JP2000356576A - 成分測定装置 - Google Patents

成分測定装置

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JP2000356576A
JP2000356576A JP11168031A JP16803199A JP2000356576A JP 2000356576 A JP2000356576 A JP 2000356576A JP 11168031 A JP11168031 A JP 11168031A JP 16803199 A JP16803199 A JP 16803199A JP 2000356576 A JP2000356576 A JP 2000356576A
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玄 松野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サンプル採取に際して揮発等の影響がなく、
装置の小型化と共にコスト低減を図り、気化器の温度上
昇の応答性および、温度制御性を改善した成分測定装置
を提供する。 【解決手段】 警報発生器の出力に応じて前記サンプル
を採取するサンプル採取手段を有する成分測定装置にお
いて、採取手段としてサンプル中の測定成分を吸着する
吸着剤を用いた。また、気化器を用いてサンプル水中の
ガスを気化させるものにおいては、気化器内にヒータを
内蔵し、気化器温度を周期的に変化させる制御手段を設
けると共にアナログ量を出力するガスセンサを使用し、
このガスセンサの出力と、制御手段への制御信号、ヒー
タへの制御信号、気化器内に設置した温度センサの出力
の何れかを接続した位相検波器を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサンプル(液若しく
はガス)に含まれる測定成分(例えば、揮発性有機物
質)を採取するサンプル採取手段を有する成分測定装
置、およびサンプル水に含まれる測定成分をパージガス
中に気化させてその成分や臭いを測定する成分測定装置
に関し、更に詳しくは正確なサンプル保存および装置の
小型化を図った成分測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は従来の成分測定装置の一例を示す
もので、1はサンプル入口であり、流入したサンプル
(液若しくはガス)はパイプ11を介して検出器(測定
手段)8に導入され、液若しくはガスに含まれる測定成
分が測定される。10は排水口である。
【0003】測定の結果、測定成分の値が所定レベルを
超えていたら警報発生器29により警報信号が発せら
れ、サンプル入口1と検出器8を接続するパイプ11の
途中で分岐され、電磁弁SV1を介して設けられたサン
プル容器(サンプル採取手段)16にサンプルが採取さ
れる。
【0004】容器16に採取されたサンプルは、手動で
回収され、オンライン検出器(測定手段)8では測定で
きないような詳細な分析が図示しない実験室のラボ分析
計などを用いて行われる。なお、検出器8としては、液
体クロマトグラフ、ガスクロマトグラフ、においセンサ
等が用いられる。
【0005】図9はサンプル水中にパージガスを吹き込
んでサンプル水に含まれる測定成分を測定するようにし
た成分測定装置の他の従来例を示すもので、1はサンプ
ル水が流入する給水口、2はパージガスとして使用する
清浄空気の供給口、3,4は供給口1,2から供給される
サンプル水及び空気流量を測定するためのニードル弁付
き流量計である。
【0006】14は測定水を所定の温度に加熱するヒー
タ、5はサンプル水及び空気が流入する気化器、6は排
水管、7は除湿器、8は測定手段(ガスセンサ)、9は
ガスセンサ8から出力される信号を所望の電気信号に変
換して警報信号を発する警報発生器、10は排水口、1
1はサンプル水や空気を搬送するパイプである。
【0007】16は流量計3とヒータ4を結ぶパイプ1
1の途中に分岐して設けられたサンプル容器(サンプル
採取手段)であり、電磁弁15のオンオフによりサンプ
ル水を採取する。電磁弁15のオンオフは警報発生器9
からの指令によって行われる。
【0008】上記の構成において、サンプル水は流量計
3にて流量調整され、ヒータ14にて例えば40℃に加
熱されて気化器5の底部に導入され、上方に設けられた
排水口5aより排水される。一方、パージガス(清浄空
気)が流量計4にて流量調整され、気化器5の底部より
注入され、上部より大気中に放出される。
【0009】このとき、サンプル水中の油分(炭化水
素)などの揮発性物質がパージガス中に気化する。この
パージガスは除湿器7を通ってガス検出手段8に導か
れ、揮発性物質濃度が測定される。
【0010】ここで、警報発生器9には揮発性物質濃度
に関連して警報を発する警報手段が設けられており、あ
らかじめ設定した警報レベルと比較されて例えば所定レ
ベルを超えた場合は警報を発生する。警報が発生すると
電磁弁SV1に信号が出力され、一定時間電磁弁が開
き、容器16に一定量のサンプル水が採取される。
【0011】容器16に採取されたサンプル水は、手動
で回収され、オンライン分析計では測定できないような
詳細な分析が図示しない実験室のラボ分析計を用いて行
われる。なお、ガス検出手段8としては、ガスクロマト
グラフやにおいセンサ等が用いられ、ヒータ4としては
恒温水槽(図示省略)中に浸漬した金属管コイルなどが
用いられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図8に示す
従来の成分測定装置においては警報が生じた場合、サン
プルを容器16にサンプリングしているので、サンプル
中の微量な油分(疎水性有機物)、空気中の高沸点有機
物などは、溶解状態の変化、容器16の壁面やパイプ1
1への吸着、パイプ接合部などからの揮発(もれ)等の
影響により、時間の経過に従って濃度が著しく減少した
り、全く検出されなくなってしまうことがあるという問
題があった。
【0013】また、図9に示す従来の成分測定装置では
ヒータ14として恒温水槽を用いているが、そのような
場合、 恒温水槽への給水などが必要でメンテナンス性が悪
く、恒温水槽は比較的に大きなものなので、これを収納
するために全体としての装置が大型になりコスト高とな
る。
【0014】 ヒータ14が気化器5と離れた位置に
あるため、加熱してから気化器5の温度が上昇するまで
の応答性が悪く、温度制御性が悪い。したがって、気化
効率を変えるために気化器5の温度を積極的にコントロ
ールすることが難しい。等の問題があった。更にサンプ
ル採取手段として図8に示すものを用いているので先に
述べたと同様の問題があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明では、請求項1においては、サンプル
(液若しくはガス)の成分を検出する検出器(測定手
段)とこの検出器の出力に応じて警報を発する警報発生
器と、この警報発生器の出力に応じて前記サンプルを採
取する成分測定装置において、サンプル採取手段として
サンプル中の測定成分を吸着する吸着剤を用いたことを
特徴とする。
【0016】請求項2においては、請求項1記載の成分
測定装置において、吸着剤は検出器(測定手段)の前段
に設けられ、警報発生器の出力に応じて所定時間サンプ
ル中の測定成分を吸着するようにしたことを特徴とす
る。
【0017】請求項3においては、請求項2記載の成分
測定装置において、吸着剤は複数個並列に設けられ、検
出器(測定手段)の出力に応じて吸着剤への経路を切換
えるように構成したことを特徴とする。
【0018】請求項4においては、サンプル水と、パー
ジガスを注入し、サンプル水中の測定成分をパージガス
中に気化させる気化器と、この気化器より流出するパー
ジガス中の測定成分を測定する測定手段を有する成分測
定装置において、測定手段から得られる信号に応じて警
報信号を出力する警報手段と、この警報手段の出力に応
じて気化器より流出するパージガスを採取するサンプル
採取手段を備えたことを特徴とする。
【0019】請求項5においては、請求項4記載の成分
測定装置において、サンプル採取手段は所定の時間開閉
する室を有し、この室内に配置された吸着剤に前記測定
成分を吸着するように構成したことを特徴とする。
【0020】請求項6においては、サンプル水と、パー
ジガスを注入し、サンプル水中の測定成分をパージガス
中に気化させる気化器と、この気化器より流出するパー
ジガス中の測定成分を測定する測定手段を有する成分測
定装置において、前記気化器内にヒータを内蔵したこと
を特徴とする成分測定装置。
【0021】請求項7においては、ヒータを制御して気
化器温度を周期的に変化させる制御手段を有することを
特徴とする。請求項8においては、請求項7記載の成分
測定装置において、測定手段としてアナログ量を出力す
るガスセンサを使用し、このガスセンサの出力と、前記
制御手段への制御信号、ヒータへの制御信号、気化器内
に設置した温度センサの出力の何れかを接続した位相検
波器を有することを特徴とする。
【0022】請求項9においては、請求項4〜8いずれ
かに記載の成分測定装置において、ガスセンサとして水
晶振動子式においセンサを使用することを特徴とする。
請求項10においては、請求項6〜9いずれかに記載の
成分測定装置において、、測定手段から得られる信号に
応じて警報信号を出力する警報発生器と、この警報発生
器の出力に応じて気化器より流出するパージガスに含ま
れる測定成分を採取するサンプル採取手段を備えたこと
を特徴とする。
【0023】請求項11においては、請求項10記載の
成分測定装置において、サンプル採取手段は所定の時間
開閉する室を有し、この室内に配置された吸着剤に前記
パージガスに含まれる測定成分を吸着するように構成し
たことを特徴と
【0024】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明を詳しく
説明する。図1は本発明の請求項1,2に関する成分測
定装置の実施形態の1例を示す概略構成図である。な
お、図8の従来例と同一要素には同一符号を付してい
る。
【0025】図において、30はサンプル採取手段であ
り、容器16aの中に吸着剤30aが配置されている。
容器16の入口16aには電磁弁SV1が設けられ、出
口16bには電磁弁SV1が設けられており、これら電
磁弁は警報発生器29の警報信号によりオンオフされ
る。
【0026】はじめ、サンプルに含まれる測定成分が所
定レベル以下のときは両電磁弁はオフ(閉)となってい
る。そして、電磁弁SV1,SV2は警報発生器29か
ら警報が発せられた時点で同時にオン(開)となる。そ
の結果、サンプルが容器16a内を流れ、測定成分が吸
着剤30aに吸着される。
【0027】上記の構成によれば、サンプル中の微量な
油分(疎水性有機物)、空気中の高沸点有機物などは吸
着剤に吸着されるので測定成分が揮発してしまうことが
なく後にラボ分析を行うような場合、正確な測定が可能
となる。
【0028】図2は請求項3に関する実施例を示すもの
で、この例においては図1に示す吸着剤を配置した容器
T4〜T7を4個並列に設けたサンプル採取手段30の
例を示している。ここでは警報発生器29が例えば1日
のうちに複数回警報信号を発信するものと仮定し、警報
発生ごとに例えばT4〜T7に順次採取していくものと
する。
【0029】また、上記の構成で警報発生に例えば4段
階のレベルを設けておき、警報レベルが上がる毎に順次
採取するようにすれば濃度の異なるサンプルを採取する
ことができる。検出器8によって測定された信号は、警
報発生器29にて警報判別される。測定成分が警報レベ
ルに達すると警報発生器29より各電磁弁に信号が出力
され、SV4a,bが開、他の電磁弁が閉になる。従っ
て警報発生時においてはサンプルは吸着管T4を通って
排出される。この間、すなわち警報発生の期間中の測定
成分が吸着管T4に吸着される。
【0030】一定時間(例えば3時間)経過後、または
警報発生器29によって警報レベル以下に下がったと判
断されたとき、警報発生器29より各電磁弁に再び信号
が出力され、すべての電磁弁が閉になる。
【0031】2回目に警報が発生したとき、警報発生器
29からの信号は、SV5a,bが開、他が閉となる。
同様に3回目の警報時はSV6a,bが開、他が閉とな
り、4回目の警報時はSV7a,bが開、他が閉とな
り、5回目以降の警報は無視される。
【0032】吸着管(T4〜T7)としては、ガラス管
中に、グラファイトカーボン、高分子吸着剤、モレキュ
ラーシーブなどの吸着剤が詰められたものを用いる。使
用後の吸着管は、溶媒抽出や熱脱着等によって吸着剤
と、吸着された成分を分離脱着し、ガスクロマトグラフ
法、ガスクロマトグラフ・質量分析法などによって定性
・定量分析することができる。
【0033】図3は図9に示す従来例を改良した本発明
の請求項4,5に関する実施例を示すもので、図9と同
一要素には同一符号を付して重複する説明は省略する。
ここでは図1で用いたサンプル採取手段30をガスセン
サ8の排出口に接続している。
【0034】図3に示す構成によれば、ガスセンサ8で
所定レベルを超えた濃度のガスを検出した場合、警報発
生器29からの警報信号によりSV1,SV2の電磁弁
をオンオフしてサンプル採取手段30を構成する吸着剤
がガスを吸着する。従って、測定成分が揮発してしまう
ことがなく後にラボ分析を行う場合正確な測定が可能と
なる。
【0035】なお、図3の一点鎖線Aで囲った部分は他
の実施例を示すもので、気化器25から流出するガスを
分岐して別に設けた除湿器7aを介してサンプル採取手
段30で採取している。その場合ガスセンサ8からの排
出ガスは大気中に排出される。
【0036】図4は請求項6に関する実施例を示すもの
で、本発明においては、図9に示す従来例のヒータ(恒
温槽)14に替えて気化器25中にヒータ24と温度セ
ンサ26とを配置したものである。両者は温度調節計2
7に接続され、温度センサ26の出力に応じてヒータ2
4への出力電流が制御される。図4中警報発生器29お
よびサンプル採取手段30の機能は図3と同様である。
【0037】図5(a)〜(d)は本発明で使用する気化器
25の詳細を示すもので、(a)は正面図、(b)は側面図、
(c)は平面図、(d)は底面図である。これらの図におい
て、25bは直径40mm程度の筒体、25c,25dは
筒体25bの両端に固定されたフランジであり、これら
のフランジを介して筒体25bの下方からヒータ24、
上方から熱電対からなる温度センサ26が気密に挿入さ
れている。
【0038】25eは空気,サンプル水の接続口(図a
では1つ,図bでは省略)、25fはパージガス接続口で
ある。25g,25hは固定ねじ25iによりフランジ
26dに固定された上部,下部ブラケットで、固定孔2
5j,kを介して気化器25がパネル等(図示省略)に
固定される。
【0039】上述の構成において、サンプル水は流量計
3にて流量調整され、気化器25の底部に導入され、排
水口5aより排水される。ここで、サンプル水はヒータ
24により例えば40℃に加熱される。
【0040】一方、清浄空気がニードル弁つき流量計4
にて流量調整され、気化器底部より注入され、上部より
流出する。このとき、測定水中の油分(炭化水素)など
の揮発性物質が空気中に気化する。
【0041】空気(パージガス)は除湿器7を通ってガ
ス出器8に導かれ、油分濃度が検出器(例えば水晶振動
子式においセンサ)にて測定される。
【0042】上記の構成によれば、サンプルを恒温槽1
4で加温する従来例に比較して装置を小型化することが
可能となり、温度制御の応答性がよく気化器25の温度
を積極的にコントロールすることが可能となる。
【0043】なお、気化器25の温度は、温度調節計2
7によらずにヒータ24のON−OFFなど、オープン
ループで制御してもよい。この場合、警報発生器29へ
の入力は温度センサ26の出力のかわりにヒータ24へ
の制御信号を用いることができる。
【0044】図6は請求項7,8に関する実施例を示す
もので、温度調節計27は温度センサ26の出力信号を
入力しヒータ24への電流を制御して気化器25内の温
度を調節する温度調節計、28は温度センサ26とガス
検出手段7からの出力信号を入力し、ガス採取手段30
を構成する電磁弁SV4〜SV7のオンオフを制御する
位相検波器である。
【0045】ガス採取手段30は並列に配置されたガス
吸着管T4〜T7を有しており、それぞれの両端に吸着
管の入出口の開閉を行なう電磁弁SV4(a,b)〜S
V7(a,b)が設けられている。通常時、SV4a,
bは開、SV5〜7は閉になっており、検出器を通った
パージガスはガス吸着管T4を通って排気される。
【0046】温度調節計27には外部から目標値信号S
Vが入力されている。目標値信号は図に示すように例え
ば40℃と50℃を周期的に繰り返すような信号であ
る。この構成により、気化器25内の温度は周期的に上
下する(ヒータ24を気化器25に内蔵したため、目標
値変化に対して制御の応答性がよい)。
【0047】一般に水中の溶存揮発性物質は、温度が高
いほど気相中に気化する割合が上昇する。従って、気化
器25内の温度が低いときは、パージガス中の揮発性物
質濃度は小さく、逆に気化器内の温度が高いときはパー
ジガス中の揮発性物質濃度は大きくなる。従って、サン
プル水中の揮発性物質濃度の変化に対して、検出器(ガ
スセンサ)出力は図7−1,7−2のように変動する。
【0048】即ち、温度センサ26の出力とガス検出手
段8の出力を位相検波器(ロックインアンプ)28に接
続すると、位相検波器の出力は、図7−3,7−4のよ
うになり、ガス検出手段8の出力そのもののゼロドリフ
トなどに影響されずに揮発性物質濃度を測定することが
できる。
【0049】いま、ガス検出手段8に対して、応答の速
い物質aと遅い物質bがあったとする。温度調節計27
の目標値信号SVの周期として、物質aの応答速度より
遅く、物質bの応答速度より速い周期を選ぶと、物質a
およびbのステップ状の濃度変化に対する検出器出力、
位相検波器出力はそれぞれ図7−1〜図7−4のように
なる。
【0050】これにより、物質aとbの種類を識別する
ことができる。(位相検波器28の出力のみを用いれ
ば、物質aのみに感度を持つセンサを構成することがで
きる。)ガス検出手段として水晶振動子式においセンサ
を用いた場合には、低沸点の物質はaのように応答が速
い物質に、高沸点の物質はbのように応答が遅い物質に
該当するので、測定対象ガスの沸点を弁別することがで
きる。
【0051】(ガス検出手段の出力変化だけを見ていた
のでは、図7−2のような応答に対して揮発性物質のサ
ンプル水中の濃度変化が遅いのか、センサに対する応答
速度が遅い物質の濃度がステップ状に変化しているのか
を区別することはできない)。
【0052】図6に示す構成のうち、気化器25の機能
を温度制御のみとし、流出をガス採取手段に直接接続す
れば、ガスサンプルに対するオートサンプラとすること
ができる。
【0053】図4,6の実施例では検出器として、パー
ジガスを測定するガスセンサ(水晶振動子式センサ)を
用いたが、他の一般的な液分析計を用いた構成とするこ
とも可能である。
【0054】本発明の以上の説明は、説明および例示を
目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎない。し
たがって本発明はその本質から逸脱せずに多くの変更、
変形をなし得ることは当業者に明らかである。例えば、
吸着管の数は4本として説明したが2本以上であればよ
く、ヒータによる加熱温度も実施例に限定するものでは
ない。特許請求の範囲の欄の記載により定義される本発
明の範囲は、その範囲内の変更、変形を包含するものと
する。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
サンプル(液若しくはガス)の成分を検出する検出器
(測定手段)とこの検出器の出力に応じて警報を発する
警報発生器と、この警報発生器の出力に応じて前記サン
プルを採取するサンプル採取手段を有する成分測定装置
において、前記採取手段としてサンプル中の測定成分を
吸着する吸着剤を用いたので、測定成分が揮発してしま
うことがなく後にラボ分析を行うような場合、正確な測
定が可能な成分測定装置を実現することが可能である。
【0056】また、吸着剤を複数個並列に設け、検出器
(測定手段)の出力に応じて吸着剤への経路を切換える
ように構成したので、異なった複数の濃度の測定成分を
自動的に採取することが可能である。また、気化器内に
ヒータを内蔵したので装置の小型化が可能となった。ま
た、ヒータを制御して気化器温度を周期的に変化させる
とともに測定手段としてアナログ量を出力するガスセン
サを使用し、このガスセンサの出力と、前記制御手段へ
の制御信号、ヒータへの制御信号、気化器内に設置した
温度センサの出力の何れかを接続した位相検波器を設け
たので応答速度の違いによる成分の特定も可能となっ
た。
【0057】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成分測定装置の実施形態の一例を示す
要部構成図である。
【図2】本発明の成分測定装置の実施形態の他の例を示
す要部構成図である。
【図3】本発明の成分測定装置の実施形態の他の例を示
す要部構成図である。
【図4】本発明の成分測定装置の実施形態の他の例を示
す要部構成図である。
【図5】本発明で使用する気化器の一例を示す図であ
る。
【図6】本発明の成分測定装置の実施形態の他の例を示
す要部構成図である。
【図7】センサ出力と位相検波器の出力を示す図であ
る。
【図8】従来の成分測定装置の一例を示す要部構成図で
ある。
【図9】従来の成分測定装置の他の例を示す要部構成図
である。
【符号の説明】
1 サンプル水供給口 2 空気供給口 3,4 流量計 5,25 気化器 6 排水管 7 除湿器 8 ガス検出手段 10 排水口 11 パイプ 14,24 ヒータ 15,SV4〜SV7 電磁弁 16 サンプル容器 26 温度センサ 27 温度調節計 28 位相検波器 29 警報発生器 30 サンプル採取手段

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サンプル(液若しくはガス)の成分を検出
    する検出器(測定手段)とこの検出器の出力に応じて警
    報を発する警報発生器と、この警報発生器の出力に応じ
    て前記サンプルを採取するサンプル採取手段を有する成
    分測定装置において、前記採取手段としてサンプル中の
    測定成分を吸着する吸着剤を用いたことを特徴とする成
    分測定装置。
  2. 【請求項2】吸着剤は検出器(測定手段)の前段に設け
    られ、警報発生器の出力に応じて所定時間サンプル中の
    測定成分を吸着するようにしたことを特徴とする請求項
    1記載の成分測定装置。
  3. 【請求項3】吸着剤は複数個並列に設けられ、検出器
    (測定手段)の出力に応じて吸着剤への経路を切換える
    ように構成したことを特徴とする請求項2記載の成分測
    定装置。
  4. 【請求項4】サンプル水と、パージガスを注入し、サン
    プル水中の測定成分をパージガス中に気化させる気化器
    と、この気化器より流出するパージガス中の測定成分を
    測定する測定手段を有する成分測定装置において、測定
    手段から得られる信号に応じて警報信号を出力する警報
    手段と、この警報手段の出力に応じて気化器より流出す
    るパージガスを採取するサンプル採取手段を備えたこと
    を特徴とする成分測定装置。
  5. 【請求項5】サンプル採取手段は所定の時間開閉する室
    を有し、この室内に配置された吸着剤に前記測定成分を
    吸着するように構成したことを特徴とする請求項4記載
    の成分測定装置。
  6. 【請求項6】サンプル水と、パージガスを注入し、サン
    プル水中の測定成分をパージガス中に気化させる気化器
    と、この気化器より流出するパージガス中の測定成分を
    測定する測定手段を有する成分測定装置において、前記
    気化器内にヒータを内蔵したことを特徴とする成分測定
    装置。
  7. 【請求項7】ヒータを制御して気化器温度を周期的に変
    化させる制御手段を有することを特徴とする請求項6記
    載の成分測定装置。
  8. 【請求項8】測定手段としてアナログ量を出力するガス
    センサを使用し、このガスセンサの出力と、前記制御手
    段への制御信号、ヒータへの制御信号、気化器内に設置
    した温度センサの出力の何れかを接続した位相検波器を
    有することを特徴とする請求項7記載の成分測定装置。
  9. 【請求項9】ガスセンサとして水晶振動子式においセン
    サを使用することを特徴とする請求項4〜8いずれかに
    記載の成分測定装置。
  10. 【請求項10】測定手段から得られる信号に応じて警報
    信号を出力する警報発生器と、この警報発生器の出力に
    応じて気化器より流出するパージガスに含まれる測定成
    分を採取するサンプル採取手段を備えたことを特徴とす
    る請求項6〜9いずれかに記載の成分測定装置。
  11. 【請求項11】サンプル採取手段は所定の時間開閉する
    室を有し、この室内に配置された吸着剤に前記パージガ
    スに含まれる測定成分を吸着するように構成したことを
    特徴とする請求項10記載の成分測定装置。
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