JP2000358390A - モータのサーボ制御装置 - Google Patents

モータのサーボ制御装置

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JP2000358390A
JP2000358390A JP11164724A JP16472499A JP2000358390A JP 2000358390 A JP2000358390 A JP 2000358390A JP 11164724 A JP11164724 A JP 11164724A JP 16472499 A JP16472499 A JP 16472499A JP 2000358390 A JP2000358390 A JP 2000358390A
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servo
speed
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control
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Shoji Maruyama
昌二 丸山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モータの負荷の変動に対して迅速にかつ安定
してサーボ定数を設定できるモータのサーボ制御装置を
提供する。 【構成】 複数のモータを制御するモータのサーボ制御
装置において、モータをそれぞれ駆動する各モータユニ
ットと、各モータユニットをデジタル的に制御するデジ
タル制御手段とを有し、デジタル制御手段は、目標速度
を設定する目標速度設定手段と、各モータユニットにお
いて生成され送信された、各モータの回転速度に応じた
回転信号を受信する回転信号受信手段と、目標速度設定
手段からの目標速度と回転信号受信手段で受信した回転
信号との速度差を演算し速度差信号を発生する演算手段
と、演算手段で発生した速度差信号にサーボ定数を付与
するサーボ定数設定手段と、サーボ定数設定手段によっ
て得られた出力からPWMパルス信号を生成するPWM
パルス生成手段と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータのサ−ボ制御装
置に関し、特に、画像形成装置で用いる複数の駆動モー
タをサーボ制御するのに適したモータのサーボ制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】図8、図9は複数のモータのサーボ制御
をマイコンによって行う従来例の回路ブロック図であ
り、このうち、図8は1つのマイコン300に同じ構成
の複数のモータユニット301が接続された回路全体を
示すブロック図であり、図9は、それらのうちの1つの
モータユニット301の内部回路構成を示すブロック図
である。
【0003】以下に、従来例のモータのサーボ制御につ
いて説明する。図8、図9において、300はマイコ
ン、301はモータユニット、302は制御IC、30
3は三相モータ、304はロータが備える主極の位置を
検知する3つのセンサを備えるホール素子、305はロ
ータに着磁されたパターンを検出し、モータの1回転あ
たり36パルスを出力するFGセンサ、306は発振
器、307は電流検出抵抗、308は制御部、309は
ドライバ部、310は電流リミッタ検出部、311は速
度制御部、312は分周器、313は積分アンプ、31
4〜317は積分フィルタである抵抗とコンデンサ、3
18はマイコン300からモータの駆動/停止を行うた
めの制御信号、319はモータが所定の回転数に到達し
たときにアクティブとなるレディ信号である。
【0004】次に、前述の回路の動作について説明す
る。画像形成装置の制御を司るマイコン300より、信
号線318を介して、モータ駆動指示がなされると、制
御部308はホール素子304によって、モータ303
のロータの主極の位置を検知し、所望の回転方向にモー
タが回転するように三相の励磁パターンを作成し、ドラ
イバ部309へ励磁信号を送信する。ドライバ部309
は励磁信号に基づき、出力トランジスタ(図示せず)を
駆動させて、モータのコイルに対し、所望の励磁が形成
するように電流方向を切り替える。一方、モータ303
のロータが回転すると、FGセンサ305によって所定
のパルスが発生し、速度制御部311へ送られる。速度
制御部311では発振器306と分周器312によって
作られた基準クロックと、FGセンサ305で検出した
パルスを比較し、その差を出力する。
【0005】なお、基準クロックは、モータの目標回転
数になるように設定される。つまり、FGパルスがモー
タ1回転数あたり30パルス出力するとき、モータを6
00rpmで回転するには、(600/60)×30=
300Hzの基準クロックを与えればよい。
【0006】速度制御部311によって得られた目標速
度との差は、積分アンプ313によって積分され、ドラ
イバ部309に送られる。このとき、314〜317の
抵抗およびコンデンサによって、ゲインおよび位相補償
値が決定する。これらの定数をサーボ定数と称してい
る。
【0007】また、従来の画像形成装置が備えるモータ
のドライバ部309は、バイポーラ型トランジスタが用
いられており、このドライバ部の損失が大きく、放熱板
が備えられている。さらに、上記損失による発熱をでき
るだけ軽減するために、モータの効率を上げて、できる
だけ少ない電力で所望のパワーを出さなければならな
い。そこで、モータ303は効率のよいアウターロータ
式のDCブラシレスモータが用いられる。
【0008】前述のように、従来例の回路構成では、マ
イコン300からモータユニット301へSTOP/S
TART(停止/起動)信号のみを与えて、モータを制
御しており、モータユニット内部でサーボ制御ループを
構成していた。このことは、従来のマイコン300の処
理能力に限界があり、モータユニット301内でサーボ
制御する必要があったからである。マイコンあるいはD
SP(ディジタルシグナルプロセッサ)の処理能力が向
上するにつれて、モータのサーボ制御をマイコンあるい
はDSPによってディジタル制御することが可能になっ
てきた。また、DSPの処理能力の向上により、複数の
モータを独立してサーボ制御することが可能となってき
た。
【0009】この結果、前述した従来例の回路構成に代
えて、DSPを用いてモータをサーボ制御する回路が考
えられる。以下に、通常考えられるそのような回路例を
説明する。図10、図11は、通常考えられるモータの
サーボ制御回路を示す図であり、このうち、図10は、
1つのDSPに複数のモータユニットが接続された回路
全体を示すブロック図であり、図11は、それらのうち
の1つのモータユニットの内部回路構成を示すブロック
図である。
【0010】図10、図11において、501はDSP
であり、502は駆動回路を含むモータユニットであ
り、DSP501は6つのモータ505を制御するよう
になっている。504はドライバ、505は三相DCブ
ラシレスモータ、401はドライバ504のN−chM
OSのゲート電圧を生成するチャージポンプ回路、40
2〜407はプリドライバ回路、408〜413は励磁
切り換え信号、414は電流センス信号、415〜41
7はホールセンサ信号、418はMRセンサ信号、41
9〜421はホールセンサアンプ、422はMRセンサ
アンプ、515〜520はドライバ部であるN−chM
OSトランジスタ、521は電流検出用抵抗、522は
モータのU相コイルに接続するU相出力、523はV相
コイルに接続するV相出力、524はW相コイルに接続
するW相出力、525〜527はホールセンサ、528
はMRセンサ、532は画像形成装置の制御CPU(図
示せず)とコミュニケーションを行うためのシリアル通
信バスである。
【0011】次に、このモータのサーボ制御回路の動作
について説明する。先ず、不図示のCPUよりシリアル
通信線532を介し、モータ駆動コマンドが発行される
と、DSP501はホールセンサ525〜527によっ
て検出したロータ位置をホールセンサ信号415〜41
7によって認識し、所望の回転となるように切り換えタ
イミングを決定するとともに、切り換え信号408〜4
13を用いて所望の回転方向および所望の電流をモータ
コイルに流すように制御する。
【0012】つまり、所望の回転方向となるようにN−
chMOSトランジスタ515〜520を切り換え制御
するとともに、所望の電流をコイルに流すようにN−c
hMOSトランジスタ515、517、519をPWM
スイッチングする。このとき、515、517、519
のN−chMOSのトランジスタのゲート電圧は、チャ
ージポンプ回路401によって、Vcc+10Vに昇圧
される。
【0013】例えば、DSP501がホールセンサ52
5〜527およびホールセンサアンプ419〜421に
よって増幅されたホールセンサ信号415、416、4
17によって、モータのロータ位置を認識し、所望の回
転方向となるようにU相522からW相523への電流
方向への切り換えを行う場合、プリドライバ402〜4
07は、N−chMOSトランジスタ515をON、ト
ランジスタ518をONさせ、トランジスタ516、5
17、519、520をOFFさせる。その結果、電流
経路は、Vccからトランジスタ515を介し、U相出
力522、V相出力523を経由して、トランジスタ5
18を介し、電流検出抵抗521へ流れ、所定のコイル
に磁力が発生する。このとき、DSP501より与えら
れるPWM信号は切り換え信号408と合成され、プリ
ドライバ402によって、N−chMOSトランジスタ
515をPWM制御させる。
【0014】したがって、U相からV相への電流は、P
WM信号によって規定されたONデューティの電流が流
れる。このように、モータは、ロータが所定方向に回転
するように、U、V、W相への電流が切り換えられる励
磁切り換え制御がなされ、主極マグネット(図示せず)
とコイルの電磁相互作用によってトルクを発生する。
【0015】モータが上記のような励磁切り換え制御さ
れ、ロータが回転すると、あらかじめ備えたMRセンサ
用着磁パターンをMRセンサ528が検出し、1回転に
360パルスのパルスを出力する。つまり、モータの回
転数に応じた周波数の信号が得られ、アンプ422を経
由して、MRセンサ信号418として、DSP501へ
入力される。
【0016】DSP501は、MRセンサ信号418の
パルス間隔を計測し、モータの速度(rad/s)を求
め、目標制御速度と比較し、PIフィルタ(図示せ
ず)、ゲイン付加演算(図示せず)を行って、PWMパ
ルス幅を導き、これを切り換え信号408、410、4
12に合成させて、モータコイルへ流す電流をコンロー
ルし、目標速度でモータが回転するようにサーボ制御を
行う。
【0017】このように、DSP501はPWM信号を
生成し、切り換え信号に合成させることによって、出力
段のN−chMOSトランジスタをスイッチングして、
所望の回転数でモータが回転するようにサーボ制御を行
う。一方、ホールセンサ525〜527で主極位置を検
出し、ホールセンサ信号415〜417によって、所望
の回転方向でロータが回転するように、切り換え制御を
行う。また、モータに流れる電流を電流検出抵抗521
で検出し、所定以上の電流が流れた場合は、電流制限を
かけるような保護手段を備える。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】図8、図9を参照して
説明した従来例のモータのサーボ制御装置では、マイコ
ンが各駆動モータの駆動および停止制御を行うととも
に、駆動モータはサーボ制御ICを備えて、モータユニ
ット内でサーボ制御が行われる。つまり、フィードバッ
クループはモータユニット内でクローズされている。ま
た、各モータのサーボ制御の安定性は、回路の積分アン
プに接続する抵抗およびコンデンサの定数、つまりサー
ボ定数によって決まる。つまり、これらのサーボ定数
は、負荷のイナーシャおよび負荷トルクを考慮したと
き、あらゆる条件下においても最も安定して精度よくモ
ータが回転するように定数を設定する必要があった。
【0019】その結果、前述した従来例のモータのサー
ボ制御装置を、例えば、トナーおよび感光ドラムを一体
としたカートリッジ構成を有する電子写真方式のカラー
画像形成装置の各種駆動手段として用いる場合には、ト
ナー容量の違いや、トナー種類の違い、またはカートリ
ッジの違いによって、感光ドラムを駆動する駆動モータ
の負荷イナーシャやトルクが大きく変わる場合において
は、すべての条件において安定したサーボ制御ができな
いといった課題があった。
【0020】また、カラー画像形成装置において、画像
の光沢性を上げるために、光沢印字モードにおいては、
通常の記録紙搬送速度よりも下げた速度で記録紙を搬送
して、定着器を通過する時間を長くし、トナー融着を上
げるモードを備えている。このため、各駆動モータは、
複数の速度で制御しなければならず、特に速度制御範囲
が大きい場合は、サーボ定数1系統ではすべての速度に
対し、安定したサーボ制御ができないといった課題があ
った。
【0021】この課題を改善するための1つの方法とし
て、積分アンプを複数備え、条件に応じてアンプを切換
えるようなものもあったが、コストが大幅にアップする
といった課題があった。
【0022】また、一般的にサーボモータの速度検出手
段はモータに備えられている。つまり、モータのロータ
の回転精度および安定性を上げることを目的として備え
られている。
【0023】このようなモータを用いた画像形成装置に
おいて、例えば負荷変動に伴う回転変動がドラム軸に発
生した場合、その回転変動をモータのサーボ制御によっ
て、補正できればドラム軸の回転変動は低減でき、画像
が良好になる。しかし、従来のモータはアウターロータ
式DCブラシレスモータであり、回転するロータの主極
のマグネットを備えているため、ロータのイナーシャが
大きい。したがって、ドラム駆動軸で発生した回転変動
は、ドラム駆動モータの駆動軸には伝達されにくくな
る。その結果、ドラム駆動モータのサーボ制御を精度よ
く行ったとしても、ドラムの回転ムラは改善できず、画
像劣化を低減できないといった課題があった。
【0024】また、DCブラシレスモータを用いずにス
テッピングモータを用いた画像形成装置がある。しか
し、ステッピングモータはDCブラシレスモータと比較
し効率が悪く、特にカラー画像形成装置にようにモータ
を複数備える装置においては、すべてをステッピングモ
ータで構成すると装置の電源負荷が大きくなって、装置
のトータルコストが大幅に上がるといった課題があるば
かりでなく、ステッピングモータはステップ駆動に伴う
振動が大きく、複数備えると装置稼働音が非常に大きく
なるといった課題があった。
【0025】DSPによって複数のモータがデジタルサ
ーボ制御する場合に、制御するモータが増えたときに各
モータごとの制御タイミングが重なると、モータのサー
ボ制御周期が一定とならないためモータの回転ムラを発
生させてしまうといった問題があった。
【0026】したがって、本発明の目的は、従来例のモ
ータのサーボ制御装置が有する欠点をなくし、モータを
モータの速度変化に対して迅速にかつ安定して対応させ
ることできるモータのサーボ制御装置を提供することに
ある。
【0027】また、本発明の他の目的は、従来例のモー
タのサーボ制御装置を改良するものとして通常考えられ
るサーボ制御装置に予想される諸欠点を生じさせないモ
ータのサーボ制御装置を提供することにある。
【0028】本発明のさらに他の目的は、デジタル制御
手段であるDSPによって複数のモータを一括制御する
ようにしたモータのサーボ制御装置を提供することにあ
る。
【0029】本発明のさらに他の目的は、前述の構成の
モータのサーボ制御装置を用いた画図形成装置を提供す
ることにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明は、複数のモータをサーボ制御するモータ
のサーボ制御装置において、複数のモータの回転速度に
応じた回転速度信号をそれぞれ発生する複数の回転速度
信号発生手段と、複数の回転速度信号発生手段からの回
転速度信号に応じて前記複数のモータのコイルに流す励
磁電流を決めるデジタル制御手段を備え、前記デジタル
制御手段は、目標速度を設定する目標速度設定手段と、
前記回転速度信号発生手段から回転速度を得る回転速度
演算手段と、前記目標速度設定手段からの目標速度と前
記回転速度演算手段からの回転速度との差にサーボ定数
を付与するサーボ演算手段を有し、前記サーボ演算手段
の結果からモータのコイルに供給する電流を決定するサ
ーボ制御手段を各モータ毎に備えると共に、各モータ毎
に備えたサーボ制御手段の制御タイミングをコントロー
ルするタイミング制御手段を有することを特徴とするモ
ータのサーボ制御装置を採用するものである。
【0031】また、本発明は、前述の構成に加えて、モ
ータの起動からモータが所定速度に達するまでの時間を
計測する手段と、その結果からモータのサーボ定数を算
出する手段と、前記算出したサーボ定数を設定してサー
ボ制御を行うか否かを判定するサーボ定数設定判定手段
を有することを特徴とするモータのサーボ制御装置を採
用するものである。
【0032】さらに、本発明は、画像形成装置に前述の
モータのサーボ制御装置を用いるものである。
【0033】
【実施例】本発明のモータのサーボ制御装置の説明に先
立って、本発明のモータのサーボ制御装置を適用するの
に適した画像形成装置を説明する。
【0034】図1は画像形成装置の構成を示す概略図で
ある。図1において、201は画像形成装置、202は
用紙カセット、203は給紙ローラ、204は静電ベル
ト駆動ローラ、205は静電ベルト、206はイエロー
用感光ドラム、207はマゼンタ用感光ドラム、208
はシアン用感光ドラム、209はブラック感光ドラム、
210はイエロー用転写ローラ、211はマゼンタ用転
写ローラ、212はシアン用転写ローラ、213はブラ
ック用転写ローラ、214はイエローカートリッジ、2
15はマゼンタカートリッジ、216はシアンカートリ
ッジ、217はブラックカートリッジ、218はイエロ
ー用光学ユニット、219はマゼンタ用光学ユニット、
220はシアン用光学ユニット、221はブラック用光
学ユニット、222は定着ローラ、223は紙パスであ
る。
【0035】画像形成装置は、ホストコンピュータ(図
示せず)からの指示に基づいて電子写真プロセスを用
い、用紙上に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
の画像を重ねて転写させる。また用紙ローラ203は給
紙モータ、静電ベルトはベルトモータ、感光ドラムは各
色ごとのドラムモータ、定着ローラは定着モータによっ
て駆動され、モータの駆動/停止は、画像形成装置内に
備えるサーボ制御装置によって制御される。
【0036】図2、図3は、本発明のモータのサーボ制
御装置を示した図であり、図2は、1つのDSPに図1
に示す画像形成装置の6つのモータユニットが接続され
た回路全体を示すブロック図であり、図3は、1つのモ
ータユニットの内部回路構成としてイエロー用感光ドラ
ムモータ5051 を備えたモータユニット502を示す
ブロック図である。
【0037】図2、図3において、501はデジタル制
御装置であるDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)
であり、このDSP501は積和演算を迅速に行うこと
ができるものである。502は駆動回路(プリドライ
バ、ドライバ)を含む同じ構成からなるモータユニット
であり、上から、イエロー用感光ドラムモータ5051
を備えたモータユニット、マゼンタ用感光ドラムモータ
5052 を備えたモータユニット、シアン用感光ドラム
モータ5053 を備えたモータユニット、ブラック用感
光ドラムモータ5054 を備えたモータユニット、ベル
ト用モータ505 5 を備えたモータユニット、定着用モ
ータ5056 を備えたモータユニットの順になってい
る。なお、給紙ローラ203はステッピングモータによ
って駆動され、本発明のサーボ制御装置とは無関係であ
る。DSP501は6つのモータ5051 乃至5056
を制御するようになっている。これらのモータはイナー
シャが少なく、制御精度を向上できるインナーロータ式
のDCプラシレスモータが用いられる。503は後述の
論理回路および制御回路を有するプリドライバ、504
はドライバ、505は三相DCブラシレスモータ、50
6はレギュレータ、507はドライバ504のN−ch
MOSのゲート電圧を生成するチャージポンプ回路、5
08は、後述するDSP501からのPWM信号と切り
換え信号を合成する論理回路、509は論理回路からの
出力を昇圧する制御回路、510は電流リミッタ、51
1〜513はホールセンサアンプ、514はMRセンサ
アンプ、515〜520はドライバ部にあるN−chM
OSトランジスタ、521は電流検出用抵抗、522は
モータのU相コイルに接続するU相出力、523はV相
コイルに接続するV相出力、524はW相コイルに接続
するW相出力、525〜527はホールセンサ、528
はMRセンサ、529はDSPから出力されるモータ起
動信号(STOP/START信号)、530はDSP
から出力されるPWM信号、531はモータの速度検出
用MRセンサ信号である。前記論理回路はホールセンサ
525〜525からのホールセンサアンプ511〜51
3を介して切り換え信号とDSP501からのPWM信
号を合成するものであり、前記制御回路509は論理回
路508からの出力信号を昇圧して電流制御信号として
ドライバ504へ出力へ出力するものである。532は
画像形成装置の制御CPU(図示せず)とコミュニケー
ションを行うためのシリアル通信バスである。
【0038】次に、このモータのサーボ制御回路の動作
について説明する。先ず、CPUよりシリアル通信線5
32を介し、モータ駆動コマンドが発行されると、プリ
ドライバ503はホールセンサ525〜527によって
検出したロータ位置を認識し、所望の回転となるように
切り換えタイミングを決定するとともに、所望の回転方
向および所望の電流をモータコイルに流すように制御す
る。
【0039】つまり、所望の回転方向となるようにN−
chMOSトランジスタ515〜520を切り換え制御
するとともに、所望の電流をコイルに流すようにN−c
hMOSトランジスタ515、517、519をPWM
スイッチングする。このとき、515、517、519
のN−chMOSのトランジスタのゲート電圧は、チャ
ージポンプ回路507によって、Vcc+10Vに昇圧
される。
【0040】例えば、プリドライバ503がホールセン
サ525〜527およびホールセンサアンプ511〜5
13によって増幅されたホールセンサ信号によって、モ
ータのロータ位置を認識し、所望の回転方向となるよう
にU相522からW相523への電流方向への切り換え
を行う場合、プリドライバ503は、N−chMOSト
ランジスタ515をON、トランジスタ518をONさ
せ、トランジスタ516、517、519、520をO
FFさせる。その結果、電流経路は、Vccからトラン
ジスタ515を介し、U相出力522、V相出力523
を経由して、トランジスタ518を介し、電流検出抵抗
521へ流れ、所定のコイルに磁力が発生する。このと
き、DSP501より与えられるPWM信号530は切
り換え信号に合成され、プリドライバ503によって、
N−chMOSトランジスタ515をPWM制御させ
る。
【0041】したがって、U相からV相への電流は、P
WM信号によって規定されたONデューティの電流が流
れる。このように、モータは、ロータが所定方向に回転
するように、U、V、W相への電流が切り換えられる励
磁切り換え制御がなされ、主極マグネット(図示せず)
とコイルの電磁相互作用によってトルクを発生する。
【0042】モータが上記のような励磁切り換え制御さ
れ、ロータが回転すると、あらかじめ備えたMRセンサ
用着磁パターンをMRセンサ528が検出し、1回転に
360パルスのパルスを出力する。つまり、モータの回
転数に応じた周波数の信号が得られ、アンプ514を経
由して、MRセンサ信号531として、DSP501へ
入力される。
【0043】DSP501は、MRセンサ信号531の
パルス間隔を計測し、モータの速度(rad/s)を求
め、目標制御速度(変更可能な設定目標速度)と比較
し、PIフィルタ(図示せず)、ゲイン付加演算(図示
せず)を行って、PWMパルス幅を導き、PWM信号5
30としてプリドライバ503に送り、モータコイルへ
流す電流をコンロールし、目標速度でモータが回転する
ようにサーボ制御を行う。
【0044】このように、DSP501はPWM信号を
生成し、このPWM信号と切り換え信号を合成させるこ
とによって、出力段のN−chMOSトランジスタをス
イッチングして、所望の回転数でモータが回転するよう
にサーボ制御を行う。一方、ホールセンサ525〜52
7で主極位置を検出し、プリドライバ503はそれらの
ホールセンサ信号を用いて、所望の回転方向でロータが
回転するように、切り換え制御を行う。また、プリドラ
イバ503はモータに流れる電流を電流検出抵抗521
で検出し、所定以上の電流が流れた場合は、電流リミッ
タ510によって電流制限をかけるような保護手段を備
える。
【0045】図4はDSP501の内部構成を具体的に
示すもので、529は各モータユニット502に出力す
る6つのモータ起動信号であり、530は各モータユニ
ット502に出力する6つのPWM信号であり、531
は各モータユニット502から入力する6つのモータ速
度検出用MRセンサ信号である。
【0046】図4において、101、102は各モータ
に対する目標速度であり、6個のモータ5051 乃至5
056 に対し、独立した目標速度(rad/s)が設定
される。103はサーボ制御ループにおける目標速度選
択部、104は目標速度と実際のモータ速度の差を導く
演算点、105はサーボ制御ループにおけるPIフィル
タおよびPWM選択部である。106はモータ5051
に対するPIフィルタであり、そのうちの107はモー
タ5051 に対するPIフィルタ積分項定数であり、1
08はモータ5051 に対するPIフィルタの記憶部で
一つ前の演算結果が格納され、109はモータ5051
に対するPIフィルタの比例項定数である。110はモ
ータ5051 に対するPWMパルス幅演算部、111は
モータ5051 に対するPWMパルス生成部、PWMパ
ルス生成部118からの出力はモータ5051 に対する
PWMパルス信号530である。
【0047】113はモータ5056 に対するPIフィ
ルタであり、そのうちの114はモータ5056 に対す
るPIフィルタ積分項定数であり、115はモータ50
6に対するPIフィルタの記憶部で一つ前の演算結果
が格納され、116はモータ5056 に対するPIフィ
ルタの比例項定数である。117はモータ5056 に対
するPWMパルス幅演算部、118はモータ5056
対するPWMパルス生成部、PWMパルス生成部118
からの出力はモータ5056 に対するPWMパルス信号
530である。
【0048】このように、モータ5051 〜5056
各モータに対し、PIフィルタ、PWMパルス演算、P
WMパルス生成部およびPWM信号を備える。
【0049】また、モータ速度検出用MRセンサ信号5
31はモータ1回転あたり360パルスのパルスが入力
される。121はモータ5051 より得られたパルスの
エッジからエッジまでを所定のタイマによってカウント
するキャプチャ、122はモータ5056 より得られた
パルスのエッジからエッジまでを所定のタイマによって
カウントするキャプチャであり、モータ5051 〜50
6 の各モータより、パルス信号が与えられ、各モータ
ごとにキャプチャ回路を備える。124はキャプチャ選
択部、125は速度演算部、126はセレクタである。
128はCPUコミュニケーションブロックで、このC
PUコミュニケーションブロック128はモータ起動信
号529を出力する。532は画像形成装置の制御CP
U(図示せず)とコミュニケーションを行うためのシリ
アル通信バスである。
【0050】次に動作について説明する。まず、DSP
のプログラムは、6個のモータに対し、制御ループをコ
ントロールして、制御が干渉しないようセレクタ126
により、どのモータを制御するかを選択させる。例え
ば、6個のモータが同じ1kHzの制御ループを制御さ
せる場合、すべてが同じタイミングで制御すると干渉し
てしまう。これを防ぐために、各1kHzの制御ループ
の位相をずらしてコントロールさせる。
【0051】セレクタ126によって、モータ5051
の制御が選択されると、モータ5051 の目標速度10
1が選択され、演算点104でモータ5051 の速度と
比較される。この比較するモータ5051 の速度は、モ
ータ5051 が1回転に360パルスを出力するパルス
が、パルス信号120を介し、キャプチャ121に入力
され、これをキャプチャ選択部124で選択し、速度演
算部125で速度演算し求められる。
【0052】演算点104で比較された結果は、PWM
選択部105でモータ1制御用のPIフィルタ106が
選択されPI演算される。このPI演算は、演算点10
4で求めた速度差に対し、比例項定数109を乗算した
結果と、一方で積分項107を乗算した結果と記憶部1
08に格納されている前回演算結果を加えた結果とを加
算することで求められる。このPIフィルタ定数である
比例定数109と積分定数107は、サーボ定数と称
し、モータの仕様および負荷のイナーシャ、トルク条件
によってあらかじめ設定される。
【0053】PIフィルタ106の演算結果は、PWM
パルス幅演算部110によってPWMパルス幅として変
換し、PWMパルス生成部111でPWMパルスを生成
する。このPWMパルス生成部は、あらかじめ設定され
たPWMキャリア周波数に対し、PWMパルス幅演算部
110で求めた幅のPWMパルスが重畳される。
【0054】例えば、あらかじめ設定されたPWMキャ
リア周波数が20kHz(50μs)で、PWMパルス
幅が8ビットで定義した時、PWMパルス演算結果が
「66」Hでは、PWMパルス幅は、50μs×「6
6」H/「FF」H=20μsとなり、キャリア周波数
が20kHzで40%のPWMパルス信号530が出力
される。このパルス幅は、PWMパルス演算部110の
演算結果毎に更新される。つまり、PWMパルス演算を
1kHz周期で実施した場合、PWMパルス幅は、1k
Hz周期で変わることになる。
【0055】以上のように、モータ5051 に対するP
WMパルス生成と同様に、モータ5051 〜5056
各モータに対し、それぞれのPIフィルタ定数、および
PWMキャリア周波数によって、PWMパルスが生成さ
れる。このPIフィルタ定数およびキャリア周波数は、
モータの仕様および駆動する負荷の条件によって、あら
かじめ設定される。
【0056】一方、モータ5051 〜5056 の速度演
算は、セレクタ126によって、対象となるモータのキ
ャプチャを124によって選択し、その選択されたキャ
プチャ値を読み込み、速度演算部125で速度演算す
る。
【0057】例えば、キャプチャ121が16ビット、
クロックが50ns、モータ505 1 が出力するパルス
信号120が1回転あたり360パルス出力される場合
のモータ5051 の速度は、キャプチャ121の値が
「1234」Hの時、パルス信号120の間隔は「12
34」H×50ns=233μsとなり、モータ505
1 の速度は、(2π/360)/233μs=74.9
rad/sとなる。
【0058】次に、図5を用いてセレクタ126の動作
について説明する。図5は、モータ5051 〜5056
の制御を時系列に表した図である。801〜806はモ
ータ5051 〜5056 の各制御期間、807はモータ
5051 の制御期間を示し、808はモータ5051
御内のキャプチャ読み込み、809は速度演算、810
は目標速度設定、811は速度差演算、812はPI演
算、813はPWM演算、814はPWM出力、815
はモータ5051 のサーボ制御周期である。
【0059】モータ5052 〜5056 においても、8
08〜814と同様の制御を行う。モータ5051 のサ
ーボ制御周期815は、モータ5051 の応答性によっ
て決定される。同様にモータ5052 〜5056 におい
ても、各モータの応答性を考慮して最適なサーボ制御周
期で制御される。このとき、サーボ制御周期が干渉しな
いようセレクタによって、サーボ制御周期のコントロー
ルが行われる。
【0060】例えば、モータ5051 〜5056 のサー
ボ制御周期がすべて1kHz(1ms)で制御する場
合、モータ5051 の制御開始タイミングとモータ50
2 の制御開始タイミングを、1ms/6=約166μ
sずらす。同様にモータ505 2 の制御開始タイミング
とモータ5053 の制御開始タイミング、モータ505
3 の制御開始タイミングとモータ5054 の制御開始タ
イミング、モータ505 4 の制御開始タイミングとモー
タ5055 の制御開始タイミング、モータ505 5 の制
御開始タイミングとモータ5056 の制御開始タイミン
グも約166μsずらす。
【0061】そして、各モータ制御毎に決定したサーボ
制御周期に基づき、制御対象モータのキャプチャを読み
込み、速度演算し、制御対象モータの目標速度を設定
後、目標速度との速度差を演算し、その結果をあらかじ
め決定された制御対象モータのPIフィルタ定数でPI
演算を行うとともに、PWM演算、PWM出力を行う。
つまり、各モータ別々にサーボ制御ループが構成され、
互いに干渉せず制御されるとともに、各モータ固有の目
標速度、PIフィルタ定数(サーボ定数)、PWMパル
ス制御がなされる。
【0062】次に、モータ制御の動作について説明す
る。先ず、CPUよりシリアル通信バス532を介し、
例えば、定着モータ駆動コマンドが発行されると、DS
P501は、プリドライバ503に対し、モータ起動信
号529をアクティブにするとともに、PWM信号53
0にオンデューティ80%のPWMパルスを発生させ、
モータの駆動を図る。
【0063】プリドライバ503は、モータ起動信号5
29を受け、論理回路508で、ホールセンサ525〜
527によって検出したロータ位置をもとに所定の回転
方向となるようN−chMOSトランジスタ515〜5
20を励磁切換え制御するとともに、PWM信号530
を受け、N−chMOSトランジスタ515、517、
519をPWMスイッチングする。このとき、制御回路
509は515、517、519のN−chMOSトラ
ンジスタのケート電圧を、チャージポンプ回路507に
よって、Vcc+10vに昇圧させる。
【0064】例えば、論理回路508がホールセンサ5
25〜527および、ホールセンサアンプ511〜51
3によって増幅した結果からモータのロータ位置を確認
し、所望の回転方向となるようU相522からV相52
3への電流方向への切換えを行う場合、N−chMOS
トランジスタ515をON、N−chMOSトランジス
タ518をONさせ、N−chMOSトランジスタ51
6、517、519、520をOFFさせる。その結
果、電流経路は、VccからN−chMOSトランジス
タ515を介し、U相出力522、W相出力523を経
由して、N−chMOSトランジスタ518を介し、電
流検知抵抗521へ流れ、所定のコイルに磁力が発生す
る。
【0065】このとき、DSP501より与えられたP
WM信号530は論理回路508及び制御回路509を
経由してN−chMOSトランジスタ515をPWM制
御させる。したがって、U相からV相への電流は、PW
M信号530によって規定されたONデューティの電流
が流れる。このように、モータが所定方向に回転するよ
うU,V相への電流が切換えられる励磁切換えがなさ
れ、図示しない主極マグネットとコイルの電磁相互作用
によってトルクを発生する。
【0066】モータが上記のような励磁切換え制御さ
れ、ロータが回転すると、あらかじめ備えたMRセンサ
用着磁パターンをMRセンサ528が検出し、1回転に
360パルスのパルスを出力する。つまり、モータの回
転数に応じた周波数の信号が得られ、アンプ514を経
由して、MRセンサ信号線531を介し、DSP501
へ送られる。
【0067】DSP501のプログラムは、MRセンサ
信号線531のパルス間隔を計測し、モータの速度(r
ad/s)を求め、目標制御速度と比較し、図示しない
PIフィルタ演算、ゲイン付加演算を行って、PWMパ
ルス幅を導き、PWM信号線530を介して、モータへ
供給する電流をコントロールし、目標速度でモータが回
転するように制御を行う。
【0068】このように、DSP501はPWM信号5
30を用い、出力段のN−chMOSトランジスタをス
イッチングして、所望の回転にてモータが回転するよう
サーボ制御を行う。一方、プリドライバ503は、ホー
ルセンサ525〜527でロータの主極位置を検出した
結果をもとに、所望の回転方向でロータが回転するよ
う、励磁制御を行うとともに、N−chMOSトランジ
スタを駆動する。モータに流れる電流を電流検知抵抗5
21で検出し、所定以上の電流が流れた場合は、電流リ
ミッタ回路510によって制限をかける保護回路を備え
ている。
【0069】以上説明したように本実施例は、画像形成
装置が備える6個モータを1つのDSPによって、ソフ
トウエアサーボ制御し、各モータの制御回転数、イナー
シャ、トルク定数、巻線仕様、および駆動負荷の条件に
応じて、あらかじめ設定したサーボ定数をそれぞれ用い
制御し、各モータ独立したサーボ制御ループを干渉せず
に制御するため、セレクタ手段を設け、このセレクタ手
段によって、各モータのサーボ制御ループのタイミング
を管理するとともに、各モータの目標速度、速度検知、
PIフィルタ演算、PWM演算、PWMパルス出力の制
御ループをコントロールする。
【0070】これによって、特に複数のサーボモータを
備え、かつ駆動負荷の条件が広い範囲で変化するような
画像形成装置において、常に安定したサーボモータ制御
が実現でき、良好な画質を得ることができる。
【0071】さらに、1つのDSPによる集中制御で、
効率よくサーボ制御を行うため、画像形成装置のコスト
を低減できるといった利点がある。
【0072】図6は、サーボ定数算出制御を盛り込んだ
DSPのモータ制御プログラムのフローチャートで、モ
ータ5051 についてのみ記述した図である。
【0073】まず、ステップS601において、図示し
ない画像形成装置の制御CPUより、モータ5051
対しサーボ定数を決定するための指示があるか否かを確
認する。画像形成装置のCPUは、画像形成期間以外で
モータの駆動が必要としない期間において、上記指示を
DSPへ送信する。
【0074】ステップS601でサーボ定数設定指示が
あった場合は、ステップS602でサーボ定数設定制御
フラグをセットするとともに、ステップS603でタイ
マをセットし、ステップS604でPWMONデューテ
ィを100%設定し、ステップS605でモータ駆動信
号をアクティブとし、ステップS606でモータ速度が
63%到達したかを確認する。
【0075】そして、ステップS606でモータ速度が
63%到達していなければジャンプし、速度検出および
PWM出力制御を行う。その結果、モータはオープンル
ープで回転を始める。一方、ステップS606でモータ
速度が63%に到達したらステップS607でモータを
停止し、PWMONデューテュを0%として、ステップ
S608で先に起動したタイマによる時間を計測する。
つまり、モータをオープンループで起動し、その時点か
ら速度が63%到達した時間を計測する。
【0076】次に、ステップS609でイナーシャを計
算で求める。ここで、イナーシャの計算について説明す
る。モータの伝達関数は、1次遅れ系モデルで等価で
き、ゲインGは下記(1)式で表される。 G=K/(1+sT) (1) ここで、K=1/Keであり、Keはモータの逆起定数
である。また、 T=RJ/(Kt×Ke) (2) ここで、Rはモータの巻線抵抗、Jは負荷イナーシャ、
Ktはモータのトルク定数である。
【0077】また、また、モータの応答特性は、(1)
式より下記(3)式で表される。 h(t)=K/(1−e-t/T) (3) (3)式より、t=Tのとき、h(t)≒0.632×
Kとなる。
【0078】つまり、モータ起動から速度が63.2%
に到達したときの時間を求めれば、(2)式式より、J
=(Ke×Kt×t)/Rから、モータのR,Kt、K
eは予め決まっているのでJを求めることができる。
【0079】次に、ステップS610でサーボ定数を求
める。これは、先で求めたイナーシャJを用い、(1)
および(2)式より、モータのオープンループ特性の0
dB交点を、ω=1/Tによって求め、この交点に対
し、PIフィルタの変極点を設定し、PIフィルタの定
数(図4示す比例項定数および積分項定数)を求める。
【0080】次に、ステップS611でサーボ定数設定
制御フラグをクリアし、サーボ定数設定シーケンスを終
了する。そして、ステップS612では、モータが既に
起動中であるか確認し、起動してなければステップS6
13にて各レジスタやタイマおよびポートの初期設定を
行い、ステップS614にてモータを起動させる。一
方、既にモータが起動していればジャンプする。
【0081】次に、ステップS615にてCAP1の割
り込みを確認し、割り込みがあれば、ステップS616
でモータの速度演算を行う。この割り込みは、MRセン
サからのパルスの立ち上がりエッジ到来毎に発生され
る。一方、割り込みがなければバイパスする。
【0082】次に、ステップS617においてサーボ定
数設定制御フラグを確認し、サーボ定数設定制御中でな
ければ、ステップS618でサーボ制御ループ割り込み
を確認し、制御割り込みがあれば、ステップS619で
目標速度との実際の速度との差を演算し、ステップS6
20で先で求めた定数を用いてPIフィルタ演算し、ス
テップS621でPWM幅を設定する。
【0083】一方、ステップS617でサーボ定数設定
制御中であれば、PWM幅演算シーケンスである619
〜621をバイパスする。また、ステップS618でサ
ーボ制御ループ割り込みがなければ、PWM幅演算シー
ケンスをバイパスする。
【0084】次に、ステップS622でPWM割込みを
確認し、割り込みがあったらステップS623でパルス
をポートへ出力し、割り込みがなければ出力しない。こ
のPWM割り込みは、あらかじめ設定したキャリア周波
数で割り込みを発生するもので、例えば、キャリア周波
数が20kHzの場合は、20kHzの割り込みが発生
する。
【0085】この割り込みごとに、演算によって求めた
幅のPWMパルスを出力すれば、20kHzキャリアの
PWMパルスが生成できる。
【0086】このように、本実施例は、画像形成装置の
制御CPUによって、画像形成期間以外の期間にモータ
のサーボ定数設定期間が与えられ、この期間においてD
SPはモータの負荷イナーシャを算出し、これを元にサ
ーボ定数を求める学習シーケンスを盛り込んだものであ
る。これによって、例えばトナーカートリッジのトナー
容量やカートリッジ種類の違いなどによって負荷のイナ
ーシャが大きく変化するような系においても、適切なモ
ータのサーボ定数を用いることができ、制御が安定し、
良好な画像を得ることができる。
【0087】図7は、本発明で用いるインナーロータ式
のDCブラシレスモータと参考として従来例のアウター
ロータ式のブラシレスモータとを表した図である。図7
において、701〜703は従来例のアウターローダ式
DCブラシレスモータであり、701はロータ、702
はステータ、703は巻線である。一方、704〜70
6はインナーロータ式DCブラシレスモータであり、7
04はロータ、705はステータ、706は巻線であ
る。図でも分かるようにインナーロータはロータ部分が
小さくモータのイナーシャが小さいといった特徴と持
つ。
【0088】つまり、イナーシャが小さい分、モータの
機械的応答性が良くなって、結果、図4で示すサーボ制
御ブロック図におけるサーボ制御ループ周波数を早くす
ることができる。つまり、負荷変動周波数が比較的高い
系においては、サーボ制御ループ周波数を早くすること
によって、サーボによる変動抑制効果が向上するといっ
た利点がある。
【0089】このように、本実施例は、前述したような
サーボモータ制御を用いかつ、イナーシャの小さいイン
ナーロータ式DCブラシレスモータを用いることによっ
て、負荷変動に伴うモータの回転変動が比較的高い周波
数で発生するような系において有効である。
【0090】
【発明の効果】モータの負荷の変動に対して迅速にかつ
安定してサーボ定数を設定できるモータのサーボ制御装
置が得られる。
【0091】前述の構成のモータのサーボ制御装置にお
いてDSPによって複数のモータを一括制御するように
したモータのサーボ制御装置が得られる。
【0092】さらに、前述の構成のモータのサーボ制御
装置を画像形成装置に用いることにより、複数のサーボ
モータを備える画像形成装置において、サーボモータが
駆動する負荷の条件に応じ、各モータのサーボ定数を決
定する手段、または画像形成装置の画像形成期間外にお
いて、負荷のイナーシャを計測し、これをもとにサーボ
定数を算出する手段を用い、サーボ制御することによっ
て、特に負荷のイナーシャやトルクが大きく異なる系に
おいて、常に最適なサーボ定数が設定されるため、安定
したサーボモータ制御が実現でき、良好な画像が得られ
る。
【0093】また、複数のサーボ制御ループを互いに干
渉することなく制御する手段を備えることによって、複
数のサーボモータを1つのプロセッサによって、独立し
たサーボ制御が可能となり、システムコストを低減でき
る。
【0094】さらに、イナーシャの小さいインナーロー
タ式DCブラシレスモータを駆動モータに備え、サーボ
制御ループを早めることによって、特に負荷変動に伴う
回転変動周期が比較的高い負荷においても、安定したサ
ーボ制御ができるといった効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、画像形成装置の構成を示す概略図であ
る。
【図2】図2は、本発明の実施例1に係わり、モータの
サーボ制御装置における1つのDSPに複数のモータユ
ニットが接続された回路全体を示すブロック図である。
【図3】図3は、図2に示す複数のモータユニットのう
ちの1つのモータユニットの内部回路構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】図4は、図1及び図2に示すDSPを具体的に
示すブロック回路図である。
【図5】図5は、図4における複数のモータの制御を時
系列に示す図である。
【図6】図6は、サーボ定数算出制御を盛り込んだDS
Pのモータ制御プログラムのフローチャートである。
【図7】図7は、本発明で用いるインナーロータ式のD
Cブラシレスモータと参考として従来例のアウターロー
タ式のブラシレスモータとを表した図である。
【図8】図8は、従来例のモータのサーボ制御装置にお
ける1つのマイコンに複数のモータユニットが接続され
た回路全体を示すブロック図である。
【図9】図9は、図8に示す複数のモータユニットのう
ちの1つのモータユニットの内部回路構成を示すブロッ
ク図である。
【図10】図10は、従来例のモータのサーボ制御装置
に対して考えられるモータのサーボ制御装置における1
つのDSPに複数のモータユニットが接続された回路全
体を示すブロック図である。
【図11】図11は、図10に示す複数のモータユニッ
トのうちの1つのモータユニットの内部回路構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
101、102 目標速度 103 目標速度選択部 104 演算点 105 PWM選択部 106 PIフィルタ 107 PIフィルタ積分項定数 108 記憶部 109 比例項定数 110 PWMパルス幅演算部 121、123 キャプチャ 124 キャプチャ選択部 125 速度演算部 126 セレクタ 501 DSP(ディジタルシグナルプロセッサ) 502 モータユニット 503 プリドライバ 504 ドライバ 5051 〜5056 三相DCブラシレスモータ 506 レギュレータ 507 チャージポンプ回路 508 論理回路 509 制御回路 511〜513 ホールセンサアンプ 514 MRセンサアンプ 515〜520 N−chMOSトランジスタ 521 電流検出用抵抗 522 U相出力 523 V相出力 524 W相出力 525〜527 ホールセンサ 528 MRセンサ 529 モータ起動信号 530 PWM信号 531 速度検出用MRサンセ信号 532 シリアル通信バス

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のモータをサーボ制御するモータのサ
    ーボ制御装置において、 複数のモータの回転速度に応じた回転速度信号をそれぞ
    れ発生する複数の回転速度信号発生手段と、 複数の回転速度信号発生手段からの回転速度信号に応じ
    て前記複数のモータのコイルに流す励磁電流を決めるデ
    ジタル制御手段を備え、 前記デジタル制御手段は、目標速度を設定する目標速度
    設定手段と、前記回転速度信号発生手段から回転速度を
    得る回転速度演算手段と、前記目標速度設定手段からの
    目標速度と前記回転速度演算手段からの回転速度との差
    にサーボ定数を付与するサーボ演算手段を有し、前記サ
    ーボ演算手段の結果からモータのコイルに供給する電流
    を決定するサーボ制御手段を各モータ毎に備えると共
    に、各モータ毎に備えたサーボ制御手段の制御タイミン
    グをコントロールするタイミング制御手段を有すること
    を特徴とするモータのサーボ制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のモータのサーボ制御装置に
    おいて、 前記デジタル制御手段は、サーボ定数を設定するか否か
    を判断するサーボ定数設定判定手段と、該サーボ定数設
    定判定手段でサーボ定数の設定を行うと判断したとき、
    サーボ定数の設定を行うサーボ定数設定手段を有するこ
    とを特徴とするモータのサーボ制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載のモータのサーボ制御装置に
    おいて、 前記タイミング制御手段は、各モータに関する目標速度
    を選択する目標速度選択手段と、各モータに関するサー
    ボ定数およびサーボ演算手段を選択する手段と、各モー
    タに関する回転速度信号からの速度情報を選択する手段
    を備え、前記選択は、各モータに対して時系列に行われ
    ことを特徴とするモータのサーボ制御装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載のモータのサーボ制御装置に
    おいて、 前記サーボ定数設定手段は、モータが所定速度に達する
    までの時間を計測して、その結果からサーボ定数を算出
    することを特徴とするモータのサーボ制御装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれか1つに記載のモ
    ータのサーボ制御装置において、前記モータは、励磁状
    態で磁界を発生するステータコイルと、該ステータコイ
    ルの内側に電流磁界との電磁相互作用によって回転力を
    得るロータマグネットとを有するインナーロータ方式の
    直流サーボモータであることを特徴とするサーボ制御装
    置。
  6. 【請求項6】請求項1記載のモータのサーボ制御装置に
    おいて、前記デジタル制御手段がマイコンまたはDSP
    であることを特徴とするモータのサーボ制御装置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれか1つに記載のモ
    ータのサーボ制御装置が用いられることを特徴とする画
    像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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