JP2000500575A - 温度指示装置 - Google Patents

温度指示装置

Info

Publication number
JP2000500575A
JP2000500575A JP9518902A JP51890297A JP2000500575A JP 2000500575 A JP2000500575 A JP 2000500575A JP 9518902 A JP9518902 A JP 9518902A JP 51890297 A JP51890297 A JP 51890297A JP 2000500575 A JP2000500575 A JP 2000500575A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
critical temperature
component
temperature
microporous membrane
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9518902A
Other languages
English (en)
Inventor
ジェイ. ペレイラ,ロジャー
ディー. バークホルツ,ラッセル
ティー. ショルツ,マシュー
Original Assignee
ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー filed Critical ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー
Publication of JP2000500575A publication Critical patent/JP2000500575A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01KMEASURING TEMPERATURE; MEASURING QUANTITY OF HEAT; THERMALLY-SENSITIVE ELEMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01K11/00Measuring temperature based upon physical or chemical changes not covered by groups G01K3/00, G01K5/00, G01K7/00 or G01K9/00
    • G01K11/06Measuring temperature based upon physical or chemical changes not covered by groups G01K3/00, G01K5/00, G01K7/00 or G01K9/00 using melting, freezing, or softening
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S252/00Compositions
    • Y10S252/962Temperature or thermal history

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)

Abstract

(57)【要約】 臨界温度指示装置が提供される。それには、マイクロポーラス膜、約10wt-%未満の水を含有する指示組成物およびマイクロポーラス膜および指示組成物を含む手段が含まれる。指示組成物には、臨界温度より高い凝固点を有し、臨界温度より少なくとも約30℃高い温度でマイクロポーラス膜を自発的に濡らすことのない少なくとも1種類の化合物を含む主有機成分と;臨界温度より低い凝固点を有する少なくとも1種類の化合物を含む変更成分と;臨界温度より低い凝固点を有し、ほぼ臨界温度でマイクロポーラス膜を自発的に濡らすことのできる少なくとも1種類の化合物を含む湿潤成分とが含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】 温度指示装置 発明の分野 本発明は、臨界温度指示装置に関する。特に、製品が所定の温度にさらされて いるユーザーに不可逆的な目視信号を与える指示組成物を含む臨界温度指示装置 に関する。 発明の背景 血液、エマルジョン、薬剤、飲料その他品目は、後の使用のために保管する目 的で冷蔵されることが多い。しかしながら、あまり低い温度にさらされると、こ れらの品目の特性が変化して、後の使用に望ましくないものとなる恐れがある。 実際、これらの品目の多くは、水の凝固点のようなあまり低い温度にさらすと完 全に役に立たなくなる。従って、品目を臨界値より低い温度にさらしたかどうか を正確に示す指示装置を提供するのが望ましい。また、その装置は、比較的迅速 に表示を行い、その表示が、たとえその状態を維持していなくても、以前に臨界 温度となったことをユーザーに警告するよう不可逆的であるのが通常望ましい。 水の膨張特性を利用して、脆いアンプルを壊す臨界温度指示装置が知られてい る。すなわち、指示装置が水の凝固点より低い温度にさらされると、アンプル中 の水が氷に変化するにつれて体積が増加し、アンプルが壊れる。氷が形成され、 周囲温度が氷のほぼ融点まで戻った後、生成された水はパッドに吸収され、装置 が氷結段階を経て解凍段階へ戻ったことが示される。このような指示装置は、水 の急冷効果の せいで必ずしも正確ではない。ある状況下では、水は氷結することなく−16℃ という低い温度まで冷やされることがある。氷の形成を促すために核生成剤を添 加することでこの問題は部分的には解決されている。 マイクロポーラス層、水および水の固化の際にマイクロポーラス層を濡らすこ とのできる第2の液体を利用する水ベースの指示装置もまた知られている。米国 特許第4,846,095号(Emslander)を参照のこと。マイクロポーラス層 の微視孔により、透過光が散乱し、マイクロポーラス層が不透明となる。空隙を マイクロポーラス層の材料と実質的に同じ屈折率を有する液体で満たすと、充填 された空隙は、透過光を大幅に散乱することはなく、マイクロポーラス層を可視 光に透過させる。マイクロポーラス層の不透明性が目視可能な表示器をマスクす る。これは、表示器が動作した後(すなわち、第2の液体がマイクロポーラス層 の空隙に入った後)に見ることができる。Emslanderはまた、シーディング剤ま たは塩を水性混合物に加えて、指示温度をわずかに変更できることも開示してい る。Emslanderはさらに、1つがマイクロポーラス層を固化し、1つがマイクロ ポーラス層を濡らす2種類の非水系化合物(エタノールアミンおよびn−ブタノ ール)をマイクロポーラス層を含む指示装置に用いることができることを開示し ている。 毛細管または毛細管に付けられた弁に有機化合物を含ませる他の温度指示装置 も知られている。例えば、米国特許第4,457,252号および第4,457 ,253号を参照のこと。これらの指示装置は、有機化合物が液体状態から固体 状態へ変化するときの体積減少特性を利用している。2種類の有機液体は、ポー ラスプラグおよび/またはこの2種類の有機液体とは混和しない分離液体により 分離される。こ の有機液体のうち一方が着色し、他方の(無色)の有機液体よりも高い凝固点を 有している。臨界温度では、無色の有機液体が固化し、着色した液体は、無色の 固化した有機液体を含有する毛細管または弁部分へ引き込まれ、第1の化合物が 固化したことを目視で指示する。 これらの非水系指示装置でも、追加の指示装置、特に、比較的応答が早く、比 較的狭い温度範囲で再現可能な表示装置が必要である。さらに、広範囲な臨界温 度に即時に変更することのできる追加の指示装置が必要である。 発明の概要 本発明は、 マイクロポーラス膜(a)、 臨界温度より高い凝固点を有し、前記臨界温度より少なくとも約30℃高い 温度で前記マイクロポーラス膜を自発的に濡らすことのない少なくとも1種類の 化合物を含む大半量の主有機成分(i)と、 前記臨界温度より低い凝固点を有する少なくとも1種類の化合物を含む変更 成分(ii)と、 前記臨界温度より低い凝固点を有し、ほぼ前記臨界温度で前記マイクロポー ラス膜を自発的に濡らすことのできる少なくとも1種類の化合物を含む湿潤成分 (iii)とを含む、 約10wt-%未満の水を含有する指示組成物(b)、および 前記マイクロポーラス膜および前記指示組成物を含有する手段(c)を含む指 示装置であって、 前記主有機成分、変更成分および湿潤成分は、前記臨界温度より高い温度で混 和液体であり、前記組成物が前記臨界温度より少なくとも約30℃高い温度で前 記マイクロポーラス膜を自発的に濡らすことのないような比率で存在するものの 、前記組成物の一部の固化の際にほ ぼ前記臨界温度でそれを濡らすことを特徴とする、対象物が臨界温度にさらされ たかどうかを指示する装置を提供する。 本発明はまた、 マイクロポーラス膜(a)、 臨界温度より高い凝固点を有し、前記臨界温度より少なくとも約30℃高い 温度で前記マイクロポーラス膜を自発的に濡らすことのない少なくとも1種類の 化合物を含む少なくとも約50wt-%の主有機成分(i)と、 前記臨界温度より低い凝固点を有する少なくとも1種類の化合物を含む約4 0wt-%以下の変更成分(ii)と、 前記臨界温度より低い凝固点を有し、ほぼ前記臨界温度で前記マイクロポー ラス膜を自発的に濡らすことのできる少なくとも1種類の化合物を含む約20wt -%以下の湿潤成分(iii)とを含む、 約1wt-%未満の水を含有する指示組成物(b)、および 前記マイクロポーラス膜および前記指示組成物を含有する手段(c)を含む指 示装置であって、 前記主有機成分、変更成分および湿潤成分は、前記臨界温度より高い温度で混 和液体であり、前記組成物が前記臨界温度より少なくとも約30℃高い温度で前 記マイクロポーラス膜を自発的に濡らすことのないような比率で存在するものの 、前記組成物の一部の固化の際にほぼ前記臨界温度でそれを濡らすことを特徴と する、対象物が臨界温度にさらされたかどうかを指示する装置を提供する。 本発明のさらなる実施形態は、 ポリオレフィンを含むマイクロポーラス膜(a)、 臨界温度より高い凝固点を有し、前記臨界温度より少なくとも約30℃高い 温度で前記マイクロポーラス膜を自発的に濡らすことのな い少なくとも1種類の多官能性アルコールを含む少なくとも約50wt-%の主有 機成分(i)と、 前記臨界温度より低い凝固点を有する少なくとも1種類の多官能性アルコー ルを含む約40wt-%以下の変更成分(ii)と、 前記臨界温度より低い凝固点を有し、ほぼ前記臨界温度で前記マイクロポー ラス膜を自発的に濡らすことのできるアルコール類、ケトン類、エーテル類、ア ルカン類、アルケン類、アミン類およびこれらの組み合わせからなる群より選択 される少なくとも1種類の化合物を含む約20wt-%以下の湿潤成分(iii)とを 含む、 約1wt-%未満の水を含有する指示組成物(b)、および 前記マイクロポーラス膜および前記指示組成物を含有し、前記指示組成物に水 蒸気が透過するのを妨げる手段(c)を含む指示装置であって、 前記主有機成分、変更成分および湿潤成分は、前記臨界温度より高い温度で混 和液体であり、前記組成物が前記臨界温度より少なくとも約30℃高い温度で前 記マイクロポーラス膜を自発的に濡らすことのないような比率で存在するものの 、前記組成物の一部の固化の際にほぼ前記臨界温度でそれを濡らすことを特徴と する、対象物が臨界温度にさらされたかどうかを指示する装置である。 本明細書において、 「動作した」とは、マイクロポーラス膜が「濡れて」いて、設計された臨界温 度に装置がさらされている不可逆的な指示(すなわち、メッセージまたは着色し た組成物)を提供する指示装置の状態のことを言う。 「臨界温度」とは、モニターされる対象物が後の使用に望ましくない損傷を受 ける温度またはそれより低い温度のことを言い、この温度 では、指示組成物の一部が十分に固化して、指示組成物の表面張力を変え、マイ クロポーラス膜の孔を濡らす。 「マイクロポーラス膜」とは、相互接続チャネルを備えた、開放気孔率(すな わち、外側孔または膜表面に開いた孔)を有するという特徴をもつ約20%から 約90%の空隙体積(すなわち、ポリマーが占有していない空間の合計量)を有 するポリマー材料のことを言う。 「混和液体」とは、肉眼(unaided eye)で見て透明な溶液を形成している2 種またはそれ以上の液体の組み合わせのことを言う。 「応答時間」とは、本発明の指示装置を設計した臨界温度で動作させるのに必 要とされる時間のことを言う。 「表面エネルギー」とは、固体と接触するように置いたとき(すなわち、液体 が固体を完全に濡らすとき)、ゼロの接触角となる液体の表面張力に等しい、固 体の臨界湿潤張力(γc)のことを言う。 「表面張力」とは、表面積を最小化し、単位表面積当たりの自由エネルギーに 等しい液体表面に作用する力のことを言う。 「自発的に濡らす」とは、膜を越える圧力勾配のないマイクロポーラス膜の孔 に液体指示組成物の一部が入ることを言う。マイクロポーラス膜の孔に入る液体 指示組成物の一部は、少なくとも湿潤組成物を含むが、変更組成物および/また は非固化主成分を含んでいてもよい。 図面の簡単な説明 図1は、本発明の指示装置の一実施形態の断面図である。 図2は、本発明の指示装置の第2の実施形態の断面図である。 図3は、本発明の指示装置の第3の実施形態の断面図である。 図4は、モニターされる対象物に接合された図3の実施形態の断面図である。 詳細な説明 本発明は、対象物が臨界温度(すなわち、その対称物をさらしてはいけない温 度より低い所定の温度)にさらされているかどうかを示す装置を提供する。指示 装置は、マイクロポーラス膜と、指示組成物の全量の約10重量パーセント(wt -%)未満の水を含有する指示組成物と、マイクロポーラス膜および指示組成物 を含有し、好ましくは指示組成物に水蒸気が透過するのを妨げる手段とを含む。 指示組成物は約1wt-%未満の水を含有しているのが好ましい。 通常、約10wt-%未満の水を含有する指示装置は、急冷に関して問題はない 。その指示装置は、比較的応答が早い。例えば、本発明の好ましい指示装置の応 答時間は、約60分以下(より好ましくは約45分以下、最も好ましくは約30 分以下)である。指示装置はまた、より正確で、比較的狭い温度範囲での再現性 をもっている。例えば、本発明の指示装置は、ここに記載された試験方法を用い てモニターされる対象物の臨界温度の±2℃以内で動作できるのが好ましい。こ れは一般に、30分当たり約1℃の冷却速度である。 指示組成物は溶液、分散液、ゲル(すなわち、高粘度溶液または分散液)等で ある。これには少なくとも次の3成分が含まれる。臨界温度より高い凝固点を有 し、モニターされる対象物(例えば、薬品、工場資材、微生物等)の所望の臨界 温度より少なくとも約30℃高い温度でマイクロポーラス膜を自発的に濡らすこ とのない少なくとも1種類の化合物を含む第1の有機成分(すなわち、主有機成 分);臨界温度より低い凝固点(すなわち、臨界温度の液体であり、指示装置が 動作する温度を変更するのに用いる)を有する少なくとも1種類の化合物を含む 第2成分(すなわち、変更成分);臨界温度より低い凝固点を有し、臨界温度で マイクロポーラス膜を自発的に濡らすことのできる少なくとも1種類の化合物を 含む第3成分(すなわち、湿潤成分) である。主有機成分、変更成分および湿潤成分は、臨界温度より高い温度で混和 する液体である。それらは、臨界温度より少なくとも約30℃(好ましくは少な くとも約45℃、より好ましくは少なくとも約60℃)高い温度で指示組成物が マイクロポーラス膜を自発的に濡らさないもの、組成物の一部が固化する際には ほぼ臨界温度でそれを自発的に濡らすような比率で存在している。 ほぼ臨界温度で、指示組成物のうち少なくとも第1吸有機成分は固化する。た だし、湿潤成分および変更成分のいずれか一方または両方が主有機成分と共に固 化されることもある。理論的に裏付けられているわけではないが、これにより、 指示組成物の非固化(すなわち液体のままの)部分の湿潤成分の温度が増大し、 ほぼ臨界温度でマイクロポーラス膜を自発的に濡らすと考えられている。当業者 であれば、マイクロポーラス膜は、指示組成物の湿潤成分と他の非固化成分の混 合物により濡れるが、少なくとも湿潤成分がマイクロポーラス膜を濡らすことが 分かるはずである。 変更成分を含む指示組成物は、固化する主成分と湿潤成分だけを含む指示組成 物よりも優れている。変更成分を含むこのような指示組成物は、広範囲の臨界温 度に即時に変更することのできる指示装置を提供する。さらに、指示装置が動作 する温度を、主有機成分、変更成分および湿潤成分の相対量を調整することで正 確に調整することができる。これにより、3成分のいずれかの組み合わせを設計 することで、一般に、より広い温度範囲にわたって多くの温度が得られ、温度の 正確な調整を行える。 このように、主有機成分が固化する温度は、変更成分の使用により変更するこ とができる。主成分の純粋な形態(または2種類以上の化合物を用いる場合は主 有機成分の個々の化合物の純粋な形態)は、指 示装置に設計された臨界温度より高い(好ましくは少なくとも約5℃高い)凝固 点を有している。変更成分の純粋な形態(または2種類以上の化合物を用いる場 合は変更成分の個々の化合物の純粋な形態)は、指示装置に設計された臨界温度 より低い(好ましくは少なくとも約5℃低い)凝固点を有している。変更成分は 、主有機成分と共結晶化するか、または単に凝固点を下げる。このように、純粋 なときは、主有機成分が固化する温度(すなわち、凝固する温度)は、指示組成 物中で固化の生じる温度より高い。温度が臨界温度より下がる、または低いと、 指示組成物の一部が固化し、指示組成物中の湿潤成分の温度が増大して、マイク ロポーラス膜を自発的に濡らす。これが、指示装置が「動作」したときに起こる と考えられていることである。上述した通り、少なくとも湿潤成分はマイクロポ ーラス膜の孔に入る。ただし、湿潤成分の混合物および湿潤成分のその他の非固 化成分もまた、湿潤成分と共にマイクロポーラス膜の孔に入る。 マイクロポーラス膜が濡れると、膜は一般に透明(すなわち、可視光を透過す る)または少なくとも半透明になる。このように、米国特許第4,846,09 5号(Emslander)と同様に、最初不透明な膜が濡れると、透明または少なくと も半透明になるこの装置は目視指示器である。通常の使用状態下(すなわち、膜 に圧力勾配がなく約0から60℃の温度)では、膜は一般に透明または半透明の ままである。しかしながら、染料や顔料のような着色剤が存在すると、膜は必ず しも透明または半透明にさえもなるとは限らない。むしろ、着色剤が膜の孔に入 ることによって、膜の色が変わる。不透明および/または色の変化は、指示すべ き臨界温度より温度が下がる、または低いことを示す。 本発明の指示装置は種々の構成とすることができる。すなわち、指 示組成物およびマイクロポーラス膜を含む手段は、パウチ、ブリスターパック等 の形態とすることができる。容器は、指示組成物およびマイクロポーラス膜を保 持するリザーバを形成するために、成形および封止される1つまたはそれ以上の 材料から形成される。これらの材料は、湿気および周囲気体に耐久性のあるバリ ア材料であるのが好ましい。バリア材料は、通常、指示組成物の1種またはそれ 以上の成分が吸湿性のときに用いる。 図1を参照すると、温度指示装置10は、バリア材料の2層12および13を 含んでいる。これらはそれぞれマイクロポーラス膜14および15に接合されて おり、マイクロポーラス膜14および15の間にリザーバ16を形成している。 マイクロポーラス膜は、その周囲または膜全体を超えてバリア層に接合してもよ い。つまり、例えば、マイクロポーラス膜14を膜の周囲のバリア層12に接合 することができる。この代わりに、膜の全表面をバリア層に接合することができ る。バリア層12および13は、ヒートシールによりマイクロポーラス膜14お よび15に接合するのが好ましい。ただし、接着または接合の代替手段を用いて もよい。リザーバ16は指示組成物を含有している。指示装置に設計された臨界 温度に指示装置がさらされると、少なくとも主有機成分が固化(変更成分または 湿潤成分のいずれか、またはその両方と共に共結晶化)し、液相の湿潤成分の濃 度が指示組成物の非固化部分(少なくとも湿潤成分)がマイクロポーラス膜を自 発的に濡らす点まで増大すると考えられる。指示組成物が着色剤を含む場合には 、指示組成物はマイクロポーラス膜が不透明性を失う結果および/またはマイク ロポーラス膜の孔に着色剤が入る結果、可視となる。 図1に示す指示装置は、矩形、平方または円形平面パウチのような様々な形状 にすることができる。指示装置の一表面上には、モニター すべき対象物の表面に付けるための接着層がある。このような実施形態において は、マイクロポーラス膜は一層のみとなる。つまり、リザーバ16は、片側のバ リア層とマイクロポーラス膜と、もう一方の側の単なるバリア層の間に形成され る。モニターすべき対象物上にそれが位置しているとき、指示装置のバリア層の みの側は、モニターすべき対象物と最も近くなる。 リザーバはまた、熱可塑性、熱硬化性または金属材料のような無孔性材料から なるワッシャ(すなわち、フラットリング)によっても形成することができる。 このワッシャは、片側のバリア材料層に接着し、マイクロポーラス膜が接着され ているバリア材料の第2の層は、ワッシャのもう一方の側に接着する。こうして 、リザーバは指示組成物の配置のために形成される。 剥離ライナー上の接着層を一時的バリアとして、指示装置の少なくとも片側に おけるバリア層の必要性を排除することもできる。剥離ライナーが除去されると 、接着剤がガラス容器またはその他の対象物に対して配置され、バリアとして作 用する。この代わりに、接着剤が十分に疎水性(例えば、ゴムベースの接着剤) であれば、多孔質基材上に配置したときでさえもバリアとして作用する。 バリア材料は、指示組成物およびマイクロポーラス膜の容器ばかりでなく、指 示組成物成分の蒸発を抑制し、指示装置の再現性および正確度に悪影響を及ぼす 恐れのある水および水蒸気を防ぐ作用をするバリアも提供する。バリア材料は、 通常、指示装置が動作していれば、可視表示器を通して見られるように可視光を 少なくとも部分的に透過する。しかしながら、バリア材料がモニターされている 対象物表面に付けられていて、指示装置の「裏側」にある場合には、可視光を透 過する必要はない。このように、指示装置は、バリア材料の少なくとも 1部が少なくとも部分的に可視光を透過する限りは、2種類以上のバリア材料を 含んでいる。 図2を参照すると、温度指示装置20は、熱成形されたバリア材料22および それに接合されたマイクロポーラス膜24および熱成形されたバリア材料22の 周囲に接合されたバッキング28を含んでおり、これによって指示組成物のリザ ーバ26を形成している。熱成形されたバリア材料22は、膜の周囲に接着層( 図示せず)を用いてマイクロポーラス膜24に接合されているのが好ましい。た だし、他の接合手段(例えば熱および超音波溶接)も用いることができる。一般 に、マイクロポーラス膜24の全表面が熱成形されたバリア材料22に接合され ている場合、それが濡れるのを必ずしも防ぐ必要はない。この実施形態において 、バッキング28は可視光を透過しない。ただし、所望であれば透過させること もできる。実際のところ、バッキング28は、熱成形されたバリア材料22と同 一の材料で作成することができる。ただし、一般には、バッキング28は、透湿 度が十分に低く、可視光の透過を防ぐ金属箔、プラスチックまたはラミネートか ら作成することが好ましい。バッキング28を、熱成形されたバリア材料22に 熱接合させることができるようにヒートシール材料でコーティングすることがで きる。ただし、接着剤を使用することもできる。 再び図2を参照すると、バッキング28上には、指示装置を動作させる前はマ イクロポーラス膜24を通して見ることのできない画像(例えば、「不良品」や 「凍結」)を含ませることができる。しかしながら、いったん動作すると、画像 は、熱形成されたバリア材料22およびマイクロポーラス膜24を通して見るこ とができる。この代わりに、指示組成物に、マイクロポーラス膜が濡れると見る ことのできる着色剤を含ませる、または指示組成物を無色にし、バッキング28 を着色することもできる。 図3を参照すると、温度指示装置30は、バリア材料層32、熱成形されたバ リア材料33およびマイクロポーラス膜34を含んでいる。マイクロポーラス膜 34は、バリア材料32に、好ましくはヒートシールにより接合されている。た だし、接着層またはその他シール手段を用いることもできる。バリア材料32は 、熱成形されたバリア材料33に接合され、それによって、指示組成物のリザー バ36を形成している。この代わりに、用いる材料に応じて、マイクロポーラス 膜34をバリア材料32と熱成形されたバリア材料33の間で溶融することもで きる。熱成形されたバリア材料33の裏には接着層38があり、中空部39が形 成されている。接着層38を用いて、指示装置をモニターすべき対象物表面に付 ける。このように、バリア材料32は、可視光を少なくとも部分的に透過する。 というのは、そこは、人がそれを通して指示装置の一部を見るための部分である からである。一般に、この実施形態の指示組成物は、マイクロポーラス膜が不透 明性を失う結果および/またはマイクロポーラス膜の孔に着色剤が入る結果、可 視となるような着色剤を含んでいる。 図4を参照すると、温度指示装置40は、バリア材料層42、熱成形されたバ リア材料43およびマイクロポーラス膜44を含んでいる。マイクロポーラス膜 44は、バリア材料42に好ましくはヒートシールにより接合されている。ただ し、接着層またはその他シール手段を用いることもできる。バリア材料42は、 熱成形されたバリア材料43に接合され、それによって、指示組成物のリザーバ 46を形成している。この代わりに、用いる材料に応じて、マイクロポーラス膜 44をバリア材料42と熱成形されたバリア材料43の間で溶融することもでき る。指示装置40は、容器47に対して配置され、熱成形され たバリア材料43の延長部48および49により適した位置に保持されている。 この代わりに、または追加で、指示装置40を、接触している指示装置表面と容 器の間に配置された接着剤により適した位置に保持することができる。 ポリマーマイクロポーラス膜(例えば図1の14および15に図示される)は 、ポリプロピレンおよびポリエチレンのようなポリオレフィン類、ポリスルフォ ン類、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアミド、ポリエステル、 酢酸セルロースおよびその他セルロース誘導体等およびこれらポリマーの組み合 わせから作成される。好ましいマイクロポーラス膜は、ポリエチレンまたはポリ プロピレンのようなポリオレフィン類を含む。例えば、マイクロポーラス膜は、 ポリマーの溶剤鋳造または相分離プロセスにより作成される。例えば、膜の表面 エネルギーは、コロナ処理、火炎処理または表面活性剤を添加することにより変 更することができる。 適したマイクロポーラス膜は、約20−90%、より好ましくは約40−85 %の空隙体積を有している。好ましくは、その構造は相互接続チャネルによる開 放気孔率により特徴づけられる。マイクロポーラス膜として用いるのに適した材 料の例は、米国特許第4,726,989号(Mrozinski)に記載されている。 このマイクロポーラス膜は、熱可塑性ポリマーと混和する化合物でコーティング された、間隔をあけて不規則に分散した、不均一な形状の等軸の(すなわち、全 方向においてほぼ等しい寸法の)結晶性熱可塑性ポリマー(例えばポリプロピレ ンのようなポリオレフィン)粒子を含んでいる。これらの粒子は、互いに分離し て相互接続マイクロポーラス網を提供する一方、熱可塑性ポリマーの原繊維によ り互いに接続されている。さらに、これらの粒子は粒子内部に核生成剤を含む。 それらは、相分離プロセス により作成され、熱誘導相分離膜(すなわち「TIPS」膜)と呼ばれることが 多い。このような膜は、Minnesota Mining and Manufacturing Company(S t.Paul、ミネソタ州)から市販されている。 市販されているマイクロポーラス膜には、Exxon Chemical Co.(フロリダ 、テキサス州)から「EXXAIRE FILM」という商品名で市販されてい る粒子充填ポリエチレンおよびドイツのAkzonaから「AKZO」またはHoechs t Celanese(Sommerville、ニュージャージー州)から「CELGARD」と いう商品名で市販されているポリプロピレン膜が挙げられる。また、三菱化学( 横浜、日本)から「EXEPORE」という商品名で入手可能な粒子充填マイク ロポーラス膜もある。 マイクロポーラス膜の微視孔は、入射光を散乱させて、マイクロポーラス膜を 不透明にする。空隙が実質的にマイクロポーラス膜の材料と同じ屈折率をもつ液 体で実質的に満たされると、実質的に充填された空隙により、散乱が大幅に減少 し、マイクロポーラス層が可視光を透過するようになる。しかしながら、本発明 の指示組成物が着色剤を含んでいる場合は、湿潤化合物は、実質的に同一の屈折 率をもっておらず、マイクロポーラス膜を濡らすことができることのみが必要と される。動作した後(約0−60℃の適性な温度範囲であって膜に圧力勾配がな くても)、温度が指示装置に設計された臨界温度を超えると、湿潤化合物は、一 般に、孔から出ることができなくなり、マイクロポーラス膜は、一般に、不可逆 的に透明、半透明になる、または中に着色剤が入る。 バリア材料は、装置中の指示組成物を汚染しないように、好ましくは、水蒸気 、周囲ガス等にバリアを与える。好ましくは、バリア材料は、38℃、相対湿度 90%でのMOCON Permatranでのアメリカ試 験材料協会規格(ASTM)試験方法F−1249−90に従って測定すると、 24時間で、約1グラム/メートル2未満の水蒸気透過率(WVTR)を有して いる。より好ましくは、24時間で約0.5グラム/メートル2未満、最も好ま しくは、24時間で約0.1グラム/メートル2未満のWVTRを有している。 再現性、正確度および比較的短い応答時間を確実なものにするために、指示組成 物から水蒸気(および水)を排除しておくのが望ましい(ただし、変更化合物と して用いられる少量のものは除く)。 通常、バリア材料は、完全に不透明とすることができるが、可視光を少なくと も部分的に透過する。適したバリア材料(例えば、図1の12および13に図示 )としては、ポリマーフィルム、金属化ポリマーフィルム、金属箔およびフィル ムと箔を含むラミネートが挙げられる。上述した通り、構造体の両側に用いると き、臨界温度に達したときに膜の不透明性の変化が目視できるように、バリア材 料の少なくとも1層は、可視光を少なくとも部分的に透過する。好ましいバリア 材料は、フルオロポリマーのようなポリマーフィルム、ポリエチレンのようなポ リオレフィン類、ポリエステル類、ポリ塩化ビニルのようなハロゲン化ポリオレ フィン類、金属化ポリエステル類およびアルミニウムのような金属箔である。 適した市販のバリア材料としては、ラミネート材料が挙げられる。このような ラミネートの一つは、Georgia Packaging,Inc.(Columbus、ジョージア州 )から「MIL-B-22191、タイプ1、クラス2」という商品名で市販されてい るポリマーラミネートである。この材料は、0.34g/m2/24時間のWV TRを有し、Allied Signal(Morristown、ニュージャージー州)から「AC LAR」という商品名で市販されている高い湿度バリア特性を有する熱可塑性フ ルオロポリマーの層を含んで いる。それはまた、低密度ポリエチレン(PE)の2層と、ポリエチレンテレフ タレート(PET)の層も含んでいる。特に、この材料は、「ACLAR RX1 60」(WVTR=0.42g/m2/24時間)0.015mmの層、ポリエチ レンテレフタレート(PET)0.012mmの層および低密度ポリエチレン( LDPE)0.064mmの層を含んでいる。「ACLAR RX160」の層とP ETの層の間は、LDPE0.017mmの層であり、これはこれらの2つのフ ィルムを接合する接着剤として作用する。他の適したポリマーラミネートには、 ポリ塩化ビニル(PVC)0.19mm、PE0.051mm、「ACLARR X160」0.015mmおよび「VPA 760」という商品名で入手可能なPE0 .051mmの層から形成されたもの、そしてPVC0.19mm、LDPE0 .051mm、「ACLAR RX160」0.015mmおよび「VPA 790 」という商品名で入手可能なLDPE0.051mmの層から形成されたものが 挙げられる。これらはいずれもTekniPlex,Inc.(Somerville、ニュージャ ージー州)より入手可能である。 好ましいバリア材料は、熱可塑性であり、熱成形可能である。熱成形によって 、例えば図2、3および4に図示されるようなバリア材料の所望のプロフィール を作成する。熱成形は、業界に良く知られた技法により実施される。通常、材料 を加熱成形されたプラテンに置き、押圧または真空成形して所望の形状にする。 熱形成可能な材料をブリスターパックの作成に用いる。例えば、こような成形材 料は、製薬業界のゼラチンカプセルを保護するのに特に有用である。熱成形可能 な材料としては、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン類、ポリカーボネート類、セル ロース等が例示される。好ましい熱成形可能なバリア材料は、TekniPlex,In c.(Somerville、ニュージャージー州)から市販されて いるラミネート「ACLAR」材料である。このような材料の一つに、「ACL AR 22A」(WVTR=0.34g/m2/24時間)0.038mmの層、低 密度ポリエチレン0.051mmの層およびポリ塩化ビニル0.19mmの層が ある。他のこのような材料としては、「ACLAR SupRx900」(WVTR= 0.26g/m2/24時間)0.023mmの層およびポリ塩化ビニル0.1 9mmの層がある。他のラミネート材料を所望の仕様で作成することができる。 熱成形可能なことに加え、これらの材料はヒートシール可能である。 バリア材料として用いることのできる他の材料としては、金属箔および冷間成 形することのできるその他の材料が挙げられる。例えば、アルミニウム箔(例え ば、約7.5−75マイクロメートルの厚さ)を所望の形状に成形し、バリア材 料として用いる。所望であれば、金属箔を、ヒートシール可能なコーティングで コートすることができる。このようなコーティング材料は市販されている。Law son Mardon(Arlington Heights、イリノイ州)から「4506」および「4 514」という商品名で入手可能なビニルおよびアクリルヒートシールコーティ ングが例示される。 約1g/m2/24時間未満のWVTR値を有するバリア材料が好ましいが、 これは必要条件ではない。水蒸気および/または周囲ガスに浸透する材料を用い て、封入(containment)手段を形成することができるが、このような材料は、 高吸湿性の指示組成物には向いていない。このように、広範な材料を用いて、バ リア材料を形成することができる。Minnesota Mining and Manufacturing C ompany(St.Paul、ミネソタ州)から「SCOTCHPAK 146」という商品 名で入手可能なポリエステルコポリマーおよび他の「SCOTCHPAK」剥離 可能な蓋フィルムが例示される。 バリア材料には画像を付けることができる。これは、マイクロポーラス膜の孔 が濡れていないときは(すなわち、マイクロポーラス膜が不透明のときは)マス クされているが、マイクロポーラス膜の孔が濡れると(透明または半透明になる と)目視で見えるようになる。例えば、画像を少なくとも一主面に印刷されたメ ッセージとすることができる。印刷層は、通常、適切な印刷インクおよび/また は材料に直接型押しされて形成される。このような実施形態において、バリア材 料のこの層は、バッキングと呼ばれ(図2を参照のこと)、バリア層は不透明で ある。好ましくは、バリア材料(すなわち、バッキング)はアルミニウム箔のよ うな金属箔である。このように金属箔は、一表面に接着した紙を有しており、こ れにより、テキストまたはグラフィックスが配置される。 図1に示すような指示装置を作成するために、第1のバリア層に接着した第1 のマイクロポーラス膜を含むラミネートを作成する。それは、外周を接着剤また はヒートシールすることにより接着される。次に、このラミネート2片をマイク ロポーラス膜側が互いに向き合うように、向き合った関係で配置され、外周をシ ールする。これにより、指示組成物のリザーバが作成される。この代わりに、マ イクロポーラス膜を第1のバリア層に接着して、少なくとも1層の他のバリア層 と共に用いてレセプタクルを形成する。例えば、膜を第1の透明バリア層にヒー トシールして、この構造体を、ヒートシールされたアルミニウム箔のように、第 2のバリア層にヒートシールする。リザーバは、マイクロポーラス膜および第2 のバリア層により形成される。 指示組成物は約10wt-%未満の水を含有している。好ましくは、約1wt-%の 水を含有する。約10wt-%未満の水を有する組成物、特に約1wt-%未満の水を 含有する組成物は、良好な正確度および再現性を 備えた指示装置を提供する。例えば、実施例に記載された試験方法を用いたとこ ろ、所望の臨界温度の好ましくは約±2℃以内、より好ましくは約1±℃以内で 再現可能に動作する。これは、一般に、1℃/30分の冷却速度である。約10 wt-%未満の水を含む組成物は、比較的短い応答時間の指示装置を提供する。例 えば、本発明の指示装置は、好ましくは約60分以下、より好ましくは約45分 以下、最も好ましくは約30分以下で応答する。さらに、0℃以外の温度で指示 することを可能とさせている。 主有機組成物には、通常の使用および/または移動条件下で、マイクロポーラ ス膜を濡らさない化合物が含まれる。通常、主有機成分に用いるのに適した化合 物は、臨界温度より少なくとも約30℃高い温度でマイクロポーラス膜を自発的 に濡らさない。このような化合物は、臨界温度より少なくとも約45℃(より好 ましくは、少なくとも約60℃)高い温度で自発的にその膜を濡らさないのが好 ましい。湿潤組成物には、ほぼ臨界温度でマイクロポーラス膜を自発的に濡らさ ない化合物が含まれる。初期状態(すなわち、動作させる前)において、指示組 成物は、指示組成物に設計された臨界温度より少なくとも約30℃高い温度でマ イクロポーラス膜を自発的に濡らさない。所望の臨界温度でまたはそれより温度 (すなわち、避けなければならない温度)で、十分量の主有機成分が固化すると 、湿潤成分の濃度が増大して、指示組成物(少なくとも湿潤成分)の液体残部( すなわち、非固化部分)が、指示組成物の表面張力を減少させて、マイクロポー ラス膜の孔を濡らすと考えられている。 指示組成物の非固化部分(すなわち、湿潤成分または湿潤成分と指示組成物の 他の成分との混合物)がマイクロポーラス膜の孔に入ると、膜は少なくとも部分 的に可視光を透過するようになる。着色剤(例え ば、顔料または染料)が存在する場合、膜が透明になると色が明らかとなる。可 溶性着色剤が指示組成物中にあると、着色剤がマイクロポーラス膜の孔へと運ば れる。すると、マイクロポーラス膜は、不透明(白色)から着色剤(例えば、染 料)の色に変わる。 着色剤を用いるとき、指示装置を用いる温度範囲内で指示組成物に可溶である ことが好ましい。通常、顔料または染料の形態である着色剤は、ほぼ臨界温度ま で温度が下がるとマイクロポーラス膜の孔に浸透する。指示装置が通常の使用お よび移動状態において高温にさらされても孔の中に残る。着色剤により装置に与 えられた色は、肉眼で容易に見えるものでなければならない。着色剤は、食品等 級染料のように人に触れても一般に安全なものであるのが好ましい。好ましい染 料は、Aldrich Chemical Co.(ミルウォーキー、ウィスコンシン州)から「 ERIOGLAUCINE」(青CI 42090)、「ERITHROSIN B」 (赤CI45430)「TARTRAZINE」(黄色CI 19140)および「FAS T GREEN FCF」(緑CI 42053)という商品名で市販されているもので ある。着色剤は、指示組成物を着色し、指示装置を臨界温度にさらしたときに肉 眼で色の変化が明らかとなるような十分な量で加える。通常、この範囲は指示組 成物の重量に対して約0.01wt-%から約0.5wt-%である。溶液の凝固点に 影響することと高価であることから少量の着色剤を用いるのが好ましい。 主有機成分には、指示装置に設計された臨界温度より少なくとも約30℃高い 温度で少なくとも膜の圧力勾配のない純粋な状態のときマイクロポーラス膜の孔 に入らない少なくとも1種類の有機化合物が含まれる。このような化合物は、臨 界温度を少なくとも約45℃(より好ましくは少なくとも約60℃)高い温度で 自発的にそれを濡らさないのが好ましい。このような化合物は一般に、高い双極 子モーメント を有しており、その結果、通常表面張力が高い。23℃の液体の材料についてこ の温度でASTM試験方法D1331-89、方法Aを用いて測定すると、好ましくは 、表面張力は約30dynes/cmより大きい、より好ましくは約35dynes/cmより大 きい、最も好ましくは約40dynes/cmより大きい。この温度で固体の材料につい ては、表面張力は凝固点より5℃高い温度で測定する。主有機成分の表面張力は 選んだマイクロポーラス膜の表面エネルギーより大きい。例えば、ポリプロピレ ン製のマイクロポーラス膜については、表面エネルギーは約30dynes/cmである 。このように、主有機成分に適した化合物は、マイクロポーラス膜がポリプロピ レンのときは約30dynes/cmより大きい表面張力を有している。主有機成分に用 いる化合物の粘度は、23℃の液体の材料についてこの温度で測定すると、好ま しくは約10センチポイズより大きい、より好ましくは約30センチポイズより 大きい、最も好ましくは約50センチポイズより大きい。この温度で固体の材料 については、粘度は凝固点(すなわち、融点)より5℃高い温度で測定する。 主有機成分に用いるのに適した化合物の凝固点は、所望の臨界温度より高い( 好ましくは、少なくとも約5℃高い、より好ましくは少なくとも約10℃高い、 最も好ましくは少なくとも約15℃高い)。通常、このような化合物の凝固点は 、所望の臨界温度より約60℃以下の高さとする。適した化合物としては、1, 3−プロパンジオール、エチレングリコール、ジ(エチレングリコール)、グリ セロール、トリプロピレングリコールのような多官能性アルコール類、そしてこ れらグリコール類のポリエトキシル化誘導体およびポリエチレングリコールが挙 げられる。他の適した化合物としては、例えば、非常に極性のあるエステル類お よびアミド類が挙げられる。主有機成分は、少な くとも1種類の多官能性アルコールを含むのが好ましい。 変更成分には、所望の臨界温度より低い凝固点(好ましくは少なくとも約5℃ 低い、より好ましくは少なくとも約10℃低い、最も好ましくは少なくとも約1 5℃低い)を有する少なくとも1種類の化合物が含まれる。一般に、このような 化合物の凝固点は、所望の臨界温度より約60℃以下の低さとする。このような 化合物は、臨界温度より少なくとも約30℃高い温度で膜に圧力勾配のない純粋 な状態のときマイクロポーラス膜の孔に自発的に入らないのが好ましい(ただし 、湿潤成分と混合したときは、変更成分は膜を濡らすのに寄与する)。より好ま しくは、変更成分に用いるのに適した化合物は、臨界温度より少なくとも約45 ℃(より好ましくは、少なくとも約60℃)高い温度でマイクロポーラス膜を自 発的に濡らさない。 好ましくは、変更成分に用いるのに適した化合物は、一般に、高い双極子モー メントを有しており、その結果、一般に、表面張力が高い。23℃の液体の材料 についてこの温度でASTM試験方法D1331-89、方法Aを用いて測定すると、 好ましくは、表面張力は約30dynes/cmより大きい、より好ましくは約35dyne s/cmより大きい、最も好ましくは約40dynes/cmより大きい。この温度で固体の 材料については、表面張力は凝固点より5℃高い温度で測定する。好ましい変更 成分の表面張力は選んだマイクロポーラス膜の表面エネルギーより大きい。例え ば、ポリプロピレン製のマイクロポーラス膜については、表面エネルギーは約3 0dynes/cmである。このように、変更成分に適した化合物は、マイクロポーラス 膜がポリプロピレンのときは約30dynes/cmより大きい表面張力を有している。 変更成分に用いる化合物の粘度は、23℃の液体の材料についてこの温度で測 定すると、好ましくは約10センチポイズより大きい、よ り好ましくは約30センチポイズより大きい、最も好ましくは約50センチポイ ズより大きい。この温度で固体の材料については、粘度は凝固点より5℃高い温 度で測定する。適した化合物としては、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタ ンジオール、2,3−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、トリエタノ ールアミン、エチレングリコール、ジ(エチレングリコール)、トリエチレング リコール、プロピレングリコール、グリセロール、トリプロピレングリコールの ような多官能性アルコール類、そしてこれらグリコール類のポリエトキシル化誘 導体、ポリエチレングリコールおよびエチレングリコールとプロピレングリコー ルのブロックコポリマーが挙げられる。他の適した化合物としては、例えば、非 常に極性のあるエステル類およびアミド類が挙げられる。変更成分は、少なくと も1種類の多官能性アルコールを含むのが好ましい。 湿潤成分には、膜に圧力勾配のないほぼ臨界温度の純粋状態のとき、マイクロ ポーラス膜の孔を濡らすことのできる少なくとも1種類の有機化合物が含まれる 。このような化合物は、一般に低い粘度と一般に低い表面張力といった特性を持 っている。23℃の液体の材料についてこの温度で、好ましくは、粘度は、約5 0センチポイズより少ない、より好ましくは約25センチポイズより少ない、最 も好ましくは約10センチポイズより少ない。この温度で固体の材料については 、粘度は、凝固点より5℃高い温度で測定する。効果的に濡らすために、湿潤成 分の表面張力は選んだマイクロポーラス膜の表面エネルギーより少ない。23℃ の液体の材料についてこの温度で、好ましくは、湿潤成分に用いる化合物の表面 張力は、約30dynes/cmより少ない、より好ましくは約27dynes/cmより少ない 。この温度で固体の材料については、表面張力は、凝固点より5℃高い温度で測 定する。適した 湿潤成分としては、アルコール類、ケトン類、エーテル類、ハロゲン化または非 ハロゲン化アルカン類、ハロゲン化または非ハロゲン化アルケン類、アミン類お よびこれらの組み合わせが挙げられる。好ましくは、湿潤化合物には、約200 0未満の重量平均分子量を有するプロピレングリコール類、(C1−C8)アルコ ール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノールおよびブタノール)、 (C2−C8)ケトン類(例えば、アセトン、2−ブタノン)、(C2−C8)エー テル類、(C5−C18)アルカン類(例えば、ヘプタン)、ハロゲン化(C5−C18 )アルカン類(例えば、トリクロロエタン)、(C5−C18)アルケン類、ハ ロゲン化(C5−C18)アルケン類および(C1−C8)アミン類(例えば、エチ ルアミンおよびジエチルアミン)が含まれる。 主有機成分、変更成分および湿潤成分に用いるべき化合物を選択するときは、 通常、以下のパラメータを考慮する。第1に、主有機成分(主有機化合物または かかる化合物の混合物のいずれを用いても)の凝固点が臨界指示温度より高い温 度でなければならない。第2に、湿潤成分(1種類の湿潤化合物またはかかる化 合物の混合物のいずれを用いても)は、臨界指示温度より高い有用な温度でなく 、ほぼ臨界指示温度でマイクロポーラス膜を確実に濡らす量を用いる。第3に、 変更成分(1種類の変更化合物またはかかる化合物の混合物のいずれを用いても )の凝固点は、臨界指示温度より低い温度でなくてはならない。第4に、変更成 分(1種類の変更化合物またはかかる化合物の混合物のいずれを用いても)は、 所望の用途について臨界指示温度に対して装置の指示温度を調整する量を用いる 。実際には、これらの成分の添加順は問題ではない。 通常、少なくとも約50wt-%の主有機成分を指示組成物に用いる。 指示組成物の好ましくは少なくとも約70wt-%(より好ましくは少なくとも約 80wt-%)であって、約98wt-%以下が主有機成分である。通常、少なくとも 約1wt-%の湿潤成分を指示組成物中で用いる。指示組成物の好ましくは少なく とも約30wt-%であって、約20wt-%以下(より好ましくは、約15wt-%以 下、最も好ましくは約10wt-%以下)が湿潤成分である。通常、少なくとも約 1wt-%の変更成分を指示組成物中で用いる。指示組成物の好ましくは少なくと も約10wt-%であって、約40wt-%以下(より好ましくは、約30wt-%以下 )が変更成分である。変更成分中に水を用いる場合は、約10wt-%以下の水を 用いる。好ましい指示組成物において、水は約1wt-%未満である(意図的に添 加したものであろうと、組成物の吸水性成分により吸収されたものであろうと) 。重量パーセントはすべて、指示組成物の全量のパーセントに対するものである 。 これらの成分の所望の比率は所望の臨界温度に依存している。さらに、任意の 3成分の比率を変えて、様々な臨界温度を得ることができる。これは、多少の実 験を行えば容易に求めることができる。例えば、−0.5℃の臨界温度で動作す る指示装置については、指示組成物には、1,4−ブタンジオール(主有機成分 )約81wt-%、プロピレングリコール(変更成分)約14wt-%およびイソプロ パノール(湿潤成分)約5wt-%が含まれる。3.0℃の臨界温度で動作する指 示装置については、指示組成物には、1,4−ブタンジオール約85wt-%、プ ロピレングリコール約10wt-%およびイソプロパノール約5wt-%が含まれる。 −5.0℃の臨界温度で動作する指示装置については、指示組成物には、1,4 −ブタンジオール約75wt-%、プロピレングリコール約20wt-%およびイソプ ロパノール約5wt-%が含まれる。 他の材料(好ましくは、指示組成物に可溶なもの)を添加して、凝 固点を制御および/または溶液の粘度を変えることができる。流動化抑制剤(im mobilizing agent)を添加して拡散速度および/または構造(build)粘度を制 御することができる。例えば、増粘剤および粘着性付与剤のような流動化抑制剤 を添加して、指示組成物の粘度を増大したり、ゲルまでも形成したりすることが できる。ゲルは、装置のパウチに容易に施すことができ、パウチシールに不具合 が生じても漏れが少ないため望ましい。このような増粘剤および粘着性付与剤と しては、変性セルロース;澱粉;プロテイン;アクリレート類、アクリルアミド 類、ビニルピロリジン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン等のようなエ チレン化不飽和モノマーから調整されるポリマー;ポリウレタン類;ヒュームド シリカ(Degussa AG(フランクフルト、ドイツ)から「AEROSIL」ま たはCabot Corp.(Tuscosa、イリノイ州)から「Cab-O-Sil M5」という 商品名で入手可能なもの等);および粘土が例示される。その他の流動化抑制剤 としては、クラフト吸取紙(James River Corp.(リッチモンド、バージニ ア州)から「VERIGOD」という商品名で入手可能な吸取紙)、スポンジま たはフロックド多孔質材料およびポリプロピレン不織布(Minnesota Mining a nd Manufacturing Company(St.Paul、ミネソタ州)から「THINSUL ATE」という商品名で入手可能)のような織布または不織布天然または合成材 料から作成された繊維材料のような流動化抑制マトリクス;ペーパータオルのよ うな空気含有(air laid)ウェブ;および不織布疎水性材料(Whatman(Maids tone、イギリス)より入手可能な濾紙)が挙げられる。 核生成剤を添加して、急冷を防ぎ、再現性を改善することができる(ただし、 これは必要ではないと考えられる)。このような核生成剤としては、AgI、シ リカ、ヒュームドシリカ、磨りガラスまたは粗 いトポロジーをもつ表面積の広い他の材料が例示される。 本発明の指示装置は比較的容易に作成される。一般に、指示組成物に雰囲気か ら吸収された大量の水が含まれないよう注意を払う必要があるだけである。この 標準的な操作技術は、当業者に知られている。指示組成物を調製したら、通常、 ピペットまたはマイクロシリンジを介して所望の容器に入れる。気泡を排除する 方法で充填するのが好ましい。ただし、これは必要条件ではない。容器を完全に 封止すると、その装置は使用準備完了となる。 上述した通り、容器は、図1−4に示すように、様々な形状および大きさにす ることができる。ただ一つの必要条件は、指示組成物とマイクロポーラス膜を動 作前に接触させなければならないことである。このように、指示装置には、製造 場所から使用場所への輸送中に動作しないよう分割された区画を含める。例えば 、指示組成物は、指示組成物には浸透しない易壊(rupturable)容器に入れる。 好ましい易壊容器は、ポリマー材料より形成され、熱または接着剤により封止で きるものである。指示組成物を使う前には、易壊容器を、通常、手による圧力で 壊し、指示組成物およびマイクロポーラス膜を接触させる。 接着剤を用いて様々な成分を基材に接合したり、または指示装置を基材へ固定 するとき、接着剤は、例えば、シリコーンベースの接着剤、例えば、ポリシロキ サン、アクリルベースの接着剤、例えば、イソオクチルアクリレート/アクリル 酸コポリマー、ゴムベースの接着剤、例えば、スチレン−イソプレン−スチレン ブロックコポリマー、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、お よびニトリルゴム、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンおよびこれらの混合 物のような感圧接着剤が好ましい。感圧接着剤は当業者によく知られている。フ ォーム接着剤および両面テープ(Minnesota Mining and Manufacturing Company(St.Paul、ミネソタ州)から市販されている「957 9」テープまたは「409」カーペットテープなど)も有用である。エポキシ類、シ リコーン類、シアノアクリレート類等のような硬化性接着剤もまた有用である。 ホットメルトおよび硬化性ホットメルト接着剤もまた適している。接着剤を選ぶ ときに重要なのは、組成物が接着剤を溶かしたり、軟化させたりして、接合不具 合とならないようにすることである。 指示装置は接着剤を介して製品に付けてもよい。例えば、その装置を、小瓶、 缶、広口瓶、ボール箱または箱の上下または脇に接着することができる。グラフ ィックスを付けてカスタマイズして、容器の前または後ろに目視窓をつけて検査 できるようにすることができる。例えば、マイクロポーラス膜のような指示装置 の内側に単語、語句またはグラフィックを刻印すると、これらは、膜の不透明性 により不明瞭である。臨界温度に達すると、膜は透明(または少なくとも半透明 )になり、単語、語句またはグラフィックが見えるようになる。この代わりに、 着色剤を装置に組み込むと、マイクロポーラス膜の色が変わり、臨界温度に達し たことを指示する。単語、語句またはメッセージを、動作する前に読めるよう膜 に刻印することができる。動作の際、指示組成物に印刷したメッセージと同色の 着色剤が含有されている場合、メッセージは現れない。 指示装置は、瞬間(flash)冷凍食品(鶏肉など)、塗料、水ベースの接着剤 、日用品、作物、薬剤または水ベースの化学薬品のための表示器として用いると 有用である。製品が望ましくない低い温度にさらされるとき指示するのに用いる ことができる。例えば、新鮮な鶏肉または冷凍肉のように、温度を冷たく保つも のの製品が凍るほどには冷たくしないのが重要な食品工業の表示器として有用で ある。温度を約 +5℃に保たなければならない製薬および医薬にも有用である。例えば、5℃で 、ワクチンは1年安定であるが、約0℃の温度にさらすと、ワクチンの信頼性に は疑問がわく。 本発明の目的および利点について、以下の実施例によりさらに説明するが、こ れらの実施例に挙げられた特定の材料および量ならびに他の条件や詳細は、不当 に本発明を制限するとは解釈されないものとする。そこに述べたまたは明記した 以外の材料はすべて市販されている。 実施例 指示温度の測定 指示組成物を試験するために、本発明の装置を作成し、水浴において所望の温 度で試験した。装置を、試験の前、デシケータに1時間保持する状態に置いた。 組成物が膜の孔に浸透して、透明となる温度を測定するために、温度を±0. 1℃制御できる水浴(Neslab Instruments(Newington、ニューハンプシャー 州)からNESLAB RTE-111として市販されているもの)を用いた。温度 を所望の試験温度に設定して、試料を試験する前30分間平衡にした。試料をク リップで留めて完全に浴中に浸した。それを浴中で30分間保ち、マイクロポー ラス膜の透明度に何らかの変化が生じたかどうか調べた。装置が動作されていな かった場合には、温度を1℃下げ、30分間保持した。動作するまでこの操作を 繰り返した。最低3個の試料を試験し、平均をとった。通常、5個の試料を用い た。 指示装置の膜は、臨界温度で不透明から透明に変化し、染料がある場合には、 膜はその染料の色に変わる。 濡れ試験 指示組成物中の成分の効用を測定するために、Minnesota Mining and Manu facturing Company(St.Paul、ミネソタ州)から「油分追い出し(oil-out )」ポリプロピレンマイクロポーラス膜として入手可能なマイクロポーラス膜を 用いて試験を行い、湿潤および非湿潤特性を調べた。試験は室温で行った。 試験1:マイクロポーラス膜の一部を2.5cm平方に切り取った。膜をベンチ トップに置いた。成分の0.33ml試料をマイクロシリンジを介して膜に堆積 した。マイクロポーラス膜が5−10分間で透明になった場合、成分は湿潤成分 とみなされた。膜がこの時間の間隔で透明にならなかった場合、成分は主有機成 分または変更成分とみなされた。室温(22−25℃)で固体の成分について、 その成分が液体になるまで暖め、凝固点(すなわち、融点)をちょうど超える温 度で膜を維持した以外は、正確に同じ手順を実行した。 試験2:成分が膜を濡らすと観察された場合、成分を、以下の実施例1に記載し た通りに作成した指示装置に入れた。成分の効果は、透明バリア層によりカバー された膜の変化を見ることによって容易に観察された。マイクロポーラス膜が5 −10分間で透明になった場合、成分は湿潤成分とみなされた。膜がこの時間の 間隔で透明にならなかった場合、成分は主有機成分または変更成分とみなされた 。室温(22−25℃)で固体の成分について、その成分が液体になるまで暖め 、同じくこの高温に保持された指示装置のリザーバに堆積した以外は、正確に同 じ手順を実行した。 試験3:成分が試験1および2の両方に合格した(すなわち、膜を濡らした)場 合、指示組成物においてそれを湿潤成分として用いた。いくつかの適した指示溶 液を表2に示す。指示組成物を作成し、マイク ロシリンジを介して実施例1に記載した通りに作成した装置中に堆積した。その 装置の臨界温度を試験するために、温度−15℃の冷凍庫に入れた。30分の間 隔で確認して、指示組成物がマイクロポーラス膜を濡らしたかどうか(透明にし たかどうか)、そして液体よりは固体であったかどうか調べた。 実施例1 本実施例は、レセプタクルがマイクロポーラスフィルムの2層の間に形成され た本発明の装置の作成について説明する。この構造体は、図1に示したものと類 似している。 1)マイクロポーラス膜のバリア層への接着 Minnesota Mining and Manufacturing Company(St.Paul、ミネソタ州 )から「油分追い出し」マイクロポーラス膜として市販されているマイクロポー ラスポリプロピレン膜片を、約2.5cm×約305cmに切断した。「ACL AR RX160」0.015mmの層、低密度ポリエチレン0.018mmの層、 ポリエチレンテレフタレート0.012mmの層および低密度ポリエチレン0. 064mmの層からなるGeorgia Packaging,Inc,(Columbus、ジョージア州) から「MIL SPECB22191、タイプ1、クラス2」という商品名で入手可能 なバリア層材料片を約2.8cm×約33cmに切断した。マイクロポーラス膜 を実験室のヒートシーラー(Sentinel Corp.(Hyannis、マサチューセッツ 州)からSentinel Heat Sealerという商品名で市販されているもの)の下顎 に置いた。バリアフィルムを、膜がバリアフィルムの端から約0.63cmとな るようにマイクロポーラス膜の上に置き、シーラーを動作させた。設定は、12 1.1℃±2.8℃、0.28MP a、2秒の休止時間であった。 2)パウチの作成 ヒートシーラーを高い温度、221.1℃±2.8℃、0.28MPa、2秒 の休止時間に調整した。工程1に記載した通りに作成された2片(図1の層14 および15として図示)を、向き合うようにして膜側に置いた。バリア層(図1 の層12および13として図示)は、パウチの外側を形成した。これをヒートシ ールして約0.63cm幅の片を形成し、パウチのベースを形成した。この片を 約3.8cm×約3.8cm平方に切断した。各平方の2辺を一端を開けたまま にしてヒートシールした。 この開いた部分の端を、各端から約0.63cmヒートシールして、シールさ れてない各パウチの一端の中心部に沿って約2.5cm部分を作った。 3)パウチの充填 工程2)と同一の熱設定を用い、所望の指示混合物約0.3cm3を用い、パ ウチから気泡をすべて取り除くよう注意しながら、パウチに所望の指示組成物を 充填した。パウチ上部を工程2)と同様にヒートシールした。これで装置を試験 する(上述した通り)、または感圧接着剤(Minnesota Mining and Manufact uring Company(St.Paul、ミネソタ州)から製品番号467で市販されてい る)を用いて容器に配置する準備が整った。 4)指示組成物 表1の化合物を示した重量割合で組み合わせて以下の指示組成物を調製した。 中には非常に吸湿性のものもある各成分を、窒素雰囲気下でモレキュラーシーブ と共に封止された容器に保管した。組成物はすべて空気中で調製してから窒素で パージした。各組成物は、Aldrich Chemical Co.(ミルウォーキー、ウィス コンシン州)製のEuroglaucine染料0.1グラムを含有しており、1,4−ブ タンジオール(純度99%、水0.35%)、1,2−プロパンジオール(純度 99%)、トリエチレングリコール(純度99%)およびジエチレングリコール (純度99%)は、Aldrich Chemical Co.(ミルウォーキー、ウィスコンシ ン州)より入手し、イソプロパノール(試薬等級、純度99.7%)は、EM Science(Gibbstown、ニュージャージー州)より入手し、グリセロール(純度 99.5%、水0.5%)はMallinckrodt Baker,Inc.(St.Louis、ミズ ーリ州)より入手し、エチレングリコール(純度99.991%、水0.009 %)およびメチルエチルケトン(純度99,7%、水0.02%)はJT Bake r Inc.(Phillipsburg、ニュージャージー州)より入手した。各臨界温度は 10回の試験の平均である。それぞれ誤差は約1℃未満である。 実施例2 本実施例は、図2に示した装置の作成について説明する。バリア材料(図2に 28と図示)は、ポリエチレンテレフタレート(PE)の層、低密度ポリエチレ ン(LDPE)の層、アルミニウム箔の層、低密度ポリエチレン(LDPE)の 別の層およびGeorgia Packaging Inc.(Columbus、ジョージア州)から「 BN 48」という商品名で市販されているライナー低密度ポリエチレン(LLD PE)0.064mmの 層のラミネートである。この構造体において、ラミネートのLLDPE側は、装 置の内側に向いていて、PET側は外側である。 第2のバリア層(図2に22として図示)は、ポリ塩化ビニル(PVC)0. 19mmの層、LDPE0.051mmの層、「ACLAR Rx160」フルオロ ポリマー0.015mmの層およびTekni Plex Inc.(Somerville、ニュー ジャージー州)から「VPA 760」という商品名で市販されているLDPE0. 51mmの層の熱成形されたラミネートである。この構造体において、LDPE 側は、装置の内側に向いていて、PVC側は外側である。 実施例1に記載したマイクロポーラスポリプロピレン膜(図2に24として図 示)を直径1cmの円板に切断し、実施例1に記載した条件で第2のバリア材料 により形成されたリザーバ下部の周囲にヒートシールした。次に所望の指示組成 物を、リザーバ中に配置し、第1のバリア材料を上部の第2のバリア材料にヒー トシールした。 実施例3 本実施例は、指示組成物および装置に対する増粘剤の影響を示すものである。 3種類のそれぞれ異なる増粘剤濃度を有する指示組成物を調製し、膜を濡らした 時間を記録した。指示組成物には、1,4−ブタンジオール81%、1,2−プ ロパンジオール14%およびイソプロピルアルコール5%が含まれていた。これ に、Erioglaucine染料0.1グラムを加えた。この指示組成物は−0.4℃の 臨界指示温度を有している。この染料含有組成物100グラムに、Cabot Corp .(Tuscosa、イリノイ州)から「Cab-O-Sil M15」という商品名で市販さ れているヒュームドシリカをそれぞれ3.75グラム、2.5グラム、1.25 グラム加えた。これらの混合物を個々の広口瓶に入れ、窒素でパー ジして封止し、振とう機に一晩入れて組成物を攪拌した。 指示装置を実施例1に記載した通りに作成した。5個の装置のそれぞれに、各 濃度のシリカ、増粘させた指示組成物0.3mlを加えた。指示装置を一定の温 度の−2℃の浴に入れた。シリカを含有していないコントロール試料に行った通 りに、3.75wt-%シリカ試料は1時間で活性化し、2.5wt-%シリカ試料は 45分で活性化し、1.25wt-%シリカ試料は30分で活性化した。 実施例4 本実施例は、活性化に必要とされる湿潤成分および変更成分の最低量について 説明する。実施例1に記載した指示装置を用いた。各組成物の5つの試料を−3 ℃で30分間試験した。以下の各組成物にはEuroglaucine染料0.1グラムが 含まれていた。1,4−ブタンジオール98%、1,2−プロパンジオール1% およびイソプロパノール1%を含有する組成物については、どの試料も活性化し なかった。1,4−ブタンジオール97%、1,2−プロパンジオール2%およ びイソプロパノール1%を含有する組成物については、5つの試料のうち2つが 活性化した。1,4−ブタンジオール97%、1,2−プロパンジオール1%お よびイソプロパノール2%を含有する組成物については、5つの試料のうち5つ が活性化した。1,4−ブタンジオール98%、プロピレングリコール1%およ びイソプロパノール1%を含有する組成物については、5つの試料のうち5つが 活性化した。このように、1%の湿潤成分と1%の変更成分を含有する指示組成 物は、効果的な指示装置を作成することができる。 実施例5 本実施例は、比較的広い温度範囲にわたる様々な温度で活性化する指示装置を 提供することのできる3成分系について説明する。実施例1に記載した指示装置 を用いた。各組成物の10個の試料を試験した。以下の各組成物にはEuroglauc ine染料0.1グラムが含まれていた。試料を臨界温度より高い温度の低温浴に 入れ、温度を30分毎に1℃ずつ下げた。各試料が活性化する温度を記録した。 いずれか一つの組成物について、以下の表2に記録した臨界温度は10個の試料 の平均であった。 本発明を特定の好ましい実施形態に関して説明してきたが、本発明の概念を利 用した他の実施形態も本発明の範囲から逸脱することなく可能であると理解する ものとする。例えば、本発明のは、好ましい実施形態において開示された特定の 接着剤物品に限定されないものとする。本発明は、ここに記載した好ましい実施 形態に限定されず、請求 の範囲およびその等価物により定義される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 ショルツ,マシュー ティー. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133−3427, セントポール,ポスト オフィス ボック ス 33427

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. マイクロポーラス膜(a)、 臨界温度より高い凝固点を有し、前記臨界温度より少なくとも約30℃高い 温度で前記マイクロポーラス膜を自発的に濡らすことのない少なくとも1種類の 化合物を含む大半量の主有機成分(i)と、 前記臨界温度より低い凝固点を有する少なくとも1種類の化合物を含む変更 成分(ii)と、 前記臨界温度より低い凝固点を有し、ほぼ前記臨界温度で前記マイクロポー ラス膜を自発的に濡らすことのできる少なくとも1種類の化合物を含む湿潤成分 (iii)とを含む、 約10wt-%未満の水を含有する指示組成物(b)、および 前記マイクロポーラス膜および前記指示組成物を含有する手段(c)を含む指 示装置であって、 前記主有機成分、変更成分および湿潤成分は、前記臨界温度より高い温度で混 和液体であり、前記組成物が前記臨界温度より少なくとも約30℃高い温度で前 記マイクロポーラス膜を自発的に濡らすことのないような比率で存在するものの 、前記組成物の一部の固化の際にほぼ前記臨界温度でそれを濡らすことを特徴と する、 対象物が臨界温度にさらされたかどうかを指示する装置。 2.前記含有手段が、前記指示組成物への水蒸気の透過を妨げるバリア材料を 含む請求項1記載の指示装置。 3.約60分以下の応答時間を有する請求項1記載の指示装置。 4.約30分以下の応答時間を有する請求項3記載の指示装置。 5.モニターされる前記対象物の前記臨界温度の約±2℃以内で活 性化させることのできる請求項1記載の指示装置。 6.前記主有機成分は2種類の有機化合物の混合物である請求項1記載の指示 装置。 7.前記主有機成分、変更成分および湿潤成分は、前記組成物が前記臨界温度 より少なくとも約45℃高い温度で前記マイクロポーラス膜を自発的に濡らすこ とのないような比率で存在する請求項1記載の指示装置。 8.前記マイクロポーラス膜は、ポリオレフィン、ポリスルホン、ポリテトラ フルオロエチレン、ポリアミド、ポリエステル、セルロース誘導体およびこれら の組み合わせからなる群より選択される材料を含む請求項7記載の指示装置。 9.前記マイクロポーラス膜はポリオレフィンを含む請求項8記載の指示装置 。 10.前記変更成分は、前記指示組成物の全量に対して約1wt-%未満の量の 水を含む請求項1記載の指示装置。 11.前記指示組成物はさらに着色剤を含む請求項1記載の指示装置。 12.前記主有機成分は多官能性アルコールを含む請求項1記載の指示装置。 13.前記変更成分は多官能性アルコールを含む請求項12記載の指示装置。 14.前記湿潤成分は(C1−C8)アルコールを含む請求項12記載の指示装 置。 15.前記湿潤成分は、23℃で約50センチポイズ未満の粘度を有する請求 項1記載の指示装置。 16.前記湿潤成分は、約2000未満の重量平均分子量を有する プロピレングリコール、(C1−C8)アルコール、(C2−C8)ケトン、(C2 −C8)エーテル、(C5−C18)アルカン、ハロゲン化(C5−C18)アルカン 、(C5−C18)アルケン、ハロゲン化(C5−C18)アルケン、(C1−C8)ア ミンおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される化合物を含む請求項1 記載の指示装置。 17. マイクロポーラス膜(a)、 臨界温度より高い凝固点を有し、前記臨界温度より少なくとも約30℃高い 温度で前記マイクロポーラス膜を自発的に濡らすことのない少なくとも1種類の 化合物を含む少なくとも約50wt-%の主有機成分(i)と、 前記臨界温度より低い凝固点を有する少なくとも1種類の化合物を含む約4 0wt-%以下の変更成分(ii)と、 前記臨界温度より低い凝固点を有し、ほぼ前記臨界温度で前記マイクロポー ラス膜を自発的に濡らすことのできる少なくとも1種類の化合物を含む約20wt -%以下の湿潤成分(iii)とを含む、 約1wt-%未満の水を含有する指示組成物(b)、および 前記マイクロポーラス膜および前記指示組成物を含有する手段(c)を含む指 示装置であって、 前記主有機成分、変更成分および湿潤成分は、前記臨界温度より高い温度で混 和液体であり、前記組成物が前記臨界温度より少なくとも約30℃高い温度で前 記マイクロポーラス膜を自発的に濡らすことのないような比率で存在するものの 、前記組成物の一部の固化の際にほぼ前記臨界温度でそれを自発的に濡らすこと を特徴とする、対象物が臨界温度にさらされたかどうかを指示する装置である。 18.約30分以下の応答時間を有する請求項17記載の指示装置。 19.モニターされる前記対象物の前記臨界温度の約±1℃以内で活性化させ ることのできる請求項18記載の指示装置。 20.前記マイクロポーラス膜および指示組成物を含有する前記手段は、フル オロポリマー、ポリオレフィン、ポリエステル、ハロゲン化ポリオレフィン、金 属化ポリエステル、金属箔およびこれらの組み合わせからなる群より選択される バリア材料を含む請求項17記載の指示装置。 21.前記マイクロポーラス膜および指示組成物を含有する前記手段は、熱成 形可能なバリア材料を含む請求項17記載の指示装置。 22.前記指示組成物は非多孔質ワッシャにより形成されたリザーバに含まれ る請求項17記載の指示装置。 23.前記主有機成分は多官能性アルコールを含む請求項17記載の指示装置 。 24.前記主有機成分は、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール 、2,3−ブタンジオール、1,3−プロパンジオールおよびトリエタノールア ミン、エチレングリコール、ジ(エチレングリコール)、グリセロール、トリプ ロピレングリコール、これらグリコール類のポリエトキシル化誘導体、ポリエチ レングリコール、エチレングリコールとプロピレングリコールのブロックコポリ マーおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される化合物を含む請求項2 3記載の指示装置。 25.前記変更成分は多官能性アルコールを含む請求項23記載の指示装置。 26.前記変更成分は、1,3−プロパンジオール、エチレングリコール、ジ (エチレングリコール)、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、グ リセロール、トリプロピレングリコール、これ らグリコール類のポリエトキシル化誘導体、ポリエチレングリコールおよびこれ らの組み合わせからなる群より選択される化合物を含む請求項25記載の指示装 置。 27.前記湿潤成分は、(C1−C8)アルコール、(C2−C8)ケトン、(C2 −C8)エーテル、(C5−C18)アルカン、ハロゲン化(C5−C18)アルカン 、(C5−C18)アルケン、ハロゲン化(C5−C18)アルケン、(C1−C8)ア ミンおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される化合物を含む請求項1 7記載の指示装置。 28.前記指示組成物がさらに流動化抑制剤を含む請求項17記載の指示装置 。 29. ポリオレフィンを含むマイクロポーラス膜(a)、 臨界温度より高い凝固点を有し、前記臨界温度より少なくとも約30℃高い 温度で前記マイクロポーラス膜を自発的に濡らすことのない少なくとも1種類の 多官能性アルコールを含む少なくとも約50wt-%の主有機成分(i)と、 前記臨界温度より低い凝固点を有する少なくとも1種類の多官能性アルコー ルを含む約40wt-%以下の変更成分(ii)と、 アルコール類、ケトン類、エーテル類、アルカン類、アルケン類、アミン類 およびこれらの組み合わせからなる群より選択され、前記臨界温度より低い凝固 点を有し、ほぼ前記臨界温度で前記マイクロポーラス膜を自発的に濡らすことの できる少なくとも1種類の化合物を含む約20wt-%以下の湿潤成分(iii)とを 含む、 約1wt-%未満の水を含有する指示組成物(b)、および 前記マイクロポーラス膜および前記指示組成物を含有し、前記指示 組成物に水蒸気が透過するのを妨げる手段(c)を含む指示装置であって、 前記主有機成分、変更成分および湿潤成分は、前記臨界温度より高い温度で混 和液体であり、前記組成物が前記臨界温度より少なくとも約30℃高い温度で前 記マイクロポーラス膜を自発的に濡らすことのないような比率で存在するものの 、前記組成物の一部の固化の際にほぼ前記臨界温度で自発的にそれを濡らすこと を特徴とする、対象物が臨界温度にさらされたかどうかを指示する装置。 30.約60分以下の応答時間を有し、モニターされる前記対象物の前記臨界 温度の約±2℃以内で活性化させることのできる請求項29記載の指示装置。
JP9518902A 1995-11-16 1996-10-31 温度指示装置 Pending JP2000500575A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/558,892 US5964181A (en) 1995-11-16 1995-11-16 Temperature indicating device
US08/558,892 1995-11-16
PCT/US1996/017652 WO1997018449A1 (en) 1995-11-16 1996-10-31 Temperature indicating device

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000500575A true JP2000500575A (ja) 2000-01-18

Family

ID=24231414

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9518902A Pending JP2000500575A (ja) 1995-11-16 1996-10-31 温度指示装置

Country Status (7)

Country Link
US (1) US5964181A (ja)
EP (1) EP0861427B1 (ja)
JP (1) JP2000500575A (ja)
AU (1) AU7668396A (ja)
BR (1) BR9611283A (ja)
DE (1) DE69620217T2 (ja)
WO (1) WO1997018449A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7624698B2 (en) 2005-11-07 2009-12-01 Temptime Corporation Freeze indicators suitable for mass production
JP2013537978A (ja) * 2010-09-23 2013-10-07 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー ガス状媒質の多孔質化学的インジケータ
JP2013540269A (ja) * 2010-09-30 2013-10-31 テンプタイム コーポレーション 凍結指示剤のための変色乳濁液

Families Citing this family (38)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6558628B1 (en) * 1999-03-05 2003-05-06 Specialty Silicone Products, Inc. Compartment cover, kit and method for forming the same
DE20000317U1 (de) * 2000-01-08 2001-06-07 Trender Lutz Vorrichtung zur bleibenden, dauerhaften Detektion und Darstellung einer Über-/Unterschreitung einer fest vorgegebenen Temperatur
DE60110808T2 (de) * 2000-08-23 2006-05-11 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Temperatursensibler polymer/polymer-komplex
US6698378B1 (en) 2000-09-12 2004-03-02 Sud-Chemie Inc. Irreversible humidity indicator cards
US6532720B2 (en) * 2000-12-15 2003-03-18 International Paper Company Packaging method using elastic memory foam as safety indicator for heat damage
US7770534B2 (en) * 2001-08-10 2010-08-10 Isadore Cooperman Changed condition indicator
US6694913B2 (en) * 2001-08-10 2004-02-24 Isadore Cooperman Changed condition indicator
WO2003052367A1 (en) * 2001-12-19 2003-06-26 Uriel Bachrach A device for monitoring a predetermined temperature
US7424455B2 (en) * 2002-09-17 2008-09-09 First Data Corporation Method and systems for providing merchant services with right-time creation and updating of merchant accounts
US6957623B2 (en) * 2004-03-09 2005-10-25 Guisinger Robert E Critical temperature indicator
US7097353B2 (en) * 2004-10-12 2006-08-29 Wieder Horst K Method and device for indicating temperature
US20060130735A1 (en) * 2004-12-16 2006-06-22 Beech Tree Sensors Llc Temperature sensor
US8077554B2 (en) 2005-04-29 2011-12-13 Ambrozy Rel S Stimulus indicating device employing polymer gels
US9182292B2 (en) 2005-04-29 2015-11-10 Prasidiux, Llc Stimulus indicating device employing polymer gels
US8166906B2 (en) 2005-04-29 2012-05-01 Ambrozy Rel S Stimulus indicating device employing polymer gels
WO2006119141A2 (en) * 2005-04-29 2006-11-09 Ambrozy Rel S Stimulus indication employing polymer gels
US20120032117A1 (en) 2005-04-29 2012-02-09 Ambrozy Rel S Stimulus indicating device employing polymer gels
US7940605B2 (en) * 2005-04-29 2011-05-10 Prasidiux, Llc Stimulus indicating device employing polymer gels
US20070058898A1 (en) * 2005-06-30 2007-03-15 Infoscitex Humidity sensor and method for monitoring moisture in concrete
US20070116402A1 (en) * 2005-06-30 2007-05-24 Infoscitex Corporation Humidity sensor and method for monitoring moisture in concrete
GB2464867B (en) * 2005-11-07 2010-07-14 Temptime Corp Freeze indicators suitable for mass production
EP1952110B1 (en) 2005-11-08 2015-05-20 Temptime Corporation Combination freeze indicators
US7571695B2 (en) 2006-11-06 2009-08-11 Temptime Corporation Freeze indicators, flexible freeze indicators and manufacturing methods
US20080184927A1 (en) * 2007-02-02 2008-08-07 Paul Phong Anh Pham Container cap for assuring quality
JP5415712B2 (ja) * 2008-04-24 2014-02-12 日本サーモスタット株式会社 感温インジケータ装置
CN103940527B (zh) * 2009-08-31 2017-07-11 泰坦公司 具有受控温度响应的冷冻指示剂
US8671871B2 (en) 2010-09-29 2014-03-18 Temptime Corporation Temperature-activated time-temperature indicator
GB2485420A (en) * 2010-11-15 2012-05-16 Pirtsemit Ltd Lower threshold temperature indicator device
JP2015529326A (ja) 2012-08-16 2015-10-05 テンプタイム コーポレーション 光散乱を利用した凍結インジケータおよびその作製方法
KR20140126552A (ko) * 2013-04-23 2014-10-31 인텔렉추얼디스커버리 주식회사 동결 표시기
DE102016005070A1 (de) 2016-04-27 2017-11-02 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Vorrichtung und Verfahren zur Temperaturüberwachung einer kryokonservierten biologischen Probe
DE102016005133A1 (de) 2016-04-27 2017-11-02 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Verfahren und Vorrichtung zur Temperaturüberwachung einer kryokonservierten biologischen Probe
DE102016005075A1 (de) * 2016-04-27 2017-11-02 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Verfahren und Vorrichtung zur Temperaturüberwachung einer kryokonservierten biologischen Probe
DE102017003171A1 (de) * 2017-03-31 2018-10-04 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Tieftemperatur-indikatormischung, vorrichtung und verfahren zur überwachung eines temperaturübergangs bei tiefen temperaturen
US11035740B1 (en) * 2017-07-31 2021-06-15 Prasidiux, Llc Stimulus indicating device employing thermoreversible amphiphilic gels
US11029240B2 (en) * 2018-10-12 2021-06-08 Aerosol Dynamics Inc. Wick moisture sensor for airborne particle condensational growth systems
US11241902B1 (en) 2020-09-17 2022-02-08 Temptime Corporation Environmental history monitor with positional displacement and security features
US11951761B2 (en) 2020-09-17 2024-04-09 Temptime Corporation Environmental history monitor with security features

Family Cites Families (41)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2460215A (en) * 1946-07-08 1949-01-25 Kenneth J Chase Telltale for frozen food packages
US2903188A (en) * 1956-04-02 1959-09-08 Leonard H Hutchinson Control of tropical cyclone formation
US2971852A (en) * 1956-07-23 1961-02-14 Schulein Joseph Temperature telltale
US3055759A (en) * 1959-04-13 1962-09-25 John C Busby Temperature indicators
US3177843A (en) * 1964-02-13 1965-04-13 Robert S Geocaris Frozen food indicator
US3414415A (en) * 1965-10-22 1968-12-03 Robert L. Broad Jr. Thaw indicator
US3545400A (en) * 1969-03-25 1970-12-08 Von L Smith Freeze and thaw indicator
US3702077A (en) * 1970-08-19 1972-11-07 Bela G Szabo Defrost evincing devices
US3826141A (en) * 1971-03-04 1974-07-30 Bio Medical Sciences Inc Temperature indicator
US3946612A (en) * 1971-03-04 1976-03-30 Bio-Medical Sciences, Inc. Temperature indicating compositions
BE791100A (fr) * 1971-11-11 1973-03-01 Bio Medical Sciences Inc Composition indicatrice de temperature
US3922917A (en) * 1973-08-31 1975-12-02 Becton Dickinson Co Disposable thermometer
US3958528A (en) * 1973-10-23 1976-05-25 Robert Hill Product thaw indicator
US3967579A (en) * 1975-10-29 1976-07-06 Stanton H. Kaye Telltale device
US4028944A (en) * 1975-10-31 1977-06-14 The Franklin Institute Device for recording temperature minimums
US4022149A (en) * 1976-02-06 1977-05-10 Lee Berger Thaw indicator
SE410229B (sv) * 1976-05-11 1979-10-01 Kockums Chem Vattenhaltig komposition med reglerad ph-forskjutning vid frysning, samt sett for dess framstellning
US4120818A (en) * 1976-08-10 1978-10-17 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army Irreversible warmup indicator
FR2361635A1 (fr) * 1976-08-13 1978-03-10 Thomson Csf Dispositif capable de detecter de facon durable un rechauffement passager d'un produit surgele
US4145918A (en) * 1976-09-07 1979-03-27 Akzona Incorporated Freeze-thaw indicator
US4163427A (en) * 1977-12-05 1979-08-07 Isadore Cooperman Freeze-thaw indicator apparatus
GB1549584A (en) * 1978-03-02 1979-08-08 Standard Telephones Cables Ltd Temperature responsive device
CH642177A5 (de) * 1979-07-13 1984-03-30 Thomas Allmendinger Verfahren zur ueberwachung der temperaturgeschichte eines gutes, indikator zur ausfuehrung des verfahrens und anwendung des verfahrens.
US4428321A (en) * 1981-11-16 1984-01-31 Minnesota Mining And Manufacturing Co. Thermally-activated time-temperature indicator
US4469452A (en) * 1982-04-14 1984-09-04 Whitman Medical Corporation Indicator system and means for irreversibly recording a temperature limit
GB2119511A (en) * 1982-04-28 1983-11-16 Luigi Bolla Sensor for signalling that a preselected temperature has been exceeded
JPS5917121A (ja) * 1982-07-21 1984-01-28 Kao Corp 温度記録用組成物
US4539256A (en) * 1982-09-09 1985-09-03 Minnesota Mining And Manufacturing Co. Microporous sheet material, method of making and articles made therewith
ES267379Y (es) * 1982-09-21 1983-10-16 "indicador irreversible de descongelacion a temperatura que se requiera".
US4457252A (en) * 1982-11-09 1984-07-03 Minnesota Mining And Manufacturing Company Critical temperature indicator
US4457253A (en) * 1982-11-09 1984-07-03 Minnesota Mining And Manufacturing Company Critical temperature indicator
JPS59175172A (ja) * 1983-03-23 1984-10-03 Nichicon Capacitor Ltd フオトカプラ装置
US4629330A (en) * 1985-03-14 1986-12-16 Moleculon Research Company Color-change indicator
US4726989A (en) * 1986-12-11 1988-02-23 Minnesota Mining And Manufacturing Microporous materials incorporating a nucleating agent and methods for making same
US4846095A (en) * 1987-10-02 1989-07-11 Minnesota Mining And Manufacturing Company Critical temperature indicating device
FR2625556A1 (fr) * 1988-01-05 1989-07-07 Guitteny Serge Dispositif pour indiquer qu'un produit congele ou surgele a ete conserve dans de bonnes conditions
US5119021A (en) * 1989-07-13 1992-06-02 Thermal Management, Inc. Method and apparatus for maintaining electrically operating device temperatures
US5120137A (en) * 1991-03-29 1992-06-09 Minnesota Mining And Manufacturing Company Time and temperature indicating device
US5111768A (en) * 1991-06-07 1992-05-12 Pymah Corporation Freeze indicator
AU6191094A (en) * 1993-05-18 1994-11-24 Sealed Air New Zealand Limited A temperature sensitive fluid indicator
US5667303A (en) * 1995-03-10 1997-09-16 Minnesota Mining And Manufacturing Company Time-temperature integrating indicator device

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7624698B2 (en) 2005-11-07 2009-12-01 Temptime Corporation Freeze indicators suitable for mass production
JP2013537978A (ja) * 2010-09-23 2013-10-07 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー ガス状媒質の多孔質化学的インジケータ
JP2013540269A (ja) * 2010-09-30 2013-10-31 テンプタイム コーポレーション 凍結指示剤のための変色乳濁液

Also Published As

Publication number Publication date
EP0861427B1 (en) 2002-03-27
BR9611283A (pt) 1999-01-26
DE69620217D1 (de) 2002-05-02
EP0861427A1 (en) 1998-09-02
AU7668396A (en) 1997-06-05
WO1997018449A1 (en) 1997-05-22
DE69620217T2 (de) 2002-10-31
US5964181A (en) 1999-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000500575A (ja) 温度指示装置
US4846095A (en) Critical temperature indicating device
US10514340B2 (en) Dual-function heat indicator and method of manufacture
AU2002329716B2 (en) Changed condition indicator
US4212153A (en) Time color indicator
US6084010A (en) Hot melt adhesive comprising an encapsulated ingredient
CN105136330B (zh) 时间温度指示装置及其制造方法
US20120079980A1 (en) Color-changing emulsions for freeze indicators
AU2011330895B2 (en) Lower threshold temperature indicator device
AU2002329716A1 (en) Changed condition indicator
US4189942A (en) Temperature indicating device using a pressure sensitive polyisobutylene adhesive seal
JP2003072857A (ja) 炭酸ガス検知用インキ組成物、これを用いた炭酸ガスインジケーター、炭酸ガスインジケーターを配置した包装体、及びこれを用いたピンホールの検知方法
JPS62259059A (ja) 酸素インジケ−タ−
CA2236032A1 (en) Temperature indicating device
JPH05128901A (ja) 固体状の薄い化学発光装置
KR102415311B1 (ko) 온도변화 이력 표시기기
US20190242861A1 (en) Patterned chemical indicator
JP2003195763A (ja) 吸湿性を有するタックラベル