYRAERSKTを有するペプチド、 (b)少なくともIL−6R分子の位置257から位 置266までの10アミノ酸配列YRAERSKTFTを有するペプチド、 (c)少なくともIL−6R分子の位置259から位置268までの10アミ ノ酸配列AERSKTFTTWを有するペプチド、 (d)少なくともIL−6R分子の位置261から位置270までの10アミ ノ酸配列RSKTFTTWMVを有するペプチド、 (e)少なくともIL−6R分子の位置263から位置272までの10アミ ノ酸配列KTFTTWMVKDを有するペプチド、 (f)少なくともIL−6R分子の位置247から位置256までの10アミ ノ酸配列SFYRLRFELRを有するペプチド、 (g)少なくともIL−6R分子の位置249から位置258までの10アミ ノ酸配列YRLRFELRYRを有するペプチド、 (h)少なくともIL−6R分子の位置251から位置260までの10アミ ノ酸配列LRFELRYRAEを有するペプチド、および (i)1つまたはそれより多くのアミノ酸残基が別のアミノ酸残基により挿入 、欠失または置換された(a)〜(h)のいずれか1つのペプチドの類似体から なり、かつ(a)〜(i)の該ペプチドおよび類似体が抗IL−6Rモノクロー ナル抗体により認識される直鎖状エピトープの全体または部分を定義することと IL−6活性を阻害することができることにより特徴付けられるペプチドまたは その生物学的に活性な 類似体。 3.該ペプチドまたは類似体がMab34.4およびMab50.6と本明細書 中に示されるMabの一方または両方により認識される直鎖状エピトープを定義 する請求の範囲第1項または第2項記載のペプチドまたはその類似体。 4.該ペプチドが本明細書中に示されるペプチド、すなわち(i)図2に示され るIL−6R分子の位置247から位置260の配列を有する1062、(ii) 図2に示されるIL−6R分子の位置255から位置270の配列を有する10 63、(iii)図2に示されるIL−6R分子の位置226から位置245の配 列を有する1086、および(iv)図2に示されるIL−6R分子の位置23 4から位置245の配列を有する1085、ならびに(v)図2に示されるIL −6R分子の位置260から位置269の配列を有する1122のいずれか1つ から選ばれた請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか1つに記載のペプチド。 5.IL−6の活性を阻害することができるペプチドまたはその生物学的に活性 な類似体であって、該ペプチドがIL−6受容体系のgp80(IL−6R)サ ブユニット由来であり、かつIL−6との結合に関与するIL−6Rの領域の部 分または全体であることにより特徴付けられるが、該ペプチドから(i)IL− 6R分子の残基249〜264のアミノ酸配列を有する16アミノ酸ペプチド、 (ii)IL−6R分子の残基255〜268のアミノ酸配列を有する14アミノ 酸配列ペプチド、(iii)IL−6R分子の残基249 〜254のアミノ酸配列を有する6アミノ酸ペプチド、(iv)IL−6R分子の 残基259〜268のアミノ酸配列を有する10アミノ酸ペプチド、および(v )IL−6R分子の残基249〜258のアミノ酸配列を有する10アミノ酸ペ プチドからなる群は除かれる、ペプチドまたはその生物学的に活性な類似体。 6.請求の範囲第5項記載のペプチドまたは類似体であって、該ペプチドが本明 細書中に示されるペプチド、すなわち(a)表1に示されるIL−6R分子の位 置277から位置299の配列を有する983、(b)表1に示されるIL−6 R分子の位置290から位置300の配列を有する1064、(c)表1に示さ れるIL−6R分子の位置125から位置135の配列を有する1067、およ び(d)1つまたはそれより多くのアミノ酸残基が別のアミノ酸残基により挿入 、欠失または置換された(a)〜(c)のいずれか1つの類似体から選ばれるペ プチドまたは類似体。 7.有効成分として請求の範囲第1項乃至第4項のいずれか1つに記載の少なく とも1つのペプチドもしくはその類似体または2つもしくはそれより多くのペプ チドもしくはその類似体の混合物と、薬学的に許容しうる担体、希釈剤もしくは 賦形剤からなる医薬組成物。 8.IL−6の阻害のための請求の範囲第7項記載の医薬組成物。 9.多発性骨髄腫の治療のための請求の範囲第7項または第8項記載の医薬組成 物。 10.ペプチドもしくはその類似体またはペプチドもしく はその類似体の混合物の量が、該医薬組成物を投与したのちに体内で50〜10 0pMの濃度を与えるに充分である請求の範囲第7項乃至第9項のいずれか1つ に記載の医薬組成物。 11.該医薬組成物の製造のための請求の範囲第1項乃至第4項のいずれか1つに 記載のペプチドもしくはその類似体または2つもしくはそれより多くのペプチド もしくはその類似体の混合物の使用。 12.多発性骨髄腫、骨粗鬆症および自己免疫疾患を治療するための医薬の製造の ための請求の範囲第1項乃至第4項のいずれか1つに記載のペプチドもしくはそ の類似体または2つもしくはそれより多くのペプチドもしくはその類似体の混合 物の使用。 13.IL−6活性の阻害のための請求の範囲第1項乃至第4項のいずれか1つに 記載のペプチドもしくはその類似体または2つもしくはそれより多くのペプチド もしくはその類似体の混合物の使用。 14.多発性骨髄腫の治療のための請求の範囲第1項乃至第4項のいずれか1つに 記載のペプチドもしくはその類似体または2つもしくはそれより多くのペプチド もしくはその類似体の混合物の使用。 15.IL−6の阻害における使用のための請求の範囲第1項乃至第4項のいずれ かに記載のペプチド、類似体またはペプチドもしくはその類似体の混合物。 16.多発性骨髄腫の治療における使用のための請求の範囲第1項乃至第4項のい ずれか1つに記載のペプチド、類似体またはペプチドもしくはその類似体の混合 物。 17.医薬組成物の製造における使用のための請求の範囲第1項乃至第4項のいず れか1つに記載のペプチド、類似体またはペプチドもしくはその類似体の混合物 。 18.有効成分として請求の範囲第5項または第6項記載の少なくとも1つのペプ チドもしくはその類似体または2つもしくはそれより多くのペプチドもしくはそ の類似体の混合物と、薬学的に許容しうる担体、希釈剤もしくは賦形剤からなる 医薬組成物。 19.IL−6の阻害のための請求の範囲第18項記載の医薬組成物。 20.多発性骨髄腫の治療のための請求の範囲第18項または第19項記載の医薬 組成物。 21.医薬組成物の製造のための請求の範囲第5項または第6項記載のペプチド、 類似体またはペプチドもしくは類似体の混合物の使用。 22.多発性骨髄腫の治療における使用のための請求の範囲第5項または第6項記 載のペプチド、類似体またはペプチドもしくは類似体の混合物。
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